遊馬「ライトニングだぜー! オレー!」(181)

遊馬「はあああ………」


アストラル「どうしたのだ、遊馬」


遊馬「カオスも皆のおかげで無事に倒したし、アストラルもまた戻ってきてくれたし……色々と上手く行ってるんだけどさあ……」


遊馬「最近刺激が無くて……何て言うか……つまらないんだよ」


アストラル「遊馬、今のようなこの平和な日々を誰よりも望んでいたのは……君自身だろう?」


遊馬「そりゃあ……そうなんだけどさ……」

遊馬「トロンやバリアン……この前倒したカオスもそうだけど、そん時には倒すべき敵がいて……」


遊馬「明確な目標みたいなのがあったんだよな……それが今となっちゃなんもない……毎日毎日空っぽな気分だ」


遊馬「前は皆と決闘してるだけで楽しかったんだけどなあ……」


アストラル「遊馬、君は苦しい戦いを幾度もなく積み重ねるうちに……大事な目標を一つ忘れてしまっているようだな」


遊馬「大事な……目標……?」


アストラル「デュエルチャンピオン、それは全決闘者の中でも最強の証」


アストラル「それを手にするのが、君の目標だったはずだ」


遊馬「おう、その目標はこんな今でも忘れてない、忘れてないけど……」


アストラル「けど?」

遊馬「俺より強い奴って、もしかしてもういないんじゃないかって」


アストラル「遊馬、それは……」


遊馬「以前は強かったシャークやカイトも……平和だからかすっかり垢が抜けて……」


遊馬「言っちゃ悪いが全然手応えがねえんだよ……何て言うか覇気が感じられねえんだ」


遊馬「そのせいか、あいつらには連戦連勝さ」


遊馬「負けまくった鉄男にも、普通に勝てるようになっちまった……」


遊馬「そんとき少しでも思っちまったんだ、決闘がつまらねえって……」


アストラル「遊馬……」


遊馬「アストラル、俺……どうしたらいいんだろ……このままじゃ俺が……俺じゃ無くなる気がして……何だか怖くてよ」


遊馬「決闘は大好きだ、決闘は、俺の全てだ! でも……でもこのままじゃ……俺……大好きな決闘にすら嘘をついちまいそうだよ……」

アストラル「遊馬、それは慢心と言うんだ」


遊馬「慢心……?」


アストラル「そうだ、世界は広く、そして奥深い……君より強い決闘者なんてゴロゴロといるぞ」


遊馬「そうかもしれねえけど……それを確かめることなんて……」


アストラル「はぁ……遊馬、君には少しお灸を据えてやる必要があるようだな」キラッ


遊馬「え?」



突然眩しい光が俺を包んで、気がついたら



遊馬「まぶしっ………って、ここは!?」


アストラル「皇の鍵の中だ、ついてこい、遊馬」


遊馬「ついてこいって、おい! アストラル! 待てよ!」

────
──



アストラル「ここだ、遊馬」


遊馬「ここ………って、扉がポツンと一つあるだけじゃねえか」


アストラル「この扉の先には異世界が広がっている」


遊馬「い、異世界!?」


アストラル「そうだ、現実世界(リアルワールド)と言って……目も疑うような強さを持つ決闘者達が日々決闘を繰り広げている世界だ」


遊馬「現実、世界……って! 何でそんな世界に繋がる扉がこんな鍵の中にあるんだよ!?」


アストラル「鍵の中は思った以上に退屈でな、暇潰しに色々といじっていたら異世界に繋がる扉ができてしまったんだよ」


遊馬「そんな馬鹿な………」

アストラル「どうだ、遊馬……現実世界の決闘者達と決闘してみたくないか?」


遊馬「そ、そりゃしてみてえけど……」


遊馬「アストラル、そんなことを知ってるならお前は行ったことがあるんだよな!? 現実世界に!」


アストラル「ああ、君に紹介するまでは私しか現実世界の存在を知らなかったから、現状……現実世界へ行ったことがあるのは私だけだな」


遊馬「お前は、勝てたのか? 現実世界の決闘者に………」


アストラル「……………」


アストラル「ボロ敗けだ」


遊馬「!?」


アストラル「一度も勝てなかったよ……皆相当な腕だ、私を越えるほどのな」


遊馬(あ、アストラルが……一度も……?)

アストラル「どうだ、遊馬……興味が沸いてきたか?」


遊馬「あ、ああ! 俺も……現実世界で決闘してみたいぜ!」


アストラル「よし、そうと決まれば善は急げ……早速行ってみるといい」


遊馬「おうっ!」


遊馬(このわくわくする気持ち、久しぶりだ……)


遊馬(アストラルでさえ通用しなかった決闘者達……俺がどこまでやれるのか確かめてやる!)


遊馬「じゃあアストラル! 俺、行ってくるぜ!!」スッ


アストラル「そうそう、行ったら24時間は戻れないから荷物があるなら取りに行くといい」


遊馬「それを早く言えよ」

───
──


遊馬「デュエル飯に、デッキに、枕に財布に………よし! オーケーだ!」


アストラル「随分な大荷物だな」


遊馬「仕方ねえだろ、24時間あっちで過ごさなくちゃならないんだぜ?」


アストラル「それはそうだが」


遊馬「ところでさ、まだ姉ちゃんに24時間家を空ける言い訳考えてないんだけど……何かないか?」


アストラル「それは心配ない、私達の世界と現実世界では時差があって」


アストラル「あちらでの24時間はこっちではたったの3時間だ」


アストラル「だから安心して行ってくるといい」


遊馬「そうなのか……24時間もどっかに行ってると姉ちゃんにまた何か言われそうだしな、そいつは助かるぜ!」

遊馬「それじゃあ……アストラル!」


アストラル「ああ、たった24時間だが腕を磨いてこい! 遊馬!」


アストラル「そして、思う存分楽しんでこい……決闘を!」


遊馬「アストラル………」


遊馬「ああ……こうなりゃとことん楽しんできてやるぜ!」ニカッ


遊馬「いってきます!」タッタッタッ


アストラル(遊馬……彼らと決闘を繰り返し、少しでも強くなってこい……その間に私も……私達も……)


遊馬(この扉の向こうに現実世界が……!)タッタッタッ


遊馬「やってやる! やってやるぜ!」タッタッタッ


遊馬「かっとビングだー! オレー!」ガチャッ バタン

勢い良く開けた扉の先には大都会のド真ん中だった


遊馬「うわぁぁ……すっげええ……」


ワイワイ ガヤガヤ ワイワイ ガヤガヤ


遊馬「人がこんなにたくさん……ハートランドも人は結構いるけどここまでの人数は初めて見たぜ……」


遊馬「なっ! アストラル!」クルッ


振り替えると、さっき開けた扉はもう何処にもなかった


まるでそんな扉は最初から無かったかのように……

遊馬「そっか、ここから24時間…独りなんだったな……」


遊馬「…………………」


遊馬「っと! ぐずぐずしてられねえ! 簡単に考えたら後24時間しかねえんだ!」


遊馬「よっしゃー!! 思う存分決闘してやるぜー!!」


ナンダアイツー


スゲエカミガタ……


ミチャイケマセン!


遊馬「あっ、ハハハハ……声が大きすぎた……」

遊馬「しかっし……皆着てるの……アレはスーツか?」スタスタ


遊馬「現実世界の人達は皆決闘! 決闘! みたいな感じだと思ってたけど普通に仕事してんだなあ」スタスタ


遊馬「とにかく誰かと決闘してみてえ……でもどこに行けばいいんだ……?」スタスタ


遊馬「何処見てもでっけえ建物ばかりで……自分が何処歩いてるのかよく分からねえよ……」スタスタ


遊馬「通行人に聞こうにも……」チラッ


ハイ、ソチラノケンハ………


モシモシ? アスノプレゼンダケド……


遊馬「皆電話しててすっげえ忙しそうだし……とても聞ける雰囲気じゃねえ……参ったなあ」

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遊馬「でっけえ建物も少なくなってきたけど……いい加減歩き疲れたぜ……」モグモグ


遊馬「デュエル飯、持ってきて良かったぜ……」ゴクン


遊馬「ん? あれは……」


ハビーステーション


遊馬「ハビー……ステーション……見たところカードゲームのお店みたいだな」


遊馬「もしかしたら……ここでなら決闘ができるかもしれねえ! 入ってみるか!」

カランカラン


イラッシャイマセー!


遊馬「うわー、結構広いんだな……」キョロキョロ


モブ「俺のターン!」


モブ2「うわー、そうくるか……」


遊馬(うわー、やってるやってる……!)


遊馬(でも、デュエルディスクじゃないんだな、皆テーブルでやってるみたいだ)


遊馬(この世界に……デュエルディスクはないのか……?)


遊馬(とりあえず! 考えてても仕方ねえ! せっかく決闘できそうな場所を見つけたんだ! さっそく誰かと決闘だ!)

遊馬「誰に声をかけようかな………」


男「うーん、kozmoばかり……壊獣が欲しかったんだがなあ」ブツブツ


遊馬「あの人にするか……」


遊馬「あの、ちょっといいですか!」


男「ん、何ですか?」


男(な、何だこいつ……すげえ髪型だな……)


遊馬「もし良かったら……俺と決闘してくれませんか?」


男「え? あ、ああ……別にいいですよ。 ちょうどパック開け終わって暇だったんで」


遊馬「ほ、ホントですか!? あ、ありがとうございます!」


男(ずいぶんと元気な奴だな)

男「んじゃ、準備しますね……あっ、どうぞ座ってください」


遊馬「あっ、ハイ!」


遊馬(よし! ようやく決闘だ! えーっとデッキデッキ……)パカッ


遊馬(ってこれ……希望皇ホープ……!?)


遊馬(きっとアストラルが心配して入れてくれたんだろうなあ……あいつはホントに心配性だぜ……)


遊馬(でも悪いな、アストラル……いくら現実世界の住民だろうが……一般人相手にナンバーズは使わないって決めてんだ)


遊馬(ホープ、悪いけどお前の出番はないぜ……)


遊馬(でも……アストラルにも悪いし、一応エクストラデッキに入れておこう……)

男「準備は?」


遊馬「え? あっ! ハイ! 大丈夫です!」


男「……何か無理して敬語使ってるみたいだけど、もっと楽にしていいよ? 俺も敬語やめるからさ」


男「そっちの方が俺も楽だし」


遊馬「あ、ああ……すまねえ、まだ敬語ってあんまり慣れてなくて………」


遊馬「お言葉に甘えてそうさせてもらうぜ!」


男「オーケー、んじゃ……お互い準備もできたみたいだし、始めようか」


遊馬「おうっ!!」


遊馬 男「決闘!!」

男「あ、その前に先行後攻決めないとな、じゃんけんだ」


遊馬「あ、ああ……」ズルッ


遊馬(デュエルディスク使ってないのもあるけど、じゃんけんで先行後攻決めるなんて初めてだ……)


遊馬(何か調子狂うなあ………)

───
──


遊馬「グーで俺の勝ちだ! じゃあ先攻はもらうぜ」


男「どうぞ~」


遊馬「よっしゃ行くぜー! 俺ターン! ドロ……」


男「まったまったまったまった!」


遊馬「え?」


男「もしかしてお前、復帰勢か? 今じゃルールが変わって先攻はドローできないんだぞ?」

遊馬「そ、そうなのか!? でも俺の世界じゃ……」


男「俺の世界?」


遊馬「あっ、いや! こっちの話だ!」


遊馬(俺の世界と現実世界じゃルールがちょっと違うのか……?)


遊馬(けど、反発しても仕方ねえ! 今、俺は現実世界にいるんだ!)


遊馬(なら、現実世界のルールに従うまでだぜ!)

遊馬「先攻はドローできないんだな? 分かったぜ!」


男「おう、じゃあ再開しようか」


遊馬「ああ! じゃあ気を取り直して……俺のターン!」


遊馬(相手の戦法が分からない以上……迂闊には動けねえ……まずは様子見だ)


遊馬(ここは守りを固める、それが一番……だろ? アストラル……)


遊馬「俺は裏守備表示でモンスターをセット! そしてカードを一枚伏せてターンエンドだ!」

男「何だ、随分と消極的だな」


遊馬「へっ、様子見だぜ様子見!」


男「まあ、いいけどな……んじゃ俺のターン、ドロー……スタン、メイン」


遊馬(現実世界で記念すべき最初の相手……)


遊馬(現実世界の住民ってのは……いったいどんなモンスターを出してくるんだ……?)


男「うし、じゃあこいつを召喚だ」


甲 虫 装 機 ダ ン セ ル !

遊馬(次の瞬間、俺のフィールドは焼け野原になっていた)


遊馬(ダンセルってモンスターやホーネットってモンスターがフィールド、墓地を何回も飛び回って……)


遊馬(俺のゴゴゴ・ゴーレム、ハーフ・アンブレイクは破壊された……)


遊馬(それを見越してか、相手はエクシーズモンスターを多数展開………)


遊馬(フィールドがガラ空きの俺は、そいつらの一斉攻撃を受けて、敗北した)


遊馬(ハッキリ言って次元が違った、アストラルが連敗したってのも……納得だぜ……)


遊馬(これが、現実世界の決闘者か……)


遊馬(あと、こっちの世界じゃライフポイントは8000らしい……やられて気がついたぜ……)

遊馬「くそっ、何もできなかった……」


男「まあ、そういうデッキだしなぁ」


男「しっかしゴゴゴ・ゴーレムはまだしも……ハーフ・アンブレイクを使ってる奴は初めて見たな」


遊馬「え? 知ってるのか?」


男「ああ、これでも遊戯王は結構やってるからな、どっちも持ってるよ」


遊馬「へぇぇぇ……」


男「そのさ、良かったらでいいんだがデッキ見せてもらってもいいか? お前のデッキすげえ興味あるわ」


遊馬「お、おう! いいぜ!」

男「………………………………」


男「ガガガとゴゴゴ……それにドドドも……なるほど、オノマトデッキか?」


遊馬「オノマト……デッキ……?」


男「あれ? 違うのか?」


遊馬「いや、そのオノマトってのがよく分からなくてさ……」


男「何だ、無意識に組んでたのか? そういや連携もピアも入ってねえな」


遊馬「連携……ピア……何の事だ?」


男「あー、ちょっと見せてやるよ……その二枚なら……確か今日持ってきてたフォルダーに……」ゴソゴソ

男「ほらっ、これだよ」


─オノマト連携─

手札を1枚墓地へ送って発動できる。
デッキから以下のモンスターの内1体ずつ、 合計2体までを手札に加える。
「オノマト連携」は1ターンに1枚しか発動できない。
●「ズババ」と名のついたモンスター
●「ガガガ」と名のついたモンスター
●「ゴゴゴ」と名のついたモンスター
●「ドドド」と名のついたモンスター


遊馬「す、すっっげえ! 手札を一枚捨てただけで合計2体のモンスターをデッキから持ってこれるのか!」


遊馬「このカード、俺のデッキですっごく使いやすそうだぜ!」


男「だろ?」

男「で、これがオノマトピアだ」


─ 希望郷 オノマトピア ─


(1):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、 自分フィールドに「希望皇ホープ」モンスターが特殊召喚される度に、 このカードにかっとビングカウンターを1つ置く。

(2):自分フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は、 このカードのかっとビングカウンターの数×200ポイントアップする。

(3):1ターンに1度、このカードのかっとビングカウンターを2つ取り除いて発動できる。
デッキから「ズババ」、「ガガガ」、「ゴゴゴ」、「ドドド」 モンスターの内いずれか1体を特殊召喚する。


遊馬「えーっと、何々…………?」


遊馬「………………………………え」

遊馬「希望皇…………」


遊馬「ホープ……モンスター……?」


男「ああ、オノマトデッキならホープをエースとして運用するのが一番だと思うぞ、ピアはいらないって言われてるけどこれが結構…………」


遊馬「なっ、何でお前がホープを知ってるんだよ!?」ガタッ


男「え? そりゃ知ってるわ、ホープくらい……というかこの店にいる奴等、全員がホープの存在を知ってると思うぞ」


遊馬「この店にいる……全員が……ホープの……存在を……?」


遊馬(そんな馬鹿な……ホープはナンバーズで……アストラルが管理しているカードの一枚だぞ?)


遊馬(それなのに……どうしてその存在が……ナンバーズがこの現実世界で知られてるんだ……?)

男「何だ、やけに驚いてるな……」


遊馬「そりゃ驚くよ……ホープは世界に一枚……」


男「は? 世界に一枚? ホープなんて世界中で流通してるだろうがよ」


遊馬「え?」


男「何かさっきから訳の分からんこと言ってるけど……これ見りゃ信じるだろ、ほれっ」ピッ


遊馬「こ……これは……」


遊馬「希望皇……ホープ……?」


男「偽物じゃないぜ~、まあホープなんて安いしレプリカ作る必要もないがな」


遊馬(レプリカ……? 安い……?)


遊馬(訳が……訳が分からない……)

男「おいおい、どうしたんだよいったい」


遊馬「いや、俺にはホープが何枚もあるなんてとても……」


男「変わった奴だなあ、んじゃ証拠見せてやるよ、こっちこい」スタスタ


遊馬「?」スタスタ


男「ほらっ、ここのショーケースにあるだろ? 希望皇ホープってさ」


遊馬「なっ……」


確かにホープは何枚もあった、それも色んなレアリティがあるみたいで……


一番安い物なんて、90円なんていう……とても安い値段で売られてた……


俺の、俺達の相棒がこんなに安く売られてる事にも充分に驚いたけど


俺はそれよりも……もっと別の、衝撃的な事実に驚いたんだ

遊馬「な、ナンバーズ…………」


そうだ、あのナンバーズ達が値札をつけられ、売られてたんだ


それだけじゃねえ


ホープ同様、何枚もあったんだ……ナンバーズが


遊馬「カイトの銀河眼の光子竜皇……2枚もあるぞ……」


遊馬「シャークドレイクまで……! こっちは10枚以上あるじゃねえか……!」


遊馬「カイトやシャークのナンバーズだけじゃねえ! 他のナンバーズまで……!」


遊馬「ヌメロンドラゴンまであるじゃねえか……! いったい何がどうなってやがるんだ!?」

男「あー、銀河眼の光子竜皇なら俺も持ってるぞ……ほらっ」ピラッ


遊馬「!!」


男「ハハハハ、ナンバーズが一枚だけなんてあるわけねえだろ、あんなのパックで普通にでも出るぞ」


遊馬「パックで……普通に……?」


男「ああ、そこのショーケースにあるナンバーズの大半はな、まあ……パックじゃ手に入らないのもあるけど」


遊馬(納得できねえし意味もサッパリ分かんねえしナンバーズが売られてるのも悔しいが……認めるしかねえ)


遊馬(ここ、現実世界では……ナンバーズはたくさん量産されていて……ほとんどの決闘者が持ってるみたいだ……)


遊馬「あのさ、突然モンスターに意識を乗っ取らそうになる感覚とか味わったことあるか?」


男「はぁ? ないよ、そんな事……中二かよ」


遊馬(おまけに完全に無害みたいだな……こっちのナンバーズは……全く、驚かされてばかりだぜ……現実世界は……)

男「満足したか? 机に戻ろうぜ」


遊馬「お、おう……」


遊馬(俺達の戦いっていったい…………)




男「ふー……どっこらしょっと……」


男「で、話を戻すけどさ……お前はデッキをオノマト方面にした方がよく回ると思うわけよ」


遊馬「そう言われてもさぁ……いったいどうしたらいいんだ?」


男「そうだなあ……と、その前に……エクストラは何持ってるんだ? ちょっと見せてくれよ」


遊馬「今度はエクストラか、ああ……いいぜ」


遊馬(本来ならホープが入ってるエクストラなんて絶対見せられないけど……)


遊馬(こんなことができるのもナンバーズが量産されてる現実世界ならではだな……)

遊馬「ほらよっ」


男「へー、ヴィクトリーにV……ビヨンドにレイと、ホープの進化形態は一応、一通り持ってるんだな」


遊馬(カオスナンバーズを見ても顔色一つ替えやしねえ……)


遊馬(きっとこいつらも……流通してるんだろうな……)


男「でもあれだな、oneとライトニングはないんだな」


遊馬「oneに……ライトニング?」


男「やっぱ知らないか、これだよ」スッ


遊馬「なっ……!?」


遊馬「これって……俺の知らない……ホープの新たな進化形態っ……!?」

男「まあ新たなって言えば新たな進化形態なんだけどな、えーっと……これがホープONEで……」


─ SNo.39 希望皇ホープONE ─


ランク4 光属性 戦士族
攻2510/守2000
光属性レベル4モンスター×3

このカードは自分フィールド上の「No.39 希望皇ホープ」の上にこのカードを重ねてエクシーズ召喚する事もできる。

自分のライフポイントが相手より3000ポイント以上少ない場合、 このカードのエクシーズ素材を3つ取り除き、 ライフポイントを10ポイントになるように払って発動できる。

相手フィールド上の特殊召喚されたモンスターを全て破壊し、ゲームから除外する。 その後、この効果で除外したモンスターの数×300ポイントダメージを相手ライフに与える。

男「これがライトニングだ!」


─ SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング ─

ランク5 光属性 戦士族
攻2500/守2000
光属性レベル5モンスター×3

このカードは自分フィールドのランク4の「希望皇ホープ」モンスターの上に重ねてエクシーズ召喚する事もできる。

このカードはエクシーズ召喚の素材にできない。

① このカードが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時までカードの効果を発動できない。

② このカードが「希望皇ホープ」モンスターをエクシーズ素材としている場合、 このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に、このカードのエクシーズ素材を2つ取り除いて発動できる。

このカードの攻撃力はそのダメージ計算時のみ5000になる。

遊馬「しゃ、シャイニングナンバーズ……ホープONEにホープ・ザ・ライトニング……」


遊馬(参ったなこりゃ、まさか現実世界で新種のナンバーズが見つかるなんて……)


遊馬(ホープ、お前にはまだまだ無限の可能性が広がってんだな……)


男「どーよ、そいつら……なかなか強力だろ?」


男「特にホープ・ザ・ライトニングはとんでもないカードだぜ」


遊馬「えーっと…………ほ、本当だ!」


遊馬「攻撃力が5000に……こいつはすっげえ強力なカードだぜ……」


男「だろ?」

男「だろ? そこでさ、お前に提案があるんだが………」


遊馬「何だ?」


男「このライトニングとかオノマトパーツやるから……さ……」


男「えーっと……」


男「今から俺の決闘の練習相手になってくれねえか!? 今日一日でいいんだ!」


遊馬「え? お前の決闘の練習相手に……俺が!?」


男「そうなんだよ……実はさ、今日ここのショップで大会があるんだけど……練習相手がさ、その……いないんだよ……」


遊馬「な、何でだ? 一緒に決闘やってくれる友達とか……いないのか?」


男「……………………いない」

遊馬「何でだよ? 見ず知らずの俺と決闘してくれて……アドバイスまでくれて……お前すっげえいい奴じゃねえか!」


男「いや、だってさ……俺、すっげえ不細工じゃん?」


男「声もキモいし太ってるし髪ボサボサだし……今まで友達とかいなかったし、作ろうとも思わなかった」


男「正直さ……めっちゃ嬉しかったよ、俺なんかを決闘に誘ってくれて……」


男「俺を見ても、俺と喋っても、嫌な顔しない奴なんて……今まで見たことなかったからさ……」


男「だからさ、必死だったんだよ……初めて本気で仲良くできそうな奴だったから、なれないアドバイスとか必死でしてさ……」


男「お前と何とか仲良くなろうと、媚を売りまくったんだよ……」


遊馬「……………………」


男「ごめんな、あれ全部俺の本心じゃなかった……ただの媚だったんだよ……」


男「必死すぎて気持ち悪いよな……でも、でも、今日の大会には絶対勝ちたくて………」

遊馬「何言ってんだよ! 俺とお前は……もう友達、だろ?」


男「え?」


遊馬「決闘すれば……皆友達! ってな!」


男「でも……決闘って言っても甲虫でワンターンキルされただけ……絶対楽しくなんか……」


遊馬「何言ってんだよ! 俺、すっげえワクワクしたし、楽しかったぜ? あんな戦法やモンスター、今まで見たことなかったからさ!」


男「わ、ワンターンキルだぞ? ワンターンキル! しかも目の前でひたすらソリティア紛いのことされて……楽しいわけが……」


遊馬「いーや、楽しかったぜ」


男「!!」


遊馬「お前との決闘! 最高にワクワクした! それに、すっげえ楽しかった! これは本心だ! 嘘なんかじゃねえ!」

遊馬「ワンターンキル? へへっ、上等じゃねえか!」


遊馬「次は絶対防いで見せるぜ!」


男「お前って奴は……」


遊馬「決闘ってのはさ……結果が全てじゃねえって思うんだ、お互いがどれくらい全力を出せたか……ってのもあるけど……」


遊馬「お互いが、どれくらい決闘を楽しめたか、これに尽きると思うんだ、お前は楽しくなかったか? さっきの決闘!」


男「………………楽しかったよ」


男「失礼なこと言うけど、思うように展開できてさ、その……すごく楽しかった」


遊馬「そうだろ、俺も楽しかった! 決闘ってのは奥がとっっても深くて、そして、めっっっちゃくちゃ楽しいものなんだって……改めて再認識できた」


遊馬「なら、それでいいじゃねえか……互いに楽しい決闘ができて、万々歳じゃねえか」

男「お前……」


遊馬「さっ、決闘しようぜ! 決闘! 」


男「い、いいのか? 俺の練習相手になってもらって……」


遊馬「ああ、俺で良ければ大歓迎だぜ! さあっ、お前の戦法……モンスター……もっと俺に見せてくれよ!」


男「あ……ああ! ありがとう!」


遊馬「そういえば、名前聞いてなかったな! 俺は九十九遊馬、お前は?」


男「俺は男、男って言うんだ」


遊馬「そっか! よろしくな! 男!」ニカッ


男(九十九……か、まるで遊戯皇ZEXALの主人公、九十九当麻みたいだな……使うモンスターやらカウンセリング力やら……何から何までそっくりだぜ……)

───
──


男「これを入れるといいんじゃないか」


遊馬「ガガガシスター……へえ、こんなカードがあったんだな!」


男「それにオノマト関連を入れてさ……」


男「後はこれをエクストラに入れればいいと思う」


遊馬「おー! 何か豪華になったな!」


男「よし……完成! あっ、そうだ……遊馬……このカード全部もらってくれよ」


遊馬「え? これ全部!? そんな……」


男「いいんだ! 何も言わず受け取ってくれ! 俺達の友情の証みたいなもんだ! 頼む!」


遊馬「友情の証……か」

遊馬「本当にいいのか? 男」


男「ああ、一生ストレージやフォルダーに入れてる俺が持ってるよりも」


男「お前が決闘で使った方がカードの精霊って奴も喜ぶと思うし」


男「だから、遠慮せずに受け取ってくれよ」


遊馬「男……」


遊馬「分かった、大切に使わせてもらうぜ……」


男「おうっ、もっと強くなってもらわないと張り合いがないから……なんてな」


遊馬「へへっ、言ってくれるじゃねえか……見てろよ! 次は俺が勝つ!」


男「ハハハハ、やってみろ! 返り討ちだ!」

男「それじゃあ遊馬、デッキは大会用の物を使わせてもらう」


男「練習相手になってくれるからには……俺も全力で遊馬の気持ちに応えたいからな」


遊馬「甲虫以外のデッキも持ってるのか……ああ、いいぜ! 望むところだ!」


男「オーケー、じゃあ先行か後攻かを決めようか」


遊馬「おう!」


遊馬 男「じゃんけん、ぽん!」


遊馬「くぅー、負けた……」


男「よし、俺が先行だな……行くぞ、遊馬!」


遊馬「来い、男!」


遊馬 男「決闘!!」

男「俺のターン! フィールド魔法、ユニオン格納庫発動!」


男「このカードの発動時、俺はデッキから機械族、光属性のユニオンモンスターを1体、手札に加えることができる!」


男「俺はデッキから……B-バスター・ドレイクを手札に加える!」


遊馬(ユニオン……モンスター……)


男「俺はそのままB-バスター・ドレイクを召喚!」


男「この瞬間ユニオン格納庫の効果が発動、1ターンに1度……光属性のユニオンモンスターが召喚、または特殊召喚された時……」


男「そのモンスターに装備可能でカード名が異なる機械族、ユニオンモンスター1体をそのモンスターに装備する事ができる!」


男「俺はデッキからA-アサルト・コアを選択し……B-バスター・ドレイクに装備する!」


遊馬(今度はA……)

─ユニオン格納庫─


「ユニオン格納庫」は1ターンに1枚しか発動できない。

(1):このカードの発動時の効果処理として、 デッキから機械族・光属性のユニオンモンスター1体を手札に加える事ができる。

(2):1ターンに1度、自分フィールドに機械族・光属性のユニオンモンスターが召喚・特殊召喚された場合、そのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターに装備可能で、カード名が異なる機械族・光属性のユニオンモンスター1体をデッキから選び、そのモンスターに装備する。

この効果で装備したユニオンモンスターは、このターン特殊召喚できない。

男「さらに俺は手札から魔法カード、トランスターン発動!!」


男「自分フィールド上に存在するモンスターを墓地へ送り……」


男「墓地へ送ったモンスターと種族、属性が同じでレベルが一つ高いモンスターを1体をデッキから特殊召喚する!」


男「俺はB-バスター・ドレイクを墓地へ送り……」


男「デッキから銀河戦士を特殊召喚!」


遊馬(ギャ、ギャラクシー……カイトのカードだ……)

─トランスターン─

自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を墓地へ送って発動できる。

墓地へ送ったモンスターと種族・属性が同じで レベルが1つ高いモンスター1体をデッキから特殊召喚する。

「トランスターン」は1ターンに1枚しか発動できない。


─銀河戦士─

星5/光属性/機械族/攻2000/守 0

「銀河戦士」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカード以外の手札の光属性モンスター1体を墓地へ送って発動できる。

このカードを手札から守備表示で特殊召喚する。


(2):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから「ギャラクシー」モンスター1体を手札に加える。

男「この瞬間! 墓地へ行ったB-バスター・ドレイクの効果発動!」


男「このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動! デッキからユニオンモンスターを1体を手札に加える!」


男「その効果で俺はデッキからC-クラッシュワイバーンを手札に加え……」


男「さらにトランスターンの効果で特殊召喚された銀河戦士の効果も発動!」


男「その効果でデッキからもう1体の銀河戦士を手札に加える!」


男「そして今手札に加えた銀河戦士の効果発動!」


男「手札にあるこのカード以外の光属性モンスターを墓地へ送ることで、このカードを手札から特殊召喚できる!」


男「俺は手札にあるC-クラッシュ・ワイバーンを墓地へ送り……銀河戦士を手札から特殊召喚!」


男「ちなみに、銀河戦士の「特殊召喚された時にギャラクシーモンスターを手札に加える」って効果は1ターンに1度だ、この効果はさっき使ったから今回は発動しないぞ」


遊馬(これで男のフィールドにレベル5のモンスターが2体……)

男「俺はレベル5の銀河戦士2体でオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!」


男「現れろ! ランク5! サイバー・ドラゴン・ノヴァ!」


遊馬「サイバー・ドラゴン……ノヴァ……」


男「驚くのは早いぜ、遊馬!」


男「このカードはサイバー・ドラゴン・ノヴァの上に重ねてエクシーズ召喚することができる!」


遊馬「なっ!?」


男「ランクアップ! エクシーズチェンジ! 現れろ、サイバー・ドラゴン・インフィニティ!!」


遊馬「サイバー・ドラゴン・ノヴァが……ランクアップしてサイバー・ドラゴン・インフィニティに……!」

��サイバー・ドラゴン・インフィニティ��

ランク6 光属性 機械族
攻2100/守1600
機械族・光属性レベル6モンスター×3

「サイバー・ドラゴン・インフィニティ」は1ターンに1度、自分フィールドの「サイバー・ドラゴン・ノヴァ」の上に重ねてエクシーズ召喚する事もできる。


(1):このカードの攻撃力は、このカードのエクシーズ素材の数×200アップする。


(2):1ターンに1度、フィールドの表側攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをこのカードの下に重ねてエクシーズ素材とする。


(3):1ターンに1度、カードの効果が発動した時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
その発動を無効にし破壊する。

遊馬「まさかランクアップするなんて……」


男「まだまだ驚いてもらうぞ? 遊馬!」


遊馬「ま、まだ何かあるのか?」


男「当然だ」


遊馬(でも通常召喚はした……フィールドにはインフィニティだけ……)


遊馬(ここからいったい何ができるんだ……? あとはカードを伏せるくらいしか……)

男「このカードは自分のフィールド、墓地に存在する……」


男「A-アサルト・コア、B-バスター・ドレイク、C-クラッシュ・ワイバーンを除外した場合のみ、エクストラデッキから特殊召喚できる!」


遊馬「!!」


男「俺は墓地からA-アサルト・コア、B-バスター・ドレイク、C-クラッシュ・ワイバーンを除外!」


男「現れろ! ABC-ドラゴン・バスター!!」ドン


遊馬「さ、三体のモンスターが合体して1体のモンスターに……おまけに、墓地で合体するなんて……」


男「どうだ、遊馬……多数のモンスターが合体して1体のモンスターになる……これがユニオンモンスターだ」


遊馬「す、すっげえ……!」


男「俺はこれでターンエンド」

─ ABC-ドラゴン・バスター ─

星8光属性 機械族
攻3000/守2800

「A-アサルト・コア」
「B-バスター・ドレイク」
「C-クラッシュ・ワイバーン」

自分のフィールド・墓地の上記カードを除外した場合のみ、 エクストラデッキから特殊召喚できる。(「融合」は必要としない。)


(1):1ターンに1度、手札を1枚捨て、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを除外する。
この効果は相手ターンでも発動できる。

(2):相手ターンにこのカードをリリースし、 除外されている自分の機械族・光属性のユニオンモンスター3種類を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

遊馬「よっしゃー! 俺のターン!! ド……」


男「遊馬、気を利かせて一応教えといてやる」


遊馬「な、何だよ?」


男「サイバー・ドラゴン・インフィニティは1ターンに一度、オーバーレイユニットを1つ使うことでモンスター……魔法……罠カードの発動を無効にでき」


男「ABC-ドラゴン・バスターは1ターンに1度、フィールドのカードを1枚除外することができるんだ……勿論、この効果は相手ターンでも使うことができる」


遊馬「す、すっげえ効果だ……まるで隙がねえ……」


男「さあ、遊馬……どう攻略する? この強力な効果を持つ2体を……」


遊馬「よーし! 見てろよ! 絶対に攻略してやるぜ!」


遊馬「かっとビングだー! 俺! ドロー!!」

遊馬「俺は俊足なカバ バリキテリウムを手札から特殊召喚!」


遊馬「この方法でバリキテリウムの特殊召喚に成功した時……相手はレベル4モンスターを1体、自分または相手の墓地から特殊召喚できるが……」


遊馬「今、俺と男の墓地にレベル4モンスターはいないぜ!」


男「序盤でこれほど役に立つモンスターはいないよな、ABCの効果は使わないよ」


遊馬「さらに相手フィールドにモンスターが存在し、自分フィールドにレベル4モンスターのみの場合……」


遊馬「こいつを手札から特殊召喚できる! 来い! トラブル・ダイバー!!」


男「まずいな、召喚権を使わずにレベル4がもう二体揃っちまったぞ……」


男(ABCの効果はまだ使わない、使うとしたら……エクシーズ召喚をした瞬間が好機!)

─ 俊足なカバ バリキテリウム ─

星4 風属性 獣族
攻1600 守 600

このカードは手札から特殊召喚できる。

この方法による「俊足なカバ バリキテリウム」の特殊召喚は1ターンに1度しかできない。

この方法で特殊召喚に成功した時、 相手はレベル4モンスター1体を、自分または相手の墓地から選択して特殊召喚できる。


─ トラブル・ダイバー ─

星4 闇属性 戦士族
攻1000守1000

相手フィールド上にモンスターが存在し、 自分フィールド上に表側表示で存在するモンスターが レベル4モンスターのみの場合、 このカードは手札から特殊召喚できる。

この方法による「トラブル・ダイバー」の特殊召喚は1ターンに1度しかできない。

このカードをエクシーズ召喚の素材とする場合、 戦士族モンスターのエクシーズ召喚にしか使用できない。

遊馬「俺はレベル4のバリキテリウムと、トラブル・ダイバーで……オーバレイ!」


遊馬「2体のモンスターでオーバレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!」


遊馬「現れろ! No.39! 希望皇ホープ!」


男「希望皇ホープ……」


男(トラブル・ダイバーをエクシーズ召喚の素材にすると戦士族しかエクシーズ召喚できないからな……)


男(この場面でホープは特に怖くない……でも……)


男(まだインフィニティが残ってる以上……ABCの効果を使うならここがベストなはずだ)

男「ABC-ドラゴン・バスターの効果発動! 1ターンに1度……手札を1枚捨て、フィールドのカード1枚を除外する事ができる!」


遊馬「!」


男「手札からリビングデッドの呼び声を捨てて……希望皇ホープを除外する!」


遊馬「そうはいくか! 速攻魔法! RUM-クイック・カオス……発動!」


男(し、しまった……! 自分で入れたくせに……完全に存在を忘れていた……)


遊馬「このカードは自分フィールドの「No.」エクシーズモンスターを1体選び、そのモンスターよりランクが1つ上の「CNo.」にランクアップさせる事ができる!」


遊馬「俺は希望皇ホープでオーバーレイネットワークを再構築! カオスエクシーズチェンジ!」

遊馬「現れろ! CNo.39! 希望皇ホープレイV!!」


男「いきなりホープレイV……」


遊馬「ホープがホープレイVとなったことでABC-ドラゴン・バスターの効果は対象を見失い、不発に終わるぜ!!」


男「ぐぬぬっ……」


男(くそっ、ホープが出た時点で除去に走ったのは安易な選択だったか……)


遊馬「さらに俺はホープレイVの効果発動! カオスオーバーレイユニットを1つ使い……」


遊馬「相手のモンスター1体を破壊し、そのモンスターの攻撃力分のダメージを与える!」


遊馬「俺はサイバー・ドラゴン・インフィニティを選択! インフィニティは破壊され……なおかつ2700のダメージを受けてもらうぜ!」

─CNo.39 希望皇ホープレイV─


ランク5 光属性 戦士族
攻2600 守2000

レベル5モンスター×3

このカードが相手によって破壊された時、 自分の墓地のエクシーズモンスター1体を選択して エクストラデッキに戻す事ができる。

また、このカードが「希望皇ホープ」と名のついた モンスターをエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。


●1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、 相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。

選択したモンスターを破壊し、 破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。

男「くそっ、サイバー・ドラゴン・インフィニティの効果発動!」


男「オーバーレイユニットを1つ使い、ホープレイVのモンスター効果を無効にして破壊する!」


遊馬「やっぱりインフィニティで防ぐか……」


男(この状況……ホープレイVの効果を防ぐしかなかった……防がざるをえなかった)


男(遊馬、こいつは俺にインフィニティの効果をわざと使わせたんだ)


男(現にあいつはまだ召喚権を残している……)


男(俺には強力なモンスターが2体……一方遊馬のフィールドにモンスターは0……)


男「一見、俺が有利に見えるこの状況だが……俺は今、絶体絶命の崖っぷちに追い込まれている)


男(遊馬、こいつの引きの強さとデュエルタクティクスは本物だ……)


男(この男……普通に強いぞ……)

遊馬「まだまだぁ! 俺は! ゴブリンドバーグを召喚!」


男(やっぱりまだ手を残してたか)


遊馬「このカードの召喚に成功した時! 手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚できる!」


遊馬「俺は! ガガガマジシャンを特殊召喚! この効果後、ゴブリンドバーグは守備表示になるぜ」


男(これでレベル4のモンスターが2体……)


男(……………あ)


遊馬「そして、俺はレベル4のゴブリンドバーグと! レベル4のガガガマジシャンでオーバーレイ!」


遊馬「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!」


遊馬「現れろ! ランク4! 励輝仕 ヴェルズビュート!」


男(あああああ……さっそく有効活用されてるぅ……)

─ 励輝士 ヴェルズビュート ─


ランク4 光属性 悪魔族
攻1900 守 0

レベル4モンスター×2

(1):自分メインフェイズまたは相手バトルフェイズに、 相手の手札、フィールドのカードを合計した数が 自分の手札、フィールドのカードを合計した数より多い場合、 このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。

このカード以外のフィールドのカードを全て破壊する。

この効果の発動後、ターン終了時まで相手が受ける全てのダメージは0になる。

遊馬「ヴェルズビュートの効果発動!」


遊馬「相手のフィールド、手札の合計枚数が俺のフィールド、手札の合計枚数より多い場合、オーバーレイユニットを1つ使って発動!」


遊馬「このカード以外のカード全てを破壊する!」


男「くそっ、ABC-ドラゴン・バスターのもう1つの効果発動! 相手ターンにこのカードをリリースすることで……」


男「除外されている光属性、ユニオンモンスター3種類をフィールドに特殊召喚できる!」


男「合体解除! 戻ってこい! A-アサルト・コア! B-バスター・ドレイク! C-クラッシュ・ワイバーン!」


遊馬「だが! ヴェルズビュートの効果は避けられない! その3体もまとめて破壊だ!」


男「ぐっ……格納庫が逝ったのはでかいな」

男「墓地に送られたB-バスター・ドレイクの効果を発動!」


男「デッキからA-アサルト・コアを手札に加える!」


遊馬「俺はカードを一枚伏せて……ターンエンドだ!」


男「ハハハ……参ったよ、まさかあの布陣がこうも簡単に突破されるなんて……」


遊馬「へへっ……どんなもんだ!」


男「でも、俺だってまだまだ諦めないぞ」


男「俺のターン、ドロー!」

男「墓地にあるアサルト、バスター、クラッシュを除外し……ABC-ドラゴン・バスターを再び召喚!」


遊馬(そうだ、 ABCはパーツが墓地にありさえすればまた簡単に召喚できちまう……)


遊馬(なら…………)


男(遊馬のフィールドにはヴェルズビュートと伏せカード1枚……)


男(伏せカードが気になるが……ヴェルズビュートの効果は相手のバトルフェイズでも発動できちまう……)


男(まずはヴェルズビュートを……)

男「ABC-ドラゴン・バスターの効果! 手札を1枚墓地に送ることでフィールドのカードを1枚除外できる!」


男「俺は手札の銀河戦士を墓地に送って……効果発動! ヴェルズビュートを除外する!」


遊馬「……分かったぜ」


男(よし……普通に通ったぞ)


男(残るは罠だが……残念なことに除去する手段が今はない……)


男(ちょっと怖いが……がら空きの今を逃す手はない……ここは臆さず攻めるべきだ)


男「さらに俺はA-アサルト・コアを通常召喚!」


男「バトル!」

男「まずはアサルト・コアでダイレクトアタック!」


男(ミラフォ辺りの罠ならここで発動してくるはず……)


遊馬「受けるぜ……」


遊馬Lp:8000→6100


男(通った! よし! あれは恐らくブラフ! 罠じゃない! ならこのまま……)


男「続けてABC-ドラゴン・バスターでダイレクトアタックだ!」


遊馬「………その攻撃を待ってたぜ」ニヤッ


男「なっ!」


遊馬「トラップ発動! バトル・ブレイク!」


男「バトル……ブレイク……?」

遊馬「このカードは相手モンスターの攻撃宣言時に発動するトラップ!」


遊馬「攻撃してきたモンスターを破壊し、バトルフェイズを終了させるぜ!」


男「な、なんだと!?」


遊馬「ただし! 相手は手札からモンスターを1体を見せてこのカードの効果を無効にできる!」


男「……!」


男(モンスターを見せれば無効に………………)


男(だが…………)

男「モンスターは……いない」


遊馬「ならバトル・ブレイクの効果が発動! ABC-ドラゴン・バスターは破壊だ!」


男「ぐっ…………」


遊馬「ABCの分離する効果は相手ターン、つまり俺のターンでしか使えねえ……だから、この効果は避けられねえ!」


遊馬「おまけに、ABCになれるユニオンモンスター達は……ABCが分離を行っていないから除外ゾーンに留まったままだ!」


遊馬「ABCの召喚は、これで封じたぜ!」


男(ぐっ……アサルト・コアを召喚さえしなければ……バトル・ブレイクを無効にできたのに……)


男(完全に迂闊だった……)

男「俺はターンエンド」


男「遊馬……何で俺がモンスターを持ってないって分かったんだ?」


遊馬「え?」


男「バトル・ブレイクの効果は確かに強力だけど……手札にあるモンスターを見せるだけで無効にされちまうだろ?」


男「もしも俺がモンスターを手札に持ってたらバトル・ブレイクの効果は無効になって……ABCは無事健在」


男「結果、遊馬の手札は0……フィールドもがら空きになって……次のターン、ドローするカード1枚だけでABCを何とかしなきゃならないんだぜ?」


男「何か確信があってバトル・ブレイクを使ったんじゃないか?」


遊馬「いや、そんな深い考えは無くて……ただの勘って言うか……」


男「か、勘!?」

遊馬「ハハハ……あの場面はバトル・ブレイクに頼るしか方法が無かったからな……」


遊馬「もしもあったらしょうがねえって感じで……へへっ」


男「そ、そうか……」


遊馬「でもよ……もしも手札にモンスターがあって……バトル・ブレイクが無効になって……ABCが破壊されなくても……」


遊馬「俺は諦めなかったと思う……最後の最後まで、希望を捨てずに自分のデッキを信じたと思う……それだけは言える」


男「遊馬…………」


男「だよな……遊馬ならそうしただろーな」


男「悪かった、中断して……さっ、お前のターンだぜ」


遊馬「おう! 行くぜ!」


男(俺だって……まだまだ諦めねえぞ……)

昨日もそうだったんですけど今日も忙しくて書けそうにないです

遊馬「俺のターン! ドロー!」


遊馬「よし! 俺は、ガガガシスターを召喚!」


男(ガガガシスター……)


遊馬「ガガガシスターの効果発動! このカードが召喚に成功した時! デッキからガガガと名のつく魔法、罠カードを手札に加える事ができる!」


遊馬「俺はデッキから…………この、ガガガリベンジを手札に加えるぜ!」スッ


男(ガガガリベンジ……)


男(そして墓地にはガガガマジシャン……)


男(来るな……何を出す気だろうか)

遊馬「そして、そのまま……ガガガリベンジ、発動!」


遊馬「このカードは! 墓地に存在するガガガと名のついたモンスター1体を、墓地から特殊召喚し……このカードを装備する!」


遊馬「俺は墓地にいるガガガマジシャンを選択! 墓地から特殊召喚して、ガガガリベンジを装備!」


男(これでガガガマジシャンは蘇った、次は……)


遊馬「そして、ガガガシスターの効果発動! このカード以外のガガガと名のついたモンスターを1体選び……」


遊馬「選んだモンスターとこのカードは、 エンドフェイズ時までそれぞれのレベルを合計したレベルになる!」


遊馬「俺が選ぶモンスターはガガガマジシャン! ガガガシスターのレベルは2! ガガガマジシャンのレベル4!」


遊馬「よって、2体のレベルは2+4でレベル6になるぜ!」

─ ガガガリベンジ ─

自分の墓地の「ガガガ」と名のついたモンスター1体を選択して発動できる。

選択したモンスターを特殊召喚し、このカードを装備する。

このカードがフィールド上から離れた時、装備モンスターを破壊する。

また、装備モンスターがエクシーズ素材になる事によって このカードが墓地へ送られた時、 自分フィールド上の全てのエクシーズモンスターの攻撃力を300ポイントアップする。

─ ガガガシスター ─


星2 闇属性 魔法使い族

攻 200 守 800

このカードが召喚に成功した時、 デッキから「ガガガ」と名のついた魔法、罠カード1枚を手札に加える事ができる。

また、このカード以外の自分フィールド上の 「ガガガ」と名のついたモンスター1体を選択して発動できる。

選択したモンスターとこのカードは、 エンドフェイズ時までそれぞれのレベルを合計したレベルになる。

「ガガガシスター」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。

遊馬「俺はレベル6になったガガガマジシャンとガガガシスターの2体でオーバーレイ!」


遊馬「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!」


遊馬「現れろ! No.39! 希望皇ビヨンド・ザ・ホープ!」


男「ゲェー……ビヨンド……」


遊馬「ビヨンド・ザ・ホープの効果発動! このカードがエクシーズ召喚に成功した時! 相手フィールド上の全モンスターの攻撃力は0になる!」


遊馬「さらにガガガリベンジの更なる効果! この効果で墓地から特殊召喚されたモンスターがエクシーズ召喚の素材になった時……」


遊馬「自分フィールドのエクシーズモンスターの攻撃力を300ポイントアップさせる!」

─No.39 希望皇ビヨンド・ザ・ホープ※ocg─

ランク6 光属性 戦士族

攻3000 守2500

レベル6モンスター×2

このカードはルール上、「希望皇ホープ」と名のついたカードとしても扱う。

このカードがエクシーズ召喚に成功した時、 相手フィールド上の全てのモンスターの攻撃力は0になる。


1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。 自分フィールド上のエクシーズモンスター1体を選択して除外し、 自分の墓地の「希望皇ホープ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。

その後、自分は1250ライフポイント回復する。 この効果は相手ターンでも発動できる。

遊馬「バトルだ! ビヨンド・ザ・ホープでA-アサルト・コアを攻撃!」


男「攻撃力が0だから3300がモロに……」


男Lp:8000→4700


遊馬「これで終わりじゃないぜ! ビヨンド・ザ・ホープの効果! オーバーレイユニットを1つ使い……」


遊馬「自分フィールドのエクシーズモンスター1体を除外し、墓地から「希望皇ホープ」モンスターを1体特殊召喚できる!」


遊馬「俺はビヨンド・ザ・ホープ自身を除外し、効果発動! 墓地から希望皇ホープレイVを特殊召喚!」


男「ヒェッ……」


遊馬「まだバトルフェイズは終わってねえ! 続けてホープレイVでダイレクトアタック!」


男「ぐぬぬぬ…………」


男Lp:4700→2100

遊馬「よっしゃー! ライフを一気に削ったぜ! 俺はこれでターンエンド!」


男(ライフは残りわずか……ABCのパーツもない……かといって手札に現状をなんとかできそうなカードもない……)


男(とりあえず……今はホープレイVを倒せる手を引くしかない……)


男「よーーーし……俺のターン……」


男「ドロー!」


男「…………………」チラッ


男(……よし! とりあえずホープレイVを倒す手は引けたぞ)

男「俺は手札からゴールド・ガジェットを召喚! 」


男「さらに魔法カード、アイアンコール発動!」


男「このカードは自分フィールドに機械族がいる場合に発動、墓地からレベル4以下の機械族モンスターを1体特殊召喚できる!」


男「なお、この効果で特殊召喚されたモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される!」


男「俺はA-アサルト・コアを墓地から効果を無効にして特殊召喚!」


遊馬「これでレベル4のモンスターが2体……」


男「いくぞ! 遊馬!」

男「俺はA-アサルト・コアとゴールド・ガジェットでオーバーレイ!」


男「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!」


男「現れろ! No.39、希望皇ホープ!」


遊馬「なっ……! ホープだって!?」


男「まだまだこれから! さらに俺は希望皇ホープでオーバーレイネットワークを再構築!」


男「シャイニング・エクシーズ・チェンジ!」


遊馬「!!」


男「現れろ! SNo.39! 希望皇ホープONE!」


遊馬「希望皇……ホープONE……」

男「まだまだぁ! 俺はさらに希望皇ホープONEでオーバーレイネットワークを再構築! シャイニング・エクシーズ・チェンジ!」


男「現れろ! No.39、希望皇ホープ・ザ・ライトニング!!」


遊馬「あれが希望皇ホープ・ザ・ライトニング……」


遊馬「ホープの新たな姿……」


男「バトル! 希望皇ホープ・ザ・ライトニングでホープレイVを攻撃!」


遊馬「ライトニングの効果は確か……」


男「この瞬間! ライトニングの効果! オーバーレイユニットを2つ使い、このカードの攻撃力を5000になる!」



男「なお、このカードが戦闘を行う場合……相手はダメージステップ終了時までカードの効果を発動できない!」


遊馬「ホープレイVが……こうもあっさりと……」



遊馬Lp:6100→3700

男「俺はこれでターンエンド……いやー、レベル4が引けて助かった……」


遊馬「ハハハ、全く驚いたぜ……まさかホープを使ってくるなんて」


男「何言ってんだ、ライトニングなんて皆使ってるぜ?」


遊馬「そ、そっか……そういやここではそうなんだっけ」


男「さあ、遊馬のターンだぞ」


遊馬「ああっ」


遊馬(相手のフィールドには……攻撃力が5000になるホープの新たな姿……ホープ・ザ・ライトニングがいる……)


遊馬(それに対して……俺のフィールドにカードは0……手札も0……墓地で発動できるカードもねえ……)


遊馬(だからって……絶対諦めねえ! 男だって諦めなかった! だから俺だって、どんなに追い詰められても絶対に諦めねえ!)


遊馬(最後の最後まで……自分のデッキを信じ通す!)

遊馬「俺のターン!! ドロォー!」シュバッ

遊馬「……」チラッ


遊馬「!!」


男(あの顔……遊馬め、何かを引き当てたな?)


男(さて、どうくる?)


遊馬「…………………………」


遊馬「俺はこれで……ターンエンドだ」


男「!」


男(何もしてこない……! 引きが駄目だったか……)


男(確かにこの状況を手札一枚でどうにかできるカードは限られてはいるけど……)


男(でも……あの顔はいったい……)

男(いや、モヤモヤ考えるのはやめだ)


男(遊馬のフィールドにモンスターはいない……)


男(墓地に電磁タートルようなバトルを止めるモンスターも落ちてない……)


男(そしてあの手札……こそずるいが遊馬のデッキに速攻のかかしのような類いのカードは入ってなかったはず……)


男(俺が少し手を加えた後、遊馬が自分自身でデッキを調整してはいたが……恐らく入っていないはず……)


男(ならこの状況……モンスターを引くことさえできれば……俺の勝ちだ!)


男「俺のターン! ドロー!」

─ 超電磁タートル ─

星4 光属性 機械族

攻 0 守1800

「超電磁タートル」の効果はデュエル中に1度しか使用できない。

(1):相手バトルフェイズに墓地のこのカードを除外して発動できる。

そのバトルフェイズを終了する。



─速攻のかかし─

星1 地属性 機械族

攻 0 守 0

(1):相手モンスターの直接攻撃宣言時に このカードを手札から捨てて発動できる。

その攻撃を無効にし、その後バトルフェイズを終了する。

男「………………」チラッ


遊馬「………………」


男「くそっ、俺ってホント引き運ねえなあ……」


男「このままバトルだ! ライトニングでダイレクトアタック!」


遊馬「受けるぜ……」


遊馬Lp:3700→1200


男「あー! 何もできねええ……!」


男「俺はこれでターンエンド!」


男「遊馬、何もしないのなら……これがお前の最後のターンだぜ」


遊馬「ああ……分かってる」

遊馬(このドローで全てが決まる……)


遊馬(あのカードを引くことができれば……勝てる……)


遊馬(もし引けなきゃ……じり貧になって……いずれABCをまた出されて終わりだ)


遊馬(やってやる……やってやるぜ……!)


遊馬「うおおおおおおお!! かっとビングだー! 俺!」


遊馬「ドローーッ!!」シュバッ


遊馬「………………」


男「…………………………」


遊馬「…………」チラッ





http://i.imgur.com/z8TLu31.jpg






遊馬(サンキュー……アストラルッ!)

遊馬「俺は手札から死者蘇生を発動!」


遊馬「墓地から蘇れ……希望皇ホープレイV!」


男「オーバーレイユニットの無いホープレイVを蘇らせるのか……?」


遊馬「さらに俺はRUM-アストラル・フォースを手札から墓地へ送り……」


遊馬「希望皇ホープレイVをハイパーランクアップさせる!」


男「なっ!?」


遊馬「行くぜ! ランクアップ! ハイパーエクシーズチェンジ!」


遊馬「現れろ! No.99! 希望皇龍ホープドラグーン!」

─希望皇龍ホープドラグーン─

ランク10 光属性 ドラゴン族

攻4000 守2000

レベル10モンスター×3

このカードは手札の「RUM」魔法カード1枚を捨て、 自分フィールドの「希望皇ホープ」モンスターの上に このカードを重ねてX召喚する事もできる。

(1):1ターンに1度、自分の墓地の「No.」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。


(2):このカードを対象とするモンスターの効果が発動した時、 このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

遊馬「ホープドラグーンの効果発動! 1ターンに1度……墓地から 「No.」モンスターを1体、守備表示で特殊召喚できる!」


遊馬「蘇れ! 希望皇ホープ!」


遊馬「俺は希望皇ホープでオーバーレイネットワークを再構築!」


遊馬「カオスエクシーズチェンジ! 現れろ! CNo.39! 希望皇ホープレイ!」


男「お、おいおい……まさか……」


遊馬「そのまさかさ! 男!」


遊馬「さらに! 俺は希望皇ホープレイでオーバーレイネットワークを再構築!」


遊馬「シャイニング・エクシーズ・チェンジ!」


遊馬「現れろ! SNo.39! 希望皇ホープ・ザ・ライトニング!!」

男「あの状況から……ここまで……」


遊馬「バトル! ホープ・ザ・ライトニングで男のホープ・ザ・ライトニングに攻撃!!」


遊馬「この瞬間ライトニングの効果発動! オーバーレイユニットを2つ使い……ライトニングの攻撃力を5000にする!」


男「お、俺もライトニングの効果発動だ! オーバーレイユニットを2つ使って攻撃力を5000にする!」


遊馬「ライトニング同士は相討ち……だが! 俺にはまだホープドラグーンが残ってるぜ!」


男「あぁ……」


遊馬「いっけー! ホープドラグーン! 男に、ダイレクトアタック!!」


男Lp:2100→0


男「ま、負けた……」

遊馬「よっしゃー! 勝った!」


男「おいおいマジかよ……あそこから負けんのか……」


男「というか……あの手札はいったい何だよ……」


遊馬「ああ、死者蘇生とアストラル・フォースだな」


男「よく死者蘇生を使わずに手札に残しておいたな……」


遊馬「ああ、俺も最初は使おうと思ったさ……」


遊馬「でもあそこでホープを蘇らせてライトニング同士で相討ちしても……結局、男がモンスターを引いたら俺は負けちまう……」


遊馬「だったら……ホープドラグーンしかねえと思ったから……死者蘇生はあえて使わずに……そのままターンエンドしたんだ」

男「でも俺が何かモンスターを引いたら……?」


遊馬「負けてたぜ……だから男がドローする時、内心ドッキドキだったよ……」


遊馬「勿論、その次のターンに俺がRUMを引けてなくても負けてたけどな……へへっ……」


男(こいつ……やっぱりすげえや……)


男「遊馬! もっかい! もっかいやろうぜ! 次は勝ってやる!」


遊馬「おお! いいぜ! かかってこい!」


???「ちょっと待った」

遊馬「何だよ……誰……って」


男「あっ……て、店員さん……」


店員「あのさ……熱中するのは大変結構なんだけど、一応ここ……店内だから静かにやってくれる?」


男 遊馬「あっ……」


店員「君らさっきから叫びすぎだよ、決闘に熱中するのはいいんだけどさ」


店員「他のお客さんもいるんだから……もうちょっと声のボリューム下げてよ、ね?」


客「…………」じー


男 遊馬(やべえ、熱中しすぎてここが店内なの忘れてた……)



男 遊馬「あっ……す、すいません……次から気を付けます……」

その後、遊馬と男は大会が始まるまで戦い続けた……


互いに一歩も譲らず、勝敗は五分五分だった


そして……




店員「これより遊戯王の非公認大会を開催します~! 参加者の方は受付まで……」


男「大会……ついに来たか」


遊馬「男……頑張れ! 絶対負けんなよ!」


男「ああ! 絶対に勝つさ!」


男(ガガガガールのスリーブのために!)


男「でさ、遊馬……ホントにもう行っちゃうのか? 大会に参加すればいいのに……」


遊馬「すまねえ、男……俺もう行かなきゃなんねえんだ」

男「そっか……そりゃ残念だ」


遊馬「すまねえ……けど……」


男「?」


遊馬「また決闘しような! 男!」


男「遊馬…………」


男「ああ! 約束だ! 絶対また決闘しよう!」


こうして俺は男と別れ、カード屋を後にした


大会の結果は分からずじまいだけど


きっとあいつなら優勝できたはずだ

遊馬「もうすっかり夜だぜ……24時間まであと少しか……」


遊馬「ふぁぁ……決闘しすぎて眠くなっちまった……」


遊馬「そこらへんのベンチで一眠りするか……」


俺は眠くなってベンチで一眠りすることにした


「遊馬……遊馬……」


俺を呼ぶ声が聞こえた


ずっと俺を支えてくれた相棒の声だ

遊馬「へへへ……おはよう、アストラル……」


アストラル「君からしたら24時間なんだろうが、あいにくこちらでは3時間しか経ってはいない」


遊馬「あー……そうだったか」


アストラル「それで、どうだった? 現実世界の決闘者は」


遊馬「ああ……すっげえ強かった……世界にはまだまだ強い奴がたくさんいるんだって……思い知らされたよ……」


遊馬「それで……決闘はやっぱり最高に面白い物なんだって、再認識したぜ!」


アストラル「そうか、色々な物を収穫したようだな……遊馬」


遊馬「ああ! 今すぐにでも決闘したい気分だぜ!!」

アストラル「そう思ってな、君にぴったりの相手を探してきてやったぞ」


遊馬「俺にぴったりの……相手……?」


アストラル「駅前広場だ、そこに彼らはいる」


遊馬「そいつら……いったいどんな奴なんだ?」


アストラル「行けば分かるさ」


遊馬「分かったよ、駅前広場だな! 行ってくる!」


アストラル「……ふふ」

───
──


遊馬「駅前広場に来たけど……俺の相手っていったいどこに……」


「やっと来たか」


「随分と遅かったじゃねえか」


遊馬「え? お、お前らは……」


遊馬「シャーク!? それにカイト!? 俺の相手ってまさか……」


シャーク「そうだ、俺達の事だ」


シャーク「アストラルのおかげで目が覚めたぜ、俺は平和になりすぎてずっと忘れていた……決闘者としての闘争本能って奴を」


カイト「俺も同じだ、そのせいで随分とお前を不満足にさせていたようだな」


遊馬「い、いや……そんな事は……」

シャーク「だが……今の俺たちは以前の俺たちより遥かに強くなった!」


シャーク「見ろ! 遊馬! 俺の新たな切り札……」


シャーク「餅カエルだ!!」ドン


遊馬「シャーク……!」


カイト「そしてこれが俺の新たな切り札……」


カイト「No.95! ギャラクシーアイズ……ダークマタードラゴンだ!!」ドン


遊馬「カイト……!」

シャーク「さあ……遊馬、次はお前の番だ」


カイト「アストラルから聞いた……現実世界とやらに行ってさらに強くなった事を……」


シャーク「見せてもらおうか……お前の新たな力って奴を……」


カイト「決闘だ! 遊馬!」


遊馬「あ……ああ!」


遊馬「よっしゃー! すっげえ燃えてきた!」


遊馬「シャーク!! カイト!! 行くぜ!」


シャーク カイト「来い! 遊馬!」


遊馬「うおおおおおおお!!! ライトニングだぜー!! 俺えええええ!!」

おわりです

誤字脱字が所々ありますがすいません……
読んでくれて感謝です、ありがとうございました

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