穂乃果「さすが絵里ちゃん」 (42)

前作 さすが海未ちゃん
http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs=news4ssnip&dat=1475012386

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1475493410

穂乃果「はあ、生徒会の資料多すぎだよ」

海未「備品のチェックリストが多過ぎて手が回りません」

ことり「それに色んな部活から道具の更新とか購入申請が来てるよぉ。買ってもいいのかな?」

絵里「生徒会室が明るいと思ったらまだ居たのね」

穂乃果「あ、絵里ちゃん」

海未「絵里こそまだいたのですか?」

ことり「まだ、帰らないの?」

絵里「ちょっと職員室に用事があってね」

穂乃果「何したの?早弁?」

海未「穂乃果じゃないんですから…精々、希や凛にイタズラをされてパニックになって何かを壊したのでしょう。それで、職員室に呼び出されて生徒会室にも謝りに来た」

穂乃果「さすが海未ちゃん!名推理」

絵里「違うわよ!なんで、何かをしでかしたこと前提なのよ」

ことり「…アハハ」

穂乃果「だって、最近の絵里ちゃんはおっちょこちょいが前面に出ているから」

海未「穂乃果に言われたくはないでしょうね」

絵里「はあ、いつから私はポンコツ扱いされるようになったのかしら?」

穂乃果「活動日誌を初めて書いた当たりからじゃない?」

絵里「…ハハ」

穂乃果「そんな事よりさ絵里ちゃん。資料が多すぎるよ。前の生徒会は資料の整理整頓しとかなかったの?どれがいらない奴かわからないよ」

絵里「え?どれもいるやつよ?」

穂乃果「だって5年前の点検表とかいらないでしょ?」

絵里「向こう5年間は捨てちゃダメなのよ。説明を聞いてるでしょ?」

穂乃果「…そうだっけ?」

海未「聞いています」

穂乃果「知ってるなら言ってよ。でもさ、こんな5年間分もあると資料を探すのに苦労するんだけど」

絵里「え?何故?」

穂乃果「いや、この膨大な量の資料から目的の資料を探すんだよ?」

絵里「だって、パソコンの中に保存してあるでしょ?」

穂乃果「へ?」

絵里「せっかく、スキャナーがあるんだもの。探しやすい様に資料をPDF化して年度別にファイルを作って保存してあるわよ」

穂乃果「あっ…そうなんだ」

絵里「そうよ。苦労したのよ?」

穂乃果「はぁ」

海未「あの、絵里…このチェックリストは?」

絵里「ああ、各種Excelで用紙を作ってあるでしょ?」

海未「すいません。パソコンなどは疎いもので」

絵里「別に謝る必要はないわ。これから覚えていけばいいんだもの」

海未「はい」

絵里「ちなみに音ノ木は各部室にパソコンが設置されているから共有のファイルサーバーがあるの。それで、自分達でチェック出来る物はやってもらってファイルサーバー上のチェックリストに各部の部長が書き込んで貰うようにしているから実質生徒会がやることは少ないはずだけど?」

海未「そうなんですか?」

絵里「って穂乃果に説明したわよね?」

穂乃果「されたようなないような」

海未「理解出来なかったのですね」

絵里「これだって苦労したのよ?パソコン部に協力してもらって希とファイルサーバーの設定からランケーブルの配線からやったんだから」

海未「あ、ありがとうございます」

ことり「あの…絵里ちゃん?」

絵里「なあに?」

ことり「各部の購入申請はどうしてたの?色々きちゃって手に終えないんだけど…」

絵里「ああ、注文管理はアクセスで作ってあるから各部で注文を入れて貰って注文番号を出して貰うようにしてるはずだけど?」

ことり「アクセス?」

絵里「データベースのソフトよ」

ことり「う、うん」

絵里「あとは見積り用紙もフォーマットが出来てるから各部から来た申請を見て見積りを書けばいいのよ。そしたら、事務に持っていけば見積りを依頼してくれるから。生徒会の仕事は終わりよ」

ことり「そうなんだぁ」

穂乃果「絵里ちゃんってパソコンに詳しいんだね」

絵里「何いってるのよ。生徒会をやるにあたって1から勉強したのよ。だから、あなた達にも直ぐに出来るようになるわ」

海未「それは…どうでしょうか?」

穂乃果「さすがは絵里ちゃんだね」

とある日の下校中

絵里「今日の夕飯はボルシチにしましょ」

花陽「わあ、絵里ちゃんってそんなのも作れるの?」

絵里「まあ、それくらいは」

凛「凛なんてカップラーメンしか作れないよ?」

絵里「それは作ったうちに入るの?」

花陽「絵里ちゃんは凄いなぁ」

絵里「そんな、褒めたって何もでないわよ」

凛「じゃあ、やめた」

絵里「…」

花陽「…凛ちゃん」

絵里「あっ、なんなら食べに来る?今日は亜里沙と二人なのよ」

凛「行くにゃ」

花陽「いいの?」

絵里「寂しかったからちょうどいいわ」

中学生A「いってぇ」

中学生B「生意気なんだよ」

中学生C「悔しかったらかかってこいよ」

中学生A「ふざけんなぁ」

中学生B「おい、こいつ押さえてろよ」

中学生C「Dがやれよ」

中学生D「え?」

中学生A「…来てみろよ」

凛「中学生が遊んでるにゃ」

絵里「どうみてもイジメでしょ」

花陽「ど、どうしよう」

凛「イジメはだめにゃ。ちょっと君たちー」

花陽「り、凛ちゃん」

中学生B「なんだよ」

中学生C「どこ中のやつだよ」

凛「凛は高校生にゃ」

中学生A「…」

中学生B「こんなガキみたいな高校生がいるか」

凛「凛より子供っぽい高3だっているんだからね。ね?かよちん」

花陽「え?え?え?」

凛「とにかくイジメはダメにゃ」

中学生B「お前にゃ関係ないだろ」

中学生C「だよな。だいたい、こいつが普段から偉そうなのがいけないんだよ。自業自得だ」

中学生A「なんだと…雑魚のくせにぃ」

中学生B「な?生意気だろ?」

凛「で、でも」

絵里「あなた達」

中学生B「げっ、本物の高校生だ」

中学生C「しかも、金髪だし」

絵里「そ、それは関係ないのよ…あなた達一人に対して大勢で寄ってたかって暴力なんて随分と男らしい真似してるじゃない?」

中学生B「誰だよ、あんた」

絵里「え?えっと、通りすがりのスクールアイドルよ」

凛「絵里ちゃん格好いいにゃ」

花陽「そ、そうかなぁ」ボソ

中学生B「な、ちょっと格好いいからって偉そうにするなよ」

中学生C「なにが通りすがりだよ」

花陽(中学生と同じ感性なんだ)




凛「とりあえずイジメはダメだからやめるにゃ」

中学生B「だからお前はうるせぇ」

絵里「…うるさい?」

中学生C「そうだよ。関係ないだろ」

絵里「ねえ?あなたはいじめられる立場って考えたことある?」

中学生B「あるよ。ちょっと前まではDがこいつにイジメられてたんだよ」

花陽「…えぇ。事態は思ったより深刻だよぉ」

中学生A「…だから、なんだよ。また、イジメてやるよ」

絵里「…あなた達。こんな事を繰り返して楽しいの?」

中学生B「別に楽しくはねぇよ」

中学生C「けどさ」

絵里「…この先、あなた達に新しい友人が信頼出来る仲間が出来たとしてあなた達は面と向かって付き合っていける?」

中学生B「え?」

絵里「愛する人が出来てかけがえのない宝が出来てあなた達はそれらに対して誇れるの?今だってあなた達を愛して止まないあなた達の家族に顔向け出来る?」

中学生C「…」

絵里「素晴らしい出会いをした時愛しい存在が出来たとき自分の命よりも大切な物が出来た時きっと思い出すわよ?イジメなんて真似をした事を」

中学生D「うぅ」

凛「!?」

絵里「今ならまだ引き返せるから」

中学生B「…チッ」

中学生C「どこ行くんだよ?」

中学生B「…帰るんだよ」

中学生C「ま、待てよ」

絵里「…伝わらなかったかしら」

花陽「そんな事ないよ」

凛「引っ掛かる物はあったはずにゃ」

中学生D「おい、A?」

中学生A「うるせぇ、くんな」

中学生D「…A」

絵里「…」

中学生D「俺には届いたよ。あんたの言葉。ちょっとクサかったけど」

凛「アハハ、確かに」

絵里「…凛!」

凛「ごめんにゃ~」

中学生D「俺、頑張ってみるよ。本当は俺たち4人はずっと仲が良かったんだから」

絵里「そう。ハラショーよ!」

中学生D「…?よく分かんないけどありがとう!」

花陽「さすがは絵里ちゃんだなぁ」

とある日の休日

ことり「お待たせしました、御主人様」

絵里「あら、ありがとう!」

希「ウチ等には気を使わんでもええのに」

ことり「知り合いでもお客様ですから」

絵里「偉いわね。」

希「ことりちゃんはメイドのプロやんね」

ことり「えへへ、ありがとうございます!」

男「…」ジー

ことり「あ…あの人また来てる」

絵里「知り合い?」

希「ことりちゃんの方をずっと見てるけど」

ことり「…実は」



絵里「ストーカーねぇ」

希「それで、今もついて来てるわけか」

ことり「…うん。ありがとう、帰りまで待ってくれて」

絵里「そんな…当たり前よ」

希「友達が危険な目にあってるのに帰れるわけないやん」

絵里「…まだ、ついてくるわね」

希「…どこまでくるんやろ?」

ことり「…」ブルブル

男「…あの」

絵里「え?」

希「いつのまに」

ことり「ひっ」ビクッ

絵里「…何かようかしら」

希「…えりち」

男「あなたには…そっちの」

ことり「うっ」

男「あの…」

ことり「うぅ」

男「その…えっと…」

絵里「…なるほど」

ことり「え?」

男「?」

絵里「安心しなさい、ことり。この人別にストーカーじゃないわ」

男「す、ストーカー?」

ことり「絵里ちゃん?」

男「僕…ストーカーだと思われてたの?」

絵里「思われても仕方がない行動をしてたのよ」

男「そんな…」

希「まあ、毎日バイト先に来て帰りにもこそこそ後をつけたらストーカーと思われるやん」

絵里「一度自分の行動を振り返ってみなさい」

男「うっ」

ことり「どういう事?」

男「…ごめんなさい。ストーカーなんてするつもりは…」

絵里「言いたい事があるんでしょ?はっきり言いなさいよ」

男「え?」

絵里「男らしくないわね。おどおどしてるからストーカーと間違えられるのよ?」

男「でも、もう遅いって言うか…迷惑なんじゃ」

絵里「なにが迷惑よ。理由つけて諦めようとしてるだけでしょ?自分が傷つきたくないだけでしょう?それなのにウジウジと…」

希「えりち…言い過ぎやって」

絵里「言い過ぎくらいがちょうどいいのよ。さあ、はっきりしなさいよ。それとも、誤解されたままでいいの?」

ことり「どういうこと?」

男「あの…僕は…あなたの事が…す、好きです。付き合ってください」

ことり「へ?」

男「前に僕がカバンの中身をぶちまけてしまった時あなたが一緒に拾ってくれたから」

ことり「…それだけで?」





男「それだけでも…」

ことり「で、でも…そんな…」

絵里「…」

男「…ダメですか?」

ことり「その…ごめんなさい」

男「…そうですか」

ことり「お付き合いとか…考えた事がなくて」

男「…そうですか。でも、言えたからもう悔いはありません」

絵里「そうよ、恥じることはないわ。いつか、ことりが振ったことを後悔させてやりなさいよ」

男「は、はい」

希「えりちは男前やねぇ」

絵里「女よ」

男「では、僕はこれで」

絵里「あ、私達実はスクールアイドルをやってるんだけど」

男「スクールアイドル?」

絵里「ええ。良かったら今度ライブを見に来て?ことりにも会えるわよ?○○高校の○○くん」



男「なんで、僕の名前を?」

絵里「○○学校指定のスクールバックに律儀に名札を着けているんだもの。まあ、とりあえずライブに来てみてよ」

希「それならストーカーとは思われんしね?」

ことり「の、希ちゃん~」

男「い、行きます。あの…」

絵里「ああ、絢生絵里よ」

希「ウチは東條希」

男「絶対に見に行きます」

絵里「うん」

男「それでは」

絵里「ことり…逃した魚はでかくなるって相場は決まってるのよ?」

ことり「意地悪言わないでよ~」


絵里「ふふ」

希「それにしてもよくストーカーじゃないって気がついやん。まあ、ウチも途中で気がついたけど」

絵里「それは…ねえ?」

ことり「ねえって言われても…」

絵里「ストーカーするのに律儀に身元がわかりやすい物を身につけないでしょ?しかも、人がそれなりに通るような道で話掛けてきたし。まあ、実際に違くて良かったけど」

ことり「そっかぁ。でも、本当に荷物を拾っただけで…」

絵里「人を好きになるのに大した理由なんてないのよ。最初はほんのちょっとのきっかけだったりね。それが、彼にとってはことりの優しさだったのね。」

希「まあ、好きなんて感情を自分の意思でどうにか出来たらノーベル平和賞を貰えるね」

絵里「そうよ。人を好きになるなんて自然現象みたいなものだから」

希「…えりちは恋愛経験あるの?」

絵里「…へ?」

ことり「…やっぱり、さすが絵里ちゃんだなぁ」

とある日の午後

絵里「今日は何が食べたい?」

亜里沙「カレーライス」

絵里「…また、カレーがいいの?」

亜里沙「え?ダメかな?」

絵里「せっかく、雪穂ちゃんが泊まりに来てるんだからもっと違うのがいいんじゃない?」

雪穂「あ、いえ。そんなに、気を使って頂かなくても」

絵里「あら、そう?遠慮なんてしなくてもいいのに。穂乃果なんて泊まりに来たとき」



穂乃果「絵里ちゃん、今日はハンバーグが食べたい。ねえ、ハンバーグ作ってよハンバーグ」



絵里「って言ってたわよ?」

雪穂「ア、アハハ…すいません。バカな姉で」

絵里「だから、雪穂ちゃんも好きなもの言って?」

雪穂「じゃあ、お言葉に甘えて…あの…ハンバーグが」

絵里「ふふ、穂乃果と同じね」

亜里沙「ハラショー。雪穂と穂乃果さんはそっくりなんだね」

絵里「姉妹ですものね」

雪穂「そんな事は」カァァ

亜里沙「あ、赤くなった」

絵里「ふふ」

客「ふざけんなぁ。こんな傷が付いてて1500円も取るのか?」

店員「ですから、それは訳あり商品ですのでそれでも定価よりもかなり安くなって」

客「この店は訳ありの物を売るのかよ」

店員「いえ、ですから」

客「300円だな。300円なら買ってやるよ」

店員「あの、そう言った事は」

絵里「いやね、クレーマーだわ」

雪穂「そうですね」

亜里沙「それは、あなたが間違ってます」

客「あ?」

絵里「亜里沙?」

雪穂「あちゃ~」

客「なんだ、おまえは?」

亜里沙「絢生亜里沙です。そんな事を言ったら店員さんが可哀想ですよ」

雪穂「ちょっと、亜里沙」

客「なんだ、ガキは引っ込んでろよ。いいか?この店は俺を騙して傷物を買わせようとしたんだぞ?」

店員「ですから、それは」

絵里「それは良くないですね」

客「だろ?って誰だお前は」

絵里「このガキんちょ達の保護者です」

客「…お前はいくつだよ」

絵里「…高3です」

客「お前もガキじゃねえか」

絵里「…」

客「と、とにかく俺はこの店に騙されそうになったんだよ」

絵里「そうなんですね。それは良くないわ。ちなみにどれを買おうとしたのですか?私も騙されないようにしなきゃ」

客「あ?あれだよ」

絵里「なるほど。あそこで山になってるやつですね?」

客「ああ、全く。とんでもねえ、店だなぁおい」

店員「…も、申し訳ありません」

客「たく、ふざけんじゃねえよ。客は神様だろ?」

店員「…くっ」

絵里「そうですよね。神様なんですよね?」

客「…ああ?…なんなんだ、お前は?」

絵里「いえ、神様なんだったらもうちょっと慈悲深くてもいいのではないのかしら?って思ったんです」

客「はあ?」

京太郎「ペロペロ催眠完全無料版始まったら本気出す」

照「ハーレムカンパニー艦これに似てるゲームも終わった」

菫「ダンジョ&プリンセスも終わった」

尭深「ラビリンスバインに似てるゲームチン巫女ゲーも終わった」

誠子「ひつじ×クロニクル男追加シネ白髪神父様のハーレム穢されて終わった」

淡「レーシング娘。娘も終わった打ち切りダークネス40万人9月30日終わる終わった」

オレヌシ「再び事前登録始まったらSS書き込む」

絵里「いえ、仏心をお持ちだとばかり思っていたんですけど…」

客「何を言ってんだお前は?」

絵里「はあ、やっぱり茶番はもういいわ。性に合わないみたいね。あなたが、買おうとしているもの…思いっきり訳アリ品セールって書いてあるじゃない?」

客「ぐぬ」

絵里「もしかして、読めないの?神様の癖に。それとも、読めた上で立場の弱い店員ならごねれば安く買えると思ったのかしら?どっちにしても神様が聞いて呆れるわね」

客「何?」

絵里「むしろ、あなたの屁理屈に付き合ってるこの店員さんの方が神様に見えるわよ」

店員「ちっ、もういい。帰ってこの店の悪評を言いふらしてやる」

絵里「へえ、なんて言うのかしら?訳アリ品を買おうとしたら傷がついてたから文句言ったら女子高生に論破されて悔しくて帰って来たとでも言うのかしら?それとも、嘘でもついて回るのかしら?この様子だと普段から嘘ばっかりついてそうだけど…あなたの周りの人間はあなたの話を信用してくれるのかしらね?」

客「なんだと」

絵里「本人はわりと気づいてないかも」

客「ぐぬぬ」

絵里「ネットに書き込んだら営業妨害で訴えられるかもしれないし…」

客「ち、チキショー、か、帰る」

絵里「まあ、お互い今日の事は黙ってましょう?そうすれば、誰も傷つかないわ」

客「ふん」ダッ

店員「あの…ありがとうございます」

絵里「何かありました?」

店員「…いえ」

亜里沙「さすがお姉ちゃん」

雪穂「絵里さん格好いい」

とある日の部室

絵里「…目の前には黒板消しが挟まれた扉…どう考えても引っ掛かる訳ない…ていうか物理的に無理。そして、その下にはトリモチが…と言うことは黒板消しはダミーの二重トラップね…よくやるわ」

凛「もう来るんだよね、希ちゃん?」

希「そうやね。もう、すぐやね」

にこ「私は止めたからね」

絵里「声が漏れてるわよ。まあ、いいわ。引っ掛かる訳ないし」ガララ

穂乃果「バァア」

絵里「きゃあああ」

希「今や」パチ

絵里「きゃああああ、暗い、怖い、暗い」

凛「点けるよ」パチ

絵里「はあはあ」

絵里「あれ?靴は?あれ?」

穂乃果「あ、トリモチにくっついてる」

凛「うわ、黒板消しが頭に…どうやって引っ掛かったの?」

希「凄い、ダミー1、2のトラップにも引っ掛かってる」

絵里「ちょっとぉぉ、何するのよ」

希「ごめん、ごめんえりち。まさか、ここまで完璧に引っ掛かってくれるとは。まあ、ガムでも食べて落ち着いて?」

絵里「ありがとう」パチン

絵里「きゃああああ、指が指が取れるー」

穂乃果「お、驚き過ぎだよ」

にこ「完全にパニックになってるわね」

希「えりち、おもちゃだから」

絵里「へ?…なんなのよ、もう」

凛「まあ、落ち着いて座りなよ」

ストン

ブゥー

絵里「…ち、違う。私じゃ…私じゃないわ」

にこ「凄い。また引っ掛かった」

絵里「本当に違うのよ?」

凛「まあ、チョコレートでも食べてさ」

絵里「また、トラップじゃ」

凛「本物だよ、ほら」

絵里「…本当ね。何もないのよね?大丈夫なのね?」パク

希「ふふ」

絵里「苦い、苦いわよこれ」

穂乃果「あーあー、はい水」

絵里「ゴクゴク。甘い、甘すぎる。水飴じゃない」

にこ「なんで、気がつかないのよ」

凛「はい、お茶」

絵里「ゴクゴク、あっつい。熱いわよ、ばか」

希「パーフェクトやね」

絵里「はあはあ…なんなのよ…なんなのよ。口の中が…」

にこ「やる方も大概だけど絵里も大概ね」

穂乃果「にこちゃんも本気で止めなかった癖に」

凛「先に海未ちゃんが来なくて本当に良かったね」

希「海未ちゃんが先に来てたら死んでたかもしれないしね」

絵里「ふざけんじゃないわよ…全く…ふざけんじゃ」

にこ「ボキャブラリーが少なくなってるわね」

絵里「ああ、口の中が…がばんの中に何か…あっ!チョコレートがあったわ。甘いやつ」

凛「アハハ」

絵里「これでお口直し…」ガリッ

凛「え?」

穂乃果「へ?」

にこ「何?」

希「あ、それ前にえりちが本物のチョコレートと間違えて食べようとしたおもちゃのチョコレート。なんで、今持ってるの?」

凛「凄いにゃ。最後は自分で自分を引っかけたにゃ」

絵里「…………える」

穂乃果「へ?」

絵里「エリチカ、お家帰る」



ガララ

絵里「あっ、トリモチ…もう嫌」ダッ

穂乃果「帰りにも引っ掛かってたよ?」

希「ミラクル過ぎるやろ」

凛「想像以上にゃ」

ガララ

真姫「今、絵里が泣きながら走ってたわよ…なにかあったの?…ってなによ、このお餅みたいの?あっ、これでイタズラしようとしたんでしょ?こんなのに、引っ掛かる訳ないじゃない。海未に怒られるわよ?」

穂乃果「いや、あのね」

真姫「早く、片付けなさいよ。上履きくっついてるし」

希「…あ、えりち上履き忘れてった」

真姫「絵里の?まさか、絵里はこんなトラップに引っ掛かったの?まさかそこまでボーッとしてないわよね?」

絵里「…」

穂乃果「あ、帰って来た」

真姫「あ、絵里」

希「上履きを取り来たのかな?」

にこ「タイミングが悪い」

絵里「…そんなに」

真姫「え?」

絵里「そんなにボーッとしてるかしら?」

真姫「いや…その…ねえ?」

穂乃果「穂乃果に振らないで」

真姫「あなた達が原因でしょ?」

絵里「もういや」ダッ

真姫「ちょっと、絵里…待ってよ、エリー」

にこ「まさか、ここまで大事になるとは…」

希「えりちを侮ってた」

穂乃果「絶対に海未ちゃんに怒られるね」

凛「…あっ!?また、上履き忘れてるにゃ」

穂乃果「また、戻って来るね」

希「…さすがはえりちやね」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom