魔王「勇者の仲間として潜り込み裏切る」(377)

長め
神様居ません

側近「魔王さま。人間で勇者システムという暗殺者養成の作戦が生まれ5年たちます」

魔王「うむ」

側近「とうとう、占いでここまでたどり着いてしまう勇者が現れるという結果が出てしまいました。非常に危険です手を打たなければなりません」

魔王「ほうほう」

側近「スパイによりますと…………王が魔王に懸賞金をかけているため。大金持ちの夢として人気のようです」

側近「そして。人間は一発逆転の欲のため目指すそうです。そしてとうとう最強の勇者が産まれてしまいました。諦めるさせる。なにかいい手があれば………」

魔王「わかった‼………いい考えがある!!」

側近「なんでしょうか?」

魔王「我が直々の人間の最強の勇者の仲間に扮し、期を見て殺す。それを宣伝する。もしくは魔国で裏切り…………絶望をさせ倒したあとに人間たちに無謀だということを教えよう」

魔王「無駄に犠牲が出るだけだ。魔国は自然が厳しい…………命の無駄だ」

側近「それならばスパイなどが」

魔王「ふふ、人間の強い者を見てみたいと思っておってな」

側近「そうですか………もしかしてお見合いから逃げてます」

魔王「勿論………嫌だ。結婚やだ」

側近「しかし………そろそろいい年で」

魔王「あいつらは体目当てだ!!」

側近「まぁ人間ベースは貴重ですし」

魔王「それに………我はまだ家に入りたくない」

魔王「家に大人しくするなぞ嫌だ‼男のために何かするとか‼家事とか!!嫌だ‼」

側近「魔王さま!!!」

魔王「嫌なものは嫌だ‼」

側近「はぁ………時間稼ぎにしかなりませんよ?帰ってきたら婚約者たちを吟味してくださいね」

魔王「くっ………わ、わかった………」

魔王(そんなの………わかるわけないだろ………父も母もうるさい。まだいいではないか………いいではないか………)

結婚とかそういうイメージが全くわかなかった

見える展開以外のどんでん返し期待してよう

日本語変だと思ったら王「魔王を倒す指名を」勇者「断る帰る」の前の話か

>>8

ごめんあれとは別

勇者の酒場

勇者「あの………10日募集かけてるんですが」

受付「ごめんなさい。募集取り下げますね」

勇者「は、はい………何が悪いのだろう?」

青年が首を傾げる

受付「賃金安いと思います。あと弱いです」

勇者「こ、これでも元騎士だから」

受付「元警備隊の騎士で、外の世界は厳しいと思います」

勇者「そ、そうかな?」

受付「誰でもなれますからね。警備隊の騎士は…………あと嫌われてますし」

勇者「はぁ………」

受付「でも頑張ってください。いつかの平和のために」

勇者見習い「ありがと」とぼとぼ

勇者見習い(あーあ。何処かにフリーの僧侶、魔法使い、戦士とか居ないかな?)

勇者見習い(結局………金なんだろうな)

魔法使い(魔王の身分は隠して潜入できた。だが…………)

掲示板
魔王討伐募集
姫の婚約者
金塊

魔法使い(勇者多くないか!?命知らずが多いな‼)

魔法使い(はぁ仕方がない。誰か見繕って旅して帰ろう)

魔法使い(せっかく来たしたのしいもう)

どうしよう...どのルートを考えてもお幸せにエンド以外の終わりが想像出来ない...

一つのテーブル席に座る

魔法使い「うむ。安げな」

勇者見習い「相席いいっすか?」

魔法使い「いいぞ」

勇者見習い「サンドイッチください」

店員「はーい」

魔法使い(ここは飯も頼めるのか)

魔法使い「私も同じものを」

店員「はい」

勇者見習い「はぁ………仲間見つからんな」

魔法使い「おい、おまえ」

勇者見習い「何ですか?」

魔法使い「溜め息は気が滅入る。やめてくれ」

勇者見習い「すみません」

魔法使い「で、お前も勇者なのか?」

勇者見習い「勇者見習いって事かな。勇者は魔王を倒した者。英雄の別名さ」

魔法使い「ほー」

魔法使い「仲間とか言っていたが?一人ではダメか?」 (口が軽いな。情報をいただこう)

勇者見習い「一人で行くほど強くない」

魔法使い「なるほどな。集団戦は強い」

勇者見習い「ですね。ただ多いとお金もかかるし
4人ぐらいが丁度いいんですよ」

魔法使い「ふむ。維持は高いよなぁ」

魔王「軍縮もしたいがそうも言えんもんなぁ~」(軍縮派側近と父親。四天王が殴りあってるのを何度も見た。お金で揉める)

店員「どうぞ。サンドイッチです」

魔法使い「ああ、いただきます」

勇者見習い「もぐ」

魔法使い「手を合わせないのか?」

勇者見習い「………いただきます?」(どこの風習?言うことあるけど手を合わせるのは知らないなぁ)

魔法使い「うむ」

魔法使いがフードを外す

勇者見習い「!?」

勇者見習い「もげ、げほ」

トントン

魔法使い「美味しいなぁ~あー素朴な素材の味………」もぐ

勇者見習い(美少女!?)

金髪の目立つ髪、整った顔立ち
フードで隠していたのだろう

勇者見習い(あーこんな人と旅したいなぁ~)

勇者見習い「あのー」

魔王「ん?なんだ?」

勇者見習い「一緒に旅をしませんか?」ドキドキ

勇者見習い(な、なんか告白みたいでドキドキする‼………まぁ当たってダメもとで)

魔法使い「仲間を探してたのか?」

魔法使い(弱そうだし、使命もスパッと終わる)

魔法使い「いいよ」

勇者見習い「……そ、そうだよな~やっぱダメだよな」

魔法使い「いいと言っておるではないか!!!」

勇者見習い「………おおお!!」

勇者見習い「これで魔法使い増えた!!やった!!じゃぁ~あとは戦士と僧侶」

魔法使い「いらないわ」

勇者見習い「し、しかし。二人旅は危ない」

魔法使い「二人旅のメリットはお金がかかりにくい。維持がいいのよ?」(他に殺すやつ増えるのが面倒なの)

勇者見習い「でも、魔法使いは後衛だし回復魔法使えないし………」

魔法使い「そうね。実力を測るのはどうかしら?」

勇者見習い(おっ!!仲間の実力を測るのも勇者の仕事だったな!!)

都市郊外

勇者見習い「えーと。外に出る必要は?」

魔法使い「剣を構えよ‼」

勇者見習い「お、おう」剣と盾

魔法使い「では!!撃ち込んでこい!!手加減している」氷の刃1本

勇者見習い(あっれー氷の刃があるぞー)

ズバアアアアアアン

勇者見習い「」

チーン

魔法使い「氷の刃は奇襲に便利だ。武器を持っていないと思わせる瞬間……………ああああ!?」

傷を癒す

勇者見習い「死ぬかと思った」

魔法使い「殺したかと思った。弱い………氷の刃ごときで」

勇者見習い「回復魔法使えるんですね?」

魔法使い「まぁこれでわかったであろう!!余だけでいいと言うことを‼」

勇者見習い「勿論です‼強いので大丈夫です!!」

魔法使い「ただひとつ」(問題が出てきてしまった)

魔法使い「おぬし、弱い」(弱い‼これでは魔国に行けないではないか!!ある程度の弱さがよかったのだが‼旅を出来るレベルにない!!)

勇者見習い「ガーン」

膝をつく。頭がたれる。

魔法使い「お前………剣が得意か?」

勇者見習い「剣得意と思います‼」

魔法使い「余に負けてる癖に?」

勇者見習い「……………不得意です」

魔法使い「仕方がない………余も剣は不得意だが、、基本は教えれるだろう」

魔法使い「旅をする前に一定のレベルになって貰うからな‼」

勇者見習い「えっ?」

魔法使い「弱すぎて苛立つ」

勇者見習い「そ、その弱いって言っても元下級騎士…………」

魔法使い「人間の騎士も落ちぶれたものよ。どこも一緒ではないか…………」

魔法使い「では、青年よ!!鍛えてやる」

勇者見習い(魔法使いに………剣を教えられるとは)

魔法使い「不満か?」

勇者見習い「……………」

魔法使い「じゃぁ頑張れ。仲間の件は無しだ」

勇者見習い「全力でお願いします」

魔法使い「うむ。余はスパルタである」

勇者見習い「は、はい」

訓練初日

魔法使い「素振り10000回!!」

勇者見習い「ひえー」

魔法使い「腰が甘い‼!!仕留める攻撃は全身を使い叩き切れる力を手にいれるのだ‼」

勇者見習い「も、もう無理だ」

魔法使い「敵は待ってくれないぞ‼」

訓練午後

魔法使い「素振り終わり!!」

勇者見習い「や、休ませて」

回復魔法

勇者見習い「疲れが取れた?」

魔法使い「一時的ださぁ!!追い込むぞ‼」

魔法使い「火球を切り落とせ‼」

ボボボボ

勇者見習い「えっ!?ちょ!!」

魔法使い「その火は、人の温度で追尾する!!」

勇者見習い「あっつい!?」

魔法使い「前線張るんだ‼痛みにも耐えよ‼回復魔法あるから死ぬ前には回復してやる」

勇者見習い「ひぃーーーー!!」

剣の素振り
模擬戦闘訓練
魔法避ける訓練
耐久性訓練(火炙り)
過酷な訓練
そんなが1ヶ月
魔物狩りが3日(スライムレベル程度では全く訓練にならなかった)
魔法使いから生活費を貰いながら何とか訓練を行う

その間、仲良くはなった気がする

魔法使い「勇者。休憩だ」

勇者見習い「おう」

魔法使い「もっと時間がかかると思ったが………粘り強いな‼」

勇者見習い「まぁ苦労は得意かも」

魔法使い「では、剣を構えよ‼」

勇者見習い「よっしゃ!!こい!!」

魔法使い「余は手加減で」氷の刃

勇者見習いが剣を振り回す

魔法使い「当たらぬ」

勇者見習い「最適解はこれだぁああ!!」

氷の刃に剣が当たる
氷の刃が砕ける

魔法使い「よし、合格だ。氷の刃は脆い、攻撃は一回しか受けれないなら割り。攻撃出来なくさせる。正解だ」

勇者見習い「やったぜ!!」(強くなった)

魔法使い(うむ。しかし自信は死に直結する)

魔法使い「では、手加減無しで行こう」

空中に氷の刃
本数10本

勇者見習い「」

魔法使い「世の中には必ず。自分より強い者がいる。慢心せぬようにな」

勇者見習い「はい………」

ズババババババババ

あれ?これ、似たようなssで初期武器でドラゴンワンパン出来るようになるまで強くなっちゃうやつ 見たことあるぞ... まぁ、そんなこと関係ないか



魔法使い「よし、傷口を見せろ」

勇者見習い「おう………回復魔法は?」

魔法使い「使い過ぎは細胞が壊死する」

勇者見習い「そうだったのか………それで回復薬使うのか………」

魔法使い「背中を塗り薬を塗るぞ」

勇者見習い「いや、恥ずかしいし俺で出来る」

魔法使い「そうか?じゃぁ薬は置いといて。おやすみ。明日は訓練はお休みだ」

勇者見習い「へ?」

魔法使い「旅の支度を明日しよう」

勇者見習い「弱いままだと……」

魔法使い「実戦に敵う経験はない………おやすみ」

魔法使いの部屋

魔法使い「ふー戦えるぐらいにはなったか」

魔法使い「人間は恐ろしい。成長が速い」

魔法使い「まぁ………なかなか強くなって行くのも面白いな」

魔法使い「後は………才能を見つけてから目指すものを見極めればいい」

魔法使い「いやー面白いな他人の成長が見れるのは~」

>>37残念
全くそこまで強くないぞ

勇者見習いの部屋

ヌリヌリ

勇者見習い「痛いが………我慢できる」

勇者見習い「勝てないかまだ…………」

勇者見習い「でも、俺は運がいい」

勇者見習い「魔法使いと出会えたのは」

勇者見習い「俺はまだまだ、マイナスなんだ…………魔法使いの足を引っ張る」

勇者見習い「強くなる絶対。強くなって………魔王を倒す………」

次の日
飲食店

魔法使い「ホットケーキ2つ」

店員「はい」

勇者見習い「すまない。お金が無くて」

魔法使い「いいさ。後で返してもらう」

勇者見習い「お、おう。出世払いかな?」

魔法使い(三途の川。船賃だ)

勇者見習い「で、旅するんだよな?」

魔法使い「勿論。今日はその準備に当てる」

魔法使い「苦労しないためにな」(来るときめっちゃ苦労した。お金は食えないからな)

勇者見習い「旅は得意だ」

勇者見習い「元々もっと遠くから来てるから」

魔法使い「それは頼もしい。それで忍耐があるのか」

勇者見習い「まぁ苦労は得意」

魔法使い「うむ。では頑張って行こう」

魔法使い「ふふふ」(デスロードだ)

勇者見習い「ははは」

魔法使い(さぁ何処でバラしてやろうか‼やっぱ魔王城前が最強に挫ける所だな)

次の日

始まりの町へ

魔法使い「準備はできたな」

勇者見習い「まぁすぐにつく場所だし。物も少な目で」

魔法使い「ふふ………ゆっくり旅をしようではないか‼」(旅はたのしい。来るまでは余裕がなかったが!!今回は余裕を持って楽しめるはず)

勇者見習い(いいのか?美少女と二人旅で?まぁ何にもない筈だし………何処かの令嬢だろうし)

夜営

魔法使い「余はこっちで寝る。近付くなよ」

勇者見習い「わかった」

魔法使い「zzzz」

勇者見習い「早い…………素振りして寝よう」

最初の町
ここから各方面に道が続いている
勇者見習いたちはここを必ず経由し、道を選ぶ
大体は魔国に直線で行ける道を選ぶのだが……

魔法使い「こことここ」

勇者見習い「大回りですが………」

魔法使い「馬車が出ている。大丈夫」

勇者見習い(町と町をほぼ通っていくんだよなぁ。逆行するかもしれないし)

魔法使い「文句があるなら余を倒せるようになってからだな」(絶対来ぬがな)

勇者見習い「わかった。従う」

魔法使い「では、今日は久しぶりのベットだ」

勇者見習い(個別の部屋を借りるとか………贅沢だよなぁ………)

何もなく次の町を目指す

荷馬車に一緒に乗せてもらう。格安護衛のバイトを行う。

荷馬車に揺られながら魔法使いは黙々と本を読んでいた。

勇者見習い「面白い?」

魔法使い「うむ。お主は読まぬのか?」

勇者見習い「字は苦手だ。眠くなる」

魔法使い「まぁ魔術都市に行ったときが楽しみだ」

勇者見習い「一番行きたくなかった」

魔法使い「…………」

勇者見習い「そうそう。なぜ魔法使い?」

魔法使い「才能があった。ただそれだけ」

勇者見習い「才能かぁ………でも、剣も強い」

魔法使い「剣と魔法を両方練習して。強かったのが魔法だった。それだけ」

勇者見習い「そうなのか………」

魔法使い「剣でも片手だけね。それも才能かもね」

勇者見習い「俺、いる?」

魔法使い「いる」

魔法使い「背中は誰が見るのよ」

勇者見習い「なるほど」

魔法使い「まぁ………今は邪魔ね」

勇者見習い「もっと精進します………」

2番目の町

始まりから一番近く
寄る者と寄らない者が出てくる
寄らない者が大半だ
私たちは酒場で食事を済ませる

魔法使い「では、私は観光でもしようかな。部屋を2つとっておいてくれ」

勇者見習い「わかった」(観光………余裕だなぁ)

勇者見習い(負ける気がしないのだろうか?)

???「ん?君たち珍しい組み合わせだね?」

勇者見習い「ん?」

魔法使い「?」

ライバル登場

王子「勇者見習いの王子です。いや、二人だけなのは珍しいと思いましてね」

戦士「王子~どうしたの?」

賢者「王子さま。あまり、名を晒すべきでは……」

僧侶「王子さま。賢者の言う通りです」

王子「すまない。ああ、この子達は旅の仲間で戦士賢者僧侶です」

魔法使い「ふむ。魔法使いだ」

勇者見習い「勇者見習いです」(美人にイケメンとか………スゲーな)

戦士「王子~あっち行こう?」

賢者「そうです。魔法使いと弱そうなのに構ってる暇………ないです」

僧侶「二人とかやる気が感じられません」

魔法使い(やる気ない)

勇者見習い「ははは………」

王子「そうだね……でも。フード外して貰ってもいいですか?」

魔法使い「………」ぱさぁ

戦士「!?」賢者「!?」僧侶「!?」

王子「やはり………美しい」

魔法使い「で、なにかしら?フード外してあげましたけど?」

王子「私たちと旅をしませんか?」

魔法使い「!?」

王子「一目惚れです………そこの弱そうなのよりかは守っていけますよ」

魔法使い「………」むか

勇者見習い「弱いかぁ………そうかぁ………」

魔法使い「ちょっといいですか?………あなた方の方が弱そうですけど?」(なぜかムカついた‼)

勇者見習い「ま、まて」

王子「おやおや……これは…………すいません」

王子「ですが。彼はこの先生きのこれない。そう思います」

賢者「生意気ですね。魔法使い程度の癖に」

王子「君みたいな綺麗な人は……死んでしまうのはもったいない」

魔法使い「はぁ……」(こいつも婚約者たちと同じね)

魔法使い「じゃぁ取引しましょう。魔国の前にある町で落ち合いましょう」

王子「ん?」

魔法使い「そこで私一人なら仲間になってあげる」

魔法使い「もし、二人のままだったら………王子!!決闘!!」

王子「いいでしょう。約束ですよ」

魔法使い「ええ!!」

王子「決闘相手は?彼でいいのですか?」

魔法使い「ええ」

勇者見習い「…………いやいや無理」

王子「ふふいいでしょう‼いいでしょう‼………さぁいきますよ‼」

戦士「待って!!」

賢者「魔法使いは賢者以下なのに………」

僧侶「王子さま…………」

王子とその連れが皆、去っていく

魔法使い「はぁ……ムカついた」

勇者見習い「勝手に約束しないでほしい……」

魔法使い「あっそ。余はあんな奴は嫌いだ。偉そうに」(力がある男は………女を見下す)

勇者見習い「しかし……王国の中でも名の知れた騎士だし………無理だ」

魔法使い「無理だ‼無理だ‼言うな‼男だろ‼」

勇者見習い「……………」

魔法使い「部屋を取れ………余は寝る!!」

勇者見習い「わかった…………」

勇者見習い(無理………なんて俺も思いたくねぇよ………)

自分に自信がない

次の日

魔法使い(はぁ………なんで昨日は取り乱してしまったのか…………)

勇者見習い「………」

魔法使い(こう………教えてそれなりに戦えるぐらいにはなったし………やっぱそれをバカにされたからかなぁ………)

勇者見習い「…………」(なんか悩んでるな)

魔法使い「はぁ………」

勇者見習い(溜め息も………)

魔法使い「興が覚めた。馬車に乗って次へ行こう」

勇者見習い「………ああ」

魔法使い「どうした?」

勇者見習い「なんでもない………」

魔法使い「変な奴だ」

馬車の護衛中に魔物に襲われるが
勇者見習い一人で何とかなった

その後

勇者見習い「手伝ってくても……」

魔法使い「あれぐらい一人で何とかするべきだ」

勇者見習い「……………」

魔法使い「そういえば何で勇者になろうと思った?」

勇者見習い「それは………それしか無かったからかな………」

魔法使い「………ふむ。聞いてやろう」

勇者見習い「村に幼馴染みを置いて王国に騎士になるために出た」

魔法使い「騎士になったではないか?」

勇者見習い「そう………そして村に戻って村を守るための騎士になろうと思ったんだ」

魔法使い「何故ならぬ?」

勇者見習い「魔国に………村は滅ぼされた」

魔法使い「!?」(おかしい人間に手を出していないぞ!!)

勇者見習い「だから………何もないんだ。みんな死んでしまった」

魔法使い「そうか………災難だな」(魔物にやられたか)

勇者見習い「復讐って訳じゃないけど………戦って少しでも他の村が救えたらって思うよ」

魔法使い「帰る所が無いのだな………」

勇者見習い「………ああ」

馬車は続く

3番目の町

魔法使い(けっこう重たい過去だった)

勇者見習い「部屋2つ」

店主「へい!!」(金持ちか)

勇者見習い「じゃぁ………別行動で」

魔法使い「いいや。余と一緒に町をまわろう」

勇者見習い「わかりました」(はぁ………なんで俺は………過去を思い出すんじゃなかった)

非力で惨めになる

二人で町を練り歩く

魔法使い「ふむ……あまり歴史的なのがない」

勇者見習い「観光はあまりやってないからな~」

魔法使い「うむ」

ダダダダダ

魔法使い「馬車か………」

ダダダダダ
ガシッ

勇者見習い「!?」

魔法使い「!?」

馬車が通りすぎる瞬間
勇者見習いが捕まれ
馬車に放り込まれた

魔法使い「人拐い!!」

魔法使い(なぜ!?)

王子の顔を思い出す

魔法使い「むっ………仕方がない」

近くを見渡す

魔法使い「馬を借りるぞ‼」

「ちょ!!待ってくれ‼一体なんだ‼」

金貨袋を投げつける

「あっ………どうぞ!!持っててください‼」

魔法使い「早く、そう言え‼」

馬車を追いかけた

どないしよ
魔王
女の子なのにイケメンじゃん………

馬車に追い付く

魔法使い(荷車がある場合遅いな)

魔法使い「よっと……」

パリパリパリパリ!!

ヒヒーン!!

馬車の歯車が凍りつく

ずりずり

「くっそ!!」

「追い付いてきやがった!!」

魔法使い「返してもらうぞ‼」

馬から降り、数人の男二人と対峙する

氷の刃を2本

魔法使い「覚悟はいいな?」

ズバアアアアアン

「がはっ!?」

「あ、兄貴!!……あっ」

魔法使い「雑魚が…………大丈夫か?」

勇者見習い「………」

馬車のなかで気を失っている
それを何とか重たいがかつぎ上げ
馬に乗せる

魔法使い「はぁはぁ………騒ぎから逃げなければ」

宿屋

勇者見習い「うっ………あれ、ここは?」

魔法使い「宿屋だ」

勇者見習い「えっと……いつつ」

魔法使い「昏倒していた。まぁ丈夫で良かった」(良かった?………殺す相手に何をしてるんだろうか?)

勇者見習い「…………うぐっ」

魔法使い「ん?…………んんんんん!?」

泣いてる

勇者見習い「くそ……くそ………なんで弱いんだ」

勇者見習い「………騎士になっても………村一つ救えなかった………幼馴染みを守ってやれなかった………いまだって………簡単に………」

勇者見習い「弱い………弱い………」

魔法使い「……………」

魔法使い(そうか、こいつなりに努力した結果だったんだな………なのに)

私が粉々に………してしまったのか?

でも、弱いのは事実
こいつもそれを知ってる
決めた
いいや、王子にギャフンと言わせる約束のためだ

魔法使い「今を好きなだけ泣け」

勇者見習い「くっ………」

魔法使い「悔しく。弱い自分が嫌なら変わることだ。私だって………弱かったなぁ~」

勇者見習い「………」

魔法使い「泣くほど悔しい涙は忘れるな。私も手伝う。強くなって悔し涙は最後にしよう」

勇者見習い「………あい………」

魔法使い(はぁ………私らしくないな敵に塩を送るか………まぁいい。王子にやられっぱなしはつまらないからな)

魔法使い「早く元気なれよ‼」



勇者見習い「………」

魔法使い「」

距離接近

勇者見習い「昨日はありがとう」

魔法使い「うむ」

勇者見習い「………そして教えてほしい‼強くなりたい‼今度は………守れるほど強くなりたい‼」

魔法使い「そうだな。まぁすぐには無理だろう。予定を変えるぞ‼」

勇者見習い「?」

魔法使い「魔術都市へ行く」

眠い
続きは明日

借りた部屋

スパイ「魔王さま」

魔法使い「ん?………スパイ?」

スパイ「少し遠くから見てましたが………少しあの男に肩入れし過ぎではないでしょうか?」

魔法使い「ふむ。余もそう思うよ………だがな王子は気に入らない。約束してしまったからな」

魔法使い「それと裏切りの絶望が深くなる。スパイ護衛はいらないぞ」

スパイ「…………恐ろしい方だ」(何人の兄弟と殺しあいをしてきた方だからな)

魔法使い「では、去れ。余は眠い」

スパイ「はっ!」

影に紛れる

魔術都市への道

勇者見習い「なぜ魔術都市へ?」

魔法使い「お前の素養を見るためだ。知らず知らず不得意なものを学んでいては損だ。時間が短くてすむ」

勇者見習い「……………」

魔法使い「嫌とかは言わないのか?」

勇者見習い「言わない………悔しい涙は1回きりだ。恥ずかしいし」

魔法使い「うむ」にっこり

勇者見習い(あーあ恥ずかしい所見せてしまった)

馬車の中で魔法を学ぶ

魔法使い「魔法の根元は風土水火が原則だ」

魔法使い「あいての魔法を見極め。最適解を繰り出し勝つのだ。氷の刃を壊したように」

勇者見習い「魔法使いの得意なのは?」

魔法使い「水と火。風と土はかじる程度」

勇者見習い「へぇ~」

魔法使い「他にも変な属性があるが結局は4つの派生である」

勇者見習い「俺はそのどれかが得意かも知れないと?」

魔法使い「そうだ。まぁ才がないのも居るがな。調べんことには…………剣の才も調べれる」

勇者見習い「剣も?」

魔法使い「そうだ。会う会わないは絶対ある。私がそうだ…………剣は片手でしか扱えない。盾はどうしても邪魔だ。魔法を練る事でも邪魔だ」

勇者見習い「ふむ………」

魔法使い「まぁ剣は感覚だ。お前のしっくりくるものを探すといい」

魔法使い「王子が期限を言わなかったのが救いだな」

勇者見習い「王子…………告白してたな」

魔法使い「告白だったな」

勇者見習い「慣れてるなぁ」

魔法使い「得意なんで。なんで笑う?」

勇者見習い「いいや。なんでもない」

魔術都市
魔術の本が集まり
研究者が多い都市

だが才ない者を見下し
才ない者は………都市から逃げるように旅に出る

魔法使い「図書館内で探そう」

勇者見習い「わかった。ついていく」

図書館内

魔法使い「では、読める本を探せ」

勇者見習い「いや、字は苦手」

魔法使い「魔術文字は別言語だ………読めるっと言うより頭に入っていくんだ」

魔法使い「魔法は待っている。自分を正しく理解し、使役するものを。高度な呪文ほどその要求は強く………魔術に喰われる事も」

勇者見習い「喰われる?」

魔法使い「魔術を貪るゾンビだ。目が死ぬ。脳が爛れる。異形化する。まぁ意思が弱い奴がそうなる」

魔法使い「気をしっかり持て。廃人になるぞ」

勇者見習い「才があっても危険なんだな」

魔法使い「才がある方が危険だ。才がなければ読む必要はない」

勇者見習い「えっと………一個一個見ていく」

魔法使い「うむ………ふふふ余も楽しみだ。新しい魔術が覚えればいいなぁ~ふふふ」

勇者見習い(最近口調が砕けた気がする)

魔法使い「何がいいかなあ~」

勇者見習い(早く見つけたいな)

1日が終了

勇者見習い「なかった………」

魔法使い「1日目だ!!気にするな」

勇者見習い「面白いのはあったか?」

魔法使い「いや………なかった。1回目を通したことがあるものばかり………禁術なんて置いてないだろうし………はぁ………」

2日目

勇者見習い「…………」

今日は隣で本を探す
熱心に読む勇者見習い
読めてないだろうが一生懸命に探す
横顔が必死さが見てとれる

魔法使い「…………」じぃー

魔法使い「…………」じぃー

魔法使い「!?」

魔法使い(な、なにをしている私は!!横顔ばかり見て)

首をぶんぶん

みとれる?

勇者見習い?

魔法使い(まぁ違うだろう‼)

魔法使い(最初はなぁなぁに強くなろうとはしなかったが)

魔法使い(今は強くなろうとしている)

魔法使い(その差に驚いてるだけだ)

だが視線は文字にはいかなかった

力が欲しいか?

勇者見習い「欲しい」

なら………

勇者見習い「自分で手に入れる」

…………

勇者見習い「!?」

勇者見習い(今のはなんだ?………気のせいか?)

飯屋

魔法使い「まだ、見つからないようだな」

勇者見習い「はぁ………」

魔法使い「焦るな。焦って手にいれてもそれは力じゃない」

勇者見習い「うむ………でも焦ってしまう」

魔法使い「心を穏やかにしないと見えては来ないぞ」

勇者見習い「そうかそうか。それソースな」

魔法使い「あっ…………」しょぼーん

勇者見習い「俺のと交換しよう。俺のはまだかかってないぞ」

魔法使い「ふふ!!恩に着る!!」醤油だばー

魔法使い「目玉焼きは醤油に限る‼」

勇者見習い(ソースでもうまいんだよなぁ~)

魔術都市は調味料製錬も完璧である

3日目

勇者見習い(焦るなと言われても………)

勇者見習い(もっと近付きたい…………)

勇者見習い(自信を持ちたい………)

勇者見習い(もう一度……夢に向かって………)

勇者見習い(騎士を目指したい)

ポウッ

勇者見習い(なんだ?一冊だけ光ってる?)

魔法使い「全滅かぁ………まぁそれが普通だ」

勇者見習い「あれ、一番かど」

魔法使い「なんだ?なんもないぞ」

勇者見習い(光って見えるのは俺だけ?)

勇者見習い「司書呼んでくる」

階段を借り本の目の前に来る

ピリッ

勇者見習い「!?」

少し光の線が走った

魔法使い「どうした?早く降りてこい」

本棚の一番上の誰も触れることがない場所

勇者見習い「ちょっとこれおかしい」

その本を手に取る

ビリッ!!

勇者見習い「つっ!?」

痺れた手から本が落ちる

魔法使い「何々………これは………雷?」

勇者見習い「ちょっと腕が痺れた。雷ってあの?」

魔法使い「属性は風………だがちょっと異質だな」ペラペラ

勇者見習い「それは風とは似て非なるるもの」

魔法使い「読めるのかここ!?」

勇者見習い「あーうん。今さっきから頭が痛い」

魔法使い「そうか……お前の才はこれだ。運がいい何かあったか知らないが後天的で才が産まれたんだな」

魔法使い「しかし………あまり力になれそうにない。これ以外は無かったか?読めるのは?」

勇者見習い「残念ながら………ただ。光って見えた」

魔法使い「ふむ。まぁよかった!!」にっこり

魔法使い「無いよりあった方がいい!!私は無理そうだがな!!」

勇者見習い「そっか………よかった」にぃ!!

魔法使い「!?」ドキッ

勇者見習い「どうした?」魔法使い「な、なんでもない」

魔法使い「じゃぁ買い取ろう」

勇者見習い「買えるのか?」

魔法使い「ああ、値札が………ついてない?」

司書「どうされました?………ああそれ値札がついてませんね?………いくらにしましょうか?………安くて構いません」

魔法使い「だ、そうだ」

勇者見習い「じゃぁ買う。やっと手にいれた………希望だしな!!」

帰路

魔法使い「魔術都市へ来てよかった」

勇者見習い「今さっきからそればっかだな」

魔法使い「そうか?」

勇者見習い「そう」

魔法使い「まぁやっと戦えるぐらいはなってくれる」

勇者見習い「任せとけ!」

魔法使い「!?」(前は、もっと否定的だったのに)

魔法使い(人間は切り替えが早いのかな?)

弱者

それを選ぶか

弱者らしい

勇者見習い「!?」

バッ!!

勇者見習い「気のせいか?」

魔法使い「早く特訓するぞ」

勇者見習い「お、おう………」

地下

司書「あら?………こんなところに開いてましたっけ?」

司書「ああ禁術の保管庫ですね」

司書「ん?」

司書「光ってますね?」

弱者、力を求めるか

司書「…………くださるの?」

弱者………求めよ

司書「…………ふふふはははははは!!」

特訓は本を読む作業から

勇者見習い「…………魔法ってこうやって学ぶものなのか」

頭の中に術が刻まれる

勇者見習い「気持ち悪い」

魔法使い「最初だけだ。脳が焼ききれる前にやめろよ」

魔法使い「それを使い。脳で組み立て。世界のルールをねじ曲げる。それが魔法だ」

魔法使い「ただ、覚えすぎるのも良くない」

勇者見習い「?」

魔法使い「道具が一杯だったら困るだろ?使いもしないもの覚えても。そこからは趣味の世界だ。まぁ適格に魔法を使えるなら無限に覚えている方が強いがな」

勇者見習い「これだけしか読めないからなぁ………」

魔法使い「いや、ある程度すると他も大丈夫」

勇者見習い「にしても………魔法使いはさすがだ」

魔法使い「余は強い!!」えっへん

それから数週間後

勇者見習い「はっ!!」

バチバチ

魔法使い「うむ。まぁまだ打ち出すには弱いかな」

勇者見習い「スゲー面白い」

魔法使い「面白い?」

勇者見習い「ああ。雷って原理は変だな。でも気に入った」

魔法使い「そうか」(上達が早い)

勇者見習い「汗かいちまった」

魔法使い「風呂場でもいくか」

勇者見習い「おう」

魔法使い「そういえば最近、風呂場で視線を感じる」

勇者見習い「へぇ~」

魔法使い「男風呂からだ」

勇者見習い「へぇ~」

魔法使い「…………」

風呂場
女湯

魔法使い(魔術都市が好きなのは)

魔法使い(魔力で地中から吸い上げ。沸かせた温泉!!)

魔法使い(魔力が豊富!!貸切状態はいいもんだ‼)

豪遊中

魔法使い(しかし金遣い荒いか?………すこし節約せねば。長い旅過ぎる)

資金も減ってきた
原因は私だが

魔法使い「あーきもち………」ちら

目が合う

何とは言わない

魔法使い「………」ぎゅ

胸を隠す

空いた手で桶を投げつけた

パッカーン!!

勇者見習い「うげっ」

魔法使い「バカめ!!」

勇者見習い「痛い」

部屋

勇者見習い「つう、いってぇ」

魔法使い「覗きはお前だったか」

勇者見習い「すませんでしたぁ!!」(気になって仕方がなかった)

魔法使い「1回だけは見逃してやろう!!余の寛大な心に感謝をしろ」

勇者見習い(許された)

魔法使い(はぁドキドキした………ビックリした)

魔法使い「まぁ………その。男はその見るのは好きなのか?」

勇者見習い「勿論好きだと思う。男は下心多い」

魔法使い「ふむ。そういえばそうか………」

勇者見習い「王子も同じ」

魔法使い「あいつの名を出すな殺したくなる」

ドンッ!!キャアアアア!!

勇者見習い&魔法使い「!?」

グラグラ!!

魔法使い「地震!?」

勇者見習い「外へ出よう‼」

建物の外へ
そこには

大きな丸い石が浮かんでいた
都市一つ潰すぐらい大きな石

ゆっくり降りてくる
空は曇り

魔法使い「な、な!?」

勇者見習い「なんだあれ!?」

魔法使い「メテオ!?」

勇者見習い「メテオ?」

魔法使い「隕石を落とすだけの禁術だ‼一帯が火の海になる!!」

勇者見習い「!?」

弱者よ
泣け
叫べ
余は大魔術師なり

一般人、研究者が石に攻撃を加えている

魔法使い「くっ………あれでは無理だ。居ないのか?知恵者が?」

勇者見習い「………なぁ魔術を知ってるんだよな」

魔法使い「勿論、あの術は大がかりの仕掛けがいる。それを壊せば維持は出来なくなり離れていくだろう」

勇者見習い「なら………それを探せば……」

魔法使い「勇者。中心地に急ぐぞ‼これは中心地がだいたいの発生源だ」(伝説の無差別に人を殺す術。話では聞いていたが)

勇者見習い「あっちだ‼」

人混みが我先にと逃げ惑う

勇者見習い「くっ進めねぇ」

魔法使い「はぁあああ!!」

ピキピキピキ

建物に上がるための氷の階段が出来る

勇者見習い「………そういうこと出来るのか」

魔法使いが階段を登る
屋根伝いに進む

魔法使い「見えた!!あの一番高い搭だ」

勇者見習い「………屋根の上に人がいるな」

魔法使い「知恵者達が戦っている………が障壁が破れないか」

屋敷が障壁で守られ、来るものを拒む
魔法使いが氷刃で切り払う

ズバァアアアアアアン

魔法使い「入れるな」

魔法使い「うっ……」

搭に入ると鉄の臭いがする

勇者見習い「これは……ひどい」

魔法使い「拷問し、殺すことで術が完成する奴だ」

死体を避け搭の上へ

大魔術師「あら、ネズミさん?」

魔法使い「司書?」

魔法使い「違う。狂ったか」

大魔術師「お前も馬鹿にするか」

魔法使い「………氷の刃」

ズガァアアアアアン

大魔術師「おのれ!?」

勇者見習い(魔方陣をき壊した)

大魔術師「くっ書き直しだ!!死ね異国の魔法使い!!コメテオ」

魔法使い「炎よ!!爆発せよ!!」

大魔術師から岩が飛んでくる
それに炎を当て
爆発させる

大魔術師「バカめ。死ね」

魔法使い「あっ!!」(しまった‼)

岩が中から砕け。魔法使いに当たる
搭の上から押し出す。

魔法使い(落とす気か?………こんなもの氷で柱を)

勇者見習い「魔法使い!!」

魔法使い「!?」

勇者に抱き締められ落ちる

ドンッドンッ

出店のテントに勢いよく落ちてしまう

勇者が下敷きに

魔法使い「バカ!!何をする‼助かってたものを!!」

勇者見習い「いってぇ………げほ」

回復魔法を使い痛みを和らげる

勇者見習い「大丈夫か………」

魔法使い「余は大丈夫だ!!………余計なことを‼氷で柱などすれば」

勇者見習い「はは………体が勝手に」

魔法使い「うぐ………まぁ魔法を止めたから良しとしよう」ドキドキ

一瞬だったが抱き締められた

魔法使い「…………そ、それより大魔術師は!!」

勇者見習い「何か降ってくる」

コロン………ドチャ

大魔術師
元は司書だった死体が降ってきた

魔法使い「………」

搭の上を見る

何人か………居る

勇者見習い「終わったか?」

魔法使い「私がせずともなんとかなったみたいだな………ずらかろう。目をつけられたら敵わん」

魔法使い「それに……疲れた」

勇者見習い「そうだな。疲れた」

魔法使い(頑丈だな……本当にこいつ)

その夜

魔法使い(抱き締められた感触が残っている)

スパイ「魔王さま。今日は災難でしたね」

魔法使い「いたのか?」

スパイ「確認です。魔王さまの生死を」

魔法使い「ふん。生きておるわ」

スパイ「そうですか。ではおやすみなさい」

魔法使い「…………」

魔法使い「男の匂いは少し鼻につく」

今更ながら
NTRはないから安心して

>>14

事件後図書が閉鎖

魔法使い「そろそろ次の町へ行くか」

勇者見習い「いいんじゃないか?」

魔法使い「うむ」

勇者見習い「じゃぁ出発するか。馬車に乗せてもらおう」

移動

残念ながら馬車は見つからず
徒歩で行くことに
馬は嫌だと私は言う
何故ならば二人で乗るからだ
だが勇者も馬より徒歩の方がいいらしい
鍛えられるという

魔物に出会わない野宿の夜

ごそっ

魔法使い「ん………」

魔法使い「…………あれ勇者は?」

魔法使い「…………」

物音がする

勇者見習い「はっ!!はっ!!」

少し離れたところ
月の光に照らされた勇者が剣を振っている

勇者見習い「は!!」

何か見えているのだろうか?
服は下だけ
上半身から汗が散る

魔法使い「…………」

体はたくましくなっている。
汗が月明かりで輝いている。
そう………勇者は輝いている。

努力をして。

魔法使い「……………」

勇者見習い「あっ………」

魔法使い「あっ………」

魔法使い「すまない……邪魔しようとしたわけじゃなくて………その」

勇者見習い「いや。俺こそ起こしたかなって………」

魔法使い「………おらんから心配しただけだ。いつも………こんなことを?」

勇者見習い「ああ。やっとなんかしっくりくるまでになった」

魔法使い「そうか。いつも………」(知らなかったな)

勇者見習い「もう今日はこれまでにするよ」

魔法使い「あっ……そ、そうだな明日もある」

魔法使い(……………)

何故かもう少し

見ていたい気がして

残念に思う私がいた

砂糖甘いよね

道中
魔物戦

バチバチバチバチ

焦げた臭い

勇者見習い「ふぅ………」

魔法使い「なかなか……様になってきたじゃないか?」

勇者見習い「そう?」

魔法使い「うむ。余が言うんだ。間違いない」

魔法使い「それに。私が手を出さなくても魔物を倒せている」

勇者見習い「背中守ってくれてる。ありがとう……いつも」

魔法使い「………ま、まぁな」

魔法使い(照れくさい)

魔法使い(強くなったなぁ~)

魔法使い「その………頼みがある」

勇者見習い「ん?」

魔法使い「………夜に特訓はこっそりせず。私に声をかけてくれ」

勇者見習い「恥ずかしいから黙ってたんだけどなぁ~。わかった」

その夜

勇者見習い「特訓する」

魔法使い「ん!」にこにこ

勇者見習い(なんで喜んでるんだろうか?)

魔法使い「では、私はここで見ている」

勇者見習い「見ているだけ?」

魔法使い「うむ」

勇者見習い「?」

魔法使い「気にせずにどうぞ」

勇者見習い(なんか、気まずい)

勇者見習い(しかし、特訓する理由は)

勇者見習い(ここにいる彼女に………)

勇者見習いがボロボロの剣を構える
鈍器にしかならない剣

魔法使い(恥ずかしがってたのに。今は立派な……戦士の面だな)

魔法使い(………あれから強くなったがそれ以上に何か変わった気がする)

魔法使い「……………」

魔法使い(このまま行けば……我を越えてしまうかも知れぬ)

魔法使い(でも………)

それも見てみたい

魔法使い(………まぁ。まだまだ先の話だ)

魔法使い(そう………まだ考えることもないな)

魔法使い「今日はこれで終わり」

勇者見習い「ん?」

魔法使い「体の汗を拭いてやる」

勇者見習い「いや、いいよ……」

魔法使い「臭くて嫌だ」

勇者見習い「………わかった」

魔法使い「水の魔法は便利だぞ」

水球が浮遊している。
布を入れ、水を絞る。

勇者見習い「自分で拭くよ」

魔法使い「拭いてやろう言っているのだ。黙る」

勇者見習い「…」

汗を拭いていく

魔法使い(大きくなった体も………硬い)

黙々と拭いていく

魔法使い「終わったぞ」

勇者見習い「ありがとう。さぁ寝よう」

魔法使い「うむ。私も拭いてから寝るとする」

勇者見習い「わかった」

魔法使い(……………)

魔法使い(なにやってるんだろう………)

魔法使い(殿方の汗を拭くなんて)

魔法使い(それじゃぁまるで………)

魔法使い(…………)

魔法使い(胸が苦しい)



魔法使い「ついた‼」

勇者見習い「長い道のり………だった」

魔法使い「次は馬を買う」

勇者見習い「嫌いだったんじゃ………」

魔法使い「大丈夫になった」

魔法使い(二人乗りが恥ずかしかった)

魔法使い(でも、今は………)

魔法使い「乗れるだろ?」

勇者見習い「勿論。元騎士だから。警備隊だけど」

魔法使い「では、騎手は任せる。ふふ」

勇者見習い「わかった」

勇者見習い「機嫌いいな?」

勇者見習い「どうした?」

魔法使い「なにもないが?」

魔法使い「それより武器を新調しよう」

魔法使い「ボロボロではないか………」

勇者見習い「そうだよなぁ……馴染む武器が見つかってない」

魔法使い「大剣でどうだ!!」

勇者見習い「えっと………」

魔法使い「大・剣!!」

勇者見習い「わ、わかった。何故?」

魔法使い「かっこいいから」

勇者見習い「そ、それだけ?」

魔法使い「…………」

勇者見習い「強くなるとか………」

魔法使い「強いやつは何を使っても強い。慣れろ」

勇者見習い(何だろうか?ちょっと変わった?)

武器屋

勇者見習い「すいません。下取りお願いします」

剣と盾

鍛冶屋「こりゃぁ……ボロボロだなぁ。剣は」

鍛冶屋「それに比べ。盾は綺麗だな」

鍛冶屋(剣の扱いがうまいのか?)

鍛冶屋「で、下取り安いが。いいかい?」

魔法使い「勿論。大剣を1本用意してくれ」

鍛冶屋「盾はいらないな。確かに………しかしボロボロじゃぁのぉ」

勇者見習い「帝国の警備隊時から使ってますから」

鍛冶屋「ゴミじゃの。帝国の剣は量産品じゃ……戦争ではあれでええがの」

カンカン

ボキッ

鍛冶屋「………ここまでボロいとは」

魔法使い「この店で一番良いものを頼む。相手がドラゴンでも大丈夫な物」

鍛冶屋「………兄ちゃん」

勇者見習い「はい?」

鍛冶屋「ちょっと手を見せてくれ」

勇者見習い「どうぞ」

鍛冶屋「……………」

鍛冶屋「よし。1本作ってやる」(手が固い。相当鍛えている)

勇者見習い「えっ?」

魔法使い「店に置いている奴で良いではないのか?」

鍛冶屋「この安物たちには………この手は似つかわしくない。ワシの名が泣く」

鍛冶屋「型を選んでくれ。この安物の中で同じものを時間かけて鍛える」

勇者見習い「えっと………」

魔法使い「これこれ!!この店で一番大きい!!」

勇者見習い「ちょっとこれは………鉄の塊」

勇者見習い「このクレイモアでお願いします」

鍛冶屋「わかった。嬢ちゃん無茶はいけねぇ」

魔法使い「まぁ冗談だがな。邪魔だし」

鍛冶屋「金額はこのぐらいで」

魔法使い「もってけ」じゃら

鍛冶屋「ありがとうよ。1週間待ってくれ」

魔法使い「わかったぞ!!」

勇者見習い「お金、俺が出すよ」

魔法使い「大丈夫だ。まだある……いやちょっと少ないか?」

勇者見習い「気前よく払い過ぎなんだよ」

鍛冶屋「その間。そこのクレイモア持ってけ」

勇者見習い「いいのか?」

鍛冶屋「ああ」

鍛冶屋「担保だ。よし………腕の見せ所だな」

魔法使い「楽しみだ!!」

勇者見習い「………」(本当に楽しそう)

鍛冶屋から宿屋までの道のり
商店街

魔法使い「いやぁ~楽しみだ」

勇者見習い「……俺の武器だぞ?」

魔法使い「私が無理だった武器だからな!!頑張ってくれ」

勇者見習い「ああ………女の子だもんね」

魔法使い「女の子扱いするでない‼」

魔法使い「ん?」

「豚肉まん。いかがですか~」

魔法使い「勇者」くいくい

勇者見習い「ん?」(裾引っ張ってかわいい)

魔法使い「あれ食べよう」

勇者見習い(最近本当に可愛くなったな!?)

魔法使い「はい、半分やろう」

勇者見習い「いただきます」

魔法使い「うむ。この国の豚まんは旨いな。オーク食いたくなる」

勇者見習い「オーク?」

魔法使い「豚の魔物だ。美味しい。凄く美味だ」

勇者見習い(あれ………亜人だよな。セレブは違うなぁ~)

ドンッ

魔法使い「ん?なんだ?」

勇者見習い「ああ、すみません」

タタタタ

魔法使い「………あれ?金袋がない」

勇者見習い「!?」

勇者見習い「スリだ‼」

魔法使い「軽くなってすぐにわかった‼」

魔法使い「追いかけるぞ‼」

勇者見習い「どいてくれ‼」

商店街を人を掻き分け
先に進む

黒い服を着た盗人が路地裏に入る

魔法使い「待て!!アイシクルエッジ!!」

ピキンッ

ヒョイ

魔法使い「避けた?」

勇者見習い「………」(嫌な予感がする)

路地裏を曲がっていくの追いかけた先
黒い服を着た者が二人になっていた

別々に曲がる

魔法使い「勇者!!お前は右!!」

勇者見習い「わかった」

魔法使い「余から奪ったこと後悔させてやる‼せっかく………二人で楽しんでいた所を!!!」

黒い服を着た男が止まる

魔法使い「!?」

魔法使い「諦めたか?」

ヒョイヒョイ

路地裏の高い屋根の上から同じ服装の男達が降りてくる

魔法使い「挟まれた?」

黒服「こんにちは。魔法使いさん」

魔法使い「頭が高いぞ………」

黒服「それはすいません。時間稼ぎをさせていただきます」

魔法使い「………?」

クスクス
クスクス
クスクス

魔法使い「………気味が悪い」

黒服「いえいえ………実は王子に時間稼ぎを依頼されてまして。お連れさんが負けるまでね」

黒服「でも………王子から前金貰っていたんですが」

黒服「別の方から貰いまして。そして王子の倍を出してくれるそうです」

魔法使い「………」(4人と上に何人か居るかも)

私はフードを外し、髪を見せる

黒服「あなたを殺せと僧侶から言われてましたが………綺麗ですね。娼婦にでもしましょうかな?」

クスクス

魔法使い「下種。今から相手をする者を覚えておけ」

黒服「………やるぞ」

黒服が駆け出す
屋根から黒服の男が降りてくる

魔法使いの頭に角が現れる

黒服「魔族!?」

魔法使い「見られたからには!!死んでもらう‼」

魔法使い「氷壁!!」

三方向に黒服の退路を氷の壁が断つ

魔法使い「炎壁」

ボワッ

青い炎の壁生まれる
黒服数人が飛び込み………焼く

魔法使い「覇王黒炎弾」

上空に黒い炎大玉に黒服が飲まれた。
落ちてきたのは溶けた武器
焦げ曲がった骨

黒服「なっなっ!?」

一人だけ残った者は
氷壁に阻まれる
炎壁が迫る

黒服「た、たすけ!!」

ボウッ

ゆっくり迫る炎

黒服「あ、あつい!!助け助ギャアアアアアアアアア」

魔法使い「………」

フードを被り直す。硬貨が焼け道路にへばりつく

魔法使い「早く!!勇者のもとへ!!」

魔法使い(………性悪3人集。戦士、賢者、僧侶)

魔法使い(名は………覚えたぞ)

勇者の別れた道から
金属音
悲鳴が響く

魔法使い「!?」

勇者が危ない‼

走り抜けた先
広場
何人も騎士が倒れている

警備隊「何を手こずっている‼一人だぞ‼」

勇者見習い「はぁはぁ………」

魔法使い「!?」

勇者見習いの周りには切り伏せられた者
焦げ臭い所から魔法を浴びたものが倒れている

勇者は体を低く。片手をつき
背中に折れたクレイモアを背負う

勇者見習い「はぁはぁ」

警備隊「お、おまえ行け」

警備隊「い、いやっす‼」

警備隊「俺、逃げる!!」

魔法使い「勇者………!?後ろ!!」

警備隊「かかったな‼死んだふ………」

勇者が回転しマントを翻す
地面についてた左手を相手の腹に押し当てた

バチ!!

警備隊「アガガガガ!!」

焦げ臭い警備隊が崩れ落ちる

警備隊「あわわわ!!」

勇者見習い「はぁはぁ…………ふぅ」

警備隊の生き残りが萎縮する

勇者見習い「昔はあんたらと一緒だった。腐ってた。でも今は違う」

魔法使い「勇者………」

勇者見習い「ここまで来た。やっと」バチバチ

警備隊「ひぃ!!」

警備隊長「何事だ‼」

警備隊「警備隊長!!ぞ、賊が」

警備隊長「そうだな賊だ」ザクッ

警備隊「えっ」ポタポタ

警備隊長「騎士の名誉のため決闘でお前らは死んだ。以上だ」

警備隊長が首を跳ねていく

勇者見習い「………」

魔法使い「勇者!!無事か!!」

勇者見習い「えっ」

抱き締める

魔法使い「心配したんだぞ………」

勇者見習い「あ、ありがとう」

警備隊長「…………死体を片付けろ。死んだ者に口はない。すまなかった旅のもの。こいつらの物を奪っていいぞ。汚れた金だ」

指示を飛ばしたあと近くに寄ってくる警備隊長

警備隊長「名を」

勇者見習い「勇者見習い」

魔法使い「魔法使い」

警備隊長「部下の不祥事だ。すまない」

警備隊長「いい旅を。騎士よ」

魔法使い「…………行こう」

魔法使い「傷の手当てをする」

勇者見習い「ああ」

宿屋

勇者見習い「いてて」

魔法使い「無理をして………」

塗り薬を傷につける
大きい背中
昔はこんなに大きくはなかった

魔法使い「強くなったな」

勇者見習い「まだまだだよ………まだ手にしてない」

魔法使い「そうか。いい心がけだ」

勇者見習い「やっぱり鍛練は必要だな。動きが遅いし、単調だ」

魔法使い「うん」

勇者見習い「それに……魔法を知らないのはダメだな」

魔法使い「うん、そうだね」

勇者見習い「ははは、これで……足でまとい卒業かな?」

魔法使い「調子こく事……言うな」

背中から手をまわす

魔法使い「少しは………頼れ。心配する」

勇者見習い「あっ………」

勇者見習い「ごめん」

放れる

魔法使い「…………もう。寝る」

魔法使い「おやすみ」

勇者見習い「おやすみ」

魔法使いの借りた部屋

ドア閉めたあと
背中をドアに預け座り込む

魔法使い(おかしい………)

魔法使い(私は……おかしい)

魔法使い(敵を心配するなんて)

魔法使い(殺す相手を心配するなんて)

魔法使い(………そう、魔国の城で裏切って殺すんだ)

魔法使い(死んで貰っては困る)

魔法使い(でも………)

魔法使い(寝ても覚めても彼の事を………おかしい)

魔法使い「はぁ………何だろうか」

魔法使い「誰か教えて」

魔法使い「魔王でも………わからないよ」

1週間後

鍛冶屋「ほれ!!出来てるぞ!!」

勇者見習い「す、すまねぇ……これ」

鍛冶屋「ああ、折れちまったか。でも警備隊何人も倒したんだ。こいつも本望さ。武器は殺すためにある。使命を全うした。ありがとうよ」

勇者見習い「お、おう」

魔法使い「早く見せて欲しい」

鍛冶屋「ほれ………」

勇者が大剣を片手で持ち。それを掲げる
白金のような綺麗な輝きの刀身
オーソドックスな剣だが
シンプルが一番と言う
殺すのに化粧はいらない

鍛冶屋「俺が作れる傑作だ。柄に俺の名がある」

魔法使い「いい仕事してるな」

鍛冶屋「当たり前だ‼折れる剣を持たせられねぇ。持ち手の技量にあったもんだ。しっかり可愛がってやりな」

勇者見習い「ああ。ありがとう」

剣を柄に納め。店から出た

支援

背中を見ながら。童話を思い出す

鍛冶屋「聖剣が先か、勇者が先か」

鍛冶屋「聖剣を抜いた勇者だから、魔王を倒せるのか」

鍛冶屋「聖剣が選んだ勇者だから、魔王を倒せるのか」

鍛冶屋「聖剣の力で勇者になるか」

鍛冶屋「自らの力で勇者になったのか」

鍛冶屋「あるいは両方か………これは聖剣と勇者のお話し。聖剣が先か勇者が先かのお話し」

鍛冶屋「俺は………どっちでもあって」

鍛冶屋「どっちでもない気がする」

鍛冶屋「………」

鍛冶屋「結局」

鍛冶屋「意思だと思うね」

鍛冶屋「さぁ。何を成し遂げようとするかな。俺の武器が聖剣になればそれは鍛冶屋として幸せだ」

何処かの宿

王子「失敗したか。警備隊」

王子「黒服も」

僧侶「ええ」(私の狙いもダメだった)

賢者「魔法使いと侮っていたが。(魔法)だけなら私と同等だ」

戦士「………この前見たときより。勇者見習いは強くなっているらしい」

王子「そうか。まぁ約束まで何個かの都市を寄るだろう」

王子「………それまでにだ」

町の外
馬を引く

勇者見習い「よっと」

町の外で馬に乗る
手を伸ばし魔法使いの手を握り
目の前に座らせる

魔法使い「…………力が強くなったな」

勇者見習い「何処の町へ行く?」

魔法使い「そうだな。火山方面に温泉がある」

勇者見習い「わかった。行こうか、しっかり捕まって落ちないように」

魔法使い「うむ」

知らず知らずに
距離が縮まっている

彼らは気付かない

仲間だから

だが

外から見れば

スパイ「…………」

わかるだろう



馬を引き
渡る

勇者見習い「大丈夫か?手を」

魔法使い「いらぬ!!女扱いするでない」

勇者見習い「女性じゃないか?」

魔法使い「大丈夫………きゃっ!!」

バシャーン

勇者見習い「あー大丈夫か?」

手をつかみ

グイッ

バシャーン

魔法使い「私だけ濡れるのは不公平だ」

勇者見習い「いや、最初っから手を貸すって言ったよな………」

魔法使い「………」

勇者見習い「………」

魔法使い「ふふふ」

勇者見習い「ははは」

勇者見習い「少し休もう」

魔法使い「うむ!!」

馬を木影で休ませる

服を乾かす

魔法使い「うむ。すぐに乾くな」

勇者見習い「…………」

魔法使い「どうした?私に何かついてるか?」

勇者見習い「いや。フードを被る理由は目立つからなんだろうな。身分を隠したいからでもあるか………」

魔法使い「………」

魔法使い「その通りだ」

魔法使い「………少し。目立ってしまう」

魔法使い「変な虫も寄ってくる」

勇者見習い「………そう言えば魔法使いの事を聞いてなかったな」

魔法使い「…………」

勇者見習い「いや。聞くほど余裕は無かったのかな」

魔法使い「そうだな」(きっと私と同等になれる気がするからかもしれない)

魔法使い「余は………名のある令嬢である」

ズキッ
嘘は胸が痛んだ

魔法使い「何人もの婚約者から逃げてきた。まだ……結婚とかわからないから理由をつけてな」

勇者見習い「そっか……いつか帰らないと行けないな」

魔法使い「………」(帰る途中だがな)

勇者見習い「俺にはもう帰る場所はない。帰る場所があるならそこへ帰るべきだ」

魔法使い「わかってる。行くぞ勇者」

勇者見習い「?」

魔法使い「あまり……この話はしたくない」

>>171

支援ありがとう

活火山の近くにある町
温泉が湧く

旅で泥々の服を洗わなくては

勇者見習い「………」

魔法使い「zzz」

トントン

魔法使いの肩を叩く

魔法使い「あっ……ん」

勇者見習い「ついた」

魔法使い「おっ!!煙がモクモクしているぞ‼」

勇者見習い「温泉が湧くからな」

早速宿に荷物を下ろす
馬も馬舎に

魔法使い「人が少ない?観光地ではないのか?」

店主「いや……実はドラゴンが上空に居座ってね」

店主「今は実害はないのだが。怖くてねぇ」

店主「誰も来なくなった」

勇者見習い「ドラゴンが?」

店主「今日はまだ見えねぇ。でも3日に1回は来る」

魔法使い「それで………風呂は空いてるな」

店主「垂れ流しだ」

魔法使い「それはいい!!」

勇者見習い「好きだなぁ風呂」

魔法使い「勿論‼人間の文明で誇れるものと思うぞ」

勇者見習い「ん……」(違和感)

魔法使い「さぁ入る」

勇者見習い「俺も汗を流そうか」

読んでる

浴槽
岩をそのまま削った風呂場

勇者見習い「ふぅ。なんか温泉ばっか入ってる気がする」

魔法使いが綺麗好きだからだろう

勇者見習い「覗きはもうしない」

心に決めた。
約束した。
怒られる。

勇者見習い「まぁあの時は、ちょっと歪んでたな。心が」

魔法使い「………」

勇者見習い「!?」

魔法使い「ここも人はいないな」

勇者見習い「いや!?なんですか!?」

魔法使い「………背中洗ってもらおうと思ってな」

勇者見習い「そそそうか」

魔法使い「うむ、隣いいか?」湯船に入る

勇者見習い「お、おう」

魔法使い「……気持ちいいな」

勇者見習い「まぁ……うん」

魔法使い「なぜそっちを向く」

勇者見習い「なぜお前は平気なんだ」

魔法使い「平気じゃない。恥ずかしい。でもこっちの方が楽しそう」

魔法使い「変かな?」

勇者見習い「変」

魔法使い「知ってる。おかしい事ぐらい」

勇者見習い「………あの目のやり場に困る」

魔法使い「そうか……じゃぁささっと流してくれ」

湯船からでる

魔法使い「…………」

綺麗なうなじ
それよりも

勇者見習い「なんか。不安なのか?」

魔法使い「………さぁ」

勇者見習い(隠してる)

勇者見習い「わかった」

背中を流す
白い肌
綺麗な金色の髪
こんな綺麗な人と旅をしている

勇者見習い「幸福者か」

魔法使い「ん?」

勇者見習い「ちょっとな」

>>185もうちょっと書く

部屋へ戻る
最近は別室ではない
寝るときは別だが一緒の部屋だ

魔法使い「………なぁ私の事どう思う」

私は魔術書を読んで静かだった魔法使いが声をかける

勇者も魔術書を置く

勇者見習い「どういう質問だ?」

魔法使い「そのまま容姿の質問だ」

逃げた。違うそうじゃない。でも何故か気になっただけ。意味がわからない。自分がわからない。

勇者見習い「綺麗だなぁーとは思う」

魔法使い「そか」

口許が緩む

これもよくわからない

魔法使い「いっぱい言われてるから。私も綺麗なんだろうと思っているし、否定すれば皮肉になるらしい。だけど皆、口揃えて言うから慣れているんだが………」

魔法使い「お前が言うと」

魔法使い「なんか違って」

魔法使い「うれしいかなって」

勇者見習い「!?」

魔法使い「何が違うんかな………」

魔法使い「でも。ありがとう」

魔法使い「うれしい」ニコニコ

勇者見習い「そうか。よかった」

魔法使い「魔術書読むの手伝ってやろうか?」

勇者見習い「大丈夫だ。読めるようなった………使わないけど」

魔法使い「そ、そうか」

魔法使い(なんか寂しく思う)

魔法使い(昔はもっと頼ってた。やっぱり一人前に………なったよね)

魔法使い(………さすが余だ)

魔法使い(鍛えたのは余だ)

魔法使い(喜べ)

魔法使い(喜べ………ないな)

勇者見習い「………zzz」

魔法使い「?」

魔法使い「はは、眠くなるんだな」

魔法使い「変わってないんだよな」

魔法使い「うん、うん」

次の日

店主「あっお客さん」

勇者見習い「ん?荷物をもって何処へ?」

店主「逃げるんでさぁ」

魔法使い「何故だ?」

店主「ドラゴンが上空にいる。もう危なっかしくて。生きているのが一番」

ガオオオオオオ

店主「ひっ!!」

魔法使い「………勇者驚かないんだな」

勇者見習い「お前の方が強いと信じてる」

魔法使い「嬉しいこと言ってくれるじゃないか」

魔法使い「じゃぁ好き勝手に部屋を使わせてもらうぞ」

店主「いいぞ!!じゃぁな!!」

勇者見習い「俺も、今思えば早く去ればいいよな」

魔法使い「そうしようか」

ガヤガヤ

勇者見習い「ん?外が騒がしい」

バサァバサァ

ドラゴン「ガアアアアア!!」

レッドドラゴン。赤の鋼鉄の鱗を持つ魔物の上位
それが空から睨みを効かせる。

魔法使い「火山からここへ来る理由はなんだろうな?」

勇者見習い「餌がないとか?」

魔法使い「…………ドラゴン何時から居るんだろうな?」

勇者見習い「ん?」

魔法使い「最初は知らない者が居ると、どうする?」

勇者見習い「様子を見る」

魔法使い「…………」

勇者見習い「…………」

ドラゴン「ガアアアアア!!」

勇者見習い「あまり危険を犯すべきじゃない。逃げよう」

魔法使い「そうだな。良くない………空の王者は名前通りだ」

ドラゴン「ガアアアアア!!」

バサァバサァドンッ‼

ゴオオオオオオオオ

警備隊「ドラゴンが降りてきた‼バリスタ隊!!撃てぇ!!」

魔法使い「!?」

勇者見習い「運が悪い。戦闘が始まった」

警備隊「勇者さまお願い致します!!」

王子「よし!!賢者!!氷で足止めだ‼戦士は俺と翼を狙う!!僧侶後方で支援だ‼」

魔法使い「王子がいる……」

魔法使い(先回りして刺客を送ったと予想してたが………)

魔法使い(その通りだったか)

勇者見習い「馬を持ってきた乗れ」

魔法使い「あれを見ろ」

勇者見習い「王子?」

魔法使い「うむ。善戦している」

翼を執拗に狙う

翼に傷がつく

バリスタも放たれるが鱗が硬く。跳ね返り警備隊に刺さる。
何人か逃げ出す。
ドラゴンとの戦闘の余波が警備隊に
火吹きで燃え、逃げ惑う

王子「堅い‼」

戦士「私の斧で!!」

ドラゴン「キィイイイイイイイン」

耳がつぶれるほど大音量の咆哮

ヒヒーン!!

馬が暴れ
振り落とされる
咄嗟に魔法使いを抱いて背中から落ちる

勇者見習い「大丈夫か?」

魔法使い「また………庇ったな」

勇者見習い「そんなことより」

勇者見習い「あれ………」

レッドドラゴンがもう一匹
それも
もっと大きく
所々、黒鱗があり模様がある
小さいドラゴンを庇うように降りた
小さいドラゴンはヨロヨロ飛んでいく

魔法使い「………本命だ」

勇者見習い「………馬が逃げた。魔法使い逃げるぞ」

魔法使い「嫌だ。これは……恐ろしい魔物だ犠牲者が多くでる!!」

魔法使い「子に人間が餌であることを教え込んでいる」

勇者見習い「!?」

魔法使い「絶対の捕食者である自覚を持ち。負けないことを知っている」

勇者見習い「なんで、そんなことがわかるんだ?」

魔法使いが頭をつつく

魔法使い「ドラゴンは人間よりバカだと思うか?」

勇者見習い「!?」

魔法使い「連携で喋るのは………筒抜けだ」

眠いおやすみ
1000スレまでに終わればいいな………

次回>>37

王子「戦士は右から俺は左」

王子「賢者!!まだか‼」

賢者「隙を作って‼打ち出せる‼」

ドラゴン「グアァ」

ドラゴンが体当たりを戦士に行う
家に戦士を巻き込む
崩れ落ちる木材

王子「戦士!!」

王子「おおおおお!!」

王子「アイシクルエッジ!!」

氷の槍が放たれる。

ドラゴン「……がぁあ」

ドラゴン「ガオオオオオオ」

ドラゴンが氷の槍に当たりながら賢者の場所へ向かう。

王子「賢者!!」

賢者「くっ………グラビティ!!」

グワン
グググ

ドラゴンの地面が陥没
重力力場がドラゴンを押さえつける

王子「や、やったか!!」

ズシン

賢者「まだ動く‼動かれる前に‼」

賢者「滅びよ!!」

黒球が打ち出される。地面を抉り取りながらドラゴンに向かう

ズガ!!

黒い球が
ドラゴンに受け止められた

ドラゴン「キィイイイイイイイン」

咆哮をあげ。球を潰す。

賢者「そ、そんな!?滅びを!!」

僧侶「逃げよう‼私は回復できても死んだらどうしようもない!!」

王子「逃げれない………ここは」

ドラゴン「ブフッ」

ドラゴンの口から火の粉が

王子「皆!!逃げろ‼」

ドラゴンが火を吹く
それは地獄のような灼熱
骨も残さないほど
火が迫る

魔法使い「氷壁!!」

バフッ

氷の壁が立ち塞がる
何枚も何枚も

魔法使い「早く逃げろ‼今のうちに!!」

王子「!?」

僧侶「戦士、大丈夫?」

戦士「え、ええ」

賢者「…………」

魔法使い「何してるの‼早く!!」

王子「…………」サッ

賢者「チッ!!」

僧侶「………くそ」

警備隊「撤退!!にげろ!!」

火吹きが終わった
ドラゴンが後方で距離を取り。私を睨む

大きな瞳に私が写る

魔法使い「…………」

勇者見習い「本当に二人で?」

魔法使い「怖気ついたか?」

勇者見習い「背中にお前がいる。逃げるわけにはいかない。俺のためにも」

勇者は私の前にドラゴンに立ち塞がる

魔法使い「!!」

魔法使い(………大きい背中だ)

魔法使い(私だって逃げるわけにはいかない)

魔法使い(お前が………)

魔法使い(私の方が強いって言われたら)

魔法使い(やるしかないじゃないか)

魔法使い「行くよ‼勇者!!」

勇者見習い「おう!!!」

数分前

勇者見習い「やるのか?本当に?」

魔法使い「くどい!!」

魔法使い「やる!!」

勇者見習い「しかし、二人でどうやって………」

魔法使い「先ずは氷壁をかまくらのようにして逃げないようにし、2対1を作る」

魔法使い「次に………私は足と翼を凍らせる」

勇者見習い「どうやって致命傷を?」

魔法使い「…………わかんない。得意な火力呪文は炎だ。効果が薄い。でも隙は作る」

勇者見習い「そこで俺が止めを?」

魔法使い「………他に考える待ってくれ」

勇者見習い「…………魔法使い」

魔法使い「ん?」

勇者見習い「命預けるから………止めを俺に任せて貰ってもいい?逃がす事でも勝利なら………一手ある」バチバチ

魔法使い「わかった。預けるのは私も預ける」

勇者見習い「いや、俺が無理だったら時間稼ぐから」

魔法使い「お前だけ不公平だ。大丈夫、一緒に冥界へ行こう」

勇者見習い「………じゃぁ方法は………」

戦闘開始

魔法使い「氷壁!!」

ドラゴンと私たちを包む
声と同時に勇者が走る
踏んだ場所が青い稲妻が走る

勇者見習い「地すり青眼!!」

ドラゴン「!?」

ドラゴンの腹部に入り込み
下から斬り上げる。
堅い音が響く

ドラゴンが勇者に注目
その間に
足と翼に氷の槍を当て、凍らせる

魔法使い「…………」

勇者見習い「…………」

私たちは一言も喋らない

声で連携を取らない
打ち合わせで
連携で声を出さないこと
する事がバレてしまう

魔法使い「氷壁!!」

ドーム状の壁に足場が生まれる
勇者がそれに乗る

ドラゴン「クアアアアアア」

ドラゴンの握りこぶしが足場を砕く

勇者見習い「…………」(一撃でも危ない)

フードを外す
角が現れる

勇者には後ろを絶対見るな。前だけを見ろ。
と言ってある。

魔法使い「お願い!!避けてぇええ!!覇王黒炎弾!!」(勇者には当たらないでお願い!!)

ドラゴン「!?!?………フブッガアアアアア!!」

黒い炎の塊がドラゴンの火吹きと重なり、巻き込みながらドラゴンに当たる

ドラゴン「ぐわああああああああ!!」

そして

ドラゴン「小癪なぁあああ‼」

咆哮だけで炎を吹き飛ばす。

魔法使い「勇者!!右から!!いっけえええ」

ドラゴン「ガァア!!」

ドラゴンが右に首を振り。拳を突きだす準備をする。

勇者見習い「バカ、左だ」

スガァアアアアアアアン

左から勇者が頭を斬る

バチバチ!!

鱗を斬った。
だが………傷は浅い

ドラゴン「…………殺す!!」

ドラゴン「ころ……」

ズルッ!!ドシャン!!

ドラゴン「な、なに!?……体が……動かん!?」

ドタンドタン!!

ドラゴン「お、おえぇええ」

びちゃびちゃ

魔法使い「やった!!」

勇者見習い「はぁはぁ………」

魔法使い「勇者!!やったなやったな!!」

勇者見習い「安心するのは早い」

魔法使い「そ、そうだ」

ドラゴン「………あ、頭が」ピクピク

痙攣を起こしている。

勇者見習い「脳にたっぷり流し込んでやった。神経はズタズタだ」

勇者が帯電した剣を振り払い
電気を逃がしたあと
鞘に入れる
氷壁が壊れる

魔法使い「ふぅ……」フードすでに被っている

魔法使い「さぁ町を出よう」

勇者見習い「?」

魔法使い「ドラゴン倒した英雄としては………」

勇者見習い「………お忍びだったか」

魔法使い「そういうことだ」

勇者見習い「わかった町を出よう」

警備隊日誌

ドラゴンが倒れているのを確認
まだ息はある

勇者にとどめをお願いした

勇者の仲間の魔法が効いたと見る
勇者の仲間、勇者の名をここに刻む

王子、戦士、賢者、僧侶

彼らは魔王を倒せるだろうと私は思う

町の外

ドラゴンの子供が倒れている

魔法使い「まだ近くに居たのか……」

ドラゴン「ママ……ママ………」

魔法使い「人語を話せるか……母のところへ送ってやろう」

ドラゴン「ママ……死んじゃったの?嫌だ‼死にたくない‼」バタバタ

翼がボロボロで飛べない

ドラゴン「死にたくない‼死にたくない‼」

魔法使い「…………」

勇者見習い「…………」

ドラゴン「う、ううう……ううううう」

魔法使い「泣くな馬鹿者!!男だろう‼」

ドラゴン「女だよぉ」

魔法使い「尚更うっとうしい!!」

げしっ

ドラゴン「ごめんなさい‼ごめんなさい‼」

ドラゴン「お母さんに狩りであそこがいいって言われたから………ごめんなさい!!」

魔法使い「はぁ………」

人間は弱い。狩りは楽だと思っただろう。

勇者見習い「お前。歩けるか?」

ドラゴン「う、うん」

魔法使い「なにする気だ?」

勇者見習い「その足で、人がいない場所へ行け」

ドラゴン「見逃してくれるの?」

勇者見習い「親の罪は親。子は子だ」

魔法使い「まぁ私の興が削げた」

ドラゴン「あ、ありがとう」

魔法使い「森でひっそり隠れながら過ごせ。人間はお前らの天敵だ」

ドラゴン「うん」

トタトタ

倍以上の体格が歩きだす

魔法使い「まったく。人間を侮っていたら痛い目を見るな」

勇者見習い「………」

魔法使い「変な事を言ったか?顔を見つめて………恥ずかしいではないか………」

勇者見習い「なんでもない」(違和感)

人間を侮っていたら痛い目を見るな

勇者見習い(違和感)

勇者見習い(なんだろうな?)

勇者見習い(人間人間ってまるで)

自分は人間じゃないみたいな言い方だな

人間と魔国の境目にある全ての都市に道が繋がる城塞都市
勇者見習いが人間の都市で最後に訪れる場所
商人が入り乱れる場所
そして大きな教会がある。最前線の為に

そして勇者見習い達の分岐点

私たちはここへ来た

とうとう来た

そう王子の約束の地である

最後の勇者の酒場

シーン

魔法使い「ゆ、勇者、外へ出よう」

勇者見習い「飯は?」

魔法使い「こんな湿気った場所で食べたくない」

湿気っているのは2つ
仲間が道中でやられた。山賊は勇者見習いを狙って強奪する。王子などの金持ち狙いで。魔物だっていた。それでも、ここまでこれる奴は多い。
だが………これから先は未知である
恐怖、絶望………そして新しい仲間は赤の他人
ギクシャクしている。
諦めた者もここに留まっている。

暗い雰囲気だ。

噴水と教会が見える広場のテラス

魔法使い「心折れすぎだ。軟弱な」

勇者見習い「まぁ………俺も最初のままなら折れてる」

店員「ご注文は?」

魔法使い「タマゴサンド」

勇者見習い「トマトパスタ」

店員「はい」

魔法使い「…………」

店員「お待たせしましたどうぞ」

トマトパスタとタマゴサンドが運ばれてくる

勇者見習い「いただきます」

魔法使い「いただきます。少し頂いてもいい?」

勇者見習い「あっ取り皿ください」

魔法使い「そんなこと。しなくていい………それをそのまま口に運んだら」

勇者見習い「あっ……はい」

パクっ

魔法使い「うむっ!うまいな‼」ニコニコ

勇者見習い「そりゃ良かった」

リンゴーンリンゴーン

教会の鐘が鳴り響く

教会の出口にウェディングドレスを来た女性が頬を染めている。隣には正装の騎士

ちょうど結婚式を行っていた

勇者見習い「教会だからなぁ。おめでたい」

魔法使い「衣装、綺麗だな」

魔法使い「まぁ私には縁がない」

魔法使い「何故なら、粗暴だし」

魔法使い「許嫁とか邪魔だし」

魔法使い「綺麗とか言われても化粧もしないし」

魔法使い「家事だって適当だし」

魔法使い「着る相手もいない。いや、着る機会は一生ない」

魔法使い「どうせ、綺麗だけで可愛くはない」

魔法使い「まぁどうでもいいな」

勇者見習い「………」

勇者見習い「はは………女の子なんだな」

魔法使い「ば!!………何を言う‼」テレテレ

勇者見習い「興味がないとは言わなかった」

魔法使い「そ、そんなことで女の子扱いするな!!」

勇者見習い「膝をついて、溜め息吐いて」

勇者見習い「説得力ないぞ」

魔法使い「くっ………ああ!!ああ!!」

魔法使い「笑うなよ‼」

勇者見習い「うん」

魔法使い「………ちょっといいなって思う」

勇者見習い「そっか。俺も魔法使いなら凄く似合うと思う」

魔法使い「ばっか……照れるではないか。でも………………ありがとう」

勇者見習い「なんか言ったか?」

魔法使い「言ってない‼」

魔法使い(まったく……)

魔法使い(似合うか…………)

着たら
勇者が隣で誉めてくれるかな?

魔法使い「!?」

魔法使い(な、なにを妄想してるんだ‼)

魔法使い(そ、そうだ!!あの服が憧れてるだけだ!!)

魔法使い(憧れてるだけなんだ………)

店員「仲が良いですね」

魔法使い「お、おう!?」

勇者見習い「ああ、仲間だからな」

魔法使い「そ、そうだな」

店員「これ。お二人に」

数枚のクッキー

店員「サービスです」

勇者見習い「ありがとう!」

魔法使い「ありがと……!!」

メモが挟まってる。魔国の紋章
素早く隠す

魔法使い(………そっか)

私は魔王なんだ

>>7
見える展開

個人行動
裏道

魔法使い「…………来たぞ」

側近「お久しぶりですね。魔王さま」

魔法使い「側近!?」

側近「ええ。中々帰ってこず心配でした。婚約者達も待ってます」

魔法使い「そうか………心配かけてすまない」

側近「でっ……勇者は見つかりましたか?」

魔法使い「も、もちろん」

側近「では、そろそろ裏切って帰って来てください」

魔法使い「!?」

側近「今、あなた様の父上が魔王をやっておられます」

側近「早く帰ってこいと仰られてます」

魔法使い「そ、そうか……まだ、あとちょっとで。城に行けそうだ‼」

側近「………姫様」

魔法使い「なんだ?」

側近「シンデレラって知ってますか?」

魔法使い「童話か。もちろん」

側近「もう、零時です。夢から覚めてください」

魔法使い「な、なにを言って!!」

側近「あなたは首を突っ込み。遊びすぎている」

側近「姫様お帰りください。勇者の首を持って」

側近「それに………彼は危ない。あなたを越えていく。それは雷雨の雷のように一瞬で触れたものを殺すほど。爆発力があります。姫様が彼に教えたばかりに…………尻拭いです」

魔法使い「…………わかった」

側近「では、これを。毒のナイフです」

側近「………それでは。先に城へ行っております」

側近「一応、道中四天王を配置しております。勇者が残酷にいたぶられる前に楽にする方がいいと思います。その毒は苦しまず死ぬ。寝込みで襲えば眠るように息を引き取れます」

側近「私のせめてもの慈悲です。姫様を護衛していただいた感謝です」

側近「では、ご武運を」

魔法使い「…………え、ええ」

ナイフを拾う

宝具だった

不気味に宝石が光る

その夜
隣の部屋から忍び込む

勇者見習い「zzz」

魔法使い「………」

勇者見習い「ん………」

魔法使い「!?」(起きた!?)

勇者見習い「……………」

魔法使い「ほっ……」

魔法使い「…」

すっ

ナイフを取り出し、胸の当たりに狙いをつける

魔法使い(……さぁ仕留めて帰ろう)

魔法使い(父上が待っている)

魔法使い(魔王の職務を放棄し過ぎた)

魔法使い(……………)

魔法使い(やる)

殺る

ナイフを構えた手が震えている

魔法使い「………」

早く

起きない、今が

殺す、チャンス

殺る

殺る

殺る

良いところですが
おやすみなさい

此処で殺らないとその他お大勢のssと同じ殺せませんでした路線になるね

魔法使い「う、ううう!!」

手が動かない

少し傷をつければ

勇者見習い「魔法使い~」

魔法使い「!?」

呼ばれた‼

勇者見習い「zzz」

魔法使い「寝言………夢で私と一緒にいるのか?」

……………

ナイフを………鞘に戻す

魔法使い「魔王らしくないよね…………暗殺なんて………」

魔法使い「………それに」

魔法使い「……………この気持ち」

魔法使い「まだ、答えが出ていない」

魔法使い「………」

魔法使い「まぁ魔王らしくないが………チャンスはまだある………」

魔法使い「………」

部屋に逃げ帰ってくる

魔法使い「………………」

魔法使い(何で………頭の中、今までの事。思い出したんだろう………)

トントン

勇者見習い「………」

魔法使い「えっ!?勇者。どうしたの?」

勇者見習い「なぁ魔法使い」

魔法使い「ん?」

勇者見習い「どうして裏切った?ゲホッ………痛い」

魔法使い「えっ………血が!!お腹!!」

勇者見習い「当たり前じゃん………だって刺したでしょ?右手のそれで」

魔法使い「えっ!?」

右手を見る。血まみれのナイフ

魔法使い「ど、どうして!?違う私じゃない!!」

勇者見習い「うぐっ………」

お腹の傷が開く

魔法使い「私はやってない!!出来なかった筈!!違う‼違う‼」

勇者見習い「…………死ぬ」

魔法使い「回復魔法で!!」

勇者見習いに近付いた

勇者見習い「魔王と知っていれば」

魔法使い「ちが!?」

勇者の腸が傷口から落ちる。いっぱい落ちる
血が海のようになる

魔法使い「違う‼私、じゃない!!やってない‼出来ない………だって!!だって‼」

チュンチュン

勇者見習い「起きろ‼魔法使い!!大丈夫か!?」

魔法使い「!?」ガバッ

何も変わらない部屋の風景

魔法使い「…………」

勇者見習い「大丈夫か?苦しそうだったが?」

魔法使い「夢?」

勇者見習い「悪夢でも見たか?」

魔法使い「………ひっく……」

魔法使い「う、うわあああん!!」

勇者に抱き付く

勇者見習い「お、おう?」

魔法使い「勇者!!勇者!!勇者あぁあああ!!」

魔法使い(生きてる‼生きてる‼)

勇者見習い「………俺はここだぞ」

頭にあたたかい
手の感触が

魔法使い「う、ううっ……」

魔法使い「夢で良かった………」

魔法使い「ひっく…………ごめん。もう大丈夫……落ち着いた」

勇者見習い「吃驚した。本当に」

魔法使い「うん……ありがとう」

勇者見習い「素直だな」

魔法使い「あ、あの!!寝言、何て言ってた‼」

勇者見習い「唸ってただけだぞ?」

魔法使い「そ、そう……ちょっと恥ずかしい」

そう

聞かれなくて良かった

私が、勇者が死んで取り乱している夢を

そして………この気持ちを夢で叫んだことを

勇者の集う酒場へ足を運んだ。王子はまだ、いなかった。

そこで勇者が教会へ観光しに行くと珍しく誘ってくれる。私は嬉しく思うと同時に悲しくなる。

教会に行く道で考える

自分が魔王であり

彼が勇者であることを

敵である

そして

私は裏切り者である

勇者見習い「ついた………」

教会の中へ

長椅子に腰掛け、立派なステンドグラスを眺める

魔法使い「綺麗………」

勇者見習い「一番大きい教会だから。迫力ある」

魔法使い「うむ」

勇者見習い「その…………ちょっと目を閉じて、下を向いててくれないか?」

魔法使い「わかった」

下を向き、目を閉じる

ゴソゴソ

隣で物を取る音が聞こえる

魔法使い「………」こっそり見る

四角い小さい箱
それを勇者が開ける

小さな指輪

指輪価値はわからない。そんな物に興味はなかった。しかし、それは女性への贈り物として好まれる事は知っている。

誰に………私に?

私のことを………もしかして………

勇者見習い「…………何でもなかった。すまんな」(やっぱ………早いよな)

勇者が箱をしまってしまう。

魔法使い「そうか………なんかあると思ったぞ?」

勇者見習い「いや、用意忘れた。はは……まぁ……うん。忘れてくれ」

勇者は笑う。私は不思議がる演技をする。

胸が締め付けられる。

見てしまった物について聞きたい。

勇者の心を見れる瞬間だったのに。

気になって気になって………しょうがないのに………

でも、もう叶わなかった。

酒場に戻ってくると王子が、色んな人に声をかけてもらっている。英雄だとか、勇者だとか。

まったく興味が湧かなかった。

王子「おっ!!会いたかったよ‼綺麗な君」

賢者「………私も会いたかったわ」

魔法使い「今日は疲れたから関わりたくない」

勇者見習い「元気なかったな」

魔法使い(お前のせいだ何て言えない………ううん)

魔法使い(私が悪いんだ………私が)

王子(勇者見習い………お前があの中を生きてることは意外だった。だが魔法使いは私の物だ)

王子「約束だな。魔法使いを賭けて勝負だ」

賢者「………王子、やめた方がいい」

王子「喋らない」

賢者「………」

魔法使い「………約束だったな。郊外へ行こう」

>>249
殺せませんでした

都市の郊外

勇者見習い「戦士、僧侶は?」

王子「戦士が重症だったから、まだ本調子じゃないので宿屋で休んでいる。僧侶は介護だ」

賢者「魔法使い………いいかしら?」

魔法使い「ええ」

王子「剣を構えよ」

勇者見習い「わかった」

王子が剣と盾を構える。
勇者は前傾姿勢で左手を地面につき
大剣を背負うようにもつ。獣のような、姿勢

王子「!?」

勇者が、勢いをつけて走りだし
剣を振り抜く

盾に当たった瞬間
火花と金属音が生まれ
戦いが始まる

賢者「………ドラゴン倒したのはどっち?」

魔法使い「………」

賢者「ドラゴンを倒したのは私の魔法がゆっくり効いていたことになっている」

賢者「でも、全く。そんなことがないのは私がわかっているの」

賢者「あなた………魔法使いって嘘をついてる。彼に回復魔法も使っているわね」

魔法使い「………」

賢者「………賢者か大魔導師」

剣と剣の打ち合う音で
私たちしか聞こえない

魔法使い「…………」

賢者「………賢者でもない。大魔導師でもない。そして………特殊な炎を操れる者は」

殺すぞ

賢者「!?」びくっ

魔法使い「賢い者。もう一度言う。それ以上言うと…………殺すぞ」

賢者「………彼を何故騙すの?」

魔法使い「…………」

賢者「……………………ごめんなさい。でも、お願い!!王子は殺さないで‼今までのご無礼を‼」

魔法使い「余はそれ以上言うと殺すと言ったな?」

賢者「だ、黙ります」(悲しそうな顔をするのね……)

魔法使い「…………ふん」

王子(攻撃が激しい‼)

王子(だが!!お前は知らないだろう!!)

王子「アイシクルキューブ!!」

勇者見習い「足が!?」

勇者見習いの足を凍らせ。身動きができなようにする。

王子「もらった‼」

バチン!!
バチバチバチバチ

勇者見習い「法使わず。正々堂々だと思った」

王子「あぐっ…………」

王子が倒れる

王子「くっそ…………」

魔法使い「………勇者帰ろう」

勇者見習い「勝った」

魔法使い「そうだな………うん。さようなら関わらないでね賢者」

賢者「……了解しました」(私は勝てない……悲しいけど)

勇者見習い「王子。今まで他人に任せすぎだ」

勇者見習い「王子。いい旅を」

魔法使い「勇者、ごはん食べに行こう」

勇者見習い「行こう行こう」

魔法使い「ふふふ」

賢者「あっ………」女の勘

王子「畜生なぜだ‼」

賢者「それは………」

王子に説教を私は初めて行った。

帰路

魔法使い「強かったか?」

勇者見習い「強かった。あんな上にいる人を倒せるとは思わなかった。これも魔法使いのおかげだな。ありがとう」

魔法使い「うん」

魔法使い(ああ、本当に)

魔法使い(少しずつ。確実に強くなっていくのをこの目で見てたからわかるよ……勇者)

都市から出発
魔国の領土へと入り込んだ

魔王城も目の前

この旅も終わるのも近い

勇者見習い「………町から出て、ずっと無口だが?」

魔法使い「すこし、悩み事」

勇者見習い「そっか」

私は、足取りが重い

勇者は知らない
私が魔王だと言うことを

本来は仲間として最後に裏切る目的だった

今は、裏切りたくない

もし………魔王と知ったあとの勇者の行動が怖い

嫌われる

嫌われたくない

悲しむかもしれない

悲しませたくない

今まで嘘ついたこと

勇者に

騙してること

いっぱい

いっぱい

胸を締め付ける

彼が魔族だったら
私が人間だったら

こんなに悩むこともなかったのに

私はなにもかも答えを出せない

どうしたらいいか

わからない

勇者見習い「よし!!今日はここで野宿だな」

魔法使い「そ、そうだな」

その夜

魔法使い「……」

勇者見習い「眠れないのか?」

魔法使い「うっ………うむ」

怖くて。起きたら……居なかったり、殺していたりしたら………

勇者見習い「寒いか?」

魔法使い「いや、そんなわけでは………不安で」

勇者見習い「魔国だもんなここ」

魔法使い「うむ」(また、嘘を重ねる)

魔法使い「一緒に寝てもいい?」

勇者見習い「もちろん」

勇者の場所に移動する
あったかい

魔法使い「………えっと」

勇者見習い「なに?」

どこにもいかないで
なんて言える事もなく。黙ってしまう

魔法使い「………うん。なんでもない」

何も考えたくない
もう、考えたくない

もう…………

おやすみ

魔国の町を迂回しながら道を進める。

野生の魔物を狩り食料を確保しながら進む。

魔国はあまり道路が整備されていない
理由は、部族同志のいがみ合いによるらしい

勇者見習い「ん?」

砦が見える

魔法使い「第4の外壁」

そして護り手は

土のゴーレム達

勇者見習い「あれを登るのか?」

魔法使い「そうだ。扉はない」

魔法使い「扉はないため。大変なのだ」

魔法使い「それにゴーレムは見境がない」

勇者見習い「うむ。魔法使いちょっと待っていてくれ」

バチバチバチバチ

勇者見習い「行くぞ‼」

勇者の足元で雷がうねる
走りだし
壁を登る

雷が登る

登り切ったあと
砦の上で雷の音、激しい金属音が響く

シュル

シュルシュル

魔法使い「ヒモ?」

勇者見習い「上にヒモがあった登ってこい」

魔法使い「ゴーレムを一瞬で……」

勇者見習い「早く」

魔法使い「わかった!!」

スタッ

砦の向こう側につく

魔法使い「四天王がここに来るかもしれない。早く離れよう」

勇者見習い「そうだな。騒ぎで駆けつけてくる」

魔法使い「ええ。ゴーレムが倒れたら………通報がいくのよ」

勇者見習い(………なんでそんなに詳しいんだ?)

魔法使い(………城まで来てしまう)

ヒュウウ

風の音が耳元をかすめる

魔法使い「…………」

勇者見習い「風が強い」

壁の向こう側、平原を進む

魔法使い「………」

バサァ

バサァ

魔法使い「!?」

ブワァアアアア

勇者見習い「!?」

空から一匹のドラゴンが降り
ドラゴンの背中に乗った、槍をもった女性が降りてくる

魔法使い(フードで顔を隠そう‼)

勇者見習い「何者だ?」

シルフ「無礼者!!我は四天王の一人、風のドラグーン!!シルフ。名を名乗り。何者だと言うのが筋だろう」

勇者見習い「勇者見習い。こっちは魔法使い」

魔法使い「………」

シルフ「ふむ、そなたがドラゴンを………」

シルフ「強さは一人前………そなた私の夫にでもならぬか」

勇者見習い「へ?」

魔法使い「ダメだ‼」

シルフ「………お前に聞いてない」

シルフ「我々は強い者を好む。例え人でもな」

シルフ「どうだ?」

勇者見習い「お断りします。それに魔王を倒す為に旅をしている敵だ」

魔法使い(言うのか自分から敵と!?)

シルフ「………四天王を前にしても引かない」

シルフ「流石。魔王が鍛えた男」

勇者見習い「はい?」

シルフ「では、またあとで会おう。今日は挨拶だ」

飛び去る

勇者見習い「魔王?いったい何を?」

魔法使い(私だってことがわかってる………わかってるから)

手を出さない

勇者見習い「………まぁ進むだけ進もう。変わった人だった」

魔法使い(進みたくないこれ以上)

シルフ「ウインディーネ。魔法使いは魔王だ」

シルフ「私は色々あるから手を出さない」

シルフ「隣の勇者は強い気を付けろ」

ウインディーネ「ええ。わかったわ」

サラマンダー「ふん。人質か魔王は」

シルフ「ええ。戦えないわ」

ウインディーネ「……」

サラマンダー「俺がいく」

サラマンダー「俺が………勇者を倒してやるぜ」

ノーム「気を付けて………ゴーレムが歯が立たない」

サラマンダー「そうか。でも黙ってる訳にはいかない」

サラマンダー「婚約者だからな」

ウィンデーネ「それは………まだ、決定では」

サラマンダー「勝ち取るだけ。目の前で強さを見せれば」

第3の砦

勇者見習い「また登ってヒモ探す」

魔法使い「…………」

勇者見習い「魔族は大変だな。毎回ヒモで向こう側へ行くんだから」

砦の向こう側へ

魔法使い「!?」

勇者見習い「!?」

サラマンダー「やぁ………勇者」

勇者見習い「プレッシャー……もしや四天王」

サラマンダー「炎の四天王。サラマンダー」

サラマンダー「勝負!!我が大剣の錆びにしてやろう」

勇者見習い「魔法使い!!離れてくれ!!」

サラマンダー(本気は出せない)

勇者見習い(本気は出せない)

サラマンダー&勇者見習い(近くに居るから‼)

魔法使い「四天王………」(私のせいだ………)

魔法使い(私が、四天王に感知されてる)

魔法使い(………勇者が戦ってしまう)

サラマンダー(思ったより強い。手加減では勝てない)

勇者見習い(強い。力を抑えては勝てない)

魔法使い「…………」

数分にらみ合い

側近(引けサラマンダー)

サラマンダー「!?」

側近(姫がお困りだ)

側近(………第2の壁で集合)

サラマンダー「ちっ」

サラマンダー「じゃぁな」

勇者見習い「?」

魔法使い「誰かの指示で引いたみたいだな………」

勇者見習い「そうか………やりずらかった」

魔法使い「もうお前は強くなったな……本当に………でも多勢に無勢………侵入もバレてる帰ってもいいと思うぞ」

勇者見習い「…………そうかも」

勇者見習い「でも、決めたから」

勇者見習い「逃げないって」

勇者見習い「誰かのおかげで」

魔法使い「…………」

旅は順調
だが口数は少ない

決めきれず

いつ打ち明ける勇気もなく

ただ時は過ぎる

勇者の真剣な顔を見るのもつらい

夜、こっそり隠れて勇者が指輪を眺めるのを見たときは

泣きそうになってしまう

私はこんなにも弱い

砦前

魔法使い「………もし旅が終わったらどうするの?」

勇者見習い「そうだな~」

勇者見習い「村でも再建するかな」

勇者見習い「襲われないように。工夫して」

魔法使い「………」

そこに私はいないのかな……

魔法使い(ネガティブ)

シュシュシュシュ

ザザザザザ!!

魔法使い「!?」

勇者見習い「魔法使い!!」

魔法使いの回りに槍が降り注ぎ囲う

勇者の場所には槍が降り
距離を離される

側近「こんにちは………側近です勇者さま。そしておかえりなさい姫様」

側近「四天王もどうぞ」

4人のの男女が現れる。
そして
跪く

魔法使いに対して

異様な光景

魔法使い「あっ、あっ………」(勇者が見てる)

勇者に………見られてる‼

勇者見習い「……」怪訝な顔

側近「勇者さま護衛ありがとうございました」

勇者見習い「なにが……いったいどういうことだ‼」

シルフ「現、魔王を知らないのだな?」

ウィンデーネ「知らないでしょう。ここまで来た人間は初めてよ」

ノーム「…………強い」

サラマンダー「勇者、気の毒だが」

魔法使い「あっ………あっ」

サラマンダー「お前が倒すべき者はずっと隣に居たわけだ。滑稽だな!!ははははは!!流石魔王だ」

シルフ(私は気に入らない)

ノーム「………極悪」

ウィンデーネ「偽り仲間にし、裏切る」

側近「姫様の提案です」

勇者見習い「う、嘘だよな!?魔法使い!!」

魔王「……ぐっ」

サラマンダー「ははははは。勇者よ。さぁ帰れ………そして広めよ!!魔王の恐ろしさを‼」

魔王(勇者…ごめん……ごめん………)

側近「さぁこのまま4人にいたぶられるのも護衛の報酬では悲しいでしょう」

金貨の入った袋と地図、通行証

側近「受け取れ、受け取れないなら死ね」

魔王「ふふふ………はははは」

魔王(勇者を……勇者を殺してはだめ………)

勇者見習い「くっ………魔法使い!!」

魔王「勇者よ………護衛の任。ご苦労だった」

勇者見習い「!?」

魔王「なかなか滑稽な顔だな‼はははは」

サラマンダー「気分はどうだ?」

ノーム「………最悪かも?」

シルフ「慈悲を受け取れ」

魔王(お願い………逃げて)

勇者見習い「くそ!!くっそ!!今まで………今まで………」

勇者見習い「騙してたのかよ………」

魔王「そ、そうだ………」

勇者見習い「………あんなに楽しそうだったのは嘘だったのか‼」

魔王「……………」

サラマンダー「早く帰れ!!」ブンッ

勇者見習い「くっ!?」

ザシュ
服が裂ける

魔王「よせ!!」

魔王「弱者に構うでない」

サラマンダー「ははは、違いねぇ」

勇者見習い「俺はまだ………魔法使いと話が終わってない‼」

魔王「私は終わった!!」

魔王「早く去れ!!目障りだ………」

魔王(嫌だ‼………もう………嘘を言いたくない‼………もう、つらい勇者を見たくない………もう………貶したくない………)

魔王(お願い………お願い)

勇者見習い「魔法使い………」

魔王「魔王だ………魔法使いではない………すまんな」

勇者見習い「…………」

側近「早くされよ………姫が疲れておる」

勇者見習い「くっそ………くっそ………」

勇者見習い「……………魔王。目を見せてくれ」

サラマンダー「うるさいぞ‼」

魔王「…………」(ごめんね)

勇者見習い「…………貰うよ金貨」

拾う

そして………

背を向けた

魔王(勇者…………)

こんな別れ方

こんな

こんな…………

なにも…言えてない………のに

勇者が去っていく

追いかけたい

追いかけたい

でも

追いかけたらきっと

殺される

魔王(…………)

シルフ「おかえりなさい魔王さま………」(顔を見ればわかってしまうな…………私の夫として魔国に置いておく事も………考えよう)

ノーム「………これなに?」

魔王「それは………!?」(その中には‼)

ウィンデーネ「指輪だな?」

サラマンダー「貸せ」

サラマンダー「きったならしい安物だ。ふん!」

箱を燃やし地面に叩きつける

指輪が転がった

サラマンダー「おっと、頑丈。高価なものだな」

指輪を踏みつける

サラマンダー「誰にあげる気だったんだ?魔法使いか?ははははは」

ウィンデーネ「……恨みが強いな」

ノーム「…………ずっと待ってたから」

ドン!!

側近「…………」

魔王(あれは………あれは!!)

槍をどかし
サラマンダーを突き飛ばす

魔王(どこ!!………どこ!!)

サラマンダーが踏みつけていた土を手で掘る
探す、探す………

そして

見つける。小さな指輪を

魔王(あった……あった……)

勇者が……持っていた物

それを汚れた両手で握りしめ胸に持っていく

魔王「うっ………うっ………」

サラマンダー「…………」

魔王らしくなく
泥まみれになって
指輪を抱く

一人意外の四天王は目の前の光景に驚く

側近「………姫、帰りましょう。馬車を容易致しました」

魔王「うっうっ………」

馬車の中でも魔王のすすり泣く声は収まらなかった

久しぶりの城
久しぶりの寝室

ボーとした気分で体を清める。

寝室に指輪を持った側近

側近「どうぞ、魔王さま」

側近が磨いたのを渡してくれる。
それを奪うように取る

側近「………ご夕食の準備が出来ています」

魔王「いらない……食欲がない」

魔王「………お願い………一人にして」

側近「はい。姫さま」

ベットに………顔を埋める

魔王「勇者ぁ………うっうっ」

指輪が戻ってきたとき

今までの出来事が思い出される

そして

本当に

好きだった事を

好きで好きで仕方がなかったこと

そして

それを口に出来なかった事

後悔が心を抉る

魔王(最初に考えんかったらよかった………)

魔王(行かなかったらよかった………)

魔王(仲間にならなかったらよかった…………)

魔王(教えなかったらよかった………)

こんなにも辛いなら

好きにならなければよかった…………

四天王と会食

シルフ(……ふみ暗いな)

ノーム「……………」(………静か)

ウィンデーネ(サラマンダーが考えた事だが性急だよね……どうみても傷心中)

サラマンダー「はははうめぇ!!」

魔王「………皆、迷惑かけたな」(久しぶりだな………城の料理)

シチューを一口啜る

魔王(おいしい…………)

スプーンを置く

魔王(でも……美味しくない)

どうしても………思い出してしまう

城の腕の立つ料理人もいない店
でも、料理も楽しい日々だった

勇者の物を勝手に奪ったり
奪われたり。気になったものを分けてもらったり
食事ひとつとっても笑っていた日々だった

パンも堅くて不味いものとかも。不味いと言い合った。

魔王「………」

食べながら話すなんて下品なこと
楽しかったなぁ………

側近「味が、お気に召さないのでしたか?」

魔王「いや………なんでもない……すまない………」

魔王「まだ………本調子じゃないようだ」

魔王「少し……休むよ」

側近「昨日から何も食べられていません」

魔王「……食欲がないんだ。寝室まで持って来てくれたのは嬉しかった。でも………無理に入れても……出してしまう。すまない」

寝室まで戻ることにする

指輪を撫でながら

側近「父上が会いたがってますが」

魔王「会いたくない………婚約者なぞいらない」

魔王「………」

側近「わかりました。婚約者の一覧です。強制ですので」

魔王「………婚約者は死を選ぶ」

側近「姫……お薬です。栄養剤を調合させました。お飲みください。それと気をしっかり」

魔王「ありがとう」

側近「いえいえ………姫様」

良いところですが終わりです。

おやすみ

ゴロゴロ

空が厚い雲に覆われている

魔王「…………」

ピカッ

魔王「雷………」

遠くの方で雷が落ちている

昔はその姿に心打たれた
一瞬の光と力と音
わくわくしたものだ

一瞬で天地を駆け巡る力と
一瞬だけの力

魔王「勇者は何故……この術だけ才があったのか」
魔王「本当に珍しい………今、どこに居るのだろう?」

魔王「…………はぁ………」

魔王「こんなにも辛いなら好きにならなければよかった」

ドンッ‼

兵士「ま、魔王さま!!賊です‼」

魔王「…………遠方の四天王を召喚せよ」

兵士「は、はい!!」スタタタ

側近「魔王さま」

魔王「なんだ…我は雷を見て……」ピリッ

痛みで壁から手を離す。

側近「………ドレスを着て玉座へ」

魔王「側近……相手は?」

期待する

期待してしまう

倒しに来ただけだろう

でも………会える

側近「魔王さま」

側近「勇者です」

兵士「兵を引け!!四天王様たちがお相手する‼」

兵士「賊を誘導せよ‼」

兵士「四天王の間と玉座まで!!あと我らは邪魔をしないように待機!!」

バチバチバチ

勇者「兵士が避けていく?」

門が開く

勇者「………」

門の中に滑り込む

拾い部屋

そこに一人の女性が居た
風の四天王シルフ

シルフ「来たか……ここは四天王を呼び戻せる間。まぁ他の4人も来ているだろうな」

勇者「退いてくれ。魔王に用がある」

シルフ「約束は果たしてもらうぞ。勇者」

勇者「こちらこそありがとう。ここまで運んでkくれて」

シルフ「いいさ。取引だからな」

シルフ「ノームとウィンデーネは手加減してくるかもしれないがサラマンダーは殺しにかかってくる。サラマンダーは魔王をお慕い以上の物を抱いている」

シルフ「気を付けろ」

勇者「ああ」

剣を帯電させる

魔王「このドレスは………戦いにくいな」

側近「それは魔王の威厳と荘厳な雰囲気を作るためであり。戦いは2の次です」

魔王「ここまで来たのは何年ぶりだ?」

側近「私の着任と同時ですね」

側近「父上の代で、父上の着任時です」

魔王「ふむ」

側近「では、私は邪魔ですので。お好きにどうぞ姫」

魔王「…………」

魔王「鏡、鏡………」

魔王「変じゃないよね」

魔王「………何してるんだ?私は?」


サラマンダー「来たか」

勇者「………ここ水の間と書いてるが?」

サラマンダー「替わっていただいたのだよ」

サラマンダー「お前を倒すために」

大剣が炎に包まれる
触れるだけで火傷しそうだ

サラマンダー「お前を魔王に会わせるわけにはいかない」

勇者「俺は魔王に用がある。ここで倒れる訳にはいかない」

サラマンダー「魔王はここにいない」

勇者「ああ」

サラマンダー「手加減はしなくていいな」

かんっ!!鞘が落ちる音

キンキン!!

金属音が打ち合う音

バチバチバチバチ!!
ゴオオオオオオオ!!

打ち合うたび雷が地面を走り、炎が壁を燃やす

勇者「同意見だ。サラマンダーっと言ったか?」

サラマンダー「なんだ!!勇者!!」

勇者「お前にとっての魔王は?」

サラマンダー「憧れだ!!俺にない炎を操り!!誰よりも強く誰よりも気高く‼」

勇者「お前の剣……軽いぞ」

サラマンダー「はん!!雑魚が喋るな‼」

サラマンダーが距離を取る

サラマンダー「骨も残さん‼ヘルフェイア!!!」

サラマンダーの周囲から勢いのついた炎が部屋を焼く。必殺技

バチバチバチバチ
バチバチイイイイイ!!

勇者「………」

魔法使い「魔法とは、世界のルールをねじ曲げて顕現する物だ」

声が頭のなかで響く

勇者「タケミカズチ」

ドゴーン!!

帯電させた剣を縦に降り下ろす
雷が一直線に炎を切り払う
切り払われた炎が戻ろうとする
その一瞬
切り払われた道に青い雷が走り跡を残す

サラマンダー「雷が炎を斬った!?」

サラマンダー「あいつはどこに!?」

サラマンダー「!?」

バチイイイイイン
後ろから雷の帯電する音が聞こえる

勇者「俺は先に行かせてもらう。サラマンダー………魔王はそんなに遠い存在じゃない」

バチバチチッチチチッチチ

サラマンダー「あががが!?」

肩に触れ、電気を流した

土の間

ノーム「………勇者。ここは通さない」

ゴーレムに道を阻む

勇者「先に失礼する」

ノームの背後を歩く

勇者「時間がおしい」

ノーム「…………無理だよぉ……速すぎだよ……」

炎の間

ウィンデーネ「サラマンダー負けたのね」

勇者「道を譲ってほしい」

ウィンデーネ「魔力がないのかしら?……そうね。今の貴方では倒せないわ」

バチ……………しゅん

勇者「そうだな。魔力が切れた」

ウィンデーネ「では、私の槍で………」

ゴロゴロ!!バャアアアアアン!!
バァアアアアアアン!!

ビリビリビリ

ウィンデーネ「うっ」バチ

ウィンデーネ(外で雷が落ちた?)

バチバチバチバチ!!

ウィンデーネ「!?」

勇者「今に俺は誰にも止められない」バチバチ

ウィンデーネ「雷から!?」

勇者「自然から無限に貰うんだ………勝てるか?」

ゆっくり歩く

ウィンデーネ「ひっ!!」

勇者「………」

脇を歩いていく

ウィンデーネ(眼中にない!?)

ウィンデーネ「こ、この!!」

バアアアアアアアアアン

槍を構えた瞬間
槍から手を離す

槍が青く帯電している

槍から青い雷が竜の形となり勇者の背に戻っていく

ここまで…………ここまで

強いと

魔王が殺されてしまう‼

恐怖を抑え
勇者に飛び付く

なんとしても行かせてはダメ!!

ウィンデーネ「魔王を殺させない!!この身が朽ちようと‼」

勇者「………大丈夫さ」

ウィンデーネが手を離す

勇者「ただ本音を聞きたいだけだから」

ウィンデーネ「…………」

ウィンデーネ「…………」

へたりこむ………私生きてる

側近「魔王さまがお待ちです勇者様」

側近「それでは失礼します」

勇者「ありがとう」

魔王のいる
扉を開ける

荘厳な間
玉座に座らず中央で待っている人が居た

魔王だ

勇者「…………」

魔王「…………」

魔王(何を話せばいいんだ?)

魔王(………そっか……私は魔王。会って嬉しくても彼は勇者………うん)

魔王「ここまで来るとは………思ってもみなかった」

勇者「ここまで来れるとは考えもなかった」

勇者「お前の言葉で聞きたいことが多い」

魔王「……………そうか」

勇者「…………お前の本音は?」

魔王「勇者を裏切り。これ以上犠牲者がでない様にすることだ。国に帰れ勇者」(魔王として戦いたくない)

勇者「いったい、いつまで嘘をつくんだ」

魔王「嘘ではない‼」

勇者「…………ここへ来た理由は。一言、いい忘れたんだ」

勇者「魔法使い……好きだ……ってな」

魔王「!?」

魔王「そうか………残念だったな。魔法使いは…居ない」

魔王「裏切った魔王居るだけさ」

勇者「………何故最初に手助けをした」

魔王「………気紛れ」

勇者「じゃ……何故長い間旅を一緒にした」

魔王「護衛………だ」(魔王の立場……が……素直にしてくれない)

魔王(勇者が……好きって………嬉しいのに)

勇者「………」1歩すすむ

勇者「俺はお前に本音をいいに来た」

勇者「魔王………お前の気持ちは?」

魔王(う、ううう……)

言ったらどうなる?
言うべき?
でも、でも
魔王だぞ?

魔王「ま、まおう……だだから」

勇者「魔王には聞いていない。その指輪……どこで拾ったのか………」

魔王「あっ!?……こ、これは!!」

勇者「俺は好きだ」

魔王「うっ……うっうっ……」

ぽろぽろ

我慢が出来なくなる

魔王「私だって……」

魔王「私だって………」

トコトコ
ギュ

勇者「嘘が下手くそだな本当に。ネフィアは」

魔王「うぐっ!!………勇者、今までごめんなさい!!今まで、黙って!!裏切って!!ごめん!!こんなつもりじゃなかった‼勇者悲しませたくなんかなかった!!」

勇者「俺が聞きたいのはそうじゃない。綺麗なドレスだな」

魔王「うっうっ……勇者……愛してる‼」

勇者の首に手を回す。

涙が止まらない

魔王なんて関係ない

好きで、好きで、愛して……

魔王「貴方がいないと私!!私!!」

勇者「逃げるぞ魔王。俺はお前に好きって言った後で奪いに来たんだ…………」離れる

勇者が手を出す

魔王「あっ………」

騎士の手に指輪のついた姫の手が重なる

魔王「連れって騎士さま……城の外へ」

勇者「もちろん。俺の姫様」

側近「やっと!!話が終わりましたね‼早く!!父上が来てしまいます‼」

勇者「城の魔王の寝室は!!」

側近「あちらです‼」

魔王を引っ張って走り出そうとするが魔王が動かない

魔王「側近!?どうして?反対では!!」

側近「魔王さま……ずーとずーーーーと。察しが悪いですね。私はずっと姫様言っておりましたよ?」

勇者「後で話をする」

魔王「?」

側近「そんなに察しが悪いと魔王失格ですね。ここは私が抑え誰も通しません。幸せに」

魔王「………ありがとう、側近」

側近「b」

側近「父上とは一度戦っている」

側近「勝った方が魔王で、負けた方が側近とし、魔王に尽力する」

側近「私は負けましたが」

側近「ツギハマケマセン」

デーモンのがそこにはあった

魔王の部屋

勇者「本当に姫様の部屋みたいだな豪華で」

魔王「当たり前だ。姫なんだぞ。しかしこっちへ逃げても………」

勇者「大丈夫だ」

バチバチバチイイイイイン

空に雷を打ち出す

勇者「よし………数分後だな。魔王、側近の事忘れるなよ」

魔王「側近……何故だ?婚約者を無理矢理」

勇者「好きな人がいないなら婚約者からだった。でも彼は魔王の一番幸せを考えただけ」

魔王「そんなそぶりは‼」

勇者「童話の話をしたと言っていたが?魔王なら気付いてくれると………」

魔王「童話???」

魔王「あっシンデレラ………ごめん側近」

バサァバサァ

勇者「来た」

シルフ「待たせた。うまく行ったよいだな」

ドラゴン「こんにちは~」

シルフ「早くそいつに乗れ勇者」

魔王「お前も側近と同じ裏切り者か!?」

シルフ「ドラグーンは強きものを歓迎する」ポッ

魔王「私のだから‼私のだから‼」

シルフ「知っておる。早く乗れ」

勇者「手を」

手を引っ張りドラゴンの背に乗り
飛び立つ
雷雲を越え
青空が広がる

魔王「すごい………勇者おまえドラゴンに乗れるのか‼さすが!!かっこいい愛してる‼」

勇者「お、おう」シルフ「ずっと沈んでたからな」

シルフ「では、案内しよう。ドラグーンの寝城」

シルフ「天空城を」

浮いた大地に
城がそびえ立ち
幾多のドラゴン種が飛びかっている

魔王「勇者~」ダキッ

私はやっと婚約者を見つけた。家入る意味も全て………手に入れた

ED、虹のふもと Lyrics

次回
後日談

側近って女だよね?あれ……男?

灰かぶり

12時

魔法が溶ける

しかし

王子はガラスの靴を頼りに探しだし

求婚をしたと言う

側近「…………ゲホ」

魔王父上「……くっおまえに勝ちだ。時間稼ぎされてしまった」

側近「エエ、コンドハカチマシタ」

魔王父上「娘は何処へ行った」

側近「ドコデショウカ?デモシアワセデショウ………」

側近(好きな人の元へ。家を出ましたから)

魔王父上「気絶したか………はぁ」

>>353

どっちともとれるよね

表記してないから

……………
…………………

魔王「ん………」

魔王「ふぁ~んん」

椅子で寝ていたのか体が固い
背伸びをした後に部屋を見渡す

白い綺麗な部屋に等身大の鑑
そこには私が写っていた

長い、長い夢を見ていた気がする

魔王「んん………そうか着付けで疲れちゃったんだ」

鑑に写る自分
白いウェディングドレスに身を包んでいる

ヒラヒラ

体を回転させる

魔王「ふふふ~ん♪」

本当に

綺麗なドレス

トントン

シルフ「起きたか?我が愛人、勇者が首を長くして待っているぞ」

魔王「あっ!!ごめん」

シルフ「…………うらやましいな」

魔王「ふふ~愛人で我慢するって決めたんでしょ?」

シルフ「そうだな………」

勇者「おっ魔王。起きた?」

魔王「あっ……うん」

魔王「に、似合うかな…………」

勇者「大丈夫.心配しなくて」

勇者「魔族と思えないぐらい白く綺麗だよ」

魔王「うん!!」

勇者「さぁ行こう」

魔王「はい………あなた///」

勇者「よろしくな!!」

終わり

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年10月07日 (金) 13:40:13   ID: -xutdjhD

凄えハラハラする

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