モバP「アイドルと食欲とスポーツの秋」 (78)

前スレ

モバP「アイドルと夏祭り」
モバP「アイドルと夏祭り」 - SSまとめ速報
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ナターリア編




ナターリア「オッハヨー!」

モバP「おっ、おはよう。ナターリア」

ナターリア「プロデューサー! オハ、この煙何ダ!?」

モバP「秋刀魚焼いてるところだから気にしないでくれ」

ナターリア「事務所でサンマ焼いてたら驚くヨ!」

モバP「あっ、そっちにいると煙吸っちゃうからこっち来て」

ナターリア「ウン……それでプロデューサーはなんでサンマ焼いてるノ?」


モバP「秋になったら日本では秋刀魚を食べるものなんだよ」

ナターリア「そうなのカ!? 初めて知ったゾ!」

モバP「それじゃあ今日は日本の秋を体験だな」

ナターリア「やった! ナターリア、美味しいモノ大好きだヨ!」

モバP「そうかそうか。それならちょうどいいな」

ナターリア「ウン! これはお醤油つけるノ?」

モバP「大根おろしを軽く混ぜた醤油とご飯で食べるんだよ」

ナターリア「フーン…大根おろしはアンマリ食べたこと無いナー」

モバP「美味しいから食べてみてよ」

ナターリア「イタダキマス! ……オオッ! オイシイ! 身が柔らかいヨ!」


モバP「この季節のはほろほろ崩れてくんだよなー。せっかくならご飯と一緒に食べるといいぞ」

ナターリア「ご飯に乗せる……スシだナ!」

モバP「寿司……寿司だな!」

ナターリア「焼き魚のスシ! ちょっとだけ辛かったけどちょうど良いネ!」

モバP「だろ? 他にも秋の味覚を用意してるけど食べるか?」

ナターリア「まだあるのカ! 食べるヨ!」

モバP「ご飯少なめによそってあっただろ? お茶碗貸して」

ナターリア「混ぜご飯カ? この間響子が作ってくれたんダ!」

モバP「ほー、そりゃ美味しかっただろうなぁ。 こっちも混ぜご飯みたいなものだよ」

ナターリア「ン? この黄色いのだけ混ぜたノ?」

モバP「おう、栗ご飯だ。まだまだたくさんあるから存分に食べると良いぞ」

ナターリア「ヤッタ! ……コレ! ご飯も栗もホクホクしてオイシイナ!」

モバP「だろー? 栗の甘い風味がご飯の食感と相まって噛めば噛むほど際立つんだよなー」



ナターリア「オカワリ!」

モバP「て、速いな……おかわりも良いけど少し余裕持っておいてくれよ」

ナターリア「まだ何かあるのカ?」

モバP「ああ、ナターリアの好きそうなデザートを用意してあるぞ」

ナターリア「本当カ! じゃあご飯はもうやめとくヨ!」

モバP「そんなに楽しみか。ちょっと取ってくるから待っててな」

ナターリア「楽しみだヨ! だからハヤク〜♪」


――――――――――

モバP「ほい、お待たせ」ドサリ

ナターリア「カゴ…? わ!フルーツがイッパイだナ!」

モバP「うちのアイドルの家族からいろいろと送られてくるんだよ」

ナターリア「みんな優しいんだナ! ナターリアもバナナ送るカ?」

モバP「流石に海外からは大変だし気持ちだけ、な」

ナターリア「わかったヨ……ブラジルでお仕事があったらゴチソウするネ」

モバP「頼んだぞ。フルーツはどれ食べる?」

ナターリア「エット……ブドウ!」

モバP「はいブドウ。零さないように気をつけて」

ナターリア「汚しちゃダメだからナ!」

モバP「そうそう……うーむ……葡萄はどうしても種と皮で食べづらいよな」

ナターリア「ソコが面白いんだヨ! ナターリアは好きだナ」

モバP「まあ好みの差だろうな。しかしこれだけあると余りそうだな……」

ナターリア「ジャムにするのはどうダ? パンにもつけられるゾ!」

モバP「パンの消費は激しいしお菓子作りにも使えそうだな。ちょっと試してみようか」

ナターリア「ウン! おねがいネ♪」


――――――――――

ナターリア「ゴチソウサマでした! ねぇプロデューサー、余ってるフルーツ少し貰っていいカ?」

モバP「別にいいぞ。また後で食べるのか?」

ナターリア「ウウン! 持ってきてくれたミンナのお礼にフルーツスシを作るんダ!」

モバP「……ああ。その、ほどほどにな?」

ナターリア「そんなに量は作らないヨ♪ じゃあキッチン借りるネ!」

モバP「さて、営業に行ってくるか……」




ナターリア編 おわり


みちる編




みちる「大変ですプロデューサー、スポーツの秋が来てしまいました」

モバP「おはようみちる……なに?大変なの?」

みちる「ええ……スポーツの秋、あたしも運動は得意なので嬉しいんですよ」

モバP「みちる、運動得意なんだ」

みちる「はい!クラスで5番目に足が早いんですよ!」

モバP「5番目……5番目かぁ……んん……まあ早いか……」

みちる「それでですね、スポーツの秋はいいんですけど一つ問題があるんです」

モバP「問題?」

みちる「秋は同時に食欲の秋でもあるじゃないですか」

モバP「そうだね」

みちる「その……お腹が空きすぎちゃって」

モバP「空きすぎちゃって……?」


みちる「運動するとお腹が空くじゃないですか」

モバP「確かにね」

みちる「その上食欲の秋なのでもう食べるのが止まらなくて止まらなくて」

モバP「いつもな気がする……」

みちる「秋はフゴフゴ特にですねモグモグお腹が空いてガブガブ」

モバP「食べるの一旦やめられない?」

みちる「難しいかと……」

モバP「そっかぁ……」

みちる「それで、今日もプロデューサーにパンを焼いてきたんですけど」

モバP「うん」

みちる「うっかり食べてしまって」

モバP「そっかぁ……」


みちる「なので、秋は食べ過ぎちゃうので困ってるんです」

モバP「んー……みちる的にはあんまりたくさん食べたくないの?」

みちる「いえ!食べれば食べるだけ幸せです!」

モバP「じゃあなんで困ってるんだ?」

みちる「えっと、それは……その」

モバP「?」

みちる「……あたしも一応アイドルなので、あんまり食べてばっかりはその……恥ずかしいかなって……」

モバP「あー……」


モバP「そういうの、あんまり気にしないタイプだと思ってた」

みちる「事務所のアイドルの人達、皆さんとても可愛いじゃないですか」

モバP「うん」

みちる「そんな中で食べてばっかりのあたしでいいのかなって……」

モバP「んー、それは気にする必要ないと思うよ」

みちる「そうですか……?」

モバP「美味しいものを食べた時、みちるは幸せだろ?」

みちる「はい!幸せで、思わず笑顔になっちゃいます!」

モバP「その笑顔がみちるの、一番の魅力だと思うんだ」


モバP「アイドルが輝く姿って、やっぱり笑顔じゃない?」

みちる「たしかに、皆さん笑顔がとっても素敵です!」

モバP「その中でも、心からの笑顔が一番魅力的なんだ」

みちる「心からの……」

モバP「美味しいものを食べた時のみちるの笑顔は本当に魅力的だと思うよ、まさにアイドルって感じの」

みちる「あたしの笑顔……ですか」

モバP「それを見てスカウトしたわけだしなー」

みちる「そういえば出会ったのもパンを食べてる時でしたね!」

モバP「うん……まあ最初はフランスパンを直でかじってたからびっくりしたけど……」


モバP「まあそんな感じで、食べるのを恥ずかしがることはないと思うよ」

みちる「そうですか……」

モバP「それにファン達もきっと、みちるが食べてる時の幸せそうな笑顔が好きだと思うよ」

みちる「食べてる時の笑顔……ですか」

モバP「うん。たくさん食べる女の子は皆好きだよ」

みちる「えっと……それは、その」

モバP「?」

みちる「プロデューサーさんも、そういう子は好きですか……?」

モバP「俺?そりゃまあ……お前のプロデューサーだしなぁ」

みちる「そうですか……えへへ」


モバP「まあそういうわけなので、スポーツの秋も食欲の秋の満喫してくれ」

みちる「フゴフゴ!(わかりました!)」

モバP「動き出しが早い……」

みちる「プロデューサーさんもお一つどうぞ!」

モバP「ありがとう……おっ、栗が入ってるのかこれ」

みちる「秋っぽくしてみました!あははー!」

モバP「ふむ……これは美味しいな」

みちる「はい!サクサクふわふわのパンとあまーい栗が相まって……美味しー♪」

モバP「そうそう、その笑顔あってのみちるだからな」

みちる「えへへ……はっ」

モバP「どうした?」

みちる「そういえばこのあとすぐ撮影でした……た、食べすぎて衣装が」

モバP「おま……やっぱり食べすぎるのはほどほどにしてくれ……」

みちる「あははー!」




みちる編 おわり


未央編




未央「秋と言えば!」

モバP「……は?」

未央「そう! 食欲の秋、だよね! プロデューサー!」

モバP「……そうか?」

未央「そうだよ!」

モバP「そうか」

未央「うん。というわけで、何か食べよ♪」

モバP「何か、って……何を?」

未央「んー……秋っぽいもの?」

モバP「秋っぽいものか……あ、焼き芋、とか?」

未央「……焼き芋って、秋?」

モバP「……微妙か」

未央「微妙だね」


モバP「でも、べつに秋に食べてもよくないか?」

未央「そうだけどさー……ほら、秋って言っても、まだ暑いし」

モバP「まあ、まだ残暑は続いてる、って感じだな」

未央「うんうん。だから、ね?」

モバP「何が『ね?』なのかわからないんだが」

未央「実は私もわからなかったり」

モバP「お前もわからないのかよ……」

未央「小腹が空いているってことはわかるんだけどね」

モバP「なら最初からそう言ったらいいだろ」

未央「女の子の方から『お腹が空いた』って言いにくいでしょ?」

モバP「いやお前は割りと言ってるだろ」

未央「確かに」


モバP「確かに、って……まあいい。とりあえず、何か食べるか」

未央「お! やったー! ありがと、プロデューサー♪」

モバP「どういたしまして。俺も何か食べたかったしな……っと、なあ未央、アレはどうだ?」

未央「アレ……って、クレープ屋さん?」

モバP「ああ。たぶん栗のなんかもあるだろ」

未央「栗……秋といえば栗?」

モバP「そういうことだな。で、いいか?」

未央「いいですとも! うーん、でも、実際何を食べるかってなると迷っちゃうかも」

モバP「確かにな。……何にしよう」

――――――――――

モバP「で、結局俺がチョコカスタードで」

未央「私がチーズウインナー!」

モバP「……秋は!」

未央「いや、今は甘いものよりもこういうのが欲しかったからさー」

モバP「……まあ、未央がいいならいいんだが」

未央「あ、でも、しょっぱいものを食べたら甘いものも欲しくなると思うし、プロデューサーのも、ちょっとちょうだいね☆」

モバP「それなら俺も未央のをもらってもいいか?」

未央「もちろんですとも。それじゃ、食べよっか」

モバP「ん。いただきます」

未央「いただきまーす」



モバP「」モグモグ

未央「」モグモグ

モバP「……ん、うまいな」

未央「うん。おいしいね。……あ、プロデューサー」

モバP「ん?」


未央「ここ、付いてるよ」

モバP「ここ?」

未央「……こーこ」グイッ

モバP「んっ……ちょ、未央。指でとらなくても……」

未央「……ね、プロデューサー」

モバP「なんだよ。……というか、早く拭け――」

未央「」ペロッ

モバP「!?」





未央「……えへへ。甘いね、プロデューサー」


モバP「……そういうこと、するなよ」

未央「えー? なんでかなー?」

モバP「……心臓に悪いから」

未央「……そっか」

モバP「……ああ」

未央「……実は、私も、なんだ」

モバP「それは……それを言われて、どうしろって言うんだよ」

未央「どうしろって言うんだろうね」

モバP「お前にもわからないのかよ」

未央「うん、わからない」

モバP「そうか」

未央「うん」


モバP「……食べるか? 未央」

未央「さっき食べたけどねー」

モバP「じゃあもうやらん」

未央「あ、待って待って。食べる。食べるからー」

モバP「それじゃあ、お前のもくれ」

未央「はーい。じゃ、あーん♪」

モバP「……なんか、恥ずかしいんだが」

未央「プロデューサーがくれって言ったんでしょ? ほら、あーん♪」

モバP「……あーん」

未央「どう?」

モバP「……おいしい」

未央「だよね。それじゃ、プロデューサー、あーん」

モバP「……『あーん』って言葉、必要か?」

未央「必要ですとも。ほらほら、早くー」

モバP「……あーん」

未央「あーんっ♪ ……うん、おいしいね、プロデューサー☆」


モバP「……俺たち、何してんだろ」

未央「んー……いちゃいちゃ?」

モバP「……否定できない」

未央「つまり肯定するということかな?」

モバP「……ノーコメント」

未央「えー。ぶーぶー」

モバP「『ぶーぶー』じゃない。……食べたんなら早く行くぞ」

未央「あ、逃げた」

モバP「……いちゃいちゃしてた! これでいいか?」

未央「ん、よろしい。……えへへ」

モバP「……そんな嬉しそうに笑うなよ」

未央「見とれちゃった?」

モバP「……ああ」

未央「……そ、そっか」

モバP「……」

未央「……」

モバP「……帰るか」

未央「……うん」




未央編 おわり


小梅編




モバP「撮影おつかれ」

小梅「うん……!」

モバP「今日は食レポだったんだろ?たこ焼き屋だっけ?」

小梅「うん」

モバP「どうだった?」

小梅「美味しかった……!」キラキラ

モバP「いや、仕事の手応えとか……まあ、いいか」


モバP「せっかくだし事務所帰る前に俺も食べてから帰るかな」

小梅「私も……」

モバP「お、そんなに美味しかったのか?」

小梅「ううん……他に食べたいのがある……」

モバP「?……他に?」

小梅「これ……!」


モバP「明石焼き?」

小梅「うん……!」キラキラ

モバP「聞いたことないな………」

小梅「美味しいよ……?」

モバP「じゃあ、せっかくだし食べてみるか」


「お待たせしました。明石焼きです」

モバP「ありがとうございます」

小梅「……!」キラキラ

モバP「見た目はつぶれたたこ焼きだな」

小梅「たこ焼き屋さんだし……」

モバP「ソースとかネギとかは?」

小梅「つけないよ……?」

モバP「え?このまま食べるのか?」

小梅「ううん……こっちのお出汁につける………」

モバP「へぇー、じゃあ早速」チャプン

小梅「あっ……」

モバP「え?間違ってたか?」


小梅「や、やわらかいから……」


モバP「え?……ありゃ、ありゃありゃりゃ??」

小梅「生地がやわらかいから、浸しすぎると崩れちゃう……」

モバP「あちゃー……半分くらい崩れちまった……」

モバP「崩れてるけどまあいいや。いただきます」モグモグ

小梅「私も…いただき

モバP「あふっ?!」




小梅「??」

モバP「出汁熱っ?!」

小梅「……え?」


モバP「やけどするかと思った……」

小梅「そんなに熱い……?」パクリ

モバP「あ、冷まさないでいきなり食べると

小梅「~!?!」

モバP「あーあー、言わんこっちゃない。」


小梅「今度は冷まして食べなきゃ……」フーフー

モバP「このあと帰るだけだしゆっくり食べな」

小梅「はい……あーん……」

モバP「え?」

小梅「あーん……!」

モバP「小梅、こういうのはだな……」

小梅「早く……!」

モバP「いや、でも

小梅「く、崩れるから……!」

モバP「あー、分かった分かった。あーん」


小梅「美味しい?」

モバP「おう、美味いぞ。出汁も冷めてきたしな」

小梅「私も食べたいな……?」チラッ

モバP「……」

小梅「…………」じーっ

モバP「……はいはい。」フーフー

小梅「……♪」


モバP「はい、あーん」

小梅「あーん……♪」


小梅「ごちそうさまでした」

モバP「ごちそうさまでした」

小梅「美味しかった……?」

モバP「うん、危うくやけどするところだったけどな」

小梅「そうだね……熱いお出汁、初めてだった……」

モバP「そうなのか?」

小梅「うん……近くのお店、お出汁温いから……」



モバP「近く?寮の近くにあるのか?」

小梅「ううん……実家の方……」

モバP「あー、そっか。そう言えば小梅はあっちの方の出身だったな」

小梅「うん……」


小梅「あ、あの……プロデューサーさん……?」

モバP「ん?」

小梅「こ、今度のライブで神戸行ったら……食べに行く……?」

モバP「そうだな。次の日のうちに帰ればいいしな。いいぞ」

小梅「ほんと……?」

モバP「ああ、本当だ。」

小梅「やった……!」

モバP「その代わり、ちゃんとライブのためにレッスン頑張るんだぞ?」

小梅「うん……!」




小梅編 おわり


奏編




~奏の高校・体育祭~


奏「(はぁ……高校生にもなって障害物走なんて)」


奏「(しかも…)」




モバP「かなでー!バッチリ撮ってやるからなー!」




奏「何で両親の代わりにプロデューサーさんが来るのよ…」


実行委員「それでは次の走者準備おねがいしまーす!……速水さん?」

奏「あら、ごめんなさい。今行くわ」


奏「(障害は平均台、網くぐり、麻袋、スプーンでピンポン玉を運ぶ……ここまではいいわ、問題は……)」



女子A「アメ探すやつやりたくなーい」

女子B「ねー」

女子C「て言うか最後のバットぐるぐる10回マジ要らなくない!?アタシ今日彼氏来てんだけどー」



奏「(粉まみれの顔で……バットでぐるぐる……)」

奏「……」チラッ




モバP「え?ああ、このカメラですか?いやーこの日のために奮発しちゃいましてね。はっはっは!」


奏「(どうにかして逃げられないかしら……)」

友人「どうしたの?奏」

奏「え?ううん、憂鬱だなって、ね」

友人「だよねー、私もいやー。でも……」

奏「でも?」

友人「一位とったら彼氏がご褒美くれるって……////」

奏「……はあ、いいわね。彼氏持ちは」

友人「えへへ……/////」

奏「(ご褒美……ご褒美ね……私ももしかしたら……)」



実行委員「それでは位置について!よーいっ!……」



奏「(……少しだけ、頑張ってみようかしら)」



パァンッ!


奏「(前半で全力を全力で突っ切る。後はなるべく綺麗な顔で飴を探してバットは……何とかするしかない!)」


奏「(平均台は…オッケー。日ごろのダンスレッスンで体幹を鍛えてるんだもの)」

奏「(網くぐりはなるべく膝をつかないようにしないと……汚れちゃうし)」



クラスメイト「速水さーん!!急いで急いでー!!」



奏「(うそっ……みんな速い……!?)」

奏「(失敗したっ……結局、横並びっ!)」

奏「(次は麻袋を履いて跳ねるやつね……ぅぅ、チクチクする……)」




父兄「うちの子はバレー部で足腰鍛えてますからねー。負けませんよ~」

モバP「へぇ~通りで足腰がむっちりしてるんですね~……娘さんアイドルに興味ありません?」




奏「……負けないんだから!」


奏「(次はピンポン玉をスプーンに乗せて…)」

クラスメイト「おおおー!速水さん速い速ーい!」

奏「(これで…イケるっ!)」



実行委員「スプーンもらいます!」

奏「はいっ、次は……」



奏「(来たわね……アメ探し!)」

奏「(どうしよう……顔をつければいいんだけど、それだと……)」




モバP「かなでー!急げ急げー!」

奏「……よしっ、行くわよ」




奏「ふーっ、ふーっ」

モバP「かなでえええ!?」



クラスメイト「速水さん顔!顔つけてー!」



奏「ふーっ!ふーっ!」

モバP「奏!こんな時までカッコつけるなー!」

奏「(人の気も、知らないでっ……!)」


奏「ふぅー!ふぅー!!……見つけた!後は口を……口を……」

奏「すぅぅぅ!はぁ……すぅぅぅ!……けほっけほっ」



父兄「速水さん、すごいバキュームですね」

モバP「はははー……」



奏「これじゃダメ、取れないわ……どうすれば……こうなったら!」


チロチロチロ


クラスメイト♂「……」ゴクリ
       「おい!ムービー!ムービー!」
       「やめろ!止めるな!次の走者は俺だ!いや、私よ!」


父兄「速水さん、すごい舌技ですね」

モバP「」


友人「ぜぇぜぇ……はぁはぁ……勝ったらご褒美、勝ったら……ご褒美!」ボフッ

奏「!!」

友人「っしゃああああらあああああ!!!」ダッ!

奏「(うそっ、どうしようここままじゃ……)」



モバP「奏ー!!」



奏「……」

奏「(笑ったら……許さないから!)」ボフッ!


クラスメイト「速水さん早く早く!!」



奏「(……あった!)」パクッ



モバP「よぉし!いっけー!ラストラスト!」



奏「(もう四の五の言ってられない……!1回、2回…)」


クラスメイト「3!4!5!」

モバP「5!6!7!」


奏「(8回、9回、10回!)」



奏「まっすぐ……まっすぐ……」

友人「あれれ~……っとっとと……お?おおー?」







ゴツンッ


奏「きゃっ!?」
友人「いたっ!?」

奏「ごっ……ごめんなさい」

友人「わ、私こそごめ……」フラァ


ゴツンッ


奏「いたっ!?」

友人「きゃうっ!?」



モバP「何やってんだ……急げ!急げー!」



友人「奏……ちょっと、待って……ちょっと」ガシッ

奏「やだっ、掴まないでよっ……!」

友人「ご褒美……ご褒美……」

奏「私、だって……!」

奏・友人「「あらら~????」」フラフラ


モバP「お疲れ」

奏「……」

モバP「一等賞じゃないか、おめでとう」

奏「下から数えて一等賞だけれど」

モバP「ははは、美味しい役回りだったじゃないか。アイドルとしては大成功って事で」

奏「慰めになってないわよ」

モバP「それもそうか」

奏「……」

モバP「……奏」

奏「なに?」

モバP「慰めはしないから……こっちに来い」ガシッ

奏「……え?」

モバP「奏」グッ

奏「ちょっ……な、なにかしら?」

モバP「いいから」

奏「(え……うそっ、これって……駄目、心の準備が…)」

モバP「奏……」

奏「プロデューサー……」






モバP「ズボン上げろ、パンツ見えてる」

奏「え…?え!?」ババッ

モバP「やれやれ……さっき友達に寄りかかられた時にずり下がったっぽいな」

奏「……見たのね?」

モバP「見せてる方が悪い」

奏「……」

モバP「悪かったよ、見てない見てないなーんにも見てない。黒の下着なんて誰も見てないぞー」

奏「……変態」

モバP「はいはい、悪かったよ」

奏「誠意を感じないのだけど」

モバP「仕方ないな……帰りになんか奢ってやるよ。何がいい」

奏「……そうね、コーヒーでも飲みたいわね。二人っきりで」

モバP「お安い御用で、お嬢様」

奏「ふふ、よろしい……そうだ、プロデューサー」

モバP「なんだ?」

奏「見えた時……ドキッとした?」

モバP「したって言ったらどうする?」

奏「ふふふ、さあね……もう一回見る?」

モバP「お前な……いいから閉会式行ってきなさい」

奏「はーい♪」





奏「(今度見せるときは……本気の方だからね、プロデューサー)」




奏編 おわり

残りは明日に投下します

法子編




法子「ただいま~」

モバP「おう、お疲れさま」

法子「プロデューサーもお疲れさま?」

モバP「いやいや、今日はデスクワークだけだったから」

法子「そうなんだ!」

モバP「もういい感じの時間だけど寮に帰らなくていいのか? それなら送るけど」

法子「ちょっとだけ宿題をやらなきゃなんだ」

モバP「なるほどねぇ」

法子「寮だと全然進まなくて……」

モバP「騒がしいもんなあそこ」


法子「うん! でもみんなとおしゃべりするのは楽しいよ?」

モバP「まぁ、でもそれで宿題ができないんじゃ……どうなんだ?」

法子「そこは割り切っていかないと!」

モバP「そうか、法子はさっぱりしてるな」

法子「えへへ~♪」

モバP「じゃあ、ほら。宿題をさっさと終わらせてきなさいよ」

法子「なんだか今のプロデューサー、お母さんみたい」

モバP「お父さんじゃなくて?」

法子「ううん。お母さん」

モバP「……おやつ抜きとか言ってみてもいい?」

法子「……!! ダメ絶対!!」

モバP「なら口を動かす前に手を動かさなきゃ」

法子「はぁ~い」

法子(やっぱりお母さんみたい)


モバP「……」カタカタ

法子「……」カキカキ

モバP「……あ」

法子「どうしたのー?」

モバP「ネットニュース見たら今日十五夜だったんだな」


法子「じゃあお月見しよーよ!」

モバP「宿題は?」

法子「キリのいいところまでいったから大丈夫!」

モバP「そっか、じゃあ休憩がてら屋上で見てみるか」

法子「やったー!」


――屋上――


モバP「流石は中秋の名月。きれいだな」

法子「時子さんがよく作ってるよね!」

モバP「それはチャーシューな」

法子「あうっ」


モバP「すすきは……誰かが持ってきたのかな」

法子「なんかお月見らしくなってきたね!」

モバP「そうだな。あとは、おだn……」

法子「はいっ! ドーナツだよ!」

モバP「ノーモーション」

法子「え?」

モバP「いや、ありがとう。いただくよ」

法子「うん! めしあがれ♪」


モバP「今日は穴が開いていないやつなんだな」

法子「まんまるお月様っぽいでしょ?」

モバP「まぁ、確かに」

法子「中身もカスタードクリームなんだ♪ 金色だよ!」

モバP「さては最初からお月見をする予定だったな」

法子「えへっ♪ ばれちゃった?」

モバP「全く」

法子「でも、宿題もやらなきゃいけないのも本当だよ?」

モバP「分かってるよ」


モバP「こうしてかざしてみると確かに月もこれに似てるなぁ」

法子「……!」ジュルリ

モバP「コラ。脊髄反射やめなさい」

法子「えへ。でもね、まんまるっていいよね」

モバP「ドーナツだから?」

法子「それもあるけど、端っこがないっていいと思う」

モバP「というと?」

法子「角が立たない!」

モバP「座布団持ってこようか?」

法子「冗談だよ~でもね、端っこがないから誰も寂しくならないよ?」

モバP「まぁ、言われてみれば」

法子「だからみんな笑顔になれると思う!」

法子「そうやってステキな輪っかをどんどん広げられたらって……ね!」

モバP「……法子らしいな」

法子「でしょ? ドーナツおかわり食べる?」

モバP「サンキュ」


法子「お月様といえば」

モバP「ん?」

法子「さっきやってた宿題でね。夏目そーせきがねっ」

モバP「お、月がきれいですねってやつか?」

法子「そーそー! よく知ってるね!」

モバP「まぁ流石に有名になり過ぎっちゃったからな」

法子「そうなんだぁ!」

モバP「法子の場合は好きって言葉を包み隠さず言いそうだよな」

法子「そんなこっ……そうかも!」

モバP「ドーナツとかゆかゆかに対していつもそうだし」

法子「なんだか、改めてそう言われるとちょっと恥ずかしいな」

モバP「はずか椎名法子」ボソッ

法子「え?」

モバP「なんでもないよ」

法子「座布団は……」

モバP「なんでもないって!」


法子「でもでもやっぱりアイドルなんだからおしとやかさも持ってたほうがいいのかな? なんて」

モバP「んーどうだろ、演技力ってことだったらあれの成果が出てるんじゃないか?」

法子「ドーナツヴィジュアルレッスンのこと?」

モバP「そうそう、それでなくても法子の魅力はちゃんとしっかり出てるよ」

法子「えへへっ! 本当?」

モバP「本当」

法子「プロデューサーの言葉ってなんだか甘いよね!」

モバP「そりゃドーナツ食べてるし」

法子「じゃああたしと一緒だ!」

モバP(一緒なのか……?)


法子「そういえばプロデューサーは甘いものとかは自分から買って食べたりしないの?」

モバP「言われてみたら確かに自分の為だけに買って食べたりはしないかなぁ」

法子「そうなんだ! 意外だね!」

モバP「意外……なのか?」

法子「だってあたしがあげるドーナツはいつもおいしそうに食べるから」

モバP「そりゃおいしいから? だと思うけど」

法子「そっか……そっか。えへへっ」


法子「ねぇプロデューサー」

モバP「んー?」

法子「ドーナツがおいしいですね!」

モバP「……そうだな。法子と食べるドーナツはおいしいよ」


法子「あ、えへへっ やっぱり難しいね」

法子「あたしもプロデューサーと食べるドーナツはとびきりおいしいよ!」




法子「だから、明日も明後日も一緒にドーナツ食べようね♪」




法子編 おわり


周子編




周子「……」モグモグ

モバP「……あのさ」

周子「ん~?」モグモグ

モバP「……なにそれ?」

周子「なにって、八つ橋だよ、八つ橋」モグモグ

モバP「いや、そんなん見たらわかるから。俺が聞きたいのは、その山積みなってる八つ橋の箱のことだから」

周子「あ、もしかしてこれのこと?」

モバP「もしかしなくても、そんな膨大な量の箱見たら普通気になるわ」

周子「あはは……。えとね、実家からのおすそ分け、っていえばわかってくれる?」

モバP「ああ、なるほど。……にしても、とんでもない量の八つ橋だな」

周子「これと一緒に手紙が入っててさ、『プロダクションのみんなで食べてください』ってさ」

モバP「確かにこんな量、皆で食べたって食べきれるかわかんないな。……あ、そうだ。周子は食べるのそこら辺にしとけよ」

周子「え?なんで?」モグモグ

モバP「言っているそばから食べるんじゃない。ほら、食べ過ぎたら色々と支障出るかもしれないじゃないか。スタイルとか」

周子「……実はね、Pさん。これはみんなのためでもあるんだよ」

モバP「は?お前が八つ橋を大量消費することの、何がみんなの為になるっていうんだ」

周子「まぁまぁ、聞いてよ。八つ橋ってさ、ちょっと特別なイメージあるでしょ?」

モバP「……特別なイメージとは?」


周子「例えばさ、八つ橋って京都に行かないとなかなか食べられるものじゃないよね?」

モバP「まあ、そうだな。ここら辺だと調べて探さないと売ってないかも」

周子「でしょ?つまり、和菓子っていうのは『京都に行ったからこそ食べることができた、ちょっと特別な和菓子』なんだよ。ここまでわかる?」

モバP「……まぁ、なんとか」

周子「でも、見てよこのの八つ橋の山!こんなにたくさんの量を食べたら、八つ橋のありがたさも、むしろ食べ過ぎてもう食べたくない!みたいなこともありえるかもしれないじゃん?」

モバP「う、うーん?」

周子「だからシューコちゃんがこうしてたくさん八つ橋を食べて量を減らすことで、皆の中の京都と八つ橋ってのを間接的に守っているわけだよ。……ダメ?」

モバP「…………却下」

周子「ちぇー。じゃ、はい」ポイッ

モバP「うおっ!?っとと……」

周子「さっきのは冗談として、沢山あるのも本当だからさ、折角だから食べてってよ。ね、仕事終わったんでしょ?」






モバP「……」モグモグ

周子「……」モグモグ

モバP「……なぁ」

周子「ん?」

モバP「さっきお前が言ってたこと、あながち間違いでもなかったかもしれない」

周子「というと?」

モバP「確かにおいし……かったんだけど、流石に食べたくなくなってきた」

周子「でしょ?」

モバP「まあ、3箱も食っといて何を言ってんだって話だけどな」

周子「Pさん、人のこという割には食べ過ぎとちゃうん?」

モバP「あはは……。ここは食欲の秋ってことで一つ。てか、周子は飽きないのかよ」

周子「何というか、食べなれてるからこそ沢山食べられる、みたいな?」

モバP「よくわからんな……」

周子「そんなもんだよ。……で、どうする?」

モバP「こんだけ食ったのに全然減ってないもんな……」

周子「……」

モバP「……」




モバP「……かな子、呼ぶか」

周子「……本人に言ったろ」

モバP「ああ嘘、嘘だから!みんなでパーティにしよう!な?だ、だからそのスマホをいったん置いてはいただけませんか!周子、周子様!」




周子編 おわり

ライラ編




モバP「ライラ、準備はいいか?」

ライラ「はいですよー」

モバP「よし! それじゃあ行こうか」

ライラ「頑張るでございますですよ」


モバP「そういえばライラは山登りは初めてか?」

ライラ「んー、巴殿より聞いてましたけど初めてでございますねー」

モバP「それなら疲れたり足を痛めたりしたらすぐに言ってくれよ。怪我したらダメだからな」

ライラ「気をつけるです……おー、プロデューサー殿、紅葉でございますよ」

モバP「もう秋だからなぁ。上から見ると綺麗だろうから楽しみにしてような」

ライラ「それは楽しみでございますです。一番上まで登りますよー」


キィー…キキキ

ライラ「鳴き声…でございますですか?」

モバP「モズの高鳴きかな。この季節になるとエサが減るだろ? 自分のエサを確保するために縄張りを主張してる…んだったかな」

ライラ「おー、ご飯のためでございますか?」

モバP「そうそう。エサが無いと冬を超えられないからな」

ライラ「お腹が減るのは辛いのでございますよ。ライラさんもよく知ってるでございますです」

モバP「ライラ、最近はちゃんとご飯食べてるよね…?」

ライラ「大丈夫でございますよー。寮にいると皆さんご飯を作ってくれるのですよ」

モバP「それなら良いけどまた廊下で倒れてたりしないでね?」

ライラ「次からは気をつけますですよー」


ライラ「やっと着きましたでございますよー」

モバP「んー、お疲れ様。やっぱ景色も良いなー」

ライラ「本当に赤と黄色が広がってるのでございますねー」

モバP「来てよかったな」

ライラ「そうでございますねー。ところで山には作法があると聞いたのでございますよ」

モバP「……何かあったか?」

ライラ「やっほーと叫ぶのがマナーだと莉嘉殿に聞いたでございますです」

モバP「ああ、確かにやることはあるな。やってみるか」

ライラ「はいですよー。やっほー」




ヤッホー……ヤッホー……

ライラ「おおー……これは素晴らしいでございますね」

モバP「楽しい?」

ライラ「とても楽しいですよー。これは良いことを聞きましたねー」


モバP「おっ、お団子売ってるな。ちょっと寄って行くか」

ライラ「甘いものでございますねー」

モバP「ライラは餡子とみたらしのどっちが良い?」

ライラ「あんこが食べたいですねー」

モバP「じゃあ買ってくるからここで座っててね」

ライラ「わかったでございますよ」


モバP「はい、こっちがライラの分」

ライラ「おぉー……うむ……もちもち甘くて美味しいでございますねー」モッキュモッキュ

モバP「うん。これは当たりだ」

ライラ「何故秋にはお団子を食べるのでございますか?」

モバP「お月見のイメージが強いんじゃないかな」

ライラ「お月見でございますかー。皆さんとやってみたいでございますです」

モバP「ちひろさんに相談してみるよ」

ライラ「おおー。ありがとうございますです」


モバP「それじゃあそろそろ降りようか」

ライラ「今度は下りでございますねー」

モバP「歩いても良いけどせっかくだしロープウェイも使ってみないか?」

ライラ「ロープウェイでございますか。楽で良さそうでございますねー」

モバP「うん。乗り場はすぐそこだけど少し歩くよ」

ライラ「はいですよー」


ライラ「おおー……」

モバP「ガラス触らないように気をつけてね」

ライラ「気をつけますですよ」

モバP「うん。そうしてくれると助かる」

ライラ「はいです。絨毯のような紅葉と聞いたことがありますが本当なのでございますねー」

モバP「真上から紅葉の森を進んでるわけだからな。今日はこれて良かったな」

ライラ「ライラさんも楽しかったのですよー」

モバP「またどこか出かけようか」

ライラ「はいですよー。次はみなさんと一緒にでございますねー」




ライラ編 おわり


イヴ編




モバP「秋だからってこんな高級なものを貰うなんてな……」

モバP「分けるには全然足りないし、こっそり食べるか」

モバP「倉庫で食えばばれないよな……」ガチャ

イヴ「こんにちは~♪」

モバP「ごめん間違えた」

イヴ「どうしたんですかぁ~?」

モバP「あー、いやな。あれなんだよ」

イヴ「あっ、もしかしてその箱は」

モバP「違う。松茸なんて入ってない!気のせい!」

イヴ「わぁ、私へのプレゼントですか?松茸食べたことないんです」

ブリッツェン「ブモォ!」

モバP「あっ、うん。そう。こっそり食べような!事務所のみんなに分けられないから」

イヴ「ありがとうございますぅ~」


イヴ「じゃあ、さっそく焼いちゃいますねぇ~」

モバP「倉庫もすっかりイヴの部屋になったんだな」

イヴ「はい、皆さんから色々頂いて住みやすいですよ~」

モバP「七輪まであるんだ」

イヴ「これは元々この部屋にあったんです」

モバP「へえ、そうだったんだ」

イヴ「食べるものも色々あるから困らないんです。路上にいた頃と比べてずっと過ごしやすいんですよ~」

モバP「倉庫を貸しているだけなのに悪いな。良かったら女子寮の部屋とか用意出来るけど」

イヴ「女子寮の部屋だとブリッツェンと一緒に暮らせないらしいからこっちの方がいいですぅ。ね、ブリッツェン」

ブリッツェン「ブモッ!」

モバP「ブリッツェンは流石に無理だよな。こんなにモフモフしてるし」

イヴ「はい、モコモコしてますよ~オナカを枕にするといいですよぉ♪」

モバP「すごく気持ち良さそうだよな。ちょっと寝ころんでみていい?」

ブリッツェン「ブモ!」

モバP「それはいいってことかな」ゴロン

イヴ「最高でしょ~?」

モバP「あっ、すごくいい」

イヴ「じゃあ、私も、えい♪」

ブリッツェン「ブモォ!」

モバP「……あのさ、なんか言うの変なんだけど、近くない?」

イヴ「あはは、大丈夫ですよ~」

モバP「そう……なんだ」

イヴ「ブリッツェンも私もPさんのことが大好きですから♪」

モバP「えっと……それって」

イヴ「あっ、いけない。せっかくの松茸焦がしちゃう所でした~」

モバP「どういうこと?」

ブリッツェン「ブモオオオ!」


イヴ「すごくいい匂いですねぇ~」

モバP「ああ、すごく美味しそうだな」

イヴ「私が食べてしまっていいんでしょうかぁ……」

モバP「ああ、うん、いいと思うよ」

イヴ「美味しそうなものを、独り占めしていまうなんてなんだか悪い気がしますぅ」

モバP「うっ……いやいやいやいや、そんなことない。これを食べた分、みんなに色々なものをプレゼント出来るじゃないか」

イヴ「そうですかぁ?」

モバP「そうだよ」

イヴ「それならいただきまーす♪」

モバP「そうだ。ブリッツェンも食べるか?」

ブリッツェン「ブモッ!」

イヴ「わぁ、香りがすごく広がって美味しいですぅ~」

ブリッツェン「ブモッ!ブモッ!」

モバP「あっ、うまい。これうまい!」


イヴ「全部食べちゃいましたねぇ~美味しかった~」

モバP「ああ、美味しかったな」

ブリッツェン「ブモッ!」

イヴ「うふふ、食後はブリッツェンのオナカが最高☆」ゴロン

モバP「また寝ころんじゃっていいのかな?」

イヴ「いいんですよぉ~」

モバP「じゃあ、寝ころぶよ」ゴロン

イヴ「気持ちいいでしょ~?」

モバP「うん。最高だな」

イヴ「……いつも、私がプレゼントしなきゃいけないのに貰ってばかりですね」

モバP「そうかな?」

イヴ「そうですよぉ。モバPさんにはいっぱいプレゼントを貰ってばかったりで……私、返さなきゃって思っているんです」

モバP「……そうか」

イヴ「だから待っててくださいね♪最高のプレゼントをあげますからぁ~」

モバP「うん。分かった待ってるから。あっ、そうだ。もう仕事に行かないといけなかった!」

イヴ「もっとゆっくりしていればいいのにぃ~残念ですぅ」

モバP「じゃあな」バタン

モバP(やばい。あれ以上部屋にいると罪悪感で死ぬ)


イヴ「モバPさん行っちゃったねー」

ブリッツェン「ブモッ!」

イヴ「なにかお返ししないといけませんよねぇ」

ブリッツェン「ブモッ!」

イヴ「そうだ!山に行けば松茸って取れるって聞いたことある!」

ブリッツェン「ブモッ?」

イヴ「ブリッツェン、山に行こう☆」

ブリッツェン「ブモッ!!!ブモッ!!!」

イヴ「善は急げですよぉ~」




イヴ編 おわり

これで終わりです。
読んでいただいてありがとうございました。

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