少年「はぁ?女子みたい?」 (119)

少年「いきなり話しかけてきたと思ったら…何なの」

少年「は?髪?…長いから何なの。別に校則違反でもないし」

少年「色が白いって…。しょうがないだろ、体質なんだ」

少年「細い…。何、馬鹿にしてるの?」

少年「…僕は部活もやってないし…。ああ、分かってるよ。ヒョロガリとでも言いたいんでしょ」

少年「わざわざ本を読んでる僕に悪口言いにくるなんて…最低だな、君は」

少年「…え?違う?じゃあ何」

少年「…」

少年「は?かわいい?」

少年「…何言ってるんだ君は…。気色の悪い…」

少年「…」

少年「うわっびっくりした!」

少年「な、な、何だよ…。下駄箱の前で待ち伏せなんて」

少年「…何、まだ昼間の悪口言い足りないの?」

少年「…え」

少年「う、うん。僕はあっち方面だけど…」

少年「一緒に?」

少年「…」

少年「はっ…」

少年「何のつもりかは知らないけど、遠慮しとく。1人で帰るのが好きなんだ」

少年「…」

少年「何でついてくるのさ」

少年「え?普通に帰ってるだけ?」

少年「…」

少年「ひ、被害妄想だって!?はあ!?」

少年「…くそ…何なんだよぉ…」

少年「分かった、じゃあ無視するから。それじゃ」クル

少年「…」

少年「……」

少年「………」

少年「うるさいな、何で話しかけてくるんだよ!」

少年「ひとりごと!?今明らかに僕のほう向いてしゃべってたろ!」

少年「君、頭おかしいんじゃないの?」

少年「…は?アイス?」

少年「そこのコンビニで?…ふーん」

少年「知らないよ、勝手に買えばいいだろ」クル

少年「僕は買わないよ。いらない」スタスタ


少年「…」スタスタ

タッタッタッタ

少年「うわあ!!」ゾゾゾ

少年「なっ何するんだいきなり!冷たいだろ!!」

少年「ってまた君か!何なんだよ!」

少年「…は?アイス?僕の分?」

少年「…」

少年「なら鍛えてやる」

少年「筋肉付けて髪も短髪にして立てる」

少年「肌も海で焼く」

~三ヵ月後~

少年「どうだよこの筋肉」?(o_o?)?

少年「髪型はサイヤ人を意識したぜ」

少年「肌も黒くなってかっこいいだろ」

少年「あした髪を染める予定だぜ」

少年「あぁそれと…」

ボカッ!

少年「二度と俺を見下すなホモ野郎」

少年「いらないって言っただろ…」

少年「いや、なにびっくりしてるの。僕がびっくりだよ」

少年「いやだからいらないって、押し付けないでよ」

少年「ちょ…分かった、食べるからっ!!!」

少年「もう本当…いらないのに…」

少年「いくらなの、これ」

少年「え?お金いらない?…そういうわけにはいかないんだけど」

少年「押し付けたものに代金は払わなくていい、か。まあ確かに?」

少年「じゃあ貰うよ。別にほしくないけど」ペリペリ

少年「…」ハム

少年「ん?…別に?冷たい」

少年「なんでお世辞言わないといけないんだよ…。君が押し付けたんだろ」

少年「ふーん、新発売なんだ」

少年「別に興味ない。甘いもの好きじゃないし」

少年「…へえ、そうなんだ。君はバニラが好きなんだね。はいはーい」

少年「僕?だから甘いもの好きじゃないって言ってるだろ、何の感情もないよ」

少年「…何口開けてるの」

少年「うわ…正気?僕の食べかけを?…うわぁ…」

少年「冗談って…。いや何その冗談…。ぞっとした…」

少年「いや、君の食べかけもいらないよ!!何なんだよ怖いよ!!」

少年「…」

少年「どこまでついてくるの」

少年「ここが僕の家…、だけど。だから何」

少年「え?普通?…失礼だな、ほんと」

少年「お金持ちかと思った?何を根拠に」

少年「…」

少年「僕のどこが御曹司っぽいのさ」

少年「…ミステリアス、儚げ、女性的、才能ありそう…?」

少年「…漫画の見すぎだよ君」

少年「残念ながら僕はごく普通の一般市民。はい残念だね」

少年「まさか、僕が金持ちだと思ったからちょっかいかけてきたの?」

少年「ふーん、あさましいんだね君って。卑しいな」

少年「え?違う?」

少年「…なんとなくって…意味分からないよ」

少年「もう帰っていい?」

少年「はいはい、さようなら」

少年「うるさいな…」

少年「はあ?明日も?いや、嫌だよ」

少年「君と仲良く歩いてるところなんて見られたら…ぞっとするね」

少年「あらぬ疑いかけられても困るし。お断りだよ」

少年「じゃあね、ばいばい」

バタン

少年「…」

少年「…」ガララ

少年「…」スタスタ

タッタッタ

ポンポン

少年「何、…うわまた君か」

少年「何で僕につきまとうんだよ」

少年「ああそうだよ、昼休みだから図書館行こうと思ってたんだよ」

少年「一緒に行く?はあ?だから」

少年「…」

少年「ああそう、本を借りたいのね。じゃあ行けばいいよ」

少年「何が被害妄想だよ、何が…」ブツブツ

少年「…」ペラ

少年「…」

少年「何」

少年「集中できないんだけど。どっかいって」

少年「何読んでるのって、…表紙で分かるでしょ」

少年「そう。英文学」

少年「日本語訳じゃないよ、原文ままだよ」

少年「はあ!?何でイヤミなんだよ!読みたい本読んで何が悪いのさ」

少年「何笑ってるの…ほんっと君って鬱陶しいな…」

少年「ったく…」ペラ

スタスタ

少年「…」

少年「はあ…」

少年「…」チラ

少年「何で後ろから見てるの」

少年「前からでも後ろからでも気が散るよ。どっか行ってって言っただろ」

少年「後ろから見ると女子みたい?あー、はいはい」

少年「華奢?ふん、男子にそれは無いんじゃない?」

少年「まつ毛も長くてきれい、…ふーん。まったくうれしくないけど」

少年「ていうかさ、君、僕を女性的女性的って言いすぎ。気持ち悪い」

少年「まさかそういう趣味でもあるの?」

少年「…何で黙るんだよ」

少年「嘘だろ、おい。…なあ?」

少年「…」

少年「なんなんだよ!!!からかうのもいい加減にしてよ!心臓止まりかけた!」

少年「結局本借りてないし…」

少年「いつもどおり友達と遊べばいいだろ、何で僕にかまうのさ」

少年「…」

少年「楽しい?僕が?」

少年「どこがだよ…。僕はつまらない人間だよ」

少年「ていうか、僕は1人が好きなの。邪魔しないでほしい」

少年「ぼっちじゃん…って…。別にどうでもいい」

少年「寂しくないよ、本当に1人が好きなの」

少年「…しつこいな」

少年「君に僕の気持ちはわからないよ」

少年「嫌だ。もうつきまとわないで」

少年「あ、ちょ」

少年「本返せ!借り物なんだぞ!おい!」

少年「待て!ふざけるな!」

少年「はあ、はあ…」

少年「君…足早いんだな…」

少年「くそっ…笑えよ」

少年「どうせ僕は女々しいよ。君に足で勝てないほどね」

少年「…笑うんだ、やっぱ君って無神経だ」

少年「え?かわいい?」

少年「だからそれやめてって…」

少年「あー、もういい。本返せ」

少年「もう授業も始まるし帰るよ。あーあ疲れた」

少年「…」

「じゃー、この問題…。そうだ、お前」

ガタッ

少年(…ぷっ…。居眠りしてるとこ当てられてる…)

少年(ざまあみろ)

「どうした?ここの解だ」

少年「…」

「ん?」

少年「…」チラッ

少年(何で僕を見る)

少年(助けてやるもんか)

「おいどうした、答えられないならずっと立っているか?」

少年「…」

少年「…x=3」ボソ

「こんな初歩の問題も…え?あ、ああ。そうだ。2だ」

少年「…」プイ

少年(何ニヤニヤしてるんだ、何を)

バサバサバサッ

少年「うわぁあああ!!」ビクッ

少年「なっ何これ…また君か!!」

少年「なんだよこれ!僕の下駄箱に何入れたんだ!いじめだぞ最早!」

少年「ラブレター攻撃?男なら一度はされたいだろって?」

少年「ばっかじゃないの…。こんなのされても迷惑だし、片付けが面倒」

少年「いやキリッじゃないよ、キリッじゃ。僕恰好つけたわけじゃないし」

少年「…あーもう、鬱陶しいなあ」

少年「拾ってよこれ」

ガサガサ

少年「…ったく、馬鹿ばかしい」

少年「え?さっきはありがとう?」

少年「…」

少年「違う。君のみっともない姿を見るのが恥ずかしかっただけだ」

少年「別に助けたわけじゃないし」

少年「あー、はいはい。能天気でいいね君は」

少年「…」

少年「いやおかしいだろ」

少年「お礼に送るって、意味不明だよ」

少年「お礼がいやがらせって前代未聞だよ、ねえちょっと聞いてるの」

少年「ああああああもう」

少年「分かったから、僕の下駄箱に封筒を戻さないで!」


少年「…ったく…。僕が一体何をしたっていうんだ…」

少年「もう寄らないよコンビニは。いや、君が行きたいなら勝手にすれば」

少年「誰が待つか。アホ」スタスタ

タッタッタッタ

少年「あっつ!!!!」

少年「あつつつつつ!何!!」

少年「はあ!?唐揚げ!?揚げたて!?知らないよ!あっついな!」

少年「…っと、何。僕に?」

少年「お礼?ああ、…ふうん」

少年「…」

少年「うん、唐揚げなら普通に好き」

少年「じゃあ、貰う」

少年「…」ハムッ

少年「…」

少年「んん、まあ、…おいしいよ」

少年「いや別に君が作ったわけじゃないだろ、ニヤニヤするなよ気持ち悪い」

>>29
答え間違えて教えてるのか
それともyを求めるためのヒントなのか

>>34打ち間違い どっちも2

少年「はいはいじゃあねー」

少年「…」

少年「いや、だから…勘弁してよ」

少年「もう…」

少年「はいはい、ばいばい」

少年「…」

少年「はあ」

少年「…」モゾモゾ

ガララッ

少年「うわっ!!?」ビクッ

少年「なななな、何してるんだ!着替え中だぞ!」

少年「忘れ物?…じゃ、じゃあさっさと取れよ!」

少年「…」

少年「はあ?体隠すのがいけないの?見られたくないんだよ」

少年「女子かって…。うるさいな、ほっといて」

少年「みんなグラウンドに行ってる?あっそ、知ってる」

少年「…ふん、別に僕が遅いんじゃないさ。君たちのほうが着替えるのが早いんだろ」

少年「そんなに楽しい?体育」

少年「ふーん…」

少年「って早く取って出てけよ。着替えられないだろ」

タッタッタ

少年「…」

少年「おい!!!」

少年「あのクズ…。去り際になんてことを…」

少年「何が“完全に女子の肩と腰”、だ」

「今日はランニングなー」

少年(げ…)

少年(ああ、面倒くさい…。休めばよかった…)

タタタ

少年「はっ、はっ」タタタ

少年(あっつ…。何なんだよこの授業…)ハァハァ

タタタ

少年「…」

少年「見てわかんないの?キツいよ」

少年「話しかけないでよ、息が乱れる」

少年「君は…運動できるほうなの?全然息が乱れてないけど」

少年「手を抜いてる?走るに手抜きも何もないだろ」

少年「…真面目にやってるつもりはないけど」

少年「…」

少年「うるさいな、越せるなら早く越せよ。嫌味なやつ」

タタタ

少年「はあ、はあ」タタタ

少年(結構早いな…)

少年(…)

少年「はあ、はあ」

少年(ああどうせ馬鹿にされるんだ)

少年(走り方が女子とか…ああ、やだな)

少年「…」ハァハァ

少年(あ、れ)

少年(くらくらする)

少年(おかしい、)

少年(な)



バタッ

少年「…」

少年「ん…」

少年「あ、れ…」

少年「う、うわあ!!」バッ

少年「何してるんだよ!何で僕の鼻にコヨリ入れてる!」

少年「起きたよ起きた!だからやめて!」

少年「うぅ…僕、どうなったの」

少年「倒れて…ああ、そう。君が…」

少年「保健委員だったっけ、…どうも」

少年「…」

少年「やっぱ笑うのか。最低だな」

少年「倒れ方がエロかった…?ば、馬鹿だろ!」カァア

少年「ふっ不謹慎だ!病人の僕にそんな…」

少年「あぁ…!なんかまた具合悪くなってきた」

少年「…じ、冗談だよ。そんな顔するなよ」

少年「でも、水が飲みたい」

少年「…うん。持ってきてくれる?」

タタタ

少年「ふう…」

少年「…」

タタタ

少年「どーも」

少年「は?いや、水くらい自分で飲めるし」

少年「いいって!いいってば!」

少年「やめろよ!自分で…」

少年「あーーーー、分かった!飲めばいいんだろ飲めば」

少年「…」コクコク

少年「っ誰が赤ちゃんだ!!」

少年「あーあ、君がいると休んだ気にもならない」

少年「昼休みなの、今…。じゃあ君、お弁当は?」

少年「僕はいらないよ。気分よくないし」

少年「…いや、ここで食べるのはちょっと」

少年「教室で……ってもうフタ開けてるし」

少年「…においとか気にしないんだ。ほんっと、ガサツだよね」

少年「…」ジ

少年「…あ、いや。別に」

少年「え?それ、君が作ったの?…へえ!それはすごい」

少年「誰にでも1つは長所があるんだねえ。意外だよ」

少年「え?いや、いらないよ」

少年「君もう箸つけてるだろ!いらない!」

少年「ったく…。何なんだよその距離感…」

少年「…」

少年「僕のお弁当?…いや、いつも買ってる」

少年「…」

少年「親は、…別居してるんだよ」

少年「…」

少年「いろいろあって。今1人暮らしなんだ」

少年「別に寂しくないよ、1人が好きって言ったろ」

少年「…は?」

少年「お弁当作る?君が?」

少年「嫌だよ君、変なもの入れそうだし」

少年「いやいや、そこまでしてもらわなくても」

少年「いらないってば!しつこいな」

少年「唐揚げ…?」

少年「…」

少年「いや、別に…」

少年「料理の試作をしたい…ね。僕に味見してもらいたいんだ」

少年「…」

少年「そういうことなら…頼まれてもいい、けど」

少年「…」

少年「…」チラ

少年(手招き…?)

少年「…」スタスタ

少年「あ、うん…。えっと、昨日の約束?なんだっけ」

少年「ああ、お弁当ね。はいはい」

少年「…本当に作ってきたんだ。へー」

少年「じゃあ、貰うよ。どーもね」

少年「え?一緒に?…いいよ。君の集団と混ざりたくない」

少年「分かるだろ?ヘンな空気になるじゃないか」

少年「…2人で?…い、嫌だ。何かやだ」

少年「き、昨日は君が勝手に食事しただけだろ。一緒に食べてなんか」

少年「いった!なっ、なんで殴るのさ!」

少年「君ねえ、前々から思ってたけど乱暴すぎるよ!すぐそうやって手を…」

少年「は?いや、お弁当は貰うよ僕のものになったんだろ、手を離せよ!離せ!」グイグイ

少年「…結局こうなるのか」

少年「はいはい、いただきます」

少年「…」

少年「綺麗に盛り付けされてるね」

少年「じゃあ、この野菜のソテーから」パク

少年「…」

少年「…!」

少年「あ、え?ああ、うん。美味しいんじゃない?普通に」

少年「じゃ、じゃあこの唐揚げを」パク

少年「!!!」

少年「…お、…えっと、うん。悪くないね」

少年「…」パクパク

少年「え?君のから揚げを?…」

少年「い…」

少年「…いる。貰う…」

少年「…ただいまー」

シーン

少年「…」カチャカチャ

少年(あいつの弁当箱、洗わなきゃ)

少年「…」

少年(今日の晩御飯…)

少年(また冷凍のでいっか、めんどうだし)

少年「…」

少年「…」カチャカチャ

少年「…おいしかったな…」

少年「…」

少年「…また食べたい」

少年「…毎回悪いね」

少年「君がそんなにマメだとは思わなかったよ。まさか毎日作ってくれるなんて」

少年「でも、いっつも僕と食べてるけど…。いいの?」

少年「え?恋人と食べてるって言ってる?」

少年「…それ、事実無根だしバレたら大変なことになるよ」

少年「別にいいって…。僕がダメなの!」

少年「ったく…。本当君は馬鹿だな…」

少年「あ、今日も唐揚げ入ってる」

少年「は?別にうれしくもなんとも?ただ毎回よく入れるなあって」ヒョイパク

少年「…」ジワァ…

少年「え?うん。普通。いつもどおり」

少年「ふーん、ゲームが好きなんだ」

少年「僕は…あんまそういうのやらないかな」

少年「…友達とゲームの話?しないよ、そもそも友達いないし」

少年「…は?」

少年「僕と君が?」

少年「…」

少年「な、…何言ってるの。違うよ。僕みたいなのと、君が…」

少年「友達っていうのは、もっと…」

少年「…おしゃべりしてご飯食べると、友達?」

少年「う、うん。一緒に帰ってる…」

少年「…」

少年「た、確かに。一緒にご飯を食べる人は仲がいい傾向にあるっていうのは、知ってる…」

少年「でも、僕…」

少年「…」

少年「君と僕が、友達?」

少年「…そっか」

少年「そっか…」

少年「そろそろ秋だね。日が落ちるのが早くなってきた」

少年「どーせ君は食欲の秋なんだろうけど」

少年「図星か。顔に出てる」

少年「…涼しいなー」ノビー

少年「…はいはい、君のそのからかいも慣れたよ。女子っぽくて悪かったね」

少年「…え?」

少年「あ、明日?休みだけど」

少年「用事も…ないけど」

少年「え?ゲームしに…?君の家に?」

少年「で、でも」

少年「いや、でも」

少年「…友達の家に遊びに行く…だけ…?」

少年「…」

少年「僕と遊んでも楽しくないと思うけど」

少年「…ふん、お世辞が上手だねえ」

少年「分かった。行けばいいんだろ。君も相当暇なんだね」

少年「明日、10時に?うん、いいよ。僕の家まで迎えに来て」

少年「…」

少年「…」ゴロン

少年「…」ゴロンゴロン

少年「…」ムクリ

少年「ね、…眠れない」

少年「何で…?」

少年「…」ソワソワ

少年「あ、服選んだほうがいいよね…朝バタつきたくないし」

少年「そういえば、僕お弁当とか奢ってもらってばっかりだ」

少年「たまにはお返ししなくちゃ。お菓子とかも買いに行こう。今から」

少年「ついでにジュースとかも…」

少年「…」

タッタッタ

少年「お、…遅いんだけど」

少年「誘っといて遅刻するとか最悪だね。ほんと、ルーズ」

少年「え?あ、…これは…差し入れ、っていうか。君には貰ってばっかりだし」

少年「…あ、これ好きなお菓子なの?ふうん…。いやまぐれだよ」

少年「…」

少年「き、君って普段そういう恰好してるんだね」

少年「え?いや、別に。似合ってないわけじゃないよ」

少年「…え?僕?」

少年「シャツとカーディガンの何がおかしいの?肌寒いからいいじゃないか」

少年「…」

少年「女子じゃない!もう、さっさと行こうよ!」

少年「…ゲームって、これ?」

少年「いや、…ホラーなんて聞いてないよ」

少年「協力プレイでゾンビを倒すって…そんな野蛮な」

少年「君そういうの好きなんだ。サイコなんじゃない?」

少年「やってみたら楽しい?絶対ない」

少年「やだ、絶対やらない!」

少年「はあ?こ、怖がってるわけじゃないけど」

少年「ちっ違…」

少年「あー!やればいいんだろやれば!」

少年「…」ビクビク

少年「ち、ちょっと。離れないでくれる」

少年「いや、君が前にいると画面が見辛」

ガシャーン!!!

少年「うわぁああああああああああああっ!!」バッ

少年「うわぁああああ何か出たぁあああああ!!」

少年「う、撃つ!?なにを!?どうやって!?」

少年「やっやばいよ殺される!」

パンパン!

少年「は、はあ、はあ…」

少年「あ、…ありがと…」

少年「…」

少年「は?きゃーって言ってた?…言ってないだろ、いい加減にしろよな」

少年「うるさいなあ!もう、何だよこのゲーム!」

パンパン!

少年「君、うまいな」

少年「え?僕もスジがいいって?」

少年「ふーん…。いや、別にゲームのスジがよくても…危ないっ!」カチャ

パンパン!

少年「ふう、君の後ろにいたよ」

少年「え…」

少年「な、なに急に」

少年「やめてよお世辞は。か、恰好よかった?そ、…そう?」

少年「ま、まあ僕動体視力いいから?適応力あるし」

少年「…ふふん、君こそもっと警戒しなよね!そろそろボスだよ!」

少年「弾は節約!回復は早めにだよ!」

少年「さあ次いこう次!」

少年「ふうーー…ステージクリア」

少年「いや、結構楽しいね。うん」

少年「まあ、始終女性キャラ使わされてたのは不服だったけど」

少年「よし、次のステージも行こう!こんどは古いお城だってさ!」

少年「え?ああ、おなかすいたかも」

少年「あ、もうこんな時間なんだね」

少年「お昼か…。僕何か買ってこようか?」

少年「え、君が作る?」

少年「…」

少年「うん、それでいい。それがいい」

少年「いただきまーす」

少年「チャーハンか。器用なもんだな」

少年「え?うん、おいしいよ。すごくおいしい」

少年「…」

少年「何びっくりしてるの」

少年「え?今まで反応薄かった?」

少年「そ、そうかな…。いや、別に…」

少年「て、ていうか君は褒めると調子のるし?」

少年「…」

少年「お、おいしいよ。さっきから言ってるだろ」

少年「…」

少年「何笑ってるの…。きもちわるい…」

ダダダダダ!パンパン!

少年「君のHP危ないよ!回復して!」

少年「僕は右から攻める!君は弱点を狙って!」

ダダダダ!

少年「とどめだ!」

パン!

少年「…やった?」

少年「やったーーーー!」バッ

少年「やった!ついに倒したぁ!」

少年「ほんっと、こいつしぶとかったよね!生き返るし!」

少年「ああ、スッキリした!」

少年「え?うん!面白かった!」

少年「へえ、これ2もあるんだ?ふうん…」

少年「…え、いいの?」

少年「いや、…いいよ。借りない」

少年「僕、ゲーム機持ってないし。……」

少年「…」

少年「うん…。またやりに来る」

少年「…」ニコッ

少年「それでさあ、僕やっぱりあの敵にはこの武器が良いと思うんだよね」

少年「こっちのほうがスピードあがるでしょ?回避もしやすいよ」

少年「えー、それ反対だよ。大体君はすぐ力でゴリ押ししようとして」

少年「この間も死にそうになってたの僕が助けたろ」

少年「ん、今週末?いいよ。でも僕の案採用してね」

少年「そうだ、今度あれ続編出るんだって!楽しみ…」

少年「え?…あ、」

少年「友達?…うん、行ってあげなよ」

少年「…」

少年「…」

少年「…」フキフキ

「そうそう、俺もうすぐ誕生日なんだよー」

少年「…」フキフキ

「そんでさ、あいつ料理上手いらしくて」

「冗談で誕生日ケーキ作ってって頼んだら、OKしてくれた!」

「マジかよ」

「すげーなおい、俺にもくれ」

「なんでだよw俺の誕生日だぞw」

「ケチか」

「いやマジうれしいわ、楽しみ」

「ああ、さっき話してたのってケーキの種類のことね?いーなー」

「お前も頼めば?ま、俺あいつの誕生日にお返ししなきゃだけどw」

少年「…」ギュ…

少年(あれ…?)

タタタタタ!

少年「…よし!倒した!」

少年「次の仕掛けを取りにいかないとね」

ピロリン

少年「え?メール…?あ、うん。いいよ。ポーズする」

少年「…」

少年「ねえ、誰から?」

少年「ふーん。バスケ部の…」

少年「…」

少年「ケーキ、作ってあげるんだっけ」

少年「僕の耳にも雑談くらい入ってくるよ」

少年「ふーん。チーズケーキにするんだ」

少年「…」

少年「ど、どうでもいいよ。興味ない。それより続き」

少年「…」

ピロリン

少年「出なよ」

少年「…ここなら僕1人で大丈夫だし」

少年「いいってば」

タタタ!!

少年「…」チラ

少年(お菓子づくりの本なんか出しちゃってさ)

少年(へんなの。恋人でもないのにケーキ作って渡すとか)

少年「…」

少年(僕にもお弁当渡すし)

タタタタ!!

少年(こういうこと、誰にでもやるんだ)

パン!

少年「…」

少年(いいけど、全然。どうでもいいけど)

グワーッ!

少年「…あ…」

You are dead

少年「…」

「いやー、うまかったわー」

「こいつマジで1口もくれなかったし」

「だから俺が貰ったやつだって言ってんだろーが」

「てかさ、お前部活の差し入れも作ってもらってただろ」

「やべー!ちょっと、あらちょっと奥さん!?」

「いやwwwうっせーしwww」

「そういうかんじ?ねえそういうかんじ?」

「やめろてwww」

「ウホッ!」

「やーめーろw」

少年「…」

少年「…」ペラ

少年「…ふーん、バスケ部の応援に」

少年「は?僕は行かないよ。興味ないし」

少年「はいはい、1人で帰れますよー。子供じゃないんだから」

少年「…」

少年「ねえ」

少年「あのさ、僕と帰るのそろそろやめたほうがいいよ」

少年「なんでって、…」

少年「ほら、バスケ部のあの人と帰れば?仲いいんでしょ」

少年「あんまりさ、僕にべたべたしないほうがいいよ」

少年「…じゃ」

少年「…」スタスタ

少年「…」クル

少年(…何で振り向くんだよ)

少年(いないよ。もう行ったよ。馬鹿じゃないの、僕)

少年「…」

少年「うざい」

少年「本読んでる。あっち行って」

少年「…」

少年「週末予定ある」

少年「予定は予定」

少年「しつこい。行かない」

少年「…」

少年「は?機嫌?悪くないよ、こんな感じじゃん」

少年「…お弁当?今日は買った」

少年「ああ、じゃあバスケ部の彼にあげれば?喜ぶよ」

少年「…何」

少年「はあ?ばっかじゃない?何で僕がそんな…スネるとか…」

少年「いい加減にしろよ…。本当、うざい…」

少年「どっか行けって言ってるだろ。べたべたすんな。気色悪い」

少年「…」

ガララ

少年「…」ペラ

「えーっと、…あれ。今日はあいつ休みか」

「なんか具合悪いそうでーす」

「珍しいな。皆勤狙ってたのに…」

少年「…」


少年「…パンください」

「はいよー」


「でさーw」

少年「…」モグモグ


「で、ここにさっき求めた値を代入し…」

少年「…」カリカリ


「じゃ、また月曜日なー」

少年「…」

少年(あ、今日久しぶりにほとんどしゃべってない)

少年(あいつがいないと、こんなに静かなんだ)

少年「…」

少年(静かで、おちつくなあ)

少年(ほんと…)

少年「…」

「なあ、あいつ風邪なん?」

「しらねー。メールでなんか体より心が痛いとかヤベェこと言ってたけど」

「なんじゃそりゃ」


少年「…」

少年(心…?ま、…まさか…)

少年(ぼ、僕が邪険にしたから…!?ショックで…!?)

少年「…っ!」ダッ

ガチャ

少年「…」ハァハァ

少年「だ、大丈夫?」

少年「えっと、今日…学校休んだから…」

少年「…あ、あの…」

少年「え?上がっていいの?…う、うん…」

少年「…」

バタン

少年「病気…?」

少年「え?違うの?」

少年「じゃあ、何…」

少年「は?」

少年「親が夫婦旅行?置いてかれた?」

少年「そんで萎えて学校サボった?」

少年「…」

少年「あ、…」

少年「あははじゃないよまったく…!なんだよもう…」

少年「僕、てっきり…」

少年「…いや、なんでもない…」

少年「…」

少年「べっ…別に心配したわけじゃないし。自意識過剰」

少年「…だから…」

ピロリン

少年「…」

少年「え?バスケ部の人が、お見舞い来るって…?」

少年「い、今もう結構いい時間だよ?何で?」

少年「…」

少年「じゃ、じゃあ僕お邪魔かな。君がくだらない理由でサボったって分かったし、帰るよ」

少年「あとは…彼と」

少年「…」

少年「…」

少年「…」クルッ

少年「あ、あの!」

少年「あの、!来ないでって言って!」

少年「バスケ部の人に!こ、来なくてもいいって!」

少年「だって病気じゃないでしょ?お見舞いなんて大げさな」

少年「…そ、それとも来てほしいわけ?ふーん、君、彼のこと」

少年「…」

少年「な、なに微妙な顔してんの」

少年「はあ?ま、まさか本当に?君、お、…」

少年「…っ」

少年「……」ジワァ

ガタッ

少年「っ…ひっ…」グスッ

少年「うる、さい…。さわるなぁ…」

少年「ひっ……うう…」

ポンポン

少年「違う…どこも痛くない…」

少年「…ただ、…うぅ…」

少年「きっ…君が取られるの、…嫌だぁ…」ポロポロ

少年「バスケの彼とかぁ…別の人に…、ひっ…、取られたくない…」

少年「おっ、おかしいって分かってるけど…」

少年「君は友達なのに、こんなに粘着するの、変だって…分かってるけどぉっ…」

少年「…でも、…嫌なんだよぉ…」ボロボロ

ポンポン

少年「僕、…気持ち悪いよね…本当、最悪だ…」グスッ

少年「…」

少年「え…?」

少年「…」

少年「はあ?」

少年「はあ?僕が君を好き?」

少年「…」

少年「好きだから嫉妬する?」

少年「友達だったら普通ここまで嫉妬しない?」

少年「…」

少年「その自信…どこから湧いてくるの?」

少年「…」

少年「ち、…違うよ別に僕が君なんかを好きになるわけないだろこんなガサツだし無神経だし」

少年「…」

少年「待って、ちょっと待って」

少年「…」ギュ

少年「や、えと」

少年「ちょっと自信ない、かも」

少年「だから、君を好きじゃないって断言はできないかな、って」

少年「…」

少年「す、好きとも断言できないけど?」

少年「あ、だから…えっと…」

少年「…」

少年「は?」

少年「ななな、何急に。な、ないよ。あるわけないだろ」

少年「ぼ、僕に?僕にそれをしろって言うの?君に?」

少年「そしたら好きかどうか分かる?」

少年「ば、ばっかばかしい!そんなの理由に不純な行為できるはず」

少年「だ、だいたい君はいいわけ?そんなお試しみたいなノリでされて」

少年「…」

少年「え…」

少年「べ、別にいいよって…」

少年「…ふ、ふーん。案外君ってそういうことに大胆なんだね」

少年「経験豊富なかんじ?ま、僕らの年齢だったらそれぐらいあって当然かもしれないけど」

少年「…」

少年「え、したことない?」

少年「は、はは、じゃあ、君、…」

少年「い、いや。無理だよね、できないよね。だってさ、だって」

少年「…」

少年「じゃあ、好きじゃないんだって…。そんなめちゃくちゃな」

少年「…逆?」

少年「君がするのを拒まなかったら、僕は君が好き?」

少年「…ちょっと待って嫌な予感がする待って待って」

少年「だめだって、ねえ。やめよう。こんな、ちょ」

少年「…」

少年「あ、…えっと…」

少年「!ん、」

少年「……」

少年「…」

少年「ぷはっ」

少年「…」

少年「……え…」

少年「…しちゃった…」

少年「え?あ、え、しちゃった」

少年「よ、避けれなかったんだよ!だって君肩抑えてて」

少年「それでも振りほどける強さ?で、でも…」

少年「い、…」

少年「嫌っていうか、その。一瞬だったし」

少年「え?うわ!」

少年「んんっ、…」

少年「…」

少年「は、…ぁ…」

少年「…」

少年「な、…んなの」

少年「は、恥ずかしいよこんなの。ば、ばかみたい」

少年「…」

少年「嫌…だったかって…言われても」

少年「…」

少年「…わ、分かんない…」

少年「もう1回?…」

少年「ま、まあ…。別に君の気が、すむなら…、それで…」

少年「ん…」

少年「…は」

少年「…」

少年「まだちょっとよく分からない。…もう一回、する?」

少年「うん。…僕はかまわないよ」

少年「…」

少年「…」

少年「うん」

少年「そうだね」

少年「えっと、…ごめんなさい」

少年「はい。…分かってます」

少年「そのー、えっと、そうです」

少年「…」

少年「す、す、…好きです」

少年「き、君のこと好きです」

少年「さ、さっきのは、えっと、だから」

少年「…」

少年「う、…うるさいなもう…、勘弁してよ」

少年「…えっと、」

少年「それで…君は…」

少年「……」

少年「…え…?」

少年「そん、な」

少年「…」

少年「!!!」

少年「馬鹿!!馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿」バシバシ

少年「こういう場面でつく嘘じゃないだろ!なんだよそれ!!」

少年「捨てられた犬みたいな顔してたって…最低!」

少年「ああああもう、あー!!!」

少年「…」

少年「じ、…じゃあ、君も僕のこと好きなんだね?…その、性的なかんじで」

少年「…そっか」

少年「じゃあ、僕ら恋人どうし?」

少年「…」

少年「そっかぁ…」ヘニャ

少年「…」

少年「う、うん」

少年「そう。僕も買ったんだー」

少年「最新作手に入れたし。今度は僕の家においでよ」

少年「それで、その」

少年「僕は、家に1人だし」

少年「…都合があえば、だけど」

少年「…泊まってっても、いいし」

少年「…」

少年「え?あ、う、うん」

少年「別にかまわないよ。大丈夫、えっと、じゃあ、お泊りで」

少年「夜までゲームできるって、楽しみだね!」

少年「お菓子いっぱい買おうよ!ね!」

ジャー

少年「…」

少年「……」

ガチャ

少年「!」バッ

少年「あ、うん。あがったんだ。ふーん」

少年「え?僕?なにもしてないよテレビ見てただけ」

少年「う、うん…。あ、テレビの前に布団敷いたんだ」

少年「寝ながらゲームできるね。ちょっと行儀悪いけど。ふふ」

少年「じゃあ、僕も…入ってこよーっと」

少年「…」タタタ

少年「…」フキフキ

少年「…」ワシャワシャ

ガチャ

少年「や、やあ」

少年「あ、え?」

少年「ゲームのディスクが無い?」

少年「そ、そんなはずはないよー。絶対ここにしまったってー」

少年「あれーおっかしいなー、なんでかなー」

少年「こ、これじゃゲームできないね?どうしよう」

少年「…」

少年「……」

少年「はい!!!?」

少年「何が!?何で僕が変態!?何がぁ!?」

少年「なな、何のことかさっぱり!」

少年「…」

少年「はぁああああ!?何それ、べっ別にお泊りに邪な考え持ってるわけないじゃん」

少年「ただ僕は君と夜通しゲームしたくて、それで」

少年「だから違う…だから…」

少年「…」

少年「…」

少年「ま、待って…。その、」

少年「その、…」


少年「…」

少年「ぼ、…僕が下なんだね、やっぱり…」

少年「…うすうす気づいてたけど」

少年「だって君…最初から僕を女みたいって」

少年「…」

少年「いいよ、別に。君が上でいい。君の好きにしてほしい」

少年「で、でも…こ、怖いから…。その、やめてって言ったらやめて」

少年「き、君も無理、しないでね…」

少年「…う、うん…」

少年「…あ、その、それは僕が持ってる…」

少年「…」

少年「も、もう何も言わない。準備万端で悪かったね!」ボフン

少年「最初ってどうすればいいのかな」

少年「え?…うん、ちゅーでいっか」

少年「…いいよ、して」

少年「…」

少年「ん…」

少年「えへへ」

少年「なんか君、うまくなったねぇ」

少年「え?僕も?ふうん…そっか」

少年「…君のくちびる、好きなんだ。ふわふわしててあったかいし」

少年「僕からもしちゃお」カプ

少年「…ふふっ。は…、ぁ…。んん…」

少年「した、…いれへいいよ…。僕たち、こいびとなんらから…」

少年「ん、ぅ」

少年「ははっ、くすぐった…んぅ…」

少年「…はあ、はあ」

少年「…ふう」

少年「なんか、ぼーっとするね」

少年「…」

少年「脱がせてくれるの?…じゃあ、えと…君も」

少年「え?ちょっとちょっと、僕だけ…ねえ!」

少年「君も脱がなきゃ不公平だ!ねえってば!」

少年「…もう、最悪」

少年「んっ、あっ、あぁっ」

少年「きもち、いっ。腰、ふるえんの、とまんない」

少年「ぼ、僕。いやなのに。君の口に、こんな…いやなのにぃ」

少年「だ、したい…。きみの、口に…だしたいよぉ…」

少年「っ…ぁ、もっ…だ、だめ」

少年「…」

少年「な、…や、やめちゃうの?」

少年「…え?も、もう?で、でも」

少年「ぼ、僕君に何もしてないよ?だから…」

少年「…あ、…やっと脱いだ」

少年「…」

少年「き、…君もこうふん、してたんだね?」

少年「…えっと、じゃあ、その…。やろうか」

少年「待って、僕がつけるから」

少年「…」

少年「できた」パッ

少年「…れ、練習してたんだよ。悪い?」

少年「はいはい、すけべです。僕はすけべです」

少年「…」

少年「僕、この体制でいいの?」

少年「…ううん。嫌じゃない」

少年「君が大好きだから、君がこれが良いって言うなら、これでいい」

少年「僕は君のものだよ。だから、…好きに使ってよ」

少年「…大好き」ギュッ

少年「えへへ、大好き。僕、君のこと、だぁいすき」スリスリ

少年「ね、…早く」

少年「…ん、あっ…」

少年「あっ、あんっ、はあっ」

少年「すごっ、きもちっ、いっ、」

少年「え?…いたく、ないよ。すっごく気持ちいい…、頭まっしろになりそう…」

少年「君は?…いたくない?きもちい?」

少年「…」

少年「えへへ、一緒だねぇ」

少年「んっ、好きっ、大好き、大好き…」

少年「え、も…いくの?うん、いいよ。いっていいよ」

少年「ん、…僕も…なんか、もう、…」

少年「…ねえ、ぎゅうってしてよ。お願い」

少年「僕もするから。もっと、くっついて」

少年「…はあ、はあっ。こ、れ。すごい。…当たる…!」

少年「うぅ、だ、め。も…」

少年「え?…すき。だいすき、…ぼく、君とけっこんしたい…」

少年「おねがい、離さないで。ぼくを、はなさないで…」ビクッ

少年「あ、も…いくっ…!!!」

少年「…」

少年「はぁー…」

少年「つかれた」

少年「もう動けない」

少年「…」

少年「そ、君がよかったなら、それでいい」

少年「…あー、僕もいきました。はいはい」

少年「はあ!?アンアン言ってた!?嘘つけ!」

少年「さすがに僕男だしそんな…あひっ!」

少年「ななな、なんでここ触るんだよ!!もう終わったろ!?」

少年「い、言ってない!女子みたいな声なんて出してない!」

少年「らめぇとも言ってない!いってないぃいいいい!」

少年「…」

少年「き、君だって最後情けない顔してたし。眉間にしわ寄せてさぁ」

少年「ふん、おあいこだもん」

少年「…え?」

少年「あー、それは言ったかもしれない」

少年「…けっこん…」モゾ

少年「…分かってるよ。ちょっと流されたみたいで嫌なんでしょ」

少年「でも、本心だもん。僕は君と結婚したい」

少年「初めてセックスしたからって干渉に浸ってる…?よ、よくそんなヒネた考えできるねえ」

少年「あー、もういいもん。信じなくていいよーだ」

少年「…」

少年「でもさ」

少年「ぼ、僕は…。こんな、女々しくて…。頼りないかもしれないけど」

少年「もし、もしもだよ。大人になって、君とまだ結婚したいって思ってたら」

少年「そのときは…応えてくれる?」

少年「…」

少年「…」ギュウ

=数年後

青年「はい、指輪はこれで。それから、衣装はこれ」

青年「え?相手に相談?あはは、大丈夫です。僕の選んだもので100パーセント納得します」

青年「分かるんですよ」

青年「はい、ではこれを」

青年「…」

青年「その、試着してきてって、…あいつに言ってください」

青年「ぼ、ぼくそういうの苦手なんです。あの、おねがいします」

青年「…」

シャッ

青年「ふーん、そのサイズで大丈夫だったんだ」

バシッ

青年「いった!ちょっとやめてよ、DVだよDV」

青年「まだ式あげてないからセーフだあ?デートDVって知らないの!?」

青年「せ、せっかく褒めようと思ったのにさ」

青年「…」

青年「うん。すごく素敵だよ」

青年「…」

青年「はは…」

青年「あのね、もうそんなこと言わせないから」

青年「僕は着ません。ウエディングドレスなんか着ません」

青年「…」

青年「確かに、昔の僕なら似合ってたかもね」

青年「君に女装させられたりもしたし…。ったく、黒歴史だよ」

青年「でも、これは着ない」

青年「だって…」


青年「だって、その服は君に一番ふさわしいからね」

青年「綺麗だよ、僕のかわいいお嫁さん」


おしまい

当たり前のようにホモスレ認定されたゾイ

俺は結構初期から見抜いていたゾ(ドヤ

>>112
おめでとう君はノーマルだ

ホモホイホイ

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