【FGO】過剰神聖特異点『立川』 (153)

ロマン「というわけで、ここがその特異点なんだけど……」

マシュ「これが特異点ですか?赤くないですけど……」

ロマン「そう、それが問題なんだ!ここだけ『人理が異常なほど安定している』んだよ」

ぐだ男「何か問題が?」

ダヴィンチ「人理崩壊が進んでいく中で、ここだけが安定しているんだ。異常だろ?」

ロマン「そういったわけで、君には調査に行って貰いたいんだ」

ぐだ男「わかった、念のためパーティを組んでいくよ」

ロマン「あぁ、準備ができたら声をかけてくれ」

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ぐだ男「というわけなんだけど……」

マルタ「調査ですか?」

三蔵「はいはーい!私も行く!」

ぐだ男「じゃあ、マシュとマルタ、三蔵、一応これだけ連れて行って、何かがあったら呼び出そう」

ロマン「安定してるからレイラインも繋ぎやすいし、大丈夫だと思うけどね、気をつけてくれ」

ダヴィンチ「それじゃ、レイシフト開始!」

グイ-ン……

ぐだ男「…………あれ?」

マシュ「おや?」

ロマン「あれ?おかしいな、なんともない?」

ぐだ男「装置の故障かな?」

ダヴィンチ「うーん?そんな筈は……とにかくぐだ男君は休んでいてくれたまえ」

ぐだ男「そうだね、行こうかマシュ、マルタ、三蔵」

マシュ「先輩、マルタさんと三蔵さんが居ませんけど……」

ぐだ男「……え?」

ロマン「ほんとだ!あの2人だけレイシフトが成功……いや、違う?!レイシフトとは微妙に違うぞ?!」

~????~

マルタ「う……ん……」

???「あ、目が覚めたよ」

???「部屋の前に女の子2人倒れてたからびっくりしたけど、無事で良かったねぇ」

三蔵「むにゃ……」

マルタ「ここは……?」

???「僕達の暮らしてるアパート」

???「それにしたって、倒れてたのが……」

???→イエス「2人とも聖人だってのは驚きだよね、ブッダ」

???→ブッダ「イエス、彼女達もお忍びかもしれないんだから黙っておいてあげようよ」

マルタ「救世主(イエス)様アァァァ?!?!」

三蔵「ふがっ?!何何?」

ブッダ「あ、おはよう」

三蔵「しゃ、釈迦如来様?!?!」

イエス「アパートだから、静かにね」

マルタ「あ、はい、もうしわけありません」

ブッダ「で、2人はどうしてあんなとこに倒れてたの?」

マルタ「実はですね……」

聖女、説明中……

ブッダ「えぇっ?!人理崩壊?!」

イエス「まさか、終末は2016年に……?」

三蔵「ホントは自然の成り行きに任せるべきなんでしょうけど……」

ブッダ「確かに、滅びは必ず訪れるものですけれど、それは自然の流れの中で起こるものですからね……」

イエス「滅ぼそうっていうのは見過ごせないねぇ……」

マルタ「はい、そういうわけで不肖マルタ、人理崩壊を食い止めるお手伝いをしているわけです」

イエス「で、特異点で聖杯を集めてるんだっけ?」

三蔵「そうなんです!お心当たりはございませんか?」

ブッダ「心当たりっていうか……」

イエス「どうしよう、そこらじゅうに聖遺物遺しちゃってるんだけど……」

三蔵「えっ」

ブッダ「たとえば、今マルタさんが水飲んでるコップも聖杯だよね」

マルタ「ぶふっ!」

三蔵「マルタ!?」

ブッダ「っていうか、僕達がパンを切ったナイフは漏れなく聖遺物だよね」

イエス「うん、僕の肉を切ってるのとほとんど同義だからね」

マルタ「あれ?……でもこのコップ……」

三蔵「うん、私達の探してる聖杯とは違うね」

イエス「うーん……ソロモン王が悪魔の力で作ったものだからかな?」

ブッダ「どちらかというと、煩悩の塊みたいな聖杯らしいしねぇ」

マルタ「魔術協会の定める聖杯は、根源に至ることができれば真贋は問わないと聞きますから、この『正真正銘、救世主様が祝福を施した聖杯』とは別物なのでしょう」

三蔵「あ、あのっ!ブッダ様!経典(サイン)書いてくださいっ!」

ブッダ「えーっ、じゃあ僕のお気に入りの所をサンスクリット語で……」サラサラ

マルタ「……」

イエス「ほ、ほら、ここは平和そのものだし、僕らの遺しちゃった聖遺物で守られてるってことじゃないかな?」

マルタ「なるほど……」

マルタ「ところで、私達以外に誰か居ませんでしたか?」

ブッダ「いや、私は見かけてないけど……」

イエス「マスターってやつ?」

三蔵「そうなんです、はぐれちゃったのかな……」

ブッダ「うーん……」

イエス「とりあえず、ここにエネミーだとかは居ないから、少しゆっくりして行きなよ」

ブッダ「今テレビ付けるね」神通力~

ロマン『や、やった!繋がった!』

マルタ「ロマンさん?!」

イエス「変な電波拾っちゃったのかな?」

ブッダ「たぶんカルデアって所からの通信を拾っちゃったんだと思う」

ロマン『マルタも三蔵も無事で……って、その付近に特大の反応が2つ?!いや、小さい反応はもっといっぱい?!?!』

マルタ「コチラは大丈夫です!特大の反応は後ろのお二方かと」

ブッダ「あ、どうも、ゴータマ・シッダールタです」

イエス「イエス・キリストです」

ロマン『目覚めた人(ブッダ)と神の子(イエス)?!そ、そんな馬鹿な……』

ダヴィンチ『……そうか!そういうことか!!』

三蔵「どういうこと?」

ダヴィンチ『その二人、いや二柱はサーヴァントじゃない、そこに存在してるんだ!』

マルタ「つまり?」

ダヴィンチ『つまり、聖人は自由に降臨できる世界ってこと!今、2人はこっちの記憶を維持しながら、そっちの2人として存在してるんだ』

ロマン『同一存在の上書き状態でそっちに居るってことか!』

イエス「わかる?ブッダ?」

ブッダ「いや、さっぱり……」

ロマン『二柱に聞きたいんだけど、マルタや三蔵も降臨しようと思えばできるんだよね?』

ブッダ「たぶん、サーリプッタとかアナンダなんかもよく来てるし」

イエス「うちの十二使徒とユダ、母さんもちょくちょく降臨してるよね」

ロマン『つまり、そっちにはこっちからレイシフトしたマルタや三蔵とは別に、2人が存在してるってことになる』

ロマン『ぐだ男くんとマシュがレイシフトできなかったのは、その世界の聖遺物が外から来るものを拒んでいたから、でも、2人はそっちにもともと存在していたわけだから……』

マルタ「異物じゃなくて、ここにそうあるべき者として通れた?」

ロマン『そのときに同じ者が2つある状態になるから、それを修正するためにそっちの世界の2人に憑依、上書きする形でのレイシフトになったんだ』

三蔵「うーん……だからどうなるの?」

ダヴィンチ『こっちからの干渉を受け付けるようになるまで、2人はそっちの世界の住人ってこと』

マルタ「帰れないってことですか?!」

ロマン『レイシフト先の住人はカルデアに呼び出せないルールが適用されちゃってるってことだから……まぁ、そうなるね』

三蔵「そんなぁ……」

ロマン『でも、良かった事もある、そっちではクラスに縛られることもなく、本来の性能が100%使えるってこと』

ダヴィンチ『こっちでも2人が帰れるように努力してみる、2人もそっちを探ってみてくれ』

マルタ「…………というわけになっちゃいました」

ブッダ「よくわからないけど、帰れなくなっちゃったってことだね?」

イエス「うーん……松田さんに頼んで空き部屋を使わせて貰おうか」

休止

マルタ「タラスク!」

たらすく「……」

イエス「小さな亀だねぇ」

マルタ「うーん……」

ブッダ「タラスクってあれでしょ?マルタさんがお祈りと聖水で従わせたっていう……」

イエス「本当は六本足で山猫の上半身と竜の体と大きな甲羅を持つ邪竜なんだけどねぇ」

たらすく「本来の姿で出たら家壊れますさかい、平和なとこで出てくる必要無いでっしゃろ?」

マルタ「まぁ、それもそうだけど……」

たらすく「わてもコッチの存在になっとるみたいでんなぁ、そこそこ自由みたいですわ」

三蔵「ちっちゃなミドリガメみたい、結構かわいい」

たらすく「そんなん照れてまうやろ~~/////」

ブッダ「うーん……ミドリガメくらいなら相談すれば大丈夫かな……?」

イエス「我らが松田ハイムはペット禁止だからねぇ」

ギャ-テ-ギャ-テ-

ブッダ「お、アナンダからメールだ」

三蔵「どうですか?お師匠さま?」

ブッダ「うん、二人のぶんの敷金礼金や生活費は経費でおちるって!」

イエス「あとは松田さんを説得するだけだねぇ」

松田「ふぅん、親戚の子ねぇ」

イエス「そうなんですよ!」

ブッダ「東京に長期滞在するとかで預かることになっちゃったんですけど、僕らの部屋に四人は少し……」

松田「いいよ、空き部屋使って、聖さんとこは家賃も払ってくれてるし、家賃さえ出せば文句言わないよ」

マルタ「ありがとうございます」

三蔵「ありがとう!松田さん!」

松田「部屋は綺麗に使いなよ」

三蔵「はーい!」

~松田ハイム、マルタと三蔵の部屋~

マルタ「イエス様のお下がりのシャツとジーパンなんて恐れ多いわね」

Tシャツ『ベタニア姉妹』

三蔵「あたし、この服一生大切にするよ」

Tシャツ『天竺』

マルタ「サーヴァントみたいに霊体じゃないから、毎日服変えないとなー……洗濯に掃除……御飯も用意しないと……」

三蔵「流石に家庭的だね」

マルタ「明日、服買いに行きましょう、お小遣いも貰ったし」

三蔵「うん、紙とペンも買いたいしね」

マルタ「何に使うの?」

三蔵「だってこれ見てよ!お師匠直筆の経典だよ!?写経しなきゃ!」

マルタ「あんたも好きねぇ」

~松田ハイム、ブッダとイエスの部屋~

ブッダ「うーん……魔術的な聖杯かぁ……」

イエス「そんな気配全くないけどねぇ」

ブッダ「マーラとかルシファーなら知ってるかな?」

イエス「明日聞いてみようか?」

ブッダ「そういえば、あの2人ご飯大丈夫かな?」

イエス「パンくらいお裾分けしたほうがいいかな?」

ブッダ「うん、バラエティ番組を見る度にライ麦パンが増えるのはいい加減勘弁してほしいけどね……」

イエス「ごめんよ……」

ブッダ「あ、じゃあ折角だから乳がゆも持っていこうか、お米派かもしれないし」

イエス「在庫押し付けてるみたいで申し訳ないねぇ」

ブッダ「でもうちにあっても減らないのは事実だしね……」

ガチャリ

マルタ「ねぇ、ほんっとーにやるの?」

三蔵「日本って仏教国でしょ?托鉢くらいやってるって」

ブッダ「ごめんね!日本人思ったより無宗教だから!晩御飯お裾分けあるから!」

マルタ「すみません、何から何まで……」

イエス「三蔵ちゃんってアグレッシブだねぇ」

ブッダ「まぁ、経典欲しさに中国からインドまで歩いて旅するような子だからね……」

三蔵「ちちがゆおいしー♪」

イエス「どっちかというと、うちの弟子達に近い性質だよね」

ブッダ「マルタさんこそ、イエスの弟子にしては大人しい部類だよねぇ」

イエス「えっ……」

ブッダ「??」

ブ-ン

イエス「現代日本は僕らが生きていた時代とは結構違うけど……」

ブ-ン

イエス「折角だから楽しんでいってほしいなぁって」

ブ-ン

マルタ「ええい鬱陶しい!!」パシ-ン

ブッダ「!?!?」

マルタ「あ、いえ、ハエが食べ物に入っては不潔ですから……」

イエス「マルタちゃんって怒ると怖いから……弟のラザロ君復活させた時もね……」

~回想~

イエス「ごめん!おくれちゃって!」

マルタ「うっ、ぐす……遅かったじゃないでずかぁ!ばかぁ!!ばかぁぁ!!」バチ-ン!バチ-ン!!

イエス「ジ-ザス!」

~回想終~

イエス「ベタニアにつくのが遅れてラザロ君死んで4日も経ってて……ダメもとで墓の前で殴られた痛みで半泣きになりながらラザロ出てきなさいって言ったら」

ブッダ「ベタニアの奇跡の涙は殴られたショックだったの?!」

マルタ「あれは弟を喪った悲しみでですね……!」

三蔵「タラスクも素手でひっくり返して身動き取れなくさせてから延々と説教して降伏させたんだっけ?」

マルタ「あれは……ほら、タラスクが暴れるから……!」

ブッダ「うん、やっぱり君の弟子だなって思うよ」

マルタ「そんな弟子だなんて、滅相も無い、私はただの信者ですから」

三蔵「私より圧倒的に武闘派だもんねー」

マルタ「お恥ずかしいかぎりです」

イエス「いやいや、マルタちゃんがそうやってしっかりしてたからこそ、ラザロ君やベタニアのマリアちゃんがああやって信仰に生きてくれたわけで……」

マルタ「ですがマリアがああやってイエス様の足に香油を塗ったからユダさんも……」

イエス「大丈夫だって、私はもうユダを許したのですから」

マルタ「そうですか……そう……ですね」

イエス「うん、でも、マリアちゃんも会う度に油を塗ったことを謝罪するのをやめさせてほしいかなって」

マルタ「ま、まぁ、優しい子ですから……」

イエス「じゃあ、私達も部屋に戻ろうか」

ブッダ「そうだね、三蔵もちょっと不安だけど……くれぐれもマルタさんに迷惑をかけないようにね?」

三蔵「大丈夫ですよお師匠!どーんとまかせてください!」

ブッダ(不安だ……)

ガチャリ、バタン

マルタ「うあー、いろいろ思い出しちゃったなぁー」

三蔵「思い出?」

マルタ「うん、そんなとこ……」

マルタ(油を塗ったから、ユダさんにさんざん責められて泣きそうになってたマリアをイエス様は庇ってくださった、でも、やっぱりあれがなかったらって思ってしまう)

マルタ「マリアとラザロは元気してるかな……そういや、二人とも天界に居るんだっけ?」

三蔵「あたしも悟空や悟浄、八戒に会いた~い」

マルタ「明日に備えて、もう寝ましょうか」

三蔵「うん!」

休止

聖☆おにいさん時空では、イエスの足に塗られた油の量がショックで裏切りたくなったようなので、ユダとマルタの絡みはいつか設けようと思っております
ジャンヌもそのうち出てくるかも?

~翌日~

マルタ「ふ、あぁ……うー、サーヴァントになってから眠気って感覚が無かったから久しぶりだなーこういうの」

三蔵「おっはよー!朝ごはん用意できてるよ~」

マルタ「えっ?!」

三蔵「あたし早起きだからね、旅の間も食事は私の仕事だったしさ」

焼いたライ麦パン「」コンガリ

マルタ「まぁ、素材がこれしかないし、しょうがないか……」

三蔵「おいひ~」モソモソ

マルタ「主に感謝を……いただきます」モソモソ

三蔵「そうだ、お水はそこのコップで自分で汲んでね」

マルタ「コップ?」

キラキラ

マルタ「これ聖杯じゃない!」

三蔵「お師匠とイエス様のお下がりだもん、そりゃそうだよ」

マルタ「はぁ……よくよく考えれば、この松田ハイムだってお二方が生活した聖地か……」

三蔵「ここが聖遺物によって特異点になっちゃってるんだし、今更でしょ」

マルタ「それもそうね……」

三蔵「服どうするの?私この時代の服装とかわかんないよ?」

マルタ「とりあえず、イエス様達の服装を真似してればいいんじゃないかしら?」

三蔵「うん、それでいこう!この服に書いてある文字結構好きだしね」

マルタ「それじゃ、行きますか」

三蔵「おっけー!」

ガチャリ、バタン


~二時間後、立川駅前~

三蔵「文字Tシャツっていうんだっけ?無かったね~」

マルタ「そうね、お二方に聞いてからの方が良かったかな?」

三蔵「それにしても……」

マルタ「胸用の下着のも進化したものよね……!」

三蔵「昔はホントにヒモだったからね!」

マルタ「歩くことが多いとスレたり揺れたりで邪魔なのよね~」

三蔵「わかる~、サーヴァントになって装備された下着にカルチャーショックを受けたんだよね、あたし」

チンピラA「おっ、オネーチャンたちこんなとこでなにしてんのさ~」

チンピラB「今暇?よかったらお茶しない?」

マルタ「…………」

三蔵「ん~……」

チンピラA「お茶ごちそうするよ~?ねね、行こうよ」

三蔵「出ました!悪行たっぷり、悪党です!」

チンピラB「あぁ?」

マルタ「ちょっと、三蔵?!あんまり派手なことは……」

三蔵「やーっ!!」ボコォ

チンピラA「ぐへぁっ!?」

チンピラB「兄弟?!くそっ!何しやがるこのアマ!」

マルタ「あっちゃぁ……」

三蔵「善は急げ、悪はシバけってね!」

マルタ「いつの時代の話よ!もう!」

マルタ「すみません!この子正義感強くって……」

チンピラA「てめぇも俺たちが悪人ってのは否定しねぇのかよ!」

マルタ「えっ?!いや、それは……」

チンピラA「頭来た、てめぇもやっちまうぞコラァ!!」ブン

ゴスッ

マルタ「……」

三蔵「あ~あ、マルタ殴っちゃった~」

チンピラB「テメェのせいだろうが!あぁん!?」

三蔵「あ、そうそう、君も悪党だから……」

チンピラB「は?」

三蔵「いやぁーっ!!」バシ-ン

チンピラB「ぐはっ?!」

マルタ「さるお方は言いました、右の頬を打たれたなら左の頬も差し出しなさいと……しかし、罪なきものを虐げることを諫めもしました……」

チンピラA「ハァ?何?クリスチャンってやつ?」

マルタ「いい大人の男が、無抵抗の女の子の顔を殴るのはどうなワケ?」ガシッ

チンピラA「ぐえっ!なんだこの馬鹿力?!」

マルタ「悔い改めなさい!」ポ-イ

すげぇあの女の子、大の大人を片手で3、4mも投げ飛ばした

三蔵「さっすがぁ!」

マルタ「はっ!うわぁ……あの人のお膝元でやっちゃったぁ……」

三蔵「ナイスシバキ!ナイスシバキ!悪行の精算だと思えばヘーキだって!」

マルタ「元はといえば!アンタがこの人たちを殴り飛ばすからでしょ!」

三蔵「殴ってないもーん、掌打だもーん」

マルタ「どっちも一緒です!非暴力の戒律はどうしたの?!」

三蔵「悪党はオシオキする、オシオキした後説法して仏門に下らさせる」

マルタ「現代日本なら暴行罪よ暴行罪!!」

三蔵「あっ……」

チンピラB「なんだよこのネーチャンたち……やべぇよ……マジやべぇよ……」

竜司「おう、どうした?」

チンピラA「あ、兄貴!あのアマがいきなり……!」

竜司「どーせテメェが迷惑かけたんだろうが、カタギに迷惑かけるなっていっただろうがよぉ?あぁ?」

チンピラA「は、いや、でも……」

竜司「おう、悪かったな、嬢ちゃん」

三蔵「悪行数は……ありゃ?多いけどほとんど精算されてるや」

マルタ「こちらこそすみません!この馬鹿が急に殴ったりして!ほら、三蔵も謝って!」

三蔵「でも~」

マルタ「先に手を出したのはアンタでしょ!謝りなさい!」

三蔵「うう、マルタが兄ちゃんみたいなことを言う……ごめんなさぁい」

竜司「……そのTシャツ、聖のアニキのお知り合いで?」

三蔵「聖……?あぁ、ブッダ様達の事?」

竜司「おう」

三蔵「私はブッダ様の弟子だよ!」

竜司「弟子……?」

イエス→2代目
ブッダ→2代目の兄弟分
目の前の女の子→ブッダの舎弟
目の前の女の子→2代目と関わりの深い極道者

竜司「聖のアニキ達の舎弟とはつゆ知らず、うちの若ぇのが失礼いたしやぢた!」

マルタ「そんな、舎弟ってわけじゃ……!」

竜司「おい、てめぇらも頭下げろ!」

チンピラs「「へ、へい!」」

三蔵「うんうん、やっぱりブッダ様は偉大な人なんだね!」

マルタ「な、なんかすごい勘違いされてない……?とにかく頭あげてください、悪いのはこの馬鹿ですから!」

~数分後~

マルタ「あ~びっくりした……」

三蔵「いやぁ~ゴメンゴメン!法が違うのをすっかり失念してたよ」

マルタ「ごめんじゃないわよこの馬鹿!」ゴチン

三蔵「掲諦(ぎゃてぇ)……」

マルタ「もう……とりあえず、無地のTシャツ買って晩御飯買って帰りましょうか」

三蔵「文字は~?」

マルタ「自分で書けばいいんじゃない?」

三蔵「おぉ~!なるほど!そういうのは得意だよ!」

マルタ「そしたらお昼ご飯は……」

三蔵「あたし日本のカレーたべたーい」

マルタ「カレーって、あの赤いアーチャーが作ってたやつ?」

三蔵「そうそう、本場のとは違ったけどアレもおいしくってさ!」

マルタ「ふぅん……じゃあそこにしましょうか」

三蔵「やったー!」

~CoCo壱~

三蔵「んま~い!」モグモグ

マルタ「なんでも美味しそうに食べるわよね、三蔵って」

三蔵「だって、おいしく食べないと作ってくれた人にも食材にも失礼だもん、まぁ、実際おいしいんだけどね~」

マルタ「服に散らさないようにしてよ?白地だからシミになると取れないんだから」

三蔵「わかってるよ~ん」パクッ

マルタ「カレーっていろんな種類があるのね……」

三蔵「うーん、日本独特の進化してるところはあるけどね」

マルタ「そうなの?」

三蔵「インドのカレーはねぇ、薬膳料理みたいに、その日の体調とかでスパイスの調合を変えたりするんだよ~」

マルタ「漢方みたいね」

三蔵「近いものはあるね~、あぁ見えてカルナとかインドカレー作りうまいんだよ?」

マルタ「インドカレーも食べてみたいわね、そう言われると」

~ハッスル商店街前~

マルタ「あっ、どうも」

ブッダ「あぁ、マルタさんに三蔵、晩御飯のお買い物?」

三蔵「はい!さっきお昼はカレー食べて来ました!」

イエス「おぉ~いいねぇ!ブッダ、うちも今夜はカレーにしない?」

ブッダ「日本カレーでいいんだよね?」

イエス「うん、インドカレーになるとブッダ拘るからねぇ」

マルタ「あっ、そうだ、この文字Tシャツ、どこで買ったんですか?」

ブッダ「えっ?!」

マルタ「こういう文字Tシャツいいなぁって思ったんですけどどこにも売ってなくて……」

ブッダ「あ、あぁ、これね、えっと……今度連れていくよ」

ブッダ『マルタ……マルタよ……』

マルタ『どうしたんですか?念話なんか使って』

ブッダ『実はこのTシャツの文字は私手作りなのです……イエスにはある理由からそれを黙っています……』

マルタ『そうだったんですか?!でしたら、これ以上の詮索はしません』

ブッダ『ありがとうマルタよ……こういったTシャツを作るなら白無地Tシャツにシルクスクリーンで文字を入れるのです……』

マルタ『ありがとうございます』

休止

酉とかあったほうがいいんだろうか?

じゃあつけとく
ざっくりとしたプロットしか無いから終わるのは未定かな

マルタ「晩御飯はお魚……はダメだったわね……」

三蔵「いりこだしとか鰹だしくらいならセーフじゃない?」

マルタ「うーん……もっと日本食とか勉強しとけば良かったなぁ……」

ブッダ「私も最初は大変だったなぁ……」

マルタ「えーっと……魚料理や肉料理のレパートリーならあるのに!もう!」

イエス「マルタちゃんって料理上手だから、すぐ慣れるよ~」

三蔵「御仏の加護はほぼ至近距離で届くから大丈夫大丈夫!」

静子「あら?聖さんたちもお買い物?」

愛子「あー!いえすとぶっだ!」

マルタ「イエス様、お知り合いですか?」

イエス「うん、静子さんっていって、こっちでお世話になってる人だよ」

静子「そっちの女の子達は?」

ブッダ「あぁ、うちの弟子とイエスの弟子の子で……」

マルタ「マルタです。イエス様がお世話になっております」

三蔵「三蔵です!よろしく!」

~そんなこんなで~

静子「それで、献立に困ってたってたってわけね」

マルタ「日本の料理ってあんまり知らなくって……」

静子「私や聖さんは自分ちの晩御飯の準備があるけど……誰か教えてくれる人って居ないの?」

三蔵「う~ん……エミヤとか?」

静子「日本人の知り合いが居るならその人に教えてもらいなさい、教えてもらうのも上達の手段だから」

ブッダ「今日はナスが安いから、ナス料理で何か聞いたらがいいかも?」

マルタ「なるほど、とりあえず調味料と道具だけ揃えて聞いてみましょう」

~マルタと三蔵の部屋~

マルタ「というわけなんだけど……」

エミヤ『そのためだけに通信してきたのか……?』

三蔵「お願いエミヤ!断食と晩飯抜きは違うんだよぅ!」

エミヤ『やれやれ……ナスばっかりしか買ってないなら……』

エミヤクッキング!
簡単おいしいナスの蒲焼と蒲焼たれ!

エミヤ『マルタはそこそこ料理ができるから、その前提で話すぞ……』

エミヤ『まず、濃口醤油と砂糖、みりんでタレを作る、材料を煮詰めながら自分で味を見て、少し濃いめに作ってくれ』

マルタ「ふむふむ」

エミヤ『次に、ナスのヘタを切り落とし、皮をむく』

エミヤ『皮をむいたらラップで包んで二、三分電子レンジで温める、熱いうちにラップを剥がして、油をしいたフライパンでしっかり焦げ目がつくまで焼く』

三蔵「おぉ~」

エミヤ『最後に、タレを塗ってご飯に乗せて完成だな』フフン

マルタ「流石にエミヤはレパートリー多いわね……」

エミヤ『なに、昔はいろいろあったのさ』

エミヤ『レシピに困ったらまた連絡するといい、もっと繊細な料理が好みなら玉藻や清姫の方がうまいな』

マルタ「お料理マスターになる前にそっちに帰らないとね……」

エミヤ『2人が居なくなってマスターも落ち込んでいる、なるべく早く帰ってきてくれると有難いな』

三蔵「そっかぁ~……」

エミヤ『そういえば、ジャンヌ・ダルクに物資を持たせてそっちへ送る計画もあるみたいだ、ロマンから連絡はあるだろうが……留意しておけ』

マルタ「ジャンヌかぁ~」

三蔵「これ以上聖人濃度上がるのかぁ~」

エミヤ『さて、私もマスターの晩飯の支度をせねばならんからな、ここいらで失礼する』

マルタ「ごめんね、手間かけさせちゃって」

聖女、調理中……

マルタ「よしよし!できたっ!」

三蔵「ん~っ!いい匂い!」

マルタ「結構自信作なんだけど……どう?」

三蔵「おいひぃ!やわらかいナスに濃い味の甘辛タレがあう!」モキュモキュ

マルタ「そう?それじゃあ私も……」ムグムグ

マルタ「うん、おいしい!」

三蔵「ごはんがおいしいって幸せだよね!」モグモグ

マルタ「無駄な娯楽よりよっぽど幸福感得られるのよね……」モグモグ

三蔵「ごちそうさまーっ!」

マルタ「お粗末様でした……」

三蔵「さて……これからどうする?」

マルタ「そうねぇ……ちょっと外を回って聖杯でも探してみましょうか……敵性反応は無いみたいだし」

三蔵「んじゃ、あたしも行く~」

マルタ「当たり前でしょ……」フゥ

三蔵「そうと決まればレッツゴー!」

マルタ「はいはい、食べたばっかりなんだから、走り過ぎないようにね」

三蔵「わかってるわかってるって」タッタッタッタ

~数分後~

三蔵「掲諦……」

マルタ「ほら、だから言ったのに……」

三蔵「うう……脇腹痛い……」

マルタ「歩ける?そこの公園で休む?」

三蔵「休む……」

休止

わお、なんか休止中にこんなにレスがついてる……
この特異点へ通る条件は、話の中で明かされますのでここでは回答いたしません

出汁はおっけーです。出汁がなきゃ味気ないですし、妥協点ってことで

~結局~

マルタ「結局、サーヴァントどころかエネミー1人さえ居なかったわね」

三蔵「これ、もう聖遺物が多くなりすぎて特異点になっちゃったとかじゃないの~?」

マルタ「そんなこと言ったらバチカンはずっと特異点だって……」

三蔵「ん~……」

マルタ「聖杯もよっぽどの事が無いかぎり神霊は呼び出せないし……」

三蔵「お師匠達はサーヴァントじゃなくて『本物』だしね~」

マルタ「それに……」

三蔵「ん?」

マルタ「この街の至るところが、というか、街全体が聖地として強い力を帯びてるのよ」

三蔵「あ、ほんとだ……あまりにも自然で気付かなかった」

マルタ「そこらじゅうにあのお二方が残した奇跡の残滓もあるし、この地域の神聖さが本来のエルサレムに匹敵する……いやそれ以上になってるのかしら」

三蔵「うっひゃ~、こりゃ探すの骨が折れそうだね」

マルタ「今日はもう帰って寝ましょう、ロマン達もきっと何かしててくれてるはず……」

~カルデア~

ダヴィンチ「ふーむ、まず、この特異点の結界は何を弾いて何を通すのか、だね」

ぐだ男「結界?」

ダヴィンチ「便宜上、これが一番かなってね……とりあえず、マシュとぐだ男くんは通れない、レイラインを繋ぐ時に2人にはエラーが出てたみたいだからね」

ロマン「繋ぐ時点で……か」

ダヴィンチ「どうやって振り分けてるのかはさておき、繋ぐだけで判別してくれるんなら、サーヴァントを片っ端からつなげれば通るサーヴァント通らないサーヴァントを選別することは出来るはずだ」

ぐだ男「でも、選別できたからってどうなるんですか?」

ダヴィンチ「それだけの人員を送り込めるってことではあるんだけど……それだけカルデアが手薄になるってことでもあるね」

ロマン「こっちから物資を持たせて送ることができれば、通信や調査も安定できる」

ダヴィンチ「ま、そのためにも先ずは調査調査だね」


~そして~


ダヴィンチ「これで最後……っと!ふーむ、なかなか面白い結果になったね」

ロマン「結果は?」

ダヴィンチ「キリスト教、仏教と関連するサーヴァント、玉藻やゴルゴン三姉妹のような格を落とした神霊そのもの」

ロマン「大方想定通りか」

ダヴィンチ「そうでもないさ、アーチャーのエミヤや孔明も通過できる」

ロマン「それは……またどうして?」

ダヴィンチ「おそらく、エミヤは『その時代に存在していた』から、孔明は肉体の方が存在していたから、だろうね」

ロマン「それなら……」

ダヴィンチ「たーだーし、存在を上書きするという特性上、過去の自分に上書きするわけだから、何か異常が発生するかもしれない」

ロマン「普通のレイシフトと違うぶん、慎重にしなくちゃ、だね……」

ダヴィンチ「あと、ジャンヌと邪ンヌはどちらか片方しか送れないみたいだね」

ロマン「あっちのジャンヌ・ダルクに2人分上書きすることになるから、か」

ダヴィンチ「そういうこと」

~公園~

マルタ「ここも聖地……」

三蔵「うん……」

マルタ「立川を巡るだけでヨーロッパ1周するくらいは聖地あるんじゃないかしら……?」

三蔵「大丈夫!御仏の加護があれば……」

マルタ「当の御仏の加護のせいで聖杯が見つからないんでしょうが……」

三蔵「うぅ……」

三蔵「……そういえば、こっち来てからずっと素が出てない?」

マルタ「う~ん……あの人の前だからじゃないかしら?」

三蔵「若かりし頃ってわけか!」

マルタ「若かりし頃って……ちょっと失礼じゃない?」

三蔵「あたしは7世紀生まれだも~ん」

マルタ「だったら年上を敬いなさいよ」

三蔵「肉体年齢はほぼ同じじゃん!」

マルタ「はぁ……まぁ、変に敬語使われてもやり辛いからいいんだけどね……」

マルタ「そういえば、貴女の転生前の、金蝉子……だっけ?あれって具体的には誰なの?」

三蔵「ん~……モッガラーナだったような……」

マルタ「ような?」

三蔵「十大弟子は今も天界に揃ってるらしいし……あたしにモッガラーナ様ほど神通力の素養は無いし……」

マルタ「う~ん……どういうことなのかしら?」

三蔵「今度お師匠に聞いてみよっか」

マルタ「そこまでしなくてもいいんじゃない?」

三蔵「だって気になるじゃん」

マルタ「そ、そう……」

三蔵「よしっ!休憩終わり!帰ろう?マルタ」

マルタ「そうね、そろそろいい時間だし、帰りましょ」

~銭湯前~

三蔵「お、銭湯だ」

マルタ「汗流したいし、お部屋にお風呂無いし、入っていく?」

三蔵「やったー!大きなお風呂だ!」

マルタ「子供じゃないんだから、銭湯くらいではしゃがないの!」

三蔵「あたし着替えとってくる!」タッタッタッタッタッ

マルタ「もう!私が鍵持ってるんだから!私が居なきゃ入れないでしょ!」タッタッタッタッ

~それで数分後~

三蔵「おっふろ♪おっふろ♪」

番頭「おっ、こんな寂れた銭湯に若いねぇちゃんとは珍しいね!外人さんってことは聖さんとこの知り合いかい?」

マルタ「はい、しばらくこっちで暮らすことになりました、マルタです」

三蔵「三蔵でーす!」

番頭「おう、ゆっくりして行きな」


~浴場~

三蔵「おっふろ~!!」タタタ

マルタ「浴場を走らない!あと、身体を洗ってから入りなさい!」

おばあちゃん「元気だねぇ、妹さんかい?」

マルタ「えぇ……まぁ、そんなとこです」

おばあちゃん「おねえちゃんはしっかり者だねぇ、いい姉妹だこと」

マルタ「ふふ、そうですか?」

三蔵「うっひゃ!シャワーあっつ!!」

マルタ「水の方回して調節しないからでしょ!もぅ!世話が焼けるんだから!」

おばあちゃん「ふふ、ほんと、仲のいい姉妹ねぇ……」

カポ-ン

三蔵「うーん!気持ちいい~」

マルタ「三蔵が妹、ねぇ……悪くはないかも」

三蔵「あたしも末っ子だったから、上の兄弟が居るのは安心するなぁ」

マルタ「そうかんがえたら、私達っていいコンビなのかしら?」

三蔵「じゃあお姉ちゃんって呼んでみる?」

マルタ「うぅ、マリアを思い出してムズ痒いから今まで通りでいいわ」

三蔵「りょーかい」

ガラララ

静子「あら?聖さんとこの……マルタちゃんと三蔵ちゃんだっけ?」

マルタ「あぁ、静子さん、さっきはどうも」

愛子「こんばんはぁ!」

三蔵「うん!こんばんは!」

静子「ふぅん……スタイルいいわよね、二人とも……」

マルタ「静子さんこそ、愛子ちゃんの将来が楽しみなくらいです」

静子「そんなこと言っても、やっぱりこの歳で経産婦ともなるとお腹周りはねぇ……」

マルタ「そうなんですか?」

静子「聖さんの教えてくれたダイエットもやってみてるんだけど、意外とキツくって……」

三蔵「あぁ~お師匠のはほぼ肉体改造だからねぇ」

静子「二人は何か体型維持の秘訣ってあるの?」

マルタ「う~ん……お魚中心の食生活とか?」

三蔵「お野菜中心とか?」

静子「食生活ね……」

三蔵「あとは歩くことかな!」

マルタ「そうね、歩くのはいいかも!」

静子「歩くの?」

マルタ「体力もつきますしね」

静子「なるほどねぇ……」(5kmくらいかしら?)

三蔵「継続すれば距離も伸びるしね」(一日に20kmもあるけば体力つくでしょ)

休止

~脱衣場~

マルタ「……」ブオオオ

三蔵「……」ブオオオ

マルタ「髪を乾かす道具があるって便利よね」ブオオオ

三蔵「ごめん聞こえない!」ブオオ

マルタ「ドライヤーって便利よねって!!」ブオオオ

三蔵「そうだね!!」ブオオオ

マルタ「……」ブオオオ

三蔵「……」ブオオオ

マルタ「よし」カチッ、ウゥゥン

三蔵「できたっと」カチッ、ウゥゥン

マルタ「髪が長いのも考えものよね」

三蔵「切るのめんどくさいから伸ばしてただけなんだけど、一度伸ばすとなかなか切れないんだよねぇ~」

マルタ「わかるなぁ~……切る暇なんかないってーの!って伸ばしてたらすっごい伸びちゃってさ~片付けるのも大変だから前髪だけ整えて」

三蔵「で、いざ暇になると長髪が気に入っちゃうっていうね!」

マルタ「わかるわぁ」

三蔵「ふふふ」

マルタ「?どうしたの急に」

三蔵「こういう女の子らしい会話ってあんまりしたことないからさ、なんか嬉しくって」

マルタ「上はみんなお兄さんなんだっけ?」

三蔵「そうそう、お供も男ばっかりだったしさ~、やっぱ当時の仏教も男社会だったっていうか?経典持ち帰って翻訳してようやく認められたとこもあるしさ……」

マルタ「中国あたりは男性の方が強い風潮強かったんだっけ?」

三蔵「うん……あんだけのことやったのにさ、後の書物には男として書かれてるし、女性に生まれただけで試練だったんだよ、あの頃は」

マルタ「そっか……」

三蔵「でもさ、今は女性サーヴァントも多いし、書物で男にされた仲間も増えたし、マルタも居るしさ!」

マルタ「ありがと、三蔵」

三蔵「こっちこそ、ありがと!」

マルタ「さて、湯冷めする前に帰りましょうか」

三蔵「喉乾いたから帰りに何か買って帰る?」

マルタ「それじゃあコンビニ寄りましょっか」

~コンビニ~

マルタ「何飲む?」

三蔵「ポ〇リ」

マルタ「〇カリね……あれ?アク〇リアスしかないみたい」

三蔵「じゃあそれでいいよ」

マルタ「はいはい」

三蔵「24時間営業ってすごいよねぇ」

マルタ「カルデアもそんなもんだとは思うけど、商店としては画期的よね」

店員(変なTシャツ着ているのはお兄さん達だけじゃないのか……?流行ってるのか?)←だれか分からない人は劇場版の聖☆おにいさんを見よう

三蔵「どうする?ちょっとおやつでも買っていく?」

マルタ「うーん……これ以上の出費は抑えたいかも」

三蔵「じゃあやめとこっか」

マルタ「これください」

店員「302円です、ポイントカードはお持ちですか?」

マルタ「いえ」

店員「お作りしましょうか?」

マルタ「じゃあお願いします」

三蔵「マルタってポイント貯めるんだ?」

マルタ「端数がない時ポイントがあったら便利かなぁって思って、最近は共通で使えるカードとかあるじゃない?」

三蔵「なるほど」

店員「では、こちらがカードになります、TSUTAYAでDVDレンタルをご利用になる場合は御本人確認書類の提示が必要になります」

マルタ「ありがとうございます」

店員「では、商品こちらとなります、又の御来店をお待ちしております」

三蔵「早速もーらいっ!」

マルタ「お店の中で飲まないの!」

店員(美人でスタイル良かったな……Tシャツ謎だったけど)

~マルタと三蔵の部屋~

三蔵「テレビは見れないんだっけ?」

マルタ「アンテナ線通してないからね」

三蔵「でも大丈夫、お師匠からアンテナ線ナシでテレビを見る方法を聞いてきたのです!」

マルタ「へぇ、どうやるの?」

三蔵「こうやって、こう……印を結んで神通力で……むむむ……」

テレビ『かまへんかまへん!』

マルタ「おぉ!すごいわね神通力って!」

三蔵「因みに、カルデアとテレビを介して通話ができるのも神通力の成せる業です!」

マルタ「さっすが!」

三蔵「しかし、目当てのチャンネルに切り替えるには結構集中力要ります」

マルタ「こういう時何もしてあげられないのよね……」

三蔵「家事はマルタに任せっきりだし、これくらいやらせてよ!」

マルタ「じゃあ、お願いね!私お布団敷くから」

三蔵「はーい!」

たらすく「姐さん、飯……」

マルタ「あっ……ごっめん!完全に忘れてた!!パンでいい?」

たらすく「肉は?ないんか?」

マルタ「三蔵居るから買ってなかった……ごめんネ?」

たらすく「しゃあないなぁ……」ムシャムシャ

三蔵「私もタラスクに餌あげていい?」

マルタ「いや、タラスクはペットじゃないから」

~翌朝~

三蔵「乳製品はセーフだからね?」

マルタ「急にどうしたのよ?」

三蔵「いや、バターとかチーズとか載せたパンが食べたいなぁって」ハグハグ

マルタ「そういえばそうね……」ムグムグ

ピ-ンポ-ン

マルタ「あら?誰かしら、こんな時間に……はいはーい、すぐ行きます」

ガチャ

梵天「どうも!天部の梵天でございます!!」

ミカエル「ミカエルです!!」

ブッダ「ごめんね、こんな朝早くから……」

イエス「梵天さんもミカエルも思い立ったらゴリ押すタイプだから……」

ミカエル「……」ジッ……

マルタ「え、と……ミカエル様はどうして私達をこんなに凝視なさって……?」

三蔵「まだ寝癖直してないから恥ずかしいな……」

ミカエル「うん、いける!」

梵天「よし、じゃあいきましょう!」

マルタ「待って、話が見えないんですが」

梵天「実はですね……」

マルタ「えぇっ?!私達がアイドルですか?!」

三蔵「面白そう!」

ミカエル「天界天部合同プロデュースでキュートでセクシーでホーリーな女性アイドルユニットを作らないかという話が上がりまして」

梵天「折角ですから今現世にいらっしゃるお二人にしようかと!」

マルタ「無理です!私がアイドルだなんてそんな……マリアの方がよっぽど可愛いですし……」

梵天「マリアさんは多すぎるのでNGで」

ミカエル「マルタちゃんならいけるって!下界デビューも狙えるって!」

三蔵「ねね!やろうよマルタ!いいでしょ?」

マルタ「私達はカルデアから調査にきたのであってですね!」

梵天「お帰りの目処が立たないと聞いておりますが?」

マルタ「それに楽曲とか衣装だって……」

ミカエル「楽曲は弁天さんと僕らで用意できてますよ!衣装も梵天さんと僕で用意します!」

マルタ「ファンがついてくれる保証も……」

梵天「天界の入口の待ち時間の時にシッダールタとイエス様のPVとともにMVを流しますし、R-2000でも大々的に広告します」

マルタ「えっと、えっと……」

梵天「反論はもうありませんね?では参りましょう!スタジオは抑えてありますから!」

マルタ「えっ?!ちょっと!待っ……」

ブッダの本気(テレビ受信)に追いつく三蔵ちゃんぱねえ

~数十分後、スタジオ~

梵天「これが歌詞になります。ダンスは後で大自在天からレクチャーがありますんで」

弁天「さ、とりあえず曲と歌詞を叩き込むから」

マルタ「私はまだやるとは一言も……」

弁天「1時間後に録音だから急ぐわよ」

三蔵「諦めなよマルタ、ああなった天部は誰にも止められないんだから……」

マルタ「うう……主よ……」

弁天「じゃあまず入りのとこからね……」


~こうして、時間はすぎていき~

大自在天「うむ、これで形にはなっただろう、元々肉体派だけに、良い動きであった」

三蔵「はい!ありがとうございます!」(大自在天って要はシヴァじゃん!怖ぇ~)

マルタ「ありがとうございます!」

梵天「背景は合成しますから、この緑背景の前で踊ってください、衣装はこちらです」

マルタ「え?うわ、スカート
短っ?!」

三蔵「ちょっと恥ずかしいかも……」

梵天「大丈夫です、見えて大丈夫なパンツも用意してますんで!」

マルタ「もう、さっさと終わらせたい……」

帝釈天「はい、それじゃあリハーサル行きまーす」

>>120
神通力は悟りを開けば誰でも使えます
特にモッガラーナは神通力が強く、金蝉子(このスレではモッガラーナ)の影響を受けた三蔵ちゃんはそこそこ強い神通力があるってことで
本人は大したことないっていってますけどね

ミカエル「いや~可愛かった!お疲れ様!」

マルタ「すっごい恥ずかしい……」

梵天「恥ずかしくても収録中はそんな様子を見せないあたり流石ですな」

三蔵「まぁまぁ、いい思い出になったじゃない!」

梵天「CDが完成次第送りますし、アルカイックスマイル動画でもMV配信するんで、良ければ見てくださいね」

ミカエル「じゃあ弁天さん、あとはお願いします」

弁天「パッケージイラストは私とシッダールタで描くから、楽しみにしててね」

マルタ「ブッダ様に描いていただけるんですか!?」

梵天「あぁそうか、カルデアから来た君たちは知らなかったんだったな」

帝釈天「シッダールタはR-2000で四コマ漫画『悟れ!アナンダ』を連載してるんだ、コラボ漫画も既に依頼してある」

三蔵「お師匠漫画家だったんですか!」

梵天「では、お部屋までお送りします」

マルタ「あ、はい、どうも……」

休止

わけ(天部のプッシュ)あってアイドルw
つか、2人ともほとんど布切れの様な服で現界してたのにスカート丈は気にするのね

~マルタと三蔵の部屋~

マルタ「……ということがありまして……」

ロマン『梵天とミカエルのプッシュでアイドルデビューだって?!』

エリザベート『この私を差し置いてアイドルデビューですってぇ?!?!』

マルタ(厄介な人に聞かれたなぁ)

三蔵「欲すれば欲するほどその道は遠く、さながらそれは限定ピックアップの☆5鯖の如く……」

ロマン『仏僧なこと言い始めたと思ったらなんか違わないかい?』

マルタ「三蔵!神通力で変な電波拾ってるから!」

三蔵「ハッ!アタシは何を?!」

エリザベート『キィーッ!いいわ、あなた達まで私のライバルになるというのね!』

マルタ「いやいや、アイドルなんてこれっきりに……」

エリザベート『上等よ!ホーリーでセクシーキュートなアイドルよりもブラッディでプリティなアイドルの方が売れるって証明してやるんだから!!』

三蔵「話聞いてないね、これ」

ロマン『えと……個人的にはホーリーなお姉さんの方が……』

マルタ「ロマンさんの意見は置いておくとして、先ほど報告した通り、目立って聖杯はありませんでした」

三蔵「あるのはあのお二方がそこら中で起こした奇跡の跡と聖遺物ばーっかり」

ロマン『ゲフンゲフン……そうか、まぁ、そう簡単に見つかるとは思ってなかったけど……』

ダヴィンチ『こっちは二人をこっちに戻す手段を構築するので手一杯だ、こっちから物資の補給も考えたんだけど、まだしっかりとした手段が確立したわけじゃないしね……』

マルタ「そうですか……では、私達はもう少しこちらで調査を……」

ダヴィンチ『あぁ、調査はさほど必要ないよ、二人にできることには限界があるだろうし、貴重な体験なんだから楽しまなくっちゃ!』

三蔵「よーし!楽しむぞー!」

マルタ「……三蔵の面倒は私が見ますからご心配なく」

ロマン『うん、ちょっと不安になったとこだったんだ』

マルタ「私は……お姉ちゃんですから!」

ぐだ男『マルタお姉ちゃん……アリだな』

三蔵「ちょっとはしゃぎすぎました……ごめんなさい……」

マルタ「隣の部屋から壁ドンされたじゃない……」

三蔵「ぎゃてぇ……」

マルタ「もう……晩御飯の買い物一緒に来る?」

三蔵「うん!行く行く!」

マルタ(切り替え早いなぁ、ちょっとうらやましいかも)

三蔵「今晩はなぁに?」

マルタ「エミヤから見せてもらったレシピから作ろうかなぁって」

三蔵「わーい!」


~ハッスル商店街~

マルタ「お豆腐と……ネギと……」

三蔵(ついてきたのはいいけど、ちょっと退屈だなぁ……)キョロキョロ

三蔵「お?あそこ何かやってる……」

商店街のおじさん(原作の漫才コンビ結成の話や消防団の話参照)「レシート3枚で1回福引だよ~」

三蔵「…………」チラ

マルタ「~♪」←レシート5枚、今持ってる商品の会計を済ませば6枚

三蔵「くじびきしよう!」

マルタ「急に何!?」

マルタ「なるほど、福引ねぇ」

三蔵「一等はダイ〇ンの掃除機だって!」

マルタ「折角だし、2人で1回ずつ引いてみましょうか」

三蔵「よーっし!御仏のパワーで一等引いてやるもんね!」

マルタ「むしろ無欲にならない?それ?」

三蔵「無欲になれば物欲センサーには引っかからないからね」

マルタ「いや、まぁそうなんでしょうけど……」

三蔵「こういう時は、必要ないけど折角だから引いておこう、くらいの気分で引くのが1番だよ……」ガラガラガララ

おじさん「おっ、四等の1000円分の商品券です」

三蔵「ぎゃてぇ……」

マルタ「うん、まぁ便利よ?」

三蔵「う~、じゃあ次マルタが引いてみてよ」

マルタ「奇跡を……!」ガラガララ

おじさん「大当たり~!二等で~す!」カランカラン

三蔵「おぉ!!さっすがマルタ!」

マルタ「二等……ってなんだっけ?」

おじさん「青果のヒラモリ提供の完熟フルーツ山盛り盛り合わせで~す!」

マルタ「か、完熟?」

おじさん「最高に美味しい状態だから、早めにたべてね?」

マルタ「こ、この量を?!」ダンボール3箱ぶんのフルーツ

三蔵「お師匠や静子さんとこにもおすそ分けに行かなきゃだね」

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