女「異世界転生、私SUGEEE!!」【コンマ】 (1000)

女「え……? ここ、どこ?」キョロキョロ

女「……辺り一面真っ白じゃない」

女「私はどうしてこんなところに……」


女神「あなたは死んだのですよ、女……」


女「!?」

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女「し、死んだって、そんな……!」


女神「覚えてないのですか、女……?」

女神「あなたは【コンマ↓】によって亡くなったんです……」


女「!?」


一桁
123:自殺
456:事故
789:他殺
0:呪い

女「殺されて!?」


女神「はい……」

女神「あまりにも可哀想だったので、私がここへと貴女の魂を連れてきました……」


女「あ、あの! 殺されたって、どうして!?」

女「それに、誰に!?」


女神「それは……」


コンマ↓、死因
123:殺人鬼に襲われて
456:イジメがエスカレートして
789:恋人に刺されて
0:ゾンビに

女「殺人鬼……」


女神「ええ、そうです……」


女「思い出した……」

女「そうだ……。私、いきなりナタで切りつけられて……」


女神「はい……」

女神「その若さで、あれだけ惨たらしく殺されたのがあまりに不憫で……」

女神「なので、貴女には、生き返る機会を与えようと思ったのです……」


女「!?」

女「ど、どういう事です、それ!?」


女神「私は全ての世界を統べる女神……」

女神「元いた世界は無理ですが、別の世界なら貴女を生き返らせる事が出来ます……」

女神「つまり、転生ですね……」


女「転生……!」


女神「ええ……」

女神「どうですか? 転生しますか?」


女「はい! します! もう一度生き返れるなら、どんな世界でも!」

女「私、まだやりたい事とか、したい事とか一杯一杯あるんで!」


女神「そうですか……。わかりました」ニコッ

女「それで、女神様!」

女神「はい」


女「私はどんな世界に転生するんですか?」

女神「【コンマ↓】です……」


一桁
123:剣と魔法の世界
456:別の現代世界
789:巨大な島でサバイバル生活
0:宇宙船の中

『王道の異世界転生のようです』


女「えと……ファンタジー世界って感じ?」


女神「そうですね……」

女神「貴女の世界においては、その様な感じで呼ばれていると思います……」


女「…………」

女「それ、どんな世界なんですか……?」


女神「【コンマ↓】」


一桁
123:魔王がいる世界
456:魔王はいないけど、魔物が普通にいる世界
789:魔物もいない、中世ヨーロッパ的な世界
0:イケメンだらけのハーレム世界

ちょいと端末の調子がイマイチなんで、短いけどここまで
次回、能力を決定!

女「魔法以外は、普通なんですね……」

女神「ええ。元いた世界よりも多少、文明は劣るとは思いますが……」

女「ふーん……」


『平和的な感じになりそうです』

女神「あなたはそこで、何をやるのも自由です」

女神「夢を叶えようと努力してもいいでしょう……。恋に生きてもいいでしょう……。より良い暮らしを求めてもいいでしょう……」

女神「そこで、第二の人生を謳歌して下さい……」

女神「生きる幸せを十分に味わいながら」ニコッ


女「は、はい! 頑張ります! ありがとうございます!」

女神「そこの世界の言葉は、私の力で、貴女にもわかるようにしておきますね」

女「あ、そっか。日本語じゃないもんね。どもです!」ペコリ


『翻訳が可能になりました』


女神「それと……。貴女がそこの世界で生きていくのに困らないよう、特別な力を授けましょう」

女「わ、ラッキー! 助かります!」

女「それ、どんな力なんですか?」

女神「【コンマ↓】です……」


一桁
123:知識
456:特殊能力
789:武芸
0:魅力

『無能力系TUEEEEのようです』


女神「貴女が前にいた世界の方が文明が進んでいますので……」

女神「そこでの知識を貴女に授けましょう……」

女神「農業、漁業、産業など、ありとあらゆる面で幅広く役立ってくれると思いますよ……」ニコッ


女「あ、はい……」


『期待していたのと違った模様』

女神「それでは、そろそろ貴女を転生させましょうか」

女「は、はい!」



女神「貴女は向こうの世界では【コンマ↓】として生きていく事になります……」

女神「女よ。しっかり、頑張るのですよ……」



キラキラキラキラ……



一桁
1:浮浪者
23:農民
45:商人
67:騎士
89:貴族
0:王族

【とある王宮】


大臣「陛下、一大事でございます!」

国王「何だ、騒々しい……。一体何があった?」

大臣「そ、それが……! 実は……」



コンマ↓、女の境遇
123:王の弟の隠し子
456:幼い頃に死んだと思われていた王の娘
789:牢獄に囚われている前妻の子供
0:女王

大臣「もう十年以上も前にお亡くなりになったと思われていた姫様が!」

国王「姫がどうかしたのか?」

大臣「その姫様が生きておられたのです!」

国王「!?」


国王「だ、だが、姫はいつのまにか忽然と姿を消して……」

大臣「はい! 拐われてしまったのではとか、神隠しにあったのではとか、色々と噂をされていましたが!」

大臣「田舎の小さな町で、兵士が姫様を見つけたのです!」

大臣「姫様はすっかり成長されていて、記憶も失われているようですが」

大臣「しかし、王家の証したる、鷲の紋章が入った首飾りをお持ちだったそうで!」


国王「なんと! 王家の者しか決して身に付けられぬ、あの紋章入りの首飾りをか!」


大臣「はい! ですので、間違いなく姫様ではないかと!」


国王「わかった。とにかく、その者をここへ連れて来るがよい」

国王「余と妻の二人が見れば、その者が真に余の娘かわかるであろう」

国王「急げ!」


大臣「ははっ!」

【農村】


女「ええと……あの……」オロオロ


騎士隊長「姫様。理由は先程説明した通りでございます」

騎士隊長「王都で、陛下並びに王妃様がお待ちです」

騎士隊長「どうぞ、我らと共にこの馬車にお乗り下さい」


豪華馬車「」ババンッ


騎士隊長「道中の安全は、我ら騎士隊が身命を賭けてお守り致します」キリッ

騎士隊長「どうか、御安心を。姫様」ザッ

騎士隊全員「」ザッ


『地面に膝まずいて敬服されています』


女「あ、えと、あの」オロオロ

【そして、何日かの旅を経て、王宮に……】



国王「姫……!」

王妃「ええ、陛下……。間違いありません……。あの子の面影が……」

王妃「生きていたのですね、姫……。ああ、嬉しくて涙が止まりませぬ……」ポロポロ


女(どうすりゃいいの、こんなの……)



『感動の再会(?)です』

国王「聞けば、そなたは姫としての記憶を全て無くしてしまっているとか……」

女「はい……。まあ……」


王妃「ああ、なんて事……。言葉遣いだけでなく、私達の事まですっかり忘れてしまっているなんて……」シクシク

女(いや、忘れてるんじゃなくて、本当に知らないの。ごめんなさい……)


国王「しかし、そなたが余の娘である事には何の間違いもない」

国王「ここで暮らしていれば、その内、記憶を思い出す事もあろう」

国王「何にせよ、今日はめでたい日だ。死んだとばかり思っていた我が娘がこうして戻ってきたのだから」

国王「今宵は盛大な宴を開こうぞ! 我が愛しの娘の為に!」


ワーワー!!


「姫様、お帰りなさいませ!」

「姫様、ばんざーい!」



女(どないせいっちゅうねん……)


『最高クラスの異世界転生が始まりました』

国王「おお、そうだ。姫よ」

女「あ、はい!」

国王「そなたの部屋はすぐに用意させる。侍従もつけよう。ついでに教育係も」

女(教育係……? 先生みたいなもの?)


国王「それと、姫。記憶を失っているというなら、そなたに紹介せねばならぬな」

女(紹介?)


コンマ↓、誰を?
一桁
1:許嫁
2:兄
3:弟
4:姉
5:妹
6:貴族
7:大臣
8:騎士団長
9:大賢者
0:隣国の王子

『妹がいるようです』


妹「お姉様……。お帰りなさいませ」

女(お姉様?)


国王「そなたの妹の末姫だ。やはり覚えてはいないか……」

女「あ、はい……。すみません……」


妹「お姉様、お気になさらないで。私はお姉様がこうして無事にお戻りになったそれだけで、嬉しいのですから」

女「そ、そう……?」

妹「はい、お姉様」ニコッ


女(礼儀正しいし可愛いなあ……。良い子っぽい)


コンマ↓、妹の好感度
一桁
高いほど良い。0は10扱い

『どうやら本音のようです』


妹「ねえ、お姉様。宴が始まるまでの間、私の部屋にいらして」

妹「お姉様の話を聞かせて欲しいの」ニコッ

妹「良いでしょう、お父様? お母様?」


国王「うむ。そなた達は昔から仲が良かったからな」

国王「久々の再会だ。姉妹水入らずで話すが良かろう」

王妃「ええ。私達は宴の後で構わないから」

王妃「ゆっくり、気がねなく話してくるといいわ」


妹「ありがとうございます。お父様、お母様」ニコッ

妹「さ、それでは、姉様。こちらにいらして」

妹「お姉様、早く。私、お姉様が生きていたと聞いて、ずっとお姉様に会えるのを楽しみにしていたのだから」ニコッ


女「う、うん……」



国王「…………」

王妃「…………」



コンマ↓、国王の好感度
一桁
高いほど良い。0は10扱い

コンマ↓2、王妃の好感度
一桁
高いほど良い。0は10扱い

『かなり愛されている様子』


国王「しかし、王妃よ……。本当に良かったな……」

王妃「ええ、陛下……。これも神様の導きなのでしょう……」グスッ

国王「そうだな……。姫がこの十年の間、どう過ごしていたかが気になるが……」

国王「あの様子だと、酷い目に遇っていたという事もあるまい……」

国王「本当に、本当に良かった……」グスッ

王妃「陛下……」グスッ


『良い両親のようです』

【妹の部屋】


妹「お姉様、どうぞ、おかけになって」

女「あ、ありがと……」


女(何かスゴい豪華な部屋……)キョロキョロ

女(めちゃくちゃ広いし……)

女(うわ、このソファーとか金細工じゃない。一体いくらするんだろ? 私、本当にここに座っていいの……?)キョロキョロ


妹「お姉様?」

女「え?」

妹「どうされたの? もしかして、私と話すのはお嫌なのかしら……?」

女「あ、ううん。そうじゃなくて、何か部屋が豪華過ぎて、どうしたものかって」

妹「豪華……?? この部屋がですか……?」キョトン


女(流石、生まれつきのお姫様! 私らとは感覚が違う!)


『カルチャーショックを受けてます』

妹「お母様は、あまりけばけばしい物がお好きではないので、この部屋もかなり質素なものらしいのですが……」

妹「あの……お姉様にとっては、これでもまだ豪華だったのかしら?」

女「ま、まあ、そりゃね……」

妹「そうですか……。お姉様はこういう部屋はお嫌いですか?」

女「あ、ううん。嫌いって訳じゃないけど、何か落ち着かなくて」

妹「…………」


妹「あの……お姉様」

女「な、何?」

妹「これまで、その……。どのような暮らしをされていたか、私に教えてもらえないでしょうか……?」

女「え」

妹「あの……。あまり言いにくい事であれば、私は無理に聞こうとはしませんから……」

妹「もし、お姉様が良ければの話なんですけど……」


女(どうしよう……? 転生の事を言う?)


コンマ↓、一桁
123:言ったらまずいかも。やめておく
456:正直に話す
789:覚えてないと嘘をつく
0:天使降臨

女「悪いけど……覚えてないの」

妹「……そうなんですか」


女「うん。気が付いたら、村にいて」

女「それで、村の人に話しかけたら、お姫様だ、お姫様だってそんな感じでさ」

女「だから、ごめんね」

妹「あ、いえ、お姉様が謝る事ではありませんから!」

妹「私がお姉様に不躾な質問をしたのが良くなかったんです」

妹「ごめんなさい、お姉様」


女(う……。ちょっと心が痛む)


『転生の事は隠し通すようです』

女のステータス

好感度表
妹 :親愛、7
国王:溺愛(MAX)
王妃:親愛、9

持ち物
王家の紋章入り首飾り


宮殿

状態
能力(知識)

妹「でも、お父様も言ってらしたけど、こうしてここで過ごしていれば、その内きっとお姉様も記憶が戻ると思いますから」

妹「そうすれば、私の事も思い出してもらえますよね、きっと」ニコッ


女(あうう……。そんな笑顔を見せられると罪悪感が……)


『精神的に少しキツいようです』


妹「そうだ、お姉様」

女「?」

妹「お姉様が何も覚えていないというのなら、色々と知りたい事があるのではないでしょうか」

女「あ、うん。それは沢山ある」

妹「良かった。それなら、私に何でも質問して下さい」

妹「どんな事が聞きたいのですか?」


女「んー、それなら」

女「【コンマ↓】」


一桁
123:この国について
456:家族について
789:魔法について
0:好きな人について

妹「この国について……ですか?」


女(あ、変な目で見られた。ちょっとまずかったかな……?)


妹「」ウルッ

女「!?」

妹「お姉様……。その様な事までお忘れになってしまったのですね……。お痛わしい……」ウルウル

女(この子、信じやすい良い子だなあ……)


『箱入り娘のようです』

妹「わかりました……」グスッ

妹「私が御説明致しますね」

女「う、うん」


妹「まず、この国は……」

妹「【コンマ↓】」


一桁
123:大国
456:小国
789:普通
0:全土を支配する帝国

女「大国なんだ……」

妹「はい。他の国よりも国土は広く、とても豊かな国ですわ」


『裕福な国のようです』


妹「産業も、農業も、他の国よりも発展していると聞いています」

妹「毎年、年始には他国より贈り物が幾つも届きますし……」

女(つまり、貢ぎ物? スゴいなあ……)


女「あ、じゃあ、この国は平和なの?」

妹「【コンマ↓】」


一桁
12345:はい
67:いいえ
89:少し不穏な空気
0:楽園

女「不穏なって?」

妹「その……お父様とお母様は平和だと仰るのですが……」

女「そうじゃないの?」

妹「はい……。私はその様に思います」


妹「【コンマ↓】」


一桁
123:疫病が流行りぎみ
456:治安が良くない
789:隣国と仲が良くない
0:踊り念仏が大流行

女「治安が……」

妹「はい……。兵士が立ち話していたのを聞いてしまったのです」

妹「この国は豊かだけど、危険も多いと」

女「それ……。警察が少ないって事?」

妹「けいさつ……?」

女「あ、そっか。えっと、兵士さんがそんなに多くないって事?」

妹「【コンマ↓】」


一桁
123:はい
456:兵士が堕落している
789:刑法が甘い
0:腕利きの怪盗が何人もいる

女「怪盗!?」

妹「はい、お姉様」


『妙な話になってきました』


妹「この国は豊かなものですから……」

妹「各国から、今、怪盗が何人も集まってきているらしく」

妹「盗みの天才と呼ばれる有名な怪盗が【コンマ↓】いるのです」


一桁
最低値が3。123の場合は最低値に足し算。0は10扱い

女「9人もいるの!?」

妹「はい、お姉様」


『集まり過ぎです』


妹「その怪盗が今、国内のありとあらゆるところで盗みを働いていまして……」

妹「それで、いつも兵士はその怪盗を取り逃がしてしまうのです」

妹「そのせいで、この国は今、危険が多いと国民が不満を持っているようですの……」シュン

女(なんか、おとぎ話かラノベっぽい)


『はい』

コンコン……


「姫様、宴の準備が整いました。陛下がお呼びでございます」


妹「あら……もうそんな時間なの?」

妹「仕方ないですわ、お姉様……。残念ですけど、お話はまた今度で」

女「うん」

妹「宴の主役はお姉様ですものね。さ、お姉様、お召し物を変えて参りましょう」

女(おめしもの? あ、服か)


妹「私はすぐに参ります。それと、お姉様に相応しい服をすぐに用意して」

「はい、姫様」


妹「それでは、お姉様。また宴の席で会いましょう」ニコッ

女「うん。バイバイ」

妹「ばいばい?」

女「あ、えーと、また後でね」

妹「はい、お姉様」ニコッ


『なかなか馴れない模様』

【王宮の着替え部屋】


侍従長「それでは、姫様。こちらへ」

女「あ、うん」テクテク


侍従1「姫様の体形に合う服をこちらに幾つか御用意しておきました」

侍従2「それにしても、申し訳ありません、姫様。急な事でしたので、ろくなドレスがありませんが、お許し下さい」

女「……ろくな……?」


ドレス「」キラキラ
ドレス「」キラキラ
ドレス「」キラキラ
ドレス「」キラキラ
ドレス「」キラキラ
ドレス「」キラキラ
ドレス「」キラキラ


『金銭感覚が違いすぎるようです』

侍従3「それでは姫様、失礼します」ソッ

女「ひゃう!」ビクッ!!

侍従3「!!」ビクッ!!


侍従3「も、申し訳ありません! 私、何か粗相を致しましたか!!」


侍従長「ええい、この無礼者! 下がりなさい! すぐにこの場から出ておいき!」

侍従3「!!」


女「ちょっ、違う違う! いきなり服を脱がされそうになったから驚いただけで!!」アセアセ


『ちょっとした事で大事件になります』

『着替え後』


女「はあぁぁ……。何かスゴい疲れた……」

女「着替えとか、自分でやるんじゃないんだ……。他の人にやらせなきゃダメなのね……」


『はい』


女「あと、着替えだけで、侍従が七人も集まってきてたんだけど……」

女「そんなにいらないでしょ、絶対……。王族ってどんな生活してんの、ホント……」ハァ


侍従たち「」ゾロゾロ



『先が思いやられます』

【大広間】


国王「おお、来たか! 姫よ」

女「あ、はい」


国王「待ちわびておったぞ。しかし、こうして服を変え、化粧をしただけで見違えたな。なんと、美しい!」

王妃「ええ。姫よ、まるで宝石の様な美しさですわ」

妹「お姉様、素敵ですわ。そのお召し物、大変良く似合ってらっしゃって」


女「え、そ、そう? えへへへ」


『満更でもない様子』

国王「今宵は、生憎、内輪だけの宴ではあるが、なに、心配するな。その内、貴族などを招いて盛大な宴を開かせよう」

王妃「ええ、姫が生きていた事を正式に発表して、式典を開かねばなりませんから」

女「!?」


『かなり大事の模様』


妹「お姉様、どうぞ、真ん中に」

妹「皆に、お姉様のそのお美しいお姿をお見せになって」ニコッ


女(な、なんか、大変な事になってない、これ?)オロオロ


『戸惑っています』

国王「それでは、今宵の記念すべき素晴らしい日を祝って」

国王「乾杯!」


「乾杯!」「乾杯!」「乾杯!」



女「あ、ええと、えと」オロオロ


『どうすればいいか、わからないようです』

女「あの、妹ちゃん、私これ、どうすればいいの?」オロオロ

妹「大丈夫ですよ、お姉様。安心なさって」ニコッ


妹「今宵の宴は、お姉様が記憶を失っている事を知っている者ばかりですから」

妹「お姉様は普通にして頂ければいいですわ」

妹「その内、礼儀や作法などを学ぶ事になるでしょうが、今は素のまま、宴を楽しんで下さい」ニコッ


女「あ、ありがと」


『とりあえずこの場は問題ないようです』

妹「それよりも、お姉様。今ここには、この国の重要な職についている者ばかりですので」

妹「お姉様に紹介しますね。これから何度も会うでしょうから」

女「う、うん。お願い」


妹「まず、今、窓際で話しているのがこの国の大臣で……」


大臣「いやー、めでたい」


妹「あちらで、グラスを傾けているのが、騎士団を統率する騎士団長ですの」


騎士団長「」グビッ


妹「そして、向こうにいるのが、この国一番の魔法使い、大賢者ですわ」


大賢者「…………」


女「ふうん……」



コンマ↓、それぞれの好感度
一桁

コンマ↓1、大臣
コンマ↓2、騎士団長
コンマ↓3、大賢者

ここまで
次回、王宮での暮らし?

女のステータス

好感度表
妹   :親愛、7
国王  :溺愛(MAX)
王妃  :親愛、9
大臣  :家来、2
騎士団長:家来、1
大賢者 :家来、8

持ち物
王家の紋章入り首飾り


宮殿

状態
能力(知識)

妹「あの者達は、この国の重臣ですし……」

妹「皆、とても良い人達ばかりですのよ」ニコッ

女「へえ……」


『ですが、大臣と騎士団長からは好かれてはないようです』


妹「お姉様もきっと、すぐにお気に召すと思いますわ」

女「そう? だといいけど……」


女(うーん……)チラッ

女(大臣は、いかにもって感じの人だけど……)

女(騎士団長と大賢者は……)


コンマ↓1、騎士団長(男)の容姿
123:いかつい武人タイプ
456:冷静沈着な参謀タイプ
789:経験豊富な老将タイプ
0:超絶イケメン

コンマ↓2、大賢者の性別
1234:男
5678:女
9:不明
0:男の娘

コンマ↓3、大賢者の年齢
123:老年
456:壮年
789:青年
0:不明

女(……騎士団長は、あれだね。何か騎士っていうより、官僚っぽいね)

女(颯爽としてて頭良さそう。頭脳派タイプっぽい)



騎士団長「」グビッ


女(それで、大賢者は……)



大賢者「…………」



女(赤いマント着て変な仮面被ってる……)

女(シャア? シャアなの?)

女(三倍早いのかな……??)



『謎の男のようです』

大臣「姫様、少し挨拶をさせてもらっても宜しいですか?」

女「え?」クルッ

大臣「お初にお目にかかります。私、この国の大臣をやらせてもらっているものです」ペコリ

女「あ、はい。御丁寧にどうも」ペコリ

大臣「!! い、いけません、姫様! どうか頭をお上げ下さい!」

女「え」


妹「あの、お姉様……」クイッ

女「?」

妹「家臣に対して軽々しく頭を下げては、向こうも困ってしまいますわ……」ヒソヒソ

女「え」

妹「あと、敬語も使わなくて良いですよ。軽くうなずくだけで良いですから……」ヒソヒソ

女「え」



『常識の違いが大変そうです』

大臣「私どもは臣下の身なので」

大臣「そして、姫様はこの国の次期国王でございます」

女「え」


『王位継承権からいくと、そうなります』


大臣「ですので、どうか、私どもの事は、手足と思いお使い下さい」

大臣「この様な老骨ですが、精一杯姫様のお役に立てるよう、努力して参りますので」


女「は、はあ……」

大臣「それでは、私はこれで……」ペコリ

女「あ、はい。じゃなくて、ええと……そ、そうね。また」

大臣「ええ、また……」


大臣「」クルッ、スタスタ


女(ふう……。お姫様も何か大変っぽいなあ……)

女(私、これから大丈夫なのかな……?)



『少し心配なようです』

【バルコニー】


大臣「」スタスタ

大臣「少し良いかな。騎士団長殿」

騎士団長「ええ、構いませんが……」


大臣「今、ここには誰もいない……。なので、率直なところを聞きたいのだが……」

大臣「あの、姫様の事をどう思う?」

騎士団長「…………」



コンマ↓、大臣と騎士団長の好感度が低い理由
123:二人は妹姫の派閥
456:単に初めて会っただけだから
789:本物の姫か疑っている
0:姫を行方不明にさせた張本人

騎士団長「正直なところを申せば……」

騎士団長「あまり好ましくは思っていませんね」

騎士団長「次期国王は妹姫様だったはずが、いきなり変わってしまったのですから……」


大臣「ふむ……。やはりそうか」

大臣「実は、私もそうなのだ」


騎士団長「でしょうね……」


コンマ↓、どの程度、妹姫派?
一桁
123:かなり
456:普通
789:そこまででもない
0:妹姫LOVE

大臣「正直、今の状況では不安しかないからな……」

大臣「今の姫君には、常識というものが欠落しているように見受けた」

騎士団長「ええ」

大臣「あれでは、国王の座は務まらんだろう……」

大臣「このままの状態で、もし即位する事となれば、この国が混乱する」

大臣「いや、混乱だけで済めば良い方だ。下手すれば内乱や革命が起こるだろう」

大臣「それだけは避けねばならぬ……」

騎士団長「ええ、仰る通りです」



『二人とも、この国の先行きを心配しているようです』

大臣「姫様がこれから記憶を取り戻されれば、それで良いが……」

大臣「いや、記憶を取り戻さなくても、次期国王に相応しいお人に変わられればそれで良い」

大臣「だが、もしもずっとこのままの状態であれば……」


騎士団長「妹姫様を次期国王に……という事ですね」


大臣「左様。そうしなければ、良くない事が起こるだろう」

大臣「いざとなれば、無理矢理にでも妹姫様を次期国王へとつけねばなるまい」

騎士団長「……ええ」


大臣「何にせよ、しばらくは様子を見るべきだがな……」

大臣「あの姫様が、次期国王に相応しい方になり得るか……」

大臣「それを当分の間、見極めようと思っておる」

騎士団長「はい……」


『陰謀の種がまかれていますが、猶予期間は多そうです』

【宴後。王宮の一角】



侍従1「どうぞ、姫様。こちらが姫様の新しいお住まいとなります。昔、姫様が使われていた宮殿ですよ」

女(広っ!! 部屋じゃなくて宮殿まるまる!?)


『十二部屋ある宮殿です』


侍従2「私共はいつでも姫様のお側にいますので、何か御用や不自由などあれば、すぐにお呼び下さいませ」ペコリ

侍従たち「お呼び下さいませ」ペコリ


女(お、おおう……)


『専属の侍従15人が常に待機してます』

【寝室】


女「あああああ……。何かどっと疲れたよう……」ポフッ

女「ふわい! ベッドぽふぽふ! 何これ、スゴい!」ポフポフ


『楽しそうです』


女「それにしても、お風呂といい、着替えといい、私、何もする必要がないのね……」

女「寝る時になって、ようやく一人になれたし……」

女「そして、ベッドのすぐ横には、映画で見るような呼び出しするベルが……」


ベル「Hello!」


女「何かこれ、しばらく過ごしてたらダメ人間になりそう」

女「…………」

女「でも、これだけ優遇されるなら、別にダメ人間でも悪くないかも……」


『最高水準のニート生活です』

女「にしても、こっちの常識がよくわかんないってのが大変だよねえ……」

女「礼儀作法とか言葉遣いとか、何か明日から勉強しなきゃいけないらしいし」


女「…………」


女「めんどくさいなあ……」ゴロゴロ


『ちょっとだけダメ人間になっていってます』

女「あ、そういや、私、女神様から知識に関するチート能力もらったんだっけ」

女「…………」


女「礼儀作法とか、言葉遣いとか、それも知識だよね? 多分?」


女「…………」


女「よし、試してみよう」

女「ええと、どうすりゃいいんだろ? 知識を知りたいんだけど、どう能力を使えばいいのかな……?」

女「な、何か念じる感じで……。むむむむむ!」


ボワンッ!!


女「!?」


妖精「お呼びですか! 御主人様!」

女「はいいい!?」


『妙なものが出てきました』

女「え、なに、なに!?」

妖精「私は知識を司る妖精です!」

女「ア、ハイ」


『だ、そうです』


妖精「何か知りたい事があれば、何でも私に聞いて下さい!」

妖精「色々、お答えしますよ!」エヘン


女「WAO!! Wonderful!!」


コンマ↓、妖精の知識力
一桁
1:2ちゃん程度の知識
23:wikipedia程度の知識
45:元いた世界の事なら何でも知っている程度の知識
67:加えて、こちらの世界の事まで把握している程度の知識
89:更に動きまでインストールする程度の知識
0:ありとあらゆる全てを把握する程度の知識

ここまで
次回、私SUGEEE?

女「じゃ、じゃあ、礼儀作法とかもOK?」ワクワク

妖精「余裕です」エヘン


女「やったー! これで明日から苦労しなくて済む!」

女「妖精ちゃん、偉い偉い」ナデナデ

妖精「はにゃわわわわ!」アタフタ


『妖精は照れ屋の模様』

妖精「そ、それじゃあ、早速、御主人様に知識をインストールしまふね」アタフタ

女(あ、かんだ。可愛い)


妖精「まずは、端末を取り付けます」ヒョイ

女「ちょっと待って、端末?」

妖精「はい! せやっ!」ドスッ!!

女「ごふっ!!」ビクンッ


『かなり荒々しい模様』


妖精「それで、向こうの世界の知識と、こちらの世界の知識を脳の中にインストールっと」カタカタ

女「え、ちょ!」

妖精「設定完了。スタート」ポチッ

女「あばばばばばばば!!」ビクビク


『…………』

妖精「インストール終了まで、あと58分です」

妖精「終わるまで、大人しくしてて下さいね」


女「」グデッ


『気絶している様子』


妖精「それまで私も暇なので……」カチカチ

妖精「ソリティアやろ」エヘヘ



妖精「」カチカチ

女「」グデッ


コンマ↓、インストールが……
一桁
12345678:無事終了
9:あれ? 何かバグが……
0:別の機能も追加

【翌朝】


チュンチュン

女「ん……」


侍従1「あ、姫様、お目覚めですか」

女「え……?」

侍従2「おはようございます、姫様。夕べは良く眠られましたか?」

女「あ、ええと……。うん」

侍従3「それは良うございました。姫様、こちらを。洗顔用の水でございます」スッ

女「あ、うん……」


女(そっか……。昨日、そのまま寝ちゃって……)

女(そして、転生してきたんだっけ……)

女(あれ? そういや、妖精ちゃんは?)キョロキョロ


『いつのまにか姿を消した模様』

侍従4「それでは、姫様。お着替えを致しますので、どうぞ、こちらに」

女「あ、うん」ムクッ、トコトコ


侍従5「それと、本日から姫様に作法などを教える者が何人かつきますので」

侍従5「当面の間は、姫様はそれにかかりきりになるかと思います」

侍従6「一日も早くここでの暮らしに慣れる事を陛下も王妃様も望んでおりますので、どうか頑張って下さいね」ニコッ


女「ん……了解」


『王宮生活のスタートです』

【朝食の時間】


教育係「お初にお目にかかります、姫様」ペコリ

教育係「陛下より教育係の任を受けましたので、恐れながら本日より私が指導をさせて頂きます」

女(何かドラマに出てくるPTAのおばちゃんみたいな人が来た)


教育係「まずは姫様」

教育係「王族たるもの、食事なども品良く行わねばなりません」

教育係「昨晩の宴において、姫様の食事の作法などを拝見しておりましたが……」

教育係「全くもって論外でございます」キリッ

女(おおう)


『中世の高貴な人間の食事作法の厳しさは異常です』

教育係「この様な事では、とてもではありませんが、姫様を御披露目など、不可能でございます」

教育係「故に、少し厳しく教育を行って参りますので、どうか御容赦下さい」


女「は、はあ……」


教育係「ではまず、姫様。そちらにパンやサラダなどがありますが……」

教育係「それを作法に則って食べて頂きます」

教育係「上手く出来るまでは、朝食が終わりませんので、そのつもりでお願い致します」

女(何か、食事作法検定が来た)


『試験が始まった模様』


コンマ↓、出来栄え
123456:余裕っち!
78:言うは易く行うは難し
9:皿をひっくり返す
0:完璧ザマス!

『知識インストールが活きた模様』


女「」サクサク

女「」ソッ、ゴクッ

女「美味しゅうございましたわ」フキフキ


教育係「……!!」


『とても驚いてる様子です』

教育係「さ、流石、姫様……」

教育係「やればお出来になるのですね……」


女「ええ、おほほほほ」ドヤァ


教育係「わかりました……。今回の朝食の事に関しては、私も文句のつけようがございません」

教育係「そして、姫様の様に物覚えの大変早い方は初めてでございます……」

教育係「この私、感服致しましたわ」ペコリ


女「おほほほほほ。それほどでもありませんわ」ドヤァ


『作法検定は合格したようです』

【礼儀作法のお時間】


教育係「では、姫様。食事も終わりましたし、次は礼儀作法を学んで頂きます」

教育係「貴婦人に相応しい振るまいを姫様にはして頂かないと困りますので……」

教育係「つまりは、品格でございます。それを身に付けてもらわねばならないのです」

女(にゃるほど)


教育係「品格というのは、挨拶や話し方はもとより、笑い方や歩き方まで多岐に及びます」

教育係「姫様は今、そのどれもが論外でございます」

女(おおう……)


『二回目のダメ出しです』


教育係「なので、ここではまず基本を学んで頂きます」

教育係「姫様は大変物覚えが良い方のようですが……」

教育係「食事作法とは違い、品格を身に付けるというのは、一朝一夕で出来るものではございません」

教育係「私も、厳しくやらせて頂きますので、どうか御覚悟下さい」キリッ


女(ふふふふふ。とはいえ、知識チートを持つ私の手にかかれば余裕でしょ)フフン


コンマ↓、出来栄え
123456:余裕っち!
78:言うは易し、行うは難し
9:ダメ
0:完璧でございますわ!

『知識無双が始まりました』


女「」シズシズ

教育係「くっ……。教えた通りの優雅な歩き方を……!」


女「まあ、面白い」ホホホッ

教育係「くうっ……! 私が先程教えた通りに! 何て物覚えの早い!」


女「御丁寧な挨拶、痛み入りますわ」ペコリ……

教育係「そんなっ! 一度聞いただけで、これほど多くの事を覚えられるなんて!」


女「この国の第一王女として礼を申し上げます」ニコッ

教育係「こ、この姫様……! 一度教えただけで、全部の事を理解したわ……!」


教育係「て、天才よ、この姫様は……」ガクガク

教育係「本物の天才よ……! なんて恐ろしい子っ!!」ガクガク



女「」ドヤァ



『礼儀作法も合格した模様』

【貴婦人のたしなみのお時間】


教育係「くっ……! し、仕方ありません」

教育係「身のこなしや所作などでまだ至らない所もありますが、礼儀作法などについては、今の所、良しとしましょう……!」

女(何で悔しがってるの、この人……)


教育係「ですが、姫様!」

教育係「礼儀などを覚えるだけでは、まだ不十分でございます! 教養がなければなりません!」

教育係「貴婦人たるもの、刺繍などを身に付けるのは当然です。更にはトランプまで上手くなければならないのです!」


『この頃の貴族などは、趣味に刺繍が多く、大体、夜には博打をやって遊んでました』


教育係「姫様、さあ、こちらが刺繍道具一式です!」サッ

教育係「やれるものならやってみて下さい!」

女(だから、何で悔しがってるの、この人……)


コンマ↓、刺繍は……
一桁
123:昔から得意
456:やった事はないけど、まあなんとか
789:全然ダメ!
0:神の領域

女「えっと……」チクチク、ヌイヌイ

ブスッ

女「痛っ!」


教育係「か、勝った!!」


『刺繍は苦手なようです』

教育係「おほほほほ! 何ですか、姫様! その体たらくは!」

女(えええええ……)


教育係「これでは、上達するまでどれだけかかる事か。論外でございます!」ドヤァ

女(あの……私、王女なんだけど)


教育係「さあ、では次にトランプといきましょう、姫様!」

教育係「氷の女王と呼ばれる私の実力を思い知って頂きますわ!」


女(どうなってんの、これ……)


『プライドを刺激されたようです』


コンマ↓、ギャンブラーの素質
一桁
123:強い
456:普通
789:弱い
0:天才

教育係「フルハウス」ドヤァ

女「くっ、スリーカード……」


教育係「フォーカード」ドヤァ

女「ううっ、フラッシュ……」


教育係「トドメですわね。ロイヤルストレートフラッシュ!」ドヤァ

女「うううっ、ワンペア……」



『教育係の強さが異常なようです』

教育係「ほほほほほ。姫様、まだまだですわね」

女(……何か悔しい!)


侍従1「あ、あの……教育係様」

教育係「!?」


侍従1「そろそろ、お昼時ですし、今日はもうこの辺りで……」

教育係「そ、そうですね。し、失礼致しました、姫様」アセアセ


女「ああ、うん……」


教育係「この続きはまた明日にでもいたしましょう」

教育係「しかし、姫様」

女「?」

教育係「刺繍や賭け事はともかく、他の事は流石でございました」

教育係「陛下にもその様に御報告致しておきます。姫様は紛れもない天才だと……」

女「…………」

教育係「では、私はこれで……。また明日お会いしましょう」ペコリ


女「天才、かあ……」


コンマ↓、反応
一桁
123:嬉しい
456:普通
789:微妙
0:ドヤァ

ここまで
次回、王宮内の散歩?

【昼食中】


女(天才って誉められても……)モキュモキュ

女(あまり嬉しくないんだよね……)キコキコ、パクッ

女(全部、女神様の力だからなあ……。私、自身が凄い訳じゃないし……)モキュモキュ




侍女1「ねえ、あれ……」ヒソヒソ

侍女2「うん……。食べるの難しいロブスターを……綺麗に食べてる……」ヒソヒソ

侍女3「ロブスターの食べ方とか、教育係様、教えてないわよね……。なのに……何で?」ヒソヒソ

侍女4「もしかして、あの姫様……。一を聞いて十を知る人なの……?」ヒソヒソ

侍女5「やはり天才ね……。恐ろしいわ……」ヒソヒソ



『姫様SUGEEE!が広がっていってます』

女(それにしてもなあ……)

女(異世界に転生してきたのは嬉しいんだけど……)

女(まさか、お姫様になるなんて、びっくりだよね……)

女(【コンマ↓】)モキュモキュ



一桁、姫としての生活に……
123:満足
456:不満
789:まだ何とも
0:サイコー!

『今の境遇が気に入らないようです』


女(何か、窮屈なんだよね、好きな事やれないし……)

女(いちいち、侍女がゾロゾロ来るのも監視されてるみたいで嫌だしなあ……)

女(何か、思ってたのと違うんだよね)


女(うーん……)モキュモキュ


女(そもそも、私、ここで何がしたいんだろ……?)

女(むむう)


コンマ↓、やりたい事
1:贅沢三昧な自堕落生活
23:恋
45:私SUGEEE
67:夢を叶えたい
89:波瀾万丈な冒険
0:世界征服

『半端ない野心家のようです』


女(そうなんだよね……)

女(どうせなら、てっぺん極めたいんだよね……)

女(この世界全てを私の思うままに操りたいっていうか……)

女(完全完璧に支配してやりたいのよね……)


女(そう、私はこの国の第一王女だし……)

女(ありとあらゆる知識を持つ内政チート能力者……)

女(そう……)ゴゴゴゴゴ

女(私なら……出来る……)ゴゴゴゴゴ

女(ううん、むしろ、こんなスゴい事、私にしか出来ない……)ゴゴゴゴゴ

女(やるのよ……。このチート能力を使って……)ゴゴゴゴゴ

女(私がこの世界を変えて見せる……)ゴゴゴゴゴ

女(そして、私はその世界で女王として君臨し……)ゴゴゴゴゴ


女(新世界の女神となる!!)ゴゴゴゴゴ!!


『かなりの危険人物の模様』

女(ふふふふふ……。何か吹っ切れたわね……)

女(やる気がガンガン出てきたわ……)

女(ふふふふふ。この世界に住む可愛い愚民どもよ、待っていなさい……)

女(私がこの世界に最強の帝国を築き上げてあげるから……!)ゴゴゴゴゴ



侍女1「」ブルッ

侍女2「な、何かしら、急に寒気が……」ブルブル

侍女3「どういう事……? 私もよ」ブルブル



『目標が決まったようです』

【食事後】


女(ふう……。美味しかった)フキフキ


侍女1「あ、あの……姫様」オズオズ

女「何?」

侍女1「この後の事なのですが、陛下から王宮を案内するように仰せつかっておりますので……」

女(見学かあ……)


コンマ↓、一桁
123456:行く
789:行かない
0:一人で行く

女(王宮の地図は頭の中にもう入っているのよね……)


『知識インストールの成果です』


女(特に見る必要もないかな……)



侍女1「あの……姫様?」

女「案内はいいわ。それよりも……」

女「【コンマ↓】」



一桁
123:噂話を聞く
456:今日はもうお休み
789:誰かに会いに行く
0:怪盗参上!

侍女1「え……」

侍女1「もうお休みになられるのですか……?」

侍女1「まだお昼ですが……」


女「ええ、今日は少し疲れたから」

女「寝室で夕食の時間まで休むわ」

女「しばらく一人になりたいから、あなた達はもう下がっていいわよ」


侍女1「わ、わかりました……」

侍女1「それなら、その様に致します」

侍女1「何かありましたら、呼び鈴でお呼び下さい」

侍女1「それでは……」ペコリ

侍女一同「」ペコリ


女「…………」



コンマ↓、行動
一桁
12345:本当に休む
67:嘘
89:妖精ちゃん、カモン!
0:おや、この本は……?

女「よーし、やっすむぞー! そーれっ!」ダダッ、ピョン!!

ベッド「おうふ!」


女「ふはあ、もふもふ、ぽふぽふ」ポフポフ

女「あー、つっかれたー! お姫様らしくとか、辛いもんねー」ポフポフ


女「さあ、寝よ寝よ。夕食まで一休みだーい! キャッホー!」ポフポフ


『相当、無理してたようです』

【夕食のお時間】


侍女1「姫様……。姫様……」

女「んー……?」ムニャムニャ


侍女1「夕食の準備が整いましたよ。起きて下さい、姫様……」

女「あー……んー……。もうそんな時間なの……」ムニャムニャ


侍女1「はい。それとも、夕食は後になさいますか……?」

女「ううん……食べりゅ……」ムニャムニャ


侍女1「食べりゅ……??」

【夕食後】


女(はふ……。余は満足じゃ)フキフキ


侍女1「姫様、この後はどうなさいますか?」

女「どうというのは?」キリッ

侍女1「あ、いえ、今日はこの後、特に予定が入ってないものですから……」

侍女1「どの様に取り計らいましょうか……?」

女(んー……どうしよ)


女「【コンマ↓】」



一桁
123:誰かに会いに行く
456:眠りゅのー!
789:博打行ってみよか
0:宮殿の外に行きたい

女「少し貴族の方とお話がしたい気分ね」

侍女1「左様ですか……。しかし……」

女「しかし?」

侍女1「いえ、姫様はまだ他の方への御披露目が済んでおりませんので……」

侍女1「その様な社交場に顔を出すのは……」

女「それなら、教育係を呼びなさい。相手はあの人で構わないわ」

侍女1「は、はあ……。わかりました……」

侍女1「では、しばしお待ちください、姫様。呼んで参りますので」

女「ええ、宜しくね」

侍女1「はい」ペコリ



侍女1「」トタトタ



侍女2「……ねえ、姫様。少し変わられたと思わない……?」ヒソヒソ

侍女3「そうね……。言葉遣いはもちろんだけど、それだけじゃなくて、どこか威厳が出てきたって言うか……」ヒソヒソ

侍女4「昨日までとは、まるで別人よね……。本当に王女様らしくなられた感じで……」ヒソヒソ

侍女5「今日一日、御教育を受けただけでここまで変わられるなんて……」ヒソヒソ

侍女6「やはり天才ね……。恐ろしい方だわ」ヒソヒソ



『王女としての風格が身に付いていっているようです』

『侍女達の評価がかなり上がったようです』

ここまで
次回、野望への第一歩?

女のステータス

好感度表
妹   :親愛、7
国王  :溺愛(MAX)
王妃  :親愛、9
大臣  :家来、2
騎士団長:家来、1
大賢者 :家来、8

持ち物
王家の紋章入り首飾り


宮殿

状態
能力(知識):全世界の知識

【客室】


教育係「姫様、私をお呼びだとか」

女「ええ、少し退屈していてね。カードゲームの相手になってもらえないかしら」

教育係「……そうですか。わかりました」

女「では、そちらへとお座りなさい。すぐに、何か飲み物でも持ってこさせるわ」

教育係「あ、は、はい。ありごとうございます……」



教育係(姫様……? どこか雰囲気が変わったような……?)

教育係(しかし、これこそ王女に相応しき態度である事は確か……。一体、この短い時間の間に何があったの……?)


『皇帝になるという野望を手に入れたようです』

女「ところで……」

教育係「は、はい!」

教育係「何でしょうか、姫様?」


女「私は今、賭けをするチップがないのよね。つまり、お金がないのよ。手持ちがね」

教育係「はあ……」

女「代わりに宝石やドレスなどを賭けても良いのだけど、それだと貴女が大変でしょう?」

教育係「……そうですね。宝石ともなると、少し負けただけで私は破産してしまいますので……」


『王家の持つ宝石の値段は異常です』


女「だから、【コンマ↓】でいいかしら?」

教育係「…………」


一桁
123:何も賭けない
456:言う事を一つきく
789:忠誠
0:目か耳

『狂気の沙汰ほど面白い・・・!!』


教育係「目、目か耳を・・・」ブルブル

女「ええ・・・」

女「貴方には・・・」

女「それを賭けてもらおうかしら・・・」フフフフフ


ざわざわ・・・
  ざわざわ・・・


教育係(狂ってる・・・!)

教育係(この姫様は・・・狂ってやがる・・・!!)


ざわざわ・・・
   ざわざわ・・・

女「その代わりに、私はこの宝石を賭けるわよ」フフフフフ

宝石「マジすか」


教育係(ぐっ・・・! な、なんてデカいサファイアなの・・・!!)

教育係(あれを売れば、きっと一生遊んで暮らせる・・・!!)

教育係(私からしたら、生涯働いてもきっと手に入れられない程の値段・・・!!)

教育係(高額・・・! 圧倒的高額・・・!!!)


ざわざわ・・・
  ざわざわ・・・


教育係(だけど、あれを手に入れる為には・・・目か耳を賭けなければ・・・!!)

教育係(ぐっ・・・! 畜生、畜生っ!!!)ポロポロ


女「」フフフフフ

女「さあ、どうするの、教育係」

女「この賭けを受けるの? 受けないの? どっち!」


教育係(うう・・・)ポロポロ


ざわざわ・・・
  ざわざわ・・・


コンマ↓、一桁
123:やる・・・! 私はやる・・・!!
456:申し訳ありません、姫様・・・!
789:説教
0:怪盗乱入

『誘惑を完全に断ちきった模様』


教育係「恐れながら、姫様」キリッ

女「え」

教育係「一体、何をお考えなのですか」

女「え」

教育係「姫様は次期国王なのですよ。その様な狂気染みた事をされては、国が崩壊する元となります」

教育係「いい加減になさいませ。悪ふざけが過ぎますよ」

女「おおう」


『怒られました』

教育係「まったく……」

教育係「姫様らしくなられたと思って、私は内心喜んでおりましたのに……」

教育係「よりにもよって、この様な狂った賭けを行おうなどと」

教育係「これは、明日からたっぷりと教育を施す必要がありそうですね」

女「え」


教育係「姫様」

女「は、はい!」

教育係「二度とこの様な真似はしないようお願い致します」

教育係「今宵の事が陛下や臣下の耳にでも入れば、姫様への不信感が出てきますので……」

教育係「くれぐれも行動や言動には注意なされませ」

教育係「姫様は、この国の王女だという事をくれぐれもお忘れないように」キリッ

女「は、はい……。ごめんなさい……」シュン


『この後も色々叱られました』

『教育係の評価がやや下がりました』

【翌日。転生二日目】


女「ふああ……」

女「眠い……」ゴシゴシ

女「昨日、あまり寝られなかったからなあ……」


『昼寝のせいです』


侍女1「姫様。朝食はこちらにお持ちしますか?」

女「そうね……。お願い」

侍女1「かしこまりました」ペコリ

侍女1「では……」トテトテ


女「……今日は何するんだろ……?」ボーッ


『今日は魔法の練習です』

【朝食後】


教育係「むう……」

教育係「食事の作法はほぼ完璧に身に付けられたようですね、姫様」

教育係「本当に物覚えが早いです……。恐れ入りました」


女「どうも」

女(知識が全部頭に入ってるからなあ……)


教育係「ならば、姫様」

教育係「今日は中庭へと参りましょうか」

女「中庭に?」

教育係「はい。そこで、姫様には魔法の教育を受けて頂きます」

女「!?」


教育係「王族たるもの、魔法など使う機会はほぼありませんが……」

教育係「しかし、これもたしなみの一つでございます」

教育係「また、万が一の事態に備えるという意味もございます」

教育係「既に中庭には、教育係として大賢者を呼んでおりますので……」

女(ああ、あのシャアさんね……)


女(にしても、魔法かあ……)

女(私、使えるのかな……?)


『どうでしょう』

【中庭】


大賢者「恐れながら、本日、姫様の魔法の教育係を任ぜられました、大賢者でございます」ペコリ

大賢者「ここは、王家の方々が代々、魔法の練習場として使用していた場所ですので……」

大賢者「どうか、ご遠慮なくお使い下さい」


女「はあ……」


大賢者「ところで、姫様は、魔法については覚えておられますか?」

女「」フルフル

大賢者「左様ですか……。わかりました」

大賢者「それでは、基礎の基礎からお教え致しましょう」

女「うん」


大賢者「ちなみに姫様は、幼い頃は……」


コンマ↓、一桁
123:魔法が上手
456:下手
789:普通
0:天才

大賢者「魔法が苦手だったとお聞きしておりますので」

女(そうだったんだ)

大賢者「ですので、今日はとりあえず、魔法を使えるようになる事を目標と致しましょうか」


『ハードルがかなり低くなりました』


大賢者「基本的には、魔法は努力する面もございますが、才能でほとんど決まってしまいます」

大賢者「ですので、仮に使えなかったとしてもあまり気落ちせぬ事ですな」

大賢者「他の面の才能を磨けば良いのですし、姫様は王女ですので、使えなくても何も問題ありませぬから」

女(ふむう……)


大賢者「では、まず、頭の中に炎をイメージして頂いて」

女「炎ね」

大賢者「そして、それがしっかりとイメージ出来たなら、今度はそれを手の平から出すイメージを行います」

大賢者「どうぞ、姫様。試しにやってみて下さい」

女「ええ」

女(炎、炎……)

女(むむむむむ……)


女(うん、しっかりとイメージ出来た)

女(なら、次は手の平から出るイメージを……)

女(むむむむむ……)

女(こんなものかな……。出ろ、炎っ!!)バッ


ボオッ


大賢者「これは……!!」



コンマ↓、女の魔法の才能
一桁
1:ライター程度
23:コンロ
45:キャンプファイヤー
67:大火炎
89:豪火
0:大災害

ボオッ、メラメラ


女「わっ、暖かい」

フッ

女「あ、風で消えた……」


大賢者「やはり、あまり得意ではないようですね」


女「あ、うん……」


『少し苦手といったところのようです』

大賢者「しかし、魔法がいきなり使えるだけでも上出来でございます」

女「そ、そうなの……?」

大賢者「ええ、昔の姫様は魔法を使えるようになるまで、一ヶ月近くかかったそうなので」

女「ふむう……」

大賢者「後は、練習あるのみでございます。まずは基本の風水火を使えるようになって頂いて……」

大賢者「慣れてきたら、回復や毒消しなども覚えていきましょうか」

女「むう……」


『姫様TUEEEEは遠そうです』

【魔法練習後】


女(ふう……)

女(風水火までは教えてもらって使えるようになったけど、他の魔法についてはダメだったなあ)

女(RPGとかだと、結構簡単に覚えるものなんだけど、現実だとそう簡単にはいかないかあ……)


『はい』


侍女1「お疲れ様でございます、姫様」

女「あ、うん」

侍女1「この後は、しばらく休憩時間となっておりますが、どう致しますか?」

女「そうね……」

女「【コンマ↓】」


一桁
123:休むー
456:誰かに会いに行く
789:噂話
0:外に出たい

女(んー……)

女(皇帝になるには、色々と見て回って人脈や情報を増やした方が良さそうなんだけど……)

女(…………)

女(ま、明日でいいよね。今日はもう何か疲れちゃったし)


女「それなら、休むわ」

侍女1「かしこまりました。それではお部屋へと戻りましょうか」

女「ええ」テクテク



『やや引きこもり気味になっていってます』

とりあえず、ここまで
ひょっとしたらまた来るかも
次回、何もない日々?

【休憩中】


女「はふう……」ゴロゴロ

女「なんもする事ないよー……」ゴロゴロ


女「何か暇潰しになりそうな事ないのー……」ゴロゴロ

女「スマホ欲しい。現代が懐かしいよー……」ゴロゴロ


『多少、ホームシック(?)気味の様子』


女「確かこの時代の暇の潰し方って、読書か博打か刺繍でしょ?」

女「やーだー、スマホ欲しいのー」ゴロゴロ


『ワガママな要求をしています』


コンマ↓、一桁
123:読書でもしようかな
456:もう寝る
789:刺繍の練習
0:誰か訪ねてくる

女「仕方ないなあ……」

女「刺繍の練習でもしよっと」ムクッ


女「えっと、確かここに……」ゴソゴソ

刺繍セット「Hello!」ジャジャン


女「えーと、刺繍のやり方はと」

女「こうして、ここを」ヌイヌイ

女「んー……イマイチ上手くいかないなあ」ヌイヌイ


『黙々と練習してます』

【夕食の時間】


女「美味しゅうございました」フキフキ


教育係「……本当に教える事がないですね、食事作法については」


『姫様SUGEEEと内心では思っています』

女「ところで、教育係」

教育係「はい。何でしょうか、姫様」

女「この後も礼儀作法などの教育を行うと伺っていますが……」

教育係「はい」

女「正直、私は退屈しているのよ。だから」

教育係「……?」

女「今回、テストという形で、私の礼儀作法について試してみる気はないかしら?」

教育係「テストですか……」

女「ええ、それに合格すれば、私の作法などの教育は全て終わり」

女「普通の生活へと変えてもらいたいのよ」

教育係「なるほど……。わかりました。他の方であればともかく、姫様は天才のようですから……」

教育係「もし、そのテストに合格するようなら、私から陛下に申し上げて、姫様の教育を終わりと致しましょう」

教育係「それで、宜しいですか?」

女「ええ、構わないわ。宜しくね」


コンマ↓、テストの結果
1234567:合格!
8:惜しくも不合格
9:残念
0:完璧!!

『合格したようです』


教育係「くっ……!」


女「おーほっほっほ、いかがざます!」


教育係「わかりました……。仕方ありません……」

教育係「今宵を持ちまして、姫様の御教育は終わりと致します……」

教育係「陛下にはその様に申し上げておきますので」


女「ええ、頼むわ」


女(ふう。良かった……。これで面倒な事が終わるし……)

女(私も色々と動きやすくなるしね)


『ほんの少し野望へと近付きました』

教育係「それでは、姫様。私はこれにて失礼致します」

女「ええ」

教育係「ですが、刺繍とカードゲームについては、まだ残っておりますので、それはお忘れないように」

女「あ」


教育係「忘れていましたね、姫様?」

女「ま、まさか、おほほほほほ」


『何にせよ、自由度が少しだけ増えました』

『近い内に貴族達への御披露目もあるようです』

【夜】


女「さーて、これで礼儀作法とかの勉強はなくなったし!」

女「早速、【コンマ↓】」



一桁
123:お出かけ
456:寝る
789:侍女達と噂話
0:事件が!

侍女1「た、大変でございます、姫様!」ドタドタ、バタンッ

女「ふぎゃあ!!」ビクッ


『何か事件が発生した模様』


女「な、なに、どうしたの!?」

侍女1「そ、それが……!」


コンマ↓、何が起きた?
一桁
1:Gが大量発生!
2:王妃、懐妊
3:妹姫、誘拐
4:火事
5:怪盗参上
6:テロ
7:戦争
8:政略結婚の申し入れ
9:本物の姫を発見
0:国王死亡

侍女1「せ、せせせ、戦争が起きたと!」

女「!?」


『大事件の模様』


女(これは、ピンチなの!?)

女(それとも、私が皇帝になるチャンス!?)


女「おおおお落ち着きなさい!」

侍女1「は、はひ!!」


『どちらもかなりテンパり気味です』


女「それで、戦争って、どこで!?」

侍女1「【コンマ↓】」


一桁
123:この国
456:他国
789:同盟国
0:侵略戦争開始!

侍女1「こ、この国でございます!」

女「!?」


『侵略されているようです』


女「ど、どこが襲って来たの!?」

侍女1「【コンマ↓】」


一桁
1:同盟を組んで全方位から
23:東の国
45:西の国
67:南の国
89:北の国
0:海上

女「北の国……」

侍女1「は、はい!」


女(北の国って言ったら……)


コンマ↓、どんな国?
1:最強の軍事国家
23:国土が小さく、とても貧しい国
45:国土は小さいが、それなりに裕福
67:何もかも普通
89:隣国の中では一番豊か
0:属国

女(国土はこちらの方が広いし、豊かだけど……)

女(兵の質では、最強と名高い超軍事国家じゃない……!)ブルッ


女(こ、これ、ヤバイんじゃないの……!)

女(世界征服のチャンスどころか、普通にピンチじゃないの……!)ガクガク


『かなり厳しい状況に陥りました』

女「そ、それで、国王……! いえ、お父様は!」

女「お父様はどの様に!」


侍女1「いえ、それがまだ、わからなくて……!」ガクガク

女「くっ!」


コンマ↓、どうする?
一桁
123:直接、国王のところへ
456:少し様子をみましょう
789:大臣か騎士団長のところへ
0:怪盗参上!

女「い、一旦、落ち着きましょう!」

侍女1「そ、そうですね、姫様!」

女「こういう時こそ、冷静になるべきよ。でないと、まともな判断なんか出来ないわ!」

侍女1「さ、流石、姫様! まったくその通りでございます!」

女「な、何か飲み物を持ってきて」

侍女1「は、はい!」トタトタ!!



女「そう……。そうよ、落ち着いて」ドキドキ

女「ピンチをチャンスに変えるのがカッコいいんじゃないの」ドキドキ

女「私は、新世界の女神となる女よ。落ち着け。落ち着いて、素数を……」ドキドキ



コンマ↓、落ち着けた?
一桁
123:トーゼン!
456:ムリムリ!
789:それなり
0:妹参上

『さす姫』


女「」ゴクッ

女「ふふ……。美味しいわね、クイーンメリーかしら?」

侍女1「は、はい、姫様」

女「クッキーか何かないかしら? お茶請けが欲しいわ」

侍女1「た、ただいま、お持ち致します!」トタトタ



侍女2「見た……? 姫様のあの態度……?」ヒソヒソ

侍女3「ええ、侵略されているというのに、あの優雅な落ち着き方……。ただ者じゃないわ……」ヒソヒソ

侍女4「きっと、度量がメチャクチャ大きいか、頭のネジが1本外れているかのどちらかね……」ヒソヒソ

侍女5「やはり天才ね……! 恐ろしい方……!」ヒソヒソ



『姫様SUGEEEがまだ続いている様子です』

コンコン

侍女2「」ハッ

侍女3「どなたですか?」


「大臣の使いの者です。姫様に御伝言が……」


侍女4「わかりました。今、開けます」


ガチャッ


家来「姫様」

女「何用かしら?」


家来「もしかしたらお聞きおよびかもしれませんが、北の国が我が国へと侵略を開始しております」

女「ええ、聞いています」

家来「はっ。ですが、御安心下さいとの大臣からの伝言でございます」

家来「確かに北の国の兵は精強なれど、我が国は大国。兵の質も量も北の国にいささかも劣るものではございませぬ」

家来「ですので、何も御心配には及びません。姫様は普段通りの生活を続けて下さいとのよし」

女「わかりました。わざわざの報告ご苦労と大臣に伝えておきなさい」

家来「はっ!」ペコリ


女「…………」



『介入する機会を逸したようです』

ここまで
次回はどうなるのか、完全に未定!

【数日後】


女(あれから、いつもと変わらない日々を送ってるんだけど……)

女(いや、変わらないのはいいんだけどね。でも……)

女(私、完全に蚊帳の外じゃない?)


『はい』


女(戦況とか聞いても、侍女は全員知らないし、大臣とか家来は心配ありませんの一点張りだし)

女(私、次期国王なんだけど、それでいいの? 何かやる事とかないの?)

女(それに、私の野望がどんどん遠退いていってるような気がするんだけどさ……)

女(むう……。自分から何かするべきかなあ……?)


コンマ↓、一桁
123:国王のところへ
456:まだ様子見
789:情報収集
0:王位簒奪

女「国王のところ行ってみよっかな……」

女「あれから全然会ってないし、話聞くならあの人が一番だよね」


『国王の扱いが雑な模様』


女「よし。決めた。国王のとこ行こ」

女「えっと、侍女呼ばなきゃ。ベルベル」チリンチリン


『ようやく動き出した様子』

【謁見の広間】


国王「おお、姫、来たか!」

女「ええ、御父様。お忙しいところ、申し訳ありません」ペコリ……


国王「おおっ! なんと美しく優雅な礼を!」

国王「教育係から話は聞いていたが、どうやら誠のようだな」

国王「余は嬉しいぞ……。あの粗雑だった姫がたった数日でこの様な気品を持つようになるとは」ホロリ


女(めんどくさいなあ、このおっちゃん……)


『敬意は0みたいです』

女「それよりも、御父様」

国王「おお、何だ、姫。何か余に言いたい事でもあるのか?」

女「はい。実は、先日起きた戦争の事について」

国王「む……」


女「御父様、私はこの国の次期国王でございます」

女「にも拘わらず、大臣などは私に戦の戦況すら教えようともしません」

女「御父様。私は、この国の王女として、此度の戦の事を知っておきたいのです」

女「どうか、知っている事を私にもお教え下さい」


国王「おお! おお! なんと立派な!」


『国王からの評価がうなぎ登りです』

国王「わかった、姫。そなたの決意と志は大層立派なものだ」

国王「此度の戦の状況を姫にも全て教えよう」

女「ありがとうございます、御父様」ニコッ

国王「うむうむ」


女「それで、御父様……」

女「此度の戦、今の状況は一体どうなっているのでしょうか?」

国王「うむ……」


国王「【コンマ↓】」



一桁
12:優勢
345:劣勢
678:互角
9:大敗北
0:大勝利

女「互角……ですか」

国王「うむ。今、北の国は国境付近の三ヶ所の砦を攻めていて」

国王「そこでの攻防はこちらが不利となってはいるが……」

国王「しかし、騎士団長率いる援軍が今、向かっている最中だ」

国王「援軍が到着すれば、向こうも砦攻めは諦めざるを得ず、平地での決戦という事になろう」

国王「物見の報告によれば、全体の兵の数はこちらの方が上だ」

国王「が、向こうの軍は近隣諸国の中では最強……」

国王「今のところは、形勢は互角というところだな」

国王「ここからどう転ぶかはわからぬ」


女「なるほど……」


『五分五分のようです』

女「外交の方はどうでしょうか、御父様」

国王「ほう……。そこまで考えが至るか。頼もしい」

女「いえ、全て教育の成果でございます」

国王「また、謙虚なところが良い。うむうむ」

女(何を言っても誉められそうな感じだなあ……)


『実際は知識インストールの成果です』


国王「それで、外交の方だが……」

女「はい」

国王「【コンマ↓】」


一桁
123:他国は干渉しない方針
456:現在、交渉中(有利)
789:現在、交渉中(不利)
0:既に交渉済み

女「交渉中なのですね」

国王「うむ。だが、他の国は我が国と昔から浅からぬ付き合い」

国王「対して北の国は、昔から野心多く、隙あらば他国へ攻めいらんとしていた」

国王「結果はまだ出ておらぬが、我が国に不利な結果はそうそう出まい」

女(あれ……? 何か私、特に必要ない感じ?)


『今のところ、そのようです』

国王「故に、心配いたすな、姫よ」

国王「軍を率いる騎士団長は、作戦を練るのが得意な男だ」

国王「互角の形勢ならば、そうそう敗北など有り得ぬし」

国王「大賢者は見た目はちとアレだが……」

女(あ、やっぱ国王もそう思ってたのね)

国王「しかし、魔法の腕にかけては他国にもその名が轟くほどの強者だ」

国王「この二人がいる限り、北の国などに我が国土を荒らされはすまい」

国王「余もだからこそ、こうして余裕を持てておる。案ずるな」


女「左様でございますか……」


『いらない子になりそうな感じです』

女(とはいっても……)

女(このままだと、私、何の活躍も出来そうにないんだよね……)

女(うーん……)


コンマ↓、一桁
123:ま、いっか
456:何とか自分を売り込んでかないと!
789:もう少し様子見
0:そうだ、戦場へ行こう

女(今はまだ焦らない方がいいかな……)

女(もう少し様子を見てからにしよう)

女(石橋を叩いて渡る感じでいこ)


『慎重な選択が好きなようです』

【一方、最前線では……】


男「おい……」

男「どこだよ、ここ……」キョロキョロ


男「なんか、また転生して来たと思ったら、こんな物騒なところにいるんだけど……」


男「一体、何が……」キョロキョロ


兵士「おい、そこのお前!」

男「ふわいっ!?」ビクッ


コンマ↓、男の所属
1234:中央国
567:北の国
890:中立

兵士「一体、どこの者だ! 敵か、味方か!」チャキッ

男「No!!暴力!! 剣向けないで!!」ガタガタ

兵士「なら、答えろ! 貴様はどこから来た!」

男「あ、あっち! あっちっす!(適当)」


兵士「む……。山脈か……。となると、東の国だな」

兵士「そこから何の理由でここに来た! わざわざ山を越えてまで!」チャキッ

男「ちょ、やめっ! 危ない!」

兵士「なら、答えろ!」

男「【コンマ↓】」


男の職業
1:ホームレス
23:商人
45:兵士
67:傭兵
89:貴族
0:王族

兵士「貴族だぁぁ!?」

男「は、はひ!」

兵士「嘘をつけぇぇ!! 貴族様が何でこんなところに一人でい」


パカラ、パカラ、パカラ

騎士「男様! ここにおられましたか!」


兵士「!?」

男「!?」

騎士「探しましたぞ! お一人で突然いなくなるものですから!」シュタッ

男「え、え、え??」


兵士「うえい!?」


騎士「そこの者!」

兵士「ふぁ、ふぁいっ!」ビクッ


騎士「こちらにおわすお方は、東の国の名門貴族たる、男様だ!」

騎士「頭が高い!!」


兵士「へ、へへええい!!」ベタッ



男(あれ、何かこの光景、見覚えが……)


『越後の御隠居ではありません』

兵士「し、しかし、騎士様。何故、その様な御方がこちらに……」

騎士「何故だと!? 貴様はそれがわからぬほどの間抜けか!」

兵士「へ、へへええい!!」ベタッ


男(ど、どうなってんだよ、俺もわかんないんだけど!)オロオロ


騎士「男様はな! 此度の戦争において、義憤を感じられ、こちらへと手勢を引き連れ援軍へ参ったのだ!」

兵士「な、なんと!!」

男(な、なんだってー!!)


騎士「貴様の上役にその様に伝えよ! 東の国の貴族、男様が援軍に来たと!」

兵士「は、ははああっ! 今すぐに!」

兵士「」ダダダダダッ



騎士「……まったく、無礼なやつめ」

騎士「男様、大丈夫でございますか? お怪我は?」

男「い、いや、平気だけど……」

男「その、援軍って……?」


騎士「はっはっは。男様は私をからかっておいでなのですか」

騎士「【コンマ↓】へ加勢すると、意気揚々とここまで参ったというのに」

男「え」


コンマ↓
12345678:中央国(女がいる
国)に加勢
90:東の国に加勢

男「ちょ、待って、俺そんな話聞いて」オロオロ

騎士「お、向こうから馬が来ますね。なかなか早い」

男「え」


パカラッ、パカラッ、パカラッ

中央国騎士「どうどう」スタッ


中央国騎士「お初にお目にかかります。こちらにおられるのが男様ですか?」

騎士「いかにも」

男「え」ビクッ


中央国騎士「此度は我が国に御助力頂けるとか。大変有り難い申し出でございます」

中央国騎士「中央国全ての民を代表してお礼を申し上げます」ペコリ


騎士「いやなに、男様は仁義に厚き御方。これは当然の事」

男「え」

騎士「早速、この軍の指揮官の方にお目通り願いたい。お願い出来ますか」

中央国騎士「はい。すぐに」

男「え」


『話がサクサク進んでいきます』

【中央国、国境付近の砦内】


砦指揮官「此度の援軍、誠に有り難うございます。これで兵の士気も格段に上がる事でしょう」

男「は、はあ……」オロオロ

砦指揮官「何でも、聞いた話では砦を囲む敵兵を蹴散らしてここまで辿り着いたとか」

砦指揮官「いや、流石でございます。頼もしいですな」ハッハッハ

男「」


『寝耳に水です』


騎士「それで、指揮官殿。今の状況は?」

砦指揮官「【コンマ↓】」


一桁
1234:安定
5678:不安
9:ギリギリ
0:楽勝

砦指揮官「正直、旗色が悪いですな……」

騎士「なるほど……」

砦指揮官「砦は囲まれ、敵の攻勢が続いております」

砦指揮官「今は男様率いる軍勢が敵を混乱させてくれたので、安定しておりますが……」

砦指揮官「しかし、それも一時の事でしょう」

砦指揮官「向こうも我が国の援軍が到着すれば、不利な状況に陥るとわかっていますからな」

砦指揮官「その前に砦を落としてしまおうと、烈火の如く攻め寄せてきています」

砦指揮官「援軍が到着するまで何とかもつとは思いますが、それまでにどれだけの被害が出るか……」

騎士「ふむ……」


『ピンチのようです』



男(な、何で俺、こんな事になってんだ……)

男「そ、その……」

砦指揮官「はっ! 何でしょうか!」

男「な、何か策とかありますか?」


砦指揮官「策ですか……」

男「あれば、随分違うと思うんですが……」

砦指揮官「【コンマ↓】」


一桁
123:ありません!
456:あります!
789:ありますが、これはかなり危険なので……
0:男は孫子を超える逸材

ここまで
次回、謎の策に挑む男!?

砦指揮官「策ならあります」

男「おおっ!」

騎士「一体、どのような策なのでしょうか?」

砦指揮官「ええ、実はここら一帯は、見かけはわかりにくいですが、低地でして」

砦指揮官「そして、向こうの山にはいざという時に備えてダムが作ってあるんです」

騎士「なるほど……。水攻めですか」

砦指揮官「はい」


『備えはしてあったようです』

砦指揮官「しかし、敵もその事に気付いていまして」

砦指揮官「敵はまず、密かに迂回してダム周辺の制圧をした後で、この砦を包囲しました」

砦指揮官「つまり、そのダムを壊すには、ここの包囲陣を突破し、なおかつダム周辺の敵兵を倒さねばならないのです」

砦指揮官「ここの兵数では少ない為、それが難しく、出来ないと思って諦めていましたが……」

砦指揮官「しかし、男様が援軍を連れてきてくれたお陰でそれが可能になるのではないかと!」

騎士「なるほど。わかりました」


騎士「男様」キリッ

男「お、おう」

騎士「我等が手柄を立てる絶好の機会です」

騎士「包囲陣を突破し、我等の手でこの砦の攻防に決着をつけましょうぞ!」

男「【コンマ↓】」



一桁
123:お、おう!
456:ま、待て!
789:しゃあ! やってやるぜぇぇ!!
0:俺一人で余裕余裕!

男「しゃあ! やあってやるぜぇぇ!!」

騎士「ははっ! 流石、男様! 見上げた心意気でございます!」

砦指揮官「おおっ! なんと頼もしい! 流石、男様!」


『やる気満々の模様』


騎士「それでは、男様! 私は早速、兵達に下知して参ります!」

騎士「男様は、砦指揮官殿と作戦を詰めておいて下さいませ!」


男「おう! 頼んだぞ、騎士!」

騎士「ははっ!」


砦指揮官「なんと勇ましき方! 素晴らしい!」


『男の評価が格段に上がっています』

【作戦会議後】


男「や、やっちまった……」ズーン

男「俺、ああいう雰囲気にYOEEEEEEEEEE!!」


『魂の叫びです』


男「ああああああ……。今更、引っ込みがつかないしな……」

男「いや、だけど、これ成功させたら、俺スゴい? マジでヒーローか?」

男「遂に俺が異世界転生俺TUEEEEをする時が来たのか……!?」


『どうでしょう?』


男「あ、でも、ちょっと待てよ……」

男「作戦だと馬で駆け抜けて突破する事になってるから……」

男「馬ニ乗レナキャ俺ヤバクネ……?」


『今更、気付いたようです』


男「どどどどどどうする!?」アセアセ

男「と、とりあえず、厩舎に! 厩舎に行くぞ!」ダダダッ

【厩舎】


馬「」ヒヒーン

男「とりあえず、この馬でいいかな……?」


男「よしよし、馬よ。お前、ちょっとこっち来てくれ」

馬「OK」カッポカッポ


男「ここらでいいか。ちょっと乗ってみよう」

男「頼むぞ、相棒。宜しくな。じっとしててくれよ」

馬「?」



コンマ↓、男の乗馬の才能
一桁
123:上手い
456:そこそこ
789:ド下手
0:武豊を超える存在

男「よっと」ヨジ

馬「」ヒヒーン

男「ちょ、待って! 落ち着いて! 揺れる、落ちる!」グラグラ

馬「」ブルルッ


男「お、おお、ど、どうにかいけそう……」グラグラ

馬「せやな」


男「馬さん馬さん、お願いがあるんだけど」

馬「なんや?」

男「何か、俺を上手く乗せてる感じに走ってくれない?」

馬「無理言うな、アホか」

男「おおう……」


『当分の間、練習が必要な模様』

男「ううむ……」

男「まずい……。今日中にどうにかなりそうにないぞ、これ……」


『一朝一夕でどうにかなるものではありません』


男「そういや、何か転生の御褒美とかないのか?」

男「俺、転生二回目だぞ。何か特典あっても良くね?」


『勝手な事を言い出しました』



男「女神さまーっ!!」

男「俺、今回何もなしっすかー!!」

男「聞いてますかー! 女神さまーっ!!」

男「つうか、マジで頼みます!! 女神さまーっ!!」



コンマ↓、男の今回の特典
123:特殊能力
456:身体強化
789:召喚魔法
0:ラッキースケベ

キラキラ、キラキラ……


男「!?」


『男よ……。安心なさい……』


男「こ、この声! 女神様!?」


『貴方を三度も悲惨な目に遇わせたりはしません……』

『貴方には前の風水火を操る能力に加えて……』

『今回は身体強化の能力も与えてあります……』


男「おおおっ!! スゲー!!」


『男よ……。今度こそ、この世界で幸せを掴むのですよ……』


男「は、はいっ!!」



『どこでも万能な、身体強化能力を手に入れているようです』

男「おお、何でも言ってみるもんだな」

男「今度は身体強化能力か……。一体、どれぐらいの強化が……」


男「…………」

男「い、いや、まさかな……。今度こそ大丈夫……だよな……?」


『前回のトラウマが甦った模様』


男「と、とりあえず、試してみよう」

男「えっと、能力を使う感じでいいのか?」

男「とりあえず、試しにそこの石を投げてみるか……」ヒョイ

男「せーの、それっ!」ビュンッ



コンマ↓、男の能力の強さ
一桁
1:街のケンカ自慢レベル
23:格闘のプロ選手レベル
45:達人レベル
67:超人レベル
89:投げた石が大気圏まで届くレベル
0:惑星を破壊出来るレベル

ここまで
ドラゴンボールの世界
次回、男様TUEEEE!!

石「ふおおおおおっ!!」ビューン


男「おおーっ!! 飛んでく飛んでく!」



キラーン!!



男「ん?」

男「あれ……? どっか消えた……?」



『摩擦熱で燃え尽きました』

男「あれー……おっかしいな。見失ったか……」キョロキョロ


『もう存在しません』


男「ま、いっか。あれだけ飛ばせるって事は、これ、相当強化されてるだろ」

男「ちょっと走ってみるか。上手くすれば、馬に乗らずに走っていけるかもだし」

馬「せやな」


男「せーのっ、ほいっと!」ダダッ


ヒュンッ!!


馬「消えた!?」


『目で追い付けない速度の模様』

男「っと!」キキィッ!


ズサササササ……!!


男「おおーっ!! 何かよくわかんねーけど、HAEEEE!!」




『一方、男の通った後では……』



ビュオオオオッ!!


兵士「げほっ! ごほっ!! 何だこの凄まじい土煙は!!」

兵士「竜巻でも発生したのか!? げほっ! ごほっ!!」



『ちょっとした事でも、軽い災害レベルとなるようです』

男「いいんじゃないのか、これ!」

男「馬に乗る必要ないぞ! そのまま行ける!」キラキラ


『とても嬉しそうです』


男「うしっ! これなら今夜の作戦も絶対成功出来るな!」

男「いや、むしろ、今からでも良くね? 俺一人でいけるんじゃないか!」ワクワク


『というか、一人で国家を滅亡可能です』


男「どうしよう。ちょっと試しがてら一人で行ってみるか?」

男「今回こそ、最悪でも死ぬ事とかないだろ。やれそうだぞ!」ワクワク



コンマ↓、一桁
1234:突撃じゃあ!
5678:いや、やっぱりやめておこう
9:うっ! 能力の反動が……!
0:英雄の風格を身に付ける

男「いやいやいや、待て、落ち着け俺!」

男「あんま調子に乗るとろくな事がなかっただろ、今まで! それを思い出せ!」


『自粛したようです』


男「やっぱり、作戦通りに今夜にしよう」

男「一人、行動、危険。おし」


『学習の成果(?)が出たようです』


男「あ、でも、この能力の事はどうしようかな……」

男「ひょっとして隠しておいた方がいいか……?」


コンマ↓、一桁
123:隠す必要なし!
456:隠しておいた方が良さそう
789:ある程度は隠しておく
0:俺が新世界の神になる!

男「ま、いいか。隠さなくても」

男「つうか、この能力で俺はチヤホヤされたい!」キリッ


『欲望に忠実な性格のようです』


男「ふへへへへ。そうすれば、きっと……」


ポヤポヤポヤ……



美女1「きゃあ、男様ー! ステキー!」

美女2「強くてカッコいいわー! しかも貴族様よー!」

美女3「ああん、もうダメ! 惚れちゃったわー!」

美女4「抱いて下さい、男様ー!!」



ポヤポヤポヤ……


男「うえっへっへっへ」デレデレ


『とても幸せそうです』

男「よし! 今夜から俺はヒーローだ!」キリッ

男「頑張るぞ! えいえいおー!」


『意欲に燃えている様子です』



兵士1「……なあ、あれ、見たか?」ヒソヒソ

兵士2「一人でさっきからぶつぶつ言ってたかと思えば、今度は一人で勝鬨上げてるぞ……」ヒソヒソ

兵士3「大丈夫か……? あんなのが俺達の援軍の総大将で……」ヒソヒソ

兵士4「不安だな……おい」ヒソヒソ



『妙な噂が立ちそうな感じです』

【深夜】


騎士「男様! 夜襲の準備整いました!」

男「うむ。御苦労」


『自信がついて、態度も大きくなった模様』


男「兵達に作戦は既に伝えてあるな?」

騎士「はっ! 抜かりなく!」

男「では、これより我が隊は作戦を決行する!」

男「この作戦を必ず成功させ、砦を俺達の手で救うぞ!」


騎士達「おーっ!!!」



『貴族らしくなってきました』

騎士「全員、騎乗!」

「はっ!」


男「よし、行くぞ!」サッ

『クラウチングスタートの構えを取ってます』


騎士「あの……男様? 馬は……?」

男「俺は馬は必要ない」

騎士「は……?」

男「実は今まで隠していたが、俺はとても身体能力が高くてな」

男「その気になれば馬よりも早く走れるんだぜ、へっへっへ」ドヤッ

騎士「…………」


『困惑しています』

騎士「あの……男様。冗談はそこまでにして頂ければ……」

男「いや、わかるわかる。そりゃ冗談に聞こえるだろうけども」

男「でも、本当だから。まあ、見てなって」

騎士「…………」


男「全員、出撃するぞ! 俺に続け!」

騎士達「え、は、はあ……」


『困惑が広がっています』


男「はっ!」ダダッ

ヒュンッ


騎士達「消えた!?」


『そうなります』

騎士「お、男様はどこに!?」キョロキョロ

騎士達「た、隊長! あれを!」

騎士「何だ!?」

騎士達「い、いつのまにか門が開いております!」

騎士「!?」

騎士達「しかも、既に敵軍の真っ只中に男様の姿が!!」


騎士「Why!!!???」

騎士「と、とにかく、男様の危機だ! 全員急ぎ助け出せ!!」

騎士達「そ、それが!!」

騎士「何だ!?」

騎士達「いつのまにか、敵軍が全員倒れています! 立っているのは男様だけで!!」

騎士「ほええええ!????」


『チート過ぎる模様』

【戦場】


騎士「お、男様!」パカラッ、パカラッ

馬「」ヒヒーン!!


男「お、やっと来たか。遅いぞ、騎士」

男「この辺りの敵は全員倒しておいたからもう安全だ。普通に行けるな」

騎士「ええええええ」


男「じゃ、俺は先にダムまで行ってるから、出来るだけ早く来いよ」

騎士「え」

男「じゃ」ヒュンッ


騎士「消えた!?」


『やりたい放題です』

【ダム付近】


騎士「」ハァハァ、ゼェゼェ

馬「」ヒヒーン……


男「お、来たか」

騎士「も、申し訳ありません……。出来るだけ飛ばして来たのですが、この通り、馬も疲れ果ててしまい」ゼェゼェ

馬「」ブルルッ……


男「あ、悪い……」

騎士「いえ……。それより、男様……」ゼェゼェ

男「?」

騎士「て、敵はどこに……? ここにはいなかったのですか……?」

男「いや、全員のして、向こうの丘まで運んだ。ここだと邪魔になるからさ」

騎士「!?」

男「待ってる間、暇で暇で仕方なかったからな」ハハッ

騎士「えええええええ……」

男「で、ダムってあれ、壊していいんだよな?」

騎士「は、はい! お待ち下さい、今、工作兵を呼び」

男「それっ!」ビュンッ!!


石「ほげええええ!!!」ギュインッ



ドッガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンアアアアアアアアアアアアッ!!!



騎士「」

騎士達「」


『石一つで町を破壊出来る模様』

【砦付近】


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!


兵士1「ん? 何だこの音……」

兵士2「それに、この揺れ……。地震か……?」



洪水「行くで^^」



ドバババババババババババババッ!!!



兵士3「なっ!?」

兵士4「津波か!?」

兵士5「に、逃げっ! ごふっ!! ぐああああああっ!!」

兵士6「うぎゃあああああああっ!!」



『砦を囲む敵軍は大半が水にのまれた模様』

『無事に作戦は終了しました』

ここまで
次回、戦争終結?

【翌朝。砦内】


兵士1「やったぞ! 敵兵が全員いなくなってる!」

兵士2「作戦が成功したんだ! 砦を守りきったぞ!」

兵士3「俺達は助かったんだ! ヒャッホー!!」



砦指揮官「やってくれたか……。流石、武門の誉れ高い男様の一軍だな」

副指揮官「はっ! 最初はどうもおどおどして頼りなく見えましたが、流石でございます!」

砦指揮官「よし。水はまだ引いてはおらぬがボートを出せ。男様に戦勝の御祝いを述べねばならぬ」

副指揮官「ははっ!」


『男の評価が格段に上がっている模様』

【砦近くの丘】


砦指揮官「此度は誠にありがとうございます。お陰でこの砦は救われました」

砦指揮官「中央国を代表してお礼を申し上げます」ペコリ

男「【コンマ↓】」


一桁
123:いやなに、これしきの事(謙虚)
456:はっはっは。感謝したまえ(増長)
789:それは良かった(普通)
0:酒と女を持ってこい!(天狗)

男「それは良かった。俺達も来たかいがありました」

砦指揮官「誠、その仁義には感服致しております」ペコリ


砦指揮官「本来ならば、男様とその一軍を招いて、ささやかながら感謝の宴を催しているところですが……」

砦指揮官「生憎、砦前は今、湖と化しているものですから……。これではそれも出来ませぬ」

砦指揮官「本当に何のもてなしも出来ず、誠に申し訳ない次第です」ペコリ

男「気にしないで下さい。宴の為にここまで来た訳ではないので」

男「その気持ちだけで十分です」

砦指揮官「なんと、御立派な御言葉……!」ホロリ


『更に評価が上がっています』

砦指揮官「此度の一件は、陛下にも、しかと御報告申し上げておきます」

砦指揮官「この戦争が終わった後、必ずや陛下からも感謝の御言葉が届く事でしょう」

男「どうも、ありがとうございます」


砦指揮官「ところで……」

男「はい」

砦指揮官「男様はこの後、どうされるおつもりですか?」

男「【コンマ↓】」


一桁
123:この戦争を終わらせに行きます
456:一旦、自国へと戻ります
789:中央国の援軍本体と合流します
0:逆に東の国を滅ぼしに行きます

『リアル無双をしに行くようです』


砦指揮官「おお! となると、他の二つの砦にも援軍として駆けつけて下さると!」

男「ええ、そのつもりです」

砦指揮官「それは助かります! ありがとうございます!」

男「いえいえ」



騎士「…………」

騎士達「…………」

騎士1「その……騎士隊長」ヒソヒソ

騎士「……何だ?」

騎士2「昨夜の事なんですが……」ヒソヒソ

騎士「…………」

騎士3「男様のあの途方もない力……。騎士隊長はどう思われてますか……?」ヒソヒソ

騎士「【コンマ↓】」



一桁
123:男様SUGEEEEEEEE!
456:怖い。異常。おかしい
789:頼もしいが、どうにも……
0:実は騎士も転生者

騎士「正直……恐ろしいな」ヒソヒソ

騎士1「ですよね……。私もです」ヒソヒソ

騎士2「石を投げただけで、ダムが跡形もなく壊れるんですよ……。はっきり言って異常です」ヒソヒソ

騎士3「仮にどんな大魔法使いでも、あれだけの事は出来ませんよ……。クレーターみたいになってたじゃないですか」ヒソヒソ

騎士4「男様がその気になりゃ、きっと俺達なんて紙屑の様に殺されちまいます……」ブルブル

騎士5「男様、ここに来るまでは普通でしたよね。なのに、ここに来てから、何か変ですよ……」ブルブル

騎士5「一体、何なんでしょうか、あれ……」ブルブル


騎士「う、む……」

騎士「【コンマ↓】」


一桁
123:きっと男様は悪魔に取り憑かれたのだ
456:俺達の知らない新しい魔法に目覚めたのかもしれない
789:原因は不明だが、気は許すな
0:女神降臨

騎士1「魔法、ですか……?」

騎士「ああ、伝説の様なものだが、この世界には肉体を強化する魔法があるとかないとか……」

騎士「遠い昔、まだ幼い頃に祖母からそんな話を聞いた覚えがある」

騎士2「な、なるほど……」


騎士3「魔法か……。確かにそれなら納得がいく……」

騎士4「つまり、男様はどこかでその魔法を覚えて……」

騎士5「それを魔法だと隠して使っておられると、そういう事ですか」

騎士「……恐らくはだがな」


騎士達「」ザワザワ、ヒソヒソ


『何とか動揺は抑えられた模様』

騎士「何にせよ、男様が恐ろしい存在である事に変わりはない」

騎士「各自! これからは男様の機嫌を損ねない様に細心の注意を払って動けよ!」

騎士「少しでも機嫌を損ねたら、瞬殺される可能性もあるからな!」


騎士達「は、はひ!」


『魔王の様な存在になってきました』

男「さてと……」テクテク



騎士達「き、来たぞ! 男様だ!」ブルブル

騎士「ぜ、全員、膝まずけ! 物音一つ身動き一つ立てるなっ!」サッ

騎士達「はっ!」サッ


男「……?」テクテク


騎士達「」ブルブル、ガクガク


『恐怖の象徴のようです』

男「騎士、ちょっといいか?」

騎士「は、ははっ! 何なりとお命じを!」ビシッ

男「?」


『男は気付いてません』


男「ええと……これから他の砦も助けに行こうと思うけど、大丈夫か?」

騎士「はっ! 我ら全員この足が折れるまで! いえ、折れても男様に付き従う所存です!」

騎士「例え地獄の果てまでであろうと、お供致します!」ガクガク


男「お、おう……」


『この時点で東の国の敗北が決定しました』

【2週間後、中央国、王宮】


国王「なんと! それでは我が軍は援軍を待たずして、東の国を敗北させたと!」

報告兵「はっ! 各砦を囲んでいた東の国軍は全て散り散りになって逃げていきました!」

報告兵「我が国の損害は軽微! 対して東の国軍は全滅と言っても過言なし!」

報告兵「我らの完全勝利でございます!」


国王「信じられぬ……。わずかこれだけの間に、あの最強と名高い東の国軍を全滅とは……」


『男の活躍の成果です』

国王「しかし、一体何故、その様な事が……?」

報告兵「それが、東の国の貴族である男様が援軍に参られまして」

報告兵「そして、この男様率いる一軍・五千名が東の国全軍・総勢十万もの大軍を蹴散らしてしまったのです」

国王「!?」


『戦史にいつまでも残るような大勝利です』

あ……
失礼。攻めてきたのを東の国から北の国に訂正

国王「それは……。にわかには信じられぬ様な事だな」

報告兵「はっ。ですが、どの報告もその様になっております」

報告兵「また、これはあまりにも荒唐無稽な話ではありますが……」

報告兵「北の国軍を倒したのは、男様一人で行ったという報告も幾つか入っておりまして……」

国王「!?」

報告兵「これは、噂程度の事ではありますが、この男様は実は大魔法使いで、特別な魔法を開発したとか……」

報告兵「その様な噂が広く流布しております」

国王「む、むう……」


コンマ↓、一桁
123:流石にその噂は信じない
456:信じる
789:半信半疑
0:そやつは魔王だ

ここまで
次回、男の運命は?

国王(ふうむ……)

国王(にわかには信じられぬが……)

国王(しかし、それぐらいの事がなければ、北の国軍が全滅する事などあるまい……)

国王(恐らくは、誠であろう……)


国王(しかし、それならば……)

国王(その者は、ただ一人で国を滅ぼせる力を持っておる事になる……)

国王(余りに強大な力だ……)

国王(……これは、このまま放置は出来ぬな)


国王(【コンマ↓】)


一桁
123:始末するしかあるまい……!
456:何としても味方につけねば!
789:敵となる事だけは避けねばならぬ……!
0:世界征服に利用しよう

『敵対は避けられたようです』


国王「して、その者は今、どこに?」

報告兵「援軍と合流して砦にいるようです」

国王「ならば、その者を王宮まで手厚く招け」

国王「我が国を救ってくれた礼がしたいと、そう伝えるのだ」

国王「更に、手土産として金銀財宝を大量に持っていけ」

国王「決して粗相のないよう、丁重に願い出るのだぞ、良いな!」

報告兵「は、ははっ!」


『懐柔策に出たようです』

【会議の間】


大臣「なるほど……。その様な事が……」

国王「うむ。故に、男殿には我が王宮まで招いて、手厚く歓迎をする事とした」

国王「あれは何としても味方にせねばならぬ。歓迎の宴を盛大に取り計らうようにしておけ」

大臣「はっ」


大臣「しかし、陛下……」

大臣「どれほど手厚く歓迎をしたところで、男殿が他国の貴族であるという事実には変わりありませぬ」

大臣「東の国との外交次第では、すぐに敵に変わる可能性も……」

大臣「その事はどの様にお考えで?」


国王「【コンマ↓】」


一桁
123:男に独立を促す
456:こちらに貴族として招く
789:政略結婚
0:無策

大臣「なるほど……。こちらの王家に加わってもらうおつもりですか」

大臣「男殿にはそこまでする価値があると……」

国王「うむ」


『縁談が持ち上がっています』


大臣「それで、陛下には二人の姫君がおりますが……」

大臣「女姫様と妹姫様、どちらとの御結婚を?」

国王「【コンマ↓】」


一桁
1234:女
56789:妹
0:実は、もう一人娘がいる

大臣「なんと……! 女姫様に!」

国王「うむ。女は時期国王となるからな。これならば男殿も文句はあるまい」

大臣「しかし、陛下! それですと、男殿は女王の婿殿という事になりますが、宜しいのですか?」

国王「構わぬ」

大臣「……姫様は今、御記憶を失っておいでですが……」

国王「それも、男殿が来るまでの間にどうにかせよ。とにかく、決定だ」

大臣「……わかりました。陛下がそう仰られるのなら……」

大臣「私共はそれに従うだけでございます」

国王「うむ」


『妙な展開になってきました』

大臣「では、男殿の事はそれで良しとしまして……」

国王「うむ」

大臣「北の国の事はどういたしましょうか?」

国王「……そうだな」

大臣「こちらの軍は精鋭揃ってほぼ無傷でございます」

大臣「対して、北の国の軍は十万もの兵が壊滅状態とか……」

大臣「今、攻めいれば、容易く北の国は落とせるかと思いますが……」

国王「【コンマ↓】」


一桁
123:侵略
456:和睦
789:条件付き和睦
0:放置

『好機は逃さない王です』


国王「騎士団長に伝えておけ。そのまま兵を進め、北の国に攻め入れと」

大臣「はっ。直ちに」

国王「一任する故、臨機応変に動き、必ずや王都を落とすように」

国王「まだ援軍が必要ならば、更に送るとな」

大臣「はっ」


国王「この機に北の国を攻め落とすぞ、大臣よ!」

大臣「ははっ!」


『戦乱の時代になりつつあります』

【その翌日……】


女「あふう……」ゴロゴロ

女「今日も暇だよー、何かやる事ないのー?」

女「戦争もまだまだ長引きそうな感じだしさー」

女「私、暇だよー。がおー」

女「ふああ」ゴロゴロ


『無知は幸せとはよく言ったものです』

コンコン

女「」ハッ

女「何用かしら?」キリッ


「姫様、陛下がお呼びでございます。急ぎ謁見の間まで来るようにと」


女「わかったわ。すぐに参りますと伝えなさい」


「かしこまりました。それでは失礼します」トタトタ


女「…………」

女「何かあったのかな? 戦況が変わったとか? それとも御披露目の話?」


『政略結婚の話です』

【謁見の間】


女「お呼びでございますか、御父様」ペコリ……

国王「おお、姫。よくぞ参った」

妹「まあ、お姉様。なんと優雅な。もうその様な気品を身に付けられましたのね」


女(あ、妹ちゃんもいる。久しぶりー)


女「それで、御父様。今日は一体、どの様な御用で?」

国王「うむ。実はな……」



『説明中。スキップします』



女「けけけけけ結婚!? 私が!?」

国王「うむ」

妹「まあ!」


『寝耳に水です』

女「ちょ、ちょっと待って! 結婚なんて、そんな、いきなり!」アセアセ

国王「確かにな。それにまだ向こうの承諾は貰ってない故、これはあくまで内々の話だが……」

国王「しかし、王家でしかも長女であるそなたとの縁談だ。向こうが断る事はまずない」

国王「故に姫よ。これはもう決定事項だ。男殿と結婚せよ」

女「ふえええええええ!?」


『王家の結婚に本人の意思は関係ありません』


妹「あ、あの、御父様……。その……ご相手は誰になるのでしょうか?」

国王「東の国の貴族、男殿だ。近々王宮に招くので、その時に会うがよい」

妹「男殿……。お会いした事はありませんわね……。どの様な方ですの?」

国王「武門の誉れ高く、仁義に厚き立派な男だ。此度の戦争にも義憤を覚え援軍として駆けつけ、我が国を大勝利へと導いてくれた」

国王「姫の結婚相手として、何の申し分もない。期待しておけ」ハッハッハ


女(おいいいいい!! オッサン!!! 私の事可愛がってたんじゃないのおおお!!)


『国の為には私情を捨てる立派な王です』

【話の後。姫の自室】


女「ああううううう」ゴロゴロ


『頭を抱えながらベッドの上を転がり回ってます』


女「なにこれ、何でいきなり結婚とか出てきたの?」

女「しかも、私の事ガン無視なんだけど」

女「一度も見た事も話した事もない相手と結婚とか有り得ないでしょ」バンバン

女「私、王女なんだけど! なのに選ぶ権利ないとかやだやだやだ!」バンバン

ダダ「ちょっ! こねすぎ! ふああああ!!」


『ダダをこねてます』

女「ああう、どうしよどうしよ」オロオロ

女「気が付いたら、世界征服とか言ってる場合じゃなくなってるんだけど」オロオロ

女「何で私の人生を勝手に決められなきゃなんないの、そんなの嫌だよ」オロオロ


女「う……こ、こうなったら……」


コンマ↓、一桁
123:こんなとこ逃げ出してやる!
456:覚悟を決めて結婚してやる!
789:相手を見て、それからどうするか決める
0:怪盗参上!

『脱走を決意しました』


女「そうよ。世界征服なんて、王女じゃなくたって出来るし!」

女「大体、私、ここにいてもやる事何にもないじゃないの!」

女「こんなとこ、家出よ家出! 家出してやるんだから!」


『なお、国で最もヤバい家出の模様』

女「ふ、ふふふふふ。見てなさい、愚民ども」

女「ゼロからのし上がって皇帝になる人間の奇跡ってやつを!」


女「そう!」バンッ(1カメ)

女「私は!」バンッ(2カメ)

女「選ばれし者!」バンッ(3カメ)

女「新世界の女神よ!」ババンッ(正面ドアップ)


女「私がやる事は全て正しく、私が選ぶ事は全て完璧!」フフン

女「さ、こんなちっぽけな王宮、とっとと脱出しましょ」クルッ


女「えと、その前に、仕度仕度。服とか色々カバンに詰め込んで」ヒョイ、ヒョイ

女「あ、宝石とかどうしよ……? 売れば結構な値段になるはずだけど……」


一桁
123:犯罪。良くない
456:ぐえっへっへっ、金目の物は全部売り飛ばしてやる
789:お金ないと困るし、ちょっとだけ……
0:途中で侍女に見つかる

女「……そうよね。これ、売ったら確実に犯罪だもんね」

宝石「持ってけへんの? 後で困るで?^^」

女「う……。だけど」

女「これを盗んで売ったらダメよ。そんなの良くない!」

宝石「せやろか?^^」

女「そうよ! 例えどんな時でも、心まで貧しくありたくないのよ、私は!」

宝石「絶対、後悔するでー^^」

女「しない。えいっ!」ポーイッ

宝石「おおう!」ヒューン、コロッコロッ


『心は清らか(?)なようです』

【深夜】


ホーホー、ホーホー……


女「よし……そろそろ逃げ出す頃合いかしらね」

女「カバンもしっかりまとめたし、準備は万端よ」

女「王宮の地図は完全に頭の中に入ってるし……」

女「後は、誰にも気付かれず、王宮から逃げ出すだけ……」

女「そーっと、そーっと……」ソロリ、ソロリ


ガチャッ……


女「」キョロキョロ

女「うん。誰もいない……。今の内に……」タタタッ


コンマ↓、王宮脱走作戦は……?
一桁
123:成功
456:失敗
789:まだ結果は出ていない
0:余裕!

『中庭。銅像前』


女「」タタタッ

女「ふふ。ここまで来れば」


銅像「…………」


女「えっと……これに軽く魔力を送り込めばいいのよね、ほいっと」サッ

銅像「移動しまーす」ガガガガガ……


『隠し通路が出てきました』


女「ふっ。王宮の隅から隅まで知り尽くしている私に失敗の文字はないわ」フフフッ

女「さ、早く行こ。よいしょっと」ピョン


銅像「しまりまーす」ガガガガガ……


『無事に外に出られたようです』

ここまで
次は男視点
次回、妹姫との結婚!?

【翌朝、王宮】


国王「何だと!? 姫がまた行方不明に!?」

大臣「は、はい! 今朝、侍女が寝室を訪ねたところ、お姿がどこにも見えず……!」

大臣「故に、王宮をくまなく探したのですが、それでもどこにも……!」


『事件が発覚しました』


国王「どういう事だ! 姫は一体どこに消えたと言うのだ!」

大臣「そ、それが……!」

大臣「【コンマ↓】」


一桁
123:まるでわかりません!
456:部屋に書き置きが……
789:隠し通路を使った形跡が……
0:きっと怪盗に誘拐されたのでは

国王「なんと! あの通路をか!」

大臣「はっ。私でさえ、今日初めてそんな隠し通路がある事を知ったのですが……」

国王「王家にのみ代々伝わる秘密の通路だ……。しかし、一体どうしてあの通路の事を知っておったのか……」

大臣「…………」


『謎は深まるばかりです』


国王「となると、姫はその通路を使って王宮の外へ出たという事か」

大臣「あるいは、何者かがその通路を使って侵入し、姫君を誘拐したという可能性もございます」

国王「むむ……」


大臣「それで、陛下。どういたしましょう?」

国王「決まっておる! 草の根をわけてでも探し出せ!」

大臣「はっ。それはもちろん。ですが、この事を兵士に伝えましょうか? それとも、極秘に……?」

大臣「今のところ、誘拐なのか、姫様御自身の意思でいなくなったのか判明がつきません」

大臣「また、公にすれば、もし誘拐だった場合、姫様の身に何があるかわかりませぬし、王家の名に傷がつく事にもなりますが……」

国王「【コンマ↓】」


一桁
1234:公に捜索
5678:極秘に
9:全国民に布告。報奨金もつける
0:しばらく放置

国王「構わぬ。全兵士に伝えよ」

国王「姫を見つけ保護する事を最優先とする。王家の名など捨て置け」

大臣「はっ。ではその様に」



国王「姫よ……。またしてもいなくなるとは……」

国王「どうか無事でいてくれ……頼む」


『愛されていますが、今回はそれが仇になった模様』

【一方その頃、女は……】


コンマ↓、居場所
一桁
123:まだ王都に
456:関所付近まで来ている
789:既に関所を越えて、別の町に
0:山中に潜伏

【関所近く】


女「ふう……。王都からここまで歩くの疲れたなあ……」

女「あれ……? 何か厳重そうな建物がある。あれって、砦?」


ボンッ!!

妖精「お久し振りです! 御主人様!」


女「わお! 妖精ちゃん、久しぶりー!」


『久々の登場です』

妖精「御主人様にあの建物の事を説明しますね」パタパタ

女「うん! お願い!」


妖精「あれは関所です!」エヘン

女「関所?」

妖精「この時代は、ああいう建物を建てて、怪しい人間が出入りしないよう、見張ってるんですよ!」

女「へー」

妖精「そして、あそこを通り抜けないと別の町へは行けません」

女「!?」

妖精「関所を通り抜けるには、通行証が必要です、御主人様! 通行証は持ってますか?」パタパタ

女「な、ない……んだけど……」


妖精「そうですか! それなら!」

妖精「【コンマ↓】」


一桁
123:これを使って下さい!
456:頑張って下さい!
789:何かと交換しますよ!
0:送ってあげます!

女「交換……?」

妖精「はい! タダで助けてもらおうと思うなよ、御主人様!」

女「!?」


『意外と腹黒そうな感じです』


女「え、えと、何と交換してくれるの?」

女「私、今、大した物を持ってないんだけど……」

妖精「【コンマ↓】です!」


一桁
1:記憶
23:お金
45:物
67:幸運
89:体力
0:体

女「か、体……!」

女「そ、それって……もしかして」


妖精「女の子の体、大好きです! まさぐりたいです!」パタパタ


女「ちょ!!」


『とんだゲス妖精でした』

妖精「さあ、御主人様! どうしますか!」

妖精「体で通行証と交換しますよ!」パタパタ


女「ど、どうするって、そんな……!」


コンマ↓、決断
一桁
1:ふざけんな、ボケェ!
23:やだ!
45:程度による
67:くっ、背に腹は変えられない
89:オッケー
0:仕方ないわねえ、ふふふ。来なさい

女「て、程度によるわね……」

妖精「程度?」

女「だから! どれぐらいの事をするか!」

女「それによって決める! 何するつもりなの!」

妖精「【コンマ↓】」


一桁
1:頭ナデナデ
23:キス
45:パンチラ
67:胸見せ
89:それ以上
0:とても言えない事

妖精「具体的には△△△をしてもらった後〇〇〇を……」

女「ちょっとおっ!!」


『R案件の模様。諸事情により却下します』


女「や! そんなのやだ!」プイッ

妖精「そうですか……」ガックリ


女「もういい! 通行証ぐらい自分でどうにかするもん!」

女「あんたは向こう行ってて! この変態!」

妖精「ふえええ……」パタパタ


『追い払われました』

女「まったく。まさか、妖精があんな子だったなんて」プンプン


『御立腹の様子』

『ですが、貞操は守りきりました』


女「にしても、通行証かあ……。どうしよう?」

女「何とかして関所越えないとまずいだろうしなあ……」

女「うーん……」

女「【コンマ↓】」


一桁
123:手に入れよう
456:強行突破
789:迂回
0:強運

女「強行突破しちゃおっかな……」


『危険な事を考えています』


女「なくても、どうにかなるでしょ、多分」

女「それに、ここであまり時間をかけてたらまずそうだし」


『既に追手は手配されています』


女「うん。決めた。ここは通行証なしで強引に抜けよう」

女「問題は、どうやって突破するかだけど……」


一桁
123:真正面から
456:スネーク!
789:他の人達に頼んでみる
0:トラップ使います

商人の一団「」ガヤガヤ



女「あ、丁度いいところに」

女「あの人達に頼んで、一緒に連れていってもらえないかな」

女「ちょっと、お願いしてみよ」タタタッ

『説明後』


商人「へえ、お母さんが急病に」

女「はい。だから急いで村へと帰りたいんですけど、通行証がなくて……」

商人「そうだな。通行証は発行されるまで時間がかかるからなあ」

商人「それは大変だろうね。うん。気持ちはわかるよ」

女(ごめん、嘘だけど許してね)


『頭の切れは男よりも遥かに良いようです』


商人「しかし、うちの一団に紛れ込むってのはなあ……」

商人「バレたらこっちも大変な事になるからねえ」

女「そこを何とか! お願いします!」

商人「うーん……」


コンマ↓、ここの関所の厳しさ
一桁
123:ゆるゆる(承諾)
456:普通(商人の人柄次第)
789:厳重(拒否)
0:任せときな、お嬢ちゃん!

商人「ここの関所はそんなに甘くないからねえ」

商人「それに俺達も結構なリスクを背負うんだ」

商人「うーん……」

女「どうかお願いします! 助けて下さい!」


商人「【コンマ↓】」


一桁
123:ダメ!
456:オッケー!
789:見返りがあればオッケー!
0:???「話は聞いた。俺に任せとけ!」

商人「ダメ!」

女「え……」

商人「悪いけど、そんな危険な事は出来なくてな」

商人「悪く思わないでくれよ、嬢ちゃん。俺にも生活があるからさ」

女「そ、そうですか……」ショボン


『残念』

女「はぁ……。仕方ないかあ」

女「他の人に頼むのは無理っぽそうだし……」

女「やっぱり【コンマ↓】しかないかなあ……」


一桁
1234:強行突破
5678:ステルス突破
9:兵士「む、あれは……!」
0:トラップ使います

女「正面から、だね。やっぱ」


『決意しました』


女「よし。女は度胸よ。覚悟を決めて……!」


コンマ↓、一桁
123:突撃!
456:堂々と
789:こそこそと
0:???「ちょっと、そこのあんた」ポンッ

【関所】


兵士「うむ。通行証は確かに本物」

兵士「お前は通っていいぞ」

旅芸人「どうもありがとうございます」ペコッ

女「ありがとうございます」ペコッ


旅芸人「それじゃ、私はこれで」テクテク

女「どうもー」テクテク


兵士「おいこら待て」ガシッ

女「ふぎゃあ!」ビクッ


『ソッコーで見つかりました』

兵士「何を便乗して勝手に行こうとしている!」

女「い、いや、あのその!」オロオロ


兵士「怪しい奴だな! 通行証は!」

女「そ、それが……!」オロオロ

兵士「それが!? 何だ!?」


コンマ↓、一桁
12:脅す
345:泣き落とし
678:逃走
9:捕まえられました
0:誘惑

女「い、田舎のおっかさんが明日も知れぬ重体で!」ウルウル

兵士「重体……?」

女「うわ言で何度も私に会いたい、会いたいって……」グスッ

女「だ、だから、通行証の発行を待ってられなくて。ううっ」

女「お願いします、どうか見逃して下さい!」ウルウル

兵士「…………」


コンマ↓、女の演技力
一桁
123:上手
456:普通
789:下手
0:天才女優

コンマ↓2、兵士の情の深さ
一桁
123:とても情け深い
456:普通
789:冷酷
0:稀代のお人好し

女「ううぅ、もうおっかさんの事が心配で心配で」ポロポロ

女「お願いです、見逃して下さい」グスッ、ヒック


兵士「駄目だ!」


女「!?」

女(こ、この私の素晴らしい演技をもってしてもダメなの!?)


兵士「確かにお前の言ってる事は嘘とは思えないが……」

兵士「だが、規則は規則だ。例えお前の母親が死のうとそれは関係ない」

兵士「そして、お前は関所破りをしようとしたな、このバカが!」

兵士「【コンマ↓】」


一桁
123:引っ捕らえろ!
456:出ていけ!
789:罰則を与える!
0:ちょっと待ったー!

兵士「出ていけ! オラァ!」ゲシッ!!

女「あぐっ!」ゴロゴロ


『罰則はないようで助かりました』


兵士「ははっ! 今度は通行証持って来るんだな! このメスブタが!」ドガッ!!

女「痛っ!!」ゴロゴロ


兵士「おら、邪魔だ! 出ていけ!」ドゴッ!!

女「ふぎっ!!」ゴロゴロ


『文字通り叩き出されました』

ここまで
次回は男視点と言ったな、あれは嘘だ
次回、無事に逃げられるのか、女!?

【関所近く】


女「ぐううっ……。体中痛い……。あのバカ兵士、滅茶苦茶蹴りやがって……」

女「私が皇帝になったら、絶対許さないんだから!」プンプン


『この程度で済んだのはむしろ幸運です』


女「はぁ、にしてもなあ……」

女「顔を覚えられただろうから、これでもう、真っ正面から関所を突破するのも無理になっただろうし……」

女「どうしよう……」


コンマ↓、一桁
123:迂回
456:しばらく身を隠す
789:何か良い知恵が……
0:兵士に見つかる

女「素直に迂回しよっか」

女「Hey! 変態妖精! come on!」


ボンッ!!

妖精「何ですか、御主人様! 胸を揉んでもいいんですか!」パタパタ

女「ていっ!」ベシッ

妖精「ふぎゃ」


『怒られました』

妖精「迂回路ですか」イタイ……

女「うん。ここらの地形を教えて。別のルートから行くから」

女「ていうか、どっか抜け道とかないの?」

妖精「【コンマ↓】」


一桁
123:ありますとも!
456:ないです!
789:ありますけど、教えるには交換条件が!
0:ワープさせてあげます!

女「ないんだ……」

妖精「はい! 世の中を甘く見すぎです、御主人様!」エヘン

女「何でちょっと偉そうなの」


妖精「ここの王都はとても警戒が厳重でして」

妖精「大きな壁で周りを完全に囲んでるんです!」

妖精「唯一の出入り口はあの関所だけですよ! 他にはありません!」

女「えええ……」


『城塞都市となっている模様』

女「じゃあ、壁をよじ登っていけって言うの?」

妖精「それが出来たとしても、途中で兵士に見つかりますね!」

女「じゃ、じゃあ、夜中にこっそり!」

妖精「夜も見張ってます!」

女「じゃあ、どうしろって言うの!」

妖精「それは御主人様が考えて下さい!」

女「ああもう!」


『八方塞がりの様子』

女「どうするの、これじゃどうしようもないじゃない!」

妖精「はい!」パタパタ

女「なら、他の人達はどうやって関所破りとかするの? その方法を教えてよ」

妖精「大体は、偽造の通行証を使うか、兵士に頼んでこっそり通してもらうかですね」

妖精「関所に忍び込んで抜けるという方法もありますけど、こっちは難しいみたいで、失敗する事の方が多いです」

女「むうう」

女「偽造の通行証って言っても、それも手に入れるの、時間かかるよね?」

妖精「普通はそうですね。ツテがないと手に入れるのも大変ですし」パタパタ

女「兵士に頼んで……はどうだろ。それも難しい?」

妖精「御主人様はさっき一回追い払われてるので、もう無理だと思いますよ。他の兵士も覚えてるでしょうし」

女「ぐぬぬぬ」

妖精「あとは、魔法を使って抜ける方法も幾つかありますけど、でも、向こうもそれは考えてますから」

妖精「対策されてるので、かなりの使い手じゃないと無理ですね」

妖精「御主人様の今の魔法レベルではどうしようもないですよ」

女「ううう……」


妖精「一旦、王都に戻るしかないんじゃないですか、御主人様?」

女「わ、わかったわよ! 別の方法考える!」


『結局、引き返す事になりました』

【一方、その頃、王都では……】


騎士隊長「と、いう訳でだ」

騎士隊長「姫様のお顔を知っている我らが捜索隊として任命された」

「ははっ!」

騎士隊長「また、今回の一件は陛下の意向により、各地の関所、並びに屯所に通達される」

騎士隊長「これにより、当分の間は、関所の警備が強化する」

騎士隊長「少しでも怪しい者がいれば、詳しく取り調べをする故、各自気を引き締めてかかれ」

騎士隊長「我らの手で必ずや姫様を見つけ出し、無事に王宮までお連れするぞ!」

「ははっ!」


『捜索隊が組まれています』

【数時間後。関所】


騎士「という訳で、ここの関所に怪しげな人物が来ていないか、確認に参った」

兵士「お役目、御苦労様です!」

騎士「それで、どうだ? 不審な人物はここに来ていないか?」

騎士「特に若い娘だ。姫様が変装してる、あるいは賊にさせられている可能性もあるからな」

騎士「その様な者がここに来なかったか?」


兵士「【コンマ↓】」


一桁
1234:それなら心当たりが
5678:(ヤベエ、暴行振るったのがバレる……)ビクビク
9:怪しいと思って部下に尾行させてます!(敏腕)
0:いや、ないです(バカ)

兵士(こ、心当たりはあるんだが……)

兵士(俺、思いっきり蹴飛ばしたぞ……)

兵士(もしもあれが姫様だったとしたら、俺は……)ブルブル


騎士「どうした? いるのか、いないのか?」


兵士「い、いないです! 今日は朝から若い女とか一人も来ていないんで!」ビクビク

騎士「なるほど。そうか。では、一応記録を改めるぞ」

兵士「お、おおっとー! 手が滑って水が!」バチャッ

記録帳「ふええ……」

騎士「!?」


兵士「す、すみません! 急いで拭くので!」ゴシゴシ

記録帳「ふええ……インクが滲んで肝心な所が見えないよお……」

騎士「…………」


騎士「【コンマ↓】」


一桁
123:何か怪しいな……
456:気を付けてくれ
789:他の兵士にも聞いてみるか
0:事件発生!

『疑惑を持たれている模様』


騎士「今、わざと溢した様に見えたが……」

兵士「ま、まさか! ははっ。オイラ、ドジっ子なんで」

騎士「…………」

兵士(う……まずいか……?)


コンマ↓、騎士の察知能力
123:有能
456:無能
789:普通
0:とても素直

コンマ↓2、兵士の演技力
123:上手
456:下手
789:普通
0:神レベル

騎士「そうか……すまない。妙な事を聞いた」

兵士「いえいえ、そんな。こちらこそ失礼を」


『どうにか誤魔化しきったようです』


騎士「うむ。記録には確かに若い娘はなし……」

騎士「怪しげな者もいないな」

兵士「ええ、私共は真面目に職務をこなしているので」キリッ

騎士「この消えた部分についてだが……」

兵士「そこはあれです。腰の曲がったお婆さんが来たんで、私が外までしばらく付き添って送っていきまして。その事について書かれてたんですよ」

騎士「いや、立派。市民に慕われる様な良い方だ」

兵士「いえ、そんな。当たり前の事をしただけです」キリッ

騎士「謙遜されるな。感心したぞ。引き続き、職務に精を出してくれ」

兵士「ありがとうございます! へへっ」


『憎まれっ子、世にはばかります』

【王都】


女「ふう……ちかれたー」

女「でも、ここに来たらそうも言ってられないよね。どうせもうそろそろ騒ぎになってるだろうし……」

女「何か変装した方がいいかもなあ。バレたら困るし……」

女「お金は……」チャリン

女「途中で拾った銅貨が一枚だけ……」


女「」グギュルルル……

女「お腹も空いたよお、でも何も買えないよお」


女「むうう……。何するにしても、まずはお金かあ」

女「どうやって手に入れたらいいかなあ……」


コンマ↓、一桁
123:服を売る
456:バイトを探す
789:こんな時こそ知識チートを!
0:誰かに声をかけられる

女「確かカバンに」ゴソゴソ

ドレス「」ジャジャン!!
ドレス「」ジャジャン!!
ドレス「」ジャジャン!!

女「…………」


女「これ、売って大丈夫なの……?」

女「いや、でも、まともな服って王宮にはこれしかなかったし……」

女「うーん……」


コンマ↓、一桁
12345:今、着ている普通の服を売る
67:売っても大丈夫そうな店を探す
89:いいや、このドレス売っちゃお
0:怪しげなお店を発見!

女「そうだね。これは流石にやめとこ」バタン

カバン「閉まりまーす」


女「今、着ているのは最初に着てた普通の服だから大丈夫なはず」

女「あんなドレス売ったら、すぐに噂になりそうだし、こっちにしよ」

女「で、そのお金でやっすい服を買って」

女「余ったお金でご飯を食べよう、いえーい!」


女「どっか服屋はないかなあっと」テクテク


『慎重に行動しています』

【服屋】


商人「ふむふむ、この服を」シゲシゲ

女「はい。お願いします。それで、別の安い服を買いたいんですけど」

商人「ふうむ……。別の安い服ね」シゲシゲ

女「いくらぐらいになりそうですか?」

商人「【コンマ↓】」


1:二束三文
23:服とご飯代だけ
45:加えて、どこかに一泊出来るぐらい
78:二泊ぐらいいける
9:いや、三泊はいける
0:一週間余裕

ミスして6抜けてたけど、
1、23、45、67、89、0の順なんで、二泊ぐらいで

商人「なかなか良い服ですね。これは高値で売れそうだ」

女「おおっ」

商人「こんなものでどうでしょう?」チャリン

女(ん? これって多いの? 少ないの?)

女(相場がわかんないんだよね……)


ボンッ!!

妖精「多い方ですよ、御主人様!」

女「きゃう!」ビクッ


商人「?」


『普通の人には妖精は見えません。声も聞こえません』

ここまで
次回、二日の内に潜伏先を探せ!

【路地】


女「あー、びっくりしたあ。いきなり来るんだもん」

妖精「私はいつでもどこにでも来ますよ!」エヘン

女「まさか風呂場とかも?」

妖精「…………」

女「こらちょっとその沈黙は何よ」


『前科持ち……?』

妖精「それはともかく御主人様」

女「ちょい待て」

妖精「これで、二日ぐらいは過ごせるお金が手に入りましたね」パタパタ

女「覗きは? してたな、コノヤロ」

妖精「とりあえず、ご飯を食べに行きましょう。安くて美味しい食堂がこちらにありますよ」パタパタ

女「こら、逃げんな!」タタタッ


『何はともあれ、食事です』

【食後】


女「はう……。ご馳走さま」

女「美味しかったあ」

妖精「それは良かったですね、御主人様!」

女「何かよくわかんないごった煮のシチューだったけど、後を引く美味しさだね、あれ」

女「高級な物をずっと食べてたせいか、ああいう味つけのって何故か懐かしく感じる」

女「時々、カップ焼きそばを無性に食べたくなるあの感覚に近いかも」

妖精「それはちょっとよくわかりませんけど!」


『たまにありますよね?』

妖精「それで、御主人様! これからどうしますか?」

女「とりあえず、変装しとこっか。バレるとまずいし」

女「何か変装に使える化粧道具とか買わないと駄目かな? それとも帽子とかだけで平気かな?」

妖精「どうでしょう! そこまでは流石に私でもわからないので!」

女「お金は……と」チャリチャリ

女「これで化粧道具とか買える?」

妖精「買えますけど、一泊分が減っちゃいますね!」

妖精「帽子だけなら安いので、二泊行けますよ! どうしますか、御主人様!」

女「うーん……」


コンマ↓、決断
一桁
12345:念には念を!
678:帽子だけでいっか
9:むしろ、何もいらない
0:泥でも塗っとこ

女「念には念を入れて、やっぱ買っとこ」

女「変態妖精、化粧道具とか売ってる場所教えて」

妖精「変態じゃありません! ちょっと欲望に素直なだけです!」プンプン



コンマ↓、変装の出来映え
一桁
123456:上手
78:そこそこ
9:アカン
0:ハリウッドの特殊メイク級

【化粧道具を購入後】


女「エロ妖精ちゃん、変装の知識インストールよろで」

妖精「十分ぐらいかかりますけど、いいですか?」

女「ん。今なら平気。誰もいないし」

妖精「それじゃあいきますよ、御主人様。えいっ!」ドスッ!!

女「ふぎゃあっ!!」ビクンッ


妖精「えっと、変装の項目はと」カチカチ

妖精「これでいいですね。開始です!」ポチッ

女「あばばばばばば!」ビクビク


妖精「ふぅ。これで完了ですね」

女「」グテッ


『毎回、気絶する模様』


妖精「ついでなんで、御主人様に変装ほどこしときます」パフパフ

妖精「【コンマ↓】みたいな感じにしちゃいましょうか」チョイチョイ


一桁
123:田舎の村娘
456:ちょっと色っぽいお姉さん
789:品の良い美人
0:オッサン

【十分後】


妖精「御主人様、どうですか! 私の腕は!」

妖精「もう完全に別人のようですよ!」サッ

鏡「なんや、色っぽい姉ちゃんやなあ」

女「ういいええ?」


『キャバ嬢の様に変わりました』


女「か、鏡よ鏡よ鏡さん。この世で最も色気のありそうな人は誰?」

鏡「嬢ちゃんやで」

女「そ、そんな」テレッ


『楽しそうです』

女「うん。変装も上手に出来たし、これなら誰も私と気付かないわよね!」

鏡「せやな」

女「となると、後は住む場所だよね。とりあえず衣食住は確保しとかないと」

鏡「せやな」

女「それで、ツテを見つけて関所を越えて」

女「私の野望を叶えるのよ、ふふふふふふ」

鏡「悪い顔してんなー、嬢ちゃん」


『後は潜伏先だけの模様』


女「となると、問題はやっぱりお金なんだよねえ」

女「住む場所もツテもお金がないとどうにもならないもんね」

女「ちょっと一攫千金しとかないとまずいかな?」


『簡単に言います』

女「エロ妖精ちゃん、エロ妖精ちゃん。お金どうにかならない?」

妖精「なりませんよ、御主人様! 自分でどうにかして下さい!」

女「だよねえ」


『はい』


女「服はさっき売っちゃったし……」

女「となると、後は……」



コンマ↓、一桁
1234:働こう
5678:知識チートでどうにか
9:ホームレス生活
0:女神様ー!

女「働こっかな」

女「汗水流して地道に努力よ! おーっ!」


『真面目な子のようです』


女「エロ妖精ちゃん、って事で求人広告とかない?」

妖精「この時代は店の前に貼り紙がメインですね! 後は酒場とかで聞いてみるのもいいと思いますよ!」

女「にゃるほど」


コンマ↓、一桁
1234:お店を回る
5678:まずは酒場へ
9:おや、何だか色っぽいお姉ちゃんがいるじゃないか
0:スカウトされる

【酒場】


カランコローン


女主人「ん? お客さん、酒場は夕方からの営業だよ。まだ準備中」

女主人「悪いけど、出直しとくれ」


女「あ、違うの。飲みにきたんじゃくて、私、働く場所を探してて」

女「それで、酒場を訪ねてみたらどうかって言われたものだから」


女主人「ああ、そうかい。ま、どっちにしろ夜に来て欲しかったんだけどね」

女主人「まあいいや。それで、職の斡旋だっけ?」

女「うん」

女主人「そうさね。それなりにあるけど……」

女主人「お嬢さんだと、どうだろねえ……」

女主人「【コンマ↓】とかどうだい?」


一桁
1:娼館
2:カジノ
3:服屋
4:八百屋
5:食堂
6:教会
7:酒場
8:魔術師助手
9:雑貨屋
0:怪しげなお店

女「しょうかん?」

女主人「そ。夜のお店」

女主人「お嬢さん、色っぽいし、そういうのが大丈夫って言うなら向いてると思うんだけど、どうだい?」

女(しょうかんって何?)

妖精「あんな事やこんな事をするお店ですね!」ワクワク

女「What!?」


『見た目で判断された様子』

女「え、えとその」オロオロ

女主人「ん? どうしたんだい?」

女「そこ……。ど、どんな事をするんですか……?」

女「程度によっては断りたいんですけど……」

女主人「なんだい、見た目によらず、ずいぶんとウブな子だね」

女主人「まあ、確かにそういうのは酷い所もあるからねえ。気持ちはわかるけども」

女「はい!」

女主人「そうだね。そこでしてもらう事を具体的に言うと……」


コンマ↓、一桁
123:お酒を出してお喋りするだけの健全な所
456:ソープ
789:SMクラブ
0:ただの客引き

女主人「木馬のオモチャに乗って、ムチを使ってお馬さんごっこをしたり」

女「はい、アウトー!! アウトー!!」


『オブラートに包んでもダメな模様』


女「他に! 他にないの! もうちょっとまともなとこ!」

女主人「なんだい、ワガママな娘だねえ、まったく……」

女主人「そうだね。それなら【コンマ↓】とかはどうだい?」


一桁
1:踊り子
2:カジノ
3:遠洋漁業
4:郵便屋
5:食堂
6:教会
7:サーカス
8:魔術師助手
9:雑貨屋
0:怪しげなお店

女「薬屋……?」

女主人「そう。そこの店主が実験だ……店員を探していてね」

女主人「お給金をはずむから、何とか一人都合をつけてくれって、前から言われてるんだよ」

女主人「なんとお給金は普通の仕事の三倍は出すって程の条件でさ」

女主人「それでもまるで誰もやりたがらな……引く手あまただったんだけど、お嬢さん、どう?」

女主人「そこの店の面接を受けてみる気はないかい?」


女「…………」


コンマ↓、一桁
123:いくらなんでも怪しすぎ。やだ
456:やります! やったー!
789:面接を受けてから考える
0:???「やめとけやめとけ、お嬢さん」

ここまで
次回、大丈夫か女!?

女「それ、やります! やったー!」

女主人「へえ、やってくれるのかい」

女「はい。だって、お給金三倍だし!」

女「面接受けます! やります!」

女主人「そうかい。そりゃチョロ……やる気満々で助かるねえ」

女主人「あんたがその気なら特別に私が口をきいておくよ。面接なしで大丈夫なよう、口利きしてあげるから」

女「ホントですか! 助かります!」

女主人「いやなに、いいって事さ。それじゃ、ちょっと待っておくれよ」カキカキ

女主人「はい、これ。私からの保証書だよ。まるで世間知ら……めちゃくちゃ良い子だって書いておいたからさ」

女主人「これを持っていけば、身元証明とかもなしですぐに雇ってくれるよ」

女「わあ! ありがとうございます! ラッキー!」

女主人「それじゃ、あんた、ここにサインして。ここね。あと、拇印も」

女「はい!」カキカキ、ペタッ

女主人「うん。これで契約は完……保証書の形式は整ったから」

女主人「それ持って、ここの薬屋まで行きな。地図もついでに渡すから。はい」つ 地図

女「何から何までありがとうございます!」



『薬屋の場所を記した地図と、怪しげな保証書を手に入れました』

【王都、隅の隅】


女「かなり町外れまで来ちゃった。地図によると、ここのはずなんだけど……」テクテク



魔法薬屋「Huhuhuhuhuhu、Welcome……」



女「あ、ここだ。って、何か童話に出てきそうな魔女の住みかみたい」

女「あれ? 看板が魔法薬屋……?」

女「普通の薬屋じゃないんだ。へー……」

女「私、魔法薬とか全然知らないんだけど、大丈夫かな?」

女「んー……」


女「【コンマ↓】」


一桁
123456:事前に魔法薬の知識インストール
78:ま、いっか。後で
9:平気、平気ー
0:おや、店の中から話し声が……

女「いいよね。そんなの」

女「習うより慣れろってやつ。そっちの方が面白そうだし」

女「それに、あんまりにも知ってると向こうの人から怪しまれるかもだし」

女「さ、行こ行こ」テクテク


『警戒心は0の様子』


女「こんにちはー」ガラッ



魔法薬屋「You must be a fool,HAHAHAHAHA……!」

【魔法薬屋、店内】


老婆「いらっしゃい、いっひっひっひ。何の御用で?」

女(おおう。ホントに魔女っぽい人が……!)


女「あの、私、ここに働きに来たんです。酒場のおかみさんから、紹介されて」

老婆「ほほう。働きに」

女「はい。これ、おかみさんからの紹介状なんですけど」サッ

老婆「どれどれ」ピラッ



紹介状「この子、アホの子やで^^」

紹介状「実験台に丁度いいんちゃう?^^」



老婆「いっひっひっひ。なるほど、なるほど。確かに」

女「どうですか? 雇ってもらえます?」ドキドキ

老婆「ああ、もちろんだとも。そういう事なら問題ないさね」

女「やった!」


『就職が決まりました』

老婆「それで、雇うにつれてあんたの方から何か条件とかあるかい?」

老婆「見返りとかね。何でも言っとくれ。きひひひひ」

女(条件? 見返り……?)

女(あ、労働条件の事かな?)

女「あの、特にないですけど、出来れば住み込みみたいなのがいいかなって。泊まる場所がないんで」

老婆「ひひひひひ。住み込みかい。そりゃいい。他に何もなくて、しかも住み込みとはね。あんた、ここの事を何も聞いてないのかい」

女「え、まあ……」

老婆「なるほど、紹介状に書いてある通りの子だね。こりゃ都合がいい」

女「そうなんですか?」

老婆「ああ、ええとも、ええとも。ぴったりの人材じゃて。きひひひひひ」

女(何か気に入られたっぽい! やった!)


『…………』

女「それで、どんな仕事をするんですか、私?」

老婆「ん? ああ、そうさね……」

老婆「まずは店番をしてもらおうかね」

女「店番ですね。あ、でも、私、魔法薬の事をほとんど知らないんですけど……」

老婆「構やしないよ。お客が来たら私を呼んでもらえりゃいいからね」

老婆「ここは滅多に客が来ないから、気にする事はないよ」

女(あんまり繁盛してないのかな……?)

老婆「とりあえず、そこのカウンターにずっといておくれ」

女「あ、はい」トテトテ

老婆「それじゃ、私は奥に行ってるからね。何かあったら呼んどくれ」

女「はい」

老婆「呼ぶだけでいいからね。絶対に奥まで入るんじゃないよ」

女「あ、はい……」


『何か秘密がありそうです』

【しばらく後】


ゴリゴリ、ギコギコ、ガリガリ……


女「奥から何か妙な音が聞こえるなあ……」

女「薬の調合してるのかな? 年取ってるのに大変だなあ」


『…………』


ピタッ


女「あ、終わったっぽい」


ジャー、ゴシゴシ、フキフキ


女「今度は水をかけてるのかな……?」

女「掃除……? 調合で汚れちゃったのかな?」

女「こんなに念入りにするなんて、よっぽど綺麗好きなんだね、きっと」


『謎は深まるばかりです』

ガラッ


女「あ、出てきた」


老婆「ふう……疲れたねえ。歳を取ると駄目だね、ホント」トントン

女「お疲れさまでーす。休憩ですか?」

老婆「そんなとこだね。それで、あんたの方はどうだい?」

女「お客さん、まだ一人も来てないんで……」

老婆「ひひひひ。まあ、そうだろうね。さぞかし退屈だろう?」

女「ちょっとだけ」テヘ

老婆「丁度いい。あんたも少し休憩しな。今、紅茶を淹れてやるから」テクテク

女「あ、ありがとうございます!」

老婆「ほれ、生憎、お茶菓子はなくてね。紅茶だけだが構わないかい?」

女「はい!」

老婆「それじゃ、あんたの分はここに置いとくよ。私はまた奥で一仕事するから」ソッ

女「どうもです!」

老婆「いやなに、礼を言われる様な事じゃないさ。きひひひひ」


老婆「それじゃ、さよならじゃな」テクテク

女「はい。頑張って下さい」



紅茶「…………」ゴゴゴゴゴ……

女「見かけによらず、いい人だね、あのお婆ちゃん」


紅茶「…………」ゴゴゴゴゴ……


女「さーてと、それじゃ置いていってくれた紅茶を飲もっと」ルンルン


紅茶「飲むのか……? この俺を……?」ゴゴゴゴゴ

紅茶「この俺を飲もうというのか、女ァァァァ……!!」ゴゴゴゴゴ……


女「ん? あれ、この紅茶……」


コンマ↓、一桁
1234:スゴい美味しそう!
5678:何か色が変……?
9:ミルクティーにしよっ!
0:妖精ちゃん、登場!

女「見かけによらず、いい人だね、あのお婆ちゃん」


紅茶「…………」ゴゴゴゴゴ……


女「さーてと、それじゃ置いていってくれた紅茶を飲もっと」ルンルン


紅茶「飲むのか……? この俺を……?」ゴゴゴゴゴ……

紅茶「この俺を何の確かめもせずに飲もうというのか、女ァァァ!!」ゴゴゴゴゴ


女「ん? あれ、この紅茶……」


コンマ↓、一桁
1234:スゴい美味しそう!
5678:何か色が変……?
9:ミルクティーにしよっ!
0:妖精ちゃん、登場!

すまん、二重書き込み
>>803はなしで

女「……何か色、違くない?」

紅茶「そうだ、女。よく気が付いたな」ゴゴゴゴゴ……


女「んー……でも、こういう紅茶なのかな?」

紅茶「どう受けとるかは貴様次第だ」ゴゴゴゴゴ……


女「でも、お婆ちゃんが折角入れてくれたものだし……」

女「飲まないと失礼だよね」

紅茶「…………」ゴゴゴゴゴ……


女「んー、でも、お婆ちゃん、もしかしたらボケが始まってるのかもしれないしなあ」

女「変なのと間違えて淹れちゃったのかもしれないし……」

女「【コンマ↓】」


一桁
123:妖精ちゃん、カモン!
456:ま、いっか。飲もっと
789:悪いけど、こっそり捨てちゃお
0:婆ちゃんに飲ませてみる

ここまで
多分、また後で
次回、紅茶には何が……?

女「ま、大丈夫だよね、きっと」

女「いくら間違っても毒とか入ってる訳ないし」テヘ

女「それじゃ、いただきまーす」ゴクッ

紅茶「…………」



紅茶「飲んだな……」ゴゴゴゴゴ

紅茶「俺があれほど忠告してやったにもかかわらず……」ゴゴゴゴゴ

紅茶「貴様はこの俺を飲んだのだ……!!」ゴゴゴゴゴ


紅茶「もう遅い……」ゴゴゴゴゴ

紅茶「貴様はこれから俺の真の力を思い知るだろう……!」ゴゴゴゴゴ

紅茶「覚悟しろよ、女ァァァァ!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ



女「ん?」

女「これ……味が……」

女「んぐっ!!」ビクンッ!!



紅茶「時は止まった!!」ドドドドド



コンマ↓、何が入ってた?
一桁
1:媚薬
2:睡眠薬
3:体力増強剤
4:魔力増強剤
5:ただの塩
6:毒
7:怪物化
8:透明化
9:惚れ薬
0:惚れられ薬

女「」スーッ……

女「ん?」

女「あ、あれ? 何か体が消え……!」フッ……



紅茶「そして、時は動き出す」パチンッ



浮いてる服だけ「な、何これ!?」

浮いてる服だけ「ちょ、ちょっと、どういう事!?」アセアセ

浮いてる服だけ「体が見えないんだけど!? え、え、何で!?」オロオロ




老婆「ほほう。まさか成功するとはな。きしししし」ニマリ


『透明人間に変わりました』

浮いてる服だけ「お、お婆ちゃん、ちょ、大変なんだけど!!」

浮いてる服だけ「さっきの紅茶飲んだら、何か体が見えなくなって!」アセアセ


老婆「そうだろう、そうだろう。私が開発した透明になる薬だからね」


浮いてる服だけ「!?」


老婆「良かったじゃないか、いっひっひっひ。透明になったら、好きな事が好きなだけ出来るじゃろうて」

老婆「あんた、得したねえ。きひひひひひ」


浮いてる服だけ「ふ、ふざけないでよ! お婆ちゃん、これすぐに元に戻して!」


老婆「【コンマ↓】」


一桁
123:元に戻す薬なんかないよ
456:仕方ないねえ
789:元に戻してほしけりゃ言う事をききな
0:実はとっても良いお婆ちゃん

浮いてる服だけ「はあ!?」

老婆「ほうら、元に戻して欲しいんだろ?」

老婆「なら、私の言う事をききな」

老婆「そうしたら、すぐにでも戻してやるとも」

浮いてる服だけ「【コンマ↓】」


一桁
123:いやだ!
456:ぐっ、わかったわよ!
789:内容による
0:透明でいいや

浮いてる服だけ「ああもう、わかったから!」

浮いてる服だけ「言う事をきくから早く元に戻して!」


老婆「きひひひひ。そうでなくちゃね」

老婆「なら、あんたにはこれから一仕事してもらおうか」

浮いてる服だけ「何をするの!」

老婆「なに、簡単な事だよ」

老婆「そのまま透明になった状態のままで王宮に忍び込んで、何か高価な宝石を盗んでおいで」

浮いてる服だけ「!?」

老婆「あたしゃ、実は今、巷を騒がせている怪盗の一人でねえ。きひひひひ」

浮いてる服だけ「はいい!?」

老婆「あんたには、その片棒を担いでもらうよ。折角、透明になったんだ。これを利用しない手はないからね」

浮いてる服だけ「そ、そんな!」


『ようやく伏線が回収されました』

老婆「さあ、話はもうわかっただろう。とっととお行き」

老婆「なるべく高価な物を幾つも盗んでくるんだよ」

老婆「でないと、あんたは永遠にそのまま透明でいてもらうからね!」


浮いてる服だけ「うっ……!」


コンマ↓、決断
一桁
123:嫌だけど仕方ない
456:こんな時の知識チート
789:お婆ちゃんと対決、力ずくで解決する
0:これは逆にチャンス?

浮いてる服だけ「こうなったら……!」

老婆「?」

浮いてる服だけ「覚悟しなさい、お婆ちゃん!」

浮いてる服だけ「その内、世界中の王となる私の犠牲第一号になってもらうわよ!」

浮いてる服だけ「私の拳があんたを赦さない! ボコボコにしてやるんだから!」

老婆「!?」


『いざ、尋常に勝負!』


コンマ↓、婆ちゃんの戦闘力
一桁
123:激弱
456:鬼強
789:魔術師クラス
0:逃走

コンマ↓2、女の戦闘力
12:激弱
345:見た目通り
67:実は強い
89:頭脳戦が得意
9:ボッコボコにされました
0:助太刀登場!

浮いてる服だけ「行くわよ、てりゃ!」タタタッ

老婆「ふん。跳ねっかえるんじゃないよ、小娘が!」

老婆「重力魔法!」サッ


浮いてる服だけ「え?」

ズンッ!!!

浮いてる服だけ「ふぎゃあ! 重い!!」ベタッ


老婆「百年経ってから出直してくるんだね。ふぇっへっへっ」


『あっさり勝負がつきました』

老婆「さてと。それじゃあ、次は生意気な事を言えないよう、この服を刻んでやるかね」チャキッ

浮いてる服だけ「!?」


老婆「いっひっひっひ。すっ裸なら、もう嫌とも言えないだろ。どのみち服は脱がなきゃいけないんだし」ジョキジョキ

ハサミ「暴れると別のところも刻んでまうでー^^」

浮いてる服だけ「や、ちょ、そんなっ!!」



妖精「はう」ドキドキ、ワクワク


老婆「いっひっひっひ。これでよしと。この服はもうゴミだね。それ」ポイッ

服「我が命、かくも短きものになろうとは……! 無念!!」

透明女「いやあああっ!」


『服は切られて捨てられました』

『完全に透明と化した模様』

ここまで
次回、王宮まで盗みに?

【路地裏】


透明女「うっ、うっ……」シクシク

透明女「お婆ちゃんだから勝てると思ったのに……ううっ」シクシク


『魔法のある世界ですから』


透明女「身ぐるみ剥がされて、持ち物全部盗られて追い出されちゃった……うああ」シクシク



妖精(見えないけど、全裸とか興奮しまふ!)ドキドキ


透明女「どうするの、これから……。うううっ」シクシク


コンマ↓、一桁
123:仕方ない、盗みに
456:こんな時の(ry
789:持ち物を取り返しに忍び込む
0:困った時の女神様

透明女「妖精ちゃん、妖精ちゃん!」


ボンッ!!

妖精「はい、何でふか、御主人様!」パタパタ


透明女「これ、何とかして! どうにか元に戻る方法ないの!?」


妖精「【コンマ↓】」


一桁
1:ありません!
2345:解除薬を作ればいいんです!
678:呪いを解くアイテムで治ります!
9:あのお婆ちゃんしか治せません!
0:お任せを!

透明女「呪い……?」

妖精「はい、御主人様!」


『どうやら呪われている模様』


妖精「御主人様の今の状態は呪いを薄くした様なものなので」

妖精「痛いが弱すぎてかゆいになるように、呪いが弱すぎて透明になっているんですね!」

妖精「なので、呪いを解くアイテムで一発です! すぐに治りますよ!」


透明女「やった! 治るんだ! 良かったー!」


『それほど強い呪いではないようです』

透明女「で、その呪いを解くアイテムってどこにあるの?」

妖精「それは【コンマ↓】ですね!」


一桁
12:教会
34:王家の秘宝
56:聖地
78:そこらの雑貨屋
90:自分で作れる

透明女「お、王家の秘宝……!?」

妖精「はい! この国にはその一つしかありません!」パタパタ


『結局、王宮にあるようです』


透明女「ちょ、ちょっと! さっき簡単に治るって言ったじゃない!」

妖精「はい! それさえあれば簡単に治りますよ!」

透明女「ずるい! 詐欺よ、こんなの!」

妖精「?」


『道のりは困難のようです』

透明女「ううっ……。結局、王宮に忍び込むしかないの……」

妖精「今の御主人様なら余裕ですよ! 透明ですから!」

透明女「でも、裸なの! 恥ずかしいでしょ!」

妖精「見えないから平気ですよ!」

透明女「こっちは見えてるの! 全裸で町を歩くなんて無理でしょ!」

妖精「露出プレイみたいで興奮しますね!」ワクワク

透明女「エロ妖精! このバカアッ!」


『潜入に関してはお手のものです』

【一方、その頃、王宮では……】


騎士隊長「そうか……。怪しげな者は関所を通過していないか」

騎士「はい。また、これからは関所の通行を厳しくする様に伝えておきました」

騎士隊長「うむ。となると……」


騎士隊長「あまり楽観視は出来ないが、姫様はまだ、ここ王都にいる可能性が高いという事だな」

騎士「恐らくは」

騎士隊長「ならば、王都に人員を集中させろ。怪しげな者を見かけたら通報するよう、布告も出せ。褒美を取らせると言ってな」

騎士「ははっ!」


騎士隊長「これで見つかれば良いが……」


『怪盗が関与しているので、通報される恐れはありません。まず無理でしょう』

【その日の深夜。王宮、中庭あたり】


妖精「」パタパタ

妖精「今なら誰もいません。大丈夫ですよ、御主人様!」

「ん。そりゃ」


銅像「動きまーす」ガガガガガ……


透明女「」ヒョコッ

透明女「まったく。またここに戻ってくる事になるなんて……」

透明女「しかも裸で。もう!」プンプン


妖精「御主人様、静かに行かないと見つかりますよ!」

透明女「わかってる! ううっ」



『スネーク開始です』

透明女「で、エロ妖精。その秘宝があるのは王宮の宝物庫で合ってるのよね?」

妖精「はい!」

透明女「それで、宝物庫の鍵は国王が保管してるのね」

妖精「はい。鍵はそれ一本きりですね。スペアはありません!」

透明女「となると、まずは国王から鍵を気付かれないよう取ってこないとダメって事かあ」


透明女「とりあえず、国王の部屋まで行くわよ」タタッ

妖精「はい!」パタパタ

【国王の部屋、扉前】


兵士1「」ビシッ

兵士2「」カツカツ、カツカツ……

兵士3「」カツカツ、カツカツ……



透明女「むう……。流石、国王の部屋の前」

妖精「警備の兵士が何人も通路を巡回してますね」

透明女「しばらく待ってたら、隙を見て中に入れるかな、妖精ちゃん?」

妖精「隙は出来るかもしれませんけど、ここも扉を開けるには鍵が必要ですよ、御主人様!」

透明女「あ、そっか……。むう……」


コンマ↓、一桁
12345:こんな時の知識チート!
67:メタルギアソリッド!
89:地道に一つ一つ進んでいく
0:妖精ちゃん、大活躍!

『いつもの慎重癖が出ました』


透明女「一個一個、ゆっくり行こっか。慌てたらすぐに見つかりそうだし」

妖精「透明になってるから、そんな簡単には見つからないと思いますよ、御主人様?」

透明女「それでもよ! 第一、私、裸! 恥ずかしい!」

妖精「そうですか。まあ、御主人様がそう言うなら」パタパタ

透明女「まずは、国王の部屋の鍵からね。妖精ちゃん、場所は?」

妖精「それなら護衛兵の隊長が持ってますね!」

透明女「じゃあ、まずはその隊長から鍵を取りに行くわよ」タタッ

妖精「はい!」パタパタ

【護衛兵の詰所】


兵隊長「」カキカキ

兵隊長「ふう……。夜間の事務仕事はこたえるな。目が疲れる」



コンマ↓、詰所には何人いる?
123:兵隊長一人
456:+兵士一人
789:+兵士二人
0:ウジャウジャ

兵士「お疲れ様です、隊長」

兵隊長「ああ」

兵士「少し休憩しませんか、紅茶淹れますよ」

兵隊長「そうだな、頼む」


パタンッ……


兵隊長「ん?」

兵士「どうしました、隊長?」

兵隊長「今、少しだけそこの扉、開かなかったか?」

兵士「え? いや、私は見てませんが……」

兵隊長「…………」


コンマ↓、一桁
12345:気になる
67:気のせいか……?
89:気のせいだな
0:物音が!

兵隊長「気になるな」

兵士「え?」

兵隊長「おい、もう忘れたのか? 姫様がつい昨日、ここからいなくなったんだぞ」

兵士「は、はいっ!」ビクッ

兵隊長「その責任を取らされて、前の兵隊長は【コンマ↓】された……」

兵隊長「それを忘れるな!」

兵士「すみません!」


透明女「!?」


コンマ↓、前任の兵隊長の運命
一桁
123:左遷
456:解雇
789:罰金&謹慎
0:打ち首

兵士「そうでしたね……」

兵士「辞めさせられて……」

兵士「とても【コンマ↓】な人だったので……」


一桁
123:良い人
456:悪い人
789:普通
0:極悪人

兵士「辞めさせられてラッキーとか思ってたんですけどね!」

兵隊長「ああ、全くだな! HAHAHAHAHA!」


透明女「」ホッ

透明女(良かったー。良い人だったら責任感じちゃってた)


『結果的に、世の中の為になったようです』

兵隊長「とはいえだ! 気を引き締めてかからないと駄目な事には変わりはない!」

兵士「ははっ!」

兵隊長「些細な事でも、敏感に反応しろ!」

兵士「はいっ!」

兵隊長「少し様子を見てくるぞ、お前もついてこい!」

兵士「はいっ!」


ガチャッ、スタスタ


透明女(ラッキー! これでこの部屋を調べられる!)


『得したようです』


バタンッ


透明女「よし! 妖精ちゃん、鍵のありかは?」

妖精「【コンマ↓】」


一桁
123:ここです、御主人様!
456:さっきの兵隊長が持ってます!
789:自分で探して下さい、御主人様!
0:おっと、忘れ物をしてしまった

透明女「え」

妖精「そこまでお手伝いはしませんよ!」

透明女「そんな!」


『時々、シビアになります』


透明女「もう! わかった、自分で探すもん!」

透明女「鍵、鍵、鍵はどこ?」ガサガサ


コンマ↓、一桁
123:あったー!
456:ない!
789:あったけど、どれかわからない!
0:一発ツモ!

透明女「」ガチャガチャ、バサバサ

透明女「ないんだけど!」


透明女「ちょっと、どこに隠してあるの!?」ガサガサ

透明女「鍵、鍵、鍵、鍵、早く!」ガサガサ



鍵「俺ならここやで^^」



『厳重に隠してあるようです』


透明女「は、早く見つけないと、あの人たち帰ってきちゃう!」アセアセ

透明女「どこ!? どこなの!?」ガサガサ


コンマ↓、一桁
123:あったー!
456:ない!
789:兵士「ただいまー!」
0:透明女「あ、お帰りー」

透明女「あ、あったー!」パアッ

鍵「」キラン


『国王の部屋の鍵を手に入れました』


透明女「後は片付けを!」アセアセ

妖精「あ、御主人様。もうすぐあの二人帰ってきますよ」パタパタ

透明女「Oh my god!!」


『代わりに、証拠隠滅する時間はなくなったようです』

ここまで
次回、引き続きステルス任務!

【廊下】


兵隊長「む。結局、何もなしか……」スタスタ

兵士「杞憂でしたかね」スタスタ


兵隊長「その様だな。だが、杞憂で終わるのが一番良い」

兵士「確かに」

兵隊長「何事もなく平穏無事であれば、それに越した事はないからな」

兵士「ええ、まったく」ガチャッ



部屋の中「くっちゃくっちゃやで^^」



兵隊長「さて、詰所に戻ってきた事だし、休憩の続きをするか。兵士、紅茶を頼む」

兵士「ええ、了解です」コポコポ


兵隊長「って、何だこれは!? 泥棒でも入ったのか!?」

兵士「What happened!?」


『犯行が発覚しました』

【離れた通路】


ワーワー、ギャーギャー


浮いてる鍵「」タッタッタ

浮いてる鍵「ヤバ! やっぱりバレちゃったみたい!」

妖精「それはそうですよ、御主人様! 部屋の中、ぐちゃぐちゃでしたから」パタパタ

浮いてる鍵「仕方ないでしょ! とにかく、今の内に国王の部屋まで急いで行くわよ!」タッタッタ

妖精「スクランブルですね! 頑張ります!」パタパタ



時間「ふふふ。果たして間に合うかな?」

浮いてる鍵「絶対、間に合わせてやるんだから!」タタタッ



『時間との勝負のようです』

【国王の部屋の前】


兵士1「おい、何か向こうが騒がしいぞ」

兵士2「何かあったのか?」

兵士3「もしかしたら賊を発見したのかもしれん、俺達も行くか?」

兵士1「よっしゃ、俺は行くぞ! 手柄を立てるチャンスかもしれないしな!」タタタッ

兵士2「あ、おい! 勝手に持ち場を離れるな!」


兵士3「いや、待てって。もし本当に賊だったとしたら、この場合、俺らが行かない事の方が問題になるんじゃないか?」

兵士3「俺らが行かなかったばっかりに取り逃がした……なんて事も有り得るだろ?」

兵士2「それはそうかもしれないが……」



兵士達の決断、コンマ↓
123:二人揃って騒ぎのある方に向かう
456:一人だけ向かって、もう一人は残る
789:二人とも残る
0:本当に怪盗が現れる

兵士3「とにかく、非常時にマニュアル通り動くってのはバカのやる事だ」

兵士3「ほら、来い! お前も行くぞ!」

兵士2「わ、わかったよ! 行けばいいんだろ!」

兵士3「おう!」タタタッ

兵士2「大丈夫か……?」タタタッ



落ちてる鍵「…………」



妖精「ラッキーでしたね、御主人様!」

落ちてる鍵「イエイ! 気付かれずに、誰もいなくなったよ!」


『後は侵入するだけです』

落ちてる鍵「それじゃあ、鍵を差し込んでと」フワリ

浮いてる鍵「」カチャッ


扉「開きまーす」ギギギッ


浮いてる鍵「」ササッ

浮いてる鍵「で、扉を閉めると」バタンッ

浮いてる鍵「とどめのロック」ガチャッ


扉「鍵かかりまーす」


浮いてる鍵「侵入成功! バンザーイ!」

妖精「やりましたね、御主人様!」


『後は、宝物庫の鍵だけです』

浮いてる鍵「で、妖精ちゃん! 宝物庫の鍵はどこ?」

浮いてる鍵「また自分で見つけろとか言わないでよ、頼むから!」

妖精「【コンマ↓】」パタパタ


123:残念ですけど、自分で見つけて下さい!
456:大丈夫です! 向こうにありますよ!
789:国王が肌身離さず持ってます!
0:そこに置いてあります!

妖精「世の中そんなに甘くないですよ、御主人様!」

妖精「自分で探しやがって下さい!」 パタパタ

浮いてる鍵「ああもおおおおう!!!」


『シビアな時はとことんシビアな妖精のようです』


浮いてる鍵「いい加減にしてよ! ここ、どれだけ広いと思ってるの!!」

浮いてる鍵「十部屋以上あるんだよ! その中から探し出すとか無理でしょ!」

浮いてる鍵「教えなさい! 妖精ちゃん! こら、この!」ペシペシ

妖精「はうっ!」


『どうやら我慢の限界がきたようです』

妖精「わ、わかりました、御主人様! 言いまふ!」アセアセ

浮いてる鍵「さあ吐け! 吐きなさい!」ペシペシ

妖精「鍵は【コンマ↓】です! そこにあります!」


浮いてる鍵「【コンマ↓】?」


一桁
123:寝室
456:すぐそこ
789:金庫の中
0:妖精ちゃんの逆襲

妖精「ほら、そこです! そこの鍵入れの中に」

宝物庫の鍵「」ジャジャン!!


浮いてる鍵「」


『隠す気0のようです』


妖精「だから教えなくてもすぐに見つけられると思ったんですよ!」プンプン

浮いてる鍵「ご、ごめん……」


『カッとなってやった。今は反省してます』

浮いてる鍵「じゃあ、これを持っていってと」サッ

宝物庫の鍵「」ピカーッ


『宝物庫の鍵を手に入れました』


浮いてる鍵「後は、宝物庫まで行って、秘宝を手に入れればオッケーと!」

妖精「はい!」

浮いてる鍵「よーし。となったらここに長居は無用よ。さっさと行きましょ」タタッ

妖精「そうですね」パタパタ



『誰にも気付かれずに逃走出来たようです』

【宝物庫前】


浮いてる鍵「」キョロキョロ

浮いてる鍵「よし。ここまで気付かれずに来れたわね」

浮いてる鍵「後は、ここに兵士がいなければ……」


コンマ↓、兵士はいる?
一桁
1:かなり厳重に見張っている
23:騒ぎのせいで、今はいない
45:いないけど、近付いてきている
67:いるけど、遠ざかっていってる
8:いるし、集まってきている
9:見つかった!
0:怪盗と鉢合わせ

【詰所】


兵隊長「侵入者だ! 全員、警戒を厳重にしろ!」

兵隊長「非番の奴等も叩き起こせ! 兵士の人数を増やせ!」

兵隊長「目を皿にして見つけろ! 猫の子一匹だって見逃すな! 必ず捕まえろ!」

兵士たち「はいっ!」


兵隊長「集まった人員は陛下・妹姫様・王妃様の部屋と宝物庫に集中させる!」

兵隊長「急げ! 絶対に賊を見つけ出せ!」

兵士たち「ははっ!」ダダダッ

【宝物庫前】


浮いてる鍵「くっ……。兵士が三人もいる……」


兵士1「」ビシッ
兵士2「」キョロキョロ
兵士3「」キョロキョロ


浮いてる鍵「しかも、めっちゃ警戒してる……。あれ、隙がないじゃん」


ドタドタ、ドタドタ

「おい、そっちだ! 急げ! お前たちは宝物庫の警備に当たれ!」


浮いてる鍵「!?」

浮いてる鍵「ま、まだ増えるの!? マズイ、どうしよ!」オロオロ



コンマ↓、一桁
12:人数が増える前に強行突破
3456:今の内に注意を反らせて、ステルス突破
789:ここは隠れて様子見
0:妖精ちゃん、頼んだ!

浮いてる鍵「よ……」

妖精「?」パタパタ

浮いてる鍵「妖精ちゃん、頼んだ!」ポーイッ

妖精「はにゅ!?」ヒューン


『妖精の扱い方が雑になってきました』


妖精「ご、御主人様! 何するんですか!」プンプン

浮いてる鍵「!!!(以心伝心)」

浮いてる鍵「!! ……!!!(以心伝心)」

妖精「ああもう! わかりました! 特別ですからね!」パタパタ


『何とか伝わった模様』

兵士1「いいか、二人とも気は抜くなよ」

兵士1「もし忍び込んだのが怪盗だったとしたら、狙いは確実に宝物庫だからな」

兵士2「ああ。わかってる。腕が鳴るぜ」

兵士3「とっ捕まえて、手柄を立ててやる!」


妖精「」パタパタ

妖精「ええと、えと、洗脳に関する項目はと……」ポチポチ

妖精「あ、これですね。じゃあ、まとめて三人に。えいっ!」ドスッ!!


兵士たち「ごふっ!!」×3


妖精「それで、倍速インストールにして……」ポチポチ

妖精「スイッチオンしちゃいます! それっ!」ポチッ


兵士たち「あばばばばばっ!!」ビクッ、ビクッ



『かなりの荒業のようです』

【2分後】


兵士4「兵隊長の命により、こちらに増援に来た」

兵士5「こちら、何か異常はあったか?」


兵士1「イエ、何モナイデス」

兵士2「異常ナシ」

兵士3「平穏無事デス」


兵士6「そうか。ならいい」

兵士6「気を引き締めていくぞ」


兵士123「ハイ」



『いざという時は味方になってくれるようです』

【宝物庫内】


浮いてる鍵「ふう……。危なかったあ」

妖精「感謝して下さいよ、御主人様!」プンプン

浮いてる鍵「うんうん。妖精ちゃん、ありがとー。良い子良い子」ナデナデ

妖精「あ……。えへへへへ」テレッ


『チョロい子のようです』

浮いてる鍵「それじゃ、早速、王家の秘宝とやらを見つけないとね」

浮いてる鍵「妖精ちゃん、どれがその王家の秘宝?」

妖精「そこにあるやつですね! 呪い解除の秘宝、破邪の鏡です!」


破邪の鏡「ええ。私にお任せなさい。全ての穢れを取り払いましょう……」キラキラ


浮いてる鍵「おおっ。キレー」


『光り輝いています』

妖精「その鏡に自分の姿をうつせば、御主人様の呪いは解けますよ!」

浮いてる鍵「へー、そうなんだ」


破邪の鏡「ええ。さあ、私をご覧なさい、あなたの真の姿を見せてあげます……」キラキラ


浮いてる鍵「じゃあ、早速」

妖精「」ドキドキ、ワクワク


コンマ↓、一桁
123456:あれ……? ちょっと待って
78:呪い解除
9:逆に呪いが
0:何故かパワーアップ

中途半端だけど、ここまで
次回、王宮からの逃走劇

男なら後先考えずに解呪するか鏡ぶっ壊すかしそうだな

男「いや、別に全然気にしないっすよ」
国王「何と心の広い……!」

こんな未来しか見えない

浮いてる鍵「妖精ちゃん、妖精ちゃん」

妖精「はい! 何ですか、御主人様!」パタパタ

浮いてる鍵「これ、今、解除したら私、生まれたままの姿じゃないの?」

妖精「ギク」

浮いてる鍵「こら、エロ妖精。あんた、知ってて黙ってたわね」グニニニ

妖精「ほ、ほんな事なひでふ。ほっぺた引っ張らなひで下しゃい」ワタワタ


『すんでのところで気付いたようです』

浮いてる鍵「そもそも、ここで解除したらこの後王宮を抜けるのも大変そうね……」

妖精「はひ……」イタイ……


浮いてる鍵「んー……困ったな。どうしよう……」

妖精「どうするんですか、御主人様!」パタパタ

浮いてる鍵「【コンマ↓】」


一桁
12:仕方ないかあ……。破邪の鏡は借りていこう
3456:泥棒、良くない。服を探す
78:ほとぼりがさめるまで待機
9:もういっその事、ここらの宝物を貰っていこう!
0:女神様、お願い!

浮いてる鍵「服を探して、それから解除するわよ」

妖精「また遠回りしますね、御主人様!」

浮いてる鍵「犯罪、ダメ、絶対。当たり前でしょ」

妖精「世界征服は良いんですか?」パタパタ

浮いてる鍵「そっちはOK」

妖精「???」


『基準がよくわかりません』

浮いてる鍵「さあてと、どうしようかな」

浮いてる鍵「妖精ちゃん、普通の服どこかに落ちてたりしない?」

妖精「【コンマ↓】」


123456:そんな都合のいい事ありません!
7:ありますよ、御主人様!
89:条件次第では御用意しますよ!
0:葉っぱ

浮いてる鍵「条件……?」


『嫌な予感がします』


妖精「世の中、甘くないです! タダだなんて虫が良すぎです!」

妖精「【コンマ↓】と交換しますよ!」

浮いてる鍵「!!」


一桁
1:記憶
2345:体
67:幸運
89:体力
0:宴会芸

浮いてる鍵「幸運……?」


『エロい事ではなかった模様』


妖精「はい!」

妖精「御主人様が今回得をした分の幸運を……」

妖精「次に幸運な事が起きた時と引き換えにします」


浮いてる鍵「それってつまり、次にラッキーな事があったら、それが帳消しになるって事?」

妖精「そうですね。運のバランスを取る為にそうなります」

浮いてる鍵「むむむむ」

妖精「どうしますか、御主人様?」

浮いてる鍵「【コンマ↓】」


一桁
1234:オッケー
5678:やめとく
9:事件発生!
0:初回特典

浮いてる鍵「やめとく」

妖精「またですか?」


『本当に慎重な時は慎重になる子です』


浮いてる鍵「それで何か大変な事が起こったら嫌じゃない」

浮いてる鍵「服ぐらいどうにかなるだろうし、それはしないもん」プイッ

妖精「」チッ

浮いてる鍵「ん?」

妖精「何ですか、御主人様?」キョトン

浮いてる鍵「え、ううん、何でもない……??」

妖精「」パタパタ



『もしかしたら妖精ちゃんは黒い子……?』

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次スレ

女「異世界転生、私SUGEEE!!」2スレ目【コンマ】
女「異世界転生、私SUGEEE!!」2スレ目【コンマ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1475912922/)

そして、ここまで
多分、また後で
次回、服探し

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