橘ありす「教育実習フレデリカ?」 (53)



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橘ありす「帰ってきた家電アイドルフレデリカ?」
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-----学校-----


橘ありす(ふぅ……、久々の学校ですね……)

ありす(最近はお仕事が忙しかったですが、勉強の手を抜くわけにはいきません)

ありす(まぁある程度は予習をしていますし、わからない箇所は卯月さんにメールで送れば3秒以内に正確な解説が返ってきますし……)

ありす(……あれ、どうなってるんでしょうか。……いえ、深く考えるのはやめておきましょう)

「あ、おはよー! ありすちゃん! 久しぶり!」

ありす「おはようございます。お久しぶりです」

「この前のテレビ、見たよー!」

ありす「ありがとうございます……。どうでしたか?」

「うん! すっごい面白かった! お笑い芸人みたいだったよ!」

ありす「アイドルですけど!?」


「お! 橘じゃん! 今日は登校する日なのか?」

ありす「おはようございます。そんなに休むわけにもいきませんからね」

「いやー、毎日のようにテレビ出てるもんな! 次はM-1ぐらんぷり?」

ありす「アイドルだって言ってるじゃないですか!!!」

「あ! 芸人顔負けのツッコミを見せていて今後バラエティ番組などへの更なる出演が予想されるありすちゃん! おっはよー!」

ありす「開口一番でそんな説明口調!?」

「あの金髪の人とのコンビ名は何にするの?」

ありす「せめてユニットって言ってください!!! いや組まないですし!!!」


ガラガラ

先生「はーい、みんな席についてー」

ありす「ほらみなさん、朝礼の時間ですから、戻ってください」

「「「えー……」」」トコトコ

先生「橘さんは人気者ですね」

ありす「面白がってるだけですよ……、まったく……」

先生「だがそれも今日までだ」

ありす「先生!?」

先生「冗談です」

みんな「「「HAHAHA!!!」」」

ありす「このクラス、まともな人間がいないんですか???」


先生「今日は皆さんに、大切なお知らせがあります」

ありす「?」

先生「なんと、新しいお友達が増えることになりました!」

ありす「え! 転入生ですか!」

みんな「「「Fuuuuuu!!!」」」

ありす「なんでみんなさっきからテンションがアメリカンなんですか!?」

先生「では、早速きてもらいましょう。宮本さーん」

ありす「みやも……、えっ……?」


ガラガラ

宮本フレデリカ「盆じゅーる♪ 宮本フレデリカだよー!」

ありす「その日本要素いります?」

みんな「「「わぁーっ!!!!」」」

ありす(ここは普通に驚くんですね)

先生「というわけで、今日1日、みんなの先生になってくれる宮本フレデリカさんです」

フレデリカ「よろしくねー!」

ありす「って、フレデリカさんが……先生……!? てっきりこっちに混じって受けるのかと」

フレデリカ「フレちゃん相手なら何を言ってもいいわけじゃないよー???」


ありす「えっと……、フレデリカさんが授業をするんですか?」

フレデリカ「そうだよー♪」

先生「というわけで先生はシンゴジラを見てきますね」ガラガラ

ありす「自由」

フレデリカ「もちろん、ありすちゃんだからといって特別扱いはしないからね!」

ありす「いや、求めてませんが……」

フレデリカ「せいぜい無条件でテストが100点になるくらいだよ!」

ありす「最高のVIP待遇じゃないですか」


-----1時間目・国語-----


フレデリカ「じゃあ、早速授業を始めちゃうよ!」

ありす「国語……、できるんですか……?」

フレデリカ「はい私語ーーー!!!!!」

ありす「」イラッ

フレデリカ「じ、冗談! 冗談だよ!」

ありす「……で、国語の何をやるんですか」

フレデリカ「敬語ーーー!!!!!」

ありす「あ?」

フレデリカ「ごめんなさい」


フレデリカ「みんな、敬語はわかるよね? 今日はその中の『丁寧語』についてだよー」

ありす「丁寧語……」

フレデリカ「といっても、丁寧語はとりあえず最後に"です/ます"をくっつければどうにかなるみたい!」

ありす(また適当なことを……)

フレデリカ「というわけで、みんな、フレちゃんに続けて言ってみて!」

フレデリカ「いっくよ! 『宮本でごぜーます』」

「「「宮本でごぜーます」」」

ありす「なぜ仁奈さん式!?」

フレデリカ「え? ちゃんと"ます"ってついてるよ?」キョトン

ありす「それが許されるのは仁奈さんだけです!」

フレデリカ「しょーがないなー じゃ、次ね! 『宮本でございますです』」

「「「宮本でございますです」」」

ありす「なぜ誰も疑問を持たないんですか!?」


フレデリカ「あれー? あとは"宮本でしてー"とかもあったんだけど……」

ありす「丁寧さのカケラもないですよ」

フレデリカ「じゃ、漢字やろ! 漢字!」

ありす「行き当たりばったりで授業を進めないでください!」

フレデリカ「これからフレちゃんが黒板に書く漢字を読んでね!」

「「「はーい!」」」

ありす(みなさん適応能力高いですね……)

フレデリカ「……」カキカキ

フレデリカ「はい!」

『お布施 詫び 課金 限定 復刻』バァン

ありす「チョイスが不穏!!!」


フレデリカ「次はカタカナを漢字にしてねー♪」

ありす「目まぐるしい授業ですね……」

フレデリカ「~♪」カキカキ

フレデリカ「はーい!」

『プロデューサーは私たちが失敗すると"ハゲマス"』バァン

ありす「ダブルミーニング!?」

『いくら今治のコッペパンが善良だとしても、"カイゼン"された船場吉兆のガラケーは信託を得てからフェードインする方向が良い』バァン

ありす「前後の文脈が気になりすぎて問題が頭に入ってこない!!」

『今、何問目?』バァン

ありす「漢字は!?!?!?」


フレデリカ「いやー、いい授業だったね……」シミジミ

ありす「どんだけポジティブなんですか……」

フレデリカ「あ! 『人』という字は日本人とフランス人が支えあってるんだよ!」

ありす「せっかくの名言をそんな雑に」


-----2時間目・算数-----


フレデリカ「じゃ、フレちゃんが問題を読むから、みんなは考えてね!」

ありす(不安ですね……)

フレデリカ『丸い池があり、その池を大原さんは右回りに、椎名さんは左回りにスタートしました』

ありす(人選に既視感)

フレデリカ「池の円周は1000メートル、大原さんは分速200メートルで、椎名さんは分速150メートルです。さて、10分で2人は何回すれ違うでしょー?」

ありす(うわ、案外ちゃんとした問題ですね、えっと……)

フレデリカ「ただし2人はすれ違う度に、この池がエンゼルクリームに似てるかアンパンに似てるかで3時間言い争います」

ありす「せっかくいい問題だったのに!!!」


ありす「3分くらいで出会ってずっと言い争いですよ!」

フレデリカ「困った2人だねー?」

ありす「なに他人事みたいに言ってるんですか」

フレデリカ「はい次!」

ありす「教師への尊敬が全く生まれない授業ですね」

フレデリカ「大坪さんは、マシュマロを投げています」

ありす「何の話ですか?」

フレデリカ「豚まんはおいしいです」

ありす「何の話ですか?」

フレデリカ「さて、翌日、体重計に乗った三村さんの目から落ちる涙は何リットルでしょう?」

ありす「何の話ですか???」


フレデリカ「じゃあ分数の問題とか?」

ありす「いや、単元がダメなのではなく……」

フレデリカ「龍崎さんの年齢は、安部さんの3分の1で」

ありす「ストーーーーーップ!!!!!」

フレデリカ「高森さんのバストは、如月さんの72分の73で」

ありす「どうしてそんな敵を作りそうな問題ばかり!!!」

フレデリカ「フレちゃんの月収は、ありすちゃんの何分の何ですか?」

ありす「知りませんけど!?」


フレデリカ「実際、6年生の算数ってどんな感じなのー?」

「分数!」
「比!」
「三連単!」
「速さと距離!」
「比例!」
「面積体積!」
「万馬券!」
「円と球!」

ありす「ちょくちょくギャンブラー混ざってません!?」


-----3時間目・音楽-----


フレデリカ「ふふふ~! 音楽の時間だよ!」

ありす「他の教科よりはまあ……」

フレデリカ「じゃ、さっそく発声練習しよっか!」

「「「はーい!」」」

フレデリカ「ドー♪」

「「「ドー♪」」」

フレデリカ「レー♪」

「「「レー♪」」」

フレデリカ「ミー♪」

「「「ミー♪」」」

フレデリカ「ファーwwwwwwwwww」

ありす「なんで!?」

「「「ファーwwwwwwwwww」」」

ありす「やらなくていいですから!!!」


フレデリカ「いい感じに温まってきたね!」

ありす「アイドルがみんなアレやってると思われるのは問題ですが」

フレデリカ「そういえば、そろそろ合唱コンクールが近いって聞いたんだけど……」

ありす「……」

フレデリカ「あれ? このクラスは何を歌うの?」

「「「in factでーす!」」」

ありす「……です」

フレデリカ「へー! (恥ずかしがってるけどちょっと嬉しそうだねー!)」

ありす「その……皆さんが……どうしても歌いたいらしいので……」

フレデリカ「ふむふむ! じゃあ、ありすちゃんは頑張んなきゃね!」

ありす「それは……イヤでもというか……」

フレデリカ「??? どーいうことかな?」

「ありすちゃん、ソロパートがあるんです!」

フレデリカ「わお! なるほど! 最初とか?」

「最初と、サビと、ラスサビと、最後でーす!」

フレデリカ「出ずっぱりだね!?」


フレデリカ「それほとんどありすちゃんのライブなんじゃないのかな!?」

ありす「私は……みんなで歌いたいんですが……」ボソッ

フレデリカ「!」

ありす「……」

フレデリカ(なるほどねー?)

フレデリカ「……みんなー! ……ありすちゃんはさ! 普段アイドルとして歌ってるからサボりたいんだって!」

ありす「えっ……ちょ……」

フレデリカ「だからさ、やっぱりソロとかじゃなくてみんなで歌うのはどうかなー?」

「「「うーん……」」」

フレデリカ(あ、……よし!)

フレデリカ「しょーがない! じゃあ、フレちゃんが特別にここでスペシャルライブをしてあげる! それで満足したらいいでしょー? アイドルなんて一生見なくていい! ってくらいのパフォーマンスを見せちゃうよ!」

「「「おおーーー!!!」」」

ありす「そ、そんな……、そこまでしなくても……」

フレデリカ「ありすちゃん」

ありす「は、はい」

フレデリカ「フレちゃんはね? フレちゃんが歌いたいから歌うんだよ♪」

ありす「!」

フレデリカ「たまにはアイドルっぽいとこ見せないとねー?」フンフンフフーン

ありす「……」


フレデリカ「……」

みんな「……」


ありす(音源も、マイクもない。……でも)


フレデリカ「……」スゥ


ありす(その瞬間、確かに空気が変わりました)


フレデリカ「さあ une deux trois のリズムでっ♪ この街を歩いてく♪」


ありす(その眼差しは真剣で、でも歌い始めると笑顔になって)


フレデリカ「いつだって気分はヒロインな~の~♪」


ありす(誰もが圧倒されて)


ありす(終わった時には、一瞬の静寂と)


「「「わぁーーーー!!!!!!」」」パチパチパチパチパチパチ!!!


ありす(鳴りやまない拍手)


フレデリカ「ありがとー♪」フリフリ

フレデリカ「ありすちゃん! どうだった? たまには、褒めてくれてもいいんだよ~?」

ありす「……最高の……ライブでした。本当に……。ありがとうございます」

フレデリカ「!!! ……うんっ! あ、でも、みんなを責めちゃダメだよー? みんな、ありすちゃんが好きすぎてちょーっと強引になっちゃっただけだから!」

ありす「も、もちろんですっ」

フレデリカ「そういえば、隣のクラスは何を歌うの?」

「熱血乙女A!」

フレデリカ「マッチアップえぐいね!? は、反対側の隣のクラスは?」

「毒茸伝説!」

フレデリカ「この学校大丈夫!?」


-----4時間目・英語-----


フレデリカ「はろー♪ 英語の時間だよー!」

ありす「髪が金なので、英語は少し似合いますね」

フレデリカ「ホントはフランス語をやりたかったんだけどね!」

ありす「小学校でフランス語なんて聞いたことないですが」

フレデリカ「もんかしょーのがくしゅーしどーよーりょーには『外国語活動』としか書いてなかったから"イケる!"って思ったんだけど、よく読んだら『英語を取り扱うことを原則とする』って……」ショボーン

ありす「フレデリカさんの口から『学習指導要領』って言葉が出てくるとは思いませんでした」

フレデリカ「じゃ、早速、日常で使えるフレーズを紹介するよ! りぴーとあふたーみー!」

フレデリカ「ノー アイアムノットサカナクン(いいえ、私はさかなクンではありません)」

ありす「それ日常で使います!?」

フレデリカ「イエス! アイアムキリコショクニン!(はい、私は切り子職人です)」

ありす「さっきから日本語訳も別にいらないですし!」


ありす「というか、もう少し英語っぽい文章はないんですか?」

フレデリカ「むむむ! じゃあ、フレちゃんの本気を見せちゃうよ!」

フレデリカ「Nono knows nono's nose isn't known.(ノノノウズノノズノーズイズントノウン)」

ありす「ののののうるさいなあ!!!!」

フレデリカ「あ、ありすちゃん! キャラ!」


※直訳:乃々は乃々の鼻が知られていないことを知っています


フレデリカ「knowsの後のthatが省略されているのがポイントで……」

ありす「この文を真面目に解説するんですか!?」


フレデリカ「落ち着いて? フランス生まれ日本育ちだよ? 英語なんてできるわけないよ???」

ありす「ここで自己弁護に入られても……。というか、小学生なんですから文法とかいらないですし……」

フレデリカ「え! そうなの!? じゃあ、曜日とか?」

ありす「そうです、そういうとこからでいいんですよ」

フレデリカ「サンデイ!!!」

「「「サンデイ!!!」」」

フレデリカ「マンデイ……」ハァ…

「「「マンデイ……」」」ハァ…

ありす「日曜と月曜のテンションの差」

フレデリカ「中略」

ありす「中略!?」

フレデリカ「サッタデー!!!」

「「「サッタデー!!!」」」

ありす「うわ無理やり休日持ってきた!」


フレデリカ「というかもうお昼だよ! はやくランチをイートしようよ!」

ありす「完全に小学生側の思考回路じゃないですか」

フレデリカ「今日の給食は何かなー?」ワクワク

「カロリーメイト!」

フレデリカ「この学校大丈夫!?」


-----給食-----


フレデリカ(よかったー、普通のご飯!)

フレデリカ「じゃ、いただきまーす!」

「「「いただきまーす!!!」」」

フレデリカ「さて、今回は30分で何杯のご飯を食べれるかを競ってもらいます」

ありす「なにテレビチャンピオンみたいなこと言ってるんですか」モグモグ

フレデリカ「うわ! このお味噌汁美味しい! シェフを呼べー!」

ありす「黙って食べれないんですか!?」


フレデリカ「余ったプリン食べたい人しゅーごー! じゃんけんしよー!」

「「「わー!!!」」」

ありす(まあ案外、向いているような気もしますが……)

フレデリカ「あれ? ありすちゃんはいいの?」

ありす「私は大丈夫です」

フレデリカ「えー! 今なら第1シードにしてあげるのに……」

ありす「そんな本格的に競うんですか!?」

フレデリカ「じゃあジョコビッチが順当に第1シードになるね!」

ありす「誰!?!?」


-----5時間目・道徳-----


フレデリカ「さて、今日最後の授業だよー♪ お昼の後で眠いかもしれないけど、ちゃんと聞いてねー!」

ありす「フレデリカさんに……道徳を教わる…・・・!? だ、大丈夫なんですか!?」

フレデリカ「Zzz……」スピー

ありす「言ってるそばから!!!」


フレデリカ「じゃあ教科書を開いてー! 今日やるのは『銀の燭台』ってお話!」

ありす「聞いたことないですね……」ペラ

フレデリカ「いやいや、きっとありすちゃんなら聞いたことあるよ!」

ありす「?」

フレデリカ「もとのタイトルは、『レ・ミゼラブル』……フランスの人が書いた、フランスのお話だよ」

ありす「あ……」

フレデリカ「日本語タイトルは……、なんだっけ?『ああ常務』?」

ありす「『ああ無情』です!!!」


フレデリカ『これはむかーしのフランスのお話。ジャンという男は、パンを盗んだ罪で19年、牢屋に入れられてしまいました』

フレデリカ「19年だって! 長いねー! 菜々ちゃんなら……、ま、いっか♪」

ありす「何言おうとしたんですか」

フレデリカ『そうして牢屋からジャンは出たんだけど、夜に寝る場所もない! 誰かに泊めてもらおうとするんだけど、誰も泊めてくれないの! 困った!』

「「「ひどーい!」」」

ありす「で、でも、ジャンは泥棒ですし……」

フレデリカ「うんうん、どっちの気持ちもわかるよ~。じゃ、続きね」

フレデリカ『そんな時! なんとミリエルさんって神父さんがジャンを泊めてくれて、ご飯までくれたんだよー! やっさしー!』

「「「やっさしー!」」」

ありす「なんかコールみたいになってますけど」


フレデリカ『でもね、次の日の早朝、ジャンは考えたの。みんなが寝てる間に、ここのモノを盗んでいけばお金になるぞ! って!』

「「「えー!」」」

ありす「酷いですね」

フレデリカ『でもでも、ジャンはすぐに捕まって、ミリエルさんの前に突き出されちゃったの!』

フレデリカ「みんながミリエルさんだったら、何て言うかな?」

「ふざけるなー!」
「泥棒!」
「鬼!」
「悪魔!」
「ちひ」
ありす「ストーーーップ!!!」


フレデリカ『ミリエルさんは、こう言ったんだよ"それは私があげたものだ、こっちの銀の燭台もあげたのに、なんで忘れていったんだい?"って!』

「「「……」」」

ありす「え……」

フレデリカ「すごいよね! フレちゃんならできるかな~???」

フレデリカ「みんななら、できるかな……?」フフフ

「……」

ありす「で、でも、だからといって泥棒は……!」

フレデリカ「そう! 泥棒は悪いこと! でもでも、時には、自分が損をしても、許すことが大切な時もあるんだよ~ってことなの!」

ありす「……」

フレデリカ「……フレちゃんもね? よく怒られるんだー。『もうついていけない』とか! テキトーだもんね~」

ありす「……」

フレデリカ「みんながみんな、そんな人たちだったら、フレちゃんはきっと、もっとおとなしいヒトになってたと思う。……もっと、つまんないヒトに」

フレデリカ「……でもね? フレちゃんの周りには、優しい人がたーっくさんいるの! どんなにテキトーなことを言ってもそばにいてくれて、どんなに迷惑をかけても見捨てないでいてくれる人が!」チラッ

ありす「!」

フレデリカ「だから、フレちゃんの毎日はとっても! とーっても楽しい! みんなにも、ダメなとこを許しあって、楽しく過ごしてほしいなーって思うんだよー!」

「……」

ありす「……フレデリカさん」

フレデリカ「ふふふー! いつもテキトーだから、たまに真面目なことを言うとなんかいい感じに聴こえるでしょ?」

ありす「そういうこと、言わなくていいですよ……、まったく……」


-----帰りの会-----


フレデリカ「短かったけど、これでフレちゃんの授業は終わり! ありがとーね!」

ありす「まあ、悪くはなかったんじゃないですか? ねえ? みなさ――」チラッ

「うう……」グスッ
「……」グスグス
「……ヒグッ」
「……」ズズズ
「あ゛ぁ……」グスッ

ありす「ガン泣き!? 感受性どうなってるんですか!?」

フレデリカ「フレちゃんが恋しいなら! 全国のCDショップで発売中の『き・ま・ぐ・れ☆Cafe au lait!』を買ってね♪」

ありす「宣伝しない!!!」

フレデリカ「じゃ、明日は何の授業をしよっか?」

ありす「今日だけじゃなかったんですか!?」




おわり





過去作


神谷奈緒「夏の常務も憎めない」

智絵里「ほたるちゃんが」朋「幽霊に!?」

森久保乃々「あなたの瞳を」(シリアス系)

佐城雪美「……第2回」橘ありす「リトル・マーチング・ファンド・ガールズ!」


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