提督「長門は命の恩人だ」長門「提督は私の恩人だ」 (27)

長門に伝えたかったこの思い、叶わないかもしれないが、ここで君に伝えます










「貴女は俺の恩人です」

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俺が提督になる前に、貴女に出会った

ボロボロになっていた貴女は目を腫らし一般人の俺にこう言ったね

「……私の…私の仲間は………いるのか…」

俺は訳が分からなかったけど、貴女が俺の目を見ていったので答えた

「あんたの仲間は知らないがここにはボロボロのあんたしかいない」と

貴女は涙を流しそうか、と言った

後で分かったことだが貴女は横須賀鎮守府の旗艦だったんだね、最近増えているブラック鎮守府のもとで働いていた

貴女は仲間とともに出撃し、返り討ちに合い、行きついたのがこの離島

貴女は声を上げて泣いていた

流石に関わりがほぼ無いとはいえ見捨てるわけにもいかなかったので「待ってろ、軍の人に話してみる」と言ったけど

貴女は泣きながら

「行きたくない…」と言った

そんなに怖かったとは知らず、すまなかったね、ごめんね

俺は自宅へ連れて行った


俺は1人暮らしなので艦娘がいるとバレる心配はなかった

こんな離れた離島だが、世界が危機で、それを救ってくれるのが艦娘だというのは知っていた

貴女は泣き疲れて眠ったね

その横顔が、可愛くて

一応女性なので、胸などは触らず手当をした

軍にも関わってもいない、医者でもないから手当は下手だろうけど、昔ヤンチャして御袋にしてもらったのを思い出して手当てした

翌日貴女は「ここはどこだ!?」と驚いていたね、どうやら俺と会ったのは覚えていないらしい

大体事情を説明すると貴女は頭を下げてお礼を言った

「大したことしてないから!今ごはん作るね!」と言って俺は逃げたけど

あの時の貴女の顔は、ずっと忘れない

あんなに泣いていた子の顔は、まるで向日葵のようで

その後、ご飯を食べさせ終わると、軍の人が来た

俺のイメージでは軍の人は厳しく、自分勝手のイメージがあった

だがその軍人は頭を下げ言った

「…艦娘を助けてくれて、ありがとう…」と

そう言ったのは40代くらいの男性だった

少し驚いていると長門ももう1度礼を言った

どうやら敵の攻撃に合い流れ着いた所を別の艦隊の1人が遠くで発見していたの事、だが戦いの最中に天候が悪くなり救助は不可能だったそうだ

その後軍は風向き、潮の流れなどでこの離島が捜査範囲になったらしい

俺は「大したことじゃないですよ、艦娘さんも元気になって、良かった」

「…一般人には内緒だが、君に1つ言いたい事がある」

そう軍の人は言った

「艦娘、という存在は…機械でもあり、人間でもある」

「これは詳しくは言えないが色んな方法で艦娘を作れる、それを悪用し、この長門率いる艦隊が無理やり出撃されたのだ」

大体は分かった、泣いていたのは辛さもあったんだね

「6人編成で行くのだが、5人は重傷ながらも自分たちの鎮守府にたどり着いたが…この長門だけは…」

「………そうですか」

「君……勝手な願いで悪いけど、私の提案を聞いてくれないか」

「…いいですよ」




「君、提督にならないか?」


「え?」

「待ってください!確かにこの子は助けましたが軍の知識もほぼ無く、指揮能力は0!体力は……まぁ…普通の奴が…無理ですよ!」

「大丈夫だ、君がOKと言うなら上の奴に無理でも了承を取る」

「……何で僕なんですか…?他にも、なりたい人はいるでしょうに」


「君だからだよ」

「知識も、指揮能力も0でも」


「君には他の提督にはない優しさがあるじゃないか」



「初対面で言うのも何だが、君はそこらのルーキーより信頼できる」



……悪くはなかった

「……後悔、しませんか」

「しないよ」

「…………貴方は、艦娘の事をzy「女性と見ている」

…!

「私は、機械ではなく」

「ただ1人の女性として見ている」

「君は…聞いて、どう思ったかね」



「……僕も………思います」




「女性だと、認識しています」

長門の目から、涙が落ちる

「ど、どうしたんだ!?傷が痛みだしたか!?すまん、俺の治療が…「違う…」

「私の事を女性として見てくれて、嬉しかった」

「横須賀の提督は、わ、私をただの道具だと認識し」

「ただ毎日奴隷のようにこき使ったんだ…」

「それを、貴方は、女性と、見てくれて……嬉しくて………すまない…」

「…」

ただ黙った、機械なら百歩譲るも奴隷

怒りが起こった

助けたいと思った

彼女を、守りたいと思った


「どうかね、これが今の海軍の現状だよ…」

「やります」

「え?」

「やればいいんですよね」

「提督を」

「…1つ質問をしていいですか」

「…答えれる範囲で、だが」

「その横須賀の鎮守府の提督は今どこへ…?」

「今は軍に捕まっている、だが……」

「だが?」

「その男、元帥の直々の息子……でな、もしかしたら厳重注意で済まされるかもしれない」

「だが私の立場上どうすることもできない」

「……今すぐ伝えてください」

「え?」


「な、なにをするんだ…」




「この子の仲間を引き連れて、殴り込みに行けばいんですよね?」




「直接!!!!」

「き、君……流石にそれは無茶だと思うが…」

「いいえ、貴方やこの子の意見が正しいなら他の子も奴隷扱いされていると思います」

「勝手な意見ですが……この子以外の艦娘も、酷い目に会されていると思います」

俺は長門の方を向いた

「…他の子も…酷い目に合っているのか?」

「あぁ、全員…色んな方法で……」

即答えた、彼女の瞳に迷いなんてないように思えた

「…そうか」

「………よし、殴り込みに行くぞ!」

「!!!!」

意外だった、まさか…軍の人が納得してくれるとは

「君は指揮能力は0と言ったが、そこは私に任せてくれ」

「私も1人の軍人だ、艦娘の事は君より知っているし何人も部下がいる」

「分かりました」

「今提督が不在の横須賀鎮守府は言ってしまえば機能はしていない、私が他の艦娘達に話してあげるよ」

「助かります」

「ただ……その子たちはやはり大本営直属の艦娘には及ばない、全員でかかってやっとという所だろうな」

大本営、よく話に出る軍トップの人がいる建物

そこにも艦娘が配置されているとは

「決戦は3日後、私が艦娘に伝え上の人に上手く君を提督にさせるように言う」

「そして君は手続き終了後艦娘と話し、大本営に乗り込む」

「長門は君と一緒に行くが先に鎮守府に戻ってくれ」

「武器などはこちらで調達する、…軍の中にも不満を持っている奴らは沢山いる」

「一緒に、軍を戻そう」

「はい!」

こうして俺たちは、決戦に備えて準備した─




その後、軍の人は少将(他の提督の上位にいる地位)と分かり、元帥側近の人に許可をもらった

その人はその側近らしき人に話したら快く協力してくれた、何でも元帥には不満を持っているらしい

最初から少佐(提督の最低地位)になり、他の協力してくれる人間にも話した

意外に多くビックリしたが艦娘と同じく体罰を受けた者もいたそうだ

その後少将と別れることにした


「…色々と、ありがとうございます…自分の勝手な勢いで軍を巻き込んでしまい…」

「別に気にしていないさ、君ほどの行動力・勇気のある人は初めてだったがね」

「……名前………聞かせてもらえませんか?少将殿」


「…私の名前は…沢口龍城、君は?」




「………黒月、黒月翔です、少将殿」

提督に伝えたかった、この思い、叶わぬがも知れないが、ここで貴方に伝えます








「貴方は私の恩人です」

私はその後…鎮守府に一足先に戻った

先に沢口少将から事情を聞いていたようなので普段通り中に入った

見覚えのある入り口、穏やかな海、白い雲

だが、鎮守府の中で受けた暴行・暴言は忘れなれない

気持ちを押し殺して執務室に入ると

我が妹がいた

「長門……長門なのね…」

嬉しかった、たった1人の妹を、またこの目で見れ、抱きしめられた

自然に涙が出た

「すまなかった……すまなかった陸奥…」

「ほんとよ…貴女が行方不明って聞いたとき……どんな気持ちだったか…」

私はただすまなかった…としか言えなかった

だけど、気持ちは伝わった

他の艦娘が集う食堂に行くと見覚えのある仲間が泣きながら寄ってきた

「長門さん…心配したんですよ…」

「無事に戻ってきてくれて嬉しいよ…」

「大丈夫?けがは?ご飯も食べさせないと…」

私は大丈夫、と声をかけ1つ尋ねた

「私のいない…鎮守府は、どうだった?」

てっきり黙ると思ってたが、この鎮守府のエースとも相応しい加賀が言った

「貴方がいない時は辛かったけど、直ぐに沢口少将が来てこう言ったわ」


『ここに新しい提督が来る、その提督はな、長門を救ったんだ』

『それに…新人だが、この軍を変えてくれるかもしれない』


「…って」

そうか…そうだったのか

続いて男勝りの艦娘、天龍が言った

「その後なんて言ったか分かるか?あの少将」

「彼が大本営に喧嘩を売るそうだ、無論私は軍の人間も協力する」

「君たちも、参加しないかって…な」

クスクス、と笑いが起こる

だがそれは馬鹿にしているわけではなかった

「いいね、いいね!最高だよその新人提督!」

「今までやらなかった事を言ったんやで!」

「あたし達も艦娘としての…権利はあるはず!」

「その喧嘩に…乗ったんだよ!」


「あんたはどうする?長門サン」

私は答えた

「このビッグセブン……」




「大本営あいてに戦う!」

「決まりだな」

艦娘が次々に口を揃えて言う

「「「「大本営に乗り込むぞ!」」」」

「ほぉう、その絆がありゃ問題ないだろ」

男の口調、だが少将と違い若い声

「初めまして艦娘さん」

私を助けてくれた、あの男

そして次に言ったのは、私が一生忘れないであろう言葉

「俺の名前は黒月翔!」

「新人だが、大本営に乗り込む提案を言わせてもらった、ただの一般人だ!」


「急に来て戸惑うだろうが、よろしく頼む!」

彼は大きい声でそう言い、頭を下げた

私は、貴方に会えた事が嬉しくて

彼が頭を上げると口々に自己紹介をした

全員終わると駆逐艦の吹雪が口にした

「…本当に、この酷い生活から抜け出せるんですね!」

「あぁ、まぁ貴女達の努力や力も必要だが…」

「全員、この案に賛成してくれた、嬉しかった」

「当たり前だろうが!」

「摩耶…」

「お前がそう言ってくれなくちゃあたしらはまた地獄の生活の始まりだったよ!」

「だけどあんたが口火きってくれたんだ」

「新人だろうがエリートだろうが関係ねぇよ」

「あたしはあんなクソの部下になるくらいならあんたの部下になった方がましだぜ」

「無論だ、これからの事は分からないが…まずは元帥とその息子に一泡吹かせねぇとな」

低い声で彼は言った

「これから……大本営に乗り込む!」

その後道中軍の人間数百名が参加することに決定

弾薬や銃など艦娘、人間に必要な武器を提供してくれた

時刻は現在ヒトキュウゴーハチ、あと2分したら正面突破、裏口突破の2手に分かれて殴り込みに行くようだ

なお本営の中にいる参加者もいるので肩に青いテープが貼っているようなので攻撃はしないように、と念を言われた

そして…私たちは艦娘初めての大本営に殴り込みに行く


カチッ

「よーし!殴りこめぇぇぇぇぇ!」

「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」」」」

数多くの艦娘の声と数多くの人間が混じる



今宵、私たちの運命が変わった

「「「「うおおおおお!」」」

「な、なんだぁ!?」

門番兵が驚きの声を上げるが構わず殴り気絶させる

武装してないとはいえ人1人を気絶させる力はある

ヴオオオー、と警報が鳴り響く

「くっ、バレるのが少し早くありません事!?」

「相手も必死なんだよ!」

「無駄話をするな!今は雑魚どもを蹴散らせ!」

「「「「了解!!!」」」

「舐めやがって!」「俺たちだって軍の兵士だぞ!」

「遅いわ!」

黒月提督が弱点を蹴りあげる

兵士は苦痛の表情を浮かべ崩れ落ちる

「よっわ…」

一言吐いてもう1人も蹴り飛ばした

「驚いたっぽい!提督さん、強いっぽい!」

「強いも何も男の弱点だからな…えーえっと…ゆ、夕立ちゃん…だっけ?」

「夕立でいいっぽい!あとそういう意味じゃなくて動きの話っぽい!」

お前らだって無駄話してるじゃないか!と私は突っ込むも耳を傾ける

「元は離島の住人だからな、昔は喧嘩ばっかだったよ!」バギ

「それでスピードが速いっぽい!」

「へへへ、褒められると嬉しいもんだな、でも気をつけろよ、中に入るに連れ強い奴がいる可能性があるぞ」

「任せるっぽい!夕立も強いんだよ」

ガー…ガー…と無線が入る

「提督、少将達裏門グループから連絡です」

「よし、他のみんなは雑魚を全滅…できるよな?」

「当たり前です」「こんなん余裕だね、余裕!」「今まで何で怯えてたのかしら…はぁ」

言い方は自由だが全員蹴散らせると言った、無論私も

提督が無線で話している間、1人の兵士が話しかけた

「1つだけ聞かせてくれ、何故反乱を起こした」

「…いいだろう、教えてやろう…そこで連絡を取っている1人の一般人の案だ」

「何っ!?我々には何も通達は来てないぞ!」

差し詰め駒と言ったところか、下級兵士には重大な情報以外はもみ消されるか話さないのどちらかだろう

「…知った事ではない…悪いがここで気絶してもらうぞ!」

「ぐ…!」ドサ

「どうやらこれで全員のようだな」

「日向」

「何も罪のない奴を殴るのはあれだが、今までの苦痛をあと少しで放出できるのだ、悪くない…」

「貴様も変わったものだな…肉体的に言えばパンチが強くなったか?」

「瑞雲攻撃だが?」

「」

訂正、こいつはやはり瑞雲ラブだった

「みんな聞いてくれ」

黒月提督が話す、「何?」と陽炎が聞き返す

「沢口少将が1階で合流するそうだ、俺たちも向かおう…って」


「全滅かよ…」


「当たり前やわ!うちらに勝とうってのがおかしいねん」

「そやそや!」

関西弁コンビが話す


「流石艦娘だ、先輩たちは?」

「多少のかすり傷を負ったものもいるがほぼ無傷だ、弾薬も使用していない」

「よし、合流するまで気を抜くな、行くぞ!」


「「「「おう!!!」」」

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