響「まだ空っぽな明日は、限りなく黒に近いグレイ」【偶像喰種2章 後編2】 (151)



みんな、きっと揺れてるんだ



失うくらいなら、今のままでいい

でももし、自分も受け入れられたなら……って

みんな思ったはずなんだ


…ただ「もし拒絶されたら」

誰よりも手を差し伸べて欲しい人間を、自分の手で失ってしまうかもしれない



誰かが言ってたっけ……

…『人間関係は化学反応』



一度作用しあったら―――


―――もう元には戻れない


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1472998059


お待たせしました。偶像喰種第二章後編です。たぶんこのスレで第二章終われる……と思います。

前回と同じく一部原作主要キャラの登場、
およびアイマスキャラ何名かの死亡シーンがありますので、それらの要素が苦手な方はご注意ください。


神戸一日目だけ現地で行ってきました。ライブの何たるかを肌で感じられてよかった。
初めてのライブ観戦でした。行ってよかったほんとに。


一応前スレです

【アイマス】響「教えて、教えてよ。自分の中に誰がいるの?」【東京喰種】
【アイマス】響「教えて、教えてよ。自分の中に誰がいるの?」【東京喰種】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1430488825/)

響「まだ空っぽな明日は、限りなく黒に近いグレイ」【偶像喰種2章 前編】
響「まだ空っぽな明日は、限りなく黒に近いグレイ」【偶像喰種】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1439088444/)

響「まだ空っぽな明日は、限りなく黒に近いグレイ」【偶像喰種2章 中編】
響「まだ空っぽな明日は、限りなく黒に近いグレイ」【偶像喰種2章 後編】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1463570084/)


~"ELLIE"駆逐翌朝~

~日高家~


コンコン


ガチャ


舞「やっほー愛ー。落ち着いた?」

愛「……」モゾ

舞「…何あんた。もしかして一睡もしてない?」

愛「……」コクリ

舞「っはあー…………」


舞(ひっどい隈。こりゃ相当引きずってるわね)

舞(…まー、今回ばっかりは無理もないかー)



舞(友達が死んじゃったんだもの)


舞(―――"喰種"とはいえ、ね)


舞(どうしたもんかしらねー……)ウーム


愛「……ママ」

舞「!」

舞「あら。どしたの愛?」


愛「……ママって、グール捜査官だったんだよね」

舞「あー……」

舞「…そうよ? 13歳で捜査官デビューして3年経たずに特等。ブイブイ言わせてたわよ」


愛「……ママも……」



愛「ママもあんな風に、"喰種"のヒトたちを殺したの?」



舞「そうよー」


舞「もうズッバズッバ首叩っ斬りまくったわ。それが仕事だもの」

舞「……ママのこと、嫌いになっちゃった?」


愛「……わかんない」

愛「ママはずっとあたしの自慢だったもん」

愛「ママは強くて、みんなを守る正義の味方で……あたし、そんなママが大好きだった」


愛「ママの娘に生まれて良かったって思ってたもん」


舞「そっか。『思ってた』、ね」

愛「……でも……」


愛「絵理さんが"喰種"だって知って……わかんなくなっちゃった」

愛「あたし、絵理さんのことも大好きだった」

愛「信じられなかった。絵理さんが"喰種"だなんて」


愛「……ねえママ」


愛「絵理さんは悪い人だって、あたし信じられないよ」


舞「……ふー」

舞「あのね、愛。言う必要ないかーって思ってたから言わなかったけど」



舞「"喰種"にも良い奴はたくさんいるわよ?」

舞「ほとんど会話はしなかったし、そう言うの関係なくぶっ殺してたから、あくまで推測だけどね」


愛「……えっ?」



舞「家族連れで仲良くしてる"喰種"も殺した」

舞「親を目の前で殺されて泣いてる子供の"喰種"も殺した」

舞「……もしかしたら、絵理ちゃんみたいな"喰種"も殺してたかもね」


舞「そういうの、全部しらんぷりしてマシーンみたいに命を奪ってた」


愛「……ええ……?」ヒクッ


舞「あー、懐かしい」


舞「あんたが生まれてからはずっと退屈しないけど」

舞「あたしは生まれてからずっとデキる子だったから、人生がすっごくつまんなかったのよ」

舞「唯一楽しかったのが"喰種"と命のやり取り……要するに殺し合いしてるときでね」

舞「ま、大抵の"喰種"は雑魚だったから無双しちゃってつまんなかったけど」

舞「SSレートくらいの"喰種"の生首掲げて『イエーイ!』ってハイになったこともあったかな」

舞「…まあ、『今殺し合いしてる"喰種"だけがあたしの友達なのかも』って思うくらい狂った生き方してたわねー」



愛「……」ドンビキ

舞「もう、何ドン引きしてんのよ愛ー」

愛「…今、ママがすごく恐ろしいモノに見えてるんだよ……」

舞「はいはい。でも本当なのよー、悲しいけどコレ事実なのよねー」


舞「色々思い出すわねー。あ、そう言えば」


舞「あたしが戦ったやつで1人だけ殺せなかった"喰種"がいたわ」

舞「そいつは初めてのSSSレート。なかなか手強くて、あたしでも苦戦したわ」

舞「とりあえず懐潜り込んで両腕ぶった切ったのは良いけど、逃げられちゃってねー」

愛「へー」

舞「また会えるかなー殺し合い出来るかなーって久々の強敵にワクワクしてたら」



舞「そいつTVでアイドルやってた」



愛「へー」

愛「……」


愛「……ええっ!?」


愛「テレビに出てた…!? ……えっ!? "喰種"が!?」

愛「って言うかママわかるの!?」


舞「そいつ口元にホクロがあってね。懐潜り込んだ時にチラッと見えたのよ」

舞「それがテレビに映ってる女の子にあったんだもの。『あ、アイツか』って直感で分かっちゃったのよね」

愛「ま、ママならあり得る……」

舞「あたしだもの、わかるわよ」

愛「…言わなかったの?」

舞「まーね。これはあたししか気付いてないし、結局あんた以外の誰にも言ってない。バレたら死刑モノだから誰にも言っちゃダメよ?」


舞「…んで、すぐさま殺しに行こうと思ったんだけど」

舞「見たらそいつ、すごく良い顔で歌っててねー。なーんか、殺る気削がれちゃった」

舞「だから、そいつだけはしばらく見逃してて、あたしだけが気付いた正体も誰にも言わなくて……」

舞「……」


舞「……ね、愛」

舞「ちょっと聞いてみたくない? そのアイドルやってた"喰種"の話」

愛「……ママ?」

舞「きっと今のあんたのためになる話だから。絵理ちゃんと重なるところも、結構あるわよ?」

舞「……どう?」


愛「……聞きたい。教えて、ママ」

舞「ナイス即答! 良いわよ、教えてあげる」



舞「……そうね。何から話したものか……」

舞「まずは名前かしら。テレビに出てた時名前出てたから、こっちで言ってもいいんだけど……」

舞「"喰種"として語るなら、CCGでつけたニックネーム使った方がそれっぽいわね」


舞「突然現れて暴れだしたSSSレート喰種。ちっこい身体とキレイな羽赫から、あたし達CCGはアイツをこう呼んでた」



舞「―――『リトルバード』」



――――――――――――――――――――


今日はここまで。次からは響サイドに戻ります。

捜査官時代の舞さんのキャラは有馬と什造を足して二で割ったようなのをイメージしてます。


――――――――――――――――――――


喰わせろ


喰わせろおお


血を

もっと血を!!



熱いよ

痛いよ

1人だけ助かるなんてずるい


助けて





喰べないで





響「―――あッ!!?」ガバッ


いぬ美「クーン」ペロペロ

響「あ、いぬ美……」

響「ハム蔵に、みんなも……」


響「大丈夫だぞ、ちょっと嫌な夢見てただけだから」ムクリ


響「みんなのご飯用意するから待ってて……!」


パタパタパタ……



――――――――――――――――――――


響「いぬ美の分がこれで、ワニ子の分はこれだな」サッサッ

響「……」


響(――そう言えば)

響(――『この身体』になって以来、料理してないな)

響(――みんなのご飯も、市販のものばっかりだし……)


響(――やっぱり、ちゃんと作ってあげた方がいいか……?)

響(――でも美味しく作れたか、自分じゃわかんないし……)


響(……)



響(――ハム蔵)

響(――いぬ美)

響(――ねこ吉、ウサ江、シマ男、ワニ子、へび香、モモ次郎、オウ助、ブタ太……)





響(――命の価値、か……)


――――――――――――――――――――


~レストラン事件翌日・765プロ事務所~


高木「……そんなことが」

響「うん……」



高木「例の壊滅したレストラン……私や音無君も、話こそ耳にするが詳しいことは私にもわからない」

高木「"喰種"の闇の部分に深く落ち込んだ人々がそれを知ると聞く」

高木「あるいは、『マダム』と呼ばれる金持ちの喰種達が仕切る一種の裏社会とも」

高木「…レストランは壊滅こそしたが、他にも似たような『娯楽』はあるようだね」


高木「…『桜井夢子』ちゃん、だったかな? 私も音無君から聞いていた」

高木「どうやら、新人のアイドルに取り入ってはレストランの『食事』にする手法をほぼ日常的に行っていた"喰種"らしいね」

高木「マダムの1人と繋がりがあって、食材の調達と引き換えに何か恩恵を受けていたようだ」

高木「それが彼女の生き方なんだろう。……調べるのが遅れて済まなかった」

響「…そっか」


響「いいぞ、別に……」

響「勝手に信用した自分が悪いんだ……」


高木「……」

高木「…君は、あそこで何を見た?」


響「……」

響「…沢山の"喰種"を見たぞ」


響「みんな自分や他の人間が、傷ついて血を流すのを見て……仮面の奥で笑ってた」

響「絶望してるところを茶化されて笑われて、玩具にされてた人もいた」

響「なんで、あんな事が……」


響「夢子だって……あいつは真っすぐな奴だと思ったのに……」

響「結局は自分たちのこと、パーティーの道具としか思ってなくて……!!」



ギリッ



響「アイドルに憧れてたんじゃなかったのか……!!」クシャ

響「真も、美希も……あんな風にステージに憧れて……なのにあいつは……!!」


響「なんであんな事が平気で出来るんだよ……!!」


高木「……そうだね」

高木「全体的に見れば…どうしても"喰種"は、命の価値に対して軽薄になりがちだね」


高木「考えてみるといい。君は確か、ブタを飼っていたね?」

響「……? うん。ブタ太は自分の家族だぞ」

高木「そんな君に聞きたいんだが…君は豚を屠殺できるかい?」

響「え……? ……はあっ!?」

高木「どうだい?」

響「で、できないぞ!」

響「あ、えっと……そりゃ、自分は豚肉も食べてたけど……」

響「それでも、自分で殺せるかって聞かれると……」


響「自分には出来ない…ぞ」


高木「うんうん、それでいいのさ。それが普通の感覚だよ」

高木「食べるために殺すという行為には、その度に命と向き合わなければならない重圧がかかるからね」

高木「殺すのは誰か他人に任せて自分は喰らうだけで済めば……卑怯かもしれないが、健全な心でいられる」


高木「だが"喰種"はそうもいかない」


高木「多くの"喰種"は自らヒトを手にかけ、そしてその度に命と向き合わなければいけない」

高木「"喰種"も、骸の上を平気で歩けるほど…心だけは強く出来ていない」

高木「だから感情を殺す。……一種の自己防衛だね」



高木「そうやって生きてきた"喰種"は、命の価値を『忘れる』」

高木「夢子という子も、その一人だろうね」


響「……」

高木「……悲しいことだが、これも人間と"喰種"の差と言えるだろう」


高木「だが、そう言う者たちばかりでもない」

響「!」


高木「命の価値と……自分が殺してきた命と、今になって必死に向き合う子達もいる」

高木「誰のことかは、もう分かるね?」

響「……うん」



高木「これからは…確かに、命の価値を忘れた"喰種"にも気をつけてほしいが……」

高木「『向き合っている』子についても、見てやってくれ」


高木「頼んだよ」


――――――――――――――――――――


響「…………」


響(命の価値……)スッ


ナデナデ


ブタ太「フゴ?」



響(――"喰種"は人間のこと、どう見てるのかな)

響(――レストランのあいつらは、自分たち人間を『餌』としか見てなかった)

響(――自分もだ。自分は最後に、唯のことを……)


響(――責任逃れできる形であんな事をしたのが癪だけど)

響(――あのピエロ仮面に担がれたとき、何かを食べた感覚を覚えてる)

響(――空腹が大分抑えられたのは、たぶんそれだ)

響(――でも)

響(――このままじゃ、また同じことが起こる)

響(――次は誰かが抑えてくれる保証もない)


響(――自分すら信じられない。じゃあ……)


響(――じゃあ、みんなは? 765プロの皆は?)



真『……今まで迷惑かけた分、恩をもらった分……ボク達が次につなげていかなくちゃ』



響(――いや、大丈夫)

響(――みんなは、春香たちを仲間だって思ってる。『餌』なんかじゃない)

響(――これからは"喰種"じゃなくて)



響(――『みんな』を信じればいい―――――)











響(――そうやって)


響(――そうやって、自分の中は)


響(――ますます、ぐちゃぐちゃに)


響(――ますます、ワケがわからなくなっていく)


響(――かき混ぜられて、最初に思っていたことが『混ぜられて』いく)






響(――次に『混ぜられる』ことが起こったきっかけは、この翌日―――――)



響(――765プロに『客』が来たことだった)



響(――そいつは自分の知っている人間で)



響(――自分にとっては、すごく恐ろしい存在がやってきた)



――――――――――――――――――――


――――――――――――――――――――



「んん~?」


「相も変わらず、765プロダクションは貧乏くさい事務所を住処にしているじゃあないか」


「このセレブな私に似合わない、まったく『弱小事務所』の名にふさわしい貧相な建物だ」



「お前もそう思うだろう? なあ―――――」





黒井「―――――高木ぃい?」

高木「……黒井」


今日はここまで。


今気づいたことなんだけど、原作無印5巻の「命の価値を忘れる」のくだりって、

意図してるのかは分からないけど:re5巻の富良さんのセリフで対比構造になってますね。

出てくる巻数やほぼ冒頭の話で触れられてるのも同じなのが印象的。


東京喰種第一話リメイクつきメンズノンノ買いました。

トーカちゃん美人になってるよ!

でもリゼに襲われるシーンの怖さ不気味さは旧版のほうが上だと思います。


…えー、9月に再開できると言っておきながら1か月以上放置してしまい本当にすみません……。

そろそろ再開できると思いますので、もうしばらくお待ちください

名前つけ忘れ失礼


外伝の方を再開しようと思ったので、とりあえずこっちでも生存報告。

こっちの方の更新はまだ止めたままだと思います。どうかお待ち下さい。

生存報告。

当初の予定では二章が完結してから外伝後編に続けるつもりでしたが、
外伝後編を書き上げてからこちらに再び取り掛かることにしました。


--profile--


黒井崇男(クロイ タカオ)

9月6日生 おとめ座 54歳

CCG本局所属 上等捜査官

A型


Size 178cm 74kg

Hobby フランス語、鏡を見ること

Like 苦労して手に入れた武器、部下と友人(本人は否定)

Hate 喰種(とくに『リトルバード』と呼ばれた羽赫喰種)


備考 本局Ⅱ課所属の丸手斎特等捜査官とは同期であり、仲は概ね良好。


Quinque ナオ:鱗赫

    Rate/C

    つなぎ合わせた脊椎のようなデザイン。捕縛、高速戦闘および長距離での戦闘を可能とする。
    作成元は無銘の鱗赫喰種『ナオ(アルバイト先に登録していた名前)』。
    両親は駆逐済み。
    血のつながった妹(顔、名前共に不明)と同居していたことが明らかであり、『ナオの妹』と名付けて現在その行方を追っている。


    Ellie:甲赫

    Rate/B

    現在制作中。作成元の赫子の形状から、花弁状の盾として利用できると考えられている。
    作成元は甲赫喰種『Ellie』。
    通称の由来は投稿モデルの外見が対象者と酷似しており、また捜査中に対象者のものだと判明したネットアイドルのアカウント名から。
    駆逐が完了する2年前には同じく甲赫喰種の『サイネリア』と共に行動し人間を狩っていた形跡が多く見られたが
    それ以降は目立った捕食を停止し自殺死体を採集しながら某芸能事務所に潜伏していた。


    その他、二十数種のクインケ(本人が討伐したもののほか、部下3名が討伐したものも保管)を所持。
    状況や個々の能力に応じてこれらを部下に譲渡および貸与、返却している。


天ヶ瀬冬馬(アマガセ トウマ)

3月3日生 うお座 17歳

CCG本局所属 二等捜査官

B型


Size 175cm 57kg

Hobby サッカー、料理、フィギュア集め

Like メロンソーダ、カレー作り、上司と同期(本人は否定)

Hate 喰種


備考 CCG捜査官早期育成プログラム『ヒダカプロジェクト』第4期生であり

   同プログラムを首席で卒業、16歳の若さで三等捜査官として正式にCCG捜査官に就任。
   同年に50体以上の喰種を討伐し『銀木犀賞』を受賞、二等捜査官に昇進した。
   実の母親が喰種に捕食されており、それが喰種捜査官および同プログラムに志願した動機となっている。


Quinque シマムラ:尾赫

    Rate/C

    シンプルな槍型クインケ。ギミック等は特に存在しないが、癖がなく耐久力もあり扱いやすい。
    作成元は無銘の尾赫喰種『シマムラ』。
    両親は駆逐済み。
    甲赫喰種『Ellie』捕獲時に損傷し、現在修理中。


    クロボシ:甲赫

    Rate/A

    『シマムラ』の損傷を受け、黒井上等より譲渡された。
    両手剣型のクインケであり、その密度と重量が特徴的な甲赫の中では比較的軽量。
    作成元は甲赫喰種『クロボシ』。
    通称の由来はマスクに塗りつぶされる形で描かれた黒色の星である。
    昨年より活動跡が目立つようになり、11月から12月にかけて20名以上の下位捜査官を、12月には2名以上の上等捜査官を殺害した。
    また、芸能事務所『346プロダクション』に所属していたアイドル1名を捕食していることが赫子痕から判明している。


――――――――――――――――――――


ここまで。

とりあえず外伝後編に向けてそれっぽいプロフィールを更新しました。

レートは単純な強さより危険度を重視して設定しました。

生存報告です

生存報告ー。

伊織と真の赫子の形どうすっかな

酉忘れてた

生存報告

原作もだんだん面白いことになってて
こっちも外伝もやろうやろうって思ってはいるんだけど
筆が全然進まない…

打ちきりとか考えてるわけじゃないんだけど
復帰するの時間かかりそう

酉忘れてた

生存報告。

生存報告

なんつーかさ、ある程度話が書ける見込み立ってからスレ立てるんじゃだめなのかい

もちろん複数のスレを並行で書くの自体はルール違反でもなんでもないよ、
でもあんたの場合それで手が回らなくなったりするのがちょっと多くない?

新スレもぽんぽん立てるしさあ、こんな悲惨でグロい設定にしたかったんだーでもさすがにムリだわー!かぁーっ!
つってミストもどき書いたりする暇あるなら(古い話持ち出して悪いけど)、パシリムスレ復活とかこっち書くとかさ

まあ期待はしてるんだ、がんばってね

>>62
本当に申し訳ないが割り切ってくれ


誤解しないでほしいのだが、

スレを乱立してるせいで偶像喰種に手が回らないんわけじゃなくて
自分の場合気晴らしに短いスレを立ててる今の状態が一番頭がスッキリしてテンポよく偶像喰種を書けると分かったのでこうなってる
実は短いスレを立てるのをやめても偶像喰種の執筆がもっと遅れるだけなんだ

なので喰種以外のスレは書く気力が尽きたあたりでとりあえずオチつけて〆にしてる
ミストとかバイオ7とか面白くなりそうなネタを切り捨ててるのはこっちもきついのだが
パシリムで長編の並行は無理だと分かったので共倒れにならないようエタる前に早々に切り上げてるんだ
あっちを楽しみにしてくれてた人は本当にごめんよ


あくまで本命は偶像喰種でありこっちは最低限の形だけでもちゃんと書ききると決めてるので
あっちこっち寄り道して書き散らしてるやり方はどうか大目に見てくれ


sageにしてたつもりなのにsagaに戻ってた。


追記。
新スレって偶像喰種を何編にも分けてることを言ってるのかもしれないのでこっちも回答

話を分けまくってるのは
区切りのいいとこでスレを落とした方が休んでるとき気が楽
エレ速でまとめられた長編スレは長すぎて読む気がしなかった経験から読んでもらうために短めに分けた
こまめにまとめてもらってコメント貰えればもっと書くスピード上がるかもしれないという希望
等の理由でこうなってます


正直、このスレの途中でまゆ編書き始めて結果このスレを放置しちゃってるのはやらかしたかなあと思ってます


~765プロ~


響(今日の予定は……レッスンだったな)

響「……えっ?」


響(――『その日』、自分はいつも通りに765プロに来た)

響(――前にも言った通り、765プロに繋がる入口はたるき亭の隣にくっついてるんだけど)

響(――その入口に……)


響(――白いコートを着た男が立っていた)


響「あ、あれって……!」


響(――そいつの名前は知らない。『もう一人』が何か呼んでた気もするけど、忘れた)

響(――でも、そいつの顔は知ってる)

響(――あと……『その服』も)





冬馬「……」


響(――喰種捜査官……!!)


冬馬「……あ? 何だお前」

響「…はっ!?」

響「あ、いや、えっと……」

響「じ、自分はここのアイドル……」


冬馬「……?」

冬馬「…ああ! 765プロの我那覇響か!」ポン

冬馬「ここの新人なんだろ? 近々大きなライブでデビューするらしいじゃねえか」

響「そ、そうだぞ……」ビクビク




                                      ハト
響(――『Commission of Counter Ghoul(喰種対策局)』、通称CCG。もしくは『白鳩』)

響(――"喰種"を『人を害する存在』として捕獲、あるいは駆逐することを生業とする、世界中に拠点をおく組織……)


響(――絵理が死んだ翌日。自分は社長に、改めて要注意人物についての話を聞いた。その答えがこれだ)

響(――CCGはトランクやアタッシュケースなどの大きな荷物に『喰種専用』の武器を入れて持ち運んでいる)

響(――CCGの武器は、包丁も通さない喰種の身体に傷をつけることが出来る)

響(――それを使って、人間の天敵である"喰種"を殺すのが喰種捜査官の仕事……だって言ってた)


短いですが今日はここまで。

ミリマス勢を出すかどうか決まっていなかったのですが、今週の展開を見てやっと活躍できそうなところを見つけました。


外伝が完結して1ヶ月ほど経ちましたが、特に生活も変わらなかったのでちょくちょく戻ってくることにしました。

とりあえず放置しっぱなしも何なので、このスレで少しずつ続けていこうと思います。

外伝の時より就活などリアルを優先するのは変わらないので前よりもまったり進行で、思い出したように突然書いてくスタイルになると思いますが

あまり期待しないで気長に待ってくださると嬉しいです。


冬馬「そうか、お前が大槻の言ってたやつか」

響「え?」


響(――大槻?)

響「……!」


響「唯のことか!?」

冬馬「そうだよ、あの金髪だよ」

冬馬「今入院してて寂しいから面会しに来いって。お前に伝言」


響「入院……」


響(――そっか。唯はコーヒーに毒薬を入れられてたから……)

響「ぶ、無事なのか!?」

冬馬「すぐに退院できるって言ってたぜ。あと病院は~~区にあるCCG直属のやつだ」

冬馬「受付で名前を言えば通るようにしとく、だとよ」


冬馬「……ちゃんと連絡はしたからな?」

冬馬「ったく、俺はオッサンの付き添いで来ただけなのに何でこんな雑用みてえなこと……」


響(――唯、か)

響(――とりあえず無事なんだな……良かったぞ……)

響(――でも、会いに来いって……?)

響(――レストランじゃ、自分は唯の前で"喰種"ってバラされてて……)


響(――それってかなりやばいんじゃ……)


響「……ん?」

響「……おっさん?」


冬馬「ああ。オッサン…黒井上等がいま中の高木社長に話しに行ってる」

冬馬「それを聞いた大槻が無理矢理―――――」


冬馬「―――あ?」

冬馬「……いきなり走り出して、何を急いでんだあいつ?」



響(――黒井上等……!!?)

響(――あいつか!? 絵理を殺した、あの捜査官か!?)


黒井『ゆっくり『解体』してやったのに』

黒井『だって可哀想だろう? お前みたいな化け物に騙され続けて大好きなどと言って、その幻想を抱いて生き続けるだなどと』

黒井『お前のような奴が人に愛してもらえるとでも思ったのか? まったく無様な姿だな』


黒井『泣くなよ、クズが。お前に泣く権利などない』



響(――あの野郎……何しに765プロに来た!?)

響(――もしかして、765プロも……!!?)



バタン



響「社長ぉお!!」










黒井「その貧相な瞳に焼き付けろ、お土産の高級たい焼きだ」



黒井「お前達弱小事務所の稼ぎでは到底手に入らないセレブな一品だぞ」

黒井「このセレブな私に心から感謝しその貧乏舌でありがたく貪り粉の一粒まで卑しく舐め回すと良い……」

黒井「フフフ……ハーッハッハッハ!!」



亜美「ワ→イ!!」

真美「黒チャン横っ腹→!」





響「……」


響「……あれ?」


一旦ここまで。

明日祝日だから久々にヤンジャン水曜発売でしたね。


可愛いは正義な話でした。

今回の話を読んでたら偶像喰種でハッピーエンドを目指すのはそう難しくないような気がしました。

原作読んでると「結構アイドルが役に立てそうな所があるな……」と思わされる。


今週の話、地下の極貧隠遁生活なのにマスクだけはみんないい値段しそうなのが笑えた

>>73
ウタさんが格安で作ってあげてるんだよきっと…(汗)


早めの生存報告です。
モチベがあんまり上がらず、しばらくは更新無理そうです。
:reアニメ放送の時か、ワンチャン年末に実写喰種レンタルした時にモチベが上がるまで、続きは置いておくことになりそうです。

代わりと言ってはなんですが↓のツイ垢で続きとかリメイクに向けて偶像喰種の設定まとめ(#偶像喰種)とか質問箱とかやってるので
https://twitter.com/ninninninjin?lang=ja
気が向いた時に見ていってくれると嬉しいです。

twitter見たけど346人間組が裏であんなことになってるとは…未成年の子の生活費や親の代わりは常務…もとい社長が面倒を見ているのかな

http://www.nicovideo.jp/watch/sm32425875

:reのPVきてた! ようつべで見つからなかったからニコニコのリンクだよ!
石川プロとゆうまたそ出てるよ!

https://www.youtube.com/watch?v=-hbe7Ztn2Hg
ようつべ版!


小鳥「あら響ちゃん、おはよう」

響「お、おはよう…ってピヨ子!?」

伊織「朝っぱらからなーに騒いでんのよ。あ、アンタもこれ欲しかった?」スッ

響「伊織……!? え、えっと……」



響(――あれ!?)

響(――なんで皆して、落ち着いてるんだ!?)

響(――喰種捜査官が来てるんだぞ!?)

響(――それに……)


響「そいつは」


ギンッ!!


響「ッ!?」


千早「我那覇さん。どうしてそんなに慌ててるのかしら?」

真「響、人見知りは良くないよ? そりゃ黒井さんとは初対面だけど……」

あずさ「ほらほら、響ちゃんの分のお菓子もあるわよ~?」


響「……う、うん」


響(――事務所では、わけがわからない光景が広がってた)

響(――エリーゼを殺したはずの黒井って捜査官が、765プロに来てて)

響(――なのに皆はすごく落ち着いていて、いつも通り振る舞ってる)

響(――ただ前みたいな白いコートじゃなくて、紫と黒のスーツを着てる)


響(――あまりのことに、自分は言っちゃマズいことを口走りそうになったけど)

響(――喰種の皆に必死な顔で睨まれて、ギリギリ我に返ったんだ)



小鳥(お願いここは何も言わずにやり過ごして)

伊織(余計なことを口走ったら殺す)

千早(空気を読んでちょうだい)

真(響の一言でボク達の首が飛ぶから口を閉じて!!!)

あずさ(お願いだから黒井さんが帰るまで何も聞かないで!?)


響(――皆が何を言いたかったか、顔を見ればよく分かった)


伊織(……響のバカも察したみたいね。よし)


伊織「黒井、アンタとは初対面だから紹介しとくわね」

伊織「こいつは我那覇響って言うの、うちのプロデューサーが1月にスカウトしてきたのよ」

伊織「頭はアレだけどダンスだけは一級品よ?」


黒井「ほう。なるほどなるほど、確かに素材は良さそうだな。高木のやつに任せるのが惜しいくらいだ」

黒井「響ちゃん……と呼ばせてもらってもいいかな?」


響「えっ? う、うん!」


黒井「響ちゃんと言い、この貴音ちゃんと言い……お前たちのプロデューサーは思っていたより有能だったようだ」

黒井「それなのに、事故などであっさり逝くとはな」


春香「……」

雪歩「…プロデューサー」


黒井「……はあ。そろそろ二ヶ月たつのだろう?」

黒井「いつまでもその顔にみすぼらしい表情を浮かべるな」

黒井「死んだ者は永遠に戻ってこない。ならば生きている者がさっさと次にやるべき事を見つけるしかない」

黒井「身の丈に合わない菓子でも頬張ってアホ面晒してる方がよっぽどマシだ」


黒井「アデュー、弱小事務所の諸君」


響(――そう言って、黒井という捜査官は765プロを出ていった)

響(――最後に言ったセリフは……春香たちを励ましてたのか?)


――――――――――――――――――――


黒井「ん? 君は誰だ?」

黒井「もしや君も765プロの新入りか」

黒井「……どうした? ぶつかった相手に何も言わず立ち尽くすなど、失礼な子供だな」


黒井「そうか」

黒井「星井美希と言うのか」


黒井「……どうした? 何を怯えている?」


――――――――――――――――――――


春香「…えへへ。響ちゃん、おどろいた?」

響「え……あ、う、うん」

雪歩「あの人は黒井崇男さんって言って、社長のお友達なんだって」

真美「黒ちゃんは『あんなのとは友達じゃない』って言ってるけどねー」

亜美「亜美知ってる、あれツンデレって言うんだよねー」

やよい「今日みたいに、よく高いお菓子を持ってきてくれるんです! すごく優しい人ですよー!」

春香「プロデューサーさんのことも、黒井さんなりに励ましてくれたみたい」


響「……そうなんだ?」


響(――なんか)

響(――あの時とは、全然印象が違う気がする)

響(――所々、人をバカにしてるような口調なのは変わらないけど……)


響(――エリーゼを殺したときみたいに、冷たい目はしてなかった)


――――――――――――――――――――


響(――その後、夜になって皆が帰った時)

響(――ピヨ子が話してくれた)



小鳥「ビックリしちゃった? ……まあ、そうよね」

小鳥「響ちゃんの目の前で、絵理ちゃんを殺した張本人なんだし……」


小鳥「響ちゃんにはお話してなかったんだけどね。あの人、よく765プロのことを気にかけてくれてるの」

小鳥「人間の子達は、みんな黒井さんに懐いてるのよ。捜査官だってことも、絵理ちゃんを殺したことも知らないしね」


小鳥「…それと、喰種の皆のことは今のところ気付いてないみたいだから安心して。気付かれたら、たぶん私達は生きてない」

小鳥「あの人は"喰種"をすごく憎んでるから……」



響(――つまり……あいつは良いやつなのか?)


響(――自分には、どうしてもピヨ子に共感することができなかった)

響(――今はただ、あいつが765プロを出ていってくれて良かったって、安心しただけだった)

響(――ただ、あいつが怖いだけだった)


響(――自分が、エリーゼを殺したときの光景を忘れられないからなのかな)

響(――それとも……)


響(――今日一日ずっと、美希が青い顔で震えてたのが忘れられないからか?)


――――――――――――――――――――


黒井「……」


黒井(――星井美希……)

黒井(――どこかで会ったような気がしたが、思い出せんな)

黒井(――帰ったら高木の奴に、出自を詳しく聞いてみるか)


黒井(――いや、他に優先すべきことがあるな)

黒井(――昨年の『二代目』の襲撃から、我々にはとにかく人手が足りない)

黒井(――丸手の奴にはタイムリミットを設けられている)

黒井(――『エクリプス殲滅作戦』の開始日までに、何としてでも見つけなければ)


黒井「……どこにいる?」

黒井「私が取り漏らしたクズの屑。2人まとめて追い込んだにも関わらず、まんまと逃がしてしまった私の恥」

黒井「あの女が、醜く足掻いて逃がした幼い"喰種"……」



黒井「―――ナオの妹よ」


――――――――――――――――――――


今日はここまで。

実写版東京喰種のBD,DVDがリリースされましたね! もう映画館で見たけど里帰りの際に借りていきます!
:reのアニメ予告編も新しく公開されて、来年の4月が楽しみです!

偶像喰種346サイドの短編集をまたやりたくなったけど、こっちが益々進まなくなるしパシリムパロの続きも書きたいしリアルも忙しいのでスレ立てはちょっと我慢。4月までにこのスレ終わりまで書きたいんだけど出来るかなー。

でもフリスクの話とか人間ガルビと喰種泰葉(設定変えました)の話とか半人間あやめ殿と志希にゃんの話とか
完結編で飛ばしちゃったクローネの下積み話とか高垣楓討伐戦とか蘭子のCCG襲撃の詳しい話もいつかやりたいなと思ってネタは練ってる。

今だと放置しても落ちないだろうけど一応生存報告。
こっちで書くことは決まってるはずなんですがデレの内容を多少絡ませようとして構成に悩んでいるのか
リアルで2月3月にやることが多くてげんなりしているためか思うように筆が進みません。

しばらくはツイッターでアイデアまとめに専念(就活の傍らで)しないと続きは書けないかもです。


「#偶像喰種」で(この先のネタバレになるべく触れないよう)本編で出番の少なかったアイドルの話や小ネタなど投稿してますので
ヒマな時は見ていただけると嬉しいです。


~翌日 CCG直属 桜庭総合病院~


響「……」

響「……来ちゃった……」

響「あの捜査官が言ってた病院って、ここだよな?」


響(――自分はここに)

響(――あの捜査官を通して、唯から呼び出された)

響(――唯に自分の正体がバレてたら、さすがに皆に迷惑をかけるかもしれないって思ったから)

響(――ピヨ子にも相談してみたんだけど……)


――――――――――――――――――――


小鳥『…唯ちゃんが、響ちゃんの正体に気付いてるかもしれない?』

小鳥『本当なら会いに行くのは止めたいけど……』

小鳥『……でも、もし唯ちゃんが響ちゃんを通報しようって考えてるなら…無視しても意味がないでしょうね』

小鳥『わかった、会いに行ってあげて』

小鳥『耳がいいあずささんに傍で見張ってもらうから、危ないと思ったらすぐに唯ちゃんから離れてね』


――――――――――――――――――――


響(――ピヨ子は、あずささんが近くの建物で見ててくれるって言ってた)

響(――窓から見える部屋だとは限らないとおもうんだけど……大丈夫なのか?)

響(――それに、耳がいいことって何か関係あったっけ?)


響(――いや、自分があれこれ心配しても仕方ないぞ)

響(――とにかく、唯と話をしておかないと)

響(――確か……)


響「…あの! 我那覇響だ……です!」

響「唯、えっと大槻唯さんに面会させて欲しいぞ…欲しいです!」


受付「はい。大槻様からお話は伺っています」

受付「そちらのゲートを通過した先のエレベーターをご利用ください。大槻様のルームナンバーは~~~」


――――――――――――――――――――


響「…ここか」

響(――受付の人は、唯ひとりでこの部屋を使ってるって言ってた)

響(――つまり話すときは唯と二人きり……)

響(――いざとなったら、取り押さえて……)


響(――いやいやいや、何を考えてるんだ自分は!)

響(――まだ唯が自分を通報しようとか、考えてるって決まったわけじゃないだろ!?)

響(――そもそも、唯が自分の正体に気付いてるかも分からないし……)


響「……すー、はー」


響(――よし!)


ガチャ






唯「あっ! 響ちゃんおっひさー♪」

響「っ……う、うん! 久しぶりだぞ!」

唯「もーメチャ退屈でさー、キャンディも食べちゃダメって言われるし、響ちゃんがマジ恋しかったー☆」

響「そ、そうなの? あはは……」


響(――演技とか……してる風じゃない、よな?)

響(――自分が"喰種"だって言われたこと、唯は聞こえてなかったのかな?)


響「で、でも元気そうで良かったぞ。毒を盛られたって聞いたから……」

唯「そーそー! ゆいいっぱい注射されちゃってさー? なんか『透析』って言うんだけどーそんなことよりキャンディー食わせろーって」

響「とうせき? なにそれ?」

唯「しらなーい。んでんで、響ちゃんが喰種ってマジ?」

響「そうだぞ。それよりとうせきって何て書くんだ……」







響「…………!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」



唯「わー、響ちゃん口かっるー☆」


とりあえずここまで。

宝くじまた5等でした。3回宝くじやって全部5等一枚だけっていう謎の安定感。千奈美ちゃんにしました。


六月は嫉妬や自己嫌悪じゃ弁護できない自己中を晒してる所があったけど(アキラとか依子とか作戦妨害とか人喰いとか)、
発狂の理由が自分の嘘に気付いたことだったのは最初から書かれてたし、独白には同情できてそれに対するクインクスの答えも納得できるものだったと思う。

六月は喰種だけじゃなく人間から見ても悪い事をしていて、展開的にこの先お咎めなしになっちゃうんだろうなってことも含めて良い振る舞いだったとは言えないけど、
ただ他の人にとっては許されないことをしたとしてもクインクスが六月を受け入れてくれたことはこれでいいと思ったわ。


響「え、ちょ……は!?」

唯「へー、響ちゃんって喰種だったんだー? 全然わかんねー!」

響「ゆ、唯、な、ああ!?」

唯「ありがと、ゆいを守ってくれて」

響「いやいやいや! そんなことより唯おまえ気付いて……ん?」

響「…今、ありがとう、って……」


唯「うん! だって響ちゃん、あそこで唯が食べられないようにデカいのと戦ってくれてたじゃん?」

唯「そうじゃなきゃ、ゆい多分死んでたし」

唯「だから、ありがと☆」


響「……」

響「…怖く、ないのか?」

唯「え? なにがなん?」

響「だ、だって自分……喰種だし」

響「いや、本当はもともと人間だったけど、それでも今はヒトしか食べられなくて……」

響「殺したことはないけど、でも……」

響「目の前に人喰いがいるんだぞ……?」

唯「でも響ちゃんかわいーしやさしーじゃん?」

響「……え」


唯「ゆい分かるよ? 響ちゃんはいいヤツ!」

唯「ね?」


響「唯……」

唯「それにね」

唯「ゆい、響ちゃんが喰種でも全然オッケーだよ」


唯「ゆいの友達も喰種だもん」


唯「…喰種でいいから、ちなったんやフレちゃん達に会いたいよ」

唯「ちなったん、奏ちゃん、フレちゃん、しゅーこちゃん」

唯「……文香ちゃん。ありすちゃん」

唯「…ゆい、また皆で遊びたいよ」


響「…唯?」


響(――唯は。大槻唯は、いつも陽気でニコニコしてる子だ)

響(――でも、今の唯は……今だけは)

響(――しゃべり方が、少し落ち込んでるように見えた)

響(――その姿は、エリーゼが死んだときの伊織に似ていた)


響(――"喰種"が友達って、どういうことなんだろう)

響(――唯って、346プロのアイドルなんだよな?)

響(――あの、元々は喰種がいて、崩壊して)

響(――いなくなってしまった場所……)


響(――一体、何があったんだろう)


少しだけ追加。

ここからは346の人間メンバーも顔出し程度ですが結構出ます。

>>76
金だけは常務が色々と理由をつけて出してあげてますね。

生活面では高校生組~大人組が協力して面倒を見てあげています。

14巻買いました。

ホープが曲がりなりにも立ち直れたみたいで良かったです
しかし有馬に置いてかれた理由がひどい


唯「…それなのにさ」

唯「フレちゃん、あんなところで何やってんの……?」

唯「夢子ちゃんだって……!!」


響「フレちゃん?」


響(――あの場…レストランに、唯の友達がいたのか?)


響「…唯。346プロで何が―――――」



「――まだ喰種のこと気にかけてんのかよ。唯」


響「?」

響「……!!?」


響(――唯に聞きたかった。346プロで、何が起こったのか)

響(――でも、いつの間にか他の人が入ってきていて……話を中断しなくちゃいけなくなった)

響(――いや、実際は中断しようとしたわけじゃなくて)

響(――また『あの服』が目に入ったから、言葉が詰まってしまったんだ)


「よお。有香も橘も来れねえっつうから、お見舞い来てやったぞ」

唯「……さんきゅー。お仕事帰り?」

「おう。富良サンの捜査がひと段落したから、アタシの研修も今日はこれで仕舞だ」

「……ん? こいつは唯のダチか?」

唯「うん。ゆいのアイドルダチ…ドルダチ?」

「ほー、言われてみりゃどっかで見たことあるツラだな」



「唯とダチになってくれてありがとよ」

「アタシは向井拓海。階級はまだ三等だけど……」



拓海「喰種捜査官だ。よろしくな」


1レスだけだけどとりあえずここまで。

:reの主題歌発表されましたね。
放映まであと二ヶ月ちょい。楽しみ


響「そっ……!」

唯(……やばっ。響ちゃんが喰種って聞かれちゃった?)


拓海「……」



拓海「…なに警戒してんだ? 別に殺しやしねーよ"喰種"でもねーのに」

響「え?」

唯「え? たくみん、響ちゃんが喰種じゃないって思ってんの?」


拓海「そりゃそうだろ? "喰種"じゃこの病院入れねーようになってんだからよ」

ひびゆい「「!?」」


拓海「んーと……お前、ひびきっつったか。唯の病室来るまでにゲート通っただろ?」

響「ゲート……」

『そちらのゲートを通過した先のエレベーターをご利用ください』

響(……あれのことか!?)


拓海「アレは『Rcゲート』っつってな。なんつーか、喰種はRc値? が人間よりスゲー高いから」

拓海「喰種がアレを通ったら一発で分かるようになってるんだとよ」


響「!!!?」

唯(ええええええええ唯それ知らんし!? 知らないで響ちゃん呼んじゃったし!?)


拓海「まあ、アタシらみたいに……あ。今のは忘れ……」


拓海「…どうしたお前ら? 涼が犬の糞踏みかけたみてーな顔になってんぞ?」


…え? ステラステージの詩花ちゃんは黒井の娘?

娘?


む す め ! ?


響「い、いいいいいいやなんでも?」ワタワタ

唯「ねー!なんもおかしいことないよねー!」ワタワタ


拓海(……なんだこいつら)ハァ

拓海「…まあ、今お前らが何考えてんのか深追いはしねーけどよ」


拓海「唯。お前いい加減に"喰種"をダチ扱いすんのやめろ」

唯「!」

拓海「聞いたのがアタシだったからこの程度の説教で済むけどよ、聞いたのが橘や有香だったらお前何言われるかわかんねーぞ?」


唯「……」

唯「……そんなの、勝手に怒ればいーじゃん」


拓海「…あのな! お前分かってんだろ!? "喰種"はヒトを喰っちまう!ヒトを喰わなきゃ生きていけねえ!」

拓海「そんなのとダチになれるとかまだ思ってんのか!? 現実見ろよ! ああ!?」

響「ちょ、ちょっと……!」

唯「……ふん」


唯「…たくみんだって、りなっちのこと忘れられないくせに」


拓海「ッ……!」

拓海「…おい、唯。何度言ったら分かるんだてめえ」


拓海「里奈の話はするな」



唯「……ふん」


唯「…ごめん、響ちゃん」

唯「ゆいから呼び出しといてなんだけど、響ちゃん、今日は帰ってくんないかな」

響「唯……」

唯「色々お喋りしたかったんだけど、ゆい、今は一人にしてほしいんだ」

響「……」

唯「たくみんも出てって」


拓海「…けっ。勝手にしろよ」

拓海「行くぞ響」

響「…う、うん。バイバイ唯……」

唯「……ばいばい」


――――――――――――――――――――


拓海「…悪りい、響。気ぃ使わせちまったな」

響「え? いや、自分は全然気なんて」

拓海「…そう言うんなら、もうこの話は終わりにするけどよ」

拓海「ちょっとビックリしただろ? 唯があんなにも"喰種"を庇うなんてよ」

拓海「…頼む。唯の言ったことは、誰にも言わねーで欲しいんだ。あいつの言ったことは重罪だから」

響「わ、わかった……」

響「……」


響「……あ、あの! 拓海だっけ?」

拓海「おう」

響「拓海も、346プロのアイドルなのか?」

響「346プロで"喰種"について何かあったのか?」

響「自分、何も知らなくて、でも何も知らないままじゃいられなくて…!」

響「拓海の知ってること、自分に教えてくれないか!?」


拓海「……悪い」

拓海「知らない方がいいし、首なんか突っ込むもんじゃねえよ、そういうのは」

拓海「それと、唯とか……346プロの奴等にはあんまり近づかないでやってくれ」


拓海「ゴメンな」


――――――――――――――――――――


響(……結局、拓海は346プロについては何も教えてくれなかった)

響(自分は、人間と喰種に仲良くなってほしいのに)

響(人間に喰種のことを分かってもらうために、346のことは知っておかなきゃいけない筈なのに)


響(…また、唯に会いにいけば教えてくれるかな)

響(でも、拓海に『会わないでくれ』って釘を刺されちゃったし…)

響(下手に聞けば、唯を傷つけちゃうかもしれない……)

響(そもそも、病院にはRcゲート?って言うのがあって)

響(あの時たまたま壊れてただけで、次に行くときは自分の正体がバレてしまうかも……)


響「……」


響「…………あれ?」


響「ここ、どこ?」


響(どうしよう、考え事しながら歩いてたから)

響(いつの間にか知らないところに入っちゃったぞ……!?)

響(知ってる建物は……いやその前にぴよ子に連絡……!)

響(えっと……)


「……っと…て…!」

「……ちょっと、離して……!」

「離しなさいよっ……!」


「おらっ!」ゴッ

「ハハハ」


「ッ……! ううううぅうううううっ……!」


響「?」

響(……ケンカ?)


響(こっちから声が……)

響「!!!」


響(ちょっと待て、これって)

響(男3人が、女の子1人を取り囲んで)

響(蹴りを喰らわせてて……)

響(手足を掴んで、女の子は苦しそうにしてて……)

響(…まさか、『婦女暴行』ってやつか!?)

響(助けないと!!)


響「……すー」


響(…いける。あのレストランの時に、大男に食らわした一撃を出せれば)

響(暴漢なんてすぐに倒せる!)


響「―――――ううううなんくるないさあああああああああああああ!!!」


暴漢1「は?」

暴漢2「何だ?」

暴漢3「ちょ」ガッ

女「……?」


バキドゴグシャ

暴漢「「「」」」チーン


響「よしっ! 倒せた!!」グッ

響「きみ、大丈夫か!? 立てないなら自分が肩貸すぞ!」

響(…あ、やばい)

響(つい飛び出しちゃったけど、今ので自分が"喰種"ってバレるんじゃ)スン

響(……ん? この匂い、"喰種"か?)

響(この倒れてる男たち、"喰種"だったのか!?)

響(って言うか、よく嗅いでみたらこの女も……!?)

「…アンタ……」

響「?」

響(ちょっと待て。この女、なんか嗅いだことのある匂いだぞ……?)


響「……いや、お前は……」



響「……夢子!?」


夢子「…アンタ、何してんのよ……?」


今日はここまで。

支部で響編のリメイクをちょっとだけ書いてみました。
地の文つけたから結構時間かかったけど、話としては響がPに会うまででかなり短いです。
ちょっと外伝の要素も入れたのでもしヒマなら読んでみてくれると嬉しいです
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=9340230


あと、このスレで外伝に出てきたデレマスアイドルを絡ませようと思ったけど
思ったより難しかったのでこれ以降はほぼ765、876、961メンバーだけで回ると思います。

https://www.youtube.com/watch?v=dZ36ToJLHtA
東京喰種:re
アニメPV第二弾来た!!


――――――――――――――――――――


夢子「……ろす……」


夢子「善人ぶって……ないわよ……殺して…る……」

夢子「元々アンタの……せいで……」ズルズル


響「自分を騙したのは夢子だろ……ったく」

響「ここでいいの?」


夢子「アタシが回復したら……アンタなんか……」

響(助けなきゃ良かったかなぁ)


響「はいはい。その身体じゃ無理でしょ」

響(こんな奴おいてとっとと帰ろ……)


?「……」キョロキョロ

?「……!」


?「―――夢子ちゃんっ!!」


響「?」


響(聞いたことのある声……)

響(……夢子の知り合い?)

響(――もしかしてレストランの生き残りか!?)


夢子「……でかい声で、名前呼んでんじゃないわよ……」

夢子「誰かに聞かれたらどうすんのよ……!!」


「そう思うんなら出歩いちゃだめだよ!」


響(…あれ。喰種の匂いじゃない)

響(……人間!?)チラ



「夢子ちゃん」


涼「本当に心配したんだよ……!!」


響(――涼!?)


響「…え!? 876の……!?」


涼「! あなたは……たしか、響さん!」

涼「…夢子ちゃんがまたケガしてる。これは響さんが…?」キッ


夢子「違うわよ……これはコイツじゃない……」

夢子「喰種の野郎共に喰われかけただけよ……」

涼「! そうだったんだ…響さん、疑ってごめんなさい」

響「い、いいけど……でも涼、きみは……」

涼「ほら夢子ちゃん、はやく家に入ろうよ」

涼「勝手に出歩いちゃだめだよ。お腹の傷だってふさがってないのに……!」


夢子「お腹減っておかしくなりそうなのよ……」

夢子「…ちくしょう。白鳩が変な動きしてて、満足に狩りも出来やしないわ……」

夢子「『あいつら』が変な動きしてて……白鳩もつられて動き出してる……」

夢子「おかげでこっちはいい迷惑……」



夢子「全部『エクリプス』のせいよ……!!」



響「?」

響(……エクリ……何?)

短いけど今日はここまで。

内々定もらって就活終わったので執筆再開します

内々定おめ


涼「…ほら、夢子ちゃん。ちゃんとベッドで寝てようよ」

涼「響さん。夢子ちゃんを寝かせてから、ちょっと話したいことがあるんだ」

涼「響さんも入ってくれないかな」

響「? 話したい事?」


――――――――――――――――――――


涼「お待たせ。ごめんね、待たせちゃって」

涼「それと……さっき疑ったことも本当にごめんなさい。夢子ちゃんを助けて、ここまで連れてきてくれたんだよね」

響「…まー、助けたって言えばそうなのかな……」

響(正直複雑だぞ…)

涼「……それと。間違ってたらごめん……なんだけど」

涼「ケガしてる夢子ちゃんに慌てなかったり、絵理ちゃんと仲良く話してたり」


涼「もしかして響さんって、"喰種"なの?」


響「……!!」

響(またバレた!)

響(なんでこうも自分は喰種ってバレるんだ!?)

響「え、えっと……」


涼「あ、大丈夫だよ! 通報なんてしないから!」

涼「…って言うか、それをやっちゃったらボクも危ないしね」

涼「喰種を匿ってる僕は、人間の犯罪者を匿うよりずっと重い罪を課せられる……らしいし」

響「……やっぱり、匿ってるのか。夢子を」

涼「うん」

響「"喰種"って知ってて?」

涼「うん」


響「……あんまり言いたくないけど、そいつを匿ってもいいことないよ」

響「そいつは自分や、人間の友達も平気で……!」


涼「ッ……知ってる!」

涼「夢子ちゃんから全部聞いたんだ。レストランのこと」

涼「トップアイドルに登り詰めるために、レストランに他のアイドルを売ってたってこと」

涼「レストランに捜査が入って…その時に攻撃を喰らったから、こんな傷を負ってること」


響「じゃあ何で……」

涼「……あんまり褒められた行動じゃないってのは分かってる」

涼「でも、見捨てることはできなかったんだ」

涼「夢子ちゃんは、普段猫を被ってることも知ってた」

涼「ボクも意地悪をされたことがある」

涼「ただ……夢子ちゃんがレッスンに取り組む姿は、すごく一生懸命だったんだ」

涼「本気で夢を目指してたんだ」


涼「その姿が、絵理ちゃんと重なったんだよ」


響「!!!」

響「エリー、ゼ……」


涼「…夢子ちゃんや、もしかしたら絵理ちゃんも」

涼「たくさんの命を奪ってきたことは分かってる」

涼「でも……"喰種"として生まれてしまったなら、そう生きるしかなかったんじゃないかって」

涼「ボクはたまたま人間に生まれたから、綺麗に生きることが許されてるだけじゃないのかって…」


響「……怖く、ないの?」

涼「分からない」

涼「もしかしたら、怖いのかもしれない」

涼「でも……このまま"喰種"だからって決めつけて、見捨てるのは」


涼「あの日の絵理ちゃんみたいに泣かせたまま死なれるのは、嫌なんだ」


涼「あんな死に方、やっぱり間違ってる」


涼「だからお願いします」

涼「夢子ちゃんのこと、許さなくてもいいから……」


涼「あと一回だけ、見逃してあげてくれませんか」


――――――――――――――――――――


響「……」

響(――今日は、二人も)

響(――"喰種"を怖がらない人間に出会った)


響(――ひとりは、"喰種"を友達だと言い切って)

響(――もうひとりは『そうするしかない』って割り切ってた)


響(――怖がる人間ばかりじゃなかったんだ)


―――だから、響ちゃん

―――絵理ちゃんが死んじゃったこと、悲しんでもいいよね……?


響(――エリーゼにとっての春香達も、受け入れてくれた人間だ)

響(――自分たちのことも、怖がらないでくれるだろうか)

響(――伊織たちのことも……)


響(――もしそうなら、自分たちもあんな風に受け入れてくれる人がいれば)


響(――どれだけ救われることだろうか)

今日はここまで。

>>112
ありがとう
すごく安心して気が楽になった


――――――――――――――――――――


「ん?」

「どうした草場」

草場「いや、今すれ違った子誰かに似てるようなって思って……」

中島「そうか? …あ、よく見たら『ELLIE』の時の子じゃねえか」

草場「え? 『ELLIE』?」

中島「たしか、黒井上等が奴を駆逐するとこ見ちまった子だよ」

中島「765プロのアイドルだ…っつってたっけな」

草場「アイドルですか!? うわ、サインもらっときゃ良かったかなー」

中島「お前この状況でよく浮かれてられるよな」


草場「……言わないでくださいよ」

草場「自分よりずっと年下の子供に叱られるって、かなり堪えるんですから……」

中島「いやー……あのキレっぷりは凄まじかったわ。すげえ怒ってたよな」


中島「天ヶ瀬一等捜査官」


――――――――――――――――――――


~6時間前~


冬馬「……」


冬馬「……おい」


冬馬「喰種捜査官を何だと思ってんだ、てめえら」


1レスだけだけど今日はここまで。

次からやっと冬馬の出番です

最近アイマスssを書き始めた者で、グールとのクロスを考えていた時に偶々このssを見つけてついつい最初から一気見させてもらいました!

そこで作者さんに聞きたいです。ところどころで原作の話をなぞって書いているという旨の文が見受けられますが、構成だけを原作から輸入して響(金木役)やそれ以外のキャラは結構自由に動かしている感じなんですかね・・・?
自分が765勢と961、346の何人かしか知らないため中盤、特に2章中編から原作を読んでいてもついていけない部分(原作準拠だと思っていたため)が増えたと個人的に感じましたので・・・
自分が765だけしか知らない点が一番大きいと思いますが、一番最初のスレでの765、876で書かれていた『人間とグールの共存社会(765プロ)を目指し頑張っている765グール勢と響、社長』がグールの世界観で調和されていたアイマスのみんなが自分の中で、これを超えるものを書くのは至難だなと思わされるくらいの作品だったので思わず感想を書いてしまいました。もちろん2章のssも拝見しましたし、原作も最終話間近とされる中で作者さんはどのような考えで書かれているのかとても興味があります。

作者さんも大変だと思いますが応援しています。お目汚し失礼しました。


原作終わっちまったな…カネキが幸せなのでひとまず良しと言いたい。単行本のオマケが楽しみです。


>>119
一気見までしてくれて本当にありがとうございます!

話の流れについては、基本的には所々言及している通り原作の1~5巻をなぞる形で響たちの話を書いています。
やっぱりアオギリ編に入る前の甘ちゃんなカネキが甘ちゃんなりに大切な人(喰種)を守ろうとするところは本当に大好きなので
響たちにもその好きなシーンを表現してほしくてほぼ原作まんまの流れを貫こうと考えてお話を書いています。

ただし響はカネキではなく我那覇響という人間なので、ただカネキの役を背負ってるだけでは終わらせたくない、響自体の魅力も出していきたい、
アイマスのアイドル達もも本当に好きなので「彼女たちらしく」喰種の世界に関わって欲しいと考えてもいるので
「原作ではこうなったけど彼女たちならこうはならないだろう」と思ったシーンなどは変更や改変を加えることにしています。

例をあげるなら月山のように紳士的な悪者として振る舞えなかった夢子は小物なりに頑張ってる小悪党としてレストラン編に登場させたり
親子というだけで日高親子を笛口親子の代わりにせず、新しい世界に踏み出そうとした絵理を宛てたり、などが当てはまると思います。

あとは765でも876でもCGでも出来るだけ多くのアイドルを活躍させたいと考えているので
その活躍の場を増やすためにオリジナルシーンを加えることもあります。

CGの大槻唯なんかは彼女の人懐っこさを生かせるシーンを後々書きたいがために二章にゲスト出演してもらっています。


まだ二章を終わらせるために動いている身分ですが、アオギリ編以降はかなり話が変わってくるかなあと思います。
あそこでカネキはある意味「折れて」しまいそれまであった東京喰種のテーマをひとつ失ってしまった感じがしたので、
響たちならどうするだろうと考えて、また違った結末を迎えるお話を書くことになると思います。

長々と続いていくことになるでしょうが、お付き合いいただけると嬉しいです!

ご返答ありがとうございます。119です。
なるほど、シナリオは大まかになぞっていきながらも自由度は上げているということですね。
読んでいてどれが原作のキャラなんだろうとか、どの関係性なんだろうなど考えていて自分自身が複雑に考えて読んでしまいましたが小鳥さんが○○、舞が有馬、黒井がクレオなど当てはめずに作者さんの作品として読めばよかったんですね。失礼しました。
であればこれからはよりグールの世界観でアイマスの子たちの人間性やドラマが見られそうで楽しみになりました。
長々と恐縮なのですがもう一点聞きたいことがあります。
今回だけのssに限らずクロスを書くときに書き方などはどういう感じで作っているのか軽くでもいいので教えてくれないでしょうか、特に聞きたいのは原作を何回も見直しながら書いたりするのかある程度もうストーリーは頭に入っている状態から書いているのか、台詞回しなどはどれくらい程度まで真似ようか考えているのかなどです。

原作はハッピーエンドで終わったということで、どのように作者さんがこの世界を作っていくか分かりませんが、僕個人としては原作がなおざりにしてしまった感じがある数箇所をこのssで読めたらいいなぁと思っています。またこれは完全に自分個人の勝手な意見なので書くときには一切気にしないようにお願いします。
自分は訳あってreの中盤程からグール自体の単行本は買うのを止め大まかな話の流れだけを追っていた元読者ですが、たくさんの売り上げを出しているようにグールの話、設定自体が読者の心をつかむようないい基盤設定だと思います。
それに加えもともとの作風、ストーリー、アイマスキャラとの世界観のすり合わせ、人間模様など、自分も数回クロスssを書こうとしたことがあるので難しさは浅いながらも分かるつもりです。頑張ってください、応援してします。

>>121
返事が遅れてすみません。書き方や台詞回しについてですが、基本何度も読み返しつつ
真似できる限りは「ー」の長さや三点リーダーの数まで真似るようにしていますね。
自分でうまいセリフを考えるのが苦手なので、原作の助けを借りながらなんとか書いていってる状況でした。
いずれは原作の台詞に頼りすぎず自分の台詞を使いながら喰種の世界観、雰囲気を壊さず生かしていけるような話にしたいです。

喰種の世界観は「喰種は人以外食べられない」というほぼ絶対的なルールの存在がすごく大きいと思います。
そのルールをどう乗り越えるかを含め、東京喰種の世界で話を作ることはすごく楽しいです。
飛び飛びの更新ですが楽しむことを忘れずに偶像喰種を書いていきたいです。


最終巻買いました。
四コマや後日談など新規描きおろし漫画は一切なく、新しく追加された要素は作者の挨拶とカネキ・トーカの娘のプロフィールだけでした。
そのプロフィールから天然の半喰種は人間の食事をとれるということが確定しました。
追加ページがあるかどうかはまだ確認していません。

本誌で内容を知っていてなおかつ金銭に余裕のない方は無理して今すぐ購入する必要はないと思います。


~CCG 支部~


局員捜査官「え…えっと」


冬馬「えっとじゃねえよ。『レストラン』の事だよ」

局員捜査官「はあ……」

冬馬「何だよその腑抜けた返事は」

冬馬「てめえらの配備が遅れたせいでな、こっちは突撃許可がなかなか下りなかったんだぞ」

冬馬「その結果なんだ? 死人が出たんだぞ?」

冬馬「それも二人だ。残った二人のうち一人は誘拐された」

冬馬「もう一人に聞いても『知らない子』…身元すら分かってねえ」

冬馬「てめえらの怠慢でどんな結果になったのか分かってんのか? あ?」


草場「ま、まあまあ。組織って色々ありますし」

冬馬「は? 死人が出てんだぞ? …つーか」


冬馬「アンタ等も人の事言えねえよ! 『ELLIE』の捜査の時!」

冬馬「てめえらが『ELLIE』の周辺人物を調べなかったせいで二人!」

冬馬「いらねえ調査に割かれたんだぞ!」

冬馬「その結果どうだ? 『ナオの妹』の捜査も進んでねえ」

冬馬「今の『誘拐事件』の捜査も存分に出来ねえ」

冬馬「人手不足でこっちは相手が山積みなんだよ。余計な仕事増やしてんじゃねえよ!!」


草場「う……」

中島「……」


翔太「冬馬君、その辺にしときなよ」

北斗「うちの冬馬がすみません。そちらも複雑な事情があるのに」

黒井「我々が君たちの尻拭いをしたのは事実ですがね」

黒井「次は我々の足を引っ張らないように」


北斗「……」フゥ


北斗「そろそろ次の議題に入りましょうか。こちらの資料を見ていただきたいのですが―――」


――――――――――――――――――――


――――――――――――――――――――


冬馬「――ここの捜査官の怠慢ぶりには呆れる」

冬馬「惰性で仕事をしていて…ツメが甘いしやる気もねえ」

冬馬「そんなんだから"喰種"どもにいいようにやられてるんじゃねえか……!」

翔太「…ま、しばらくはボク達がフォローしてあげるしかないよね~」

北斗「それで、これからどうするんです? 黒井上等」

黒井「私は個人的に調査することがある。お前たちがどうするかは自分で決めろ」

黒井「捜査を続けるか休憩を取るか……好きにすると良い。ただし明日以降に響くような無茶はするなよ」

北斗「お疲れ様です」

翔太「黒ちゃんお疲れ~」

冬馬「…じゃあな、オッサン」


北斗「…それで、今日はどうする? 冬馬」

冬馬「……ああ。『ELLIE』の仲間についてなんだけどよ……」

冬馬「……?」


翔太「? どしたの冬馬君、何見て……あー……」

北斗「あれは……」


局員「――では、手続きをしますのでこちらに」

「はい。…あの、息子は……」

局員「あー……一緒に来てもらってもいいんですが、息子さんには少々刺激が強いものをお見せすることになるかと……」

「でもここで一人にするわけには……」

北斗「……」


北斗「お母様。よかったら僕達がこの子の遊び相手を務めますよ」

「! いいんですか…?」

翔太「しょーがないなあ。ちょーどヒマしてたし、いいよ!」

「すみません。ありがとうございます……!」


北斗「…さて。こんにちは」

北斗「良かったら、ぼくの名前を教えてくれないかな?」

「……りく」

北斗「りく君か。お母さんは忙しいみたいだし、僕たちと遊ばないかい?」

翔太「鬼ごっこなら負けないよ~?」

陸「……」

冬馬「……」

北斗「(冬馬。子供の前だぞブスッとするな)」

冬馬「(ちげえよ。つーか笑いかけるところじゃねえだろ)」

冬馬「(こいつどう考えても……)」

陸「…おにいちゃん達、「そうさかん」のひと?」

冬馬「おう。何か言いたいことがあるなら言ってみろ」


陸「……おねがい! おねえちゃんをさがして!」

冬馬「…取り返す?」

陸「おねえちゃん、どこにもいないの……」

陸「おかあさん、すっごくこまってて」

陸「おねえちゃん、おとうさんがいなくなってからずっとがんばってたのに」

陸「いきなりいなくなっちゃったの!」

陸「おねえちゃんが…おねえちゃんが……」

陸「グスッ……ううう~~~~…!!」


冬馬「……」

冬馬「大丈夫だ、陸」

冬馬「お前の姉ちゃんは必ず取り戻すぜ。約束だ」

陸「…ほんとう?」

冬馬「おう。俺たちに任せろ」


冬馬「約束だ」


――――――――――――――――――――


――――――――――――――――――――


局員「質問は以上になります。捜査のご協力に感謝します」

「…よろしくお願いします……」

「…陸?」

冬馬「ほら、お前の母ちゃんが戻ってきたぞ。男ならピシッとしてろ」

陸「!」

陸「おかあさんおかあさん! あのね、あのおにいちゃんたちがおねえちゃんをさがしてくれるって!」

「!」

北斗「任せてください。僕達は本局から派遣された喰種捜査官です」

翔太「だからお母さんも気楽に構えてていいよ~」

冬馬「だから陸。その間はお前が母ちゃんを守るんだ。出来るな?」

陸「うんっ!」

「……! あ、ありがとうございます!」

「どうか娘を、見つけてください……よろしくお願いします!」

翔太「お母さんも無理はしないでね~」ヒラヒラ

陸「ばいばーい!」



翔太「…陸君のお姉さん…多分アレだよね」

北斗「おそらく、少女連続誘拐事件の被害者の一人だな。"喰種"の体液が現場に残されていた」

北斗「…まるで『キャッスル』みたいだな」

冬馬「……今すぐ止めなきゃいけねえ」

翔太「…で? 冬馬君はこれからどうすんの?」


冬馬「休んでなんかいられねえ」

冬馬「お前ら、濡れてもいい服に着替えてこい」



冬馬「集合場所は―――――」


――――――――――――――――――――


とりあえずここまで。


――――――――――――――――――――


中島「……ん?」

中島「あれ、伊集院上等?」

北斗「おや。こんばんは中島三等」

北斗「今から食事ですか?」

中島「え、ええ。…それより」


中島「なんですか? その網」


北斗「ちょっと居残りで仕事を。…そうだ」

北斗「さっきは冬馬のやつがが失礼しました。あいつはすぐ熱くなるところがありまして」

北斗「これから冬馬と翔太と行くところがあるんですが、良かったら中島さんに草場さんも来てくれませんか?」


中島・草場「「?」」


――――――――――――――――――――


~河川敷~


草場「……え……」


冬馬「ダメだ! こっちは何もねえ! 翔太そっちは見つかったか?」

翔太「あー…ゴメン。このドロの中に何かあるから洗ってみたけど、ただのゴミだったよ」

冬馬「分かった! あとそいつはカゴの中に入れとけ、元に戻すな」

翔太「はーい……あー、しんど」


中島「あ…あの子たち、何してるんです?」

草場「この時期滅茶苦茶寒いですよね!? なんで川を漁ってなんか……!!」


北斗「『ELLIE』のケータイを探してるんですよ」

草場「…携帯?」

北斗「ええ」


北斗「回収した『ELLIE』の所持品や自宅からは通信機器が一切発見されませんでした」

北斗「しかし876プロへの聞き取りによると、彼女はちゃんと携帯電話を所持しています」

北斗「あの日は雨でした。それなら『ELLIE』は携帯電話ごと内部のデータを雨水に流したと…」

北斗「そう考え、『ELLIE』の移動経路から携帯電話の破棄したポイントを探り」

北斗「そのポイントから流れた雨水が合流するこの川にアタリをつけました」

北斗「俺たちは今からこの川を漁って、『ELLIE』のデータを探す」

北斗「彼女はマスクを作る仕事をしていたみたいですし、もしデータが見つかれば一気に捜査が進むかもしれないと」


北斗「冬馬がそう言って聞かなかったんですよ」


草場「! 天ヶ瀬一等が……」

北斗「付き合わせてすみません。でも、アイツが捜査に本気だってことだけは分かってほしかったんです」

北斗「それでは」


北斗「……おーい冬馬ー! 追加で道具買ってきたぞー」

冬馬「遅いんだよ北斗! お前も手伝え!」

翔太「寒い! 北斗君変わって! もう無理!」

冬馬「ほら早く交代してやれって!」

北斗「分かった分かった。…うわあ泥だらけだな二人とも」

翔太「北斗君も今からなるんだよ」

北斗「うへー……」


中島「……」

中島「こんな……茶色い川で、まだ3月に入ったばっかだっていうのに……・」


草場「…………」

草場「……ッ!!」ダッ

中島「!? おい草場!!」


草場「すみませーん! 天ヶ瀬一等! 御手洗二等!!」

草場「僕も手伝いますから二人は休憩してて下さい!!」


翔太「あれ? さっきの眼鏡の人?」

冬馬「おい北斗、お前が連れてきたのか?」

北斗「……プッ」


北斗「すみません草場さん。よろしくお願いします」

草場「はいっ!」


中島「……」ボーゼン


中島「……あーもー!!」ダッ


――――――――――――――――――――


~2時間後~


草場「じゃあ俺、次はここ探します」

草場「……ひー。そろそろ手が動かなくなってきた……つめてー!」ジャブジャブ

草場「勢い余ってスーツのまま川に入っちゃったし……洗濯めんどいなあもう」ジャブジャブ

草場「やっぱ海まで流されちゃってるかなあ……無駄に終わるかもしれない……」

草場「…まあ、だからと言って……」カサ

草場「……ん?」


草場「……!!!」


草場「あった! ありました!! ケータイ! これじゃないですか!?」


冬馬「!! マジか! ちょっと見せてくれ!!」ガバッ

中島「おお! それっぽいぞよくやった草場!」

翔太「終わったー! やっと見つかった寒いー!!」

北斗「早く捜査局に持っていきましょう。中身を確認しないと!」


~CCG支部~


草場「…ふー。これでよし、っと。あとは検査結果待ちですね」

中島「天ヶ瀬一等たちはこれからどうするんですか?」

冬馬「俺達か? 流石にもう帰るよ」

翔太「頑張って耐えてたけど、これもう無理だよヒエッヒエだもん」

北斗「協力してくれてありがとうございました。また明日、よろしくお願いします」


中島「そう、ですか……」

中島「……あの」

「「「?」」」


中島「良かったら一緒にメシ行きませんか? 行きつけの店があって」

中島「俺、奢ります。奢らせてください」


――――――――――――――――――――


~定食屋~


中島「エビ天セット、かしわ握りにしてくれ」

草場「またですか中島さん」

中島「うるせー」

冬馬「かき揚げ大盛」

店員「あいよ兄ちゃん!」


中島「……すみません、こんな地味な店で」

草場「御手洗二等と伊集院上等、気に入らなかったみたいですね……?」

冬馬「別に店が気に入らなかったとかじゃねえよ」

中島「そ、そうっすか……」


冬馬(くそっ……俺が『行く』って言ったら)

翔太『ボクうどんの気分じゃないからパス』シレッ

北斗『この際だから社会人の付き合い方を学んで来い冬馬』シレッ

冬馬(…ってさっさと帰りやがった!)

冬馬(余計なお世話だっての……面倒くせーな)


草場「で、でもまさか捜査のためにあんな冷たい川でゴミ漁りなんて」

草場「正直…そんな泥臭いことをやる人には見えませんでしたよ」

冬馬「……」


店員「お待ちどう!」


冬馬「手段選んでられる余裕がねえからな」パキッ

冬馬「いただきます」


中島「…天ヶ瀬一等って確か『採用制度』でCCGに入局したんですよね」

草場「…『採用制度』?」

中島「お前知らねえの? 『捜査官未成年採用制度』だよ」

中島「普通は喰種捜査官養成学校(アカデミー)に二年間通うなり、最低でもジュニアを卒業するなりしてから喰種捜査官になるもんだけどよ」

中島「『隻眼の喰種』の襲撃で一気に人手不足になったから、本局の意向で採用の幅を広げたんだよ」


中島「未成年の子供だろうと適性試験さえクリアすれば、あとは現場研修を経るだけで捜査官になれる」

中島「年齢に関わらず『能力があって』『職務遂行の意思があれば』捜査官になれるようになった」

草場「へー……そんな制度があったんすね」


冬馬「違うな。俺と北斗、翔太は『採用制度』が確立する前から捜査官やってるぜ」

冬馬「黒井のオッサンにスカウトされて、オッサンが責任取る形で捜査やってたよ」

冬馬「言っちまえば『特例』だな」

冬馬「"喰種"に関する法と知識、体づくり……なんてのは、捜査の合間にやってた」

冬馬「悪いが規則で詳しく話すことはできねえぞ」

草場「えー……なんかそれ」



草場「少年兵みたいっすね」



冬馬「……」

中島「…! おい馬鹿!」

草場「! す、すみませんそういうつもりじゃ」


冬馬「別に、無理矢理やらされてるわけじゃねーよ。この採用制度はマスコミにも滅茶苦茶叩かれてるしな」

冬馬「『子供を死地へ放り込むのか』ってな。局内での反対も多いから、この制度の運用はかなり慎重にやってる」

冬馬「だから未成年採用制度はあくまで志願制で、本局から強制的にスカウトされるわけじゃねえし」

冬馬「本来の捜査官とは違って希望すればすぐ辞職できるようになってる」

冬馬「俺は好きで捜査官をやってる。辞めたきゃとっくに辞めてるから安心しろ」


草場「…そ、そうなんですか……」


草場「……え、えっと!」

草場「喰種捜査官って女性もいるんですよね? どういう人が…」

中島「草場…やめろ、もう黙っとけ!」


冬馬「…俺と同い年くらいの奴なら4人…今は16~19くらいだったか。こいつらは『採用制度』を通過してるやつだ」

冬馬「あと12だか13だかのガキが一人……翔太とは違ってある施術の被験者で、それで身体を強化して体力検査を無理矢理パスしたって聞いてる」

冬馬「ほかにもⅡ課採用のやつが一人いるらしいな」


草場「…あの、採用制度の方じゃなくて、大人の女性はー……」

冬馬「……悪い。俺の知ってる奴なら、黒井のオッサンが忙しい時に俺らの面倒見てた上等がいた」

冬馬「自分も忙しい癖にいちいち構って子ども扱いしてきてよ。…まあ、優秀な女だったぜ」

草場「へえー、今はどうされてるんですか?」

冬馬「……殉職したよ」

草場「ああ、殉しょ……」

草場「……へ?」


中島「……草場!!」

草場「す、すすすすみません! 俺また……!」

冬馬「別にいいっての。ひたむきな奴ほど命を落とすだけだ」


冬馬「…ご馳走様。時間外で手伝わせた上に奢らせて悪かったな」

冬馬「助かったし美味かった。……ありがとよ」


――――――――――――――――――――


中島「…草場。お前なあ、もうちょっと考えて喋れよ」

草場「すみません。…なんか、思ってたより彼らの境遇がハードで」

草場「なんかもっと…強いのをいいことに、ラノベの主人公みたく好き勝手に遊んでるもんだと思ってて……」

中島「……」


草場「…中島さん。僕、ずーっと楽なデスクに行きたかったんですけど」

草場「なんか、そう思ってた自分が恥ずかしくなってきました」


草場「あんな子供が必死で頑張ってるのに、いい大人の自分が何やってんだろって……」

草場「もっと出来ることがあるんじゃないかって……」


草場「中島さん、俺……」



草場「もっと現場で頑張ってみ



               ズパッ



      よかな



             って」




草場「……え゛れ?」



バタリ



中島「……草場?」


今日はここまで。

無印6巻とか読み返しながら書いてるけど
ジュニア卒業の年齢とアカデミー卒業の年齢がよくわからんです。
アカデミーの教育期間は2年らしいですしそれぞれ18、20でいいんでしょうか?


草場「―――――」


??「……」ギロ


中島(――?)

中島(――お面と……メイド服?)

ゴスロリ「……!」ビュオ

中島(――やべ)

中島(――殺され……)


冬馬「―――――中島さんッ!!」ドッ

ゴスロリ「!」スカッ

中島「あまがっ……!」

冬馬「間に合った……下がってろ中島さん!」


ゴスロリ「……」バッ

冬馬(この身のこなし……一撃の重さ)ド

冬馬(―――間違いなく"喰種"ッ!)バキッ


冬馬「……痛……!」グラ

ゴスロリ「……」ビキキ

冬馬(――あの赫子……!)

冬馬(――『羽赫』…瞬発型の"喰種"か!)

冬馬(――最悪のミスだ…さっさと替えのクインケを貰っときゃ……!)

冬馬(――生身で受ければ必死ッ!!)


ゴスロリ「……」ズズズ


ヒュッ


ゴスロリ「!!!!!」ギリュ


冬馬「!」


「…冬馬」

「全くお前らしくない凡ミスだな」

「川漁りに夢中で"クインケ"の替えを申請していないとはなあ?」ジャコン


冬馬「オッサン……!」


黒井「全く…外見を損なうなよ冬馬」

黒井「市民の皆様へのアピールには、その面構えも欠かせないのだぞ」

黒井「熱意は買うが冷静さを欠くんじゃあない」


黒井「手本だ」


黒井「見 て ろ !」ヒュッ


ゴスロリ「……ッ!」ヒュッ


ゴシャ


黒井「…ほう! これをかわす奴は久々に見たな。お見事お見事……」

黒井「そのゴシックロリータ……」

黒井「報告書に似た特徴の奴を見たことがあるなあ?」


黒井「確か、2年前まで『ELLIE』とコンビを組んで人間を狩っていた"喰種"……」

冬馬「……!!」

ゴスロリ「……」


黒井「……ククク…丁度いいタイミングで現れてくれた」

黒井「つい先ほど新しい『クインケ』が完成したんだ」スッ

黒井「お披露目の相手は君にこそ相応しい」カチッ


ズルリ


ゴスロリ「……!!!」

黒井「…どうだ? 愛しさを覚えるフォルムだろう?」

ゴスロリ「……オマエ……っ!!!」


ゴスロリ「―――――ウアアアアアアアアアアアッ!!!」ダッ


黒井「……ふん」スッ

黒井「お前のような『羽赫』の"喰種"はスピードに頼りきった単調な攻撃が特徴だ」

黒井「基本的に自給不足。短期決戦を逃せば戦闘能力はグンと下がる……」

   オモチャ
黒井「赫子はどうした? さっきので仕舞か?」ニヤ


ゴスロリ「……っさい」

ゴスロリ「―――死ねッ!!!」ビュッ


黒井「クク…」

黒井「馬鹿が」


ゴスロリ「……ッあ!!」ズプ


黒井「…お前の存在など取るに足らんのだよ、私にとっては……」
              ゴミ
黒井「…私がどれだけ多くの"喰種"を葬ってきたと思っている?」

黒井「お前もその一匹に過ぎん」ヒュ


ゴスロリ「……ッ!」タンッ


トンッ

トッ


黒井「…フン。力量をはかる頭はあったか」

黒井「せめて愛する相棒の手で幕を引いてやりたかったと言うのに……」


黒井「……なあ?」


黒井「―――『サイネリア』」


――――――――――――――――――――


「……フー……フー……」


「痛い……チクショウ……あの野郎……!」


「……ブチ殺す……」



サイネリア「全員……ブチ殺してやる……!!」


今日はここまで。

次から876プロの出番が多くなります。


~翌日~


『捜査官一人死亡』

『喰種捜査官二人が喰種に襲撃され』

『草場一平さんが重傷を負い死亡する事件が発生した』


響「……」


「響ってシンブンとか読むんだね。意外なの」

響「…美希」

美希「何の記事?」

響「…喰種捜査官の訃報だぞ。ゴスロリを着た喰種に殺されたって……」

美希「ふーん。いい気味なの」


響「いい気味って、お前なあ……!」

美希「むしろ何で響はカワイソウって思うの? ミキ達を殺そうとしてるヒト達でしょ?」ボソ

美希「このゴスロリさんが誰かは知らないけど、このままどんどん殺してって欲しいって思うな」ボソボソ

響「……はあ」


響(社長の取ってた新聞で、気になった記事があったから読んでみたけど)

響(それを見つけた美希のせいで、ちょっと嫌な気分になった)

響(美希の言ったことだったから、余計に)


美希「雪歩ー、膝貸してほしいの」

雪歩「ええっ!? い、今から寝ちゃダメだよ美希ちゃん……!」

美希「いま765の皆の寝心地をチェックしてる所なの。昨日は春香だったから今日は雪歩……」

美希「……すやあ」

雪歩「う、うごけないよお美希ちゃん~……」


響(あのリハーサルを見てから、美希はレッスンに真面目に取り組むようになって)

響(そして前より、人間の皆にも声をかけるようになった)


響(まあ、大体が『膝枕させて』って言うだけなんだけど……)


響(それでも、美希なりに自分から歩み寄っているのかもしれない)

響(相変わらず春香のクッキーを食べようとはしないから、せめてスキンシップで)


亜美「真美隊長、これはチャーンスなのでわ?」

真美「今こそ身勝手の限りを尽くすミキミキに正義の鉄槌を……!」キュポッ

亜美「ペンは剣よりも強しっていうもんね~♪」スッ


ガシッ


美希「…まだ寝てないの」ジロー

亜美真美「「ヒエッ!?」」


響(…自分も似たようなことされたなー)

響(こうやって、美希もだんだん765プロの一員になっていくのかな)

響(さっきみたいに、捜査官の命を軽く見たまんまで)

響(…ほかの皆も、そんな感じなのかな)


響(……いいのかな、それで)


響(ふと、そんなことを考えてる時)

響(気付いたらエリーゼのことを考えていた)

響(エリーゼは捜査官の命のことを、どう考えていたんだろうって)


響(後から考えたら)

響(これは『虫の知らせ』ってことだったんだろうか)



響(それは、レッスンを終えた後の晩のことだった)


プルルルルルルル


響(! 電話だ)

響(ぴよ子も律子も外出中……自分が出てもいいかな?)ガチャ


響「はいさい! 765プロだぞ!」

響「…え? 石川さん? えーと……」

響「あ、876プロの! どうしたんだ……どうしたんですか?」

響「……」



響「―――涼が行方不明?」


響(今日一日、涼は876プロにも学校にも姿が無かった)

響(電話しても繋がらなくて、家にもいなかった)

響(真っ先にアイツの姿が浮かんだ)

響(あの日も、涼はアイツの家に行ってたんだ)

響(―――――あの野郎!!!)


バンッ


響「夢子おッ!!!」

響「どこだ夢子!!! お前またやったのか!!!」

響「信じてくれた涼まで手にかけてッ……」


響「お前はどこまで腐ってるんだッッッッッ!!!!!」


響「涼が信じてっていうから……後一度だけ信じてみたのにッ……!!」


夢子「……っさいわね……!!」ムク

夢子「何なのアンタ……いきなり人の家に乗り込んでっ……やかましいのよ……」

夢子「涼が……なん……て……?」


響「……夢子ぉ……」

響「とぼけるなよ。お前涼を喰ったんだろ?」

響「876プロから電話が来たんだぞ! 涼がどこにもいないって!」

響「お前が涼を裏切って食べたんだろ!? 死体はどこだ! 出せ!! 吐け!!!」ベシベシベシ


夢子「ちょ……やめ……なにそれ、しらない……」

夢子「涼なら今日は来てないわよ……」

夢子「やめ……やめ…………」


夢子「……」


響「……ハッ!」

響「死んでる……」


夢子「……かってにころすんじゃないわよ……」


響「……え? 涼は来てない?」

夢子「そう、よ……あたしは一日中ひとりで寝てた……」

夢子「どういうことよ……涼がいないって……!」


響(…夢子じゃない?)

響(じゃあ、誰が……?)

響(涼はどこだ?)

響(どうやって探せばいい?)


響(……そうだ)


響「な、なあ夢子! 涼の私物とかない?」

響「出来るだけ匂いのついてるもの!」

夢子「……は? 何アンタ、この状況で……」

響「匂いで涼を追うんだぞ! 自分、鼻いいし!」

夢子「ああそういうこと……それなら……」


響(夢子が指さしたのは、椅子にかけられたままのタオルだった)

響(一度、涼がレッスン帰りに急いでお見舞いに来たことがあったらしい)

響(夢子は弱弱しく『あいつが勝手に忘れた』と言い張っていた)

響(…なんか、思いっきり夢子の匂いが混じってるんだけど……)


響「…うん。でも涼のにおいは分かるぞ!」

響「これで探してみる! 夢子は待ってて! 疑ってゴメン!」

夢子「……待ちなさいよ」

夢子「あたしも行く……!」


響「…は!? そんな状態で何言ってるんだ! 無茶だぞ!」

夢子「アンタの言える台詞じゃないわよ……それに」

夢子「涼が行方不明って聞いて……家で寝てられないわよ……」

夢子「いいから早く連れてって……!!」


響「……?」

響(どうして夢子は、こんなに涼に執着してるんだろう)

響(あの、平気で友達を罠にかけた夢子が)

響「……わかった。行こう」


響(嗅覚の強くなった自分ならもしかして……と思った)

響(でも、こんな真似をしたことはなかったから、不安はあった)

響(それでも、自分の鼻は優秀で)

響(涼がどこに連れていかれたのか、その行先を辿ることができた)


響(場所は、876プロからそう離れていない教会)

響(そこからは、涼と、もう一人……知らない喰種の匂いがした)

響(……扉を空けて姿を見ると、縛られて壇上に放置された涼と)

響(やっぱり、知らない姿のゴスロリ女がいた)


響(……いや待て)


響(……ゴスロリ?)




サイネリア「……アンタ誰?」

今日はここまで。

原作通り進めるか少しオリジナル展開を入れるか悩み中。

ss速報vip復活したみたいなので書き込みテスト

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