内巻すばる「ラビットハウス?」 (35)

ある日、美術部にて……


部長「ふぅ~~、今日も部活疲れたなぁ」

宇佐美みずき「もう、部長は寝てただでしょう」

コレット「今日も静かな部活でしたねぇ~」

部長「そんじゃお前ら、気をつけて帰れよぉ~」テクテク

コレット「それじゃ宇佐美先輩と内巻先輩、また明日~!」テクテク

宇佐美「うん、また明日ねえ~」

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内巻すばる「さてと」

宇佐美(内巻くんと二人きり……よし、ここはかおり達に言われたように勇気を出して誘ってみよう///)グッ

宇佐美「あの、内巻くん」ドキドキ

内巻「なんですか」

宇佐美「よかったらさ、放課後ちょっと寄り道しない?」

内巻「どこか行きたいところがあるんですか?」

宇佐美「うん、最近学校の近くにできた可愛らしい喫茶店があるんだけど……どうかな///」ウワメヅカイ

内巻「うーん……はい、いいですよ」

宇佐美「え、本当に!?」ピョンピョン

内巻「ええ、実は伊万莉さんと今日放課後約束していてどこか新しいお店がないか探してたんですよ」

宇佐美「……………アァンッ!?」



こうして、放課後伊万莉さんに含めた三人で喫茶店に行くことになりました。

伊万莉「あ、宇佐美さんも一緒なんだ。よろしくね~!」

宇佐美「うん、よろしくね……」

宇佐美(うぅぅ……私は内巻くんと二人で行きたかったのに。内巻くんのバカ)ムゥ~

内巻「三人になってすいません」

伊万莉「ぜんぜん、私は賑やかなのウェルカムだよ!」

宇佐美(私に謝らんかい………ッ!)イライラ

伊万莉「それで、その喫茶店ってどこにあるの?」

宇佐美「えっとね、この道をまっすぐ進んだところにあるんだけど……」

内巻「ひょっとして、あの店ですか?」




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宇佐美「あ、うんうん!あの店だよ」

内巻「ラビットハウス? 聞いたことない名前ですね」

宇佐美「そりゃ最近できたお店だかね」

伊万莉「可愛い店~、さっそく入ろうよ!」

カランカラン

チノ「いらっしゃいませ」

内巻「……か、かわいい!!」

宇佐美「え!?」

チノ「え! な、なななんですかいきなり!!///」アワアワ

宇佐美(ロリ巻だぁーー!)アセアセ

伊万莉「うわぁーー、本当だ、かわいいね」

内巻「ええ、本当にかわいいですね………このうさぎ」

ティッピー「え、わし?」

宇佐美「そっちかい!!」

内巻「もふもふしてて気持ちがいいですねぇ~!」モフモフ

伊万莉「内巻くんばっかりずるい、私にもやらせて」

チノ「ティッピーで遊ばないでください」

ティッピー「ええい離さんかいこの小娘どもがっ!!」

宇佐美「あれ、今このうさぎ喋らなかった!?」

チノ「私の腹話術です。それより早く注文してください」

宇佐美「そうだった。二人とも、何にする?」

内巻「なら、このうさぎさんで」

チノ「非売品です」

内巻「そんなぁ……せっかくデッサンのモデルにしようと思ったのに」

宇佐美「え、内巻くんが珍しくまともなこといってる!?」

内巻「失礼な! うさぎということで新しくうさ耳姿の嫁の参考にしようとしただけですよ」

宇佐美「そんな理由かい」ガクッ

ティッピー「デッサンじゃと? お前ら、もしかして絵を描くのか?」

内巻「はい、僕たち美術部なんです」

伊万莉「私は違うけどね」

チノ「美術部……ティッピー、この人たち……」

ティッピー「ふむ、もしかしたお前の力になれるやも知れぬぞ」

宇佐美「なんか深刻そうな話になってるけど」

内巻「何かあったんですか?」

チノ「実は………」

チノ「____というわけなんです」

宇佐美「なるほど、学校で写生大会があるから絵の練習をしているけどなかなか上手くならなないと」

チノ「はいっ……」シュン

伊万莉「それで絵のレクチャーをしてくれる人を探してたんだね」

チノ「そうなんです。そこでお願いがあります。私に絵の描き方を教えてください」ペコ

内巻「でも、そんないきなり言われても……」

ティッピー「わしからも頼む。可愛い孫娘のためじゃ」

伊万莉「二人とも、どうするの?」

内巻「うーん……まあ、教えるくらいなら問題ありませんよ」

宇佐美「うん、絵を上達したいっていう子を放っておくわけにはいかないからね」


チノ「本当ですか、ありがとうございます!!」ペコリ

ティッピー「わしからも礼を言おう」

チノ「でも、なんだか悪い気もします。お客さんにこんなことをいきなり頼んで」

宇佐美「いいのいいの、どうせ部活終わり何も予定がなかったから喫茶店でくつろごうって感じで入ったわけだし」

チノ「そうですか。ではさっそくお店の奥の方でお願いします」

内巻「え、お店ほったらかしにしていいんですか?」

ティッピー「どうせうちの店は客少ないからの……」

チノ「それでは宇佐美さん、レクチャーお願いします」テクテク

宇佐美「うん」テクテク

伊万莉「あ、本当に行っちゃった……」

内巻「それじゃ僕も…」

ティッピー「待て、お前さんはわしの相手じゃ」

内巻「え、ティッピーも絵を教えて欲しいんですか?」

ティッピー「いいや、わしはうさぎじゃから手を使って絵は描けんわい。お前さんには別の用事がある。わしについて来い」サササ…

内巻「え、ちょっと待ってください~」

伊万莉「内巻くんも行っちゃった……」


シーーン


伊万莉「本当に静かだなこの店、お客さんぜんぜん入らないや」

カランカラン

伊万莉「あれ、誰かきた」


千夜「ココアちゃんチノちゃん、新しいメニューの名前を考えたんだけどぉ~~……って、あれ? 誰もいない?」

伊万莉「和服姿の女の子だ」

千夜「あら、あなたは? ココアちゃんのお友達?」

伊万莉「私は伊万莉まりあ、普通にお客さんとしてここにきてるだけですよ」

千夜「そうなの。となると今ラビットハウスの人たちは奥の方にいるのかしら……困ったわね」

伊万莉「何かあったの?」

千夜「実は、私の家はこの近くにある甘味処なんだけど、お店で出すメニューの名前を思いついたらココアちゃん達に意見を訊こうと思ってね」

伊万莉「名前?」

千夜「ええ、『月々に映える縦横無尽の涙』って名前なんだど」

伊万莉「………なぬっ」

そして、お店の奥では、


ティッピー「ここなら邪魔されんじゃろう」

内巻「随分と埃だらけの部屋ですね」

ティッピー「ここはわし達もあまり使わん倉庫部屋じゃ。チノとあの小娘は今頃デッサンでもしとるじゃろう」

内巻「こんな薄暗い部屋で、何をするんですか」

ティッピー「デッサンじゃ」

内巻「デッサン?」

ティッピー「お前さん、確か内巻といったな」

内巻「ええ、そうですけど」

ティッピー「内巻……お主、男の裸に今日はあるか?」

内巻「えっ」ビクッ

その頃、宇佐美とチノは……、


チノ「こういう感じですか」カキカキ

宇佐美「そうそう、上手だよチノちゃん」

チノ「ありがとうございます。宇佐美さんのおかげで写生大会でも上手く絵ができそうです」

宇佐美「いやいや、そんなことないよぉ~」

チノ「私の周囲には美大を卒業している絵の上手な人が一人いるんですが、今日はお休みで」

宇佐美「そうなんだ。それにしても、まだ中学生なのにお店の手伝いしてて偉いね」

チノ「私は立派なバリスタになるのが夢なので、こうして店を手伝うのは当然のことです」

宇佐美「そうなんだ、チノちゃんはすごいね」

チノ「ですが、今年は高校受験も控えているのでこれから手伝える回数が少なくなりそうです」

宇佐美「え、受験……? チノちゃんって何年生なの?」

チノ「三年生ですけど」

宇佐美「………えっ」

その頃、甘兎庵では……



伊万莉「漆黒のファフニール……」

千夜「おぉ~」

伊万莉「縦横無尽の星々の涙……」

千夜「ふむふむ」

伊万莉「秘めたる無際限のオフィーリア……」

千夜「すごいわ伊万莉ちゃん! メニューの名前が次々と浮かんでくるなんて」

そして、再びラビットハウスにて


ティッピー「タカヒロや、入れ」

ガチャッ

タカヒロ「やぁ」

内巻「この人は?」

ティッピー「こいつはわしの息子のタカヒロじゃ。ラビットハウスは夜になるとバータイムで酒を出したりするんじゃが、こやつはそこでマスターをしとる」

タカヒロ「よろしくね」

内巻「ど、どうも……」

ティッピー「今からわしとタカヒロの"絡み"を絵にしてほしいのじゃ」

内巻「え、二人を絵にですか? 僕、二次元にしか興味ないんですが」

ティッピー「つべこべ言うな。これタカヒロや、服を脱げ」

タカヒロ「ああ……」ヌギヌギ

内巻「えっ」

寝ます。

続きは起きてから。

その頃、宇佐美とチノたちは……



宇佐美「ごめんなさい! まさか年上とは思わなくて、てっきり年下だと思っちゃってて!」

チノ「いえ……私、子供っぽく見られるので」シュン

宇佐美(うぅぅ……どうしよう、落ち込ませちゃったよぉ~)


ガチャ

ココア「チノちゃーーん、ただいまぁ~」

チノ「あ、ココアさん。連絡した時間より早かったですね」

宇佐美「えっと、友達ですか?」

ココア「あれ、お客さん……じゃないか。誰?」

チノ「こちらは宇佐美さんです。わけあって絵の描き方を教えてもらっているんです」

宇佐美「ど、どうも…」

ココア「私ココア、この店で下宿してるんだ」

宇佐美「そうなんですか」

ココア「それにしてもチノちゃん、絵ならなにもお客さんに教えてもらわなくても私を頼ればいいのに」

チノ「ココアさんは頼りになりませんので」

ココア「ヴェアアアアアアアアーーーーーー!!」ガーン

宇佐美(なにこの人、女芸人みたいなリアクション……)

チノ「宇佐美さんは学校で美術部なんです。だから絵を教わってたんです」

ココア「そうなんだ! すごいね宇佐美ちゃんは」

宇佐美「そんなぁ~、私なんてまだまだですよ」

ガチャ

リゼ「ココア、チノ、いるか?」

宇佐美「あれ、もう一人来た」

ココア「あれ、リゼちゃんだ」

チノ「リゼさん、今日はバイトの日じゃないのに」

リゼ「近くまで来たから寄ろうと思ってな」

宇佐美「チノちゃ…じゃなくてチノさん、この人は?」

チノ「この人はリゼさんです。ココアさんと同じくこの店の従業員で、さっき言ってた美大卒の人です」

宇佐美「え、高校生なのに美大卒?」

リゼ「美大卒は私の中の人だよ。私はリゼ、よろしくな」

宇佐美「私は宇佐美です。よろしく」

リゼ「それにしてもチノ、どうして従業員でもないのに店の奥に招いたんだ?」

チノ「宇佐美さんは美術部員で、それで絵のことについていろいろ教えてもらったんです」

リゼ「美術部なのか。なるほど、そういえばチノの学校ではもうすぐ写生大会だからな」

宇佐美「ええっと、チノさんが言ってたんですけど、リゼさんは絵が上手いんですか?」

リゼ「いや、そんなことはないよ」

ココア「またまたぁ~~、リゼちゃんはすっごく絵が上手いんだよ。ティッピーの絵だって本物そっくりなんだから!」

リゼ「お、おい、照れるからよせ///」

宇佐美「ティッピーって?」

チノ「私の頭の上に乗ってるうさぎの名前です」

宇佐美「ああ、あの丸くてもじゃもじゃの」

ココア「あれ、そういえばチノちゃん、ティッピーは?」

チノ「ティッピーなら店の方にいると思いますが」

リゼ「いや、さっきカウンターの方を見かけたが 誰もいなかったぞ」

宇佐美「誰も? それじゃ内巻くんは……」




\アァァァァァァァーーーーーーッ♂/



全員「ッ!?」ビク



宇佐美「今、何か聞こえたような……」

チノ「奥にある倉庫からです」

ココア「みんなでいってみよう!」

内巻「アァァ……き、きもちぃぃ~~~///」アヘアヘ

ティッピー「ハァハァ……どうじゃ息子よ? 二本同時に咥えた味は?」

タカヒロ「アァ…最高だよ、こんな若い肉体と絡めるんだからな……///」

ティッピー「そうじゃろう、男の裸体は複数の絡みであればあるほど美しいからのぉ……」

タカヒロ「聞くに、内巻くんはホモであることを隠すために二次元の女の子のキャラを描いてたそうだが、これを機に隠れホモ卒業というわけだな」

ティッピー「うむ、わしの目はホモであることを隠している者をモホだと見破り、そうした隠れホモをオープンにするために導くためにあるからの」








チノ「………お父さん、ティッピー……」

タカヒロ「チノ!? それにみんなも……!?」

ティッピー「いつの間に!?」

ココア「これは一体……」ガタガタ

リゼ「どういう……ことだ……」ガタガタ

宇佐美「う、内巻くん!? なななな、なにしてるのぉーーーー////」

タカヒロ「ち、違うんだチノ!? これはそのあの」アワアワ

ティッピー「これは…………射精大会の練習じゃ!」

チノ「……しゃ、せい……?」

タカヒロ「そうだ! 女子にはわからないと思うが、これが男の"射精大会"大会なんだよ!」

ティッピー「そうじゃ!」




一同「………………」




内巻「ああっ~~~~~ホモは最高だぁぁぁぁぉ/////」






その事件がきっかけとなりラビットハウスは閉店し、美術部は廃部となりました。


美術部にも喫茶店にも問題があったのでした____。

END

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