【キルミー×カガクチョップSS】やすな「キルミーチョップ!」ソーニャ「何だそれ…」 (31)

※キルミーベイベーとカガクチョップのクロスSSです。
 2つの舞台は近いという設定です。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1472569816

ソーニャ「ついて来んなって言ってるだろ!?」

やすな「やだね!」

やすな「また誰かを殺すつもりなんでしょ!?そうはさせないよ!」

ソーニャ「だから違うって!」

やすな「信用できないよ!だってソーニャちゃんっていっつもウソばっかりつくんだもん!」

やすな「そんなにウソばっかりついてるとソーニャちゃんじゃなくてウソーニャちゃんって呼ぶからね!」

ソーニャ「誰がウソーニャだって?」ギリギリ

やすな「ああっウソです…」

ソーニャ「ったく…」

ソーニャ「今日は本当に人に会いに行くだけだ」

やすな「ほら、それってお仕事の話でしょ!?」

ソーニャ「相手はターゲットじゃない、何ていうか、その…」ウーン

ソーニャ「…協力者だ」

やすな「キョウリョクシャ?」

ソーニャ「仕事に必要な武器や装備の開発を依頼してる」

やすな「そういうのって組織から支給されてるんじゃ…」

ソーニャ「組織から支給される装備は必要最低限だけだからな」

ソーニャ「それ以外はそれぞれが自分で調達しなきゃならないんだよ」

やすな「…もしかして組織って貧乏なの?」

ソーニャ「それは否定しない」

ソーニャ「まあとにかく…そういう事だ、分かったか?」

やすな「なーんだ」

やすな「じゃあついて行ってもいいよね?」

ソーニャ「何でそうなる」ピキッ

やすな「だってお仕事じゃないなら危険じゃないじゃん!」

ソーニャ「いや、言ってる意味が分からん」

やすな「だって私がついて行くのを嫌がるのは私を危険な事に巻き込みたくないっていうソーニャちゃんなりの優しさなんでしょ?」

ソーニャ「んな訳があるか!!」ゴッ

やすな「もう、ツンデレなんだからー」

やすな「このこのー」ヒューヒュー

ソーニャ「いいだろう…」ピキピキ

ソーニャ「そこまで言うなら勝手にしろ!」フンッ

やすな「やった!」

ソーニャ(新開発の武器の的にしてやる…)ゴゴゴ

やすな「?」

やすな「で、どこで会うの?」

ソーニャ「ついて来れば分かる」スタスタ

やすな「えー先に教えてくれてもいいじゃん、ケチー」ブーブー

やすな(やっぱり地下のアジトとかそんな感じなのかな?)ワクワク


山本第一高等学校

ソーニャ「着いたぞ」

やすな「あれ!?意外と近い!」

やすな「しかも普通の学校!」ハッ

やすな「…っていうのは表向きの姿で、実は組織の秘密研究所だったり?」

ソーニャ「ねーよ」

やすな「勝手に入っちゃっていいのかな?」

ソーニャ「別に誰も気にしないだろ…」スタスタ

科学準備室

ソーニャ「ここだ」

ソーニャ「入るぞー」ガラッ

蓮「ん?」

雨柚「えっ?」

ソーニャ「いないな…」キョロキョロ

ソーニャ「ちょっと聞きたいんだが、沙衣はいるか?」

雨柚(あわわ、が、外国の人だ…)

雨柚「えっ、あー、えーと…」

雨柚「は、ハロー?」

ソーニャ「いや、さっきから日本語で話してるだろ…」

やすな「ハロー!ナイストゥミーチュー!!」

雨柚「わわっ」

ソーニャ「お前かよ」

蓮「えーっと、沙衣に何の用…ですか?」

蓮「見たところこの学校の生徒じゃないみたいだけど…」

ソーニャ「ああ、実は…」

沙衣「遅れてすまない」ガララ

沙衣「おっと、珍しい顔が」

ソーニャ「沙衣か」

ソーニャ「突然押しかけて悪いが、例の件はどうなって…」

やすな「ちょっと待った!ストップ!」

ソーニャ「何だよ?」

やすな「お互い全然知らないじゃん、ちゃんと自己紹介してからにしようよ!」

ソーニャ「そんな物必要か?」

沙衣「いや確かに、一理あるね」

ソーニャ「ムッ…」

やすな「礼儀を知らない人はこれだから…」

ソーニャ「…」ピキッ

沙衣「じゃあまずはこっちから」

沙衣「私はこの科学部の部長の鈴園沙衣、で…」

雨柚「部員の盛本雨柚です!よろしくお願いします!」ペコリ

蓮「私はクラス委員長の長倉蓮よ」

やすな「委員長?部員じゃないの?」

蓮「えっ?あっ…まあ」

沙衣「そういえばキミは何でここにいるんだっけ?」

蓮「今更!?」ガーン

蓮「アンタが勝手な事やって暴走しないか見張るためでしょうが!!」ビシィッ

沙衣「そうだっけ?」

蓮「そうよ!」

沙衣「いやー、あまり見張ってるって感じじゃないから…」

蓮「うっ…」

蓮「べ、別にどんな理由でいたっていいでしょ…」ゴニョゴニョ

沙衣「あれ、さっきと言っている事が違うんだけど?」ニヤニヤ

蓮「う、うるさいわね!」キィーッ

ソーニャ「…何だありゃ?」

やすな「じゃあ、私達の番だね!」

やすな「私は折部やすな、よろしくね!」

やすな「で、こっちはソーニャちゃん!」

ソーニャ「…よろしく」ボソッ

やすな「ソーニャちゃんは殺し屋さんなんだよ!」

ソーニャ「あっ、てめえ…!」

やすな「えっ、何?」

ソーニャ「そんな事まで言わなくていいだろうが!!」

やすな「なんで?」

やすな「あっそうか、突然プロ意識に目覚めちゃったって感じ?」

やすな「えー、今までさんざん一般人の私の前で殺し屋アピールしてる癖に急にバラすなとか片腹痛いんだけど?」ハッ

やすな「大体普通の高校生に武器だの装備だの作らせておいて何を今更…」ヘッ

ソーニャ「…殺す」グギギ

やすな「いだだだ!ホラそういうのが殺し屋アピールになってるんだって!!」

やすな「痛い痛い!」

雨柚「殺し屋って…」

蓮「まさか本物じゃないわよね…?」

犬サボテン「ワンワン!」

ソーニャ「うわっ!?」ピョン

ソーニャ「何だお前!?あっち行け、シッシッ!」

沙衣「おや、犬サボテンも初見だったかな?」

沙衣「これは私が犬とサボテンの遺伝子を掛け合わせて作った新しい生物なんだ」

犬サボテン「ガルルル…」

やすな「うわー、可愛い!」

ソーニャ「どこがだ!気色悪いだけだろ!?」

やすな「あれー?もしかしてソーニャちゃんビビってる?」

ソーニャ「ビビってない!気色悪いと言っているだけだ!」

やすな「こんなに可愛いのにビビってるとか、ソーニャちゃんダサ過ぎ!」アヒャヒャ

ソーニャ「だからビビってないって言ってるだろ!?」ビキビキ

やすな「ほーらお手!」ブスッ

やすな「痛ったあああああ」ゴロゴロ

ソーニャ「ダッサ」

雨柚「なんかデジャブ…」

ソーニャ「まあバカは放っておいて…」

ソーニャ「今日は依頼の件で来たんだ、どうなってる?」

沙衣「ああ、それならいくつか試作品が出来てるよ、例えば…」

沙衣「まずはこの『超軽量防弾チョッキ』!」

沙衣「特殊繊維と特殊セラミックスを使用して重さを従来の半分以下に抑えてあるんだ」

ソーニャ「今着てるやつよりも軽いな!」

ソーニャ「だが、肝心な防弾性能はどうなんだ?」

沙衣「んー、それはまだテストしてないね」

ソーニャ「そうか、じゃあ…」チラッ

やすな「いやいやいや!」

やすな「防弾性能のテストってそういう事だよね!?さすがに無理!」

ソーニャ「チッ…」

蓮「何をするのかしら…?」

ソーニャ「仕方ない、何か着せる物は…」キョロキョロ

雨柚「マネキンがありましたよ!」

沙衣「あれ、そんなのあったかな?」

雨柚「着せました!」ジャン

ソーニャ「悪いな」

ソーニャ「じゃあ早速…」カチャ

蓮「銃!?」

ソーニャ「試させてもらう!!」パンパン

雨柚「ひいっ!?」

蓮「ほ、本物…?」

蓮(…って事はやっぱり本物の殺し屋なんだ!!)ガタガタ

やすな「…ソーニャちゃんって銃も持ってたの?」

ソーニャ「いざという時ナイフよりも役に立つからな」

やすな「え、でもいつもナイフしか出さないじゃん…」

ソーニャ「街中で銃を出すわけにいかないだろ」

やすな「まるでナイフなら出しても平気みたいな言い方!」

ソーニャ「それで、結果はどうだ?」スチャ

沙衣「流石だね、両方とも貫通してるよ」

ソーニャ「おい」ゴゴゴ

沙衣「どうやら、防弾性能も半分以下になってたようだね」ハハハ

ソーニャ「笑えるか!」

やすな「うわっ、本当に貫通してる!」

やすな「危なかった、もしも自分が的になっていたらと思うと…」ゾゾゾ

やすな「ってアレ?このマネキン、髪の毛みたいな物がはみ出て…」ズルッ

あぎり「」

やすな「」

やすな「あぎりさん!?」

ソーニャ「何だって!?」クルッ

犬サボテン「お呼びですか?」

雨柚「わっ、犬サボテンがしゃべった!?」

あぎり「あっ違います、普通にドアの後ろに隠れてただけです」

やすな「あぎりさん!」

蓮「誰!?」

あぎり「呉織あぎりですー、よろしくね」ヒラヒラ

蓮「は、はあ…」

やすな「あぎりさんは忍者なんだよ!」

蓮「そ、そう…」

雨柚「えっ、本物の忍者なんですか!?」

あぎり「はい」

雨柚「すごい!カッコいいですね!」

あぎり「そうですか?ありがとうございます」

あぎり「お近づきの印に『元祖・手裏剣せんべい』をどうぞ」ポン

雨柚「何もないところからおせんべいが!?」

やすな「さすが忍者!」

蓮「いや、今のはただのマジックでしょ…」

あぎり「忍者の里限定のスモークチーズ味ですよ」

蓮「忍者とスモークチーズに何の関係が…」

やすな「それにしてもビックリしましたよー」

やすな「一瞬本当にあぎりさんが撃たれたんだと勘違いしちゃいましたもん」アハハ

あぎり「変わり身の術ですよ?」

やすな「そうですよねー」

蓮「でも本当にこのマネキン良く出来てるわねー」

雨柚「そうですね、この髪の毛とか本当に良く出来て…」ヌルッ

雨柚「ん?」ベチャ

蓮「ヒイッ!?」

雨柚「あっ、あの…このマネキン、血が…」サーッ

あぎり「あー…」

あぎり「じゃあ分身の術だったという事で」

蓮「じゃあって何!?」

あぎり「という訳でこのマネキンは片付けておきますね」ズルズル

蓮(何なのこの人達…)

ソーニャ「まさかあれだけしか作ってないって事はないよな?」

沙衣「まさか!他にも用意してあるよ」

沙衣「これは『ブーメランナイフ』と言ってね」

沙衣「その名の通り、投げた人の手元に戻ってくるナイフだよ」

ソーニャ「ほう」

沙衣「相手に当たらなかったナイフを再利用できるなら消耗が少なくて済むだろう?」

ソーニャ「確かに」

やすな「面白そう、やってみたい!」

沙衣「じゃあどうぞ」

やすな「わーい!」ブン

やすな「おっ、本当に戻ってきた!」ザクッ

やすな「」

沙衣「戻ってきたナイフを上手く掴めないと自分がケガすることになるよ」

ソーニャ「だろうな」

沙衣「という事で改良したのがコレ、『ブーメランナイフ改』」

ソーニャ「最初からそっちを出せ!」

沙衣「こっちは命中率を上げることに力を入れたんだ」

沙衣「中に自動追尾システムが入っているから相手をどこまでも追いかけて飛んでいくよ」

ソーニャ「なるほど、高性能だな」

やすな「へー、面白い!」

沙衣「使ってみるかい?」

やすな「やってみたい!」

ソーニャ「やっぱ鳥頭なんだな」

やすな「え?私トサカとか頭に生えて無いよ?」

ソーニャ「このやり取りも前にしたぞ…」

やすな「そうだっけ?まあいいや!」

やすな「あの木を狙ってみよう!」

ソーニャ「フン」

やすな「せーのっ!」ブン

グイッ!

ソーニャ「こっちに来た!?」

やすな「あれえ!?」

ソーニャ「てめええええええ!!」

ソーニャ「こっちに向けて投げただろ!」

やすな「投げてないよ、今曲がったの見てたでしょ!?」

ソーニャ「クソッ!」サッ

シュッ!

ソーニャ「何なんだこのナイフ!?」

ソーニャ「避けてもどこまでもついて来やがって!」

やすな「ついて来ないでー!!」

ソーニャ「クソッ!」パンパン

パキィン!

ソーニャ「やったか…!」ゼイゼイ

やすな「死ぬかと思った…」ハアハア

沙衣「あーあ、壊しちゃって…」

ソーニャ「この野郎!!」

沙衣「まあまあ」

ソーニャ「何だよこれ!欠陥品じゃねえか!!」

沙衣「いやいや、これで合ってるよ」

沙衣「このナイフは人間が発する殺意を感知して飛んでいくんだよ」

ソーニャ「何でだよ!?殺し屋なんて殺意の塊だぞ!」

ソーニャ「そっちに飛んでくに決まってるだろ!?」

沙衣「その通り」

沙衣「このナイフのターゲットにならないためには殺意をなくす必要がある」

沙衣「そして、殺意をなくせばそもそも相手を殺す必要もなくなる」

沙衣「そうすれば誰も死ななくて済むじゃないか」

沙衣「平和が一番!」

ソーニャ「ああ?」ピキピキ

やすな「そ、そうだよソーニャちゃん…」

やすな「殺し屋なんてやめよう!バカらしいよ!」

やすな「ラブ&ピース!」ドヤア

ソーニャ「お前立ち直り早いな…」イラッ

ソーニャ「…まあいい、で」

ソーニャ「今のところ何一つまともに使える物がないんだが」イライラ

沙衣「ならコレはどうかな?」カチャ

ソーニャ「何だそれは?」

沙衣「この金属容器の中身はガラス玉に入った液体なんだけど…」

沙衣「この液体は空気に触れる事で気化して高致死性の毒ガスになるんだ」

雨柚「ええっ!?」

沙衣「気密性の低い空間でも有効で、しかも無味無色無臭だから散布しても気付かれない」

沙衣「気付いた時にはあの世行き、ってワケさ」

沙衣「名付けて『サイレントキラーX』!」

ソーニャ「急にガチなのが来たな…」

蓮「ちょっと、そんな危険なモノ学校で作らないでよ!」

沙衣「大丈夫、遅効性だからもし万一誤って割ってしまっても逃げる時間は十分あるよ」

沙衣「例えば、こんな風に元から割れてなければね」グチャア

蓮「え」

沙衣「あ」

やすな「あっ、それ…」

やすな「さっき私がぶつかった時に落として割っちゃったかも…」

ソーニャ「何だと!?」

蓮「うわあああああ!!」

蓮「は、早く逃げなきゃ…」

ソーニャ「待て、落ち着け!」

沙衣「そうそう、こういう時のために中和剤があるよ」

沙衣「確か、このあたりに…うっ!」ドサッ

沙衣「」

雨柚「部長!?」

蓮「ギャアアアアア!!」

蓮「冗談じゃないわよ、やっぱり逃げなきゃ!!」ダッ

ソーニャ「おい!」

蓮「あ!」

蓮「ぐっ…」ビターン

蓮「」

雨柚「長倉さんまで…」

雨柚「そういえば私も息が苦しく…」ペタン

雨柚「ううっ…」

雨柚「」

やすな「あわわわわ…」

やすな「あ、あぎりさん…」クルッ

あぎり「…」

やすな「よかった、あぎりさんは無事だ」ホッ

ソーニャ「いや…」

あぎり「」

やすな「立ったまま失神してる!?」

ソーニャ「やすな、貴様…」チャキッ

やすな「な、何…?ソーニャちゃん」

ソーニャ「元凶の癖にまだ生きてるとは、まさかお前刺客か!?」

やすな「ち、違うよ!?」

ソーニャ「信じられるか!!」ブンッ

やすな「うわっ!!」スカッ

やすな「誤解だって!ホントに事故だったの!」

やすな「そもそもソーニャちゃんがこっちに向かって来たからじゃん!」

やすな「私のせいじゃないよ!」

やすな「ってあ、あれ?ナイフが飛んでこない…」

やすな「分かってくれたのかな?」クルッ

ソーニャ「」

やすな「あっ、そっか…」

やすな「みんな…」

やすな「何で私だけ無事なの?」グスッ

やすな「そうか、私は毒ガスに耐性が出来てたんだ!」

やすな「なーんだそういう事か!」ハハハ

やすな「あー、なんか安心したら急に眠くなってきちゃったな…」

やすな「おやすみなさーい」バタッ

やすな「」

おわりです。
次は普通にカガクチョップかキルミーベイベーのSSを書きたいと思います。

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