フリーザ「ゴールデンになったけど念のためもう少し修行する」 (68)



フリーザ軍の残党によってフリーザが復活してから4ヶ月が経った時……





フリーザ「ソルベさん。今日は見せたいものがあるんですよ」


ソルベ「見せたいもの……と言いますと?」


フリーザ「復活してからの4ヶ月、生まれて初めて本格的なトレーニングをしましてね」


フリーザ「その結果……新たな進化を身に付けたんですよ!」


ソルベ「あ、新たな進化!?」

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フリーザ「あなたは私を蘇らせてくれましたからねぇ。特別サービスでお披露目してあげましょう」


フリーザ「これが……私の新たな変身です! かあああああ……!! はあああーーーーっ!!!」カッ


ソルベ「うおっまぶしっ!?」

フリーザ「お待たせしましたね……これが私の新たな姿……ゴールデンフリーザです」テカテカ


ソルベ「えええっ!? フ、フリーザ様が金ぴかになってる!? 悪趣味……」


フリーザ「何かおっしゃいましたか?」


ソルベ「い、いえ! す、すごい変身ですね! それで……具体的にどれぐらい強くなられたんですか?」


フリーザ「そうですね……まあかつて戦った超サイヤ人なら一撃で倒せるでしょう」


ソルベ「そ、そんなに!? 素晴らしいですね! ではこれから地球に向かってサイヤ人に復讐をするんですね!?」


フリーザ「もちろん! さっそく向か……」


ソルベ「? どうかされましたか?」


フリーザ(この力なら間違いなくサイヤ人を木っ端微塵に出来ますが……どうも嫌な予感がしますね)


フリーザ「念のためもう少しトレーニングします。地球に向かうのはしばらく後です」


ソルベ「はあ……フリーザ様がそうおっしゃるなら……」



1週間後……


フリーザ「ハァ……ハァ……な、なんということだ!」


ソルベ「いかがなされました!?」


フリーザ「ゴールデンフリーザは体力の消耗が激しすぎるのです!! これでは戦っている最中にパワーダウンしてしまう……!」


フリーザ「もしこの弱点に気づかないまま地球に行ってたら……かつてソンゴクウと戦った時と同じ失敗をするところでした」


ソルベ「で、ではどうするのですか!?」


フリーザ「……そういえばあのいけ好かないクウラは常に第4形態の姿になって身体を慣らしてましたね……」



フリーザ「あの兄にできて私にできないはずはありません」


ソルベ「え~と、つまりどういうことですか?」


フリーザ「私も常日頃からゴールデンフリーザの状態で過ごすんですよ」


フリーザ「そうすれば身体が負担に耐えられるようになり時間経過によるパワーダウンはなくなります」


ソルベ「え、ずーっとあの金ぴかフリーザ様のままでいるんですか?」


フリーザ「その通りです」


ソルベ(う~ん……)



ソルベ「ふあ~あ……ここに来てもう7ヶ月か……。もう地球に行ってもいい気がするんだがなあ……」


フリーザ「これはこれはソルベさん。おはようございます」テカテカ


ソルベ「あ、フリーザ様。お早いお目覚めですね」


フリーザ「ほほほ……これからこの星を10周ほどランニングしてきますので」テカテカ


ソルベ「が、頑張ってください……」


ソルベ(やっぱりずっと金ぴかだと見てるこっちは目が痛い……)


フリーザ「49982……49983……49984……!」


ソルベ「……」


フリーザ「……49999……50000!」


フリーザ「ふう……このバーベルも軽くなってきましたね。次は200トンの重りを用意なさい」


兵士「はっ!」


ソルベ(気が付けば宇宙船の中がトレーニング器具だらけになってしまった……まるでスポーツジムだ)


フリーザ「ソルベさん」


ソルベ「は、はいっ! こちらプロテイン50リットルになります!」


フリーザ「トレーニング後のプロテインは格別ですねえ。筋肉が喜んでるのがわかりますよ」ガボガボッ


ソルベ(なんかフリーザ様ってこういうキャラだったか……?)


フリーザ「ゴールデンフリーザ状態にも大分慣れました。これなら本気を出してもパワーダウンの心配はないでしょう」テカテカ


ソルベ「ではついに地球へ行ってサイヤ人に復讐するんですね!?」


フリーザ「なに言ってるんですか。私の肉体はもっと鍛えられます! もっと強い肉体を目指すんです!」テカテカ


ソルベ「ええ~っ……」


フリーザ「ああそうそう。これはもう必要ないので処分しておいてください」


ソルベ「こ、これはフリーザ様愛用の移動用ポッド!? 捨てちゃうんですか!?」


フリーザ「そんなものに乗ってたら身体がなまってしまいますよ。さあ、午後のトレーニングメニューをこなしますよ!」


ソルベ「は……はあ……」



そしてフリーザ復活から1年の月日が経った……!



フリーザ「ふん! ふぅん!」


ソルベ「……」


フリーザ「ごらんなさい! この鍛え抜かれた鋼の筋肉を!! ぬうぅんん!!」ムキッ


ソルベ「ええ、ええ。わかりますから……だから別にいちいちポーズ取らなくても……」


ソルベ(金ぴかで筋肉ムキムキになってなんだよこれ……風景としてくどすぎるわ……)


フリーザ「ふふっ。つい1年前まではトレーニングなんて地味なことやりたくありませんでしたが……」


フリーザ「自分の肉体を鍛え上げることがこんなにも充実感に溢れていたとは……!!」ムキテカッ



ソルベ「あの~……フリーザ様……。鍛えるのもいいんですけど……そもそもサイヤ人を倒すために鍛えてたわけで……」


ソルベ「そろそろその……地球に行った方が……いいんじゃないかな~と……」


フリーザ「そうですね。この、フッ、鍛え抜いた身体が、ムンッ! どこまで通用するか試したいですねえ!!」


ソルベ「なんか趣旨が変わってる気がする……」



ソルベ「というわけでまもなく地球なんですが……他の兵士を連れてこなくて良かったんですか?」


フリーザ「ええ。ソンゴクウとは1対1で存分に戦いたいですからね。ソルベさんにはこの戦いを見届けてもらいます」


ソルベ「それでですね、あの~……万が一の話ですが。いや! フリーザ様のお強さを疑ってるわけではないんですが!」


ソルベ「万が一……! フリーザ様がピンチになられたら……私がこの光線銃でお助けを……」


フリーザ「なんだと……!?」


ソルベ「ヒイッ……!?」


フリーザ「これは私とソンゴクウの全力の力比べなんです! そんな姑息な手段に頼るわけないでしょう!!」


ソルベ「も、申し訳ありません!!」


ソルベ(あ、あれ、おかしいな。昔のフリーザ様ならこういうやり口もお使いになるはずなのに……!?)


一方、地球では……




悟飯「お父さん、今日も修行ですか?」


悟空「ああ、こないだ第6宇宙で戦っただろ? 宇宙にはまだまだ強えやつがわんさかいるってわかったからな!」


悟空「だからオラもっと強くなんねえと!」


悟飯(お父さんも結構いい歳だからそろそろ修行漬けの日々から脱却してほしいんだけど……)



悟空「……ん?」ピクッ



悟飯「お、お父さん! この気はまさか……!?」


悟空「まちがいねえ……フリーザだ……! あいつ、いつの間に生きけえったんだ?」






ピッコロ「くっ……! 1年ほど前にドラゴンボールが使われた兆候があったが……あの時だ……!」



ベジータ「ど、どうなってやがる……!? フリーザにこれだけの気が……!?」



フリーザ「着きましたか……そして……早くも歓迎してくれてるようですね」


悟空「フリーザ!!」


フリーザ「お久しぶりですね、ソンゴクウ……!」


クリリン「お、おい……フリーザの奴なんか金ぴかになってるぞ……身体もムキムキだし……」


フリーザ「ほほほ……1年かけてたっぷりトレーニングしたのですよ。今の私はゴールデンマッスルフリーザです!!」ムキイッ


ソルベ(変なの混じってる!!)



悟空「へへ……おめえ相当な修行したんだな……。とんでもなく強くなってるのがわかるぞ」


ベジータ「ク、クソッタレが……!!」


ピッコロ「まずいな……奴は別次元のバケモノになってやがる……俺たちでは歯が立たん……」


クリリン「ち、ちくしょう……」


悟空「……みんな、ちょっと離れててくれ。オラが相手する」


ピッコロ「孫に全てをまかせるしかないな……離れるぞお前たち」


悟飯「お父さん、気を付けて……」


ベジータ(こ、この俺が蚊帳の外だと……ふざけやがって……!)


フリーザ「ふふ……聞いたところによるとソンゴクウ……君も相当強くなったんだってね」


悟空「ああ、自慢じゃねえけどな」


フリーザ「楽しみだよ。僕がどこまで強くなったか……どこまで君に通用するのか……」


フリーザ「この鍛えに鍛え上げた筋肉がうずいてるのさ!! 力を試したいってね!!」ムキムキッ


悟空「……おめえなんか性格変わってねえか?」


ソルベ(やっぱりそう思うよな……)


悟空「さあて……こいつは最初っからとばしていかねえとかなわねえな。ハアアアアアッッッ!!!」


フリーザ「なにっ!?」


悟空「こいつは超サイヤ人ゴッドの力を身に付けたサイヤ人の超サイヤ人……言いづらいんで超サイヤ人ブルーだ」


フリーザ「ふふ……そうこなくちゃ」


悟空「いくぞっ!! でやああっ!!」


 ドゴッ! バシッ! バキッ! ガキイッ!



クリリン「おお!! 悟空が一方的に攻めてるぞ!」


ベジータ「くっ……」


ピッコロ「違う! フリーザには……まったく効いてない……!!」




悟空「でやっ! すりゃああ!! ……はあ、はあ……」


フリーザ「ふっ……その程度ではこの分厚い筋肉にダメージを与えることはできないよ」


フリーザ「今度は……こっちの番だっ!! きえええっ!!」


  ドガアッ!!


悟空「ぐはっ!? かはっ……」





悟飯「そんな……超サイヤ人ブルーでもかなわないなんて……」


ベジータ(だがカカロットの野郎には……あれがある……癪だがな……!)


悟空「ハァ……へへっ……めえったな……。ブルーでこれとはよ……おめえ本当に強くなったな」


フリーザ「なにをしているのですか。あなたの実力はこんなものではないでしょう! もっと私を楽しませてください!!」


悟空「そんじゃ、ちょっと無茶すっか……。はあああああ……!! 界王拳……10倍だあっ!!!」ズアアアアア





フリーザ「おおおおっ!?」


悟空「はあっ!!!」



  バキイッ!!



フリーザ「ぐはあ!!」


ピッコロ「よし……! 超サイヤ人ブルーと界王拳の重ね掛けならば通用する……!」


フリーザ「……ふ、ふふっ。お返しだっ!!」


悟空「ぐっ!? くそっ! はあああああ!!」


フリーザ「ぬおおおおおっ!!」


 ドガガガガガッ……!!




クリリン「うそだろ!? フリーザの奴反撃してるぞ!!」


天津飯「互角かっ!?」


ピッコロ「まさか……こんなことが……!!」


ベジータ「カカロットが押され始めている……!!」


悟空「うりゃああああ!!」


フリーザ「そうです!! これが私が望んでいた戦いですよ!! きええええ!!」





ソルベ「フ、フリーザ様……笑っている……?」




悟空(まじぃぞ……10倍界王拳でもかなわねえ……こうなったらさらに上……)


悟空(だがこいつを使っちまったらオラの体力は間違いなく0になる……失敗すりゃ終わりだ……)


悟空(だが今のフリーザに勝つにはこれしかねえ!! 持ってくれよオラの身体!!)


悟空「か……め……」


フリーザ「その技……ナメック星でも見た……っ!」


悟空「は……め……!」




悟飯「も、もしかしてあれは……!」


ピッコロ「悟空!! そいつは無茶だーーーーっ!!」






悟空「界王拳……20倍かめはめ波だーーーーーーーっ!!!!!」


フリーザ「う……うおおおおおおおおおっ!?」


ソルベ「フ、フリーザ様ーーー!!」


クリリン「き、決まれーーーーっ!!」






フリーザ「こ……こんなもの……!」


フリーザ「私の……筋肉なら……!!」


フリーザ「う……ぐわあああああああああっ!!」






悟空「ハア……ハア……」


悟空「へ……へへ……」


悟空「ま……まいったな……これは……」


フリーザ「……はあっ、はあ……た、耐えた……!!」





クリリン「あ……ああ……!」


悟飯「お父さんの変身が……解けた……」


ピッコロ「さすがに20倍界王拳まで使ってはもう戦う力はないだろう……万事休すだ……」


ベジータ「い、今になってフリーザに殺されるとは……ち、ちくしょう!!」


悟空「ぐ……あ、がが……」


フリーザ「……今の技はすごかったよ。念入りにトレーニングを積んでなかったら死んでいた」


悟空「も、もう身体が言うことをきかねえ……悔しいけどおめえの勝ちだ……フリーザ……」


フリーザ「……さっき君の身体が赤いオーラで包まれた時、急激に強くなった……あれは何だい?」


悟空「か、界王拳ってやつだ……気をコントロールしてパワーもスピードも数倍にする……おめえには効かなかったけどよ」


フリーザ「カイオウケン……そいつはどうやったら習得できる!?」


悟空「……へ?」


フリーザ「聞いているんだ! どうすればそのカイオウケンとやらを身に付けられるんだ!?」


悟空「いや、こいつは界王様に教えてもらったんだけどよ……でもそんなこと知る必要ねえだろ?」


フリーザ「違う! 私はトレーニングを続けたが……今の強さが限界だと思っていた」


フリーザ「だが君を見て確信したよ。限界などないと! 鍛えればさらに強くなれると!!」


悟空「ま、待てよおめえ。なんか変だぞ。おめえオラに仕返しに来たんだろ」


フリーザ「復讐なんてもうどうでもいいのです。今はただ……もっと強くなりたいんです!」


ソルベ「フ、フリーザ様っ!? 何言ってんですか!?」


クリリン「な、なんか思ってたのとは違う展開になってきたぞ……」


ピッコロ「フリーザの奴……まるでサイヤ人のような思考だな……」





フリーザ「さあ! そのカイオウサマという人の所へ案内してください!! ゴクウさん!!」


悟空「ま、待ってくれ。身体が動かねえんだって。仙豆を食わねえと……」


フリーザ「センズ? 回復薬のことですかね。お待ちなさい」フッ


クリリン「うおっ!?」


フリーザ「おやあなたは……ナメック星で会いましたね。あの時はご無礼を……」


クリリン「あ、いや。はあ……」


フリーザ「ところでゴクウさんがセンズをご所望なんですが……持っていませんか?」


クリリン「え? い、一応持ってきてるけど……これ……」


フリーザ「不思議な形の回復薬ですね。ではもらっていきますよ」フッ


クリリン「お、おう……」


悟飯「きゅ、急展開すぎて頭が追い付かないんですが……」


ピッコロ「俺に聞くな……!」


悟空「カリッ……ポリッ……。ふう治った治った」


フリーザ「ではカイオウサマの所へ連れてってください」


悟空「わかったよ。瞬間移動で行くから。オラの身体に捕まってろ」


フリーザ「ほう、瞬間移動ですか。便利な技ですね。それも後で教えてくださいな」


クリリン「……行っちまったぞ、あの二人」


ベジータ「クソッタレが……! 悪い夢でも見てるようだぜ……!」


ソルベ「……私はこれからどうすれば……」


界王「あ……あががががが……」


悟空「よお界王様。いきなりでわりぃんだけどフリーザに界王拳教えてやってくんねえか?」


フリーザ「あなたがカイオウサマですか。よろしくお願いします」


界王「ど、どうしてこうなった……!」


それからしばらく経ち……



悟空「せやっ! たりゃ!」


ベジータ「はあっ! つあっ!」


ビルス「ふあ~……うるさいなあ。おいウイス、ま~た孫悟空たちが来てるのか?」


悟空「おう! ビルス様お邪魔してるぞ! てりゃあ!」


ベジータ「だあっ! はあ!」


フリーザ「はっ! きええい!」


ビルス「まったく飽きない連中だねえ……」








ビルス「……ん!?」


ビルス「おい! ウイス! こりゃどういうことだ!?」


ウイス「あら、どうしましたビルス様」


ビルス「どうしましたじゃないだろ! なんでフリーザが混じってるんだ! こいつは死んだんじゃないのか!」


フリーザ「ホッホッホ……実はドラゴンボールで生き返りましてねえ」


悟空「ウイスさんに修行つけてもらってるって言ったら、どうしてもってんでよ~」


ベジータ「やりにくいったらありゃしないぜ……!!」


フリーザ「まあまあベジータさん、昔のことは水に流しましょう」


フリーザ「ところで悟空さん。私ようやく界王拳8倍まで耐えられるようになったんですよ」


悟空「ひゃ~! おめえ上達が早えなあ! こりゃオラたちもうかうかしてらんねえぞ、ベジータ!」


ベジータ「うるさい!」


ビルス「ウイス! ここは破壊神の住処なんだぞ! なんでもかんでも連れてくるんじゃない!!」


ウイス「まあまあ。見たところフリーザさんは相当お強くなってますから。悟空さんとベジータさんも負けじと頑張ってくれるでしょう」


フリーザ「悟空さんから聞きましたが、全宇宙の強い人を集めて武闘大会が開かれるそうですね! 私ワクワクしてきましたよ!」


悟空「お? フリーザ、だいぶ気が合うようになってきたな~!」


ビルス「この破壊神を無視して話をするんじゃない!!」


フリーザ「あ、そうそう。ビルス様はおいしい食べ物がお好きと聞いて私も持ってきてあるんですよ。ぜひ召し上がってください」


ビルス「えっ、食べ物? ふむ、ならしかたないな。で、何を持ってきたんだ?」


フリーザ「プロテインです!!」


ビルス「」



一方そのころ……


モナカ「いや~助かりました。最近忙しくて人手が欲しかったんです」


ソルベ「は、はは……私も再就職できてよかったです。ははは……」



さらにそのころ地球の地獄では……




コルド大王「……フリーザだけいなくなってしまった……」


妖精「あははは、コルドのオジサンってお顔が怖いね~」


妖精「もっと笑顔、笑顔! うふふふふ~!」


コルド大王「フリーザーーーーッ早く帰ってきてくれーーーーー!!!!!」





次回 ドラゴンボールZ 復活の「C」に続く……?

以上です
読んでくださった方ありがとうございました。
ゼノバース2楽しみにしてます。

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