ケアマネ「無理ですよ」男「本当に?」 (29)


一応フィクション

書きため無いです

超スロー進行



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1472224693

男「親父が家で倒れて入院した」

男「幸い一命は取り留めたが、『脳梗塞という物だ』と医者から結構具体的に説明されて、後遺症が残る事も説明された」

男「ただ、『介護認定を申請して下さい』
と言われた。
んな事言われても、どこに申請したら良いんだ?」


男「ネットで調べてみたら、市役所の介護保険課で聞いたらいいらしい。行って来ます」


市役所

男「介護保険課は、ここか」

整理券取って、待つこと暫し……


ピンポーン

「整理券番号……番、で お待ち、の、お客様」
<機械音声

男「あ、俺だ」ガタッ


役人「本日のご用件
男「えと、介護認定?つう奴を申請しに来たのですけど」

役人「介護保険証は有ります?」

男「え?何すか、それ?」

役人(あー、素人が来やがったよ面倒臭えなあ) 「では、こちらの用紙渡しときます。これに書いてあるモノ用意してからまた来てください」
>申請の手引き

男「出直しかよ」


一時間後


男「えと、本人の介護保険証持って来ました」

役人「では失礼して」ジロジロ


役人「所で貴方とこの人の関係は?」

男「あ、私息子です」
つ運転免許証

役人「ハイハイ。じゃ、とりあえず本人に書類書いてもらって?」

男「いや入院中で本人書けないです」

役人「じゃ、息子さん代筆して。後代理人書類書いて?免許証もコピーするから」

男(ややこしいなあ)


男「書けましたよ」

役人「じゃ、『介護認定申請』は受け付けました。
だけど、これで介護保険が使える訳じゃないですから」

男「まだ何かあるんですか?」


役人「(これだからど素人は)申請がされましたから、本人が入院している先に認定調査に行って 本人の主治医の意見書と一緒に判定に出す」

役人「その結果で、『要介護度』というモノが出るからその中で決められた額が使える。

というか、ケアマネ代行ならアナタ面倒な事せずに済んだのに」(こいつ馬鹿だろ)


男「まあ、手続きは済んだ。病院にも伝えとくか」


病院
会計


男「すいません、介護認定申請つうのを
会計女「あ、それは地域連携室にお願いします」

……判りました」


男「『地域連携室』うん、ここだ」コンコン

ドゾー


地域連携室(以下連携) A
「今日はどうされました?」

男「医者から言われて、『介護認定申請』つうのを役所でして来たのですけど」

連携A「はい。その件は確かに。
で、お父さん退院後はどうされます?」

男「え?もう退院ですか?」


連携A「いやいや、お父さんはまだまだ治療とリハビリで退院はまだ先ですね」

男「じゃあ何故今から退院後の事を聞くんです?」

連携A「まず、お父さんを在宅に戻されるか、施設に託すか。
これがはっきりしないとリハビリの進め方が統一出来ないのです」

男「はあ……(困惑)」

連携A「お尋ねしますが、お父さんのご自宅は戸建てですか?マンションですか?」

男「戸建てですね」

連携A「もう少し深くお尋ねしますが、持ち家ですか?借家ですか?」

男「持ち家です。名義は 確か父です」

連携A「さて、在宅に戻られるなら自宅の状況を確認して、お父さんの後遺症に合わせた自宅改装や回復如何によっては、 リハビリメニューを自宅の状況に合わせたモノにする」

連携A「施設を選択した場合、基本的なバリアフリーは完了しているので後はお父さん本人が『自分で身の回りの事をする』
そういうリハビリメニューになっていきます」


男(親父が家に帰るか、施設に託すか、親父本人が決める事だろ)

男「話しは解りました。でも、それって本人が決める事でしょう?」



???「いやそれが、そう簡単に決められない事情もあるんですよ」


男「えと、貴方は?」


???「ああ失礼。地域連携のMSWです」メイシヲドゾ

男「あ、恐れいります」
男(ふうん、『医療福祉相談員』か。
というか『社会福祉士』なんて資格あるんだ)


地域連携MSW(以下連携MSW)
「で、先ほどの話ですが」

男「えと『在宅か施設か』を父が選べない。
て話ですか?」

連携MSW「そうです。仮定の話ですが、お父さんが在宅を選択した。とします」

連携MSW「ご自宅やお父さんの過ごされるお部屋については手を加えれば良いわけです。

それに掛かる費用は、一部は介護保険から『住宅改修給付』として最大20万円まで返って来ます(2016現在)」

連携MSW「但、治療とリハビリで『家へ帰っても最小限自分の身の回りの事を出来る』
状態まで回復すれば。

が前提となります」


連携MSW「では、肉体的には回復しても精神や思考に問題が残った場合は?

認知症含め周囲の家族にとっては、これが問題になってきやすいんですよ」

男(なんとなくは解る。24H誰かの目がないと どういう行動を取るか判らないらしいし。

正直仕事どころじゃ無くなるな。

ただなぁ……)


男「つまり、父はその状態にある。と?」

連携MSW「脳機能障害ですから当然何らかの後遺症は残る。と考えて当然です。

現況は肉体的な面にのみ 現れていると情報ではあります」

連携MSW「ただ、この先共通のリハビリの中で 精神面でどういう変化が出るかがまだ判らない以上、家と施設、両方を天秤にかけた方が良い。と 思っています」

男(今、家に戻ったとして面倒見るのはお袋と私か……

兄貴と姉貴は速攻連絡切りやがったし、当てにするのは不可能だろうしな。
お袋は『家で見る』の一点張りだけど、実際は私が一人で。だろうな)タメイキ


男「分かりました。考えておきます」


男(ついでに施設の一覧も貰った。

世の中施設の数は結構あるんだ。
この地域だけかもしれないが)


男(あ、会計寄っていかないと)


帰宅


男母「あんた!!飯の用意位しなさい!!
私だけ奴隷しなきゃ駄目なの!?」ギャーギャー

男「いや『何食べたい?』て聞いて作り置きしていったけど」

男母「あんた!!そんな冷たいの私に食べさせるの!!
あーあ、昔なら親の面倒は子供が見るのが当たり前。

所で何それ?」


男「親父の医療費の領収書だけど」

男母「あんた!!親に見せないってどういうつもり!!
あんたはそこまで親を馬鹿にするの!!」


男(いや今帰って来たんだけど)
「はい。これで全部」

男母「あんた!!あの病院 ぼったくりじゃない!!
あの親父にこんなに手をかける必要無いのに!!

大体、何で私の金から払うの!!」

男(いや、親父の年金)

男母「あんた!!あんたが 全部払いなさいよ!!
あんたは自惚れているけど、世の中もっと親を大事にしてる子供山ほど居るんだからね!!」ギャーギャー

男(……)


男(まあ、安くなるに越した事はない)


男(調べてみたら『高額医療費』つう制度があった。

ついでに介護保険のあれこれももう一度調べたら 『高額介護療養費負担』と
『居住費負担減免』
つう制度を見つけた)


男「まあた、『ど素人』って馬鹿にされるのだろうな」タメイキ



数日後

地域連携室前

男「またここに来るとはね」コンコン ドゾー


地域連携MSW「今日はどうしました?」

男「高額医療の申請に来ました」

地域連携MSW「保険証お持ちですか?」

男「父のですね。どうぞ」ホケンショサシダシ

地域連携MSW「後期高齢ですね。じゃ今やっちゃいましょう」


申請書類作成中


男「意外と簡単に申請出来るんですね」

地域連携MSW「被保険者であってかつ、低所得である事が証明出来れば 負担上限を下げるだけですから。

ちなみに、男さんは保険は?」

男「会社員ですので厚生の方で」


地域連携MSW「会計に 通して来ました。
入院時まで遡及しましたから、払い戻しあります」

男「お手数掛けます」ペコリ

地域連携MSW「本人さんより、周囲の相談に乗る事が多いですから」ニッコリ

男「厚かましいようですが、これ(介護療養費負担限度、施設居住費負担減免申請)のやり方も教えて頂けますか?」

地域連携MSW「あ、まだ早いですよ。
介護認定の結果がまだ届いてないですから。

結果が出たら、介護保険証が役所から届きますからそれを持参しないと役所も手続きのしようが無いです」


男(二度手間を回避できた)


男(時間が空いたな。親父も回復していっているし、たまには……)


男(いや、帰らないとお袋がうるさいしな)


帰宅


男「ただい……」
男母(電話中)「ああ、糞ボンクラが帰ってきたんよ。
たかだか月40万の給料でアタシを食わせてやってるつもりらしいけど、やって当然だからねぇ。
大体、子供は家に給料全部入れて自分は自分で生活費稼いで当然だよ。

学校だって中学までは行かせたのに、生意気にも 高校行きたい言うから許可は与えてやったのに、大学まで行きやがった。

まあ、あの餓鬼のカネだし行く許可代に給料全部入れて当然。


そうだろ!アンタもそう言うと思ったよ」ガハハ



男「………」


男(はあ……)


誰もがそういうけど血縁関係からは逃げられない
どれだけ逃げても役所と一緒に追いかけてくる


>>17-18

そうやって吐き出して下さい。


話自体は体験、経験を元にしてます。
この先、正直様々な福祉関係者に喧嘩売るかも知れません。


その時は理性的に知識を 与えて頂ければ、幸いです。


後、期待下さった方。期待に添えないかもしれない旨、先に謝罪します。

オチは……どうなるか? 書いている私にも分かりかねます。



何か、泣けてきた。


男(その後親父はゆっくりと、だが、回復していった)

男(私と医師達が懸念していた精神認知面の後遺症も無く、『年相応の後退は認められるが、脳梗塞の影響は非常に小さい』らしい。

正直ホッとした)


男(ただそうなると、病院側は早期退院を目標にして此方側に働きかける)


地域連携室


地域連携A「貴男もご存じのように、お父さんはゆっくりとですが、回復に向かっています」

地域連携A「具体的には 後2ヶ月を目安に退院へと、此方側では考えております」

男「つまり、家族側の時間的余裕は最大2ヶ月しか無い、と?」

地域連携A「そう考えて頂いて結構かと。
まずはお父さんが退院後 、自宅へ戻るか施設に移るかだけでもはっきり決めましょう」


男(問題はそこなんだ。親父は家に帰る事を望んでいるし、私も親父の意向は尊重したい)


男(問題は……)タメイキ


男(お袋はとにかく、
『カタワ爺の面倒は見ない。でも金使うなら施設も許さない』
の一点張り。


当たり前の話だが、どんな施設であっても利用すれば対価は発生する。
それが気に食わないらしい。

更に、私が家を離れる事も許さない。
『アンタはワタシに育ててもらって、大学まで(アンタの金で)行かせてやった。
だから、アンタはワタシに金返さなきゃならんの!!』

だからなぁ)タメイキ


男「とにかく早急に母と すり合わせをします。
これから用事がありますので」ペコリ


男(しかしなあ……
そもそも、親父の年金なんだよな。

親父はそれなりの会社で 定年まで働いて、最後は 役員までなった。
70(歳)まで子会社の 副社長やって、その分が 今の年金額になっている訳だし)

男(専業主婦で、そのクセ好き放題して、親父が役員になる条件として地方の支社長となった時には勝手な理由で単身赴任させて。

いつも、

「ワタシは家政婦。ワタシは奴隷。
アンタ達のせいでワタシは何も楽しい事無かった」

と毒付いてたな)


男「胃が痛い……」タメイキ

男(役所の介護保険課から介護保険証という物が届いた)

男(同封の説明を読むと、これが無いと介護サービスとやらが受けられない。そうだ)

男「て言われても、介護サービスって何があるんだ?」


男「調べてみると、大きく分けて4つに別れるみたいだな」

男「まずは施設。結構様々あって、

特養
老人保健施設(老健)
小規模多機能
グループホーム


後有料老人ホームも施設の一種に含まれるみたいだ」


男「福祉用具貸与。
車椅子やらベッドやら親父の身の回りの物で対象なら貸してくれる。という事か?」

男「ヘルパーさんもそうなんだな。
最近よく見るデイサービスとやらも対象か」

男「よく解らんのがショートステイ。
『短期滞在』って『介護付き旅館』つう事?
どんなんだ?それ?」


男(で、肝心の親父の介護保険証だが、何か
『要介護4』
とか書いてある。
しかも、
『認定有効期間を12ヶ月とする』


という事は、一年更新か?
運転免許証より頻繁に更新に行かなきゃいかんのか……


便利なんだか不便なんだか……)


男(まあでもこれで、親父に掛かる手間のあれこれの幾らかでも肩代わりしてくれる。


そう期待しても構わない。
つう事か)


男「でも、親父は本当は どうしたいんだろ。
親父は昔っから本音出さない人だからなぁ」


病院。
父親のベッド。


男「親父?起きてるか?」ヒョコ

男父「男……か……。
お前……仕事…は、どうした?」

男(相変わらず、話し始めがゆっくりだな。
でも、滑舌はちゃんとしているし文脈もきちんと している。


何かあるとテンパって、脈絡も文法も吹き飛ぶ俺とは大違いだな)


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