後輩「先輩をオトしてやる!」(116)


先輩「なんでまた急に?」

後輩「先輩ってば、私がいくら誘惑しても全然興味示してくれないんですもん!」

先輩「ついこないだまでランドセル背負ってたような子供が、誘惑ねぇ」

後輩「私、高1! ランドセルは4年も前ですよ! 先輩と一つしか変わらないし!」

先輩「そうだったっけか。ちまっとしてるから忘れてた」

後輩「むきー! もう許せません!」

先輩「ほう」

後輩「絶対私に夢中にしてあげますから、覚悟してくださいね!」

先輩「期待せずに待ってる」


後輩「今日はさりげなくボディタッチを増やします」

先輩「ほう」

後輩「えっと……こんな感じでしょうか」ワサワサ

先輩「腕をワサワサするな鬱陶しい」

後輩「んー……」ナデナデ

先輩「足を触られるとくすぐったい」

後輩「んー……?」グニグニ

先輩「顔を弄るな」

後輩「んぐぬぬっ」ググー

先輩「頭届いてないぞ」

後輩「んー!」ワシャワシャワシャ!!

先輩「痛えよ力加減考えろ!」


後輩「私が思ってたのと違いました。びっくりしました」

先輩「俺の思ってたのとも違った。びっくりした」

後輩「私の作戦通りだと、先輩はものの数秒で辛抱たまらなくなり私に覆いかぶさってそのまま腰を振りだすはずでしたが」

先輩「発情期の犬か俺は」

後輩「どこを間違えたのでしょうか」

先輩「全部じゃないかな」

後輩「まあいいです。今日はこのくらいにしておいてあげましょう!」

先輩「初日から休息日ということか」

後輩「明日こそ覚悟しておいてくださいね!」

先輩「長くなりそうだぞこれは」


後輩「今日こそ先輩をオトすぞ!」

先輩「目の前で言うのやめて」

後輩「今日はストレートにお色気作戦です」

先輩「目の前で言うなって」

後輩「とは言ったものの、お色気ってどうしたらいいのでしょう」

先輩「せめて何するかくらいは考えてこいよ」

後輩「むむむ……」

先輩「帰っていいか俺」

後輩「ちょ、ちょっと待ってください! えっと……そう、男性は女の子の脚が好きと聞きました」

先輩「ん、まあ、嫌いな男はいないんじゃないか」

後輩「では先輩もお好きということでしょうか」

先輩「ご想像にお任せします」

後輩「ほほう」


後輩「決まりました!」

先輩「おう」

後輩「ほらほら、どうですか? スカートたくし上げちゃってますよぉ~」ススーッ

先輩「ほう」

後輩「ほら、私の艶かしく生々しい生脚にヌメヌメしたナメナメ視線をがっちり捕らえられちゃってますよ、しめしめ」スーッ

先輩「ナメナメ視線ってなんだ気持ち悪い」

後輩「どうですか私のこの圧倒的生脚は」

先輩「うーん」

後輩「ほーらほーら」ファサッファサッ

先輩「んー」


後輩「ふふふ、釘付けじゃないですか。……ちょっと恥ずかしいですね」

先輩「続けて続けて」

後輩「おや、思いのほか乗り気ですね」

先輩「まあ満更でもない」

後輩「これは早くも先輩の理性崩壊という名の決着が近いのでは」

先輩「でも君元々のスカート丈長いからなあ」

後輩「へ?」

先輩「そのゾーンは学校で周りを見回せばいくらでも見られるんだな」

後輩「ななな」

先輩「もっとこう、ガバッとだな」

後輩「き、生娘にこれ以上肌を晒させるというのですか!?///」バッ

先輩「君今、脚見せるよりよっぽど恥ずかしいこと叫んじゃってるから」


後輩「くっ……あの色気に耐えるとは、なかなか頑張りますね!」

先輩「君は純粋でいいと思うよ、うん」

後輩「これはどうやら想像以上に手強そうです」

先輩「こっちは楽そうだ」

後輩「明日こそオトして差し上げます!」

先輩「おう、頑張れ」

後輩「失礼します!」

先輩「真面目だ」


後輩「今日こそ先輩をオトすぞ!」

先輩「やめないのね」

後輩「今日はちゃんと予習をしてきましたよ!」

先輩「殊勝なことで」

後輩「どうやら男性は女の子の普段と違う姿にドキッとするらしいですね」

先輩「ギャップというやつか」

後輩「それですそれです!」

先輩「それで?」

後輩「中でも簡単かつ効果的な手段として、髪型を変えるという方法があるようです」

先輩「ほう」

後輩「体育の授業や調理実習などで髪を束ねた姿が定番だそうですよ」

先輩「なるほど」


後輩「おや、今回もなかなか満更でもなさそうですね」

先輩「確かにわかる気がする」

後輩「ふふふ、これはもはや勝利したも同然なのではないでひょうか!」

先輩「ん?」

後輩「な、なんですか」

先輩「……」

後輩「なんですか! ちょっと噛んだだけじゃないですか!」

先輩「何も言ってないだろ」

後輩「ぐぬぬぬ」

先輩「まあいいから本題を続けて」

後輩「むう……そうしまひょう」


後輩「つまり、私が普段と違う髪型にすることで、先輩は喉から心臓が出るほどドキドキしてしまうということです」

先輩「わからん」

後輩「では早速……」シュルシュル

後輩「ど、どうでしょう。ポニーテールにしてみました」

先輩「うーん」

後輩「な、なんですか! 何か不満があるんですか!」

先輩「いやぁ、うーん」

後輩「うう……」

先輩「正直君のポニーテールってあんまり珍しくないっていうか」

後輩「えっ」

先輩「さっき言ってた体育とか調理実習とか、それ以外にも時々してるからさ」

後輩「あっ」

先輩「しかも授業終わってからも結んだままにして、そのまま俺の所に来たりするから」

後輩「誤算でした!」


後輩「き、気を取り直して、今度はツインテールにしてみました!」

先輩「おおう」

後輩「おや? 好感触ですか?」

先輩「これは……」

後輩「ふふふ、どうやらツインテールでプリティーな私をお気に召したようですね!」

先輩「……なんていうか、かなりアウト気味というか」

後輩「えっ、つ、ツインテールはお嫌いですか?」

先輩「いやさ、君ってただでさえ、ついこの間までランドセル背負ってたような見た目してるじゃん?」

後輩「誰が中学上がりたてですか! 高1ですよ!」

先輩「そこにきてツインテールはちょっとやりすぎというか」

後輩「なんですか、やりすぎって」

先輩「まあ、ソフトに言うとあまりに子供っぽいというか」

後輩「ちょっ、ド直球じゃないですか! やめてください速球が心に当たって痛いです!」


後輩「もう……今日はもう帰ります……」

先輩「なんかごめん」

後輩「謝られても困ります」

先輩「じゃあ謝らない」

後輩「それはそれで人としてどうかと思いますよ」

先輩「まあまあ、ポニーテールもツインテールも似合ってたよ」

後輩「取って付けたようなフォローですね」

先輩「でも普段の髪型が一番いいかな」

後輩「根本から間違ってたんですか! くっ、明日こそは覚悟しておいてください!」

先輩「おう」

後輩「失礼します!」

先輩「律儀だ」


後輩「今日こそ先輩をオトすぞ!」

先輩「ほう」

後輩「今日も予習をしてきました! 復習も!」

先輩「真面目だなあ」

後輩「今日の教科書はクラスのお友達から借りた女の子向けの雑誌です!」

先輩「お、"今日"の"教"科書ってか。絶好調じゃん」

後輩「意図しないダジャレに食いつかないでくださいよ! 恥ずかしいじゃないですか!」

先輩「俺も今度使わせてもらお。"今日"の"教"科書」

後輩「そこはどうでもいいんですよ! あとそれ私が恥ずかしいからやめてください!」


先輩「で、なんだっけ?」

後輩「全然人の話聞いてない……。友達から女の子向け雑誌を借りたんですよ」

先輩「ああ、そんな話だった」

後輩「もう。とにかく、その雑誌によるとですね、その、あの……」

先輩「うん?」

後輩「いえ、あの、えっと……下着を……ですね……」

先輩「あんだって?」

後輩「せ、セクスィーな下着を着けるといいと!」

先輩「えっ」


後輩「そ、そういうわけで! きょ、きょきょきょ今日は先輩のすす、好きそうなウルトラセクスィーなしっ下着を着けてきました!」

先輩「なんかもう……」

後輩「しょ、正直恥ずかしいですが! これで先輩のハートを鷲掴みです!」

先輩「ほほう」

後輩「……」

先輩「……」

後輩「……?」

先輩「あれ、見せてくれないの?」

後輩「なっ! ななな、何を言ってるんですか!?///」

先輩「うん?」

後輩「破廉恥です!!///」

先輩「何のために着けてきたんだ」


後輩「先輩がそんな人だったなんて!」

先輩「いやいやいや、ウルトラセクスィーな下着がどんなのかわからないから鷲掴みにはされねーよ」

後輩「だ、だからってししし下着をみみみみみ見せろだなんて!!///」

先輩「見せろとは言ってないだろ人聞きの悪い。というか、その教科書もとい雑誌の記事は多分下着見せるの前提だと思う」

後輩「な、なななななな///」

先輩「誘惑した後で見せるのか、開けてびっくりなのかは知らないけどね」

後輩「見せる……開けてびっくり……///」

先輩「そもそも、オトすとかどうとか言ってるようなのに破廉恥云々言われたくない」

後輩「そ、それはほら、……プラトニックなやつですから」


先輩「誘惑してオトすのがプラトニックね」

後輩「プラトニックにオトすんです!」

先輩「うーん」

後輩「なんですか」

先輩「いや、別に」

後輩「あ、明日こそはプラトニックにオトして差し上げますからね!」

先輩「なんだかなあ」

後輩「失礼します!」

先輩「はい」


後輩「今日こそ先輩をプラトニックにオトすぞ!!」

先輩「はいどうも」

後輩「今日も頑張って勉強してきました!」

先輩「なんか今日は元気だな」

後輩「頑張りすぎて疲れてるんです! 空元気です!」

先輩「その努力を他に活かそう」

後輩「先輩より優先順位高い物なんてないですよ」

先輩「あー、うん、どうも」

後輩「……照れてます?」

先輩「サイズ合わせしたばかりの制服で学校通えるようになってから出直せ」

後輩「誰が中学入学の準備中ですか! ふざけないでください!」


後輩「本題に移りますが、男性は上目遣いに弱いとの噂を耳にしました」

先輩「あー」

後輩「そうなんですか?」

先輩「まあそうなのかなあ」

後輩「なんだか歯切れの悪い返事ですね」

先輩「そういうの大好きぃ! とか言われても引くだろ?」

後輩「そ、そうですね」

先輩「なんかすでにちょっと引いてないか」

後輩「そんなことはないですよ」


後輩「では早速、上目遣いで先輩をメロメロにしてしまいましょう!」

先輩「おう」

後輩「……」ジー

先輩「……」

後輩「むむ……」ジー

先輩「……」

後輩「……」ジー

先輩「ガンつけてる?」

後輩「ひぇ、そんなわけないじゃないですか!」


先輩「相当目つき悪かった」

後輩「ぐぬぬ……また失敗ですか……」

先輩「というか身長差的に上目遣いっぽいのは見慣れてるからなあ」

後輩「盲点でした!」

先輩「うーん」

後輩「では、こういうのはどうでしょう」ジー

先輩「……」

後輩「うぐ……」ジー

先輩「なんて言うんだそれ。下目遣い?」

後輩「首が疲れました……」


後輩「ダメでしょうか」

先輩「ダメってわけじゃないんだけど」

後輩「はい」

先輩「態度がでかい感じでイラっとする」

後輩「ひゃっ、だ、ダメじゃないですか!」

先輩「ダメだな」

後輩「もう……。あれ、ちょっと待ってくださいよ」

先輩「どうした」

後輩「普段も私から上目遣いっぽい感じで見られているということは、先輩はすでに私にメロメロなのでは」

先輩「暴論だなおい」


後輩「むむ、しかし今日もダメでしたか」

先輩「残念ながら」

後輩「道のりは長そうですね……」

先輩「うん」

後輩「でも私は諦めませんよ! また明日です!」

先輩「おう」

後輩「失礼します!」

先輩「はいまた明日」

頂いたネタは次回以降使わせていただきます
拾えないのもあるかもしれないけどその時はゴメンネ


後輩「今日も頑張るぞ!」

先輩「日課になってきたな」

後輩「今日は有力な情報を仕入れてきましたよ」

先輩「ほう」

後輩「男性は女の子の香りにクラッとするそうですね」

先輩「どこ情報なんだそれ」

後輩「先輩のご友人です」

先輩「うーん」

後輩「あ、ご友人というのは先輩のクラスの

先輩「ちょっと待って、あんまり聞きたくない」


後輩「先輩はどうですか? 女の子の香り好きですか?」

先輩「これも大手を振って好きって言うと引かれるやつじゃないか」

後輩「それなら、先輩の身体に聞いてみましょう」

先輩「どこで覚えてくるんだそういうフレーズ」

後輩「えーと……どうすればいいんでしょうか」

先輩「せめて考えてこいって」

後輩「むむ……」

先輩「髪をこう、ファサッとしてみるとか」

後輩「なるほど! では早速!」ファサッ

先輩「……」

後輩「えい、えい」ファサッファサッ

先輩「なんかアホっぽいぞ」

後輩「先輩が言ったのに!」


先輩「でもあんまりだな」

後輩「距離が遠いんでしょうか」

先輩「ああ、確かに」

後輩「では失礼して……」

先輩「近い近い」

後輩「えい」ファサッ

先輩「うお、髪が、髪が鬱陶しい」

後輩「ふふふ、どうですか! 私の香りでメロメロですか!」ファサッファサッ

先輩「なんか、……うーん」

後輩「あれ、ダメですか」

先輩「いや、香りはするんだけど……シャンプー感が強すぎるというか、まんまシャンプーというか」

後輩「ぐぬぬ」

先輩「やっぱりあんまりわざとらしく香らせるとちょっと違うな」

後輩「そういうことですか」


先輩「あれだ、漫画とかでありがちなすれ違いざまにふわっと香る感じ」

後輩「それです! 早速試してみましょう!」

先輩「……」スッ

後輩「……」スッ

フワァ…

後輩「どうですか?」

先輩「うーん、もうちょっと速くすれ違った方がいいのかも」

後輩「なるほど、では」

先輩「……」スッ

後輩「……」スッ

フワァ…

先輩「うーん」

後輩「ダメですか」


先輩「こう、もっとふわぁっとならないかな」

先輩「……」スッ

後輩「むむ……」スッ

フワァッ…

先輩「……」スッ

後輩「ふわぁ……」スッ

フワァッ…

先輩「……」スッ

後輩「ふわぁっ……」スッ

フワァッ…

先輩「これたぶんさっきのよりアホっぽいぞ」

後輩「もう、なんでそうなるんですかぁ! いい感じだったじゃないですか!」

先輩「ふと我に返ってさ、傍から見たらアホっぽいだろうなって」

後輩「むきー!」


後輩「……今回はなんだか何も進展がなかった気がします」

先輩「たぶん気のせいじゃないわそれ」

後輩「ぐぬぬ……」

先輩「でも俺も動いたし割と楽しかった」

後輩「つまり、私と先輩の距離は着実に近づいてるということですね!」

先輩「そうはならないかな」

後輩「ふふふ、明日には先輩をオトしてみせますよ!」

先輩「結構人の話聞かないよね君」

後輩「では、失礼します!」

先輩「はい」

後輩ちゃんに壁ドンさせよう
そして壁ドン返しに遭わせよう


後輩「今日こそ先輩をオトすぞ!」

先輩「はい」

後輩「今日は先輩のご友人に秘策を伝授していただきました!」

先輩「ほう」

後輩「では先輩、この椅子の上に立ってください」

先輩「え……ああ、はい」

後輩「そして……てぇい!」ドンッ

先輩「えっ」ストッ

後輩「やったーやりました! ついに先輩をオトしましたよ!」ピョンピョン

先輩「えっ」

後輩「苦節数日、思い返せば長い道のりでした! しかし私は成し遂げました! やったー!」ピョコピョコ

先輩「おい、正座」

後輩「ひぇっ、はいっ」


後輩「先輩をオトしたいと相談したら、こうしろと言われまして」

先輩「本気にするなよ」

後輩「冗談のつもりでした、一応」

先輩「さすがにそうか」

後輩「さすがにそうです」

先輩「なんでもいいけど、せめて真面目やってください」

後輩「はい」

先輩「あと、これ考えたの誰?」

後輩「先輩のクラスの──」

先輩「よし。明日の昼飯はタダだな」


後輩「き、気を取り直して! 本題に移りたいと思います!」

先輩「あれ、さっきので終わりじゃないんだ」

後輩「あれは冗談ですから」

先輩「はぁ」

後輩「何を隠そう、これから実行する作戦こそが、ご友人の本当の教えなのです!」

先輩「ほほう」

後輩「ではまず先輩の背後へ」

先輩「うん」

後輩「そして先輩の首へ腕を……」グッ

先輩「……」

後輩「腕を回……」ググ…

先輩「……?」

後輩「届かない!!」グググ…


後輩「頓挫しました……」

先輩「何がしたかったんだ」

後輩「先輩の首に腕を回したくて……」

先輩「回せてたじゃん」

後輩「もっと深くです!」

先輩「うーん」

後輩「こんなことでは先輩が落ち込んでいる時に抱きしめてあげることもできません……」

先輩「……んん、あー、疲れたし椅子に座ろうかな」

後輩「! 先輩!」

先輩「……」

後輩「このくらいで疲れるなんて、運動不足なんじゃないですか?」

先輩「なんか顔熱いし帰っていいかな俺」


後輩「さて、せっかくなので先輩の首へ腕を回します」

先輩「せっかくて」

後輩「そしてこう」ギュ

先輩「うわ」

後輩「からの、こう!」ギリギリ

先輩「んぐ!? ちょ、む、んむ……!?」

後輩「ふふふ、どうですか! 私の柔らかい身体と優しい温もりと甘い香りに包まれて幸せでしょう!」

先輩「むぐ……ん……!」

後輩「ふふふ、私のスベスベの腕をペタペタ触って、お気に召したようですね」

先輩「う……ぐう……」

後輩「これはもうオチる寸前なのでは!? ついに、ついに先輩をオトす時が来たのでは!!?」

先輩「……ちょ、んん……うおおおお!」グイッ

後輩「ひゃうっ!」


後輩「び、びっくりしました」

先輩「……!……!?……!!……!」

後輩「せ、先輩? 大丈夫ですか?」

先輩「うおおおお大丈夫なわけあるかぁ!」

後輩「ひゃぁ、す、すみません!」

先輩「加減しろよ! オチるわ! 意識が!」

後輩「あれ、じゃあ成功なのでは!?」

先輩「そうじゃないだろ! そうじゃなかっただろ!?」

後輩「せ、先輩落ち着いてください」


先輩「ひどい目にあった」

後輩「すみませんでした……」

先輩「いや、もういいよ。ただし友人は許さない」

後輩「あの、それで、ご感想は」

先輩「うーん、急にやられると命の危険を感じてちょっとそれどころじゃなかったんだけど」

先輩「なんだろう、こう、頭の周りが温かくてだな」

後輩「う……///」

先輩「顎に当たる腕がスベスベで、頭の後ろは薄っすらと柔らかいようなそうでもないような」

後輩「ひゃあ///」

先輩「でもって、薄れてく意識の中で甘い香りが……」

後輩「ひゃああああ!///」

先輩「今になって恥ずかしがるなよ」

後輩「ひゃああああああ!!///」ペシペシ

先輩「叩くなよ」


後輩「な、なぜか私がダメージを受けているのですが……」

先輩「俺の方がダメージ受けてるよ」

後輩「精神的なダメージです! あんな、あんな……///」

先輩「なんか如何わしい感じになってるけど俺被害者だからね」

後輩「うう……あ、明日こそは先輩をオトして見せますからね!」

先輩「めげないねぇ」

後輩「失礼します!」

(なんだこれ)
引き続きネタは募集していますのでよろしくどうぞ


「だーれだ!」

先輩「ん?」

「だーれだ!」

先輩「なんだこれ」

「だーれだ!?」

先輩「あの」

「だーれだ……」

先輩「……後輩ちゃん」

後輩「ぴんぽーん! 正解です! ご褒美に私をあげちゃいます!」

先輩「うーん」


後輩「私は女の子です!!」

先輩「えっ」

後輩「あ、いえ、すみません。なぜか叫びたくなりまして」

先輩「ほう」

後輩「というわけで、次は先輩の番です」

先輩「うん?」

後輩「はい?」

先輩「どういうことだ」

後輩「えっと、私は今やったので、次は先輩の番です」

先輩「うん?」

後輩「はい?」


後輩「つまりですね、今私が"だーれだ"をやったので、次は先輩が私に"だーれだ"ってやってくださいということです」

先輩「いやいや、いやいや」

後輩「?」

先輩「え、俺この状況からやらなきゃいけないの」

後輩「さあ、いつでもいいですよ!」

先輩「うーん……」

後輩「……」

先輩「……だーr

後輩「先輩! 先輩です先輩!」

先輩「……残念はずれです」

後輩「はぇっ!? え、あの、えと……え?」

先輩「……嘘です正解です」

後輩「わーい先輩だー! やったー! ご褒美に先輩をください!」

先輩「うーん」


先輩「なんだろうこの茶番」

後輩「ふふふ、私は先輩のもの、先輩は私のものになってしまいましたね!」

先輩「俺まだ納得してない」

後輩「これはもう先輩をオトすことに成功したと言っても過言ではない……いえ、むしろその先までいってしまったのでは!」

先輩「話を聞かないなこの子は」

後輩「はっ! しかし同時に私も先輩にオトされてしまったのですね……な、なんだか恥ずかしいです///」

先輩「6年間お世話になったランドセルにお別れしてから出直せ」

後輩「誰が小学校の卒業式直後ですか!」

先輩「そういうとこだけは聞いてるのな」

後輩「というかトスが難しいです!」

先輩「そういうとこだけは頭回るよな」


後輩「ぐぬぬぬ……今日もダメでしたか」

先輩「今日のはもう何がしたかったのかよくわからないんだけど」

後輩「だーれだ!」

先輩「もういいよ」

後輩「だーれだ!」

先輩「……後輩ちゃん」

後輩「では失礼します!」

先輩「なんなんだよ」

朝後輩ちゃんが男を起こしにいってみるとか


後輩「今日こそ先輩をオトすぞ!」

先輩「はい」

後輩「今日も今日とて先輩のご友人に策を授かりました!」

先輩「うーん」

後輩「今日は先輩に膝枕をして差し上げます」

先輩「ほう」

後輩「失礼して」ストン

後輩「はい、来てください!」ポンポン

先輩「……」

後輩「……あの」ポンポン

先輩「……」

後輩「あの!」ポンポン


後輩「なんで来てくれないんですか!」

先輩「いやあ、なんでだろうな」

後輩「むう……」

先輩「わかったわかった」

後輩「はい、どうぞ」ポンポン

先輩「はいはい」ポス

後輩「むっふーん!」

先輩「……」

後輩「……」

先輩「え、これで終わり?」

後輩「はい?」


後輩「なるほど。さては先輩、頭を撫でて欲しいのですね?」

先輩「え?」

後輩「全く甘えん坊さんなんですから! 仕方ありませんねぇ」

先輩「いや別に」

後輩「もう、素直じゃないんですから。ほら、なでなで」

先輩「うーん」

後輩「なでなで」

先輩「……」

後輩「ふふふ、私の溢れる母性にイチコロですか!」

先輩「……」

後輩「先輩?」

先輩「まあ、なかなか」

後輩「やりました! ついに先輩をオトしました!」

先輩「そうは言ってないぞ」


後輩「それでは、そろそろ交代ですね」

先輩「うん?」

後輩「今度は先輩が私に膝枕する番ですよ」

先輩「それはちょっとキツくないか」

後輩「はい、早く座ってください!」

先輩「……」ストン

後輩「ひゃー!」ポス

先輩「……」

後輩「むふふ」

先輩「うーん」


後輩「……」

先輩「……」

後輩「……なんだか少し眠くなってきました」

先輩「えっ」

後輩「……」

先輩「えっ」

後輩「……くぅ」

先輩「えっ……」

後輩「……」

先輩「……」ナデ

後輩「……んむ」

先輩「……まあ、なかなか」


後輩「ひゃあああああ!///」ペシペシ

先輩「叩くなよ」

後輩「な、なんで起こしてくれないんですか!」

先輩「寝てたから」

後輩「起こしてくださいよ、恥ずかしいじゃないですか!」

先輩「そう言われてもなあ……次から気をつける」

後輩「ぐぬぬぬ……もういいです! 明日こそ先輩をオトしてみせますからね!」

先輩「はい」

後輩「失礼します!」

先輩「はいはい」

>>43
後輩「今日こそ先輩をオトすぞ!」

先輩「はい」

後輩「今日は最近知った、ドラマや漫画で有名なアレでいきたいと思います!」

先輩「なんとなく予想がついちゃったんだけど」

後輩「大丈夫ですよ、私は先輩の予想を常に越えていきますから!」

先輩「おかしな方向で超えないでくれよ」

後輩「それではいきます。えーと、まずは壁際に行ってですね」

先輩「・・・・」

後輩「そしてぇ!壁をどんっ!」どんっ

後輩「いたい!?手が痛いです先輩!?」

先輩「そりゃグーで壁殴ったら痛いって」

後輩「ふっふっふ、どーでしたか私の壁ドンの威力は!あふれでる男らしさは!」どや

先輩「うん、どや顔してるけど壁ドンってただそのへんの壁殴ればいいわけじゃねえからな?」

後輩「へっ?」

先輩「まず相手の前に立ってからやるもんだぞ」

後輩「ど、どうやるんですか?ちょっと先輩見本をお願いします!」

先輩「えっ」

後輩「ほらほら!やっちゃってくださいさあさあっ」

先輩「えー・・・こうさ、壁に相手を追い詰めて」

後輩「へっ?えっ?///」

先輩「逃がさないぞってかんじで、どんっと」ドン

先輩「こんな感じだけど、わかったか?」

後輩「」←固まってる

先輩「処理落ちするんかい」

後輩「はっ」

先輩「お、戻ってきた」

後輩「い、いきなりなにするんですかびっくりするじゃないですか!///」

先輩「やれって言ったの君だけどね」

後輩「むむ、どうして毎回私がダメージをうけるんですか!?」

先輩「とりあえず家で絵日記書いてからまた出直せ」

後輩「ついに小学校低学年ですか!?だんだん扱いが幼くなっていってる気がするんですけど!」

後輩「と、ともかくまた来ますからね!」

先輩「絵日記書いてから?」

後輩「書きませんよ私高校生です!それでは失礼しますっ」

先輩「はい」

>>1じゃないですが書かせていただきました
大丈夫そうなら>>1が戻るまでたまに書こうと思います

後輩「今日こそ先輩をオトすぞ!」

後輩「ただいまわたしは先輩の通学路の角にいます」

後輩「今回はもはや定番!曲がり角でぶつかったふたりはその・・・・ら、らぶらぶに」

後輩「ということで、ばったりぶつかっていきます!」

後輩「この想いを思い切りぶつけるぞ!ってなんだかいい響きだなー」

後輩「あ、でも思い切りぶつかったら先輩転んで痛いよね。転ばない程度に思い切りかな?難しいなあ」

先輩「何やってんだ?」

後輩「ひゃあ!?」

後輩「なんで!?」

先輩「曲がり角で知り合いがぶつぶついってたら気になると思うよ普通」

後輩「先輩!これじゃあ先輩をオトせないじゃないですか!」

先輩「すごく理不尽を感じるんだけど!?何をやろうとしたんだ」

後輩「曲がり角からの出会いを」

先輩「それマンガとかであるけど、大体初対面じゃなかった?」

後輩「えっ」

先輩「こう、ぶつかった初対面の相手に一目惚れみたいな」

後輩「・・・・け、研究してきますっ!」

先輩「今回は短かったなぁ」

後輩「その分は次です!失礼します!」だだっ

先輩「はい」

後輩「今日こそ先輩をオトすぞ!」

先輩「はい」

後輩「ふふふ、今日はとっておきを用意しましたよ先輩・・・・」ごごご

先輩「福笑いかな?」

後輩「そんな変顔になってますかっ!?」

先輩「正直けっこう面白かった」

後輩「迫力出そうとしたんですけど足りませんでしたかねぇ・・・」

先輩「多分君には無理じゃないかな」

後輩「全否定ですか!?」

先輩「それで今回は何にしたの?」

後輩「よくぞ聞いてくれました!今回のとっておきはですねー」

先輩「うん」

後輩「この前、男の人は女の子に起こしてもらうとドキドキすると聞きまして」

先輩「君は毎回どこからそういう話を聞いてくるんだろうね」

後輩「なので、先輩を優しく起こしてみようと思います!」

先輩「・・・・うん?」

後輩「さあ、まずは寝てください!」

先輩「いきなり言われても無理だからね」

後輩「しょーがないですねぇ。どうしましょうか」

先輩「しょーがないはこっちが言いたい」

後輩「あ、じゃあ子守唄を歌おう!ささ、横になって下さい先輩!」

先輩「はいはい」

後輩「あ、膝まくらしますよっ?」

先輩「いや、いいよ」

後輩「遠慮しないでいいですよ、よいしょ」ポス

先輩「ん、悪い」

後輩「ささ、ねーんねこー、ねーんねこ、ねーんねこーよ~」

先輩「・・・・・もんのすごい棒読みだぞ」

後輩「そ、そーだ!なでなでしてあげましょーなでなで!」なでなで

先輩「恥ずかしかったの?」

後輩「なでなで~なでなで~」

先輩「恥ずかしかったのな」

後輩「・・・・先輩?寝ました?」

後輩「ふっふっふ、先輩を眠りにオトしてやりましたよ!」ふふん

後輩「いよいよ私が起こしてあげなきゃですね。せんぱーい」つんつん

後輩「先輩、起きて下さいよ~。朝・・・じゃないですけど、朝ですよー」つんつん

後輩「・・・・」

後輩「先輩の寝顔・・・なんか、かわいいです」なでなで

後輩「ねえ、先輩」

後輩「先輩は私のことどう思ってるんですか?」

後輩「やっぱりランドセル卒業したばかりのちびっこですかねぇ」

後輩「ワガママぼでぃーになったら、私に夢中になってくれますか?」

後輩「どうやったら、せんぱいをオトせますか・・・?」

後輩「なんて弱気になってちゃダメですよね!頑張りますよ!おーっ」

後輩「っと、ほらほらオチて下さい!じゃなかった。起きて下さい先輩!」

後輩「どうでした?女の子に起こされてみよう体験は」

先輩「ん、なかなか」

後輩「へっ?」

先輩「なんだよ」

後輩「いまなかなかって」

先輩「まあ、うん。思ってたよりいいかもなって」

後輩「ついに私にオトされてしまったんですね!?」

先輩「言ってない言ってない」

後輩「なんでですか!?」

先輩「なんでと言われても」

後輩「ふふん、しかし先輩は崖っぷちにいることに気づいてはいなかったのですよ・・・・」

先輩「無駄に壮大な雰囲気のストーリーつけるな」

後輩「それでは失礼しますね!」

先輩「はいよ」

>>65から思いついたので書いてみましたm(__)m

後輩「あ、先輩先輩!」たったった

先輩「ん、後輩か」

後輩「見つかってよかったです、手を出して下さい!」

先輩「あれ、今日はいつものあいさつじゃないのね」

後輩「先輩をオトすのは今日はお休みです。それより手を出して下さい先輩!」

先輩「??」すっ

後輩「それでは、はい!」てってれー!

先輩「んん?なんじゃこりゃ」

後輩「チョコレートですよ!今日はその、あの日じゃないですか!」

先輩「・・・・あ、そういえばそうだった。すまん」

後輩「忘れてたんですか」

先輩「すっかり」

後輩「むふふ、それでは私が最初ということですね!」

先輩「お腹へるからって学校にお菓子持ってくるなんてダメだぞ。給食の時間まで我慢しろ」

後輩「高校生は給食食べませんからね!?」

後輩「あの、どうですか?」

先輩「んむ、美味しい。ありがとう」

後輩「いえいえ、喜んでもらえて何よりですよっ」

先輩「ありがとうな。お返しはちゃんとするから」

後輩「いえいえそんな~むふふ~!それでは失礼します!」

先輩「はいよ」

たったったっ・・・・ぴたっ

後輩「あ!」てててて

先輩「どうした?」

後輩「言い忘れてました!ちょっとかがんで下さいっ」

先輩「今度はなんだよ」ひょい

後輩「えっとですね」すっ

後輩「・・・・・チョコ、もちろん本命ですからね、先輩♪」ぼそっ

先輩「!?」///

後輩「それでは失礼します!って先輩!?顔赤いですよどうしたんですか!?」

先輩「いや、耳元でささかれて驚いただけだぞ」

後輩「あ、その、驚かせてすみません」ぺこり

先輩「じゃあまた」

後輩「はい!さようならですっ!」


先輩「・・・・今日はオトすの休みじゃなかったのかよ・・・危なかった・・・・」どきどき

バレンタインということで
見舞い考えてみます

後輩「こんにちは先輩、お邪魔しますね」

後輩「あの、インフルエンザ大丈夫ですか?・・・・そうですよね、大丈夫じゃないですよね」

後輩「帰れ?何言ってるんですか。こんな状態の先輩置いて帰れません。看病させてください」

後輩「・・・・今日はずいぶん素直ですね。いえ、ちょっとびっくりしただけですよ」

後輩「・・・・そうですね、私もいつもより元気ないかもです。先輩が元気なかったら私だって元気でませんよ」

後輩「何も食べてないと言っていたので、お粥作ってみました。ほら、あーんです。・・・ゆっくりでいいですよ」

後輩「もう、さっきより顔赤いですよ。今日はなんだか素直ですし、もしかしてオチちゃいましたか?なんて!」

後輩「そんな必死に否定しないで下さいよっ。違う事くらい分かってますから」

後輩「こんなので先輩が素直になっても嬉しくないです。先輩が元気になったらオトしちゃいますから、待ってて下さいね!」

後輩「だからはやく良くなってください、先輩・・・・・」

ちょっといつもと変えてみました
お見舞いおわりです

後輩「今日こそ先輩をオトすぞ!」

先輩「君はホントに諦めないな」

後輩「当然です。先輩がオチるまで私は諦めませんよ!」

先輩「そう言うとは思ってたけどね。ところでさ」

後輩「なんですか?はっ、もしかしてついにオチましたか!?」

先輩「その前になんで君は落とし穴に落ちているのか聞いていいかな?」

後輩「もちろん深いわけがありますよ、落とし穴だけに」どやっ

先輩「つっこまないぞ?」

後輩「落とし穴を掘りながら私は考えました。なぜ先輩は私にオチてくれないのか」

先輩「もうすでにおかしくない?」

後輩「そこで気づきました。私にはオチる側から見た考え方が足りないのではないかと!」

先輩「それで自分が落とし穴に落ちてみたと」

後輩「なかなか居心地がいいです」

先輩「冬眠かな?」

後輩「ささ、せんぱいもどうぞ!いっしょにオチましょう!」

先輩「失礼します」

後輩「あ、それわたしが言うやつ!というか待ってください、ここから出してください!せんぱーい!」

お久しぶりの投稿になりました

キャラや口調など変わってたらすみませぬ

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