まほ「帰ってきたシスター」 (34)


このクソSSに書かれているようなことは絶対に起こりえないことを、サンダース大学付属高校は保証する……







黒森峰学園


エリカ(隊長が西住家所有の無人島に幽閉されてから数ヶ月……)

エリカ(隊長がいないおかげで静かな夏を過ごせているものの、やっぱりいなければいないで少し寂しい…かも…なんて)

エリカ「ふぅ……それにしても暑いわねぇ。こんな日は自室でエアコンをガンガンかけながら催眠隠語音声で…」ガチャッ

まほ「ぐーっ……」zzz

エリカ「おわあああああああああああ!!???」

エリカ「た、たたた隊長!?いったいなんで私のベッドに!?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1472095016


まほ「うぅん……みほぉ……」ムニャムニャ

エリカ「ちょっ、隊長!とりあえず起きてください!隊長!」

まほ「……うん……ああ、エリカ。遅かったじゃないか」

エリカ「遅かったじゃないですよ……無人島で幽閉されていたのではなかったのですか?」

まほ「ふんっ…あんなちんけな牢獄では私のみほへの思いを閉じ込めておくことはできないのだ」

エリカ「つ、つまり脱獄してきたのですか…!?」

まほ「まあそうとも言うな」

エリカ「い、家元に電話を……!」スッ

まほ「お姉ちゃんチョップ!」ビシッ

エリカ「痛っ!?」

まほ「このスマホは没収させてもらう」

エリカ「くっ……!いったい何しに来たんですか…」

まほ「それはもちろん、みほを我が物にするために帰ってきたのだ。我が闘争は未だ終らず……さあ、大洗に行くぞ。みほ奪還の協力をしてもらおうか」

エリカ「誰が手を貸すもんですか!」


まほ「ふっふっふ、そう吼えるな……ところで、エリカは随分と凄いものを使っているようだな」

エリカ「す、凄いもの…?なんのことです…ハッ!もしかして…!」

まほ「素晴らしい振動だなぁ、このオモチャは」

エリカ「そっ、それは……鍵付きの引き出しに隠しておいたはず…!」

まほ「ブリッツという名前もいいな。秒で済ませられる。一緒に入っていたみほの写真は預からせてもらおうか」

エリカ「うぅぅ……」

まほ「みほを私から引き離すことは、ガルパンおじさんによる私のエッセンスを汚染する陰謀だ。私はこのことを自愛行動の際に発見した」グルグルグル

エリカ「シスター・ストレンジラブ……!」

まほ「なんとでも言うがいい。協力してくれないというのであれば、エリカはみほのことを思いながら犬用の歯ブラシを咥えて電撃ブリッツ作戦の真っ最中だとツイッターに書き込んでやる。『女子達、回せっ!』という文も添えて」

エリカ「くぅぅぅ…!……協力します」

まほ「よろしい。では、さっそく大洗の学園艦に向かおう。作戦名はそうだな……ニュルンベロキスのマイシスタークンカー作戦はどうだろう。これは処女膜からなるオペラの……」

エリカ「なんでこうなるのよ……」

大洗学園 校舎裏



優花里「ええっ!?西住殿が行方不明!?」

桃「バカ、声がデカい…!」

優花里「す、すみません……でも、いったいどうして…」

桃「実はな……念のためにと黒森峰に潜ませておいた密偵から、西住まほが脱獄し、逸見と共に大洗に向かっているとの情報が入ったのだ」

優花里「脱獄ぅ!?」

桃「そのことを今朝西住に伝えたところ、しばらく身を隠すとだけ言い残し、それっきり連絡がとれない」

優花里「た、大変です…!早くみんなにも伝えないと…!」

桃「いやダメだ。なるべく西住に関する情報は周囲に漏らすなと会長からのお達しだ。どこに内通者がいるかわかったものではないからな……」

優花里「な、なるほど……で、私はなにをすれば?」

桃「秋山にはこれより特別任務を行ってもらう」

優花里「特別任務?」


桃「黒森峰よりも早く西住を発見、回収し、保護にあたれ。回収したら学園艦内にある防護シェルターに移送する」

優花里「防護シェルター…」

桃「大げさに聞こえるかも知れんが、相手はあの西住まほだ…。用心しておくに限る」

優花里「西住殿をシェルター内に移送した後はどうすればいいのでありますか?姉上殿はいつまでも追ってきますよ?」

桃「それについてだが…現在、サンダース校に特殊な沈静剤を開発してもらっている。この薬を西住まほに打てば、あの変態行動も治まるはずだ」

優花里「そ、そう上手くいくものでしょうか……」

桃「会長が徹夜で考え出した案だぞ!これ以外にありえん!」

優花里「はぁ……しかし、回収と簡単に言ってくれますが、西住殿の行方がわからないのであればどうすることも……」

桃「学園艦内の緊急避難用ボートが一艘無くなっていた。それに乗っていったのだろう。だが、ボートの燃料はそんなに持たない。どこかに上陸せざるを得ないはずだ」

優花里「はぁ…」


桃「ここから一番近いところというと……10km先の大洗港だ。そこしかない。この学園艦も今から寄港する。秋山は先にボートで大洗町に向かってくれ」

優花里「了解であります!不肖、秋山優花里、西住殿回収保護作戦、通称「ガチユリ作戦」に全力で挑む所存であります!」

桃「……作戦名はともかくとして……頼んだぞ、秋山!」

優花里「はいっ!……ところで」

桃「なんだ?」

優花里「さっきから気になっていたのですが、制服の襟のところについてるのって何ですか?バッジ?」

桃「このバッジか。実は今朝、自宅の郵便受けに『プレゼントです』と書かれた紙と一緒に入っていてな。せっかくだから着けているのだ」

優花里「ちょっと拝見……あの、これ明らかに発信機のようなものが取り付けられているんですけど…」

桃「なっ、なにィ~!?」

優花里「良かった、河島先輩がポンコツで。今までの会話が至極真っ当すぎて、ちょっと不安だったんですよ~」ホッ

桃「誰がポンコツだ!誰が!」

黒森峰 ドラーヘ内



まほ「なるほど、みほは大洗町に向かったのか……」

エリカ「どうしますか?」

まほ「無論、我々も大洗町に向かう。貴重な情報を入手できた」

エリカ「………」

まほ「ククク……待っていろよ……私の可愛い可愛い妹……」ジュルリ

エリカ(帰りたいなぁ……)


大洗町



優花里「大洗町、上陸!こういう形での寄港は初めてであります」

優花里「さて、早速西住殿を探しに…と言いたいところですが、手がかりもなにも無いし……どうしたものでしょう」

優花里「とりあえず、人の多いところへ行ってみましょう!」


まいわい市場前



アンチョビ「……………」

ペパロニ「ですからね?言わせて貰っちゃあなんですけど、なにもね、大洗に行くからってね、ピザ生地練ってこいなんてこっちは一言も頼んでないわけじゃないっすか」

アンチョビ「なるほどぉー……なるほどねぇー」

ペパロニ「勝手に練ってこられてもね、こっちは困るんすよ。腐っちゃうじゃないっすか」

アンチョビ「なるほどなるほどぉ……良いこと言うじゃないかぁおーーーい!!!ペパロニ゛ィ!!!」

アンチョビ「えぇ?ずいぶんと気持ち良いことを言ってくれるじゃないかぁー、ペパロニィ」

アンチョビ「選べよ」

ペパロニ「何をっすか……っと、あれ?あそこにいるのって大洗のモジャ毛じゃないっすか?」

アンチョビ「えぇ?」

ペパロニ「おーい!」


優花里「あれ?アンツィオ校の……どうしてここに?」

ペパロニ「いやぁ~、たまたま大洗港に寄ったもんだから、統帥と買い物にでたんだけどよぉ…」

アンチョビ「どーも、秋山くん。知ってるでしょう?統帥アンチョビで御座います。おい、ピザ食わないか?」

優花里「ピ、ピザ?」

ペパロニ「ああ、気にすんな。ところで、お前は一人なのか?西住達は一緒じゃねーの?」

優花里「実は……」

説明中であります!

ペパロニ「つまり、また西住姉が暴走して、それを知った西住が逃げて、それを追って西住が……あれ?」

アンチョビ「また大変な目にあっているようだな」

優花里「はい…」

アンチョビ「困ったものは放っておけない、それがアンツィオの流儀だ!我々も協力しよう!」

優花里「えぇ~…」

アンチョビ「えぇ~ってなんだ、えぇ~って!」

優花里「だってアンツィオですし…」

ペパロニ「失礼なヤツだなあ……」

アンチョビ「いいから手伝わせてくれ!西住が心配なんだ!なんだったらピザもつけるから!」

優花里「まあ、人手は多いほうがいいですね……ピザは結構ですが、よろしくお願いします」

アンチョビ「よーし!ではウチのCV33に乗っていこう!」

ペパロニ「また3人乗りっすかぁ?」

今日はこのへんでー
書き忘れてましたが  みほ「史上最低の作戦・・・」 の続編みたいなやつですー

大洗駅前


まほ「着いたな、大洗……では、早速聞き込みといこうか」

エリカ「えっ、あっ、ちょっと……!」

まほ「なあ、すまないが西住みほの居場所を知らないか?」

曲芸師「ああ?なんだよ、アンタ」

まほ「頼むよ、西住みほを探してるんだ」ヒソヒソ

曲芸師「ふざけんな!西住まほみたいな格好しやがって!他所でやってくれ!」

まほ「な、なんだ…冷たいヤツだな……」

エリカ「大洗では西住まほ禁止令がでていますからね……公安に見つかったら即アウトですよ」

まほ「なんなんだ、西住まほ禁止令って!!!」

エリカ「まあ、今までの自分の行動を考えたら当然のことかと」


まほ「もういい、聞き込みを続けよう……そこのご婦人、ちょっとすまないのだが…」

婦人「きゃああああああああああ!!!」プシャー

まほ「うあああああああ!!???目があああああああああああ!!!!」

婦人「誰か来てー!変態よー!」

まほ「クソッ!なんなんだまったく……」

エリカ「大丈夫ですか、隊長?」

まほ「ああ、問題ない……エリカ、車を調達してきてくれ。車で大洗を廻ってみほを探そう」

エリカ「車っていったって……そんな急に……」

まほ「いいから調達してこい。地元住民に頼んで借りてくるとかあるだろ」

エリカ「は、はぁ……では、少々お待ちを」

CV33車内


優花里「うぅ……狭い……暑い……」

アンチョビ「文句を言うな!ウチで気軽に使える車両なんてこれぐらいしかないんだぞ」

優花里「なんか、お菓子の食べかすがボロボロ落ちてるんですけど…」

ペパロニ「おう、悪ぃな」

優花里「掃除しましょうよ……で、まずはどこに行くつもりです?」

アンチョビ「そうだなぁ……」

ペパロニ「姐さん、大洗といえば海っすよ、海!」

アンチョビ「おお~!いいなあ、海!」

優花里「遊んでる場合じゃないんですよ!」

ペパロニ「じゃあ、他になにかアテでもあんのか?」

優花里「うっ…いえ、ないですけど……」

ペパロニ「じゃあ決まりだ」

アンチョビ「おい!あれ海じゃないか!?」

ペパロニ「海だああああああ!!!!ジャカジャン!!!」

アンチョビ「あーたらーしーいーーー♪」

優花里「はぁ……こんなことで大丈夫なんでしょうか……」

大洗駅前


エリカ「お待たせしました!」キキッ

まほ「…………」

エリカ「さあ、これに乗っていきましょう」

まほ「なんだこの車は!」

エリカ「えっ?」

まほ「車体に我々の写真が印刷されているではないか!こんなに目立つ車でいけるか!」

エリカ「しょうがないじゃないですか……この町で我々に車を貸してくれる人なんて、ネオ黒森峰しかいませんですし…」

まほ「なんなんだ、ネオ黒森峰って……まあいい、さっさと行こう。早くみほに会いたい」

エリカ「まずはどこへ?」

まほ「そうだな……大洗磯前神社に行こう。まずは高いところだ」

エリカ「なんとかと煙は高いところが好き……」

まほ「そのなんとかのご一行にお前も含まれていることも忘れるなよ」

海岸


アンチョビ「釣れますか~?」

釣り人「いやぁ、今日はダメだぁ。一匹もかかんねえや」

優花里「あの、西住みほっていう女子高生を見ませんでしたか?」

釣り人「あの大洗学園の隊長さんかい?」

優花里「ええ、あの強くて冷静で可憐で清楚で守ってあげたくなるような可愛さなのにいざというときは卓越した軍略センスで私を導いてくださる超絶キューティビューティセクシーな我等が隊長、西住みほ殿であります」

ペパロニ「西住って教祖かなにかなのか?」

釣り人「見てねぇなぁ……」

優花里「そうですか……」

釣り人「力になれなくてすまねぇな」

アンチョビ「いえ、ありがとうございました」

優花里「やはりいませんか………」

釣り人「なんだか大変みたいだなぁ……せっかく大洗に来たんだ。なにか美味いものでも食って、元気だしなよ」

ペパロニ「美味いもの!」

釣り人「なら、あそこの店で美味い海鮮料理が食えるぜ」

ペパロニ「ほほーぅ」

優花里「ダメですよ、そんな時間なんてないんですから。一刻も早く西住殿を……」





定食屋


ペパロニ「大洗で海鮮丼!」

優花里「結局来てしまいました…」

アンチョビ「まあまあ、そう焦ったって西住が出てくるわけじゃないんだし」

優花里「はぁ……これ食べたらすぐに西住殿を探しに行きますからね!」

アンチョビ「わかってるわかってる」

ペパロニ「うん!美味い!」

大洗磯前神社


まほ「素晴らしい……見ろ、この階段からの景色を」

エリカ「はあ……隊長、コーヒーです」

まほ「こういう景色を守っていかねばならないな……」ゴクッ

エリカ「それは同感ですね」

まほ「ゴクッ……本当に素晴らしい景色だ……さあ、もう行こうか、ここにはみほはいなかった」ポイーッ

エリカ「えっ!?あの、ゴミ……」

CV33車内


優花里「ご飯を食べたら眠くなってきました………zzz」

アンチョビ「寝ちゃった」

ペパロニ「………姐さん」

アンチョビ「うん?」

ペパロニ「……今から言うことは独り言なんですけど」

アンチョビ「なんだよ、急に…」

ペパロニ「この先にね、交差点があるんですけどね」

アンチョビ「うん」

ペパロニ「そこを曲ると潮騒の湯っていう温泉があるらしいっすよ」

アンチョビ「……………」

ペパロニ「それでね、展望大露天風呂なんてのもあるらしいっすよ」

アンチョビ「……ペパロニ…それはあれだ……そこに行っちゃったら多分秋山はそうとう怒ると思うなぁ」

ペパロニ「いや、なにも行けって言ってるわけじゃないっすよ。ただ、そういう温泉があるっていうだけで」

アンチョビ「おー………」

ペパロニ「おー、ここを右に曲るとおー……潮騒の湯ですよおー」

アンチョビ「おー…いや、行かないぞおー。統帥行かないぞおー」

ペパロニ「…………」

アンチョビ「真っ直ぐ行くよおー」

ペパロニ「行くっすよー」

アンチョビ「真っ直ぐだぞおー!」

ペパロニ「真っ直ぐっすよおー!」

アンチョビ「真っ直ぐだな?今、真っ直ぐ行ったな?」

ペパロニ「そうっすね。真っ直ぐっすね」

アンチョビ「よーし、着いたぞおー」

優花里「ううん………ここどこですか?」





潮騒の湯


ペパロニ「大洗でひとっ風呂!」

アンチョビ「うおぉい!いやあっ!……ビィシィィ!!!」

優花里「……………」

アンチョビ「いやー、真っ直ぐ行ったと思ったんだけどなあー!」

ペパロニ「道間違えちゃったっすねえー!」

優花里「……………」

まほ「ここにもいなかったな……」

エリカ「そうですね…」

まほ「もう日も暮れてくる。宿をとろう」

エリカ「私はともかく、隊長は追われている身ですから宿には泊まれないでしょう。ネオ黒森峰のアジトがあるのでそこに泊めてもらいましょう」

まほ「だからなんなんだ、ネオ黒森峰って……」




ネオ黒森峰アジト


エリカ「ここがネオ黒森峰のアジトです」

覆面A「ようこそ!まほさん!」

覆面B「ささっ、どうぞ!」

まほ「ああ……ネオ黒森峰とはいったい?」

覆面A「西住みほさんの素晴らしさを世に広める運動を行っております!」

まほ「ほう、いい心がけだな」

覆面B「恐縮です!」

まほ「で、具体的にどういうことをやっているのだ?」

覆面A「西住みほさんをイメージした創作料理を作る番組をネットで公開してます」

覆面B「西住みほ風リゾット、西住みほ風カレー、西住みほ風うどん等々」

覆面A「今日は西住みほ風オムレツをご馳走いたします!」

まほ「みほパンの煮込みはないのか?」

覆面A「えっ?」

まほ「みほのパンツの煮込みだよ。みほといったらそれだろう」

覆面B「え…な、なに言ってるんですか……」

まほ「……ふざけるな!!!!」

エリカ「お前だよ、ふざけてるのは」

大洗町 道端


優花里「……いいですか」

アンチョビ「……………」

優花里「ここは大洗なんですよ。それに時間も深夜の一時です。こんな時間から宿はとれません」

ペパロニ「……………」

優花里「ここをキャンプ地とする」

アンチョビ「ここって……ただの路上じゃないか!」

ペパロニ「死んじまうぞ!」

優花里「貴女方が寄り道したりご飯食べたりしたからでしょう!」

ペパロニ「メシは食わねぇと死ぬらしいぞ?」

アンチョビ「博識ぃー!」

ペパロニ「へへっ!」

優花里「うっせー!!!いいから寝ろ!!!!」


朝 CV33内



優花里「背中が痛いであります……」

ペパロニ「CV33の中で寝るのは辛いなぁ…」

アンチョビ「あっ!おい、あそこにいるのって…!」

優花里「に、西住殿!!!」

みほ「はぁ…またお姉ちゃんがやってくるなんて……あれで最後だと思ったのになぁ…」

みほ「オーメンも最後の戦いの後にも結局続編あったし、そういうことなのかなぁ…」

優花里「西住殿おおおおおおおお!!!」

みほ「ゆ、優花里さん!?」

優花里「にしずみどにょおおおおおおおおおおおお!!!」ジョボボボボボボ

アンチョビ「うわっ!?おバカ!中で嬉ションするんじゃない!」


優花里「西住殿をお迎えに来ました!さあ、学園艦に帰りましょう!」

みほ「ダ、ダメ……私は行けない……」

優花里「えっ!?ど、どうしてでありますか…」

みほ「私がいるとみんなに迷惑がかかっちゃうから……だから一人でどこか遠いところに…」

アンチョビ「そんなこと言って、自分一人でどうしようって言うんだ」

みほ「そ、それは……」

アンチョビ「計画も無しにただただ突っ走るなんて、らしくないぞ」

みほ「うっ…」

アンチョビ「さあ、乗れ。帰ろう、大洗に」

みほ「……はい……ってあの、どこに乗れば…」

アンチョビ「あっ」

優花里「か、考えていませんでした…」

アンチョビ「ど、どうする?」

ペパロニ「まあ、上に乗るしかないっすかね」

みほ「じゃあ、失礼して…」

アンチョビ「よぉーし!大洗学園艦を目指して全速前進!」

ペパロニ「うあぁ、重いなあ」

みほ「わわわっ…!」

優花里「気をつけて運転してくださいね。西住殿を落として怪我でも負わせようものなら、私は全身全霊をかけてアンツィオを焦土にしますからね」

ペパロニ「……重いなあ」

黒森峰陣営車内

まほ「クンクン……おい、エリカ。そこの角を曲がれ」

エリカ「なにかあるんですか?」

まほ「いいから曲がれ」

エリカ「なんなんですか……って、あれは!」

まほ「…見つけた」

エリカ「みほ…!」

まほ「みほおおおおお!!!」

みほ「えっ!?」

まほ「みほおおおお!!!」

優花里「来ました…ヤツです……!」

まほ「コッチヲミロォォォ!!!」

みほ「も、もっとスピードを出してください!」

ペパロニ「これ以上でねーよ!」

優花里「こっちはCV33、向こうは現代車。勝てっこないですよ…」

みほ「だったら撃っちゃってください!ほら、ナポリターンで機銃をあのバカに向けて!」

ペパロニ「んな急に言われても……」

みほ「いつも平気でやってることだろうが!」

アンチョビ「しょうがない、やるぞ!」

ペパロニ「ナポリターン!ファイヤー!」ギュインッ タタタタタタタ




エリカ「う、撃ってきましたよ!?」

まほ「かまうな。追いかけろ」

バンッ

まほ「な、なんだ!?」

エリカ「タイヤがパンクしたようです。機銃が当たったんでしょう」

まほ「クソッ……早くタイヤを交換しろ!すぐに追いかけるぞ!」





ペパロニ「止まったぞ…パンクか?」

みほ「今のうちに学園艦へ逃げましょう!」

大洗学園艦



桃「戻ってきたか」

みほ「河島先輩、鎮静剤は!?」

桃「すでにサンダースから届いている。だがな…」

優花里「こ、これ、どう見ても爆弾じゃないですか……」

桃「サンダース校のセンスだ。やつらはなんでもかんでも大げさに作る」


<ミホオオオオオオオオオオオ


みほ「も、もう来た…!」

ペパロニ「しょうがねぇ…その鎮静剤を貸せ!」

優花里「ど、どうするつもりですか…」

アンチョビ「まさか、お前…」

ペパロニ「何も言わねぇでください。さあ、シェルターに避難を……さらば姐さん、また会う日まで」タタッ

アンチョビ「ペパロニィィィィィィ!!!」


まほ「ミィホオオオオオオオオオ!!!」

エリカ「なんか、怪獣映画でも観ている気分…」

ペパロニ「よう、お前ら!拝啓ジョン様!」

エリカ「アンタはアンツィオの3バカの一人…!」

ペパロニ「全ての戦いを終らせてやるぜ!いくぞ!特殊変態戦爆弾!」

エリカ「あっ、それダメなやつ…!」

まほ「ミィホオオオオオオオオオオ!!!!!!」


ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン



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優花里「いやぁ、また大変な目に会いましたね」

みほ「うん、まったく無意味な事件だったよ…」

優花里「またこのような事件が起こるのでしょうか…」

みほ「わからない……でも、バカは死なない。次またこういうことが起こっても大丈夫なように、私たちも対策をとっていかなくちゃね」

優花里「これから大洗は変わる……!」

みほ「うん……さあ、戻ろう。戦車道の練習をしなくちゃ」

優花里「はい!」



https://youtu.be/HsM_VmN6ytk


終劇

これにて終了ですー
書いてて全然楽しくなかった…。もうこのシリーズはこれで最後にします。

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