ちなつ「もう一回だけやり直したい……」【ゆるゆり】(62)

Extra★1 三度の飯よりオムライス

扉絵は船見結衣のエプロン姿。
~~

京子「うぅ……お腹すいた……」グー

ちなつ「なんでご飯食べてこなかったんですか」

京子「コムケに向けて原稿書いてたから
夜も朝も食べてる余裕なかった……」

結衣「自業自得だろ」

京子「そんなひどいこと言わないでよ~結衣~ねぇ~」ピトッ

ちなつ「弱ってるからって結衣先輩にくっつかないでください!」

結衣「分かった分かった 作ってやるよ」

京子「ほんと!? 結衣大好き!」

ちなつ「結衣先輩がやるなら私も手伝います!」

京子「ワァ……チナツチャンモダイスキ……」

~茶道部部室キッチン~

結衣「オムライスでいい? 運良く材料あるし」

あかり「わぁい! あかりオムライス大好き!」

ちなつ「あかりちゃんいたの?」

あかり「えぇ!? トイレに行ってただけだよ!?」

京子「ていうかこのオムライス私のだから!」

結衣「いやみんなの分も作ってあげるよ」

京子「結衣ってば太っ腹! ぽっちゃり系!」

結衣「どういう褒め方だ!」

ちなつ「結衣先輩は理想的な体型です!」

京子「確かにこのくびれは理想的ですな~」服メクリ

結衣「やめい」ビシッ

~~
あかり「うえーん」ポロポロ

京子「辛かったなあかり……私の胸で泣くといい……」

ちなつ「玉ねぎ切ってるだけでしょう!?」

結衣「あと玉ねぎ入れて炒めるよ」

ちなつ「あっ!私やります!」

結衣「え゛っ!?」

ちなつ「はい!よっ!とぉっ!」

あかり「オムライスが宙を舞ってるよぉ!?」

結衣「ちなつちゃんそれ高すぎだから!」

ちなつ「てやっ!あっ!?」

ちなつ「きゃー!」

京子「あつっ!」

ちなつ「ごめんなさい、ご飯が全部こぼれちゃいました……」

ちなつ「もう一回だけやり直したい……」

結衣「まあまあ、ちなつちゃんに怪我が無かっただけ幸いだよ」

ちなつ「結衣先輩!」キラキラ

京子「いやあ二人の仲にはごちそうさまです。って感じだね!」グー

To be continued.

煽り文:京子はそれでいいのか!?

Extra★2~17

一部、細かい文章表現の変化を伴うが、内容にほぼ変化なし。


Extra★18 ちなつ料理列伝

扉絵は目を輝かせて料理に勤しむ吉川ちなつ。
吉川ちなつが調理に参加するまでの流れはほぼ変化なし。



ちなつ「あっ!私やります!」

結衣「え゛っ!?」

ちなつ「はい!よっ!とぉっ!」

あかり「オムライスが宙を舞ってるよぉ!?」

結衣「ちなつちゃんそれ高すぎだから!」

ちなつ(あれ? これなんか見たことある?)

ちなつ「ほっ!」

京子「ナイスキャッチ!」

結衣「まさかキャッチするとは……」

あかり「なんとなくご飯を全部こぼしちゃう気がしたけど……」

京子「それ私も!」

結衣「私もそんな予感したな……」

ちなつ「みんなひどくないですか!?」

To be continued.

煽り文:日頃の行いですちなつさん。

Extra★22 みんな!エスパーなの!?

扉絵はスプーンを曲げて得意げな顔をする歳納京子。
~~

京子「うぅ……お腹すいちゃった……」グー

ちなつ「そんな根詰めて漫画書くからですよ」

京子「あれ? 私言ったっけ?」

ちなつ「言いませんでしたっけ?」

結衣「オムライスでいい?」

京子「作ってくれるの!? 結衣優しい!」

結衣「どうせ京子のことだから、
このままだとしつこくおねだりしそうだから……」

ちなつ「あー……やりそうですね」

結衣「ちなつちゃんも手伝うでしょ?」

ちなつ「はい!」

京子(なぜわざわざちなつちゃんも誘うの……?)

~茶道部部室キッチン~

あかり「わぁい! あかりオムライス大好き!」

京子「あかりー、トイレが長いぞ~」

あかり「……あれ? あかりがトイレに行った時、
京子ちゃんまだ部室に来てなかったよね?
みんなに聞いたの?」

京子「んー? いやだいたい分かるでしょ?」

あかり「?」

結衣「それじゃ全員分作るね」

京子「結衣ってば太っ腹! ぽっちゃり系!」

ちなつ「結衣先輩は理想的な体型です!」

京子「確かにこのくび」服メクリ

結衣「やめい」ビシッ

京子「ガードはやっ!?」

~~
あかり「うえーん」ポロポロ

京子「辛かったなあかり……」

あかり「京子ちゃぁん……」ポスン

ちなつ「玉ねぎ切ってるだけでなんで京子先輩の胸で泣くの!?」

結衣「あと玉ねぎ入れて炒めるよ」

結衣「ちなつちゃん、やるでしょ?」

ちなつ「はい!」

ちなつ「よっ、よっ、やぁっ!」

あかり「うわぁ! ちなつちゃん上手い!」

結衣「成長したね」

ちなつ「コツを掴みました!」

あかり「成長? ちなつちゃん練習してたの?」

結衣「いや、そうじゃなくって……なんだっけ?」

ちなつ「えっと?」

京子「とりあえずオムライス食べない?」

To be continued.

煽り文:なもり先生、この話って前ありませんでした?

Extra★39 夢夢忘れるなかれ

扉絵は不思議そうに首を傾ける赤座あかり。
羊をモチーフにしたと思われる白い綿でできた服を着用している。
~~

京子「うぅ……お腹すいちゃった……」グー

ちなつ「それは……ちょっと待って下さい? なんですかこれ?」

京子「何が?」

ちなつ「なんかすっごい見たことあるような」

結衣「デジャブのこと? 私もなんかあるけど」

京子「それなら私も! なんかこんな夢見た気がする!」

ちなつ「その夢ではこの後、京子先輩が結衣先輩に甘えて」

京子「結衣はオムライスを作ってくれて」

結衣「それでちなつちゃんがご飯を炒める」

京子「うわっ! ごらく部で同じ夢見るなんてロマンティック!」

ちなつ「不思議なこともありますねー」

結衣「そんな言葉で片付けるか普通……」

あかり「ふぅ……あれ? みんなどうしたの?」

京子「あかり! 昨日見た夢の内容教えて!」

あかり「えっと……トイレから出てきたら
結衣ちゃんがオムライス作ってて、
ちなつちゃんが思いっきり失敗して……、あれ成功だっけ?」

あかり「えへへ……トイレの夢なんて見たから
起きた時、おもらししてないかちょっと怖かったよぉ」

結衣「私は今が一番怖いんだが……」

あかり「へ?」

あかり「みんな同じ夢見たんだぁ! 面白いね!」

京子「それよりお腹すいたんだけど」グー

結衣「みんなのん気すぎじゃないか? 絶対変だって……」

ちなつ「まあまあ結衣先輩。あくまで夢の話ですよ」

結衣「うーん……? まあそう……なのかな?」

京子「西垣先生あたりがなんかしたんだよ!」

あかり「それありそう!」

京子「解決解決! 結衣ご飯作って!」

結衣「お前な……」呆れ

結衣「あーオムライス作るの不気味だけど
それしか材料ないし……」

京子「ちょっと飽きてきたけどねー」

ちなつ「私もたくさん食べましたけど、
結衣先輩のオムライスなら何杯でもいけます!」

あかり「京子ちゃんはともかくちなつちゃんも
結衣ちゃんのオムライスをたくさん食べたの?」

ちなつ「うん! ……えっと? うん?」

To be continued.

煽り文:この原稿何回目ですか? オチもないし連載できるレベルじゃないですよ?

Extra★42 ごらく部からの脱出

扉絵は一般的な怪盗のイメージの服装をしている歳納京子。
~~

京子「やっぱこれ気のせいじゃないよね?」グー

ちなつ「さっき同じ夢見てることについて話し合ってませんでした?」

結衣「ああ……よく分からないけど、一旦ごらく部から出ない?
西垣先生とかに相談しようよ」

京子「そだね……あかりー! はやくー!」

ドタドタ

あかり「そんなすぐにトイレ済まないよぉ!」

結衣「よしさっさと行こうか」ガチャッガチャガチャ

京子「ちょっと? 結衣ってば扉の前で何してんの?」

結衣「いや、開かないんだよ……立て付けでも悪くなったのかな」

京子「じゃあ私に任せなさい!」

ちなつ「結衣先輩が無理なら非力な京子先輩には無理ですよ!
障子の方から出ましょうよ」

あかり「あれ?」ガタッガタッ

結衣「あかり……? まさかそっちも開かない?」

あかり「うん……」

京子「駄目だドアも窓も開かない……」

ちなつ「閉じ込められたんでしょうか?」

結衣「もう障子壊しちゃおうか、ここの障子なら壊せなくもないと思うし」

あかり「結衣ちゃん頑張って!」

結衣「ふんっ!」ベキッ

結衣「痛っっっっっっっっっっっっっっっっっ!!!!」

あかり「結衣ちゃん大丈夫!?」

結衣「痛っっいし、なんか恥ずかしいし……///」

京子「え? は? なんで壊れないどころか、障子の紙が破れないの?」

ちなつ「紙が物凄い固いですね…… 指で押してもびくともしないです」

結衣「いった……」ジンジン

あかり「結衣ちゃんよしよし」

ちなつ「全然外に連絡できない……京子先輩どうですか!?」

京子「繋がんない……圏外じゃないのに……」

ちなつ「何がどうなってるんでしょう?」

To be continued.

煽り文:何がどうなってるの?はこっちのセリフです。
ゆるゆりってこういう振りするタイプの漫画じゃないですよね
しかも私この作品見るの一度や二度じゃないですよ?
(煽り文が複数行に渡るために、コマ外の隙間を逸脱して、
煽り文が漫画本編と被ってしまっている。)

Extra★43~52

部室から出る試み、外部への連絡の試みは成功していない。
船見結衣の怪我が次の話で治ったことに気付いてから、
脱出の試みにおいて、4人の活動は怪我を顧みないほどに活発になっている。
一度、吉川ちなつが骨折にまで至る大怪我を負った際も、
赤座あかりを除き、当人を含む3人はあまり心配する素振りを見せなかった。
4人の精神的ストレスが次第に増大しているように見える。

Extra★53 仲がいいなら、喧嘩しよ♪

扉絵では吉川ちなつと歳納京子が互いに逆の方向を向いて立っている。
二人の顔は影で見えない。
~~

京子「はぁー……こりゃ出れないわ」グー

あかり「うぅ……ぐすっ、お母さん、お姉ちゃぁん……」

結衣「あかり、大丈夫だからな
私たちが一緒にいるから」よしよし

ちなつ「一体どうしてこんなことに……
閉じ込め方が人智を超えてますよ……」

京子「宇宙人のせいだったりして」

ちなつ「ふざけないでください!!」バン!

あかり「」びくっ

ちなつ「京子先輩はこんな非常時に緊張感が足りなすぎですよ!」

京子「私はただこの空気を変えようとしただけで……」

ちなつ「変わるわけないでしょう!?
こんな異常事態に楽しくいられるわけないじゃないですか!」

京子「……ゃないの?」

ちなつ「え?」

京子「これってちなつちゃんのせいじゃないの?」

ちなつ「はっ? なんでですか?」

京子「ちなつちゃん最初の方、オムライスこぼして
もう一回だけやり直したいとか言ってたよね
あれのせいじゃないの?」

ちなつ「そんな無茶な……
ていうか例えそれが原因でもそんなのどうしようもないですよ!」

京子「ちなつちゃんが料理したがるからでしょ!
料理も絵も全然下手なのにでしゃばりたがるから
私たちがどれだけ苦労したと……」

ちなつ「下手……?」

京子「そうでしょ!?
ちなつちゃんのフォローで私が原稿どれだけ遅れたと思ってんの!
傷つかないように私たちがどれだけ」

結衣「ちょっと二人とも落ち着こうよ」

あかり「京子ちゃん、ちなつちゃん」ぐすっ

ちなつ「……基本的に一番迷惑なのは京子先輩でしょう?」

京子「はぁ? どういうこと?」

結衣「ちなつちゃん、京子、一回深呼吸してさ」

ちなつ「いつも自由奔放に振る舞って
たまに優しいところ見せればいいとか思ってんの見え透いてるんですよ!」

京子「なっ……」

To be continued.

煽り文:編集長の中村成太郎です。
あなたがゆるゆりだけ読んでいるのか、あるいはCitrusだけ、犬神さんと猫山さんだけを
あるいはこのコミック百合姫を全て通して読んでいるのかは分かりません。
しかし今月の百合姫で僕はゆるゆりにしか煽り文が書いていないのでここで言わせてください。
「今すぐ百合姫を開くのをやめてください。」
あくまで憶測ですが、おそらくあなたが新たに開き直すたびにストーリーが書き換わり、
僕を含め誰もがこの終わりのない繰り返しに閉じ込められています。
お願いします。開放してください。

Extra★54~69

吉川ちなつと歳納京子の諍いがエスカレートし続けている。
精神的ストレス、記憶の不完全な蓄積、体力が無尽蔵であることが
この諍いが収まらない主な原因だと考察されている。
赤座あかりの抑うつ状態であり、船見結衣は懸命な仲裁を諦めつつある。
煽り文はほぼ変化なく実験の終了を要求している。

煽り文の中村成太郎は一迅社に実際に勤務している百合姫コミックスの編集長であり、
コミック百合姫とはゆるゆりを掲載している雑誌である。
中村成太郎へのこの異常な百合姫に対するインタビューに特記すべき点なし、
インタビュー後に記憶処理を行なった。


実験は継続する。

Extra★70 その川渡っちゃ駄目だって!

扉絵は川の向こうで笑顔で手を降る赤座あかり。
首から下に白いグラデーションがかかっており、腰から下はほぼ描かれていない。
~~

ガチャッガタガタッ

京子「大体ちなつちゃんはさ!」グー

バタッ

ちなつ「何だっていうんですか!?……って今の音は何?」

結衣「台所の方から聞こえたような」

京子「あかり? 何してんの?」

結衣「……は?」

あかり「――――――」

ちなつ「血? あかりちゃん、え? 何?」

結衣「死んでる?」

ちなつ「死んで……え?」

京子「ぅぷ……う゛ぇぇ……」

ちなつ「なんで? あかりちゃんが?」

結衣「い、いやいや、落ち着いてよ落ち着こうよ
死んでるけど、死んでないって
生き返るでしょ? だから大丈夫だって、生きてるから、死んでるけどさ」

京子「はぁっはぁ…… あかりちゃん……」ボロボロ

結衣「『あかりちゃん』?」



結衣「ちなつちゃん、京子。落ち着いた?」

ちなつ「結衣先輩こそ……」

京子「結衣ぃ……」ボロボロ

結衣「京子は駄目そうだ」よしよし

ちなつ「あかりちゃんはどうしてあんなことを……
出れないことに絶望したんでしょうか……」

結衣「それもあるかもしれないけど……
あかりのことだから喧嘩を止めようとしたんじゃないかな
事実、久しぶりに落ち着いて話せてるからね」

ちなつ「落ち着いてるというか現実感がなくてふわふわしてるだけですけど……」

京子「あかりちゃんは帰ってくるよね?」ボロボロ

結衣「うん、次になったら自殺の理由について聞こうよ
でもその前にやっておくことがあるよね?」

京子「……?」

ちなつ「ごほん、京子先輩ごめんなさい。イライラして、私言い過ぎました……
京子先輩に当たっても何にもならないのに……」

京子「うん……私も関係ないことで傷つけちゃって……ごめんなさい」

To be continued.

煽り文:あかりを殺したのはお前だ

あと半分ぐらい
今日はここまで

Extra★71 その川渡っちゃ駄目だって!

扉絵はExtra★70と同じものである。
~~

ガチャッガタガタッ

京子「え」グー

バタッ

結衣「この音ってまさかまた」

ちなつ「ちょっと? 嘘でしょ?」

京子「はぁーっ……はぁーっ……」

ちなつ「結衣先輩、京子先輩がもう……」

結衣「ちなつちゃんが見ててあげて
私は、その、見てくるよ、あかりを」

あかり「――――――」

あかり「――――――」

結衣「おえぇっ……なんで私が見なきゃいけないんだろ」

結衣「まあ京子にもちなつちゃんにも無理だろうから
私しかいないんだけどさ……」

あかり「――――――」グチャァ

結衣「ぅぷ……はぁ。
えっと、台所の包丁で首を……?
あかりもよくそんな思い切れたな……」

結衣「こんなのまともな精神状態でできないよね
喧嘩を止めるためというか
ストレスで発作的にやったのかな」

結衣「……もしかして止めないかぎり、自殺し続ける?」



結衣「というわけで私たちで取り押さえてでも止めよう」

ちなつ「そうですね」

京子「ちなつちゃん……」ボロボロ

ちなつ「京子先輩に甘えられるなんて初めてです」よしよし

京子「ちな……結衣ぃ~」ボロボロ

ちなつ「今、すかさず頼る対象を変えたような!?」

結衣「この京子懐かしいな……」よしよし

結衣「でも、取り押さえるにも
トイレと和室じゃ台所までの距離が違いすぎるんだよね
私が本気で走っても間に合わないよ」

ちなつ「声であかりちゃんを止めるとか」

結衣「うーん、なんて言えばいいのかな」

結衣「とりあえず次は私が止めてみるよ」

ちなつ「結衣先輩ってこんな時でも冷静ですね!
きっと先輩の手にかかれば、すぐ解決ですよ!」キラキラ

結衣「あはは……頼りにされてるな……
うん、まあ、頑張ってみるよ」

京子「結衣ぃ~」ボロボロ

結衣「待ってて、あかりは帰ってくるから」

京子「……」コクリ

To be continued.

煽り文:この人殺しが

Extra★72~116

赤座あかりは自殺を繰り返している。
船見結衣がリーダーとなり、話し合いを何度も設けたが、
自殺を止める試みは全て失敗に終わった。

歳納京子は幼児退行したままであり、吉川ちなつは船見結衣に強く依存しているために、
船見結衣の精神的ストレスが顕著に高まっているように見える。

煽り文は読者に対する怒り、皮肉、懇願、説得、あるいは買収などにより、
実験の中止を要求するものである。


実験は継続する。

Extra★117 その川渡っちゃ駄目だって!

扉絵はExtra★70と同じものである。
~~

結衣「あかり! 喧嘩は終わったよ!
解決法も思いついたんだ!」

ガチャッガタガタッ

結衣「だからあかり!」

バタッ

ちなつ「はぁ……」

京子「あかりちゃん……」ボロボロ

結衣「ちなつちゃん、京子、次こそは上手くいくから、ね?」

ちなつ「はい……」グスッ

京子「うぅー……」ボロボロ

ちなつ「失敗ですね……」

結衣「嘘ってバレてたかも」

ちなつ「結衣先輩、他に案は……」

結衣「あかりが死ぬことも忘れるような
予想外の何かがあればいいんだけど」

ちなつ「うぅーん……思いつきません……」

結衣「私ももう……」

ちなつ「そんな、結衣先輩だけが頼りなのに……」

結衣「そうだよね、私が頑張るしかないよね、ごめん」


京子「結衣ぃ? 私が悪かったよね? 私のせいだよね?」

結衣「いや、違うって何度も言ってるだろ」

京子「でも……」

結衣「あんまり自分を責めるのはよくないぞ」

ちなつ「結衣先輩、次どうしましょう」

結衣「まだ思いついてないかな……」

京子「結衣ぃ……」

結衣「ちょっと待ってくれ」

ちなつ「結衣先輩、頑張ってください!
結衣先輩ならなんとかできますよ!」

京子「うん、結衣はいつも私を守ってくれたもん」

結衣「えっと……」

ちなつ「かっこよくて、いつも冷静な結衣先輩だから
みんな大好きなんですよ!」

京子「」コクコク

結衣「……」

結衣「……っかりだ」

ちなつ「え?」

To be continued.

煽り文:あなたに良心が残っているなら今すぐ百合姫を閉じてください

Extra★118 鬼の目にも……鬼はひどくない!?

扉絵は大粒の涙を流して泣く幼少期の船見結衣。
~~

ガチャッガタガタッ

結衣「うえーん!」ボロボロ

ガタッ!?

ちなつ「えっ? 結衣先輩?」

結衣「もうやだ! なんで私ばっかり! 私のことなんだと思ってんの!」ボロボロ

京子「結衣ぃ~?」グー

結衣「みんなみんな私に頼って! そりゃ私は先輩でいつもこういう役回りだけど、
私だってまだ14歳だし、みんなと変わんないもん!」ボロボロ

ちなつ「ぽかーん」

結衣「うわーん! うわーん!」ボロボロ

京子「ご、ごめんねぇ? 結衣ぃ」

ちなつ「結衣先輩がこんな子供みたいに……」

京子「私も結衣が泣くのほとんど見たことない……」

チラッ

ちなつ「あっ! あかりちゃんがこっそり覗いてる!」

ギクッ

ちなつ「待てっ!」

ヒィッ

ちなつ「あかりちゃん確保!」

京子「確保っていうか押し倒してるよ……?」

結衣「えーん!」ボロボロ

あかり「ちなつちゃん離してよぉ! 死なせてよぉ!」

ちなつ「ちょっとあかりちゃん暴れないで!」

あかり「早くどかないとちなつちゃんが傷つくよぉ! そんなの嫌だからどいてよぉ!」

ちなつ「全然脅しになってないからそれ! こうなったら!」

ちなつ「」チュー

あかり「!?」

結衣「えーん!えーん!」ボロボロ

あかり「ぽかーん」

ちなつ「あかりちゃん、落ち着いた?」

京子「……///」

結衣「えーん!」ボロボロ

あかり「ぷっ……あはは! なにこれ!?
結衣ちゃんは泣いてるし、京子ちゃんは子供の時みたいだし、ちなつちゃんは突然キスしてくるし
あかりは……あかりは……はは、あかり何やってるの?」

ちなつ「落ち着いたんだね
あかりちゃん、もう二度とあんなことしないって約束して?」

あかり「うん……ごめんなさい」

To be continued.

煽り文:ここに文章書くために編集長やってるんじゃねーぞ早く開くのやめろ殺すぞ!

Extra★119 私達の旅はこれからだ!

扉絵はおしゃれをして並ぶ4人。
4人とも笑顔である。
~~

京子「今度はあかりちゃん大丈夫だよね?」グー

結衣「私はなんて恥ずかしいことを……///
……まぁ、それはさておき、早速あかりに」

ちなつ「ちょっと待って下さい! 私が仕切ります!」

結衣「えっ」

ちなつ「今まで結衣先輩に頼りすぎてました! 私たちも頑張ります!」

京子「」コクコク

結衣「いや別に大丈夫だよ……」

ちなつ「大丈夫じゃなかったじゃないですか! もっと頼ってください!」

結衣「う、うん……ありがとうちなつちゃん」

チラッ

ちなつ「あかりちゃん? 扉のスキマから申し訳無さそうにこっち見てないで入ってきて?」

あかり「うん……」

ちなつ「あれはどういう意味があってやったの?」

あかり「京子ちゃんとちなつちゃんの喧嘩を止めたくて……
でもあかりは何もできなくって……それで……」

ちなつ「う゛っ……それを言われると痛いけど、それにしても自殺しすぎだよね?」

あかり「うん……だんだん目的が変わってきて……えっと……」

ちなつ「あかりちゃん?」

あかり「その自殺すると、あの、えっと」

ちなつ「言いにくいこと?」

あかり「うん」コクリ

京子「言いにくいなら言わなくていいんじゃない?」

あかり「え?」

京子「あかりちゃんがもう死なないんならそれでいいよ
また4人で遊べるのが嬉しいな」

あかり「遊ぶ……」

ちなつ「そっか、遊ぶのもありなんですね 今までずっと緊急事態だったから忘れてましたけど」

結衣「見方を変えれば、一生4人で遊んでられるって状況なんだね
まあ他の誰とも会えないのは寂しいし、一生っていうか永遠なのかもしれないけど」

あかり「あかりにとって、一番楽しい時間はごらく部で過ごす時間だったから、
今の時間を繰り返せるのはラッキーかも……」

ちなつ「うん、私も」

京子「私は毎回、お腹減ってるのが気になるけど……」

結衣「ふふっ 京子は災難だな」

ちなつ「何して遊びます?」

結衣「トランプとか?」

ちなつ「別の料理もやってみたいです」

京子「ここに話題ボックスもあるよ」

あかり「えへへ! 全部やろうよ あかりたちには時間があるんだから」

結衣「あかり、そのセリフ主人公みたい」

あかり「主人公だよぉ!?」

京子「えへへ、私たちの遊びはまだ始まったばっかりだもんね!」

あかり「そういう最後の締めはあかりに言わせてよぉ!」

To be continued.

煽り文:わぁ! 素敵! 最終回みたいですね!
区切りがいいのでここで閉じることにしましょうよ! スッキリしたでしょ!?

Extra★120~1045

毎回タイトル・扉絵が代わり、4人は精神的に良好であると考えられ、
歳納京子の幼児退行、赤座あかりの自殺癖は見られなくなった。

ストーリーには、既存やオリジナルのカードゲーム、
非常に種類に富む雑談、大喜利、成りきり、
リセットをされることを利用した極めて思い切った運動系のゲームなどが見られるが、
話数が進むごとに思いつくテーマが少なくなってきている。
また、話数が進むごとに百合に該当する行為に対する抵抗が無くなってきているが、
これは単に経験からくる慣れだと考察されている。

また現状本誌では未だに触れられていないはずの
「歳納京子の性格の変化の理由」、「船見結衣が一人暮らしを始めた本当の理由」、
「赤座あかりは本当にアリを飼っているのか」、「吉川ちなつの引っ越しについて」、
「年齢が変化しないことを認識できているか」、「[データ削除済]」などの設定に対する言及が見られた。
これらの設定はゆるゆり作者████(筆名なもり)へのインタビューの結果、
それらは脳内で既に決めていた設定に矛盾しないか、あるいは未設定であると回答した。
インタビュー後、記憶処理を行なっている。

煽り文はほとんどの場合、読者への罵詈雑言であったが、
次第に諦めているような言動が見られ始めた。


実験は継続する。

Extra★1046 アーイ愛アーイ愛、おさるさんのようにね♪

扉絵は裸で抱き合う赤座あかりと吉川ちなつ。それぞれ天使と悪魔の羽が生えている。
コミック百合姫は一般誌であるためか、
掲載基準に抵触する行為時は別のキャラや背景のみを描写している。
~~

京子「えーっと、次何する?」グー

ちなつ「そのセリフ何度目ですか……えっと次何しよっか?」

あかり「あかりに振るのも何回目か分かんないよぉ!?
ねぇ、結衣ちゃん、次どうしようか?」ガラッ

結衣「また私まで回ってきたのか……
もういっそ、しちゃおうか」チュッ

あかり「うわぁっ……ちょっと結衣ちゃん///」

ちなつ「なんで未だにキスで照れるのあかりちゃん」

あかり「だって……というかするって何を?」

結衣「そっか、あかりはまだ知らないのか
まあ知らないほうが長く楽しめるかもね」

ちなつ「確かにそうですね」ヌガセヌガセ

あかり「ちなつちゃん!? 何やってるの!?」

京子「結衣、本気?///」

結衣「京子も昨日までコムケの原稿書いてたくせにそんな照れるなよ」

ちなつ「はぁはぁ」

京子「昨日っていうかもう遠い昔!
しかも私の同人誌は一般向けだからね!?」

結衣「コムケで成人向け買ってなかった?」

あかり「やぁっ……あっ……んっ!」

京子「知りませんな~」

結衣「私に行列並ばせてたくせに……」

ちなつ「うへへ……」

あかり「うわぁん! 京子ちゃん助けて! ちなつちゃんが変なことしてくる!」ダキッ

京子「いいよー……って裸で抱きついてくるなよ!」ドキドキ

あかり「だってー……」

京子「」ジー

あかり「京子ちゃん?」

京子「えいっ」チュッ

あかり「なんで!?」

京子「何したって捕まらないし私も吹っ切れる!」

あかり「私警察に捕まるようなことされちゃうのぉ!?」

あかり「うわぁん! 結衣ちゃぁん!」

結衣「一周して私のほうに来たな」ギュッ

あかり「どうなるの!? どうなっちゃうのあかり!?」

結衣「私たちがあかりにひどいことするわけないだろ」

あかり「そ、そうだよね、結衣ちゃん手の位置がおかしくない?」

結衣「そんなことはないよ?」

To be continued.

煽り文:100巻分読んでまでこういうのが見たかったの?
どうせギャグ調で全然色気ないし、ちゃんと描写のある百合姫Wildrose読んだら?
なぁ?

Extra★1047~6022

好奇心やリセット性を要因としてか行為は次第にエスカレートしたが、
いずれ飽きられてあまり行われなくなった。

4人全員にやる気の減退が見られ、
一話ずっと何も喋らない回も見られ始めた。

煽り文もほとんどの場合、「あああああ」など意味のない文字列である。


実験は継続する。

Extra★6023 やる気がないならやっちゃおう!

扉絵はうつ伏せで寝転ぶ歳納京子。
顔はこちらを向いていて、目にハイライトがない。
~~

京子「……」グー

ちなつ「……」

結衣「……」

京子「……」

ちなつ「……」

結衣「……」

京子「……」

ちなつ「……」

結衣「……」

ガラッ

あかり「ねぇ、あかりに提案があるよぉ」

京子「んー?」

結衣「新しい話題でも思いついた?」

あかり「うん、まだ話したことないこと」

ちなつ「本当!? まだあるの!?」

あかり「言ったら引かれるかもしれないけど」

京子「それぐらいな話題の方が暇つぶしになるよ」

結衣「そうそう」

あかり「もう死のうよぉ」

結衣「うぉぅ……」

ちなつ「久しぶりに心動いた気がする」

京子「あかり大丈夫? 悩みでもあるの?」

結衣「そりゃ悩みは現状だろ……」

あかり「えっとね、最初の方であかり自殺繰り返してたよね?」

京子「あーあったあった
今思えばあれも楽しかった気がする」

あかり「あれの理由はね、えっと片方は忘れちゃったけど
もう一つは最近になってよく思い出すようになったんだぁ」

あかり「死んでる間って何も考えなくていいから楽なんだよぉ」

結衣「あー」

ちなつ「確かに……」

京子「痛くないの?」

あかり「何もない時間よりマシだと思うよぉ」

結衣「まあとりあえず一回やってみない?」

京子「そだね」

To be continued.

煽り文:ぽめぽめわんだーらんど

Extra★6024~█████

以降稀に誰かが何かを思いついた時を除き、
ほぼ全例で話が始まる直後で自殺を行い、
その後にただごらく部の天井を描写するだけの話となった。

煽り文は依然として意味のない文字列である。


実験は継続する。


実験は継続する。


実験は継続する。


実験は継続する。


実験は継続する。


実験は継続する。


実験は凍結する。

SCP-1733-YRYR

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル:SCP-1733-YRYRはサイト81██の低危険物収容ロッカーに保管されています。
実験は現在凍結されています。研究の際は管理者への申請を行なってください。

説明: SCP-1733-YRYRは一迅社発行の「コミック百合姫██月号」に類似した雑誌です。
2chの███板において、持ち主が存在しないはずの展開についての感想を投下した結果、
他の住人から挑戦的なメッセージを受け、一コマをアップロードした際にエージェントに発見されました。

SCP-1733-YRYRは一度閉じてもう一度開く度にSCP-1733-YRYRに掲載されている18作品の内容が全て変化します。
インタビュー記事、宣伝記事などは変化しません。
中のキャラクターは前回の記憶を断片的に所持しており、最初はほとんどオリジナルの百合姫と同じ展開となりますが、
記憶の蓄積により次第に以前の展開から逸脱し始めます。
その時間から逃れられないことを理由に、多くの場合、キャラクターは極めて強いストレスを受けることが分かっています。
事実、現在█████回目において、ほとんど全キャラクターがストーリー開始直後に自殺を選んでいます。

「ゆるゆり」にのみ存在する編集長 中村成太郎の煽り文も変化し、
こちらをある程度認識しているように振る舞いますが、
会話の試みは成功していません。

<事案SCP-1733-YRYR-01>
██博士を担当にした結果として、研究的にほとんど無為であるにも関わらず、
財団の倫理委員会を通さずに████回に渡り実験を行い、
「ゆるゆり」のみの実験レポートを製作していました。
██博士は「ゆるゆり」の熱狂的ファンであることを隠して担当になったと判明し、
後日、解雇処分を受けました。
以降、百合姫編集長及びキャラクターへ与える苦悩のために実験は凍結されました。

おしまいです

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