P「安価でアイドルに復讐する。12スレ目」【月か回か】 (122)

モバマスのPがアイドルに復讐する話の12スレ目です。女の子がひどい目に遭うのは堪えられないよ!、復讐は何も生まない!という方はそっ閉じ推奨。
また、ホラーゲーネタや系列会社キャラも出てくる場合がございます。ご了承ください


終わったアイドル(順不同)
・復讐
日野茜
渋谷凛
高垣楓
橘ありす
荒木比奈
佐城雪美
塩見周子
向井拓海
佐久間まゆ(ジョイン)
城ヶ崎美嘉
城ヶ崎莉嘉
諸星きらり
ヘレン
櫻井桃華
棟方愛海
片桐早苗
水本ゆかり
八神マキノ
鷹富士茄子
高橋礼子
及川雫
柊志乃
姫川友紀
メアリー・コクラン
クラリス(ジョイン)
五十嵐響子
衛藤美紗希
村上巴
高峯のあ
斉藤洋子
緒方智絵里
依田芳乃
島村卯月
赤城みりあ
一ノ関志希
関裕美
池袋晶葉
的場梨沙
服部瞳子(この人から始めます)?


・復讐(一時中断)
二宮飛鳥

・復讐(番外)
qp(棟方P)

・救済
星輝子
双葉杏
白坂小梅
白菊ほたる
三船美優
高森藍子
大原みちる
前川みく
神崎蘭子
輿水幸子
神谷奈緒
小日向美穂
速水奏
結城晴
柳瀬美由紀
市原仁奈?
東郷あい
龍崎薫
北条加蓮
道明寺歌鈴
森久保乃々
安部菜々
アナスタシア
本田未央
鷺沢文香
新田美波
相葉夕美


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1471343299

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仕事が繁忙期を過ぎたので明日の昼辺りから書けると思います
後で少しだけ書きます。それではまた

加蓮「なになに? 見せて見せて。参加人数につきましては下記をご参照の上……なんか固い文章。で、参加人数は……あ、ホントだ。五人じゃない」

奈緒「今さらみんなにどう言えばいいんだよ……」

加蓮「参加登録はしたの?」

奈緒「まだだけど……今さらどうすれば」

加蓮「あっ」

奈緒「なにかいい案でも浮かんだか?」

加蓮「よく読んで奈緒」

奈緒「え?」

加蓮「ほら、読んで」

奈緒「えっ、ちょっと、なっ……なんだよ」

加蓮「いいからいいから。ほら、ここから」

奈緒「……参加者は最大二人組で……その後抽選で……」

加蓮「だって」

奈緒「なににしろみんなに伝えなきゃじゃん……」

加蓮「奈緒って困るとしゃべり方変わるよね。それが素?」

奈緒「そういうわけじゃないけど…………まぁでもみんなに伝える程度で済んでよかったかもな」

加蓮「みんなにはなんて伝えるの? 誰選ぶの?」

奈緒「うっ……それがあった」

加蓮「奈緒ってところどころ抜けてるよね」

奈緒「そう言うなよ……気にしてんのに」

加蓮「さぁ神谷選手。果たして誰を選ぶのか。注目の選定結果はCMの後♪」

奈緒「他人事だと思いやがって……」

加蓮「フフ♪」

瞳子「━━それで走ってきたの」

服部P「一番に知らせないとと思ってな」

瞳子「向こうには連絡したの?」

服部P「集めてたメンバーにはもう連絡した」

瞳子「私の前に?」

服部P「あ……」

瞳子「冗談」

服部P「ハハッ。まぁ、方式が変わろうが問題ない。だろ?」

瞳子「えぇ」

服部P「むしろこれは好機だぞ。ここで活躍すればリーダーシップを取れるアイドルということで注目される」

瞳子「そうね」

服部P「おっ、そろそろ抽選結果が出る頃だ。さっ、行ってこい!」

服部P「……とは言ったもののなんであんな古いもん机の上に置いといたんだよ。どこの誰だよったく。いった……!」

奈緒「あ、すみません……」

服部P「ん? あっ、あぁ別に……」

奈緒「…………」

服部P「なんだあれ? もしかして参加者か?」

奈緒「…………」

服部P「なんかやばい雰囲気だし関わんない方がいいな」

奈緒「…………」

服部P「つか、眉毛太っ。眉毛くらい整えろっての。あんなんじゃなんだかんだ言われて即落とされる」

奈緒「どうしよう……」

服部P「眉毛が? プフッ。自分でいってて笑っちまう。まっ、あんなんが参加者だってのも瞳子が引き立つからいいか。っと、仕事仕事」

奈緒「…………」

加蓮「お帰り。どうだった?」

奈緒「納得はしてもらえた。みんなもそれぞれ出場することになった……」

加蓮「やったね。なんでそんな落ち込んでるの?」

奈緒「いや、そのさ……」

加蓮「奈緒が今思ってること、ただの勘違いだからね?」

奈緒「えっ? 勘違い……?」

加蓮「そっ。勘違い。そんな風に見えたのは奈緒の勘違い。見間違い。でもそう思った事は間違いじゃないよ。私も経験あるもん」

奈緒「加蓮……」

加蓮「まっ、落ち込んでも彼氏が慰めてくれるって」

奈緒「か、彼氏ってあっ、アイツ、あの人はそんな人じゃないって!」

加蓮「え~怪しいなぁ。てか、いるんだね。そういう人。誰? 担当プロデューサー?」

奈緒「あ、あのなぁ……!」

加蓮「フフッ、冗談冗談♪」

奈緒「……少し緊張解れた。ありがとう」

加蓮「そっか、良かった。それでさ奈緒……相手誰?」

奈緒「だからー!」

加蓮「フフフ♪」

奈緒「ハァ……」

加蓮「今からため息? テンション上げてかないとダメだよ」

奈緒「そんなこと言われてもよぉ……」

加蓮「それで誰選んだの?」

奈緒「察してくれよ……」

加蓮「あ……ふ~ん。まぁ、わかってたけどね。みんな気にしてないよ」

奈緒「それはそれでなぁ……」

加蓮「奈緒ってあたし以上にめんどくさい時あるよね」

奈緒「…………」

加蓮「でもさ、出来るときにやらないと絶対後悔する。そう思うよ、私」

奈緒「加蓮……」

加蓮「あ、そろそろいかなくちゃね」

奈緒「……やってくる!」

加蓮「いってらっしゃーい━━」

加蓮「そう言ったのはいいけど……ヒマだなぁ。奈緒は見られるの好きじゃないし」

加蓮「それにあんなの見せられたら邪魔できないよね。さすが年上って感じ。はーぁ、どうしようかな~」

加蓮「何かないかな~。おっ、雑誌だ。なんだろこれ? えっと……女性誌か。病院でよく読んだなぁ」

加蓮「意外と面白いんだよね。案外知ってる人の記事が載ってたりして♪ どれどれ……」

ほたる「お、お疲れさまでーす……」

加蓮「お疲れー。あ、ほたるちゃん。もう終わったんだ。結果、どうだった?」

ほたる「聞きたいですか?」

加蓮「え?」

ほたる「不運な私とユニットを組むことになった人たちの話、聞きたいですか?」

加蓮「あ、えっと……お、お疲れー♪ アハ、アハハ」

ほたる「加蓮さんは奈緒さんの見に行かないんですか?」

加蓮「あー、それね。うん、行かない。見られるの好きじゃないし、茶化しちゃいそうだから」

ほたる「そうですか……」

加蓮「あ、そうだ。ほたるちゃんも観る?」

ほたる「女性誌ですか……?」

加蓮「そうだよ。あ、ほたるちゃんにはまだ早いか」

ほたる「スキャンダル記事載ってますか?」

加蓮「あ、読むんだ……」

ほたる「前いた事務所では人があんまりいなくて、やることといったら雑誌を読むくらいでした……所属直前は人いたんですけどね……ふふ」

加蓮「じゃ、読もう読もう。新しいコスメの記事とかあるし」

ほたる「はい」

加蓮「あっ、これって美嘉がCMやってるのだ。あれ、でもなんか古くない? こんなデザインだったっけ」

ほたる「それ何世代か前のです」

加蓮「そうなの?」

ほたる「はい。知り合いだったメイクの人が自慢してました。これはどうこうので~って」

加蓮「使ったことある?」

ほたる「……結局……メイクしてもらわず終いでした……」

加蓮「でもなんでこんな古いのが載ってるんだろ」

ほたる「いつ発行のですか?」

加蓮「えっと……あ、結構前だ。なんでこんなの置いてあるんだろ?」

ほたる「こういうところは楽屋の内装類を変えないところもあります……ひどいところなんて床がボロボロでした」

加蓮「他になにか面白い話ある?」

ほたる「面白いかわかりませんがこんなことが━━」

P「……何?」

奈緒『今、いいか?』

P「特にやることもない。それで?」

奈緒『あ、いや特には……なんてことないというか……何の用事もないし……』

P「そうか」

奈緒『えっ、あぁ、いやぁその……ルール……! ルールの確認だよ、ルールの確認! うん……!』

P「歌って踊って点数をつけられる。それだけだよ」

奈緒『なぁ……本当にあたしでいいのかな?』

P「今さらやっぱり背中押せませんって引っ込んでも全体が困る。それにそっちから言ったことだ」

奈緒『でも紹介したのは……! あ、いや……ゴメン』

P「そういうことは年上年下関係なくやらないとね。困ったときはお互い様ってやつだよ。それに生意気なこというわけじゃないし向こうもわかってくれる」

奈緒『……だな。加蓮に言った手前、こんなんじゃダメだよな。ありがと。行ってくる』

P「それじゃ……今度は誰だ」

未央『あ、出た』

P「緊急?」

未央『ううん。緊急ってわけじゃないけど、ね』

P「どうしたの? 会場にいるはずだが……」

未央『いやぁ、さすがの未央ちゃんもこういう雰囲気のところに一人ってのはあんまし慣れてなくてですなぁ』

P「それで電話を掛けてきたのか」

未央『まぁ、そういうこと。何かしてた?』

P「これといって特にはしてない。電話があったくらいだ。そっちはどうだ?」

未央『今さっき晴にゃんの番が終わったとこ。晴にゃんのユニットの人、スゴかったけど晴にゃんもスゴかったよー』

P「そうか」

未央『さすがサッカーしてるだけあるね! 私もやろうかな』

P「何組か終わってるなら控え室に行ってみればいい。晴もいるだろう」

未央『あ、そうだね。あれ?』

P「どうした」

未央『あ、ううん。どこかで見たことあるなって人がいてね。気のせいかな?』

P「控え室が混まない内に行った方がいい。あと何組か終わったらスタッフも通り始める。まぁ、本田さんの図々しさなら大丈夫だろうが」

未央『なにおぅ……! 図々しいは言い過ぎだよ。私も泣くことあるんだよ?』

P「不足の事態に陥ったときは劇団で鍛えた演技力を発揮してくれ」

未央『アイアイサー! 電話付き合ってくれてありがとう。ところでみほちーの体調はどう?』

P「腰の具合はいいよ」

未央『よかった。あとでみほちーのとこにいってもいいかな?』

P「伝えておく」

未央『ありがとう。じゃあね』

P「それじゃ」

幸子「やっと終わりましたね」

P「勝手に入ってこないでほしい」

幸子「鍵がかかってないのがいけないんです。入ってきたのがカワイイボクでよかったですね!」

P「それで何の用事かな?」

幸子「ボクが話に来てあげました。ひとりぼっちで寂しい思いをしてると思って来てみれば案の定でしたね。ボクは天使ですから!」

P「二人ならいないよ」

幸子「知ってます。今日は二人とも仕事ですから。それが終わったら皆さんと合流することも知ってます」

P「お互い寂しいな」

幸子「いいえ。寂しいのはあなただけです。ボクには友達がいますから!」

P「……今日出られなくてどう思った?」

幸子「大会でしたっけ? 別にどうも思いません。むしろ感謝してほしいくらいですよ! カワイイ天使のボクが出場したら勝負になりませんからね! ボクなりの気遣いです」

P「慈悲深い輿水さん」

幸子「そうです。ボクは慈悲深いんです。でもあなたの言い方は気に入りません」

P「…………」

幸子「…………」

P「…………」

幸子「……なにかしゃべってくださいよ。ボクを退屈させないでください」

P「同時に二つの事が出来なくてね。すまないね」

幸子「何のゲームやってるんですか? というかいい大人がこんな昼間からゲームしてないでくださいよ」

P「ゾンビもの。白坂さんに遊ばせようと思ってね。正式に翻訳版が出たからそれとDLCのテストプレイ」

幸子「そうですか。あ、飛んだ。スカイダイビングだなんてよくやりますね」

P「一応軍人だからね」

幸子「DLCってなんですか?」

P「ダウンロードコンテンツというものだとさ。オレも最近知ったから詳しい知識はない」

幸子「一人称視点ですか。酔いそうですね。あ、引っ掛かった。そうそう、着地したときの衝撃ってすごいんですよね」

P「着地したときの微妙な画面の揺れが人によっては酔うな」

幸子「ところで……」

P「なに?」

幸子「いつも思うんですがオーディションや大会の点数ってどうやって点けてるんでしょう。まぁ、ボクは天使ですからそんなの関係ないんですけどね。無条件で優勝ですから」

P「晴達が行ってる大会でいうなら評価は計五回または五点。ダンスや歌や表情や雰囲気等々」

幸子「4~5分の間にそんなにやるんですか。大変ですねぇ。まっ、ボクは全項目満点ですけどね!」

P「それはよかった。血は緑っと……」

幸子「それにしてもずいぶんと高いとこっろを飛びますね……っ。あまり好きな表現ではありませんがタマヒュンですね。知ってます? 女性でもそれに似た感覚があること。下腹部がヒヤッとするんですよ」

P「スカイダイビングの時とか?」

幸子「あれは背筋が凍りました。まぁ、いつまでも凍ってたら死にますからそんなの一瞬でしたけどね。電線に引っ掛かったらより迷惑かけたらの方が強かったです」

P「さすが天使の輿水さん。ゾンビの部位欠損有りっと」

幸子「……あの」

P「なにかな?」

晴「━━あ~疲れた」

加蓮「あ、晴。お疲れー」

晴「おっ、加蓮。おっす」

未央「お疲れさま晴にゃん」

晴「未央もおっす」

未央「晴にゃんどうだった?」

晴「どうだったってなにが?」

未央「結果」

晴「さぁな。やれることはやって来たってとこかな。なんか飲みもんねえ?」

ほたる「飲み物ならここに」

晴「なんかお前からもらう飲み物って腹下しそう」

ほたる「…………」

加蓮「こーら晴。そんなこといっちゃダメだよ」

未央「そうだぞ晴にゃん」

ほたる「あ、大丈夫です……慣れてますから。あ、そういえばテーブルマナー覚えました?」

晴「うっ……」

ほたる「来週までの宿題だよね。出来なかったら覚えるまで居残り……ですよ?」

晴「食ったあとなんて散らかってなけりゃいいだろ……」

未央「何の話?」

ほたる「マナー教室の話です。晴ちゃんテーブルマナーがなかなか覚えられなくて」

晴「熱いもんは音たつのはしかたねえよ……あんなもん慣れようがねえって」

ほたる「慣れますよ?」

晴「いや、慣れな……」

ほたる「慣れるよ?」

晴「…………」

未央「ほたるん……恐ろしい子っ!」

晴「ところで奈緒は?」

加蓮「奈緒なら今頃出番じゃないかな」

晴「あ~そういやいたな。オレばっか見られんのもイヤだな。よしっ、見に行こうぜ!」

未央「さんせーい!」

加蓮「行くのはいいと思うけどちゃんと着替えてから行った方がよくない?」

晴「そりゃ着替えるよ。オレだってこの格好で行くのはイヤだ。よっと」

未央「晴にゃん!? 更衣室はあっちだよ!」

晴「別によくね? 誰が見てるわけでもねぇんだ……」

ほたる「…………」

晴「やべっ……」

ほたる「課題……」

晴「向こうで着替えてくる」

未央「うぅ~んますますほたるんと晴にゃんの関係が気になりますなぁ」

晴「よっとお待たせ」

未央「早っ。早すぎるよ晴にゃん」

晴「モタモタしてたらおわっちまうだろ。ほらほら、いくぞ未央」

未央「おー!」

加蓮「いってらっしゃーい」

未央「二人は行かないの?」

加蓮「人混み苦手なの。酔っちゃって」

未央「そっか。ほたるんは?」

ほたる「私がいくとその……周りが不運な目に遭いますから……それに今週はまだバランスとってないですし……」

晴「おい、早くいこうぜ」

未央「あ、うん。それじゃ二人とも、行ってくるね」

加蓮「お土産話よろしくー」

未央「まっかせなさい!」

加蓮「いってらっしゃーい」

ほたる「止めなくてよかったんですか?」

加蓮「止めてもムダだし不自然でしょ。それにあの二人なら見てても奈緒はそんな緊張しないから」

ほたる「そうなんですか?」

加蓮「うん。私もそういう気があるからわかるんだけどさ、真剣に何かをやる時って家族に見られたくないんだよね。びっくりするし」

ほたる「そういうものですか?」

加蓮「そういうもの。とある人からの受け売りだけど薄々そうじゃないかなって思ってた。ほたるちゃんはそういう経験ある?」

ほたる「私は…………同じ事務所の人さえ見に来てくれませんでしたから……疫病神ですし」

加蓮「その気持ちわかる。あたしもよく言われたよ。あいつがいると陰気臭くなるとか病気が移るーって。移して治るくらいなら移してあげたいよ」

ほたる「あ、わかります……」

加蓮「さて、私たちはここでしおらしく待ちますか。雑誌の続きでも読んでさ」

ほたる「そうですね」

晴「おっし。まだ始まってないな」

未央「おぉ~みんな盛り上がってるねぇ」

晴「こんな盛り上がるもんなのか?」

未央「晴にゃんがサッカーの試合やってるときってどう?」

晴「盛り上がってるぜ」

未央「それと同じだよ。いいプレーをしたら盛り上がるってものだよ」

晴「そんなもんか」

未央「うんうん。あ、飲み物買ってくるね。踊って喉乾いたよね?」

晴「まだ出てきそうにねえしそうすっか。ここ人多いしよ」

未央「立ち見、いわゆるスタンドだからね。晴にゃん、見える? 肩車しようか?」

晴「見えるから別にいいって。つか出来んのか? どこかのアイドルじゃねえんだからムリだろ」

未央「フッフッフッ。こう見えても弟をよく肩に乗せたものだよ」

晴「そういや弟いたんだな」

未央「いるよ。晴にゃんは?」

晴「オレ? 兄貴達が何人か。うぜぇったらありゃしない」

未央「あーわかる。あれやれこれやれうるさいでしょ?」

晴「そうなんだよなー。よくわかったな」

未央「うちも弟がそうなんだ」

晴「まぁオヤジに殴られるのがオチだけどな」

未央「晴にゃんのとこってお姉ちゃんとか妹いないの?」

晴「いねえよ。男兄弟ばっか。なんつったっけ。男ジョタイ?」

未央「大変だねぇ」

晴「そうなんか? 実感ねえ」

未央「そんな晴にゃんに未央ちゃんが女らしさを伝授してあげよう」

晴「女らしさ? あぁ、それなら問題ないぜ」

未央「およ? 実は意外と女子力高い?」

晴「テーブルマナーっての? それやってる」

未央「いつの間にそんなこと……」

晴「最初はロリコンに見えたけど、Pさんに女にしてもらうのも悪くねえかもな」

未央「え?」

晴「ん?」

未央「今、さらっと問題発言しなかった?」

晴「そうか? おっと、飲み物買ってくる」

未央「あ、私もいくよ」

晴「なににすっか」

未央「炭酸は?」

晴「飲まないことはねえけどゲップ出る」

未央「炭酸飲んでスカッと爽やか!ってイメージあるけどあんまり飲まないんだ」

晴「イメージ話すなよ」

未央「うっ、ごめん……」

晴「うわっ、混んでやがる」

未央「ホントだ。自販機他にないかな」

晴「今から探すんか? めんどくせえから並ぼうぜ」

未央「繁盛ですな。ライブ会場ってこんな感じかな?」

晴「行ったことないのか?」

未央「ライブ自体には行ったことあるよ。そうじゃなくて私達のライブ」

晴「オレはめんどくさくねえのかって思うけどプロデューサーとしてはうれしいらしいぜ」

未央「そうかもね。私のプロデューサーはそういうのあるのかな。本田さんが笑顔なら……それでいいです……って言いそう」

晴「あぁ、あのデカいのか。てか、アイツって表情あるの?」

未央「そりゃあ……るよ」

晴「なんだよその間は」

未央「あ、進むよ!」

晴「ごまかすなよ」

未央「ほらほらゴーゴー!」

晴「ったく」

未央「およ?」

晴「…………」

未央「…………」

晴「……進まねえな」

未央「どうしたんだろ?」

晴「ちょっと見てくる。そこ頼む」

未央「あ、ちょっと晴にゃん……行っちゃった」

晴「ただいま」

未央「ちょっと揉めてたみたいだけど大丈夫だった?」

晴「助けようとしたら断られただけだって。それよりすげぇよあのちっさいの。ペットボトル二本も買ってくれたぜ」

未央「見た感じ日本に慣れてないみたいだったね」

晴「そうなんか?」

未央「顔見た感じそんな感じ。ところでなんだったの?」

晴「あ? あぁ、自販機の上の方に届かなくて困ってただけだった」

未央「押してあげたと」

晴「そんだけ」

未央「う~ん」

晴「どうかしたんか?」

未央「どっかで見たことあるような……たしかプロダクションで……いつだっけかなー」

晴「あんなんうちにゃいくらでもいるじゃん。ほら、マリーだっけ?」

未央「う~ん」

晴「んなことより早くいこうぜ。飲みもんならこれあるしよ。飲むだろ? それとも別のがいいんか」

未央「それでいいよ。でもう~ん……」

晴「早くいこうぜ」

未央「そうだね。うん! 悩んでてもしかたないもんね」

晴「悩んでるとバカになるっていうしよ」

未央「悩みなんて吹き飛ばせー!」

晴「おっ、やってるグループいるぜ。にしても客少ないな」

未央「やりにくそう……」

晴「そうか? 気にしなくね、んなの」

未央「まだまだ修行が足りませんなぁ晴にゃんよ。それにしてもユニットに統一感ないね」

晴「ランダムに選んでるってよ」

未央「えっ、そうなの?」

晴「組むのがいないやつはな。別にオレは誰でもいいからその方がいい」

未央「あ、なんか見たことある人かも」

晴「どれ?」

未央「ほら、右から……ね?」

晴「ね?なんて言われてもわかんねえよ。どこで見たんだよ」

未央「音楽雑誌かなんか」

晴「ずいぶんアバウトだな」

未央「事務所に置いてあってヒマだったからさぁ。新進気鋭のストリートミュージシャン!って感じのが載ってた」

晴「にしては騒がれてなくね? 有名だったらそういうのあんだろ」

未央「テレビに顔出してないとあんなもんらしいよ。プロデューサー言ってた」

晴「ふ~ん」

未央「なんか輝子ちゃんが好きそうな音楽」

晴「あ~わかるわかる。おっ、そろそろ奈緒の番か?」

奈緒「━━いつもより緊張する。プロデューサーっていつもこんな緊張するんかな……アー」

奈緒「見守るだけでもこんな心臓バクバクなのにそれに責任持って指導する、かぁ。とちらないようにしなきゃな」

奈緒「あたしが失敗したら元も子もないからな。落ち着けあたし……」

奈緒「電話はした。話も聞いてもらった。配点のことは聞いてない。知らなくていいことは知らないでいる。うん、上出来」

奈緒「声かけようかな。いや、向こうも緊張してるだろうし、ヘタに声かけてプレッシャーかけるだけだよな」


奈緒「人前に出て歌うのは慣れてるらしいし、向こうには向こうのテンションの上げ方とか覚悟の仕方あるもんな」

奈緒「……終わったら菜々とアニメの話しよ。菜々も昔のアニメとか詳しいからな。90年代はあたしも少し知ってるけど80年代は知らないしな。そこら辺は菜々詳しいよな」

奈緒「ん、そろそろ時間だ。こんな気合いの入れ方でいいのかあたし……」

奈緒「よしっ、行くぞ!」

未央「お待たせ~」

晴「ずいぶん長い便所だったな」

未央「まぁ晴さん! そんな汚ない言葉使っちゃいけません!」

晴「……悪かったよ」

未央「およっ? 聞き分けがいい……さては何か企んでるな! 未央ちゃんを謀ろうとしてもそうはいかないよ!」

晴「んなことしねえよ。それにな、見掛けが気弱そうでも押しが強いやつっているんだぜ」

未央「?」

晴「ほたる……恐ろしいぜ。ボールが顔面めがけて飛んで来たときよりずっとこえぇ」

未央「あっ、始まるよ晴にゃん!」

晴「ほい、ポップコーン」

未央「ありがとう。でもなんでポップコーン?」

晴「菜々から教えてもらった。こういうのだと定番なんだってよ。あ、塩はあんまかけてもらわなかったからな。途中でべ、トイレ行きたくなっても行けそうにねえし」

未央「これ食べきりサイズだね。でもこれだとサイリウム振れなくない?」

晴「振るのか? つか何歌うんだ?」

未央「そういえば知らない。お願いシンデレラじゃないかな?」

晴「つか、そんなん振ったら邪魔だろ」

未央「え? 普段のライブで降ってるじゃん」

晴「見たことねぇ」

未央「……あ。晴にゃん……」

晴「おっ、始まるぞ」

未央「なんか緊張するぅ~」

晴「お前が緊張してどうすんだよ」

未央「自分の事のように緊張するってない?」

晴「ねえよ」

未央「えー、そう? サッカーとか団体競技だしありそうだけど。負けそ~ってときあるじゃん?」

晴「ない」

未央「心が強いねぇ」

晴「だってオレがいるんだぜ? 負けるわけないっての」

未央「訂正。鋼だこれ」

晴「んなくだらねえことしてないでステージ見るぞ」

未央「ほいほい」

服部P「次々と舞台で踊るのは普通のライブと変わらないな。だが、どこも大したことない」

服部P「ここから飛躍してドーム級会場を埋められるアイドルをプロデュース出来るようになろう」

服部P「評価項目は……ダンス、ボーカル、ビジュアル、完成度、スキル」

服部P「どれも問題ない。ダンス、ボーカル、ビジュアルはこんな一般大会だとオーバースペックもいいとこだ。完成度も文句の付け所がない。アレンジを加えてさえいる」

服部P「スキルもこんな大会じゃもったいないくらいだ」

服部P「あとは組むチームメイト次第だな。まっ、誰と組もうが引き立て役にしかならないがな」

仕事で立て込んでたらいつの間にか結構経ってるな。
今日の深夜にでも進める予定です。
ではまた後程

何故か書き込み制限に巻き込まれ書き込み不能になってたので、テスト投稿

きちんと書き込めて読めてるのならレスお願いします。
誤字脱字どころか文字バケル

きちんと書き込めて読めるらしいので書き貯めたものを再度書き直して投稿します。
昼もしくは夜からになります。

晴「…………」

未央「うわっ、おっ? うわわ……!」

晴「うるせえ」

未央「ご、ごめん……でもさ見てて声出ない? なんていうか、うちらにもあんなときあったなぁ~って」

晴「言うほど有名でもベテランでもないだろオレら」

未央「それをいっちゃあおしまいだよ晴くんや」

晴「とにかく静かに見ろって」

未央「……う~んやっぱ気になる」

晴「何がだよ」

未央「ほら、うちらも似たことやってるじゃん?」

晴「話ループしないよな?」

未央「しないよ? でさ、こう参考点って気にならない?」


晴「参考点でなんだ?」

未央「ほら、サッカーとかスポーツ見てるとチーム同士比べたりするよね? サッカーでいうと……Jリーグだっけ? あれにも階級あるじゃん。そういうのの基準になるとこってなんなのかな~って」

晴「さぁな。オレそういうの気にしねぇし。まぁでもわからなくもないかもな。平均点ってのならわかるぜ」

未央「晴くんわかるの?」

晴「平均くらい出せるっての」

未央「ほうほう、それでそれで? 平均はいくつなんですかい?」


下1
コンマ判定

晴「25点」

未央「低くない?」

晴「知らね。一人五点くらいでつけてんじゃねえの?」

未央「満点だといくつだろう。あ、Pさんに聞いてみよう」

晴「ここで電話して電波届くのか?」

未央「あ~そっか。じゃあ向こうで掛けてくる」

晴「この混みようだから戻ってこれるかわからねえぞ。もう次始まるし」

未央「そうだね。それにしても平均25点かぁ。どんなもんなのかな?」

晴「さぁな。今回初めてだからかんねぇ」

未央「レベルが高いのか低いのかわかりませんなぁ」

晴「逆にオレらにわかることあるのか?」

未央「哲学?」

晴「テツガク? なんだそれ」

未央「えっと、道徳みたいなもの」

晴「ならそうなんじゃね? それにしてもボーダー25点の大会か。サッカーだったら次元がちげえな。超次元かよ」

未央「あんまよくわかんないけど25点ってサッカーじゃあんまり聞かないね」

晴「あってたまるかよ。小学生の大会でもそんなのねえよ」

未央「あ、次始まるよ」

晴「25点のライブ見るか」

未央「そういうとなんかすごい見る気なくす」

晴「奈緒まだでねぇのか?」

未央「まだ後だね」

晴「パンフと順番前後しすぎだろ」

未央「慣れてないとか? ほら、運営の人が新人とか」

晴「見たら帰りてぇ。サッカーしたい」

未央「コラコラ晴くんや。あたしゃ一人で帰るのはイヤだよ」

晴「ガキかよ。帰っても誰も損しないし怒られるわけでもないだろ」

未央「なにおう。未央ちゃんは怒らないけどPさんはどうかな?」

晴「やることやりゃ怒らないだろ」

未央「指示された事あるの?」

晴「今回は別に」

未央「……ねぇ、一人で帰らせると私が怒られそうだから一緒に帰ろ?」

晴「あ~、それだとオレも怒られるかもな。しかたないから一緒に帰るわ」

未央「ホントは一緒に帰りたいくせにぃ」

晴「なんかいつもとちがくね?」

未央「未央ちゃんはいつもこんな感じだって」

晴「まぁいいか。そろそろ次来るぜ」



下1
コンマ判定

晴「25点のライブ見るか」

未央「そういうとなんかすごい見る気なくす」

晴「奈緒まだでねぇのか?」

未央「まだ後だね」

晴「パンフと順番前後しすぎだろ」

未央「慣れてないとか? ほら、運営の人が新人とか」

晴「見たら帰りてぇ。サッカーしたい」

未央「コラコラ晴くんや。あたしゃ一人で帰るのはイヤだよ」

晴「ガキかよ。帰っても誰も損しないし怒られるわけでもないだろ」

未央「なにおう。未央ちゃんは怒らないけどPさんはどうかな?」

晴「やることやりゃ怒らないだろ」

未央「指示された事あるの?」

晴「今回は別に」

未央「……ねぇ、一人で帰らせると私が怒られそうだから一緒に帰ろ?」

晴「あ~、それだとオレも怒られるかもな。しかたないから一緒に帰るわ」

未央「ホントは一緒に帰りたいくせにぃ」

晴「なんかいつもとちがくね?」

未央「未央ちゃんはいつもこんな感じだって」

晴「まぁいいか。そろそろ次来るぜ」



下1
コンマ判定

間違って違うの貼ってしまいました!
今さっきのなしで!

未央「……今のすごかったね」

晴「あぁ。さすごにオレでもスゴいって思うぜ。ダンスも揃ってて息ピッタリ、歌い出しも完璧」

未央「ミスしてたっぽいけどフォローも完璧」

晴「なによりあんなに動いてても表情ひとつ崩さないってとこだよな」

未央「笑顔です……」

晴「今のモノマネか? 似てねぇな」

未央「なにおう」

晴「あれってプロか?」

未央「プロだったら出れなくない?」

晴「売れてなけりゃ出れるんじゃねぇか?」

未央「世知辛いですなぁ」

晴「ああいうのなんつったか……プロアマだ」

未央「はるはる言葉遣い変わったよね。語彙力増えたよ」

晴「まぁ、Pのおかげってやつかもな」

未央「様々ですなぁ」

晴「うまいもんも食えるしな」

未央「そういえばこの前咳き込んで帰ってきてたけどなにかあったの?」

晴「そばの食い方やってたんだよ。静かに食うのムズいのな」

未央「勢い余ったの?」

晴「ワサビが鼻に入った」

未央「あいたたた」

晴「アレってほじっても出てこないのな」

未央「汚ないですぞはるはるや」

晴「空気食べてるなんて言われた」

未央「空気といえばさっきのすごかったね。空気と踊ってるみたいで人数以上に見えた」

晴「それバカにしてね?」

未央「してないよ?」

晴「小難しい言葉とか知らないけどたしかにそうかもな」

未央「逆にどこが悪いのかわかんないよね。そう思わない? 満点じゃないのはおかしいって」

晴「オレに聞くなよ。でもなんか見たことあるような気がすんだよなぁ」

未央「駅前で踊ってたとか?」

晴「思い出した。駅前の広告だ」

未央「読モでもやってたのかな」

晴「なんのかは覚えてねえけど広告」

未央「これは手強いライバルになるかもしれませんなぁ」

晴「男だからそれはねぇだろ」

未央「わかりませんぞ? 何が起こるかわからないのがこの業界」

晴「知った風な口ってやつだな」

未央「ははは。あ、次始まるよ。おやおや、次は知ってる人のだ」

晴「奈緒じゃん。アイツ大丈夫なんか?」

未央「大丈夫なのかってなにが?」

晴「人見知りしそうじゃん」

未央「大丈夫じゃない? ああ見えて度胸あるらしいよ」

晴「眉毛太いもんな」

未央「眉毛と度胸関係なくない?」


下1
コンマ判定

クソつまらない作者の自慰落書きがまだ続くのかよ……
卯月「花神」と同レベルだな(失笑)

晴「おぉー、すげぇ88点」

未央「さすがかみやん! そこが痺れる憧れるゥ!」

晴「さすが眉毛が太いことある」

未央「眉毛関係なくない?」

晴「性格は顔に出るって言うだろ?」

未央「言うけど眉毛は関係しないと思う」

晴「さすがプロって感じだな。あんま売れてないけど」

未央「それを言っちゃおしまいだよ。ところで所属って隠してるのかな?」

晴「隠してるってか。書いちゃダメらしいぜ。公平をきすためだとか。Pさんが言ってた」

未央「知られてたら?」

晴「さぁ。審査員が気にしないか、エントリー出来ないかのどっちかだろ」

未央「だね。それにしてもああやって即結果が見えるのドキドキする」

晴「そうか?」

未央「はるはるは肝が据わってますなぁ。見慣れない人とああやってユニット組んでるの見るの新鮮だよね」

晴「即席ってのはどうもなぁ……」

未央「どうも、なに?」

晴「苦手」

未央「得意そうなのに意外」

晴「連携っての? あれがとれない」

未央「ふ~ん」

晴「なに笑ってやがる」

未央「はるはるにも苦手なものあるんだなって」

晴「うるせぇ。苦手になったんだよ」

未央「苦手になった? 何かあったの?」

晴「自分の事だけ考えててもダメだって教わったんだよ」

未央「意味深な発言ですなぁ」

晴「んなことよりステージ見ようぜ」

未央「ほいほーい」

ようBIG魔王2号(笑)

奈緒「88点……ヤバい……」

奈緒「88点はヤバすぎる……え?」

奈緒「あっ、あぁいやいや、そういう意味じゃなくて、すごい高すぎてビックリの方の……うん」

奈緒「あ~……えっと……他の人の見に行く? あ、やっぱ、いい……ですよね」

奈緒「……それにしてもやっぱ慣れて……る?」

奈緒「いやさ、あたしも素人だけど、素人であんなに肝が据わってるのは……一人知ってるけどなかなかそういうタイプはいないって……」

奈緒「……次もがんばろう。あっ、電話……あ、あぁどうぞどうぞ」

奈緒「……あたしも電話かけようかな……怒られるか」

奈緒「…………」

P『もしもし』

奈緒「お、おう」

P『何かあったのか?』

奈緒「あ、いや、その、声が聞きたくて……」

P『そういうのは担当プロデューサーに言って。君の担当なら今日は…………休みだね』

奈緒「休みの日に邪魔するのも……な?」

P『休みの日は家で寝てる。まゆからの最新情報でも変わらず寝て過ごす』

奈緒「がんばれって言ってくれるだけでいいんだ」

P『がん 誰から連絡ですかぁ~?』

奈緒「はい?」

??『誰から連絡で~す~かぁ~?』

P『少し待ってて。今、神谷さんと電話中』

??『奈緒さんからで~す~かぁ~』

奈緒「誰だよ……」

P『そんなんだから、電話中だから取らないで』

??『ぶぅ……』

P『そんなんだから……頑張って』

奈緒「……あぁ」

奈緒「ふぅ……よし、うわぁぁ!」

奈緒「い、いつの間に……! え? いやいやいやいやそんなんじゃないって! そ、そっちこそ、そうなんじゃないか?」

奈緒「えっ、喪女なめるな? し、知らねぇよ!」

奈緒「てか、テンション高いか低いかどっちだよ!」

奈緒「あ、別にそういう意味じゃ……ああもう!」

奈緒「……は? いきなり何を……あ、いやその漫画知らない。菜々さんなら知ってるかもしれないけど……菜々さん? 菜々さんならあたしの知り合いで……同僚っての? 古いマンガに詳しいからもしかしたら知ってるかも」

奈緒「マジかよ。続編それなのか。知らなかった……初版と最近のだとそんなとこが違うんか。へ~」

奈緒「知り合いにもいる。たしか……80~90年代が好きだっていってたな。あ、そういえば、昔って魔法少女じゃなくて魔女っ子って言ってたんだって」

奈緒「規制もゆるかったとか。父親が娘をモデルに絵を書いてたとかなんとか言ってた。逆に今じゃ少女マンガが読みにくいってさ。あ~まぁ、その気持ちはわかる気がする。うん」

奈緒「だって、なぁ……その、なぁ。アニメ化してるのは見やすいけどそれ以外だと人には勧められない……よなぁ」

奈緒「やっぱ成人すると慣れたりするのか? その性格だし、男子なんて……みたいな」

奈緒「やっぱり、えっ? あ、うん……なんかごめん……ごめん」

奈緒「芸能界? アタシは入ってそんなに経ってないからそんなにはわからないけど……多少の無茶振りはある。フリッフリの着させられたり」

奈緒「交遊関係ってのもうるさく言われたりするアイドルもいるらしいけど、アタシはそれは言われてないかな」

奈緒「え? いや、そんな事は……逐一関わる人全員調べようなんてプロデューサーはいない……と思う。少なくとも今のプロデューサーは調べない」

奈緒「でもどうしてそんな事……は? お、男関係!? か、彼氏とかそんなのはい、いないし! あ、いや普通に遊ぶって男の人はいるけど……そ、そんなんじゃないし」

奈緒「そんな事より次に備えようぜ。な!?」

奈緒「ほら、ステップのタイミングと歌い出しと踊りの出だしと……聞こえなーいじゃなくて! あぁ、もう!」

奈緒「やらないなら即売会付き合わないからな! えっ、嫌だ? ならやるしか、いやいやいや卑怯じゃないだろ」

奈緒「付き合ってくれっていったのはそっちだろ? 計画の建て直しは無理だってのはアタシには関係ないし。行かなくてもいいんだぞ?」

奈緒「あ、もしかして一緒にいく予定の人ってこ、恋人とかか? 怪しいな。ん~? そうそう、始めから素直に言うこと聞けばいいんだって。それじゃ先行ってて。ちょっとやることあるから。ん、そんじゃ」

奈緒「…………やばい。いじるの楽しい。さて、直すところまとめないとな。まずは歌い出しっと。出来ればブレスも合わせたいけどそんなのアタシにも出来ない。ムリにやらせようと意識させても体力の消耗が増えてバテるだけだし……う~ん」

奈緒「やっぱPさんに……いやいや、やめておこう。頼らないって決めたばっかだもんな。たまにはアタシだけの力でやらなきゃな」

奈緒「えっと、次はステップのタイミングを……遅らせるか……いやでも━━」

未央「いやぁ、すごいですなぁ」

晴「ふ~ん」

未央「あれから見たほとんどのところは30点未満で、50点代がひとつふたつ」

晴「だから際立つってことか」

未央「やっぱプロなのかな?」

晴「知らね。腹減った」

未央「なにか食べにいく?」

晴「ケバブっての外にあったな。あれ食いにいこうぜ」

未央「私も食べよ」

晴「飲みもんも買おうぜ」

未央「だね」

晴「……と思ったけどよ。混んでんな」

未央「じゃ、こうしない? はるはるは飲み物買いに自販機へ、私はケバブ買いに屋台に」

晴「じゃあそうすっか」

未央「それじゃあ手分けしようではないか」

晴「迷子になんなよ」

未央「なにおう」

晴「またな」

未央「またね。さてと……ケータイ取り出しパペピポパ……ポペピポだっけ? クピポ?」

P『……なに?』

未央「一人で不安な未央ちゃんを楽しませたまえ」

P『用件ないなら切るよ』

未央「あぁ~うそうそ冗談だって、ジョーダン! 寂しいのは本当だけどさ」

P『それで?』

未央「なんか話そうよ」

P『わかってるだろうけどそんな暇じゃない』

未央「余裕がないとモテませんぞ?」

P『今更モテたいとは思わない』

未央「疑問があるから用件がないってほどでもないし」

P『関係あることなら聞くよ』

未央「あ、じゃあさじゃあさ、30点未満って普通なの?」

P『学校のテストだったら酷いもんだ。赤点確実な点数』

未央「そうじゃなくて、大会で」

P『プロで60点未満なら辞めた方がいい』

未央「素人だったら?」

P『素人で50点以上なら見込みありってところだ』

未央「ほうほう。プロで80点以上なら?」

P『なかなかのものだ』

未央「ふむふむ。あ、順番そろそろだ。あれれ?」

P『どうした?』

未央「はるはるは自販機に飲み物買いに行ってもらってるんだけどさ、なんか小さい女の子に買い方教えてあげてる」

P『そうか』

未央「でもなんか異様。外国の子どもがこんなとこにいるもんかなぁ?」

P『知り合いのを見に来てるんだろう。やることがあるから切る』

未央「あっ、うん。私も順番来たから買う。それじゃね」

晴「よう」

未央「おやおや、はるやん。もう買ってきたのかい?」

晴「そっちはまだだな」

未央「電話するくらいの暇はあった。ソースはヨーグルト? チリ?」

晴「ヨーグルト」

未央「ほいほい……ん!?」

晴「んだよ」

未央「よ、ヨーグルトでいいの!? チリソースじゃなくて!」

晴「あぁ。そんなおかしいか?」

未央「い、意外だなぁ」

晴「なに食おうがいいじゃんかよ。辛いのは腹に悪いんだよ、腹に」

未央「これもマナー教室の力……!」

晴「運動してるとき脇っ腹痛くなるとヤなんだよ」

未央「あ~あれ辛いよね」

晴「んなことより早く買って食おうぜ。お前チリソースな」

未央「選択の余地を与えてくれたまえ晴くんや」

瞳子「…………」

晴「あれってどっかで見たことあるような……」

未央「うちの事務所じゃない? なんか見たことあるよ。化粧でわかりにくいけどね。ンッ、これうまっ」

晴「次出るっぽいぜ。おっ、うまいなコレ」

未央「ヨーグルトソースなのに甘くない」

晴「肉にしっかり味ついてるからソースこんくらいでいいな」

未央「もう一個買おうかな」

晴「次始まるぜ? もう一個買うとなるとかなり時間かかるぜ」

未央「かみやんの見逃しちゃう」

晴「……怒られるな」

未央「怒られるね」

晴「食ったら入ろうぜ」

未央「だね」

晴「つか、うちの事務所から出過ぎじゃね? これいいのか?」

未央「いいんじゃない? 有名じゃないし。カハッ」

晴「自分で言って自分でダメージ受けんなよ」

未央「あ、鼻にソース回った」

晴「きたねっ」

未央「さぁっ、フスッ入ろうではないかッ」

晴「鼻かめよ」

未央「いざっ、入ろうゾビッ」



下1
コンマ判定

晴「……なんか空気おかしくね?」

未央「ん~、この微妙な毛が逆立つような空気は……」

晴「原因は……あれだな」

未央「じゅ、17点!?」

晴「いったいなにやりゃあんな点数とれんだ?」

未央「さ、さぁ。でも17……恐ろしやアマ大会!」

晴「でもあれより下がいるんだよな」

未央「わ、私だったら……」

晴「言わなくてもわかる。あれ有名だぜ?」

未央「うっ……」

晴「しかし何が原因なんだ?」

未央「音外した、ステップ間違えた、いつも通りできなかったとかじゃないかな」

晴「腹減ったとか?」

未央「それはない……とは言い切れませんなぁ。こういう大会の前って体調の変化に敏感なようで鈍感だからね」

晴「経験者は語るってやつだな」

未央「そろそろ泣くよ?」

晴「泣くなよ」

未央「私観客やめる!」

晴「ただの帰宅じゃん」

未央「バレたか、おっとはるはる危ない」

晴「わっと! なんで隠れるんだよ」

未央「えっ、ああいうときって知り合いいたら気まずくない?」

晴「全然。やったのは自分なんだから知り合いいるとか関係なくね?」

未央「男前だなあ」

晴「プロデューサーいるならグチグチ言われるかもしれねぇけどな」

未央「結城さん……ちょっとよろしいですか……?」

晴「誰のマネだよ」

未央「よく捕まる人」

晴「その呼び方ひどくね?」

未央「そういうはるはるもこれでわかるなんて相当ですなぁ」

晴「で、17点の理由はなんだろうな」

未央「笑顔です……」

晴「笑わなそうだもんな」

未央「アイドルとして致命的だよね。アイドルは~笑顔っ!」

晴「こっち見て笑ってもなんも出ないぞ」

未央「見返りは……いらない……かな」

晴「誰のマネだ?」

未央「渋谷というアイドル」

晴「番組タイトルみてえだな」

未央「よく知らないけどね☆」

晴「舌出すなよ。なんかムカつく」

未央「でも17点なんて取ったらどうなるんだろう」

晴「事務所クビになるんじゃね?」

未央「クビになったら未央ちゃんはどうすればいいの!?」

晴「実家に帰ればよくね?」

未央「それはちょっとなぁ」

晴「?」

未央「いざとなったらはるはるのとこに転がり込もうかな」

晴「アニキ達がうっさくなるからやだ」

未央「超絶セクシーな未央ちゃんが行ったら大変なことになる?」

晴「なる。まずオヤジがデレデレする」

未央「それまずくない?」

晴「オレんち女少ないからな。あっ、それとオレんち男ばっかだからよ」

未央「お母さんがなにか?」

晴「娘ほしかったらしい。この前オヤジとケンカしてた」

未央「さらっとスゴいことを……ところでケンカって漢字で書ける?」

晴「書けると思うか?」

未央「ごめん」

晴「謝るなよ。つか、困ったらPにでも相談すればよくね?」

未央「プロデューサーに? う~ん」

晴「もうプロデューサーじゃねぇだろ」

未央「あ、そっち。それはそれでいいけど、ちょっとなぁ」

晴「なんかあんのか?」

未央「見破られてるというかなんというか……」

晴「あー、なんかわかっかも。オレなんてこの前サッカー場から直行でいったら見抜かれた」

未央「それは誰でもわかると思うけどな~」

晴「姉ちゃんほしいこともわかるとか普通じゃねぇよ」

未央「えっ、お姉ちゃんほしいの?」

晴「前な。今はそんなでも」

未央「それなら未央ちゃんがなってしんぜよう」

晴「勘弁してくれよ」

未央「なにおう」

晴「どうせなら奏とか夕美になってもらいたいぜ」

未央「ありゃ、意外なチョイス」

晴「華とか教えてもらえそうだしな」

未央「すごい。なんか難しい方の花っぽい。っていうか技能目当てかーい! はるはる、なんかキャラっぽくない」

晴「うっせえ。そろそろ次始まるぞ」

未央「華なんてどこで習ってるの?」

晴「どこでもいいじゃねぇか。つか、あれジョーダンだぞ、ジョーダン」

未央「HAHAHA」

晴「知らなくもないけどな」

未央「え?」

晴「なんでもねえよ。んなことより次見ようぜ。ほら、百分は一件にしかずっていうだろ?」

未央「百聞は一見に如かず?」

晴「それそれ。ほら、みるぞ」

未央「次はいいものが見れるといいですなぁ」

服部P「今さっきのは……」

瞳子「私に聞かれても、ね」

服部P「今さっきのは周りが悪かった。息があってないどころか、センターの動きを見てない」

瞳子「そうだったの?」

服部P「見ていてそう感じた。逆に17点取れたのはうちのおかげだ」

瞳子「次は50点以上取る」

服部P「その意気だ。次まで時間がある。少し練習出来る」

瞳子「やってくるわ」

服部P「行ってこい」

瞳子「次は完璧にやる……!」

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奈緒「━━あるある。あたしも何度かセット頼んだけどさ、あのおまけのオモチャって良くできてんだよな」

奈緒「結構頑丈に出来てる。子どもが使うからか? 聞いた話だけど昔より稼働部位も増えたらしい」

奈緒「え? あぁ、いやあたしは別にフィギュア趣味は……ちょっと待って」

奈緒「…………気のせいか? なんか視線を感じた。敏感になってるだけか……」

奈緒「ま、いっか。で、稼働範囲なんだけどな。これが結構広くて、意外と勢いもある。それに顔の造形も細かいのが多くて、外れ引くのが難しい」

奈緒「これも最近調べたんだけど、外れは高値で売れるんだってな。いや、売らないよ。けど、こういうの意外。希少価値っての? 最初は買うの恥ずかしかったけど今じゃもう慣れた。最近じゃ……っ!」

奈緒「あ、いや、ちょっと……やっぱ気のせいか? 見られてる気がするんだよ」

奈緒「……ごめんごめん。で、話の続きなんだけどさ。今やってる魔法少女のって昔の作品から刺激受けて作ったんだって。たしか90年代の……」

奈緒「あ、それそれ。気になったから昔の作品一通り見てみたけど、まず服装が違うな。いやさ、前に服が好きって聞いたからちょっと意識して視聴してみたんだけど、詳しくなくても結構気付くもんなんだな」

奈緒「よくよく考えたらおまけフィギュアの服の出来とか気にするけどアニメの作画だとそんな気にしたことない事に気付いてさ……なっ、そこのあんた!」

??「んなっ!?」

奈緒「意外に効くんだな……そうそう、そこのあんた。さっきからあたし達のこと、み、見てたろ!」

??「だ、誰が見るかよ! はぁ? いや、誰もアンタのむ、胸なんて見ねぇよ」

奈緒「そんなとこ見てたのか!?」

??「だからちげーよ!」

奈緒「じゃあ、なんなんだ」

??「フィ、フィギュアの話なんて大声で話てんじゃねえっての!」

奈緒「そ、そんなデカい声出してない!」

??「ハンッ、どうだか。76……アイツといい、女は信用ならねぇ」

奈緒「そんなのあたしが知るわけ、あっ、おい! 逃げられた……」

奈緒「出番前なのにゴタゴタさせてごめん……えっと……そろそろ出番だし見に行くか」



下1
コンマ判定

未央「……きゅ、きゅうじゅうご」

晴「すげぇな」

未央「もうダメだぁ……! おしまいだ……!」

晴「別にお前が出るんじゃねえんだから気にすんなよ」

未央「ノリが悪いですな。はるるん」

晴「どうでもいいけどよ、オレの愛称多くね?」

未央「つけやすいんだよね、愛称。はるるん、はるはる、ハルール、晴くん、晴ちゃん、お晴、晴殿、うき晴等々……」

晴「どれかにしろよ。反応しづれぇ」

未央「考えとく」

晴「それ、やらないだろ。アニキ達がよく使ってる」

未央「……真剣に考えとく」

晴「お前のあだ名も考えるか」

未央「どうせみんな悩みだす」

晴「んなことよりステージだよ、ステージ。正直なんていうか、やばかったな」

未央「みんなそれだけ真剣なのだよ」

晴「でも上に行けるのはああいうやつらだとは限らないよな」

未央「言うことが深いですな。実年齢の何倍も生きてるとか?」

晴「ハァ? なに言ってんだよ。オレはただサッカーでそういうの見てきたから言ってんの」

未央「やっぱり晴くん変わったなぁ」

晴「何度目かのデジャヴ。それにしてももう少しじっくり見たかったぜ。もう少し長く時間取れっての」

未央「大会ってこんなもんだよ。同じ時間でも感じ方全く違うし」

晴「それなりに客入ってても少ないって感じたり?」

未央「グハッ!」

晴「ヘッ」

未央「傷を抉るとは……貴様それでもヒーローか!?」

晴「ヒーローでもなんでもねえよ」

未央「さて、そろそろ出番だし応援に行きますかな」

晴「だな」

奈緒「━━ハァ? 出ないって、今更なんでだよ!?」

奈緒「95点の後じゃどんなパフォーマンスしてもムダだから……? いや、それはそうかもしれないけど……と、とにかく出ないことにはわからないだろ!?」

奈緒「そりゃアタシだってそう思う。でも、自分よりうまい人なんてざらにいるって! それに逆に開き直ってさ、こう突っ走るみたいなさ」

奈緒「これ受け売りだけど、そういう時はうまくいかない状況を考えて見るんだよ。そんでその後に失敗した状況から抜け出せた時のこととか思い出すんだ」

奈緒「なんかえっと……え? 酔っ払ってるけど歌わなくちゃいけない状況になって歌ったことがある……? で、どうなった?」

奈緒「足は縺れる、舌は回らないで散々だったけど好評だった……? なんだそれ……あっ、でもそんな感じの話。えっ、あたしの?」

奈緒「別に恥ずかしい話なんて……彼氏? い、いないってそんなの!!」

奈緒「セ、セフレもいない……! 今時の女子校生にしては珍しい……? いやいやいや、そんなに年齢離れてないだろ!? そっちこそどうなんだよ!」

奈緒「彼氏の一人や二人、はい? 10人? マジで? いやいや、脳内彼氏はなしだって!」

奈緒「脳内彼氏は彼氏じゃないって。仲間だと思ってた……? それはそっちの勝手な思いこみしてんだって! あたしはアニメが好きだけど脳内彼氏はいないっての!」

奈緒「もう、そんなこんなで出番だ! さぁ、早く……ん? アレをやったら行く? アレって…………あれか。いいよ、やるか。せーの……」

奈緒「あたしの歌をきけー!!」

未央「…………」

晴「はいんねえの?」

未央「いやぁ、入りづらいというかなんというか」

晴「ゲキレイ?しに来たんじゃねえの?」

未央「んまっ、難しい言葉。いやねぇ、晴さんや。応援したら逆に逆効果かとね、はい」

晴「しなくてもいいくらいなんか叫んでたよな。まっ、いいか。なんか食いにいくか」

未央「よく食べますな」

晴「腹減んだよ。なんかおごれ」

未央「未央ちゃんの財布は激細り」

晴「いくぞー」

未央「あぁんっ!」

未央「━━そんな、こんなで、いま……」

晴「あー、腹いっぱい。サンキューな」

未央「うぅっ……」

晴「おっ、次はあの姉ちゃんのとこだ」

未央「かみやんの?」

晴「髪なげえ方だよ」

未央「どっちも長いような……」

晴「もじゃってない方」

未央「あ、わかった」

晴「次はどのくらい取るんだろうな」

未央「大会には魔物が棲むっていうからね。どうなることやら」

晴「化けもんみたいのならうちにいるけどな」

未央「風評被害だなぁ」

晴「こええのは未央んとこのだけどな。この前も連れてかれてたぜ」

未央「プロデューサー……はるるん助けたの?」

晴「サッカーあったからサッカー行った。おっ、来たぞ」

未央「世知辛い……」



下1
コンマ判定

未央「お、おほぉ」

晴「94か。もじゃってねえのにすげえな」

未央「おっほぉ」

晴「どう評価してんのかわかんねえけどすげえよ」

未央「おほぉ」

晴「…………」

未央「おほ?」

晴「……ふざけてんのか?」

未央「ごめん。でも言葉にならないくらいすごい。ダンスは揃ってたし衣装もよかったから順当な結果じゃないかな」

晴「この後出てくるのかわいそうだな」

未央「わかりませんぞ? こういうのに燃えるタイプかも」

晴「負けてからが本番ってやつだな」

未央「少年漫画的な展開だよ、晴くんや」

晴「でもよ、こういう素人っての? こういうのって結構違うもんだよな」

未央「違うって何が?」

晴「ほら、衣装とかよ」

未央「あーたしかに。てか、晴くんや、君は衣装を見てたのかい」

晴「そのしゃべり方やめろって。衣装見るくらい普通だろ」

未央「う~ん、キャラじゃないというかなんというか」

晴「さっきもいったけど変わったんだよ」

未央「デジャヴ」

晴「しかしなんだ。衣装に統一感ないと悲惨だな」

未央「ダンス揃っててもバラバラに見えますからな」

晴「運要素っての? 強いよな」

未央「そういうの含めての大会っぽいよ」

晴「運も実力の内。あるあるってやつだな」

未央「そういうの認めるタイプなんだ」

晴「サッカーやってりゃイヤでも味わうぜ? 身体能力だけじゃなくて道具とか親とか」

未央「親?」

晴「ウザイ応援するやついんだよ。監督かってくらいうっさいオバサン」

未央「授業参観で自分の子供が指されないから怒るみたいな?」

晴「こっちの気分も盛り上がらないどころか下がるからよ。やめてほしいぜ。人数が少ないからって絶対出れるわけでも活躍できるわけでもないんだぜ?」

未央「うんうん。その言葉は未央ちゃんにも効くなぁ……」

晴「そういやさっきダンススゴイやついたな」

未央「キレッキレだったよね。アマチュア大会の恐ろしいところですなぁ」

晴「ベテランかよ。でも他は並っつーか平均?」

未央「躍りながら歌うって技術も体力もいるししかたないんじゃないかな?」

晴「まぁ、たしかにな。にしてもいまどこだ?」

未央「ちょっと待って…………今準決勝」

晴「モジャモジャスゲェな」

未央「かみやんが聞いたら傷つくからやめたげて」

晴「でもよ、モジャユニットはモジャくらいしかいいのいなくね? ひいき目っての? それなくみてもよ」

未央「そう? なんか場慣れしてる人いるよ」

晴「大会に出まくってるとかじゃね? なんつーの? 道場破り?」

未央「コンクール荒らしじゃないかな。人前に出るの慣れてるよあの人」

晴「そうか? 一人だけ走ってねえか? あの曲の振り付けってワンテンポくれぇ遅くなかったか? ほら、ターラララのとこ。オレもさんざ練習させられたぜ」

未央「たしかにワンテンポ早く動いてるね。けどあれはたぶん……」

晴「たぶん?」

未央「なんでもない」

晴「なんだよ。気になるじゃねぇか」

未央「次始まるよ」

晴「次はいよいよ本命だな」

未央「いよっ! モジャール!」

晴「お前も言ってんじゃねえか」


下1
コンマ判定

未央「……うわぁ~」

晴「見事に転けたな」

未央「スッテンコロリって表現がピッタリ」

晴「転けるのがなかったらまともな評価だったかもな」

未央「う~ん、これはもうダメかもわからんね」

晴「もうダメだろ」

未央「審査員の微妙な顔に胃が……」

晴「胃が痛いってどんな感じなんだ? オヤジもよく言ってるけどわかんねぇんだよ」

未央「時が来ればわかるさ、はるるん」

晴「励ましにいくか?」

未央「かみやんなら励ませられるけど知らない人だし……う~ん」

晴「んなの、ドンマイでいいじゃねぇか」

未央「小学生が羨ましい」

晴「は?」

新年開けました

年末にかけて忙しかったのですが、今日の午後に少し書けます
更新が出来なくてすみませんでした

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