ゼファー「でもKOS-MOS無理じゃねみたいなこと言ってたじゃん」

ヴァシュロン「可能性がちょっとでもあるのなら！！ 男はそのちょっとの可能性に賭けるだろう！！」

ヴァシュロン「さあさあ早く！！ DVD再生だ！！」

ゼファー「へいへい」

ビー……

ヴァシュロン「どうだ？ 映るか？ 映るか？」

ゼファー「映んねえんじゃね？」

ヴァシュロン「そんなことはない！！ 俺のビッグマグナムがそう言ってる」

ゼファー「喋るのかよ……」

パッ

ゼファー「あっ」

ヴァシュロン「お、おお……映った！！ 映ったぞ！！」

ヴァシュロン「つ、遂に見れるのか……異世界のグレネードガール達を！！」

ゼファー「全員巨乳とは限んねえだろ……」

ヴァシュロン「……お！！ はじまるぞ！！」

ゼファー「……あれ」















『お前のことが好きだったんだよ！！！』

ヴァシュロン「ふざっけんじゃねーぞ！！」

ゼファー「お笑いDVDの間違いじゃね？」

ヴァシュロン「何が好きで男同士のを見なくちゃいけねーんだよ！！」

ヴァシュロン「なんなんだよあのクサそうなやつ！！」

ゼファー「ねーわー……これはねーわー……」

ヴァシュロン「まぁいい……お宝映像はあれだったが……これはどうだ！！」

ゼファー「何それ」

ヴァシュロン「……エロ本だ」

ゼファー「そういうのばっかしか貰ってねーの？」

ヴァシュロン「勿論」

ゼファー「銃とかさぁ……もってたじゃん。 それ貰うとかさぁ」

ヴァシュロン「まぁまぁ、お前も男だ。 嬉しいだろ？」

ゼファー「いや、漫画って……二次元じゃん」

ヴァシュロン「まぁそうっちゃそうだけどな」

ゼファー「流石に空想の人までに興奮するとかはないな俺」

ヴァシュロン「何を言うか！！ 漫画ってのはな、通常ではあり得ないことばかりが描かれている！！」

ヴァシュロン「男の浪漫がそこにはある！！」

ゼファー「分かったから……リーンベルが風呂から上がるまでにさっさと読もうよ」

ヴァシュロン「ではカバーをとって……」

ヴァシュロン「……ん？」

ゼファー「えっ」













『お前のことが好きだったんだよ！！』

ヴァシュロン「ふっざけんじゃねーぞ！！！」

ゼファー「……何これ」

ヴァシュロン「婆さんめ！！ ホモ御用達の本を俺達が好むと思うか！！！」

ゼファー「……そういえばあの人そういうの好きだったよね」

ヴァシュロン「自分の趣味を他人に押し付けやがってー……」

ゼファー「……ほかのは？」

ヴァシュロン「ゲーム！！ ゲームがまだある！！」

ゼファー「へー、対戦ゲーム？」

ヴァシュロン「いやいや！！ これこそエロゲーに違いない！！！」











『お前のことが好きだったんだよ！！！』

ヴァシュロン「」

ゼファー「マジでなんなのこれ」

ヴァシュロン「……ラストのお土産だ」

ゼファー「また本？」

ヴァシュロン「……官能小説……だということを願いたい」

ゼファー「でもさ、タイトル見てよ」

ヴァシュロン「……！！」











『お前のことが好きだったんだよ！！！』

ヴァシュロン「あああああああああああ！！！」

ゼファー「全滅じゃん」

ヴァシュロン「こんなんだったらちゃんと中身を確認しておけば良かったぜ」

ゼファー「……売って金にしね？」

ヴァシュロン「！！ そいつはいいな！！ じゃあ早速……」

リーンベル「何を金にするの？」

ゼファー・ヴァシュロン「！！！」

ゼファー「な、なんでもねーよ……」

ヴァシュロン「風呂からあがったんなら良い子はもう寝ないとな」

リーンベル「全部見たよ」

ゼファー「！！」

リーンベル「ヴァシュロン、売っても大した金にならないと思うの」

リーンベル「だからうちでもっとこ？ ね？」

ゼファー「……だってさ」

ヴァシュロン「読まない、見ない物を持ってて意味あるのかね」

リーンベル「……」

ゼファー「……リーンベル？」

リーンベル「ほ、ほら！！ 異世界の物って貴重じゃない！！ だから！！ ね！？」

ゼファー「……まー別にどっちでもいいけど、俺は」