リヴァイ班特別訓練~アルミンと不思議のダンジョン~ (13)


※ネタバレ有

ヒストリア女王即位から1ヶ月後のこと

リヴァイ「エレン、ミカサ、アルミン、ジャン、サシャ、コニー…全員集まったな…今日はお前達に特別訓練を受けてもらう」

エレン「特別訓練?」

ミカサ「?」

アルミン「具体的に何を…」


ハンジ「旧王政崩壊後、レイスの敷地内を探索していると、訓練に使えそうな場所を見つけたんだ。今日はそこで訓練を行う」


ハンジ「その名も…不思議のダンジョン!!」

ジャン「不思議のダンジョン…?」

コニー「何ですかそれ」

ハンジ「うん、入って見るのが早いね」

リヴァイ「ちなみに装備も道具も食料も全て持ち込み禁止だ」

アルミン「!?」

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エレン「つまり丸腰ですか!?」

リヴァイ「ああ」

ミカサ「丸腰で何を訓練しろと…」

リヴァイ「とにかくついてこい。そこで少しずつ説明してやる」

ハンジ「あ、ちなみにリーダーはアルミンね」

アルミン「勝手に決められた!?」


リヴァイ「俺達も付き添うが、俺達がやるのはあくまでもアドバイスとナレーション役だ」

ジャン「待ってください、なんすかナレーションって」

リヴァイ「この向こうだな」

エレン「!」

ハンジ「不思議のダンジョンへ入りますか?」

サシャ「!?」

アルミン「えっ、えっ…と…」

リヴァイ「『はい』」


アルミン「選ぶのあんたかい!?」

ハンジ「不思議のダンジョン 1F」

リヴァイ「ツカッ ツカッ ツカッ」

エレン(何を言ってんだこの人たち)

ジャン「ちょっと待て、今俺ら洞窟に入ったよな!なんで草原にいるんだ!?」

ハンジ「そう…それが不思議のダンジョンだ」

サシャ「いや、よくわかんないですけど」

リヴァイ「アイテムを拾い敵と戦いながら階段を目指せ…そしてダンジョンを抜ければ訓練達成だ」

アルミン「敵ってなんですか…」

ミカサ「ん?そこに何か落ちている」

コニー「本当だな」

リヴァイ「アイテムだな。拾ってみろ」

アルミン「…これは…」


ハンジ「くさったパンを拾った」


エレン「うええ、くさったパンじゃねえか!」

リヴァイ「もしも空腹が限界になったらこいつを俺達で分けて食べるしかねえ。嫌ならさっさとマシなパンを見つける事だ」

ジャン「マジかよ…」

サシャ「さすがに私もくさったパンは嫌です…」

ハンジ「ちなみに事前にアイテム設置したのは私だ」

エレン「あんたいきなりなんてもん拾わせてくれるんですか!?」

ハンジ「エレン、あまり無駄な突っ込みはやめた方がいい。すぐにお腹すくよ」

エレン「う…」

アルミン「とにかく、先に進んでみよう」

ミカサ「うん」

リヴァイ「さすがアルミン、切り替えも早いな」





ジャッ ジャッ


サシャ「足音が近づいてきます!」

コニー「なんだって?」

リヴァイ「さっそくモンスターが来たな」

アルミン「まだ丸腰なのに…」

リヴァイ「心配ない。最初の階の敵は丸腰でも倒せる」



ザッ



ライナー「うがあああ!」バアアアンッ


ハンジ「ライナーが現れた」


エレン「オイイイイィィィ!?」

リヴァイ「うっせぇぞ、エレン。銀魂かオメーは」

リヴァイ「さあ、ライナーを倒せ」

アルミン「いやいやいや、ライナーなんか倒せないですって!丸腰なのに!」

リヴァイ「…アルミン、お前の洞察力はもっと優れていたはずだが…」

アルミン「え?」


ライナー「うがあああ!」


ジャン「あ、そうか!」

アルミン「ライナーも丸腰だ!」


ミカサ「えいっ」ビシッ

ライナー「ぐはあ!」ドサッ

ハンジ「ライナーを倒した」

リヴァイ「言ったろ、最初の敵は丸腰でも倒せると」

アルミン「はい!…いや、それ以前に突っ込みどころばっかりですけど!」

ライナー「…ふ…俺を倒すとは…強くなったな…」

エレン「ノコノコ壁内に帰ってきて何言ってんだテメーは」

ライナー「ぐうの音も出ん」

ミカサ「…」


ライナー「だが…こうして訓練に俺も呼ばれた以上は…俺もただでは故郷に帰れん」ムクッ

アルミン「!」

ライナー「俺を…仲間にしないか?」

ハンジ「ライナーが仲間になりたそうにこちらを見ている。仲間にしますか?」

アルミン「え!?えっと…どうしよう、エレン」

エレン「リーダーはお前だ、アルミンに任せる」

リヴァイ「『いいえ』」

アルミン「って決めるのあんたかい!?」

ライナー「…」ショボン

リヴァイ「チンタラは無視して先に進むぞ」

アルミン「え、チンタラ!?」

ライナー「…」ショボン


サシャ「すごくショボンとしてますよライナー…」

コニー「ちょっと可哀想だな…」

ジャン「だがまあ…敵である事にはかわりないからな」


アルミン「あれ、また何か落ちてる」

リヴァイ「5000ギタン手に入れた」

アルミン「なんすかギタンって」

ハンジ「お金だよ」

ハンジ「みんな、見てくれ!向こうにお店があるぞ!」

リヴァイ「良かったな、さっき拾った金で買い物するぞ」

エレン「この大人二人は勝手にどんどん進むな…」

アルミン「とりあえずまずは食料と装備を…いや、待てよ…」ブツブツ

ミカサ「アルミンは凄い…もうこの環境に適応し始めている」


ハンジ「さあ、お店に入りたまえ」


リーブス「よう、久しぶりだな」

リヴァイ「ああ、そっちも元気そうで何よりだ」

ジャン「って、何で会長までいるんだよ!?」

エレン「もう、なんなんすかこれ!?ねえ何!?何なの!?」

ミカサ「リヴァイ兵長…これ以上エレンの心を苦しめるようなことはやめてください」

リヴァイ「別に苦しめようとしてる訳じゃないんだが」

リーブス「まあまあ、とりあえず商品でも見てってくれ」

アルミン「エレン、落ち着いて」

エレン「ああ、すまねえ」

ジャン「品揃えは…」


品揃え

週間少年ジャンプ
ゲッサン
別冊少年マガジン
ヤングキングアワーズ
週間モーニング
ビッグコミック



ハンジ「………全部漫画雑誌じゃねえか!!!」

ジャン(あんたが突っ込むのかよ)


アルミン「こんな漫画雑誌じゃ何の役にも立たないよ!」

リヴァイ「バカ言え、こいつは盾だ」

アルミン「盾!?」

リヴァイ「ああ…漫画雑……盾だ」

エレン「今、漫画雑誌って言い掛けましたよね」

リヴァイ「見ろ、別冊マガジンとゲッサンなんか厚くて防御力が高い。その代わり重いからすばやさも遅くなる。装備は慎重にやれ」

アルミン「はあ…」

リヴァイ「という訳で全部買う」

リーブス「まいど」チャリン

アルミン「だから何であんたが決めるの!?」





リヴァイ「…アルミン、誰に何を装備させるかは決まったか?」

アルミン「はい」


現在の装備

エレン 別冊少年マガジン

ミカサ ゲッサン

アルミン ヤングキングアワーズ

ジャン 週間少年ジャンプ

サシャ 週間モーニング

コニー ビッグコミック


リヴァイ「ふむ。前衛タイプのエレン、ミカサは重装備。すばやさタイプのサシャ、コニーは軽装備と言ったところか」


アルミン「その通りです」


リヴァイ「で、ジャンなだけにジャンプって訳か」

ジャン「いや、そういう訳では…」

ハンジ「あははははは!」

ジャン「笑わないで下さい!」

リヴァイ「で、アルミンは今月のアワーズ表紙の水着女子が気に入った訳だな」

アルミン「いや、何でそうなるんですか!?違いますよ!」

リヴァイ「違うのか…お前なら気に入いると思ったんだが」

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