臨也「波江さんはさ、愛する人の為ならなんでもする?」 (22)

波江「何よ急に」

臨也「君が誠二くんをどれだけ愛しているか気になってね」

波江「私は言葉じゃ表せないぐらい誠二のことが好きよ」

臨也「ふーん……じゃあ誠二くんの為ならなんでもする?」

波江「ええ、勿論よ」

臨也「言ったね?」

波江「二言はないわ」

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臨也「……波江さん」

波江「なによ」

臨也「ここに誠二くんの写真がある」

波江「!!」

臨也「この誠二くんの写真を俺が斬ったり破いたりしたらどうする?」

波江「殺す」

臨也「……そう言ってくれてよかったよ。 それなら実験のし甲斐がある」

波江「実験……?」

臨也「兎に角……写真を破いてほしくなかったら俺の言うことを聞く。 いいね?」

波江「……ええ」

臨也「じゃあまずは肩揉んでよ」

波江「……それだけの為にこんなことを?」

臨也「違うよ。 これはまだ序の口、これからどんどんエスカレートしていくよ」

臨也「兎に角肩揉んで」

波江「……分かったわ」

モミモミ……

臨也「うーん……ちょっと強すぎるかな、もう少し……いや、それは弱すぎだな」

波江「……」イラッ

臨也「言っとくけど肩揉みを俺が『いいよ』って言うまでやめたら速攻写真はシュレッダー行きだからね」

波江「くっ……」

モミモミ……

臨也「いやー気持ちよかった。 ありがとう波江さん」

波江「……次は何? 私は早く終わらせたいの」

臨也「まぁまぁ焦らないで……次は足を揉んでもらおうかな」

波江「……揉んでもらうのが好きなのねあんた」

臨也「そういうわけじゃないんだけどね。 兎に角頼むよ」

波江「ええ、これも誠二の為……喜んでやるわ」

臨也「波江さんのマッサージ気持ちいいなー。 マッサージ師とか向いてるんじゃない?」

波江「煽てても何もでないわよ」

臨也「今の台詞を誠二くんが言ったら?」

波江「抱きしめるわ」

臨也「やっぱりね」

波江「それで……もう終わり? 解放されてもいいのかしら?」

臨也「じゃあ次は……」

波江「次は……?」

臨也「コスプレをしてもらおうかな」

波江「コスプレ……?」

波江「誠二のコスプレなら喜んでやるわ」

臨也「……違うよ、これさ」

波江「これは……セーラー服?」

臨也「うん、これを着てよ」

波江「なんで私がこんな物を……」

臨也「写真」

波江「……分かったわよ。 後ろを見て頂戴」

臨也「ああ」

波江「……所でなんであんたがこんなのを持ってるのよ?」

臨也「今回の為にネットショッピングで買ったんだ」

波江「……あんたが女装する為の間違いじゃなくて?」

臨也「俺を勝手に女装好きにしないで欲しいな」

波江「……着たわよ」

臨也「……へえ、似合ってるね」

波江「さっきも言ったけど煽てても何も出ないわよ」

臨也「はいはい、じゃあ次はブルマ体操着」

波江「……あんた変態なの?」

波江「ほら、着たわよ」

臨也「次はメイド服」

波江「……私はあんたの着せ替え人形なの?」

臨也「今はね」

波江「……否定しなさいよ」










波江「……これで何着目?」

臨也「10だよ。 さて、そろそろ飽きてきたからコスプレはおしまいだよ」

波江「……次は?」

臨也「はい、割り箸」

波江「割り箸……?」

臨也「鼻の穴にいれて」

波江「……は?」

臨也「後はそうだな……その鼻に突っ込んだ状態で腹踊りでもやってもらおうかな」

波江「……あんたはそれ見て楽しいの?」

臨也「楽しいよ」

波江「……いいわよ、やるわよ」

臨也「ついでに腹踊りしながら裏切りの夕焼けでも歌ってもらおうかな」

波江「ぬるいわ」

臨也「そう? じゃあ間奏の部分でコーラ一気飲みしてね」

波江「ええ」











波江「~♪」

臨也「ははは……やっぱり愛の力は凄いな」

臨也「そんじゃ……次は運動だ」

波江「運動……?」

臨也「腹筋、腕立て伏せ、背筋50回ずつ」

波江「!」

臨也「よーいスタート」

波江「……楽勝よ」










波江「……」スッ……スッ……

臨也「あ、そうだ」

波江「何?」

臨也「あと1分以内に腹筋終わらなかったらゲームオーバーね」

波江「!!?」

波江「ちょっと……聞いてないわよ!!」

臨也「だって今思いついたんだもん」

波江「……あと40回もあるのよ?」

臨也「59……58……」

波江「……ちいっ!!」

サッサッサッサッサッサッ!!!

臨也「おー速い速い」

波江「腹筋終わったわ……腕立ても1分以内?」

臨也「勿論」

波江「……やってやるわよ!!」

波江「1! 2! 3! 4!」スッスッスッスッ

臨也「……」

波江「5! 6! 7! 8!」スッスッスッスッ

臨也「ドーン♪」

波江「がっ!!!?」

波江「ちょっと……なんで上に乗ってるのよ!!」

臨也「だってこのままだとクリアしちゃいそうなんだもん」

波江「……そんなに私の泣きっ面が見たいわけ?」

臨也「俺は愛の力を知りたいんだよ」

波江「いいわよ、見せてあげるわよ……私がどれだけ誠二を愛しているかを!!」

波江「はああああああああ!!!」サッサッサッサッサッサッ

臨也「あはははは!! 動画に撮っておこっと」

波江「はぁ……はぁ……」

臨也「お疲れ様」

波江「はぁ……どう……はぁ……分かった……? 私が……はぁ……どれだけ誠二を……はぁ……愛してるかを……」

臨也「うーん、まだ分からないなー」

波江「……あ?」

臨也「そんな怖い顔しないでよ」

臨也「さぁ波江さん、次は屋上に行こうか」

波江「外……? 何をするの?」

臨也「まぁまぁ、いいから屋上に」

波江「……」









波江「……屋上よ」

臨也「よし、それじゃあ……」

波江「……」

臨也「死のうか」

波江「!!?」

波江「冗談はやめなさい」

臨也「俺は聞いたよ? 愛する人の為ならなんでもするかって」

臨也「そしたら波江さんははいって答えたじゃないか」

波江「でも……私が死んだら……もう誠二とは……」

臨也「波江さんが死ななかったら誠二くんはビリビリになるよ?」

波江「!!! いや!! それだけはいや!!!」

臨也「じゃあ死ななきゃ」

波江「分かった!! 死ぬわ!! 死ぬから!!」

臨也「じゃあ準備して。 俺が「GO」って言ったら飛び降りてね」

波江「……ええ」

波江「……」

波江(誠二が汚されるぐらいなら……私が身代わりになるわ)

臨也「3……」

波江「……」

臨也「2……」

波江「……」

臨也「1……」

波江「……」

臨也「GO!!」

波江「……」バッ!!












波江「……」

波江「……!!」

波江「死んで……ない……」

臨也「俺が波江さんの手を掴んでるからね」

波江「!!」

臨也「元から死なせる気なんてないよ。 今、波江さんに死なれちゃったら困る」

臨也「これからも俺の優秀な秘書として働いてもらわなきゃ」

波江「……」

臨也「それじゃあこの実験は終わり。 ご褒美にこれ」

波江「!!!」

臨也「誠二くんの写真のコピーさ」

波江「せ、誠二が10人も……///」

臨也「本当はもっと続けようと思ったんだけど……つまんないから終わりにするよ」

臨也「波江さんは俺の思ってた反応と全く同じだったよ、何も面白味もなかったし退屈だった」

波江「面白味がなかったことに感謝しないといけないわね、こうしてすぐに解放されたんだから」

臨也「……あ」

波江「?」

臨也「……最後に一つだけお願いを聞いてもらおう」

波江「……何よ?」

臨也「一緒に対戦ゲームをしてくれないか」

波江「……は?」

臨也「俺はゲームのローカル対戦を一度もやったことがないんだ。 インターネットの対戦はあるけどね」

臨也「俺はね、インターネットの対戦じゃなくてローカル対戦でやる人の気持ちを知りたいんだ」

臨也「だから実際にやれば分かると思ってね」

臨也「言っとくけど友達がいないからしなかったわけじゃないよ」

臨也「寧ろいたら平等に愛せないじゃないか」

臨也「……さぁやろう」

波江「……あんた、始めからこれが目的だったの?」

臨也「……さぁね」

数十分後

波江「……」ピコピコ

臨也「……」ピコピコ

波江「……はい、私の勝ち」

臨也「波江さん、もう一回やろう」

波江「何度やっても私が勝つのに変わりないわ」

臨也「まさかこんなに波江さんが上手いとは思わなかったんだ」

波江「小さい頃は首をエサにして誠二とよくゲームをやっていたわ」

臨也「言っとくけど俺は悔しくてもう一回やろうって言ってるわけじゃないからね」

臨也「対戦を楽しむ人の気持ちを理解する為に何度もやってるだけだからね」

波江「はいはい」

波江「そうだわ、ここからあんたが負ける度に平和島静雄の写真をあげるわ」

臨也「!!」

波江「……嫌だったら私に勝つことね」

臨也「……そんなこと言うんだったら誠二くんの写真を……」

波江「平和島静雄の写真攻撃」バッ

臨也「うっ!! ……やめてくれ波江さん!! ばら撒かないでくれ!!」

波江「じゃあ私の言うことを聞きなさい」

臨也「分かった!! 分かったから!!」

波江「……さぁ、再開よ」

臨也「……ふふふ、面白いなぁ。 こんな行動を取るなんて想定外だよ」

臨也「これだから人間観察はやめられない!!」

波江(……なんなのこいつ)

~終わり~

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