【ミリマスSS】杏奈「杏奈は…誰?」 (42)

雑談スレ>>134さんのお題
駄文ご勘弁

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1470464058


杏奈「みんなー!ありがとー!!!」

キャー
ワー
アンナチャーン

杏奈「これからも杏奈に、応援ください!」

応援するよー!!!


P「杏奈、すごく良かった、最高のライブだ!」

杏奈「本当!?ありがとうプロデューサーさん!杏奈もすっっっごく楽しかったよ!」

P(着々とファンも増え、杏奈のスキルも上がっている…良い手応えだ!)

P「よし、それじゃあ一通り挨拶回りをしてから裏に戻ろう」

杏奈「うんっ!ね、早く行こう!」

P「お、おい慌てるなって…」


杏奈「ありがとうございました!またよろしくお願いします!」

スタッフ「お疲れ様でーす。良いライブだったよー」

P「ありがとうございました。よし、じゃあもう少し回ってるから杏奈は先に着替えていてくれ。終わったら連絡な」

杏奈「わかったよ!プロデューサーさんもお疲れ様!」

P「あぁ、お疲れ様」

P(よし、俺はもうひと頑張りといきますか)


P(ふー、次は…)

prrrrr

P「はい、お、杏奈か。早いな」

杏奈『お着替え終わったよ!さっきのところで待ってるからね、プロデューサーさん!』

P「分かった分かった。すぐ行くから」

ピッ

P(ん?何か違和感が…、何だろう)


杏奈「遅いよプロデューサーさん、杏奈寂しくて死んじゃうかと思った!」

P「悪い悪い。杏奈がいつもより着替えるの早かったから……あっ」

杏奈「どうしたの?」

P「今日は衣装を替えてもオンのままなんだな。何か違和感があったから合点がいったよ。ライブの余韻かな」

杏奈「うん、今日はすっごく楽しかったから、杏奈、忘れたくない…」

P「いつもは更衣室で電池切れで寝ちゃったりしてたもんな…うん、それだけ良いライブだったってことだ」

杏奈「そうだよね!杏奈もそう思うよ!」

P「よーし、じゃあ今日はこのテンションのまま事務所に戻って、小鳥さんに報告だ!」

杏奈「イェーイ!ビビッと報告頑張るよ!」


杏奈「それでね、杏奈の歌に合わせてサイリウムがブワァーって!」

P「あぁ、あれはすごかったな」

P(移動中の車内でもオンのままとは…よっぽど嬉しかったんだな)

杏奈「杏奈、ファンのみんなに喜んで貰えて、本当に良かった!」

P「うんうん」

杏奈「アイドル頑張って、みんなが笑って…」

杏奈「杏奈、アイドルなんだなって…」

杏奈「…ね、プロデューサーさん」




杏奈「プロデューサーさんは、アイドルの杏奈の方が…好き……?」



P「え?」

杏奈「……」

P「お、おい杏奈!俺はオンの杏奈もオフの杏奈も……って」

杏奈「……」スースー

P「…寝てる。ここで電池切れ、か」

P(しかし、急に妙なことを…寝ぼけてるだけなら良いんだが…)


次の日

杏奈「…おはよう、ございます」

P「おはよう」

百合子「杏奈ちゃんおはよう!」

杏奈「あ…百合子さん、おはようございます」

P(その後特に変わった様子は無いみたいだ)

亜利沙「……ふむふむ、…!!!」カタカタ

亜利沙「ふわぁぁぁ!!!これは大変ですぅ~!!」

杏奈「亜利沙、朝からうるさい…」

亜利沙「す、すみません…しかぁし!これを見てください!」バン!


P「どうしたんだ」

亜利沙「昨日の杏奈ちゃんのライブに関するSNSのコメントを抽出、集計していたのですが、ななななななぁぁぁんと!!!」

亜利沙「ネガティブなコメントがほぼありません!さらにそれを受けて他の人の関心度の広がりもべらぼうに高い!これはすごいことですよぉ~!!!」

亜利沙「見てください!こちらが一般的なライブ後の関心度の推移、これに対して杏奈ちゃんのライブは…」

P「もうなんか亜利沙はそういうスキルを他の何かに活かせばいいんじゃないかな」

百合子「杏奈ちゃん、すごいね。いっぱいレッスン頑張ったもんね!」

杏奈「…うん、良かった…ね。」

百合子「良かったねって、そんな他人事みたいに…」

P「!」


P「杏奈!!」

杏奈「!」ビクッ

百合子「ひゃあ!何ですか急に…」

P「……」

P「あ、うーんと、なんだ」

杏奈「…」

P「今回受けた評価は、普段から杏奈が頑張った結果得られたものだ。そこは分かってるな?」

杏奈「…はい」

百合子「え?え?」

P「なら大丈夫だ。大声出して悪かった」

百合子「え?なんですかこの2人だけに分かってる的な、2人だけの空間的な、まるで運命に引き離された2人が(略)」

亜利沙「あ、あのー、ありさ何か余計なことを…?」

P「いや、本当に何でもないんだ」

杏奈「……」


P(あのライブを機に杏奈の人気はグイグイと伸びていった)

P(仕事もある程度選べるようになり、プロデュースのし甲斐がある一番大事な時期だ)

P(あれからは特に変わった様子は無い……が、仕事が増えてオンモードの時間が長くなってるから体力面で気をつけないとな)


百合子「私と杏奈ちゃんでゲームの生放送ですか!?やりたいです!やりましょう!」

P「まぁそう言うだろうな、杏奈はどうだ?」

杏奈「ん…、頑張ります」

P「そうか、良かった。司会の人もいるから尺とかも特に気にせず楽しんで良いらしいぞ」

百合子「楽しみだね!杏奈ちゃん!」

杏奈「うん…今から、練習…しよ?」

百合子「うんうん!やろうやろう!」

P「はーい百合子はレッスンなー」ズルズル

百合子「あぁぁぁ…ごめんなさいぃぃ…」ズルズル


司会1「さーあ今日のゲストはー?」

杏奈「はーい!私、望月杏奈と!」

百合子「七尾百合子です!よろしくお願いします!」

司会2「さて、今日2人が我々と対戦してもらうのはこのゲーム!なんでも2人はこのゲームをやったことがあるとか?」

百合子「やったこともなにも…杏奈ちゃんと一緒なら負ける気がしません!」

杏奈「トロフィーコンプした後はずっと百合子さんと一緒にオンライン対戦してたよね!今日もよろしく!lily_knight!!」

司会2「えぇ…ガチ勢やん…」


百合子「ふっふっふ…、私の広範囲爆撃と杏奈ちゃんのタイマン性能の高さが合わされば向かうところ敵など…」

司会1「百合子ちゃん?おーい百合子ちゃーん」

百合子「ハッ!あっ、そうでした!そういえば私たち2人でCDを出すんですけど!」

司会2「下手ぁー!百合子ちゃん話の持っていき方抜群に下手ぁー!」

ワハハハハハ

司会1「えー、それじゃあ話下手な百合子ちゃんの代わりに杏奈ちゃん、曲紹介お願いします」

杏奈「話下手な百合子さんの代わりに杏奈がビビッと紹介するね!」

百合子「あーんもう杏奈ちゃんまでー」

P(よしよし、なかなか良い感じだ…)



~『成長Chu→LOVER』試聴中~


司会1「はい、成長Chu→LOVER!!を聞いてもらいました」

司会2「そしてその間に対戦の準備が完了して…」

百合子「こっちのキャラ…中距離戦に持ち込まれると厄介だから…」

杏奈「ん…、そっちは百合子さんに……」

司会1「ガチモード入ってるよ!もうだめだよこれ!」

司会2「いや、俺たちも頑張ろう!対戦スタート!」


百合子「煉獄の爆炎を喰らいなさい!」

司会1「えふっ、ふふっ、百合子ちゃん面白すぎ…」

杏奈「……」カチカチ

司会2「ちょっと!この人強いんだけど!怖いんだけど!」

百合子「あっ、杏奈ちゃんそっち行ったよ!」

杏奈「ん…、大丈夫…」カチカチカチカチ

司会1「え!この人動きおかしくない!?強すぎない!?」

杏奈「……百合子さん」

百合子「オッケー任せて!」

司会2「うおぉぉ死ぬうぅぅ!」


司会1「ぼろ負けでした」

杏奈「・・・えへへ」

百合子「やったね杏奈ちゃん!」ドヤッ

司会2「いやー、強かったぁー。特に杏奈ちゃん、何かよくわからない動きだったよ」

杏奈「・・・杏奈、このゲーム慣れてる・・・から」

司会2「ん?あれ?」



司会2「杏奈ちゃん、なんかいつもとキャラ違くない?」

杏奈「!」

P「!」



杏奈「そっ」



杏奈「そんなことないよ!杏奈はいつでもみーんなの杏奈だよっ☆」




百合子「あっ、入っちゃった」

司会1「え?入る?」

杏奈「次の試合も杏奈たちがビビッとやっつけちゃうからね!早くやろっ!」

司会2「あ、あれ?うーん・・・まぁいいか」

P(・・・・)


P(結局二試合目はオンモードのままで完勝した)

P(しかし・・・)


杏奈「良い試合だったねっ!でも杏奈たちの勝ちだよ!えへへっ!」

司会1「勝てる気がしない・・・、でも杏奈ちゃん急に元気になったね?」

杏奈「杏奈はいーっつも元気だよ!アイドルだもん!」

百合子「杏奈ちゃん?」



P(様子がおかしい・・・)


司会1「えーっとじゃあキャラを変えて第三試合・・・の、前に?」

P(お願いです。一旦杏奈を下げさせてください)←カンペ

司会1「えー・・・杏奈ちゃんがそのー・・・」

杏奈「杏奈は!全然大丈夫だよ!だから気にしないで第三試合やろっ!ねっ?」

司会1「えーっとぉーそれでは第三試合・・・?」

杏奈「ありがとっ!よーし、もう一回よろしくね百合子さんっ!」

百合子「えっ、う、うん・・・」

P(杏奈・・・)


P(結局生放送はそのまま最後まで何事もなく終わった)

P(はたから見たら急にテンションが上げただけだろうが・・・)

杏奈「ありがとうございましたー!」

P「杏奈」

杏奈「プロデューサーさん、お疲れ様!それじゃあね!」

P「杏奈っっ!!!!!」

杏奈「!」ビクッ

百合子「・・・?」

ザワザワ

P「・・・すみません、お先に失礼します。杏奈、百合子、行こう」

杏奈「・・・」

百合子「は、はい・・・」


百合子「あ、あの・・・一体何が」

杏奈「杏奈、ちゃんと頑張ったよ?」

P「そうだな、頑張った。でも少しだけ話がある」

杏奈「プロデューサーさん、頑張ったのに褒めてくれないの?」

P「いや、それはちゃんと・・・」

杏奈「どうして!?杏奈はこんなに頑張ってるのに!」

杏奈「プロデューサーさんも杏奈のこと嫌いなの!?そうなの!?」

杏奈「杏奈は、杏奈は・・・」

杏奈「・・・ッッ!!」ダッ

P「あっ、おい!杏奈!」


百合子(結局あの時プロデューサーさんが何を話そうとしていたのか、杏奈ちゃんがどうして泣きそうだったのか)

百合子(何も知らされていない私は、何もわかりませんでした)

百合子(その後プロデューサーさんは私に一度謝った後、帰るように言いました)

百合子(私が帰るまでの間、プロデューサーさんはずっと考え込んでいました)


次の日

百合子「お、おはようございます」

P「百合子、おはよう」

百合子「あのぅ・・・」

P「昨日のことだよな。ごめん。ちゃんと話すよ。」

P「ちょっと今から時間あるか?応接室を借りて・・・」

ガチャ

杏奈「おっはよー!」

P「!」

百合子「!」


P「あ、杏奈・・・」

杏奈「あ、プロデューサーさんおはよう!昨日は勝手に帰っちゃってごめんね?」

杏奈「あと電話もいっぱいくれたみたいだけど、ちょっと考えごとしてて出れなかったんだ、ごめんなさい」

杏奈「でも杏奈、これからもビビッとアイドル頑張りたいから、今後ともよろしくお願いします!」ペコリ

P「杏奈、今はアイドルモードにならなくても良いんだぞ・・・?」

杏奈「・・・本気でアイドルやるんだったらずっとこっちの杏奈の方が良いでしょ?」

杏奈「だから、あっちの杏奈は消しちゃった!これからはずーっとこっちの杏奈と一緒だよ☆」

百合子「・・・えっ?」

P「・・・」


百合子「消しちゃったって・・・どういう」

杏奈「大丈夫!ちゃんと百合子さんとゲームできるし!レッスンも営業も頑張るよ!」

杏奈「いいよね?ファンのみんなはこっちの杏奈が好きなんだし」

杏奈「プロデューサーさんもどっちの杏奈でもいいみたいだから、いっぱい頑張るこっちの杏奈の方がみーんな幸せになると思う!」

百合子「あ、杏奈ちゃん・・・!そんな、私は・・・」

杏奈「百合子さんはあっちの杏奈の方が好きなの!?こっちの杏奈は好きじゃないの!?」

百合子「アイドルモードの杏奈ちゃんも、キラキラしてて好きだけど!」

百合子「オフモードの杏奈ちゃんもすごく可愛くて!私はどっちの杏奈ちゃんも居て欲しい!!!」

杏奈「じゃあこっちの杏奈ももーっと可愛くなるように頑張るよっ!それでいいよね?」

百合子「そうじゃない!そうじゃないんだよう・・・!!」

百合子「プ、プロデューサーさんも何とか言ってくださいよぉ!」

P「・・・俺は」


P「いつもの杏奈の方が好きだな」

杏奈「!!!」

百合子「えっ!!」

杏奈「なんで・・・」

杏奈「なんで、どうして!?こんなに杏奈は頑張ってるのに!どうしてそんなこと言うの!!?」

杏奈「アイドルモードの杏奈のこと、好きじゃないの!?杏奈はどうすればいいの!?」

ガシッ

杏奈「あっ」

P「落ち着いて、聞いてくれ」


P「俺は、引っ込み思案だけど憧れのアイドルを目指すために頑張ってる杏奈が好きなんだ」

杏奈「でも!それはこっちの杏奈で」

P「上手くいかないこともあるし、悩むこともあるけど、それでも時々息抜きをしながら頑張る杏奈が好きなんだ」

P「自分を偽って、無理してる杏奈は好きじゃない」

杏奈「・・・杏奈は、無理なんてしてないよ!!このままで大丈夫なんだから!」

P「でも今の杏奈は、楽しそうじゃない」

杏奈「・・・」

P「自分が目指すもののために、自分が楽しむために考え抜いた結果が前までの杏奈だったはずだ」

P「一時の感情で自分を押し殺してる今の杏奈とは、違う」

杏奈「・・・」

杏奈「・・・杏奈は」


杏奈「みんなに好かれてる杏奈は、誰なの?」

杏奈「普段の杏奈じゃ、キラキラしたアイドルには、なれない・・・の?」

杏奈「だって・・・こっちの杏奈、歌ったり・・・踊ったり・・・できない・・・」

P「そんなことない。みんなは歌って踊れる杏奈が好きなんじゃない、頑張ってる杏奈が好きなんだ。」

P「普段の杏奈も、ステージの杏奈も、全部ひっくるめて杏奈だよ」

杏奈「うぅ、・・・杏奈は・・・今のままで、いいの?」

P「今のままで居て欲しいと俺が思ってる」

杏奈「う・・・ぅぅ・・・・ぐすっ」

P「色々と悩ませちゃって、ごめんな」


百合子(杏奈ちゃんはひとしきり泣いた後、プロデューサーさんに連れられて帰宅しました)

百合子(次の日劇場にきた杏奈ちゃんはもういつもの杏奈ちゃんに戻っていました)

百合子(『・・・百合子さん、昨日のこと・・・忘れて』って照れながら言った杏奈ちゃんは可愛かったです)

百合子(あんなに真剣にアイドルのこと考えて、悩んでる杏奈ちゃんのことをもっと応援したくなりました)

百合子(私も、杏奈ちゃんに負けないように頑張らないと!まずは台本の読み込みをもっと)



杏奈「百合子さん・・・ゲーム、しよ?」

百合子「うん!!!!!」

百合子(まぁ、今は日常を大切にしようと思います)



終わり

終わりです。冗長になってしまってごめんなさい。
>>134さんありがとうございました。

シリアスでどうなるかと思ったけど、解決できててほっとした.........
乙です

>>2
望月杏奈(14) Vo
http://i.imgur.com/4XbRwIe.jpg
http://i.imgur.com/7VbruEz.jpg

>>9
七尾百合子(15) Vi
http://imgur.com/MeJaqUS.jpg
http://i.imgur.com/3rSsAOB.jpg

松田亜利沙(16) Vo
http://imgur.com/N7EyoGm.jpg
http://imgur.com/61vyZt7.jpg

>>17
『成長Chu→LOVER』
http://www.youtube.com/watch?v=8bqWDBTHRTA

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