【ポケモン】主人公「これも……ポケモン?」ヤミカラス「ケッ」 (58)

始める前に、キャラクターの簡単な設定と舞台だけは安価で決めようと思います。(進行途中安価を使うことはあるかもしれませんが、安価SSではないのであしからず)

主人公の性別 >>2

主人公の名前(苗字無し、カタカナのみ)>>3

舞台(地方)>>4




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1470056622

シノ

ホウエン

荒らしその1「ターキーは鶏肉の丸焼きじゃなくて七面鳥の肉なんだが・・・・」 
↓ 
信者(荒らしその2)「じゃあターキーは鳥じゃ無いのか? 
ターキーは鳥なんだから鶏肉でいいんだよ 
いちいちターキー肉って言うのか? 
鳥なんだから鶏肉だろ?自分が世界共通のルールだとかでも勘違いしてんのかよ」 
↓ 
鶏肉(とりにく、けいにく)とは、キジ科のニワトリの食肉のこと。 
Wikipedia「鶏肉」より一部抜粋 
↓ 
信者「 慌ててウィキペディア先生に頼る知的障害者ちゃんマジワンパターンw 
んな明確な区別はねえよご苦労様。 
とりあえず鏡見てから自分の書き込み声に出して読んでみな、それでも自分の言動の異常性と矛盾が分からないならママに聞いて来いよw」 
↓ 
>>1「 ターキー話についてはただ一言 
どーーでもいいよ」 
※このスレは料理上手なキャラが料理の解説をしながら作った料理を美味しくみんなで食べるssです 
こんなバ可愛い信者と>>1が見れるのはこのスレだけ! 
ハート「チェイス、そこの鰹節をとってくれ」
ハート「チェイス、そこの鰹節をとってくれ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1469662754/)


余談
7 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします sage 2016/07/28(木) 09:06:48.44 ID:10oBco2yO
ターキー肉チーッスwwwwww
まーたs速に迷惑かけに来たかwwwwwwwww

9 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします sage 2016/07/28(木) 09:12:33.84 ID:LxY8QrPAO
>>7
はいNG設定


この速さである
相変わらずターキー肉くん=>>1という事を隠す気も無い模様

31 ◆xmciGR96ca4q sage saga 2016/07/28(木) 12:50:19.79 ID:g6WSU+sH0
昨夜寝ぼけてスレ立てミスったんで憂さ晴らしも兼ねて久々のロイミュ飯でした。書き溜め半分残り即興なんで色々アレかもしれませんがアレがアレなんでアレしてください何でもシマリス(熱中症

建てたら荒れると判ってるスレを憂さ晴らしに建てる
つまり>>1は自分の憂さ晴らしにs速を荒らして楽しんでる

うーん、いつも通りのクズ>>1で安心するわー

カチッ カチッ カチッ ボーンボーン

シノ「・・・・・・0時0分、これで私も15歳、か」

シノ「まあ、15歳になったからって何が変わるわけでもないんだけどね……」ゴロゴロ

シノ「(パパがオダマキって博士の助手になっただとかでこの町に来て、もう二年・・・・・・。学校なくて通信教育だし、近所の子は10歳になったらみんな旅に出ちゃうし、本当につまらない)」

シノ「(でも今更ポケモントレーナーなんて歳じゃないし、パパは気にかけてくれるようで研究第一だし、私の将来どうなるんだろ・・・・・・)」

シノ「・・・・・・今日は遅いし、もう寝ようかな」

ピィーッ! ピィッ! ギャー! 

シノ「な、なに、今の声? スバメ?」

シノ「でもこんな時間にあんな鳴き声聞いたことない……。外で何かあったのかな」


シノ「気になるし……ちょっとだけ様子見てみようかな・・・・・・」ガチャ

スバメ達「ピィッ!」ゲシゲシ

シノ「わっ・・・・・・家の前にスバメが三匹も集まってる……!」

シノ「なんだろあれ……?何かつついてる?真っ黒の……ゴミ?」

黒い何か「グェェ」ピクピク

シノ「動いたっ!? もしかして、別のポケモンが苛められて・・・・・・?」

シノ「た、助けないと……! あっでもスバメなんて追い払えないし……」アタフタ

シノ「(そ、そうだ……。確かパパが前に作ったっていうポケモンを追い払うっていうスプレーがあったはず……)」ゴソゴソ

シノ「えいっ」プシュー

スバメ「ピィーッ!」パタパタ

シノ「(行ってくれた……。大丈夫かなあのポケモン)」ソーッ

黒い何か「グェ……」

シノ「わっボロボロ・・・・・・! すぐ治してあげないと…・・・。えっと、病院、はミシロタウンにはないから……、オダマキ博士の研究所に……!」

――オダマキの研究所――

シノ「ごめんください! 誰かいませんか?」ドンドン

ガチャリ

パパ「誰かねこんな時間に・・・・・・、ってシノじゃないか!一体どうしたんだこんな夜に?」

シノ「パパ! この子が大変なの! 助けてあげて!」

パパ「こりゃ酷い……! 博士、オダマキ博士! 研究は一度止めましょう!」

オダマキ「こりゃ緊急事態だ! 今すぐ回復させよう!」

テンテンテレレーン

オダマキ「これでよし。今はぐっすり眠ってるけど、いずれ目を覚ますはずだよ」

シノ「あの…ありがとうございます…」ペコリ

オダマキ「お礼なんていいよ。君は確か…シノちゃんだったかな? このヤミカラスは君のポケモンかい?」

シノ「い、いえ、違います。この子、私の家の前でスバメにやられてて、つい…」

オダマキ「ふーむ。スバメがヤミカラスを…」

シノ「この子、ヤミカラスって言うの?」

パパ「ああ。この辺りではかなり珍しいポケモンだよ。ホウエン地方では相当空高くか、群れで行動してる所にしか出くわせないからね」

オダマキ「うーむ。不可解だな・・・・・・」

シノ「?」

パパ「ヤミカラスがこんな所に単体で居たことが、ですか?」

オダマキ「それもだが、ヤミカラスが一方的に襲われていた、というのがね」

パパ「……なるほど。確かに気になりますね」

シノ「それがなんで不思議なんですか?」

パパ「ヤミカラスは決して強大な力を持っているポケモンではないが、スバメと比べたらその差はかなり大きいんだ。特にこの辺りのスバメはレベルも低いし、簡単にはやられないはずなんだよ」

オダマキ「このヤミカラスは、すでに相当弱っていたのかもしれない」

オダマキ「それに、野性のスバメが好むのはケムッソのような虫ポケモンで、捕食の為に攻撃していたとは考えづらい。となると、ヤミカラスとスバメの間に何かがあったということになる」

シノ「(捕食とか、なんか生々しいなぁ・・・・・・)」ズーン

シノ「でも、もうヤミカラスは平気なんですよね?」

オダマキ「一応はね。ただ、野生に返したヤミカラスがどうなるかは私にも分からないよ」

パパ「今回の様にひんしで見つかるのならまだ助けられるが、そうならなければ死んでしまうかもしれないんだ」

シノ「そんな・・・・・・」

オダマキ「・・・・・・うん、どうかなシノちゃん。このヤミカラスを引き取ってみる気はないかい?」

シノ「引き取るって・・・・・・私がですか!?」

オダマキ「モンスターボールはあるし、おそらく君ならヤミカラスが目を覚ましたてからでもゲットできると思うよ」

パパ「は、博士。確かにシノは14歳ですから、トレーナーとしての資格は十分ですが・・・・・・。この娘はこの歳でまだポケモンとまともに触れ合った事がないものですから、正直ちゃんとヤミカラスを育てられるかどうか……」

シノ「・・・・・・もう15歳よ」ボソッ

パパ「ん?」

シノ「なんでもない……」

オダマキ「そう心配することはないよ。一口にトレーナーと言ってもポケモンバトルをさせるわけじゃない。ただヤミカラスと一緒に生活してみるだけさ」

シノ「一緒に……」

オダマキ「どうしても嫌というなら、ひとまずはこの研究所で預かってもいいんだが……」

シノ「(どうしよう……こんな事になるなんて思ってなかったな・・・・・・。でも、助けちゃった責任もあるし……)」

シノ「……分かりました。じゃあ一旦ヤミカラスは連れて帰ってみます」

パパ「本当に大丈夫か? ヤミカラスはイタズラをしやすい習性があるからよく見張ってそれから――」

シノ「そんなに心配なら家に帰ってこればいいじゃない」

パパ「うっ・・・・・・」

オダマキ「ははははは。これは痛いところを突かれてしまったね。シノちゃんの言うとおり、たまには家に帰った方がいい。研究は明日、おっと。今日の朝から再開しよう」

パパ「すみません博士・・・・・・。シノ、ヤミカラスを抱いてあげなさい」

シノ「あ、うん……」ギュッ

ヤミカラス「・・・・・・Zzz」スピー

シノ「(暖かい……)」

シノ「……帰ろっか」ナデナデ

―― シノの部屋 ――

シノ「私のベッド、ヤミカラス1体ぐらいなら隣に寝かせれるかな」ソーッ

シノ「ふぁ……眠い。さすがに夜更かししすぎちゃったよね……」

シノ「ヤミカラスはまだ寝てるし、私も寝よ・・・・・・」ゴロン

シノ「おやすみ……」





ツン

シノ「ん……」スヤスヤ

ツンツン

シノ「うーん……あと5分……」

グサッ

シノ「痛ったッ!?」ガバッ

ヤミカラス「ヤミ」 

シノ「!?」

ヤミカラス「ヤーミ」

シノ「(ああそっか・・・・・・。私が連れてきたんだった・・・・・・)」

シノ「目、覚めたんだね。どこか痛いところ無い?」ソーッ

ヤミカラス「グェッ」パシッ

シノ「……」ソーッ

ヤミカラス「グェッ」ペシッ

シノ「・・・・・・何? 触るなってこと?」

ヤミカラス「ケッ」プイッ

シノ「(生意気~ッ!!!!!!)」

シノ「(なにこいつ!? 別にポケモンに感謝なんて求めてるわけじゃないけど……、助けてあげた恩を忘れたわけ!?)」

ヤミカラス「ヤミヤーミ」ツンツン

シノ「な、なによ」

ヤミカラス「ヤミ」クイッ

シノ「もう!なんなのよ! そっちには窓しか――」

(窓の冊子にゴミの山)

シノ「な、な……!?」

シノ「・・・・・・これ、あなたがやったの?」

ヤミカラス「ヤミ」コク

シノ「はー……」タメイキ

シノ「(そういえばパパがヤミカラスはイタズラするって言ってたっけ……)」

シノ「(でもまさかいきなりこんなことされるなんて・・・・・・)」

シノ「はぁ・・・・・やっぱ引き取るなんて言うんじゃなかったかな……」

ヤミカラス「……」グゥ-

シノ「……お腹空いてるの?」

シノ「ごめんね。ポケモンフードは家にはないから、ちょっとパパに聞いてみるよ」

シノ「大人しくしててね」ガチャ

ヤミカラス「ヤミヤミ」



シノ「パパー? まだ起きてないのー?」カサッ

シノ「? なんだろこれ……手紙?」

[朝イチで研究所に戻るよ。もしヤミカラスのことで何かあれば、研究所に電話するか直接来てくれ  パパより]

シノ「……ほんと、ふざけてるのかな」

ヤミカラス「ヤミヤーミ」ピョンピョン

シノ「あっコラ! 大人しくしててって言ったのに!」

シノ「(ていうかどうやってドア開けてきたんだろ)」

シノ「ま、いいか。どうせ研究所には行かないといけないし」

シノ「一緒にいこっか、ヤミカラス」ナデ

ヤミカラス「グエッ」ペシッ

シノ「(可愛げないなぁ……)」

―― 外 ――

ヤミカラス「ヤミ」テクテク

シノ「ねえヤミカラス。あなた、なんでスバメに襲われてたの?」テクテク

ヤミカラス「・・・・・・」プィッ

シノ「話す気はないって?」

シノ「(話す気があっても言葉分からないけど)」

テクテクテクテク

ヤミカラス「……」テクテク

シノ「……羽あるんだから飛べばいいのに」

ヤミカラス「ケッ」プィッ

シノ「(気難しいポケモンなのかな。確か、ポケモンにも性格とかあるんだったっけ)」テクテク

ヤミカラス「・・・・・・ヤミ」ピクン

シノ「? どうしたの? 急に立ち止まっちゃって」

ガサガサガサ

スバメ1「スバ!」ザッ

スバメ2「スバッ!!」ザッ

スバメ3「スババッ!」ザッ

シノ「わっ!? す、スバメ?」

シノ「びっくりした・・・・・。もしかして昨日の・・・・・・?」

ヤミカラス「ヤミ!ヤミヤミ!」

シノ「大丈夫だよ。こんなこともあろうかと昨日のスプレー持ってきたから。また追い払ってあげ――」

スバスバスバスバスバスバスバスバ……

スバメ20「スバッ!」ザッ

シノ「……ごめん、無理かも」

シノ「(どうしよう……。刺激しないようになんとか逃げれないかな……)」

ヤミカラス「・・・・・・」スッ

シノ「ま、まさか戦うつもり!? 無理よあんな数!」

ヤミカラス「ヤミ。ヤミヤーミ」ブンブン

シノ「違うの? じゃあなんで前に出て……」

ヤミカラス「……ヤミ」テクテク

スバメ1「・・・・・・スバッ!」ゲシッ

スバメ達「スバ! スバッ!」ゲシゲシグサグサ

ドカッバキッ

ヤミカラス「……!……!!」

シノ「ち、ちょっと……!」



シノ「(な、なんで自分から・・・・・!?)」

シノ「なにやってるの! 逃げるか、せめて反撃しないと今度こそ死んじゃうよ!?」

ヤミカラス「……」バキッバキッ

スバメ達「スバッ!」

シノ「や、やめて……。やめてよ!」ダッ

シノ「もういいでしょ!? なにがあったか知らないけど、これ以上はもう・・・・・!」

スバメ「スバーツ!!」ゲシッ

シノ「痛ッ!?」

ヤミカラス「……!」

スバメ「スバ!スバ!」ブスッ

シノ「痛ッ!痛いっ!やめて!」

ヤミカラス「ヤミ・・・・・!」ググ……

シノ「ヤミ・・・・・カラ・・・ス・・・」ボロボロ

スバメ達「スバー!スバスバー!」

ヤミカラス「ヤミヤミヤミヤミヤミ!!」キィィィィィ

シノ「(なんだろ・・・・・・目がおかしくなってるのかな・・・・・・)」

シノ「(ヤミカラスが……蒼く光って・・・・・・)」

ヤミカラス「ヤミッ!」バシュウ!


シノ 「(――そこからはあまり鮮明には覚えてない。わかってるのは、ヤミカラスが目にもとまらない速さでスバメ達を倒してしまったということだけ)

シノ「(私は倒れたヤミカラスに寄り添って、結局そのまま私も眠ってしまった――)」


シノ「ん・・・・・・」パチッ

パパ「シノ! 目を覚ましたんだな!」

オダマキ「驚いたよ。ポケモンの生態調査に向かったら君とヤミカラスが倒れていたんだからね」

オダマキ「いったいなにがあったんだい?」

シノ「かくかくしかじか、というわけなんです」

パパ「なるほど・・・・・・」

シノ「あの、ヤミカラスは・・・・・・?」

オダマキ「心配ないよ。治療してまたぐっすり眠っているだけだからね」

シノ「よかった……。あのときヤミカラス、急に倒れちゃったから……」

オダマキ「それはおそらく、ブレイブバードという技を使ったからだろう」

オダマキ「ブレイブバードは低空飛行から相手に猛スピードで突進する、飛行タイプの技でも屈指の威力を持つ技でね。でもその代わりに、自分も強烈な反動でダメージを受けてしまうんだ。ヤミカラスが倒れてしまったのは、20体ものスバメを一気に倒してしまったからだよ」

パパ「しかし博士、これは……」

オダマキ「うん、繋がったかもしれないな・・・・・・」

シノ「繋がった・・・・・?」

パパ「ヤミカラスは本来、ブレイブバードはどれだけ頑張っても覚える事ができないんだ」

シノ「え?でもヤミカラスはその、ブレイブバードって技を使ったんですよね?」

オダマキ「いや、タマゴから孵った時点で、つまり生まれつき覚えていたというケースだけ確認されていてね」

オダマキ「タマゴは、異性の同じポケモンや似た種類のポケモンをずっと一緒に居させると♀のポケモンが抱えていることがある。そしてそのタマゴから孵ったポケモンは、その二体のポケモンの技を受け継いでいる場合があるんだ」

オダマキ「このヤミカラスは父親が、ヤミカラス、もしくはその進化系のドンカラス以外でありなおかつブレイブバードを覚えられるポケモンであった可能性が極めて高い」

シノ「はぁ、それでなにが繋がったっていうんですか?」

パパ「つい最近、ここらのスバメのリーダーだったオオスバメ、というポケモンが行方をくらませたんだ」

パパ「とてもレベルの高いオオスバメで、並みのトレーナーじゃゲットできるポケモンじゃないから、気になって調査をしていたんだよ」

パパ「最後の目撃証言によると、見たことも無い大きな黒いポケモンと一緒に北の空へ飛んでいったらしい」

オダマキ「おそらくそれがドンカラスだったんじゃないかと、私は考えているんだ」

シノ「えっと……それってつまり……」

パパ「言いにくいが、ヤミカラスはドンカラスに捨てられたんだ」

シノ「そんな……」

オダマキ「おそらくスバメが執拗にヤミカラスを狙っているのは、自分達を統率し、護ってくれていたオオスバメを奪われた怒りからだろう」

シノ「そ、そんなのヤミカラスには関係ないじゃないですか!」

オダマキ「その通りだ。その通りだが、かと言ってスバメを責める事も私達にはできない」

オダマキ「ヤミカラスは最初、抵抗しなかったと言ったね。もしかしたらヤミカラス自身、自分の境遇を受け入れていたのかもしれない」

シノ「・・・・・・」

パパ「・・・・・・ヤミカラスは、この町にいない方がいいかも知れないですね」

シノ「は・・・? 何言ってるの・・・・・・?」

シノ「ヤミカラスは私が預かるって、昨日決めたばかりじゃないの!?」

パパ「状況が変わったのだから仕方ないだろう。ヤミカラスがこの町に居れば、また同じようなことが何度も起こるぞ。第一、シノだってあまり乗り気じゃなかったじゃないか」

シノ「それは……最初はそうだったけど……」ジワ

オダマキ「……」

オダマキ「シノちゃんは、ヤミカラスと一緒にいたいかい?」

シノ「……はい」

オダマキ「うん。私もそれがいいと思うよ。キミにとっても、ヤミカラスにとってもね」

シノ「ヤミカラスにとっても?」

オダマキ「目覚めたとき、ゴミが置いてあったと言ったね? それは鉄やアルミのような物が多かったんじゃないかな?」

シノ「そういえば、妙にキラキラしてたような……」

オダマキ「光っているものを集めるのはヤミカラスによくみられる習性でね。キミにはゴミにしか見えなかったかもしれないが、ヤミカラスにとってはプレゼントのつもりだったんだろう」

オダマキ「ヤミカラスはときに他のポケモンと奪い合いになるほど光ったものが好きなんだ。キミになついてなくちゃ、そんなマネはしないよ」

シノ「私……そんなの全然知らなかった・・・・・・」

オダマキ「知らないのは仕方ない。でも、これから知っていくことはできる。どうかなシノちゃん、ヤミカラスと旅に出てみる気はないかい?」

パパ「博士!?」

シノ「ヤミカラスと旅……。ポケモントレーナーになるってことですか?」

オダマキ「ポケモンリーグを目指せ、とは言わないけどね。失踪したオオスバメ、つまりヤミカラスの父親を探して来て欲しいんだ」

オダマキ「オオスバメが戻ればスバメの怒りも収まるだろうし、なにより生態系に大きな乱れが出る可能性がある」

パパ「確かに群れを、いやこの辺りのポケモンを護っていたオオスバメがいなくなるのは問題ですが……、この娘に旅、というのは……」

シノ「……私、行きます」

パパ「シノ、すこし落ち着きなさい。旅というのは辛く厳しいものだし、女の子の一人旅が危険だなんてその歳で分からないわけでもないだろう?」

シノ「こんなときだけ父親面するの、やめてよ。ずっと研究ばっかりで、私のことなんて全然気にしてなかったくせに・・・・・・」

パパ「……」

シノ「それに、1人じゃないよ。ヤミカラスがいる」

ポンッ!

ヤミカラス「ヤミ」

シノ「ヤミカラス!いたの!?」

オダマキ「すまない。私がヤミカラスのボールを隠し持ってたんだ。ヤミカラスにも話を聞いておいて貰いたかったからね」

オダマキ「今出てきたということは、君もオオスバメを探しに行ってくれるんだね?」

ヤミカラス「ヤミヤミ」コク

シノ「ヤミカラス……! これからよろしくね、ヤミカラス!」

ヤミカラス「ヤミ」


オダマキ「じゃあ、早速で悪いんだけど旅の用意をしてもらえるかな?」

シノ「あ、はい。じゃあ私は一度ヤミカラスを連れて帰ります」

オダマキ「ちょっと待った! これは私からのプレゼントだよ」

シノはモンスターボールを手に入れた!

シノはポケモン図鑑を手に入れた!

シノ「あの、これは?」

オダマキ「いくら旅と言っても、ヤミカラスだけでは心もとないだろう? 旅を続けていれば他のポケモンの力が必要になってくることは絶対にあるからね。ポケモン図鑑も持っていて役に立たないなんてことはないし、持って行くといいよ」

シノ「はぁ。ありがとうございます」

シノ「パパ、私帰るから」

パパ「あ、あぁ……」

ガチャッ タッタッタッタッ……

パパ「博士は、こうなると初めから踏んでいたんですか?」

オダマキ「そこまでではないけれど、少なくともあの娘が優しいというのはわかっていたよ。だってあんな夜中にポケモンを助けるぐらいだからね」

オダマキ「ま、子供を心配するのも親の役目だけど、信じて送り出すのもまた同じだよ」

パパ「そう……ですね」

オダマキ「娘の旅立ちを思い出すようだったよ。さ、私達は私達のやるべき事をやろうか」

-シノの家-

シノ「旅に出るとは言ったものも……どこを目指すかも全然決めてないんだよね」

ヤミカラス「ヤミ」フッ

シノ「ちょっと。今鼻で笑わなかった?」

ヤミカラス「……」ツーン

シノ「……まあいいや。ちょっとモンスターボール入ってて」ピュン

ヤミカラス「ヤミ」サッ

シノ「……」ピュンッ

ヤミカラス「……」サッ

シノ「・・・・・・ねえ。あなた本当は私のこと嫌いなんじゃないの?」ジトー

ヤミカラス「ヤミヤミ」フルフル

シノ「じゃあなんでボールに入らないのよ・・・・・・」

シノ「(そういう性格って納得するべきなのかなあ……。うーん、私もちょっとポケモンのこと勉強しないとだめかな)」

シノ「さて、と・・・・・・。地図を見る感じだと、ここからならまず最初はコトキタウンってとこに行くのがいいのかな」

シノ「ていうかそこしか道が無い……。はぁ。ミシロタウンってこうして見るとほんとに田舎・・・・・・」

シノ「あ、そういえば確かここに・・・・・・」

ガサゴソガサゴソ

シノはきずぐすりを手に入れた!

シノ「じゃ、そろそろ行こっか?ヤミカラス」

ヤミカラス「ヤミ」

シノ「まずはあなたのお父さん探して連れ戻す。でも私は、あなたのお母さんも連れてきたいと思ってるんだ」

ヤミカラス「ヤミ?」

シノ「もう。ヤミカラス、本当に旅の目的分かってるの?」

シノ「まあいいけど。さ、パパとオダマキ博士に挨拶行くよ」

-研究所-

シノ「じゃあいってきます」

パパ「くれぐれも無茶はするんじゃないぞ。辛かったり危ない時はすぐに帰ってきていいんだからな」

シノ「はいはい。わかったってば」

オダマキ「最初はコトキタウンに行くんだろう? ならそのままトウカシティに向かうといい」

オダマキ「それと、ポケモンのことで分からないことが出てくれば、ポケモンセンターのパソコンから私にいつでも連絡していいからね」

シノ「はい。ありがとうございます」

シノ「(現時点で分からない事がありすぎるとは言えない……)」

シノ「それじゃあ、コトキタウンに着いたら一度連絡するから」

パパ「ああ。・・・・・・いってらっしゃい」

シノ「――。うん、いってきます」

パパ「ヤミカラスも、シノを頼んだぞ?」

ヤミカラス「ヤミ」フンス

シノ「なに張り切ってるのよもう」

スタスタスタ ガチャ

オダマキ「行ってしまったね」

パパ「ですね」

パパ「・・・・・・そういえば博士。あの娘はオオスバメやドンカラスを知ってるんでしょうか」

オダマキ「・・・・・・」

パパ「・・・・・・」

オダマキ「ま、まあ。見た目で分かるさ、きっと。オオスバメは目当ての個体以外にも見ることになるだろうしね」

パパ「はぁ・・・・・・。やっぱり行かせるんじゃなかったなぁ」


-101番道路-

シノ「遂に出ちゃったなぁ・・・・・・ミシロタウン」シミジミ

シノ「あなたと会うまではこうして旅に出るなんて考えもしなかったのに」

ヤミカラス「ヤミ」テクテク

シノ「ち、ちょっと。少しは興味示してよ」テクテク

シノ「ていうか何この道・・・・・・雑草ばっかりじゃない。こっちからじゃ上がれそうにない段差がいくつもあるし・・・・・・ちゃんと道路整備しなさいよね・・・・・・」ブツブツ

ヤミカラス「……!」ピクン

ヤミカラス「ヤミ!」

シノ「ヤミカラ―」

野生のケムッソがあらわれた!

シノ「ポ、ポケモン!?」

シノ「どどどどどどどうしよう……、こういう時ってポケモンを戦わせるって聞いたけど・・・・・・。まさかこんなに早く出会っちゃうなんてぇ……」オロオロ

ヤミカラス「……ハァ」

ヤミカラス「ヤーミ」バッサバッサ

ヤミカラス「ヤミ」ツンツン

こうかはばつぐんだ!

ケムッソ「」パタン

シノ「・・・・・・あれ?」

ヤミカラス「ヤミ。ヤミヤーミ」ジトー

シノ「な、なによ。しっかりしろって?」








このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom