はなまる「ね、飲んでみて！」

よしこ「え」

はなまる「よしこちゃんがコーヒー飲んでるところ見たいずら！」

よしこ「べ、別にいいけど」

はなまる「わくわく」ｷﾗｷﾗ

よしこ「……。んっ……！」ｸﾞｲｯ

はなまる「わぁ！」

よしこ「げっほぉ！ にっがぁい！」ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ

はなまる「あれ？」

よしこ「にがいよぉ……」ｳﾙｳﾙ

はなまる「よしこちゃん、飲めるんじゃなかったの？」ｱｾｱｾ

よしこ「きょ、今日は喉のちょーしが悪かったの！」

はなまる「そっかぁ、残念……」ｼｭﾝ

はなまる「あ、苦いなら飴あげるね」ﾊｲｯ

よしこ「ありがと――なにこれ？」

はなまる「カンロ飴だよ？」

よしこ「あぁ、おばあちゃん家によくあるやつ……」

はなまる「マルね、これ大好きなんだ」

よしこ「まあおいしいのは認めるけど、普通いちご味の飴とかじゃないの！？」

はなまる「いらないなら返して」

よしこ「いるけど！」ﾊﾟｸｯ

はなまる「ふふ、おいしい？」ﾆｺﾆｺ

よしこ「おいひい」ｺﾛｺﾛ

はなまる「よかったぁ」ﾆｺﾆｺ

よしこ「今日は喉のちょーしが悪くてコーヒーは飲めなかったけど他のことでだてんしりょくをはなまるに見せてあげる！」

はなまる「おお！」

よしこ「大人っぽい、大人と言えばお酒」

よしこ「というわけで、じゃーん！」

はなまる「それ、ビール！？」

はなまる「よしこちゃん、子供がビール飲んじゃいけないんだよ！？」ｱﾜｱﾜ

よしこ「ふっふっふっ、そこら辺はぬかりないわ」

よしこ「だってこれ生いきビールだもん！」ｼﾞｬｰﾝ

はなまる「生いきビール……？」ｷｮﾄﾝ

よしこ「だがしやさんで売ってたの！」

よしこ「だがしやさんのおばあちゃんが子供も飲んでいいって言ってたよ！」

はなまる「なら安心ずら！」

よしこ「はなまるちゃんも飲む？」

はなまる「飲んでみたいずら！」ﾜｰｲ

よしこ「じゃあせーのでのも？」

はなまる「うん、せーのね」

よしまる「「せーのっ」」ｸﾞｲｯ

よしこ「うーん……？」

はなまる「甘いけどそんなにおいしくはないね」

よしこ「このびみょーさが大人なのかな？」

はなまる「そうかも」ｳｰﾝ

よしこ「……あれ？」

はなまる「よしこちゃん？」

よしこ「なんではなまるちゃん2人いりゅの？」ﾌﾗﾌﾗ

はなまる「え？ マルは1人だよ？」

よしこ「頭がくらくらすりゅう……」ﾌﾗﾌﾗ

はなまる「もしかして今ので酔ったの！？」

よしこ「よっれないぃ、ひっく」

はなまる「アルコール入ってないのに、なんで？」ｵﾛｵﾛ

よしこ「ひっく、はなまるちゃぁん、ちゅー」ｸﾞｲｯ

はなまる「ちょ、よ、よよ、よしこちゃん！」ｶｱｱｱｱｱｱｱｱ

よしこ「いつもよしこと一緒に遊んでくれてありがと」ﾎｯﾍﾟﾁｭｯ

はなまる「……。いえいえ、マルもよしこちゃんと一緒でたのしいずら」ﾆｺｯ

よしこ「ひっく、すぅ……」

はなまる「ここで寝るの！？」ｽﾞﾗｯ

はなまる「よしこちゃん！ しっかり！ よしこちゃんはきっと酔った気がしてるだけだから！」ｶﾞｸｶﾞｸ

よしこ「うげぇ……」ｸﾞﾗｸﾞﾗ

よしこ「うぅ、頭がぐらぐらするぅ……」

はなまる「ふつかよいずら」

よしこ「大人って大変なんだねぇ……」

はなまる「ねー」

よしこ「じゃあ気を取り直して次！」

はなまる「次！」

よしこ「たばこ！」

はなまる「たばこ！？」ｽﾞﾗｯ

はなまる「たばこは悪いことばっかりでいいことないって聞いたよ？」

はなまる「それにやっぱり大人になってからじゃないと」

よしこ「だがしやさんでこれも買ってきたの」

はなまる「？ ここあしがれっと？」

よしこ「たばこの形のお菓子！」

はなまる「おお！ お菓子なら問題ない！」

よしこ「ふふーん」

はなまる「おおー、見れば見るほどたばこみたい」

よしこ「ねー。あ、ついでにライターもあったから買ってきたの」

はなまる「え？ 火は危ないよ？」

よしこ「だがしやさんのおばあちゃんがこれは火はつかないおもちゃだって言ってた」

はなまる「なら安心！」

よしこ「ヨハネにぬかりはないんだから」ﾌﾌﾝ

よしこ「じゃあはなまるちゃん、くわえて」

よしこ「ヨハネが火をつけてあげる！」

はなまる「うん」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

よしこ「いくよ」ｶﾁｯ

よしこ「っつ！」

はなまる「？ よしこちゃん？」

よしこ「これでんき流れた……」ｸﾞｽﾝ

はなまる「ドッキリグッズだったんだね」ﾌﾑﾌﾑ

よしこ「いたいぃ……」ｸﾞｽﾝ

はなまる「どれどれ」ｶﾁｯ

よしこ「あっ」

はなまる「いたっ！」

よしこ「なんでわかってるのにやったの？」

はなまる「これでよしこちゃんの方にも火がついたずら」ﾆｺｯ

よしこ「はなまるちゃん！」ﾊﾟｱｱｱｱｱｱｱ

はなまる「じゃあ2人でココアシガレット一緒に食べよ？」

よしこ「食べるんじゃなくてたばこをすうの！」ﾊﾟｸｯ

はなまる「そうだったずら」ﾊﾟｸｯ

よしこ「ふぅー」ｽﾊﾟｧ

はなまる「よしこちゃんそれっぽい！ マルも！」

はなまる「ふぅー」ｽﾊﾟｧ

よしこ「はなまるちゃんかっこいい！」

はなまる「よしこちゃんもかっこいいずら！」

はなまる「んー、あまぁい」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

よしこ「なんでたべてるの！？」

はなまる「だってお菓子だし食べないと」

よしこ「でもこれはたばこで――」

はなまる「おいしいずらぁ」ﾆｺﾆｺ

よしこ「……」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

よしこ「あまぁい」ﾊﾟｱｱｱｱｱｱｱｱｱ

はなまる「ねー？」

よしこ「あとはー、悪いことと言えば、賭け事！」

はなまる「わるだよぉ……」

よしこ「ここに同じだがしやさんで買ってきたお菓子があります！」

はなまる「すっぱいぶどうにごようじん？」

よしこ「これはね、3つに1つがすっごくすっぱいんだって」

よしこ「すっぱいのを引いちゃったら1つ言うこと聞く！」

はなまる「のぞむところずら！」

はなまる「あれ？ でも2人なのに3つってどっちも引かなかったら？」

よしこ「そのときは引き分け！」

よしこ「じゃんけんして負けた方が食べていうことを1つ聞く！」

はなまる「なるほど、ぬかりないずら」

よしこ「でしょ？」ﾌﾌｰﾝ

よしこ「じゃあせーので選んで食べよ？」

はなまる「うん、せーのだね」

よしまる「「せーのっ！」」ﾊﾟｸｯ

はなまる「もぐもぐ、おいしいずら」ﾆｺﾆｺ

よしこ「ヨハネもおいしい」

はなまる「そっかーじゃあ引き分け――」ﾁﾗｯ

よしこ「もぐもぐ」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

はなまる「……引いたでしょ？」

よしこ「引いてない」ｸﾁｽﾎﾞﾒ

はなまる「すごくすっぱそう」

よしこ「……。すっぱい」

はなまる「マルの勝ち！」ﾜｰｲ

はなまる「じゃあ1つ言う事聞いてくれるんだよね？」

よしこ「まあ、そういう約束だったし」

よしこ「あんまり難しいことはやめてね？」

はなまる「うーん、難しいかも……」

よしこ「えー？」

はなまる「あのね――」

――――
――
―

ルビィ「善子ちゃんもマルちゃんもかわいいー」ﾆｺﾆｺ

善子「ず、ずら丸ぅ！ 何話してるのよ！」ｶｱｱｱｱｱｱｱ

花丸「だって、ルビィちゃんが聞きたいっていうから」

ルビィ「それで、善子ちゃんはなにをしたの？」

善子「うーん？ 覚えてないんだけど」

花丸「忘れたままでもいいずら」ｸｽｸｽ

善子「なんかもやもやするぅ……」ｳｰﾝ

花丸（だってあの時のお願いは――）

はなまる『ずっと大人になっても仲良しでいてね！』

花丸（今ちゃんと叶えてくれてるから）ﾆｺｯ

おわり