伊吹翼「ミッキー&翼?」美希「ダサイの!」 (71)


P「やったな、美希! 初のファン感謝デーも成功だ!」

美希「ありがとうなの、プロデューサー。プロデューサーのおかげなの」

P「ん? 美希のことだからてっきり当然なのとか言うと思ったけど」

美希「うぅん、もしもあの時、プロデューサーが引きとめてくれなかったら、ミキはアイドルやめていたかもしれないの。だからプロデューサーのおかげなの!」

P「美希……初めのころはどうなるかと思ったが、立派になって……」

美希「プロデューサー、オジサンくさいの」

P「あぁもう……とにかくおめでとう、美希!」

美希「うん!」



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P「よし、乗っていいぞ」

美希「うん」

P「コイツも無駄にならなくてよかったよ」

美希「ミキ、おなかへったの。おにぎり食べていい?」

P「よくサイドカーでメシ食えるな」

美希「ジェットコースターでも食べられるよ」

P「そりゃすごい。こんどやるか」

美希「せんせーに怒られたの」

P「そっか」

美希「ねぇねぇ、何かかけて」


 ——SATURDAY NIGHT So:BLANKEY JET CITY


美希「何この曲?」

P「ブランキーのSATURDAY NIGHTなんだけど……俺より一つ上の世代のバンドかな。高校で先輩に勧められてハマったんだ」

美希「ふぅん、なんか不思議な音なの」

P「な、でも疾走感あってかっこいいんだよな」

美希「ふふっ、今のミキとプロデューサーみたいだね」


美希「ねぇ、プロデューサー」

P「なんだ?」

美希「ミキね、また新曲歌いたいな」

P「おいおい、ヴァンパイア出したの二週間前だぞ。さすがに間隔短すぎるだろ」

美希「でも、ミキ今は歌うのが楽しいんだ。すぐにでもまたステージに飛び出して歌いたい気分」

P「しばらくはイベントの出演がメインでスケジュールとってるからな、すぐにはできないよ」

美希「むぅ……まあ、しょうがないの、我慢してあげる」


P「ただいま戻りましたー」

美希「戻りましたなのー」

黒井「遅いぞへっぽこ!」

P「うわっ、く、黒井社長!?」

黒井「会場からここまで十分で戻ってこれる距離だろう。道草でも食っていたのかね?」

美希「違うの、食べたのはパフェなの」

P「こ、こら美希!」

黒井「ほほぅ、へっぽこのくせにいっちょ前にサボる暇があったのか」

P「す、すみません……あと、へっぽこって言うのやめてください」

黒井「フン! アイドル一人売り出すのに4ヶ月もかかる奴などへっぽこのぱっぱらぱーで充分だ」

美希「むー」

P「ところで、何か用ですか……?」

黒井「今日はへっぽこの貴様にさらなる試練を与える」

P「えぇ!?」

黒井「おい、入ってきたまえ」


翼「はじめまして! 伊吹翼です! これからよろしくお願いします、プロデューサー!」

美希「——ッ!」

P「あ、どうも……え?」

黒井「今から、貴様は二人のアイドルを担当するのだ」

P「え、えぇ……」

美希「ダメなのー!」


P「み、美希!?」

美希「プロデューサーはミキのプロデューサーなの! ミキだけをプロデュースするの!」

黒井「だまらっしゃい!」

美希「きゃんっ!」

黒井「これは決定事項だ! へっぽこ同士なかよくやるがよい! 私はjupiterと打ち合わせがあるから、失礼する」

P「は、はい、お疲れ様です……!」

美希「い〜っだ!」


P「やれやれ……」

美希「む〜」

翼「あの〜、星井美希、先輩ですよね?」

美希「そうだけど」

翼「私、大ファンなんです! デビューした時から!」

美希「ふーん、そうなの」

翼「私、ミキ先輩と一緒がいいから、この事務所受けたんですよ〜!」

美希「……ミキ先輩?」

翼「はいっ! ミキ先輩です!」


美希「プロデューサー、ミキ、センパイなの?」

P「ん? あ、あぁ、そうだな……ちなみに伊吹さんは今いくつ?」

翼「今年で十四になります! 中二です!」

P「じゃあ、美希が業界的にも、年齢的にも先輩だな」

美希「ふ、ふーん……センパイかぁ……」

翼「よろしくお願いします、ミキ先輩!」

美希「し、しかたないの! センパイのミキがめんどーみてあげるの!」

P「ちょろい……」

美希「何か言った?」

P「いや、なにも……それにしても」

翼「?」ポヨン

P「これは……」

美希「む! プロデューサー、どこ見てるの!」


P「な、なんだ! なにも見てないぞ!」

美希「うそ! 翼ちゃんのおっぱい見てたの!」

翼「えぇ!? ホントですかー!」

美希「プロデューサーのえっち!」

翼「えっち〜!」

P「あぁ、もう……! ごめんなさい、見ました!」

美希「ハクジョーしたの! やっぱりえっちなの!」

翼「わ〜! やっぱりプロデューサーさんも男の人なんですね〜!」

P「だ、だって、そりゃなぁ……」


翼「ふふ〜ん、けっこー自信あるんですよ。85です」

P「は、はちじゅうごっ!?」

美希「ね、ねぇねぇ、プロデューサー! ミキっていくつだった!?」

P「た、たしかデビュー時に測った時は84だったと……」

美希「ガーン! なの……」

P「お、おい、美希……」

美希「くっ。プロデューサー、測ってなの!」

P「な、なにを!」

美希「ミキのおっぱい、測ってほしいの!」

P「バカ、何言ってんだ! ここで脱ぐんじゃない!」


 とりま。


 ここに至るまでに、

 春香「プロデューサーさん!」五十嵐隆「」ビクッ
 ↓
 五十嵐P2期(打ち切り
 ↓
 律子にP業取られていく話(無理
 ↓
 赤羽根Pと同期入社して同上(無理
 ↓
 翼を普通にプロデュースする話(つまらん
 ↓
 春香を調教する(おっき
 ↓
 いまここ!

 下から4つのやつは一枚書いてめんどくさくなってやめた。
 これもめんどくさくなる前に終わりにしないと。

 この二人は難しいこと考えないでいいからね、楽しいね。

 翼ちゃんが人気ないのはおかしい。だから俺のものな。


期待

ブライダル翼かわいすぎ

おにぎり


美希「あふぅ」

P「——で、担当プロデューサーとして、まず伊吹さんのパフォーマンスを見せてもおうと思う」

翼「はーい。あ、ちょっと待ってください!」

P「どうしたの?」

翼「私のことは、翼って呼んでください!」

P「えっ?」

美希「むっ」

翼「ミキ先輩は名前で呼んでもらってるのに、不公平だと思います!」

P「そ、そうか、じゃあ、つば——」

美希「ダメなの!」

P「ぐはっ!」


翼「えぇー、ダメですか〜?」

美希「ミキも最初は苗字だったもん! これはゲーノー界のオキテなの!」

P「そんな決まりはないからな、始めようか、翼」

翼「は〜い!」

美希「そんなのってないの!」


P「うーん……」

翼「えへへ、どうですか、今日はうまくいった気がしますよ!」

P「ヴィジュアルとダンスは美希と比べて問題ないな……あとは、ヴォーカルも問題ないんだが……」

翼「ホントですか!? やったー!」

P「ヴォーカルだけなら、な」

翼「へ?」

P「ダンスと絡むとどっかとんでいく」

翼「飛んでいく?」

P「言ってしまうと、ヘタになる」

翼「えぇ!?」

P「見ろ、美希を」

翼「はい?」

美希「すぴー……」

P「途中までは起きていたが、寝てしまった」

翼「ひぇー……」

P「しばらくはダンスとヴォーカルを中心にレッスンを受けてもらおうと思う」

翼「はいっ!」


P「ほら、美希、起きろ」

美希「んあ……」

P「はあ……こりゃまたしばらく起きないな……」

翼「ミキ先輩が寝ると起きないってホントだったんですね〜……」

P「不思議と本番前にはしっかりするんだけどな……」

翼「オンオフの切り替えがはっきりしてるんですね」

美希「ふぴ……にぃ……」

P「……なぁ、翼」

翼「なんですか?」

P「同世代の子として、美希ってどう思う?」

翼「そりゃあもうすっごいですよ! クラスじゃ、ファンじゃない子はいないぐらいです! とても一個上とは思えないです!」

P「そうだよな……共演するアイドルと比べても、全然ちがう」

翼「TV越しでも、生で見ても、やっぱりミキ先輩はオーラがちがいますっ!」

P「正直言って、その美希についていくって大変だと思う」

翼「がんばります!」

P「……そっか、がんばれ」

美希「ん……」


P「お、美希、起きたか」

美希「あふぅ」

P「今日はいったん上がりにしよう。明日また今後の方針について話し合おう」

翼「はーいっ!」

P「それじゃ、着替えてきてくれ」

翼「はいっ!」

P「……ふぅ」

美希「ねぇね、はに……っ!」

P「なんだ? はに?」

美希「な、なんでもないの! プロデューサーなの!」

P「お、おう、なんだ?」

美希「え、えっと……これからもよろしくね! なの!」

P「あ、あぁ、よろしく頼む」

美希「……ふんっ」

P「え、えぇぇ……」


 ちょっと方向性定まってきた。
 よーし、がんばるぞー。

乙!
ガンバレー


美希「翼ちゃんをテスト?」

P「あぁ、美希は三日後からスケジュールがキツくなるから、その直前に翼をテストする」

翼「うぅ〜、テストって聞くと頭が〜……それって、どんな感じですかぁ……?」

P「それは、まあ、昨日のパフォーマンスの延長みたいなこともやるけど、合格点としては美希についてこられるかどうか、ってところだな」

美希「ミキに?」

P「あぁ、合格だって判断できれば、翼は美希のスケジュールに参加してもらう」

美希「!?」

翼「えぇ〜! ほ、ホントですかー!?」

P「ただし、もし不合格だった場合、美希のスケジュールが落ち着くまで、少なくとも一ヶ月以上はレッスン漬けだ」

翼「う、天国か地獄かってことですね……でも、なんだかやる気が湧いてきました〜!」


P「それじゃあ、さっさとレッスンだな! 翼、ダッシュだ!」

翼「は〜い、いってきま〜す!」

美希「……むぅ」

P「ん? どうした、美希?」

美希「翼ちゃんはズルいの」

P「ズルい?」

美希「ミキ、あんなにがんばってようやくTVに出られるのに、翼ちゃんはもう出るの、ズルいの」

P「あぁ、そうか……でもな、キツいんだ」

美希「キツい?」

P「さっきも言ったが、三日後から美希は出ずっぱりになる。俺も一緒について回らないといかん。としたら、翼も一緒に連れて行くかしないといけない」


美希「だからテストするの?」

P「そうだ。翼が美希についていけるならそれでいい。逆についていけないなら、連れて行くだけ無駄になってしまう。翼には酷いかもしれないけど、みっちりレッスンを受けてもらう」

美希「ふぅん……それじゃミキ、レッスンに行くの」

P「おう、お疲れ……って、えぇぇ!?」

美希「なに? うるさいの」

P「だってお前、レッスンって……」

美希「そうだよ」

P「お前、頭打ったか? 今まで自主トレなんかしたことなかったろ?」

美希「自主トレくらいあるもん! プロデューサーはミキのことバカにしてるって思うな!」

P「す、すまん……だが、午後からオフでいいんだぞ? もともとその予定だったし……」

美希「……ミキは、翼ちゃんが追いつこうとしてるのを、ただ待ってるのはイヤなの。二日で追いついてくるつもりなら、美希は三日分も前に進んであげるの」

P「そ、そうか……がんばれ」

美希「うん、すっごいところ見せつけてあげるの、あはっ☆」


P「あの美希が自主トレとは……うーむ、世の中変わるもんだ……」

黒井「そして貴様はこんなところで油を売っていていいのか?」

P「うぅお社長!?」

黒井「アイドルがレッスンをするというのに、貴様はのんきに書類仕事かね、へっぽこプロデューサー」

P「そ、そんなこと言われても、これ、明日の午前中までに設営資料を送らないと……」

黒井「この愚か者めが、だから貴様はへっぽこなのだ!」

P「え、えぇ……」

黒井「そんなものはアイドルが帰ってからやればよろしい」

P「そ、そんな……!」

黒井「心配するな、残業代くらいは出してやる。分給10円。おぉ、なんと良心的ではないか」

P「あの、ここ入ってから日中に事務をした記憶がないんですけど……」

黒井「そんなことをしている暇があったらアメの一つでも配りに行きたまえ」

P「ここ、ブラックですよねぇ……」

黒井「当たり前だ。ここは961プロなのだからな!」


P「そしてレッスン場に来るわけだが……」

美希『プロデューサ〜! 見ててね〜!』

P「すまん、美希。961プロはブラックだから、社内で書類を作ってはいけないんだ。わざわざ自費でノートPCを買って、アイドルを見ているフリをしてこそこそ作らないと間に合わないんだ」

美希『〜♪ 〜♪』

P「ん……でも、美希、前より歌がうまくなったか……? いや、最近は歌だけを聞くってのがなかったからな……」

美希『〜♪ 〜♪』

P「ふぅ……集中集中」

黒井『〜♪ 〜♪』

P「おぉっ、さすがTV……照明使い放題っていいなぁ……こんなことも……こんな使い方も……うぅおっ、た〜のしっ!」

美希『〜♪ 〜♪』

P「カメラはいち、にぃ、さん、よん……うほっ、こんなところにもある」

黒井「言えば増やせるぞ」

P「マジか! すっげー、そりゃイメージ上がりまくるわー……」

黒井「フン、我が社の潤沢な資金をもってすれば、その程度の工作など朝飯前だ」

P「すっげー、さすが業界の異端児、961プロ。そんなことに金使ってる暇あったら俺の給料増やせってーの」

黒井「今すぐゼロにしてやろうか?」

P「はぁ? …………」

黒井「……楽しそうだな」

P「……ハイ、トッテモ」

黒井「仕事だ、今すぐに」

P「ウィー」


P「ミキミキー」

美希「あっ、プロデューサー!」

P「ハロー、セッカクノ自主トレ中ニゴメンネー」

美希「プロデューサー? なんか変だよ?」

P「961社長ニー、オ仕事モラッチャッタヨー、今スグー」

美希「えぇ、今すぐなの?」

P「ラジオノー、代打ー。961ラジオー、歌ジオー」

美希「歌ジオって、あの、ぶっつけ本番で一曲歌うやつ?」

P「ウン、ソウ」

美希「ホントに? それならミキ、出てもいいな!」

P「ソレジャ、スグ出発ダー。アハハー……来月どうやって暮らそう……」


「おっハローなのー☆ あはっ☆ 今日の歌ジオは、ミキなのー!」

「えっ? ミキじゃわからないって……? えーっとね、ミキは、星井美希なの☆ 961ラジオ聞いてる人なら、まあわかると思うの!」

「えっとね、この時間の、今までのヒトはね、なんかね、交代? うん? え? これ言っちゃダメ? うん、今日から、この曜日、この時間はミキの時間になるの!」

「このコーナーは、知ってると思うけど、ミキが好きな曲を一つ、一番だけだけど、生で歌うコーナーなの」

「でもね、ミキのプロデューサーがー、全部選曲するーって聞かないの」

「ひどいと思うな! プンプンなの! え? もう歌う時間? わかったの。それじゃあ聴いてちょうだい。最初の一曲目」

「BUMP OF CHICKENさんの、東京賛歌」


 今日はここまで。

 仕事帰り、駅のホーム、缶ポタージュと東京賛歌。

 昨日、泣いた。


翼「だいすきハーニィー」

 「ちょっと力みすぎねぇ。ハニーの伸ばすところとか」

翼「は〜いっ。だいすきハーニぃー」

 「うんうん、甘くてちょっと切ない感じ。出してね」

翼「は〜いっ♪」


 「ワン、ツー、スリー、ワン、ツー、スリー」

翼「はいっ♪」

 「おっ、今のターン良かったよ。ただ、ちょっと速いかな」

翼「わかりました〜」

 「どうする? 一回休憩する?」

翼「えっ、まだだいじょうぶですよ、いけます!」

 「それじゃあ、通しでやって休憩にしましょう」

翼「は〜い♪」


翼「えへっ♪」

 「はい、次こっちでー」

翼「はいっ、どうですか〜?」

 「いいですよ〜。もうちょっと前かがみで」

翼「こうですか〜?」

 「いいよいいよー」


P「あ、鼻血出てる……」


P「お〜い、翼。今日はもうあがりでいいぞ」

翼「あっ、プロデューサーさん! えへへ、もうちょっとやってていいですか?」

P「おいおい、今日はもう五時間やり続けてるじゃないか」

翼「だって、すっごく楽しいんですよ〜! こんなに楽しいこと、やめられません!」

P「楽しい、か……すごいな翼は……に、比べて」

美希「……っ! ……っ!?」

P「こっちは完璧にノックダウンだ」


P「おい、大丈夫か美希?」

美希「……っ」

P「あー、言葉にならんか。ほれ、水」

美希「んく……はぁ……」

P「生きてるか?」

美希「……なんなの?」

P「なにが?」

美希「翼ちゃん……なんで元気なの……?」

P「そりゃあ、スタミナの差かなぁ……」


美希「スタミナ?」

P「お前、ランニングとか、体力向上サボってたろ」

美希「だって……足太くなっちゃうんだもん……」

P「まあ、その差だな。翼、ああ見えても陸上とかやってたみたいだし」

美希「走ればいいの……?」

P「そうだな。それが一番手っ取り早い。最近流行ってるだろ、インナーマッスルの鍛えるってやつ」

美希「……」

P「しっかし、美希が自分から筋トレとはなぁ……そんなに翼に追いつかれるのイヤか……うっ」

美希「翼ちゃんはカンケーないの」


翼「おつかれさまでしたー!」

P「おつかれ。結局あれから二時間プラスか」

美希「はふぅ……」

翼「えへへ〜、もうお腹ぺっこぺこですよ〜」

P「それじゃあ、食べに行くか? 明日テストだし、鋭気を養ってもらわないとな」

美希「——!!」

翼「えぇ〜! ホントですかぁ!? それじゃあ私、肉食べたいです、肉!」

P「肉かよ! 肉は高ぇよ!」

翼「にく〜!」

美希「み、ミキも! ミキも行くのー!」


 今日はここまで

 幸せになりてぇ



翼と美希に挟まれて幸せになりたい


 ——きゅん! ヴァンパイアガール Vo:伊吹翼


翼「どうですか!?」

P「やっぱりヴァーカルに不安が残るが……十分及第点だ。美希にもついていけるだろ」

翼「ということは——」

P「合格だ」

翼「やったーっ! やりましたよ、ミキせんぱ〜い!」

美希「おめでとうなの」

P「明日すぐ本番だからな。すぐ美希と合わせようか」

美希「プロデューサー、待って」

P「なんだ?」

美希「その前に、一回ミキを見てほしいの」

P「え? だが……」」

美希「おねがい」

P「わ、わかった」


 ——ふるふるフューチャー Vo:星井美希


P「っ! ——!?」

翼「ふわっ……」

P「なんだ……今までのと全然違う……力強さというか……」

翼「わ〜……」

P(いや、今までの良さを残したまま、芯の通ったパフォーマンスになっている……)


美希「どう、プロデューサー?」

P「美希! お前すごいじゃないか!」

美希「えへん、ミキはやればできる子なんだから」

P「よしよし、そのやる気がなくならないうちに、翼と合わせるぞ」

美希「えっ? なんで?」

P「なんでとはなんだ、まさか一曲でばてたわけじゃないよな」

美希「ちがうの! ミキ、すごいんでしょ?」

P「ああ、すごい。同世代、いや、そこらへんのアイドルじゃあもう歯が立たないよ」

美希「じゃ、じゃあ翼ちゃんとやってもついてこれないって思うな!」

翼「み、ミキ先輩……」


P「そんなことないぞ」

美希「プロデューサー!?」

P「俺は、No.1は美希だと思ってる」

美希「う、うん……」

P「だが、No.2は翼だとも思ってる」

美希「!?」

翼「ホントですか!? プロデューサー!」

P「あぁ! たしかに、美希はすごかったけど、翼だってたった二日で昨日までの美希に追いついたんだ。それをデビューさせないなんて言ったら俺はまた社長にネチネチ言われちまうよ」

翼「あはは、たしかに〜」

美希「……」


P「……美希、やっぱりイヤか?」

翼「ミキ先輩……私と一緒はイヤですか?」

美希「んーん、翼ちゃんは大好きなの」

P「それじゃあ、ソロが良いってことか?」

美希「……プロデューサーは、やっぱりまだミキのことわかってないって思うな」

P「えぇ……?」

美希「プロデューサー、言ったよね? ミキに、とにかく一回でいいから、本気でやってくれって」

P「……あぁ」

美希「そうしたら、プロデューサーも本気でプロデュースしてくれるって……もっとキラキラさせて、ワクワクさせてくれるって」

P「言った。忘れてない」

美希「翼ちゃんと一緒でも?」

P「一緒なら、もっとキラキラできる。そう思った」


美希「……」

P「……美希」

美希「…………」

P「美希?」

翼「ミキ先輩?」

美希「……くぅ」

P「?」

翼「?」

美希「すぴぃ……」トスッ

P「えっ? お、おい美希、どうした!?」

翼「寝てます! プロデューサー、ミキ先輩、寝てます!」

P「考えすぎて、か? いや、知恵熱みたいなもんか?」


P「それじゃ、翼、美希が起きたらよろしくな」

翼「はいっ! お任せください!」

P「ふぅ……」

黒井「話はまとまったかね?」

P「あ、社長。今日は普通に登場しましたね」

黒井「また減棒喰らいたいのかね?」

P「イエ、ソンナコトハ!」

黒井「ふん!」

P「あの、黒井社長は、こうなることを予想していたんですか?」

黒井「予想だと?」

P「美希に足りないものはやる気、というか仕事に全力であたる心構えというか、そういうものです。それを翼というでかい後輩を与えて刺激する……そういう意図だと思いましたが」

黒井「ふん、くだらん。へっぽこをへっぽこ同士で組み合わせてどうにかしてやろうというありがた〜い配慮だ」

P「そうですか……ありがとうございます」


美希「……」

翼「ミキ先輩、起きてますよね?」

美希「……くぅ」

翼「起きないとくすぐっちゃいますよ〜」

美希「むぅ」

翼「わかりますよ〜、プロデューサー鈍いですからね〜」

美希「翼ちゃんはナマイキなのっ」

翼「えへへ〜」

美希「言っとくけど、ミキはそんなんじゃないのっ」

翼「え〜……?」

美希「翼ちゃんはナマイキなの〜っ!」

翼「きゃ〜!」


 今日はここまで

 ちゃんと眠りに就きたい


P「今日から仕事になる訳だが……」

翼「は〜い〜」

美希「なの〜」

P「お前らだらけすぎだろ!」

翼「いやぁ〜燃え尽き症候群と言いますか〜」

美希「真っ白なの〜」

P「はあ……とりあえず、二時間後にテレ長でサウンドステーションの収録だ」

翼「サウンドステーション!?」

美希「Sステなの!?」

P「あぁ、毎週金曜日八時のSステだ。そのIdolステーションに出演する」

美希「すごいすごい! いきなりゴールデンなの!」

P「もともとは社長がジュピター用にとってきた枠をもらったんだけどな。地方巡業の前にキー局のゴールデンに出ておけば、すごいピーアールになるぞ」


翼「うぅぅ〜、でも、いきなりあんな大番組に出るとなると、きんちょーが……」

美希「生放送でタマさんになんてお話しすればいいのかわかんないの……」

P「あー、このコーナーな。知ってる人は知ってるんだが、事前収録だ」

翼「えぇ!?」

美希「でも、生でタマさんとお話ししてるよ!」

P「あれは、台本であらかじめ質問が用意してあるんだよ。生電話風収録って訳だ。もうちょっといえば、コードギアスでルルーシュがシュナイゼルに使った手だ」

美希「じゃ、じゃあ、お昼のいいかもも!?」

P「あれは生だよ。前日にちゃんとアポ取ってあるけどな」

翼「へぇ〜」


美希「あれ? プロデューサー、車なの?」

P「翼が増えたからな」

美希「あはっ♪ ムダになっちゃったね」

P「カバンを運ぶだけのサイドカーになっちまった」

翼「あ、あの〜プロデューサ〜……」

P「なんだ?」

翼「私、車はちょっと〜……」

P「えっ、まさか……」

翼「酔っちゃうっていうか、気持ち悪くなっちゃうかなって……」

P「マジか、ダンスやってるのに?」

美希「ダンスは関係ないって思うな」


P「まさか、乗り物全般ダメか?」

翼「いえ、車だけというか、匂いがダメで〜……」

P「あー、匂い、匂いかー……あー……とりあえず、窓前回で、消臭力とマスクでどうにかなるかな」

美希「ミキの香水使う?」

P「香水は残り香が熟成するとなー……とりまアニキ持ってこい、アニキ」

翼「アニキって誰ですか?」

P「バカ、アニキって言ったら消臭力に決まってんだろ」

翼「あぁ〜、アニキですね」

美希「意味がわからないの」

翼「私、HEAT CAPACITYが好きです」

P「いいね。俺は魔弾だよ」

翼「PVいいですよね〜」

P「ていうか、ライブがやばすぎる」


翼「あ〜、私ライブって行ったことないんです!」

P「そっか、チケット高いもんな」

翼「あと、パパがそんな時間まで外に出ちゃいかーん! って!」

P「あー、そっか。心配だろうなぅわっひゃおぅ!!」

美希「つーん」

P「美希! お前、人の中にっ、消臭力かけるんじゃねぇ!」

美希「さっさと出発するの!」

翼「あはははは!」

P「翼、笑ってんじゃねぇ。あぁ、めっちゃスースーする……」

翼「あ、ここまですれば、もう匂いしないですね」

P「だいじょうぶそうか?」

翼「はいっ! バッチシです!」


 ——please,please So:SOPHIA


P「そうだ、二人とも、台本に目通しておいてくれ。ていうか覚えてくれ」

美希「覚えるの?」

P「翼のデビューだからな。シナリオ組んだ」

美希「シナリオ?」

P「もともと、美希はソロで売り出す方針で、ホームページや雑誌もそれでイメージ作ってもらってたんだけど、これから翼と一緒だから、Sステでそれを思いっきり前に出す」

美希「うんうん」

P「翼と組む理由として、美希が発掘した。ってことにする」

美希「発掘?」

P「翼は最初、オーディションに落ちたけど、美希がお願いして引き上げたって感じだな」

美希「なんかめんどくさいの!」

P「そう言わないでくれ。翼が失敗してもって保険でもあるんだから」

翼「私、きんちょうなんてしてませんよー!」

P「お前さっき緊張してるって言っただろ。ていうか喋んなくなってるし」

翼「いえ、なんかもうちょっとアレが……」

P「速ぇよ! え!? ホントに弱いのか!?」

翼「うー、車の中で本読むと大変なことになるんでした〜」

P「しょうがない。ちょっと飛ばすぞ」



美希「それでね〜、翼ちゃんはあんまり歌が上手じゃないの」

翼「ミ、ミキ先輩〜」

美希「でもでも、すっごく特訓したから、しっかり聴いてほしいな」

翼「は、はいっ! 一生懸命がんばりました!」


 「はーいオッケーでーす!」

 「次20分後、本番いきまーす!」


翼「あ、そっか〜、まだリハーサルなんですね」


監督「翼ちゃんだっけ? すごいね〜、美希ちゃんに見劣りしないよ」

P「はい! これからバシバシ売り出していきますよ!」

監督「次は本番に出られるようにがんばってよ」

P「ありがとうございます!」

翼「プロデューサ〜」

美希「お疲れさまなの〜」

P「おう、おつかれ。こちら、今回の監督の方だ。挨拶して」

美希「よろしくおねがいしますなの」

翼「よろしくおねがいしま〜す!」

P「すんませんすんません」

監督「いやいや、元気にあいさつしてくれるだけマシですよ……ねぇ、キミたち……ねぇ、この子たち、なんて言うの?」

P「はい?」

美希「ミキなの!」

翼「伊吹翼で〜す!」

監督「いや、そうじゃなくて、えーっと、ユニット名」


美希「ユニット名?」

翼「なんですかそれ?」

P「あ、あー……すっかり忘れてた……」

監督「(仮)でいいんで、とりあえず決めていただいていいかな。下にテロップつける時、かっこつかないでしょ?」

P「美希と翼だから……うーん……ミッキー&翼とか?」

翼「ミッキー&翼……?」

美希「ダサイの!!」

P「どぅえ!?」

美希「最高にダサイの! 有り得ないって思うな!」

翼「ていうかパクリですよね〜」

監督「さすがにそれは怒られちゃうね〜」


美希「ミキ的にはー、もっとズバッとして、キューッ、トな感じのがいいな」

P「わかった。思いついた」

美希「ホント?」

P「Baby-Face」

翼「ベイビーフェイス?」

P「体だけはいっちょまえなくせして甘ったれなお前らにぴったりだろ」

美希「むー」

P「ほら、お前らちょっとこっち来い」

「「?」」

P「すんません、明かり一個くださーい」

監督「おーい。ほいどうぞ」

P「ありがとうございます。ほら、撮るぞ。思いっきりほっぺたくっつくくらい近づいて」

美希「こう?」

P「よし、撮るぞ、笑えよ、ベジータ。はい、おっけ。ちょっと待ってろ」

「「?」」


P「ん、こんな感じか」

美希「なになに?」

P「見てみろ」

翼「わぁ〜」

美希「プリクラみたいなの〜」

P「はい、文句ないってことで、Baby-Faceで決定な。ていうか、一個思いつくと、他が思いつかん」

美希「いいよ、ミキ、気にいっちゃった♪」

P「よし、じゃあ、本番はそれでお願いします」

監督「あいよ!」


P「ん、ちょっと失礼——はい、えぇ、どうも、えぇ、順調です。え? えぇ!? そ、そんな、だってすぐなんて……え、ちょっ……」

美希「どうしたの、プロデューサー?」

P「社長から……これ終わったらすぐ別の仕事、来週のTVchanの表紙を撮れって」

美希「えぇ〜っ!? ミキ、これ終わったらラジオだよー! しかも三本録りなのー!」

P「すまん。しかし、社長も困るな。今日からスケジュールきつく入れますよって行ったのに……」

美希「ぶー! ミキは疲れたのー! ストライキなのー!」

P「まー、とりあえず、後のこと考えて翼中心でいくか」

美希「えっ!?」

P「翼、初日できついと思うが、頼めるか?」

翼「はいっ! いけます!」

美希「じゃ、じゃあミキもやるの!」

P「いや、疲れてるだろ?」

美希「まだ疲れてないもん!」

P「お前、さっきと言ってることが違うぞ」

美希「もうなおったの!」

P「なおすもんじゃないだろ」

美希「む〜」


P「休める時には休むのがプロってもんだよ。ほら、本番始まるぞ」

美希「やっぱりプロデューサーはわかってないの! 激おこプンプン丸なの!」

P「ほんのり屋」

美希「——っ」

P「疲労回復には甘いものがいい言うなぁ」

美希「プロデューサー」

P「なんだい?」

美希「こっちきて」

P「なんだなんだ?」

美希「しゃがんで、ミキと同じくらいまで」

P「こうか?」

美希「えぃっ!」バチーン!

P「ふぶぉっ!」

美希「あはっ☆ プロデューサー、変な顔なの」

P「ほ、ほ前ふぁ」

美希「約束だからね、プロデューサー♪」


 今日はここまで。

 次でいちおう、次スレの引き作って終了。

 翼のキャラがどんどん開発されていく。
 ちなみにグリマスやったことないんで、今さらながらご容赦。

 食べすぎた。

次スレ行く必要なくね?


P「ほら、急げ! はやく乗れ二人とも!」

翼「もう動けませ〜ん!」

美希「動きたくないの〜!」

P「次は古郷村でミニフェスだ」

翼「ダメ〜!」

美希「死ぬの〜!」

翼「疲れました〜!」

美希「おなかへったの〜!」

翼「おふろはいりた〜い!」

P「古郷村まで二時間で……えっと、三時間は休めるな」

美希「いやーっ!」

翼「オニ〜ッ!」

美希「アクマ〜!!」


P「さぁ、着いたぞ」

美希「なんにもない村だね」

翼「ケータイの電波が一本ですよ」

美希「こんなところでライブできるの?」

P「らしいな。765プロが前にライブやって、それが好評らしくて、町おこしならぬ村おこしみたいな感じで始めたらしい」

美希「それじゃあ、765プロも来てるの?」

P「ん、そうだな。フェス形式だが、メインはやはり765プロだ」

美希「千早さんと竜宮も来てるのかな?」

P「あー、竜宮はたぶん来てないな。ポスターないし」

美希「それじゃあ、千早さんは?」

P「わからん」

美希「それじゃあ、探してくるのー!」

P「あ、あいつ……」

翼「千早さんって、如月千早さんですか?」

P「あぁ、まあ、今こうして美希がアイドルやってるのも、彼女のおかげっていうか……」

翼「へぇ〜、そうなんですか。あれですよね! 765プロの台風ライブで竜宮が来るまで20分歌いっぱなしって!」

P「あぁ……って、美希を連れ戻さないと!」


P「おっ、いたいた。おーい、美希ー」


 「ミキ、そんなことしてないもん!」


P「……美希?」


 「じゃあ、先週のTVchanの表紙はなんだよ!」

 「ちょっと、真……」

 「あの表紙はボクたちが先に撮ったのに、直前で961プロが差し替えたんだろ!」

 「そんなの知らないもん!」


P「おい、美希! なに騒いでるんだ!」

美希「——ッ! ハニ——プロデューサー!」

P「お、おい、どうした……?」

美希「プロデューサー、ミキ、ズルしてないよね!? 横取りなんてしてないよね!?」

P「ま、まて! ちょっと待て! とにかく落ち着け!」

千早「真も、少し落ち着いて」

P「いったいどうしたんだ、如月さん」

千早「それは……」


 「真! 千早! 大丈夫かー!?」

 「千早ちゃーん!」


真「あ、プロデューサー!」

P「765プロのプロデューサー……?」

赤羽根「はあ、はあ……二人とも、大丈夫か……」

P「お前、赤羽根か……?」

赤羽根「えっ? ……あっ」



 第一話 完

 



 次回予告


 テテテテン


 「「「「来週のアイドルマスターは!?」」」」


「こんにちわ〜! 伊吹翼で〜っす!」

「いきなりアイドルデビューしちゃった私ですけど、すっご〜っく楽しくって! ホントに良かったな〜って思います!」

「かわいい服も着れるし〜、あこがれのミキ先輩といっしょにダンスも歌も……きゃ〜っ!」

「でも、順風満帆に思えたアイドル人生もいきなり波乱の予感です!」

「プロデューサーさんと、765プロのプロデューサーさんがどうやらお知り合いみたい!

「それに、私たちが765プロさんのお仕事を取っちゃったって……」

「ところで思うんですけど、私、活躍してますか?」

「第二話は�ライバル&ライバル�です」


 「「「「お楽しみに〜!!」」」」


「今度こそ、鬱展開になりませんように!」



 次回予告(WEB版)


 テテテテン


 「「「「来週のアイドルマスターは!?」」」」


「ねぇねぇ、プロデューサーさん! こんな子拾いました〜!」

「いぶっ☆」

「この子、なんだか私に似てますね。ね〜、私がお世話してもいいですか〜?」

「いぶっ☆」

「ほら〜、この子もこう言ってますし〜! ねっ?」

「い〜ぶっ☆」

「やった〜! えへへ〜、名前は、いぶ! よろしくね!」

「い〜ぶいっ☆」


 「「「「お楽しみに〜!!」」」」


 疲れたんですよ、言わせんな恥ずかしい。

 ちゃんと書き溜めたらスレ立てるので、その時はまたお願いします。

 ツンデレな美希かわいいなぁ。

 ひっかきまわす翼かわいいなぁ。

 でもぷちますはもっとかわいいなぁ。

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