みほ『ボトムズ道?』 (185)

SSは初めてです。オリキャラが出てきますので不快な方には申し訳無いです。
ガルパン風に言うならノリと勢いで書きました。
ガルパンはアニメ、OVA、劇場版は見ました。ボトムズはスパロボの知識しか無いです。
駄文ですが少しでも楽しんでいただいたら幸いです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1469354806

『自分達が戦車と試合をですか?』
その話を聞いたのは夏だった戦車道の全国大会が初出場の大洗女子学園の優勝の話題で持ちきりだった時の暑い夏だった。

『戦車と試合?話が見えませんが?』
自分は文部省の役員にそう言った。それは自分の立場に居たら誰でもそう答えたと思う。戦車道なんて男である自分にはまるで縁も所縁も無い話なのだ。まるで違う世界の事。

役人『ふむ、君がそう言って難しい顔をするのは無理も無いか、しかし噂通り顔に感情が出るようだね君は?』

『はあ、そんなつもりは無いのですが・・・すいません』
また顔に出てしまったか悪い癖だなきをつけなくちゃな・・・だけど折角定時で上がれるトコロを急に呼び出されてこんな素っ頓狂な話をされれば嫌な顔の一つもしたくなるよ

役人『こうして急に君を尋ねて来て回りくどく話すのも悪いからね単刀直入に要件を言おう。
来週の土曜日に大洗女子学園と試合をしてもらいたいのだ。秋人洋一(あぎとよういち)君。』

ボトムズは「最底辺」みたいな意味で、作品に出てくるロボットは「AT(アーマードトルーパー)」だ。
「AT道」なら分かるが「ボトムズ道」だと「紙切れ一枚より安い命で最前線の地獄をたらい回しにされる道」みたいな意味になるぞ。

アギト『いやいや全然話が見えませんよ??第一自分は男ですよ?それに自分らはAT乗り、所謂ボトムズ道なんですよ?戦車とATの試合なんて聞いた事も無いし出来るわけありませんよ?』
自分はあまりに唐突な内容に政府の役人に感情的に発言してしまった。
戦車道は古来より女性のたしなみであり伝統ある家芸だ。たしか昔は茶道と華道とならび称されていたらしい。いやでも最近はまた人気が出てきているのかな?
それに対し自分のしているAT道など比べ物にもなら無いのだ

べつに古来からあるものでも無いし伝統も無しましてや男子のたしなみ何て事も無い。ただどちらが倒れるまで戦い相手を倒すだけのケダモノのやる事をしているだけだ。
しかも戦車道とは違い安全じゃ無い。特殊なカーボンで護られているには違い無いのだがいかんせん装甲が薄い構造体なので下手をすれば死ぬ時さえある。まあそれは本当に滅多な事では起きないのだが。
そして何が一番下賤かというとこのAT道はよく賭け事になるのだ海外では熱狂的なファンもいるらしい所謂バトリングという奴だ、古代ローマの奴隷同士で戦わせるコロッセオのAT版かな、其処には莫大な掛け金も動き国も水面下で容認し日々バトリングは続いているのだ。無論戦車道みたいに正式な全国大会や世界大会もありクリーンなトコロもあるのだがバトリングは大手軍事企業の専属パイロットが自社のマシンの威信と宣伝を賭けて出る事も多い。

まあそれで裏の世界に大いに自社のアピールを出来るわけだ。したがってバトリングには莫大な掛け金もさる事ながら正式な試合よりも高価なマシンに凄腕のパイロットが出る事が多いしかも安全に関しては自己責任なので公式戦と違い物凄く間近で試合を観れるのも人気の一つだ。当然だが危険も非常にあり流れ弾などで客が死ぬなんて結構あるのだ。それでも客はそれさえもスリルがあると言い楽しんでいるらしい。もう麻薬とかと同じで中毒なのかもしれ無い。
こんな事だからAT道はボトムズ道(最低野郎の道)なんて呼ばれるんだよなあ。

tvkでボトムズ再放送やってるから見られるなら見とけ

こんな危険なことを高校生にやらせるわけないのは勿論当然であり一部の大学や企業で初めてATに乗り試合に出る事が出来るのだ。
自分も今勤めている会社でATに乗っているわけだか・・・バトリングとか危険な事はしてないけど普通の試合でも偶に怪我はするが。
まあ長くなったが戦車道とは比べ物になら無いほど黒く汚れてしまってるわけでこんな社会人と戦車道乙女が試合など戦車道のイメージダウンは間違いないのだが、それは世界大会を日本で開きたいと言っている文部省にも都合が悪いはず何だか?

役人『君の言いたい事はわかるよ。
今から一つずつ君の疑問に答えよう。まず我々文部省は知っての通り2年後の戦車道の世界大会を日本で開きたいと思っている。そのためにプロリーグも発足させているトコロだ。そしてここからが本筋なのだか世界戦車道連盟の幹部にはボトムズ道のファンも多いそして連盟の人たちはこんなことを前から考えていたらしい戦車道とAT道の異種格闘技はでき無いかと・・・そんなことをすれば戦車道の著名人が黙っているわけないだろうだからアメリカやドイツの戦車道のメッカでは公の場では出来ないだから戦車道のマイナーな我が日本で異種交流戦を試してくれとの事だ。日本でも批判は出るだろうがメッカ程じゃないさ、それに海外に比べればボトムズ道もかなりクリーンだからな。まあ戦車道連盟は断れないさなんて言ったって戦車道の試合で破壊したものの修復の費用はすべてスポンサーでありボトムズ道をしている大企業有澤重工、坂田インダストリー社が出しているのだからな、それにこの試合が上手く行けば世界戦車道連盟は日本での開催を約束してくれると書類を書いてくれたのだ。断る理由はあるまい?』

アギト『成る程、イキナリ戦車道と試合をする理由はソレですか。確かにそれなら断る理由は有りませんね。しかし我々ATの安全の無さは勿論知ってますよね?戦車砲なんてティーガークラスになればソリッドシューターを食らうのと同じですよ?私達にそんなリスクを犯すメリットはありませんよ』

役人『まあ待ちたまえよ話はまだ終わってないんだから。君の疑問はごもっともだよ、でも安心したまえ我々は君達に危険な目には会わせないよ。だたの一介の社員である君は知らないだろうが君のつとめているこの有澤重工でつい最近に新型の合金が開発されたのだよ。これをATの装甲に流用すれば今まで以上に軽量で装甲は重戦車並みの強度になるという訳だ。』

そういう世界観だと納得して頂いたら有り難いです

そんな事をまるで自慢気に話すこの7三メガネ役人に少なからず気分が悪くなった自分の会社の事情も君より赤の他人の私の方が知ってますよと言われているようだった。
しかしその合金が開発されたのが本当なら物凄い事だ。今までATの長年の問題だった安全性が一気に解決するからだ。もし解決するなら今後は学生も気軽にAT道を始められる時代が来るかもしれない。
いつの時代にも男は人型ロボットに憧れるものだから。しかし我が社が開発した理由はAT道の発展に貢献では無く恐らく軍事転用だろうが。
今や国と同じ発言権を持つに至った大軍事企業、それが自分の勤めている有澤重工なのである。

アギト『あの~?』
役人『?何かね』
アギト『もう大体話の全容は分かりました。つまり我々有澤重工ATチームホワイトディンゴが戦車道の全国大会優勝高校大洗女子学園と試合をすればいいという事ですね?』

役人『随分と色々話したがそういう事だ。すでに準備は万端なのでね残念だが断るという選択肢は無いのでよろしくお願いするよ。』
アギト『最後に3つばかり質問を良いですか?』
役人『・・・どうぞ』
アギト『試合のルールはどのように?
役人『まだ確定はしてないがおおよそは戦車道のルールを使う事になるだろう。フラッグ戦になり出場車両はお互い20輌という形で間違いないだろうね』

アギト『では二つ目ですが何故我々有澤重工なのですか?知っての通り今はマスター隊長らは海外遠征していて残っているのは新米AT乗りが大半なんですよ?将棋で言うなら飛車角落ちですよ?』
役人『まあそういう事を思うのも無理は無いだろう。事実キミのチームの主力メンバーの大半が居ないのは事実だ。しかしね今回の試合に出るに至って必要な条件は強さではないのだよ。』
アギト『?』
役人『無論強く無くて困るが今はAT道のイメージ改善を至急にしなくてはならないのでねもっとも世間から人気がありクリーンなイメージの君らホワイトディンゴが選ばれた訳だよ。まさかイメージ改善を図るのに吸血部隊や黒い噂の耐えない坂田インダストリーのチームを使う訳には行くまい?』

ご指摘ありがとうございます。
もう少し読みやすいように頑張ります。

成る程なこれまた上手く利用されたという訳だ。
しかしホワイトディンゴのイメージが良く人気があるのは、我が隊長のマスター・P・レイヤーのおかげなのだ。
圧倒的なカリスマとAT界屈指の指揮能力は戦車道の西住流にも匹敵すると言われている。
自分が最も尊敬する人だ。

役人『それに戦力でいっても問題無いでしょう?
こちらは規程車両上限の20車両出せるのに対しあちらは8輌だ。それに君達秋人兄弟がいるじゃ無いか?』

アギト『?待ってください?こちらの出場車両は大洗に合わせ無いのですか?
幾ら何でも倍以上の数で戦うのは・・・』
役人『君は何を言ってるのだね?大洗はその物量差で黒森峰に勝ったのだよ?
ならばこちらも同じコトをしても勝てるかはわからないじゃないか?
大体ルールの範囲内だし何の問題も無いのだよ』

まあ正論か・・・しかし大の大人のする事に思えないけどね。
しかし急に役人の態度が強張った気がしたが気のせいか?

落胆されて申し訳無いです。
基本的にボトムズはキャラは出てきませんのであしからず。
他作品から色々借りてきちゃいましたが本筋には絡まないので御勘弁を。

アギト『では最後の質問ですけど何故、相手が大洗女子学園なんですか?』
役人『・・・?どういうことだね?』
アギト『いや・・・大した疑問では無いのですがもし今回のように戦車道とAT道の初めての試合をするのですからもっと有名な学校とでも良いと思ったんですよ?
黒森峰やプラウダやサンダース辺りなら知名度も高く宣伝にもなるかと・・・
如何に大洗女子学園が優勝高校だとしてもまだ知名度も高く無いですからね』

役人『そんなどうでも良いことを君は気にし無くていいのだよ!』
自分が話終わった瞬間、役人は声を高らかにそう言った。
今までとは一変して感情的な態度が表に出ていた。
自分が変なことを聞いたのか?
全く理解できなかった。

役人『そんなどうでも良いことを君は気にし無くていいのだよ!』
自分が話終わった瞬間、役人は声を高らかにそう言った。
今までとは一変して感情的な態度が表に出ていた。
自分が変なことを聞いたのか?
全く理解できなかった。

すいません張りミスりました

役人『・・・すまない今のは忘れてくれ。』
何だかわからないがこれ以上この件に関わらない方が良さそうだな。
メンドーはゴメンだ。
役人『ああ忘れる所だったよ。最後に君にこれを頼まなくてはな』
まだ何か頼まれるのか
役人『君にはすまないが今週の日曜日に大洗に行って貰いたいのだよ』
と言って一枚の紙が渡された

アギト『大洗女子学園戦車道全国大会優勝記念祭?
これがなんなんですか?』
役人『これにバトリングのイベントがあってね。
君にはこれに出てもらいたい。宜しく頼むよ。』

役人『では失礼する。君たちには是非勝ってもらいたいね。』
そう言って役人はへやを後にした。
本当に要件だけ言って帰ってしまった。
貴重な時間をありがとうの一言も言わないのかと思ったが、
馬鹿らしいので自分もサッサと帰る事にした。

会社から出ようとしたら入り口で自分を待っていたのは我が弟の秋人蓮二(あぎと れんじ)だった
アギト『レンか・・・わざわざ待っていてくれたのか?すまんな?』
レン『いいってそんなに気にしなくても?で何話してたのさ?』
アギト『そうだなレンにも関わる話だからな。実は・・・』
今回の役人との話を大体要点だけ 話した、
自分も疲れてたしあまり喋りたく無かったのだ。
レン『うっは~~??その話ホント?
あの大洗女子学園とまさか試合出来るなんて夢のようじゃ無いか?
ああああ!戦車をあいてに戦えるなんて物凄い貴重な経験だよ兄さん??』
物凄いテンションだな弟よ
コッチは急なコトに疲れ切れているのに少しこの明るさが羨ましいよ
レン『でもさ~今はマスター隊長達は居ないから隊長は兄さんがやるのか~お疲れ様だね』
アギト『え??チョットまてよ?
実力が上のレンが隊長をやらないのか?自分がやるの?』
レン『いやだなあ兄さん、
僕は隊長何て柄じゃ無いよ。
それに実力だってそんなにかわらないじゃないか?』
アギト『はあーわかったよ。やるよやればいいんでしょう隊長をさ
全く責任感なんて持ちたく無かったのにな。』
レン『大丈夫?兄さんなら上手くやれるさ』
アギト『気休めをいうな。
というか自分が隊長ならお前が副隊長何だからな!
これから忙しくなるぞ。
まずは出場メンバーの選抜をしないとな・・・
あとは大洗女子学園の全国大会の試合映像をみて対策を練らないとな』
レン『うは~兄さんやる気だね~』
アギト『敵を知り己を知れば百戦危うからずだよ』

レン『格言か~聖グロのダージリンさんの真似?』
アギト『くだらん事言ってないで行くぞ!』
レン『はーいはい』
アギト『ああそうだ、
理由は知らんが折角待っててくれたんだから帰りに食事でも奢るよ』
レン『ホント?いやー嬉しいな持つべきものは優しい兄さんだね~』
レン『気持ちわるいわ!
それじゃあこの前見つけた上手いラーメン屋が有るんだ魚介スープのアツアツのラーメンなんだがな・・・』
レン『・・・このくそ暑い真夏にラーメン屋なんだ・・・』

翌日、大洗女子学園

沙織『ミポリン~昨日の練習試合お疲れ様!』
みほ『あ、沙織さん昨日はお疲れ様。
サンダースとは全国大会以来だったけどやっぱり強かったね。』
沙織『ほんとだよ~今回はサンダースも20輌出してきたから前回と全く違う感じだったもん』
みほ『あれが本来のサンダースの戦闘スタイルなんでしょうね。
本当なんとか引き分けには出来ましたけど』
沙織『うちら良く勝てたよね・・・』

華『では私達はまだまだ未熟という訳ですね。』
優花理『その通りですよ。
私達は優勝したとはいえ戦車道を初めてまだ数ヶ月なんですから!
これから成長して行くんです!』
沙織『わ!華にゆかりん、いたんだ』
優花理『う~そんな言い方ひどいですよ!沙織殿!』
沙織『あはは・・・ゴメンね~』
みほ『でも優花理さんの言う通り優勝したからって慢心しちゃダメってコトかな。』
優花理『そうですね!西住殿!』
沙織『だからって最近は練習試合が多すぎない~?
ここ毎週練習試合なんだもん~』
華『やはり全国大会優勝高校とは手合わせしたいという事なんでしょうね。』
優花理『私は毎週いろんな学園の戦車を観れるので練習試合は大歓迎なのでありますが!』
沙織『相変わらずブレないね・・・ゆかりん。』
キンコンカン~~
『西住みほ、武部沙織、五十鈴華、秋山優花理、冷泉麻子は至急に会長室まで来る事。繰り返す・・・』
みほ『なんだろう?こんな朝から?』
優花理『会長のお呼び出しでは何かただらなぬ予感がいたしますね』
華『あれ?そう言えば麻子さんは?まだ見かけて居りませんが・・・』
沙織『多分まだ麻子は学校に来てないよ。
あれから大分遅刻癖は良くなったけどホントギリギリだからね来るのは』
みほ『それじゃあ私達だけで行こうか。』

会長室にて
杏『・・・って訳で悪いんだけど来週の土曜日にAT道との特別試合をする事になっちゃったんだよね~』
みほ『まさかATと戦車で試合何て・・・』
杏『流石の西住ちゃんでも驚きか~』
華『しかしAT道ですか、
あまりいい印象は無くて怖いのですが。』
杏『やっぱしそう言う印象が強いから最近はイメージ改善に躍起になってるんだろうね~
私達との試合もその一環てワケだ』
川島『さらに今回の対戦相手の有澤重工は戦車道の大手スポンサーだ。
戦車道連盟も断れなかったんだろうさ』

沙織『?スポンサーって大体どういう事してるんですか?』
杏『川島~説明よろしく?』
川島『分かりました。いいか?
我々が試合で壊した建物、施設それらの修理、建て替えは流石に国からの予算ではまかなえ切れないんだ。

そこでスポンサーである会社がお金を出してくれるわけさ。

因みに私達が使っている弾丸や部品が今の値段で買えるのもスポンサーからの支援のお陰なのだ。』
沙織『そうなんだ~まあ流石に疑問には思ってたけど・・・』

沙織『てゆうか私、その対戦相手のコトどころかATてのも良く知らないんですけど!』
みほ『実は私も・・・戦車じゃ無いしわからないかな。』
杏『まあそうだよね~じゃあ軽く説明しようかな~川島~』
川島『う・・・すいません会長、
まだ其方の説明できる準備は整って無いんです』
杏『え~そうなの~』
柚子『そんなこと言わないで頑張って桃ちゃん!ファイトだよ!』
川島『桃ちゃん言うな!』
優花理『あの~』
川島『ん?なんだ今は取り込み中だぞ』
優花理『すいません、
でも宜しければ私にATと今回の対戦相手の説明をさせてもらいましても宜しいでしょうか?』
みほ『え・・・優花理さんATの事とか詳しいの?』
優花理『ええまあ流石に戦車ほどではありませんが』
杏『なら丁度良かった。
悪いんだけど説明よろしく~出来ればわかりやすくね~』

優花理『わっかりました!では不詳!秋山優花理のAT道講座であります!』
沙織『すでにテンションが高い!』
優花理『まずはATとは何か、から行きましょう。
略さず言うとアーマードトルーパーと言うんです。
直立1人乗り戦車と言う意味があるらしいです。
そしてATは競技用マシンとして作らたらしく性能も現行の兵器には及ばないらしいです。
そしてATの特徴は大きく分けて二つあります。
ひとつは生産性の高さ!安いコストで大量生産が可能なんですよ!
しかも作りも簡単ですから下手すれば町工場クラスでも生産可能です!
もう一つはその乗り手の安全性を考慮しない作りですね・・・
これは近年問題にもされているんですが、ATは構造上の問題もあり危険性はかなり高いんです。
公式の試合ではまず大丈夫でしょうが非公式のバトリングなどでは死傷者がカナリ出るそうです。
ですから世間からはAT乗りはボトムズ野郎(最低野郎)と比喩されています。
あと このATは走行は軽戦車程しか無いのですが、脚底に装着されたローラーや履帯で高速移動が可能でこれをローラーダッシュと言うんです。
それによって戦車では不可能な高い機動性が得られているんです!
しかもミッションディスクと言うサポートシステムで新兵でもある程度操作可能!
さらに重火器も装備可能ですので武器によっては戦車も撃墜可能なんです!』

??この世界ではATは競技用マシンという設定ですのであしからず。

華『つまり軽戦車の機動性に重戦車並の火力があるわけですか?』
優花理『いえ、理屈ではそうなのですが、
重火器を装備すれば重量も増えて機動性が犠牲になりますのでバランスは悪くなりますね。』
沙織『じゃあ大して強くないじゃん。
私たちなら問題ないよ!』
優花理『しかしそこはパイロットの腕次第と言うのもあります。
トップランカーの方たちは火力と機動性を両立させる力量を持ってますから』
みほ『じゃあ今回の対戦する人たちは・・・』
優花理『残念ながら強敵なんです。
今現在国内リーグトップを維持している有澤重工のチーム・ホワイトディンゴ、
リーダーであるマスターPレイヤー殿を筆頭に数々の精鋭を有しています。』
沙織『そんなとこと対戦するの!
無理だよ~第一私たちは高校生だよ!相手は社会人じゃん!』
優花理『しかしAT道は今の所、社会人しかでき無いのです。設備や危険性を考慮しまして』
華『あの~気になったのですがATは話を聞く限りかなりキケンなようですが戦車と試合して怪我とかされ無いのでしょうか?』
優花理『それは・・・あちらもカーボンコーティングはされていますが正直危険ですね。』
沙織『え~!そんなんじゃ試合何て出来ないよ!』
杏『あ~それに関してなら大丈夫だよ~有澤重工が独自開発した新素材を使った装甲を使用するから今までと違い安全なんだって。
まあだからこそ戦車と試合をするんだろうね~でもダメージ判定は元の装甲値のままだから安心して打ち倒せるね~』 みほ『あはは・・・』
優花理『まあイロイロと話が脱線してしまいましたが少しは分かっていただけましたか?』
まほ『はい。とても分かりやすかったです。』
優花理『わああ~また西住殿に褒められました~』
沙織『なんかこの光景も見慣れてきた気がするよ』
華『そうですね。』

杏『まあ話を聞くだけじゃわからないだろうから西住ちゃんはいこれ』

みほ『これは今週のあんこう祭りの広告?』

杏『そ、んでそこにホワイトディンゴがバトリングイベントで出るらしいんだよね~て訳で悪いんだけどあんこうチームで偵察に行ってきてくんない?』

柚子『ホントは私達が行けば良いんだけどまだ仕事が沢山あって』

川島『しっかりと偵察を頼むぞ!』

放課後 戦車置き場

麻子『成る程、大体話は理解した私がいない間にそんな話をしていたとはな』

沙織『麻子は遅刻しそうになってただけじゃん!』

麻子『またそど子にドヤされたぞ』

優花理『しかし生でATをみれて更にはバトリングも観戦できるとは感激です!』

華『バトリングと言うのをみてすこしでも試合の参考になればよろしいのでしょうが』

みほ『あとは行ってみるしか無いかもね・・・じゃあ今週の日曜日にあんこう祭りに』

全員『パンツァーフォー??』

あんこう祭り 当日 某食堂

アギト『流石は海に面した町だけはあるな、絶品だよこの生シラス丼は。』

レン『コッチの煮魚と刺し身定食も最高だよ?兄さん!』

アギト『並んだ甲斐があったな』

店員『ありがとうございました~。』

レン『兄さん、イベントの時間はまだ大丈夫?』

アギト『そうだなあと一時間てトコだな。
機体のチェックも有るしそろそろ行くか。』

レン『わかったよ。あとこの前に兄さんに頼まれたコトなんだけど』

アギト『どうだ?何かわかったか?』

レン『あと数日で何とかするよ?多分収穫はあると思うよ~』

アギト『そうか、すまんな。』

レン『大丈夫だよ?でもなんでこんなこと調べるの?』

アギト『少し気になってね・・・』

レン『フーン』

『あーーー??』

アギト『な・・・なんだ??』

レン『??』

優花理『あ、あの??すいません??チームホワイトディンゴの秋人洋一さんと蓮二さんですよね?』

アギト『はい?そうですけど・・・』

優花理『うわ~生で見るのは初めてです!
国内リーグトップクラスのランカーに会えるなんて感激です!』

みほ『優花理さ~~ん!急に走ってどうしたの??』

華『この御二方は?』

優花理『は・・・??また私、また興奮してしまいました?す、すいませんでした!急に!』

アギト『いや、全然構いませんよ。
むしろ君の様な若い子にファンがいるコトは嬉しいですよ。』

みほ『優花理さん、この方々はどちら様で?』

優花理『あ!そうか!みんなは初めてでしたね。
このお二人は我々が試合するホワイトディンゴのメンバーなんですよ??』

沙織『え~??』

優花理『ホワイトディンゴのアギト兄弟と言えば実力もさるコトながら2人の連携はAT界屈指と言われています!』

優花理『さらに国内リーグには個人のランキングがありまして、
S級からC級まであるのですがカナリの実力者でもA級上位に上がれないんです!
しかし兄のアギト洋一さんのランクはA級7位!
S級に匹敵すると言われる一桁台なんです!
さらに蓮二さんはなんと国内リーグで17人しか居ないS級の1人なんですよ??』

アギト『あはは~全部、説明して貰っちゃいましたね。
良くご存知ですね。秋山優花理さん。』

優花理『へ!私、名前言いましたっけ?』

アギト『これから試合する人たちのコト位調べますよ。
しかし感激と言うなら此方こそですよ。
あの伝説の大洗女子学園のあんこうチームの方々にお会い出来たのですからね』

みほ『ふぇ??で・・・伝説なんて?』

アギト『謙遜するコトは無いですよ。

戦車道を復活した年に全国大会優勝、

しかも言い方はよろしく無いがロクな戦力も無しにですよ?充分に伝説だ』

みほ『あれはみんなが居たから優勝出来たんです。
私だけの力じゃ何も出来ませんでした。』

アギト『成る程、そんな貴女だからこそ皆さんは貴女についていったのですね。』

麻子『私たちのコトを知ってるというコトは全国大会の試合も見たということ・・・ですか?』

アギト『ええ、拝見させて貰いましたよ。

どの試合も実に見応えがありました。

しかし若いとは素晴らしい。

1回戦目と決勝戦では動きがまるで違いました。

余程鍛練を重ねたのでしょう。

そして西住さんのあの指揮!やはり我らがマスター隊長に匹敵するかもしれませんな。』

みほ『そんなことは・・・私はただ必死に出来ることをしただけで』

優花理『でも!今度の試合ではマスターさんと西住殿の直接対決が見れるんですよね!』

アギト『あーいや、期待させて申し訳ありませんがマスター隊長は試合には出ませんよ?』

優花理『・・・え?』

アギト『マスター隊長だけでなくチームの主力メンバ

ーは今はドイツに海外遠征に行ってしまいましてね。

今回は残りのメンバーでお相手させて頂きます。』

沙織『え!?でもお二人も強いんですよね??なんで遠征に行かなかったんですか?』

アギト『あーそれはですね・・・少し事情がありまして今回の遠征に行けなかったのですよ』

優花理『そうなのですか?』

アギト『まあそのおかげで貴女達と試合出来るのですから別に悪くわないですがね』

レン『兄さん、そろそろ時間だよ。』

アギト『おっと不味いな遅れたらブーイングだ。』

みほ『あの・・・もしかしてバトリングイベントの?』

アギト『ん?そうですが?

ああそうだ是非貴女達もバトリングイベントを見ていってください。

我々の戦いをみて試合の参考になるでしょうしね。』

みほ『え!良いんですか?』

アギト『勿論ですよ。
貴女達はATを知らない。
そんな状態で試合をするのは対等(フェア)ではないですからね。
ではお待ちしてます。』

みほ『行っちゃった』

麻子『余程自分達の腕に自信が有るのかもな』

優花理『それもあるでしょうがやっぱり正々堂々戦いたいのだと思いますよ!
やっぱりホワイトディンゴの人はカッコいいな~』

みほ『じゃあ私達もバトリングイベント会場に行こうか。』

バトリング会場

メカニック『アギトさん!機体の調整はバッチリですよ。』

アギト『ありがとうございます。

すいません折角の日曜日なのに付き合わせてしまい。』

メカニック『気にしないでくださいよ。

こうして間近で試合をみれるだけで満足ですよ』

アギト『ありがとうございます。

なら最高の試合にしてみせます。』

司会『皆様方大変長らくお待たせいたしました。

これより大洗あんこう祭り特別バトリングイベントを開催いたします??』

優花理『始まりますね西住殿!』

みほ『うん・・・アギトさんはどんな戦いをするんだろう?』

レン『すまないが隣に座っても構わないかな?』

みほ『あ・・・はいどうぞ!えっと・・・』

レン『レンで構わないよ』

華『あのどうして此方の客席に?関係者なら間近で観れるのでは?』

レン『仕方がないさ。兄さんが君達にわからないことがあったら教えて上げろと言うから来ただけさ。』

みほ『す、すいません。』

レン『あ~別に謝らなくて良いよ。

ただ兄さんに少し呆れてるのさ。

これから対戦する試合相手に情報提供などとはね。』

沙織『なんかお兄さんとちがって感じ悪くない?』

優花理『しぃ~~聞こえますよ沙織殿!』

司会『さあああでは選手入場です??

先ずは今期リーグ1位のホワイトディンゴの主力の1人!
堅実な攻撃と変幻自在の軌道で獲物を仕留めるA級7位??アギト洋一だあーー??』

観客『うおー!ホワイトディンゴの試合が生で観れるぞ~??』

麻子『凄い人気だな』

優花理『ですね~アギトさんの機体はスコープドッグですか。』

レン『ああそうだ。

でもタダのスコープドッグじゃあないぞ。

ウチの会社ではA級以上のランカーは機体のカスタマイズが許されててね、

個人個人好きなようにカスタマイズ出来るのさ。

だからあのスコープドッグもかなりチューンされているわけさ。』


司会『さあああ相手選手の入場なんですが流石にアギトさんと互角に渡り合えるパイロットは中々いません!

なので今回は一対三のハンディキャップバトリングになります??』??

アギト『・・・ほう』

沙織『なにそれ??酷くない?』

みほ『確かに幾ら何でも三体では・・・!』

レン『ははは・・・』

麻子『?』

レン『君達は運が良いな!!これなら少しは参考になる試合が観れるかもしれないぞ。』

華『あの・・・それはどういう意味で?』

レン『もう試合が始まる・・・観ればイヤでも分かるさ。
ATの凄さとホワイトディンゴの凄さがね。』

アギト『相手はB級上位陣3人か?

機体はタートルが二機、同じスコープドッグが一機か・・・さてとでは行きますか?』

司会『では試合開始!!』

ボトムズ乗りA『よし!相手はA級だ!同時攻撃で仕留めるぞ!』

ボトムズ乗りB『了解です。』

ボトムズ乗りC『応!』

アギト『・・・』

ギュィィィン!

司会『上手い!三体同時攻撃を持ち前の軌道力で難なくかわした!』

みほ『凄い!あんな軌道を描いて動けるなんて!』

優花理『ATの機動性は聞いてはいましたがあそこまで自由自在に動けるなんて!』

レン『兄さんのスコープドッグは機動性に重点を置いてカスタマイズされてあるのさ。
とくにローラーダッシュとターンピックのターン機構は兄さんの癖に合わせて調整されてるからね。
まるで手足の如く操縦出来るのさ。』

麻子『確かに戦車であの動きは無理だな・・・』

レン『まあ兄さんだからできる芸当なんだがね。
しかし相手も運がない。
足の遅いタートルじゃあ兄さんは捕らえられ無いな。あとのスコープドッグも全く兄さんを捕らえられて無いしな。』

沙織『でもその割には防戦一方みたいですけど??』

レン『今回のバトリングはノーウェポンマッチ、所謂肉弾戦だ下手に乱戦になれば装甲の薄いスコープドッグじゃあ持た無い。
だから機会を伺ってるんだろうな?獲物を仕留めるチャンスをさ?』

アギト『・・・!』
ドゴォォン!
ボトムズ乗りB『ぐっはああ!』

司会『決まったあああ!アギト選手相手のスコープドッグのスコープにアームパンチ炸裂!』

アギト『トドメ!』

バゴン!

審判『スコープドッグ、機体ダメージ限界突破!戦闘不能!』

みほ『一機やられた!』

華『まさに一瞬でしたね』

優花理『しかしパイロットの方は大丈夫なんですかね??』

レン『まあ重火器を使わないバトリングだし大丈夫じゃないかな?
それにボトムズ乗りはみんな安全のために体圧スーツという防護服を着てるからさ。』

沙織『じゃあ機体が戦闘不能になるのはどうやって決めてるんですか?』

レン『まあそこは戦車道と似てるかな?
機体の中のコンピューターが自動でダメージ判定をして規定以上のダメージを食らったら戦闘不能認定されて動かなくなるのさ。』

麻子『む・・・試合が動き出したぞ』

ボトムズ乗りA『クソ!早すぎる!捕らえられねぇ!』

バキィィィドゴォ!!

ボトムズ乗りC『このままでは一方的に的になるだけじゃないか!』

審判『タートルAダメージ判定80パーセント、タートルCダメージ68パーセントです。』

アギト『それそろ終わりかな』

ギュィィィン!!
バゴォォォン!!

ボトムズ乗りA『グッは??』

ボトムズ乗りC『マジかよ』

審判『両タートル戦闘不能!よって勝者ホワイトディンゴのアギト選手!!』

司会『決着~~!!最後はアギト選手の得意技!高速軌道からのすれ違いざまの連続攻撃でタートルを同時に仕留めましたあ~!!』

ご指摘ありがとうございます。
知識不足ですいません!

レン『どうだい?
兄さんはすごいだろ?
君達がいかに戦車道の全国大会で優勝したのか知らないけど僕達は手加減はしないよ。
棄権するなら今のうちだけど?』

沙織『あの!幾ら何でもそんな言い方は無いんじゃないですか??』

優花理『そ・・・そうですよ!
それに私達は棄権なんてしませんよ!
ですよね西住殿??』

みほ『・・・』

華『みほさん?』

みほ『・・・あのアギトさんのスコープドッグを仕留めるとしたら動かせてはダメだ、
あの足を生かせない不整地におびき出してからの伏兵からの一撃で仕留めるか、
森の中とかに誘い込んで機動性を活かせなくするのもアリかな・・・』

レン『??』

優花理『西住殿??』

みほ『??・・・ふぇ?ななに?』

優花理『なにじゃないですよ~どうしちゃったんですか?真剣な顔して??』

みほ『ごめん少し考え事しちゃって・・・で何の話?』

レン『いやすまない!』
みほ『?』

レン『先程言った事は撤回する。
失礼な事を言って申し訳なかった。』

沙織『ま、まあ謝ってもらえるならもう良いですよ。ね、ゆかりん?』

優花理『はい、そうですね。
私もそんなに気にしてませんので!』

レン『ありがとう。
それじゃあ僕はもう行くけど君達は兄さんにあって行ってあげないか?
君達の感想も聞きたいだろうしね。』

みほ『はい、わかりました。』

レン『では、来週の試合を楽しみにしてるよ。』

優花理『行っちゃいましたね。』

麻子『しかしさっきのはなんだったんだろうな?
馬鹿にしたと思ったら急に謝罪したり。』

沙織『きっとミポリンのオーラにビビっちゃったんだよ!きっと!』

みほ『え??そんな事ないよ??』

華『そうでもありませんよ。
みほさん試合中なんてとても凛々しいですし。』

みほ『そうかな・・・さてとそろそろアギトさんに会いに行こうか。』

優花理『ですね!今日のお礼と感想を言いに行きましょう!』

メカニック『いや~~最高でしたよ。
アギトさん!まさか三機相手に余裕に勝利とは』

アギト『楽しんでもらえたのなら良かったです。
しかし余裕ではありませんでしたよ彼らも十分強かったですし、
あとはこの機体のお陰でもありますしね。』

メカニック『いやいやそんな事言って貰えるなんて整備士冥利に尽きますよ!』

優花理『アギトさーん!』

アギト『お!試合の感想はどうだったかな?
アンコウチームの皆さん?』

みほ『はいとても素晴らしい試合でした。
来週の土曜日に戦うのが怖いくらいに。』

アギト『ははは~それは見応えのある試合だったという事ですかな?』

優花理『勿論ですよ!あんな試合を観れたなんてホント幸せです!』

麻子『戦車では機動性で圧倒的に不利な事がよく分かったしな。』

アギト『ですが装甲は薄く、攻撃翌力と射程距離は戦車に劣る・・・つまり近寄らせなければ問題無いというのも理解されたと思います。』

みほ『はい、よくわかりました。
でもその通りにさせては貰えませんよね?試合では?』

アギト『ええ、すいませんがそのつもりです。
この特別試合は貴方達にとってはタダの練習試合かもしれませんが私達にとっては違う。
ホワイトディンゴの敗北は今ドイツにいるマスター隊長の顔に泥を塗る事になりますのでね。
申し訳ないが勝たせてもらいますよ。』

みほ『はい、でもこちらも試合である以上真剣に挑ませて貰います。』

アギト『それでこそです。
では私はそろそろ帰ります。
来週の土曜日を楽しみにしてますね。』

みほ『はい!では来週の試合で!』

華『なんか凄い闘志を感じましたね。』

沙織『あっちにとっては大事な意味がある試合なんだね。』

麻子『まあもし女子高校生に負けでもしたらイメージダウンもあり得るかもしれないしな。』

優花理『自分の尊敬する隊長に迷惑をかけたく無いんですよ!わかりますよその気持ち!』

みほ『恐らく厳しい戦いになるね。
これから試合までの間に作戦を練らなくっちゃいけないね。』

優花理『私もお手伝い致します!西住殿!』
みほ『ありがとう、優花理さん。』

沙織『そういえばホワイトディンゴにはカッコイイヒトはいるかな~告られちゃったらどうしよう~』

華『沙織さんは告白される心配よりも試合の心配をしてください。』

麻子『やれやれどうなることやら』

同日 20時30分 戦車カフェ

ドゴォォォン!

アギト『すいませんがこの超重量戦車ステーキをひとつお願いいたします。』

レン『コッチはコーヒーひとつで』

店員『かしこまりました。』

レン『今日はお疲れさま~結局僕行く必要あったのかな?バトリングにも出なかったしさ』

アギト『そう言ってくれるな、
あくまでイベントにホワイトディンゴのメンバーが参加するのが約束だからね、
別に二人とも出る必要は無かったんだよ。』

レン『あ~僕もやりたかったなバトリング。』

アギト『しかしあそこでお前まで戦えば彼女達に手の内を更に見せることになるだろう?
それは避けたかったのさ。』

レン『彼女達には対等がなんたら言っときながらソレだよ。
なんやカンやで小心者なんだよね兄さんは』

アギト『俺は自分の納得のいくように戦いたいだけだ。それ以外の思惑なんて無いよ。』

レン『ハイハイそうですか。』

アギト『しかし・・・まあそこまで心配する事も無かったかもしれ無いけどな。』

レン『?、どゆこと?』

アギト『全国大会優勝と聞いて大会の試合も全てみた、
そして今日彼女達にあって確信したよ。
大した事は無いってね。』

レン『・・・』

アギト『確かに全国大会優勝は運だけでは無いだろう、
彼女達の努力の成果さ、
しかし無名校だからと油断からくる相手の判断ミス、

さらに西住流からはかけ離れた奇想天外な彼女の戦術、
これらが上手く重なり合っての優勝さ、手の内が知れた今じゃ申し訳ないが勝ち目は無いね。

他のスポーツだって強豪校を出し抜いて優勝する無名校だってあるだろう?

でも大抵は翌年は良いとこまでも進め無いんだよ。

無名校ゆえの無警戒、それが一番デカかったのさ。

でも自分達は微塵も油断し無い完全に叩きのめせば良いだけさ。』

レン『・・・そんなにさ上手く行くかな?』

アギト『?』

レン『僕も彼女達に初めて会った時は兄さんと同じ印象だったよ。
興味があった全国大会優勝のチームがこんな人達とはな…って、
でさついつい兄さんの試合の時に今度の特別試合を棄権しないかって言っちゃったんだよね。』

アギト『お前・・・!それは失礼が過ぎるぞ!』

レン『ごめん!それに彼女達には謝ったよ!
でさその時なんだけど西住さんだけ僕の話を聞かないでずっと試合を見てたんだよ!
しかも兄さんの対処方法を考えながらさ!』

アギト『マジか?』

レン『ああ、僕はその時文字通り戦慄したよ。
あののほほんとした彼女からは考えられないような変わり様だったよ。
下手したら喰われるのは僕達かも知れないよ兄さん。』

アギト『・・・そうか、ならば考えを改めなければならんな。』

レン『だね。
あとどうやら新素材で改良しているウチらの機体は来週の土曜日まで掛かるらしいよ。』

アギト『ち、ギリギリじゃないかホントに大丈夫なのかね~~』

レン『検証実験もクリアしてるし大丈夫でしょ?
これでATの安全性は飛躍的に向上するよね!』

アギト『だと良いんだかね?
おれはもう試合で事故が起きなくなるのならそれで良いんだけどさ。』

店員『お待たせ致しました。
超重量戦車ステーキとコーヒーです。』

アギト『お!来たか、では頂くかな。』

レン『相変わらずと食べるね兄さん・・・』

戦車道ボトムズ道異種交流試合当日

優花理『わああ~凄い人の数ですよ!西住どの!』

みほ『うん、まさかこんなに観客の人がいるなんて・・・』

麻子『それだけこの試合は注目度が高いという事か。』

華『そうですね戦車とATの試合は世界初ですからね』

優花理『うー練習試合とは言えど凄い緊張するよ~』

キンコンカンコン~

アナウンス『間も無く試合を開始致しますので大洗女子学園とチームホワイトディンゴの選手は試合会場までお集まりください。』

みほ『いよいよだね。
沙織さん他のチームの皆さんに集まる様におねがします!』

沙織『わかったよ!みぽりん!』

蝶野『では只今より大洗女子学園対有澤重工チームホワイトディンゴによる異種交流試合を開始します!
両チーム隊長、副隊長は前へ!』

アギト『今日という日を楽しみにしていたよ西住さん。』

みほ『はい、私達もです。』

アギト『(成る程この前あった時とはまるで雰囲気が違う・・・レンの言っていたは本当だったか)』

レン『しかし前から気になっていたんですけど何で貴女が副隊長なんですか?』

桃『ぐ・・・イキナリ何を言うんですか!
私のような参謀であり砲撃主も務めらる人材が副隊長なのは当たり前なんですよ!』

レン『それはれは申し訳な・・・』

アギト『ギン!』

レン『ヒッ!』

アギト『・・・大変失礼致しました。
只今の無礼、隊長である私の責任です。
申し訳有りませんでした大洗の副隊長殿。』

桃『い・・・いや謝ってもらえるなら問題な・・・問題ないですよ。』

アギト『ありがとうございます。
言い訳がましいですが弟はATに乗り始めてからほとんど負けなしでね、
調子に乗っている所が有りまして相手の方を見下してしまいがちなんですよ。
全くホント言い聞かせてはいるんですが直ならないのでアタマが痛いんですよ。』

レン『ううう・・・がっくり』

アギト『ああそうだ。

みほ『?』

アギト『お詫びという事で今日のこちらの情報を少しお伝えしましょうか。
先ず人数ですが上限限度の20機で出場します。
それとわたしとレンは新型機で出場します。』

みほ『!・・・新型機?』

アギト『ええ、名前はストライクドッグ、
名前こそスコープドッグに似ていますが機体の規格が全く違いますからね。
同じように考えませんように。』

蝶野『では両チーム試合開始地点に移動して下さい。』

桃『おい西住、あれがホワイトディンゴのエースなのか?』

みほ『はい、バトリングを見ましたがものすごい実力でした。
しかも今回は新型機に乗ると言ってますから実力は未知数です。』

桃『全く厄介な兄弟だな。』

ピンポンパンポーン

アナウンス『只今、急ではありますが今回の試合形式の変更をお知らせいたします。
今回の試合はフラッグ戦から殲滅戦に変更致します。』


優花理『そんな!急になんで』

華『このタイミングでの変更なんて!おかしいですよ!』

沙織『そうだよ!いくら練習試合みたいなモノとはいえさ!抗議しようよみぽりん!』

みほ『いえ、その必要はないんじゃないかな。』

華『え・・・何故です?みほさん?』

みほ『そうだね・・・先ずはこのタイミングで変更してきたなんて、
きっと誰かの意図的にルールを変更したと思うんだ。だから抗議しても聞いてもらえないよ。』

沙織『意図的?もしかしたらホワイトディンゴの人達が?』

みほ『それはないと思うよ。
あの人達がルールを殲滅戦にしてもメリットなんてそんなに無いしね。』

沙織『え・・・でも数はあっちが倍以上なんだよ?殲滅戦なら断然有利じゃないの?』

みほ『そうだね・・・その事はおいおい話すよ、先ずは戦車に乗って試合開始地点にいこう。』

麻子『全くこの試合も荒れそうだな。』

ホワイトディンゴサイド

レン『兄さん!殲滅戦て!』

アギト『ああ、こんな試合直前にルール変更を出来る権利を持つのは限られた人しかいない。』

役人『その通り。』

レン『あんた・・・』

役人『そんな怖い顔をしないで貰えるかな?折角君達に有利なルールに変更したというのに?』

アギト『やはり貴方でしたか。』

役人『君達には何としても勝って貰いたいのですよ。
その為に新型機であるストライクドッグを試合に間に合うように手配したのも私ですよ。』

レン『!』

役人『これだけお膳立てしたんです。
何としても勝って下さいよ。』

アギト『それは私達に貴方が大洗女子学園を廃校に出来なかった逆恨みを代わりに果たせと言うコトですか?それなら真っ平ご免ですが。』

役人『!・・・何故それを』

アギト『いやほら貴方と会社で初めて大洗女子学園との試合について話した時明らかにあちらさんに対する敵意が見えましてね?

何かあるかとここ最近弟に調べてもらってたんですよ。』

役人『な・・・』

アギト『そしたら貴方が大洗の学園艦を解体出来なかったのが原因で失脚されたそうじゃないですか?』

レン『で、失脚し上層部から信頼も地に落ちた貴方は再度大洗女子学園を廃校にしようと企てたんですよね?
その舞台がこの戦車道とAT道との異種交流試合という訳。』

アギト『貴方はこの試合で彼女達が負けたらそれこそ問答無用で廃校にする訳だ。
理由は異種交流試合という史上初の試合で負けた学園は要らないとか、まあ何でもこじつけは出来るでしょうな。』

レン『とてもまともな人間のする事じゃ無いですよね~』

役人『う・・・五月蝿い!貴様らの様な20代のガキに何がわかる??
私はここまで出世するのにどれほど努力したと思ってるんだ!
それがなんだたかが学園艦一つ解体に失敗しただけで失脚だと!
こんな事が許される訳無いのだ・・・絶対に!』

アギト『それはお気の毒だと思いますが彼女らを怨むのは筋違いでしょう?
彼女らは貴方の出した課題どうり全国優勝したんですから?』

役人『ああ、あれがいけなかったんだ、

あそこで口約束とはいえ優勝すれば撤回するなどと言わなければこんな事にはならなかったのだ。

問答無用で廃校にしてしまえば良かったんだ・・・だが今回こそは!』

レン『なんかだいーぶ病んでるみたいだねぇこの人(ボソッ)』

役人『君達には絶対勝ってもらうぞ!

まさかワザと負けたりはし無いよな~!

それは君達の隊長であるマスターPレイヤー君に迷惑をかける事になるのだからな!』

アギト『よくご存知で、そうですね確かに我々はこの試合負ける気はありませんよ。』

役人『は!当然だ!ならこの話は終わりだな!サッサと試合開始地点に行きたまえ!』

アギト『・・・非常に申し訳ないんですが大洗女子学園を廃校にさせる気もサッパリ無いんですよ。
我々は。』

役人『・・・は?』

アギト『レン頼む。』

レン『はいよ兄さん。
回りくどい言い方は嫌いだから単刀直入に言わせてもらいますが、
ウチらに提供されたストライクドッグ、アレいじって有りますよね?』

役人『な??』

レン『貴方のこの試合にかける異常な執念はわかってましたからね。
念の為に機体を改めさせてもらったらきたいの規定被弾撃破数値が改ざんされてましたね?
多分改ざんした事でモノにはよるが一発か二発は余計に耐えるでしょうね。』

アギト『しかしこれはAT道連盟で厳しく禁止されている行為、
ドーピングと何ら変わら無い罪なんですよ?』

レン『まあもう機体の数値は正常に書き換えてしまったけどね~』

役人『貴様ら!何がいいたい??』

アギト『簡単ですよね。
貴方はこの試合はタダの一般客として楽しんでくれれば良いんですよ。』

役人『ふざけるな!私がこの日の為にどれだけ準備して来たと!』

アギト『バラしますよ』

役人『へ??』

アギト『もしこの試合のあと大洗女子学園が廃校になる様な事がある様なら、
いま話した内容を白日の下にバラしますよってね。』

レン『はいこれ?』スッ

役人『ボッ、ボイスレコーダー?』

レン『しかも高集音機能でアドレスを入力すればデータ送信も可能な訳ですよ。
てかもう送信しましたけどね』

役人『ひ、ひぃぃぃぃ??』

アギト『レン、あまり脅かすな』

レン『ご免兄さん~大丈夫ですよ。
別に審判団に送った訳じゃ無いですよプライベートのpcとかに送っただけですよ。』

役人『な!何故邪魔をするんだよ!
数値を改ざんしたのは悪かったが大洗女子学園が廃校になろうと君らには関係無いはずなのに??』

アギト『そうですね、まあ正々堂々戦いたいとかもありますがやはり1番の理由は・・・ファンだからですかね。』

役人『ファン?たったそれだけの理由で?』

アギト『そんなもんでしょ?人が動く理由なんて?』

役人『く・・・貴様、絶対許さんからな!覚えとけよ!』ダッ

レン『去り際がお手本の様な三下だったねぇ兄さん?』

アギト『ああ、けどこんな事すればあの役人の人自身の首を締めるのは確実さ、これで良かったんだよ。』

レン『まあボイスレコーダーもあるしもう何もでき無いだろうしね』

アギト『これで試合に集中出来るな』

レン『だね!皆んな待ってるし早くいこうよ兄さん!』

アギト『ああ、最後にひとつ良いか?』

レン『なんだい兄さん?』

アギト『あの役人の名前はなんだっけ?』

レン『?、たしか辻さんだったかな?』

アギト『そうか、ありがとう。』

正直あの人も心底悪い人では無いんだろうけど出世し

たいが為に自分を見失っているのかもしれ無いな

まあ出世欲の無い自分にはよくわからんがね、
まあ見ていな辻さん、あんたの鬱憤を吹き飛ばす試合にしてやるよ。

ホワイトディンゴ側試合開始地点

蝶野『試合開始まであと5分!』

アギト『ホワイトディンゴの全隊員に告げる、

今回の試合は戦車との初めての試合になるので未知の部分が大半だ!

しかしそれは彼女達も同じ事、相手のペースに呑まれず普段の練習通りに動けばいいという事だ。』


蝶野『開始まで30秒前!』

アギト『ヨシ!行くぞ!この試合の勝利をマスター隊長に捧げるんだ!』

隊員達『おおおおお!!』

蝶野『試合開始!』

アギト『全機全速前進!続け!』

ついに始まってしまったか。
普段の練習通りに動けばいいとか言ったり勝利を捧げるんだとか、
ほんとツマラン事を言ってしまったかな?
今回の試合は不安要素が多過ぎるだが逃げるわけにはいか無いからな

魅せてやるさATの・・・ボトムズの戦い方を!

アギト『ヨシ!では当初の作戦通りに舞台を3チームに分ける!

まずは自分を含めた五機で敵の予定位置の左方向から攻める。

次にレン副隊長を含めた五機で右方向から攻め立てる!

そして残りのメンバーはこのまま直進し正面から攻める!
シンプルな三方向同時攻撃だ。』

隊員達『了解です!』

レン『あー兄さん?』

アギト『個人回線?何の用だ?』

レン『いやさ?幾ら何でもこの作戦無理あるんじゃ無いの?
無謀な気がするよ』

アギト『だろうな』

レン『へ?ならなんで?』

アギト『だからこそさ、
正直言って俺に指揮官の才能はないよ。
下手な手堅い戦術でもすれば西住流の彼女に簡単に打破されるだろうな。』

レン『・・・』

アギト『だからこういう守りを捨てた特攻作戦をする訳さ。
長引けばこちらが不利だ。
観客には悪いが速攻で殲滅させていただく。』

レン『まあこっちは戦車の倍近い速度は出るからね~電撃作戦は相性が良いしね。
案外有りかもね』

アギト『そゆこと!じゃあ合流地点でまた会おう!武運を祈ってるぞ』

レン『兄さんも!』

アギトチーム進行中 不整地エリア

アギト『ここからは全機コードでお互いを呼ぶんだ。

良いなファング5678?』

ファング5『了解です』

ファング6『こちらも了解です』

ファング7『はい分かりました。』

ファング8『アイサー!』

アギト『自分はファング1を名乗らせてもらう!』

さて相手との接触まであと何分かな?

ドゴォォン!

アギト『!』

キュイーン!

ファング7『た、隊長!』

アギト『ふーコワイコワイ、なんて正確な射撃だよ回避があと数秒遅ければやられてたな』

ファング8『あ!あれは4号です!何故此処に??』

アギト『ち・・・!やられた!此方の作戦を読んでたのか!』

ファング5『あんな距離から打ってくるとは・・・!』

ザーッザーッ

アギト『!通信!レンか!』

レン『兄さん聞こえるかい??
こちら森林地帯で戦車3両と遭遇したよ!
コッチの動きがバレてたみたいだねこりゃ』

アギト『なんてこったい・・・これは!』

レン『これじゃ合流は無理だね、
中央チームだけに突撃させるかい?』

アギト『それは無謀過ぎる!
中央チームはおとりの意味も込めて新米ばかりにしたんだからな!』

レン『てかまあ兄さんのチームもウチのチームも似たり寄ったりだけどね』

そう、これが数の上では有利なのに殲滅戦にしなかった理由なのだ

主力の大半は海外遠征に行ってしまっている現状、
残っているのは新入社員が殆どなのだ。

一応その中から選抜はしたがいかんせん実戦不足は否め無い、大洗とはチームの練度が圧倒的に低いのだ

アギト『まあだからと言ってはいそうですかと引き下がれんがね!』

レン『兄さん?』

アギト『レン!お前のチームはそっちの3両を振り切るか撃破して中央チームの援護に迎え!』

レン『・・・!たくっ!無茶振り言ってくれるね?兄さんはどうするの?』

アギト『決まってる!近くに敵のエースが居るんだぞ?
罠だろうが何だろうが叩くしか無いだろう?』

レン『まあ確かに4号を落とせたら一気に流れは変わるかもだけど・・・兄さん、油断しないでね。』

アギト『するわけがない。

今さっき砲撃を受けたがこちらの射程外からの長距離射撃にもかかわらず正確な射撃だったよ。

このストライクドッグじゃなきゃ当たってたかもな。

ホントに高校生か疑いたくなる腕だよ。』

レン『そこまで兄さんが言うなんて僕もワクワクしてきたよ。
じゃあ健闘を!』

アギト『応よ!』

ファング5『隊長?4号追います?』

アギト『ああ、そうするとしようだがだ、追うとしてもだ問題がある』

ファング7『問題?』

アギト『マップを見て貰えば解るが4号の進行ルートを見るとだな先には市街地がある。』

ファング5『それが何か?』

アギト『わからないか?大洗・・・いや西住みほにとって市街地での戦闘は得意戦闘なんだよ。

それに我々のATの機動性も狭い街中では活かせきれないからな、彼女らにとっては一石二鳥なのさ』

ファング7『なら!今直ぐ追い掛けて市街地に入る前に撃破するべきですよ!』

アギト『そうしたいのも山々だがさっき4号が打ってきた場所はこの地点、我々の地点が此処だ。
この道の障害物の多さを考えると市街地までに追いつくのは難しいと思うわけだ。』

ファング6『なら隊長はどうするのがベストだと?』

アギト『なに相手の得意な戦闘でお相手するしかないな。
しかし我々が追わねば市街地に向かわず作戦を変えるかもしれない、
相手の射程距離外ギリギリで追いかけるとしよう。』

ファング7『了解です。
所で中央チームはどうします?』

アギト『ふむ・・・作戦が成立しない以上無理に実行する事は無いな。

中央チームのいるエリアは草原だ、

ATも高速移動が可能だが彼らの腕では戦車の懐に入る前に撃破は必須だろうからな・・・』

ファング8『では?』

アギト『まあ彼らには中央の戦車を釘付けにして貰えれば良しとしよう。

幸い彼方は4輌、コッチは10機だ、回避に徹すれば全滅はしないだろうさ。

あとは副隊長達が合流するのを待てば良いわけだ』

ファング5『しかし副隊長達は大丈夫ですかね?
3輌もいて障害物の多い森林エリアとは?』

アギト『そうだな、心配してないわけじゃ無いがあいつはS級ランカーだぞ?
実力だけなら俺なんて比較にならんしな、やってくれると思うよ。』

ファング6『信頼してるんですね。』

アギト『まあそうだな。調子に乗るのが玉に瑕だがな』

ザーッザーッ

アギト『!・・・通信!』

『隊長??聞こえますか?』

アギト『きこえてるぞ!中央チームか??状況は??』

『良かった!やっと繋がりましたよ!

自分はファング11!

只今、大洗の戦車が前方より接近するのを確認しました!
数は4輌!』

アギト『良し!まだ戦闘前で助かった!

良いか?お前達はその4輌と真正面から闘うなんてかんがえるなよ??

撃破圏内外からで良いから攻撃し相手の注意を引くだけで回避に徹しろ!

時間を稼げは横の森林エリアから副隊長の部隊が援護に来てくれるはずだ!
わかったか?』

ファング11『分かりました!お任せください!』

アギト『よろしく頼む!では健闘をいのる!オーバー!』

ザーッザーッ

中央エリア 草原地帯

ファング11『・・・』

ファング15『おい?隊長はなんだって?

援護は!?なんて言ってたんだよ?』

ファング11『騒ぐな、みっともないな』

ファング15『何気取ってるんだよ??

もう二、三分で敵と接触するだぞ!

悠長に構えてらるかよ!』

ファング11『隊長はテキトーに戦車をあしらっといて副隊長の援護を待てとさ』

ファング15『はあ~良かった!なら安心だな!

俺たちは敵の目を引きつければ良いだけか!

なら俺たちでもできそうだな!

この草原ならATの高起動も存分にいかせるしな』

ファング11『ああ、そうだな・・・』

ファング17『戦車を拡大スコープで確認!

あれは・・・ポルシェティーガー、3号突撃砲、三式中戦車、m3中戦車リーだ!』

ファング11『きたか!』

ファング18『しかしお前、よく戦車の名前わかるな?サッパリ違いがわからんよ?オタクか?』

ファング17『ちがうわ!勉強したんだよ!』

ファング12『おれはティーガーなら知ってるぜ、たしかメチャ強いんだよな』

ファング13『まじか??ガンダムで例えるとガンダムくらいか?』

ファング15『く・・・いい加減しろよ!敵は目の前なんだぞ!ファング11!早く作戦を伝えてくれ!』

ファング11『ああ勿論だ。』

ファング12『作戦?俺たちに出来るのか?』

ファング11『さっき通信で隊長から聞いた作戦をつたえる!

我々は目の前の4輌をこの場に釘付けに回避に徹し副隊長の援護を待てだそうだ!』

ファング13『へっ!楽勝じゃ無いか!

あんな鈍重な戦車どもがコッチの機動性についてこれるわけないしな』

ファング15『よし!では行動に・・・』

ファング11『しかしだ!みんなそれで良いのか??』

ファング15『な、何を??』

ファング11『俺たちは入社して数ヶ月の訓練をクリアしてやっと出れた試合なんだぞ??

それなのに与えられた任務は目の前の倒せる敵をタダあしらいあとから来た副隊長に美味しい所を食べさせる!

こんな作戦で納得いくのか??みんな??』

ファング15『ふざけるな!隊長の作戦は正しい!』

ファング11『この場に居ない人間に何も分からんさ、

事実相手よりコッチのが倍以上の数なんだぞ!しかも女子高生じゃ無いか相手にならんよ!』

ファング12『確かにな~上の指示通りに動いてても何時迄もC級のままかもしれんしな』

ファング17『手柄さえ取れば隊長も文句は言え無いか』

ファング15『お・・・おい??みんな何言ってるんだよ??』

ファング11『そうだ!俺たちだけで勝てるんだ!俺たちで目の前の敵を倒すんだ!』

オオオオオオオオォ!!

ファング15『こんな馬鹿な、無謀だ!』

ファング11『まだそんなコトを言ってるのか?

もうこの空気は変えられんのさ!

あとはてきを倒すのみ!』

『おい』

ファング11『!何だよ』

ファング20『あまりにも無謀だ、止めといた方が良い。』

ファング11『はあ~15以外にも空気が読めんのがいたか?』

ファング20『悪いことは言わない、
大人しく陽動に専念して副隊長を待った方がいい。』

ファング11『馬鹿が!もう賽は投げられたのさ!

それに知らないだろうがこの隊員ナンバーはな実力順でつけられてるのさ!』

ファング20『・・・』

ファング11『つまり!お前はチームの誰よりも弱いわけだ!まあ臆病風に吹かれてもしょうがないか?』

ファング15『お前!言い過ぎだぞ!』

ファング20『・・・』

ファング11『ふん!つまらんやつだ!』

ファング12『おい!いつまでだべってるだ!』

ファング11『さてといくか!おい!
15、20お前らも来るんだぞ!
まあ弾除け位にしかならんだろうがな』

ファング15『く!どうする?20?』

ファング20『いくしかな無いな、
今のこいつらじゃ抵抗したら撃ちかねない。』

ファング15『はあ~隊長に怒られる』

ファング11『良し!全機!全速前進!戦車の懐に飛び込むぞ!』

ファング12『いくぜーー』

ファング13『スクラップにしてやるぜ』

ファング17『塵ものこさん!』

キュイーン!

その時、隊員たちのほとんどが知らなかった相手よりこちらが優位なのは数だけということに・・・そしてあいつらの勇み足を止める術はもうなかったのだ

ご意見どうもです!
立ち位置的に試作機のストライクドッグが良かったのでご了承頂きたいです。

ドゴォォォン!!

ファング11『!ヒイ?』

ファング12『あ・・・あんな距離から正確に?コッチはまだ射程距離外だぞ!』

ファング13『何だよ!アッチは昔の対戦の戦車だろ??こんな正確にうてるのか!』

ファング20『・・・!おい!動きを止めるな!』

ドゴォォン

ファング13『グオ??』

ファング12『おい!大丈・・・』

ドゴォ

ファング11『あ、あんなに吹っ飛んで・・・ATがバラバラに!』

審判『スコープドッグ二機走行不能!』

ファング11『う・・・』

ファング17『おい!どうするだよ!たった1発で二人ともやられたぞ!』

ファング11『こんな・・・はずじゃあ』

ファング17『お前!そんな無責任な・・・』

ドゴォォ!!

ファング17『がふ!!』

審判『スコープドッグ一機走行不能!』

ファング11『もう・・・なんだよこれは??』

ファング18『おい??どうするだよ?』

ファング11『あ~~!!打つしか無いだろう!打って打って撃ちまくれ!』

ファング19『うおー!!落ちろー!』

ダダダダダダ!

大洗サイド

ナカジマ『あちゃー敵さんヤケ起こしてるね』

スズキ『あの距離から打っても当たら無いんだけどな』

ホシノ『まあ砲手としては当てやすくて嬉しいけど』

ツチヤ『はあ~相手のチームはほとんどがこの試合が初めてなんでしょ?

なんか可哀想になって来たな~』

ナカジマ『でも試合だからね?

キッチリと西住隊長に言われた通り増援が来る前にカタをつけますか!

各車抜からないでね!』

澤『うさぎさんチーム了解です!』

エルヴィン『カバさんチームも了解だ』

ねこにゃー『アリクイさんチームも了解だにゃー』

中央チームサイド

ファング15『あああああ!もうだめだ全滅だ~!
相手のチームは強すぎるよ!』

ファング20『・・・動けるやつは俺についてこい。』

ファング11『お、おい?どうする気だ!』

ファング20『敵戦車を倒す。
それしか道はない。』

ギュィィィン!!

ファング15『あ!俺もいくよ!』

ファング11『くそ!こうならヤケだ!どうにもなれ!』

ナカジマ『あれ?三機だけ猛スピードで突っ込んでくるよ?』

ホシノ『でも動きは直線的だね。
接近される前に撃破するよ!』


ファング20『良いか?最高速度維持のまま俺の合図で左に動けそのまま散会しろ』

ファング15『了解!』

ファング11『わかったよ!』

ファング20『・・・いまだ!』

ギュン!

ファング15『す・・・凄いドンピシャで避けれた!』

ファング20『散開、もう射程に入った。このまま敵を潰す。』

ナカジマ『ヤバイねこりゃ接近を許しちゃうよ』

スズキ『近くに来られたら戦車は不利だからね?

しかしあの砲撃のタイミングがなんでわかったんだろ』

ホシノ『しかし当たらないな!

あんだけの速度で動かれちゃうとシャレにならないなコレは』

ナカジマ『ここはそろそろ引き際かな?

全車砲撃しながら後ろの森に撤退するよ!』


澤『わかりました!』

エルヴィン『こちらも了解!』

ねこにゃー『同じく!』

ファング15『あ!後退してくよ!
今がチャンスか?』

ファング11『しかしこう動きながらじゃ攻撃が当たらない!』

ファング20『おれがポルシェティーガーの動きをとめる。

その瞬間にソリッドシューターを打ち込め。』

ファング11『な?お前はどうするだよ!

そのヘビィマシンガンじゃどうしようもないぞ?』

ファング15『・・・いや、ここはファング20を信じよう!僕は従うよ!』

ファング11『ちっ!わかったよ!』

ファング20『よし』

ドン!ドン!ドン!

ナカジマ『うわ!なんだ??』

ツチヤ『マズイね履帯が外れた・・・と言うより破壊されたみたいだね』

スズキ『まさか??あんな距離から正確に履帯を?』

ホシノ『・・・あたし達の負けか』

『いまだ!』

ドゴォォン

審判『ポルシェティーガー!走行不能!』

ファング15『やった!』

ファング11『まじかよ??信じられねー』

澤『レオポンさんチーム!大丈夫ですか??』

ナカジマ『怪我は無いよ~ゴメンねやられちゃった。

ウチらのコトは気にせず早く後退した方が良いよ』

エルヴィン『・・・うさぎさんチームとアリクイさんチームは先に行け!

ここは私達が仇を討つ!』


澤『しかし!それじゃあカバさんチームが!』

エルヴィン『どちらにしても誰かが足止めしないとATの足からは逃げきれない!言ってくれ!』

カエサル『第一私達はやられる気は無い。

あのATを倒して追いつくよ。』

おりょう『そういうコトぜよ』

左衛門佐『全国大会優勝校の意地を見せてやるさ』

澤『わかりました!カバさんチームの健闘を祈ります!』

ねこにゃー『よろしくお願いしますにゃー!』

エルヴィン『さてと・・・!では御相手しよう!

おりょう!全速力で相手に突っ込め!

装甲と馬力はコッチが圧倒している!体当たりでも有効だ!』

おりょう『了解ぜよ!』

ファング15『一車両むかってくる!』

ファング11『時間稼ぎをするつもりか?』

ファング20『向かってくるなら倒すまでだ。

お前達は援護に回れ、討つチャンスは俺が作る。』

おりょう『おりゃあああ!』

ファング20『!』

ファング15『こいつ!突っ込んできた!』

ファング11『上等だ!撃破してやるぜ!』

ドゴォドゴォ!

ファング11『クソ!お互いに動きながらじゃ当たらねぇ!』

ファング15『それも有るけどこんなに戦車が動けるなんて??』

カエサル『やはり危険なのはマシンガン装備のスコープドッグだけだな!

残りの二機は無視してあの一機に集中だ!』

左衛門佐『勝機は見えた!』

おりょう『さっきの履帯を狙撃した精密射撃は注意しなければいけないぜよ』

エルヴィン『しかし逆に履帯以外に当たった所で問題無い!あの一機はなんとしてでも落とす!』

ファング20『こう接近され砲撃し隙あらば体当たりしてこようとするとはな・・・履帯を正確に当てるのは困難か、』

カス!カス!

ファング20『弾薬切れか・・・ならば。』

ファング11『マシンガンを捨てた??』

ギュイイイン!

カエサル『つ!突っ込んでくる!』

おりょう『上等ぜよ!吹っ飛ばす!』

ファング20『・・・』
ガシン!

エルヴィン『ぐ!側面に組みつかれたか??』

左衛門佐『おりょう!パワーはコッチが上だ!

振り払え!』

おりょう『りょうか・・・』

ドゴン!ドゴン!

カエサル『な!なんだ!この振動は!』

エルヴィン『ぐ!このAT!アームパンチで車体を攻撃している!』

左衛門佐『でもこの程度の攻撃じゃあ三突はビクとも!』

ファング20『いまだ撃て』

ファング11『応!』

ファング15『すまん!』

チュドーン!

カエサル『なっ??味方ごと??』

パタッ

審判『3号突撃砲走行不能!』

左衛門佐『ま、負けた?』

カエサル『あのスコープドッグがアームパンチをしたのはダメージが狙いではなく、

隙を作って残りの二機に決め手を打たせるためだったのか』

エルヴィン『参ったな~相手のチームは隊長と副隊長以外は新米と聞いてたんだがな』

おりょう『とんだ化け物がいたもんぜよ』

ファング15『やったね!ファング20!

君のおかげで2車両も落とせたよ!』
ファング11『全く認めざるを得ないなその実力は?

お前は一体なにものなんだ??』

ファング20『・・・キリコ』

キリコ『キリコ・キュービィーだ』

時間は少し遡り森林地帯

ドゴォドゴォドゴォン??

レン『ふーむ、見事に足止めされてるね』

ファング3『呑気言っている場合ですか副隊長?

早く合流しないと中央チーム全滅しますよ?』

ファング10『ここは仕方ありません!

突っ込んで敵車両を撃破しましょう!』

レン『あのね、

この木が生い茂った森林を走りながら相手のトコまで着けると思うか?

相手は静止射撃してるんだコッチがヤられるね。』

ファング4『ならここは諦めて迂回を・・・』

レン『それこそナンセンスだな。

相手に背を向けて逃げれば格好の的だ。

しかも我々を追わず中央チーム迎撃に行っても良し、

そしてこのまま我々を足止めしても良し、どの選択肢を取っても相手に都合が良いんだよね。』


ファング9『しかし!このままこうしてるわけにもいかんでしょ!

一か八か突っ込みましょうよ!』

レン『!おい!避けろ!』

ファング9『へ?』

バギン!

ファング9『グバババー??』

審判『スコープドッグ一機走行不能!』

ファング10『うおおおお!この森林地帯であの距離から当てやがった!』

ファング3『くそ!』

チュドーン!チュドーン!

レン『止めろ!無駄弾を撃つな!』

ファング3『す、すいません!』

レン『おい!ファング9怪我はして無いか?』

ファング9『は、はいエアクッションが出ましたしコックピットは全く大丈夫です。』

レン『成る程な、安全性は完璧という訳だな。』

ファング9『すいません副隊長!何も出来ずに。』

レン『気にするな、

彼女たちは強いからな。

お前は回収車両が車でそこにいろ。何、仇は打つさ』

ファング9『は・・・はい!』

レン『所でファング9を撃ったのはどの戦車か分かるか?』

ファング3『恐らくヘッツァーかと?』

レン『なるほど、あちらさんは最初から本気か』

ファング10『?』

河嶋『やりましたね!会長!一機撃破ですよ!』

角谷『まーねー?この位は楽勝かな?』

河嶋『しかし会長が最初から砲手をするなんて随分とやる気なんですね?』

角谷『そう?たまたまだよ?』

小山柚子『(きっと試合挨拶の時の桃ちゃんを馬鹿にされた事をねにもってるんだろうなあ会長)』

磯辺『会長、このまま打ってるだけで良いのか?

もう少し前進すれば命中率もあがるけど?』

角谷『いや、この距離からで良いよ。

上手く行けばさっき見たいに撃破出来るし。

それにあまり近づくとマズイしね~』

磯辺『マズイってあのド派手な青いATのコトですか?』

角谷『そ!なんたって国内に17人しか居ないS級ランカーの一人だからね。

文句無しのエースだよ』


磯辺『なるほど!そんなのの殺人サーブは食らいたく無いですね!』


そど子『でもこのまま睨みあっててもしょうがなく無いですか?』

角谷『ま~ここは我慢比べかな?

でも相手のが不利だよね?

早く合流し無いと味方が全滅するかもしれ無いんだから?』

磯辺『う~なんか我慢比べとかは疲れるな~おもっいきし動きたい!』

角谷『わたしはラクだから良いけどね。』

レン『しかし相手さんに見つかるのがヤケに早かったな?なんでだろ?』

ファング3『それは多分副隊長の機体のカラーリングだと思いますが?』

レン『・・・!あーなるほどこのストライクドッグは最初のままの青色だったな!そりゃあ目立つわ!』

ファング10『まあ我々のスコープドッグはグリーンですから森林地帯での迷彩率は高いですが副隊長のは流石に・・・』

レン『は~まずったな?

カラーリングは変えとくべきだったな?

まあ青は青で好きだけど』

ドゴォドゴォン

ファング4『て!そんな無駄話してる暇無いですよどうするんですか!副隊長!』

レン『仕方無いな?手札を温存している余裕も無いしな』

ファング3『まさか??』

レン『お前達、弾の装填急げ』

ファング10『しかし??この距離でこの作戦は??無謀ですよ!』

レン『無謀?だからこそだ。

それを成功させれるのがS級ランカーだ。

まあ見ていろ。』

ファング3『弾の装填完了です』

レン『良し!十秒後に全機敵車両に向けて発車だ!』
了解です!

チュドーン!

磯辺『!敵機打ってきました!』

角谷『気にしなくていいよ。

あの距離じゃ当たら無いし、

万が一当たっても威力はしんでるよ。』

ブファー

磯辺『これは!スモーク弾!』

そど子『う~全く前が見え無いじゃ無い!』

河嶋『会長これはもしかして相手は逃げるのでは?』


角谷『だろうねこの煙幕の中じゃ相手は前が見えなくて木に当たるのが関の山だね?

一先ず私達はこのままここに陣取っていれば』

キュイーン!

角谷『!、全車回避行動!』

バシュン!

そど子『だーー??』

パタッ

審判『ルノー走行不能!』

そど子『一体何なのよ!なんでここにいるわけ??』

ゴモヨ『すいません。カモさんチームやられました。』

パゾ美『ごめんなさい~』

レン『まずはひとつ』
磯辺『アタック??』

バゴォン!

レン『!』キュイーン
グオーン!

レン『攻撃と同時に撤退か?あの一瞬で見事な判断力だ』

ファング3『副隊長!おみごとです!』

ファング10『まさか視界がきかない中木々をかいくぐって接近するなんて神業としか言えません!』

レン『世辞は要らないよ。
僕は逃げた二輌を追う。

中央チームの援護は任せる。』

ファング3『え?何故です?逃げた二輌はほっとけばいいじゃないですか?』

ファング4『そうですよ!全機で中央チームの援護に行くべきですよ!』

レン『僕はあの煙幕の中で接近した時点で勝敗は決したと思った。』
ファング3『・・・副隊長?』

レン『だってそうだろう?

あの煙幕の中で接近されたんだ、動揺はするハズさマトモな判断が瞬時に出来るわけない。

だから3輌全滅出来ると思った。

しかし二輌には逃げられた。
咄嗟に此方を攻撃しつつ逃げたんだよ。』

ファング10『しかし隊長は中央チームの援護に迎えと?』

レン『それはお前達に任す。
状況は常に変わる指示通りに動けばいいってもんじゃ無いさ。

彼女たちを逃せば必ず後悔する気がするのさ 。

今が好機なんだよ。』

ファング3『わかりました!行ってください副隊長!』
レン『すまんな!よろしく!』
ギュイイイン!

ファング10『良いのかよ?これで?』

ファング3『あの化け物みたいな副隊長が警戒するだぜ?
たしかに倒しといた方が良いと思ったんだよ』

ファング4『じゃあ俺たちは中央チームの援護に行くか。』

磯辺『飛ばせ!飛ばせ!直ぐに追いつかれるぞ!』

角谷『しっかしまさかあの煙幕の中で接近するなんてね~』

河嶋『マトモじゃない、あんなの勝てっこないですよ!』

小山柚子『でも彼らの狙いは中央チームとの合流なのに逃げて良かったんですか?
中央エリアの味方が危なくなるんじゃ・・・』

角谷『いや恐らく青いATは追いかけてくるよ。』

磯辺『!、後方より青いAT接近中!速い直ぐに追いつかれます!』

河嶋『ヒィ~??』

角谷『河嶋!やるぞぉ!』

河嶋『な、なにをですか??』

角谷『私達で青いATを倒す!』

レン『さて!追いついたな、こんな木々なんて障害のウチに入らないんだよ!』

バシュン!バゴォン!

磯辺『だあーー!当たる??』

角谷『アヒルさんチーム!作戦はさっき言った通りだから根性見せてよ~』

磯辺『根性?なら誰にも負けませんよ!佐々木!あの青いのに殺人サーブをお見舞いするよ!』

佐々木『了解です!キャプテン!』

レン『まずはあのカメ印から落とす』

ドゴォン!
レン『なにッ??』
カキン!

磯辺『惜しい!』

レン『クソ??まさか走りながらもこんな射撃を?

コッチの動きを予測して打って来たのか?

まさかそこまでやるとは!!おもしろい!!』

磯辺『う、動きが!』

ギュイイイン!

レン『敬意を表して全力で倒そう!』

磯辺『撃て!』

レン『遅い!』

バゴォン!
バシュン!
パタ

審判『八九式走行不能!』

レン『あとは!あのカメだけだ!』

ギュイイイン!

レン『逃がさん!』

河嶋『会長!ホントにやるんですか??』

小山柚子『やるしかないよ!桃ちゃん!』

角谷『さあーてド派手に行こうか??』

レン『追いついたな!覚悟!』

シュン
レン『なっ??消えた??いや違う?これは??』

角谷『気づいたときはもう遅いかもね~』

レン『崖!フルブレーキ!』

河嶋『動きが止まった!今です会長!』

角谷『しゅーと!』

バゴォン!
レン『ぐはあ??』

審判『ストライクドッグ!戦闘不能!』

河嶋『やりました!やりましたよ会長!』

角谷『かーしま、舌噛むよ。』

河嶋『へ?』

小山柚子『桃ちゃん今、崖から落ちてるから』

バゴォーーン
パタ
審判『ヘッツァー走行不能!』

河嶋『はわわ』

角谷『はあーやっぱり崖から落ちたんじゃあ無理か』

小山柚子『あとは皆さんに任せるしか有りませんね。』

レン『・・・ま、負けたのか?この僕が?S級ランカーの僕が?』

時は戻って中央エリア

キリコ『・・・』

カチャカチャ

ファング15『どうだいキリコ?機体は何とかなりそう?』

キリコ『一先ずは問題なく動くだろうが応急的な修理だ、ガタが直ぐにでるだろうな。』

ファング15『しかし凄いな!訓練で応急修理の仕方は習ったけどこんなに鮮やかには出来ないよ!』

ファング11『なあキリコ、お前は何者なんだ?』

キリコ『何者とは?』

ファング11『とぼけるなよ。

さっきの操縦テクと今の修理技術といい尋常じゃあない。

俺らみたいに会社に入って初めてATに乗った連中にはとても出来ないことだ。

一体どこで覚えたんだ!』

キリコ『さあな』

ファング11『貴様!』

ファング15『おいおい!やめろよ!今は内輪揉めしてる時じゃないんだよ??』

ファング11『俺がムカつくのはそれだけじゃない!

俺より遥かにテクニックが上なのに実力を隠してやがった!

気に食わないのさ!』

ファング15『まあまあこれから一緒に闘う仲間なんだからそれ位にしとこうよ?な?』

ファング11『実力は認めるがきにくわんのさ!』

ファング12『まあ熱くならんほうが良いぞ?マトモな判断ができなくなるからな?』

ファング11『う??す、すまない俺があんな勇み足を認めにこんな事に』

ファング12『なったことを悔やんでもしょうがないさ。
俺らも止めずに従っちまったしな?

それに機体はド派手に壊れたように見えたがコクピット周りは全く壊れてないぜ?

さすがの新素材だな?』

ファング11『しかし・・・』

わざわざ細かく分析ありがとうございます!そこまで多様に考えられませんでした。

レンは自分の実力に絶対な自信があり自惚れて相手を舐めていたので決着はこんな感じで良かったかなと思ってます。

ファング13『後悔よりやることがあるだろ?

お前はまだ負けてないんだから。

俺らは回収車をのんびりとまつさ』

ファング11『ああ!勝つよ!』

ファング15『キリコ?聴こえるか?』

キリコ『個人回線か?』

ファング15『あいつを、ファング11を許してあげてくれ?たしかに傲慢で馬鹿だけどそれなりに仲間思いなトコもあるんだよ』

キリコ『別に気にしてない。』

ファング15『そうか。

でも今は同じチームなんだ。

同じ目的の為に力を合わせようよ。』

キリコ『ああ、そうだな。』

ファング15『しかし副隊長達はまだ来ないのかな?

早く合流して隊長達の援護に行かないと。』

ギュイイイン!

ファング11『おお!やっと来たな??』

ファング15『でも変だな副隊長のストライクドッグが居ないよ?』

ファング3『おいおい!

来てみたらこれはどういうことだ?ポルシェティーガーと三突をお前がやったのか?』

ファング11『ああ??ままな!』

ファング15『おい??まるで自分の手柄みたいに?』

キリコ『それより副隊長殿はどうした?一緒では無いのか』

ファング10『副隊長は取り逃がしたヘッツァーと八九式を追って行ったよ。

まあ直ぐに蹴散らしていらすさ。』

ファング3『そゆこと。だから俺らはここで待っていれば・・・』

ザーッ

審判『ストライクドッグ走行不能!』

ファング3『・・・へ?』

ファング4『そんな?副隊長がやられたのか??たかだか高校生なんかに?』

ファング10『ば、馬鹿な』

ファング15『今、調べたけど副隊長とヘッツァーは相打ちみたいな感じだね。

これであっちは3輌でコッチは11機だ』

ファング10『な、何を冷静に分析してるんだよ!

S級の副隊長がやられたんだぞ!実力じゃあ隊長より上なのに!』

ファング3『しかもまだ大洗には全国優勝の立役者のあんこうチームの4号がいるんだ。

いかに隊長といえども?』

キリコ『ならどうする、ここで隊長がやられるのをオメオメながめているのか?

ここで待ってても何も起きない。

俺たちはまだ戦える。なら戦かうしないだろう。』

ファング10『お前?何故そんなにも冷静に?』

キリコ『さあな。』

ファング15『よしじゃあ隊長達に合流しに市街地にむかうよ!』

ファング11『キリコ!小隊長はお前に任す!』

キリコ『何故だ?』

ファング11『お前が一番冷静に物事を観れるし実力も有るからな!ムカつく事に!』

キリコ『・・・了解した』

ファング11『よし!では全機前進!』

キリコ(飛び交う銃弾と炎、めまい。

きな臭い懐かしさ。

俺はこの時戦場に戻っていた。

ボトムズと共に)

試合場内市街地

ファング5『た、隊長??』

アギト『ああ、聞こえたさ。レンがやられるとは』

ファング6『S級の副隊長がやられるなんて??』

アギト『勝負は時の運という事もある。

しかし相手戦車を3輌墜してくれた。

無駄死にじゃない。』

ファング7『しかし!』

アギト『(マズイな・・・レンがやられた事でチーム全体の士気が大幅に落ちているな。

まあチームの精神的支柱のレンが負けたから仕方ないんだろうけどさ。

はあしかしこの状況で4号と戦闘しなければならんのか?

本来はレンが来るまで時間を稼ぎ合流しだい連携で4号を倒す算段が台無しだぜ。

しかし手をこまねいていれば背後からM3と三式が来るからな。仕方ない。)』

アギト『いつまでも嘆いているなよ!

いいか!我々が4号を倒せばそれで決着が着くといっても良い!

気持ちで負けるな!』

ファング5『そうですが?』

アギト『大体レンがなんだ?

俺だってA級7位の秋人洋一なんだぞ!

4号だかなんだか知らんが相手じゃ無いね!』

ファング7『隊長・・・』

アギト『訓練を思い出せ!お前達は強い。』

『は、はい!』

アギト『よしでは4号を炙り出す!

固まっていても的になるからな5.6は東方面へ、

7.8は西へ、おれはこのまま真っ直ぐ市街地中央に行く。4号を見つけてもガッつくなよ?

直ぐに知らせるんだ?』

ファング5『了解です!』

アギト『では行くか!』

選手回収場
杏『さてとあとは、西住ちゃん達に任せますか。』

川嶋『頼むぞ!あいつらをギャフンと言わせてくれ!』

柚子『ギャフンて・・・』

レン『随分言ってくれるね。』

川嶋『あ!ど、どうもすいません!』

レン『別に気にして無いよ。

それに敬語も要らない。

別に君達の先輩でも上司でも無いんだから。』

杏『それじゃあお言葉に甘えさせてもらおうかな』

レン『それで構わない。

あと川嶋さん、試合前の暴言について改めて謝罪する。

申し訳無かったキミは実に優秀な選手だよ。』

川嶋『へ??ああ、もうそんなこと気にして無い・・・ですよ』

柚子『会長?なんだかこの人、試合前と雰囲気違くないですか?』ヒソヒソ

会長『何かあったのかもね~』

レン『しかし君達の戦術は凄いな。

あそこまで自在に戦車を操るとは、うちの新兵じゃあ話にならんわけだ。

特にラストの崖はやられたよ。』

川嶋『あれは貴方達、AT乗りなら躊躇すると思ってからの作戦だったのだ。』

レン『というと?』

川嶋『歴戦のAT乗りは今回のように安全性なんて考慮されずに試合をしていたんだろ?

ならば危険に対しても敏感に反応するはずと思ったのさ!』

レン『たしかに以前の機体ではあの崖から落ちたらオダブツだったかな。』

杏『すこし卑怯だったかな?』

レン『そんなこと無いさ使えるものはなんでも使う。それが戦場で生き残る術さ。』

杏『そう言ってもらえるならありがたいね~』

レン『しかしさっき言ってた危機回避能力なら兄さんのが上だな。』

柚子『お兄さんが?実力は貴方が上なんじゃ?』

レン『総合的にはね。

しかし危機回避能力では兄さんにかたを並べるものは中々居ないよ。

何たって相手の殺気を読み取り回避出来るらしいからね。』

川嶋『そんなバカな??エスパーでも有るまいし!』

レン『君の思ってるほど凄いことでは無いよ。

背後に誰かがいると何かをかんじるだろ?

あれの感覚を究極的に研ぎ澄ますとああなるらしい。』

川嶋『なんか信じがたいな』

レン『まあ日常では得る事は無理だろうな。

被弾すれば怪我、病院送りは当たり前のAT乗りだからこそ得られた技能何だろうね。

まああと兄さんはカナリビビリだから。』

杏『そういえば試合の初めの頃、

4号の砲撃もかわしたらしいしね~』

レン『まあ当然だが相当神経を使うらしく疲労がたまれば回避も出来なくなるらしいがね・・・』

柚子『あのー?』

レン『ふん?何か?』

柚子『中央エリアで活躍していたスコープドッグの人は何者なんですか?

明らかに動きが違いましたけど?』

川嶋『た、確かに!あれはどう見ても新兵の動きじゃ無いぞ!』

レン『彼か・・・ハッキリ言って僕も困惑してるよ。

彼の名はキリコ、確かに今年入ってきた新兵のはずなんだが?

プロフィールもべつに只の高卒の18歳だな。』

柚子『じゃあ生まれついての才能?』

川嶋『そんなのがいるのか・・・』

レン(生まれついての才能?ちがう、

あの動きは経験に基づいての動きだ。

初めて乗りましたなんてあり得ない。

気になるな・・・プロフィールも信じていいものか?少し調べてみるかな。)

川嶋『しかしなんで有澤重工なんて大会社に勤めているのにこんな危険な事をしてるんです?

別に普通に働けばいいんじゃ無いですか?』

杏『川嶋!』

川嶋『!・・・会長?』

レン『・・・杏さん、別に構わない疑問は当然だろう。

折角だからなその質問に答えよう。

たしかに有澤重工は日本きっての大企業、

働く上での環境も高水準、よって高学歴、各分野で好成績を収めた者だけ入ることが出来るのさ。』

川嶋『・・・自慢ですか??』

レン『話はこれからさ。

因みに今の話は正式な社員の話だ。

ウチらのような特別な社員は別だ。』

川嶋『特別な社員?』

レン『戦うためだけの駒とでもいうべき存在、ATで戦い抜く事だけがすべての社員。』

柚子『それって??』

レン『簡単に言えば傭兵だな。

まあコッチは難しい筆記テストやメンドーな面接も無いよ。

適性検査とシュミレートを少しやって合格基準を超してれば入社だ。

簡単だろ?因みに僕も兄さんも高卒だ。』

川嶋『そんなシステムだなんて・・・』

レン『まあわかると思うが出入りも激しいぞ。

今回の試合のように安全なわけじゃ無かったからな。

大ケガで辞める、入院するは日常茶飯事さ。

さらにAT乗りは公式試合に出るためには選手登録するのだが成績に応じてランク付けされてね。

最初はCランクからなんだが、ウチは一年Cランクのままの社員は切られるのさ。』

川嶋『き、切られるって?』

レン『勿論クビさ。役立たずは要らんて事さ。

まあそれが本人のためかもしれないがね。

だから今の試合も彼らは頑張ってるのさ。

少しでも良い成績を出すためにね。』

川嶋『そうな大変な環境だったのか・・・』

レン『君が気にする事は無いさ。

好き好んでやってるんだからな、僕も兄さんも。

あとは海外からきた出稼ぎや難民は働き口が無いからなバトリングに興じると言うくらいか・・・!』

そうか・・・キリコ!海外からの難民のかのせいがあったか、もしかしたらその点があるな

杏『どうかした?怖い顔して?』

レン『少し気になってね』電子端末を取り出す

レン『ここ最近の地下バトリングについて調べれば何か分かるはず・・・』ピピピッ


審判『スコープドッグ五番機、6番機、8番機戦闘不能!』

レン『おっと話過ぎたな?試合が動いてるな。』

柚子『市街地エリアのスコープドッグが3機撃墜・・・!』

川嶋『西住か!』

レン『やはり新米には荷が重いか?さて・・・気張りなよ兄さん!』

市街地エリア

ファング7『はあはあはあ・・・どころから来る!何処から!

皆んなあっという間にやられた!

だが俺はやられんぞ!必ず金星を!』

ガダン!

ファング7『・・・そこお!』

ズガガガガガ!

ファング7『い、居ない?』

ドゴォッン!
ファング7『ガッ??』ガッシャアン!

審判『スコープドッグ7番機戦闘不能!


優花理『お見事です!五十鈴殿!』

華『ありがとうごいます。でも喜ぶのはまだ早いです。』

沙織『そうだよ!アギトさんの青いATがまだいるんだから!』

優花理『ストライクドッグですね。』

華『先程は外しましたが次こそは当てます。』

みほ『・・・来る!』

キュイーン!

アギト『くっ!間に合わなかったか?あれほどガッつくなと言ったんだがな?

なんて言ってる場合じゃ無いな!全力で行かせてもらう!』

ギュイイイン!

みほ『麻子さん市街地の中心部に向けて進んで下さい。結構全速で!』

麻子『はいよ。』

ドゴゴゴ

アギト『逃がすか!』

バシュン!バシュン!バシュン!
ガキン!

沙織『あ、当たった?』

みほ『落ち着いて沙織さん。装甲をかすめただけです。』

優花理『しかし連射性、速射性おそらく試作の最新ソリッドシューターですよ!』

みほ『いくら武器の性能が高くても高速で動いてる標的はATでも当て辛いはずです。

華さん、アギトさんが接近し過ぎたり射撃しそうなら構わず打ちますのでよろしくお願いします。』

華『わかりました。』

ギュイイイン

アギト『しかし当たらなんな?

やはりという腕前か!

しかしこちらも打ってくるタイミングは気配で理解できる!

こう複雑な路地では最高速度はだせんが、逃がさん!』

みほ『全然引き離せない・・・!』

沙織『さっきまでの人達は簡単に引き離せたのに!』

麻子『やはりベテランは違うか。』

みほ『長引かせるという不利です。ここで決めます。』

華『みほさん、すいませんがあの機動力では確実に当てれるとは?』

みほ『大丈夫、隙は作ります。』

アギト『良い加減堕ちろ!』
バシュン!バシュン!

アギト『良く避ける!だがどんな曲がりくねった道だろうが引き離せんぞ!直ぐに・・・』

ギィィィィ!
アギト『な??急ブレーキ??戦車にこの速度で当たれば当然コッチが吹っ飛ぶ!ならば』

ギュイイイン!

不味い!激突は回避したが姿勢を崩した!このままではまとになる!ならば

アギト『すり抜けてターンピック!』

アギト『シューート!』
みほ『撃て!』
ドゴォッ

また、近々更新します!
なにか感想やご意見でもあれば書いて頂けたらありがたいです!

戦車が重装甲と大質量を活かして体当たりを敢行したら狭い地形ではATは尻に帆をかけるしかない。一般に戦車は自重の2倍以上の力を横から受けない限り転倒しないとされる。のしかかられたらATはひとたまりも無い。Ⅳ号がそれをしなかったのはXSATー01の貫徹力に対して車体の剛性に確信が持てなかったからか
市街地に誘い込まれたファング1は距離は詰めても近接は警戒すると踏んで、削り合いに付き合わず消極的な引き撃ち、と見せかけて必中距離に釣り出すとはⅣ号め、なかなかやるな?

>>153
素晴らしい解説ありがとうございます!
まあ4号のあんこうチームは原作の主役ですのでかなり手強いですよね、やっぱり。

アギトはあんこうチームの手強さは重々承知していますが対戦車戦の経験不足や慣れない機体ということもあり、際どい事態になってしまいました。

ここからクライマックス近いので楽しんで頂けたら幸いです。

アギト『ガハッ??』

ヒューーガキン!

沙織『や、やったよ!みぽりん!』

みほ『いいや、まだ!』

ギギギッ

優花理『あれは!片腕のクローアームを盾にして致命傷を避けたんですね!』

みほ『でも今ならまだチャンスです!次弾装填!トドメをさします!』

優花理『装填完了です!』

みほ『良し撃・・・』

ズガガガガガ

沙織『な、何??銃撃?』

ファング15『隊長!ご無事ですか??』

アギト『お、お前ら』

ファング11『よし!スモーク弾発射!逃げるぞ!』

バシュン!ブファー

麻子『し、視界がきかない。』

みほ『逃げられた・・・』

沙織『みぽりん!後ろからアリクイさんチームとウサギさんチームが来たよ!』

みほ『なんで連絡がこなかったんですか??』

沙織『なんか電波障害があるらしくて通信できなかったみたい!』

優花理『電波障害?チャフですかね?』

沙織『てかそんなのありなの??』

みほ『兎に角、戦力が集まった以上、最終局面に入ります!このまま、敵機を追います』

ギュイイイン!

ファング15『何とか逃げられたかな?』

ファング11『どうだかな・・・直ぐ後ろにいるかもしれんぞ?』

キリコ『・・・いや、今の所は直ぐ近くには敵は居ないな。』

ファング11『?、なんでそんな事がわかるんだ?』

キリコ『何となくだ。』

ファング11『ちっ??ただの勘かよ。』

アギト『!(なんだこいつは??まるで隙がない!

常に神経を針の様に尖らせている程の警戒心が機体を覆っているみたいだ!

機体越しでも肌に殺気を感じるくらいだ。)』

アギト『おい。』

キリコ『?、俺のことか?』

アギト『そうだ、君がキリコか?』

キリコ『だったらなんだ?』

ファング10『おい!キリコ!貴様少し腕が立つとはいえ隊長にタメ口とは!』

アギト『いや気にするな。』

ファング10『!、しかし??』

アギト『君の気持ちはありがたいがこの世界、

実力が全てだ。

年齢、隊長、そんなの関係無いのさ。

敬語でどうしても話して貰いたいなら力で屈服させるしか無いな。』

しかし・・・いまの俺にそんな力は無いな。

いや万全なじょうたいでも・・・か。

アギト『話を戻らせてもらうがキリコ、君に頼みがある。』

キリコ『頼み?なんだ?』

アギト『単刀直入に言おう。
みんなを率いて、4号・・・アンコウチームを倒して貰いたい。』

ファング3『な??隊長??』

キリコ『隊長が自分でやればいいだろう?』

アギト『そうしたいのはヤマヤマだが既にこの機体は限界近いのさ。

今さっきイイのを食らっちまったからな。』

キリコ『それで俺なのか。』

アギト『ああ、君になら任せられると思ったのさ。

これは本当に勘だがね。

引き受けてもらえるか?』

キリコ『わかった。引き受けよう。』

アギト『すまん、ありがとう!』

ファング10『で、でもそれなら隊長はどうするんですか??』

アギト『・・・こんな状態でもやれる事はある。』

ファング10『隊長!まさか??』

アギト『4号はキリコ達に任す、そして残りの二輌はおれが仕留める!』

キリコ『・・・その機体でか?』

アギト『しかしあちらはこの機体の状態は知らないからな?

おれが仕掛ければ4号は警戒態勢に入るだろう。

その隙に周りの二輌を落とす隙が出来るはずだ。』

ファング3『隊長!』

アギト『なに、心配するなこんな状態でもやりようはあるもんさ。

もしかしたら4号も頂いちゃうかもしれないぜ??ははは。』

ファング3『あの!』

アギト『なんだ?』

ファング3『自分も隊長にお供させてください!』

アギト『!、どうした?急に?』

ファング3『自分らが不甲斐ないから副隊長はやられました!

そのですからここで隊長の役にたたせてください!
お願いします。』

アギト『・・・あれはお前らの責任では無い。あいつ自身の問題だよ。』

ファング4『隊長!自分からもお願いします!』

ファング10『例え我らに責任が無くとも隊長のお役に立ちたいんです!』

アギト『全く!ありがたい奴らだよ!

お前らは!よし!ファング3.4.10.は俺についてこい!』

ファング3『隊長!』

ファング4『ありがとうございます!』

ファング10『頑張ります!』

アギト『あとファング11.15!お前らはキリコと共に行け!』

ファング11『わかりました!隊長!ご武運を!』

ファング15『じ、自分も頑張ります!』

アギト『良し!では最後の作戦だ!キリコ!後は頼んだぞ!』

キリコ『ああ。任された。』

アギト『ふ・・・では!』
ギュイイイン!

ファング15『いってしまった。』

ファング11『で、キリコよ?俺らはどうするんだよ?』

キリコ『このまま走れば広い場所に出る。そこで戦うとしよう。』

ファング15『広い場所?何処なんだい?』

キリコ『・・・港、貨物置場だ。』

ファング11『そんな場所でたたかうのか?いや?こんな街中よりは有利に戦えるか?』

キリコ『無駄口を叩くな。時間はあまり無いんだ。』

ファング15『で、でもさ?もしかしたら隊長達が全員倒してくれるかもだよね?』

キリコ『それが出来ないと隊長自身わかってるから、俺に後を託したんだろう?

今から戦う相手はそれ程の強敵という事だ。』

ファング15『やっぱりそうなのかな?

タダの学生との試合だと思ったのにこんな事になるとは・・・』

キリコ『見えてきたぞ。』

ファング11『デカイ港だな!しかしコンテナばっかりだな?』

キリコ『!、避けろ!』

ファング11『へ?』

ガシィィィン!

ファング11『グッはあ??』

ファング15『11!そんな4号??』

キリコ『隊長達はやられたか・・・』

ファング11『す、すまん機体損傷率100パーセントだ。

おれはここまでだ!クソ!』

キリコ『気にするな、そこで見ていろ。』

ファング11『・・・すまん』

キリコ『一旦物陰に隠れるぞ。』

ファング15『了解!』

ギュイイイン!

ファング15『はあはあ、ここならコンテナが邪魔で砲撃出来ないね。』

キリコ『しかしなぜ機体の撃破放送がなかったんだ?今さっきの11の時も無かったが』

ファング15『ああ、恐らく終盤はあえて情報を隠してるのかもしれないな?

まあ最近の試合では多いらしけど?でもね』


ピピピ・・・

ファング15『電子端末から簡単に情報なんてわかるんだよね!』

キリコ『それで?状況は?』

ファング15『やはりだね!

むこうは二輌撃破されて4号だけだ!

こちらはストライクドッグとスコープドッグが3機撃破されてる!』

キリコ『隊長達は目的を果たしたか。』

ファング15『本当に僕たちだけなのか・・・』

チュドーン!
ガシャーン!

ファング15『ひい??』

キリコ『あわてるな。

まだ俺たちの正確な位置は把握していない。

炙り出そうとているだけだ。』

ファング15『そうなのか?なんでわかるんだい?』

キリコ『殺気・・・というより敵意か、それが明確にこちらに向いてないからな。』

ファング15『そ、そんなのがわかるの??』

キリコ『殺(や)るか、殺られるか。 この気配を感じ取ることだけが、俺の取り得だ。』

ファング15『そうなんだ?いや、今はとても頼もしいけどさ?』

キリコ『そんな事よりお前のソリッドシューターの残弾数は?』

ファング15『それが・・・二発しか無いよ。』

キリコ『こちらはマシンガンの弾は予備弾も含めてあと10発だけだ。』

ファング15『なら!おれのソリッドシューターも渡すよ!僕が持ってても仕方ないし!』

キリコ『いや、それだと装備が重くなり機動性が鈍くなる。

こちらは一発が命取りだ。マシンガンだけでいい。』

ファング15『・・・こんな場面で僕は全く役に立てないのか!

緊張で手先は震えてしまう!』

キリコ『そう嘆くな。

人には出来ること、出来ないことがある。

いま自分に出来る事をやればいい。』

ファング15『キリコ・・・』

チュドーン!
ガシャーン!

ファング15『?、なんか変な音がしなかった?』

ギギギギギィィィ

キリコ『!、マズイ!逃げろ!』

ファング15『う、うわあああ??クレーン車がたおれてくる??』


ドッガアアアアアアアアアン!

ギュイイイン!

キリコ『なんとか下敷きにはならなかったか。ファング15?まさか下敷きに・・・』

ドッゴン!

キリコ『!』

ギュイイイン!

キリコ『・・・4号か。』

華『避けられた??』

沙織『華が外すなんて?あのパイロットがもしかして?』

優花理『おそらくレオポンさんチーム達を倒したホワイトディンゴの隠し玉ですね!』

みほ『でも彼方もだいぶ疲れているはずです!ここが勝負どころです!

麻子さん!ジグザグに動きならが標準を絞れないように接近して下さい!』

麻子『任された。』

華『でもそれですと此方も狙い辛いのでは?』

みほ『大丈夫、華さん仕掛ける時は必ず来ます。』

麻子『では、行くぞ!』

観客モニターエリア

アギト『おーい!』

レン『あ、兄さん、お疲れ様。』

アギト『なにがお疲れ様だよ??おれの事はどうでも良いよ?

試合は?試合はどうなってるんだよ!』

レン『今、まさに最終決戦の真っ最中だよ。』

アギト『??、うわ!あんなデッカいクレーン車が倒れてるぞ?

あれも4号が?
やっぱり西住流は怖いね~』

レン『さて、久しぶりにすごい試合を観れそうだな!』

港貨物船エリア

ドッゴン!ドッゴーン!

ガッシャン!ガシャーン!

キリコ『・・・コンテナーを撃ち障害物にし、ATの足を活かせなくする気か。』

バシン!バシン!バシン!

キリコ『だがな。』

ガキンガキンガキン!

沙織『うわ?な、なに?今の?当たったの?』

優花理『でも!いくら闇雲に打ってきても戦車の装甲は抜けませんよ!』

みほ『ううん、そうじゃ無いかも。』

華『?、どういうことです?』

みほ『さっきの銃撃、恐らく装甲のほぼ同じ所に着弾してる。

如何に戦車の装甲が厚くても同じ所を正確に打たれれば・・・』

沙織『そんな??マシンガンでそんな人間離れした精密射撃ができるの??』

みほ『私が間違ってました。

この試合で最も警戒すべきはアギトさん兄弟でなく、

目の前の人だったんです!』

優花理『西住殿!』

みほ『このままではいずれやられます!

こちらから攻めていっきに決めます!


沙織『わかったよ!みぽりん!』

みほ『麻子さん!あれをやります!履帯は持ちますか?』

麻子『大丈夫だ、任せとけ。』

みほ『華さん!恐らく静止時間は0.5秒くらいですがお願いできますか??』

華『はい!それで充分です!』

みほ『・・・では行きます!』

ブォン!キュラララ!

キリコ『ケリをつける気か。』

ギュイイイン!

レン『キリコも接近した??』

アギト『お互いに至近距離からの必殺の一撃狙いか??』


ギュイイイン!

キリコ『ここだ。』

バシン!バシン!

みほ『いまです!』

ギャルルルルルルルン!

レン『あ、あれは??』

アギト『聖グロリアーナ戦と黒森峰戦で見せた必殺ドリフト・・・!』

キリコ『・・・く!』
ガクン
キリコ『??(機体の制御が?)』

みほ『撃て!』

ドゴッーン!

ヒュー!ドシャン!

優花理『や、やりましたよ!西住殿!』

みほ『まって!恐らくまだ?』

ギギギギギ

キリコ『・・・機体損傷率98.5パーセントか、

一瞬機体制御がおかしくなったおかげで首の皮一枚つながったか。』

ギギギギギ・・・ギ・・・ギ

キリコ『ダメか、もう何も動かないな。

ここまでか・・・』

麻子『どうやら全く動けないようだな。』

華『まさに風前の灯火ですね。』

みほ『ならここでもう一撃で勝負を決します!

華さん!砲撃準備を!』

華『完了してます。』

キリコ『・・・』

みほ『では、撃・・・』

バシュン!バシュン!

沙織『な、何??』

みほ『後ろから??』

ファング15『うおおおおお??キリコォォォォォ!無事かあああああ??いま助けるぞ!』

キリコ『!、お前・・・!』

みほ『!、急速回転!落ち着いて!無闇に打ってるだけです!当たりません。』

キャラララ

みほ『先ずはあのATから落とします!』

バシュン

パタッ!

みほ『・・・え?な、なんで??』

優花理『わ、私達やられたんですか??』

沙織『み、みぽりん!あれ!あれ!』


みほ『コックピットが開いてる・・・?』

華『パイロットの人、銃を持ってますがまさかアレで??』

優花理『あ、あの銃は!バハウザーM571…アーマーマグナムですよ!優れた使い手ならATを落とせると言われてますがまさか戦車を??』

みほ『・・・完全にやられちゃいましたね。』

蝶野『全ての機体及び戦車を目視確認完了!

ホワイトディンゴ残機2!

大洗女子学園0!

よってホワイトディンゴの勝利!』

『うおおおおおおおおおおおお!』

試合終了後観客エリア


ファング15『キリコ大丈夫か?怪我はないか?』

キリコ『ああ、大丈夫だ。』

ファング15『それなら良かったよ。

キリコに出来ることをやれって言われて、でも何もうかばなくてさ?

キリコがピンチになってるのを見て無我夢中で突貫してしまったよ。

ははは、ホントダメだな。』

キリコ『だがそのお陰で助かった。礼を言う。』

ファング15『へ??イヤだな?当然のことをしたまでだよ??』(まさか礼をいわれりなんてな?)

ファング11『おーいぶじかー?』

ファング15『11!』

ファング11『二人とも良くやったぜ!キリコ!今度、俺に操縦テク教えてくれよ!

な?いいだろう?』

キリコ『人に教えるようなことじゃない。』

ファング11『そんな冷たいこと言うなよ~』

キリコ『・・・ふっ』

ファング11『な?わらうなよ?』

ファング15『まあまあ』

言うなれば運命共同体
互いに頼り互いに庇い合い互いに助け合う
一人が皆の為に皆が一人の為に
だからこそ戦場で生きられる
分隊は兄弟
分隊は家族




嘘 を 言 う な ww

>>17
コメントありがとうです!

原作のキリコに付き合ったバーコフ分隊の方々は御愁傷様でした・・・

間違えました。>>172の方でした。

アギト『・・・』

レン『兄さん!』

アギト『・・・情けないよな。』

レン『え?』

アギト『コッチは数を倍以上揃え新型まで配備されたってのに、ホントにギリギリだった。

こんなのを勝利と呼べるのか?』

レン『兄さん、思う事はみんなあるさ?

でもね隊長である兄さんが、そんな暗い顔してたら他の隊員が喜べないよ。

それに相手チームにも失礼じゃないか?』

アギト『・・・そうかもな?後悔はせずに反省はするかな?

俺は今の自分に満足して技術の鍛錬を怠っていたのかもな?

それが海外遠征から外された原因なのかも知れないな。』

レン『まあ僕も大分調子に乗ってたしね?』

アギト『また一から鍛え直しだな。』

メカニック『アギトさーん!』

アギト『!、メカニックさんどうも!どうかしましたか?』

メカニック『いや~ストライクドッグの感想を聞きたくてですね?

どうでした??乗り心地は?』

アギト『確かに良い機体でしたよ。

いや、良過ぎたと言った方が良いのでしょうか?』

メカニック『良過ぎた?』

レン『あまりにも機体の反応速度が敏感すぎたんだよ?

恐らく僕達では良くて半分くらいの性能しか出せなかったよ。』

メカニック『そうなんですか?

実はこの機体には元々別の人が乗る予定で、

その人用にプログラム設計されていたらしいんですよ?』

アギト『マジかい??』

レン『その人、人間離れしてるね?』

メカニック『一般向けにはリミッターをつけなければいけませんね~?


そうだ?もう一つ重大な話があるんですが??』

アギト『な、なんでしょう?』

メカニック『大洗には半端ではない、

メカニック集団がいると聞いたのですがわかりますか??』

アギト『あ、ああそれならポルシェティーガーのレオポンさんチームのメンバーでしょうね?』

メカニック『やはり!噂通りたった四人程度で戦車を整備したりしているとは??

超高校級のメカニック集団と呼ばれているだけはある!』

レン『それ、誰がいったんです?』

メカニック『ああ!こうしてはいられない!

是非とも卒業後は有澤重工に入って貰うように頼まねば!』

アギト『あの~?』

メカニック『すいません!

自分はレオポンさんチームとやらにあわねばなりませんので!

失礼します!』ダダダッ

アギト『随分と興奮してたな?』

レン『まあ仕事熱心な良い人なんだけどね~』

みほ『あの~?』

アギト『!、西住さん!』

みほ『今日は試合ありがとうございました。

ATとの試合は初めてでしたので新鮮な事ばかりでとても楽しかったです!』

アギト『それはありがとう。

此方も今日はホントに楽しませてもらいました。

色々と収穫も有りましたしね。』

みほ『それは私達もです。

次戦う時は負けませんよ。』

アギト『・・・!、了解です。』

みほ『あ!あと一つ聞きたい事があるんですけど?』

アギト『何です?』

レン『・・・』

杏『やあ~』

レン『??、うわ?ビックリさせるなよ??』

杏『ごめんごめん?いやさ?

帰る前に御礼だけ言っとこうと思ってさ~』

レン『礼?なんの?』

杏『役人さんの作戦を潰してくれたでしょう?』

レン『なんでそれを??』

杏『この試合前から何か嫌な予感がしてね蝶野さんと協力して調べていたら、

また廃校にする気みたいなのがわかってね?

対策は考えていたんだけどアギトさん達に先に潰してもらえたからさ?』

レン『なんだ?そこまで知ってたのか?』

杏『そういう訳で感謝してるよ~

また大洗に遊びに来なよ?

アンコウ鍋ご馳走するからさ?じゃあね~』

レン『・・・まったく侮れない人達だな?』

キリコ『・・・』

みほ『あの・・・?』

キリコ『何か用か?』

みほ『あ、すいません、只、今回の試合の最後のスコープドッグのパイロットはどなたかと聞いたら、

キリコさんだと言われたので?』

キリコ『最後のアーマーマグナムによる射撃を抗議しに来たのか?』

みほ『い、いえ!あれは確かに驚きましたが、

今回の特殊ルールでは有効でしたので全然気にしてませんよ!・・・結構驚いたけど』

キリコ『なら何の用だ?

俺は今から機体の整備をしたいんだが?』

スッ

キリコ『・・・?、何だ?』

みほ『何だって、握手ですよ!ココに来たのは挨拶をしておきたかったんです!

今日の試合とても楽しかったです!また試合して下さいね!』

キリコ『・・・ああ、わかった。約束しよう。』

ギュ

キリコ『次は負けない。』

みほ『はい?私達もまけませんから!』

アギト『・・・』

レン『兄さん!大丈夫なの?西住さんをキリコに合わせて?ケンカとかしない?』

アギト『大丈夫だ。』

レン『大丈夫って、さっき伝えた事はおぼえているよね?

キリコは幼少から天涯孤独でレッドショルダーに拾われ、

12歳から18歳までの間は地下バトリングをやらされていたんだよ??

そこをウチの社長が直々にスカウトして偽造の履歴まで作ったて言うから驚きだけどさ!』

アギト『それだけ聞いたらキケンな奴に感じるな?』

レン『なら?』

アギト『しかしだ、直にあいつと試合で話して悪い気は感じなかったよ。』

レン『そ、そんなだけで?』

アギト『たしかに証拠としては不十分だろうな?

でもさっきも見ただろう?

11や15はもう打ち解けてるよ。』

レン『あの二人は試合で常にキリコと一緒だったね、たしか?』

アギト『まあなんだ?千の言葉より一つの行動が雄弁に語る時も有るってコトさ?』

レン『なるほどね?そんなもんか?』

アギト『そんなもんだよ。』

一週間後

レン『兄さん!準備急いで!試合に遅れるよ!』

アギト『今いくよ!・・・ったく大洗との試合以来戦車道からの試合が殺到して毎日試合続きとはな~?』

レン『まあ伝説の大洗に″勝った″んだからしょうがないよね?

しかもうちら連勝中だし』

アギト『まあ大洗と比べると歯ごたえ無いチームばかりだからな?』

レン『まあ社会人チームや戦車道ご婦人クラブとかよくわからんとこばかりだからじゃ無い?』

キリコ『・・・無駄口叩いてないで早く行くぞ。』

アギト・レン『・・・おう!!!』


これにて、ガルパン・ボトムズクロスSS みほ『ボトムズ道?』終わりに成ります。

ここまで読んで頂いて本当にありがとうございました!

はじめてのSSでしたので、お見苦し所があり、

その事を指摘していただいたこともあったと思いますが所々でコメントや感想を頂きとても嬉しかったです!

このSSはガルパンの世界観にボトムズがはいったら?と思い作りましたので余りむせる、という事は無かったのは申し訳ございませんでした。

オリキャラを最初はメインにしていましたのは、やはり動かしやすいと言うのが一番でしたね。キリコは中々難しい人なので。

まあオリキャラについても色々コメントいただきましたが勘弁して頂けたら幸いです!

長くなりましたがこのSSをよんで頂けたすべての皆様に感謝です!ありがとうございました!

※なにか感想やコメントありましたら書き込んでいただいたら幸いです!

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