翠「千秋さんどちらに?」 千秋「さじょう学を学びに」 翠「?」 (17)

例の人じゃないです。
例の人に憧れた、ただの佐城さん大好き人です

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翠(さじょう学? 茶道の聞き間違いでしょうか?)

千秋「よろしければ、翠さんも、どうかしら? 体験入学もやっているのよ」

翠「本当ですか!? 行かせてもらいます」

千秋「それじゃあ、着いてきなさい」

翠「はいっ!」

翠「事務所でやってるんですね。知りませんでした」

千秋「さ、入るわよ」

翠「し、失礼します……」

翠(のあさんに、みくさんに、上条さん。えっとあれはウサちゃんロボまで!?)

翠「千秋さん。あれは一体……?」

千秋「しっ! 静かに、もうすぐ始まるわよ……」

翠「す、すいません……」

キーンコーンカンコン

キーンコンカンコン

雪美「皆……、おはよう……」

ペロ「ニャッ!」

一同「おはようございます!」

翠(佐城学ってそういうことだったんですね!)

雪美「今日は……、ペロニング……だよ……」

雪美「ペロ……」

翠(ペロさんが、教壇の上にっ!?)

ペロ「ニャッ、ニャニャニャッ!」

前川「はいっ!」

雪美「みく……どうぞ……」

前川「さっき~、加蓮ちゃんにネイル塗ってもらんだけど、どうよ?」

翠(今の短い間に、そんな意味がっ! 確かに、ペロさんの爪がカラフルになってますね……)

雪美「さすがみく……。優等生……ね」

みく「雪美チャンのナデナデは最高にゃ~」

翠(みくさん……、あんなに蕩けきって……)

翠(う、羨ましい……!)

雪美「それじゃ……、次の問題……ね」

ペロ「ニャッ」

普段から、弓道の練習で培われた集中力は伊達ではなかった。

水野翠はそのわずかな動作を見逃すことはなかった。

通常なら猫がただ顔を洗っているだけにしか見えなかっただろう。

しかし、これは違う。これは――。その刹那、水野翠はその手をレイズハンドした。

翠「はいっ」

周囲がざわめき、好奇の視線が翠に降り注ぐ。

しかし、それでも翠はレイズハンドしていた。

雪美「翠……どうぞ……」

そう、あのペロの動作は……。あれが意味することは……。

翠「とりあえず、眼鏡どうぞ」

辺りに沈黙が訪れる。

しかし、翠には絶対の自信があった。

あの動きは眼鏡クイッだ。

雪美「正解……」

翠「やった!」

雪美「頑張った……だからご褒美……ね」

翠「ふわあああああああ」

翠(これが佐城学っ……! 何て奥深いのでしょうかっ……!)

千秋「ようやく辿りつけたようね。歓迎するわ」

翠「千秋さん……!」

好奇の視線は打って変わって、水野翠に向けられる視線は敵対意思へと変わった。

この瞬間、水野翠は好敵手だと始めて認められたのだ……。

雪美「次は……、二人一組……ね」

……………
………
……


李衣菜「あれー、みくちゃんどこ行くの?」

前川「佐城学です」

李衣菜「?」

終りです。

ウサチャンロボの中身は、アレルギーによって参加が難しいため、和久井さんがスマフォ越しに参加しています。
前川表記の時、みくにゃんは真面目ネコチャンモードになっているという設定でした。

雪美スト階級が「さ」だからこれから強くなる
蓄光様は階級「き」だから強い

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