らぁら「シオンさん!」 (48)

ー1ー

~プリパラタウン~

らぁら「シオン!」

シオン「ん、らぁら私に何か用か?」

らぁら「ちょっとそこの壁のところに立ってくれませんか?」

シオン「わかった」

らぁら「よし」

シオン「?」

らぁら「……」ドンッ

シオン「?!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1468702186

らぁら「……シオン、君はとても美しいよ。まるで宝石みたい」

シオン「!?!!!」

らぁら「ふぅ……シオンに壁ドンしちゃった」

シオン「へ?」

らぁら「シオンに壁ドンしたいって言ったら、ドロシーが教えてくれたんだー」

シオン「……そういうことか」

らぁら「えへへ」

シオン「ちょっと、ドロシーのところ行ってくる」

らぁら「かしこまっ!」

シオン「……」

シオン(驚天動地。まさからぁらがあんなことをするとは思わなかった)

シオン(しかもらぁらの顔がとても近くに……)カアア

シオン(おかげでらぁらのことがますます好きになってしまったではないか!)

シオン「……とりあえずドロシーを潰しておかないとな」





ドロシー「?!」ブルッ

ドロシー「……レオナ、僕ちょっとトイレ行ってくる」

レオナ「ドロシーがそう言うなら私も」

ー2ー

~パプリカ学園~

らぁら「シオンさん!」

シオン「なんだ真中か、どうした?」

らぁら「ぎゅーっ!」ダキッ

シオン「なっ、急になんだ!」

らぁら「シオンさんに抱きつきたくなっちゃって」ニコニコ

シオン「うっ……」カアア

シオン「い、いきなり抱きつくのは止めにしないか。せめて先に宣言してくれ」

らぁら「えー」

らぁら「それじゃシオンさんに抱きつけるかわからないよー」

シオン「凡事徹底!当たり前のことだ」

らぁら「うぅ……かしこまぁ」

シオン「……まあ真中なら別に駄目とは言わないが」ボソッ

らぁら「シオンさん、何か言いました?」

シオン「べ、別に何も言ってない!と言うか真中、そろそろ次の授業じゃないのか」

らぁら「そうだった!じゃあシオンさんまたね!」

シオン「あ、ああ」

シオン「真中の動きはなかなか読めないな……」

シオン「……ドロシー」

ドロシー「げっ!?」

シオン「いつから見てた」

ドロシー「ら、らぁらが抱きついてきたあたりかなー、あはは」

シオン「……」

ドロシー「……」

ドロシー「じ、じゃあ僕はこれで」

ガツッ

シオン「記憶抹消!今すぐきれいさっぱり忘れろ!」

ドロシー「ちょ、シオン、落ち着けって!」

シオン「もしかしてさっきのもドロシーの入れ知恵じゃないだろうな!」

ドロシー「違う、違うから許してー!」

ー3ー

~プリパラTV~

らぁら「シオン!」

シオン「らぁら、今日はどうした?」

らぁら「あたしとチーム組みませんか?」

シオン「みれぃとそふぃはいないのか?」

らぁら「みれぃもそふぃも今日は用事があるからこれなくって」

シオン「合点承知!丁度私もドロシーとレオナがいなくて暇を持て余してたところだ」

らぁら「ありがとうシオン!」

シオン「ところで時間は大丈夫なのか?」

らぁら「時間は……あっ、エントリーまであと5分しかない!」

シオン「なら至急エントリーしないとな!」

らぁら「かしこまっ!」ダッ

シオン「おいらぁら!走ったら危ないぞ!」ダッ

らぁら「あ!ごめん!」ピタッ

シオン「あっ」

ドーン

シオン「急に止まるな!らぁらが怪我でもしたらどうするんだ!」

らぁら「ごめんなさ~い」

らぁら「って、プリチケがバラバラになってる!」

シオン「まずい!早く回収するぞ!」

らぁら「か、かしこま!」

らぁら(あれ、あたしのプリチケってこれだったよね?)

シオン(私のプリチケはこれだったはず……)

らぁら「終わった!」

シオン「時間が無い、早くエントリーするぞ!」

らぁら「かしこまこま!」



めが姉ぇ「エントリー締め切りまであと3分でーす!」

らぁら「すみません!エントリーお願いします!」

めが姉ぇ「らぁらさんとシオンさんですね………はい、エントリー完了です!」

シオン「よしレッツイゴー!」

らぁら「えへへ」

シオン「イゴ!」

らぁら「……あれ」

らぁら「これいつもシオンが着てるコーデだ!」

らぁら「てことはシオンは……」

シオン「……」ラブリー

らぁら「わぁー!シオンかわいいー!」

シオン「またラブリーなコーデを着ることになるとは……」ズーン

らぁら「えーっとどうする?ライブやめる?」

シオン「いや、ここで逃げるのは失礼だ……」

~ステージ~

「あれ、コーデがいつもと違う!」

らぁら「……みんな、元気にしてる?」

「らぁらちゃんかっこいい!」

「クール!」

シオン「えーっと」

シオン(くっそ、あれしか思いつかん!だが背は腹に変えられぬ!)

シオン「し、シオぽよ~♡」

「……」

シオン「……」

シオン(まさか、滑ったわけではないよな?)

「キャー!!!!」

「シオぽよだってかわいい!」

「ラブリーなシオンも素敵だわ!」

シオン(どうやら大丈夫だったみたいだな)

シオン「今日もライブ頑張るぽよ♡」

「シオンちゃんかわいいー!」

らぁら「シオン頑張ろうね!」

シオン「ああ!」

…………

らぁら「シオンお疲れ!」

シオン「ああ、らぁらもお疲れ」

らぁら「うん!今日のライブ楽しかったね!」

シオン「ああ、確かに今日のライブは楽しかった」

シオン「だが」

らぁら「?」

シオン「もうあのコーデは勘弁してくれ……」

らぁら「あははは……」

ー4ー

~パプリカ学園~

らぁら「シオンさん!」

シオン「ああ真中か。その持ってるものはなんだ?」

らぁら「オセロですよ!知らないんですか?」

シオン「私は囲碁一筋!だったからな。他のものには疎くてな」

らぁら「ウトク……?」

シオン「知識が無いってことさ」

らぁら「なるほどー」

らぁら「そうだ!シオンさんも遊んでみませんか?」

シオン「そのオセロは知り合いと遊ぶものじゃなかったのか?」

らぁら「ついさっきまで友達と遊んでて、これから帰ろうかなと思ったところなんですよ」

シオン「そう言うことか。ならば私が受けて立とう」

らぁら「ありがとうのかしこまっ!」

シオン「ルールはどんな感じなんだ?」

らぁら「簡単ですよ~」

らぁら「オセロってこんな感じで表と裏が黒と白になってて、黒と白で対決するんです」

らぁら「それで例えば、こう白と黒が置いてあったら、ここに白を置くと間の黒がひっくり返って白になるんですよ」

らぁら「最後に多かったほうが勝ち!」

シオン「なるほど、囲碁に少し似ているがルールは全く違うんだな」

シオン「よし、ならば実践あるのみだな。一局やるとしよう!」

らぁら「かしこまっ!」

……

シオン「よし勝った!」

らぁら「うへぇ、シオンさん初めてなのに強いー」

シオン「囲碁と同じで読めば勝てるってことさ」

らぁら「でもシオンさんすごいですよ!あたしオセロなら誰にも負けたことなかったのに」

シオン「そうか、それなら私も嬉しいぞ」

らぁら「次は負けませんよー」

シオン「それはどうだろうな」

???「……」

???「……あなたたち」

シオらぁ「「あっ」」

みれぃ「ここは廊下なんだけど」

らぁら「委員長、プリパラ行ってなかったんだ……あはは」

シオン「いや、これはその……今は放課後だし見逃してやってくれないか?」

みれぃ「……」

シオン「逃げるぞ」ボソッ

らぁら「ふぇ?」

ギュッ

みれぃ「廊下でオセロをしてはならない!それに言い訳してはならない!2枚ずつ違反チケット!」

シオン「廊下を全力ダッシュだ!」ダッ

らぁら「か、かしこまーっ!」ダッ

みれぃ「ちょっと!廊下を走るのやめなさい!」

みれぃ「あとこのオセロかたしなさーい!」



らぁら「どこまで逃げるつもりですか?」

シオン「さあな、もしかしたら遠くまでかもな」

らぁら「えへへ~」

ー5ー

~プリパラTV~

らぁら「シオン!」

シオン「らぁらか。さっきのライブ見事だったぞ」

らぁら「ありがとー!シオンさんもライブ頑張ってくださいね!」

シオン「ああ、当然のことさ!」

らぁら「じゃあ、あたし楽屋に戻りますね!」

シオン「……」

ドロシー「シオンー、大好きな子と話せてよかったねー」

シオン「ちょっ、何を言ってるんだドロシー!」

ドロシー「あれー?シオンが一番好きなのはらぁらじゃないのー?」

シオン「くっ……ああ、その通りだよ!私はらぁらが好きなんだよ!」

ドロシー「やっぱり僕の思った通りだったねー」

シオン「思ってた通り?ドロシー、なぜわかった?!」

ドロシー「あんな態度してたら僕だってわかっちゃうよー。もしかしてバレてないと思ったの?」

シオン「一生の不覚……!」

ドロシー「で、らぁらにはいつ告白するの?」

シオン「こ、告白?」

ドロシー「うん、告白」

シオン「私に出来ると思ってるのか?」

ドロシー「いや、そこは頑張れよ」

シオン「それは同意だが、なかなか困難であってな……」

ドロシー「ふーん」

ドロシー「あ、そろそろシオンの愛しのらぁらちゃんのライブが始まるぞー」

シオン「い、愛しってなあ」

ドロシー「まあまあ、ほら早く行けって」

シオン「……わかった、行ってくる」

ドロシー「ほーい」



シオン「告白……か」

~ステージ~

らぁら「みんなー!かしこまっ!」

「キャー!」

「らぁらちゃんかわいい!」

「らぁらちゃんのかしこますきー!」

シオン「……」

シオン(灯台下暗し、改めて見るとらぁらのファンは多いな)

シオン(あり得ないとは思うが、ファンがらぁらに告白する可能性も読める……)

シオン(しかし、私が告白して成功するかが全く読めん)

シオン(うーむ)

シオン(だが)

シオン(らぁらの笑顔、それに歌、とても素晴らしいものだと思う)

シオン(よし!)

シオン(有言実行だ!明日らぁらに告白しよう!)



~楽屋~

レオナ「シオンにあのこと言っちゃったの?」

ドロシー「だって、あんなシオン見るとイライラしてさー」

レオナ「ドロシーの気持ちはわかるけど……」

ドロシー「それにさ」

レオナ「え?」

~ステージ~

らぁら「!」

らぁら(シオンやっぱりかっこいいなあ)

らぁら(あたしもそろそろ、かな)



~楽屋~

ドロシー「らぁらもわかってると思うよ」

レオナ「らぁらちゃんも?」

ドロシー「そ、だから言わなくてもどっちにしろって感じだったし」

レオナ「そっか」

ー6ー

らぁら「シオンさん!」

シオン「やっときたか真中」

らぁら「突然呼び出してどうしたんですか?」

シオン「ああ、真中に言いたいことがあってだな」

らぁら「えーっと、あたしシオンさんに何かしましたっけ?」オロオロ

シオン「そういう悪いことじゃなくてだな」

らぁら「じゃあなんで?」

シオン「……単刀直入に言う!真中……いやらぁら!」

シオン「私はらぁらが好きだ!付き合ってくれ!」

らぁら「……本当ですか?」

シオン「ああ、当然だ」

らぁら「……」

らぁら「シオンさん、返事しますね」

シオン「ああ……」

らぁら「あたしもシオンさんのこと、好きですよ」ニコッ

シオン「それは誠か?」

らぁら「……うん」

シオン「……」

シオン「つまり、私とらぁらは両想いだったということか。そこまでは読めていなかった」

らぁら「えへへ、そうみたいですね」

シオン「だが、おかげで喜色満面といったところだな。らぁらと恋人になれて嬉しいってことさ」

らぁら「あたしも、シオンさんが告白してくるなんて思わなくて……だからとても嬉しいです」

シオン「ふふっ」

らぁら「えへへ」

らぁら「あの、シオンさん」

シオン「なんだ?」

らぁら「せっかく恋人になったから、キスしてもいいですか?」モジモジ

シオン「なんだそんなことか」チュッ

らぁら「シ、シオンさん?!」

シオン「これくらい許可は必要無いだろう?」

らぁら「うぅ……シオンさんずるいですよぉ」

シオン「まだまだらぁらは子どもだな」

らぁら「シオンさんに頑張って追いつきますもん!」

シオン「ああ、その時を楽しみに待ってるぞ」

らぁら「かしこまっ!」

あともう1編

ー7ー

~パプリカ学園 図書室~

らぁら「シオンさん!」

シオン「どうしたらぁら?」

らぁら「あそこにある本を取ってほしいなって」

シオン「高くて取れないのか。どの本だ?」

らぁら「あの本です!」

シオン「んー、已己巳己だな。似たような本が多いぞ」

らぁら「えーっとそれじゃあ……」

シオン「あーそうか」ヒョイ

らぁら「ふぇ?!」

シオン「単純明快、らぁらを抱き上げればいいだけだったな」

らぁら「ちょっ、シオンさん~!」カアア

シオン「だが、これなら取りやすいだろう?」

らぁら「そ、それはそうですけど~~~!」

シオン「私は恋人のらぁらにぴったりくっつける、らぁらは本が取れる。一石二鳥ではないか」

らぁら「し、シオンさんにぴったりくっつくのが恥ずかしいんですよ~!」

らぁら「取れた~」

らぁら「ありがとう、シオンさん」

シオン「うむ、目当ての本が取れてよかったな」

シオン「ところでそれは何の本なんだ?」

らぁら「これですか?小説ですよ、宿題で感想文書くことになっちゃって」

シオン「なるほど小説か、どんな内容なんだ?」

らぁら「まだ読んでないからわからないんですけど、恋愛の小説だったかな?」

シオン「裏にあらすじとか書いてあるんじゃないか?」

シオン「どれどれ……なるほど、これは女の子同士の恋愛小説だな」

らぁら「ほえー」

シオン「中身はどんな話なんだろうな。私たちみたいなのかそれともまた別なのか」

らぁら「どっちでもいいからハッピーエンドだといいなあ」

シオン「ああ、そうだな」

らぁら「シオンさん」

シオン「どうしたらぁら」

らぁら「あたし、シオンさんと恋人になれてとても幸せです」

シオン「そうか、私も至極同意だ」

らぁら「えへへ、ありがとうシオンさん」





???「あなたたち」

シオらぁ「「?!」」

シオン「なんだ委員長か、急にどうした」

らぁら「私たち何か違反してますか?」

みれぃ「いえ、そう言う訳じゃないけど、いつまで東堂さんは真中さんのこと抱き上げたままなのかしら」

シオン「あっ、すまん今すぐ下ろす」

らぁら「幸せすぎて忘れてましたー」

みれぃ「はあ、まったく」

みれぃ「あ、そうそう2人とも」

みれぃ「これから辛いことがあるかもしれないけど、その時は2人で頑張るのよ」

シオン「……ありがとな」

らぁら「委員長、ありがとう」

みれぃ「どういたしまして」

みれぃ「じゃ、私はこれで失礼するわ。そろそろ校門閉まるから早く帰りなさい」

らぁら「……」

シオン「らぁら」

らぁら「シオンさん……」

シオン「委員長の言う通りだ、私たちは同じ女性。色んな困難があるかもしれない」

シオン「だが私はらぁらがいればそんな困難も簡単に乗り越えられる気がするんだ」

シオン「だから、これからもよろしくな、らぁら」

らぁら「うん、あたしからもよろしくの、かしこまっ」ニコッ



END

ありがとうございました

シオぽよかわいかったので1編突っ込みました
ライブ楽しみにしてます

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom