シャロ「怪盗ラパン参上!」リゼ「お前の活躍もここまでだ!」 (20)

〜木組みの街の何処か〜

シャロ「今日は早めにバイトが終わったわね…」

シャロ(今からラビットハウスに行けば、リゼ先輩に会えるかな…?)

シャロ「って、あそこにいるのってリゼ先輩?」

リゼ「…」ブツブツ

シャロ「リゼ先p」

リゼ「くそっ!あの野郎…!」ガシャーン

シャロ(なにごとー!?)

シャロ「リリリリゼ先輩、いいいい一体何があったんですかかかかかか!?」

リゼ「っ!誰だ!」ジャキ

シャロ「おおお落ち着いてください!私です!桐間紗路です!」ピェアアアア

・キャラ崩壊
・ご都合主義
・超展開

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数分後

リゼ「すまない、見苦しいところを見せてしまったな…」

シャロ「…リゼ先輩がそこまで取り乱すなんて、余程のことがあったんですよね?」

リゼ「まあな…」

シャロ「良かったら、聞かせてもらってもいいですか?」

リゼ「実は、ティーカップを盗まれたんだ」

シャロ「ティーカップ?」

リゼ「ああ。かなり貴重なティーカップで、欲しがる奴も多い。しかし盗まれるとは…」

シャロ「卑怯な手段で手に入れたティーカップに、価値なんてあるわけないのに!」

リゼ「御尤もだ。その台詞を、あの下衆に聞かせてやりたいよ」

シャロ「"あの"って言うくらいですし、犯人が誰かわかってるんですか?」

リゼ「一応な。正確には、そいつが誰かを使ったんだ。無駄に金を持ってる資産家だよ」

シャロ「じゃあ、警察に被害届を出せば良いんじゃないですか?」

リゼ「それが、向こうは証拠がないの一点張り。警察も動かない。本当にあの下衆野郎は…!」ゴゴゴゴゴゴ

シャロ「リゼ先輩!?」

リゼ「あのティーカップを買うために、私がどれだけ苦労したと思ってるんだ!それに…」

シャロ「先輩!」

リゼ「はっ!?悪い、またやってしまった…」

シャロ「リゼ先輩…」

~夕方:桐間家・甘兎庵前~

シャロ「ただいま」

千夜「おかえりシャロちゃん」ウフフ

シャロ「…予告状作っておいて」

千夜「あら、今日の獲物は何かしら?」

シャロ「…下衆な資産家に盗まれた、ティーカップよ。今日中に盗み返してくるわ」

千夜「今日中?そんなに張り切ってるってことは、そのティーカップの持ち主って…」

シャロ「リゼ先輩よ、悪い!?」

千夜「そんな訳無いわ。急いで予告状を作るわね!」

~夜:資産家の屋敷~

ガヤガヤ

警官1「この屋敷に、怪盗ラパンからの予告状が届いたんだよな?」

警官2「ああ!きっと、この厳重な警備をひょいひょいっとすり抜けて行くんだろな!」

警官3「馬鹿、警部の前でそんなこと言ったら殺されるぞ!」

1「そう言えば、今日の警部も凄く気合入ってたもんな」

2「確かに!ヤバイヤバイ、警部に聞かれてないよな!?」

3「聞かれてないぞ、良かったな。さて、そろそろ予告時刻だが…」

1「どこから現れるんだ?」

2「やっぱ、ハンググライダーとかで飛んで来るんじゃね!?」

スタッ

「昼は苛烈に特売を!」

警官達「!!」

「夜は華麗にお宝を!狙った獲物は逃さない…」



シャロ「怪盗ラパン、参上!」

1「なっ、屋根の上だと!」

2「えっ、いつの間に!?」

3「そもそもどうやって登ったんだ!?」

シャロ「ふふ!」

シャロ(さて、さっさとお目当ての物を頂いて…)

「来たな、怪盗ラパン!!」

シャロ「…その声はまさか!?」

リゼ「お前の活躍もここまでだ!今日こそ私が、お前を止めてやる!!」

シャロ(なんでいるんですかー!?)

シャロ(あれ、リゼ先輩ってティーカップを盗まれたのよね?なんで資産家側についてるの!?)

シャロ「…リゼ警部、今回ぐらいは私の味方をしてくれても、バチは当たらないと思うけど?」

リゼ「公私混同する気はない。私の任務は、お前を止めることだ!」

シャロ「うふふ!ご立派なことだけど、リゼ警部がその任務を達成できたことってあったかしら?」

リゼ「貴様ぁ!」

シャロ(リゼ先輩に舐めた口調で話す私、私に向かってアニメの警部さながらの顔芸を見せるリゼ先輩。普段じゃありえない状況ね…)

リゼ「今回の犯行は絶対に成功させはしない。覚悟しろ!」

シャロ「あぁ、今日もリゼ先輩の敵意に満ちた視線を感じる…!」

シャロ「では、今からティーカップを頂戴するわ!」

リゼ「ふん!当たり前だが、この屋敷の全ての出入り口は塞いであるし、窓も閉めてあるぞ!」

リゼ「かと言って、窓を割れば派手に音を立てて不利なはず。どこから入るつもりだ?」

シャロ「ふふ!じゃあ、開けてもらおうかしら!」ポチッ

リゼ「何!?」

プシュー

リゼ「なっ、屋敷中に煙だと!?」

シャロ「こっそり煙筒を送りつけておいたのよ! …あ、窓が開いたみたいね」

リゼ「ちぃ、屋敷内を警備している者、ラパンが来るぞ!厳戒態勢だ!」

シャロ(侵入成功!ティーカップはこの部屋にあるはず…)

資産家「よく来たね、怪盗ラパン。君を歓迎するよ」

シャロ「唐辛子スプレー」プシュー

シャロ(警備が甘すぎる…)

資産家「ぎゃああぁぁあああ!!」

シャロ(千夜の手作りスプレー… さすが千夜、とんでもないものを作るわね)

シャロ「えーっと、ティーカップは… あ、これね」

シャロ(うん? 外箱に文字が… まあいいか)

シャロ「そう言えば、この資産家には私の正体がわからない訳だし、指紋一つ残す気はないから証拠はない」

シャロ「だから元の持ち主のところへ返しても、その持ち主のカップが、私が盗み返したものと証明できない… はずよね?」

シャロ「これで一件落着ね。そろそろ帰ろうかしら」バッ

リゼ「なっ、ラパンが戻ってきた!?」

シャロ「うふふ!リゼ警部、今回の警備の攻略はちょっと簡単すぎたわ!」

リゼ「まさか、あの短時間で!?」

シャロ「ええ!ティーカップは確かに頂いたわ!」

リゼ「そのティーカップは確かに…」

シャロ「リゼ警部、またお会いできることを楽しみにしてるわ!」ドロン

リゼ「しまった!全員、ラパンを探せぇ!」

警官達「イエッサー!」

シャロ(警官にもサーって言わせてるんですか!?)

~数時間後:天々座家~

リゼ「…」

シャロ「ふふ!こんばんわ、リゼ警部」

リゼ「やはり来たか、怪盗ラパン」

シャロ「あら、いつもの怖い顔はどうしたのかしら?」

リゼ「いいから要件だけ話せ!」ムゥ

シャロ「話すというか… これを返しにきたわ」スッ

リゼ「…ありがとう。しかし何でこんなことを。私は別にお前に頼んで…」

シャロ「うふふ!ひ・み・つ!」

シャロ(あんなリゼ先輩を放っておける訳ない…なんて言ったらどんな顔をするかな?)

リゼ「…まあ、そんなことはどうでもいいな。ラパン、これはお前に返す」ポイッ

シャロ(貴重なティーカップがっ!)パシッ

シャロ「一体どういうつもり?」

リゼ「とりあえず、その箱に書かれている文字を読め」

シャロ「Present for you… リゼ警部が私にプレゼント?」

リゼ「ああ。もう12時は回っただろう?」

シャロ「たしかに回ってるけど…」



リゼ「誕生日おめでとう、シャロ」

シャロ「…えぇ!?」

リゼ「それ、シャロの誕生日プレゼントとして買ったんだよ。盗まれた時は腸が煮えくり返るくらいだった」

シャロ「あの、私、ラパン」

リゼ「そんなことは知らないな」

シャロ「えっと、その」

リゼ「使ってくれるか?」

シャロ「はい、もちろんです!ありがとうございます、リゼ先輩!」

リゼ「良かった… 苦労したかいがあったよ。結局、シャロに手間を掛けさせてしまったが…」

シャロ「あんなの、ラパンからすれば手間でもなんでもないですよ」

リゼ「お陰で私の面子は丸潰れだな。まあ、今日はラパンの驚く顔が見られたから良いんだけど」

シャロ(さっきのはズルいですよー!)

シャロ「何時の日か必ず、リゼ先輩にもサプライズして、驚く顔を見せてもらいますからね!」

リゼ「はは、楽しみにしておくよ」

シャロ「…その時は」

リゼ「その時は?」




シャロ「その時は、怪盗らしく、あなたのハートを頂きます!」

リゼ「…盗めるものなら盗んでみろ!」

シャロ「怪盗ラパン参上!」

リゼ「お前の活躍もここまでだ!」


終わり






リゼ「あ、うさぎでも用意すればラパン対策になるか?」

シャロ「やめてください!!」ピェアアアア

ここまで読んでくれた人がいたらありがとう
という訳でシャロさんハッピーバースデー

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