【ガキ使×ゆるゆり】浜田「松本さんは生徒会長をされていたそうですが」 (57)


浜田「どうやって生徒会長に選ばれたんですか、教えて下さいと
   お便りが届いてますけども」

松本「ああ~、ありましたねぇ~」


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浜田「えっ、松本さん生徒会長されてたんですか?」

松本「ええ、中学の時ですね。懐かしいなぁ~」

浜田「みんなに選ばれたんですか?」

松本「ええそうです」


浜田「ホンマですか~?」

松本「嘘じゃありませんよ?僕中学校の頃は今と全然違いましたからね」

浜田「ほぉ。どう違ったんですか」

松本「まず、髪の毛がサラッサラのロングヘアーでしたね」

浜田「んふっ…そうなんですか」

松本「そんで、目がパッチリしてて、色も白くてね」

浜田「ほぉ」


松本「例えれば日本人形ですね。女の子の」

浜田「えっ、松本さん女の子だったんですか?」

松本「ええ、そうですよ。先生に可愛がられるタイプの」

浜田「ンフフ…ほんまかいな」

松本「まぁ、浜田に出会ってこうなってしまったわけなんですけども」

浜田「ンッハッハ…人のせいみたく言うなや」






浜田「そんで、松本さんはどうやって生徒会長になったんですか」

松本「ん?何がですか?」

浜田「ほら、選挙とかあるじゃないですか。生徒の前で演説したりとか」

松本「ああ、ありましたねぇ」

浜田「どんなこと喋って生徒会長になったんですか?」


松本「ああそれはですね、僕はなーんにも喋りませんでしたね」

浜田「え?」

松本「一切。何にも」

浜田「何にもですか?」


松本「ええ。というか、中学校時代通じてひとっことも喋りませんでしたね」

浜田「え?中学校時代ずっと?」

松本「ええ、ひとっことも」

浜田「へぇ~…」


松本「いや、正確に言うとですよ、喋ってはいたんですよ」

浜田「ほぉ」

松本「けど、だーれも僕のいう事聞いてくれなくて」

浜田「それ、ただのいじめられっ子やん」


松本「いやいやいや。僕は慕われてましたよ?常に生徒の事考えてるんで」

浜田「え、ホンマですか?」

松本「ええ。そうですよ」

浜田「ほぉ。例えばどんな風にですか」


松本「例えばですね、朝なんやーイライラしとる子がいたんですよ」

浜田「ほぉ」

松本「まぁ、朝遅刻しそうなって朝食抜いたんでしょうねー。
   友達に八つ当たりですわ」

浜田「ああ、おなかが空くとイライラしますからね」

松本「そんで、僕はその子にスっとこうお菓子をあげるんですよ」

浜田「ほう。ええじゃないですか」


松本「そんでその子にもう、えっっらい感謝されましてですね」

浜田「まぁ、そういうの嬉しいですからね」

松本「ええ慕われてますから僕。そんでその子からこれ感謝の気持ちですー言うて」

浜田「ほぉ」


松本「つまようじ渡されましたね」

浜田「いやつまようじて。ゴミ渡されとるじゃないですか」

松本「こんな感じで慕われてたんですよ僕」

浜田「それたまたまポケットに入ってたモン押し付けられただけじゃないですか」


松本「あと、別の子なんですけどね。落し物届けてあげたらですね」

浜田「はい」

松本「その子のサイン入りブロマイド貰いましたね」

浜田「嫌がらせちゃいますのそれ」







浜田「松本さん、本当に慕われてたんですか?」

松本「いや、本当に慕われてましたって。例えばみんなから誘われて海行ったりね」

浜田「ほぉ、海ですか。いいじゃないですか


松本「ええ。スイカ割りやったり花火やったりして」

浜田「ほー、楽しそうですなぁ」

松本「あと、ヒトデ投げたりね」

浜田「なんでヒトデ投げるんですか」


松本「で、みんなでいっぱい写真撮りまして」

浜田「ほぉ。ええ思い出になりますなぁ」

松本「ただね」

浜田「はい」

松本「その写真に僕ほとんど写ってないんですよ」

浜田「全然慕われてないじゃないですか」







松本「いや~、懐かしいですねぇ」

浜田「そんなんでよう生徒会長になれましたなぁ」

松本「え?何がですか?」

浜田「言ってる事誰も聞いてくれないんでしょ?どうやって生徒会長に選ばれたんですか」


松本「ああそれはですね、西垣って先生のお蔭ですね」

浜田「ほぉ。先生ですか?」

松本「ええ。その先生だけは僕の言ってる事聞いてくれましたね」

浜田「ほぉー。ええ先生じゃないですか」


松本「ただね、困った事が一つありまして」

浜田「えっ、どんな事ですか」

松本「その先生は趣味でですね」

浜田「はい」


松本「爆弾作りよるんですわ」

浜田「えっ?趣味で?爆弾を?」

松本「ええそうです」


松本「いや、正確に言うとですね、自分で発明したものに
   爆弾くっ付けるんですわ」

浜田「えっ、わざわざですか?」

松本「ええ。時間になったら爆発する、爆弾付いた目覚まし時計とかね」

浜田「それ、ただの時限爆弾ですやん」


松本「ええなんで、その先生の発明品はしょっちゅう爆発してましたね」

浜田「博士コントのオチみたいな先生ですなぁ」

松本「まぁでも、その先生のお陰で僕は生徒会長になれたわけなんですよ」

浜田「へぇ~、そうなんですか」







浜田「そんでそもそも、松本さんは何で生徒会長になろうと思ったんですか」

松本「ああ、その頃学校も荒れてたんですよ」

浜田「え?どんな風にですか?」

松本「例えばですね、しょっちゅうケンカがあったりね」

浜田「ほぉ、物騒ですなぁ」


松本「ええ、プリント出したの出さないのとか」

浜田「え?そんなモンですか?」

松本「いえそれがですね、しまいには流血騒ぎにまで発展するんですよ」

浜田「ほぉ~、殴り合いで」

松本「いえ見てた生徒が鼻血出しただけなんですけどね、のぼせて」

浜田「鼻血かい」


松本「まぁ、ちゃんとプリント出せばケンカも起こらないじゃないですか」

浜田「ああまあ、確かにね」

松本「なんで、そういうのを僕がなんとかしなきゃいけないなと」

浜田「ほぉ。奮い立ったわけですな」







浜田「じゃあ、どうやって生徒会長に選ばれたのか教えてくださいよ」

松本「ああ、普通に立候補しまして」

浜田「ほぉ」

松本「そんで、生徒の前で演説するんですよ」

浜田「ほぉ。どんな感じに?」


松本「ええ選挙の当日、演説のために演台に上がりまして」

浜田「おお、いよいよ本番や」
 
松本「僕は一生懸命訴えかけるんですよ、全校生徒にね」

浜田「ほぉ。緊張しますなぁ」


松本「みんなのために誠心誠意尽くしますー、とか」

浜田「はい」

松本「みんなが安心して過ごせる学園を実現しますー、とかね」

浜田「ほぉ。ええ事言うとるじゃないですか」


松本「ところがですね、だーれも聞いてないんですよ。全く」

浜田「ああ、例によって」

松本「もうね、みんなでゲームボーイやり始めてましたわ」

浜田「ンフフ…懐かしいなぁ」

松本「そこらで、いけ!ピカチュウ!とか聞こえてくるんですよ」

浜田「アハハ…ポケモンの対戦が始まっとるやないか」


松本「その時に、さっき言いました西垣先生がですね」

浜田「ああ、その先生がどうしました」

松本「ダァーン!と演台に駆け上がりまして」

浜田「ほう」


松本「お前ら、よーく聞け!松本はこう言っているー!と」

浜田「ほぉー、その先生が代弁してくれたんですか?」

松本「ええ。そうなんですよ」

浜田「へぇー。かっこええなぁ」

松本「松本は、お前達が安心して過ごせる学園を実現すると言っているー、と」

浜田「おお、応援してくれたんや」


松本「そんで、体育館中シーンとした中にですね」

浜田「ええ」

松本「ピカチュウの声がピガーと響きまして」

浜田「電源切れやソイツも」


松本「そんで、先生がこう続けるんですよ。私は松本の事をよーく知っている、と」

浜田「ほぉ」

松本「松本はお前達の事を本当に真剣に考えてる、と」

浜田「へぇ~」


松本「松本は約束は必ず守るヤツだ、私が保証するー、言うてくれまして」

浜田「ほぉー。そこまで言ってくれたんですか」

松本「ええ。感動しましたねー僕は。それ聞いて泣き出す生徒もおりまして」

浜田「おおー。熱い気持ちに打たれたんですなぁ」


松本「そんで、全校生徒がですね、ウワァ~拍手喝采ですわ」

浜田「へぇー、感動的ですなぁ」

松本「ピカチュウもピカー!言うてましたね」

浜田「まだ電源切ってないんかいソイツ」


松本「ええそんで、その先生が、最後に言わせてくれ、と」

浜田「はい。何てですか?」

松本「体育館に爆弾を仕掛けたー、松本に投票しないと爆破するーって」

浜田「ちょっと、台無しやないですか」


浜田「そこは綺麗に終わらせましょうよ。せっかくええ話なんですから」

松本「ンフフ…。そんで投票の結果ですね、僕の圧勝でしたね」

浜田「そらそうでしょう。爆破されたらたまりませんよ」

松本「泣き出す生徒もおりましてね」

浜田「ああ、怖くてね」


松本「そういうわけで、その先生のお蔭で僕は生徒会長になれたわけなんですよ」

浜田「まぁ、確かに先生のお陰かも知れませんけど」






松本「そんで晴れて生徒会長になってからですね、
   僕はさっそく安心して生活できる学園作りに向けて頑張るんですよ」

浜田「ほぉ」

松本「約束は守りますからね、僕は」

浜田「ああ、先生も言うとりましたね」


浜田「で、何をしたんですか」

松本「ああまずですね、教育委員会に手紙を書きまして」

浜田「ほぉ」

松本「西垣って先生が爆弾作って危なくてしょうがないと」

浜田「えっ」

松本「クビにして下さい~ってね」

浜田「ちょっと。散々世話になっといて」


松本「そんで、その先生クビになりまして」

浜田「最悪じゃないですか」

松本「そんでお別れの日にですね、その先生がボロボロ泣いてるんですよ」

浜田「まぁそらそうでしょうなぁ」


松本「僕もボロボロ泣きまして」

浜田「あなたクビにした張本人じゃないですか」

松本「そんで、先生これ貰ってください言うて」

浜田「はい」




松本「つまようじ渡しましたね」

浜田「ええかげんにせぇ」



お終い











松本「それ…か……い…り……て…」

浜田「ん?ちょっとどうしたんですか松本さん」

松本「…………………」

浜田「松本さん、松本さんて」


西垣「おやおや、そろそろ『普通に声が出る薬』の
   効果が切れたみたいだな」


西垣「じゃあ、そろそろ『手榴弾付きダウンタウンなり切り装置』の
   スイッチを切ろう」カチ

松本りせ「…………………」

西垣「憧れの浜田さんとのトークごっこは楽しかったか。それは良かった」

松本「…………………」

西垣「本物みたいだったって。まぁ、全部立体ホログラムなんだけどな。
   松本の外見も含めて」


西垣「それにしても、なかなかやるじゃないか松本」

松本「………………」

西垣「まだまだだって?いやそんな事はないぞ」

西垣「だけど、ネタの中で私をクビにするとはひどいじゃないか」

松本「………………」

西垣「お世話になった人すらいじるのが芸人魂か。ハッハッハ、本物だなこれは」


西垣「けど、ちょっとオチが弱かった気がするな」

松本「……………」

西垣「どんなオチが良かったか、か。そうだな…」


西垣「やっぱり、オチと言えば爆発オチだな」

松本「……………」

西垣「ん?嫌な予感がするって?」


西垣「安心しろ松本。この『手榴弾付きダウンタウンなり切り装置』は
   そう簡単に爆発なんかしないから」バシン

松本「……………」

西垣「ん?なに今ので手榴弾のピンが外れたって?」


手榴弾付きダウンタウンなり切り装置「……」シュ~シュ~…


西垣「あ、おい松本どこへ行」




ドッゴーーーーーン…




本当にお終い

以上になります。
読んでくれた方ありがとうございました

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