凪「見て下さいあーりん先輩」アリシアナ「どうしたの?」 (20)

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凪「私の手が震えているでしょう?」プルプル

アリシアナ「うん」

凪「これはですね、禁断症状なんですよ」

アリシアナ「はぁ……何の?」

凪「なるちゃんを1日程抱いてないと発生するんです」

アリシアナ「」

アリシアナ「……ああ、抱き締めてないとってこと?
      小さい割にスタイルいいよねなるちゃんって」

凪「いいえ、違いますあーりん先輩、言い換えるならば性行為です」

アリシアナ「はぐらかそうとしたのにはっきり言わないで?」

凪「昨日はなるちゃんがせりな先輩と一緒に用事があるからって早めに帰宅してしまった事により、
  いつも夜な夜な行われている濃厚な愛し合いが果たせなかったのです」

アリシアナ「毎日してる事を告白された」

凪「それで今日はまだ帰ってきていないらしく欠席ですし……いればトイレとか保健室に連れ込んで出来たんですけど」

アリシアナ「えっ?学校でしてるの?」

凪「時間は無駄に出来ませんからね、たまに授業時間まで食い込んでしまう事もありますが」

アリシアナ「授業の時間も無駄にしないの!」

凪「まぁそれは私も思うんですが……授業中とかなるちゃんを見つめているとつい……」

アリシアナ「それだけで興奮しちゃうの?」

凪「いえいえ、流石に眺めているだけでは発情はしませんよ?頭の中はなるちゃんでいっぱいになりますけど」

アリシアナ「ちゃんと授業受けてる?」

凪「それはなるちゃんに言ってあげて下さい、授業中の彼女は寝てるか落書きしてるかのどっちかですから」

アリシアナ「まぁなるちゃんは勉強嫌いだしね」

凪「それで私が寝てるなるちゃんを起こしてあげると、彼女は寝惚け眼で私を見つめてくる訳です」

アリシアナ「うん」

凪「蕩けた声で「おはよぉちゃんなぎぃ」って……あ、これは朝にもよく聞きますけど」

アリシアナ「惚気けてる?」

凪「まぁ毎朝のように聞いてますし?それだけでは私の理性は崩れません、
  朝に聞くとついついキスしちゃって止まらなくなってしまいますが」

アリシアナ(たまに朝からなるちゃんがしんどそうにしてるのはそれが原因……?)

凪「そこまでなら一応我慢出来るんです、でも、ぎゅ、って抱き着かれるとですね」

アリシアナ「あー」

凪「小さい割に身体の彼方此方は出てて尚且つ柔らかくて……
  すぐに人目の少ない階段の踊り場に連れ込んで意識が蕩けるまでキスしてしまいますね」

アリシアナ「さも当たり前のように」

凪「あ、勿論するのはキスだけですよ?性行為自体は保健室とかトイレとかでします」

アリシアナ「えばることじゃない」

凪「当然それだけでは満足出来ないので、下校後は私がなるちゃんを家に呼んで、夜明け近くまで、もしくはその逆」

アリシアナ「愛欲に溺れすぎじゃないの?」

凪「だってなるちゃんってすっごく可愛いんですよ、してる最中なんて妙にしおらしくて」

アリシアナ「い、言わなくていいから!」

凪「あーりん先輩だって、あるでしょう?」

アリシアナ「な、何が」

凪「せりな先輩、天真爛漫で可愛いですもんね?」

アリシアナ「う……しょ、正直、ある」

凪「ふむ」

アリシアナ「手を繋ぐとにこってしてくれる事とか……せりなの作ったカレーを褒めると嬉しげに笑う事とか……」

凪「プラトニックですね」

アリシアナ「で、ディープな事を言うわけないでしょ」

凪「あーりん先輩は照れ屋さんですね、付き合い始めてそれほど時間が経ってないからですか?」

アリシアナ「知らない!」

アリシアナ「いや、それ以前になぎちゃんの涼しい顔してさ、え、えっちな事を堂々と言うのもどうかと思うけど」

凪「ふむ、やはりそうですか」

アリシアナ「あ、自覚はあったんだ」

凪「なるちゃんの隣でこういう事言ってると止められますし」

アリシアナ「でしょうね」

凪「私としては真実を話してるだけなんですが……例えば私より背が低いなるちゃんの柔らかな胸を揉みしだいて
  ひいひい喘がせて荒く息を吐かせて目を潤ませるのは最高に興奮します、とか」

アリシアナ「ここぞとばかりに」

凪「まぁ顔を赤くして「やめろよちゃんなぎぃ」って縋ってくるなるちゃんも可愛くて興奮しますけど」

アリシアナ「八方塞がり」

凪「あーりん先輩ももっと惚気けてはどうです?気分が晴れやかになりますよ」

アリシアナ「あ、あたしはそういうのいいって」

凪「何でも最近じゃ週末は毎日のようにせりな先輩をお家にお招きしているとか」

アリシアナ「うっ」

凪「土曜日の朝から日曜の夜まで家から出ない事も多いと聞きます」

アリシアナ「うう」

凪「……やはり、お互いにお互いを貪り合って?」

アリシアナ「く、口に出さないでよっ!」

凪「やっぱり……」

凪「私も最初はそうしてました」

アリシアナ「へえ」

凪「あーりん先輩は初夜の事覚えてます?私は昨日の事のように思い出せます」

アリシアナ「言わなくてもいいよ?」

凪「……まぁとにかくその時のなるちゃんが凄く可愛くって」

アリシアナ(あ、抑えた)

凪「毎晩ベッドに連れ込んで身体を重ね合わせたんですが、それでも足りなくって」

アリシアナ「分からなくはないけど」

凪「だからこうやって……うう、なるちゃんを抱かないとキーボードを引くのもままなりません……」プルプル

アリシアナ「いざという時は病院行った方がいいよ?」

凪「昨日は久々に自分を慰めてしまいました」

アリシアナ「聞きたくないってば」

凪「やっぱり、なるちゃんの指がいいですね」

アリシアナ「はいはい」

凪「あーりん先輩だって、そうじゃありません?」

アリシアナ「……」

凪「……」

アリシアナ「……///」

凪「頬赤いですよ」

アリシアナ「こんな会話してるからでしょ!」

アリシアナ「全く、昔のなぎちゃんはこんな子じゃなかったはずなのに」

凪「そうでしょうか?」

アリシアナ「昔はもっと人見知りがちな感じじゃなかった?」

凪「まぁ先輩方は既に慣れました」

アリシアナ「慣れたからって恋人とえっちした事を堂々と言う?」

凪「……?」

アリシアナ「不思議そうな顔をしない」

凪「で……そろそろ来ると思うんですが」

アリシアナ「まぁここで待ち合わせって約束だったし……帰っててもいいよとは言ってたけど」

凪「もう少しのはずですよね?」

アリシアナ「うん……なずなちゃんは待ちくたびれて寝ちゃってるし」

なずな「すう……」

凪「というか、私達が待ち始めてすぐに眠りこけてましたよね?」

アリシアナ「まぁ性分っていうか……来たら起こしてあげましょ」

凪「はい」

凪「あーりん先輩もせりな先輩を待ってるんですよね」

アリシアナ「当たり前じゃない」

凪「急にせりな先輩となるちゃんが揃って出張カレー博覧会のお手伝いで出てしまって……そのせいで私も欲求不満なんですが」

アリシアナ「うん」

凪「やはり今晩は昨日の分も?」

アリシアナ「う……詮索しないで」

凪「そうですか?」

アリシアナ「まぁ、明日はお休みだから……うん」

凪「ふふ」

凪「あ」

アリシアナ「やっと来た!」

芹菜「おーい、あーりん!なぎちゃーん!」

なる「ちゃんなg……んぐ」チュッ

凪「んー」チュー

芹菜「おおう」

アリシアナ「出会うなりキスって……」

アリシアナ(あ、確かに手の震えが止まってる)

なる「ぷはぁ、ちゃ、ちゃんなぎ?」

凪「んー……なるちゃん」スリスリ

なる「なんか、今日のちゃんなぎは随分甘えん坊だな?」

凪「今日だけじゃないよ、私、なるちゃんに会えないだけで、手が震えちゃってたんだから」

なる「おいおい、一日空いただけだろ?」

凪「それでも、なったの」

なる「ふうん、今は震えてないけど」

凪「なるちゃんにキスしたら治っちゃった」

なる「随分都合がいいなあ」

凪「でもまだ足りないし、昨日の分も、ね?なるちゃん……♪」

なる「ひぃ」

アリシアナ「相変わらずなんだからあの二人」

芹菜「ふふふ、ところであーりん」

アリシアナ「んー?」

芹菜「あーりんも、寂しかった?」

アリシアナ「もうせりな、当たり前でしょ?」

芹菜「えへ、そっかー」

アリシアナ「あの二人じゃないけど、明日はお休みだし」

芹菜「うん、いっぱい、ね?あーりん♪」

アリシアナ「う、うん///」

芹菜「顔あかーい」

凪「じゃあ私は、これからなるちゃんとしっぽり愛し合うので、これで」

なる「それさあ、言う必要ある?」

凪「別に言わなくてもいいけど、まぁ、なんとなく」

なる(最近のちゃんなぎはどっかおかしいよなあ)

芹菜「じゃああーりん、一緒に帰ろ?」

アリシアナ「ええ、あんまり無茶し過ぎないようにね」

凪「あーりん先輩こそ」

アリシアナ「あたしは平気!」

凪「なら私も平気です」

なる(多分言ってる意味が違うぞ)

芹菜「ばいばい!」

……

芹菜「えへへー、あーりん、あーりん♪」スリスリ

アリシアナ「もう、せりなったら」

芹菜「わたしもね、あーりんに会いたかったんだよー!」

アリシアナ「毎日会ってるでしょ」

芹菜「一日会えないだけでも、やだもん」

アリシアナ「まぁ、あたしもそうなんだけど」

芹菜「えへへえ」

アリシアナ「だから、もう、今晩は寝させてあげないんだから」

芹菜「楽しみだねあーりん♪」

アリシアナ「うん」

アリシアナ「それにしても何か忘れているような……あ」

芹菜「どしたの?」

アリシアナ「……なずなちゃん、起こしたかな」

芹菜「えっ」


なずな「…………」

なずな「………ぐう」

おわり

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