漣「海に行きたい」 (48)


曙「…………」

潮「…………」

朧「……そっか」

漣「ん」

曙「…………」カリカリ

潮「…………」カリカリ

朧「…………」カリカリ

漣「…………」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1468029111


曙「…………」カリカリ

潮「…………」カリカリ

朧「…………」カリカリ

漣「…………」

曙「……潮、そこ間違ってる」

潮「え、どこ?」

曙「ここ、ここのXはさ」

漣「エーーーーーックス!!!」ガタッ

潮「わっ」ビクッ

朧「静かにして」

曙「ーーだから、代入するのはこっちの」

漣「一人だけガン無視!!」


漣「何がエックスだよこちとらエアバーストで終わってんじゃよ!!ってそうじゃねーよ!!そんなに中点連結定理が大事なら漸近線とケッコンカッコカリしちゃえばいいんだ!!」

曙「どっちもこの問題と関係ないんだけど」

漣「そうじゃねーよ!!そこじゃねーよ!!てゆーか反応示したの朧ちんだけかよ!潮ちゃんまでスルーかよ!」

曙「偉い偉い」

潮「えへへー」

漣「褒めるこっちゃねーよ!!」

朧「漣」

漣「なんぞ!」

朧「机から足どけて」

漣「あっスンマセンですハイ」


朧「で、何の話だったっけ?」

漣「うみ!海!UMI!ocean!おせあん!ゆー・えむ・あい!夏だし!な!ね!?」

潮「曙ちゃん、実は分からない問題がこっちにも……」

曙「んー、どのへん?」

漣「話!話聞いて!ガン無視されると漣ちゃん絶滅危惧種になっちゃう!」

朧「艦娘としての漣なら探せばチラホラいるんじゃないかな」

漣「マジレスで返されると困っちゃうなー!」

曙「はあ、分かったわよもう、これ以上騒がれるのもウザい」ペポペポ

漣「さっすがぼのやん話が分かるー!ってスマヒョ取り出してどーすんの?」

曙「……あ、クソ提督?なんか漣が海行きたいって言うから午後の哨戒コイツと入れ替えとい」

漣「ちっぐわああああう!!!」

曙「何よ、海に行きたいって言ったのアンタじゃない」

漣「言ったけど!言うたけど!言いましたけんどもね!?そんなわけないじゃろ!!誰が仕事として海行きたい言いましたかおめさん!水着着てなー!ヒャッハーでキャッキャウフフなウェーイがしたいってことでなー!!」

朧「情景が全く想像出来ないんだけど」

曙「ボキャ貧ね」

漣「話を逸らすでねーやい!!」


曙「正直なとこ、毎日目にして毎日潮風浴びてほぼ毎日海の上走ってる身の上でわざわざ海に行きたいとなんか思わないわよ」

潮「まあ、それが仕事だから……」

漣「それは否定しねーけど仕事は仕事!遊びは遊び!以上!な!」

朧「漣ってインドアな方だと思ってたんだけど」

漣「遊ぶためならインもアウトもライブも関係ないのよ!楽しければそれで良し!」

潮「海、かあ……遊ぶために海に行ったのは艦娘になる前が最後だったかな」

曙「身近にあればあるほどそこに行かないってものなのかしらね。何処かのネズミーランドみたいに」

朧「それで、いざ遠方に遊びに行こうとなると帰り道の長さを想像して嫌になったり、とかね」

潮「旅行の帰りとかは大体疲れて寝ちゃうんだけどね」

曙「ふーん……?」

漣「……なんだ、皆以外と乗り気?」

曙「…………」

潮「…………」

朧「…………」

漣「いや、そうでもない、みたいな顔して黙らんでよ……」


潮「仕事もあるし……遊びたいからって遊ぶわけにはいかないよね」

朧「かと言って、全員で休みを揃えて遊びに行ったとして海を守るはずの艦娘が海で遊んでる、なんて後ろ指指されたら素直に遊べないし」

曙「水着着たくないし、てゆーか持ってないし、中々そうはいかないものよ」

漣「エアーズロックの頂上みたいな体型晒したくないだけじゃねーのかぼのやんは」

曙「アンタもエアーズロックにしてやろうか」グリグリ

漣「漣ちゃんは幼児体型なだけですぅーいだだ」

朧「何にせよ、時間的だったり精神的だったりハードルがあるわけだよね」

潮「皆で遊びに行ったりしたいのは、あるけれど……」

提督『ハードルねえ……』

曙「あ、電話かけっぱなしだった。ゴメン、それじゃ」ピッ

漣「ご主人様に見せつけたりしないのー?美しきエアーズロックをさー?」

曙「何を馬鹿なことを……そんなことしたくもないし、身近にグランドキャニオンがいるんじゃ気も引けるわよ」チラ

潮「?」キャニオーン

漣「……いやまあ、アンバランスとも言えるじゃん」

曙「何もないサバンナよりは見所あるだけいいんじゃない?」

潮「……地理の話?」

朧「分かる必要のない話、かな」


出掛けるのでここらで中断
中点連結定理ってなんだったっけ


ーーーー
ーー

食堂ーー


鈴谷「海かー、遊びに行ったのはJKやってた頃が最後かなー。海に入るというより、砂浜でワイワイやるのがメインだったけどねー」

那珂「那珂ちゃんはもうずっと行ってないかも。アイドル業もあるけど、日焼けはお肌の天敵だし……」イジイジ

鈴谷「それ、艦娘業しかやってなくても変わんなくない?ちゃんと日焼け止め塗ってる?」

那珂「フッフーン!この美白肌を見てもそう言えるかな!」テブクロハズシー

鈴谷「そりゃ手袋してるところは白いに決まってんじゃん」

那珂「それもそっかー☆」イジイジ

鈴谷「でもなんで急に海?逆ナンでもしに行く系?」

漣「いや、そーゆんじゃねーですけど……海行きたーい!みたいな電波を受信したというか」

那珂「鈴谷ちゃんはナンパされる側というか、声かけられてそうな感じするけどねー。綺麗だし」イジイジ

鈴谷「されたされた、めっちゃされたー。自分で言うのもなんだけど結構レベル高いしねー。髪色のせいで余計に目を引いてたっぽい」

漣「エメラルドグリーンは外人様でも滅多にいないからにー、漣も人のこと言えないけど」

鈴谷「ま、ウチ艦娘だからキミの想像出来ないくらい重たいし一生背負ってくれるんなら一緒に遊んだげるー☆とか言うと大抵引いてったけどね。男子って根性ないよねー」

那珂「いいのかなそれ……職歴詐称じゃない?」イジイジ

漣「職業として名乗ってる訳じゃないからいんじゃねーです?ところで那珂ちゃんさんはさっきから漣の髪で何を」

那珂「できたっ☆はい、鏡」

漣「んー?おーう!お団子!那珂ちゃんヘアーktkr!」

鈴谷「いーじゃんいーじゃん?二人とも並んでー、写メったげる」


漣「……で、しばらく行ってないけど遊びに行きたいかってゆーとまた別な感じ?」

那珂「そだねー、遊びたくない訳じゃないし海が嫌いって訳でもないけど……」

鈴谷「毎日見てるし、休みの日使って遊びに行くなら街に繰り出すかなー。カラオケとかゲーセンとか?潮風じゃなくて都会の空気吸いたい、みたいな?」

那珂「那珂ちゃんはよく街に行くけどね……遊んでるわけじゃないけど」

鈴谷「二足のわらじ、ごくろーちゃん」

漣「ぼのやん達みたいなこと言うなあ……」

朧「皆考えることは同じってことだよ」

鈴谷「お、朧ちゃんおっつー☆」

那珂「おはよー朧ちゃん」

朧「おはようございます。二人とも、漣言うことを間に受けなくてもいいですよ、明日か明後日には山に渓流釣りに行きたいとか言い出しますから」

漣「流石にそこまでアクティビティじゃねーぞい……ぼのやんと潮ちゃんは?」

朧「気分が乗ってるからもう少し勉強するって。それで私も先に昼ご飯をね」

鈴谷「へー、頑張り屋だねー。何か目指してるのとかある感じなのかな」

朧「さあ……あまりそういう話にならないから聞いたことはないかも」

漣「ぐう……頑張られてると割りかし怠け気味のザナミン的には心苦しいものがが」

那珂「漣ちゃん、コンビ組む?ナカナミー!とか言っちゃってさ」

漣「んー、そゆのは演るより見る方が好きだからご遠慮ー。てゆーかそゆキャラじゃないし」


鈴谷「もし仮に海に遊びに行くとしてもさ、誰と行くかってのも重要じゃない?」

朧「そう、ですか?」

漣「あー、分かるかも。球磨ちゃんと多摩にゃんとは一緒に行きたかねーわー……絶対疲れる」

那珂「確か去年、木曾ちゃんがその二人と一緒に海に遊びに行ってたよね?その割には涼しい顔して帰ってきてたような……」

漣「木曾さんはイケメンだから」

鈴谷「木曾ちゃんはイケメンだからね」

那珂「……なるほど?」

朧「納得するところじゃないですよ」

鈴谷「後はー加賀さんとか?あの人海の楽しみ方分からないで浜辺で体育座りとかしてそう」

那珂「でも手持ち無沙汰のもなんだしってことで屋台巡りとかしててー」

漣「両手いっぱいになっちゃって困って、良かったらこれ、如何かしら、とか言っちゃって?」

那珂「でも処理し切れないからって瑞鶴さんに押し付けて」

鈴谷「ちょっ!こんなに食べられる訳ないじゃない何考えてんの!?手当たり次第買うにしても限度ってもんがあるでしょ!?とかってね?」

漣「そして最終的には二人で体育座りして一緒に食べてたりね?」

鈴谷「言い始めたの鈴谷だけど、結局楽しんでんじゃん」

那珂「それに想像出来ちゃうのがちょっと面白いね」

朧「二人が凄い顔してこっち見てるけど、いいのかな」


鈴谷「さて、性懲りも無く話を続ける訳で」

朧「少しは懲りましょうよ、三人ともあれだけ頬をつねられておいて」

那珂「顔はNGだって言ったのにぃ」

漣「幸せとは常に痛みを伴うものなんだよ……」

朧「そんな台詞、今は似合わないから別な時に取っておきなよ」

那珂「うーん、でもそんなに一緒に行きたくないーって子はあんまりいないよね?球磨ちゃんとかのは私達が実際一緒した訳じゃないもん」

漣「まあねー、無尽蔵のスタミナについていけないーってのは単なるイメージだし」

鈴谷「逆にナミナミは行って一時間くらいでパラソルの下で寝っ転がってたりしてね」

漣「あづいーつかれたーもうかえるーとか言って?言い出しっぺが何言うとんねーん!とか言われそう」

朧「自覚はあるんだ」

那珂「同じ寝そべるでも、足柄さんなんかは日焼けのためにシート敷いてたりしてね」

足柄「提督ー、オイル塗って頂戴……っていないじゃない、んもう!那智、塗って!え?怒ってなんかないわよ!なんでもないの!」

鈴谷「プハッ、言いそー☆」

足柄「」ニッコリ

鈴谷「」

那珂「」

漣「」

足柄「私だからいいけど、あんまり人を話のネタにしちゃダメよ?」

鈴谷「ハイ」


漣「今年一番肝が冷えた」

那珂「いい納涼になったね」

鈴谷「今年は肝試ししなくていいかも」

朧「皆、目の焦点合わせてくれないと不気味なんですけど」

鈴谷「でも懲りないけどね!」

朧「その内私までとばっちり受けそうなんで懲りてください」

漣「サザエさんだって毎週さーてライジングサザエさんは?してんじゃん」

朧「それとこれとは話が違うから」

鈴谷「アッシーさんは冗談でやってそうだけど、テートクを誘惑するって言ったら誰だろうね?」

漣「パイセンも冗談でやりそうなもんだけど」

鈴谷「してもいいよ☆」

那珂「でもこういう時って真っ先に思いつくのは金剛さんだよね」

漣「ヘーイ提督ゥ!こっちで一緒にティータイムにしまショー!」

鈴谷「いつも通りじゃん?」

漣「いや、オイルネタやっちゃったし……」

那珂「同じオイルでも如月ちゃんがやるのは絶対ダメだよね」

鈴谷「うっわ、色っぽくて艶かしいのが容易に浮かんじゃうけど」

漣「犯罪だぜご主人……そんな人だとは思わなかった」

朧「当人のいないところで株を下げるのはやめてあげようよ」


漣「とまあ、色々言ってはみたけどなんだかんだで皆行ったら行ったで楽しみそうじゃよねー」

鈴谷「そりゃ、来たからには楽しまなきゃ損じゃん?そーゆーもんでしょ」

那珂「オフの日はうんと羽を伸ばす!アイドルも
艦娘も、それが大事なのは変わらないんだよ☆」

漣「そんじゃその内皆で休みを合わせてさー」

鈴谷「あーうん、いつかね?あ、ごっそーさん☆ んじゃねー」ガタ

那珂「私も自主レッスンしなきゃ、またねー」ガタ

漣「う、ウィッス……」

朧「……別に、漣が嫌われてる訳じゃないよ?」

漣「や、分かってるけど……中々皆心が動かないもんだにゃあて……」

朧「渓流釣りだったらコアな誰かが一緒するかもね」

漣「なんでやねん、て」


今日はここまで。見て分かる通り思いつき次第更新してる感じで申し訳ない
ぼのやん以外で一緒に海行くなら如月か村雨がいいな


申し訳程度の生存報告
ちょっと煮詰まってるのでしばしお待ちくだし


ーーーー
ーー

甘味処ーー


漣「んはぁ、アイスもなか美味しい、食後のアイスは最高やで……」

間宮「ふふ、美味しそうに食べているのを見ると、私も胸がいっぱいになっちゃうわ」

漣「ごっつぁんです」

間宮「ところで今日は一人なのね?いつもは誰かしらと……そう、例えば曙ちゃん達とか」

漣「ん、ぼのやんは近海哨戒でー、朧ちん達は砲撃演習するんだって。漣ちゃんは今日夜勤当番だから英気を養っとくかーって訳ですよ」

間宮「へえ、夜勤?それだったらスタミナのつくものを用意してあげようかしら」

漣「んーや、だいじょぶっすよ。安全な海をぽえーって見張ってるだけだし。なっがーいこと夜襲がーって話も聞かないし、ね」

間宮「そう……?だといいのだけれど、私が皆にしてあげられることと言ったらこれくらいだから……何か食べたかったら何でも遠慮なく言ってね?奮発しちゃうから」

漣「その時になったらおねげーしますですよ。丑の日に鰻とかいいかもにゃー」

間宮「う、鰻……!?何でもとは言ったけど……」

漣「……そーだ間宮さん、海好き?」

間宮「え?と、唐突ね、好きは好きよ。私自身が艦娘として海に出ることはないけれど」

漣「そーゆーもんね……ふむ……」スッ スッ

間宮「……その手つきは、何を?」

漣「ザナミンスカウターは他者のスリーサイズを見抜くのです……ボン、キゥ、ボン、て感じ?」

間宮「やだもう、そんな。急に何を」

漣「水着を選ぶのにスリーサイズは重要でっせ、ミス・マミーヤ」

間宮「えっあっ、海ってそういう……」


漣「電撃的に海に行きたいっちゅー電波を受信したはいーんだけどさー、一人で行ってもしゃーねーべっちうことで他の皆々様方はどーよって訊いてみたりしてんだけど、皆してびみょい反応しか帰ってこねーんですよ、これが」

漣「せっかくの休みに遊びに行くなら街がいいーとか、海を守る艦娘が海で遊んでたら後ろ髪を引かれそうで素直に楽しめないーだとか、ってさー。昼ご飯中に色々訊いて回ってみたらそんなのが大多数ですじゃよ」

間宮「他の子達にも訊いてたのね……」

漣「好意的なんもいないこたなかったんだけど。しらちゅんとか。どーせ行くなら大所帯で行きたいってゆーかにゃー」

間宮「でもそれって大変じゃない?人が多ければ多くなるほど皆の都合がつきにくくなるだろうし」

漣「そこは気合いで。もしくはご主人脅して皆の休みを合わさせる」

間宮「脅す、って普通はやっちゃいけないことよ?」

漣「普通は、と言うあたりよく分かってらっしゃる。……しっかし現実問題考えるとやっぱりどうにも歪みが出るとゆーか難しーんだーよぬーん、行きたくないっち人は洗脳するか首に縄つけて連行すればいいにしても」

間宮「よくないからね?普通じゃなくてもやっちゃいけないことだって分かってるわよね?」

漣「一斉にお休みを取れないって問題は解決しないからからサラマンダー的なー。ウチらの仕事を他に押し付けるっちーのも難しいしー?そこまでご主人様に面倒かけさせちゃ大変だもんにぃ」

間宮「漣ちゃんが提督のことを気遣っているのか粗雑に扱ってるのか分からなくなりそうなんだけど……」

漣「みゃー!海行って皆とヒャッハーしたーい!!」

天龍「ワガママ言って間宮さん困らせてんじゃねっつの」ビシッ

漣「あびゃふっ、何ね天さん、藪からスティックに。現れるなら伏線出してからにしてよ」

天龍「何訳わかんねーことを。人に向かって急にボンッ、ヌン、ボンとかぬかした奴に言われたかねえっつうの、どういう意味だよアレ」

漣「スカウターに故障はなかったぞい」

間宮(それも他の子にやってたのね……)


間宮「天龍ちゃん、良かったら何かどう?」

天龍「ん、顔出してといて何も、ってのもなんだしな……アイスコーヒーを頼むわ」

漣「カフェモカとかじゃなくていーの?ミルクとか入れなくていーの?天龍ちゃん苦いの大丈夫?」

天龍「お前は俺の何なんだっつうの」

漣「いやだってウチ龍田さんいないし?龍田さんは天龍の保護者ってよく聞くし?仕方ないよね!」

天龍「仕方なくねぇよ、自分のことくらい自分で面倒見れるに決まってんだろ」

漣「とかゆー割には眼帯の裏表逆なんだよなあ」

天龍「何っ!?」

漣「ウ・ソ?」

天龍「は……こ、の野郎……!」

漣「そんな具合にチョロいからやっぱしちゃーんと面倒見ないとね?いやー、保護者は大変だなー」

天龍「お前にだけは保護者面されたかねぇ!!」

間宮「こぉら、ケンカしないの。はい、アイスコーヒーね」

天龍「ケンカって、コイツが先に……」

漣「ほら!ママもこう言ってるでしょ!」

天龍「お前のその移り身の早さは何なんだよ!つーかおっ始めたのお前だろ!」

漣「ママー!てんりうが漣のこといじめるー!」

天龍「状況的に虐められてるのは俺の方だよな!?」

間宮「何言ってるの、漣ちゃんが最初に天龍ちゃんをからかったんでしょう?だったら、先に謝るのは漣ちゃんじゃないかな?」

漣「やべえ……マジモンのママだ……」

天龍「俺も、お袋の幻影が見えちまったぜ……」


間宮「……ちなみに天龍ちゃんは海に遊びに行くのって、どう?」

天龍「あ?何を急に……ああ、お前ここに来てまでその話をか」

漣「モチのロンで栽培マンよ」

天龍「それを言うならどっちかってぇと三倍満だろ……俺は海、嫌いでもねぇけど……去年なんか六駆の奴らに引率頼まれたりしたしな」

漣「天龍幼稚園……」

天龍「アイツらは幼稚園って歳でもねぇだろが。で、まあ俺もそのついでに遊んでない訳じゃねぇしな。遊びに行くのは賛成派だぜ」

漣「お前とは行きたくねぇけどなって言ったのはどこのスカイドラゴンだったかな」

天龍「お前がいると面倒くさくなる気しかしねぇからだよ、スイカ割りしよーぜーとか言いながらすっ転んでスイカを台無しにする光景とかが目に浮かぶっつの」

漣「ザナミンはエンチャント・ドジされてねーよ」

天龍「他の誰かがお前の面倒見てくれるってんならマシなんだけどな」

漣「ママがいるやん!」

天龍「馬鹿野郎!お袋の羽を伸ばさせてやらねぇで何が休みだ!」

間宮「ママって当たり前の様に私のことなのね」

漣「うるへー!皆の面倒なんてご主人に全部押し付けちまえばいいんじゃよー!」

天龍「いやアイツは一番連れてきちゃダメな奴だろ、仕事的に!」

間宮「あら?しばらく前に丸一日司令部を空けてたって話を聞いたような」

天龍「そういうこともあったけどな!あったけどな!?でもダメだからな!!」

漣「そいや思い出したけど今週の秘書当番天さんじゃなかったっけ、何でこんなとこで油売ってんの?日焼けでもすんの?」

天龍「サンオイル売りってなんだそれ……いや、アイツ急に外向けの仕事が出来たとか言って外出してんだよ」

間宮「外向け?何の仕事かしら」

天龍「パパッと荷物纏めて行っちまったから……俺は留守役任されたけど、丁度暇な時間が生まれたからここに、って訳だ」

漣「ふーん?にしてもあいかーらず秘書艦に仕事させねーなあん人。天さん連れてってもよかったろうに」

天龍「留守番だって仕事だろ、一応」

漣「現在進行形でサボってるけどね」

天龍「うるせぇ」


漣「にっしてもでっけーよなそのビーチボール、乱数調整しがってけしからん」

天龍「うっせーな、成長期が張り切りすぎたんだろ。そう言うお前はお前でいつまで童顔の幼児体型なんだってぇの」モニモニ

漣「うるへーやい、ザナウィンうぁうぁうぉそんなおーきくなかった記憶があるかるぁしゃーないじゃろ」

天龍「記憶ってな……もうちょいマシな言い方はねぇのかよ」

漣「へっへっへー。でもま、そのビーチボールを違和なく支えるお腹周りはヌンって感じしてるよね」

天龍「……そう言うことかよ、それって褒めてんのか?バカにしてんのか?」

漣「褒めてる褒めてるチョー褒めてる。ブニョァじゃないもんね、程良い引き締まりと両立してて素直にスケベ」

天龍「オイコラ」

間宮(キゥ、って言うのはどういうことなのかしら……)


天龍「……ところで他の奴らはどうなんだ?例えば、朧とか」

間宮「ちょっと天龍ちゃん、こういうのは……」

天龍「大丈夫、かまやしないって。ジョークみたいなもんだしさ。どうせなら七駆の奴らに絞ればまだマシだろ」

漣「七駆て……サザンクロスちゃんも巻き込みやがって、いーけどさ別に……朧ちんはポン、シュッ、スィーッ、みたいな?」

天龍「……な?これじゃ正直分かりようがねぇだろ」

間宮「そ、そう、ね……?」

漣(二人とも、わかる、みてーな顔してんなー)

漣「流れで潮ちゃん行くけど、ボ、ヌ、フワッって感じ」

天龍「朧とは全く共通点ないのな」

漣「そーりゃねー?朧ちん毎朝走ってるし、本人曰くそれだけじゃないみたいだし?引き締まるし超スレンダーだよね、羨ましいなチクショウ」

間宮「だったら漣ちゃんも一緒に走ったりしたらいいんじゃないかしら」

天龍「コイツがそんなんしたら鎮守府正面で油田が湧くっての」

漣「マジかよ走ってくる」

天龍「バカ言え。ホラ次行け次」

漣「チッ。じゃあぼのやんね……芽吹きを知らぬ大地と水溜まりの傍らには低木があるのみ……」

天龍「おい、さっきまでと別モンになってんぞ」

間宮「あ、曙ちゃん……」

漣「悲しいけど、これって現実なのよね、ぼのやん……」

天龍「お前ら実は仲悪かったりするんじゃねえの?」

間宮「そんなことはないと思うけど……最後に漣ちゃん自身はどう、なのかしら?」

天龍「……意外とノリノリになってねーか?お袋さんよ」

間宮「え、や、そんなことは」

漣「バベルガ・グラビドンです」

間宮「えっ」

漣「漣ちゃんはバベルガ・グラビドンです」

天龍「……なんだそれ」

漣「天さん、さっき幼児体型とかって言ったよなああ?」

天龍「分かった、悪かった。謝るからその未来を見失った目で見つめるのはやめてくれ」


漣「人の金で食うアイスもなかは最高だぜ!」モグモグ

天龍「余計なこと言わなきゃよかった」

漣「まー実際問題さー、体型でちゃんと水着選ばにゃーと大変だよね」

天龍「……まだ続けるのか、体型の話をよ」

漣「ザナミンはスク水が似合う体型ですよ悪かったな」

天龍「まだ何も言ってねぇだろ」

漣「ケーッ!てんりうなんか紐巻いてりゃいーんだよ!!」

天龍「せめて布にしろよな!?」

間宮「そういう問題じゃないと思うけれど……」

漣「まあさー、二人のよーなデェナメィトゥなヴォディだったら見せつけるか見せつけないかの両極端になりそうだよねー」

天龍「極端過ぎんだろ、フツーなのでいいっての」

漣「囚人服みたいな白黒ボーダーのピッチリ水着がいいって?」

天龍「別のベクトルで極端なのを着せんな!」

間宮「私はー……見せつける、みたいな派手なのはちょっと」

漣「ママは水着の上にTシャツ着て麦わら帽子かぶってんだ……」

間宮「あの、私の意見は」

天龍「そんでもって砂浜にシートを敷いてパラソルの日陰の下で遊ぶ皆を見守ってんだぜ……」

間宮「天龍ちゃんまで!?」

漣「んでさ、暑くて眩しいけれど……皆笑顔で、楽しそうで。来て良かったですね、とか言ってさー?」

天龍「おう……ん?」

間宮「えーと……」

漣「……あっ!これご主人様ビジョンだ!何しやがってんだいあのクソ提督め!!浮気者!!」

天龍「そうしたのお前じゃねえかよ」


漣「……そーいやウチ水着持ってたっけな……流石に何年も前のは厳しいと願いたいけど」

天龍「潜水艦の奴らのを借りても余りそうだもんな」

漣「んにゃろ、奢ったからって強気になりよってからに」

天龍「やられてばっかってのは癪なんでね」

間宮「それだったら、休みの日に誰かを誘って水着を買いに行ったりとかしたらいいんじゃないかしら?乗り気じゃない子でも、水着を買ったからには着ないと損、みたいに思うでしょうし」

漣「なるへそ……そういうのもあるのか」

天龍「最初に誘う段階で断られなきゃいいがな」

漣「うっせーやい!大魔王サザンクロスの人望舐めんなよ!」

天龍「ま、実際に海に行くってなったら付き合ってやるからよ、そん時は声かけろよな。そんじゃ、俺はそろそろ戻るわ。じゃあなー」

間宮「はぁい、またいらしてねー」

漣「……てんりうのくせにカッコいい捨て台詞置いてきやがって……!あんなだから引率役頼まれんだよ……!」

間宮「漣ちゃんって、そうやって人をキチンと見てるけれど自分には反映しないの?」

漣「あゆのは計算ずくじゃなくて考え無しにサラッと出るから意味があるんですじゃよ……こーしちゃいらんねーぜ!意地でも全員海に連行してとびきりの時間をパッションしてやらー!!」ドタドタ

間宮「行ってらっしゃーい……よく分からないところで火がつくわね、あの子。私もそれとなくそういう話をして協力してあげようかしら。さぁてと、仕事仕事」


今回はここまで
大和の水着グラってアレなのかな


ーーーー
ーー

瑞鶴らの部屋ーー


漣「っちゅーわけで水着買いに行こーぜ!!」

瑞鶴「何がどうっちゅーわけなのよ」ズベシッ

漣「いでっ。んもー、想像力が足りないよ、そんなだから甲板ボディなんだよ」

瑞鶴「鏡にものを言われたくないし」

漣「小娘風情が言いよるわ」

瑞鶴「あんたのが歳下でしょうが」

漣「こまけぇこたぁいいんだよ!グリーンだよ!」

瑞鶴「はいはい、グリーングリーン」

漣「お母さーん!ずいずいお姉ちゃんがザナミンの相手してくんないー!」

瑞鶴「もう……あんたとマトモに相手してると疲れるから嫌なんだって、ただでさえ蒸すのに……しかも」

加賀「…………」

瑞鶴「なんでそいつがお母さんなのよ」

漣「順当じゃろ?」

瑞鶴「順当でも適当ではないわ」

加賀「……漣、お姉ちゃんは生理のピークだから、あまり刺激しては駄目よ」

瑞鶴「何で乗っかってんの!?あんたまで熱にやられちゃったの!?」

加賀「ほら」

漣「ヒステリーって怖いんだねお母さん」

瑞鶴「ちょっと曙ー!このバカ引き取りに来なさいよー!」

漣「ぼのやんなら哨戒行ってっからしばらくいないぜよ」

瑞鶴「こんな時に限って!!」


加賀「冗談は程々にしておきましょうか。それで漣、貴女は藪から棒に何のつもりで?」

瑞鶴「真顔で冗談とか本当タチ悪いからやめてよね」

漣「そりゃあモチのロンでかくかくしかじか」

瑞鶴「本当にかくかくしかじかって言われても誰が理解でk」

加賀「成る程、そういうこと」

瑞鶴「ちょっと待ってちょっと待って本当にちょっと待って、あんた分かるの?今ので本当に何がどうなのか分かったって言うの?」

加賀「当然。この程度すら出来ない様なら貴女は正規空母どころか、艦娘失格ね」

瑞鶴「なにそれすっごい理不尽!?絶対関係ないのに!?」

漣「それじゃ答え合わせといきませう?ハイ、わっとどぅゆーみーん?」

加賀「…………」

漣「…………」

瑞鶴「…………」ジー

加賀「…………」フイッ

瑞鶴「……ねえ」

漣「……カガーリンもお茶目なとこあるんだねっ☆」

瑞鶴「お茶目で済ますなー!」


眠いので続きは明日に。時間が久しぶりに有り余ってるので更新し放題
関係ないけど鬼滅の刃が最近面白い


時間があるとのたまっておいて、その期間でなしたことと言えばツンドラ次作の構想のとっかかりであったの巻
近日中には更新したい(願望)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年02月09日 (木) 18:25:42   ID: XdAxaZYA

いつまでも待ってる

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