ウサミン星は黄昏の向こう側に…… (108)

亀更新
デレステからの初心者なので、キャラの口調が全く違うかもしれません。
一応モバマスSSのつもりです

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 僕と星は似ている。星は傍から見れば、沢山の集合体に見える。だが、実際は違う。星と星の距離はそれこそ気の遠くなるくらい離れているのだ。星は、生まれてから自らの重力によって耐えられなくなるまでの間、ずっとこの孤独な空間を今この瞬間も漂っているのだ。

僕だってそうだった。母親は僕が物心つく前に死んだ。そして父親は家政婦に僕の世話を任せて、自分は世界のためだとか言い訳していつも外国で研究にばっかりに没頭しており、家庭の事なんて一切顧みない、駄目親だった。

僕はこれまで数えきれない程沢山の人間と出会ってきた。中には僕と友好的な関係を築いた人間もいたが、あくまでそれは表面上の関係だけにすぎない。僕は本当のその人をしらないし、その人も本当の僕を知らない。

読みにくい
つまらん
帰れ

 もし、互いが「本当」を知ろうと近づけば、僕たちは互いの引力に引っ張られ、ぶつかって、崩壊してしまうだろう。僕はそれが怖い。だから僕は、必要以上に誰とも近づかないし、近づけないようにしていた。
臆病だ、弱虫だと、罵ってくれても構わない。それは至って正論だから。
でも、一人でいれば、いつの日か傷つくこともない。そのほうがずっとましだと僕は思うから……。

 最近、仕事の影響であまり眠れない日々が続いているせいか、僕は良く夢を見るようになった。
その夢では、僕は赤ん坊で、その夢の中には母親がいて、母親は一生懸命僕の世話をしようと頑張っていた。
だけど、僕の夢の中の母親には顔がなかった。
まるでそこだけ切り取られたかのように、顔が本来あるべき場所には、覗き込むと飲み込まれてしまいそうなほど深い深淵がそこに納まっていた。

>>5
初心者なんで勘弁してください……

夢についてのもっとも有力な説によると、夢は記憶の整理を行うためにあると言われている。
僕は「母親」という単語自体や、その意味については知っているが、写真すら見せてもらったことのない母親のことなんて僕は知らない。
だから、僕の夢の中の母親には顔がないのだとそう勝手に分析している。

そういえば、もう一つ知っているだろうか。夢は自分の願望を具現化したものだと。
もしかすると、僕は深層心理では、人のぬくもりを、優しさを、愛を求めているのかもしれない。

1. 人には向き不向きがある。僕はきっとその後者であるに違いないと、平日の昼間からベンチに座って僕はそんなことを考えていた。
「君には才能がある!」だなんて、中年の男に散々褒めちぎられて、煽てられて、勝手にその気になって、調子に乗ってこの仕事についたことがすでに間違いだったと僕は思った。

僕が今働いているこのシンデレラガールズプロダクションは、設立からまだ4年くらいの新興アイドル事務所だ。
僕をスカウトした人、もとい社長はとても変わった人で、僕が始めて入社したその瞬間にアイドルをスカウトしてこいと言って、僕の肩を強く叩くと、ぽかんと口を開けて呆けている僕を尻目に、外出していったのだ。
事務員の千川さんによるとこれはいつもの事らしく、まだ社会に入って間もない若輩者の僕ですらこの会社は大丈夫なのかと不安になった。

またここの社員も社員で癖が強い人が多くて、スカウトのやり方やコツについて助言を求めても、いつの間にか好きなAVのジャンルについて聞かれたり、好きな女性のタイプについて聞かれたりと、もう無茶苦茶だった。
コツについて聞きだせても、「ビビっ」だの「ティンッ」だの、いまいち曖昧で抽象的な意見ばっかりで、結局誰一人スカウトできないまま、一か月が過ぎようとしていた。

無理やり噛みつきに行く質の悪いのは基本無視していいよ
ただ文章詰まって見えて読みづらくなるから改行するときは1行余分に空けると良いかも

どうも>>1です。
色々アドバイス等ありがとうございます。
とりあえず、>>17さんのアドバイスに倣って、文体を作成していこうと思います

まあ、>>5さんの言うように、文が読みづらかったのがいけなかったですね。
自分的には、あんまり意味のないところで改行したくない人なので、
あんまり改行していなかったのですが、
それはここではあんまりよろしくなかったみたいだったので、
一応謝罪しておきます。

一応、大荒れにならない限りは最後まで書きたいです。

千川さんや先輩たちは、ゆっくりやっていけばいいと言ってくれたが、

さすがにこれ以上迷惑をかけるわけにもいかないので、

今日スカウトできなければ僕は辞めるつもりで、

すでに退職願も用意している。

と言っても、今日は平日の真昼間で普通の人は学校に仕事でほとんど人通りはなかったし、

あんまり人をじろじろ見て通報されても嫌なので、

というか以前通報されたことがあるので

こうして夕方まで仕方なく公園のベンチで休んでいるという次第だ。

「うわっ……!」

微睡みに落ちかけたところで、

携帯が鳴り響いたので僕は思わず驚いてしまった。

確かマナーモードにしていたはずだが、

何かの拍子にマナーモードが解除されてしまったのだろうか?
 
メールが二件届いていた。

しかし、メルアドを誰かに教えた覚えもないし、

しかも怪しいサイトにも登録した覚えもないので、

珍しいなと思いつつメールを開くと、

そこにはここからおよそ一駅離れたところにある、

メイド喫茶のクーポンの画像が添付されたメールだった。

しかもコーヒーとオムライス無料だとメールには書かれており、

メールに謎の直リンクもないし、

怪しいところはどこにも見当たらなかったので、

それについては一度保留し、

次のメールを見ることにしてもう一つメールをいったん閉じた。

「な、何だこれ……」

もう一つのメールは文字通り崩壊していた。

文字化けかと思って、

その手のサイトで直して見たがどれにも一致しなかったので、

恐らくただの悪戯メールのようなものだろうと思い、

そのメールを閉じようとした時、

僕はこのメールにファイルが添付されていることに気が付いた。

もしかするとウィルスかもしれないとは思ったが、

どうせ携帯を買い替える予定だったので、

動画を開いたらどうなるかという好奇心に負けた僕は、

僕はその添付ファイルを開いてみることにした。

「ザーッ……、ザザッ……」

動画は大体5分から6分ほどのもので、

映像が壊れているのか、

意図的に作られたものなのかは分からないが、

砂嵐しか再生されず、そこには何も映っていなかった。

一応ウィルスチェックを掛けて携帯に悪質なプログラムがないかチェックしたが、

特に何の問題は見られなかった。

何とも言えない気味の悪さがそのメールにはあって、怖くなった僕は、

一応そのメールを削除すると、

さっきのメールのクーポンを使うためにそのメイド喫茶に向かうことにした。

当然仕事としてだ。

メイド喫茶で働いている子にいい感じの子がいるかもしれない。

その時はそう思ったのだ。そういうのは全然好きじゃないし、むしろ嫌いだったはずなのに。

「いらっしゃいませ。ご主人様♪」

件のメイド喫茶に入ると、

1人のうさ耳リボンを頭につけたメイドが、僕を出迎えてくれた。

そのメイドが顔を上げたその瞬間、

僕は先輩たちのアドバイスが正しかったとようやく理解した。

しかし、それは「ビビッ」でも「ティンッ」でもなかった。

例えるなら「ピシャーン ゴロゴロゴロ ドッカーン」と言ったところだろうか、

僕は彼女を見たその瞬間にまさしく体中に電気が走ったのだ。

そして、僕は何としても彼女をアイドルにしたい。

彼女をプロデュースしたいと心から思った。

「それでは、お席に御案内いたしますね」

しかも、今日の僕は運がいい。

平日の昼間という事もあってか、

この店には客は一人としておらず、

他の定員もここから見る限りではフロアにはいないみたいだ。

「初めまして、ご主人様♪ ナナは先月からここで働かせてもらっています。

ウサミンこと安部菜々17歳です。よろしくお願いしますねっ!」

軽く自己紹介を済ませたところで、

僕はさっき届いたクーポンを使おうと思い、

安部さんにクーポンを見せると、安部さんはかしこまりましたと言って、

キッチンのほうへと向かって行った。

どうやらこの店のキッチンは、中華料理屋みたいに厨房が見えるようになっているみたいで、

僕はそこから安部さんの動きを見ていた。

安部さんの、動き一つ一つが僕の心を魅了した。

安部さんを見ていると感情が高ぶって、どうにかなってしまいそうだった。

特に、美味しくなる呪文をくらった時は、

心臓が痛いくらいに締め付けられて、心臓発作になるかと思った。

とりあず一通りメイド喫茶を楽しんだ僕は、

この高ぶった感情を抑えるために、

安部さんが入れてくれたコーヒーを飲んでから、ゆっくり深呼吸をした。

「あの……、ちょっとお話いいですか?」

そう語りかけると、安部さんは笑顔でいいですよと言ってくれた。

その笑顔で、一瞬自分の仕事を忘れそうになるのを抑えて、

僕は、胸ポケットから、名刺を取り出して安部さんに見せた。

「アイドルやりませんか?」

安部さんは突然の出来事に、少しフリーズしてしまったようで、

少しの間固まっていたが、すぐに我に返ったかと思うと

何か、不思議な物でも見てしまったかのように、

安部さんは僕の名刺をまじまじと見つめていた。

「本当に来た……。じゃあ、この人が……ナナの……

「どうかされましたか?」

安部さんは顔を、少しだけ真っ青になって、

もしかして聞こえてしまいましたか? と聞いてきたので、

僕は正直に、自分が聞き取れた部分だけ答えると、

安部さんは、少しだけ唸ってから、恥ずかしそうな顔になって、

実は、先日占いで今日運命の人に出会うと言われたらしく、

安部さんは、昔からアイドルに憧れており、

今日、偶然訪れた僕がプロデューサーだったので、

もしかしたら、この人が運命の人なのかもと思ったと、安部さんは語った。

これですべての合点がいった。

僕が安部さんにここまで心が惹かれたのは、

安部さんが、運命の相手だったからなんだと、

正直、僕は運命何てこれっぽっちも信じていなかったが、

クーポンや、安部さんがアイドルになりたがっていたこと、

僕らが今二人きりなこと、僕がプロデューサーだったこと、

この偶然の一致は、あまりにも出来過ぎていて、

まるで運命であるとしかとか言いようがないじゃないか。

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