モバP「新米プロデューサーと」佐城雪美「アイドル……」 (48)

アイドルマスターシンデレラガールズです。

注意

この話は私が以前に書いていた
佐藤心「プロデューサーとアイドル」
佐藤心「プロデューサーとアイドル」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1445176290/)
と世界観が一致しており、これらの話のその後のお話しとなっております。

モバP「新米プロデューサーと」南条光「アイドル!」
モバP「新米プロデューサーと」南条光「アイドル!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1465999902/)
こっちの続きです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1467636717

CGプロ

光「じゃあ、お仕事行ってきます!」

モバP(以下P)「おう。気をつけろよー」

晴「いちいち子供扱いすんなよ」

P「子供が生意気言ってんじゃないの」

未央「大丈夫だよ! プロデューサー! なんてったってこの未央ちゃんがついてるんだからね!」

P「だから余計に心配なんだが」

未央「なにおう!?」

P「あー、はいはい。わかったからはよ行け」

未央「はーい!」

未央「じゃあ何かあったらすぐ連絡入れるね!」

P「頼むわ」

ちひろ「すっかりプロデューサーが板についてきましたね」

P「そうですか? ちひろさんにそう言ってもらえると嬉しいですよ」

心「たっだいまー☆」

ほたる「ただいま戻りました」

みく「たっだいまにゃー!」

P「おかえりなさいー」

ちひろ「おかえりなさい、みなさん」

心「いやー、楽しかった♪ ね、ほたるちゃん?」

ほたる「はいっ……! あんなに一杯のファンの方に来てもらえるなんて、アイドルで良かったです……!」

みく「ほたるチャンすっごく笑顔だったもんね♪」

P「その反応からすると大成功っぽいですね」

心「おう☆ Pの取って来たイベントだったからちょっと不安だったけど、すっごい楽しかったぞ☆」

P「俺が取ってくると不安って、いったい俺が何をしたと!?」

心「いつも事あるごとにわけわからん仕事とってくるだろうが☆」

みく「それははぁとチャンも同じことにゃ……」

心「あん? 何か言ったか、みく☆」

みく「なんも言ってないにゃ!」

ほたる「あはは……」

ちひろ「はい、コーヒーです」

心「ありがと☆」

心「あ、そうだ、P」

P「はい?」

心「今日のイベントのスポンサーさんがみくとほたるちゃんの事すごく気に入ってくれたみたいで、今度やるトークイベントに出ませんか、だってよ☆」

P「おー、まじっすか。良かったなぁほたる」

ほたる「はい! こんな私でも誰かに気に入ってもらえました……!」

みく「あー! ほたるチャン、ネガティブ禁止にゃ!」

ほたる「あっ……! はい……ごめんなさい……」

P「相変わらずみく先輩は後輩いじめが激しいですなぁ」

心「ですなぁ☆」

みく「もうー! いじめてないー!」

ちひろ「ふふっ、みくちゃんはほたるちゃんの事、大好きですものね」

ほたる「みくさん……!」

みく「うぐっ……! 確かにほたるちゃんは好きだけど、そこまで純粋な目を向けられるとちょっと困るにゃ……」

P「で、チーフ。さっきの仕事っていつどこでですか?」

心「えっと、来月の頭に京都でだな☆」

P「京都ですか。なんでまたそんなとこで?」

心「宇治茶とかを扱ってるメーカーらしくて、せっかくだから地元でやって欲しいんだってさ☆」

心「あと、ほたるちゃんは新商品のイメージにぴったりだからCMにも出てほしいって言われてるぞ☆」

P「まじっすか。最近ほたる宛の仕事めっちゃ増えましたね」

心「Pとほたるちゃんが頑張ってきてるからな☆」

心「というわけで、来月の仕事は任せて大丈夫?」

P「おっけーっす。来月、チーフは菜々さんとミニライブですもんね」

心「そゆこと☆ 予定空いてるならなるべくレッスンしたいし、プロデュース業はちとお休みだぞ♪」

P「うい。大丈夫っす。特に問題は無いと思います」

心「頼むぞ☆」

心「ところで、ちひろさん」

ちひろ「はい?」

心「Pにあの話はした?」

P「あの話?」

ちひろ「してませんよ。心さんから伝えると思ってましたので」

心「そか☆」

心「P。心して聞け」

P「は、はい!」

心「P、これまでのお前の仕事ぶりを見て、社長と私とちひろさんで話し合った結果」

みく「え!? Pチャンクビなの!?」

ほたる「えっ……!? そ、そうなんですか!?」

心「アホか☆」

心「ただ、Pにスカウトを許可するだけの話だ☆」

P「まじすか!?」

心「な、なんだよ☆ 急にでかい声出すなよな……」

P「スカウト、していいんですね!?」

ちひろ「はい。ほたるちゃんのプロデュースも順調ですし、オーディションでプロデューサーさんが採用した晴ちゃん、徳島で見つけてきた光ちゃんを見て社長と話し合った結果、もうスカウト許可してもいいだろうって話になりました♪」

心「言っちゃなんだが、Pが目をつけた娘がどうしようもないような娘だったらこんなに早く許可はしてないんだからな☆」

心「晴も光も良い子だったし、何よりほたるちゃんが頑張ってくれたから、それらを評価しての事だぞ☆」

P「まじですか!」

心「まじまじ☆」

心「というかやけに嬉しそうだな☆」

P「そりゃそうですよ。今までもほたると組ませたいって思うような娘を見ても声すらかけられなかったんですから!」

みく「うーん、これでPチャンも一人前かにゃ?」

ほたる「良かったですね……! プロデューサーさん!」

P「とうとう俺も認められる時が来たのか……!」

心「はぁ?」

P「え?」

心「何言ってんだ☆ はぁと達の手伝いなしで、Pが最初から最後までぜーんぶやるライブが成功するまでは新米のままだぞ☆」

P「……マジ?」

心「マジ☆」

P「菜々さんとか楓さんはサポートに入ってもらえるんですよね……?」

心「関係者席から応援してやるぞ☆」

P「え、じゃあ誰もサポートしてくれない感じですか!?」

心「そう言ってるだろ☆」

P「せめて! せめてみくか幸子貸してください! 今のままじゃ無理です!」

心「無理☆ みくも幸子もこれからは舞さん倒す方に注力してくし☆」

みく「え゛!? 舞さんと戦うの!?」

ちひろ「最近、対舞さん戦でも良いところまでいけるようになりましたから大丈夫ですよ♪」

心「それに、まだほたるちゃんも晴も光もメインのライブしてないっしょ?」

心「そろそろほたるちゃんも物足りなくなってるだろうし、丁度良いだろ☆」

ほたる「い、いえ……! 私はアイドルやれてるだけでも幸せですから、メインなんて……」

心「そんな事言っても、どうせいつかはやるんだし、遅いか早いかの違いだぞっ☆」

ほたる「は、はい……」

P「まじすか……。ていうか、三人じゃ相当負担になりますよ……」

心「じゃあスカウト頑張れって話だ☆」

心「とりあえず、次の京都での仕事の時くらいに良い娘探してきてみ☆」

P「ういっす……」


一か月後 京都

みく「んー! やっとついたにゃー!」

ほたる「東京からだと案外遠いんですね……」

P「あー、そっかお前ら二人とも西日本出身か」

みく「うん! 大阪からだと京都はすぐにゃ」

ほたる「鳥取からも東京に行くよりは……」

P「ま、そらそうだわな」

P「さて、じゃあ仕事の前にホテルに荷物預けに行くぞ」

みく、ほたる「「はーい」」


みく「ねーねー、Pチャン」

P「んー?」

みく「これってホテルなの?」

ほたる「旅館にしか見えませんね……」

P「……泊まれるところは全部ホテルだろ」

みく「無茶苦茶にゃ!」

??「……ペロ……どこ……?」

ほたる(あの子、生垣をかき分けて何やってるんだろう……)

P「ほたる、どうした? 行くぞ?」

ほたる「あ、はい……」

ほたる「あれ?」

みく「どーしたにゃ? ほたるちゃん」

ほたる「今、そこに髪の長い女の子が居たんですけど……」

P「ホラーはやめない? ほたるが言うとなんかマジっぽくて怖いんだけど」

みく「まったくPチャンは臆病にゃ」

P「俺は平穏無事に人生を終えたいんだよ」

ほたる「確かに居たんだけどな……」

P「それより、1時間後に打ち合わせと会場下見するから移動準備だけよろしくな」

P「俺はちょっと電話してくるから、みくとほたるは部屋行って荷物置いて来い」

みく「わかったにゃ」

ほたる「はぁとさんにですか?」

P「んにゃ、スポンサーさんにな。スポンサーさん来れないらしくて、せめて電話で挨拶しときたいんだよ」

みく「いつの間にかPチャンも立派になったにゃぁ……」

P「いえいえ、みく先輩ほどでは……はよ準備してこい」

みく「はーい」

ほたる「はい」

P「さて……」

P「あ、もしもしちひろさんですか? 聞いてたとこより立派な旅館なんですけど」

ちひろ『あ、お伝えするの忘れてましたね。スポンサーさんの計らいでその旅館に部屋を用意してもらえたんですよ』

ちひろ『「せっかく来て頂くからそのくらいはさせて欲しい」って』

P「まじすか。ありがたいですねぇ」

ちひろ『……その分、絶対に失敗は無しにして下さいよ』

P「ウス……」

P「じゃあ、スポンサーさんにお礼の電話しますんで、また何かあったらかけますね」

ちひろ『はい。くれぐれもよろしくお願いします』

P「了解っす」

P「んじゃま、スポンサーさんによっくお礼をしておきますかね」


みく「わぁ……良いお部屋にゃ!」

ほたる「本当ですね……! お庭も綺麗で……あっ!」

みく「んー? どしたのー?」

ほたる「み、みくさん! あそこです! あの池の側!」

みく「池……?」

みく「あ、女の子が居るね。でも、それがどうしたの?」

ほたる「さっき見かけた子です!」

みく「ここのお客さんだったんだね」

みく「……それにしては様子が変じゃない?」

ほたる「そうですね……。ずっとキョロキョロしてますし、せっかく綺麗なお洋服着てるのに砂だらけですし……」

みく「しかも半べそかいてるようにも見えるにゃ」

ほたる「……どうしたんでしょう」

みく「聞きに行ってみよっか」

ほたる「でも、お仕事が……」

みく「Pチャン、1時間後に打ち合わせって言ってたし、少しくらいなら大丈夫にゃ!」

みく「それに、ほたるチャン気になるんでしょ?」

みく「みくも気になるし、このままじゃ良い仕事出来ないから聞きにいこっ!」

ほたる「はい……!」


??「ペロ……どこ……?」

みく「おーい、そこの君ー!」

??「……?」

みく「そうにゃ! 君にゃ!」

ほたる「さっきから何か探してるみたいだけど、どうしたの……?」

??「……」

みく「あ、みく達は怪しい者じゃないよ!」

みく「みくは前川みく! こっちの娘は白菊ほたるチャンにゃ!」

みく「君のお名前は?」

雪美「……雪美……」

ほたる「雪美ちゃん……。雪美ちゃんは何を探してるの?」

雪美「……友達」

みく「そっかー、お友達が迷子になっちゃったんだね」

雪美「うん……」

ほたる「あ……、な、泣かないで? ね? 一緒に探してあげるから……」

雪美「……本当?」

みく「うん! お姉さん達に任せるにゃ!」

雪美「……みく……しゃべり方……同じ」

みく「?」

ほたる「……もしかしてみくさんとお友達のしゃべり方が同じなのかな?」

雪美「……うん」

みく「ふふん! じゃあそのお友達も雪美ちゃんみたいににとっても可愛いだね!」

雪美「……!」

雪美「みく……! すごい……どうして……?」

みく「だって猫チャン語で話すって事はみくと同じで猫チャン大好きなんでしょ? 猫チャン大好きなら可愛いに決まってるにゃ!」

雪美「……?」

みく「それに雪美ちゃんもとーっても可愛いし!」

みく「さて、じゃあ一緒に探すからそのお友達がどんな子か教えてほしいにゃ!」

雪美「いつも一緒……うしろ……ついてくる……」

ほたる「えっと……お友達の見た目について教えてくれるかな?」

雪美「見た目……黒くて……可愛い……」

みく「黒髪ってことかにゃ? それだけだとちょっと難しいにゃ……」

ほたる「他には……?」

雪美「鈴と……赤い首輪……」

みく「く……首輪……ずいぶんマニアックな趣味だね……」

ほたる「あれ……ねぇ、雪美ちゃん」

雪美「……?」

ほたる「お友達のお名前は?」

雪美「ペロ……」

みく「ペロチャン……ちょっと珍しい名前だね……」

ほたる「……ペロちゃんって猫?」

みく「にゃ!?」

雪美「うん……ペロ……猫……」

みく「な、なんてこったいにゃ……となると、美人な黒猫チャンかにゃ」

ほたる「だから生垣のところとか探してたんだね……」

雪美「ペロ……狭いとことか……好きだから……」

みく「よーしっ! 猫チャンならみくに任せて!」

みく「みくがちゃーんと見つけてあげるからね!」

雪美「ありがとう……」


P「はい、はい。いえ! そんなとんでもありません!」

P「こちらはなんとでもなりますから、大丈夫です。はい、はい……」

黒猫「にゃー」

P「ん? ごめんな、今忙しくて。ああ! いえ! こちらの話です!」

P「はい。では私も見かけたらすぐに連絡します」

P「はい。腰くらいまでの髪の毛の10歳くらいの……はい。『佐城雪美』ちゃんですね」

P「はい。では、失礼します。雪美ちゃんが早く見つかるよう私も協力させて頂きますので」

黒猫「にゃー……」

P「うーむ。どうやらスポンサーさんも大変みたいだな」

P「それにしても君は綺麗な黒猫だな。毛並みもつやつやで」

P「首輪もついてるし飼い猫かな。となるとうちのみくと同じだな」

黒猫「にゃーにゃー」

P「……みくなら猫語もわかるのかねぇ……」

P「……てか、あいつら遅くね? ちょっと見に行ってみるか」

黒猫「にゃー」

P「お? どした? ついてきたいのか? 君は入っても大丈夫なのか?」

P「ま、バレなきゃ大丈夫か……みくなら迷い猫をどうすれば良いのか知ってそうだし」

P「でも、念のため中庭経由で行こうな」

黒猫「にゃー」


みく「にゃあにゃあーにゃにゃーにゃあー」

ほたる「ペロちゃーん……」

みく「にゃにゃにゃあーにゃにゃー? にゃあー」

雪美「……みく……? どうしたの……?」

みく「ん?」

雪美「にゃあにゃあ……って……」

みく「猫チャンの言葉で話してれば寄ってきてくれないかなって思って」

雪美「……!」

ほたる「すごいですね……みくさん猫語も話せるんですね……!」

雪美「みくも……猫と……話せる……?」

みく「あはは……昔は話せたんだけどね。今は無理にゃ」

みく「でも、またいつか話せるようになると思うし、今はペロチャンにさえ通じればいいのにゃ!」

ほたる「ふふっ……じゃあきっとすぐに見つかりますね……!」

雪美「みく……」

みく「ん? どうしたにゃ?」

雪美「大丈夫……みく……優しいから……」

みく「? よくわかんないけど、ありがとにゃ!」

P「あ、こんなところに居た。おーい、そろそろ行くぞー?」

みく「えっ!? もうそんな時間!?」

ほたる「あ……もしかしてまずいですか……?」

P「いや、まだ大丈夫だが……ってその子は?」

みく「この子は雪美チャンって言って……」

黒猫「にゃー!」

雪美「ペロ……!」

ほたる「この子がペロちゃん?」

雪美「うん……」

P「『雪美チャン』?」

みく「Pチャン、ペロチャン見つけてくれたんだね! ありがとにゃ!」

ほたる「良かったね……! 雪美ちゃん……!」

雪美「うん……!」

P「腰までの髪……10歳くらい……雪美ちゃん……」

みく「……どうしてそんなジロジロ見るにゃ。怪しいにゃ」

P「あ……ああー!! 雪美ちゃん!? 『佐城雪美』ちゃん!?」

雪美「……!?」

みく「Pチャンうっさい! 雪美チャンが怯えてるにゃ!」

P「す、すまん! つい!」

ほたる「雪美ちゃんがどうかしたんですか?」

P「あ、いやそれがだな。と、とにかく!」

P「君! 『佐城雪美』ちゃんで間違いない!?」

雪美「……私……佐城……雪美」

P「スポンサーさん……○○さんって人知らない!?」

雪美「知ってる……パパの……友達……」

みく「え、なんでPチャンは雪美チャンの事そんな詳しいの? ちょっと怖いんだけど」

ほたる「プロデューサーさんって……もしかして……ロ……」

P「ストップ! 違うから! 断じて違うから!」

P「スポンサーさんが来れなくなったの雪美ちゃんが居なくなったからなんだよ」

みく「そーなの?」

P「なんか友達の娘さんを一日預かってたらしいだけど、目を離した時に居なくなってたって大慌てで」

ほたる「雪美ちゃん……黙ってこっちに来たの……?」

雪美「……だって……ペロ……」

ペロ「にゃー」

P「いや、とにかく見つかったなら良かった。とにかくスポンサーさんに連絡してくるわ」

みく「はーい」

ほたる「雪美ちゃん、いくらお友達が居なくなったからって黙って来ちゃダメだよ……?」

雪美「……ごめんなさい」

ほたる「みんな雪美ちゃんの事、心配してるんだから……。ね?」

雪美「うん……」

ほたる「じゃあ、ちゃんと○○さんにも謝ろうね」

雪美「うん……」

みく「ほたるチャン、まるで雪美チャンのお姉ちゃんみたいにゃ」

ほたる「え……? そう……ですか?」

みく「うん! 雪美チャンの事ずっと心配してたし」

ほたる「それは……雪美ちゃんがペロちゃんの事、心配してたのよくわかったので……」

雪美「ほたる……優しい……」

みく「うんうん。ほたるチャンは優しいにゃ」

雪美「みくも……優しい……」

ペロ「にゃー!」

雪美「ペロも……優しいって……」

みく「雪美チャン、ペロチャンの言葉わかるの!?」

雪美「うん……私……ペロと仲良し……だから……」

みく「いいにゃぁ~……。みくもお話したいのにー……」

ほたる「みくさんならきっとお話できますよ……!」

みく「そーかなぁ?」

雪美「うん……みく……優しい……から……」

ほたる「みくさんは……みんなの事、大事にしてますし……私や晴ちゃん、光ちゃんの事すごく気にかけてくれます……」

ほたる「みくさんは、私達のお姉さんです……!」

みく「そ、そう? て、照れるなぁ……。みくははぁとチャンの真似してるだけなのに……」

雪美「みく……ほたる……」

みく「ん?」

ほたる「なにかな……?」

雪美「ありがとう……」

ペロ「にゃー!」

みく「ふふん! どういたしましてにゃ!」

ほたる「気にしなくて大丈夫だからね……!」

P「みく、ほたる!」

みく「あ、Pチャン」

ほたる「どうしたんですか?」

P「雪美ちゃんが見つかったってスポンサーさんに連絡したら、会場まで連れてきてほしいって言われたからお前らも移動準備してこい」

みく、ほたる「「はい(にゃ!)」」

P「雪美ちゃん。これから俺が……みく達が○○さんとこまで連れて行ってあげるから一緒に来てくれるかな?」

雪美「ペロ……」

P「もちろん、ペロも一緒にだよ」

P「みく達が準備終わったら移動するから、それまで俺とお話してよっか」

雪美「うん……」


みく「お待たせにゃー!」

ほたる「お待たせしました……あれ?」

P「おう、じゃあ移動するか」

雪美「うん……」

みく「待つにゃ」

P「なんだ?」

雪美「……?」

ほたる「プロデューサーさん、なんで雪美ちゃんを肩車してるんですか……?」

P「なんでって、頼まれたからだが?」

P「な?」

雪美「うん……」

みく「みく達が準備に行った数分の間に一体何が……」

P「それより時間ぎりぎりだから移動するぞ。タクシーは呼んであるから」

ほたる「はい……!」

みく「腑に落ちないけど、今はお仕事優先にゃ」

P「よし、じゃあ乗り込め―」


イベント会場

P「この娘で間違いないですよね?」

スポンサー「ああ! そうです! いやぁ、本当によかった……」

雪美「……ごめんなさい」

スポンサー「いやいや、雪美ちゃんが無事だったんだからそれで充分だよ」

雪美「ありがとう……」

雪美「ペロ……ごめんなさい……して……」

ペロ「にゃー……」

スポンサー「いやぁ、僕には猫の言葉分からないからなぁ……。でも、気持ちは伝わったよ」

ペロ「にゃー!」

雪美「P……?」

P「ん? ああ、よしよし。ちゃんと謝れて偉い偉い」

雪美「ほたる……約束した……」

P「ほたるには俺からちゃんと言っておくよ。だから大丈夫だ」

雪美「自分で……言いたい……」

P「自分で、か……。うーん、もう本番始まってるし、終わるまで待たせるのもなぁ……」

スポンサー「雪美ちゃんのご両親には僕から連絡しておくので、雪美ちゃんの言う通りにしてあげれませんか?」

P「私は構いませんが……本当によろしいんですか?」

スポンサー「えぇ。雪美ちゃんも大人ばかりで退屈でしたでしょうし、せっかく友達も出来たみたいですしね」

スポンサー「それにプロデューサーさんにずいぶんと懐いてるようですし、プロデューサーさんさえ良ければこのままご両親が迎えに来るまで遊んであげて頂けるとこちらとしてもありがたいのですが……」

P「雪美はどうしたい? みくとほたるのステージ、俺と見に行くか?」

雪美「うん……見たい……」

P「……じゃあ、ご両親がお迎えに来るまで私が責任持って雪美ちゃんの面倒を見ておきますね」

スポンサー「よろしくお願いします。佐城には僕からきちんと説明しときますんで」

P「はい、お願いします」

P「よし、じゃあみくとほたる見に行こうか」

雪美「うん……」


ステージ

みく『でね、みくって大阪出身だから京都に来るとなんか懐かしくて』

ほたる『え……!? みくさん大阪出身なんですか……?』

みく『うんっ!』

ほたる『通りではぁとさんやプロデューサーさんへのツッコミが上手いんですね……!』

みく『って、ほたるチャンはみくを一体何だと思ってるの!?』

ほたる『あ……その……すみません……幸子さんと未央さんがみくさんはツッコミって言ってたので……』

みく『あの二人か……あの二人ならみくと同じ苦労をしてるし……仕方ないか……』

ほたる『すみません……』

みく『ほたるチャンが謝る必要ないにゃ。それもこれもうちの事務所が頭のネジが何本か飛んでる人ばっかなのが悪いにゃ』

ほたる『あはは……』

みく『あっ……これオフレコね? はぁとチャンにばれたら、またみくしばかれちゃう』

ほたる『皆さん黙っててくれるでしょうか……?』

みく『みんな優しいはずだし、大丈夫にゃ!』

みく『みんな! 信じてるからね!?』


ステージ袖

P「どう?」

雪美「みく……すごい……」

雪美「私……あんなに……しゃべれない……」

P「雪美は無口だもんなぁ。でも、みくもまだ全開じゃないんだぞ」

P「事務所に行けばこれの三倍くらい賑やかなんだよ」

雪美「……見てみたい」

P「んー、俺も見せてやりたいけど、さすがに東京までは連れていけないよ」

雪美「……」

P「なんなら雪美もアイドルやるか?」

雪美「アイドル……?」

P「そ。みくとほたると同じようにアイドル」

雪美「どんなのか……わからない……」

P「んー……じゃあ、せっかく実物がそこに居るし、アイドルやってもらうか」

P「今日はトークだけの予定だったから衣装じゃないけど、音源は念のため持ち歩いてるし。『お願い!シンデレラ』ならぶっつけでも行けるだろ」

P「じゃあ準備しますかねっと……。雪美も手伝ってくれる?」

雪美「うん……!」

P「じゃあ、雪美はこの紙に大きくだな……」


ステージ

みく「ん……?」

みく『えっ!?』

ほたる「?」

ほたる『ど、どうしました……?』

みく『いや……あれ……』

カンペ「おねがいシンデレラ やって ゆきみ」

ほたる『え……雪美ちゃん……?』

みく『え、どゆこと?』

P「そうゆう事。椅子片づけまーす」

みく「ちょっと待つにゃ。どうゆうことにゃ」

P「雪美がみたいって。だからよろしく」

P「あ、スタッフさんそっちよろしくお願いします」

スタッフ「了解でーす」

ほたる『えっと……ごめんなさい、私達も何が何だか……』

P「みく、マイク貸して」

みく「う、うん……」

P『えー、本日は弊社のアイドル、前川みく並びに白菊ほたるのトークイベントにお越しいただき真にありがとうございます』

P『本日のイベントはトークのみの予定でしたが、急遽一曲ですが歌わせて頂く事になりました』

みく、ほたる「「!?」」

P『ただいまステージの準備をしておりますので、そのまましばらくお待ちください』

P「ほい。というわけでよろしく」

みく「いやいやいやいや! 無理でしょ!?」

P「大丈夫。『おねシン』だけだから」

ほたる「でも……リハとか……」

P「雪美がほたるのアイドル姿見たいってよ」

P「頑張ってくれるよな? お姉ちゃん?」

ほたる「……はい!」

みく「えぇー……」

P「みくはやらないって言うなら、さっきの頭のネジうんぬんチーフにチクるから」

みく「横暴にゃ!」

みく「……もう! やればいいんでしょ! やれば!」

P「うむ。じゃあよろしく」

P「じゃ、俺は雪美連れて後ろで見てるからな」

ほたる「……行っちゃいましたね」

みく「最近のPチャン、はぁとチャンみたいになってきたにゃ……もう無茶苦茶だよ……」

みく「でもま……歌えるなら楽しまなきゃね!」

みく『みんなー! 聞いての通り、急に歌う事になったけど……聴いてくれるー!?』

ほたる『わぁ……! すごい良い返事ですね……!』

みく『じゃあ、一曲だけいっくよー!』

みく『ほたるチャン! 曲名はー?』

ほたる『「お願い!シンデレラ」ですっ!』


客席 後方

P「見えんだろうからまた肩車してやるよ」

雪美「ありがとう……」

P「ほれ、ペロも乗って良いぞ」

ペロ「にゃー!」

雪美「お客さん……すごい……」

P「ここまで盛り上がるとは思わなかったなぁ。にしてもトークイベントだってのにサイリウムもってるファンの人居るのか。さすがだな……」

雪美「かっこいい……」

P「うちの自慢のアイドル達だからな。そりゃ当然よ」

雪美「うん……!」

P「でも、雪美もステージ映えしそうなんだよなぁ」

雪美「……?」

P「どう? アイドルやってみない?」

雪美「……私……?」

P「うむ。雪美が。ほたるとかみくみたいにステージで踊ったり歌ってみたくない?」

雪美「……やってみたい」

P「じゃあ、この名刺をお父さんとお母さんに渡してくれるか?」

雪美「うん……」

P「後日きちんと説明に伺うからってのも伝えてくれ」

P「……あー、いや、あとでその辺手紙にするから名刺と一緒に渡してくれるか?」

雪美「うん……」

P「多分、説明には俺とチーフが行くから早くても来週……かな? 連絡先も乗せておくから都合悪ければまた連絡くれ」

雪美「パパもママも……忙しい……」

P「なら尚更、アポとらなまずいか……」

P「ま、とりあえず雪美は名刺と手紙を渡してくれればいいから」

雪美「うん……」

雪美「私……アイドル……なれる……?」

P「俺とチーフが頑張るから大丈夫だ」

雪美「楽しみ……」


ステージ

みく『いぇーい!』

ほたる『どう……でしたか……!?』

みく『ぶっつけ本番なのに完璧にゃ! 言う事なし!』

ほたる『お客さんもそう思ってくれてるみたいですね……!』

みく『うんうん!』

みく『さて! 一曲歌った所でそろそろお時間にゃ!』

ほたる『楽しかったのに、残念です……』

みく『大丈夫にゃ! これだけ大成功だったんだし、きっとまた呼んでもらえるにゃ!』

ほたる『そうですよね……!』

みく『じゃあ、またここに来れる事を信じて……!』

みく『まったねー!』

ほたる『ありがとうございました……!』

控室

みく「あー……つっかれたにゃ……」

P「お疲れ!」

雪美「お疲れ……」

ほたる「ぶっつけ本番はきつかったです……」

P「そうか? 完璧だったけどなぁ」

みく「こっちはミスしないかヒヤヒヤだったにゃ」

みく「いくら慣れた曲だからってぶっつけ本番は心臓に悪いにゃ」

ほたる「出来れば事前に聞いておきたかったです……」

P「雪美リクエストだったからな。仕方ない」

P「それにチーフから聞いたけど、舞さんは本番でセトリ変えたりするらしいじゃん? なら余裕っしょ?」

みく「あれは舞さんが異常なの! それについていく菜々チャンも異常だけど……」

P「ま、何はともあれ良かったよ。な、雪美?」

雪美「うん……みくもほたるも……かっこいい……」

みく「ふふん! そう言われると頑張った甲斐があったにゃ!」

ほたる「はいっ!」

P「さて、じゃあこれからの予定だけど、明日の新幹線まではフリーにしてあるから」

みく「ホント!?」

P「おうよ。頑張ってくれたしな。ゆっくり休んでくれ」

ほたる「プロデューサーさんも……ですか?」

P「いや、俺はまだやる事あるから。雪美をスポンサーさんとこに送り届けたりとかな」

みく「あー、そっかぁ……雪美チャンともペロチャンともお別れかぁ……」

ほたる「また今度来たときに一緒に遊ぼうね……」

雪美「うん……」

P「大丈夫だって。近々また会えるからさ」

みく「またそうやって適当言う……」

P「適当とは失礼な!」

ほたる「でも、私楽しみにしてますから……!」

雪美「私も……」

P「じゃあそろそろタクシー来るから宿に戻っててくれ」

みく、ほたる「「はい(にゃ)」」

P「じゃあ俺はお手紙書くからパパとママに渡してくれな?」

雪美「うん……」


翌日 CGプロ 夕方

みく「たっだいまー!」

ほたる「ただいま戻りました……」

P「お疲れっすー」

ちひろ「お帰りなさい。それはそうとプロデューサーさん。お客様ですよ」

P「俺に?」

ちひろ「はい。とっても可愛らしい方ですよ」

P「誰だろ? 心当たり無いけどな……」

みく「はぁとチャンなら手当たり次第声かけてるけど、Pチャンはまだだもんね」

ほたる「じゃあお仕事の依頼でしょうか……?」

P「まぁ、会えばわかるか」


P「!?」

みく「えっ!?」

ほたる「雪美ちゃん……!?」

雪美「また……会えた……」

心「おうコラ☆ P、どういう事だ☆」

P「いやいや、えっ!? なんで!?」

雪美「パパから……」

P「あ、ありがとう……」

P「……はぁ!? マジで!?」

心「いいから説明してね☆ しろよ☆」

P「……スカウトっす」

みく「え?」

ほたる「雪美ちゃんを……ですか?」

心「この娘、スカウトしたの?」

P「とりあえずこの手紙見てください」

心「どれどれ……」

P「なぁ、雪美」

雪美「何……?」

P「一人で来たのか?」

雪美「ペロも一緒……」

ペロ「にゃー!」

P「ああ……パパとママは?」

雪美「Pなら……大丈夫って……」

P「……頭痛い」

心「事情はなんとなく分かったけど……」

心「とりあえず京都行くぞ! オルァ☆」

心「雪美ちゃんのご両親にきちんと話聞くぞ!」

P「まじすか……とんぼ返りですか……」

みく「ドンマイにゃ」

ほたる「が、頑張ってください……!」

雪美「P……」

P「ん?」

雪美「私……アイドル……頑張る……」

雪美「だから……よろしく……プロデューサー……」

End

以上です。

うちの雪美ちゃんはよくしゃべるんです。えぇ、そりゃもうバリバリしゃべるんですよ。決して首肯をどう文字化すれば良いのか分からなかったわけではありません。

Paは誰にするか決まったんですが、Cuが決まりません。
とりあえず、次は

とりあえず、次はPaで書いて、それまでにCuを誰にするか考えます。

良い子は寝る時間なので私はもう寝ます。6時間後に起きてグルーヴやりますが。

では、お読み頂ければ幸いです。

依頼出してきます。

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