【ガルパン】みほ「優花里さんに猫になる催眠術をかけてみた」 (20)

序盤結構誰目線か変わるからモノローグで誰目線か察してほしい感じ

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優花里(……)

優花里(目を覚ましたら西住殿の部屋に居ました)

優花里(昨晩何があったのかはまったく覚えていません)

優花里(こんな時は部屋の主である西住殿に聞くのが一番であることは明白ですよね)

優花里(寝起きでちょっとブレ気味だった目の焦点も徐々にあってきました)

優花里(そして洗面所に西住殿が居るのを発見しました)

優花里(昨晩何があったのか……まあ変なことはしていないでしょうが、少々緊張してしまいますが正面から聞いてみます)

優花里「にゃーん」(すみませーん)

優花里「にゃ!?」(えっ!?)

優花里(い、今確かにすみませんと言ったはずなのに、私の耳は自分がにゃーんと言ったように捉えました)

優花里(も、もう一度)

優花里「にゃーん」(西住殿ー)

優花里(ど、どういうことなんですか!?)

みほ(あ、動揺してる。成功したみたい)

みほ(でも私にははっきりとなんて言いたいか伝わっているよ)

みほ(私がかけた催眠は3つ。自分の喋った言葉がすべて猫語で聞こえる催眠。自分を見た時猫の姿に見える催眠)

優花里「ね、猫になってる~!腕も!足も!」

みほ(姿形、体の大きさ、二足歩行で移動しているとこ、普通に服を着ているところ、箸でご飯を食べれるところなんかは一切変わってないけどそれには違和感を覚えない催眠)

みほ(通販で買った本に書いてあった催眠なんだけど結構効くなあ)

みほ(……とりあえず今の優花里さんに合わせて演技を始めよう)

みほ「猫さん?どうしてここに居るの?」

優花里「に、西住殿にもやっぱり猫に見えているんだ……こ、これからどうしよう」

みほ(ふふっ、しょんぼりしている優花里さん可愛い)

みほ「うち学生寮なのにペット禁止じゃないからな~どうしよう飼っちゃおうかな」

優花里「き、気付いてください西住殿~!」

みほ(気付いているよ優花里さん、しばらく泳がしておくけどね……)

みほ「よし、飼っちゃおう。名前は何にしよう……この子、なんだか優花里さんっぽいなあ……」

みほ「じゃあ優花里さんでいいかな。優花里さんこれからよろしくね」

優花里「な、なんですかその名前は!?私は猫じゃないですよ~!いや今は猫ですけど猫じゃないです~!」

優花里「というかそこまで勘がいいなら気が付いてくださいよぉ~!」

優花里(な、なんでこんな事になってしまったんでしょう……)

優花里(もしかしてこれから一生ずっとこのままなんでしょうか……?)

優花里(そ、そんな、そんな……!)

みほ「どうしたの?なんだか辛そうだよ?」

みほ「もしかして飼われるの嫌だった?お外出そうか?」

優花里「にゃにゃっ!にゃーっ!」
(違います、西住殿ー!)

みほ「な、なんだか違うってことは伝わってきたよ……」

みほ「と、とにかく今日からはうちの子なんだからっ、寂しかったら好きに甘えていいよ?」

優花里(そ、そうだ。ポジティブに考えましょう。この状況はいつかきっとなんとかなる……はず)

優花里(今なら猫の身で西住殿に甘え放題!この期を逃す手はない!)

優花里(幸い昨日は金曜日。土曜日日曜日と二日間は西住殿とほぼフルで一緒に居られる!)

優花里「ニャァァァァァホゥ!ゴロゴロォォォォォ~!」
(ヒヤッホォォォウ!最高だぜぇぇぇぇ!!)





みほ(じ、自分が猫になったと気が付いてから数分でヒヤッホォォォウ!最高だぜぇぇぇぇ!!とか言いだした)

みほ(今日はずっと困り果ててる優花里さんを可愛がって、明日お詫びデートするつもりだったのに……)

みほ(優花里さん、恐ろしい子……!)

みほ(優花里さんが私の周りを四足歩行でぐるぐる回ってすりすりしてる……)

みほ(さっきまで二足歩行してたのにわざわざ四足歩行になったってことは本当に猫であることを受け入れたっぽいね……)

優花里「にゃあ」

みほ(しかもナチュラルににゃあ、って言ってる……)

みほ(あ、動き止めてこっち見上げた……満面の笑み)

みほ(かわいい)

みほ(……どうしてこうなっちゃったんだろう……)

みほ(今の体制から見て今度は座った体制からすりすりするのかな?)

みほ(あ、当たってた……すりすりしてきた)

優花里「」スリスリ

みほ(ほんとこれからどうしよう……優花里さんが悩むはずだったのにどうして私が悩んでいるんだろう……)

優花里(ああ、西住殿の太もも柔らかいです~)

優花里(はっ、待てよ。西住殿は今はスカート)

優花里(位置を移動して見上げるようにすりすりすればスカートの中が見えるのでは!?)

優花里(こんな目にあってしまったんだからちょっとぐらいいたずらしてもいいですよね……)



優花里(この位置ですね)

優花里(見えた。後は西住殿が気付くのを待つだけですね。なにやら悩んでる様子ですが……)

みほ「……」ウーン

みほ「」ハッ

みほ「優花里さん、すけべ!」

優花里「にゃーん!」ダダダ
(あはははっ、猫ですからねー!)

みほ(どうしようどうしよう)

みほ(ついには猫であることを利用してスケベな事までやってきた。姿は優花里さんのままだけど)

みほ(本当にどうしよう。そもそも困っている優花里さんを見たかっただけなんだよね)

みほ(多分この優花里さんを絶望させるには一週間ぐらいこのままぐらいで居させなければいけないけどそれは論外だし)

みほ(猫特有のイベントで何をさせるか考えよう。食事どうするのかとか?……優花里さんが四つん這いでペロペロ牛乳舐めている姿見る趣味なんてないよ……普通に箸使ってもらうつもりだったし)

みほ(かといって今すぐ催眠解くって言うのもちょっと勿体ないなあ……)

優花里「西住殿ー」スリスリ

優花里「西住殿ー!もっとかまってくださいー!」スリスリ

みほ「優花里さん、ちょっと静かに」

優花里「はい……」シュン

みほ(かわいい)

みほ(……いや、もうこの際流れに身を任せてしまっていいんじゃないかな)

みほ(優花里さんが寝るまで適当に遊んで催眠解く感じで。もうそれで行こう)

みほ「優花里さんごめんね。一緒に遊ぼう」

優花里「いやっほぉ!西住殿は最高です!」

みほ「とりあえずわしゃわしゃするね」

優花里「わ、きゃ、西住殿私は猫ですよ?わしゃわしゃするのは犬じゃ」

みほ「そんなに暴れて……ここがええんじゃろええんじゃろー」

優花里「わ、喉触らないでくだ……ゴロゴロゴロ」コテン

みほ「ふふっ、優花里さん可愛いよ」

優花里「そ、そんな西住殿……!」

みほ「次はお腹を触っちゃおうかな……!」

優花里「わ、ちょ、駄目ですって!」

みほ「邪魔な服を着ているなー。なんで着てるんだろうなー猫さんなんだから脱がなきゃー」

優花里「そ、それだけは……ぜ、絶対に脱ぎませんからねっ」

みほ(脱がせまいと胸の前で腕を交差させてる……でもそれだと)

みほ「あれ~?お腹のガードがゆるゆるだね~」

優花里「」ハッ

スルッ

優花里「い、いけません!手を滑り込まないでください!」

優花里「ひゃあああああああ!西住殿の手冷たいです!」

みほ「すりすりすりすり~」

優花里「あっひゃあぁぁぁぁ、いけません、いけませんよぉ……!」

優花里「ひ、酷い目にあった……」

みほ「はぁ…はぁ……でっかいにゃんこの相手は結構疲れるなあ……」ヘタリ

優花里「あ、西住殿が座りました。さっそく膝を強襲です」

みほ「元気だなあ」

優花里「えへへへ、元気なのはいいことですよぉ」







優花里「Zzz……」

みほ「元気なのはいいこととか言ってたのに背中ぽんぽんしたら1分で落ちた」

みほ「まだ普通に午前なんだけどなあ、もはや二度寝の勢い。すぐ起きるだろうしこれからどうしよう」

みほ「とりあえず収拾つかなくなるから催眠は解こう」

みほ「ええと、本どこにやったかな……あった、それでこうやってこう……」

パチン

みほ「……これでよしと」

みほ「……あ、そうだ」

みほ「起きたら言いくるめてちょっと意地悪しよう♪」




優花里「う、うううう……?」

みほ「あ、優花里さん起きたんだ。猫さんごっこはおしまい?」

優花里「猫さんごっこ?あ、そうだ!声は?腕は?」

優花里「治ってる!」

みほ「? なんだかよくわからないけど優花里さんが納得したならいいや」

みほ「猫さんごっこはこっちが猫側になっていいのかな?」

優花里「ど、どういうことですか?」

みほ「いやさっきまで優花里さんがにゃあにゃあ言いながら迫ってきたから適当に合わせてたんだけど」

みほ(ということにしておく)

優花里「え?そうなんですか?いや私もよく状況がわかっていなくて……」

優花里「まあ、深くは考えないことにしときます……今度は西住殿が猫側ですか?」

みほ「」ニヤリ

みほ「そうだね。優花里さんがやったことをとりあえずやってみようと思うよ」

みほ「すりすりとか」

優花里「に、西住殿にすりすりされるなんて……」

みほ「パンツ覗いたりとか」

優花里「ひゃあっ!?」

みほ「さっそくやらせてもらおうかな……?」

みほ「にゃあ」スリスリ

優花里「う、ううううう……いつまで見ているんですかあ……」

優花里(西住殿にすりすりされながらパンツ見られる日が来るなんてぇ……!)

みほ「今まで?優花里さんが追い返すまでかな?」

優花里「すけべですよ!めっ!」ペシペシ

みほ「にゃー」トテトテ

優花里「う、ううう……西住殿にパンツ見られましたあ……」

みほ(この顔が見たかった)

優花里「…………」

みほ「優花里さん?」

優花里「私もわしゃわしゃします。西住殿がやったことを再現します!」

みほ「……へっ?きゃっ!?」

優花里「わしゃわしゃわしゃわしゃわしゃわしゃ」

みほ「わっ、きゃ、へぁっ」

優花里「今は西住殿は猫なんですから猫語しか喋っちゃ駄目です!」

みほ「にゃあ、にゃにゃにゃにゃあ」

優花里「よろしい」

みほ(なんかまたよからぬ事態になってる……)

優花里「ほらっ、さっきみたいにあごをごろごろしちゃいますよ~」

みほ「にゃふん」コテン

優花里「お腹に手を突っ込みます」

みほ「つ、つめたっ」ビクン

優花里「猫ですよね?」

みほ「にゃあ」

優花里「猫住殿いいですね~」

みほ(一応不安だったのから解放されたからなのかな、すごい吹っ切れてる……)

優花里「まだまだ行きますよぉ!」

みほ「あは、あははは」





みほ「つ、疲れた………………疲れた……にゃ」

優花里「猫語で言い忘れたからって語尾ににゃあつければいいってわけでもないと思いますけど……」

みほ「いやもう疲れたから許して……にゃ、にゃあ」

優花里「結局恥ずかしがってるじゃないですか……疲れたならここにどうぞ」ポンポン

みほ「いやなんか語尾に付けると痛々しくなって……優花里さんの膝で熟睡するにゃん……」

優花里「どうぞ」

みほ「くぅー……」

優花里「……さて寝ましたね」

優花里「西住殿テーブルに本置きっぱなしですよ……西住殿にスカート覗かれた後に見つけて気になってたんですよね……誰でも出来る催眠て」

優花里「やっぱり猫になる催眠ありましたよ……」

優花里「この本は……うーん……さすがにこのまま放置してるとまた使ってきそうですし、私が回収してもお互い種がわかったドッキリを受けてもちょっと反応困るだろうし…」

優花里「逸見殿に送り付けましょうか」

ピンポーン

エリカ「はーい、あっ、宅急便ですか……着払い!?」

エリカ「あ、今用意します。あー小銭あるかな……」

エリカ「よかった……丁度あった。どうぞ」

エリカ「……ふぅ、誰からなの……えっと秋山優花里……」

エリカ「え、いや、嫌がらせ?も、もしかして大会の時にみほの悪口言ったのまだ怒ってるの?」ガクガク

エリカ「ちゃんと元副隊長には謝って、優花里とはこうやって住所交換するぐらいには親睦深めた……はず」

エリカ「う、うん、多分優花里が間違えたに違いないわ。中身は何かしら」

エリカ「誰でも出来る催眠……催眠とか風評被害よ!優花里までこのネタで弄ってくるの!?」

エリカ「なんか付箋貼ってある……『私達には要らなくなったのであげます。Viel Erfolg!』」

エリカ「私はこの手の本の最終的な受け皿じゃないわよ……Viel Erfolg!はうまく行くことを祈るって意味……ドイツ語で書くなんてこういうとこ無駄に凝るんだからあの子……どういうことなのかしら」

エリカ「中のほうにもいくつか付箋があるわね、ちょっとそこから見ていこ……相手が猫になったように錯覚する催眠!?この本自分が催眠にかかる本じゃなくてかける本なの!?」

エリカ「いや、色んな物に毒されすぎてて自分にかけるものだと思ってたわ……」

エリカ「他にはどんな催眠が……自分を飼っている犬のように扱わせる催眠、お姉さんにさせる催眠、妹にさせる催眠……!」

エリカ「な、なにこれ……」

エリカ「最ッッッッ高じゃない!隊長にかけろってことね!もちろん今すぐかけてくるわ!!!ありがとう優花里!着払いの価値はあったわ!」

エリカ「しかも私の性癖最高に把握してるわあの子、私の好きそうなのが乗ってるページ全部付箋貼ってあるわ!」

エリカ「あの子の言葉を借りるわ!最高だぜええええええええええええええ!」




サイコウダゼェェェェェェ

まほ「」ゾクッ

まほ「なんかエリカらしかぬエリカの叫び声が聞こえたような……幻聴か?」

まほ「それに悪寒が……体調管理はしっかりしてるはずなんだが精進が足りんな……」

まほ「それにしてもなんなんだろうか、この形容しがたい不安は……」



終わり

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