超・仮面ライダー電王 「時の止まった町」(20)

ーーー時の列車 デンライナー 客室

ナオミ「はーい!コーヒーが入りましたよ」

ウラタロス「どうもっ」

リュウタロス「わーい!ありがとー!」

キンタロス「ZZZ」

モモタロス「おうっ」

デネブ「すいませーん、お気を遣わせて…ほらっユウトもお礼言って」

ユウト「うるさい!デネブ、礼くらい言われなくても言うだろう」

デネブ「ご、ごめん…で、でも~」

ウラ「まあまあ、ボクちゃんも最近、なじんできたんだし、おデブちゃんも固い事いわないの」

ユウト「誰が丸くなったんだよ」

ウラ「君だよ、キ・ミ・なんやかんや言って、デンライナーに入り浸ってるのが証拠さ」

リュウ「ほんと…用も無いのにうざいよね…」

ユウト「な、違う!今日はオーナーに用事があって来たんだよ」

ナオミ「だ、そうですよオーナー!はい!特製チャーハン召し上がれ」

オーナー「んん~、ナオミ君…今日も旗が緩く刺さっていませんか?もうぐらついているのですが」

コハナ「あ、もしかして分岐点について何かわかったの?」

ユウト「分からないから、オーナーに聞きに来たんだ」

リョウタロウ「ユウト…や、やっぱり用事ないんじゃ…」

ユウト「違うって言ってんだろう、あとなんだよ、お前のコーヒーだけ虫が4匹くらいダイブしてたぞ、なんだよその不幸体質!」

リョウタロウ「あ、またか…」


ユウト「オーナーこれについて聞きたいんですが」

オーナー「んん~?あ、旗が…」

一同「あ~あ」

ユウト「な、なんだよ、こんな旗いつでも直せるだろう!」

オーナー「桜井君…私はマナーの悪い乗客には乗車拒否権を行使することができるんですよ…」

デネブ「ご、ごめんなさい!ほ、ほら、ユウトも一緒に謝って!みんなと一緒にいれなくなっちゃうよ!」

ユウト「だから、勝手なこと言うなって!」

オーナー「ふう…まあいいでしょう…貸してみてください」

オーナー「んん~ん~っむ…」

一同「なになに、みせてみせて」

オーナー「これは…ライダーチケットのようですね、これをどこで」

ユウト「デネブが見つけてきた」

デネブ「うん、最近お風呂の調子が悪くて…」

ウラ「へー、ゼロライナーってお風呂ついてるんだ」

リュウ「いいなー、僕もアワアワのお風呂でお姉ちゃんと遊びたいなあ」

キン「ZZZ…はっ!あかん、リュウにはまだ早い」

デネブ「ごめん、続けるね、ボイラー室をにいって、湯沸かし器を修理してたら」

コハナ「このチケットが出てきたってわけね」

モモ「うわあ!なんだこりゃ!絵柄がヘンテコなイマジンの生首じゃねえか、趣味悪い!小僧には見せらんねえ」

リュウ「モモタロス、これ生首じゃなくてお面だよ、多分僕たちと材料も違うし」

モモ「はあ?なんで絵でそんなんが分かるんだよ」

リュウ「ていうか、なんでわかんないの?あ、答えは聞いてない」

ウラ「うーん…日付はでたらめだし、ただの偽物のチケットじゃないのかな?」

オーナー「そうとも、いいきれませんねえ、このチケットの色を見て何もおもいませんか?」

リュウ「あー!わかった、今までの奴と色が違う!」

オーナー「そのとおり」

ナオミ「リュウちゃんすごーい!」

リュウ「へへー」

オーナー「このカードは我々の世界とは別のライナーチケット」

ユウト「世界とは…別?」

オーナー「ええ、別の…私から言えるのは、分岐点とは何の関係もないということですかね」

オーナー「このチケットは有効みたいですし、駅についたら、紛失物として届けましょう」

コハナ「なーんだ、がっかり」

ブー ブー

モモ「のわああ!な、なんなんだよ!急に!」

キン「なんや!喧嘩か!」

リュウ「わー、デンライナーが点滅してる!すごーい」

コハナ「オーナー?これはいったい?」

オーナー「ふうむ…弱りましたね、回復運転を任されたようです」

リョウタロウ「か、かいふくうんてん?」

オーナー「ほら、チケットが反応しています、どうやらこのチケットの世界の、時の運行が…大幅に遅れているようです」

オーナー「窓の外をどうぞ」

リョウタロウ「え、ええ~」

キン「な、なんやあの線路、ほぼ直角やないか」

オーナー「別の世界の運行を修復する為、我々が出向くようですね」

モモ「どういうことなんだよ」

ウラ「えーっと、つまり、おデブちゃんの拾ったチケットの世界の時の運行を、僕たちが直すって事?」

オーナー「そのようです」

モモ「ようです、ようですって、止めらんねえのかよ」

オーナー「ええ、ずっと緊急停止を試みていますが、思ったよりチケットの執行力が強いので、腹を決めたほうが良いですね」

モモ「ったく、しょうがねえな、いっちょ救ってやるか!」

ウラ「せ、先輩!外見て!外」

モモ「なんだよ!カメ!人がかっこよく決めてると…のわー!がけー!」

リョウタロウ「お、オーナー、早く止めてください」

コハナ「はやくしないと、デンライナーが落ちちゃう!」

オーナー「覚悟を決めてください」

デネブ「ユウトは俺が守る!」ガバ

ユウト「デネブ、俺はいいから、自分の身を守れ」

ナオミ「あーん!あたしの食堂車がー」

一同「うわああああああああああ…」

最初の朝 あと72時間 クロックタウン南

コケコッコ―

リョウタロウ「えーっと…どこ?ここ?」

リョウタロウ「ええ~、は、ハナさ~ん、モモタロス~…みんな~…いない…」

リョウタロウ「な、なんで、僕外にいるの?」

リョウタロウ「ここは、外国、じゃないよね…これがオーナーの言ってた…別の…世界?」

イヌ「ワンワン❕ウ―!」

リョウタロウ「もしかして…ぼ、僕だよね」

イヌ「ワン!ワン!ワンワンワン!」

リョウタロウ「ひゃ、ひゃあああああああ」

デネブ「野上ー!コラ!弱いものいじめはよくない!メ!」

イヌ「くーん…くーん」

デネブ「よーしよしいい子だ、野上、大丈夫?」

リョウタロウ「はあ…はあ…デネブ…ありが…と…」

デネブ「よかった。みんなとは一緒じゃないな」

リョウタロウ「デネ…ブも…一人なの…はあ…」

デネブ「ああ、野上、やっぱり大丈夫じゃないな、ちょっとベンチに座らせてもらおう」


リョウタロウ「そっか、デネブも覚えてないんだね」

デネブ「ああ、俺はもうだめだ、ユウトをほったらかして、気を失うなんて…ああ、俺のバカ!バカ!」

リョウタロウ「デネブ…自分を責めないで」

デネブ「ユウトはいい子だけど、友達を作るのが苦手なんだ、今頃一人でおなかを空かせてるかもしれない!ああ!」

リョウタロウ「ほ、ほら、二人で探そうよ、ユウトも、みんなも」

デネブ「ああ、ありがとう、野上」


リョウタロウ「とは言ったものの、どこをどう探そう」

デネブ「手がかりも、土地勘も無いからなー」

「なーなー、お兄ちゃんと変なおじさん」

デネブ「ん?どうしたの坊や?」

坊や「さっきから、うんうん唸っているけど、もしかして何か困ってる?」

リョウタロウ「う~ん、実は友達とはぐれちゃって…」

坊や「なら、俺らにお任せ!」

リョウタロウ「俺ら?」

坊や「しゅうごーう!」テテテ

デネブ「おお、子供がいっぱい!」

坊や達「困ったことならおまかせ!俺たちボンバーズ!」

リョウタロウ「ぼ、ボンバーズ?」

ボンバーズ「人探しなら俺たちにまかせてよ!」

洗濯場

「…てって」

キンタロス「ZZZ…」

「…れてって」

キンタロス「っは!よう寝たわ、なんや、でっかいお月さんやな~、もう夜かいな」

「おねがい…つれてって」

キンタロス「ん?なんや、明るいしまだ昼やないか、お月さんもせっかちやな」

「あれ?聞こえてないの?お願い」

キンタロス「んん?」

キンタロス「なるほど、よーわかった、そのスタルキッドっちゅう、イタズラボーズを説教してやればええんやな」

「あの…おおむね間違ってます…」

キンタロス「ええんや、ええんや、はぐれ妖精の嬢ちゃん、わしについてきい!」

はぐれ妖精「いや、だからね」

キンタロス「さあ、イタズラボーズを懲らしめたる」

はぐれ妖精「だから!泉に連れて行ってくれるだけでいいから!」

キンタロス「俺の強さで、ボーズを泣かす!」

はぐれ妖精「お願いだから話を聞いて!」

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