サクラ「タイムスリップしてもうた」:|| (893)

エヴァ安価スレ

※Qバレ有り 独自解釈有り 考察サイト解釈有り


前スレ等 

サクラ「タイムスリップしてもうた」

サクラ「タイムスリップしてもうた」 :破

サクラ「タイムスリップしてもうた」 :急


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概要:○4歳のサクラちゃんが鋼鉄のガールフレンド(R18)な中学生活

あらすじ:14年後へむけてコールドスリープ


ヴンダー内

サクラ「……心肺機能は正常です

    四肢の麻痺も認められません……
    
    目は開いてます」

サクラ「私の言葉が理解できますか?」

シンジ「ここは……どこ?」

サクラ「言葉は話せます。意識は戻ったようです」

シンジ「確か……コールドスリープで……」

サクラ「はい……どうやら記憶の継続性も認められます」

シンジ「あの……?」

サクラ「これが誰か、わかりますか?」

鏡「よう」

シンジ「……僕、だけど……」

サクラ「自己認識もあります。問題なさそうです」


シンジ「……なんなの? サクラちゃん」

サクラ「はい! Qごっこです!」ビシィッ

シンジ「……あはは。あの時の記憶は、あんまり楽しくないなぁ……」

サクラ「でも、14年後ですよ。似てる思いません?」

シンジ「確かに、ね」

ノソッ

シンジ「って、あれ?」

サクラ「……ああ、そのぉ……」

シンジ「アスカと、マリは?」

サクラ「それが……実は……」



ビィィー ビィィー……

放送「全艦隊 第一種戦闘配備 繰り返す 全艦隊 第一種戦闘配備」



シンジ「……何この音」

サクラ「緊急事態です、シンジさん……早速ですけど、エヴァ起動します」

シンジ「!?」

サクラ「相手方の特徴からして、ヴンダーやと対応しきれないんですわ。

    シンジさんも初号機で応対してください」
    
シンジ「うん、分かったよ」



ブリッジ

ミサト「……シンジ君!」

シンジ「……っ!」

シンジ(ミサトさん……あの時の格好だ……)

ミサト「悪いんだけど、早速エヴァに乗ってもらえるかしら」

シンジ「えっと、状況は……?」ホッ

ミサト「ゼーレのスパイが、やけに大胆な方法でやってきたのよ。

    それで、色々あって鍵を盗まれてしまったわ」
    
シンジ「……アメルとニディントゥですか?」

ミサト「あめる? にでぃんと?」

リツコ「……アスカとマリの、凍結解除の鍵よ」

ミサト「ああ、ええ、ええ、そうだったわね! (アセアセ

    まぁ……ぶっちゃけ、他にもやり方は無いわけではないんだけど……
    
    鍵はあったほうが良いに越したことはないわ。鍵なしだと凍結解除に三日はかかるしね
    
    それに、スパイをみすみす逃すほど甘くないって言う話よ」
    
シンジ「……分かりました」

ミサト「敵は現在高速移動中。追いつき方は初号機に乗って準備が完了したら通信で知らせるわ」

シンジ「はい」



………………


高台の初号機内

サクラ「いやいや、ホンマはシンジさんの起きるのと一緒に起きたかったんですけどね

    お兄ちゃんとのシンクロテストとか、連携の確認とかでウチだけ先に起こされたんですよ」
    
シンジ「そうだったんだ」

サクラ「今通信切り替えますね」

ヴン

トウジ「よう、センセ。久しぶりやな」

シンジ「! トウジ……!」

トウジ「どや、男前になったやろ!」

シンジ「良い老け方したね。格好いいと思うよ」

トウジ「老け……!?」

サクラ「やっぱ髭剃らなアカンてお兄ちゃん。モモコちゃんにそろそろ嫌われるで?」

トウジ「っくぅぅ! 男の髭が……こないにも否定されるなんてなぁ……

    青葉さんは認められとるのに!」
    
サクラ「似合うてる人はええのや。お兄ちゃんのは似合わんもん」

シンジ「……モモコ?」

ヴン

ミサト『ハーイおしゃべりはそこまでー 作戦を通達するわね』

シンジ サクラ「はい!」



ミサト『既に零号機とマークシックスが別働で追跡に向かってるけど、

    結構追いつくのは大変みたい。 
    
    何度か足止めしても、相手のほうが空を飛んでるから決定打に欠けるのよ』

    
シンジ「空を……?」

ミサト『ええ。ゼーレのエヴァって所かしら?

    報告によると、多脚式の機体で、飛行ユニットを背負っているみたい
    
    開発段階での名称は、『ムシュフシュ』』
    
ヴン

シンジ「……これが、飛んでるんですか?」

ミサト『ええ。結構遠くまで行かせてしまったわ。追いつくのは大変かも』



ミライ「……だから、早速ボクも乗せられたわけですね」



ミサト『ご名答! シンクロ率最高水準のダブルエントリーシステム初号機で、

    何とかムシュフシュに追いついてもらいたいのよ』
    
シンジ「でも、空を飛んでる相手にどうやって?」

ミサト『そこが今作戦の肝よ』

トウジ「ふっふっふ、センセ……ワシはなぁ、実戦経験こそ皆無やけど、

    エヴァのペーパーパイロット歴は世界一なんやで!」
    
サクラ「 出 た  お兄ちゃんの唯一の取り得 ペーパーパイロット歴」

トウジ「うるさいわい! 見とれよ!!」

ミサト『参号機の補助で、初号機を追いつかせて見せるわ』




シンジ ミライ「補助でって……」

トウジ サクラ「こうするんや!!」

ヴゥン……




ミサト『トウジ君には、ATフィールドを自在に操る訓練をしてもらったわ。

    その訓練の成果がこれ。ATフィールドの橋よ』



    
シンジ「すごい! これ、何処まで続いてるんだろう……」

トウジ「ま、ざっと3kmくらいやな。ともかく、センセはワシを信用してこの橋を渡れ。

    ワシも後を追いかけていくさかい、わしが追いつけん思ったらセンセはそっから一人でダイブや」
    
ミライ「ダイブって……」



サクラ「そ! ゼーレのエヴァを捕まえて地上に引きずり降ろすんや!」



シンジ「無茶、じゃないですか?」

ミサト『そうかもね。けど、いくら砲撃や狙撃を繰り返しても上手いことかわされちゃうのよ

    シンジ君はウイングでの滑空も経験してるでしょ?
    
    目標より、ずっと高い位置までATフィールドの橋を上って行って、目標の頭上から跳躍
    
    各部のウイングを操作して、ゼーレのエヴァを捕まえて頂戴』
    


シンジ「……あの……もしかして、この作戦本当はトウジ達が直接捕まえに行ったほうが早いんじゃ?」



トウジ「……痛いところ突くな、センセ」

サクラ「シンジさん……お兄ちゃん、運動音痴やから」

シンジ「あ」

トウジ「そ、そういうことやから! センセに追いつける限り橋は続くと思ってくれ!」

ミサト『それに、滑空と、近接先頭はやっぱりシンジ君に任せたほうが良いってMAGIELも言ってるわ』

シンジ「はい、わかりました」



ミサト『跳躍するタイミングはこちらで指示する。

    そういうわけでまずはシンジ君は走ることだけに集中して』
    
シンジ「はい!」

サクラ「っしゃ、いつでもどうぞ!」

ミライ「……うん。行くよ」



………………




最前線 マークシックスと零号機

カヲル「どうやら、シンジ君が向かってきてるみたいだよ」

レイ「!」

ユイ「そうするまでもなく、片付けたかったのだけどね」

カヲル「さて、じゃあ……なるべく足止めしなくちゃね」

ガシャコン





………………

初号機

ダッダッダッダッダッダ……

シンジ(……空中を走ってる……ATフィールドの上を走るなんて、なんか妙な気分だな)

トウジ「速度もっとでるやろ? のう、センセ」

ミライ「……うん。分かってる」

サクラ「できる範囲までウチ等も速度上げますから、振り切るつもりで走ったってください。

    お兄ちゃんの下手糞ダッシュはウチがなんぼかカバーします!」
    
トウジ「下手糞ってなんやねん!」

サクラ「ヒカリちゃんも言うとったで!」

トウジ「え、それて……14年前から言うとったってことか……」ショボン

ミサト『トウジ君、速度落ちてる』

トウジ「ぬっぐぅぉぉおおおお!!! 下手糞でも走ったるっちゅうねん!!」

ダッダッダッダッダダ!!







ヒデキ『目標までの距離、6000』

ミドリ『目標の速度、安定せず。初号機が到着するのは、約60秒後』

ミサト『そういうわけだから、後60秒間走り続けて』

シンジ「ろ、60秒!?」

ミサト『……ヤバイ?』

シンジ「えっと、いえ、やります、ケド……」

ミライ「……筋肉痛が怖いくらいで」

ミサト『大丈夫。家事はやらなくてもいいんだから。アフターケアはサクラちゃんに任せるわ』

ミライ「あ、はは……はい」

サクラ「丸投げしよったww」



………………

カヲル「いやぁ……地上からだと当てられないねぇ」

ドゥン ドゥン ドゥン

レイ「……」

ユイ「照準はこっちで合わせるわ。レイは移動に専念して」

レイ「わかったわ」

ダッダッダッダ……

ドゥン!



青葉『零号機が、目標のウイングを一枚破壊しました』

ミサト『よく当てたわ! できればそのまま打ち落としても構わないんだけど……』


日向『目標の速度は低下したようですが、旋回能力は衰えていないようです。

    相当の訓練をつんだ者のようですね』
    
リツコ『空中に特化した訓練をつんでいるのかしら……それとも、』

ミサト『……天の石版?』

リツコ『可能性はあるわ……できれば、あの機体ごと押収したいのだけれど』

ミサト『目標の機関阻止が最優先よ』

リツコ『分かってる。可能であれば、って意味よ』



カヲル「……ユイさんも、大概エヴァに乗りなれてきたみたいだね。

    教師の仕事は?」
    
ユイ「え? ちょ、待って……流石に敵を狙いながら日常会話なんてできないわよ!」

レイ「……今、狙えたはず」

ユイ「ああんもう!」

ドゥン

カヲル「っと、こちらも」

ドゥン ドゥン


…………






シンジ「! 見えた……アレが、目標!」

トウジ「せ、んせ! あ、かん、わ……!」

サクラ「どわっ! お兄ちゃん! もちっと頑張らんと、負荷がこっちばっかりにきよるで!!」

トウジ「せや、かて……っぐおおぉおおお!!!」

ダッダッダッダッダ!

ミサト『……目標との距離』

ヒデキ『……まだ、滑空するには早すぎます』

ミサト『プランBよ。トウジ君』

トウジ「わかった!」

シンジ「! Bって!?」

ミライ「聞いてないよ!?」

トウジ「登用は初や、せやけど理屈では可能なのはわかっとる!」

サクラ「あわせるで」

トウジ「おう!」

ミサト『シンジ君! 滑空はまだだけど跳躍の心構えを!』

シンジ「!? え、えっと、分かりました」



トウジ「橋はこしらえたまま……っ!」

ヴン

ミドリ『投擲用のATフィールド、安定』

ミライ(投擲!?)

トウジ「投げるのは任せた!」

サクラ「すえりゃあ!!」

ブゥン!!

シンジ「ATフィールドを……投げた!?」



ミサト『アレを踏み台にして』



シンジ ミライ「えぇぇぇぇぇ!?」

ミサト『跳躍まで後五秒よ。タイミング遅れたら橋から落ちるから気をつけて!』

シンジ「!?」

ヒデキ『5 4 3』


ダッダッダッダッダ



ヒデキ『2 1』

シンジ「っ!」

ダッ!!!





トウジ「も一個作るで……サクラ!」

サクラ「あいよ、まかしとき!」

ブゥン!!!



シンジ「っく! 一つ目……!」

カァァァァァァアアアン!!!

シンジ(参号機からこれだけ離れてても、ATフィールドが安定してる!?)

ミライ(トウジの奴……凄い、訓練してたんだろうな……)

ダッ!!!!



ミライ「二つ目!」

カァァァァァン!!!

ミライ(凄い……! 踏み台には十分だ!)

ヒデキ『! いけます』

ミサト『シンジ君! 飛んで!』

シンジ「はいっ!」

ッダン!!





スゥッ……

シンジ「っ!」


ゴオオオオオオオォォォォォォ……

ミドリ『目標との間合い、間違えないで!』

シンジ「う、うん!」



ゴオオオオオォォォォォォ……

シンジ ミライ(見えた!)



シンジ「! 接近、します!」

ゴオオオオオオオオオオオオオ…………

ヒデキ『目標との距離わずか!』








シンジ「……! そこだ!」

ガシィィッ!!





ミサト『よく捕まえたわ!』

ヒデキ『目標の高度低下……いえ、これは……』






ミサト『え』

ミドリ『目標、墜落します!』






シンジ「え」

ミサト『や、ほら、エヴァは丈夫だから! 海面に叩きつけられるくらい平気よ!』

シンジ「み、ミサトさん!?」

リツコ『着水直前にウイングを全開にしなさい。

    それと、目標は絶対に離さないように』
    
シンジ「は、はい。分かり、ました」ゴクリ

ミサト『くっそぅ……ゼーレめ……エヴァ二機も飛行させられない、ハンパなもの作ってんじゃないわよ』

リツコ『相手の科学力を見誤ったわね……逆に』




シンジ「緊急事態だからって、落下込みの作戦を組むのは酷いなぁ……」

ゴオオオォォォォォォ……

ミサト『そ、そんなんじゃないから! そこからもみくちゃの先頭を想定していたのよ!!』

リツコ『地上にぶつからないように心がけて、ウイングを調整すれば海面に着地できるはずよ』

ミライ「まぁ、せめて着水できれば……っ」














ザザー ザー……










ザザーザッ……



??「キャアアアアアァァァァァァ!?!?!?!?」




シンジ「え」キーン

ミライ「……何、この声」キーン

??「なに、これ、なんで、私……!?」

シンジ「? 誰?」

ゴオオオオオオォォォォォ…………






………………

ヴンダー内

ミサト「シンジ君!? シンジ君!!」

ヒデキ「? 目標と初号機、反応はあります」

ミドリ「通信機能だけがお釈迦ったみたいです」

スミレ「他機能はオールグリーン。パイロットの反応も正常です」

ミサト「……どうなっているの?」

リツコ「何か、妨害電波でも受信したのかしら?

    それか、やはり天の石版……例のプログラムを、無線で飛ばしているのかもしれないわ」
    
ミサト「……じゃあ、シンジ君は今……?」

リツコ「なんらかの影響を受けているかも」

ミサト「……!」





…………


初号機

ゴオオオオオ…………

??「もしもし!? 本部ですか!? 私、今……落ち、落ちて!!」

シンジ(……この声は、聞き覚えはない……けど、多分、察するに、同い年くらいの女の子だ

    ヴンダーに乗っている?
    
    というわけではないみたいだ。ミサトさんの声もしないし……
    
    ……まさか……?)
    
ミライ「!! 着水するっ!」

シンジ「!! ウイング!!」

??「キャアアアアアアアアアァァァァァァァァッァァ!!!!!!」

シンジ ミライ(うるさい…………)



ドバッシャアアアアアアァァァァァァァン!!!!!!




















……………………






















シンジ(……赤い)

ミライ「……海に、落ちたんだね。視界が真っ赤だよ」

シンジ「……そうだね」

??「……………………」

シンジ「……通信……やっぱり、なんだかおかしいや」

??「……え 本部、じゃないんですか?」

シンジ「本部? あの、そういうそっちは?」

??「え? ムシュフシュの……テストパイロット、だけど」

シンジ(ムシュフシュ……目標の機体? ってことは)

ミライ(しまったなぁ……敵対している人と通信がつながっちゃったのか……気まずい……)
    


??「……あの……まさか……」



シンジ「……えっと」

??「貴方、まさか……『ヴィレ』の人!?」



1 「ヴィレ……って何?」(??からの信頼度に影響ー

2 「ヴィレ……あ、ああ! うん、多分、そうなるのかな」(魂の記憶 信頼度に影響ー

3 「ネルフの、パイロットだけど……」(信頼度に影響+

4 その他

いずれも、話しかける性別指定アリ


ミライ「ヴィレ……って、何?」

??「……? え? じゃ、じゃあ、貴方は……なんなの?」

シンジ「えっと、そう言われても……エヴァのパイロット、としか」

??「………………」

シンジ「……?」

??「………………やっぱり、ヴィレの人なんじゃない」

シンジ「えっと? だ、だから、ヴィレって何?」

??「とぼけないでよ。エヴァを保有してて、この辺の領海に躊躇なく突っ込めるのなんて……

    ヴィレのエヴァしかありえないじゃない」
    
シンジ「あの、僕はネルフのパイロットで」

??「だからっ! って……ちょ、え?」

ミライ「……どうしたの?」

??「嘘でしょ!? ちょ、今の衝撃で……!?」

ミライ「あの、だからどうしたの」

??「!! なんでも、ない……」

ミライ「…………」



ザザー ザ ザー



ミサト『……んじくn……シンジ君?』

シンジ「あ、ミサトさん!」

ミサト『状況は!?』

シンジ「えっと、海中で、一応目標を捕まえたままですけど……」

ミサト『よくやったわ。どう、動けそう?』



ググッ

シンジ「えっと、目標を掴んでるのに精一杯で……」

ミサト『……そうね。ちょーっち無理させちゃったし、力がちゃんと出ないのかも』

ミライ「海中ですしね」

ミサト『無理しないで。今、回収に向かわせるから』

シンジ「はい、分かりました」






??「回収って……!」

シンジ「……あ、うん。その、ミサトさんたちが回収に来てくれるよ」

??「ああ……お父さん……私はもうダメみたい……

    きっと今からヴィレの極悪非道な連中に捕まって、悪意の限りをぶつけられてしまうんだわ……」
    
シンジ「……あの?」

??「うう、こんなことなら美少女に生まれてくるんじゃなかったわ……」シクシク

シンジ(アクが強い子だな……)

??「ひぅっ!?」

ミライ「……だから、さっきから、なんなのさ……」

??「な、なんでもないわよっ!」

ミライ「……なんでもないってこと、なさそうだけど」

シンジ「……」

??「……」





??「……浸水」

シンジ「……?」

??「さっきから、浸水、してるの」

シンジ「!!」

??「……ああ、でも、ヴィレの連中に捕まるよりは、ここで死んだほうがマシなのかな……

    お父さん………………」

シンジ「……」    


1 エントリープラグ内の緊急用マスクの使い方を教える (信頼度+

2 とにかく死なせたくはない 頑張る (信頼度+++

3 シンジ(多分回収が間に合うだろうし放っておこう。関わるのもなんだか怖いし……)(信頼度ー



シンジ「……ミライ」

ミライ「え……まぁ、いいけど」



シンジ「あの、もし良かったら、エントリープラグ射出してみてくれないかな?」

??「そんなことできるわけないわよ。動けるようになったら……すぐに逃げ出してやるんだから」

シンジ「でも、そのままだと溺れちゃうよ」

??「……射出……できないの」

ミライ「……故障かな? まぁ、着水も結構衝撃強かったし……そもそもウイングも破損してるし」

シンジ「……しょうがないね」

プログレッシブ・ナイフ装備

ゴボォッ

??「……!? なに、するの?」

シンジ「エントリープラグを取り出すよ」

??「なっ!? やめてよ、私はここで死ぬ運命なのよ……

    ヴィレの男たちの慰み者になんかならないんだから!」

シンジ「な、慰み者って……//////」

ミライ(んー?)

シンジ「そんな、多分、拘束はされるけど、そんな酷いことしないよ」

??「補完されてない生き物が何を言うのよ……

    ゼーレの人しか信じちゃいけないって、お父さんは言っていたもの」
    
シンジ「……?」

ミライ「……どういうことだろう?」

シンジ「わからない、けど。でも、」



プラグ挿入口←プログレッシブ・ナイフ

ググッ

バガン!

??「きゃぁっ!?」

シンジ「……っ」

ンゴゴゴ……

??「なに、何!?」

シンジ「今、エントリープラグを引き抜いてるんだよ」

??「……」

シンジ「……ヴィレの人達は、ゼーレの人たちと考えは違うけれど、そんなに悪い人たちじゃないよ

    死ぬよりは、絶対マシだと思うから……」

??「……」

ミライ「持ち上げるよ。お兄ちゃん」

シンジ「……うん」

ググッ



シンジ「! っく、一旦、ムシュフシュをどかさないと」

ミライ「ううぅ……明日の筋肉痛絶対やばいよ」

シンジ「でも、助けないと……!」

??「……」

グゴゴゴゴゴゴ……

シンジ「ぉぉおおおおおお!!」

ミライ「浸水は?」

??「……え、あ、結構、そこまで」



ミライ「……どうする?」

シンジ「……いや、多分考えてること一緒でしょ?」



??「え?」



シンジ「投げるよ?」



??「えええええええええ!?」



ズグゥォォォオオオオオ…………!!





………………


地上のマークシックスと零号機

カヲル「あれ、泳いでるの参号機だよね」

ユイ「あら、ホント……」

レイ「無事みたいね」

カヲル「彼等はただ落下しただけだからね。それよりも、シンジ君から直通の通話が来ないことが心配だよ」

ユイ「……まさか、溺れてるんじゃ」

レイ「エヴァの中で?」

カヲル「いや、流石にそれはありえないだろ」クスクス



カヲル「でも、そろそろ心配だな。加持司令……そろそろ様子を見に行ってもいいかな?」

ミサト『……そう、ね。こっちは通信つながってるけど、一応現場見てきてもらえる?』

カヲル「りょうか」

ヒデキ『!? 海中から、何かが接近!』

ミドリ『カヲル! 避けてっ!!』

カヲル「!?」ザザッ



ザッパアアアアァァァァァン!!



ガッゴン!!! ゴロゴロ……

カヲル「な、……これは……エントリープラグ!?」

レイ「碇君……じゃない。これは、ゼーレの……」



………………

………………






ミサト『60秒走りっぱなしで、飛んで、落下した後にそんな無茶まで……』

シンジ「いえ、まぁ、だって、浸水とか、怖いじゃないですか」

リツコ『寧ろ貴方は大丈夫なの?』

ミライ「あ、はい。ボクたちは別に、大丈夫ですけど」

ミサト『……けど?』



シンジ「……元に戻ったとき、この疲れが倍になって襲ってくるかと思うと……少し怖いです」

ミサト『……がんばったのは褒めてあげるけど、無茶しすぎてぶっ倒れるのは自業自得よ?』

ミライ「分かってますよ……」

ヒデキ『回収班、現場に到着した模様』

スミレ『……』

ミドリ『スミレちゃん? 回収完了時間……』

スミレ『え、ああ……3時間後、ヴンダーまで目標を搬送できると思います』

ミサト『とりあえず、作戦終了ね。皆お疲れ様!』ノビーッ




………………



ヴンダー 医務室 

アスカ「ったく、なんで初出撃が私たちじゃないのよ! 

    晴れ晴れしく14年後の世界にも明日香様の実力を披露してやろうと思ってたのに!」
    
シンジ「仕方ないだろ? 鍵が盗まれてたんだから」

マリ「でも、ま、取り返してくれたんでしょ? わんこ君が!」

レイ「……」

カヲル「ふふ、そうだね。一番大変だったのはシンジ君だ」

マリ「んふふ、よく頑張ったね、わんこ君」ナデナデ

シンジ「ん……恥ずかしいよ」

アスカ「……まあ、あんたにしては良くやったほうなんじゃない?」

サクラ「アスカさんいつになく素直にほめるのな」

アスカ「……でも! 作戦終了と同時にぶっ倒れてこのザマとは、なっさけないわね!」

ベッドの上のシンジ「あはは……面目ないよ……」

マリ「それだけ頑張ってくれたんだもんねー?」ナデナデ

レイ「……」ナデナデ

シンジ「ちょ、二人とも……//////」

アスカ「だあああ! 鬱陶しい!!」ガバッ

マリ「ゃん♪」

レイ「……」

アスカ「ああ、もう、髪グシャグシャじゃないの」サッサッ

シンジ「え、あ、ありがと……」

サクラ「……健在やな」

カヲル「何がとは言わないけど、ね」



シュゥン……



マヤ「シンジ君、具合大丈夫?」

シンジ「ああ、はい。おおむね大丈夫です」

アスカ「! お……マヤ、さん?」

マヤ「ええ、そうよ。久しぶりね、アスカちゃん」

マリ「おー、大美人だニャぁ……」

マヤ「え、そ、そう?」テレテレ

マリ「14年前の可愛いまややも良かったけどニャー」

マヤ「あはは……その呼び方も久しぶりね」



シンジ「あ、そうだ。マヤさん……ゼーレのパイロットは?」

マヤ「……シンジ君も、ホントお人よしよね」

シンジ「そんな……だって」

マヤ「……貴方の行動を否定するわけじゃないわ。だけど、あまり敵に肩入れするのも、良くないと思うの

   それに、貴方は今既に一人の人間には重過ぎるものも背負っている。
   
   ……そうよね?」
   
シンジ「わかってますよ。ただ、心配だっただけで……」

マヤ「…………って、先輩が言ってたわ」

シンジ「……はは、なんか、それっぽいなぁって思いました」

アスカ「ってか、何? ゼーレのパイロット?」

マヤ「ええ。ゼーレのエヴァが大破してちょっと危なかったところを、シンジ君が助けたのよ」

アスカ「……それでお人よしって言われてんのね。納得」

シンジ「でも、死なせるわけにもいかないじゃないか」

アスカ「まぁ、そうかもしれないけど、そのためにぶっ倒れてちゃ味方としてはメーワクなの!」

マリ「そうだよぉ。姫なんかね 起きてすぐわんこ君の所在聞いて涙目になっちゃってたんだから」

アスカ「あ゙ーーーーー!」ペチペチ

マリ「いたいいたいwww」

マヤ「こら、医務室では静かにして頂戴」




マヤ「ともかく、ゼーレのパイロットは無事よ。ただ、もう少ししたら尋問にかけられるところだけど」

シンジ「……尋問……」

マヤ「拘束はしてるけど、あくまで『尋問』の予定よ」
   
シンジ「……ミサトさんが、そんなの許すわけないですよね」

マヤ「……そうとも、言っていられないわ。

   彼女がどうしても話さない場合は、手段はいろいろと用意している」
   
サクラ「うぇ……拷問、ですか?」

マヤ「そういう手段もあるでしょうね」

シンジ「……」

マヤ「でもね。14年経った今でも、やっぱりゼーレとの戦いは続いているの。

   それどころか、あれから14年経とうとしている最近では、戦況も激化していく一方よ
   
   こうやってスパイを捕まえたりしたからには、聞きだせる情報は全部聞きだすつもりかもしれない」
   


〜〜〜〜〜

??「ああ……お父さん……私はもうダメみたい……

    きっと今からヴィレの極悪非道な連中に捕まって、悪意の限りをぶつけられてしまうんだわ……」
    
〜〜〜〜〜


シンジ「……」グッ

マヤ「……効果あるかわからないけど、こちらとしてもあんな子を拷問するのは気が引けるし……

   シンジ君からも一声かけてみる?」
   
シンジ「……」







1 シンジ「……やってみます」

2 シンジ「ミライのほうが、適任かもしれません」

3 シンジ「二人で、声かけてみます」

4 シンジ「やめておきます」キッパリ


シンジ「あの、さっき通信したときも二人だったので、ミライと二人で声かけてみます」

マヤ「……そう」

レイ「……知り合い?」

シンジ「そういうんじゃないよ。ただ、ほっとけないって言うか……」

アスカ「妙なこと考えるんじゃないわよ」

シンジ「妙なこと?」

アスカ「……っ……アンタは、時々、天然でタラシなんだから……」

マリ「まぁ、要するに惚れられるなってこと」

シンジ「ほっ……!?」

カヲル「ふふ、確かに言えてるね」

サクラ「うんうん」

シンジ「ただ声かけるだけだよ」

マヤ「えっと、じゃあ、皆着いてく?」

カヲル「それはかえって警戒させてしまうんじゃないかな?」

サクラ「それもそうやな。その間にこっちはヴンダーの中を案内したりしとります」

アスカ「はぁ? 案内って……アンタもコールドスリープしてたのよね?」

サクラ「まぁ、そういうところも含めて説明しますんで」

マリ「おろ? さっちん抜け駆け?」

サクラ「ちゃうわw 事情があったんやてw」



シンジ「っと……じゃあ、僕は少し行ってくるよ」スッ

ギッ

マヤ「……」フイッ

シンジ「?」

レイ「碇君……検査着のままだから……動きには気をつけて」

シンジ「え、あ……//////」

カヲル「はしたないよ」クスクス




………………


隔離室 

シンジ「うっわ……」

マヤ「どうしたの?」

シンジ「いえ……その、なんでもないです」

シンジ(見覚えがある部屋だ……いつぞやは、ここに軟禁されてたっけ)

ミライ「ここに、ゼーレのパイロットが?」

マヤ「ええ……今向こう側写すから」

シンジ「写すって、この壁、透けるんですか?」

マヤ「ええ、監視用の施設でもあるから」

ヴン……




??「……」ショボン




シンジ「……ずいぶんおとなしいですね」

マヤ「まぁ、こんなカンジよ。隔離室に入るまで、誰とも口を利いていないみたい」

ミライ「……そういう風に訓練されてるのかな?」

マヤ「どう、かしら。シンジ君は一応会話したのよね?」

シンジ「ええ、まぁ……その時は、普通の女の子だなって思いましたけど」

ミライ(まぁ、やっぱり普通に、同い年の女の子だな)




マヤ「……シンジ君のIDパス見せて」



シンジ「え?」

マヤ「その首から下がってる奴」

シンジ「あ、はい」

マヤ「……意外……一応、中に入る権限持たされてるわ」

ミライ「中にって……?」

マヤ「隔離室、この壁の向こう。入っても良いことになってるわ。条件無しに」

ミライ「……」

マヤ「どうする? 壁越しにお話してみる? それとも、中には言って直接対面してみる?」


1 中に入る

2 外から話す

3 その他


シンジ「権限がある、ってことは……暗に、入って話せって意味なんじゃないでしょうか?」

ミライ「意図的にそうしたのであれば」

マヤ「……そうよね。そうかもしれない。一応、隔離室の中には危険物はないわ。

   銃刀も押収したし」
   
シンジ(押収したってことは持ってはいたんだな……)



ミライ「……入ってみます」

マヤ「…でも、気をつけてね?」

ミライ「分かってますよ」

シンジ「……」ゴクリ



コンコン

シンジ「あの、もしもし」

??「!?」ガタッ

シンジ「……さっき、エヴァに乗ってたパイロット、なんだけど。今大丈夫かな?」

??「ど、どうぞ」

ミライ(どうぞ?)



プシュゥン……



??「っ」ガバッ

シンジ「えっ!?」

ミライ「……」




襲い掛かられたシンジの白兵技能

1 10 組み伏せられる

2 30 拮抗 もつれ合い転ぶ

3 60 押さえつける

4 99 痛くないように制する

5 スペシャルシンジさん 見切った上で受ける


シンジ「っと」

??「!」

ガシィっ!

マヤ『シンジ君! あぶな』

ミライ「……いや、大丈夫、ですよ。敵意はなさそうです」



シンジ「あの?」

??「ネルフの、パイロット君でしょ!?」ガバッ

シンジ「ああ、うん。さっきも言ったけど」

??「さっきは助けてくれてありがとう!」

ブンブンブン

シンジ「え、あう、うん」

マヤ『……握手してる』ポカーン



…………

司令室

ミサト「シンジ君、ムシュフシュの少女に接触したようね」

リツコ「……ええ、不可解だけど、映像の通りよ」

ユイ「……わが息子ながら、恐ろしい子だわ……」

ミサト「やっぱり彼に任せてみて正解だった。

    これからは彼を上手く利用して、彼女から情報を聞き出すわよ」
    
リツコ「……しかし、どうして彼女はシンジ君に心を開いたのかしら?」

ミサト「通信内容からみて、頑張って自分のことを助けてくれた男の子に、

    少なからず好意を抱いていると察するのは容易」
    
リツコ「……そんな、単純な……」

ミサト「案外そんなものかもしれないわよ? 

    天の石版の効果がなければ、普通の女の子と同じってことね」
    
リツコ「その件だけど、彼女の装飾物の中に、天の石版のプログラムが見られたわ

    厳重にプロテクトがかかっているけど。これは見覚えがある」
    
ミサト「やっぱりね……」

ユイ「天の石版……てことは、やっぱり?」

ミサト「ええ、彼女もまた、利用されていた人間ってことかもしれないわ」



…………


??「それにしても、君凄いね……今の直撃だったら頭ぶつけてたかもしれないのに」

シンジ「え、たまたまだよ……っていうか、近いよ」グイッ

??「ええ? いいでしょ? 私無防備なんだし、こんな美少女に抱きつかれて文句言うっての?」

シンジ「いや、僕も一応話をしに来ただけだしさ」

??「あ、うん。そうそう、私も君とお話したかったんだ!」

ミライ「……多分、少し話が食い違ってる」

??「え?」

ミライ「ボクたちが話しに来たのは、あくまでこれからの尋問のことであって……」

??「……」

シンジ「でも、少なくとも友好的、だと思ってもいいのかな?

     ちゃんと全部話してくれるよね?」
     
??「……それは、ちょっと」



〜〜〜〜〜

司令室

ミサト「……ふぅん」

リツコ「どうやら、洗脳による一枚岩というわけではなさそうね」

〜〜〜〜〜



シンジ「ゼーレのことについて、話してくれるだけでいいんだ。

    そしたらきっと、ミサトさんだって許してくれるよ。
    
    あ、でも、ある程度の拘束はされると思うけど」
    
??「そんなの……信用できない」

ミライ「……やっぱり、君もゼーレの思想を?」

??「難しいことは、あんまり……だけど、お父さんが言ってたんだもの

    ゼーレ以外の人間は不完全だって」
    
シンジ「不完全……?」

??「補完されていない人間とは関わっちゃいけないって」



〜〜〜〜〜

ミサト「教育が徹底してるってこと?」

リツコ「なるほどね。ゼーレのチルドレンは、14年間そういう教育を受けてきたということ……」

〜〜〜〜〜




ミライ「……補完だなんて、そんなのおかしいよ。

   ゼーレがどうやって人類を補完するつもりなのか、知ってるの?」
   
??「知ってるわよ! カミサマを呼んで、人の心も世界も豊かにしてもらうのよ!」

シンジ「……」



〜〜〜〜〜

ミサト「もはや宗教みたいなものに思えてくるわ」

リツコ「……ネルフも昔、似たようなものだったと思うと……頭痛がするわ」

ユイ「ここまでではなかったような……」

リツコ「似たようなものよ。人類補完計画の芯を知らない者にとってはね」

〜〜〜〜〜



シンジ「補完計画は、そういうものじゃないよ」

??「え?」

ミライ「……ゼーレの人類補完計画は……」



〜〜〜〜〜

リツコ「……話すのね」

ミサト「……雲行きが怪しくなってきたわ。様子、見に行きましょう」



シュゥン



スミレ「…失礼します」

ミサト「? あら、スミレちゃん」

スミレ「……」

〜〜〜〜〜


シンジ「……」

??「……何それ……」

シンジ「信じてもらえないかもしれないけど……本当のことだよ」

ミライ「14年前はそれを阻止するために、ボクたちがエヴァで戦ってたんだ

    使徒も世界も、そのために利用されてたんだよ」
    
??「嘘……お父さんが、そんなことするわけない……よ……」フルフル

ミライ「……そうだと、良かったんだけど」

??「あなたに、何が分かるって言うのよ……」

シンジ「落ち着いてよ……」

??「……っ」ビクッ



??「……はぁ……」シュン

シンジ「……と、とにかく、多分、これから尋問があると思うけど……

    誰も、君を傷つけるようなつもりはないよ。
    
    だからちゃんと話してほしいんだ。話してさえくれれば絶対悪いようにはしないから」
    
??「……」

ミライ「……一応、ボク達からもミサトさんに言っておくから、ね?」

??の信頼度判定 可

??「………………で、も……」

シンジ「……」

??「…………」



プシュゥン……

ミサト『様子は?』

マヤ『あぁ、艦長』

??「!?」

シンジ「ミサトさん……」

ミサト『……シンジ君。ごめんなさい。今のやり取り、見させてもらったわ』

シンジ「え……それは」

ミサト『ええ。熱烈なアプローチも終始』

シンジ「ふ、ふざけないでくださいよ。それよりも、見ていたんなら話は早いです……

    きっと、ちゃんと話してくれると思いますから」
    
??「……」

ミサト『はいはい。分かってるって

    なにやら色々と誤解もあるようだし、色々片付けながら話は聞いていくつもり』
    
リツコ『不安なら尋問の場に貴方も居てもいいのよ? そのほうが、彼女も話しやすいと思うし』

シンジ「え……」




スミレ『私は、反対です』



シンジ「! スミレ先生!?」

スミレ『話は後だ。碇。

    それよりも、私は碇を尋問の場に連れて行くのは反対です』
    
リツコ『……』

スミレ『……』

ミサト『シンジ君。貴方に任せるわ』

スミレ『……』

ミサト『対象の尋問、聞いていく?』

シンジ「……」



1 聞く

2 後で要点だけ聞く

3 スミレ先生がただならぬ様子である。ここは退く

4 その他


シンジ「……すみません、スミレ先生」

スミレ『……』

ミライ「ボク達も、同席させてもらえませんか?」

ミサト『……そうね。まぁ、私としては、チルドレン代表として一人くらいは居てほしいと思っていたところなの

    スミレちゃん、いいわね』
    
スミレ『……艦長命令なら、仕方ないと思います』

ミサト『……それでは、シンジ君はこちらへ』



シンジ「……あの」

??「……」

ミライ「……ああ」

ミサト『? どしたの?』

シンジ「……掴まれてます」

??「……」ギュゥッ



ミサト『……まぁ、シンジ君、接近戦手馴れてるだろうし、何か問題ありそうだったら押さえ込んでね』

シンジ「そうならないことを祈ります……」

シンジ ミライ(体力的にも)



ミサト『じゃ、そのままでいいわ。貴方は、質問に答えてくれるだけで良い』

??「……はい」

ミサト『……では』



………………




リツコ『……ゼーレの状況は、大体こちらでも予測していた通りね』

ミサト『そんなに余裕があるわけでもない、あっちの様子も、いっぱいいっぱいってところね』

??「……あの……私、知ってることは話しました……」

リツコ『ええ、そうね。疑わしいことも特になかったわ』

??「おとなしくしてます。だから……お父さんは」

ミサト『ええ、取引だもの、そちらの要望は飲むわ。

    貴方のお父さんは、ゼーレ解体後に解放してあげる』
    







シンジ「……」

ミサト『……シンジ君、何か言いたそうね』

シンジ「……いえ」

ミサト『……お父さんを取引材料にしたこと、まるで脅迫みたいだって思った?』

ミライ「……少し」

ミサト『でも、分からないでもないでしょう?』

ミライ「ええ。そういう戦いだってことは、分かってます」

ミサト『それにしても、こんな年端も行かない少女を騙すのなんて、ゼーレも酷いことするわね』

??「……」

スミレ『年端も行かない……からこそ、だったんじゃないんですかね』

リツコ『……』

スミレ『この子をパイロットにする計画が、14年前に決められたものだとしたら?』

ミサト『……そう、ね……確証はもてないけど、その可能性は高い

    ゼーレなりのE計画みたいなものかしら?』

シンジ「……まさか、じゃあ、この子の母親は」

スミレ『ああ、それはないよ』

シンジ「?」




スミレ『さて、こっからは私の質問だ』

??「……まだ、続くんですか?」

スミレ『……そうだね。正直、この話はアンタと一対一でしたかったんだが……

    どうにも艦内規律的な意味で、それは許してもらえなさそうだ』
    


シンジ ミライ(スミレ先生?)



スミレ『……ね、アンタ。名前は?』

??「……霧島 マナ」

スミレ『……お父さんの名前は?』

マナ「霧島タケル……」



スミレ『…………』



マナ「……」

スミレ『……』

マナ「?」

スミレ『体調、なんも悪いところとかない?

    ゼーレで、辛い思いとかしなかったかい?』
    
マナ「え? ……そういうのは、特に……」

スミレ『……そう で、お父さんは……元気かい?』

マナ「お父さんはゼーレに居るって事しか……しらないです」

スミレ『……そうかい』



マナ「……あの? この質問は、何の意味があって……?」

スミレ『……聴いちゃいけなかったかい?』

マナ「……いえ、その」

スミレ『……もう一つ聞くよ。

    アンタの、お母さんの名前は?』

    
    
    



マナ「……スミレ」



シンジ「!?」



スミレ『……そうかい』

マナ「……」

スミレ『……私とおんなじ名前だね』

マナ「……」

スミレ『……私もね。ちょっとだけ霧島だった時があんだよ。

    こいつは、どういうことなのかね』
    
マナ「……っ」



ミサト『……尋問は、終わりよ』

リツコ『……』



………………



司令室

シンジ「……」

リツコ「いいの? スミレさんとあの子を一緒にして」

ミサト「警備の者が居る。スミレちゃんも変な考えは起こさないだろうし……

    ムシュフシュはこちらで押収しているのだもの、どうなったって構いやしないわ」
    
ミライ「……あの、スミレ先生は、どういう……」

ミサト「……そうね。色々と複雑なのよ」

リツコ「……私達の方で分かっていることといえば……

    彼女の夫と娘が失踪し、そして今、ゼーレのパイロットとして娘がやってきた、ということだけ」
    
ミサト「憶測するのは簡単よ。

    スミレちゃんの旦那さんがゼーレの一員で、
    
    14年前から始まったゼーレのエヴァを作る計画に娘を利用した。
    
    そう考えるのが妥当よね」
    
シンジ「そんな……それじゃあ……あまりにも……」

リツコ「そうね。あんまりだと思うけれど……

    それをやってしまうほどに、ゼーレのほうも切迫しているのか、
    
    あるいはそれをやってのけるほどに、大きな力が動いているのか……」
    

    




シンジ「……スミレ先生……この14年間……」

ミサト「……まぁ、10年位前にフラッとやってきたときは、本当にやばかったわよ。

    ここ数年でようやくあそこまで持ち直したけどね」
    
シンジ「……」

リツコ「……シンジ君」

シンジ「はい?」

リツコ「今日は、もう疲れたでしょ?」

シンジ「……はい」

ミライ「そうです……ね」

リツコ「アスカたちには私から伝えておくわ、だから、今日はもうお休みなさい」

シンジ「……分かりました」

リツコ「それと、スミレさんの問題について貴方が悩んでもしょうがないわ。

    貴方はあんまり深くかんがえないで、明日、チルドレンに言い顔して挨拶することが最優先。
    
    いいわね?」
    
ミライ「あはは、そうですね。ゆっくり休んできます」

ミサト「聖典は部屋においてあるわ。案内は、ユイさんにお願いしてあるから」

シンジ「母さんもヴンダーに?」

ミサト「ええ。あなた達の眠っている間は、トウジ君とユイさんが色々と頑張ってくれたのよ

    4年前の人工衛星落下事件なんか……っとと、まぁ、その辺の話もいずれ、ね」
    
シンジ「はい。色々聞かせてください」

ミサト「じゃ、そういうわけで」



………………

………………

    
    
廊下


ユイ「シンジ、お疲れ様」

シンジ「! 母さん……」

ユイ「久しぶり、って、シンジからしたら一日ぶりくらいかしら?」

シンジ「……そう思ってたけど、でも、母さん見たらそうでもなくなってきたよ」

ユイ「あ、そうね。ちゃんと成長してますよ。母さん立派に28歳の体になりました」

ミライ「……ひぃふぅみぃ……」

シンジ「それでも親子として成り立つ年齢じゃないけどね」

ユイ「見た目的にはそう見えるんじゃない?」

シンジ「まぁ、いいけど……あれ? 父さんは?」

ユイ「ふふ、そうね。案内しながら教えてあげるわ」



………………




シンジ「ネルフの、『総帥』かぁ……聞きなれないことばだなぁ」

ユイ「で、今は加持ミサトが、この対天使用艦隊 ヴィレ の総司令なのよ」

シンジ「それで、ヴィレって言われてたのか」

テクテクテク

ユイ「さ、てと……ここがシンジの部屋よ」

シンジ「個室なんだね。あ、隣はカヲル君か」

ユイ「女の子じゃなくて残念?」

シンジ「……」

ミライ(ちょっと反応に困る)

ユイ「疲れてるでしょ。今日はもうゆっくり休みなさい」

シンジ「うん。実は、もうくたくただよ……」

ユイ「頑張ったものね。えらいえらい!」

ナデナデ



シンジ「……」

ミライ「……」

ユイ「……どうしたの?」

シンジ「……ん、いや……」

ユイ「スミレさんのこと?」

シンジ「うん……大丈夫かな、って。それに、マナさんも」

ユイ「うーん……一応、艦長にも考えがあるみたいだから、多分どうとでもなると思うわよ?」

ミライ「……そう、だよね。ミサトさんなら、何とか、うまい事考えてくれるかも」

ユイ「ずいぶん信頼してるのね。やっぱり実際に保護者してたミサトちゃんの方になついちゃったのかなぁ」

ムギュウッ

シンジ「わっぷ……母さん、苦しいよ」

ミライ「……もう」

ユイ「母さん寂しいわぁ……昔はギュってしたらお母さん大好きって言ってくれたのにぃ……!」

ミライ「はいはい、大好き大好き」

ユイ「娘が冷たい……」

シンジ「一応どっちも息子だから」

ユイ「こんな可愛い子が女の子のはずがない?」

ミライ「……まぁ、体は女だけどさ」

ムニムニ

ユイ「……あら、ホント……」モミモミ

ミライ「か あ さ ん !!//////」



……………………


……………………

翌朝

シンジ「……ん……」

シンジ(……足痛い……やっぱり筋肉痛だ)



シンジ「……ていうか」



1 朝目覚めると 隣に女の子が寝ていた (マナ

2 朝目覚めると 隣にぬいぐるみが寝ていた (??

3 朝目覚めると 既に部屋の中で修羅場だった (マナとチルドレン誰か(指定

4 その他


シンジ(どうしよう)

マナ「スゥ……スゥ……ムニャムニャ……」

シンジ(何これ、どうして、マナさんがここに……?)

マナ「……んん……」



コンコン



シンジ「!?」

カヲル「シンジ君、起きてるかい?」

シンジ「……」





1 シンジ(誤解はすぐ解けるはず……) (招き入れる

2 シンジ「ちょ、ちょっと待って! 今着替えてるから!」 (時間稼ぎ

3 シンジ「今行くよ」 ガンスルー

4 その他


シンジ「ちょ、ちょっと待って! 今着替えてるから!」

カヲル「……うん。わかったよ」(察し

シンジ(何!? 今の間!?)



シンジ「と、とにかく、マナさん、起きて!」

マナ「んな?……ぁふ……おはよう、シンジ君」

シンジ「おはようじゃないよ……一応これ育成計画じゃないんだからね?」

マナ「んん……」ノビー

シンジ「どうして僕の部屋に居るのさ?」

マナ「どうしてって、 既成事実」

シンジ「はぁ!?」



マナ「お母さんに、好きな男の落とし方を聞いたら……そういわれたのよ」

シンジ「……あれ、僕の記憶が確かだと、

    スミレ先生と物心ついてからあったのは昨日が初めて、って言う話だったよね?」
    
マナ「あの雰囲気引きずると思った? 残念! 親子円満でした!」

シンジ「そりゃあよござんしたね」

マナ「というわけで、早速だけど同衾しちゃった姿を隣の少年に見せつけてやりましょ!」

シンジ「やめてよ! とにかく、マナさんは後からこっそり部屋を出てね。

    今は僕が皆を部屋から遠ざけるから」
    
マナ「えぇぇ、いいじゃないの。私はシンジ君のこと好きだよ?」

シンジ「……好きだよって、僕の気持ちはどうなるのさ?」



マナ「……好きに、なってもらうように努力するよ?」チラッ



シンジ「そういうのはやめてよね」

マナ「……あ、あれ?」

シンジ「いいから、ほら、クローゼットに隠れて……って、うわ、ウォークインクロゼーットだ……いいなぁ」

マナ「いいなぁってここ自分の部屋なんじゃないの?」

シンジ「いや、それも後で話すから……」



アスカ「こーら、バカシンジー。おきなさーい!」

シンジ「やばい、アスカだ!」



1 アスカ「入るわよー」(発覚

2 アスカ「マリ。突撃」 マリ「あいあいさ!」(発覚

3 アスカ「……何してるのかしら」 レイ「様子、見てくる」(発覚

4 サクラ「ここはウチに任せてな。あとで皆のところに案内するから」(発覚

5 カヲル「僕が様子を見てくるから、みんなは先に行っててよ」(発覚

6 その他


アスカ「入るわよー……って、ちょ、アンタ、何してんのよ!!!???」

マリ「とっつげきー! って、ありゃりゃ?」

レイ「…………修羅場?」

サクラ「皆何しとんー? シンジさんの寝顔独り占めしよったってそうは……って、うわ」

カヲル「……やっぱり?」



シンジ「……」

マナ「おはよう!」ビシィッ



アスカ「……」ワナワナ

シンジ「えっと、これは……」

マリ「……うん、この役目は、まさに姫がぴったりだと思います」

レイ「そうね。異論はないわ」

サクラ「あ、でも誤解かもしれんから……」

シンジ「サクラちゃん……」

サクラ「一発だけにしといてな」

シンジ「……」

カヲル「あはは、残念だったね。ごまかしきれなかったよシンジ君」



シンジ「ちょ、アスカ、話を聞いて……」

アスカ「問 答 無 用 !!」ファッ



アスカの白兵

1 70 (痛いで済む

2 99 (ピヨる

3 チート (シン汁炸裂

4 アスカ覚醒 (シンジが死ンジゃった

アスカ 弱P・弱P・ → ・弱K・強P

スゥゥゥ……

シンジ「!?」



マリ「……おう」

アスカ(天)「さ、行きましょ」

レイ「せめて話くらい聞いてあげたら?」

アスカ「この現場を押さえて言い訳が聞くとでも!?」

サクラ「いや、シンジさんやし……ありえる話やで」

カヲル「天然ラブコメ体質をなめちゃいけないよ」

マリ「わんこ君、何か言いたいことはあるかね?」


シンジ「……」


マナ「あれ? シンジ君? ……シンジ君!?」

カヲル「……やりすぎじゃない?」

アスカ「急所ははずしたわ、じきに目を覚ます」


シンジ「っ!? うわあぁあぁあああああ!!!」ガバッ


マリ「あ、良かった……巻き戻しの安価するところだったニャ……」

レイ「ENDテロップも用意するところだったわ……」

サクラ「シンジさん! 大丈夫ですか?」

シンジ「はぁ……はぁ……っ……お花、畑……見てた」

アスカ「……で、どういう状況なのよ。説明してみなさいよ」

シンジ「どうして先に聞いてくれないのさ!?」

アスカ「アンタが起きて真っ先に、五人の誰でもなくて関係ない奴に手を出したかと思って怒ってるんでしょうが!

    嫉妬よ嫉妬! 言わせんな恥ずかしい!!//////」
    
マナ「え」

マリ「まぁ、それはそうだねぇ。私もわんこ君に浮気されちゃったら姫ほどじゃないけど怒るかも」

マナ「え」

レイ「これ以上、ハーレム人口を増やさなくてもいい」

マナ「え」

サクラ「せやで。確かにえらく可愛らしい子やけど、

    五人も相手し取るんやからせめて今のままで落ち着いてくださいよ」
    
マナ「五人って」

カヲル「僕は見てるだけでも楽しいけど、確かに相手をしてくれる時間が分散されるのは少し寂しいかな」

マナ「……OH」



マナ「え? あの、みんなの、関係って……?」



シンジ「……えっと」

………………

マナ「……ハーレムって、酒池肉林って……」ヘナヘナ……

シンジ「……で、マナさんは起きたら目の前に居ただけで、やましいことは何も無いよ」

アスカ「ってことは、こいつが一方的にシンジの部屋に侵入したってことね?」

マリ「いけない子だニャぁ? ん〜?」クイッ

マナ「……」フイッ

マリ「ありゃ、可愛くない可愛い反応するね」

サクラ「どっちやねん」


マナ「ハーレムなんて、そんなのおかしいよ!

   シンジ君は、絶対まともだと思ったのに! ゼーレ以外の人で初めて信用したのに!」
   

      
シンジ「……ぐぅの音もでないよ」



マナ「……うぅぅ」




1 マナ「でも、諦めないんだからね! シンジ君をいつか更正させて見せる!」(5人と敵対

2 マナ「じゃあもうハーレムでいいよ。私もシンジ君の恋人になりたい!」(一方的友好

3 マナ「シンジ君の淫乱ヤリチン竿男!! 変態! スケコマシ!」(シンジに悪意

4 その他


サクラ「いやぁ、なんか、ゴメンな。何者かは知らんけど、マナさん、やったっけ?

    シンジさんはな、ウチ等皆のものなんや」
    
マナ「……」

サクラ「マナさんだけのものになることは、多分もう、無いんねや。

    そういう関係やねん、ウチ等」
    
マナ「……」

サクラ「せやから、シンジさんのことは諦めて……」



マナ「じゃあもうハーレムでいいよ。私もシンジ君の恋人になりたい!」



アスカ「……は、はぁぁぁぁぁぁぁああ!?」

マリ「わーお……大胆発言www」

レイ「……」ジロリ



サクラ「え、本気?」

マナ「本気よ! だって……シンジ君は私の王子様なんだもの……」ポッ

カヲル「王子? そこんとこ詳しく」

シンジ「絶対茶化すつもりでしょ」

カヲル「当たり前じゃないか」バッサリ

マナ「……そうよ、王子様なんだもの。側室の一人や二人や三人や四人や五人、

   男だってその中に入っていてもおかしくないわ」
   
アスカ「……っへぇ? 側室……(ビキビキ

    五人ってことは、正室は一体誰のことをさしているのかしらねぇ?」
    
マナ「はい!」ノ

アスカ「ぶっ殺す!」

マリ「まーてまてまてwww 姫www 落ち着きなってwww」



レイ「……」ジーッ

シンジ「? な、何?」

レイ「……碇君は、どう思ってるの?」

シンジ「……マナさんとは昨日会ったばかりだし、ほとんど知らない仲だよ

    それに僕が好きなのは、そのレイ達、五人だけ、だし//////」ゴニョゴニョ
    
レイ「…………ってことらしいけど」ジロリ


マリ(お?珍しく敵意……!)



マナ「……、で、でも、ほら、これから、お互いを知っていけば、ね?」



アスカ「……ていうか、マナって、そもそも何者なのよ?」

マリ「ああ、そうそう。しょっぱなの出オチで忘れてたけど、わんこ君とは正味どういう関係なのさ?」

マナ「それはねー」



クゥゥ…………

レイ「……お腹、空いた」

サクラ「あ、せや。食堂行きましょうよ。ここに来たのも朝ごはん一緒に行きましょって誘いに来たんですから!」

マナ「うん、じゃあそこで話すよ」

カヲル「ははは、また賑やかになりそうだね」

シンジ「……うん、まぁね」

………………

食堂でカクカクシカジカ

シンジ「ってワケなんだけど」

マリ「……ゼーレの」

レイ「パイロット?」

マナ「色々あって『元』だけどね。条件付で、ヴンダーに居させてもらうことになったのよ」

サクラ「……あの、超危険なんとちゃいます?」

マナ「そうでもないよ。ちゃんと色々規制されてるもん」

カヲル「規制ってもしかして、そのチョーカーかい?」

マナ「そう! なんだっけ、アルファベット三文字の、何とかチョーカーって言うの」

シンジ カヲル「……」

マナ「?」

シンジ「……それ、気をつけてね」

カヲル「うん、割と、危険だから」

マナ「???  まぁ、これつけてる間に何か傷害事件とか起こしたら大変なことになるらしいんだけど」

シンジ「気を」

カヲル「つけてね」

マナ「?????」



アスカ「ミサトも甘いわね……首輪つけて捕まえたからっていい気になってるんじゃないわよ

    アンタねぇ。私は、あんたのこと信用するわけじゃないんだから!」
    
サクラ「えー、仲良くしましょうよ。恋敵であること以外はけっこうオモロイ人ですよ」


マリ「私は、反対だね。あまり一緒に会話したくないかも」


カヲル「! まさか、君から、そういう反対意見が出るとは思わなかったよ……」



マリ「だって! マリ マヤ マナって紛らわしいじゃん!!

   ついでにあそこでご飯食べてるマリイとか言う人も!!」




シンジ「……理由、それだけ?」キョトン

マリ「うん」

シンジ「……なんともいえないよ」



マリ「ったく……惚れられるなって言ったのに、やーっぱりわんこ君はこういう星の下に生まれてるのかねぇ?」

アスカ「………天然タラシって言うか……女が寄ってくる体質、なのかしらね」

シンジ「どういう体質だよ」

レイ「……遺伝かもしれないわ」

カヲル「ああ、ユイさんも総帥も、非常におモテになる人間だものね」

マナ「……」ジーッ

カヲル「……? 僕の顔に何かついてるかな?」

マナ「いや、その……カヲル君も、ハーレムの一員なんだよね?」

カヲル「そうだよ。シンジ君とは良い関係を築いていると思っている」

シンジ「カヲル君……//////」

マナ「……えっと、うん。そっか//////」

マリ「まぁそれについてはこちらにある聖典『カーン』という書物がだね」

レイ「その説明をすると、また話がややこしくなる……」

サクラ「今は自己紹介だけのとどめておきましょうって」



わいのわいの



スミレ「おっす、お前ら、おはようさん」テクテク

アスカ「! スミレ先生……おはようございます」

五人「おはようございます」



マナ「お母さん!」ガタッ



アスカ レイ マリ サクラ カヲル「え」


スミレ「おぅ、なんだ、仲いいじゃないの」

アスカ「え、お母さんて」

マナ「うん、お母さん」

カヲル「……スミレさんが?」

スミレ「ありゃ、なんだ、その話まだしてなかったのか

    こいつは私の娘だよ」
    
レイ「!?」

マリ「……わー、マジですか」

スミレ「まぁ、せいぜい仲良くしてやってくれ」ヒラヒラ

マナ「あ、お母さん! また後でね!」

スミレ「はいはいよーっと♪」




マナ「あれ? 皆どうしたの?」





アスカ(あのスミレ先生の娘!? ゼーレに!?

     何それ意味わかんない。いや、でもその辺の事情はさておき……)
     
マリ(スミレ先生の遺伝子を持つということは確実にいえる。

   この女、肉食系!)
   
レイ(後手に回っては火の手が回る。うかうかしてると……)

サクラ(ホンマにシンジさんのハーレムに、食い込んでくる可能性すらある!)

カヲル(シンジ君のげんなりした顔可愛いなぁ……)



マナ「……えっと、どうしたのかな?」

シンジ「いやぁ、スミレ先生は、結構凄い先生だから……

    その先生の娘って聞いてみんなビックリしてるんじゃないかな?」
    
マナ「そんなに、お母さんて凄い先生だったの?」キラキラ

シンジ「うん。凄かったよ

     一睨みで熊を追い返したり、素手で野生動物狩りに行ったり」
     
マナ「あれ、先生……だよね? マタギじゃないよね?」

シンジ「ワイルドな先生だったよ」

マナ「なんで視線そらすの?」


………………

………………




サクラ「ちゅうわけで、ようやく準備も整ったことやし!

    14年後のネルフ職員一同にあいさつ回りと行きましょうか!」
    
シンジ「そうだね。僕トウジともまだちゃんと挨拶できてなかったし」

サクラ「ザッパリ変わったのはお兄ちゃんだけやあらしまへんよ

    さ、『まずは』何処に行きましょうかね?」
    


1 ヴンダー内 MAGIEL管理室 (アオイ サツキ カエデ ??

2 ヴンダー内 生体工学部門室 (マヤ リツコ

3 ヴンダー内 兵器開発部門室 (マリイ リツコ

4 ヴンダー内 司令室 (ミサト 加持? ケンスケ?

5 ヴンダーブリッジ (ヒデキ ミドリ スミレ 高雄

6 ヴンダー内 自販機前 (日向 青葉

7 ネルフ本部 (ゲンドウ 冬月

8 ヴンダー内 エヴァ格納庫付近 (トウジ ヒカリ ユイ


アオイ「今までどおりの表記で良いわよ」

アラエル『いえ 時代に のっとって ここは 表記を 新しく すべき です』

??「そう……ですよ。 アラエルの言うとおりです」

アラエル『流石です イロウル担当は 話が わかる』

サツキ「話が分かるって言うか……ううん〜……」

カエデ「あら?」


シンジ「こんにちは……というか、お久しぶり、です」

カエデ「チルドレンの皆……! 久しぶりね」ニコッ

マリ「お久っ!」


アオイ「ああ、ちょっと、勝手に表記方法変更しないでください」

アラエル『まぁ まぁ 試しで やってみましょうよ』

??「意外と、 楽しいかも……しれませんよ?」

アオイ「そういう問題じゃないわよ……」


サクラ「で、何で揉めとるんや? ネネちゃん」

ネネ「ああ、サクラさん……そちらの方々は?」

サクラ「ヴィレのエヴァのパイロット、+1や」

アスカ「……よ、よろしく」

サクラ「何緊張しとるんやw」

アスカ(いや、緊張とかじゃなくて)

サクラ「? なんや、サンディさんが気になるん?」

レイ「クマの、ぬいぐるみ?」

ネネ「この子には、ですね……サンディさんって言う精霊が宿っているんですよ?」

カヲル「……へぇ」



シンジ(電波だ)

アスカ(電波だ!)

マリ(デンパwwwww)

マナ(電波だ……)

レイ(精霊? 幽霊の親戚?)

カヲル(……使徒ってワケじゃなさそうだけど……)



1 深く関わらないほうがよさそうだ

2 とりあえず挨拶だけにしておこう

3 踏み込んだことを聞くのはよそう

4 触らぬなんとやらにたたりなし

(非安価)















シンジ「よ、よろしく」



アスカ「で、何でもめてるんですか?」

カエデ「ああ、そうなのよ。今までのMAGIELの表記だと、ぱっと見分かりにくいっていう話をしていてね」

サツキ「それで、アラエルが表記方法を書き換えたんだけど……」



アスカ「へー……じゃあ、試してみようじゃないの。分かりやすいかどうか試してあげるわ!」

アラエル『ご協力 感謝 します』

マリ「何聞くの?」

サクラ「せやねー……」




1 カヲル「僕とシンジ君の相性、なんてどうかな」

2 マリ「この中で嫁き遅れたのはだーぁれ?」

3 マナ「私がシンジ君と結ばれるかどうか!」

4 レイ「幽霊の存在の有無」

5 その他


マナ「私がシンジ君と結ばれるかどうか!」

アスカ「!」



めるき@科学者『然るべき段階を踏んで清い交際を目指すが吉 

          ただし、現在の碇シンジの女性関係を度外視した場合』

ばる@母『既成事実でFA』

カス@女『ヤっちゃえばOK』

イロ☆ウル@使徒『奪い取れ』



カエデ「……最近、AIもおかしくなってきたと思うんですけど……アラエルさん何かしました?」

アラエル『イロウルは 他AIと 会話するのが 楽しい ようです』

カエデ「絶対何かへんな入れ知恵してるでしょう……?」

アオイ「めるきは通常営業みたいね……」ホッ

サツキ「あれ、受け入れちゃうの? 私は凄く嫌なんだけど……」




ネネ「……奪い取れ、だそうですよ?」

マナ「奪い取るのは難しいなぁ……既成事実は失敗したし……」

アスカ(でも、スミレ先生の娘って考えると……なんでもしでかしそうで怖いわ……)




アオイ「『カス』と『ばる』の修正プログラム構築に入ります」カタカタカタッ

サツキ「みとめないからね、この表記方法」カタカタカタ

カエデ「『めるき』は可愛いけどねぇ……」カタカタカタ

ネネ「アラエルさん……なんだか空気が……」

アラエル『フンベロリィ』





マリ「ここは割と通常営業だニャぁ」

サクラ「せやね。んじゃそろそろ次行きますか?」






2 ヴンダー内 生体工学部門室 (マヤ リツコ

3 ヴンダー内 兵器開発部門室 (マリイ リツコ

4 ヴンダー内 司令室 (ミサト 加持? ケンスケ?

5 ヴンダーブリッジ (ヒデキ ミドリ スミレ 高雄

6 ヴンダー内 自販機前 (日向 青葉

7 ネルフ本部 (ゲンドウ 冬月

8 ヴンダー内 エヴァ格納庫付近 (トウジ ヒカリ ユイ


サクラ「エヴァも細かいところが色々変わっとるんですよ」

シンジ「細かいところ、って言うと?」

サクラ「まず、エヴァの稼働時間が延びました。

    これからの戦い、高いカップラーメン程度の戦闘時間じゃどうにも乗り切れんっちゅうことで
    
    多くの研究チームが一堂に会して研究を重ね、
    
    最大充電でエヴァは10分動くことになっとります!」
    
シンジ「10分……! それだけあれば作戦にも幅ができるだろうね」

アスカ「……10分ねぇ。もっとドバっと増やすことはできなかったのかしら?」

レイ「とはいえ……S2機関を使うわけにも行かないわ」

マリ「そーだねぇ……正直、インパクトの可能性を自ら作り出す必要もないし」



マナ「S2機関って、エヴァに標準装備じゃないの?」



カヲル「……え」

マナ「えっと、ムシュフシュにはS2機関着いてるよ?」

カヲル「……なんて危なっかしい機体なんだ……」

サクラ「……でも、その割には、シンジさんの突撃で故障したりとか、結構脆かったやんな」

マナ「それは分からないよ。多分、ヴィレの科学者が優秀なんじゃないのかな?」


〜〜〜〜〜

リツコ「……ックシュ」

マリイ「……ックチュン!」

〜〜〜〜〜


トウジ「ま、10分もあれば何でもできらぁな。

    アンビリカルケーブルの延長と、ヴンダーからの電力供給を考えると、
    
    ほぼ無限大に動ける思てもかまへんしの」
    
シンジ「! トウジ!」

トウジ「よう、センセ」

シンジ「……あ、えっと、髭、剃ったんだね」

ヒカリ「剃らせたわよ」

シンジ「……?」

ヒカリ「久しぶりね」

アスカ「ヒカリ!」ガバッ

ヒカリ「っわっ! アスカってば!」

アスカ「んもーヒカリってば美人になっちゃって! このこの!」

ヒカリ「アスカは……当たり前だけど変わってないわね」クスクス

アスカ「そりゃあねぇ。寝て起きたら14年後ってカンジだし?」




アスカ「……ていうか、え、なに、この子」

モモコ「っ……は、初めまして!」

ヒカリ「ふふ、モモコっていうの」

アスカ(……この目つき)

モモコ「……?」ニコッ

アスカ(そして、なんだか漂う二人の間の空気)

トウジ ヒカリ「……」

アスカ「……ヒカリ、あんた……」

ヒカリ「私達」

トウジ「結婚しました」

アスカ「っ! もったいn……モガファ」

マリ「ハーイハイハイストップ! モモコちゃんゴメンね、このお姉さん口悪いから、しまっちゃおうねぇ」

モモコ「あははw おとんから聞いとんで! アスカちゃんは何でもできる天才やけど元気すぎるってw」

レイ「……」ジーッ

トウジ「まぁ、そういうわけや。センセたちにも顔見せとこおもてな。

    ほれ、モモコこの人がシンジや。
    
    まだ中学生やけど、ワシの大事な友達や」
    
シンジ「初めまして、モモコちゃん」

モモコ「ん、初めまして! おとんがいつもお世話になっとります」ペコリ

シンジ「あはは、僕のほうこそ……」チラッ

トウジ「誰に似たんか、マセとんねんww」

ヒカリ「そういう言い方する?」ジロッ

カヲル「ふふふ……仲睦まじいようでなによりだよ」



サクラ「モモコ……ええか? ウチのことは、おばちゃんやなくてお姉ちゃんて呼ぶんやで?

    前に教えたよな?」
    
モモコ「わかっとんで! サクラ叔母さん!」

サクラ「だぁめー! お姉ちゃん言いなさーい」コチョコチョ

モモコ「キャーwww!」





ユイ「あらあら、なんだか騒がしいと思ったら……皆着てたのね」

シンジ「あぁ、母さん」

ヒカリ「ユイさんこんにちは」

ユイ「こんにちはー。モモコちゃんは……ああ、おばさんと遊んでるのね?」

サクラ「その呼び方やーめてー!」







トウジ「センセ。ユイさんとワシはな、お前等が眠っとる間結構な場数踏んできたんやで?」

シンジ「エヴァの出撃、結構あったの?」

ユイ「そうねぇ。一番近いので、四年前の人工衛星落下事件かしらね」

トウジ「やー、あの時は大変やったな……

    えぇっと……うん。エヴァ二機で、ぎょうさん負担かかったわ」
    
レイ カヲル「……」ジーッ

トウジ「それに、ユイさんには子育てでもエライお世話になっとるんや。

    ホンマ、碇家にはお世話になりっぱなしやでワシ等。
    
    改めて、ありがとうなぁ! センセ!」
    
シンジ「いや、それは僕がやったことではないよ。

    それよりもトウジこそ、僕たちが居ない間頑張ってくれてたんだね」
    
トウジ「そこは謙遜せぇへん! ATフィールドの橋はワシの十八番やからな!」

マリ「ATフィールドの橋? 何それ凄いじゃん?」



わいのわいの



シンジ「あ、そういえばケンスケは?」

トウジ「ああ……ケンスケは、な」

ユイ「ケンスケ君は、今任務で出かけてるのよ」

シンジ「任務? ってことは、やっぱりケンスケもネルフに?」

トウジ「せや。せやけど……アイツの部門はちょいと大変そうやからなぁ……

    ワシ等も心配しとんねん」
    
レイ「何処の部門なの?」



トウジ「諜報や。加持先生とかと同じやな」

ヒカリ「その関係で、今は……ゼーレにスパイとして侵入しているそうよ」

マナ「ゼーレに?」

ユイ「ええ。ただ、最近連絡も入らないらしいから……」

シンジ「……ケンスケ……」

トウジ「まぁ、加持先生と一緒の任務やさかい。何とかなるやろ。

    気長に待とうや、な!」バシバシ
    
シンジ「うん、そうだね」



………………



………………





サクラ「ほな、次行きましょか」

シンジ「次は……」



2 ヴンダー内 生体工学部門室 (マヤ リツコ

3 ヴンダー内 兵器開発部門室 (マリイ リツコ

4 ヴンダー内 司令室 (ミサト ヒカリ ジャリ共

5 ヴンダーブリッジ (ヒデキ ミドリ スミレ 高雄

6 ヴンダー内 自販機前 (日向 青葉

7 ネルフ本部 (ゲンドウ 冬月



寝る


ヴンダーブリッジ

アスカ「! アレが、ヒデキとミドリね」

マリ「んぉー、なんか、そのまま育ったってカンジだね

   ……! (キラーン
   
   ミドリちゃん……良い身体してるなぁ……」ニヤニヤ
   
レイ「視点が破廉恥」



ミドリ「!?」ゾクゾクッ

ヒデキ「どうした? まるで視姦に耐えかねて悪寒が走ったことを不安に思うような顔しやがって」

ミドリ「ジロジロ見るなっての! ……ってーか、何その具体的なの!」

ヒデキ「ミドリマニュアル38項目にそう書いてある」

ミドリ「キモイ死ね!!」






マリ「あのドライな煽り方と直接的な罵りは確かにあの二人だね、間違いない」

ヒデキ「おう、チルドレン一行。久しぶり」

ミドリ「! ああ、なんだ、あんたらね」

サクラ「ありゃ、うちの時もそうやったけど相変わらずドライやな」

ミドリ「あっはははw シンジちっこいwww かわいーじゃんwww」ナデクリナデクリ

シンジ「わわっ! やめてよぉ……」

サクラ「……」ムラッ

ヒデキ「まぁな。お前等にとっちゃ久しぶりもクソもないだろ?

    それに俺達あんまし変わってねーし、せいぜいお前等からしたら背が伸びたくらいにしか思わんでしょ?」
    
マリ「そんなことないよ。ミドリちゃんがとてもよく発育しているようで何よりだよ!」

モミモミ

ミドリ「くぁwせdrftgyふじこlp;@:!!!!!」ペチーン

マリ「にゃーwww」

マナ「シンジ君、この人たちも知り合い?」



スミレ「ああ、そうさ。シンジ達と一緒。昔の私の教え子だよ」

マナ「! やほっ」

スミレ「んーなんだマナぁ。お母さんが愛しくて来ちゃったのかぁ?」

マナ「そんなんじゃないけどお母さんがそう思いたいならそう思えばー?」スリスリ

スミレ「素直じゃねぇなぁ」スリスリ

カヲル「滅茶苦茶素直に甘えに行ってるじゃないか」ニコニコ

アスカ「……ハン、お母さんに甘えたがりだなんて、ガキね」

スミレ「なんだい、飛鳥も羨ましいんだったら母親代理してやろうか?」

アスカ「結構! 私のお母さんはここに居ますから!」グイッ

シンジ「……そういえばそうだったね」

高雄「ははは! 飯も作れる気もよく回る、良いお母さんじゃないか!」

カヲル「高雄先生までヴンダーに居たんだね

高雄「まぁな。元々ネルフ関係で学校の仕事もしていたんだ。

    支部から本部に移転ってカンジだな」
    
レイ「皆、色々と事情があるのね」

マナ「私はお母さんがここで働いていてくれてよかったよー」グイグイ



1 スミレ先生がネルフ職員になるまでのいきさつ

2 高雄コウジが教員辞めてネルフ職員になるまでのいきさつ

3 ミドリ ヒデキがネルフ職員になるまでのいきさつ

4 そんなことどうでもいいから次行こうぜ

5 その他



サクラ「しかし、そういうもんなんやと思ってみとったけど……

    ヒデキ君とミドリちゃんはどういういきさつネルフで働くことになったんや?」
    
ヒデキ「んまーそれには浅ーい理由があるわけよ」

ミドリ「フリーターしてたらスミレちゃんに拾われた」

マリ「浅っ!」

ヒデキ「くくくっw まぁ要約するとそうだけど、これでも色々あったんだぜ?」

ミドリ「そーだよ。進学先の学校がゼーレの息がかかって変な宗教かじり始めたから、

   急遽就職っていうかバイトに走って……」
   
ヒデキ「そうそ。俺達二人でバイトして回ってんの。あの時は大変だったなぁ……」

アスカ「ふ、二人ってことは……その」

レイ「……同棲?」

ミドリ「る、ルームシェアだし! 別にそういうんじゃないし!」

ヒデキ「俺は否定はしねぇよ?」

ミドリ「ぬぅぁああああああ!!!//////」ペチペチ

サクラ「ええなぁ。二人きりの同棲生活。青春やなぁ……」ウットリ

ミドリ「そういうの超えた関係の六人に言われたくないってば」

マナ「……七人になる予定ですから!!」ビシィッ

スミレ「え、マジで」

マナ「そうよ!私だってシンジ君のお嫁さん候補になりたい!」

マリ「いやいや、候補も何も皆お嫁さんだから」

レイ「平等」

マナ「ちょっとまって、一人だけお嫁さんって呼べない性別の人が居る」

カヲル「呼んだかな?」








シンジ「……そっかぁ、じゃあ、ヒデキ君とみどりちゃんはスミレさんと一緒にネルフに来たのかぁ」

アスカ「ざっくり無視したわね、バカシンジ」


スミレ「ま、一緒ってわけでもないんだわな」

ヒデキ「んぁ、まぁな。スミレ先生は事情が事情だったし」

スミレ「あー、んー、どうすっかな。娘の前で弱い自分の話はしたくないんだが……」



マナ「貴方お嫁さんじゃなくてお婿さんでしょ!?」

カヲル「言葉の響きが全然違うじゃないか……

    まぁ、あえて言うなら僕がシンジ君を貰うと言ったほうが正しいかな」
    
レイ「碇君がお嫁さん?」ドキドキ

マナ「男の子でしょ!?シンジ君は!!」

マリ「ああ、そういう普通の反応が既に懐かしいニャぁ……」ボソッ

ミドリ「あー、マナにはまだ聖典の話してないわけ?」



スミレ「……聞いてないみたいだし、チルドレン代表にだけは話しておくか。

    いずれ娘がお世話になる可能性もあるわけだし」
    
シンジ「それは……」(否定しても失礼だけど肯定するのも違う気がする)








スミレ「んまぁ、さておき。

    私はね。あの子を産んでから夫に娘ごと逃げられて、まぁ、やっぱり大分精神的にまいっていたわけよ
    
    愛する人も、愛するはずの娘も居なくって……そりゃあまぁ自暴自棄になったっけ」
    
アスカ「……」

スミレ「んで、荒れまくってた私を助けてくれたのが高雄先生さ」

高雄「……ん」

スミレ「色々お世話になったよ。何とか落ち着いてきたときに、ネルフの仕事を紹介してもらえて……

    しかしそこで、過去を振り切るように私は張り切って働きまくったんだ。
    
    んで、気がつきゃ古参のオペレーターすら追い越すレベルで、
    
    ヴンダーのチーフオペレーター任されるほどになっちまった」
    
シンジ「チーフオペレーター……ですか?」

スミレ「ま、分かりやすく言えば、青葉と日向の上司だ」

アスカ「あはは! あの地味コンビ形無しね!!」ケラケラ

スミレ「まぁそういうな。管理職は女のほうが向いてるんだよ」フフン

アスカ「自慢げじゃないですかw  そうね。これからは女の時代ですよ!」

シンジ「強いなぁ……」

高雄「知りに敷かれても負けるなよ? 碇」

シンジ「はは……それで、高雄先生もその時に?」

高雄「まぁな。ゼーレとの戦いとか、ヴィレを編成するときに人員が足りなくなって本部に戻された。

    最近は主にヴンダーの主砲とか弄らせてもらってる」

    
    
  

  





スミレ「今は、娘も戻ってきて……ここで働いていて本当に良かったと思うよ。    

    正直今は、ここでずっと働こうかと思ってる。ミサトさんにも恩あるし、高雄先生にも……ね」
    
アスカ「……あら……なに、ヤラシーカンジ」ニヤニヤ

シンジ「邪推はやめようよ……」

スミレ「『まだ』そういう関係ではないんだけどねぇ」


高雄「がははは、そういうんじゃないっつーの! おっさんはこのまま独りのほうが気楽なんだよ!」


スミレ「……な?」

アスカ「お察しします」



マナ「シンジ君! 結局誰がお嫁さんで誰がお婿さんで誰が姑さんなの!?」

シンジ「マナさんたちは一体何の話をしていたんだい?」アセアセ

カヲル「ははは、気にするほどのことでもないよ。明るい家族計画さ」

レイ「……行きましょ」グイッ

シンジ「わ、わ、レイ?」トテトテ

マナ「あーもう! ずるい!」ガシィッ

シンジ「あ、それじゃ、スミレ先生、また今度!」

マリ「ばいばーい」



スミレ「おう、まだまだ挨拶回りしなくちゃならんのだろ? 行ってこい行ってこい」

ヒデキ「またの」





2 ヴンダー内 生体工学部門室 (マヤ リツコ

3 ヴンダー内 兵器開発部門室 (マリイ リツコ

4 ヴンダー内 司令室 (ミサト ヒカリ ジャリ共

6 ヴンダー内 自販機前 (日向 青葉

7 ネルフ本部 (ゲンドウ 冬月


マリ「りっちゃーん、居るー?」

マリイ「あら、ごきげんよう」

シンジ「あ、えっと、初めまして」


マリイ「あら、礼儀正しいクソガキは嫌いじゃありませんよ。 (ニコッ

    赤木博士は留守ですけど、ガキはガキらしく味覚破壊レベルの甘ったるいコーヒーでも飲んで
    
    大人しくお待ちになっていてください」
    
アスカ「!? な、なんなのよ!? あんた、いきなり失礼じゃない!?」

マリイ「ああ、すみません。私正直なもので」

アスカ「はあああぁぁぁぁ!?」

マナ「……何なの、この人……この人も知り合い?」

シンジ「いや、初対面、だけど……」

カツカツカツ……

リツコ「あら、皆来てたのね。

    ごめんなさい。その人罵るための言葉を挨拶と勘違いしている人だから、気にしないでいいわよ」

マリイ「四十路博士、私は勘違いじゃなくてちゃんと考えて物言ってるんですけど?」

リツコ「そうじゃないことにした方が良いから言ってるのよ」

サクラ「マリイさんは相変わらずどギツいなぁ……」

カヲル「やぁ、久しぶりだね、リツコさん」

リツコ「ええ、皆久しぶり。マヤから話は聞いてるわ」







マリ「……うぅぅ……」

レイ「何?」

マリ「私あの人苦手ぇ〜」

リツコ「あら、マリ……やっぱりマリイとは面識あったのね?」

マリイ「お久しぶりですわね。真希波さん

    相変わらず人とのコミュニケーションには『押す』ということしか知らないようで何よりです」

マリ「『突き離す』だけのアンタよりはマシ!」ベーッ

マリイ「必要な人は向こうからすがって来ますから。

    私このスタンスでも十分生きていけますし、貴方のように媚びながら生きていく人生なんてゴメンですわ」

マリ「媚びてるわけじゃないもんねーだ……って、ああ、このまま話しつづけてると先に私が泣くからパス。

   私先に行くね」テクテクテク

サクラ「あーあー、もう、マリさんってば」テクテクテク



マリイ「それで? チルドレンは今あいさつ回りですか? ずいぶんと偉そうですね」

レイ「ええ、赤城博士に挨拶を……」

マリイ「あら? 八号機の建造に携わった天才科学者であるこの私を差し置いて

    四十路博士に挨拶ですか? 良いご身分ですこと」
    
レイ「私達。マリイさんの事知りませんから。すみません」

マリイ「……」

リツコ「……」クスッ

シンジ「あの、えっと……とにかく、よろしくお願いします」

マリイ「ええ、そうですね。至らぬところは私達天才がカバーして差し上げますから、
    
    ガキはガキなりに努力して見せてくださいな」
    
カヲル「分かりました」

リツコ「はぁ、せっかく挨拶に来てくれたのにごめんなさいね。

    とにかく、これからマリイのことは毒を吐きながら研究成果だけ出す機械とでも思ってくれれば良いから」
    
レイ「はい、そうします」

マリイ「!? この子……なかなか良い度胸してらっしゃいますね」

レイ「……」



…………



マリ「あーもう、やだやだ。食堂で見かけたから接触するとは思ってたけど、

   ホント、嫌な人だよねー」
   
サクラ「まぁ、真に受けてたら身がもたんくらい毒吐く人やからね」

テクテク

シンジ「あ、ここに居たんだ」

マリ「あんまりあの人と一緒に居たくないもんね」

シンジ「……名前も、近いし?」

マリ「今度はその理由が一割くらいかな。人間としてキライ!」プイッ

シンジ「……まぁ、僕もちょっと、苦手かも」

カヲル「アレが苦手じゃないリリンは変わり者だよ」クスクス

レイ「……貴方としてはどうなの?」

カヲル「面白い人だと思うよ。今まであった人とも全然違うしね」



マナ「……今思ったけど、ネルフの人たちって、なんだか皆個性強すぎない?」

アスカ「言えてるわね……」


テクテクテク





4 ヴンダー内 司令室 (ミサト ヒカリ ジャリ共

6 ヴンダー内 自販機前 (日向 青葉  マヤ

7 ネルフ本部 (ゲンドウ 冬月

モモコ メイ リュウの年齢 >>直下


司令室

リュウ「よっ!」

サクラ「あれ? リュウだけかいな」

リュウ「まぁな。って、おいおい、サクラちゃん。お友達連れてくるなら言ってくれよ。

    男にも準備ってモンがあるんだしさ」キリッ

シンジ「……ん?」(なんか、誰かに似てるような……)



シンジ「あの、サクラちゃん?」

サクラ「ああ、そうそう。このリュウっつーろくでもないガキんちょは、加持家の長男です」

マナ「ろくでもないって……」

マリ「お、おおお!!」

アスカ「……っ!」ウルッ

レイ「……」ホッ

カヲル「よかった……良かった……」フルフル

シンジ「そ、そうか……ミサトさん、ちゃんと子供育てられたんだ!」ウルッ

マナ「え、何その反応」

シンジ「……あ、えっと……」




ミサト「しーんーじーくーんー? 人聞きの悪いこと言わないでくれるかしら?」

リュウ「うぉ、お袋。居たのかよ?」

ミサト「みんなの後ろから今お邪魔したところよ」


アスカ「ミサト……アンタ、老けたわね」

ミサト「んなっ!? それ、皆に言ってきたわけじゃないでしょうね!?」

アスカ「目に見えてふけたのはミサトくらいだったからぁ」フフン

ミサト「ったく、久しぶりだってのに辛らつ……あ、まぁあんた達からすれば久しぶりでもない、か」



メイ「……」オドオド



アスカ「? こんにちは」ニコッ

メイ「あ、こんにちは」

アスカ「……ミサト。その後ろの子は?」

ミサト「第二子よん。名前はメイ」

メイ「メイです、初めまして」オドオド

アスカ「かっわいぃぃ! 初めまして! 私はアスカよ!」



モモコ「あはは、なんかアスカちゃんのテンション駄々上がりやなw」

ヒカリ「ふふ、そうね」

アスカ「あ、ヒカリにモモコ。あんた達もここにいたんだ」

ヒカリ(28「ええ。まぁ。ミサトさんとはママ友みたいなカンジだから」

ミサト(X3「いえーいw ママ友でーすw」

リュウ「お袋無理すんなよ」

ミサト「だまらっしゃい」






マリ「それにしても、……ううぅ……今日一番、安心したよ」

レイ「そうね……ミサトさんが、ちゃんと子供産んで、ちゃんと子育てしてるなんて」

カヲル「奇跡だ……リリンの奇跡だよ……!」

マナ「……ええぇぇ」

ミサト「ちょっと! あんたたち! そういう反応するとマナが勘違いするでしょ!?」



シンジ(あんまり言えた義理でもない気がする……)

ヒカリ(忙しいミサトさんの変わりにリュウとメイを預かることが多かったっていう話はしないほうがいいわね)

アスカ「私のことはアスカお姉ちゃんって呼びなさい!」

メイ「アスカおねえちゃん?」

アスカ「そうよ。うんうん、素直で可愛いわね……」ナデナデ

メイ「えへへ……」

リュウ「アスカ姉ちゃん。俺も素直になるからあっちで二人で将来について話でも……」

アスカ「ごめんなさい 私軽い男は苦手なの」

モモコ「やーいリュウふられてやんのー!」



シンジ「……そっか」

サクラ「なにが納得なんです?」

シンジ「いや、モモコちゃんやリュウ君には反応が薄かったアスカが、

    どうしてメイちゃんにはあんなに過敏に反応するのかって思ったんだけど……」
    
サクラ「んー? それもそうですね」

シンジ「モモコちゃんは、何処となくトウジに似てるんだよ。で、リュウ君は加持さんに似てる。
    
    だから、かなって」
    
サクラ「なるほど。面影重ねて素直に可愛がれへんっちゅうことやな?」

シンジ「ミサトさんに似てるメイちゃんは素直に可愛がれるみたいだね」

サクラ「特に、リュウのリョウジさん似はハンパやないからなぁ」

リュウ「マジか、俺そんなに親父そっくり?」テレテレ

サクラ「ん、そっくりや。思考回路まで」

リュウ「そっかー、俺も親父みたく女を惑わすワイルドに成長できるかなぁ」

シンジ「……その道は、なぞらなくていいよ」





ミサト「挨拶回りねぇ。14年後のみんなはどういう印象だったかしら?」

シンジ「ええ、まぁ、トウジといいんちょ……ヒカリさんの姿には結構驚きましたけど

    意外と、皆さん変わりないようなカンジでしたね」
    
マリ「私はみっちゃんが良い母親になっていてくれて感動したよ……」ナデクリナデクリ

メイ「ん……」

ミサト「ええい、しつこい。そしてメイで遊ぶんじゃないっての」

レイ「……赤木博士は、髪を伸ばしていました」

ミサト「んー、あれはね。恋人の好みらしいわよ」

アスカ「恋人! へぇ、あの人もやることやってんのねぇ」

ミサト「んー…………」

カヲル「ふふふ」

シンジ「……、そういえば、父さんは?」



………………

ネルフ 総帥のお部屋

マヤ「……ナブーが全て目覚めました」

ゲンドウ「……そうか」

冬月「そのようだな」

マヤ「……例の物も、既に準備は整っています」

ゲンドウ「流石だな。その行動力は14年前となんら変わらぬ」

マヤ「恐縮です」



冬月「……14年の間に、気付いてしまったからなぁ……」

ゲンドウ「ええ……気付いてしまってからは、このときが待ち遠しかった……」

マヤ「……ふふ、ふふふ……」



マヤ「ああ、早く、ミライちゃんに会いたい……私たちのアイドル復活は、いつなのかしら!」

ゲンドウ(……まさか、俺がここまでミライに入れ込んでいたなんて)

冬月(ミライちゃんにお爺ちゃんって呼ばれたい……)


………………


ミサト「総帥は心の病気よ……割と」

シンジ「そうですか。元気ならそれでいいです」

マナ「ねぇ、その会話噛みあってる?」



ミサト「あれ、そういえば青葉君と日向君には会ってないのかしら?」

シンジ「えっと、見てないですね」

ミサト「すれ違い続けてたのかしらねぇ。

    チルドレン全員起きたって教えたら、久々に顔が見たいなぁって言ってたわよ」
    
カヲル「ああ、僕も、彼等に話があるからね」

ヒカリ「そう、そうよカヲル君。ちゃんと青菜さん達に声かけておいてね」

カヲル「……青葉、ね」

ヒカリ「……コホン……ひまわりさんも話があるからって言ってたわよ」

カヲル「……日向さん」

ヒカリ「……」



〜〜〜〜〜

青葉「……なんだか、噂をされたような気がするけれど」

日向「そんなことはなかったね」

スミレ「あんたら今日一日何処ほっつき歩いてたんだい?」

〜〜〜〜〜



カヲル「その様子から察するに、青葉さんとも日向さんともネットでしか会話してないね?」

ヒカリ「ええ、そうよ……そうですよ。何か文句でも……?」

カヲル「いや、ちゃんと母親しているようで安心したよ」

ヒカリ「当たり前よ! 三人も子供モガモガ……」

ミサト→ヒカリの口をさえぎる

ミサト「はいはいはい、ヒカリちゃん。チルドレンは次の場所に行かないといけないし! 

    ね。おしゃべりはここまでかしらねぇ?」
    
シンジ「……」ジトッ

ミサト「うぐっ…………だって、艦長って……忙しいんだもん……」

シンジ「まぁ、仕方ないとは思いますけど……」

………………

なんやかんやで夜間や

シンジの部屋

シンジ「ふぅ……今日はいろんな事があったなぁ」

ポフッ シンジ→ベッド うつぶせ



シンジ(……そういえば、僕たちは起きたけど……

    天使ってのはいつ来るのかな?
    
    それに、やっぱりゼーレの件が片付くまでは、僕たちは自宅には帰れないのかな?)
    
シンジ「…………」

シンジ(……ん〜……とりあえず、きょうは、寝ようかな……

    昨日ほどじゃないけど今日もいろいろ疲れたし……
    
    てか、眠いし……)
    
ムニャムニャ



シンジ「……スゥ……スゥ……」





枕元にトラップのように設置されている聖典「……」








………………

………………

翌朝

シンジを起こしに来る人 >>直下

安価置き寝


ユイ「息子がツンツンしてるから、勝手にお母さんっぽいことしてポイント稼ごうと思いまーす」

シュゥン ユイ→シンジの部屋

ユイ(……ああ、息子の部屋に堂々と入っちゃうなんて、なんて母親らしいのかしら……

   こういう、普通の日常で、本当は満足できたのね……)ジィィン
   
布団「スゥ……スゥ……」

ユイ(あら? シンジってば、布団被って寝ちゃってる。

   息苦しいでしょうに……って、ああ……電気つけっぱなしだったのね
   
   枕元に本が散らかってるし、これは、夜更かししてたって事なのかしら?)

   
   
ユイ(エヴァのパイロットが自己管理もできないようじゃダメよ? って、叱ったほうがお母さんらしいかな?


   ああ、でも反抗期迎えそうな年頃にそういうこと言ってもいいのかしら?)
   

布団「スゥ……スゥ……んぅ……ん?」

モゾモゾ

布団「……? ?」

ユイ(起きた!? ああ、もう、叱るとかどうでもいいわ。お母さんらしく、そうしっかりするのよ、ユイ)

ユイ「おはよう、シンジ。よく眠れた?」

布団「ん、母さん?……今、何時?」

ユイ(あ、今の会話、朝の親子っぽい!)ジィィィン

ユイ「もう8時よ。ネルフの皆さんは既に働き始めてるところ」

布団「……んん……起きないと、ね」

ユイ「そうよ。全く、シンジってば皆と暮らしてるときもこんなにお寝坊さんだったの?」

布団「違う、よ……」モゾモゾ

モゾッ



1 ユイ「んー……あらぁ?   私女の子産んだ覚えないんだけどなぁ?」(朝起きたらミライだった件

2 ユイ「ん〜〜〜? あらぁ? 私双子産んだ覚えないんだけどなぁ?」(朝起きたら分裂してる件

3 その他

魂は27(初号機に入った年齢)+14=41 体は14(魂を入れた体の年齢)+14=28


シンジ「おはよう、母さん」

ユイ「おはよう。なんだか嫌な予感がしたけどそんなことはなくて安心したわ」

シンジ「ん……っと……」

ユイ「ふふ、着替え手伝ってあげようか?」

シンジ「こ、子ども扱いしないでよ」

ユイ「ごめんごめん。じゃあ、外で待ってるから準備できたら声かけてね」

シンジ「?」

ユイ「一緒に食堂行きましょう。色々と聞きたい事もあるし」

シンジ「え、母さんと?」

ユイ「……嫌?」ニヤニヤ

シンジ「……えっと、ちょっと、恥ずかしいな。みんなの前で母さんと食べるのって」

ユイ「嫌なの?」

シンジ「嫌ってワケじゃないよ。よく考えたら、母さんと二人でゆっくりできるのなんて久しぶりだし」

ユイ「そういってくれただけでも早起きした甲斐があったわ

   んじゃ、早く着替えちゃいなさい♪」
   
シンジ「あ、うん」


シュゥン ユイ→廊下


シンジ「……うん、着替えよっと」



………………

………………


食堂 食事中

ユイ「ヴンダーの中で困ったこととかない?」

シンジ「んー、まだ分からないよ。昨日は挨拶回りしただけだし」

ユイ「そうだったわね」

シンジ「……そういえば、ここは、ネルフじゃなくてヴンダーの中なんだ……」



シンジ(……昨日アレだけ歩き回っても、外には出てないって事か……

    なんだか不思議な気分だなぁ……)
    


ユイ「……私、聞きたかった事があるのよ……」

シンジ「……?」



1 ユイ「アスカちゃんとは、上手くやれてるの?」(アスカ乱入

2 ユイ「マリちゃんとは、上手くやれてるの?」(マリ乱入

3 ユイ「サクラちゃんとは、上手くやれてるの?」(サクラ乱入

4 ユイ「レイとは、上手くやれてるの?」(レイ乱入

5 ユイ「カヲル君とは、上手くヤれてるの?」(カヲル乱入

6 ユイ「マナちゃんまでたぶらかしてどういうつもり?」(マナ乱入

7 その他


ユイ「皆とは仲良くヤってるの?」

シンジ「あ、う、うん……人から見たらへんな関係かもしれないけど、ちゃんとしてるよ。

    皆もお互い仲いい感じだし……レイは最初カヲル君のこと苦手だったみたいだけど、
    
    最近は結構話すようになったんだよ?」
    
ユイ「そう、それは良かった……で、仲良くヤってるの?」

シンジ「……え、えっと、何?」

ユイ「セックスよ」

シンジ「ブフゥ!」




シンジ「いきなり、何を聞くのさ!」ゴニョゴニョ

ユイ「大事なことよ? ハーレムって言っても、ちゃんと皆平等に愛してあげるか、

   それか皆一緒にセックスするくらいじゃなきゃ」
   
シンジ「……いやいやいや、その、上手く行くようにはしてるけど……

    それを直接息子に聞く?」
    
ユイ「だって、気になって仕方なかったんだもの。 心配って意味と、下世話な意味、両方で」

シンジ「……母さん……僕は母さんのこともうちょっとお淑やかだと思ってた……」

ユイ「シンジ、もう子供じゃないんだから、大人の汚さもちゃんと納得していかないとダメよ?」

シンジ「さっきまで子ども扱いしてたくせに……!

    いや、でも、僕だって子供のままでいるつもりはないけど、そういう性的な話を親とするのはやっぱり……」
    
ユイ「だって、気になったんだもの。

   母さん思い立ったら吉日タイプなのよ」
   
シンジ「その勢いで初号機に入っちゃったの?」

ユイ「……テヘペロ♪」

シンジ「中身が四十路だと思うと、ちょっとキツイよそれ」

ユイ「……28の体でもちょっときついと思ったわ……」


シンジ「と、とにかく、この話はおしまい!」

ユイ「えぇぇ? 母さんもうちょっと詳しく聞きたいわ。

   アスカちゃんとの性的事情とか、カヲル君とのやり取りとか……その辺特に」
   
シンジ「!? な、ど、何処まで知ってるのさ」

ユイ「ミライちゃんの両穴の初めての相手くらいは知ってるわよ」

シンジ「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜//////」ガクッ



テクテクテク

アスカ「あー、ったく、バカシンジ! 声くらいかけなさいよ!」

シンジ「! あ、アスカ……」

アスカ「あ、ユイさん。おはようございます」

ユイ「ああ、いいところに来たわ、アスカちゃん」

アスカ「はい?」

シンジ「!? ちょ、母さん!? やめてよ!」

ユイ「あら、どうしたのシンジ」

アスカ「何よ。何の話してたの?」

シンジ(言えるワケないよ!!!)//////

カヲル「親子水入らずかい? それなら僕たちは別で食べてこようかな」

レイ「……そうね」

ゾロゾロ

ユイ「あらあら、皆来たのね。せっかくだから皆一緒に食べましょうよ」

シンジ(さっきの会話からして、もはや食べるの意味合いすら違って聞こえてくる……)

ユイ「お話しておきたいこともあるし、ね」

マリ「なーによぉ〜? 改まっちゃって」



ユイ「まぁ、これからヴンダーで暮らす上での注意事項とか、ね」



シンジ「……ヴンダーで、暮らす?」



シンジ(とりあえず猥談じゃなくて良かったと心底……)ホッ

サクラ「そういや、説明してなかったですね」

アスカ「そうよ。天使ってのがリリスを狙ってくるんじゃないの?

    ネルフ本部の地下にいるんでしょ? リリスの本体」
    
レイ「……そうね。だけど、事情が変わったの?」

サクラ「そうらしいです。って、ああ、詳しい話はユイさんからお願いします」

ユイ「まぁ、そういう真面目な話は食べてからゆっくりするとして……

   ご飯食べながらシンジとの性生活についt」
   
シンジ「食べながらでいいから普通の話をしてよ」

ユイ「はいはい」

アスカ(?)


………………


ユイ「貴方達には、これから当分ヴンダーの中で生活するのよ」

アスカ「はぁぁあああ!? 船の上でですか!?」

ユイ「そうよ。そのための設備も、この14年間で取り揃えてあるわ」

マリ「そう決まったんなら仕方ないけどさー。どうしてそうなっちゃったのかな?」

ユイ「天使の存在を感知したら、すぐさまそこに向かえるようにするため。

   それに、外で生活するよりも、艦内で貴方達を守ることのほうが簡単なのよ。
   
   艦内の人間は入り口さえ警備すれば制限できるしね」
   
カヲル「ふぅん」

レイ「航海もするんですか?」

ユイ「ええ。恐らく。

   天使の現れた場所に向かうまでは急いでいかなくちゃいけないから飛ぶつもりだけど、
   
   ヴンダーが飛ぶのには莫大な費用がかかるのよ。
   
   だから、帰りは海上を船のように移動して費用を抑えることになるわ」
   
サクラ「……どエラい日数かかりそうですね」

ユイ「そうね。帰るまでに一ヶ月船の上ってことも考えられる」

マリ「……マジで」

ユイ「マジです」



レイ「でも……ネルフの防備は?」

ユイ「可能性としては考えられるからできる限りの防衛線は張るつもりだけど

   実際、ゼーレが恐れているのはもはやヴンダー率いるヴィレでしかないから、
   
   ネルフを守るのは二の次でいいわよ」

サクラ(総帥も居るのに、エラくドライやな)
         
ユイ「もし遠征中に向こうから何らかの攻撃があった場合、エヴァを運ぶ手段も一応は整ってるし」
   
アスカ「そうなると、最低でも三回は船の上生活かぁ……」

サクラ「んでも、ヴンダーは割とモノ整ってますし……それに、ねぇ? ユイさん」

ユイ「そうよ。物資積み込みのために寄港することもあるから、海外旅行のチャンスもあるかもしれないわね」

シンジ「海外旅行……!」

サクラ「な、な? 超楽しみやと思いません?」

アスカ「海外旅行ねぇ……ふーん。面白そうね。どうせ行くならドイツ以外でお願いするわ」

マリ「そ、そんなのでご機嫌とろうったってそうは行かないんだからねっ!」

カヲル「ツンデレ乙」



マリ「でもなぁ……いや、仕方ないし、従うけど

   船の上生活かぁ……」
   
カヲル「大分不服のようだね」

マリ「まぁね。だって、軍用艦の中でしょ? 絶対つまんにゃいし」

ユイ「それは、そうかもしれないわね。

   でもちゃんと給料も出るし、割と、貴方達の欲しい物は手に入る環境はあるのよ?」
   
レイ「……ほしいもの?」

ユイ「ええ。まぁ、上の方でできる事といったらせいぜいが物を融通きかせるくらいしかできないけど」

マリ「……ネット環境は? 携帯は?」

ユイ「そのくらいはいくらでもどうぞ。ただし、警戒態勢のときは制限がかかるけれどね」

マリ「通販」

ユイ「待機中ならいくらでも。海上では難しいけれど」

マリ「………………」

シンジ「……マリ?」

マリ「文句なくなっちった。スッキリしたよ」

ユイ「ほかに、何か不安なこととかない?」

カヲル「僕はシンジ君さえいればそれでいいかな」

レイ「……それは大前提」ボソッ

アスカ「んー、お出かけできないってのはちょっときついけど、物の融通が利くなら、まぁいいかな」

サクラ「今までどおりお給金も出ますしね」

シンジ「……」



ユイ「あら、シンジがまだ何か不満そうね」

シンジ「不満、って言うか……あの、洗濯とかは?」

ユイ「衣類の洗濯に関しては一日に一度、係の人が回収して回るわ

   それにしても、家事に関して疑問を抱くなんて、流石みんなのお母さんね」

シンジ「……あと、ご飯はずっと食堂、かな?」


アスカ「……! そっか……食堂でご飯食べるってことは……」

マリ「わんこ君のご飯が食べられなくなる!?」

レイ「! 由々しき事態ね」

サクラ「っ……確かに」


ユイ「……大人気じゃないの」

シンジ「……//////」

カヲル「ユイさん、厨房は借りられるのかな?」

ユイ「ええ、まぁ。衛生上色々と制約はあるけれど、

   チルドレンのわがままを聞くくらいの度量はあると思うから安心していいわ。
   
   シンジも、何か作るんだったら遠慮なく言ってみてね」
   
シンジ「あはは、分かったよ。僕の料理なんかでよかったら」

アスカ「たまにはアンタのハンバーグ食べさせなさいよ」

マリ「アレは絶品だにゃぁ……」ゴクリ

カヲル「これで、シンジ君のお料理の問題は解決だ。

    良かったねお母さん」
    
シンジ「それはどっちに言ってるのかな?」

カヲル「シンジ君に決まってるじゃないか」



ユイ「ま、そういうわけで。

   平常時にヴンダーから出るのさえ我慢してくれれば、他の行動に制限はないわ。
   
   もちろんどうしても外に出る用事とかがあれば申請すれば一時的に出ることも可能よ
   
   後は施設に関しての質問とかあれば、随時受け付けるわよ」

  
サクラ「それもぼちぼちってカンジでええんやないですか? 

    分からんことがあったら周りに聞きますし」
    
ユイ「それもそうね。

   じゃあ、挨拶回りじゃなくて今日は艦内見て回ったりしたらどうかしら?

   軍用艦の癖に何かと取り揃えていて面白いわよ?」
   
サクラ「え、何それ聞いてへん」

ユイ「それだけじゃなく、既に色々な噂もあるから……
   
   ふふ、こういうの、貴方たちは面白がりそうよね」
   
レイ「……噂?」



ユイ「……出るらしいわよ? 幽霊」




マリ「!?」

カヲル「……」

レイ「!! 本当?」

ユイ「噂よ噂。 あくまでね。

   でも、そういう場所に行ってみるのも、それはそれで面白いんじゃないかしら?」

サクラ「おやおや? これは肝試し第二段の予感がするなぁ?」

シンジ「やめとこうよ……」

マリ「そう、だね……聞かなかったことにするし……」




ユイ「さて、と。じゃあ、私は少しスミレさんにお話があるから、行くわね」

シンジ「うん、わかったよ。 ありがとうね、母さん」

ユイ「いえいえ。

   ああ、あと、シンジ?」
   
シンジ「?」

ユイ「自室の防音性は信頼していいからね」ゴニョゴニョ

シンジ「か あ  さ ん」

ユイ「はいはいw じゃ、またね〜」





シンジ「(まったく……)えっと、皆、どうする?」

アスカ「まあ、見て回ったらどう? って聞かれたんだし、見て回ろうじゃないの」

サクラ「それもそうやな。うちも知らないとこたくさんありそうやし」

レイ「そうね。まだ、指示もないから、動き回るなら今のうち」

カヲル「ここは、一つ探検といこうか。もしかしたら幽霊とやらにも出会えるかもしれないしね」

レイ「……!」ワクワク

マリ「やめてよぅ……」



………………

………………

廊下

マナ「あ、シンジ君!」トテトテトテ

シンジ「マナさん、おはよう」

マリ「はよー」

マナ「皆おはよう。全員揃って何してんの?」

カヲル「まぁ、探検。かな?」

マナ「あー、そういえば14年間眠りっぱなしだったのよね。

   艦内でどうやって暇潰そうか考えてるところでしょ?」
   
アスカ「……ま、そんなところよ。あんたの思った通りってのが癪だけど」

マナ「そういう言い方しなくてもいいじゃないっ!

   いずれは竿姉妹になるかもしれないんだし」
   
アスカ「#」ビキビキ

シンジ「廊下で、そういう話を……しないでよ……」



1 マナ「それはそうと、暇ならゲームでもしない?」(3D体感式ゲーム的な話

2 マナ「それはそうと、聞いた? 幽霊の話」(ヴンダー七不思議的な話

3 その他




マナ「それはそうと、暇ならゲームでもしない?」

アスカ「……」ピクッ

マナ「あれ、結構興味あるカンジ?」

アスカ「……」コクン

サクラ「! せや、昨今のゲーム事情はどうなっとんねん!?」ズイ

マリ「日本のゲームで生き残ってるのは!?」ズズイ

マナ「えーっと、そこまで詳しいことはわかんないけど……

   3D体感式ゲームなんてのがあるよ? 知ってる?」
   
カヲル「……? なんだか、身に覚えがあるような気がする」

マナ「って言っても、開発が進んだのはここ数年なんだけどね。

   ゼーレの施設にもあったから結構遊んでたんだぁ」
   
シンジ「どういうモノなの?」

マナ「ん〜、実際に見てみたほうが早いかな?」


…………

そうゆう部屋

マナ「ってわけで、これなんだけど」

シンジ「……エヴァの戦闘シミュレーターそっくりな件」

マナ「エヴァの戦闘シミュレーターはもっとしっかりしてるよ!」

シンジ「……つまり、14年前の軍事技術が、今のゲームの技術になってるってこと?」

マリ「すげぇwww」

アスカ「そういえば、『14年前から見た昔』は、GPSだって規制されていたんだしねぇ。考えられる話だわ」



マナ「……遊んでみる?」

マリ「みる!!」

アスカ「……ふん、面白そうじゃない。今度は私もちゃんとやるわよ!」

マナ「……えへへ、よかった」

サクラ「ん〜?なんやマナちゃん、これでシンジさんに取り入ったとか思ってへんやろなぁ」ニヤニヤ

マナ「まぁね。下心はありありよ」

サクラ「むぅ、流石やな」

マナ「でも、それよりも同年代の友達ができて嬉しいってのが大きいかな」

サクラ「あー……そういや、ヴンダーには中学生なんて居らんしな……」

マナ「ゼーレでも同年代の人ってあんまりいなかったから。

   おかげさまで一人遊びばっかり覚えちゃったよ」
   
カヲル「僕たち割とゲームは好きだから、こういう遊びなら喜んで」

マナ「うん。んじゃ、使い方教えるねー」


………………



………………


マナ「で、なんやかんやで精神を仮想空間に投影してウンタラカンタラ!」

シンジ「なるほど、14年前に聞いたような気がする……」

マナ「じゃ、早速だけどやってみよっか!」

レイ「……どんなゲームをやるの?」

マナ「やってみてからのおったのしみ〜♪」

マリ「ちょwww」

アスカ「私は何でも受けてたつわよ!」

マナ「じゃあねぇ……」



1 クトゥルフ神話TRPG(KP経験あり

2 ドラクエ的王道RPG(役職適当に当てはめる

3 恋シュミ(指定あればそのゲームの設定に当てはめる

4 エロゲ(指定あれば(ry

5 その他









安価だけどせっかくだし意見募る
それを見てなるべく空気読んでこの先の展開考える


そしておやすみなさい

乙あえてアビス


マナ「あれ、所内にプレイ中の人がいる」

ヴン



ミサト「ぬぁー! 曲がれないー!」

ガショーン

モモコ「いや、アホやろ! そのヘアピンコーナーで減速せんのはアホやろ!」

リュウ「メイ、また厨車かよ。ちぎられ過ぎて冷めるんだけど」イライラ

メイ「はいはい」



ヴン

マナ「……」

シンジ「何今の」

マナ「ま、私レースゲームとかよくわかんないし!」





マナ「じゃあ、プレイ履歴にあったゲームを適当に……っと」

ヴン




♪あのテーマ♪

シンジ「……ああ、あのゲームね」

マナ「体感式用に、あっさりしすぎたストーリーで適当に遊べるモードでやるよ」

マリ「おっけーおっけー」



役職を 選んでください

シンジ「自分がやりたい職業を選ぶの?」

マナ「そうそう、そんな感じ!」

シンジ「……ん〜、そうだなぁ……」

1 僧侶

2 賢者 (♀

3 遊び人 (♀

4 その他


シンジ「前に立って戦うポジションって言うより、サポートに回るほうがいいんだよなぁ……」

サクラ「えらい消極的やないですか」

シンジ「いやぁ……」



アスカ「私が敵をなぎ払ってやるわよ」

マナ「私だってシンジ君にいいところ見せたいし!」

アスカ「……」ジロリ

マナ「……」ジロリ


シンジ「あのへんが、不安だから」

サクラ「せやなw それにお母さんは僧侶ってカンジやもんな」

シンジ「あはは……お母さんね」



カヲル「おおっと! 風が吹いた!!」

マリ「おおっと手がすべったぁぁぁぁぁ!!!」

シンジ「あ」

シンジの役職→女遊び人 決定

シンジ「え」


ミライ「重ね重ね何するのさ!!」プンスコ

サクラ「びっくりしたwww いきなりシンジさんがバニーさんになってもうたwww」

カヲル「すまない……風に流されて聖典がそっちに飛んでいってしまった」キラリ

マリ「すまない……欲望に流されて指がわんこ君の職業を選んでしまった」ギラリ

ミライ「うぅ……遊び人って……できることって何なの?」

レイ「説明書によると、『ランダムでいらんことする職業』って」

ミライ「いらんことって!」



マナ「あれ?」

マナ「あれあれ?」キョロキョロ

サクラ「どないしたん?」

マナ「……シンジ君は? なんで妹ちゃんがここにいるの?」

他「……え」



1 説明する

2 妹ってことにしておこう

3 実はシンジは女だったのよ説

4 実はシンジは女装癖があって説

5 その他


アスカ「!! そう、実はシンジは女だったのよ!!」

ミライ「え、ちょ」

アスカ「黙ってなさい。女ってことにすればこいつも諦めがつくでしょ」ゴニョゴニョ

マナ「え、でも、この人妹ちゃん……」

アスカ「そうね、妹そっくりだけど、姉よ!」

ミライ「あのぉ……」

マナ「……?」

アスカ「シンジはね、姉として生まれながら家の都合により、

    兄として暮らすことが義務付けられた可哀想な子なのよ。
    
    普段はシンジとして男の子として暮らしているけど人目を気にしない場所では
    
    女の子として普通に暮らしたいの。分かる?」ベラベラベラベラ
    
ミライ(普通?)バニィ

マナ「じゃあどうして、貴方たちはシンジ君とえっちぃ関係なの?」

アスカ「へぐぅっ!」グサァッ



マナ「……レズ、なの?」

アスカ「………………そうよ、レズよ!

    5人中4人レズよ! なんか文句ある!?」
    
サクラ マリ「ちょwww」

レイ「……」

マナ「え、ってことは、見方によればカヲル君……」

カヲル「ああ、そうだね。ハーレムかもね」

マナ「な、何それ怖い」

ミライ「え、ちょっとまって、何この流れ。信じちゃったの?」

マナ「シンジ君、ごめんなさい。私、男だと思って……シンジ君のこと勝手に王子様だって思ってて……」

ミライ「あ、いや、その」



マナ「これからはお姫様として、今度は、私がシンジちゃんを守ってあげる」

アスカ マリ「ちょっとまったああああああ!!」




マリ「お姫様はアスカに決まってるでしょ!」プンスコ

アスカ「そういう話じゃないっつーの!」ペチコン

マリ「あぁん♪」

マナ「私レズかは分からないけど、初恋の相手が女の子だったってだけよ。

   女だって分かっても、シンジちゃんのこと好きだもの
   
   貴方だってそうなんでしょ?」
   
アスカ「いや、そこは、その……」

サクラ「……この話は、アスカさんが責任とってくださいよ」



カヲル「あはは、さて……じゃあ職業決めていこうか」

レイ「……」コクン



レイの職業

1 僧侶

2 魔法使い

3 賢者

4 その他


ミライ「うぅ……遊び人なんて……」

レイ「……」ポン

ミライ「レイ……同情してくれるんだね……ありがt」クルッ

レイ(遊び人「……」Σd ビシィッ

ミライ「………………」



カヲル「っははははははwwww ちょwww 遊び人二人ってwwww」

レイ「ただの遊び人じゃないわ」

ギュゥッ

ミライ「わわっ! レイ、足からませてこないでよ!//////」

レイ「碇君専用の 割と性的な遊び人よ」

ミライ「レイ……もどってきて……」シクシク



サクラ「ちょえwww このままやとバランスがwwww」

アスカ「はぁ……もう、さっさと決めましょ 役職」

マナ「そうだねぇ。信二ちゃんへのアプローチはまた後でゆっくり考えるよ」

ミライ「……」



マリ「私はなににしようかにゃ〜?」



1 戦士(弓

2 盗賊(ボウガン

3 商人

4 魔物使い

5 その他


マリ(戦士「バランス考えて早速前衛キャラ作ってみた!」

レイ「……大丈夫?」

マリ「大丈夫! モンハンの前衛は苦手だけど!」

レイ「……不安」

マリ「それにぃ、私だって遊び人のわんこ君から、エネルギー貰いながら戦うわけだしぃ」スリスリ

ミライ「う……うん //////」

マリ「お? 何?」

ミライ「遊び人よりも戦士の方が露出高いって、どうかしてるよね……」

マリ「ビキニアーマーっちゅう奴だね。一度着てみたかったんだー」タユン

マナ「……」ジーッ

マナ(でけぇ)



カヲル「さて、僕は、と」

カヲルの役職


1 勇者

2 魔王

3 魔物使い

4 賢者

5 戦士

6 その他


カヲル「前衛がいるし、魔法役職にしようかな」

サクラ「なにやるんや?」

カヲル「ん〜、無難に魔法使いかな」

サクラ「イオナズンつかいましょーや」

カヲル「しかしMPが足りない」

ピッ

ザザッ……

マナ「! あ、バグッた」

マリ「えww」

マナ「いや、このゲーム、初期の段階で作った奴だから……時々あるんだよねぇ」

カヲル(りゅうおう「……それで、僕の役職が魔王と混ざっちゃったわけ?」

マナ「なにそれwwww 竜王wwww」

カヲル「ステータスやばいんだけど。何コレ」

サクラ「……でも、なんやろ。チート職業っぽいのに……」

マリ「うん、なんか……」

アスカ「……しっくり来すぎて怖いわ」

カヲル「あれ、僕ラスボス?」

マナ「いや、ちゃんとパーティーメンバーにカウントされてるよ」



サクラ「なんや滅茶苦茶なことになってきたなぁ。ウチもそろそろ役職決めんと……」



1 僧侶(スーツ姿パニッシャー装備

2 商人(主武器パニッシャー

3 武闘家(素手

4 その他


サクラ(武闘家「……意表をついて、このスタイルで」

アスカ「意外でもないわね。暴虐らしいスタイルじゃないの」

サクラ「ただの武闘家ちゃいまっせ。合気や合気」シュバッ

カヲル「……また、妙なところを突いてくるね」

サクラ「タイトルかて『沈黙のドラゴンクエスト』に変更や!

    ゴールデンラズベリー賞もろたで!」
    
カヲル「そっちかい……」




アスカ「さて、じゃあ私の役職も決めないとねぇ」


1 勇者

2 賢者

3 商人

4 魔物使い

5 その他


ピ

ザザッ

マナ「あっれー? またバグッた」

アスカ「ちょ! あんまりへんなのは嫌よ!」

レイ「なにが起こったの……?」

マナ「っとね……

   履歴の>>135番目のゲームのグラフィックを読み込んじゃったみたい」
   
アスカ「……で、役職は?」

マナ「ネクロマンサーだって、死霊使い 主武器は槍

   魔法と近接攻撃どっちもいけるんだってさ」

アスカ「へぇ〜? なんかカッコよさそうじゃない。けっこうフォーマルな格好だし、これはこれでアリね」



マナ「……」

マリ「マナっ子……その先は言わないほうがいい

   中の人が鬼畜眼鏡で、年齢だけ見るとおっさんだってことは度外視するべきだよ」
   
マナ「ん、分かってる。うん」



マナ「さぁ! 気を取り直して! 最後は私の役職を決めようかな〜?」



1 その他




マナ「じゃあ最初らへんのノリを踏襲して、私もシンジちゃんの性奴隷……」

ミライ「そういうのはちょっと……」

マナ「わーかってるよぅ! じゃ、これ」

ピッ

マナ「盗賊!」

ミライ「ホントこのゲームのキャラデザって狂ってるよね」

マリ「いや、エキゾチックですばらしいと思うよぉ?

   だってこれ身体のライン丸見えじゃん。全身タイツhshs」
   
マナ「まぁ、マリさんほど胸はないけど、私だって結構自信あるんだから♪」

アスカ「……」ジーッ

マナ「……?」

アスカ「なんでもないわよ!!」

マナ「設定は、改心した盗賊! 

   もちろんシンジちゃんの性的な説得により、心を入れ替えた正義の盗賊よ!」

レイ「遊び人の手練手管にほだされたと?」

マナ「そういうこと!」

ミライ「……えぇぇ……」

アスカ「そのくらいバカってことは脳筋ね。初期ステ振りは力に全振りしてあげる」ピピピピピ

マナ「ちょ、やめてよぉ! すばやさとか大事!!」

アスカ「はい、これでセカンドジョブがバーサーカーの盗んで殴れる盗賊の出来上がりね」


マナ「シンジ君……アスカが私のこと虐めるぅ〜」スリスリ

ミライ「……ボクは遊び人だから知らないよ」




ミライ 遊び人/魔物?使い

レイ  遊び人/性奴隷

カヲル りゅうおう/大魔法使い

マリ  戦士/淫乱

サクラ スティーブン/セガール

アスカ ネクロマンサー/大佐

マナ  盗賊/バーカーサー



ミライ「待って、コレ絶対世界救えないタイプのパーティーだよ」

レイ「……勇者より先に旅立つダメなパーティー?」

カヲル「寧ろ、大魔王と愉快なシモベたちってカンジじゃない?」

アスカ「それを言うならネクロマンサーと忠実な死霊たちにしてもらいたいわ。

    アンタの下なんて真っ平ゴメンよ!」
    
マリ「ね? お姫様でしょ?」

マナ「うん。よくわかった」

サクラ「まとまらんwwww で、ストーリー始めましょうか?」

マナ「うん、そうだね。超スタンダードな、魔王を倒しにいく系のお話にしようか?」



1 さらわれた姫を助けに行く的な物語

2 魔王を倒して世界平和的な物語

3 その他


マリ「んじゃ、魔王にさらわれた姫を助けに行く、生まれた意味を知る沈黙のRPG(R18で」

マナ「欲張りすぎだよ!」

カヲル「魔王って……じゃあ、僕同属争いするのかな?」

アスカ「使徒なのに使徒と戦ったあんたにゃお似合いね」

カヲル「ちょwww 別にいいけどwwww 辛辣だなぁwww」

マナ「じゃ、そういうわけで、設定終了したし行くよー」


ヴン


…………

…………

一方その頃 ゼーレ側 天使の会談

セノイ「……さて」

サンセノイ「……さて」

セマンゲロフ「……うむ」



セノイ「上の人にリリンの魂をリリスにぶち込む計画を何とかしてといわれたが……

    正直、そのためにもロンギヌスの槍を取り戻さなくてはならない」
    
サンセノイ「そうだな、取り戻さなくてはならない」

セマンゲロフ「しかし、リリンの技術、甘く見てはならん。
        
       聞けば第一始祖民族の技術を使ったムシュフシュですら、
       
       ヴィレのエヴァより至らなかったというではないか」
       
セノイ「そう、だな。

    やはり直接的に戦うとしたら、もはや我々が出るしかないということか」
    
サンセノイ「そういうことか」

セマンゲロフ「……直接、なぁ。

        どうだ、ここらでリリンの度量を見極めてみないか?」
        
セノイ「というと?」

セマンゲロフ「数ある天使の力を使ってゆさぶりをかけて、

        どこまで我々に対抗しきれるか見てみるんだよ」

セノイ「……たとえば?」



1 性的なことでは有名 アザゼルの力をもって……チルドレンを発情させる

2 記憶を揺さぶる ザドキエルの力を持って……チルドレン記憶喪失

3 その他


セマンゲロフ「アザゼルを使おう。性欲を刺激することでリリンの本質が見えるかもしれない」

セノイ「……しかし、それをするのは容易だが……どうやって状況を確認するんだ?」

サンセノイ「そうだ、どうするんだ?」

セマンゲロフ「マナを使えばよかろう」

セノイ「……使うって、あいつはもうゼーレの手を離れたぞ」

サンセノイ「そうだぞ」

セマンゲロフ「ええい! やかましい! 黙っていろサンセノイ!」

サンセノイ「(・x・)」

セマンゲロフ「奴に周囲の映像と音声を飛ばす機械をつけた。少なくとも様子を見るくらいはできる

       とはいっても、ジャミングされればちっとも作動しない代物ではあるが」
       
セノイ「……そんなもので大丈夫なのか?」

セマンゲロフ「まぁ、見てみよう」

ヴン


………………

…………

??「おきなさい。 おきなさい わたしの かわいい ミライ……」

ミライ「ん?」

ユイ「おはよう ミライ。 もう あさですよ。
   きょうは とても たいせつなひ。 ミライが はじめて おしろに いくひ だったでしょ。
   このひのために おまえを ゆうかんな おんなのこ として そだてたつもりです」
   
ミライ「……モブは、こうやって選出されるんだ」


いろいろあって





アリエヘンの城

カヲル「というわけで、ここの国の王様ポジションにされてしまったよ」

ミライ「ああ、そういうわけね」

カヲル「どうやら、僕の娘がさらわれてしまったらしい。

    助けに行くので突いてきてくれないかい?」
    
ミライ「行かないと物語り始まらないでしょ?」


はい

いいえ


ミライ「あ、ちゃんと選択肢出るんだ?」

カヲル「そのようだね。どうする?」

ミライ「どうするって、もちろん『はい』でしょ?」

カヲル「……本当に、それが正解かな?」

ミライ「……え?」

カヲル「ここでいいえを選んで、反逆罪で投獄され……そこから始まる王様との蜜月の日々……」カツカツカツ

グイッ

カヲル「そういうのは、お嫌いかい?」

ミライ「ちょ、ちょっと……//////」

サクラ「お食事をお持ちしました色欲大魔王閣下」

例の白いパイ→カヲルの顔 ベッチャリ



サクラ「……ちゅーわけで、この荒廃した世界で、魔王同士の争いが横行しとるんです

    このパイまみれのりゅうおうと、もう一人の悪い奴が二大魔王として君臨してます」

パイまみれのカヲル「そういうわけだ。さぁ、シンジ君。

           世界を救うために、僕たちの仲間になってくれないか?」
           
ミライ「えっと」


1 はい  (カヲルとサクラが仲間になった

2 いいえ (カヲルとサクラが敵になった





カヲル「さぁ、そういうわけで 遊び人 スティーブン りゅうおうのパーティーが出来上がったわけだけど」

サクラ「誰が見てもこれドラクエとは思いませんよね」

ミライ「あはは、確かに。

    とりあえず、早いところ皆と合流しようか?」
    
サクラ「んー、それもそうですね。つっても、どう合流しましょうか」

カヲル「……ゲーム的には、酒場かな?」

サクラ「それがセオリーやな。しかし、マナちゃんと綾波さんはシンジさんの性奴隷やし」

ミライ「その設定影響されてるのかな?」



1 酒場に行く (マリと接触

2 家に行ってみる (レイ マナ と接触

3 と、そこに城の遠征部隊が戻ってきた (アスカと接触


ゾロゾロゾロゾロ

カヲル「おや、遠征部隊のお帰りだ」

サクラ「! てことは……」

アスカ「バカシンジ! ようやく会えたわね!」

ミライ「え? なんでアスカが?」

アスカ「あんたバカぁ? 私のセカンドジョブ大佐よ、大佐!」フフン

カヲル「アリエヘンの遠征部隊を指揮しているんだ」

アスカ「ったく……せっかく先に行動開始できたからレベル上げて待ってたのに……

    ついさっき敵国の術を食らってレベル下げられちゃったわよ」
    
サクラ「アスカさんマジであのレベルで戦い挑むつもりやったんか」

アスカ「そうよ。雑魚を蹴散らすのが醍醐味でしょ!」

サクラ「バランスが大事やろ? んもう」

アスカ「フンッ! まぁいいわ。じゃ、早速行きましょ」

ゾロゾロゾロゾロ



ミライ「……あの、その後ろの人たちは?」

アスカ「? 仲間よ」

ゾロゾロゾロ

ミライ「多いよ!」

アスカ「大丈夫よ。全部私の命令で動かせるんだから!」

カヲル「どうして君は、ゾンビとかマミー的なモンスターだけを仲間にしてくるんだい?」

アスカ「知らないわよ! そういうモンスターしか起き上がってこないのよ!!」

サクラ「うわぁ……怖い光景やな」



アスカ「とにかく! さっさと行くわよ! 仲間に入れなさいよ!」


1 はい  (アスカと死霊の群れが仲間に……ミライ「ゴメンアスカ、モンスターは置いてってくれる?」

2 いいえ


ミライ「ゴメンアスカ、モンスターは置いてってくれる?」

アスカ「もちろん置いていくわよ」

エェェェェェ?

アスカ「っさい! 散れ散れ!」

…………

アスカ「ぜぇ、はぁ……ようやく全部追い払った……」

サクラ「流石ネクロマンサーやな」

アスカ「まだなにもやってないわよ!」

カヲル「……次は、酒場かな?」

ミライ「そうだね。もう酒場に行ってみようか」

サクラ「あれ、家を見にいくっちゅう選択肢は?」

ミライ「みんなが行動開始してるなら、レイとマナも酒場にいてまってるんじゃないかな、っておもって」

サクラ「はぁん、なるほどー」



サクラ「綾波さんはお酒大好きですもんね」



ミライ「…………………………」

ミライ「まさか……レイ……飲んでたり、しないよね?」

カヲル「いやぁ、まさか……」


酒場

ミライ「……居るかな?」



1 マリ マナ レイ 普通に居る

2 マリ マナ レイ ほろ酔い

3 マリ マナ レイ 泥酔

4 マリ マナ レイ ごろつきと喧嘩なう

5 いねぇ

6 ゴロツキ「おう、バニーちゃん。お酌してくれたら情報をやるぜ ゲヘヘ」

6 その他


ガタッ

マナ「しんじくぅ〜〜ん!!」

ガバッ

ミライ「んぇ!?」



チュゥッ



アスカ「んなっ!?」

マナ「んへへへぇぇぇ……シンジ君とチューしちゃったぁ……」グデングデン

ミライ「////// ちょ、マナさん……」

アスカ「……離れなさいよ」グイッ

サクラ「って、酒くさっ!!」

マナ「んぁぁん、しんじくぅん! かまってぇ〜」スリスリ

カヲル「おや、おや……おや……これは……」ワクワク


ガタッ

マリ「隙ありぃっ!」

ガバッ

ミライ「!? マリ!?」

ポロリ (ミライオパーイ

他「!?」

ミライ「っぃ!? うわあぁぁっ! //////」ババッ

マリ「そんなオッパイこぼれんばかりの服装してるのが悪いんだぞぉ〜?」ベロッベロン

カヲル「君まで酔ってるのかい……」

ミライ「うぅぅ……ひどいよマリ……」

レイ「……碇君」ポン

ミライ「うう、レイは、レイは正常なんだね?」

レイ「可哀想な碇君……」グイッ


ンムチュウ……レロ、クチュニチュルチュ……クチュ……


ミライ「ん、んん……」トロン

サクラ「だああああ! 公然で盛るんやありません!!」グイッ

レイ「……」ツヤツヤ



ミライ「……ものの数秒で汚された……」ズーン

カヲル「いやぁ、予測を上回る勢いで酔っ払ってるね、三人とも」


カヲル「酔いを醒ますのはどの呪文がいいのかな? ザメハ?」

サクラ「いや、もっといいのがあるやないですか……マヒャドとかでええやろ」

カヲル「まだ序盤だからヒャダルコしか撃てないよ」

マリ「ごめんなさい調子に乗りました」ビシッ

レイ「……私はもう満足した」ツヤツヤ

マナ「んにゃはぁ〜ん……しんじくぅーん」

アスカ「だめね、こいつは置いていきましょう」

ミライ「いや、それは流石に……」



マリ「まぁまぁ、とりあえず合流したし、宿屋行って作戦会議しようよ」

ミライ「酔ってた割には冷静だね」

マリ「まーねー」

ミライ「うん、じゃあ、マナさんも休ませないと、だし

    一旦宿屋に行こうか」
    
ザッザッザ

翌朝? 宿屋

ミライ「……結局、一泊することになった」

マナ「いやぁ、ゴメンゴメン。綾波さんと飲んでたらグイグイいっちゃって!」

サクラ「別にええケド。おかげさまでシンジさんもちょっとはええ思いしたようやし?」

ミライ「なっ!? //////」

マナ「え、え、? 私なんかしちゃった!?」

マリ「ゆうべはおたのしみでしたね」

マナ「ええぇぇぇぇ!? 責任とってよ!!」ドキドキ

アスカ「違うわよ!!」

カヲル「とりあえず、システム上宿屋の人に話しかけないと出れないし、行こうか」




宿屋「ゆうべは 七人で おたのしみでしたね」




七人「……え」


道中

アスカ「……」ムスッ

サクラ「アスカさん、どうしたんや? さっきから不機嫌やけど」

アスカ「……なんかさー……マナの奴が、平然とシンジに近づこうとしてんのが、腹立つのよね」

マナ「何よ。いいでしょ? 五人も六人も変わらないって」

シンジ「そういう問題じゃないよ」

マナ「ん〜……どうにか篭絡できないかな」

レイ「……色仕掛け的な意味で?」

マナ「そうそう」

アスカ「そうそうじゃないわよ! 何考えてるのよ!」

マナ「シンジちゃんのこと」

アスカ「あああああああ! そうじゃなくてぇぇぇぇ!!」

マリ「…………」

カヲル「で、君はさっきから何を考えてるんだい?」


マリ「いや、ねぇ。七人でどうやったら おたのしみでしたね ができるのか真剣に考えてみてた」



カヲル「ツッコミにモンスターがやってきたみたいだよ」




1 スライムの群れが現れた(お試しプレイ

2 スライム? が現れた (?

3 ドラゴンが現れた (撤退 分断(どのように分断するか指定可

4 その他


スライム娘が現れた

アスカ「なっ……えらい、媚びた見た目のモンスターね」

レイ「よくわからない」

サクラ「まぁ、ただのモンスターですやろ! ブッ飛ばして経験値ゲットやで」

ミライ「ちゃんと戦闘できるのかな、遊び人で……」




マリ「……んっんー……えっとね、マナっこよ」

マナ「何?」

マリ「このゲーム……本当にドラクエ?」

マナ「だと思うけどー……」

カヲル「またバグなんじゃないの?」

マナ「……まさか」

マリ「どこかのエロゲーのモンスターが割り込んできてるとか」

カヲル「……んー、ちょっとよくわからないけど……

    つまり、『モンスターを捕まえて犯っちゃう系』のゲームかな?」
    
マリ「もしくは『モンスターに犯られちゃう系』のゲームかな」

マリ カヲル「……」

カヲル(モンスターに犯られちゃうシンジ君か……)

マリ(わんこ君がスライムにべチョべチョに……)

サクラ(シンジさんがモンスターにNTR……)




ミライ「なんか、よくわからない視線が集中している気がする」





カヲル「ああっ! MPが足りない! 一掃することはできそうもないやぁ!」棒読

マリ「ちょうどスライムも七体! 一対一で戦うしかないね!」棒読

サクラ「最初やし、お互いがカバーしきれるかどうか不安やね」棒読

ミライ「え、でもボク遊び人……」

アスカ「いいからさっさと戦う! 遊び人は序盤は装備整ってるんだから余裕でしょ!」

ミライ「そ、そんなぁ」

レイ「来るわ」

マナ「初戦闘だー!」wktk





〜〜〜〜〜

アスカ VS スライム娘

アスカ「ま、序盤のスライムくらいどうって事ないわよ」

1 瞬迅槍 (問題なく戦闘(余裕

2 エナジーブラスト (問題なく戦闘(余裕

3 プリズムソード (詠唱時間長

4 その他


アスカ「無数の流星よ 彼の地より来たれ」

マナ「ちょ」

アスカ「宙に放浪せし無数の粉塵、驟雨となりて大地を礼賛す」

マリ「まっ! みんな、にげっ!」

ミライ「え?」

アスカ「結集せよ 根源たる元素 メテオスウォーム!!」

フォォォォォン



ンゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

カヲル「……スライム相手に使う呪文じゃないことだけはわかったよ」

隕石「オッスオッス」×5

ミライ「うわああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」



………………



………………


戦闘終了

アリエヘン周辺の平原  壊滅

アスカ「これで周辺のモンスターは全滅したわね」

ミライ「アスカぁぁあ……」ボロッ

アスカ「ったく、だらしない!」

アスカ「ま、とりあえずモンスターは倒したんだし、次の町に行くわよ」

サクラ(く、……うぅぅ……ネチョられるシンジさん見られへんかった)ボロッ

マリ(まぁ、このゲームの楽しみ方も分かったことだし?)ボロッ

カヲル(ふふふ、これから先が楽しみだよ)ボロッ

レイ「……三人が、楽しそう」ボロッ

マナ「あーんもう……戦闘全然活躍できなかったー!」



ザッザッザ



………………

ツギーノ村

村長「ああ、大変じゃ。えらいことになってしまった」



1 かいつまんで説明させる

2 RPGの醍醐味は話を聞くこと

3 その他


ミライ「どうしたんですか? おじいさん」

マナ(バニーガールが老人を気遣いながら話を聞いている光景……)

村長「ああ、旅のお方。聞いてくだされ……

    この村の周辺には凶悪なドラゴンが住み着いておるのです」
    
サクラ「ふむふむ、王道やな」

村長「そのドラゴンは村の娘を生贄として差し出せと言ってきたのです

    仕方なく我々はその娘を選んだのですが……今日、直前になってその娘が逃げ出してしまったのです」
    
マリ「だろうね。逃げるね」

村長「ああ、代わりの生贄を用意しなくてはならん……

    今村のものは気が立っているゆえ、旅のお方は早々にこの村を立ち去るべきじゃて……」
    


カヲル「ふぅーん……どうやら、この先の山を通らなくちゃいけないけど、

    その山に住んでいるドラゴンを倒さなくてはいけないと……」
    
レイ「………展開的に、生贄を用意しないとドラゴンが現れないみたいね」

マナ「んー、そうみたい」

マリ「さて、どうスッか」


1 生贄になる予定だった娘を探しに行く (外道

2 生贄をパーティーから選ぶ (複数可

3 山以外にも進む道はある (見捨てる


マリ「生贄ちゃん探しに行こうか」

ミライ「あれぇっ!? これって、誰かが身代わりになってドラゴンおびき出すんじゃないの?」

マリ「まー、ゲームだし。そこはドライに行こうぜ!」

マナ「そうそう。体感式ゲームは無限の可能性があるんだよ」

アスカ「まどろっこしいわね。普通に山通過してドラゴンもついでに倒せばいいでしょ?」

レイ「MP使い切ったあなたが言うと滑稽ね」

アスカ「まだ槍で戦える! それに宿で一泊すればいいでしょ!」

カヲル「まぁまぁ、あんまり宿を多用しても面白くないよ」

サクラ「カヲルさんって何気に縛りプレイ好きなんやな」

アスカ「……縛りプレイ?……」モンモン

マリ「え」

ミライ「!? 何、アスカ……」ビクッ



なんやかんやで



マリ「さぁ、山の麓のこの小屋に、その娘が居るかもしれないという情報を聞いてやってきたわけだけど」

ミライ「……見つけ出してどうするの?」

アスカ「……とりあえず、生贄に差し出してみる?」

ミライ「そんな……可哀想だよ」

マリ「ゲームだってwww しかしそこをしっかり考えちゃうからわんこ君大好きなんだよニャぁ」スリスリ

ミライ「ちょ、ちょっと……」


カヲル「情報から察するに」

カヲル じゅもん 思い出す

*****

村人「選ばれた娘か……アイツは何かあるといつも山の麓の小屋に行っていたな」

村人「あの子は、両親も居ないからかばう人がほとんど居なかったのよ。

    生贄に選ばれたのもそのせいかもねぇ」
    
村人「山の火口にはお宝が眠っているらしい」

村人「ねぇお兄さん パフパフしなーい?」

村人「あの娘の恋人が今帰ってきているんだってな。まさか、そいつと駆け落ちでもしてるんじゃなかろうか」

*****

カヲル「……小屋の中に、恋人と二人でいる可能性が高い」

サクラ「恋人と」

マナ「二人……」

レイ「……どうする?」


1 んなこたどうでもいい、襲撃

2 覗く

3 火をつける

4 その他



サクラ マナ「覗こう」hshs

ミライ「え、普通に中に……」

マリ「いや、覗いてみようよ。面白いのが見れるかもよー?」 ニヤニヤ


アスカ「はぁ? 面白いも何も、内部の状況把握してから突入するのは基本でしょ?」

カヲル「思い出したように軍人風ふかさないでよ」

アスカ「いや、抵抗されるかもしれないってんでしょ?」

カヲル「……時々、君は……清々しいまでにピュアだね」

アスカ ミライ「?」



生贄の娘役は?

1 ミドリ

2 ヒカリ

3 ミサト(?

4 その他

時田シロウ「ああ、ジェットアローン(以下JA 私はこのまま生贄になってしまうのでしょうか」(裏声

JA「ウィーンガシャン」

時田「いいえ、直にここにも村の人たちが探しにきます……そうなったら……」

JA「ウィーンガシャン」

時田「! つれて逃げる? ……でも、そうしたら村の人たちは」

JA「ウィーンガシャン」

時田「……いいえ、私あh、あなたがそう決めたというのなら……」

JA「ウィーンガシャン」

ギュゥッ

時田「ああ……JA」

ギュゥゥゥ……

ドサッ

時田「……あっ」






七人「………………………………………………」





………………………………


村長「ああ、ありがとう。旅のお方。

    あの娘?はJAというロボットを恋人だと思い込み、
    
    かくじっけんを行っていたとんでもない奴なのじゃよ。
    
    ドラゴンもそれを案じて、娘?を生贄に差し出せといったとのこと、
    
    誤解は解けたんじゃ。ドラゴンはこれから土地の守り神として一緒に暮らしてくれるそうじゃ
    
    これでこの村は平和になりました。ありがとうございますじゃ」
    
マリ「いえいえ」

ミライ「……これでよかったのかな」

マナ「……」ポン



マナ「……気にすんな!」

ミライ「……」ニコッ



その頃ゼーレぇ

セノイ「……発情させるんじゃなかったのか?」

セマンゲロフ「……そのつもりだったんだがなぁ……」

セノイ「スライム娘の粘液の発情作用も、隕石で蒸発したら意味ないだろうし」

セマンゲロフ「あんだけどでかい呪文使われたらスライムも逃げるわな」

セノイ「本当は小屋の中で濡れ場を見せてチルドレンの欲情を誘うつもりだったんだろう?」

セマンゲロフ「まさか読み込みエラーであんなことになるとはな……」

セノイ「……この作戦……失敗なんじゃないのか?」

セマンゲロフ「……そうかもなぁ……」

サンセノイ「……」




………………

マリ「かくして、一向は山を抜けて……」


1 敵の国の領地へと侵入したのでした(終盤へ

2 敵国の領地のある村で一泊することになるのでした(もうひと悶着

3 その他


マリ「敵の国の領地へと侵入したのでした」

アスカ「……でも、何か、何か足りなくない?」

マナ「物足りなさは勘弁してよ? 初期のゲームだし」

カヲル「いや、そうじゃなくて……途中から大きな何かが欠落しているような」

サクラ「心もとなさというか……」

レイ「……」



六人「……」



アスカ「え、ちょっとまって」

レイ「……六人?」

マリ「ろくって」

カヲル「!? まさか……!?」

マナ「嘘でしょ?」

サクラ「シンジさんが居らん!!??」



カヲル「手分けして探せ! 誰かがかくまっていた場合、どんな手を使ってでも取り戻せ!」

アスカ「生ぬるい! ゲームなんだから ころしてでもうばいとる !」

サクラ「ゲーム内ならコロシにはならんもんなぁ?」ゴキゴキ

マリ「久しぶりに、キレちまったよ……」

マナ「お姫様奪還のチャンス!」

レイ「させない……!」


ドタバタドタバタ

一方その頃

ミライ「……あの、貴方は、どっちなんですか?」

??「……知りたいかい?」

ミライ「ええ、まぁ、それによって、対処は変わってきますし。

    ボクが知ってる加持さんなら、ジョウダンはやめてくださいって言いますし
    
    ゲームの登場人物としてのAIならば、全力で抵抗します」

??「さぁな。君が知ってる俺なのかも知れないし、

    知らない俺なのかもしれない……」
    
ミライ「……その言い方は本物っぽいですけど」

加持「そうだな。だって、ゲームのキャラクターだとしても、ハッキングして入り込んでるとしても

    どちらにしても俺は加持リョウジだ。
    
    君がどう思おうと勝手だがね」
    
ミライ「……14年ぶりの再会がこんなのって、ちょっと、残念です」ジャラリ

加持「手錠はキライかい?」

ミライ「……好きじゃないです」

加持「……それじゃあ、アスカとは上手くやっていけてないんじゃないのか?」

ミライ「……やっぱり、アスカは……」

加持「ドイツ仕込の性癖は恐ろしいぞ?」

ミライ「そんなの、偏見じゃないんですか?」

加持「偏見だが、アスカには素質がある。君も、片鱗くらいは見てるだろう?」

ミライ「ていうか、そういう話じゃないですよ! 加持さんは、その……こんなことしてどういうつもりなんですか?」

加持「……そうだな。俺の今の設定は、『主人公を危機から救った敵国の男』だな

    しかし、お前がアリエヘンの勇者?だって知ったから、拘束してる」
    
ミライ「ああ、そういうことですか」

加持「ストーリー的には、ここで君が説得に成功すれば……

    俺が仲間になるってところだ」
    
ミライ「はぁ……それなら話は早いですね」

加持「ほほう。自信満々だな」

ミライ「ええ……加持さんには、大きな大きな貸しがありますから」

加持「……『ミサトに話す』か」

ミライ「ええ。家庭、壊されたくないでしょう?」

加持「えげつないこと言うねぇ」

ミライ「……」

加持「……だがな、シンジ君」スッ

ミライ「……っ」

加持「家庭を顧みず、君を手に入れたいと思ってしまう、なんてことが、ありえないと思うかい?」


1 加持がホンモノ (ミライ「ジョウダンはそれくらいで結構ですか?」

2 加持がニセモノ (救助に誰か来る(指定

3 加持がニセモノ (抵抗する(結果指定

4 その他


ミライ(……やバイ……このひと、加持さんじゃない……

    AIとグラフィックだけだ……)
    
加持「なぁ、シンジ君……あのときのように……」


レイ「途中でやっすいトラップに引っかかりそうになったけれどそんなことはなかったわ」ズザー

アスカ「なんだか途中に居たモンスターをぶっちぎってやったらレベルがカンストしたわ!」ズザー

カヲル「最終奥義まで覚えてしまったこの有様!」ズザー

サクラ「シンジさんここかぁ!?」ズザー

マナ「シンジ君!」ズザー

マリ「わんこ君!」ズザー


ミライ「みんな!」

加持「ゲッ」

くんずほぐれつ




アスカ「……」

カヲル「……ふぅ、やれやれ」

ミライ「え?」






アスカ「運命の審判を告げる銅鑼にも似て」

カヲル「衝撃をもって世界を揺るがすもの」

ミライ「あ、あの、それって」

アスカ「此方」

カヲル「天光満つる所より」

アスカ「彼方」

カヲル「黄泉の門開くところへ生じて滅ぼさん」

アスカ カヲル「出でよ、神の雷」

ミライ「まって! それって……」

カヲル「これで終わりだよ……シンジ君」

ミライ「何が!?」

アスカ「インディグネィ……」

ミライ「!!!!」











その後、碇シンジの行方を知る者は誰もいなかった。
-fin-
……………………


ヴンダー内 

マリイ「あら、兵器開発そっちのけで何をしていらっしゃるんですか? 赤木博士」

リツコ「……ええ、ちょっと、サイバーテロを未然に防いでるわ」

マリイ「……それって結構重要なことなんじゃありませんこと?」

リツコ「チルドレンがゲームで遊んでる……それに、何処からか介入されてるのよ

   普通のゲームをやってるのにやけにエッチなイベントが盛り込まれている。
   
   そのバグを潰しているだけ」
   
マリイ「エッチなって……別にチルドレンならどんなエロイことになってもいいんじゃなくて?」

リツコ「そうね。あの子達の貞操観念よくわからないし……度外視してもいいんだけど

    しいて言うなら、安価同士が潰しあってるというか……」
    
マリイ「はいぃ?」

リツコ「まぁ、思うようにならないのが、世の中の面白いところよね。

    実に楽しい時間だったわ。今後の参考にもなるし……有意義だったとも言える」
    
マリイ「で、サイバーテロの出所は分かったんですか?

    遊ぶだけじゃなくて仕事もしてくださいな」
    


リツコ「ええ、ゼーレだったわ」



マリイ「……っ 貴方……それを、一人で対処してたんですの!?」

リツコ「ええ。それも、かなり高次元のプログラム攻撃。

    恐らく、天使の仕業なんじゃないかしらね」
    
マリイ「……」

リツコ「報告書まとめるわ。出来上がったら貴方から艦長に持って行って頂戴」

マリイ「……」




マリイ「わかり、ました……」



………………

セノイ「生半可な遊び程度では、跳ね除けられてしまうわけだ」

サンセノイ「そのようだな」

セマンゲロフ「……まぁいい、様子見だ。あくまでな」

セノイ「しかし、やはりリリンの科学は進歩してきているようだ。

    第一始祖民族の科学力にいずれは追いつくのではないか?」
    
セマンゲロフ「そうとも限らんよ。リリン同士で争っている間は、進化は望めん」

セノイ「……そうだな。だが、これだけの成長を遂げたリリンの魂。やはり利用価値がある」

セマンゲロフ「……リリスとアダムの接触。急がなくてはな」

セノイ「ああ……まずはアダムから何とかしなくては……」

サンセノイ「そうだな、何とかしなくては……」

セノイ セマンゲロフ「……」

……………………


……………………


ゲームしてた部屋

アスカ「ちょっと! 聞いてないわよ!」

マナ「だってぇ……私だって名前しか知らないゲームだし……」

アスカ「まさか勇者ポジションが死んだらゲームオーバーだなんて思わないわよ!」



シンジ「雷……怖い……」ガクブル

マリ「よーしよしよし 雷はもうないから安心していいよー」

レイ「……」ナデナデ



サクラ「しっかし、妙なゲームやったなぁ……

    最後のダンジョンでは触手っぽい生物とか人型のやたら息が荒いモンスターとかがおったし……
    
    もしかして、選択肢間違うてたら結構、ヤラシイ目にあってたんとちゃいます?」
    
シンジ「!? そんな、恐ろしいゲームだったの?」ビクビク

マナ「ちょ、私は知らなかったんだって! だって、コレ全年齢向け!」

マリ「そう言いながらぁ、こういうゲームでヤラシイことしようと企んでたんじゃなーいのー?」

レイ「貴方が言えたことじゃないわ」

マリ「んにゃww」



カヲル「……マナさんのせいとは言い切れないよ」

マナ「ああ、カヲル君はフォローしてくれるのね!」

カヲル「うん、まぁ……何らかの干渉があったみたいだ。

    ゲームから出てようやく分かったよ。これは、使徒の力にも似てる」
    
アスカ「……使徒の力……?」

カヲル「……ああ」



六人「………………」



……………………

その後

ラウンジ

シンジ「……」カチャカチャ(コーヒーの用意

レイ「……」(本

アスカ「……」(ゲーム

マリ「……」カチャカチャ(PC

サクラ「……」(雑誌かなんか

マナ「……」(シンジ観察

カヲル「……」




カヲル「……やっぱり、天使の介入だったんじゃないのかな?」

アスカ「……考えないようにしてたのに」グデー……

レイ「……そうね」シュン

マリ「うぅ……ちょっと不安になってきた」オロオロ

サクラ「うちら、なんもされてないんですよね?」ワタワタ

マナ「裏切り者だから処分されるのかな……私……」ゲッソリ


シンジ「まぁ……とりあえず、コーヒー淹れたから飲んでよ」

コトッ  コトッ ……



*****

リツコ「身体的にも、魂としても、問題は見られないわ。

    干渉されたのはゲームの中身だけよ。安心しなさい」
    
*****



マナ「って、赤木博士は言ってたけどさぁ……」ズズッ

アスカ「今後もこういうことがあるかと思うと、不安よね」コクコク

マリ「そうだにゃぁ……なんか、うかつに行動できないってカンジ」フーフー

カヲル「……しかし、妙な感じだね」

レイ「何が?」


カヲル「ゼーレが、年々過激になってきていると聞いているけれど……

    天使のやり方はやけに間接的じゃないかい?
    
    寧ろ、僕は天使が続々やってきて、
    
    14年前のようにいつ出撃になるかわからない緊張感を予想していたんだ。
    
    こういう、まどろっこしいやり方をするなんて思いもしなかったよ」
    
サクラ「それは確かにそうやな……

    天使とやらは、今回はネットワークを通じてウチ等に介入してきただけやったんやろ?」
    
カヲル「……もしかすると、こういう妙な介入が、今後の主な攻撃手段なんじゃないのかな?」

アスカ「それだったら笑い話ね。こんなしょうもない攻撃でどうにかなると思ったら大間違いよ」

レイ「……そうだったら、いいのだけど……」

マリ「んもう……あんまり不安にならないでよ。

   不安は伝染しちゃうんだぞー!」フーフー
   
シンジ「……」

   


カヲル「…………試されているのかもね」

マナ「試す?」

カヲル「ああ……リリンを、品定めしているのかも」

アスカ「……嫌な感じ!」

マリ「そうだねぇ。上から目線ってカンジだニャぁ」

サクラ「んでも、それだけ理知的なら……もしかして和解もありえるんとちゃいます?」

カヲル「……どう、だろうね」



……………………

数十分後

カヲルの部屋

カヲル「……さて、居るんだろう?」

?「ひっさしぶりー!」ガバッ

カヲル「アグレッシブだね、お婆ちゃん」

?「いやぁ、14年ぶりに孫の顔見たしねぇ……って言うかよくいるの分かったね」

カヲル「よくもなにも、噂になってるよ、お婆ちゃんの存在」

?「え?」

カヲル「最近ヴンダーの中に住み着いているんだろう?」

?「??? いや、まぁ、それはさておき……

  なんか面白いことになってるね。チルドレンが天使に目つけられてるんでしょ?」
  
カヲル「そういうことだよ。第一始祖民族は何を考えているんだい?」

?「まぁ、最終目的はやっぱり、進化だと思うよ」

カヲル「それは揺らがないんだね」

?「全くさ」

カヲル「……でも、こういうまどろっこしいことを続けるつもりではあると?」

?「どうしてそう思うの?」

カヲル「様子見にしては、今回は手ごたえがなかったってカンジだろう?

    直接チルドレンに影響したことといえばせいぜいがニセ加持とシンジ君の情事未遂だ」
    
?「そうだね。後はリツコが未然に防いだみたい あと安価」

カヲル「……様子を見たいなら、もっと別なアプローチの仕方を考えるはずだ。

    天使も、第一始祖民族もね」
    
?「そんなところかなぁ。確かに、第一始祖民族の中でも、もう少しリリンを見てみようって言う声は大きいよ」

カヲル「ほう?」

?「リリンが認められれば、もしかしたら……

  この星の生命体を収束してどうのこうのって言うハナシはなくなるかもしれない」

カヲル「……」

?「だから、チルドレンには頑張ってもらわないとね!」

カヲル「……」



カヲル「だ、そうだよ?

    どう思う?」
    


カヲルの通信相手

1 ミサト

2 ゲンドウ

3 シンジ

4 その他


カヲル「聞いているのかい? リリンの王」

ゲンドウ『……』

カヲル「ふふふ、試されてる。弄ばれてるんだってよ。リリンも、僕達も」

ゲンドウ『ああ、そのようだな』

?「ちょww カヲルwww」

カヲル「……さて、リリン代表からのお言葉だ」



ゲンドウ『……第一始祖民族がそこに居ることは分かっている

     そして、昨今の貴様等の動向も察知している』
     
?「……私ぁなんもしてないよー。上の人たちが勝手にやってるだけ」

ゲンドウ『リリン全てのお目付け役が、貴様の役割だろう?

     ゼーレと貴様のつながりはないようだが、第一始祖民族である以上、
     
     貴様とは馴れ合うつもりはない』
     
カヲル「……ふふ、残念ながら、僕もお婆ちゃん離れしなくちゃいけなくなったよ」

?「……そっか」



ゲンドウ『……我々のことを、自らが作り出す新しい生命への『素材』としか考えていない

     傲慢で、命知らずの第一始祖民族に告げる

     
     
     
     我々人類は、貴様等になど屈しない

     
     見逃してもらうつもりもない
     
     徹底的に、貴様等と争う所存だ』

     
          
                    
?「……うっわー……マジか……」


ゲンドウ『この戦いが終わるときは、どちらかが滅びるか、それか貴様等第一始祖民族が、

     地球から跡形もなく消え去るかのどちらかだ』

?「………………」

ゲンドウ『伝えておけ 山の神』

?「………………わかったよ。伝えておく」



スゥゥッ

カヲル「……ふふ、お婆ちゃん消えちゃったね」

ゲンドウ『そうか』

カヲル「さて、第一始祖民族へ啖呵を切った感想はどうだい?」

ゲンドウ『……』

カヲル「……」



ゲンドウ『今まで、何かの手のひらの上で踊っていると……そう感じたことは何度かあったが……

     存外、足元に刃を突き立てるというのは……不安になるものだな』
     


カヲル「王がそれでは民は着いていかないよ?」

ゲンドウ『それもそうだな。

     しかし、戦うという意思は14年間の民の総意だ。第一始祖民族に、屈するつもりはない。
     
     私は…………』
     
カヲル「……?」

ゲンドウ『……俺は、それを実行するだけだ』

カヲル「……ふふ。格好良いじゃないか」



カヲル「ね? シンジ君」

別枠通信会話

シンジ『……父さん』

ゲンドウ『! 渚……!』

カヲル「最新式は便利だねぇ。同時に通話がいくつも開けるなんて……

    おかげさまでお婆ちゃんにばれずに通信を三箇所も開けて、
    
    こちらはとても楽しい気分だったよ」クスクス
    
ユイ『あなた、中々カッコよかったわよ』

シンジ『……少し、見直したよ……父さん』

ゲンドウ『……!』ブツッ

ユイ『あらあら』



ユイ『あの人のフォローに行ってくるわ。渚君、通話読んでくれてありがとね』

カヲル「いえいえ。こちらこそ」

プツン

カヲル「そういうわけだ。14年間の民の総意をぶつけるためにも

    第一始祖民族に関わるすべてをこの星から追い出すか
    
    もしくは、彼等を滅ぼすか……
    
    これからの戦いはそういうことになるね」

シンジ『……うん』

カヲル「ただし、これからも彼等の様子見は続くだろう。

    私生活においても気を引き締めていかないと」
    
シンジ『確かに、そうだね。

    いつ狙われるかわからないんだもの』
    
カヲル「……ふふ、まぁ、それにしても今日は考えすぎて色々疲れたよ」

シンジ『カヲル君も? はは、僕も今日は疲れたよ。

    ゲームのダメージが残ってるんじゃないかってくらいに』
    
カヲル「カンストダメージが残っているとしたら由々しき事態だよww」

シンジ『カヲル君だって協力してたじゃないか!』

カヲル「ふふ、僕だって嫉妬くらいするよ」

………………


シンジ「え、あ、う……//////」

カヲル『ま、そういうわけだ。今日はゆっくりお休み、シンジ君。

    この話は、また明日だ』

シンジ「……はは、うんそうだね。おやすみなさい」

カヲル『ああ、おやすみ』



ピッ




シンジ「……頑張らないと、な」

シンジ(でも、その前に……)





マナ「ねぇねぇシンジ君……女の子なら一緒に寝てても全然問題ないよね?

   今日は夜から朝まで一緒に居たいんだけどだめかなぁ?」
   
シンジ(僕は、この状況をどうやって乗り切ればいいんだろうか……)ジーッ

マナ「?」

シンジ「……はぁぁぁ………………」





前途多難で続く


1 記憶喪失編

2 入れ替わっちゃった編

3 恐怖体験編

4 ゼーレの巨大兵器編

5 最終話



構想としてあるのは以上

次に見たいのはどれか
因みに、最初に5を選んだ場合 その後のこのスレは全てふもっふ的な扱いとなる
寝る


夜 ヴンダー内 ミドリの部屋




ガシャン パリン

ミドリ「ひっ!?」



ミドリ「な、何……?」

ミドリ「……ちょ、コップ……ひとりでに割れるとかwww ほ、ホラー、だし……」


ガタ  ゴト ズズズズズ……


ミドリ「いやああぁぁぁ!?」




ミドリ「…………え、えぇ? 何の音……?」

ミドリ(廊下から、聞こえてくる

    何かを引きずっているような音……)
    
ミドリ「……ヒデキ……ヒデキぃ……」

ミドリ(電話……、こういうときは電話する。話をして気を紛らわせるのが一番……!)

ピッピ……

prrrrrr



ミドリ「………………もう!!」

ミドリ(何ででないのよぉぉぉ!!)


















コンコン





ミドリ(……ノック……音……

    さっきの引きずるような音は廊下から聞こえてきた……

    
    もう消灯時間過ぎてるし! 誰!? 

    ……って)



    
ミドリ「……」ホッ

ミドリ(こんな時間に来るって言ったらヒデキくらいじゃん……権限的にも場所的にも

    なんだ、それなら話は早いもんね。
    
    電話出なかったこととっちめてやる)
    
ピッ



ミドリ(と、そこで……

    ドアをひらこうとした瞬間に、気付いた)

    
    
    


    
    
ミドリ(電話した瞬間……どうしてドアの向こうで着信音の一つもならなかったのだろう


    こんなに、静かなのに……)






ミドリ(……ドアが開いた瞬間、私は

    相手の様子を確認しなかったことを、心底後悔することになる)

    
    
    
ミドリ「っ……!!!     きゃあああああああああああああ!!!!!」














恐怖体験編






ヒデキ「まぁ、そこで外に立ってたのは、

    プラモの塗装で失敗して真っ赤に染まってた俺だったんだよ」
   
トウジ「ほぁー……部屋に携帯おきっぱやったら携帯ならへんもんなぁ。

    しかし、そらミドリもびっくらこいたやろ」

ヒデキ「いやそれが、ミドリそういうの全然ダメだからよ。腰抜かしちゃってんの」

ミドリ「っせーな赤カビ!! お前のモジャモジャ除菌するぞ!!」

トウジ「おーこわこわ! ワシは幽霊や心霊現象よりも怒った女が一番怖いで」

ヒデキ「ああ、それは同感だな」

ミドリ「怒らせてんのはあんたらでしょ! いいからさっさと散れ散れ!!」

トウジ「はーいはいはい。今日はシンクロテストやからさかいにの。

    データ計測の方たのんます〜」
    
マヤ「はいはい」



シンジ「久しぶりだなぁ、シンクロテスト」

アスカ「凍結入る前も結構時間空いてたものね」

レイ「……」

サクラ「これでお兄ちゃんより数字出さんと、14年間眠ってた意味がのうなってまうやんなぁw」

マヤ「そんな風に考えないで、普通のテストだと思って受けてね。

   気持ちが乱れてるとその数字まで下がっちゃうわよ」
   
サクラ「わーかってますって!」

マヤ「あぁ、後シンジ君は……」

ミライ「ええ、二人で、ですよね」

マヤ「ええ、お願いね」



カヲル「ところで、ぶっちゃけると、僕はいらないと思うんだけど?」

マヤ「……まぁ、そう、よね」

アスカ「はぁ? 何でよ?」

マヤ「いや、カヲル君は、ほら」

カヲル「使徒だからね」

アスカ「……あー……そうだったわね」

カヲル「あれ? 割と僕のアイデンティティーそこにあると思ってたんだけど」

サクラ「いや、渚さんのアイデンティティーは別やと思います」

レイ「……」コクコク

カヲル「……言わんとしていることはよくわかったよ……」



マリ「………………」

シンジ「マリ?」

マリ「んぇぁ!? あぁ、うん。シンクロテストだよね」

シンジ「……どうしたの?」

マリ「……あー……うん。 さっきの話、怖いなーって」

シンジ「あぁ、そうだったね」

マリ「やっぱ苦手だよー……心霊的ななにがしは……

   私が夜そういう目にあったらさ、わんこ君、一緒に寝てもらっていい?」
   
シンジ「え、あぁ、うん、いいけど」

レイ「………………」ジーッ

シンジ「?」

レイ「……私もお化け怖い」

シンジ「……いや、それはちょっとムリがある……」

カヲル「シンジ君、僕も僕も」

シンジ「……ん、ん〜?」

サクラ「ウチもウチも」

シンジ「……」

アスカ「……」ジトォー

ミライ「……」




アスカ「やらないわよ!!!」

マヤ「……クスッ」



……………………



ターゲット

1 虫と雷がトラウマのシンジ

2 ビックリ系ホラーがダメなアスカ

3 レイ(怖いもの指定

4 孤独が怖いサクラ

5 心霊系に弱いマリ

6 猫がムリ カヲル

7 その他

  ∧∧ ∩
 ( ´∀`)/ ∧∧ ∩

⊂   ノ  ( ´∀`)/
 (つ ノ  ⊂   ノ  ∧∧ ∩
  (ノ    (つ ノ  ( ´∀`)/
        (ノ   ⊂   ノ
             (つ ノ  ∧∧ ∩
             (ノ  ( ´∀`)/

                _| つ/ヽ-、_
              / └-(____/
               ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

                  <⌒/ヽ___
                /<_/____/
                 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


夜 シンジの部屋の前

アスカ「……バーカシーンジー」

シンジ「? なに?」

シュゥン

アスカ「アスカ様が遊びに来てやったわよ」

シンジ「……ふふ、いらっしゃい」

シュゥン



アスカ「ふぅん。また小説かいてたんだ」

シンジ「あぁあっ あんまり見ないでよっ」ガサゴソ

アスカ「いーじゃない。書きあがったら読んであげるわよ。

    だから漢字少なめでかきなさいよ」
    
シンジ「それじゃあ読みにくいよ……」

アスカ「私にとっては漢字があるだけでも読みにくいのよ! 

    翻訳しなさい翻訳!」
    
シンジ「……翻訳、かぁ……」スッ

アスカ「エキサイト翻訳でググるのはやめなさい」



………………




アスカ「……♪」スリスリ

シンジ「……アスカってさ。膝枕好きだよね」

アスカ「そうね。バカシンジの男っぽくないやーらかい太もも好きかも」ムニムニ

シンジ「じゃあ、僕が成長して体が硬くなったらもうアスカを寝かせてあげられなくなるのかな?」クスクス

アスカ「それはないわね。アンタは一生このまんまよ」

シンジ「えー……?」

アスカ「私だってあと20年くらい見た目変わんないらしいから……アンタも変わるな」

シンジ「……んー……でも、僕だってもう少し男らしく……」

アスカ「いいのよ、あんたは今のままでも。

    まぁ、男らしくなったらなったで、見捨てたりしないから安心しなさい」
    
シンジ「ん、うん」

アスカ「……」

シンジ「……」

アスカ「……」

シンジ「……」

アスカ「……ちいさくなーれー」ナデナデ

シンジ「や、やめてよ……」


……



アスカ「ん、シンジ。五巻とって」

シンジ「あ」



ッカシャーーン!




アスカ「っ!?」ビクッ

シンジ「ごめん、グラス落としちゃった」

アスカ「……気をつけなさいよね」

シンジ「って……うわぁ、ステンレスのグラスなのに……割れちゃった」

アスカ「え……」

シンジ「……」

アスカ「……」

シンジ「こんなこともあるんだね。とりあえず替えてくるよ。

    アスカの分もコーヒー淹れてくるけど」
    

1 アスカ「一緒に行く」

2 アスカ「んー、代わりの枕と五巻を要求する」

3 その他


アスカ「一番いいのを頼む」

シンジ「あはは、分かったよ」

………………

ラウンジ

シンジ「……あれ、リツコさん?」

リツコ「あら、こんばんは」

シンジ「こんばんは。 豆挽いてたんですか?」

リツコ「ええ。ちょっとね」

シンジ「僕もコーヒー用意しに来たんですよ。

    なんか、インスタントじゃなくて豆から作るのって、大人って感じですね」
    
リツコ「ふふ、貴方が言ってなかったら茶化しているように聞こえるわ

    なんだったら貴方の分も淹れましょうか?」

シンジ「いいんですか?」

リツコ「ええ、お友達の分も一緒に」

シンジ「あ、はい。それじゃあ、お願いします」

リツコ「……因みに、これの予備知識なんてないわよね?」ガサッ

コピルアック「よう」

シンジ「え、はい。初めて見ました」

リツコ「……ならいいわ」

リツコ(子供は知らないほうが良いハナシよね。製法について話したらマヤは飲んでくれなくなったし……)


……………………

……………………



アスカ「……遅いなぁ」

聖典「……」

アスカ(……早く戻ってこないかなー)パタパタ

ワンダースワン「……」

アスカ「……あ、電池切れた。

    あーもう、シンジの奴が戻ってきたらどうしてやろうかな〜?」
    
ポフン





カシャン


アスカ「!?」ビクン



アスカ「……シンジ?」

アスカ(今の、さっきのグラスの音よね?
    
    どこから?)
    


アスカ「……」

シュゥン

アスカ(……廊下には……誰も居ないわね)

シュゥン




カシャン

アスカ「っ!?」ビクン



アスカ(また?……何、なんなの?)

アスカ「!」

アスカ(まさか、クローゼットに誰か隠れてるんじゃ……マナとかそういうの好きそうよね)

アスカ「……」

アスカ(それだったら話は早いわ。見つけてとっちめれば良いだけだもの)


キィィ……


アスカ「………………」

アスカ(居ない……わね)

キィィ……



アスカ「……はあぁ……」

ポフン

アスカ(……なんだろ……なんか、静か過ぎて……怖い

    早くバカシンジ帰ってこないかな……)

    
    

コンコン

アスカ「!」



アスカ「シンジ?」

シーン

アスカ「……ああ、両手ふさがってるのね。今開けたげるわよ」

シュゥン






アスカ「……」

アスカ(誰も居ない……)



シーン



アスカ「……ったくもう! 誰よ、こんないたずらするのは!!」

シュゥン

アスカ「…………きっと、コネ眼鏡だわ……それかバ関西ね。

    そうよ、そうに、決まってる」
    
アスカ(……そうじゃないと、嫌)











ゴンゴン

アスカ「ひぃっ!?」



アスカ「……だ、誰なのよ!!」

ゴンゴン

アスカ「ひぅっ!?」ビクン



アスカ「なんなのよぉ……誰か居るなら勝手に入ってきなさいよ……」

ゴンゴンゴンゴン

アスカ「……うぅぅぅぅぅぅぅ……」ブルブル





1 開ける

2 黙ってる

3 布団にもぐる

4 その他


アスカ「……開けるわよ。開ければいいんでしょ!?」

スタスタスタ

アスカ(どうせコネ眼鏡が居るに決まってる……!

    あのバカ、自分がこういうの苦手なくせに!!
    
    人のこと驚かして楽しんでやがるのね!!)
    
シュゥン



アスカ「…………っ」

ササッ



アスカ(……何、今の……何か……居た……?)



アスカ「……」

*****
ユイ「それだけじゃなく、既に色々な噂もあるから……
   
   ふふ、こういうの、貴方たちは面白がりそうよね」
   
レイ「……噂?」



ユイ「……出るらしいわよ? 幽霊」

*****


アスカ「ばかばかしい……」

シュゥン

アスカ「ばかばかしい!!」

ポフン

アスカ(幽霊なんて居るわけないじゃない

    バカシンジが来るまでイヤホンしてゲームでもしてよ。
    
    もう音なんて聞きたくない……)
    
ピュイーン♪

ブツッ

アスカ(……そういえば、電池切れてたんだった)





アスカ(と、その時

    真っ暗になった画面に反射する自分の姿が見えた。
    
    その顔は、どこか青ざめているようにも見え、目尻には涙が浮かんでいる。
    
    ……問題は、その顔の隣に写っていたモノだ)
    


アスカ(私の後ろに……見知らぬ人影がある。

    それを理解した瞬間、私の理性は崩壊した)

    
    
    
………………


シンジ(……やたら芳しいコーヒーだなぁ。もしかして、結構高いやつなのかな……)



アスカ「キャアアアアアアアアアァァァァァァァア!!!!!」

シンジ「! アスカ!?」




廊下の花瓶近くに置いていかれたコーヒー「解せぬ」

…………

シンジの部屋

シュゥン

シンジ「アスカ!?」

アスカ「……っ!」ガバッ

ギュウゥゥ

シンジ「どうしたの、アスカ」

アスカ「う、うぅぅぅぅっぅぅぅ……」ポロポロ

シンジ「……何かあったの?」

アスカ「わかんない! わかんないわよ……とにかく、今はここに居たくない……」

シンジ「……ど、どうしちゃったのさ。アスカ……落ち着いて」

アスカ「うぇぇぇぇぇぇん……」ポロポロ

シンジ「ん……んー……」ナデナデ



シンジ(どうしたものか……)



1 とりあえずここで話を聞く (継続

2 アスカの部屋で話を聞く (一旦終了 ターゲット移行

3 ラウンジへ (事情を聞きながらりっちゃんに解決策打診」

4 その他



シンジ「とりあえず、ラウンジ行こうか」

アスカ「……うん」

シンジ「……」

……

シンジ「アスカ……歩きにくいよ」

アスカ「……」

シンジ「アスカってば……」

アスカ「……だれも、いない?」

シンジ「誰もいないよ。大丈夫だから。

    ああ、そうだ。リツコさんに淹れてもらったコーヒー……」
    


シンジ「……?」

シンジ(コーヒーが、冷たい……)



………………

………………



ラウンジ

リツコ「? あら……」

シンジ「どうも……」

リツコ「……素敵なアクセサリーね」

シンジ「……まぁ、ええ」

アスカ「………………」

リツコ「イチャイチャしたいなら自分の部屋で十分だと思うのだけれど?」

シンジ「そんなんじゃありませんよ。あの実は……」


アスカ「…………! そうよ、リツコさんなら……さっきの現象を否定してくれるはずよ

    オカルトなんてナンセンスって言いそうな人だもん!
    
    そうですよね!?」
    
リツコ「……どうしちゃったの? アスカ」

シンジ「僕にも、さっぱり」



カクカクシカジカ



アスカ「見間違いなんかじゃないわ……あの部屋に、画面に反射して写ってたの……」

シンジ「……」

リツコ「……」



1 リツコ「ば、ば、ばかばかしい……お、お、オカルトなんて、ああああありえないわ」(役立たず

2 リツコ「……浮遊している魂が原因かしら……」(魂とかそういう話

3 リツコ「オカルトは、オカルトに詳しい人に聞くべきね。私としてはなんとも言えない」(役立たず?

4 その他


リツコ「盛り塩」

シンジ「……え?」

リツコ「部屋の北東に盛り塩をするべきね」

アスカ「……」

リツコ「恐らく、現象から察するにただ存在を気付いてほしいだけ。害はない類の存在だわ

    ヴンダーが今停泊している位置が、霊的存在の通り道を
    
    上手い具合に封鎖してしまっていることが原因と考えられる。
    
    彼等はただ道に迷っているだけなのよ」
    
シンジ アスカ「……」ポカーン

リツコ「その件について停泊位置の異動を検討してもらっているから、もう少しの間続けると良いわ。

    不安なら、シンジ君以外の部屋にもそうしておくといいわね
    
    この部屋は道筋ではないことを知れば、向こうも安心して元の道に戻れるから」
    


アスカ「……へぇ」

シンジ「そう、なんですか」

リツコ「ふふ……意外だったかしら?」

アスカ「……はい。もっと、スパッと切り捨てられるかと……あ、あの、もしかしてリツコさんも……?」

リツコ「ええ。オカルトは怖いわ。幽霊なんててんでダメね」

アスカ「……」ホッ

リツコ「でも、苦手だと思って忌避すればするほど、対処仕切れずに後手に回ることになる。

    いっそ、幽霊の類は居るものと考えて、できることを試してみることが、苦手の克服だと思うわよ」
    
アスカ「……克服……」

リツコ「そういえば、誰か仕込みで厨房に残ってる人が居るみたいだから、彼から塩を貰えば良いわ

    一週間が交換の目安だけど……もし湿っていたらすぐに取り替えたほうが良いわ」
    
アスカ「……はい、分かりました」


部屋が防音だって事忘れてた
ユイさんの嘘つき

………………


アスカの部屋

アスカ「これで、よし」

盛り塩「らめぇぇこぼれちゃうううう」

シンジ「アスカ、……そんなに盛らなくても」

アスカ「こっちじゃありませんよって事を露骨に示してるのよ。

    いきなり現れたりしたらもう自分の部屋にも要られなくなるんだからね」
    
シンジ「……ていうか、じゃあやっぱり僕の部屋には、居たってことなのかな?」

アスカ「……そう、なんじゃないの?」

シンジ「ん……」ブルッ



アスカ「……」

シンジ「……」

アスカ「別に……泊まってってもいいわよ」

シンジ「あ、ありがと……」



………………

翌朝

マリ「……んで? 昨夜は何があったのさ」

アスカ「はぁ? な、なんでもないわよ。 夜のことは詮索しない約束でしょ」

レイ「……そういう問題ではないわ」

カヲル「そうだよ。悲鳴が聞こえたから、様子見しながらシンジ君の部屋に行っても誰もいないしさ」

サクラ「ラウンジに行ったのをウチが見かけてたからよかったようなものの、

    一歩まちごうたら失踪事件やで」
    
シンジ「あはは……あれは……」



1 説明する (アスカプンスコ ターゲット指定

2 ごまかす (次の被害者はマリ

3 その他


シンジ「……」

アスカ「……」ジーッ

シンジ「あれは、ミライの悲鳴だよ……虫が……ね……」

カヲル「ほうほう」ニヤニヤ

マリ「へぇへぇ」ニヤニヤ

サクラ「ふむふむ」ニヤニヤ

レイ「……」クスッ

アスカ「……ったく……」






………………




マリ「バカシンジ 入るわよ」

シュゥン

シンジ「70点」

マリ「あっれぇ? この間より下がっちゃった」

シンジ「ていうか、この間のが一番似てたかもね」

マリ「遺伝子的には近いはずなんだけどにゃー?」


シンジ「ん、遊びに来たの?」

マリ「マリさんはスキンシップを要望しています……が!

   今日は寧ろわんこ君に手伝ってもらいたいことがあるので、私の部屋まで来てよ」
   
シンジ「うん、わかったよ」

マリ「さぁ、書きかけの小説を早くしまうのだ。それともここで朗読されたいか!?」シュバッ

シンジ「うわあっ! やめてよぉ!」

マリ「だがしかし、小説を狙うこの手はフェイク! 本命はわんこ君のこの柔肌!!」ムニムニ

シンジ「あははっ! ちょ、やめ、くすぐったいよ!」

マリ「シャツの下はノーブラかい? やらしーやつめ!」

シンジ「今は男だよ……って、ちょ! 服のなか……!」

マリ「よいではないかーよいではないかー」

シンジ「っ!」



………………

………………

数分後 マリの部屋

シンジ(おもいっきりもみくちゃにされちゃった……)

マリ「というわけで、要望してたパソコンが届いたわけなんだけど、

  セットアップとかやるから手伝ってー」
  
シンジ「ああ、うん。分かったよ」

ゴソゴソ

マリ「んにゃ、って……マニュアルがないwww」

シンジ「えぇぇ」

マリ「ディスクもないwww ちょっと、配達の方に確認してくる。これじゃセットアップもクソもないよー」






1 マリが行く

2 シンジが行く

3 今届く

4 二人で確認しに行く

5 その他


コンコン

シンジ「……!」ビクッ

マリ「はいはーい?」

誰か「すみません。配達の方でミスがあったみたいで、セットアップのディスクをお持ちしました」

シンジ(なんか、昨日の話を聞いてからノックにビックリする……)

マリ「はいよっと、お仕事ごくろーさん。そこおいといてー」

シュゥン サッ シュゥン

マリ「というわけで、届いたし問題なーし」

シンジ「じゃ、起動しようか」



カチッ ヴゥン

シンジ「……それにしても、14年経ってもパソコンの形はあんまり変わらないね」

マリ「んー、タブレットPCがあるにはあるんだけど……

   キーボード付いてないとしっくり来ないからやっぱりノートパソコンにしてもらったんだよ」
   
シンジ「なるほど」

マリ「んじゃ、ディスク突っ込んでー」

ウィーン

マリ「……で、入力するもんしたら暇になるわけで」

シンジ「ん、そうだね。初期インストールって時間かかるし……」

マリ「あ、つーかマニュアルはないんだ! 不親切だなあ」

シンジ「そう、みたいだね」



カリカリカリカリ シュイーン

シンジ「? お、早い」

マリ「え? もうセットアップ終わったの?」

シンジ「そう、みたいだね」

マリ「さっすがー! 新品は仕事早いなぁ」

シンジ「……ふぅん。ネットワークの設定も、勝手にやってくれてるね」

マリ「その辺も省略省略」



マリ「入れたいソフトは大体これでオッケーかなー。
   
   仕様も根本的には14年前から変わってないし、
   
   これならわんこ君がいつパソコン導入しても、私が教えて上げられるよん」
   
シンジ「ん、そうだね。そのときはマリに教えてもらうことにするよ」

マリ「ああ、まぁわんこ君が自分のパソコン持たなくても私の部屋に来ればいつでも使わせたげるけどね」

シンジ「14年前のタブレットじゃできることも少ないしね……」

マリ「そうそう。んじゃ、早速エロ動画でも探すかー」

シンジ「ちょっ!」

マリ「ニシシww」



………………

数分後

マリ「14年でサブカルチャーも変化してるねぇ……」カチカチ

シンジ「そうだね。やっぱり、浦島太郎気分はぬぐえないや」

マリ「……ん、何だコレ」



1 サムネ一本釣りの呪いのビデオ

2 あなたは:|好きですか?

3 エラー

4 その他


シンジ「……ニュージェネ事件?」

マリ「うえ、なに。なんか怖い話?」

シンジ「……不可解な事件だって」



第一の事件「集団ダイブ」

マリ「ちょ」

シンジ「マリ……見るの?」

マリ「ストップストップ、見ない見ない……っていうか、クリックもしてないのに再生開始とか……」

シンジ「……なに、この人たち……これ、合成だよね?」

マリ「……落ちた……」

シンジ マリ「……え」



シンジ マリ「………………」

シンジ「こういう動画は、見ないほうがいいよ」

マリ「いや、違うんだってわんこ君……

   私、見ようとしたわけじゃない」
   
シンジ「……」

マリ「ちょ、信じてよ!」

シンジ「あ、違う。疑ってるんじゃなくて……」

マリ「え?」

シンジ「……パソコン」

マリ「……!」



第二の事件「妊娠男」

マリ「!!?」



1 ノートPC閉じる

2 もうムリ怖い。わんこ君助けて

3 なぜか目が離せない

4 その他


マリ「……」ジーッ

シンジ「……マリ?」

マリ「……」ジーッ

シンジ「……マリ、見ないほうがいいよ」

マリ「見たくない、よ……」

シンジ「……え」

マリ「見たくないのに……」ジーッ

シンジ「……!」

シンジ(パソコンの動画では、男性が生きたまま惨殺されて……

    そして……形容しがたいおぞましい行為が繰り広げられている)
    
シンジ(正直マリがこういうの好きだとは思わない。

    それに、マリ自身、どこか様子がおかしい)
    


1 塩を持ってくる (派生

2 パソコン閉じる (マリ 一時的狂気

3 ディスクを取り出す (終了

4 マリの目を閉じさせる (マリ 不定の狂気へ

5 その他


マリ「うぅぅ……うぁぁああ……」プルプル

シンジ「……マリ!?」

マリ「ックシュン!」



バチン



シンジ「!?」

マリ「! あ、動画消して! ページ変えて!!」クルッ

シンジ「へ?」

マリ「早く消してよぉ……」プルプル

シンジ「あ、うん。分かったよ」

カチッカチッ



マリ「……ふー……ふー……」プルプル

シンジ「マリ、大丈夫? 具合悪いの?」

マリ「……わっかんない……

   全然わかんないけど……」
   
シンジ「……あの、マリは、あの動画見たいなんて思ってなかったよね?

    でも……勝手に動画が再生されて……」
    
マリ「うん……」

シンジ「………………」

マリ「……見たくないって、思ったのに……体が動かなくて……

  しかも、なんか変なんだよ。
  
  視界が……その、なんていうか……」
  
シンジ「……」

マリ「……ゴメン、なんでもない」

シンジ「……いいよ、言ってみて」

マリ「……信じてくれる?」

シンジ「うん。大丈夫。言ってみて」

マリ「……」




マリ「……モニターの画面が、視界いっぱいに埋まってた……

   まるで、脳に直接見せられてるみたいな……カンジで……」

   
   
   

シンジ「…………」



コンコン

マリ「ぎゃあああ!?!!?」ビクン!

ゴンッ!

シンジ「いてっ!」

マリ「ふぁ! ゴメンわんこ君!」

シンジ「う、うん、いいよいいよ。それより誰か来たみたいだね」



マリ「あ、うん」

誰か「すみませーん。お届けモノです」

マリ「え? 私ほかにはなんも注文してないけど……」

シュゥン




誰か「いや、パソコンのセットアップディスクとマニュアルのほう、手違いで届けられてなかったんですよ」




マリ シンジ「……」

誰か「すみませんでした。ディスクとマニュアル、こちらのほうになります」スッ

マリ「……え、あ……うん」

誰か「失礼しましたー」

シュゥン


シンジ「……じゃ、じゃあ、さっきのディスクって」ゴクリ

マリ「……きっと、別なディスクだったんだよ……手違いの手違いに決まってんでしょ」

シンジ「……そう、だね。

    じゃあ、ディスク取り出して、返品しようか」
    
ウィーン




マリ「!!??」



シンジ(粉々に砕け散ったディスクが、そこにあった。

     さっきの バチン ッて音は、その音だったのかな?
     
     恐らく、この様子ではこのパソコンのディスク読み込み機能は期待できないだろう。

     
     

     そして、そのディスクの破片には……
     
     その目 だれの目 と、書かれていた)
     


マリ「……っく……うぅぅ……もう、ムリ……わんこ君、怖い……こわいよぉ……」ポロポロ

ギュゥゥッ

シンジ「……」



シンジ(マリの視界の異変

    その目 だれの目
    
    砕け散ったディスク

    
    
    
    何らかの陰謀を予測するには、十分すぎる素材だった)





……………………    

……………………    
    
    
    

後日

リツコ「……その目、だれの目……ねぇ」

シンジ「……何か、分かりますか?」

マリ「……私、どうかなっちゃったのかな……」

リツコ「……とりあえずマリには、何の異常も見られないわ。

    身体的、魂的にも安定してる
    
    目と脳は特にチェックを厳しく行ったけど、正常よ。問題ない」
    
マリ「よかった……」

リツコ「さて、問題のディスクとやらだけど、残念ながらこっちは何も分からなかったわ」

シンジ「……そう、ですか」

リツコ「どういう処理がされたのか、データの片鱗すら読み取れないほど激しく破損してる

    元々、こういう仕組みで作られたかのようにね」
    
シンジ「……ディスクが、どうしてマリの部屋に送られてきたのかは……?」

リツコ「全て不明。

    配達班の記録にも、マリの部屋にディスクを届けたのは一回だけと書かれているし、
    
    何人もの証言から裏づけが取れている」
    
マリ「……っ」

シンジ「……」

リツコ「これも、霊的ななにがしかしら? しかし、それにしては手口が俗っぽいわね」

マリイ「……」

リツコ「心当たりあるみたいね。そちらの厨二病患者さんは」

マリイ「人聞きの悪いことを言って人を惑わせるのはおやめくださいな、赤木博士」

リツコ「……この目 だれの目って、貴方が以前見ていたアニメーションのセリフよね?」

マリイ「確かにそうですけど、私児戯には興味ございませんの。

    ですから私を疑っても何にもなりませんことよ?」
    
リツコ「ええ。アニメのセリフであることさえ分かればそれで良いわ。

    疑う相手は別に居るから」
    
シンジ「! 心当たりが?」

リツコ「さぁ、どうかしら……後で結果だけ伝えるわ」

マリ「お願いします……」

リツコ(かなり堪えているみたいね)


………………



ネネ「あら……赤木博士。ごきげんよう」

リツコ「ええ、ごきげんよう。早速なのだけど、アラエルと話せるかしら?」

アラエル『おひさし ぶり です 赤木博士』

リツコ「……ええ、久しぶりね」

アラエル『本日は どういった ご用件で』

リツコ「イロウルに確認を取って頂戴。

    貴方、最近何かした?」
    
アラエル『……いえ、何もしてないそうですが』

リツコ「……その目 だれの目」

アラエル『カオスヘッド ッて言ってます』

リツコ「知ってはいるみたいね。

    昨日、マリがそのネタを利用した嫌がらせに遭遇したわ。
    
    しかもただの嫌がらせというよりは、神経を支配するタイプのプログラムまで組み込まれていた。
    
    これは、イロウルの犯行ではないのね?」
    
ネネ「そんな……っ!

   イロウルさんは……性格は悪いですが……犯罪だなんて……」
   
アラエル『性格の 悪い イロウルも やってない と』

リツコ「そう……分かったわ。疑ってごめんなさい。

    優秀な存在出なければできないことだもの。真っ先に疑ってしまったわ……
    
    本当にごめなさい」

アラエル『きにすんなよ と イロウルが』

リツコ「ありがとう」

リツコ(イロウルの仕業ではない……となると、天使側の介入なのかしら……?

    それとも、まさか……)

    
    


リツコ(……残念……行き詰ったわ

    相談相手が必要ね)





1 マヤ(カヲル編へ突入

2 ミサト(サクラ編へ突入

3 レイ(形勢逆転編へ突入 ※カヲル サクラ編カット

4 その他



リツコ「……悠長なことはしていられないわね」

コツコツコツ

…………



コンコン

リツコ「……レイ、居る?」

シュゥン

レイ「赤木博士?」





ぶっちゃけた話 レイとリツコのスタンス

1 普段は仲良くしてるけど実はお互い苦手

2 普段は仲良くしてるけど実はお互いもっと親愛の情を持っている

3 普段は仲良くしてるけど実はお互い憎悪

4 その他


レイ「……」キョロキョロ

リツコ「……私だけよ」

レイ「……」グイグイ

リツコ「はいはい」クスクス

シュゥン

レイ「……」ガバッ

ギュゥゥ

レイ「……こうするの、久しぶり」

リツコ「……そうね。二人きりになるのは久しぶりね」ナデナデ

レイ「最近は、リツコさん。メンテナンスしてくれなくなったから」

リツコ「ふふ、お母さん離れしなくちゃダメよ?」

レイ「……」

リツコ「もう中学生なんだから……」

レイ「……この体は、まだそんなに生きていないもの」

リツコ「魂だけならずっと年上なのにね」クスクス

レイ「……」ムギュゥッ



レイ「リツコさん。伊吹さんとは……?」

リツコ「順調よ。14年間、よい関係を続けてるわ」

レイ「……それなら、よかった」

リツコ「そういう割には熱烈な歓迎だったと思うのだけれど?」

レイ「……」

リツコ「お母さん代わりの私が、マヤに取られたかと思った?」

レイ「……別に、そんなことはないわ。
   
   私には碇君が居るもの」
   
リツコ「ふふ、それもそうだけど、私が貴方を娘のように思っていることは、マヤも承知してくれているわよ」

レイ「……でも、私はあの人、少し苦手……」

リツコ「あらそう? 良い子よ?」

レイ「良い人、だけど、時々視線が怖い」

リツコ「………………んっんー……そう」




リツコ「あ、そうじゃなくてねレイ。実は用事があって来たのよ」

レイ「何?」

リツコ「……あなた、ホラーとか、心霊系統詳しかったわよね?」

レイ「ええ」

リツコ「……ちょっと、手伝ってほしいことがあるのよ」

レイ「?」

リツコ「何か、最近変わったこととかない?」

レイ「……七不思議の検証は順調」

リツコ「ヴンダー七不思議ね……まぁ、それに関することなのだけど」

レイ「!」

リツコ「ええ……最近、アスカとマリに立て続けに影響が出始めているのよ」

レイ「……」

リツコ「……それで、その。悪いんだけど……艦内の、御祓いをやってもらいたくて」

レイ「……」シュン

リツコ「そうね。七不思議の検証をするのも、貴方の楽しみかもしれないけれど……

    チルドレンに影響が出る可能性もあった事件が起こっては……ね?
    
    それに、貴方が御祓いをしてあげることで、
    
    穏便に霊的存在を導いてあげることができると思うの」
    
レイ「……そう、ね」

リツコ「……もうすぐヴンダーも異動するけれど、その間だけでも何とかしてもらえないかしら?」

レイ「……分かったわ。このままだと、よくないものね」

リツコ「ありがとう」

レイ「……でも、もう少し検証してみたかった……

   猫又とか……」
   
リツコ「……猫又……」ソワソワ

レイ「……」

リツコ「……」

レイ「御祓いする?」

リツコ「……え、えぇ、お願いするわ」

レイ「……明日から、やってみる」


一方ゼーレぇ

セノイ「……霊道を動かして、恐怖体験による反応をうかがってみたが……」

セマンゲロフ「恐怖というのはリリンに対して効果的だな。

       精神的に成熟していないせいか、すぐに平常な心が乱されてしまう」
       


セマンゲロフ「そこそこ上出来だな。カヲルに精神攻撃を仕掛けるタイミングがなかったのは惜しかったが……」

セノイ「使徒の魂相手に、恐怖を煽ることが効果的かね?」

セマンゲロフ「やってみないことにはわからんだろう?」

セノイ「しかし、リリスが、あそこまで心霊的な部分に通じているとは思わなかったな」

セマンゲロフ「普通に、霊道を元に戻されてしまった。普通に」

セノイ「……しかも、他のリリンにもできないわけではないようだ。

    世界の一部には、霊道を操作できたり、心霊的な存在と会話できるものが居るらしい」
    
セマンゲロフ「……そういう面では、第一始祖民族と同じ進化をたどっているのか?」

セノイ「かもしれん。第一始祖民族の過去と似てはいるが……

    全体を通して見るとリリンは合理性に欠けている。やはり、足りない生物だろう」

    
        
            
                    
セマンゲロフ「しかし、あのディスクの件はなんだったのだ?」


セノイ「ああ、それだけは分からん サンセノイ……何か?」

サンセノイ「……わからん」

セノイ「……だそうだ」

セマンゲロフ「……」

サンセノイ「……」

セノイ「……」

三「怖っ……」



…………………………

……………

……






その目だれの目



男「ん? 今なんか言ったか?」

女「なんもー?」

男「……気のせいか……

  って、あー、女! こんなところにゲームのディスク入れとくなよー」
  
女「はぁ? 知らないよー?」

男「何だよこのゲーム……うわ、書き込み面に文字書いてある、凝ってるなぁ……

  何々?」

  
  
  
その目だれの目




男「……」

女「なにそれ、キモッ」

男「カオスヘッドのネタじゃん。見てみようぜ」

ウィーン

女「ちょっと、怖いのとか勘弁だからね」

男「だーいじょうぶだって、見たくなければ見なけりゃいいし。俺は見るけど」

女「……」ジーッ

男「集中してんじゃんwww」

女「……」ジーッ

男「……ガン見かよ……怖ぇな」

女「……」ジーッ

男「……お、おい?」

女「……」ジーッ

女「……」ジーッ

女「……」ジーッ

女「……」ジーッ

女「……」ジーッ





今見ているものは、本当の貴方の目で捉えている映像ですか?

その目は 貴方が 動かせていますか?

その目 だれの目?

恐怖体験編 END

次のお話

1 記憶喪失編

2 入れ替わっちゃった編



4 ゼーレの巨大兵器編

5 最終話

珍しく安価で >>290

 最終話

ある日



セノイ「もう十分だ」

セノイ「……リリスとアダムの融合の可能性、今ここで確かめる」

セノイ「まずは、どんな形でも良い。

    あの不安定な思春期の有力者に……現実を教えてくるのだ」
    
セノイ「サンセノイ」

サンセノイ「……ん」





…………………………



ヴンダー 司令室

ケンスケ「お久しぶりです。艦長」

ミサト「! ケンスケ君!? 無事だったのね」

ケンスケ「……ええ、まぁ、命からがら」

ミサト「……」

ケンスケ「報告を先にします。

     やはりゼーレは、ユーロを利用して作戦展開していたようです。
     
     目星が付いてからというもの、俺も加持先生もマークが強くなり、
     
     連絡できませんでした」
     
ミサト「そうだったのね……それで、状況は?」

ケンスケ「良くはないです。それに向こうの考えは……やり直しすら想定した上での行動です」

ミサト「……ふざけんじゃないわよ……もう何度やり直してきたと思ってるの……」
    
ケンスケ「何を仕掛けてくるかはわかりませんが、近いうちに、ゼーレと天使の双方の攻撃があるでしょう

     警戒は怠らないでください」
     
ミサト「ええ、わかったわ……」



ケンスケ「……」

ミサト「……言わなくていい。あの人のことは、全て終わってから聞く」

ケンスケ「……はい」



…………




冬月「ゼーレが動くか」

ゲンドウ「……ええ」

冬月「……奴は」
    
ゲンドウ「……」

冬月「間に合うのか?」

ゲンドウ「間に合わなければ、終わりだ。なんとしてでも間に合わせるだろう」




………………



剣崎キョウヤ「……もういいのか?」

ケンスケ「キョウヤさんこそ、いいんですか? ミサトさんとは旧知の仲なんじゃ……」

キョウヤ「俺は良い。会う必要はない」

ケンスケ「……別に、いいですけど。

     それにしても、ヴィレとしてではなくネルフとしてもゼーレに忍び込んでいる人が居るとは……
     
     聞いてはいましたけど、接触できる機会があって光栄です」
     
キョウヤ「ああ、そうか」

ケンスケ「……」

キョウヤ「……」

ケンスケ「……えっと、まぁ、ともかく、俺はこれで失礼します。

     やっぱり、結構無理してたから、ガタ来ちゃってますよ」
     
キョウヤ「ああ、そうすると良い。

     じき、楽になる」
     
ケンスケ「ええ。では……」



…………………………

…………………………


ヴンダー ラウンジ

ザワザワ

ザワザワ





サクラ「聞きましたか? 厳戒態勢やって」

シンジ「うん。そうらしいね」

アスカ「ようやくエヴァで戦う機会が訪れるわけね! 14年越しに弐号機の本気見せてやるわよ!」

マリ「まだまだ、いつ来るかわからないから、警戒だけって話だよ」

カヲル「そうそう。落ち着いて時をまとうじゃないか」

レイ「ゼーレが、何かしてくるのかしら」

アスカ「何かも何も、天使ってのが来て、ババーッと戦闘して追い払えばいいんでしょ?」


ミサト「そう上手くいけばいいのだけどね」

シンジ「ミサトさん!」

ミサト「……やつらの手口は、今のところ分かってるだけでも三つあるわ

    一つは、貴方達も体験したであろう超間接的な介入
    
    アラエルやイロウルのような、異能を駆使して刺激してくる方法よ」
    
レイ「霊道の移動と、ゲーム内への介入ですか?」

ミサト「そう。似たような手口を何度もやられるのも癪だし、

    そっちの方は最近ようやく対処できてきたってカンジよ」
    
アスカ「……! ってことは、あんなことはもう起こらないのよね」

マリ「あんなのはもう勘弁だよ……」ガクブル

ミサト「……え、ええ、まぁ、もうないんじゃないかしらね」

レイ「……当分は、大丈夫」

シンジ「レイ?」

ミサト「で、次に、ムシュフシュのような、いわゆるゼーレのエヴァ」

アスカ「そういうのは簡単ね。こっちは六機も居るのよ。

    パイロットの質だって、ゼーレの残党ごときには負けないはずよ」
    
ミサト「……それが、パイロットの質に関しては……」






リツコ「それに関しては私から話すわ」
    
マナ「やっほ、やっぱり皆集まってたのね」

マヤ「こんなところで会議ですか?」


マリ「うっわ、ついに揃っちゃったよ」

マヤ「え?」

マナ「何が?」

マリ「いや、なんでもない……」



リツコ「……二つ目の手口『天の石版』 

    ゼーレの、というか、恐らく第一始祖民族の用意したプログラムがある」

サクラ「プログラム……ちゅーことは、やっぱりまたサイバーテロ関係ですか?」

リツコ「いいえ。 そっち方向が無駄だってことは十分分かっているみたい。

    こちらとしても何かと先手を打っているしね」
    
サクラ「んはぁ……せやったら、そのプログラムは……一体?」

リツコ「このプログラムは、人体に影響を与えるプログラムよ。

    電波やナノマシンを利用して、特定の人物の脳波を調整する代物」
    
サクラ「…………」ポカーン

マヤ「……先輩」

リツコ「……有体に言うと洗脳プログラムよ。

    シンジ君は覚えているでしょうけど……マナに使用されていたプログラムのこと」
    
サクラ「マナちゃんて洗脳されて利用されてたクチなんやな! かわいそうに……!!」ヒシィッ

マナ「え、いや、その」
    
サクラ「ええんや。何も言わんでええ。ウチは友達やさかいにな」

マナ「……言い出しにくいけど……私は、一応ちゃんとゼーレの味方するつもりで居たよ。

   お父さんはゼーレの人間だし
   
   洗脳されてたのもシンクロ率向上の為だから」
   
サクラ「……そか」シュン

マナ「でも、今は……違う。お父さんも、ゼーレの人たちも間違ってるって思う。

   だから、貴方達には勝ってほしい。って、そう思ってる」

   
   
リツコ「天の石版は、対象の脳波を第一始祖民族の脳とリンクさせるもの


    シンクロ率も、恐らく戦闘技能も大幅に上昇する」
    
アスカ「でも、ムシュフシュは空中で激突されただけでダメになっちゃったじゃない」

キョウヤ「それは、新生ゼーレ初期の段階で作られたものだからだ」

マリ「んにゃ? 誰?」




キョウヤ「……剣崎キョウヤ。ネルフ直属の諜報部門のエージェントだ」






ミサト「……キョウヤ?」

キョウヤ「ケンスケには世話になった。ゼーレを抜け出すきっかけになったよ」

ミサト「キョウヤって、アンタ。そっか、ネルフで働いてたのね」

カヲル「……知り合いかい?」

レイ「……」

ミサト「ええ。まぁ、大学の時にね。久しぶりじゃないの」

キョウヤ「……ああ、そうだな」

ミサト「こ れ よ  相変わらずクールねぇ」



キョウヤ「ゼーレのエヴァは、ムシュフシュのほかに一つだけだと思って良い」

アスカ「はぁ!? じゃあもうあっち詰んでるんじゃないの!」

キョウヤ「今ゼーレは従来のエヴァよりもでかいものを建造中だ。

     戦闘能力は、それこそ使徒よりタチが悪い」
     
アスカ「……使徒よりも……」





キョウヤ「天使をはじめ、第一始祖民族は、そいつを最終兵器として考えているらしい」

ザワッ





マリ「最終決戦! マジかぁ……ワクワクするなぁ!」

アスカ「ちょ、待ちなさいよ! 天使は!? 最終決戦は結局機械相手なの?」

キョウヤ「天使も来る 最終兵器も来る」

アスカ「一気に来るわけ!?」

カヲル「……まさか、使徒も来るなんて事はないよね?」

キョウヤ「わからんな。アダムの作り出した使徒以外にも、

     第一始祖民族が使徒を有している可能性は否定できん」
     
レイ「ゼーレには?」

キョウヤ「ゼーレが使徒を保有しているという情報は無かった。

     ケンスケ側でも調査していたみたいだが、その結果はどうだろうな。
     
     俺で見つけられなかった情報を彼等が見つけられたとは思えないが」
     
ミサト「……」





リツコ「……天使そのものがやってくる。

    手口の三つ目はそれ。直接対決よ。
    
    しかも、どうやら最終兵器とそう時間を置かずにやってくるって話」

サクラ「ほぁー……流石やな。最終決戦ってカンジや」

マリ「小出しにするよか小気味良いってね。なんもたくらんでないって感じがして清清しいや」

レイ「……ええ、そうね」

シンジ「でも、それじゃあとんでもない戦いになるんじゃ……」

キョウヤ「ああ。情報として俺がもっているのは、遅い来る天使は3体。

     それと最終兵器『キングウ』の存在だけだ」
     
シンジ「天使が、三体……

    そんな、そんな戦いを、ここで……」
    
アスカ「……とんでもない被害になりそうね」
    
マナ「……え?」

   



ミサト「……とは言っても、いざとなったら黒き月もろともリリスを消し飛ばすつもりだけどね」

    
        
                
    
    
カヲル「……黒き月を、滅ぼす?」


ミサト「ええ。14年間でようやく

    黒き月も
    
    リリスも
    
    全て消し飛ばすことができる技術が生まれたのよ。
    
    悲しいまでの破壊の研究。それが実を結んだの」
    
リツコ「……マリイは天才よ。やはり兵器開発部に呼んで正解だったわ

    彼女が来てからの研究は、以前の50年分にも勝る進歩を遂げた」


サクラ「ごじゅうねんぶん……」




物陰のマリイ(ったり前ですわ……私の頭脳ならそれくらい造作も無いこと

        破壊なんて、簡単……)



リツコ「彼女が開発するものを見ていると、まるで未来の兵器を見ている気分だったわ。

    タイムスリップしたかのようにね」
    
シンジ「……その知識が……っ」

リツコ「……」

マリイ(……)




シンジ「……その知識が………………もっと、平和なことに、使われる世界に……

    僕たちが、変えてみせます」
    



マリイ(………………)

コツコツコツコツ……



リツコ「……ええ、お願いよ……」

サクラ「……で、でも、ほんとのほんとに最後の手段、ですよね?」

ミサト「ええ、そのつもりよ」

サクラ「そうですよ……そんなことしたら、第三新東京市が無うなってしまいますやんな……」

リツコ「……」

ミサト「……さ、厳戒態勢よ。私も色々とやることがあるし……

    ああ、それと、シンジ君は二人で行動して」
    
シンジ「はい。用意してあります」






………………


日向「……はぁ……最終決戦、か」

青葉「……怖いか?」

日向「ああ、こわいね」

青葉「やけに素直だな。なんかあったのか?」



日向「……俺……結婚の約束したばっかりなんだ」

青葉「おいおい、やめろよ。こんな歩く死亡フラグの隣はゴメンだぜ。
    
    俺は部屋に帰らせてもらう」
    
日向「……お見合いでしりあったんだけど……凄く、いい人なんだ

    絶対に、幸せにしてやるて、言ったばかりなんだ」
    
青葉「お見合い……かぁ……俺も遊んでないで、そろそろ結婚するかなぁ」

日向「ああ、そうするといい。これから、俺達には明るい未来が待ってるんだ」

青葉「ふ、今日は熱い一日になりそうだぜ」

日向「特別手当出るだろうし、この仕事が終わったらまとまった金が入ると思うぞ」

青葉「ははは、そうだな。その金で、小さな家でも買って、ボンヤリ暮らすのも悪くない」

日向「……」

青葉「……」

日向 青葉「もう何も怖くない」



ヒデキ「なにやってんすか?」

日向「死亡フラグのバーゲンセールだ」

青葉「不吉すぎて逆に冷静になってくるぞ」

ミドリ「……年寄りが死に急ぐなって」

高雄「がはははは!! 別に死にたいわけじゃないだろ。

    受験生に滑る転ぶって言うとビビルだろ? だけど、言いなれてしまえばどうでも良くなってくる。
    
    不吉だなんて思わなくなってしまう。そういうことさ」
    
日向「やだねぇ、見透かされてる」

青葉「年長者にはかなわんな」



ミサト「準備は、できてるみたいね」

スミレ「全員、準備整っています」

ミサト「MAGIELの回答では、今日、これから来る可能性が最も高いとのことよ

    そのつもりで、皆行動して」
    
スミレ「はい」







ミサト「……総帥と繋いで」

ゲンドウ『整ったか』

ミサト「はい。ヴィレはただいまより、厳戒態勢をしきます」

ゲンドウ『……そうか

     ……一般人の避難を確認した。
     
     鈴原ヒカリも、シェルターに入ったのを確認している』
     
ミサト「……ありがとう、ございます」

ゲンドウ『……冬月先生には避難してもらったが……

      俺は今、ネルフ本部に居る』
      
ミサト「! 危険です……避難してください!」

ゲンドウ『……背負うものは一緒だと、そういう意味で捉えてはもらえんかね』

ミサト「……」

ゲンドウ『……』

ミサト「かっこいいっすね」

ゲンドウ『……以上だ。

      作戦完了の報告を待つ』
      
ブツッ

ミサト「……ったく、らしくないことしてると思ったら、らしいカンジで締めやがったわね。あの髭グラス」
    
ミドリ「……プフッ」

ヒデキ「……わ、笑うなよ。ブフッ……フフフ……」プルプル

ミサト「っしゃぁ! おふざけもここまでよ

    何があっても対処できるよう、心がけて」
    
………………



………………





弐号機

アスカ「……これが……最後の戦い……」

ブルッ



八号機

マリ「なーんだい? 姫。ビビッちゃってる?」

アスカ『んなワケないでしょ。武者震いよ……

    ただ、色々と思うところはあるわ』
    


零号機

レイ「……そうね」

ユイ「最後、と言っても……エヴァの役目はまだまだあるとおもうわ。

   当分は、貴方達もパイロットとして……ネルフに居てもらうことになると思う」
   
レイ「……」



参号機

トウジ「これから始まるんは……セカンドインパクトから今までの戦いの終止符や。

    しかし、これからの未来の始まりでもあるんや」
    
サクラ「……せやな。ここで勝って、次へ繋げんとな!」





ミサト『総員、第一種戦闘配備』
    




…………

…………

ヴンダー内

マナ「……」

ムシュフシュ用格納庫

マナ「……」

キョウヤ「霧島」

マナ「……」

キョウヤ「さっさと乗れ」

マナ「……いや……です」

キョウヤ「乗れと言っている」

マナ「嫌です! 私は……もうゼーレには……」

キョウヤ「それを決めるのはお前ではない」ガシッ

マナ「っ!」



キョウヤ「ゼーレはムシュフシュを、

     あんな簡単に手放すとでも思ったか?」
     


マナ「……嘘」

キョウヤ「洗脳解除のタイミングも、ネルフの回線への介入も、全てこちらの手引き」

マナ「そんな、じゃあ」

キョウヤ「潜入の一件。アレはお前とムシュフシュをネルフに置くための計画の一端に過ぎない。

     霧島の娘であり、チルドレンと同年代であるお前は生かされる可能性が高いからだ。
     
     更にムシュフシュは機関部に細工をして、多少の衝撃で不備がでるようにしていた。
     
     損壊する寸前で機体に支障を来たせば、ほぼ無傷のままネルフに回収されると踏んでのことだ」
     

マナ「……」

キョウヤ「ムシュフシュの製法等を検討している間は、ムシュフシュは解体されまい。

     そして、ムシュフシュとお前が生きている間に俺が潜入し、
     
     お前を乗せることで計画は完遂する
     
     お前はゼーレの策略に踊らされていたんだ。」
     
マナ「嫌……よ……私、乗りたくない」

キョウヤ「乗れ。さもなくばお前の母親を殺す」

マナ「!!」

キョウヤ「……お前がやるのは、ヴンダーの機能を破壊すること。それだけだ。

     そうすれば、お前の目の前で母親を殺すことだけは勘弁してやる」
     
マナ「……ふざけないで……!

   どの道、ゼーレに加担すれば人間は滅びるんでしょ!?」
   
キョウヤ「滅びるのではない。新たな生命に生まれ変わる。それだけだ」

マナ「そんなの! 誰も望んでない!」

キョウヤ「望んでいなくてもそうするべきなのだ。進化せねば人間は腐るだけ

     第一始祖民族の望み通り……
     
     リリンの魂を持って新たな生命体を……」
     
マナ「っ!」

パシッ



マナ「……っ……気持ち悪い……」



キョウヤ「……強がっても無駄だ。警備のものは既に排除した」

ジャキッ







カヲル「そこまでだよ。お兄さん」



……………………

……………………





日向『目標確認! 急速接近してきます!』

青葉『……早い……!』



アスカ「っ!?」

マリ「……へへ、全く……嫌な姿だね」

レイ「……あれは、初号機?」

ヒデキ『運動パターンが、過去の初号機のものと一致。

    目標は、サハクィエル戦での初号機の動きをトレースしている模様』
    
ミサト『……動きを、コピーしている? 速度は?』

ヒデキ『加速のパターンも一致。完全にコピーされています』

アスカ「でも、アレは初号機じゃない。そうよね? ミサト」

ミサト『ええ。初号機はヴンダーの中……アレは……


    
    天使よ』
    




アスカ「目標を肉眼で確認」

サクラ「って、なんや、立ち止まった……??」

サンセノイ「ヴォオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアア!!!!」

バガン ……

ミドリ『!? 目標……左腕が、損失』

アスカ「まだ何もしてないわよ!?」

マリ「勝手になくなっちった!?」

青葉『目標の発光色が、赤に変化しています……これは?』

日向『過去のデータには』

ヒデキ『ありません。こんな現象……初めてです』

リツコ『……データには存在しない。だけど、私とミサトには、覚えがあるわ』

ミサト『……あの時の? やっぱり、そうなの?』

リツコ『ええ、恐らく……』

ミサト『……っ』

ミサト(あれは覚醒した初号機……間違いないわ。
    
    だけど、今出ているチルドレンに、その記憶をもっている子は居ない!)
    
ユイ「……あれなら、見覚えがあるわ。零号機が前に立つ。

   みんなは援護」
   
ミサト『! ユイさん!?』

ユイ「魂の記憶で覚えてる。私自身が、どういう行動を取ったのか、私なら分かるわ」

ミサト『……僥倖というべきか、運命というべきか

    ユイさんの言うとおりにして! 零号機意外は援護に回って』
    
マリ「もとより私の位置は援護専門だけどねぇ♪」

アスカ「双方に隙ができたりしたら私が突っ込んでやるわ」

サクラ「後ろは任せい!」

トウジ「ああ、全力で援護しまっせ」


レイ「……メインを譲るわ」

ユイ「ええ、任せて……」


サンセノイ「グォォォ……」

キィィィン……

リツコ『! 腕が再生した、やはり、あの時の動き……』

ミドリ『高エネルギー反応!』

ユイ「ええ、分かってる」

キュゥッ ズドム!!!







………………

………………



ズゴゴゴゴゴ……




カヲル「……キョウヤさん、だっけ?」

コツコツコツ

キョウヤ「……お前は、アダムの魂か」

カヲル「カヲルだよ」

マナ「カヲル君……」



キョウヤ「……」

ジャキッ

カヲル「……僕に銃を向けるということは……ロンギヌスの弾をもっているってことかい」

キョウヤ「ああ、そうだ。お前を殺すこと、造作も無い」

カヲル「……そうかもね。確かに、その弾丸は怖い

    だけど、こっちも無策できてるわけじゃないんだ」
    
ジャキッ

カヲル「……こういう無粋なものを持つのは、好きじゃないけど……

    目には目をってね。用意させてもらったよ。銃と、弾丸」
    
キョウヤ「……その銃を、俺に向けるということは……


     お前もロンギヌスの弾を持っているということか」
     

カヲル「そうだよ。お察しいただけて光栄だ。

    使徒モドキさん」
    
マナ「え?」

カヲル「貴方は、人間の肉体使徒の体のキメラだね?」
   

カヲル「故に、ATフィールドも使える。雰囲気からなんとなく分かったよ。

    生命の実の匂いがする。そういう相手にはロンギヌスの弾が必須だ」
    
キョウヤ「……」



カヲル(……とはいえ……

    あちらの弾丸を受けてしまっては、こちらも対処しづらい
    
    できることなら一度でしとめてしまいたいが……)
    
キョウヤ「……」

カヲル(身のこなしが、ハンパじゃない。

    戦自の動きが児戯に思えるほどに……)
    



カヲル(……だが、策はいくつもめぐらせたほうが勝つ)


ズゴゴゴゴゴ……

カヲル「!」

ダァン!!

キョウヤ「……」

ダァン!!

カァァァァァァン!!

カヲル(っ! かわせない……!だが、ATフィールドを突き破るまでのコンマ数秒……

    この間に急所をそらすことくらいはできる!
    
    向こうだって、同じはず……!)
    
カァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!

キョウヤ「……」スッ

カヲル(!! 向こうはまだ防いでいる!? 馬鹿な、キメラの癖に……僕よりもATフィールドが強い!)

ズブシュ

カヲル「っぐぅっ……」ズシャッ

キョウヤ「……」

カヲル(かわされた……っ!)


カヲル(……だが、これでひとまずはいい……ひとまずは……)

マナ「……っ!」

キョウヤ「霧島……?」



カヲル「っ!」

ダァンダァンダァン

カァァァァァァァァン!!!!

キョウヤ「……何を必死になっている?」

カヲル「……」




キョウヤ「俺の後ろで、霧島をつれて逃げている娘が気になるんだな?」




ヂャキッ

カヲル「!! ミライさん!!」

キョウヤ「……俺が奴を撃つとでも?


     奴を撃つのは、お前だよ」


カァァァン!!!!


カヲル(僕が撃った弾が……軌道をずらされた!?)

キョウヤ「そして、俺が撃つのはお前だ」

ダァン!!!

………………

………………



ユイ「目と、腕……そこから放つ攻撃には要注意……

   後は、基本的に間合いを取りながら戦うだけ」
   
レイ「……ええ」



青葉『エヴァ全機……消耗は最小限に抑えられています』

日向『しかし、相手の何処を狙っても……』

マリ「んー、全然手ごたえなし。

   虎の子も無駄撃ちってカンジ?」
   
ミサト『AA弾は温存して、今は牽制の意味で撃ち続けて!

    後一分で次の策を考えるから、
    
    ……それまでに、コアを見つけ出して頂戴』
    
アスカ「つーか、コアなんて……そりゃさっきから胸部狙ってるけど……!」

ズダダダダダダダダ

アスカ「装甲貫いても!」

ドゥグゥン!

マリ「ライフルで、コアッぽいの打ち抜いても」



サクラ「……再生してはるなぁ……」

リツコ『……まさか、覚醒初号機の身でありながら……全身コアなの?』



ユイ「……でも、戦えないわけではないわ。そろそろ相手のパターンも読めてきた」

ミサト『……慢心は敵よ。一枚岩のはずが無い……きっと、次が来るわ』




グゴゴゴゴッゴォォォォ…………





青葉『!? 形状変化……今度は……』


レイ「……赤いフォルムのエヴァ……これは」

アスカ「……っ」プルプル

アスカ「っ! っくぉんのやろおおおおお!!」

レイ「アスカ!?」



ダッダッダッダッダ

アスカ「弐号機は、二つも要らない……!

    アスカは、私だけで十分!!」
    
ミサト『アスカ、落ち着いて!』

マリ「……チッ」

ドゥグゥン

アスカ「どぉりゃあああああああ!!!!」

サンセノイ「!」

ブゥン……ガシィィィン!!!!!

ドゥグゥン

青葉『!? も、目標……弐号機の拳に、拳を当てました。

    と同時に……八号機の遠距離攻撃を、肩からの射撃により相殺!』
    
ミサト『……今の、肩からポジトロンライフルが生成されていたように見えたけど』

日向『反応も同じです……』

ヒデキ『弐号機と目標の動的パターン、完全に一致!

    八号機の射撃に対する反撃も完全に線対照!』

ミドリ『……なんか、めんどくさそうな敵……』


ミサト『襲い繰る攻撃全てに、同じ行動で返す……か

    目標はやはり時間稼ぎかしらね』
    
リツコ『ええ……勝つための戦法とは思いにくいわ。

    それか、こちらの消耗を狙っているか』
    
サクラ「なんのなんの、全員で囲めば、コピーでけへんところが出てくるでしょ」

ザッ

トウジ「せや、コンビネーションサクラ魅したれや!」

アスカ「間違って私に当てないでよね!」

レイ「問題ない。判別はできる」

マリ「OKOK,あわせるよー!」

ユイ「……行くわよ!」




………………

………………



ズゴゴオオオオオオオオオオオ…………

キョウヤ「外では戦闘が激化している。

     しかし」
     


カヲル「う……ぐ……ぁ……」

マナ「ミライちゃん! ミライちゃぁあんん!!」

ミライ「……く……げほ……かは…………」



キョウヤ「お前の弾丸はミライの腹部を貫いた。奴はじきに死ぬ。
     
     そして、お前の手に既に銃は無い。
     
     ……こちらは、状況終了だな」



カヲル(どういうことだ? 使徒のキメラ……そういうのは魂の記憶でも遭遇した覚えがあるけれど……

    ATフィールドは僕以上に強くは無かったはずだ。容易に中和できる程度……
    
    だというのに、キョウヤのATフィールドは、僕よりも強い……!)
    
キョウヤ「解せぬ、という顔をしているな

     しかし、話している暇は無い」
     
ジャキッ

キョウヤ「……霧島。ムシュフシュに乗れ」

マナ「……うぅ……っグス……ひっぐ……ミライちゃん……」

ミライ「……マナちゃん……ゲホ……ぅ……」

キョウヤ「ぐずるな、乗れ」

マナ「……」

キョウヤ「……」

マナ「……」

キョウヤ「早くしろ。キングウに合流するまでに決めないと、時間が経つごとにチルドレンを一人ずつ殺す」



ミライ「マナちゃん……」

マナ「…………乗る」

ミライ「がはっ……まな、ちゃん……だめだ……乗っちゃ……」

マナ「……乗って……



   乗って、あんたを……殺す……」
   



キョウヤ「……ムシュフシュに乗れば天の石版が作動するようになっている。

     お前に自由は無い」
     
マナ「あんたを殺すことだけを考える。

   プログラムだかなんだか知らないけど、洗脳されるまでの隙に数秒であんたを殺す」
   
キョウヤ「……」

ミライ「…………やめて、マナちゃん……」

マナ「喋らないで! ミライちゃん……」



ミライ「…………だって、その人…………

    使徒のキメラなんかじゃない……

    天の石版のことも、きっと一番よくわかってる」

    
    
    
    

カヲル「……天使か」





キョウヤ「そうだ。憶測だけでもそこまで分かったか」

カヲル(僕よりも優れたATフィールドを持つ時点で、そうなのかもしれないとは思ったが……

    まさか、しかもキメラですらない、こいつは……

    
        
                
    こいつは天使と同化している)

    



キョウヤ(セマンゲロフ)「……」

……………………

……………………




アスカ「っ!!」

ガギィィィン!

サクラ「っとわぁっ!?」

ガギィィィィン!



青葉『……目標……あらゆる攻撃に対して同等の攻撃を返しています。

    同時四方向からの攻撃にすら対応しているようです』
    
高雄『……ヴンダーからも援護を?』

ミサト『主砲は温存。ここぞというときにだけ……今はシールドの展開タイミングだけに集中して』

高雄『ああ』

ミサト『……それに、主砲まで返されたら……その分無駄に消耗するだけだわ』



リツコ『……そろそろ、やるしかないんじゃなくて?』

ミサト『分かってるわよ……』

スミレ『……準備は、できています』



アスカ「ミサト! 出し惜しみなんてらしくないわよ!

    策があるなら早く見せなさいよ!」
    


ミサト『……』

トウジ「艦長……アレを使うんやろ?」

ミサト『……』

トウジ「それやったら、サクラたちに、今全て話すことになる。

    ……それで、ええんですか?」
    
ミサト『……ここで、時間を消耗してはいけない。

    この後に控えるキングウと、同時にこいつを相手にすることになったら詰みよ』

    
トウジ「……」

ミサト『……参号機、C地点へ移動。兵装ビルから装備を調達して』

サクラ「は、はい!」


ダッダッダッダッダ


ギュォォァッ

サクラ「……これは、アステマ?!」

ミサト『……使って』



サクラ「……しかも、これ……限定解除の方やないですか!?」

アスカ「!?」

マリ「ちょ」

レイ「……!」



ミサト『……ただのN2じゃないわ。更に改良型……

    周辺の全てのモノが吹き飛ばせるレベルの爆薬よ』
    
サクラ「ちょ、ちょお待ってください……まさかこれ撃たせるつもりや……」

ミサト『そのまさかよ。

    近接攻撃で敵と組合になった後、至近距離でミサイルを発射し、

    
    
    
    
    爆破させて』

    
    
    
    

………………

………………

ミライ「……まなちゃん…………逃げて……ゲホ、ゲホ……」



キョウヤ「……何を、そう必死になる? サードチルドレン」

ミライ「……ぐ……はぁ……う……」

カヲル「シンジ君はね、守るって決めたんだ。

    今まで、守られてきたから、今度はすべてを守ってやるって、そう、決めてるんだ」
    


キョウヤ「……すべてを守る?

     ……そうか。それは残念だ」
     
カヲル「……?」

キョウヤ「霧島も教えていなかったということは、口止めされていたのか?」

マナ「……」

キョウヤ「……お前が守りたいものは、

     お前が守りたい全てのほとんどをしめる、第三新東京市は
    
     既に滅んだ」
     
カヲル「!? 何を……」

キョウヤ「サードインパクトだよ」

ミライ「!?」





キョウヤ「サードインパクトで、第三新東京市は滅んだ。

     今外にあるのは、それを再建しつつある、第四新東京市だ」
     




……………………


……………………



サクラ「……そんな……守れへんかったの……ですか……」

ミサト『……ええ……

    第三新東京市は……もう……』

トウジ「……」



サクラ「お兄ちゃん、任せろゆうたやん……

    14年間、ワシが、変わりに世界を守ったるって……」
    
トウジ「……すまん……」

サクラ「っ……」



リツコ『3年前……ネルフに潜入したゼーレの諜報員が居た。

    彼は、加持リョウジの姿を借りてリリスと接触したの
    
    その、『人と使徒の合成生物』の体でね』
    
トウジ「気付いたときには、本部周辺をカシウスの槍で守るので精一杯やった……」

サクラ「……そんな……」



アスカ「ぁあっもう!! サクラぁ!!!」

サクラ「……」

アスカ「やるしかないのよ! 

    戦って勝って、今居る人間全部助けてから一人一人に文句言えばいい!」
    
サクラ「……っ」

アスカ「N2より凄いんだかなんだか知らないけど、アンタのことは他三機で守る。

    そういうことでしょ? ミサト」
    
ミサト『……ええ。その通り。

    参号機の攻撃に合わせて、ほかのエヴァ三機は参号機と自分をATフィールドでカバーして!
    
    この火力でダメなら、ヴンダーの主砲を出すわ』
    
マリ「主砲は温存したいもんねぇ? んじゃま、さっちん……任せたよ!」

サクラ「……はい」

マリ「……さっちん、元気出して。今居る人たちを、守らなくちゃ……ね?」

サクラ「……グスッ……はいぃっ!!!」

マリ「……そんで、みっちゃんを、……いや、総帥を、二人でぶん殴りに行こうぜ!」

サクラ「……はい゙ぃ……」グスグス……








………………

………………


キョウヤ「捕虜として捕まえた加持リョウジのDNAと、

     ゼーレの研究していた使徒のキメラ計画。
     
     その二つでサードインパクトは為った」
     
カヲル「……加持先生が、捕虜に……? その後は?」

キョウヤ「俺の知るところではない。セマンゲロフ、天使も知らないと」

カヲル「……貴方は……加持先生とも、ミサトさんとも、知り合いじゃないのかい?」

キョウヤ「知り合いだ。ただのな。そこに情はあまり無い」

カヲル「……」


ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………………


キョウヤ「話している暇は、あまりなさそうだ」

マナ「……」

キョウヤ「乗れ 霧島……そうすればお前は父親にもう一度会える」

マナ「! お父さんに、会えるの?」



カヲル「!……な……」

キョウヤ「ああ、そうだ。お前のことを、お前の父親はずっと見ているんだ」

マナ「お父さんが、ここに来てるの!?」



カヲル「最低だ……剣崎キョウヤ、貴方は最低だ……」

キョウヤ「そうだな。だが、事実、これは霧島が父親に会える最後のチャンスだ」

カヲル「最後も何も、霧島タケルという人間は全て終わってしまっているじゃないか……」
    
マナ「何の、話?」



キョウヤ「……ムシュフシュのコアには、霧島タケルの魂が眠っている」



マナ「……え?」

キョウヤ「一体化しているのだ。ムシュフシュと。だからお前はムシュフシュに乗れば父親に会える」

マナ「……」

キョウヤ「死んだ父親と対面する最後のチャンスだ」

マナ「……死んだって……」



ミライ「……っ……」





…………………………

…………………………



サクラ「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ああああぁぁぁっ!!!!」

トウジ「っ! ATフィールド、全開!!!!!」


ッッッッッッッッ!!!!!!!!!



ズゴオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアア!!!!!!!







高雄『———— ————!!!!!!』

日向『—————!!』

青葉『———————、———————!』

ミドリ『———— ——!』

ミサト『……———!』








……………………………………

……………………………………



ズゴオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアア!!!!!!!



カヲル「! ……やったのか」

キョウヤ「……」




キョウヤ「霧島」

マナ「……」

キョウヤ「……乗れ」

マナ「……」

キョウヤ「そうか」

ジャキッ

キョウヤ「……」












ケンスケ「動くな!」

ジャキッ

キョウヤ「!」

ケンスケ「……キョウヤさん、残念です

      本部から連絡があって……俺の方が騙されていたということにようやく気付かされましたよ」

キョウヤ「……お前は……」

ケンスケ「おっと、こちらもロンギヌスの弾をもっているんです……

     それに、正直俺に取っちゃその女の命は毛ほどにも思っていない。
     
     それよりも重要なものを背負っているんでね……
     
     なので、銃口はそのままでお願いしますよ」
     
キョウヤ「……俺のATフィールドは見ただろう。その弾が届くまでに俺は軌道から外れることができる」

カヲル「しかし、僕がATフィールドを中和したらどうなるかな?」

キョウヤ「……」

カヲル「僕は勝てないまでも……、貴方のATフィールドを中和することくらいはできる

    そうすれば、ケンスケ君の銃弾で貴方の心臓を貫くこともできるはずだ」
    
キョウヤ「……」





キョウヤ(……あくまで、半分は人間の体だ。

     心臓を貫けば死ぬ。セマンゲロフの魂は空中に霧散してしまうだろう)
     
キョウヤ(しかし、この状況。マナ含む、エヴァのパイロット三人を殺しさえすれば、

     上の状況は好転する)
     
キョウヤ(……ケンスケが俺を撃ってから、俺が絶命するまでの時間。その時間で、全て殺す。

     最悪、ケンスケは狙えなくてもいい)
     


     


ケンスケ「っ」

カヲル「今だ!」

カァァァァン!

ダァン!!

キョウヤ(来たっ! やはり、ATフィールドの中和が激しい……

     弾丸は狙い通り心臓を貫き、この体はまもなく死ぬだろう
     
     その前に、せめて渚カヲルだけでも始末)スッ














































サッ

??「遅れて登場するヒーローは、あんまり格好つかないな」ヒョイッ

カヲル「うわっ!?」
ダァン! カィンッ! 





キョウヤ「!?」

ズグン……

キョウヤ「ぐぁぁっ……!!」







??「チェックメイト……だ。

    まぁ、ナイトだけで、良くここまで持ち越したよ。キョウヤ……」

キョウヤ「っぁ……あ……!」プルプル

??「……そんな物騒なもん地獄まで持っていく気か?

   預かっててやるよ」バシッ




   
キョウヤ「……加持……」





ドサッ




ケンスケ「!? 加持先生!!」

加持「悪い。遅れた……しかし話は後だ。

    ケンスケはカヲル君の弾丸を摘出してくれ。

    弾さえ取り出せば自分で治せるんだったよな?」
    
カヲル「……ああ、そうだよ……

    それより、ミライさんを!」
    
マナ「その人、……だれ?」

カヲル「大丈夫。味方だ」



加持「シンジ君!」

ミライ「……っ……加持さん……? ぶじ、だったんですね……」

加持「喋るな! 医務室まで連れて行く。お前はもう、休め」

ミライ「……でも、兄さんのところへ、行かないと……

    ダブルエントリーじゃないと……!」

加持「……いいんだ……彼は……


   君のお兄さんは……
   
   もう、背負うものの覚悟を決めたところだ」
   


カヲル「背負うものの覚悟……?」






……………………

……………………



ミドリ『目標、完全に消滅。復活の兆しもありません』

ミサト『……気張っていくわよ。
    
    恐らく、さっきの天使はキングウが接近するまでの時間稼ぎ』
    
アスカ「……同時に出撃するってことは考えられなかったのかしら」

マリ「時間稼ぎまでして接近する理由があるのかもね」

ミサト『それも理由の一つかもしれない。だけど最も憂慮すべきなのはその鈍足さの理由にもなっている、


    
    桁違いのサイズよ』
    


ミドリ『目標の接近を確認!』

サクラ「肉眼で確認…………て! デカ……!」

トウジ「なんやこれ……ヴンダーとサイズそんな変わらんわ」

ミサト『そのズングリムックリが、件のキングウよ

    製造工程を見ただけでも、日本を三度焼き払えるだけの改良型N2兵器が搭載されているとのこと』
    
アスカ「……はん、図体がでかくて鈍いだけなら、どうにでもなるっつーの!!」

ミサト『落ち着いてアスカ

    弐号機のコピーの時点から、少し冷静さを欠いているわよ』
    
アスカ「……っ」

ミサト『分厚い装甲に、超火力。加えてATフィールド。

    さっきのあなたたちが使った、超至近距離での半ば自爆みたいな作戦……
    
    そっくりそのまま返されるかもしれない』

        
トウジ「……二組に分かれようや、

    参号機と零号機はダブルエントリーや。ATフィールドも弐と八より少し強く張れる
    
    ワシらがいざという時にATフィールドで守る。
    
    弐と八は相手のATフィールド中和することだけ考えればええ」
    
マリ「即決 参号機は私のカバーよろしく。
   
   零号機は弐号機のカバー」
   
レイ「根拠は?」

マリ「……女の勘、って言えばみっちゃんリスペクトだけど、

   残念ながら根拠あり。だってファーストちゃんと姫は仲良しさんだし、そっちの方がいいかなって」
   
アスカ「は、はぁ!? 何言ってんのよ!」

マリ「はいはい行くよ! ファーストちゃん、姫がガツガツしてたら引っ張ってでも止めたげて」

アスカ「……ったく……行くわよ、レイ!」

レイ「了解」

マリ「ルート上にマゴロク置いてある兵装ビルは!?」

リツコ『アスカは2時の方向 マリは11時の方向。そこにある兵装ビルを使って!』


………………

………………


数分前 ヴンダー 初号機内

マヤ『……思い直してはくれないのね?』

シンジ「ええ」

マヤ『……ごめんなさい……これ以上、私からは……やめてとは言えない……

   ヴンダーの出力を最大限に生かすには、それしか方法が無いから……』
   
シンジ「いいんです……全てを守れなかったのは、心苦しいですけど……

     今生きている人達を守るのは……僕にしかできないことですから」
     
マヤ『……キングウの存在が、つい先ほど検知されたわ……

   さっきのシールドの展開以上の、壮絶な苦痛が待ち受けてると思うけど……』
   



シンジ「……覚悟の上です。だから、ミサトさんには伝えないでください……」

マヤ『……っ……』




ドクン……

シンジ「……!」

マヤ『……シンジ君?』








シンジ「マヤさん」

マヤ『……何かしら?』

シンジ「……マヤさんは、医務室へ行ってください」

マヤ『どうしてかしら?』

シンジ「今、ミライが、危ないんです」

マヤ『え、ミライちゃんは……何をしているの?』

シンジ「……」

マヤ『シンジ君!』

シンジ「大丈夫です。死ぬ気はありません。

    だからマヤさんはミライを助けてください」
    
マヤ『………………!』



カツカツカツ




ヴン

加持『よう、シンジ君』

シンジ「…………ええ」

加持『今医務室だ。ミライには応急処置をしているが……マヤちゃんは?』

シンジ「今さっき行きました」

加持『そうか……しかし、無茶なことをしたな……君は』

シンジ「そう、ですよね……」

加持『俺が行かなかったら……お前はカヲルを失っていた。そんな状況だった。

    それに今ミライは生と死を彷徨っている状態でもある』
    
シンジ「……」

加持『カヲルは無事だが、ミライはどうなるか分からん……

   この意味、分かるな?』
   
シンジ「……」

加持『……だが、お前等が動いていなかったら、俺一人ではキョウヤを止められなかっただろう……

    言いたいことは山ほどあるが……とりあえず、お前は良くやったよ』
    
シンジ「……そう、でしょうか」

加持『……ああ

    叱ることも褒めることも含めて、また君に会いたいよ。
    
    だから、絶対に帰って来い』
    


シンジ「はい…!!」

加持『いい返事だ』

ヴン






……………………

……………………


キングウ内部

セノイ「……目標は、リリスの回収」



セノイ「……セマンゲロフもサンセノイも散った今……

    私だけとなってしまった」
    
セノイ「しかし、第一始祖民族の叡智とまだ見ぬ大災害を搭載したキングウを、

    リリンが止める手立てはない」
    
セノイ「そのときまで役に立ってもらおうか。最後のチルドレン」

???「……」



…………………………

…………………………

右腕→振り払い→アスカ

ブゥン……! 

アスカ「!?」

ユイ「危ない……!!!」

カァァァァァァァァン!!!!!

アスカ「下がるわ!」

レイ「っ……!」

ダダッ

キュゥッ ズゴゥゥゥゥゥン……!



ミサト『……ビーム?』

日向『ラミエルのビームとさほど変わりません……寧ろ、こちらの方が……』

青葉『っ両腕からその巨大質量のビームを打ち出している……

    ラミエル二体だとか、洒落にならねぇぞ』

ヒデキ『目標の額に高エネルギー反応!』
    
スミレ『二体じゃ済まなかったみたいだねぇ』

ミサト『シンジ君、シールド展開よ。まだ耐えられる?』

シンジ「は、はい!」

ミサト『……来るわ』


キュゥ……ズゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアアアァァァァア!!!!


シンジ「……! ッぐぅぅ!!」




ミサト『三方向からのビーム……アレを何度も受けている余裕は、こちらにはない』

マリ「っ! そこだぁぁぁぁぁ!!」

ザグウッッ

サクラ(左腕の関節部にマゴロクが刺さった……でも……動かない)

マリ「……っ……くっそ……」

サクラ「マリさん! 退いて!」

マリ「! お、おう」

キュゥン ズゴオオオオオオオオオォォォォッォォ!!!!

マリ「……」


マリ(左腕の関節部に刺さったマゴロク……

   生半可な力の入れようじゃ動かない……
   
   ………………)
   


マリ「あのさ。猿クン」

トウジ「くそぅ、……ワシのこと言っとるのが手に取るように分かるわ……なんや!」

マリ「試したいことがあるんだけど、協力してくれるかニャ?」

トウジ「……任しとけ」




〜〜〜〜〜

青葉『参号機、ビームの発射口めがけて飛び掛りました!』

ミサト『! トウジ君!?』

トウジ『真希波がなんやオモロイことやるみたいやで! ちょっと付き合ったってや』

日向『……? 八号機の高度、急上昇中……これは?』



トウジ「四つで足りるんか?」

マリ「十分! 足場四つあれば、良い高さまで上れる!」

マリ跳躍→ATフィールドによる足場で跳躍×4


マリ(猿クンが四つも足場を用意してくれた。

   その足場で、額のビーム発射口と右腕のビーム発射口の死角まで飛んで……
   
   そこから……マゴロクめがけて落下する!)
   
サクラ「っしゃあ! 気合一発、臭いものには蓋作戦や!」

トウジ「作戦名カッコワル!!」

サクラ「ATフィールド、全開!!」

キュゥッ

カァァァァァァァァァン!!!!!!!!

マリ(!……左腕のビーム発射口は参号機が抑えている。

   足場のATフィールドは使い終わったから、後は二人が何処までビームに耐えられるかだ
   
   マゴロク蹴り飛ばすまで、耐えておくれよ!)
   
カァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!

サクラ トウジ「っぁあああああああっ!!!!!」


〜〜〜〜〜



レイ「……! リツコさん、アステマを」

リツコ「アステマはこれで最後よ」

ユイ「レイ、どうする気?」


アスカ「……ははぁーん? ビームの発射口にN2ミサイルぶち込むつもりね?」

レイ「ええ……もっとも、私ではムリ」

ズゴゴゴゴオ……

レイ「アステマを持つのは、アスカ」

アスカ「……ふふん、分かってんじゃない」

ジャキッ

アスカ「……タイミングは?」

レイ「正面でビームを受け止める。その後、ビームが途切れた瞬間に攻撃開始

   貴方に合わせて私はATフィールド中和を開始する」

アスカ「上等。しっかり防ぎなさいよ!」



キュゥッ……
ズゴオオオオオオオオオオオオオァァァァァァッァァァァァァァ!!!!

レイ「!!」
ユイ「……!」


〜〜〜〜〜



マリ「だああああああああああっ!!!」

ザヒュゥン!!!

ブヂブヂブヂブヂ……

日向『目標の左腕、断裂!

    自重を支えきれず落下します!』
    


アスカ「今よ!」

レイ「!」

ドシュウウォォァァァァァァアア!!!

青葉『右腕のビーム発射口にミサイル進入……!』

ユイ「伏せて!」

カカッ!!!

ズゴオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアア!!!!!!!

スミレ『両腕の破壊に成功!』

ヒデキ『いいぞっ!』



ミサト『……油断しないで! まだ額の発射口は生きている!』




………………

………………


キングウ 内部

???「…………」ビグンビグン


セノイ「両腕を落とされたか。

    しかし、必要なパーツではない」
    

???「…………」

セノイ「そろそろ『天の石版』を開放しよう」



………………

………………



*****

加持『良いか、シンジ君。

    奴等は、キングウを使って大量破壊を望んでいるわけではない
    
    キングウはあくまで 使い捨ての駒だ
    
    なんとしてもキングウで、リリスまでの道のりを作るつもりなんだ。
    
    恐らく天の石版を使うのも今だろう』

*****

シンジ「……はぁ……はぁ……っく……ぅ」

ミサト『……シンジ君。大丈夫?』

シンジ「ミサトさん……カヲル君……上手くやってくれますかね」

ミサト『大丈夫よ。貴方は、自分の心配だけしてなさい』

シンジ「……僕は、大丈夫です。それより」

ミサト『集中して、シンジ君』

シンジ「っ……」

ミサト『……サルベージは、容易ではないのよ?

    それに呪縛のリスクも、倍以上に跳ね上がっているのだから』
    
シンジ「! ……気付いてたんですか」

ミサト『……報告があった。それに、さっきからミライちゃんの声もしないし

    ったく、勝手に行動しないでよ、もう……』
    
シンジ「分かってます。でも、ああするしかなかったんです……」



ミサト『……すべてを救いたかった……

    やり直したくなんてない……
    
    救えるものは、救いたい……
    
    そう思っていることは、百も承知
    
    だけどね、シンジ君。
    
    全てを手に入れるなんて、全て守り通すだなんて、
    
    実現できることは稀なのよ。
    
    この世界だって……今人類が生きていることそのものが奇跡の産物なの』
    
シンジ「……」

ミサト『……分かってると思うけど、今この世界は、

    今までの世界で最良の状態。
    
    作戦ももはや後戻りできないところまで来ている。
    
    14年分、重くのしかかっているんだから……
    

    
    やり直しはないと思いなさい』




シンジ「……はい」

ミサト『…………………………』




ミサト『……ごめん』












ミサト『行動開始!』

カヲル「了解」




スミレ『マークシックス 目標の頭上から投下!』

ヒデキ『輸送機の離脱確認しました!』

カヲル「さぁ、来い!」



………………

セノイ(頭上からエヴァ 眼前にはヴンダー 左右には、エヴァ四機

    ……憂慮すべきは……
    

    
    槍を構えた頭上のマークシックス。

    
    
    
    ロンギヌスで貫かれてはキングウの装甲でもただではすまん

    
    対処する間に、天の石版も準備が整うだろう)
    



……………………


……………………



日向『マークシックス、気付かれました!』

青葉『……額のビーム、来ます!』



トウジ「止めるで! アイツのATフィールドもかなりやけど、直撃は痛すぎる!」

ミサト『エヴァ四機は断裂した腕から見える機関部を集中攻撃!』

サクラ「な、カヲルさんほっとくんですか?」

ミサト『援護の必要はないって事よ』

マリ「……! そっか、あの槍!」






キュゥ……ズゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアアアァァァァア!!!!

カヲル「そう、カシウスの槍さ」

カァァァァァアァァァァァァァァァン!!!!




ミドリ『カシウスのATフィールドにより目標の攻撃を無効化!』

カヲル「まだまだっ」

ミサト『作戦第二段階よ!』

高雄『応!』

ミサト『ATフィールドの中和開始!』



カヲル「お安いご用さ」

ヴオォォォォォァァァァァアアアアアアアア!!!!

セノイ(……カシウスの槍で降りてくるとは思わなんだ。

    確かにカシウスによる接近は容易だが、しかしカシウスの槍としての性能はあくまで物質的なもの
    
    第一始祖民族の知識で作られた装甲版には傷をつけるのがやっとだろう)
    
セノイ「……そこまでだ

    既に我々は目的地に到達している。
    
    今更どうあがいても無駄だということを、このマークシックスの消滅によって、
    
    リリンに思い知らせてやろう」

キュゥッ……



カヲル「……ふふ、後は頼んだよ。シンジ君」

ミサト『……っ!』





ズゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアアアァァァァア!!!!





ミサト『撃てぇ!!』

高雄『っ!』

シンジ「うおオオオおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっぉぉぉ!!!!!」





セノイ(ヴンダーの主砲か?

    なるほど、マークシックスは、囮!
    
    エヴァ一機を消滅させてまでも、勝利を取りに来たか、リリン!!)
    
ズゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアアアァァァァア!!!!










青葉『……キングウのビームの発射口は、これで全て潰しました』

ミドリ『同時に、マークシックスの反応消滅……』

ミサト『……カヲル君……』








セノイ(……しかし、詰みだ。この距離なら、全て終わらせられる)





リツコ『……追い詰めた、と思っているのは私達……

    でも、もしかしたらそう思っているのは向こうも同じかもしれないわね』
    
ミサト『! そんな、マークシックスを囮に使ってまで、頭部も破壊したのに!?

    まだ何かあるって言うの?』

リツコ『……ええ。

    奴には二つ、まだ使ってない武器がある
    

    
    大量のN2爆薬と……天の石版よ』

    
    
    
ミサト『……』







セノイ「さぁ、天の石版を開放しよう

    これで、後は悠々とリリスと『アダム』を接触させるだけだ」




    
カヲル「呼んだかい?」

セノイ「……」





カヲル「死んだかと思った? 残念 マークシックスだけが囮でした」

セノイ「貴    様        っ!?」





カヲル「お届けモノだよ。

    天の石版のアンチプログラムを組み込んだ液状のナノマシン群さ」
    
トプトプトプトプ

カヲル「さて、僕の任務は終了だ。天の石版は、もはやここには存在しない」

ミサト『よくやったわ、カヲル君』

カヲル「ああ、やり遂げた気分だよ。マークシックスとの別れは惜しいけれどね」





セノイ「……失念していた。お前は、使徒なのだ……エヴァに乗らなくても、エヴァを操れる……」

カヲル「そういうわけさ。全てはキングウの首をぶっ飛ばして、ここにナノマシンを流し込むための布石

    命令無視して人助けした罰だってさ。酷いと思わないかい?」
    
セノイ「……」ワナワナ

カヲル「でも、最高の気分だよ。自分より優れた生命体?の乗ってる機体に、

    こうやって得体の知れない液体をぶっ掛けるのはねぇ!」
    
ベシャ ベシャ





ミサト『……あの子へんなスイッチ入ってない?』

リツコ『形勢逆転が気持ちいいのでしょう。可愛いところもあるじゃない』

ミサト『あの顔が?』

リツコ『……ダメね。悪役面だわ』




カヲル「おっと、忘れるところだった」

セノイ「……」

カヲル「……この機体には、まだ日本を三度焼き尽くせるだけのN2爆薬が詰まれている

    それを、君はどうするつもりなのかな?」

    
    
    
    
セノイ「……私がどうもせんでも、既に火はついている」






カヲル「……なんだって?」

セノイ「愚かだとは言わん。だが、引き金を引いたのはお前のナノマシンだ」

カヲル「どういうことだい?」

セノイ「説明する意味が? 既に爆薬の化学反応まで時間は無いぞ?」

カヲル「っ……リツコさん!」

リツコ(インカム『……もしかすると、天の石版が停止すると自爆する仕様なのかも知れないわ』

ミサト『自爆って……!』




アスカ「ば、バッカじゃないの!!?? 最後の最後で大爆発だなんて……!!」

マリ「っちゃぁぁ……来ない来ないと思ったらこれかよ」



サクラ「お兄ちゃん!」

トウジ「……ああ! 総員、ヴンダーの前に集合や!」



レイ「……どうするつもり?」

ユイ「全員でATフィールドを重ねてやり過ごす……それしかないわ」

レイ「……!」





ヒデキ『! キングウ内部に微弱なエネルギー反応……

    N2の着火まで、後五分!』








ミサト『……耐え切れると思う?』

リツコ『……分からないわ。

    相手の爆薬にも寄る……それに、ただの爆発物であるという考え方も、どうかと思う……』
    
ミドリ『いや、ATフィールド4枚とヴンダーのシールドさえあれば余裕じゃない?』

スミレ『……バカモノ……それを電力で補ってることが問題だろ』

リツコ『常にATフィールド全開で、エヴァ四機とヴンダーの電力をまかなうことができるか……

    最後の最後で暑苦しいパワー勝負ってカンジね』
    

    



シンジ「……ミサトさん!」

ミサト『シンジ君。最後のひと分張りよ! やれるわね?』

シンジ「いえ、あの……やれますけど……

    後五分……やれることをやりたいんです!」
    
ミサト『……やれること?』

シンジ「……はい」





………………

………………

???「……っ」

セノイ「……起きたか」

???「……ここは?」

セノイ「キングウの中だ」

???「キングウ……?  私、どうして」

セノイ「……」

???「……」

セノイ(リリンは脆いな。長時間の洗脳で記憶を失ってしまったか……)



ミサト『もしもし、聞こえる?』

セノイ「!?」

ミサト『聞こえたら返事をして』

???「あの……」

ミサト『流石リツコね……

    こちらの防衛準備は整ったわ。おとなしく、自爆を止めなさい。
    
    これ以上の破壊は無意味よ』
    
セノイ「……」

???「……破壊? 防衛? 自爆? なんのことですか?」

ミサト『……! 貴方は、パイロットね? 自爆を止める方法は、分からないの?』

???「自爆って、何のことですか?」

ミサト『……ダメね。何も分かってないみたい』

シンジ『そんな……っ!』



シンジ『……そこに、エントリープラグ射出のスイッチはない?』

ミサト『……』

???「……どれ?」

シンジ『あくまで仕組みがエヴァと同じなら、エントリープラグ形式のはず……

    とにかく、それを探して押すんだ!』
    



04:01

セノイ(リリンか……

    立場違えど、この少年は、敵のパイロットであるこの少女を案じている。
    
    こういう考えは第一始祖民族にはない。
    
    死んでほしくないという、……めぐりめぐって、エゴという奴か)
    
???「……?  ……?」

セノイ(………………リリンの言葉を借りれば……

    少なくとも、この少年は、 イイヤツ なのかもな)
    



02:57

セノイ「……射出のスイッチは、それだ」

シンジ『! 他にも誰か居るの?』

セノイ「……」

???「え、これを、押せばいいんですか?」

シンジ『……天使?』

セノイ「……」

ミサト『……っ……天使もろとも、脱出してもらって構わない

    だけど、貴方たちは私達が拘束します。
    
    プラグ射出後は、大人しくその場で待っているように』
    
セノイ「……娘、死にたくなければそのボタンを早く押せ」

???「……っ」




01:25

カチッ……





01:00

カチッ……






00:56

カチッ……





00:50

???「え」

シンジ『どうしたの?』

???「……押しても、反応がない」

セノイ「……っ!」

リツコ『……ボタンは間違えてない?』

セノイ「間違ってなどいない……これは……!」





セノイ「配線が、破壊されている」








00:30

ミサト『! ゼーレの奴等……!!』

???「ちょっと、どうして ……! それって、じゃあ、私……!」

リツコ『……逃げられないように……ってこと?』

シンジ『そんなっ!』



???「た、助けて! 死にたくない、こんな、何も分からないまま、死にたくない!」


ミドリ『残り十秒をきりました!』

???「っ!!!」



セノイ「……っ……リリン…………………………」











10




9




8




7




6




5




4




3








2







1
















































































生存状況

>>357

サクラ、シンジ、ユイ、マリ、アスカ、ミサト、ゲンドウ、アスカ瀕死、それ以外味方全員ドラマチックに死亡。敵側全員生存

シェルターにも多少被害、負死傷者多数



シンジ「……」

セノイ「……これがお前が望んだ結果か?」



サクラ「お兄ちゃん……何処や……?

    何処行ったん!?」
    
セノイ「鈴原トウジは、エヴァの限界を超えてLCLに溶けた」



ユイ「…………」

セノイ「アヤナミシリーズは損壊。同エヴァに乗っていたお前の母親は意識不明の重態」



セノイ「八号機と弐号機は土砂に埋もれたようだ。

    回線を傍受することもできん」
    


セノイ「そして、ヴンダーも大破……

    ギリギリでお前が初号機の手を伸ばしたから、そこの艦長は生き残ったようだが……
    
    ほかの全員、爆風からは防げなかったようだな」
    


セノイ「それに、お前達リリンは甘すぎた。

    サンセノイの残骸を、ロンギヌスで固定していたな」
    
シンジ「……」

セノイ「地表はえぐれ、ロンギヌスは抜け落ちた。

    サンセノイもいずれ元に戻るだろう」

シンジ「……」

セノイ「セマンゲロフとて同じだ。霧散した魂を集めればすぐに戻ってくる」

シンジ「……」





セノイ「これが、お前の望んだ結末か?」







シンジ「……そんなわけ、ない……だろ……

    もう誰も、死ななくていいって……そう、思ってたのに……」
    
???「…………」




ゲンドウ『……シンジ 聞こえるか』

シンジ「!?」

ゲンドウ『……回線を、外に回せ。
     
     そこの天使と話をさせろ』
     
シンジ「……」

ゲンドウ『……早くしろ』

シンジ「……」



ザー ザザッ……



ゲンドウ『そこにいるは、セノイか サンセノイか セマンゲロフか』

セノイ「セノイだ。 お前か、リリンの王は」

ゲンドウ『そう呼ばれているらしいな。

     俺はネルフの総帥だ。そう言っても間違いではなかろう』
     
セノイ「……何用か」







ゲンドウ『たった今 ゼーレ本部の『アダムの残骸』を消滅させた』

セノイ「! ネルフの手の者が……?」

ゲンドウ『ネルフの手の者……というよりは……

     俺自身の手で全て終わらせた。
     
     誰の手も借りてはいないさ』

セノイ「……話には、お前は使徒の力を捨てたと……」

ゲンドウ『捨てたのは不完全な腕だけだ。

     残る体すべてに宿った使徒は、未だ壮健だよ。
     
     爆弾を仕掛けに行く間も、すこぶる調子がよかった』





ゲンドウ『……そして、今。まもなく、黒き月は崩壊する。




     リリスもろともな』

     
     
     
     





セノイ「……引き分け、ということか」

ゲンドウ『ああ、そうなるか』



ズシャリ……

セノイ「……あれは?」

ゲンドウ『ジェットアローン。エヴァではない、ただの機械だ』

セノイ「我々を殺すために?」

ゲンドウ『そんなことはもうどうでも良い』


ズシャ ズシャ ズシャ


ゲンドウ『……アダムもリリスもゼーレも消える今、

     第一始祖民族の陰謀も、消える』
     
セノイ「……」

ゲンドウ『……だから、お前等はもう地球を必要としないはずだ。

     どうなろうと興味は無い。そうだろう』
     
セノイ「穏健派はそうだ。しかし、そうとも言えない一派も居る

    進化の実験は頓挫したのだから放っておけばよいものを……
    
    リリンを危険視するものは、やはりお前達をどうにかするつもりだろう」

ゲンドウ『最重要としているのは、やはり実験か?』

セノイ「そのようだ」



ゲンドウ『なら、いっそのこと、やり直せば良い』



シンジ「!?」

セノイ「……」



ゲンドウ『アダムもリリスも居た頃に……巻き戻してしまってはどうかね』

セノイ「……」

シンジ「父さん!」

ゲンドウ『……』






ミサト「総帥……!」

シンジ「! ミサトさん……! 良かった、生きて……」

ミサト「総帥……ダメです……

    もう、このやり直しは……ここで終わらせないと……」
    
ゲンドウ『……』

シンジ「……」



セノイ「第一始祖民族も、やり直しには積極的だ。

    アダムもリリスも、再び創るよりはやり直す方が手っ取り早い、と」
    
ゲンドウ『そうか。ならば話は早い。

     ジェットアローンには今、ロンギヌスとカシウスを回収させている』
     
シンジ「……っ! 父さん……」

ゲンドウ『……黙って従え。

     今のままでは誰も助からん。
     
     ……分かるな?』
     
シンジ「……でも、せっかくここまで……来たのに……」

ゲンドウ『カヲルとレイは死んだ』

シンジ「!!!」

ゲンドウ『それに、お前の半身も死んでいる。

     いずれお前も死ぬだろう』
     
シンジ「………………」

サクラ「……死ぬ…………て……シンジさん……どういう……こと……」



シンジ「……っ……」

セノイ「碇シンジの精神は、既に崩壊を始めている。当てにはならんな」

サクラ「な!?」

セノイ「ミライ、と言ったな。シンジの半身だ。

    アレは、初号機の中にはいない。爆発によって消滅した。
    
    聖典の効果が切れたとき、碇シンジの体にそのダメージが上乗せされる。
    
    もちろん、生きることなどできまい」
    
サクラ「な、なんでや……せやったら、ヴンダーもシンジさん一人で……!?」

セノイ「そうだ。無理をして全て守ろうとしたようだが、無理をしすぎた。

    そうして無理をしてもヴンダーは守れなかったが、奇しくも自分は生き残ってしまった
    

    
    完全に使徒と同じ体に成り果ててもな」

    
            
シンジ「………………」






セノイ「無事動けるのは参号機だけのようだな」

ゲンドウ『そうか……』

JA「……」ズシャッ

ゲンドウ『……ならば、これはお前の仕事だ。 鈴原サクラ』

サクラ「!?」





セノイ「カシウスとロンギヌスで、全てやり直す」

ゲンドウ『今この場では、お前にしかできない。

     他の介入が入る前に……全て終わらせて……全て、元に戻してしまえ』
     
サクラ「……ウチが……やるんですか?」

ゲンドウ『ああ そうだ』






サクラ「……」






1 槍でやり直す→巻き戻し位置指定 スレ超えても構わず

2 魂の記憶効果 

  何度やり直してもどうにもならないこんな世界など要らない
  
  設定一新 サクラ転校の瞬間からこのスレ再開
  
3 タイムスリップしません シンジを失っても、この世界の結末を受け止める

  話が終わる  このスレの残りの扱いは話が終わってから安価
  
4 もういいからエロイの書けよ

  適当に話しめて残り全部 回想シーン(エロ) 的な扱い
  
5 サクラ「もう疲れた 自分に都合の良い世界に作り変える」

  学園エヴァ開始
  
6 その他


>>直下


ミサト「……ダメよ……そんなことしても……また、繰り返されるだけ……」

ゲンドウ『……そうかもしれんが

     今より良くなるかもしれん』
     
ミサト「ここまで来るのに、どれだけ……!」


ゲンドウ『……加持司令


     
          
     一部のシェルターに、甚大な被害が出ているそうだ』

     
     
     


ミサト「っ」

ゲンドウ『……』






ゲンドウ『鈴原サクラ……』

サクラ「……っ!

    言われんでも、やったるっちゅうんじゃ……」
    



サクラ「全て、やり直したる!!」









































    

*****

カヲル「そして、そのやり直しにはいくつかの特典がある」

シンジ「特典?」

カヲル「一つは、やり直す際、その人物が一番強く望むことが実現される」

シンジ「……」

カヲル「もう一つは、その人物が一番強く抱いていた感情が、やり直した後に持ち越される」

*****


>>直下 サクラが一番強く望むこと

>>次 一番強く抱いていた感情

>>その次 >>287の選択肢

記憶喪失編



セノイ「……リリンという生き物は、『忘れる』という機能があるらしい」

セマンゲロフ「忘れる……というと?」

セノイ「それまであったことを、記憶から排除してしまうのだそうだ」

セマンゲロフ「……ほう。それは、いいことなのか?」

セノイ「いや。不便な機能だそうだ」

セマンゲロフ「……未熟だな。リリン」

サンセノイ「……忘れる」

セノイ「……」




………………

記憶喪失する人

>>直下

複数可

ネルフ本部の医務室

ミサト「……困ったわね」

マヤ「え、ええ。そうですね……」

ユイ「……」

シュィン

シンジ「父さん」タタッ

ユイ「……シンジ」

シンジ「……母さん、父さんは?」

ユイ「ええ、命に別状はないみたい……」

シンジ「それは、良かったよ……

    いくら父さんとはいえ……、バナナの皮で滑って転んで死ぬなんて……
    
    そんな恥ずかしい死に方はしてほしくないし……」
    
マヤ「……ああ、それと、シンジ君」

シンジ「あ、はい」

マヤ「……面会は、日を置いてからのほうが良いかもしれないわ」

シンジ「え、そんなに、容態が悪いんですか?」

マヤ「……そうとも言える……でも、安心して、命に別状はないのは本当」

シンジ「じゃあ、なんで……?」

シュィン




記憶喪失具合

1 最低限の常識以外喪失

2 ゲヒルン時代 (シンジいない

3 ゲヒルン時代 (シンジいる

4 大学時代

5 その他

シュィン

ゲンドウ「……」




ゲンドウ「……また、人数が増えましたね。伊吹先生」

シンジ「え」

マヤ「ええ、みんな貴方の知り合いなんですけど……」

ゲンドウ「……見覚えが、ありませんね」

シンジ「あ、あの」

ゲンドウ「……なんだ?」ジロッ

シンジ「っ」ビクッ

冬月「オマエの目つきに怯えている様だぞ」

ゲンドウ「……すまん。目つきが悪いのは生まれつきだ」

シンジ(父さんがグラサンしてない……っていうか、様子がおかしい)

ミサト「……総帥は、今……大学時代まで記憶が後退しているのよ」

マヤ「記憶喪失ってやつね」

シンジ「……」

マヤ「ええ……貴方のことも……ユイさんのことも、覚えてないわ」

ユイ「……」

シンジ「そんな、それじゃぁ……」



シンジ「……でも、これって何か、デメリットあります?」

ミサト「……」

マヤ「……」

ユイ「あるわよ!」

シンジ「母さんと父さんの夫婦間事情は割とどうでもいいよ」

ユイ「冷たいわね……」

冬月「……まぁ、正直。私から言わせてもらえば……

    ネルフを動かすにもほとんど下のものが行っているし、
    
    碇ではなく私が変わりに采配すれば何も問題はない」
    
ゲンドウ「……話が見えないのだが」

マヤ「ああ、碇さんはいいんですよ。養生してください」

ゲンドウ「そうか」

冬月「ヴィレに至っては全権をミサト君に預けているからな」

ミサト「……でも、シンジ君にとっては、お父さんが記憶喪失で、
 
    自分のことを忘れられてしまっているんですよ?
    
    問題ないわけ……」
    
シンジ「あ、いえ、その辺は大丈夫なので」

ミサト「……強がってない?」

シンジ「ええ 全然」キッパリ




シンジ「死んでないならそれで良いです」スタスタ

ミサト「シンジ君……」

ユイ「ねぇ、どうしてシンジは、あの人のことになるとあんなにドライなのかしら」

マヤ「……」

ミサト「……」

ユイ「ど、どうして黙っちゃうのかしら?」

ミサト「見せてあげたいわね……あの頃の総帥」

マヤ「え、ええ。口では説明できないというか……」

ユイ「?」




………………

ラウンジ

シンジ「ただいま」

レイ「……どうだった?」

シンジ「うん、生きてるよ。ただ記憶喪失らしいけど」

サクラ「記憶喪失!? ホンマにあるんやな……そんなの」

カヲル「それって、シンジ君のことも覚えてないのかい?」

シンジ「そうみたいだよ。大学時代の記憶に戻っているらしくて」

マリ「……ふーん」ニヤニヤ

アスカ「なにその反応」

マリ「いやぁ、なんでもないよぉ……そっかぁ……あの頃のゲンドウ君かぁ」クスクス

シンジ「あー、そっか。マリは……」

マリ「んー、まぁ、キョウコの記憶としてはやっぱり強烈だったからね。

   あの頃のゲンドウ君は」
   
シンジ「まぁ、あんまり聞きたくない」

マリ「ありゃ、そうかい」

シンジ「……身内の嫌な話は、ちょっとね」

マリ「え、嫌な話って決め付けちゃう?」

シンジ「あの父親がまともな青年時代を歩んでると思えないよ」

レイ「……あの、そこまで……」

シンジ「レイは知らないだろうけど、僕に対しての父さんの対応はいろいろとひどかったんだよ」

アスカ「その割にはファザコン疑惑が持ち上がるほどに父さん父さんいってたわよね?」

シンジ「あの時は父さんの本質をわかってなかっただけだよ……」フッ

サクラ(14歳の目つきやあらへん……)



カヲル「それで、本題のほうはどうだったのかな?」

シンジ「ああ、うん」

アスカ「本題? あんた総帥の様子見に行っただけじゃなかったんだ?」

シンジ「まぁ、それに関することだけど」

サクラ「何やのん?」

シンジ「今回の出来事も、ゼーレの天使の介入なのかなって思って……」

サクラ「……まさか」

シンジ「いや、今回のは違うみたいだよ。バナナの皮で滑って転んだって」

サクラ「バ ナ ナ」



〜〜〜〜〜

一方その頃

トウジ「っ……」

ヒカリ「どうしたの?」

モモコ「おとん変な顔!」ケラケラ

トウジ「……いや、なんでもないわ」

トウジ(バナナの神様が荒ぶっておられとるようやの……)

〜〜〜〜〜


シンジ「これがもし天使側の介入だったら……」

サクラ「せやな……相手は、ホンマもんのアホやっちゅう結論になるわ」

アスカ「……んなわけないでしょ。とりあえず、私たちはどうすればいいわけ?」

シンジ「どうにも変わらないよ。今までと変わらずミサトさんの言うこと聞いてればOKだよ」

カヲル「ふふふ、組織ってのは意外とトップがどうにかなっちゃっても動くものなんだよね」



その頃のゼーレ

セノイ「まさか本当にバナナの皮sで記憶喪失になるとはおもわなkった」

セマンゲロフ「落ち着け。浮かれすぎだ」

セノイ「いや、でもな。これは面白いぞ」

セマンゲロフ「しかし良かったのか? 報告によると、この男……相当な野心家だぞ?」

セノイ「……野心家……?」

セマンゲロフ「ああ、今でこそ総帥としての落ち着きを見せているが……」

セノイ「ふむ。注意せざるを得ないか」

サンセノイ「……ふむ」



1 ゲンドウ周辺での出来事をピックアップ

2 サンセノイが真似したがっているようです
  バナナの皮で記憶喪失する対象指定
  
3 その他


破の中盤から離れてたから、久しぶりに来て見たらカオスの権化なss化しててワロ・・・えなかった
最初は面白かったんだけどな・・・どうしてこうなった
安価だったら下


ラウンジ

リツコ「シンジ君……ちょっと……」

シンジ「はい?」

リツコ「……えっと、その。今の会話聞いた後だと、少し、言いにくいんだけど……」

シンジ「……なんでしょう?」

リツコ「……また、バナナの皮の被害者が出たわ……」

サクラ「……うわ、アホや……」



………………



ヴンダー内 医務室

ミサト「うぅーん……頭がガンガンする……」

マヤ「……加持艦長……大丈夫ですか?」

ミサト「……? 加持? や、やだぁ、マヤちゃんったら! あの男はそんなんじゃないわよ!!」

シンジ「こういうことですか」

リツコ「……ええ。今度はミサトがやられちゃったわ」

サクラ「うわぁ……ホンマに、ミサトさんが被害にあってしもたんですね……

    苗字のこと、これ聞いたら加持さん泣いてまうんやないんですかね?」
    
リツコ「どうかしら」

シンジ「あの、それで、隣のベッドで寝ている日向さんは?」

リツコ「転びかけたミサトのエルボーを食らって脳震盪を起こしてるわ」

シンジ「……可哀想に」

>>382みたいな事を自分でも思ってたからクリティカルヒットしたわ。
面白くなるかどうかはさておき、今のままだとダラダラしそうだから仕切りなおしたい。
完全設定リセットで別スレ立てる。
許されたら最終回以降の安価無視してエピローグ書く。

カオスな状況も悪くないけれど、>>1さんが納得いくように書いたら良いと思う。
楽しませて頂いてるし、改めて感謝&乙です。

迎合?しまくって書きたいから今後のこのスレの扱いを
5レスくらい見て決める >>385含む

まぁ真面目な話っぽいカンジの書いてると反応薄いから俺も書いてて微妙になってくるのは事実
そういうのは安価じゃないので書くべきだと悟った。
次書くときはラブエロ路線重視の安価SSか安価じゃないSS書く

このスレの残りはお題に沿ってエロSSでも書くスレにするか

ところでこのスレのピークってやっぱりビーチバレーか? 
それとも登山か むしろ最初のスレですでに終わっていたか。
参考までに教えてくれ

3スレ前の>>2から




14年前 サードインパクト前

サクラ「アカン、なんでかわからんけど、

    14年前にタイムスリップしてもうた!」

サクラ「新聞も、ニュースも!

    全部がサードインパクト前の状態や!!」

サクラ「なんやねんなもー……」

サクラ「はぁ……コレからどないしよ……」




>>直下

1 知り合いに会ってみる(人物指定
2 知ってる場所に行く(場所指定
3 その他

安価取るのに必死になってしまって
言うの忘れたから言う

おかえり&久しぶり。ずっと待ってました。


サクラ「知り合いに、会ってみるしかない、かな……?」

サクラ(せやけど、この時代のアスカさんって、どこに居るんやろ?

    まだドイツに居るとかだったらお手上げやし……通貨的な意味で
    
    マリさんは謎多い女やしなぁ)
    
サクラ「……」

サクラ(……本来なら、頼りたいのは艦長か赤木博士やけど、

    彼女らが簡単に見つかるとも思えへんしなぁ、
    
    何よりネルフに進入する手立てがない)
    
サクラ「……!」

サクラ(あるやん! 艦長に通ずる、手っ取り早い方法が!

    碇さんや。

    碇さんと接触するだけなら、学校に行けばええ。
    
    最悪、お兄ちゃんをうまく利用すれば碇さんとの接触もはかれるし、)





サクラ「というわけで」

1 正面から接触
2 尾行
3 拉致
4 その他

>>419ありガとう
ちょっと婚約してきた。
更新頻度落ちるけど時々出没するかも程度で再開しますお

あと相変わらず安価指定忘れてたので、安価指定ミスは直下で


サクラ(つーっても……碇さんとウチは何の面識もないし……

    ようは艦長と接触さえすればええのや。
    
    家を特定できれば艦長との接触も容易。
    
    なら、碇さんと接触するよりも碇さんを尾行するのが手っ取り早そうやな)
    
サクラ(そうと決まれば、学校前のコンビニあたりで……)



……


一時間後 
第3新東京市立第壱中学校前コンビニ


店内放送「♪」

サクラ(懐かしっ! 

    ってか、この頃のジャンプはまだルフィーが新世界行ったばっかりやったんやなぁ)ペラペラ
    


……ガヤガヤ……


サクラ(……ん? そろそろ学生が帰る頃やな。

    碇さんの姿を探さんとな……)
    
ウィーン

店員「ありあとやっしぁー」



サクラ「……さて」





シンジの下校風景 >>直下

1 ぼっち
2 誰かと(人物指定
3 その他

シンジ「〜〜〜?」

ヒカリ「〜〜〜〜〜、〜〜」

サクラ(お、碇さん……女の人と歩いとる!

    アスカさんはまだ日本におらへんのやろか)
    


サクラ(ともかく、ちょっと悪い気もするけど、
 
    尾行させてもらいまっせ……)
    


……

ヒカリ「〜〜〜、〜〜〜〜〜?」

シンジ「〜〜〜〜」

サクラ(……二人ともどんな会話しとるんやろ?)
    
サクラ「……」



>>直下

1 聞き耳を立てる(成功(内容指定可

2 聞き耳を立てる(失敗(バレ

3 プライベートは大切やな(追跡続行

4 その他


サクラ(戻ったときに碇さんとの会話の種になるかもしれんし、

    聞いておいて損はなさそうやな)

サクラ「……」コソコソ



シンジ「〜〜〜〜〜」

サクラ「……」


>>直下

シンジと委員長の関係性 

1 超絶健全お友達中のお友達状態

2 主婦会話仲間

3 アスカの保護者仲間

4 その他



及び、アスカの所在地

1 ドイツ(面識なし

2 日本(面識あり

3 その他


ヒカリ「ミサトさんは、相変わらず?」

シンジ「そうなんだよ。家事を僕がやるのはぜんぜんいいんだけど、

    お酒がね……」
    
ヒカリ「飲みすぎる人を家族に持つと大変よね」

シンジ「あ、委員長のお姉さんもだっけ?」



サクラ(普通の会話や……)



ヒカリ「うちはそれでも妹が居る分、姉さんは自重してくれたりするけどね。

    あの、ミサトさんって碇君の話だと結構……」
    
シンジ「そう、だね。まぁ、僕しか居ないし遠慮しないでくれるのは逆にありがたいかも」

サクラ(ほう? アスカさんはまだ日本に来てないっちゅうことやな)



サクラ(なんにしても、普通に会話してる分、追う側としては追いやすいわ。

    家までの備考は余裕やろな)ウンウン
    


サクラの隠密レベル

1 99 完璧で、目立つことなく任務を遂行

2 50 この程度の備考なら余裕

3 25 対象から隠れられたけど周囲から少し怪しい目で見られる

4 10 バレるし怪しまれるし

5 0  通報

6 120 加持もタジタジ

7 その他


ミサトのマンション前

サクラ(あっさり成功や……ウチは職を間違えたのかも知れへんな)

サクラ「……さて」

サクラ(あとは艦長が登場するのを待って、いかに接触するかやな……

    しかし、艦長て、言うてあんなタイプやからなぁ……)

    
    
*****回想*****


ミサト『碇シンジ君……貴方はもう……』

ミサト『……何もしないで』

*****


サクラ(……どないしよ。いまさらやけど、会うの怖なってきた……

    もしかして寧ろ碇さんと接触したほうが艦長と穏便に出会えたんとちゃうんかな?)
    
サクラ「う〜ん……うーん……」



………………



サクラ「……ついに艦長らしき人が帰ってきよった。

    昔はあんな髪型やったんやなぁ。今とはエライ違いやで」
    
サクラ(『今』と『昔』がゲシュタルト崩壊しそうやわ……)

ブロロロロ……キキッ

サクラ「……」



ミサトへの対応 >>直下

1 正面突破

2 背後を取る(成否選択可能

3 拉致(成否選択可能

4 やっぱ怖い!(逃げる

5 その他


サクラ「……」ブルッ

クルッ

サクラ(せや! なんも、いきなり艦長に接触する必要ないやん!

    やっぱり碇さんと接触するのが定石やって! 
    
    最初はそのつもりやったんやしな!)

    
スタスタスタ

サクラ(……艦長怖いもんなぁ)



サクラ(……しかし、そしたらどうやって接触するかやな……今回は思わず尾行してもうたけど……

    仲良くなる、いや、まぁ、ある程度信用してもらえる程度にはならんとなぁ)

サクラ(接触方法として考えられるのはいろいろあるけど)



>>直下

1 夜這い(不法侵入

2 明日を待ち、通学路にて正面から接触

3 兄づてに接触

4 ヒカリづてに接触

5 拉致

6 その他


サクラ(…せや…あの女の子、使えるかも知れへんな)

サクラ(さっき碇さんがあの女の子と別れたのがあのへんやから……)

タッタッタ……





ゼーレ黒服A「!?」

ゼーレ黒服B「どうした?」

A「……葛城三佐の自宅周辺を張り込みしていた女、行方をくらましたぞ」

B「馬鹿な!?」





タッタッタ……

サクラ(? なんや? さっきまで見られてる感じしたけど、急に気配がなくなったわ)


サクラ(まぁええわ。それより、このルートで、しかもあのこの会話の内容から察するに……)

スーパー前

ヒカリ「……よいしょっと」ガサゴソ

サクラ(居った! 買い物帰りや!

    ……と、ここまではウチの天性の諜報スキルでたどり着けたわけやけど……
    
    肝心の接触方法はどないしよ……
    
    どのようにして、碇さんとの接触につなげようか)

    
    
    
1 騙す(あくまで平和的に


2 脅迫(シンジとの接触に無理やり協力させる

3 話す(洗いざらい

4 ……ってか、あれヒカリちゃんやん(顔見知り

5 その他


サクラ(……てか、あれヒカリちゃんやん。

    そっか……そやんなぁ。14年前やし、ヒカリちゃんも居るわなぁ。
    
    お兄ちゃんと一緒に見舞いに来てくれたとき以来かぁ……懐かしいわぁ)グスッ
    
サクラ「!」フルフル

サクラ(アカン。切ない気持ちに浸る暇なんてないんや。

    あの子がヒカリちゃんなら……もしかしたら、もしかしたらわかってくれるかもしれへん……!)
    


ヒカリ「……」ガサッ

サクラ「っ、ヒカリちゃん!」タッタッタ

ヒカリ「え?」クルッ



サクラ「あの、ヒカリちゃん、ですよね?」

ヒカリ「えと、はい……」

サクラ「えと、あの、ウチ……」

ヒカリ「……?」

サクラ「……」







サクラ(しもたぁぁぁぁぁぁ!!!! なんて話すのか何も考えずに突っ走ってもうた!!)



サクラ(わかってもらうために、何から話すべきか……っ)

ヒカリ「……えっと、あの……?」
   
サクラ「っ!」

ヒカリ「……」

サクラ(一か八かや!)

サクラ「ウチ、サクラです!

    その、信じてもらえへんやろけど……
    
    鈴原の、妹です」

ヒカリ「……」



ヒカリの対応 >>直下

1 わりと信じる

2 拒絶

3 いぶかしみながらも友好的

4 通報

5 その他


ヒカリ「! サクラちゃん……!? そう、貴方……もしかして」

サクラ「?」

ヒカリ「……サクラちゃん、無事だったのね。どうしてここに居るのかは、わからないけれど」

サクラ「……え、えと、あの? 信じてもらえるんですか?」

ヒカリ「ええ、割と」

サクラ「……いっておいて、なんですけど……どうしてそんなあっさり信じられるんですか?」

ヒカリ「それは、もちろん……」


    


ヒカリ「私も時間遡行しているからよ」





ヒカリ「何が起こっているのか、と聞かれても困るけれど……

    私も別な時間軸から来た存在なのよ。
    
    体は14歳のものだけどね」
    
サクラ「そ、そんな……でも14年後の世界にはヒカリちゃんは……」

ヒカリ「そう。貴方の時間軸には私はもう居ないのね」ショボン

サクラ「?」

ヒカリ「……とりあえず、私の家に来てくれるかしら?

   ゆっくりお話しましょう?」
   
サクラ「そう、ですね。落ち着いて話したいですわ……」




………………



洞木家 ヒカリの部屋

ヒカリ「どうぞ、あがって」

サクラ「ども……」オズオズ



ヒカリ「……さて、何から話すべきかしらね」





ヒカリ「私は、三年後の世界から来た。

    私が見た三年後の世界ではもっと巨大なエヴァが使徒と戦ったりしてたし、
    
    私も、エヴァのパイロットになったりしてたのよ」
    
サクラ「巨大な、エヴァ……ですか」

ヒカリ「この頃の私からすれば、考えられない世界。

    だけど、確かにその事実をおぼえている。
    
    三年後の世界の、ある瞬間に、気づいたら私はこうしてこの時代に居た。
    
    私の精神が汚染されたわけではないのだとすれば……
    
    時間遡行してきたのだとしか考えられないと思わない?」
    
サクラ「ウチも、似たようなもんです!

    14年後の世界から、気がついたらここに……
    
    でも、ヒカリさんはこの時代の姿ですよね?
    
    ウチは、どうしてこの姿で……」
    
ヒカリ「……時間遡行の原因が、違うのではないかしら?」

サクラ「原因て……なんですか?」

ヒカリ「それは私にもわからない。

    時間遡行以前の記憶が、少し曖昧になっているの」
    
サクラ「あー、それはウチも同じですわ。

    直前の記憶とかすごいおぼろげで……」
    
ヒカリ「……」

サクラ「……」



サクラ「ヒカリちゃんと、ウチが見ていた時代は、違う世界っちゅうことやな?」

ヒカリ「そうね。そして、どちらも原因がわからないでいる」

サクラ「そう、ですね」



サクラ「……」

ヒカリ「……」



サクラ ヒカリ(何の解決にもならない……!)どよんど……






ヒカリ「……えっと、とりあえず、これからどうしようと思ってるの?」

サクラ「あ、えっとですね。

    とりあえずウチは、碇さんと接触してみようと思ってるんですよ」
    
ヒカリ「碇君と?」

サクラ「ええ。ヒカリちゃん、仲良いんですよね?」

ヒカリ「まぁ、そうね。お友達と思ってもらえてたら嬉しいな」

サクラ「碇さんと接触して、その伝で葛城ミサトさんに接触を図りたいんですよ」

ヒカリ「……そう、なんだ。

   でも、ミサトさんに直接いったほうが早くないかしら?」
   
サクラ「そそそそ、そんな恐れ多い!!」ガクブル

ヒカリ「……え?」

サクラ「あんな鉄の女みたいな人に、

    『タイムスリップしてもうた!』って怪しさ全開の人が話しかけたら即射殺されますよ!」

ヒカリ(……鉄の女?

    あの素っ頓狂なネーミングセンスを持つ酒にだらしない人が……?)
    


ヒカリ「サクラちゃんと私の世界では、ずいぶん差があるみたいだけど……

    この時代のミサトさんは、とても優しい人よ?
    
    女性らしくて、とてもお茶目で、でも頼れる大人の女の一面も持つ、そんな人」
    
サクラ「……ウチの知ってる艦長は、

    気高くて、謎多き存在で、着いていかざるを得ない恐ろしい一面を持つ、そんな人です」
    
ヒカリ「……なにか、大変なことがあったのかもしれないわね」

サクラ「俄然あってみたくはなりましたけど、でも、それでも碇さんづてで紹介してもらったほうが、

    いろいろ安全じゃありませんか?」
    
ヒカリ「……そうね。じゃあ、私からサクラちゃんを、うまく碇君に接触させてあげる。

    それで、ミサトさんに接触してからはどうするつもりなの?」
    
サクラ「……そう、ですねぇ」




>>450

1 原因究明の後 元の時代に戻りたい

2 この世界を絶望から救うために動きたい

3 まだるっこしいことは抜きにして、とりあえずこの時代を見て回ることから始めようかと

4 その他



サクラ「とりあえず……何が起こってるのか現状把握ですわ。

    艦長、ミサトさんと赤木博士にだけは事情を話して……
    
    ウチにできることがあれば協力していく所存です」
    
サクラ(ネルフに協力って言うのが、なんかアレやけど……

    今できるのはそれくらいやろし)
    
ヒカリ「……そう」

サクラ「ヒカリちゃんも、一緒に……」

ヒカリ「私は……」



>>直下

1 一緒にミサトと時間遡行者として接触

2 一緒には行けない(理由適当に後付け

3 その他



安価おき逃げオヤスミなさい


ヒカリ「あの……」

サクラ「……?」

ヒカリ「ごめんなさい。私は行けない……」

サクラ「……」

ヒカリ「……ごめん」

サクラ「……」

サクラ(よっぽど、つらい目に会ったんやろか。

    ヒカリちゃんの目は何処か虚ろで、何かに怯えているようにも見えた。
    
    それに、この三年前という舞台でやり直したいこととかもあるのかもしれんし、
    
    ウチにヒカリちゃんを束縛する理由もないしなぁ……)
    
サクラ「謝らんでもいいですよ。ヒカリちゃんは、ヒカリちゃんの『三年前』をやり直したらいいんです」

ヒカリ「……ごめんね。できること、あるのかもしれないけど、私は」

サクラ「かましませんて! 

    ああ、でもせっかくやし、色々この時代について聞いておきたいこととかあるんですけど
    
    そういうのには協力してもらっても……?」
    
ヒカリ「ええ、それくらいなら。それに宿泊先とかはどうするの?

    その姿で鈴原と会っても、話を信じてくれるかどうか……」
    
サクラ「そうそう、それでなんですけど、このカードってこの時代でも使えますかね?」

ヒカリ「使えるわよ。だけど、宿泊先がないならうちに泊まったらいいじゃない」

サクラ「いいんですか!?」

ヒカリ「ええ。姉と妹には適当に言っておくから、話を合わせてね」

サクラ「助かります〜! 流石はヒカリちゃんやわー!」



………………



サクラ「……『中学生のお友達』で通された……ちょっと複雑……」

ヒカリ「だってサクラちゃん二十代ってカンジしないもの」

………………


翌日

サクラ「さて、お願いしますよ」

ヒカリ「碇君と引き合わせればいいのよね?」

サクラ「ええ、まぁ、後はこちらで上手くやりますから」

ヒカリ「……そうねぇ」



1 別なクラスの友達として紹介(シンジがタメ口でサクラと話す

2 親戚のお姉さんとして紹介(シンジが敬語でサクラと話す

3 その他



ヒカリ「……」

サクラ「?」

ヒカリ「……生半可な嘘よりは、ものすごい嘘のほうが信じやすいという話を聞いたことがある?」

サクラ「えと、心理学ですか? 聞いたことがあるような気はしますけど……」

ヒカリ「それと、ある意味で予防線にもなるという意味をこめて、サクラちゃんのことは

    『私の彼女』として碇君に紹介するから 」
    
サクラ「かのっ……!?」

ヒカリ「私たちは周りに内緒のレズカップルよ。そういう設定でいきましょう」

サクラ「ちょ、ちょ、待ちぃな! レズカップルって、ハードル高すぎますわ!」

ヒカリ「普通に女友達として接していればいいのよ。

    それに、サクラちゃんの設定も考えてあるわ」
    
サクラ「……ど、どないです?」

ヒカリ「委員長キャラである私にあこがれるあまり、

    百合の花道に入り込んでしまった無垢な少女よ」
    
サクラ(少女て……)

ヒカリ「そうすることで私への敬語の不自然さを、大きな嘘で上書きすることができる。

    それに……碇君が変にサクラちゃんに興味を示しても、ちょっと困るのよ」
    
サクラ「ん、ああ。アスカさんと碇さんをくっつけたがってましたもんね。ヒカリちゃんは」

ヒカリ「まぁ、そういうことよ。この時間軸でもアスカが碇君と仲良く慣れるかはさておき、だけど

    それまでに碇君にほかの女性への興味を持たせないようにしたいのよ」
    
サクラ「……ファーストチルドレンはどうするんです?」

ヒカリ「あの子は、仕方ないわ。その壁だけはアスカに乗り越えてもらわないと……ね?」

サクラ「おお……甘いやら辛いやら……」




サクラ(しかし、そんな素っ頓狂な設定、信じてもらえるんやろか?

    ん? それに……)
    
サクラ「ヒカリちゃん、もし……もしも、碇さんが私たちの関係を言いふらしでもしたら……?」

ヒカリ「それはないわよ。碇君って口は堅いほうだと思うわ」

サクラ「というか引っ込み思案で人にむかってベラベラ話すほうではありませんね。

    しかしですよ、ウチの兄に『委員長とあの女はなんなんや!?』とか聞かれたら……?」
    
ヒカリ「そうね。でもトウジはもっと口が堅いから、そういうのは言いふらさないと思うわ

    それに、そんな質問なら直接私にしてくると思うわ」

サクラ「……」

ヒカリ「……」

サクラ「……もしかして、すでに結構オアツイ仲?」

ヒカリ「……どうだと思う?」クスッ

サクラ(この人、恋愛感だけはウチより遥かに年上やな)



サクラ「えと、まぁ、ウチのほうの誤解は、後からいくらでも解く機会はありますでしょうし、

    今は怪しまれずに碇さんと仲良ぅなって、艦長との接触をするのが先決ですわ」
    
ヒカリ「そうね。まずはそこまでこぎつけるためにも、サクラちゃんにはこれに着替えてもらわないとね」ゴソゴソ

つ学校の制服(女子




サクラ「うひぇ……これ、着るんですか?」

ヒカリ「ええ、放課後、これを着て校門前で待っていてくれれば、碇君と私が通りかかるから」

サクラ「……っく」プルプル

ヒカリ「どうしたの?」

サクラ「20台で中学校の制服着るのって、おかしくないですか?

    ケバいとか思われたら、ウチ……ちょっと……」
    
ヒカリ「その点は心配しないでいいと思うわ。

    サクラちゃん童顔だし、身長も高すぎるってほどじゃないし、
    
    何より貴方の声なら不自然は何もないわよ」
    
サクラ「声、ねぇ……」

ヒカリ「まぁ、為るようになるわよ。ひとまずはそれで行ってみましょう」

サクラ「……旅の恥は書き捨てとは言うけれど……

    まぁ、がんばってみます」

    
    
    
………………


放課後 校門前

サクラ「……」

ガヤガヤガヤ

サクラ(意外と、大丈夫なもんやな……着てしまえば)

ガヤガヤガヤ

サクラ(……しかし、腰とウエストはぴったりやけど……

    気のせいか胸の部分の布が少し余っているような気がするのは、納得できへんわ……)
    



十数分後

サクラ(人通りもはけてきたなぁ……)


ヒカリ「あ、サクラちゃん!」タッタッタ

サクラ「っ」ビクッ

シンジ「?」

ヒカリ「ごめんね。待った?」

サクラ「あ、ぅぃえ、えっと」

サクラ(彼女のフリ彼女のフリ……)

サクラ「ぜんぜん、そんな、待ってませんよ!

    ヒカリちゃんに会いたくて〜、えーっとぉー……」
    
ヒカリ「……サクラちゃん」(普通でいいから)ボソッ

サクラ「……」コクコク



シンジ「? 委員長のお友達?」

ヒカリ「あ、えっと……この子は、その……」モジモジ

サクラ「あ、あの……」

ヒカリ「驚かないで聞いてほしいんだけど……実は、

    私の彼女なの」
    
シンジ「彼女?」

サクラ「……」ドキドキ

ヒカリ「ええ、彼女」

シンジ「……」





シンジの反応 >>直下

1 シンジ「へ、へぇ……そうなんだ」ドギマギ(信じる

2 シンジ「へぇ、そうなんだ」ニコニコ(信じない

3 シンジ「ぇ……そうなんだ……」(ドン引き

4 その他


シンジ「ぇ……そうなんだ……」

ヒカリ「……」

サクラ「……」

ヒカリ サクラ(あれ?)





………………

後日

ヒカリ「碇君から避けられるようになった……」ドヨン……

サクラ「……あー、えと、あまり、気を落とさないでください。

    それにほら、ヒカリちゃんにとって一番大切なのは、ね?」

ヒカリ「……まぁ、トウジはわかってくれるからいいんだけど……」ドヨン……

サクラ(さりげに名前で呼んどる……)



サクラ「……う、うぅ……」

サクラ(これ以上ヒカリちゃんに頼るのは無理そうやなぁ……)



1 あくまでシンジとの接触を図る。(手段選択可

2 もうぶっつけ本番。ミサトとの接触を図る。

3 その他



後日
放課後
碇シンジ通学路(帰り道

サクラ「……」

シンジ「……」テクテクテク

サクラ「碇さん」

シンジ「!?」ビクッ

サクラ「今、お一人ですよね?」

シンジ「え、あ、えーっと……そう、だけど」ソワソワ

サクラ「先日は驚かせてすみませんでした」ペコリ

シンジ「え? あ、ああ……その……別に、気にしなくてもいいけど……」アセアセ

サクラ「アレは冗談だったんです。

    だけど碇さん、あのあとそそくさと居なくなってしまったので、
    
    ぶっちゃけるタイミングがなかったんですよ」
    
シンジ「そ、そうだったんだ……

    その、なんか、友達のそういうのってどう対応すればいいのかわからなくて、びっくりしちゃって……」
    
サクラ「……ヒカリちゃんと仲直りしてくれますか?」

シンジ「仲直りだなんて、ちょっと戸惑ってただけだよ」

サクラ「でも、ヒカリちゃん結構ヘコんでますよ。碇さんに避けられてるって」

シンジ「そうなの!?」

サクラ「そうですよ」

シンジ「……そ、そっかぁ。うん、ごめん……謝っておくよ」

サクラ「ええ、お願いします。

    けど、まぁ、私たちもタチが悪い冗談かましましたし、
    
    ウチからも改めて、ごめんなさい言わせてもらいます」ペコリ
    
シンジ「いいよ。僕も悪いところあったし、

    その、お互い様ってことで」
    
サクラ「……」

シンジ「?」

サクラ(……計画通り)ニヤリ


サクラ(これでヒカリちゃんとの関係性も回復(多分

    そしてウチは冗談と本気を見分けられる常識人としての地位を確立、
    
    且つ、碇さんと直接の友達関係を築くチャンスが生まれたわけや!
    
    中々の言葉運びやで!)

シンジ「頭上げていいよ、もう」

サクラ「え、ああ、すみません長々と!

    それで、ヒカリちゃんに紹介してもらったのには理由がありまして!」
    
シンジ「理由?」

サクラ「ええ、まぁ、早い話が」



1 サクラ「チルドレンに興味がありましてん」

2 サクラ「ミサトさんに興味がありましてん」

3 サクラ「ネルフに興味がありましてん」

4 その他


サクラ「碇さん自身に興味がありましてん」

ツツツ

シンジ「え?」ビクッ

サクラ「まー、ほら、最初はサードチルドレンっていう肩書きで気になりましたけど、

    実際ヒカリちゃんの話聞いたり、自分で見たりして、
    
    結構気になってたんですよ」
    
シンジ「気になる、って。えと、それは友達、になりたいってこと、かな?」テレテレ

サクラ「まぁ、最初は友達でもかましませんけど……」モジモジ

シンジ「……?」

サクラ「……」

サクラ(遠まわしやと伝わりにくいみたいやな)





1 ラブい意味合いで気になっていると言う(嘘

2 ラブい意味合いで気になっているという(あながち嘘でもない

3 そんなことよりとりあえず仲良くなってミサトさんと接触だ(友達のまま関係継続

4 碇さん自身の生態に興味がありましてん(医官視点としての興味

5 その他


サクラ「私、碇さんのこと恋愛対象として好きなんですよ」

シンジ「……」

サクラ「……」

シンジ「え? いや、そんな、でも」

サクラ「まぁ、すぐに応えてもらえるとも思ってませんし、

    碇さんからすればウチは初対面みたいなものでしょうし、
    
    まずはお友達になりたいと、思ってるんですけど」
    
シンジ「……」ポカーン

サクラ「どうですか?」

シンジ「ど、どうですかって」//////

サクラ「お友達、だめですかね?」

シンジ「友達、は全然いいけど……その、前半の仮眠具アウトにすごく戸惑っちゃうんだけど……」

サクラ「だったらそこは聞かなかったことにしてください」

シンジ「それじゃあ言った意味がないんじゃないのかな?」

サクラ「いいんですよ。頭の隅で少しでも意識してもらえればウチに利益はありますし、

    友人として碇さんとお近づきに為るのもある意味本望ですし」
    


サクラ(……まぁ、嘘はついてへんわな。
    
    碇さんが好きなのは割とマジやし、友人として碇さんと仲良くなれば艦長とも接触できる。
    
    唯一気になるのはヒカリちゃんがアスカさんを応援してることやけど……
    
    まぁ、それはそれや)
    


サクラ「……ね?」

シンジ「ね、って……ま、まぁ、友達が増えるのは、嬉しいよ」

サクラ「ほな、握手しましょ!」ギュッ

シンジ「っ……う、うん」

サクラ「よろしくお願いしますね」ニコッ

ブンブン

シンジ「うん、こちらこそ」ニコッ

シンジ(元気な人だなぁ)

サクラ(……アカン、ちょっと緊張してもうた……)



サクラ(さて……)




1 このまま家に遊びに行く話に持っていく

2 とりあえずもうちょっと仲良くなってからやろ、
  今日はこのまま帰り道一緒するだけやな

3 その時どこからともなく○○(人物指定)が登場

4 その他




サクラ(せやな、もうちょっと仲良ぅなってからやな)

サクラ「じゃ、帰り道ちょっと一緒してもいいですかね?」

シンジ「あ、うん。サクラさんの家ってどこなの?」

サクラ「サクラでいいですよ。

    実はウチヒカリちゃんの家に居候してるんですよ。
    
    えっとー……引越しと転校の手続きに差異がありまして、
    
    もう少ししたら自分の家に住めるんですけどね」
    
シンジ「そうなんだ。ふふ、委員長の家、賑やかそうだね」

サクラ「ええ、まぁ」

サクラ(ちゅーても遊び歩いてるコダマさんはあまり家に居らんし、

    ノゾミちゃんはウチのこと見る度に『サクラちゃんに似てるね!』って顔してくるし、
    
    浅い付き合いしかできんけど……)
    
サクラ「そういや碇さんって、ヒカリちゃんの話やと〜〜〜〜」

シンジ「ああ、その話は〜〜〜〜」



テクテクテクテク……




次のイベント >>直下

1 アスカ 来日

2 人ん家の 天井(ミサトと接触

3 鳴り響く 電話(加持登場

4 その他


ヒカリ「……本当に大丈夫なの?」

サクラ「はい。蓄えは十分ありますし、それにいつまでもお世話になるわけにもアカンし。

    ……ホンマはウチ社会人ですし。
    
    とにかく、一人暮らしで着る環境さえあればあとはどうとでもなりますよ」
    
ヒカリ「そう……でも、あの、なにか困ったことがあったら相談してね? どんなことでもいいから」

サクラ「あはは、ありがとうございます。でも実際、今はウチの方がお姉さんですから、

    寧ろヒカリちゃんこそ何か困ったことがあったら連絡してくださいね?」
    
ヒカリ「それも、そうね。ふふ、なんか変な感じ」クスクス



……



サクラ「と言うわけで、新居や」

1 シンジと同じマンション

2 綾波レイと同じマンション

3 洞木家周辺のマンション

4 鈴原家周辺のマンション

5 その他



サクラ(新居なう)

ゴソゴソ

サクラ(引越し完了なう

    つっても、タイムスリップして以来、こちとら荷物は最小限やからあっという間やったな)




サクラ(あれから、なんやかんやでヒカリちゃんと碇さんの仲も良くなり、

    ウチも碇さんとちょくちょく会って話すようになった。
    
    しかし、半分告白したような形になったことは、ヒカリちゃんには言ってはいない。
    
    まぁ、ヒカリちゃんはアスカさんの味方やし、ウチが碇さんのこと意識してるてのは面白くないやろ)
    
サクラ(だからもちろん……

    その碇さんとお出かけするっていうのは、秘密裏に行わないといけないわけで……)
    
ゴソゴソ

ゴソゴソ

サクラ(この日のために用意した服を着て、ソワソワしとる姿は、ヒカリちゃんには見せられないわなぁ?)

ソワソワ

ソワソワ

サクラ(さて、そろそろ碇さんが来る頃かと思うんやけど……?)




ピンポ-ン

サクラ「!」ビクッ

サクラ「はーい」

トテトテ



ガチャリ

シンジ「こんにちは」

サクラ「いらっしゃい碇さん。……お」

シンジ「?」

サクラ「いえ、私服初めてなんで、なんか新鮮ですね」(JINSコラボの私服イメージ メガネOFF

シンジ「そ、そうかな」テレテレ

シンジ「えっと、サクラの私服もいいね。可愛いと思うよ」(劇場版のあの服

サクラ「あはは、お世辞でも嬉しいですけど、今日は私服選びに行くつもりなんで!

    碇さんのセンスにも期待してますよー?」
    
シンジ「センス、かぁ。そういうのは良くわからないけど、一応がんばるよ」

サクラ「かましまへん♪ ウチにとっては一緒に出かけることが大事ですからねぇ」

シンジ「う、うん。それならいいけど……」



サクラ(……大丈夫、本来の目的は忘れてへんわ。

    一応ミサトさんと接触するのが目的であって、このデートは手段でしかない。
    
    ああ、でもウチも女の子やねん。
    
    好きな人とのデートにトキメかないわけがないのや!)
    




サクラ「さて、しかしウチは引っ越してきたばかりなんで、服を見に行くにしてもどこに行けばいいのやら……」

シンジ「あ、うん。一応行き先は考えてあるんだ。

    よく利用してるデパートなんだけど、
    
    女の子の着る服も置いてある店が多いから、そこに見に行こうかなって」
    
サクラ「いいですねぇ。ぜひ案内してほしいです!」

シンジ「うん、それでね」





1 とりあえずデートらしさのあるお出かけにはなりそうである。
  シンジのエスコートでデパートへ
  
2 残念 碇さんはデートだと思ってなかった。
  綾波と一緒に交流を深めるお出かけの感覚でやってきたのだ。
  
3 残念 碇さんはデートだと思ってなかった。
  ヒカリと一緒に友達と遊びに行く感覚でやってきていたのだ。

4 その他


デパート

サクラ「ここですか……大っきい建物ですね」

シンジ「うん、いろんなテナントの入れ代わりが激しかったりするけど、

    時々来て歩き回ると色々変わってて面白いんだよ」
    
サクラ「良い服があるといいなぁ。ついでに家具とかも見ていきたいですね」

シンジ「うん、時間もあるしゆっくり見て行こうか」

サクラ「はい♪」ウキウキ



………………


デーとなう

サクラ「あ、ここいいですね」

シンジ「ん、メンズの服もある店だね」

サクラ「ええ、こういうところのは可愛すぎないちょうど良い服で手ごろなのがあったりするんで、

    ここ見ていきましょ。
    
    ついでに、碇さんの服も見立てて上げましょうか?」
    
シンジ「あはは、僕のは良いよ」

サクラ「そんなこと言わずにー!」

…………

サクラ「……こっち、かな?」

シンジ「……」

サクラ「あ、こっちの方が似合ってるかもしれない……

    黒もすごく似合うんですね」
   
シンジ「そう、かな?」

サクラ「絶対そうですって!」

シンジ「ん〜確かにこの服はいいと思うけど、

    参考にしておくよ」クスクス

シンジ「それじゃサクラの服を選ぼうよ」

サクラ「え〜、もういいんですか?」

シンジ「え、うん。お小遣いもそう多くもらってるわけではないしね」

サクラ(そうかぁ……碇さんのお小遣いやとポンポン買えるわけでもないわなぁ……)



………………


昼食がてらティータイム

シンジ「結構買ったね」

サクラ「ええ、まぁ、ちょっとバイトとかして貯めてましたからね。

    それと手当てとかで結構お金ありますし」
    
サクラ(とか言っておけばええやろ。

    物資のある時代って服もこんなにいいのが揃ってるんやなぁ……感動や)ウキウキ

シンジ「……」クスッ

サクラ「?」

シンジ「いや、楽しそうだなぁって。喜んでもらえたみたいで良かったよ」

サクラ「ええ、そうですね。結構良い服が手に入ったのも、上機嫌の要因です。

    まぁ、一番の要因は碇さんとのお出かけなんですけどね」
    
シンジ「? あ、ああ……そういう、意味?」//////

サクラ「そういう意味です」ニコニコ


サクラ「そういうわけで、上機嫌のおすそ分けです」ガサゴソ

シンジ「?」

サクラ「さっきのお店で碇さんもこの服良いねっていってましたよね?

    ほら、あのときの黒のパーカーですよ」(Smartのシンジの服参照
    
シンジ「え!?」

サクラ「プレゼントです♪」

シンジ「い、いいの? その……」

サクラ「いいんです。今日のエスコートのお礼ですよ。受け取ってください」

シンジ「なんか、悪いなぁ。

    でも、本当に嬉しいよ。
    
    ありがとう、サクラ」ニコッ
    
サクラ「っ……いえいえ、そんな、こちらこそですよ」



サクラ(アカン……この笑顔のためにもっと貢いでしまいそうや……!)グッ

シンジ「?」






この後の行き先 >>直下


1 シンジの買い物を済ませてミサト宅へ
  ミサトとの接触イベントへ派生
  
2 軽く食材買ってお料理教室的なカンジでサクラ宅へ
  デート継続
  
3 それどころじゃねぇ 使 徒 襲 来 (使徒指定可

4 その他


食後

サクラ「そういや、碇さんってお料理上手なんですよね?」

シンジ「上手ってわけじゃないよ。家事としてやってるってだけなんだけど」

サクラ「でも毎日作ってるんですよね? ミサトさんの分も」

シンジ「そう、だね。うん。習慣としては身についてるよ」

サクラ「えっと、この後もお時間あるようでしたら、何か料理教えてくれませんかね?

    ウチもこれから一人暮らし始まりますし、
    
    何か一品手に馴染ませておきたいんですよねぇ」
    
シンジ「料理を、教える……かぁ。僕も本のとおりに作ってるだけなんだけど、

    それでよければ、一緒に作ってみる?」
    
サクラ「はい、お願いします!」



買う食材


1 ◇豆腐(第六使徒ラミエル襲来(激アツ(味噌汁的な意味で)

2 魚(第六使徒ガギエル襲来


食品館

シンジ「お味噌汁の食材を買っていこう」

サクラ「味噌汁、ですか」

シンジ「うん。簡単だし、手順を覚えれば毎日作れるしね。

    わかめと、ネギと、味噌と……あと豆腐◇を買って行こうか」
    
サクラ「はい、お豆腐◇ですね」

シンジ「うん、お豆腐◇」

サクラ「……ふふ」

シンジ「?」

サクラ「こうして二人でご飯の準備してる姿って、
    
    ほかの人にはどんな目で見られとるんですかね?」

シンジ「え、そ、それは、普通に、友達、じゃないかな?」ドギマギ

サクラ「反応が素直で嬉しいです」

シンジ「っ、そう見えるかもしれないけど、僕は、そういうつもりじゃないんだからね」アセアセ

サクラ「そーですねー、今はそれでもいいですわ。

    屈託なく仲良くできるだけでも幸せです」
    
シンジ「屈託……」

サクラ(少なくとも時間遡行する以前よりは、メチャクチャいい関係やと思いますよ?)

豆腐「◆」



…………


…………



サクラ宅

サクラ「さて、じゃあ先生。お願いします」ペコリ

シンジ「あはは、じゃ、まずは……」



………………



シンジ「で、最後に豆腐を切って入れるよ」

サクラ「切る、っていいながら碇さん手の平に乗せたままですけど」

シンジ「え、うん、まぁ。このほうが鍋に入れやすいしね」

スッスッス……

豆腐「囲」

サクラ「お、おおお……危なっかしい……」

シンジ「危ないなんてことないよ、手の上で豆腐を包丁で切っても、

    前後に動かさなければ手の平は切れないから」クスクス

    
ポチャポチャ    
    
豆腐「激アツぅ!」


シンジ「はい、後は余熱で豆腐も温まる、と……

    これでおしまいだよ」
    
サクラ「まぁ、確かに簡単は簡単ですけど、

    物足りなさもありの、これを毎日習慣付けることへの不安もありの……
    
    って感じですね」
    


シンジ「最初は習慣をつけることが大事だからね。

    慣れるまでは僕も結構レトルトに走ったけど、
    
    結局自分で作ったほうが自分の好みの味になるから良いかなって、
    
    そう思うようになったんだ」
    
サクラ「あー、それは確かにいいですねぇ。自分好みの味かぁ……」

ジーッ

シンジ「……?」

サクラ(……碇さんは中学生、なんやよね。

    今の碇さんも好きだけど、これが成長すると、どうなるんやろなぁ。
    
    ウチの好みの男になるように、今から手懐けるちゅうのもこれまた乙な考えかもしれんなぁ。
    
    ……アカン、犯罪や。いや、もうすでに突っ込みどころを見失っているけど……)



サクラ(て、今の状況……思い返してみれば中学生に料理おそわっとるんやな?

    なんか、だんだん恥ずかしくなってきたわ……
    
    でも実際、一人暮らしするとなると今までろくに料理してこなかったから、
    
    こうして練習させてくれるのはホンマにありがたいことやねんなぁ。
    
    問題は相手が中学生ちゅうことや……)
    


シンジ「どうしたの?」

サクラ「ええ、ちょっと、自分の今の状況を省みて、色々思っているところです」

シンジ「今の状況って……」



シンジ「……」

サクラ(しかもウチ20台やのに中学生名乗るって……これ、なんかもう、

    だめな人間になってるんとちゃうか?)
    
シンジ「……あ、その……家には、誰もいないんだ、ね」ドギマギ

サクラ「へ? あ、そうですよ。一人暮らしです」

シンジ「そ、そっか。それじゃああんまり長居しても良くないよね」

サクラ「そんなことありませんよ。ゆっくりしていってくださいって!」

シンジ「や、でも、女の子の家、だし」

サクラ「ウチ等はお友達、なんですやろ? ええやないですか」

シンジ「そうは思ってないんでしょ、サクラは」

サクラ「……」

シンジ「……」


サクラ「まぁ、それはそれとしてですよ。

    それとも、何か期待しちゃったりしてます?」ニヤニヤ

シンジ「なっ! そ、そういう言い方はちょっと、良くないと思うよ」//////

サクラ「ふふ、ごめんなさい。でも、まぁ、」スッ

シンジ「っ」


サクラ「期待してくれたら、結構ウチだってがんばっちゃったりしますけど、ね?」

シンジ「ちょ……」
























携帯「ヴィ---------ン ヴィ---------ン 

   ヴィ---------ン ヴィ---------ン ヴィ---------ン」

シンジ「!」

サクラ「……」

シンジ「あ、僕のだ」

サクラ「あ、ああどうぞ、どうぞ」ササッ

シンジ「う、うん」ゴソゴソ


サクラ(ちくせう……)

シンジ「はい、もしもし……


    ミサトさん?
    
    え、使徒ですか!?」
    
サクラ「!」

シンジ「はい……はい。

    ええ、近くのマンションの、はい……わかりました、今行きます」
    
サクラ「使徒ですか!?」

シンジ「うん。今ミサトさんが迎えにくるって。

    サクラは早く、シェルターに行って!」タッタッタ
    
サクラ「は、はい……!」

ガチャ バタン





サクラ「……」




サクラの行動 >>直下

1 ミサトとの接触を図る為、シンジを追いかける

2 ミサトとの接触を図る為、迎えに来たミサトの車のトランクに潜入
  (隠密レベル120により、確実に成功)
  
3 いや、普通に退避やわ

4 その他

安価置き逃げスリーピング




タッタッタ

バタン

シンジ「、サクラ。シェルターに行くにはあっちだよ?」

サクラ「そうですか」

シンジ「……そ、そうですかって」

ブロロロロロ キキッ

ミサト「シンジ君お待たせっ!

    って……あ、あら、ごめんね。邪魔しちゃって……」
    
シンジ「そういうのはいいですから……」

サクラ「っ……

    葛城、作戦部長ですね?」
    
ミサト「ええ、まぁ、そうよ。

    今度ウチに遊びに着なさい。今は早く逃げて」
    
サクラ「すんません。説明するのは難しいんですけど、

    ウチも連れてったってくれませんか?」
    
シンジ「サクラ!?」

ミサト「駄目よ。

    一般人を理由もなく同行させられる状況じゃないわ。
    
    それくらいわかるでしょう?」
    
サクラ「ええ、まぁ」



サクラ(しかし、ここでネルフ本部へ連れて行ってもらえば、

    赤木博士とのコンタクトも取れる。
    
    艦長と博士とのつながりを得ることは今のウチにとってかなり有利に働くはずや)

    
    
サクラ(しゃあない……)




1 ヴィレの腕章と身分証を見せる

2 シンジを人質に取り、動向を許可させる

3 艦長の秘密百選(眉唾)をたて並べ、只者ではないことをアピール

4 や、ここは引いておくべきやろ。しゃあないしゃあない。

5 その他



サクラ「……」

ミサト「シンジ君、乗って!」

シンジ「あ、はい……」



サクラ「……一人暮らし時代、月に一度赤木博士に部屋の片づけをしてもらっていた」



ミサト「っ!?」

プップー

シンジ「み、みさとさん?」

ミサト「ご、ごめんなさい、間違ってクラクションを……」

サクラ「酒の飲みすぎで、店内にて元彼と乱痴騒ぎに発展したことがある」

プップー、ップップップー

シンジ「……? よく聞こえなかったけど、サクラ今なんていったの?」

ミサト「しししししシンジ君!! いいから乗りなさい!

    あと、そっちのあんたは後で話があるから、後日……」
    
サクラ「ショタ好みの気もあり」

ブルルルルルオオオオオオン!

ミサト「やめて!!!

    いーわ! わかった! 乗りなさい! どうなっても知らないわよ!」フルフル

シンジ「?」

サクラ「……っ……ありがとうございます」



サクラ(成功したのは僥倖やけど……マジやったんか……ショックやわ……)









車内

ミサト(リツコには口止めしてたはずだし……知ってるとしたらマヤちゃんくらい……

    でもシンジ君と一緒にいたってことは、中学生……?
    
    それにしては大人びたオーラをしている子だけど……まさか、マヤちゃんと知り合いなの?)
    
シンジ「……あの、ミサトさん。

    今回の使徒って、どんなのなんですか?」
    
ミサト「……」ブツブツブツブツ

ミサト(加持と知り合い? ならありえるわね。あいつ、こういうことに関しては口軽そうだし……

    あの時だって私は酔ってたけどあいつは素面であんなこと……)
    
シンジ「……あ、あの」

ミサト「んぇっ!? あ、な、何かしら?」

シンジ「今回の使徒は、どんなやつなんですか?」

ミサト「あ、ええ、今回のは……」


サクラ「……第六使徒 ラミエル。

    脅威となりうる存在が接近すると荷電粒子砲によっての狙撃を行う」
    
ミサト「え?」

サクラ「光をゆがませるほどのATフィールドでコアを守っている。

    目視できる様相としては、青色の正八角形をしている。
    
    攻撃、防衛の能力に富んではいるが、ジオフロントへの侵攻速度は緩慢」
    
シンジ「な、なんでサクラが知ってるの?

    あ、いやそれ以前に、それであってるんですか? ミサトさん
    
ミサト「……ええ、概ね合ってるわ」

サクラ「概ね?」

ミサト「貴方の言っていることは、まだ作戦本部で協議中の内容。

    戦自が何らかの攻撃を受けていることはわかっているけれど、その実態は今頃解析中。

    
    それに、まだ目標はジオフロントへの侵攻を始めてすらいないのよ」 
    
サクラ「……」


ミサト「貴方は……一体どこまで知っているの?」


ブロロロロロロ……





ネルフ本部
作戦室

日向「以上が、解析結果と協議の結論です」

ミサト「……参ったわね」

リツコ「……ええ。

   生半可な攻撃ではびくともしない上に、何らかの対処をしようとも接近するだけで
   
   エヴァの装甲板すら溶解させる荷電粒子砲を浴びせられる……」
   
ミサト(……ホント、参ったわ……

    あの子の言ったとおりだった……)
    


………………


サクラ(本来はここで初号機が装甲板をやられて、

    ヤシマ作戦を執り行う際、初号機は狙撃側に回ることになる。
    
    しかし、今回は違う。
    
    ウチと碇さんがなんやかんやしていたせいで出撃が遅れ、
    
    初号機の装甲板を犠牲にすることなく事が進んだ。
    
    結果、シンクロ率が高い碇さんの方が、
    
    狙撃主であるファーストチルドレンを庇う盾役になることになった)
    
シンジ「……」

サクラ「……そういうわけで、ウチは未来からやってきたんですけど……

    信じてもらえたでしょうか?」
    
シンジ「……」

レイ「……」

サクラ「まぁ、そう簡単には信じられんでしょうけど……」





レイ「……」



1 レイ「信じる だからこれから起こることを詳細に教えて」

2 レイ「信じるかどうかは別 貴方の情報は可能性として受け止めておくことにする」

3 レイ「……そう」フイッ

4 その他


レイ「信じる だからこれから起こることを詳細に教えて」

シンジ「っ……」

サクラ「ほ、ホンマに信じてくれるんですか?」

レイ「ええ。信憑性があると思うわ。

   貴方には戦闘中のオペレートに加わってほしい」

   
サクラ「……」ポカーン   

レイ「……?」

サクラ「あ、いえ

    えらく、積極的、ですね。話に聞いてた人とはちょっと違くて……戸惑いましてん」
    
レイ「作戦成功率を少しでも高めるためには、貴方のオペレートが必要不可欠」

サクラ「理詰めですか……でも、信じてくれるならこちらもやりがいがあります。

    といっても、今回の作戦に私が口出しできることと言えば、
    
    正確な射撃をお願いします、っちゅうことくらいなんですがね」ヘラヘラ
    
レイ「わかったわ」

スタスタスタ

サクラ「……ふぅ……」



シンジ「……」

サクラ「……あの、碇さん?」

シンジ「……」

サクラ「大丈夫ですか?」

シンジ「大丈夫じゃ、ないよ」

サクラ「え」

シンジ「……サクラは、未来から、何をしにきたの?」

サクラ「……それは、ウチもわからないのです。

    気がついたらこの時代にいて……それで」
    
シンジ「……ミサトさんに接触するのが目的、だったの?」

サクラ「?」



シンジ「……今までのも、そのためにやってきたことだったのかなって……

    友達ごっこだったのかなって、

    思っちゃって、さ」
    
サクラ「え、あ、ああ……そう思っちゃいましたか……」




サクラ(まぁ、半分そのとおりですけど、でも半分はマジですし……

    気持ちはマジだって事は気づいてもらいたかったんやけどなぁ……
    
    まぁ、中学生にそれは酷な事やろな)
    


サクラ(碇さんの信用を得るためには……)



1 碇さんへの気持ちは本物であることを言葉で伝える

2 碇さんへの気持ちは本物であることを行動で伝える

3 おもっきし利用してましたサーセンテヘペロ

4 利用していたことを謝る

5 その他


サクラ「……まぁ、艦長、ミサトさんに接触する目的があったのは確かですけど、

    碇さんと友達ごっこしてたつもりはないし、
    
    碇さんを男性として好きなのは変わりません」
    
シンジ「……」



サクラ「……碇さん」

シンジ「?」

サクラ「ちょっと面ぁ貸してください」

ガシッ

シンジ「んぇ?」



ヌチュゥゥゥ……

シンジ「!?」

ヌチュ クチュル チュク……

シンジ「!!???」



サクラ「ぷはぁ……」

シンジ「ぷは……」



サクラ「大人のキスです」

シンジ「……!? や、ちょ、え!?」

サクラ「これでわかってもらえましたかね」

シンジ「……えと……う、うん」

サクラ「……大丈夫ですか?」

シンジ「だ、大丈夫だよ。……うん」ドキドキ

サクラ「じゃ、作戦のほう、よろしくお願いします」

ビシッ


シンジ「……」

シンジ(すごく、堂に入った敬礼だ。

    サクラには中学生らしからぬところがあるとは思っていたけど、
    
    それはきっと、彼女が本当に年上の女性だって事だったんだろうと、この時思った)

   
     
サクラ「碇さん」


シンジ「なにかな?」

サクラ「……帰ったら、続きしましょうか?」

シンジ「っ! そ、それとこれは、別の話だよっ……!」//////

ウィーン



サクラ「……これでよかった、かな?」


………………

ラミエル「◆」

狙撃

ラミエル「▲
     ▼」
     
ラミエル「∴
     ∵」ティウンティウン

………………



葛城作戦部長の執務室的な

ミサト「さて、サクラちゃん、って言ったわね?」

サクラ「はい」

ミサト「……貴方は、一体何者なの?」

サクラ「……この時代にはありませんが、一応身分は、こんな者です」

スッ

ミサト「ヴィレ……?」

サクラ「はい。この時代からもうしばらく後に、貴方が発足させる組織です」

ミサト「私が?

    ……えっと、これはどういう組織なのかしら?」
    
サクラ「……」



1 環境保全を目的とした慈善事業主体の公的機関です(事実隠蔽

2 反ネルフ組織です

3 その他



サクラ「……」

キョロキョロ

ミサト「?」

サクラ「私の目的はあくまで碇さんです」ツカツカツカ

ミサト「シンジ君? あ、えっと、それは、別に、健全な青少年の恋愛を束縛するつもりはないけれど……」

サクラ「……」つ紙とペン

ミサト「ん?」



『ここでは話せないので、確実に安全な場所で話したいです。

 後日、私の家で全てお話します』
 


ミサト「……!」

サクラ「だから、そのぉ、こうやって会ったのも何かの縁ですし、

    ミサトさんからも協力していただけたりしないですかねぇ?」
    
ミサト「そう、ね。まぁ、あの子は周りが背中を押さないとそういうのに尻込みしちゃいそうだし」

サクラ「あ、でもこのことは他の人には内緒ですからね? そこんとこは何とか……」

ミサト「ええ、わかってるわよ」

サクラ「じゃあ、あの早速なんですけど、今日の慰労会って意味も込めまして……」


………………


諜報員A「……最初のほうは全然聞き取れなかったな」

諜報員B「だな」

諜報員A「だから、ただの色ぼけたガキと言う事で報告するしかないな」

諜報員B「だな」




後日 サクラの家

ピンポ-ン

サクラ「はい!」

ガチャリ

ミサト「こんにちは」

サクラ「ご足労頂き感謝します」ペコリ

ミサト「そんなうやうやしくしなくていいわよ。

    この間はちょと厳しく言っちゃったけど、いつもそんなんじゃないんだから」

サクラ「いえ、その……」

ミサト「……それも、ヴィレって組織の名残なのかしら?」

サクラ「そう、ですね。とりあえずあがってください。

    一応、このマンション内は外部への映像や音声が漏れないようになっていますから」
    
ミサト「……この間も思ったけど、私の部屋って、その類のものがあったわけ?」

サクラ「はい、実は……」

ミサト「はぁ……まぁ、ネルフのうえのほうは信用できないとは思っていたけど、

    まさか私も信用されていない側の人間だったなんてねぇ」
    

……


ミサト「というわけで、今度こそ話してもらえるかしら?」

サクラ「はい」


サクラ「ヴィレとは、今から○年後、反ネルフ組織として貴方が発足させる組織です」


ミサト「……反ネルフ? 私が?」

サクラ「ええ」

ミサト「……」

サクラ「……」



1 ミサト「うっそでーwww」(ミサト全然ネルフの本質に気づいてない

2 ミサト「思う節はあるわ……」

3 ミサト「大体の調べはついてる。やっぱり、私はネルフに反発することになるのね」

4 その他


ミサト「うっそでーwww」

サクラ「え」

ミサト「ネルフは怪しいところもあるけれど、

    使徒を倒すという目的は同じはずよ。私がネルフに反発するなんて……」
    
サクラ「……ん、んー、でもこれを信じてもらえないと……

    まぁ、でも、第六使徒の情報を持っていたことでも、
    
    私が未来から来た存在であることはわかってもらえましたよね」
    
ミサト「それは、そうね。

    ていうかそれよりも個人的にはっきりさせたいことがあるんだけど」
    
サクラ「はい?」

ミサト「貴方、やたらと私の恥ずかしい過去を知っているようだけど……

    その情報の出所は、何?」
    
サクラ「それは、

    艦長が滅茶苦茶厳しい人だったんで、
    
    ありえない話とのギャップも相まって秘密(笑)ってカンジで広まった噂なんですけど……
    
    でどころまではちょっと……」
    
ミサト「……まぁいいわ。

    それにしても、私ってその時代、えっと、何年後?」
    
サクラ「14年後です」

ミサト「14年後の私って、相当アレな上司なのかしらね」

サクラ「え、えと、でも頼りになりますし、かっこいいと評判ですよ?

    噂についても信じられてはいませんでしたし……」
    
ミサト「……そう」

サクラ「……」





>>直下

1 ミサト「とりあえず、今話せることを全て教えてくれるかしら?
      使徒への対策にもなるだろうし」
  
  全部話す ネルフが先見の利を得る

  
      
2 サクラ(このまま全て話しても良いのやろか……

      ウチの行動で、未来が変わってしまったりする、なんてことは……?)
  
  情報を今後小出しにしていく 正史重視

  
  
3 その他




安価寝


サクラ(このまま全て話しても良いのやろか……

    ウチの行動で、未来が変わってしまったりする、なんてことは……?)
    
サクラ「……」ブルッ

ミサト「……?」

サクラ(ウチがこの時代にいることで、すでに初号機の損害状況が変わったり、

    ヤシマ作戦の配置も変わってしまった。
    
    このまま行くと、ウチの存在で更に歴史が改変されてしまうのかもしれへんな……)

ミサト「……」

サクラ「艦長……あ、えと、ミサトさん」

ミサト「何?」

サクラ「一応、はっきり言っておきますが。お察しのとおりウチは14年後の世界から来ました。

    その世界ではウチも軍事組織であるヴィレの一員で、
    
    過去の使徒、ミサトさんがまだ見ていない使徒の存在も知っています」

ミサト「……」

サクラ「本当は、ウチかてできる情報を全て教えてあげたいです。

    この先ネルフが何をしでかすのか、とか、使徒の詳細とか……
    
    でも、ウチが言うてしまうことで歴史が改変される課も知れません。
    
    その結果、ウチのいた世界より良い世界になるのかも知れませんけど、
    
    その逆もありうると考えると、全て教えてしまうことが良いことなのか、
    
    ……ウチにはわかりません」
    
ミサト「……そう」

サクラ「現にすでに、この時点での初号機の損害は我々の歴史と差異が出ています。

    零号機も、無傷で済んでるのは、ウチの聞いてた話と違うんですわ」
    
ミサト「……それに関しては、ネルフにとっては好ましい状況だわ。

    だけど、貴方は、ここで良い結果を残したことで未来が変わり、
    
    後の使徒が貴方の学んだものとは別な、もっと凶悪なものが出てきてしまうことを恐れているのね?」
    
サクラ「大まかには、そうです。

    最悪、もっととんでもないこともありうるんですが……」
    
ミサト「……」




1 ミサト「わかったわ。貴方の協力には期待はしない。

      けれど、いざとなったときには頼りにさせてもらってもいいかしら?」
      

2 ミサト「今の我々が生き残るために、貴方の知りうる情報は必要不可欠。
      
      ……いざとなったら、強制的にでも聞き出すつもりよ」

      
      
3 ミサト「実は今この会話は全てネルフ上層部に駄々漏れなのよ。


      残念ながら、貴方は危険因子として認定されたわ。
      
      これより、貴方の身柄はネルフで拘束します」
      
4 その他



ミサト「わかったわ。貴方の協力には期待はしない。

    けれど、いざとなったときには頼りにさせてもらってもいいかしら?」
    
サクラ「は、はい。お察しいただき、ありがとうございます」

ミサト「……それと、未来人、なのよね?」

サクラ「えと、はい」

ミサト「身元のはっきりしない中学生が一人暮らしって、大変じゃない?

    補償とかも受けられないんでしょ?」
    
サクラ「……あ」

ミサト「……?」

サクラ(……こんだけ怪しい言動してても、中学生で通ってまうんか……

    碇さんには半分バレとるけど……どないしよ)

    
    
    
1 サクラ「すみません、ウチこう見えても二十台でして……(バラす


2 サクラ「そ、それはそうですけど、バイトとかするつもりですし……(中学生生活始まり始まり

3 その他



サクラ「そ、それはそうですけど、バイトとかするつもりですし……」

サクラ(……中学生で、通すか)

ミサト「この時勢、そんな怪しい身分お中学生を働かせる場所はないわよ……

    それに、この時代の自分の家族に頼ることもできないわけでしょ?」
    
サクラ「ええ、はい」


ミサト「……よし、あなた、ウチに住みなさい」


サクラ「……へ?」

ミサト「この先色々大変でしょ。シンジ君とも仲が良いみたいだし……

    それに、あなたの持ってる情報を、いざとなったら頼りにさせてもらう。
    
    その情報料も込みってことでね」
    
サクラ「……」

サクラ(……それは……

    ど、どうなんやろ? 碇さんと一つ屋根の下ってのは、嬉しい状況やけど、
    
    まさか、アスカさんが碇さんと同居するっていう状況に大きな影響が出てしまうのでは?)

ミサト「……どう?」

サクラ(……そうか。てことは、ここで同居させてもらえば、

    碇さんとアスカさんの間に割り込むタイミングが五万とやってくるわけやな?
    
    女としては、ここで中学生のフリをしたまま同居するのが一番良い選択のように思えてくるわ)
    
サクラ(しかし、それによってウチの知らん状況が出来上がったら……)



ミサト「……」

サクラ「えと……」

サクラ(……近くにいたほうが、色々制御しやすいかもしれんしなぁ。

    それに、やっぱり私情としてもここでOKしたがっとる自分が居るわけで……)
    
サクラ「……いいんですか?」

ミサト「ええ。賑やかなのは大歓迎よ」

サクラ「そ、それじゃ。お願いします」

ミサト「ええ、よろしく」ニコッ



サクラ(……これが、あの艦長なんか?

    こんな、優しい笑顔する人が、どんな経験をしたらあんな鉄の女に豹変するんやろか……)
    
サクラ(きっとそこには、史実の裏に隠された人間模様が大きく関係していくのだろう。

    そう思うと色々と恐ろしかった)

    
    

    
………………


翌日
ミサト宅玄関前

ミサト「ここが私ん家」

サクラ(この選択が正しいものなのかは今はどうにもわからない、けれど今は割りとそんなことはどうでも良い

    何よりウチは……)
    


ミサト「さ、入って入って、言われたとおり挨拶かましてやってちょうだいな」

サクラ「えぇー、な、なんか恥ずかしいですわぁ」

ミサト「いいからいいから♪」



ウィーン

シンジ「あ、ミサトさん。おかえりなさ……て、え?」

サクラ「えとぉ、碇さん……」



サクラ「ただいま、です」



サクラ(これから始まる新生活に、トキメキが止まらんのであった)


次のイベント

1 アスカ 来日(新

2 アスカ 来日(旧

3 第四の適合者(サクラがアスカのポジションへ

4 マリ 来日(アスカじゃなくてマリが来てしまった

5 その他

………………

サクラ(アレから、数日)

シンジ「それじゃ、行って来ます」

サクラ「……い、行って来ます」

ミサト「あら、サクラちゃん緊張してるの?」

サクラ「ええ、まぁ……そんなとこですかね」モジモジ

ミサト「大丈夫よ。ヒカリちゃんって子ともお友達なんでしょ? すぐに慣れるわよ」

サクラ「そう、だとええんですけど」

シンジ「あはは……えっと、トウジとかとも、すぐ仲良くなれると思うよ」

サクラ「トウz……っ! ま、まぁ、とりあえず、いってきますっ!」スタスタスタ

ミサト「ありゃ、シンちゃん。サクラちゃんのことよろしくね?」

シンジ「あ、はい」


……


サクラ(……ついにこの時が来てしまった。

    今まで、通ってるフリで通してきた中学校に、
    
    今日から正式に転校が決まってしまったのだ)
    
シンジ「……緊張してるの?」

サクラ「……碇さんにはホントの事言いますけど、中学校教育はもう終わらせてるんですよ……ウチは」

シンジ「あ、そう、なんだ」

サクラ「まぁ、碇さんはなんとなくウチの事年上やと思ってたでしょうけどね」

シンジ「それは、ちょっと思ってたけど……」モゴモゴ

サクラ「……」テクテク

シンジ「……」テクテク



サクラ「……言っておきますけど、年齢は、聞かれても答えられませんからね」

シンジ「う、うん、わかったよ」




サクラ(20台で中学生の制服着て登校とか……恥ずかしいわ……

    事情知ってるヒカリちゃんに会うのも恥ずかしいけど……)
    
サクラ「それと……実はウチの苗字なんですけど」

シンジ「苗字?」

サクラ「……鈴原ですねん」

シンジ「鈴原……サクラ……って、え、えええええええええ!?」

サクラ「……同姓同名とちゃうんです。同一人物です」

シンジ「て、てことは……」

サクラ「そう、鈴原トウジはウチの兄ですわ」

シンジ「……う、うわぁ……」

サクラ「書類上の苗字はミサトさんの苗字を借りましたけど……

    兄と同級で勉強するって言うのは、なんか複雑ですわ」
    
シンジ「…………え、えっと大丈夫?」

サクラ「……まぁ、なるようになるでしょうけど。

    それに兄が何か感づいたとしても、ウチには心強い味方が居りますし、
    
    多分大丈夫です」
    
シンジ「味方?」




味方は誰?

1 ヒカリ「おはよう、サクラちゃん」

2 レイ「おはよう」

3 その他




ヒカリ「おはよう、サクラちゃん」

レイ「おはよう」

サクラ「お、噂をすれば……」

シンジ「あ、二人ともおはよう」

レイ「……」

ヒカリ「本当に、同居してるのね」

サクラ「え、えと、まぁ、そうですわ。あはは……」

ヒカリ「……まぁ、それが一番いいとは思うけれど……」モゴモゴ

サクラ「せやかて、ウチも目の前に同居っつー餌吊るされたら適いませんて……」モジモジ

レイ「……?」

シンジ「えと、内緒話はそれくらいにして、そろそろ学校行かないと遅刻しちゃうよ」

サクラ「あ、そうですね。行きましょ」



サクラ(心強い味方と言うのは、ヒカリちゃんとファーストのこと。

    まぁ、ヒカリちゃんはもともと協力者みたいなもんやけど……
    
    問題はファーストの方)
    
レイ「……」

サクラ(彼女は)



1 ウチに戦略的価値を見出して協力してくれているらしい

2 ウチに、というより間接的に碇さんの役に立ちたいらしい

3 ウチに興味津々らしい

4 その他



レイ「……何?」

サクラ「ん、ああ、いえ。なんでもないです」

サクラ(彼女は、ウチに戦略的価値を見出して協力してくれているらしい。

    と言っても、多くを語るつもりはないんやけどなぁ……)

レイ「そう」


サクラ「……hm」

ヒカリ「綾波さんは、サクラちゃんとお友達なの?」

レイ「友達?」

サクラ「え、うん。そやね。

    ネルフで知りあったんよ」
    
レイ「……そうね」

ヒカリ「そう、なんだ」

シンジ「あの、そういえばサクラと委員長って……?」

サクラ「ん、ああ。えっと……」

ヒカリ「……」

サクラ「……ん、んー、実は……」チラチラ

ヒカリ「……こうなったら話すしかないと思うわ。

    でも、くれぐれも、私はネルフにはかかわりたくないってことはわかってほしい」
    
サクラ「わかってますって、碇さんも、ファーストも、この話は内緒ですよ?」

レイ「……」コクン

シンジ「う、うん」



かくかくしかじか



シンジ「……委員長も、未来から……」

ヒカリ「でも私はサクラちゃんほど使徒に詳しいわけではないし、

    それに、私は……ネルフに良い思い出もないから……
    
    事なかれを貫きたいのよ」

シンジ「う、うん。大丈夫だよ。

    使徒は僕と綾波で何とかするし、無理しなくていいよ。
    
    事情は、よくわからないけど……」
    
サクラ「まぁ、そういうわけでヒカリちゃんとはすぐに打ち解けられたんですよ。

    っと、もう学校着きましたね」
    
ヒカリ「あ、じゃあ私がサクラちゃんを案内するわね。

    職員室まで連れて行くから、碇君は綾波さんと教室行ってて」
    
シンジ「うん。わかったよ。

    じゃ、行こうか、綾波」
    
レイ「……」コクン


……………

……………




職員室前

ヒカリ「……私はアスカを応援したかったんだけどなぁ」ゲンナリ

サクラ「それとこれとは別ですわ……申し訳ないとは思いますけど」

ヒカリ「まぁこの世界では、まだアスカが日本に現れてないわけだし……

    どうなるかはわからないけれどね」
    
サクラ「そう、ですね」



サクラ(……まぁ、そろそろ弐号機が運ばれてくる話が進んでくるんやと、思うけど……)





………………



教室

サクラ「えと、そういうわけで、葛城サクラです。 どぞ、よろしゅう」

パチパチパチ



トウジ「……ん、んん?」

シンジ「……」ドキドキ

根府川「えー席は、そうだな……



1 碇の隣にするか

2 洞木の隣にするか

3 綾波の隣が空いてるな

4 鈴原の隣が空いてるな

5 その他




ケンスケ「先生!ぼ、僕の隣も空いているであります!」ガタッ

根府川「……ん?」

サクラ「……?」

根府川「ふむ……まぁ、いいか。では相田の隣で」

サクラ(アイダのトナリて何やねん!

    ……あーでもこれツッコんだら関西ノリでへんなテンション掴まされるわ。やめとこ)
    
サクラ「そですか、ほな、よろしくお願いします」

ケンスケ「ああ。よろしく」キラーン

シンジ「……?」

……

授業中

サクラ(……しかし、ケンスケ、やったな?

    確かお兄ちゃんの友達、のはず)
    
ケンスケ「……」チラ

サクラ(……ん、んー、自惚れやと思いたい……)

ケンスケ「……」フイッ

サクラ(でも、転校生の席決めで急に張り切って、

    そんで何らかの意識をしとるように見えるこの状態。
    
    浅く考えたら結論は簡単に出るわな)疑
    


ヒカリ(様子が変、と言うより。目に見て興味津々ね……)呆

シンジ(ケンスケ……?)謎

トウジ(……なんか、もやもやするな。何やあの女……?)悶

レイ(……)無


次のアクション

1 昼飯 (シンジ サクラ 屋上にて

2 昼休み (シンジ 屋上にて

3 昼休み (サクラ 屋上にて

4 トウジがサクラに対して興味を示したようです

5 ケンスケがサクラに対して興味を示したようです

6 その他

安価寝

ん??
ヒカリって、ANIMAの世界から来たの??

>>535
ANIMAに似た世界って事で。
読んでないけど、設定せっかくあるんだし使っておきたかっただけ。
安価次第では伏線にもなる可能性がある。

屋上

シンジ「良い天気、だね」

サクラ「そうですねぇ」

ヒカリ「ただ、直射はちょっときついわね」

シンジ「うん、日陰がちょうど気持ち良いよ」



昼飯なう

サクラ「いつもここで食べとるんですか?」

ヒカリ「ううん。ここをたまに使ってるのは私と鈴原よ」

サクラ「ん、んぁあ、そうですか」

シンジ「へ、へぇ、そうだったんだ」

ヒカリ「まぁ、そういうわけだから、鈴原がサクラちゃんのことを気にしているのは、適当にごまかしておくわ」

サクラ「あー、やっぱり気になってるみたいですか?」

シンジ「そういえばトウジ今日は上の空だったかも」

サクラ「やだなぁ……あの直情的な性格からして、

    『お前何もんや!』から始まってめんどくさい展開になりそう」
    
ヒカリ「野生的な勘とかで、半分くらい正体わかってそう」

シンジ「……」

ヒカリ「……めんどくさいから本当の事しゃべって良い?」

サクラ「それじゃヒカリちゃんの正体の説明が面倒くさいことになるかもですよ?」

ヒカリ「まぁ大抵のことは信じてもらえるから」

サクラ「大抵の範疇超えてないですか?」


シンジ「……」ポカーン


サクラ「って、碇さん。なに見てるんです?」



1 シンジ「飛行機……と、何か……」(マリがシンジに降ってくる

2 シンジ「飛行機……と、何か……」(マリがサクラに降ってくる

3 シンジ「……何か、聞こえない?」(アスカ登場シーンパロ

4 その他


シンジ「飛行機……と、何か……」

サクラ「何か?」

ヒカリ「何かって?」

シンジ「何か……降りて、来てる」

サクラ「……降りてくる? って、あれ……なんや、パラシュート?」


バササササ……


サクラ(……まさか……?)

ヒカリ「こっちに、くる!?」


??「……ぃてどいてどいて〜〜〜!!」

バササササ!

シンジ「えっ!?」

サクラ「ひぃっ!?」

ヒカリ「きゃぁっ!」

ドターン



バササササ……



??「……あいたたたた……」クンズ

シンジ「……っ、……」ホグレツ

サクラ「ちょ、碇さん!? どこ……って、パラシュートの下ですか」

ヒカリ「だ、大丈夫?」

モゾモゾ

シンジ「ん……んむぐ?」

??「っ、や、ちょ、動かないで……ってば!」

モゾモゾ……

ヒカリ「……え?」

サクラ「ん、とりあえずパラシュート剥がすしかないですわ」

グッ

シンジ「んぇ?」

??「やめ、口動かさないで、ひゃぁっ!」

サクラ「……な、なんや、このピンク色な雰囲気は……」

ヒカリ「……」



1 もう少し待ってみる

2 はよ

3 その他


??「ぅくっ、ぁ……そこ、いい……かも……」

シンジ「んん!? んんっ、ちょ、んむっ!」

??「はっ、ぁあっ……んっ!」

サクラ「……」イラッ

ヒカリ「……」ムラッ



バサァッ!



膝立ちしているチェックのスカートを履いた眼鏡の女の子「ぁっ、も、ちょっと……んんっ……」ビクビクン

顔面騎乗位で身動き取れないシンジ「んんむっ!? ん、んん……!」ジタバタ



サクラ ヒカリ「なっ!?」//////




サクラ「何してくれとんのじゃああああああああああぁぁぁぁっ!!??」ペシン

眼鏡の女の子「あたっ!」

シンジ「ぷはっ!」

眼鏡の女の子「ん〜……もうちょっとだったんだけどにゃぁ……」



ヒカリ「……な、なんなの? 一体……」

サクラ「ホンマですわ。あんた一体……」



ヒカリ サクラ「……!?」



ヒカリ(この喋り口調……雰囲気……声……

    背は、高いけれど、この人は……)
    
サクラ(よく見たら、この眼鏡とかいい感じのナイスバディーとか、

    持ち前のエロスとか……)
    


ヒカリ サクラ「あなたは……」ジーッ

眼鏡の女の子「……?」



1 新劇場版のマリ

2 知ったかぶりでもいいからANIMAのマリ

3 猫耳ついたナイスバディーのマリ

4 その他


眼鏡の女の子「何? どこかであったかニャ?」

サクラ「え、えと」

ヒカリ「……いえ、その」

シンジ「な、なんなんだよ。君は……?」

眼鏡の女の子「あ、ごめんね。へんなことに巻き込んじゃって」ポロッ

猫耳「ピョコン」

サクラ「!? え?」

眼鏡の女の子「あ、やっべ、帽子……」

サクラ「な、なんですか、それ」

眼鏡の女の子「何ですかって言われてもニャー……猫耳だよ。

         日本の方がこういうの需要あるんじゃないかニャ?

         ね、どう思う?」スリスリ

シンジ「え? いや、えっと……その」//////

サクラ「っ、離れぇや!」グイッ

眼鏡の女の子「にゃぁ……」

ヒカリ「……あの、あなたは一体?」


携帯電話「ヴーヴーヴー」

眼鏡の女の子「んー、ちょっと待って」


ピッ

眼鏡の女の子「へろー まり ひあー 〜〜〜」イングリーッシュ



サクラ ヒカリ(やっぱり、名前はマリ)

サクラ(だけど、この猫耳は?)

ヒカリ(だけど、この豊満な肉体は?)



マリ「……ふぅ……やっぱり、密入国する必要はないんだね」

シンジ「密入国……?」

マリ「そ。まぁ、色々あってもみ消されるだろうけど、できれば内緒にしておいてね?

   ネルフのわんこ君」
   
シンジ「……わんこ?」

サクラ「……あの?」

マリ「あ、ごめんね。パラシュート持たせたまんまで」

サクラ「え、はい」ゴソゴソ

マリ「よし、おっけー。

   そいじゃ」モゾモゾ

   
   
バサァッ!!


パラシュート→ヒカリ サクラ

ヒカリ「きゃぁっ!?」

サクラ「うわっぷ!?」

シンジ「な、なにするんだよ!?」

マリ「大丈夫痛くないし痛くしないから」ガシッ

シンジ「え?」

グイッ



ズキュウウゥゥゥゥゥン!!!!



シンジ「!?」

マリ「んふ、ん……」

ヌチュ……クチュ……グチュル、ニチュ……

シンジ「!?」(舌!?)ビクビクッ

マリ「ん」フー フー……



チュパッ



マリ「んへへ、やっぱ、わんこ君最高だわ……」フラッ

シンジ「……え?」

マリ「んーん、こっちの話」



サクラ「ちょ、何しよんねや!? シンジさん! 大丈夫ですか!?」

ヒカリ「あ、暴れないでよサクラちゃん!」

マリ「ほーいほい、大丈夫ですよ二人とも、っと!」

バサァッ (パラシュート回収

マリ「そいじゃ、ご馳走様ー!」タタタタッ





シンジ サクラ ヒカリ「……」ポカーン









携帯「ヴーヴーヴー」

シンジ「……っ!」

サクラ「、シンジさん?」

シンジ「あ、うん、携帯……」

ヒカリ「……なんだったの?」



ピッ

シンジ「もしもし、ミサトさん?」

ミサト『シンジ君。今学校?』

シンジ「はい」

ミサト『……使徒よ。

    これから迎えに行くから、準備していて頂戴。
    
    レイもいる?』
    
シンジ「使徒……! はい、綾波も探してきます」

サクラ ヒカリ「っ……使徒?」


サクラ(待てよ?

    今まで衝撃的な出来事が起こって気づかんかったけど
    
    今マリさんが来るのはおかしい!?)
    
シンジ「綾波を探さなくちゃ!」

ヒカリ「教室に居ると思う……! 私呼んで来るわ!」

サクラ(……変わってしまっとる、ちゅうことか?

    歴史が、ウチの経験したものとは違う……!)
    
シンジ「サクラも、来てくれる?」

サクラ「え、ああ、はい。行きます……」



………………


………………




ミサト運転中車内

ミサト「目標の位置は!?」

通信相手の日向『チルドレン搬送ルートに危険はありません!』

ミサト「OK。周辺の避難は?」

日向『周囲に個人が運転している移動物体は確認できません』

ミサト「上等。飛ばすわよ! 気をつけて」

サクラ シンジ「はいっ」

レイ「……」



ブロロロロロ……



シンジ「……サクラ? 大丈夫?」

サクラ「え、ええ」

レイ「……」ジーッ

ミサト「……サクラちゃん。今回は、何か教えてもいいことはありそう?」

サクラ「……見ないことには、なんともいえません」

シンジ「? どういうこと?」

サクラ「……その、大変、申し上げにくいのですが……」





………………


ミサト「……歴史が変わってる?」

サクラ「ええ。その、まだ日本に来るはずのない人が……来たんです

シンジ「さっきの?」

サクラ「ええ。真希波マリという人です」

ミサト「、真希波……? 真希波って言うと……」



携帯「prrrrrr prrrrrr」

ミサト「げっ!」


シンジ「?」

ミサト「……っ……クソッ」

ピッ

ミサト「もしもし?」

スピーカーからの音声『よう、葛城、久しぶり』

ミサト「うっさい、用件だけ伝えなさい」

??『つれないなぁ。もうちょっと会話を楽しもうぜ。

    俺が居なくなると、そういう余裕もなくなっちまうのかい?』
    
ミサト「うっとうしいわね。で、用件は?」

??『はいはい。セカンドチルドレンの代わりはすでに弐号機輸送船に搬送している』

ミサト「……その子の名前、もう一度聞かせてくれる?」

??『名前? ああ、



    
    真希波マリ だ』
    



シンジ「!!」

レイ「……どういうこと?」

サクラ「……っ」


プツッ

ミサト「……式波アスカは輸送船に乗れず、別な便で来ることになっている。

    しかし、どういうわけか都合の良いことに、ユーロからパイロットが日本に来ていて、
    
    そのパイロットが弐号機に適合している。
    
    きな臭すぎる話だとは思っていたけど、」
    
サクラ「まさか……!?」

ミサト「どこからか情報が漏れたか、あるいは……

    サクラちゃんと同じ、時間遡行者の仕業……かもしれないわね」

サクラ(情報漏洩ではないことには自信がある。

    ここ最近監視装置には徹底して警戒している……

    てことは……必然的に)

    
    
    
……………………



弐号機内

??『おい、マリ。あんまり無茶するなよ?』

マリ「だーいじょうぶだって。このくらい、弐号機パイロットなら余裕でしょ」

??『それはどうだろうな?』

マリ「……大丈夫だったんだよ」ボソッ

??『ん?』

マリ「なんでもにゃーい♪」

??『相変わらず良くわからないやつだな。まぁいい、うまくやってくれ』

マリ「あいよ!」



マリ「さって、いっちょ、わんこ君にかっこいいところ見せちゃおっかにゃぁ〜?」



続け

サーセン ラングレーとイラストリアスは完全に忘れてた。
深い意味はない。

ANIMAは小説版のエヴァ。
旧劇場版のアスカの奮闘後シンジのサードインパクトを
何らかの形で回避した後の三年後の世界が主な舞台で
猫耳幼女マリとかバリエーション豊かな綾波とか
スーパーエヴァンゲリオンとか弐号機換装型アスカとかが出てくる話らしい、
委員長はなんだか敵っぽいポジションで洗脳されて出てきたとか何とかかんとか
実際読んでないけど設定だけ利用。
このスレでは『そういう世界もあった』的なカンジで使うだけなのであまり重要ではないかもしれない。



マリ「空母から弐号機を乗せた飛行機を飛ばして?」

??『ああ。相手方のコアは高いところにある。

    一々昇ってたり、地上からの狙撃では先手を打たれるかもしれないからな。
    
    空中で、弐号機のスタンドプレーによって狙撃か直接的打撃かを選択してくれ
    
    いずれにしても射程範囲までの落下は必須だ。用心怠るなよ』
    
マリ「簡単に言ってくれるにゃぁ?」

??『簡単だろう?』

マリ「んなわけあるかっての。こちとら命かけてやってんだからね」

??『ごもっとも』

マリ「……ま、五分五分ってところかな」

??『ほう? 謙虚だな』

マリ「狙撃か直接打撃かがって事」

??『……ほう?』



マヤ『目標地点まで到達。弐号機の指揮は現時点より本部によって執り行います』

マリ「はーい!」

マヤ『10秒後に落下開始します。狙撃は手持ちのクロスボウを使用してください』

マリ「了解了解〜♪」

青葉『7 6 5 4 ……』





………………


運転中車内





ミサト「……」

秘匿回線「……で……のようです……こちらは…………」

レイ「……?」

ミサト「了解」

ぶろろろろろ……

シンジ「? あ、あの?」

ミサト「ん、もう急ぐ必要もなくなったみたいよ」

シンジ「ってことは?」

ミサト「ええ、マリがやってくれたみたいだけど……」チラ

サクラ「……」

ミサト「……サクラちゃん。

    あなたにとっての正史での、第七使徒との戦いの決着について、知っていることは何かある?」
    
サクラ「え、ああ、はい。

    第七使徒は、式波・アスカ・ラングレーの操縦する二号機で、
    
    クロスボウと直接格闘の組み合わせにより撃破したと……」
    
ミサト「搭乗者以外は間違いないわね。

    あなたの知っている世界と……」

    
    
    
サクラ「あ、あと」


シンジ「?」

サクラ「その後、弐号機は作戦遂行の結果止むを得ず、近場の駐車場に着地して、

    ちょっとした被害がどうとか……」
    


ミサト「さて、ここからなら弐号機の姿が見えるかもね」

キキッ

シンジ「あ、あの、ミサトさん。ここって」

ミサト「ん? いや、手ごろな駐車場があったから」

ゴゴゴゴゴゴゴ……





サクラ「あー……」




………………

弐号機搬送中

シンジ「これが、弐号機……」

ミサト「そ。 実戦用に作られた、世界初の正式なエヴァンゲリオン。

    名目上はね」
    
シンジ「……初号機や零号機は、エヴァじゃないんですか?」

サクラ「それは……」

ミサト「同じよ同じ、大した違いはないわ。

    シンちゃんだって電子レンジのバージョンが一つあがっただけで
    
    性能があれこれ上がったとかわからないでしょ?」
    
シンジ「全然違いますよ。できることだって大違いですよ」

ミサト「……ありぃ?」

サクラ(料理オンチってマジだったんや)

サクラ「ま、まぁ、要するに初号機や零号機と性能的には変わらないって事を言いたいんですよね?」

ミサト「そう! そう! 結局はパイロット次第なのよ!

    だからシンちゃんもレイも、弐号機パイロットに負けないようにがんばってちょうだいね」
    
シンジ「は、はぁ」

レイ「……弐号機の人」

マリ「……」フリフリ

ミサト「ええ、そろそろ来るんじゃないかしら?」

レイ「……そこ」

マリ「にゃっほい」

ミサト「うぉっわ!? い、いつの間に!?」

マリ「いやぁ、こっそり近づくのは得意なんで」ケラケラ

サクラ「はぁ……あなたが、緊急用の弐号機パイロットですか?」

マリ「ん、私、真希波マリ。よろしくね」

サクラ「ん、よろしゅう」

レイ「……」ジーッ

シンジ「……よ、よろしく」フイッ

ミサト「あら、シンちゃん照れちゃってる?」

シンジ「ミサトさんっ!」



サクラ(む……しかしなぁ、ここでマリさんが来て、

    しかもアスカさんも遅れつつもやってくる。
    
    パイロットが四人で、エヴァは三機。
    
    この時代にはバチカン条約があるわけやから、エヴァがこれ以上増えることはない……
    
    てことは?)
    
サクラ(さてそれとは別に、

    ……ライバルが二人も増えよった……どないしよ)
    
サクラ「……」ウーンウーン……



マリ「……サクラちゃんはなんか大変そうだね。

   ま、それはそうと、ねぇ、本部連れてってよ」
   
ミサト「ええ、そうね。

    えーっと、シンジ君たちは……」

    
    
    
1 せっかくだし本部まで一緒に来る?


2 帰り方がわかるなら、ここで解散しましょうか?

3 サクラちゃんだけついてきてくれるかしら?

4 そういえばレイも本部に用事あったわよね?

5 シンジ君だけついてきてくれない?

6 その他


ミサト「せっかくだし本部まで一緒に来る?」

シンジ「え?」

ミサト「これから一緒に戦う仲間になると思うし、交流の場を設ける意味も含めて、ね?」

マリ「いーじゃん一緒に行こうよ!」

シンジ「えと、」チラッ

サクラ「……行きましょう」

レイ「……」

マリ「♪」

………………



ネルフ本部

テクテクテク

シンジ「……」

マリ「ここが、ネルフ本部……」

ミサト「ユーロとは全然違う感じかしら?」

マリ「ま、概ね同じってカンジかな。

   でも、こっちにはわんこ君が居るから。こっちのが好き」
   
シンジ「その、わんこ君って何なの?」

サクラ「ああ、それはウチも気になっとりました」

マリ「んー? えっとねぇ……

   ごめん、今考える」
   
シンジ サクラ「今?」

マリ「うん、だってなんていうかわんこ君ってもう、わんこ君なんだもん」

シンジ サクラ「……」



1 マリ「強いて言うなら、雰囲気?」

2 マリ「強いて言うなら、舐めるの上手?」

3 レイ「……わかる気がする」

4 その他


レイ「……わかるわ」

シンジ「えっ!?」

サクラ「……なんやと?」

マリ「お? そうそう、言葉では言い表せないんだけど、なんとなくさ」

レイ「……ええ」コクン

マリ「……、もしかして、ファーストちゃんも思ってた?」

レイ「完全同意」

シンジ(あの綾波が、自らの意思で会話に参加してる……)

マリ「ふふふ、そっかぁ。なんだぁ……そっかぁ」ニヤニヤ

スッ

マリ「私、ファーストちゃんとは仲良く慣れそうな気がする」

レイ「……?」キョトン

マリ「握手、ほら」

ギュッ

レイ「……」

マリ「よっろしくー♪」

レイ「……よろしく」

サクラ「……」ポカーン



ミサト「あらあら、随分仲良しさんね。

    シンちゃんもサクラちゃんも、マリと仲良くね」
    
マリ「よろしくついでに質問なんだけどさ」

ミサト「何でも聞いてね〜。聞く相手はそっちの二人だろうけど」



1 マリ「わんこ君とさっちんてどういう関係なの?」(さっちん→サクラ

2 マリ「さっちんて、チルドレンなの?」

3 マリ「ミサトさんて加持さんとオアツイ関係なの?」

4 その他なの?


マリ「そうだにゃぁ〜」ニヤニヤ

サクラ「……、な、なんですのん?」

マリ「んー、さっちんに質問」

サクラ「はい?」

マリ「わんこ君が初号機に乗ってる姿はもう見た?」

サクラ「ええ、まぁ、一応」

マリ「……『エヴァにだけは乗らんでくださいよ』って、言わなかったの?」

サクラ「はぁ、なんのことで……

    ……っ!?」
    
マリ「……ふふっ」

シンジ レイ「?」

マリ「ん〜? だって、さっちんどう見てもわんこ君にぞっこんってカンジだしぃ?

   危ないことさせたくはないよねぇ?」ニヤニヤ

サクラ「……マリさん……」

マリ「言って置くけど、わんこ君の取り合い、負けないからねぇ?」

シンジ「……よくわからないけど、もの扱いみたいなのはやめてくれないかな」

マリ「いーじゃんいーじゃん。いずれは私のものになるかもしれないよん?」

ガシッ



サクラ(……エヴァにだけは乗らんでくださいよ……

    そんな言葉を喋ったのは、時間遡行以前や。
    
    やっぱり、そこらかしこら怪しいとは思ってたけど……このマリさんも時間遡行者なんや)
    


    
マリ「うっひゃぁ。ほら、この抱き心地とか小動物ってカンジとか……

   もうわんこ君最高〜♪」スリスリ
   
シンジ「ちょ、な、なにすんだよ。やめてよ!」//////

ミサト「……なんだかなぁ……」

レイ「……」ジーッ

サクラ「……ま、それはそれとして」


グイッ


マリ「おっと?」

シンジ「……はぁ、助かった……」

サクラ「……」ムスッ

マリ「なぁにぃ? 仲間に入りたかった?」

サクラ「そんなんじゃありませんよ。 嫉妬です嫉妬」

ミサト「……」(修羅場……?

マリ「まぁまぁそういわず、サッチンもギューってしてやんよ」

サクラ「ちょ!?」

ギューッ





マリ「仲良くしようニャ? タイムトラベラーさん」ボソッ

サクラ「っ……一体、何が目的なんですか?」

マリ「何だと思う〜?」クスクス




1 サクラ「……目的なんてあらへんのとちゃいますか?」

2 サクラ「まさか……碇さん?」

3 サクラ「変えたい過去があった?」

4 その他


サクラ「……まさかとは思いますけど……」

マリ「……?」

サクラ「……碇さんが目当て……とか?」

マリ「……一応言っとくけど、仲良くしたいのも本音だから。

   ライバルだけどね」
   
サクラ「……わちゃー……マジですか……」ゲンナリ

マリ「ふふ、そろそろ離れないと怪しまれちゃうかもね〜?」

サクラ「それはマリさんのさじ加減ですやろ」

マリ「あはは、ごめーん♪ さっちんも結構抱き心地良くてね」

シンジ「……え、えと、そろそろ行こうか?」

レイ「指令に挨拶、いくんでしょう?」

マリ「そうそう。こんな道端で女の戦いしてる場合じゃなかったね」

レイ「……戦い?」

マリ「ん〜? もしかしてファーストちゃんも、なのかにゃ?」

レイ「……?」

マリ(ま、この子はもうちょっと自覚が出るまでかまわないであげたほうがいいかな……)

マリ「なんでもなーいよっと」タタタッ

サクラ「……はぁ」

シンジ「どうしたの?」

サクラ「いいえぇ、碇さんの耳に入れないほうがいい話です」



サクラ(ホンマに碇さんだけに的をしぼっとるんやな……

    しかしマリさんのことやから、
    
    そうは言いながらも色々と画策してたりとか……?)「……」
    
マリ(んっはー! わんこ君といっしょだー! わっほーい!

   におい嗅いだの久しぶりだニャー! 発情しちゃぅぅん!)「♪」
   
シンジ(なんで、僕はこの人に出会いがしらにキスされたんだろう……

     なんだか気恥ずかしくてまともに顔見れないや)「……」//////
     
レイ(……)「……」

ミサト(この子達何なのよぉ〜? なんでこんな修羅場っぽいのぉ〜?)「……」オロオロ






通りかかったゲンドウ「……」

その隣の冬月「声をかけんのか?」

ゲンドウ「……あの玉虫色の空気に首を突っ込みたくない」

冬月「それもそうだな。部屋で待つとするか」



………………

〜〜サツアイなう〜〜

司令室外

サクラ「ミサトさんとマリさん、結構長く話し合っとるみたいやな」

シンジ「そうだね……父さんと、話してるのかな?」

レイ「……」

サクラ「……碇、ゲンドウ」



サクラ(……ネルフの司令官 ゼーレとの仲介役……

    割と、全ての元凶)
    
レイ「……?」

サクラ「……」ジーッ

サクラ(この扉の向こうに、居るんやな?

    世界をあんだけ滅茶苦茶にする手引きをした男が……)
    


1 聞き耳

2 待つ

3 シンジに質問

4 レイに質問

5 その他

サクラ「……」ソッ

シンジ「ちょ、ちょっとサクラ!」

サクラ「堪忍です。見逃したってください」

シンジ「聞き耳なんて、趣味良くないよ」

サクラ「お父さんがあの子と何話しとるのか気にならないんですか?」

シンジ「……それ、は、気になるけど……」

レイ「……」チラッ

サクラ「ほら、ファーストも気になる言うてますやん」

レイ「……言ってないわ」

サクラ「態度がそう言ってますやん。気にならないんですか?」

レイ「……言ってないけど、気にはなる」

サクラ「ね?」

シンジ「……」

サクラ「というわけで、」

ソッ



………………

司令室

ミサト「……はい。今はサクラと同居しています」

冬月「……そのサクラというのは、何者だね?」

ミサト「何者といわれましても……彼女は私の親類です」

ゲンドウ「……」

冬月「……」

ミサト「……」

マリ「……?」

冬月「そうだとしても、チルドレンの近くに他人を置くことを、

    我々は看過できないのだよ」
    
ゲンドウ「……」

ミサト「で、ですが……あの子はまだ中学生で」

冬月「ファーストチルドレンは自立している。

    中学生だからというのは、理由としては弱いぞ?」
    
ミサト「……っ」

マリ「いいんじゃないの? 別に。迷惑かけてるわけでもないし、

   わんこ君……シンジ君だって悪い気はしてないと思うよ?」
   
ミサト「そ、そうですよ。二人とも仲良いし、

    年の離れた私と一緒に居るよりも、年の近い友達が一緒に居たほうが気が安らぐんじゃないかと……」
    
ゲンドウ「……」




サクラ(すみません、ウチも、そこそこ年離れてます……)ゲンナリ

シンジ「……?」

サクラ(さておき、や……さて、どう出る? 碇ゲンドウ……?)




ゲンドウ「……」



1 ゲンドウ「……本当に、それがシンジのためになると?」ピクッ

2 ゲンドウ「葛城作戦部長、貴方にファーストチルドレンを任せておくことはできないようだ」

3 ゲンドウ「こちらの調べによると、あのサクラという人物には怪しい点が多すぎる。

       少々、詳しい取調べが必要なようだ」
       
4 その他



ゲンドウ「……本当に、それがシンジのためになると?」ピクッ

ミサト「そ、そうです。サクラが心配なこともありますが、シンジ君の精神衛生面も考えて、

    今の生活を選んでいます」
    
マリ「精神衛生……は、どうかにゃぁ?」ボソッ

ミサト「マリ」

マリ「にゃぁ」

ゲンドウ「……年の近い女子を、一緒に住まわせることがか?」

ミサト「……そういう言い方になると、何かと誤解を生みそうですが……

    シンジ君は、少し引っ込み思案なところがあると思いますから、
    
    友好的で身近な存在は、彼の助けになると思います。
    
    近しい存在であればなおさらです」
    
ゲンドウ「近しい存在か」

冬月「……碇?」



シンジ「……父さん?」

サクラ(……雲行きが、怪しくなってきた……)



ゲンドウ「……この件は不問とする」

ミサト「!」

冬月「……いいのか? 碇」

ゲンドウ「ああ」

冬月「……」ボソボソ

ゲンドウ「かまわん」

冬月「……どうなっても知らんぞ?」

ゲンドウ「ああ。問題ない。ところで、葛城作戦部長」

ミサト「え、あ、はい」



1 ゲンドウ「……いや、なんでもない」(割とゲンドウ

2 ゲンドウ「うまくやってくれ。私とあいつは相性が悪い」(ゲンドウが少し親っぽい

3 ゲンドウ「もういっそのことチルドレン全員を住まわせてしまってはどうだろう」(ゲンドウのネジが全部外れてる

その他


ゲンドウ「もういっそのことチルドレン全員を住まわせてしまってはどうだろう」

ミサト「……は、はあ?」

マリ「おおぉ!?」

冬月「い、碇?」



シンジ「なん」

サクラ「ですと?」

レイ「……」



ミサト「え、でも、それは、マリの同意とか」

マリ「超同意します」

ミサト「……は、さておきレイの同意もそうだし、

    それに、チルドレンて、まさかとは思いますがアスカのことも含まれるんですか?」
    
ゲンドウ「無論だ」

冬月「いや、論じさせろ」

ゲンドウ「許さん」

冬月「碇!?」

ゲンドウ「最終的にシンジが喜べばいい」

冬月「……はぁ?」

ミサト「あ、あの、碇指令」

ゲンドウ「何だ」

ミサト「……お、お言葉ですが、少し……発想が飛びすぎているような……」

ゲンドウ「シンジは私の子だ。少しくらい修羅場にもまれたほうが良い」

ミサト「どういう意味なのかさっぱりです……」

ゲンドウ「で、どうなのかね。

     部屋が狭いというのなら新しい家を用意させよう。
     
     生活費は今までどおりチルドレンに支払われる手当の一部と自分の給料でまかなえるだろうし
     
     特別手当も出す」
     
ミサト(どうなのかね、じゃなくてそうしてくれたまえとしか聞こえないわよ!!)

冬月「……もう、勝手にすればいい……」ゲンナリ

ゲンドウ「……」ゲンドゥー



ミサト「……っ」


ミサト(いや、でも、シンジ君の周りに急に、レイとアスカとマリが同居するって?

    さっきみたいな修羅場もありうるのに?
    
    更に言えば、思春期の男の子としてはアスカやマリの存在は刺激が強すぎるんじゃないかしら?
    
    レイは……いや、でもああ見えてレイも結構……
    
    エロイ意味での精神衛生面で考えると、シンジ君にとってはかなり……過酷な環境になりそうね……)
    
マリ「♪」ワクワク




シンジ「……綾波や、マリさんと同居?」

レイ「……」

サクラ「マジか……」ガックリ

サクラ(同居しとるっちゅうイニシアティブが……のうなってしまうやんか!

    しかもウチ以外の人はシンジさんとチルドレンとしてのつながりもあるし……
    
    圧倒的、不利!!)
    
シンジ「……綾波は、どう思う?」

サクラ「冷静やな!」ビシッ

シンジ「で、でも、ミサトさんや父さんが決めたなら……仕方ないし」

レイ「……私は、別にいい。

   そうなるならそれでもかまわない」
   
サクラ「そう、ですか。まぁ、ファーストはそういうと思ってましたけど……

    せやったら碇さんはどないなんです?」
    
シンジ「え、僕?」

サクラ「碇さん自身は、マリさんや綾波さんとの同居、どう思うんですか?」

シンジ「ん、うん。マリさんはちょっと、スキンシップが過剰で、戸惑うと思うけど、

    チルドレン同士仲良くなりたいとは思うよ」
    
サクラ(ぐぅっ……『チルドレン同士』)

シンジ「ま、まぁ、うまくやっていけるかは別として……」

レイ「……」ジーッ


ゲンドウ「……では、その方向で話を進める」

ミサト「……は、はい」

ゲンドウ「うむ、よろしく頼む」





サクラ(んなあっさりと……)orz



マリ(っしゃあああ! 時間遡行最高!)



シンジ(これからは五人分の食事かぁ。作り甲斐はあるけど、鍋とか大きいのほしいなぁ)



レイ(……)



ミサト(……腹、くくるしかないわね)



加持(……マジかよ。どうなってやがんだ? これでゼーレとの連携取れるのか?)



冬月(もうどうにでもなーれAA略)





一方

海の上



アスカ「……」

アスカ(弐号機を、急遽登用したパイロットによって使われた……)

アスカ「……っ」

アスカ(真希波 マリ)

アスカ「……ったく」



アスカ到着まで 約19時間


19時間内の投票次第でアスカの設定を決める


1 惣流(性格だけ

2 惣流(タイムトリッパー

3 式波(名実ともに

4 式波(タイムトリッパー

5 育成計画(漫画)のアスカ

6 その他

おやすみなさい

翌日

ミサト「本当に、あっという間に話を推し進めてきやがった……」

ミサト宅

マリ「よろしくねーわんこ君♪」スリスリ

シンジ「わっ! マリさんの部屋はそっちでしょ? 荷物はこぶの手伝うから早くそっちに……」

マリ「つかれちったー! 休憩しようよゴキュウケイ。2時間1500円フリータイム3000円」

サクラ「……何の値段なんですか、というか! 家でそういうのはやめてくださいよね?」

レイ「……私の部屋は、こっち?」



………………


司令室

加持「いやはや、波乱に満ちた船旅でしたよ」

ゲンドウ「……」

加持「やはり、これのせいですか?」

胎児アダム「……」

ゲンドウ「そうだろうな」

加持「硬化ベークライトで固めてありますが……生きてます。間違いなく」

ゲンドウ「……もういいぞ」

加持「そうですか。では、俺も所用があるのでこれで」

ゲンドウ「ああ」

ウイーン 加持→外




















ゲンドウ「……ないわー……なにこのキモイの……」ツンツン

アダム「なんやねんワレ」



ウイーン 加持→中

加持「あ、それと」

ゲンドウ「……なんだね」

加持「セカンドチルドレン。今頃ついてることかと思いますが……」

ゲンドウ「そうか」

加持「……本気で、葛城の家に?」

ゲンドウ「そのつもりだ」

加持「……報告によると、最近不思議な言動をしているようです。

    大勢で暮らすことに何らかの影響を来たさなければいいのですが……
    
    という、心配事が一つ、
    
    それと」
    
ゲンドウ「……それと?」


加持「彼女、どういう事なのかわからないですが、碇シンジのことを知っているようです」

ゲンドウ「……」

加持「興味があって自分で調べたのか……それとも、何か別のルートで知りえた情報なのか……

    指令が皆を同居させようとしている旨を話したところ、大分複雑そうな反応はしていましたが、
    
    しきりにサードチルドレンのことを気にしていましたしね」
    
ゲンドウ「……」

加持「一応、耳に入れておいたほうがいいかと思いましてね。

    隠し事は得意じゃないので」
    
ゲンドウ「……覚えておこう」

加持「……では……」



ゲンドウ「……本当に、生きてるのか?……これ……」

アダム「しつこいやっちゃな……」


………………




レイ「……」キョロキョロ

シンジ「どうしたの?」

レイ「……広い」

ミサト「んまぁね。仕事に見合ったお部屋選んだまでよぉ♪」

シンジ「……でも、その、ミサトさん一人暮らしでこの部屋って、

    広すぎですよね?」
    
ミサト「くだらない夢があったのよ。

    人呼んで飲みするだけのおっしゃれーな部屋を作るとか、
    
    シアタールーム作っちゃうとか!」
    
レイ「……シアタールーム」

シンジ「綾波、映画とか好きなの?」

レイ「映画は、見たことない」

シンジ「え?」

ミサト「作っておけばよかったわねー……

    ま、リビングのDVDデッキはいつでも使っていいんだからね」

    
レイ「……」キョトン

シンジ「……もしかして、DVDとかも触ったことない?」

マリ「ブルーレイ派なんじゃね?」ヒシッ

レイ「DVD? ぶるーれい?」

サクラ「こらホンマもんの無文化とちゃいますか? あとマリさんいい加減離れないと碇さんが窮屈です」

マリ「窮屈でも良いもんねぇ?」ムギュ

シンジ「っ、や、やめてよ」//////

サクラ「はいはい」グイッ

ミサト「お盛んねぇ……ま、シンちゃんさ、マリのお守りも大変だろうけど」

マリ「お守り!?」

ミサト「今度レイにDVDの使い方とか教えてあげれば?」

シンジ「ん、そうですね。綾波も、いつも本ばっかりだしたまには映像媒体もいいんじゃない?」

レイ「そう?」

シンジ「まぁ、最近は活字離れとかで本の方が重要視されがちだけど、

    面白い映画もあるよ?」
    
サクラ(……映画、かぁ。つってもこの時代の良作は、時間遡行前に見尽くしたしなぁ)

マリ(古いのはブルーレイまでしか扱ったことないんだけどにゃー)

レイ「……わかった」

マリ「んで、なんでみっちゃんはシアタールームもゲストルームも物置か空き部屋だったわけ?」

ミサト「……部屋借りる金はあっても、部屋作る暇はなかったってオチよ。

    来るのはリツコ位だし、男だって……
    
    っと、なんでもないわよ」
    
マリ「……加持さん来る日は私たち家空けるからさ」

ミサト「間違った気の使い方しないでくれるかしら!?

    ほら、早く荷物広げちゃいなさいな」

サクラ「……? カジ?」





ミサト「あ、それと、本日中にもセカンドチルドレンがここに来ることになってるから」

サクラ マリ「!!」

シンジ「あ、やっぱりそうなったんですか」

レイ「……」

マリ「ふ〜ん、そっかそっか。賑やかになりそうだにゃぁ」クスクス

サクラ「……ウチの知ってる歴史と……違いすぎる……」クラクラ





………………

………………



ブロロロロ……

加持「っと、ここがミサトのマンションだけど」

アスカ「送ってくれてありがとうございます」

加持「いいのか? 俺からも葛城に挨拶とかしなくて」

アスカ「……加持さんは後で個人的に会いに行くだけでしょ?」

加持「お、鋭いな。ここ数日で大人になったじゃないかアスカ」

アスカ「……」

加持「お前の気にしているサードチルドレンも居ると思うぞ」

アスカ「……だから加持さんと一緒に居たくないのよ」ボソッ

加持「ん?」

アスカ「なんでもないですっ! とにかく、ここからは一人で大丈夫ですから!」

加持「つれないなぁ、つい最近までは加持さん加持さんってうるさかったのに」

アスカ「加持さんのことは気に入ってますけど、好きとは違うってわかっただけです!」

加持「お、なんだ。それなら良かったよ。俺はすっかり思春期の娘に嫌われた親父の心境に……」

アスカ「でも、サードチルドレンの前で加持さんと仲良くしてるの見られたくないんです」

加持「一目ぼれってやつ?」

アスカ「あーはいはい、そーですよ」

加持「ははは、まぁ、うまくやれよ。ライバルは多そうだがな」

アスカ「……?」

加持「ま、せめて葛城にはよろしく言っといてくれ」

アスカ「あ、はい、わかりました」



…………



アパート前

アスカ「……」

ドキドキ

アスカ(……この向こうに、シンジが居る……

    あの滅茶苦茶な世界で、最後に二人だけ残った……
    
    あの後のことは覚えてないけど、気がついたら私はドイツに居て、
    
    ……ようやく、シンジに会える。
    
    きっと、シンジなら私のこと覚えてくれてるはず!)
    


ピンポーン

ドキドキドキドキ



シンジ「はーい」

アスカ「!」

シンジ「……」

アスカ「……」

シンジ「えっと、もしかして、セカンドチルドレン?」

アスカ「っ……」ガックリ

シンジ「え?」

アスカ(………………はぁ)

アスカ「あーはいはい。そうよ。私がセカンドチルドレン。そうりゅ……オホン、

    式波・アスカ・ラングレーよ、よろしく」
    
シンジ「惣流? あ、うん。よろしく」ニコッ

アスカ「……まぁ、いいわ。ところでバカシンジ、ミサト居る?」

シンジ「え、うん。とりあえず入ってよ。ミサトさんも君の事待ってたんだ」

アスカ(ハズレかぁ……)


………………

家の中

マリ「おっ!」

サクラ「あ、」

レイ「……」

アスカ「!?」

アスカ(……ファーストは、わかるけど……

    なにこの女……しかも二人とも中学生って言うよりは……)
    
アスカ「えっと?」

マリ「やっほ! 姫!」

アスカ「……はぁ? なに言ってんのあんた」ジロ

マリ「んふふー? お姫様みたいで可愛い子だなって思って」

サクラ(さっそくカマかけに行きよった……)

アスカ(分けわかんないヤツ……でもこいつは、見ようによってはあどけない顔してるし、

    発育はさておき)
    
サクラ「え、えっと、あなたが式波さんですか?」

アスカ「そうよ。あんたたちが同居人ってヤツ?」

サクラ「はい、そうです。ウチはミサトさんの従姉妹で、葛城サクラ言います!」ペコッ

マリ(あー、。そういう設定なんだ)

レイ「……いとこ?」

シンジ「うん。少し前から一緒に住んでるんだ」

アスカ「え?」

アスカ(私より前から同居してた?

    どういうこと? こいつも、チルドレンなわけ?)
    
アスカ「そ、そういえば、ここに居るってことはみんなチルドレンなの?」

シンジ「あ、うん。僕はサードチルドレン、らしいよ」

アスカ(知ってるわよ……!)

レイ「……ファースト」

アスカ(あんたも知ってる!!)

マリ「セカンドの補佐としてやってまいりました! フォースチルドレン真希波マリです。

   よろしくね、アスカ」
   
アスカ「あんたがフォース? ふぅん……アタシの弐号機に勝手に乗ったらしいじゃない」

マリ「ちゃんと行政許可は取ったよ〜?」

アスカ「アタシの許可がないって言ってんのよ!

    どうせ加持さんあたりのコネで乗せてもらえたんでしょ!? 

    このコネ眼鏡!」
    
サクラ マリ「え?」

アスカ「コネで幅利かす眼鏡だからよ。なによ、文句ある?」

マリ「……あはは! 無いよないないw いいねそれ」

アスカ「は、はぁ?」

マリ「じゃあ私も姫って呼んでいい?」

アスカ「ひ、……はぁ、勝手にしなさいよ」

サクラ(アスカさん、こんな初期からそういう呼び方しとったんや……)

シンジ「えと、あんまり喧嘩しないで……ほしいなぁ、なんて」

アスカ「喧嘩じゃないわよ。挨拶だっつーの」

マリ「んふふ、楽しそうな子だね」クスクス

サクラ「ま、まぁ、そうですね。

    あ、それじゃファーストも挨拶せんと、ね?」
    
レイ「……綾波レイ、よろしく」

アスカ「はいはい、よろしくね。

    で? ミサトは?」
    
ミサト「あー、ごめーん! アスカ来たのね〜?」

アスカ「ミサトは何してんの?」

シンジ「ミサトさんは今部屋の片づけを……」

アスカ「はぁ? ミサトも引越し?」

シンジ「ううん、そうじゃなくて、ミサトさんはみんなとの同居を機に部屋片付けようって言い始めて……」

アスカ「って、あんたたちの引越しはもう終わってるんじゃない」

シンジ「えと、だから……一緒に始めたのに、今までかかってて……」

アスカ「っ……ミサト! あんたホント部屋片付けない癖何とかしなさいよ!」

ミサト「っ! そ、そんなこといわれても独女の一人暮らしなんてこんなもん……」

アスカ「だまらっしゃい! 片付け手伝うから早くきれいにしなさいよね!」

ミサト「え、でもアスカの引越しは?」

アスカ「そんなの後でバカシンジにでもやらせるわよ!」

シンジ「え? ぼ、ぼく!?」

アスカ「男の子なんだから力仕事くらい頼まれてくれるわよね?」

シンジ「ま、まぁ、いいけどさ」

レイ「……」ジーッ

サクラ(さり気に男子中学生の自尊心を煽りつつお願い事を押し付ける……

    したたかな女やで……14歳にして)
    
マリ「じゃあ引越しはわんこ君と私二人っきりでやっちゃおうかニャー?」

アスカ「っ、あんたはダメ」

マリ「え? でも女の子一人居たほうが」

アスカ(……シンジになら別にいいんだけど

    このマリとか言うのは全然知らないからなぁ……)
    
アスカ「と、とにかく、あんたは信用できないってこと」

マリ「っへぇ〜? わんこ君は信用できるんだ?」

アスカ「何かしたらぶっ飛ばせば済むだけだからね」

シンジ「ぶっとば……!?」

アスカ「ていうか、なにその、わんこ君って」

マリ「わんこ」

アスカ「……いや、だから、なんで?」

マリ「っぽくない?」

ナデナデ

シンジ「だ、だから、そういうのはちょっと、嫌だよ」

マリ「犬みたいで可愛くね?」ニヤニヤ

シンジ「……これでもちゃんと男なんだから!」

アスカ「犬……」

アスカ(まぁ、あながち間違っちゃないわね)

アスカ「まぁ、いっか。

    とりあえずミサトの片付け終わらないと本部に挨拶かましに行くこともできないわ、

    手伝ってくる」
    
サクラ「あ、せやったらウチも」

アスカ「……や、いいわ。あの部屋はあんまり見せたくないと思うし」

サクラ「……そんなにひどいんですか?」

シンジ「いや、僕もちゃんと見たことはないけど……」




………………



ミサトの部屋

ミサト「ごめんねー、来て早々こんなことー」

アスカ「別にいいわよ。それより、どうして大勢で同居なわけ? 聞いてないわよ!」

ミサト「いやぁ、本当はシンちゃんと私とアスカの三人で同居する予定だったんだけどね」

アスカ(そう思ってたわよ私もねぇ!!)

カシュッ

空の缶ビール「ありがとうございます!」

ミサト「でも、従姉妹のサクラが家に来て、そしたらなんか色々なし崩し的にみんな住むことになっちゃって」

アスカ「ネルフでは何も言ってないわけ?」

ミサト「それが……ネルフからの指示なのよね」

アスカ「はぁ!? 狂ってる……」

ミサト「まぁ、でも共同生活をするって言うのはいいことよ?

    一緒に生活してお互いのことを良く知れば、きっと連携にも生きると思うの」
    
アスカ「まぁ、それ自体には異論はないわよ。

    ダレも一人で生きてるわけじゃないんだしね」
    
ミサト「……」

アスカ「何よ?」

ミサト「アスカ、あんた大人になったわねー」

アスカ「別に普通よ普通……」

ミサト「この間まで自分は一人で生きてるみたいな顔してたくせに、

    あ、まさか、いい人できちゃった?」ニヤニヤ
    
アスカ「……」ベギャッ

キャップついたままの空のペットボトル「ありがとうございます!」

アスカ「んなワケないでしょ」

アスカ(そのつもりでバカシンジと会ったのにすっかり忘れられてるんだけどね!!)イライラ

ミサト「……、まさかとは思うけど、加持と、なんかあった?」

アスカ「……っ」メシャコ

缶コーヒー(中身入り)「ありがとうご……え?」

アスカ「加持さんとは何もないけど、私が加持さんに付きまとってた話は、

    忘れるか、話さないで、お願い」
    
ミサト「……べ、別にいいけど……」

ミサト(あっれぇ? アスカってこんな感じだったかしら?

    前にドイツで会った時は、もっとこう……なんていうか……)
    





………………





ガチャリ

アスカ「っはぁ〜……疲れた……ネルフってなんか肩こるのよね」

ミサト「お疲れ様、アスカ」

シンジ「あ、二人ともお帰りなさい」

ミサト「あら、なぁに? みんな食べてなかったの?」

シンジ「はい。もう一品作ってたし、それにみんな揃っての最初の日なんで、」

ミサト「無理なくても良かったのに〜♪」

アスカ「……」スンスン

アスカ「! ハンバーグ……」

シンジ「あ、うん。晩御飯はハンバーグだよ」

アスカ「……不味かったら承知しないんだからね」

シンジ「食べる前からそういうこといわないでよね」ムッ

アスカ「どうだか? 私をうならせられる味じゃなきゃ認めないわよ?」

シンジ「それじゃあこれからの食事は僕の代わりに作ってくれるって事?」

アスカ「っ……生意気!」

シンジ「まぁ、とりあえず食べてみてよ。今これ終わったら僕も席に着くから」

アスカ「……? って、ハンバーグ以外になに作ってるのよ?」

シンジ「ん、豆腐ハンバーグだよ」

アスカ「トウフ!?」

マリ「んぁー、ファーストちゃんがお肉ダメだから、」

アスカ「なにそれ、シュキョージョーの理由ってヤツ?」

レイ「……食べれないだけ」

アスカ「はぁ? 食べるために加工されたものなんだから、食べ物はもれなく食べつくしなさいよね」

サクラ「まぁまぁ、好き嫌いおしつけるんはかわいそうですって、

    多すぎやと問題ですけど」
    
……

シンジ「さて、と、それじゃ」

全員「いただきます」



…………

…………

風呂



ケース1

綾波レイ


ガチャリ

レイ「……」

ヒタヒタ

キュッ

シャアアアアァァァ……

レイ「……」

レイ(……碇君と、みんなと、同居……

   ……賑やかなのは……不思議な気分)
   
シャアアアアァァァ……

レイ「……」

レイ(……ポカポカする、けど

   なんだか、モヤモヤも、する)




浴室の外洗濯機前のシンジ「ったく、やっぱり家事は僕の仕事なんだなぁ……」

レイ「……碇君?」

シンジ「え、あ! ごめん綾波、すぐ出てくからっ!」

レイ「別に、いいけれど……」



ガタッ

レイ(……この気持ち、なんだかよくわからない)

ガタ

ペンペン「クェッ!」

レイ「!?」ビクッ

ペンペン「くぇっくえっ!」

レイ「きゃぁっっ……!」ドテン

ガチャッ

シンジ「え」





レイ「っ、碇君、浴槽に何か……」アセアセ

シンジ「わっわっ! だ、大丈夫だから! 前隠して!!」

レイ「……?」

ペンペン「……くぇっ?」



…………

ケース2

真希波 マリ イラストリアス


マリ「おっふろー!」

ガチャリ

キュッキュ

シャアアアアアアアア

マリ「んしょっと……あっれ?」

マリ「おーい! わんこくーん!」

遠くのシンジ「え? な、なに?」

マリ「ごっめーん! タオルとか忘れてきちったw 持ってきてくれない?」

シンジ「……えと……わかったけど……」

ガラッ

浴室前のシンジ「ここに、置いておくから」アセアセ

ガチャリ

マリ「そんなところにたってないで、中まで入っておいでよ」クスクス

シンジ「っ……」

マリ「おや、何で背中向けてるわけ?」

シンジ「マリさんなら平気で開けるだろうと思って」

マリ「ちぇーっ、私結構体には自信あるんだけどにゃぁ?」

シンジ(……そういえば、猫耳だけどお風呂とかぬれるのは平気なのかな?)スタスタ

マリ「あ、そうそう、バスタオルもおねがぁい♪」

シンジ「はいはい」

ガラッ

マリ「ちぇー……ウブ過ぎるのか慣れてるのか……」

マリ(そういえば、みっちゃんも結構良い体してるしなぁ……

   あんなのが薄着で歩いてたらそりゃ免疫つくだろうなぁ)
   
マリ「……」サワサワ

マリ(や、でもさっちんには勝ってる。うん

   後はわんこ君がおっぱい星人だったら完璧だ!)
   


ガタッ

マリ(でもにゃぁ。ちょっとこの猫耳はなぁ……)

ペンペン「……」

マリ(わんこ君、そういう趣味もあってくれるといいんだけど……なんつって)

ペンペン「くぇっ」

マリ「!?」ビクッ



ペンペン「クェッ」

マリ「……お、おう。はじめまして」

ペンペン「くぇ」ペコリ

マリ「……ふむ」



チキチキチーン!



ガラッ

シンジ「バスタオル持って来たよ」

マリ「きやあああああっ なにかいるうううう♪」

ガチャッ

ムギュッ

シンジ「うわわわわっ! マリさん! 大丈夫、アレは害はないから!」

マリ「助けてわんこ君!」hshs

シンジ「ちょ、な、どこ舐めて……ぁっ」



ガラッ

レイ「……」

シンジ「……あ」

レイ「………………」

ガラッ

シンジ「ちょ、あ、綾波、違うんだよ! これは……!」

マリ「あははw 見られちったねーw」



ペンペン「……くぇェ……」

………………

ケース3

サクラ


サクラ「んしょっと……」

キュッ

シャアアアア……

サクラ(はぁ……

    マリさんもアスカさんも来てしもうた……
    
    しかし、こんだけ人員が厚いと、その分だけ良い結果は残せそうな気もしてくるな)
    
サクラ(色恋沙汰には大変な状況やけど、

    もしかして、この時代、上手く進めたらサードインパクト回避したりとかできるんやないか?)
    
シャアアアアア……

サクラ「熱っ!」

カタンカタン

洗面所のマリ「ん? だいじょーぶ?」

サクラ「あ、大丈夫です大丈夫。ちょっと温度間違えただけですよー」

マリ「ん、そっか。ああ、それとさ……」

サクラ「?」

マリ「んや、なんでもない。さっちんは知ってるだろうしね」

サクラ「え?」

マリ「こっちの話ー。

   あ、わんこ君、洗濯終わってるよー」
   
シンジ「あ、うん。ありがとう」

マリ「干すんでしょー? 手伝うよー」

シンジ「いいよ。今行……

    えっと、今お風呂ダレも入ってない?」
    
シャアアアアア……

マリ「……入ってないよwww」

サクラ(ちょ!)

ガラッ

シンジ「じゃぁ、誰か入る前に出しちゃおっか」

マリ「合点!」ニヤニヤ

サクラ「っ……」

キュッ

サクラ(お、思わずシャワーとめてしもた……

    逆に気づかせたほうがよかったんかなぁ?
    
    あんまりへんなもの見せても……いや、そこまで変やないと思うけど……
    
    あふれ出る若さに、女体見せつけるんはちょっと、なぁ?)

    
ガタッ

サクラ「……?」

ガタッ

ペンペン「くぇぇ……」

サクラ「なっ!?」



シンジ「え、誰か入ってるんじゃない?」

マリ「ん〜? えっとねぇ」ニヤニヤ



サクラ「お、御大将閣下!!??」



マリ「……」

サクラ「ま、まさか閣下が入っておられるとは、露知らず……失礼しました!!」

マリ「さっちん入ってるよ」

シンジ「っ」スタスタ

ガラッ

ガチャッ

サクラ「っ……マリさん、ペンペン様がはいっとるなら言うてくれないと困りますわぁ……」ヘナヘナ

マリ「知らないよwww なにその御大将閣下ってwww」

サクラ「艦長のペットですよ」

マリ「そんな噂もあったんだねぇ?」

サクラ「はぁ……」

マリ「……」

サクラ「……な、なんです?」

マリ「……良い尻してるなぁとおもって」ゴクリ

サクラ「……へ」



ペンペン「くぇっ!?」



………………

ケース4 

アスカ

ガチャリ

アスカ「……」

ガタッ

アスカ「久しぶり、ペンペン」

ペンペン「クェッ?」

アスカ「……ま、覚えてない……か」

ギュゥッ

アスカ「ったく。あんたホントお風呂好きよね」

ペンペン「くぇぇっ!」

アスカ「ほれほれ、冷たいシャワーよー」

シャアアア……

ペンペン「くぇぇぇぇっ!!!」

ブルブルブル

アスカ「きゃあ! やったわね! このっ!」



ギャーギャー クェックェッ



洗面所のミサト「あら、もう仲良くなったみたいね」



この後の展開

1 アスカ レイと接触 「アンタ、時間遡行って信じる?」

2 アスカ マリと接触 「アンタ、何者?」

3 アスカ サクラと接触 「アンタ、年いくつ?」

4 アスカ シンジと接触 「アンタ、何も覚えてないわけ?」

5 アスカ ミサトと接触 「アンタ、女として大丈夫?」

6 アスカ その他と接触 「その他」

……

ケース1

接触 綾波レイ



食卓のテーブルでくつろぐアスカ(バカシンジはともかく、他に時間遡行者が居る可能性も考慮しないとね……

    特に、前に経験したことと違うことになってる人物はみんな怪しく思えてくるわ。
    
    ……手始めに)
    
レイ「……」トテトテ

アスカ「ファースト、飲み物取りに来たなら私のもとってきてー」

レイ「……」コクン

ガチャリ

レイ「……はい」

アスカ「ありがと……って、アンタも飲み物取りにきたんじゃないの?」プシッ

レイ「……私は、お水」

アスカ「水って……ジュースあるんだから飲めばいいじゃない」

レイ「……飲めれば、なんでも」

アスカ「はぁ? 今までそうやってきたの?」

レイ「ええ」

アスカ「無機質だとは思ってたけど、ここまでだとは……

    ほら、いいからこれ飲んでみなさいよ」
    
レイ「……あなたが飲むんじゃないの?」

アスカ「おいしいからお勧めしてるだけよ。他にもあるだろうしね」スタスタ

レイ「……」

アスカ「いらないの?」

レイ「……じゃあ、もらうわ」

アスカ「ま、ついでに、聞いてみたいことがあるんだけどさ」

レイ「……?」

アスカ「飲みながらでいいわ、聞いて」

レイ「……」コクン

レイ(……おいしい)

コクコク……


アスカ「……アンタ、時間遡行って信じる?」

レイ「……っ」ピクッ

アスカ「……っ!?」

レイ「……」


アスカ「……ど、どうなの?」

レイ「……あなたが、そうなの?」

アスカ「え、えと、そういうんじゃなくて、ほら、ちょっと最近そういう映画やったじゃない?

    タイムスリップとか何とか……」
    
レイ「映画、見ないからわからない」

アスカ「はぁ? タイムスリップネタなんて使い古されてるネタ、いっぱいあるじゃな……

    もしかして、映画自体見たことないとか、じゃないわよね?」
    
レイ「……」コクン

アスカ「っ!」



タタタタ……

ガラッ

タタタタ

アスカ「アンタは、もう少し文化というものに触れなさいよね。

    そんなんだから無愛想で人形っぽいって言われるのよ!」
    
レイ「……言われる?」

アスカ「アタシが言うってのよ! っと、それはさておき、これ、この間発売した新しいDVD。

    せっかくだし貸してやるわ。だからもうちょっと文化に触れなさい」
    
レイ「DVD……」

アスカ「一緒に住むって決まったんだし、あんたとの共通の話題って思いつかないしね。

    これでも見ていろんなことに興味もちなさいよ」
    
レイ「……」キョトン

アスカ「……まさか……」

レイ「……」コクン

アスカ「っ……! ああもう! わかったわよ!」



…………


翌朝

マリ「あり? 姫ってば夜更かし?」

アスカ「ん、まぁ、ね」

レイ「……おはよう」ケロッ

ミサト「夜更かしはお肌の天敵よー?」

サクラ「そーですよー? ゆっくり寝んと疲れも取れませんからね」

アスカ(まさかDVDの構造を位置から説明する羽目にあうとは……)

モソモソ

シンジ「アスカ、おはよう」

アスカ「おはよう」

アスカ(……さて、次に怪しいのは)





ケース2 


サクラ



サクラ「さ、ってと」

アスカ「……」チラッ

サクラ「ん? アスカさん洗面所使います?」

アスカ「や、私はまだ転校の手続きしてないから、学校行くわけじゃないし後でもいいわ」

サクラ「そですか、そいじゃお先に失礼しますね」



アスカ「……」チラチラ

サクラ(なんや、気まずいなぁ……

    知り合いではない筈やのに、何でこない興味もたれとるんやろ)
    



アスカ「アンタってさ、」

サクラ「はい?」

アスカ「……兄弟居る?」

サクラ「っ……な、何のことですやろ?

    従姉妹ならミサトさんですけど、兄弟は……」
    
アスカ「……んや、妹って顔してるなーって思って」

サクラ「な、何ですかそれ? えと、子供っぽいとは言われますけど、

    そんなこと言われたんは初めてですわw」
    
サクラ(まさかこのアスカさん、知ってて隠しとるんか?)

アスカ(……高校生くらいに見えるけどねぇ?)



アスカ「アンタって年いくつ?」

サクラ「っっ!? え、えと、じゅ、じゅうよん……」

アスカ「……」

サクラ「……」ダラダラ



シンジ「サクラー? そろそろいいかな?」

サクラ「あ! は、はよ学校行かんと!

    そいじゃアスカさん、この話はまた後で!」
    
アスカ「あ、ちょ……」

アスカ(……怪しい。というか、これは完全に黒ね。

    帰ってきたら問い詰めてやらないと)
    



………………


シンジ「行ってきます」

サクラ「いってきまーす」

レイ「……行ってきます?」

ミサト マリ「行ってらっしゃーい!」

アスカ「いってらっしゃい……」



ガチャリ

ミサト「さて、私はもうちょっと寝るー」

アスカ「今日は休みなの?」

ミサト「そうよー。機能は挨拶に行っただけだし、久々の二連休なのよ」

アスカ「……」

ミサト「……え、なに?」



ケース3

葛城ミサト

アスカ「……アンタ、女として大丈夫?」

ミサト「……私は、仕事に生きるって決めたの!」(昨日



マリ「わぁった。わかったよみっちゃん。私ら自立するから加持さんと一緒に暮らしな?」

ミサト「だから、あいつとは何の関係もないって言ってるでしょ!?」

アスカ「そういえば、加持さん。ミサトによろしくって言ってたわよ」

ミサト「っ、それは、そうでしょうね。一応仕事仲間なわけだし」

アスカ「それと、今日仕事の件で話があるから会いたいって」

ミサト「仕事の件で?」

アスカ「そろそろ迎えに来るって」

ミサト「そろそろって!?」

アスカ「言うの忘れてたわ、ごめん」

ミサト「言うの遅いわよ! あーもう! 準備しなくちゃ!」

ドタバタ



マリ「……心配だにゃぁ」

アスカ「……ほんと」



マリ「ってことは今日は二人きりなんだね」

アスカ「そうなるわね」

マリ「なんかして遊ぶ〜? それとも出かける〜?」

アスカ「そうねぇ……」



ケース4 

真希波・マリ・イラストリアス



アスカ(こいつにも聞きたいことあるし、一緒に行動するのもアリっちゃアリかな

    なんだかめんどくさそうな性格してそうだけど)
    


1 出かける

2 家でダラダラ

3 ネルフを覗きに行く

4 学校を覗きに行く

5 その他


アスカ「外って言っても、この辺詳しいわけでもないし」

マリ「それもそうだねえ……ゲームでもやるかー」

アスカ「……ゲーム?」ピクッ

マリ「うん。持ってきたんだー」

アスカ「どんなのがあるのよ」

マリ「あるぇ? 結構ゲームとかやる?」

アスカ「そうね。割と得意」

マリ「そっか、んじゃ一緒にやろうよ♪ 新しいソフト買ったんだ〜!」ウキウキ

アスカ「新しいのねぇ……」

マリ「っと」ゴソゴソ

PS3「オス」

アスカ「!?」

マリ「ん?」

アスカ「……なにその、黒い箱」

マリ「PS3」

アスカ「へ、へぇ……新しい機種?」

マリ「ん、うん。まぁ、今んところ」

アスカ「……」

アスカ(……ゲームの文化が、異常に進んでる!?

    まさか、プレステが3まで出てるなんて!?
    
    ていうかネーミングが安直過ぎる!)
    
マリ「どんなのやるの?」

アスカ「え、えっと、なんでも結構やるわよ」

マリ「んじゃ、一応二画面でできるし、これやろ、これ」

アスカ「こーどおぶでゅーてぃー?」

マリ「そうそう。見たことある?」

アスカ「実写のゲーム?」

マリ「……や、CGです」

アスカ「へ、へぇ?」

アスカ(やばい……時代についていけてないお婆ちゃんの気分だわ……)




マリ「……」

アスカ「え、えっと、そうよね、最近は何でもリアルに作りすぎって言うか」

マリ「とりあえず、テレビに繋ぐよ」

アスカ「え、あ、うん」

ゴソゴソ

マリ「……姫ってさぁ」

アスカ「なに?」アセアセ



マリ「……時間遡行って信じる?」

アスカ「……!」ガタッ



マリ「……ま、これそういうゲームじゃないけどね」

アスカ「……なに、アンタ。昨日のファーストとの会話盗み聞きしてたわけ?」

マリ「えぇ!? ファーストちゃんにも聞かれたの!?」

アスカ「そうじゃなくて、私がファーストに聞いたのよ。

    ……ちょっと、最近……気になることがあって……」
    
マリ「……ほほーん?」

アスカ「ていうか、アンタこそなんでそういうこと聞いてきたわけ?

    アンタ一体何者よ?」
    
マリ「、何者って言われてもにゃぁ」

アスカ「何より気になるのは、その帽子よ!

    室内で帽子って、おしゃれさん気取ってるつもり?」
    
マリ「あ、いや、これは、その」

アスカ「何よ、ハゲてんの?」

マリ「そういうんじゃなくて、その」

アスカ「なにその反応、見せなさいよ!」バッ

マリ「ちょ、ぁっ!」



猫耳「にゃぁ」ピョコン



アスカ「!?」ビクッ

マリ「ちょ、返して、返せってば!」モミクチャ

アスカ「え、わっ、わかったわよ! 返す、返すから」モミクチャ

クンズホグレツ

アスカ マリ「おわっ!」

ドテーン


ミサト「じゃ、私行って来るから……って、あんたたちなにしてんの?」

アスカ「……」

ミサト「キャットファイト?」

マリ「しゃれになってないにゃぁ……」

ミサト「喧嘩じゃないのよね?」

アスカ「そういうんじゃないから、早く言ってうまくやってきなさい」

ミサト「はいはい、じゃあね」

ガチャバタン





マリ「……」

アスカ「……なに、その耳」

マリ「んやぁ、私も、はっきりとは覚えてないんだけど。

   多分、実験体、的な? 動物と混ぜられてるカンジの」
   
アスカ「……キメラ?」

マリ「そんな感じ」ピクピク

アスカ「……なんで耳動いてんの?」

マリ「そりゃ、その、猫だからねぇ」

アスカ「……人間の耳もあるけど?」

マリ「そりゃ、その、混ざってるからねぇ」

アスカ「……尻尾は?」

マリ「そりゃ、その、隠してますからねぇ」

アスカ「ど、どうやって?」

マリ「……えっち」

アスカ「!?」

マリ「嘘嘘、まぁ、そこは諸事情ありましてってことで」




アスカ「ほんと、何なのよ。猫だったりへんなこと聞いてきたり……」

マリ「……でも、姫こそ時間遡行者って言葉にびっくりするってことは?」

アスカ「な、なんでもないわよ。最近そんな映画を見たってだけ」

マリ「にゃーんだ。実は姫こそ、未来の世界から来たってカンジかと思ってたのに」

アスカ「ん、な、わけ、ない、で、しょ」

マリ(バレバレだー)

マリ「実は私もなんだー」

アスカ「……え?」

マリ「私も、タイムスリッパー」

アスカ「……え?」

マリ「……」

アスカ「嘘」

マリ「嘘じゃないよ」

アスカ「……え?」

マリ「うん、私もちょっと不可解なことが多すぎて、困ってる」

アスカ「なによそれ……私、アンタのことなんか知らないわよ」

マリ「私は姫の事知ってるよ?

   それも、14年間一緒だった経歴もある」
   
アスカ「14年間!? てことは、なに、一緒に育ったって事?」

マリ「んーや、この時代から14年間」

アスカ「はあぁぁあああああ!?!?!?」




意図せずの時間遡行だからあえてスリップってことで







情 報 交 換



マリ(アダムとイブになっちゃったわんこ君と姫の世界かぁ……)

アスカ(ヴンダー? ファイナルインパクト? 八号機? 13号機!?

    なにそれ全然知らない)
    


マリ「……まぁ、この際、全部信じるけどさ……

   だから、私の言うことも信じてほしいわけなんだけど」
   
アスカ「まぁ、信じるわよ……

    何があってもおかしくない世界だしね……
    
    CGだってこんなに進化してるわけだし」
    
マリ「姫の経験してきた時代とは、工業技術もダンチみたいだね」

アスカ「ほんと……色々戸惑ってる」

マリ「まぁ、あんまり他の人にそういうこと言うと怪しまれるけど、

   この家には私とさっちんというタイム トラベラー がいるし、
   
   ここでならそういうの表に出しても大丈夫だよん」
   
アスカ「でも、バカシンジとかファーストは……」

マリ「ファーストちゃんはわからないけど、

   わんこ君はもう感づいてたりするんじゃないかニャ?」
   
アスカ「はぁ? なんでよ? あいつ結構ド鈍いわよ?」

マリ「いやぁ、だって私たちのように時間遡行者と接触したあとで、

   姫からいきなり初対面からバカシンジって呼ばれたら、
   
   なんか怪しいとは思ってるとおもうよ?」
   
アスカ「……あ」




マリ「ま、大丈夫だって。

   その様子だとわんこ君に言いたい事の一つや二つありそうだし、
   
   きちんとお話してみたら?」
   
アスカ「なんて話せばいいのよ……私だって混乱してるのに」

マリ「とりあえず、私は時間遡行者です、って言ってみようか」

アスカ「ストレートね……そんなんで大丈夫かしら」

マリ「まぁ、気づいてても気づいてなくても、美味しい展開になることは請け合いだとおもうけどね」

アスカ「……うーん……」





………………




ケース5 

碇シンジ




シンジ自室

シンジ「……」

シンジ(なんか、色々なことが起こってるなぁ……

    時間遡行とか……使徒とか……同居とか……
    
    そういえば父さんも、様子が変だったような……)
    
シンジ「……」

シンジ(これから、大丈夫なのかなぁ?)



コンコン

シンジ「、はい?」






スッ

アスカ「……入るわよ」

シンジ「……あ、うん。どうしたの?」

アスカ「……」

ツカツカツカ

アスカ「……」ジーッ

シンジ「? な、なんだよ?」

アスカ「……アンタ、本当に、何も覚えてないわけ?」

シンジ「え?」

アスカ「……」ジーッ

シンジ「……なんのことだか……さっぱりだけど……

    もしかして、アスカは、サクラと同じ……?」
    
アスカ「そうよ。 時間遡行者。

    って、その言い方だと、やっぱりアンタは何も知らないわけね?」
    
シンジ「うん。ごめん。

    君たちの知ってる僕とは、ちょっと違うかも……」
    
アスカ「……そうね。同じ出来事を体験しているわけじゃない。

    アンタは、私の知ってるシンジじゃないのよね」
    
シンジ「そう、なんだろうね」

アスカ「……」

シンジ「……」

アスカ「はぁ……まぁ、こうなっちゃったもんはしょうがないし……

    それに、あの世界よりはこっちのがマシだもの。
    
    最悪と言うにはちょっと早計ね」
    
シンジ「……あの、サクラも言ってたけど……

    そんなに、この後に待ってる世界って、やばいの?」
    
アスカ「やばいなんてもんじゃないわよ。

    マリから聞いたけど、サクラたちの世界も相当ね」
    
シンジ(あ、やっぱりマリさんも時間遡行者なんだ)

アスカ「……聞きたい?」

シンジ「……怖い話?」

アスカ「超絶怖い話よ」

シンジ「……どうしよう……」

アスカ「まぁ、聞きなさいよ。

    もしかしたら予防線になるかもしれないし」
    


………………




マリの部屋

マリ「ってワケで、姫もやっぱり時間遡行者でしたとさ」

サクラ「あー、やっぱりですか」

マリ「とはいえ、私たちとは大きくズレた世界だけどねぇ」

サクラ「ウチとマリさんですらズレとるのに?」

マリ「あっちの世界は今から一年もたたないうちに滅亡だってさ」

サクラ「はっや!」

マリ「サードインパクトで、どかーん! バラバラ」

サクラ「……え、てことは……

    タイムスリップはインパクトが原因ちゅうことですか!?」
    
マリ「そうかもね。

   その後に見た滅亡した世界は夢っぽいカンジで、現実味がなかったとか言ってるし」
   
サクラ「だとしたら、ウチ等は……」

マリ「……ファイナルインパクトで、タイムスリップしちゃったってことなのかな?」



………………


シンジの部屋

シンジ「……そんな、ことが……」

アスカ「覚えておきなさい。

    アンタの気の持ちよう一つで、世界が変わっちゃうことになったんだから……」
    
シンジ「……なんで……どうして僕なんだよ!?」

アスカ「それは、私にもわからないけど……

    もしかしたらその辺はサクラとかコネ眼鏡が詳しいかもね」
    
シンジ「サクラが……?」

アスカ「今より14年後を歩いてきた二人なら、もしかしたら事実をより深く知っているかも」

シンジ「そう、なのかな」

アスカ「エヴァの秘密とか、アンタが利用されたのは誰かとか、

    なんでもいい、情報は、早く引き出しておかないと……」
    
シンジ「……同じ歴史を、繰り返したくないから?」

アスカ「当たり前よ。

    きっとマリだってサクラだって、同じ気持ちのはず」
    
シンジ「……マリさんはどうだろうね」

アスカ「……違うの?」

シンジ「なんていうか、あの人は……」

アスカ「まぁ、わからなくもないけど……」

シンジ「じゃあ、アスカもこれから起こることは大体把握してるんだ?」

アスカ「……一応、ね。

    だけど、この世界はどっちかっていうとマリやサクラの世界に近いみたい。
    
    第六使徒からそもそも違うしね」
    
シンジ「そうだったんだ……」

アスカ「戦闘方法も、違ってた。
    
    これはサクラが居て、ミサトの作戦方針が変わったからだと思うけど、
    
    だから、私にとってこの世界は不思議な事だらけだったのよ」
    
シンジ「……、うん、まぁ、エヴァとか使徒とかの時点で僕はもうてんやわんやだけど……」

アスカ「……でも、アンタの根本は変わりないみたいでよかったわ」

シンジ「え、そうなの?」

アスカ「そうね。とりあえず黙って周りの言うとおりにするところとかは変わってない」

シンジ「……意志が弱いって事?」

アスカ「そう。

    それと、ハンバーグの味も変わってなかった」
    
シンジ「……」

アスカ「……」

シンジ「もうちょっと、上手に作れるようになるよ」

アスカ「……これでも褒めたつもりなんだけど?」

シンジ「その、美味しくなってたって言わせてみたいからさ……前の僕よりも」

アスカ「……変なところで負けず嫌いなのは、男の子だからなのかなぁ」


アスカ「とにかく、私は前の世界と同じようにはなりたくないの。

    アンタには協力してもらいたいわけ。
    
    わかった!?」
    
シンジ「う、うん わかったよ」

アスカ「わかればよろしい。

    じゃ、私はそろそろ寝るから……」
    
シンジ「え? ああ、もうこんな時間だったんだ」

アスカ「話すことが多すぎて混乱しそうよ。

    しかも、これと同じことを今度はミサトにも聞いてもらわないといけないし」
    
シンジ「あ、そういえば、サクラはサクラで、

    下手なこと話したり下手打ったりして歴史が悪いほうに変わったら怖い、って言ってたけど」
    
アスカ「知ったこっちゃないわよ!

    アレより悪い世界なんてありえないわ!」
    
シンジ「それは、そうかもしれないけど」

アスカ「アンタは私の言うことを聞いてればいいの。わかった?」

シンジ「そ、それはちょっと……酷い事とか命令しないでほしいけど」

アスカ「……まぁ、いざとなったら無理やりにでも聞かせるわよ、それじゃ」


スタスタスタ


アスカ「あ、それと!」

シンジ「?」

アスカ「……」

ツカツカツカ

ズイッ

シンジ「っ!?」

アスカ「……」ジーッ

シンジ「あ、あの、顔、近いんですけど……」



アスカ「……」

アスカ(負けず嫌いは私も同じか)




アスカ「今のうちに教えといてあげる」

シンジ「……?」

アスカ「キスってのは、抱きしめあってしたほうがイイのよ」

シンジ「……なんのこt」

ギュゥッ

チュッ

シンジ「!?」

アスカ「……」

シンジ「……え、」//////

アスカ「……世界も変えないとだけど、

    私、こっちも負ける気ないから」
    
スタスタスタ



アスカ「おやすみっ!」

バタン!






シンジ「……」//////

シンジ「……なんなんだよ、もう……」//////







1 作戦会議(ミサト宅にて

2 使徒(指定可

3 学校

4 その他


安価置き寝 おやすみなさい


ミサト「浅間山で調査ぁ?」

リツコ「ええ。何でも、地震研究所で、火口の調査中に妙なものが発見されたそうよ」

ミサト「妙なもの……って、あの、向こう三十年に60%で起こるとかいう地震のアレ的な?」

リツコ「地震ならまだ日本が滅びるだけで済むわ」

ミサト「不謹慎ね……で、何が見つかったの?」

リツコ「……こんなのよ」

つ写真

ミサト「……なにこの、……何?」

リツコ「遠くから影しか見えていないけど。

    この影をいくつもの可能性をたどって詳細化した画像の一つがこれ」
    
ミサト「……胎児にも見えるわね……」

リツコ「マギの計算によると、この影、生態である可能性を否定できないと……

    そして、現在の状況から諸々を予測して、
    
    この物体が使徒である可能性は50%と判断されたわ」
    
ミサト「……使徒……!」

リツコ「そこで相談なんだけど」

ミサト「何よ、改まって」



1 チルドレンの修学旅行先は浅間山から少し離れた安全区域ギリギリに調整されているので

  修学旅行の引率の一人として同行してほしい
  
  (修学旅行 学生たちとの交流もあり)
  

2 修学旅行は行かせられないので、

  代わりにミサトに浅間山周辺の温泉に連れて行ってあげてほしい
  
  (チルドレンとミサトのみ ネルフ社員もギリギリ可)
  

3 碇ゲンドウ引率によるチルドレン限定浅間山温泉ツアー(添乗員リツコ

4 加持引率に寄るチルドレン限定浅間山温泉ツアー(添乗員ミサト

5 その他


リツコ「チルドレンの修学旅行先は浅間山から少し離れた安全区域ギリギリに調整されているので

    修学旅行の引率の一人として同行してほしいのよ」
    
ミサト「っへぇ……そんな権力行使しちゃっていいのかしら?」

ゲンドウ「かまわん」

リツコ ミサト「!?」

ゲンドウ「チルドレンに可哀想な思いはさせたくない。

     せめて修学旅行をみんなでいける場所に設定してやるのは、
     
     権力ある親の義務だ。そうだろう?」
     
ミサト「どうでしょう……」

リツコ(……かっこいい)トクン

ゲンドウ「と言うわけで、引率には私も同行……」

冬月「それだけは承知しかねる。

    お前の気が変わったのは残念だが、せめてネルフの仕事だけは全うしろ」
    
ガシッ ズルズル……

ゲンドウ「ふ、冬月先生! いや、私は親としての責務を!」

冬月「それ以前にお前が尊重すべき責務はネルフ司令としての責務だ。

    シンジ君もわかってくれるはずだ」
    
ミサト「……司令ェ……」

リツコ「……素っ頓狂なところあるけど……なんていうか、

    親の顔してるときの司令って、素敵よね……」
    
ミサト「え、あ、え? ああ、その、どうだろう……」

リツコ「……で、引率お願いしても大丈夫?」

ミサト「ま、かまわないわ。ていうかそれって実質半分休暇みたいなものなんじゃないの?

    ありがたく頂戴するわよ」
    
リツコ「まぁ、いざとなったら休暇返上でチルドレンの搬送をお願いするけどね」

ミサト「かまやしないわよー」



リツコ「それと、あらゆる事態に備えて、ネルフからの引率はもう一人つけることにしたわ」

ミサト「あら、ホント?」

加持「ああ、本当さ」

ミサト「……あらやだ、ヤニ臭い……リツコってば部屋の換気くらいしたほうがいいわよ」

リツコ「部屋の片づけができない女に言われるとは心外ね。

    で、そのヤニ臭い男の人がもう一人の引率よ」
    
加持「ヤニ臭いヤニ臭いって、これでも気をつけてるんだぜ?」

ガバッ

ミサト「っ!?」

加持「久しぶりだなぁ葛城。

    肩肘張って頑張ってるとは聞いたが、こうして抱きしめると華奢だな……」

ミサト「いやぁぁぁぁっ! 離しなさいよ!!」

リツコ「盛るならあっちの部屋でお願いするわ」

ミサト「いい加減にしないと眉間に鉛球のアクセサリーが出来上がるわよ!」

加持「つれないなぁ。旅行中は一緒に行動することになるんだぜ?

    夫婦と間違われるかも、な」
    
ミサト「アンタと私はなんでもない。そういう目で見られるのは迷惑だわ。

    リツコ、引率の人員変更して!」
    
リツコ「残念ながら、手が空いてる人は貴方たちしかいないのよ

    強制的にやらせるよりは自発的にやってほしかったから黙ってたけど」
    
ミサト「……!」

加持「だとよ。残念だったな」



………………

………………


ミサト宅

シンジ「修学旅行かぁ……僕たちはいけないんだろうなぁ」

アスカ「当たり前よ。私たちはエヴァのパイロット。修学旅行なんかに現抜かしてる場合じゃないのよ」

シンジ「……もしかして前の世界でもそうだったの?」

アスカ「そうよ。だから期待なんてしてなかったけど……

    でもあのバカ二人の自慢げな顔は許せないわね……」
    
マリ「旅行いけないのは残念だけど、私はわんこ君さえ居れば全然かまわないよー

   休みの間、わんこ君は私たちで独占できるしー!」ニャフニャフ
   
シンジ「僕は、ちょっと残念だなぁ」

レイ「……」

サクラ「ウチも、まぁ、残念ですねぇ。

    修学旅行なんて行ったことないですから」

シンジ「そういえば、そう、だよね。
    
    あれ? 今更だけど、トウジの妹ってことは……」
    
サクラ「そこはツッコまんといてください」ビシィッ

シンジ「っ! ご、ごめん、なさい」

レイ「修学旅行、私も行ったことない」

シンジ「え? 小学校とかで行ったことない?」

レイ「小学校……行ってないもの」

サクラ「あー、そういや、ネルフ育ちですものね」

シンジ「え?」

マリ「その話はまだわんこ君知らないんじゃなかったっけ?」

アスカ「その辺どうなのよ? タブーなわけ?」

レイ「……別に、話してもいいと思う。

   私は隠すつもりはない」
   
シンジ「……えっと?」

アスカ「……後で話すわよ。めんどくさい話しだし」

サクラ「や、ここは本人から離して方がええんとちゃいますか?」

マリ「それもそうだねぇ。私らが茶々入れるには話が難しすぎるよ」

レイ「……?」

シンジ「……よくわからないんだけど、綾波が話したくなったら話してくれればいいよ」

レイ「わかったわ」






ガチャリ

ミサト「は〜ぁぁ……ただいま」

シンジ「あ、お帰りなさい。今日は遅かったですね」

ミサト「うん、みんな食べちゃってて正解……色々話し合ってて遅れちゃった」

シンジ「今ご飯温めますね」

ミサト「ありがとー……」ヘロヘロ

マリ「うわ、お疲れ? 大変そうだねぇ」

ミサト「……んー、まぁ、疲れたって言うかウンザリって言うか……

    あ、でもあんた達には良いニュースがあるのよ!」
    
サクラ「何ですか?」

ミサト「修学旅行にはいけないっていう話だったけど、

    実は、チルドレンが参加できるようにネルフからの計らいがありまして、
    
    急遽貴方たちも参加できることに決定となりました!」
    
アスカ「! ほ、ほんと!?」

ミサト「本当よー、ま、色々と裏があるんだけど、

    とりあえず修学旅行、一緒に行けるのは確かね」
    
アスカ「っ! やったぁっ!」

マリ「ありゃあ、わんこ君独占はしっぱいかぁ。

   まぁ、日本の旅行初めてだし、それはそれで楽しみだニャー♪」
   
サクラ「ふわぁ……ホンマですか、あきらめムードだっただけにめっちゃ嬉しいですわ!」

シンジ「ふふ、良かったね」

レイ「……?」

シンジ「ん、うん。一番残念そうにしてたのは僕だけど、行けるってなるとみんなの方が嬉しそうだなって……」

アスカ「別にいいでしょ、前回はお預け食らったんだから!

    こちとら約一年越しの修学旅行リトライなのよ!」
    
マリ「かく言うさっちんは14年越s」

サクラ「それいうならマリさんかて……」

レイ「……修学旅行……行き先は?」

ミサト「軽井沢よ、軽井沢。まー、諸事情によりその辺を離れられないので、

    軽井沢限定でググッた結果、候補としてこんなのが出てきたから、
    
    メインとなるのはこの中から一つと、温泉ってことになりそうね」
    
アスカ「この中から? えーっとねぇ……」




1 軽井沢町植物園 (サクラメイン

2 ムーゼの森 軽井沢絵本の森美術館 (レイメイン

3 軽井沢プリンスショッピングプラザニューイースト (アスカメイン

4 ムーゼの森 木のおもちゃのお店 (マリメイン

5 その他



サクラ「あ、ここなんてどうです?」

アスカ「植物園、ねぇ。そういうの改まって見ることってないわね」

マリ「私はどこでも自分なりに楽しむからいいよー」

レイ「……綺麗」ポソッ

ミサト「お、んじゃあここ行ってみますか!」





ミサト「あ、あと……引率に、私もついていくことになってるんだけど、

    鬱陶しいとか思わないで頂戴ね。そのおかげであんたたちは修学旅行にいけるんだから」
    
シンジ「そんなこと思いませんよ」クスクス

ミサト「それとー、あー……引率がもう一人、加持ってのが着いてくることになってるわ。

    そっちのほうはあんまり構わないであげて」
    
マリ「お? おっ おおっ? 何だよぅみっちゃんてば……」ソワソワ

サクラ「誰ですか?」

マリ「みっちゃんの良い人だよ、イ イ ヒ ト 」

アスカ「ん、そうね。お似合いだと思うわ」

ミサト「あんな軽い男問題外よ!!」

レイ「……詳しいんですね」

ミサト「っ!? 仕事の付き合いってだけよ! 嫌いだから知ってるだけ!」

マリ「あーもうこれだからこのアラサーは可愛いんだよなぁ」ニヤニヤ

サクラ「……ツッコミませんよ」





………………

当日

トウジ「いやぁ〜、センセも来られてよかったのぅ!」

シンジ「この間まで自慢げだった癖に」ジト……

トウジ「まぁまぁそれはノリや! 一緒に行けるに越したこたあらへん!」

ケンスケ「カメラ係は任せてよね!」

アスカ「任せてられないっつーの」ゲシッ

ケンスケ「わわわわっ! 普通に写真撮るだけだよ! 俺だって式波の前でそんなことしないよ!」

マリ「散々蹴っ飛ばされてたもんにゃー」



ヒカリ「今度は、アスカも一緒に行けるんだ」ウキウキ

サクラ「あー、そういえば前回は行けなかったんやね、アスカさん」

ヒカリ「そうなのよ。アスカには私が時間遡行者だってことは話してないけど、

    今回もちゃんと友達になれたから、一緒に行けてすごく嬉しい」
    
レイ「全員揃ったみたいね」

ヒカリ「あ、それじゃ私先生に報告してくるわ」

ミサト「はいはーい、呼んだぁ?」

トウジ「おっほう! ミサトさんやぁ!!」

ケンスケ「キャーミサトさーん! こっち向いてー!」

ミサト「今回はミサト先生、でしょ」

トウジ ケンスケ「「ミサト先生! よろしくおねがいしあっす!!」」

アスカ「やーねぇ、鬱陶しい……」

レイ「……バス、こっち?」

シンジ「そうみたいだね、もう何人か乗ってるし、僕たちも乗って待ってようか?」


マリ「さて、それじゃあわんこ君の隣の席争奪戦だね」

サクラ「あ、そうですね。アスカさんじゃんけんしましょ」

アスカ「言われなくてもわかってるわよ。絶対負けないんだから」

レイ「……」


シンジ「え、何で当たり前のように……」

マリ「当たり前だからだよーん♪」

ヒカリ「アスカー、負けたら私の隣ねー」

アスカ「っ……悪いわねヒカリ、ここは負けられないのよ」



じゃーんけーん



1 余裕綽々 アスカ大勝

2 策士完全勝利 マリ

3 実は乗り気 レイ勝利

4 スレタイに負けず サクラ

5 混ざるな危険 ヒカリ

6 混雑回避 ミサト

7 男同士でつるんじゃった シンジ 後ろの席でケンスケとトウジに挟まれる
 
8 何故お前が居る カヲル

9 ノープロブレム 加持

10 他にあっても困る その他




マリ「……」

サクラ「……」

レイ「……」

アスカ「……」

ヒカリ「……」クスクス



トウジ「なんやセンセ、チルドレン女子組がエラいオーラ発しとるで」

ケンスケ「いいのかよ? 今からでもあの真ん中に行けば許されるかもよ〜?」

シンジ「もう出発するから無理だよ。それにこうでもしないとじゃんけんで大混雑しそうだったし」



ミサト「はーい、んじゃこれから出発するわよー。

    居ない人手挙げてー」
    


………………



浅間山観測所


ゲンドウ「……降下距離は、後どのくらいだ」

職員「圧力の関係も含めて、後200が限界ですね」

ゲンドウ「……限界地点まで到達して、無理ならば一度引き上げろ。

     観測機の補修点検後、再挑戦する」
     
職員「はい、わかりました」

冬月「……慎重だな」

ゲンドウ「ええ」



ゲンドウ(……とりあえず壊しちゃ駄目なんだろうな、うん)




……………






なんやかんやあって



軽井沢町植物園

サクラ「ここがこの時代の植物園なんですねぇ……」キョロキョロ

レイ「……綺麗」

アスカ「ふーん、まぁまぁじゃない?」

トウジ「花かぁ……見て楽しいもんでもないなぁ」

ケンスケ「そう? 俺は被写体としては興味をそそられるなぁ」

マリ「あ、そういうのもちゃんと撮るんだ」

ケンスケ「俺のことなんだと思ってるのさ!?」

ヒカリ「自分の行動を省みなさい」



ミサト「じゃあ、集合時間決めて自由行動にしましょうか。

    各自遅れないようにね〜」
    
「はーい」

加持「一応言っておくが、一番心配なのはマリだからな」

マリ「だーいじょうぶだってww」ケラケラ

加持「……まぁ、修学旅行は子供が主役だからな。

    俺たちは俺たちで回ってるから、みんな楽しんで来いよ」
    
ミサト「そうね。自分たちの目線で見て回ってきなさいな」




…………

…………


マリ「……でさ、正直なところどう思う?」

トウジ「何がや」

ケンスケ「ああ、ミサトさんと加持さん?」

マリ「あの二人だけ出回ってる姿って超気になるんだよねぇ……

   わんこ君と回るのもいいけど、
   
   これから先わんこ君と触れ合う機会と、あの二人の進展を見られる機会で天秤にかけたら……」
   
サクラ「……つまり、デバガメしてくるちゅうことですな?」

トウジ「おまはんは、わかっとらん。

    これは修学旅行やで」
    
サクラ「な、何のことですか?」

トウジ「ワシらはな、この旅行で多くのことを学ばねばいかんのや

    それはそう、もしかしたらセカンドインパクト後の植物の様子かも知れんけど……
    
    だが、しかし、ワシらの青春にために、もっと学ばなあかんことがあるやろ」
    
レイ「……それで、覗き?」

ケンスケ「違う! 恋愛の勉強だよ!」

マリ「あ、私はただのデバガメー」

トウジ「ぶっちゃけ過ぎやで……」

レイ「……恋……?」



アスカ「信じられない、あいつら趣味悪すぎ……」

ヒカリ「はぁ、それは賛同するしかないわね……」

アスカ「……ヒカリ、行きましょ」

ヒカリ「え? で、でも……」

アスカ「鈴原があっちに行くのをとめるのも面倒でしょ。

    それにヒカリともちゃんと話したいし……今だけサクラにバカシンジを譲ってやるってだけよ」
    
ヒカリ「アスカってば……うん、それじゃ一緒に行きましょ」

アスカ「っツーワケで、集合時間に遅れるんじゃないわよ、バカシンジ」


シンジ「あ、うん。アスカも遅れないようにね」

サクラ「……ありゃりゃ」

シンジ「……えと、それじゃ、二人で回ろうか?」

サクラ「そ、そうですね」



………………

………………


サクラ「それにしても、意外でした」

シンジ「ん? 何が?」

サクラ「マリさんもアスカさんも、もっと躍起になってシンジさんと一緒に居たがると思ってたんですけど……

    やっぱり、どこか余裕あるんですかね、あの二人……」

シンジ「えー、っと、どうして取り合いになるのか分からない僕にとっては、返答に困る疑問だね」

サクラ「どうして、と聞きますか?」

シンジ「ま、まぁ、自惚れ屋じゃなくても、好かれてるってことは分かるんだけど……

    どうして三人とも、僕の事なんか好きになったんだろう、って思って」
    
サクラ「……んー、ウチは、

    強いて言うなら憧れ、ですかね」
    
シンジ「憧れ?」

サクラ「えと、まぁ、その、ウチ、この時代でも碇さんの戦闘で怪我してるやないですか」

シンジ「……っ、う、うん。その件は、本当にごめん」

サクラ「謝らんでくださいよ! ウチは全然恨んでなんかないんですってば!」

シンジ「でも、僕のせいで」

サクラ「それを言うならシンジさんが戦ってくれなくちゃ世界滅亡ですわ。

    それを回避してくれた、その戦いが自分の近くで起こっていたって事が、
    
    ウチのエヴァに対する認識を改めたんですよ」
    
シンジ「……」

サクラ「あんな化け物と戦っとる人がいる。

    きっと、そのシンジさんっちゅう人は、
    
    自信にあふれていて、堂々としていて、スポーツ万能頭脳明晰、
    
    きっとかっこいいに違いない! って、そうおもってました」
    
シンジ「……それは……」

サクラ「まぁ、出会ってみたらこんなでしたけど」

シンジ「っ……わ、悪かったね」


サクラ「でもね、不思議とがっかりはせぇへんかったんですよ。

    それはアスカさんやマリさんから碇さんのこと聞いてたからかもしれませんけど、
    
    何より思ったのは、こんな人が、どうしてエヴァに乗って戦ってくれてたんだろう、って」
    
シンジ「それは、僕は、仕方なく乗ってるっていうか……」

サクラ「……それも、前の世界で知りました。

    そんでしばらくして思ったんですよ。
    
    それでも、頑張ってくれてたんはなんでなんやろなって」
    
シンジ「……」

サクラ「前の世界で、碇さんと初めて会った後すぐに、色々あって碇さんと離れ離れになりましたけど、

    その後、まぁ、これも色々あって再会できたんですよ。
    
    その世界での碇さんは監禁されていて、ウチはお世話係だったんです」
    
シンジ「……監禁……って、もしかして、サードインパクト?」

サクラ「ん、そうです。マリさんから聞きました?」

シンジ「あ、いや、アスカからだけど」

サクラ「あ、なるほど。まぁその世界とは別ですけど、それ、正解です。

    サードインパクト後に世界が完全に滅亡したわけではなくて、
    
    こっちの世界では割とキツイ世界が14年続いたんです」
    
シンジ「サードインパクト後の世界……」ゴクリ

サクラ「その引き金となった碇さんは、世界から恐れられてますからね、監禁せざるを得ませんでした。

    とまぁ、そういう感じで、ウチは碇さんのお世話係をしばらくしていたんですよ」
    
シンジ「しばらくってどれくらい?」

サクラ「まぁ、ネルフから帰ってきてからのは……ざっと3ヶ月ほどですかね」

シンジ「三ヶ月も監禁生活かぁ……あ、でもサクラがいたなら、少しは大丈夫だったのかな」

サクラ「それがもう、最初の頃は碇さん精神崩壊寸前でしたよ」

シンジ「えええぇ!?」

サクラ「色々あったんです。

    その辺、詳しく聞きますか?」
    
シンジ「……」

サクラ「……」

シンジ「でも、聞いたら、歴史が……」

サクラ「聞いてください」

キュッ

シンジ「……ん」

サクラ「碇さんにあんな思い、もう、して貰いたくないんです」

シンジ「……いいの?」

サクラ「ええんです。

    それに、歴史が変わっても使徒の情報は似てるようですから、
    
    ウチの存在価値は十分ありますしね」
            
シンジ「……そんなの関係なく、サクラには居てほしいと思うよ」





サクラ「っ……あ、いやいや、だまされませんよ?」

シンジ「え?」

サクラ「天然スケコマシはこれやから……

    今の、聞きようによっては勘違いされますよ?」
    
シンジ「え、そうかな?」

サクラ「そうです、ラブとライクの線引きキッチリしてください」

シンジ「……う、うん」



〜〜〜〜〜

Qの話

〜〜〜〜〜

サクラ「とまぁ、そんなことがあったんです」

シンジ「……確かに、それは……精神的にクる話だね……聞いてるだけでも凹みそうだよ」


サクラ「で、刃物厳禁でも済まなくて、

    拘束状態でお世話すること一週間でようやく自殺衝動は収まって」
    
シンジ「自殺……」

サクラ「そっからですね、まともにお話できるようになったの……」

シンジ「そう、だったんだ」

サクラ「……憧れとは、全然違う人でしたけど、

    戦う理由も、思ってたのと全然違いましたけど、
    
    でも、碇さんのこと、良いことも悪いことも知っていくうちに、
    
    碇さんの存在はウチの中で大きくなり始めて……
    
    ずっと一緒に居たいなぁって思うようになったのは、その経験からですね」
    
シンジ「……」

サクラ「ま、それやったら今ここにいるシンジさんのことが好きなのは道理が通らんかもしれませんね。

    でも、実際仲良くなってみて、やっぱりこの人はウチの好きなシンジさんやって、
    
    そう思うようになりました」
    
シンジ「……」

サクラ「もちろん、今でもですよ?」




サクラ「ウチ、シンジさんのこと好きです。

    前の世界から、ずっと好きでした」ニコッ
    




シンジ「……」

サクラ「……」


シンジ「……」

サクラ「……」ジーッ

シンジ「……」//////

サクラ「何かいうことはありませんか?」

シンジ「や、その……なんて言ったらいいのか……」////// フイッ

サクラ「……んまぁ、碇さんにとっては実感わかないでしょうしね。返事はまだまだ待ちますよ。

    今は、デート楽しみましょ!」
    
シンジ(デートかぁ……)「そ、そうだね。せっかく来たんだもん。ちゃんと全部見て回らないとね」




サクラ「14年後は植物も貴重ですからねぇ……

    こうしてわんさか生い茂ってるのは、かなり見ごたえがありますわ」
    
シンジ「まぁ、この時代でもこれだけ整った植物園は珍しいと思うよ。

    あ、でも、どこも夏の植物ばっかりだけどね」
    
サクラ「ああ、季節ごとに植物があるんですってね。

    大きくなるまで知りませんでしたわ」
    
シンジ「僕も実感はないんだけど、小さい頃に母さんがそう言っていたからさ」

サクラ「お母さん……ですか」

シンジ「ん、あ、えっと、さっきの話はとりあえずおいておこうよ」

サクラ「あ、そう、ですね」

シンジ「セカンドインパクト以前には、日本にも四季があって、

     夏は緑が生い茂り、秋にそれが赤く色づいて、冬には真っ白が雪に覆われて……
     
     そして、春には桜が咲いていたんだって」
     
サクラ「はい?」

シンジ「桜っていう木があるんだよ。

     薄桃色の、綺麗な花びらをたくさん着けるんだって」
     
サクラ「……っはぁ〜……そうなんですか」

シンジ「知らなかった?」

サクラ「ええ、全然。……それと、なんかこそばゆいです」

シンジ「あはは、でも、もしかしたらサクラの名前も、その木から来てるのかもね」

サクラ「春に咲く、サクラ、ですか」

シンジ「ちょっとイメージ沸かないよね」クスクス

サクラ「そうですねぇ。でも、いつか見てみたい気もします」

シンジ「うん。きっと、どこか他の国には桜の咲く国もあるのかも……」

サクラ「……平和になったら、一緒に見に行きたいですね」

シンジ「うん、そうだね」

サクラ「……、そん時は二人きりですよ?」

シンジ「……えと」

サクラ「ああ、そうですね。その旅、二人の新婚旅行にしましょう。

    ウチとシンジさんが結ばれていたら、ってことで」
    
シンジ「あはは、もしそうなったら、それもいいかもね」

サクラ「サラッと流しましたね、ま、今はそれでもいいですけど」クスッ



………………

………………

温泉到着

からの安価置き寝



1 使 徒 観 測

2 ミ サ 加 持 大人の時間……?

3 秘密の 混 浴

4 そ の 頃 の 碇ゲンドウ

5 そ   の   他


客室(二人部屋




サクラ「……へぁっ……」ボスン

マリ「ありゃ、お疲れ?」

サクラ「ん、ええ。調子に乗って歩き回りましたから……」

マリ「ふ〜ん。茂みに連れ込んだりとかしなかった?」

サクラ「まさか、マリさんじゃないし……」

マリ「おうおう、言うねぇ」ワシワシ

サクラ「ぎゃああああ!!! し、尻はらめぇ!!」

マリ「ていうか、ナチュラルにわんこ君が襲われる立場で話が進むという……」

サクラ「あの受けオーラは覆せませんて」

マリ「そんなに歩き回るところあった? みっちゃんも適当に座ってダラダラしてただけだったし」

サクラ「ええ、まぁそれが、気になる花の名前がありまして、それをね」

マリ「ふーん」

サクラ「サクラソウて言うんですけどー……て、興味なさそうですね。かましませんけど」

マリ「花より団子が食べたいなー」

サクラ「マリさんはどちらかと言うと花よりわんこでしょうに」

マリ「人の事言える?」

サクラ「まぁまぁ」



………………


アスカ「アンタと同室かぁ。

    チルドレンはまとめられてるから仕方ないけど」
    
レイ「……」

アスカ「ねぇ、アンタってさ。おしゃべりは必要ない、とか思ってるカンジなの?」

レイ「……必要ないとは思っていない。ただ」

アスカ「ただ?」

レイ「……お喋り、得意じゃないもの」

アスカ「得意じゃない? 話したいことはなせばいいのよ。

    それで、思ったこと喋るだけ」
    
レイ「貴方はそうしているの?」

アスカ「まぁ、そうね。そうやって普通に話してればこういう喋り方になるんじゃない?」

レイ「……じゃあ、得意じゃなくてもいい……」

アスカ「ちょ!? どういうことよ!!」

レイ「私と貴方は違うから」

アスカ「ったく、いつも黙ってるだけだからつまんなくないのかなって思っただけよ!

    別に、私みたいになれって言ってるわけじゃないし!」
    
レイ「……そう」

アスカ「……黙ったまんまで、言われることだけこなして……

    そんなんだと人形みたいって言われるわよ」
    
レイ「……」



………………


シンジ「で、僕は加持さんと同室なんですね」

加持「ああ、よろしくな。

    本当は六人部屋にチルドレン突っ込むのもありかと思ったんだが、
    
    それだとシンジ君が気を遣うだろうと思ってね」
    
シンジ「あはは、確かにそうですね。助かります」

加持「だ が シンジ君。俺は君の事について、

    割と一人でも大丈夫なタイプの人間だと思っている。
    
    寂しがり屋ではあるが、一人の時間もほしい、違うかい?」
    
シンジ「え? い、いや、いきなりそんなこと言われても、どうなんでしょう……?」

加持「……ははは。まぁ、なんだ、単刀直入に言うとだね」

シンジ「はい?」

加持「俺はミサトと積もる話があるから部屋を空けるし、シンジ君さえ良ければ帰ってこないつもりだけど、

    それでもいいかな?」
    
シンジ「え、と……」

シンジ(も、もしかして……そういう、話、なのかな)ドキドキ

加持「……もちろん、シンジ君が俺と一緒に寝たいというのならそれを優先してもかまわないぜ?」

シンジ「それはないです」キッパリ

加持「OK じゃあ、俺は行ってくるよ。何かあったら携帯に連絡してくれよな」

シンジ「はい、分かりました。……頑張ってください」

加持「ははは、君も、な」

スタスタスタ

シンジ「……」


ごろん

シンジ「……」



シーン

シンジ「……」

シンジ(久々の、一人だ)



シンジ(部屋に居ても人の生活音が聞こえてきたりしてたから、なんか新鮮だなぁ。

    壁が厚いってことなのかな?)
    
S-DAT「……」

シンジ(……)

カシャ

〜♪

シンジ(……ちょっと、眠いかな……

     温泉に行くのは後でも……いい、や……)
     
ウトウト……

     
          
…………


…………



旅館 シンジの部屋の前


レイ「チルドレンは、混雑を避けるために時間をずらして温泉に行くように言われているわ」

マリ「ん、それは分かってるけどぉ〜」

サクラ「それなら、どうして規定の時間にここに四人とも揃ってしもたんですかね?」

アスカ「……あんたたちってばヌケヌケと……! 何が目的よ!?」

レイ「私は、その旨を碇君に……」

アスカ「右に同じくっ」

サクラ「お風呂入る前にちょっとお話でもーと思っただけですよ」

アスカ「アンタはさっきじっくり話してたでしょう。どうせ下心満載でやってきたんじゃないの?」

マリ「ああ、それは私」

アスカ「包み隠しなさいよ!!」

マリ「素直が一番だよ? 姫だって結構素直になってんじゃん。

   28歳の乙女だったときはまだまだツンツンしてたのにぃ……」
   
アスカ「あ、相手相手だから仕方ないでしょ!」

サクラ「そうそう、相手があいてやから仕方ないんです」

コンコン

マリ「わんこくーん! 居るー?」



レイ「……返事がないみたい……」

アスカ「……ま、こういうときは大抵、先に行っちゃったとか言うオチよ。

    鍵もかかってるだろうし」グッ

    
    
ギィィ……




アスカ「……」







1 寝ぼけ眼のシンジがそこに突っ立ってた(寝起きシンジ

2 熟睡シンジにチルドレン総出でいたずらする

3 寝起きドッキリを仕掛ける

4 その他

SS、『碇シンジが調子に乗った模様』シリーズの碇シンジになったシンジくんがハジケていた

>>666
他のSS持ってくんなよカス


2



パチン

レイ「!?」

サクラ「電気が、消えた?」







??「だーれだ!」

アスカ「……はぁ?」

??「答えはぁー……デケデケデケデケデケ……おーーれーーー!碇っシーーンジ!!」





マリ「……」

サクラ「……」

レイ「……」

アスカ「……」




四人「間違えました」

シンジ「オイオイオイオイ? 間違ってなんかないってば〜! 

    お前らの探してる碇スィンジだよぅっ! スィンジ!!」
    




ここまで書いた努力を認めてくれ

あなたはすばらしい

夢オチにするつもりだった、今から>>667で書く



アスカ「……部屋間違ってないわよね?」

レイ「間違いはない」

マリ「……」

サクラ「……」


マリ「でも過ちは起こってしまうのであった」スタスタ

サクラ「ええ、そうですね。靴もあるようですしオチは見えてますわ」スタスタ

アスカ「あんた達何するつもりよ……」スタスタ

レイ「……」


スタスタ






シンジ「……zzz」

アスカ「寝てる……わね」

サクラ「結構お疲れだったみたいですね」

マリ「ふーん、なんだ。ちょっとつまんないにゃー」

ツンツン

マリ「ねぇ、起きてよー、わんこくーん」

シンジ「……ん……zzz」

マリ「……ゆすってみてもいい?」

レイ「起こすの?」

マリ「ん、まぁ、だって今日あんまりスキンシップとってないし、

   寝てたらお話できないしー?」スリスリ

サクラ「そういえば今日はウチと一緒でしたもんねぇ」

アスカ「……」

ツンツン

シンジ「…………zzz」ゴロン

マリ「ありゃぁ? にげるなよぅ!」






1 マリ   臭気測定

2 アスカ  痛覚刺激

3 レイ   寝息の確認

4 サクラ  くすぐる

5 その他


ガシッ

マリ「にゃふふ、捕まえたー……」ゴロゴロ

レイ「……猫みたい」

ポロッ

猫耳「ニャァ」

サクラ「……時々忘れそうになりますね、その存在」

マリ「ん……」スンスン

アスカ「……?」

マリ「……」スンスン

シンジ「ん……んぅ……」ピクッ

アスカ「な、なにしてんの?」

マリ「……にほひかひでる」

アスカ「……」

マリ「いい匂い……」トロン……

アスカ「……」ゴクリ

マリ「……でもちょっと汗臭い。
   
   ……それがまた良い……」
   
アスカ「っ、へ、変態!!」ゲシッ

シンジ「あぅっ!」

マリ「ちょww 相手間違えんなしwww」

アスカ「寝てて無抵抗のこいつが悪いのよ!

    何たる無警戒!!」
    
サクラ「そんなことしたら碇さん起きちゃいますよー。せっかく気持ちよさそうに寝とるのに」

シンジ「……zzz」

サクラ「て、起きないんか」




レイ「……」

ズイッ

アスカ「ちょ、な、なによ。あんたまで匂い嗅ぐとか……?」

レイ「……」

シンジ「……zzz」

レイ「……本当に、寝てるのね」

サクラ「んなもん、こうやってくすぐったら分かることですわ」ワキワキ

ソッ

シンジ「んん……zzz」

サワサワ

アスカ「……え」

ソヨソヨ

マリ「……お、おお」ゴクリ

コショコショ

レイ「……っ」






シンジ「ん、んんぅ……は、ぁ…………

    スゥ……スゥ……zzz」

サクラ「……起きませんね」

アスカ「イヤらしいわよ!」ペチン

サクラ「え? く、くすぐるってこんなもんやないですか?」




シンジ「zzz」

マリ「……おきないにゃー」

アスカ「そうね」

レイ「……そうね」

サクラ「そうですねぇ」

シンジ「zzz」

マリ「時間は?」

レイ「……まだ、適切な時間じゃない」

アスカ「……」モゾモゾ

サクラ「お?」

ピトッ

アスカ「……もう少し後でもいいんでしょ。

    じゃ、私も寝る」
    
サクラ「って、さり気にシンジさんサンドイッチしないでくださいよ。

    ウチはどうなるんです?」
    
アスカ「アンタはハブ。植物園で譲ってあげたでしょ」

サクラ「えー、そんなぁ。ウチかてシンジさんの隣でー……

    マリさん? 代わってくれたりとか〜……」
    
マリ「zzz」

サクラ「はっや!」

レイ「……」

サクラ「……えーと」

レイ「……」ウツラ ウツラ

サクラ「……ちょっと寝ますか」

レイ「……」コクン

シンジ「……zzz」








………………


10分後

シンジ「……なに、この状況」

マリ「zzz」

アスカ「zzz」

レイ「zzz」

サクラ「zzz」

シンジ「……え、えっと……」






1 起こさないように風呂へ(別イベント通過後王様ゲームへ

2 起こす(王様ゲーム直行

3 何がしかの悪戯をする(指定可

4 起きないかどうか確認

6 その他


ムニッ

シンジ「!?」

マリ「んんぅ……」

シンジ(この、手にかかる、やわらかい感触……

     覚えがあるようでないようで……でも、確かに、分かる。分かってしまった……
     
     これは……間違いなく)
     
スッ

マリ「んぁ……ん……」



シンジ「……」(ご、ごめん、マリさん……)フイッ //////

マリ「……」チラッ

シンジ「ん?」チラッ

マリ「……すぅすぅ」

シンジ「……き、きのせい、だよね?」

マリ「すぅすぅ」

シンジ「……えと……起きてる?」

マリ「すうすう」プルプル

シンジ「……っ」//////





マリ「……わんこ君のえっち」ニヤニヤ

ガシッ

シンジ「わ、ご、ごめ」

むにっ……

シンジ「っーーーーーっ!?」

マリ「んふ、不可抗力だったのは分かるけどさ……

   それじゃ感触覚えられないでしょ?」
   
シンジ(マリさんの手に握られた僕の手がマリさんの手によってマリさんの胸に押し当てられている!!!????)

マリ「落ち着いて、わんこ君。ほら」

シンジ「え、え!?」

ぎゅ……

シンジ「!?」

マリ「ん……女の子の胸触ったの初めて?」

シンジ「え、あ……その、初めて、だけど……」

マリ「じゃ、しっかり感触覚えておきなよ。せっかくだし、ね」

モゾモゾ

シンジ「や、だ、だめだよ。こんなの……」//////

マリ「ありゃ、私の体じゃ興奮しない?」

シンジ「っ……するから、問題なんじゃないか……」

マリ「拒絶しながらもちゃんと肯定してくれるところはうれしいけど、

   私は、その続きがほしいなぁ……なんて」
   
シンジ「ちょ」パッ

マリ「ああん、そんな乱暴に離れなくても……

   ま、今はタイミングじゃないか……にしても、みんな起きないねぇ」

シンジ「……う、うん、そうだね」


マリ「……あ、そうだ。わんこ君」

シンジ「なに?」

マリ「せっかくの機会だし、みんなのおっぱい揉み比べてみたら?」ニヤニヤ




カタン

シンジ「!?」ビクゥッ!

マリ「……!」

シンジ「……え? も、もしかして、みんな、起きてる……?」

マリ「ふふふ、ううん。寝てるよwww 今の音は狸じゃないかな?wwww」

サクラ「……すぅすぅ」

アスカ「……すぅすぅ」

レイ「……」

シンジ「……そ、そう?」

マリ「そうそうwww」

シンジ「……えと、何の話だっけ?

    ああ、温泉のことだよね」
    
マリ「おっぱいの話です」

シンジ「……」

マリ「……ふふふ、わんこ君ちょっと目瞑ってみ」

シンジ「え、何するの?」

マリ「いいからいいから、ちょっとしたレクリエーションだよ」

シンジ「……嫌な予感しかしないんだけど」

マリ「いいからいいから」スッ



マリ「イイコト、してあげるかもよ?」ボソッ

シンジ「……それって、さっきみたいなこと?」

マリ「そうだねぇ、触らしてあげてもいいよ……なんちゃって」

シンジ「………………や、でも……その」

マリ「私が、触ってほしいの。わんこ君はちょっと協力してくれるだけで良いんだって」

シンジ「………………」



シンジ「……」ゴクリ

マリ「ここまでしてNOといわれたら、流石にショックだと思うよ」

シンジ「……えと、じゃ、じゃあ、少し、だけ」

スッ


マリ「OK……んじゃ、手貸して」

シンジ「……」ドキドキ



ムニッ

シンジ「……?」

シンジ(……なんだろ。さっきよりも、小さく感じる?

    一旦落ち着いて気持ちに余裕ができたからかな?
    
    いや、心臓はバクバク言ってるけど……)
    
マリ「……ね、ちょっと力入れてみて」

シンジ「……こ、こう?」

レイ「ん……」



シンジ「……え?」パチッ

マリ「wwwwwww」プークスクス

シンジ「ちょ、ちょっと!? ど、どうして綾波の胸に……!?」

レイ「……碇君?」

シンジ「ち、ちがうんだ、綾波、これは……いや、ご、ごめん……

    違わない、けど……」
    
レイ「……」ジーッ

マリ「ふふふふwwww で、どうだった? わんこ君www」

シンジ「や、そ、その……それは……」

レイ「……」ムクッ



レイ「……どうだったの?」

シンジ「!?」

マリ「っwwww ほ、ほらw 答えてやんなよwwww」



1 て、手ごろな大きさ、でした

2 柔らかくて、すごくドキドキしました

3 その他

wwww




シンジ「……えと」

レイ「……」ジーッ

シンジ「…………っ

    て、手ごろな、大きさ……で、その、柔らかくて、すごく、ドキドキしました……」
    
マリ「何で敬語なのさwww」

レイ「……」

シンジ「……えと」チラッ

レイ「……」フイッ

シンジ「ご、ごめん」

スッ

レイの右手→シンジの手の甲

レイの左手→マリの手の甲

シンジ マリ「……?」

ギュウウウゥゥゥゥゥゥ……

マリ「いだだだだだだだだだだだだだだだ!!!!!」ジタバタ

シンジ「いててっ!」

レイ「……そう」

マリ「そ、そうって!?」フーフー

シンジ「……えと、その、ほんと、ごめんね」ヒリヒリ











サクラ「……ほー、面白そうなことやってますねぇ」ゴロン

シンジ「!?」

マリ「っとぉ、狸が一匹起きちゃったね」

サクラ「ったく、マリさんも妙なことしはじめたもんですなぁ……」

マリ「いやぁ、つい」

レイ「……『つい』で人の胸揉ませないで」

マリ「メンゴwww」

シンジ「じゃ、じゃあ、アスカも起こしちゃおうよ……ていうかなんでみんなこの部屋に居るのさ」

サクラ「ちょいと待った」

シンジ「え?」

サクラ「……そのぉ、その前に、興味ないんですか?」モジモジ

シンジ「なにが、って……っ!?」//////

サクラ「……お察しの通り狸寝入りだったのは、実は期待してたからなんですけど……」モジモジ

マリ「おおう、大胆だね」

レイ「……」モンモン

シンジ「き、期待って、そんな。僕は……」

サクラ「でも、触りたいんは触りたいんですよね?」

シンジ「……さっきの、全部聞かれてたんだね」

サクラ「ええ、まぁ。で、でしたら、こういう雰囲気やないとこういう機会もないでしょうし……

    ん……」
    
シンジ「……」

サクラ「……触って、くださいよ」

シンジ「……」クラッ

アスカ「……すぅすぅ」イライラ

マリ「www 望んでなくても面白い展開になってきた件www」

レイ「……」ペタペタ (……モヤモヤ)



サクラ「……」

シンジ「……」

サクラ「……」

シンジ「……っ」ソッ

サクラ「っ……」



サワッ

サクラ「……ん……」トクン

シンジ「……」

サワサワ

サクラ「……い、碇さん」

シンジ「ご、ごめん」

サクラ「いえ、その……触るなら、ちゃんと触らないと、……
    
    逆にその手つきだと……その……えっちぃ気分に……なっちゃいますよ?」
    
シンジ「!!! っ」ヒュッ

マリ「ひわーいwww」

サクラ「おっぱじめた人に言われたないですわ」ソワソワ

レイ「五十歩百歩」

マリ「あれ? でも狸寝入りでもまれるの待ってたのは誰かニャァ?」

レイ「……」フイッ

シンジ「……僕が悪かったから……もう、いいでしょ! アスカを起こして出てってよ!」

マリ「ごめんって! 意地悪するつもりじゃないんだってばwww」

シンジ「はぁ……度が過ぎるよ」

サクラ「ウチは触ってほしかったのは本気ですよ?」

レイ「……」

マリ「あり? 悪者私一人? 顔も見たくない系?」シュン

シンジ「……別に、いいよ。

    さっきのは勢いで言っちゃっただけだから」
    
マリ「だからわんこ君大好き!!」ムギュゥッ

シンジ「だーかーらー!」



サクラ「で、実際、誰の胸が一番良かったんです?」

シンジ「え」

レイ「……」ピクッ

マリ「いいところ聞いたね。そこは私も気になったかにゃぁ」ニヤニヤ

シンジ「……え」

アスカ「……」

マリ「直接、評価を口にしたのはファーストちゃんだけだもんね」

サクラ「そうですわ。ウチもどうだったか聞きたいし……なにより大きさの点で」

レイ「……それはお風呂に行けば分かるんじゃ……?」

マリ「まぁ、見立てで行くとマリさん>ファーストちゃん>姫≧さっちん」

サクラ「な……や、やっぱり、ですかね……」

レイ「……」チラチラ

サクラ「何やその顔は!!」







シンジ「……ど、どうしよう……今話を振られたら、答えられる自信がない……」

アスカ「助けてあげよっか?」

シンジ「!? あ、アスカ!?」

アスカ「手貸しなさい」

シンジ「う、うん……」

シンジの手→アスカの胸(生

ムニッ



マリ サクラ「んなっ!?」

レイ「……っ!」

アスカ「……」

シンジ「!?!?!?!?」



アスカ「これで、『アスカ様の胸が一番でした』って言えば助かるわよ」


シンジ「は、はぁぁぁっ!!?」

マリ「まてぇぇ! 生はずるいって!」

サクラ「そーやそーや! 同じ状況でもう一回!!」

レイ「……」ソワソワ




喧々囂々




………………

………………




一時間後 シンジの部屋

マリ「さて、ほっこりしたところで……」

サクラ「誰の乳が一番やったかですか?」

アスカ「その話はもう終わり!」

レイ「……」コクコク

シンジ「……で、結局集まるんだね」

アスカ「なによ、迷惑って言うの?」

シンジ「迷惑じゃないけど、一応、旅館では男子と女子の部屋の行き来は……」

レイ「ミサトさんが許可してくれたわ」

アスカ「アンタを迎えに来るのに一応聞いたんだけどね」

サクラ「なんや、ウチはドキドキしながらここまで来たっていうのに……」

マリ「なんだ、私は遊ぶ気満々で来たって言うのに……」

ドッチャリ



マリ「というわけで、用意してまいりました!

   こういう場を盛り上げる必須アイテムたち!!」
   
アスカ「UNO トランプ これは……割り箸? おもちゃばっかり持ってきたの? アンタ……」

マリ「修学旅行なんて遊ぶためのもんじゃん!」

レイ「……教師は泣いているわね、きっと」

サクラ「や、実際そんなもんですって」

シンジ(よかった、健全な遊びだ)

シンジ「で、どれで遊ぶ?」

サクラ「そーですねー……」




1 王様ゲーム

2 ジェンガ

断固ジェンガ



サクラ「……」ソ~……

シンジ「……」……

レイ「……」

マリ「……」

アスカ「……」イライラ






アスカ「地     味     !!!!」

ズダァァアン!!!!




サクラ「あああ!」




アスカ「なによ! 入室前のノリ引っ張ってるわけ!?

    >>680で『5 一人ジェンガ』って書くのを諦めたことまだ気にしてるの!?」
    
シンジ「あ、アスカ? 誰にしゃべっ……」




………………










マリ「仕切りなおそう。

   こういう場所でやることといったらUNOとかが適切な気もするけど……
   
   私はあえてこれを推します!!」
   
だぁん!

アスカ「なんなのよ、この割り箸は」

マリ「王様ゲームです!!!」



レイ「王様ゲーム?」

サクラ「……まぁ、かましませんけど、これって身内でやっても寒いだけっていう……」

マリ「本当にそう思う〜?」ニヤニヤ

サクラ「何ですかその笑み……」

シンジ「王様ゲームってやったことないや。話には聞いてたけどさ」

マリ「ノウハウはご存知の通り……

   だ け ど 今回は特別ルールを設定します!」
   
アスカ「特別ルールぅ?」

レイ「……決められた遊びは、規定のルールの中で遊ぶのが一番、て言うけど……」

マリ「まぁ、面白くなるかどうかはさておき、こんなルールを考えてみました」






1 拒否権ルール

  一人につき3回まで拒否権の施行を許される



2 拒否権拒否ルール

  一度きり、拒否権を拒否することができる。

  しかし、このルールを使用した者は拒否権を全て失う



3 メタ 番号指定制

  誰が何番かは>>1のみぞ知る

  
      
4 メタ 後ろの正面誰ルール


  一ターンに一人だけ番号を明かす。

  
  




マリ「ってカンジ」

アスカ「拒否権ねぇ……」



マリ「まぁ、モノは試しってね。

   まずは一回やってみようか」
   
シンジ「……っ、なんか、怖いなぁ……なに命令されるんだろう……」

サクラ「シンジさん、最初から王様になれないような口ぶりですね……」



王様は? >>直下



マリ「不正はなかった」ニヤニヤ

アスカ「あんたか……あんまりいい気分じゃないわね」

マリ「よきにはからえ」ドヤァ

アスカ「……」ビキッ

サクラ「で、なんにするんですか?

    最初ですし、素巣穂チン面白そうなカンジとかがええですね」
    
レイ「……命令されるの?」

シンジ「そうだよ。まぁ、番号が当てはまらなかったらやらなくていいから」



シンジ(僕は……三番か、なんか馴染みある数字だな……)




マリ「じゃーあ、命令はー……」




>>直下


マリ「3と1が乳繰り合うところを見てみたいなぁ」

サクラ「ち!?」4

アスカ「は、はぁ!?」2

シンジ「げっ……」3

レイ「?」1



マリ「で、誰と誰?」ニヤニヤ



シンジ「……っ、えっと……その……」オズオズ

レイ「私」

サクラ(なんやと!?)

アスカ(っ、状況はちょっとアレだけど、

    そっか、これって……番号さえ合えば
    
    なし崩し的にシンジとイチャイチャできるってこと!?
    
    これは…………っ)
    
マリ(素直になれない姫には、都合の良いゲームなんじゃないかニャーと思ったけど……

   案の定、結構楽しみが分かってきたみたいだね)
   


シンジ「ていうか、マリ……なんなのさ、その命令」

レイ「……従えばいいの?」

マリ「そうそう。拒否権使うー?」

シンジ「……」

シンジ(でもなぁ……ここで拒否権使ったら後で困りそうだし……)

シンジ「……いいよ」

マリ「そうだねぇ、最初だし、拒否権は残しておきたいよねぇ?」ニヤニヤ

シンジ「それにしても、乳繰り合うって……」

レイ「……? こういうことじゃないの?」

サワッ

シンジ「ぃっ!?」

レイ「……碇君、少し汗ばんでる?」

シンジ「や、だ、だって……なに命令されるか不安で……」

レイ「……」

サワサワ

シンジ「わわっ、ちょ、あはは! 綾波、く、くすぐった……あははw」

マリ「……んー……

   そうだ、ファーストちゃん、耳貸して」
   
レイ「?」




マリ「結構乗り気じゃん? じゃあさ、協力すると思って……

   わんこ君の乳首いじくりまわしてやってよ」
   
レイ「……乳首を?」

マリ「そ。男の子も感じる子は感じるらしいよ」

レイ「……」

マリ「個人的には口で吸う所まで希望」

レイ「どうしてそういうことをするのか不可解だけれど……」

マリ「……期待してるよん」



レイ「……碇君」

シンジ「はは、え? なに……」

サワッ

シンジ「っ、そ、そこは、なんか、恥ずかしいよ」

アスカ(な、なに、どこ触ってんの!?

    浴衣の上からじゃわかんない……!)
    
サクラ「……」ゴクリ

レイ「……王様の、命令」

シンジ「マリ…?」

マリ「〜♪」



バサッ

シンジ「わぁっ! え、ぬ、脱がすところまで命令なの?」

マリ「ううん、厳密には違うよ」

シンジ「じゃ、じゃあ」

レイ「……じっとして」

スッ

シンジ「!?」

チュ……

アスカ「え」

サクラ「ちょ……」

マリ「おおう……」

シンジ「や、な、!? 綾波……くすぐったっ! んんぅっ!!」

レイ「……」ジーッ

シンジ「え、こ、これ、命令なの?」ドキドキ

マリ「そうですとも」ドキドキ

アスカ「……なに、命令してんのよ……信じられない」ドキドキ

サクラ「……うっわぁ……ファーストて、こんなことまでしてまうんや……」ドキドキ

チュパッ

シンジ「んんっ……!」

レイ「……」ジーッ

シンジ「……ちょ、も、もう……」モゾモゾ

マリ「えー? 着ちゃうの?」

シンジ「もういいでしょ!? とんでもないことさせた上にまだ何かあるの?」

マリ「うーん、本当はわんこ君にもやってもらいたかったんだけどぉ」

シンジ「は、はぁ!?」

マリ「さっきの色っぽい声に免じて、とりあえず今は保留かにゃー?」ニヤニヤ

シンジ「ぅ……」//////

アスカ「……まぁ、しょうがないわね」

サクラ「許可します」

レイ「……」ポカポカ





シンジ「さ、さあ、じゃあ次の王様決めようよ……」

>>直下



マリ「おや、残念」

アスカ「ちっ、またハズレかー」

サクラ「あちゃ」

レイ「……」

サクラ「え、まさか」

レイ「……違うわ」



シンジ「僕が王様だ……」

アスカ「! あ、アンタが王様?

    ふん、どうせそのメンタリティじゃたいした命令できないでしょ?
    
    あー、安心した」
    
マリ「どうかにゃぁ? わんこ君、男気あふれる命令しちゃってもいいんだよ?」

サクラ「拒否権とご相談して、やってみてくださいな」

レイ「……命令?」


アスカ(実際、こいつどんな命令するのかしら。見ものといえば見ものだわ……)4



>>直下



シンジ「……男気あふれるって……」

シンジ(……まぁ、そういう羞恥系の命令を選んでいけばいいのかな……

    少し気が引けるけど、この空気を壊すのも悪いし……)
    
シンジ「えと、じゃあ。1番と」

サクラ(!)

シンジ「2番が」

マリ(二人同時に、だとぅ!?)

シンジ「キス……的な?」





サクラ「なっ!?」

マリ「そうきたかーwww」

アスカ「……そこで『王様に』ってつけないあたりがアンタらしいわね」

レイ「……」ホッ

サクラ「えー、マリさんとですか」

マリ「ちょ、なにその嫌そうなカンジ」

サクラ「いえ、まぁ、少し。

    だって! マリさん絶対なんかやらしいことしてきそうですもん!」
    
マリ「うん!」

サクラ「全肯定ですか!?」

アスカ「なに? あんたらも乳繰り合うの?」

レイ「命令変更?」

シンジ「いや、それはいいよ……」





マリ「ふふふ、まぁ、でもねぇ。実際この場の空気的に、

   私たちが濃厚なレズキスかますよりも良い方法があると思うのだよね」チラッ
   
サクラ「そうですねぇ。ウチも同じこと考えてると思います」チラッ

シンジ「?」

マリ「わんこくんさぁ、『王様に』ってつけても良かったんだよ?」ヌッ

サクラ「そうですよ? そのほうが、面白くなりそうやないですか……」ヌッ

シンジ「え? あ、あの、命令は……」

マリ「うん、キスするよ?」

サクラ「ただし、碇さんにですけど」


ムチュゥ~

サクラ「ん……んむ……」

シンジ「!?」

プハ……

サクラ「……えへへ、やっぱ、キスっていいですね……頭とろけそうになりますわ」トロン

シンジ「……」//////



マリ「その顔は、まんざらでもないって顔でOK?」

シンジ「も、もう、好きにしなよ」//////

アスカ「っ……」

レイ「……」チクチク

マリ「じゃ、お言葉に甘えて……」

ヌチュゥ〜


マリ「ん……んく……」

シンジ「ん……」

ヌチュル……チュク……

シンジ「っ! ん」グイッ

マリ「ああん……舌は駄目?」

シンジ「……だ、だめ」//////

レイ「……舌?」

アスカ「……チッ」

マリ「いやぁ、色っぽくなってきましたなぁwww」

サクラ「ほわぁ……まさか碇さんからキスねだられるとは思ってませんでした」

シンジ「そ、そんな、事……」

マリ「……」ジーッ

シンジ「ま、ぁ……少しも考えてなかったわけではないけど、さ」//////

アスカ「っく……次の王様決めるわよ!

    こんどこそ、私が王様になってやるんだから!」
    
レイ「……」ソワソワ

>>直下



シンジ「あ」

アスカ「まさか……」

シンジ「また僕、だね」

マリ「おっと、引くねぇw ある意味わんこ君が王様引いたほうが盛り上がりそうな気がしてきたよ」

アスカ「そうね。考えようによっては……ね」フン

レイ「……碇君」

サクラ(さっきのはオイシかったなぁ……今度は1番やけど、

    また選ばれたらええなぁ……)ドキドキ
    



命令内容

>>直下

駄目だ眠い
安価はあいsたおりなおす
おやすいなさい

乙。次回更新が楽しみれす(^q^)


シンジ「あ、そうだ。ミサトさんから差し入れがあったんだよ」

サクラ「ちょ……一同心待ちにしとるっちゅうのに……」

シンジ「でも、飲み物だから冷たいうちに飲まないとさ」

アスカ「タイミングはアレだけど、ぬるくなったら美味しくないものなんでしょ、

    はよはよ」
    
マリ「お酒?」

レイ「……それはどうかと」

シンジ「いやいや、お酒ではないことは確認したよ」

レイ「……」

マリ(残念そうな顔してるように見えるのは気のせいかニャ)





……


一方その頃 

加持が個人的に取った部屋



加持「あれ、葛城。お前、俺の土産は?

    ほら、あのビンに入った飲み物」

ミサト「ああ、『二人きりの時に開けよう』とか言われて気持ち悪かったから、成分分析かけておいたわ」

加持「ちょ」

ミサト「あれ、そういえば、リツコからそのビン返してもらってからどうしたかしら……

    ここに来る直前に渡されて、仕方なく持ってきたと思ったんだけど

    確か、ピンク色のラベルだったわよね」

加持「もしかして、なくしたのか?」

ミサト「でへ♪ ごめん♪

    もしかして高いお酒だった?」
    
加持「いや、まぁ、無けりゃなくてもいいんだがな。

    目の前で割られるよりはマシか」
    
ミサト「はぁ? 何だったのよ。毒物じゃなかったみたいだけど」

加持「ああ、色々タガが外れる成分が入ってる程度で、ジュースと変わらんぞ」

ミサト「……それで、何するつもりだったのよ」

加持「立場と理性を理由に葛城が素直になれなかったときに飲んでもらおうかと

    ま、必要なかったみたいだがな」

ミサト「どういう意味よ!?」

加持「こういう意味だよ」

ミサト「んぁ、ちょ、ど、どこ触って……」

加持「ん? いきなりすぎたか?」

ミサト「……」//////

加持「……」クスッ





……………………




マリ「んじゃ私これ」

アスカ「オレンジないのオレンジ」

サクラ「ほいアスカさん。あ、ウチはこれでー」

レイ「……ありがとう」



ピンク色のラベルのビン「……」

シンジ「じゃ、僕はこれを……」

マリ「なにそれ、国産?」

シンジ「じゃ、なさそうだね……全部他の国の言語で書かれてる」

アスカ「ていうか、なによそれ……付箋貼ってあるじゃない」

レイ「検査済……このサインは、赤木博士の……」

サクラ「何ですか、これヤバイもんとちゃいますか?」

レイ「飲用することによる体への影響は心配するほどではないが、

   味の保障はできない。
   
   だそうよ」
   
シンジ「……罰ゲーム用って事?」

アスカ「あーぁあ、バカシンジが手に取ったからバカシンジが飲みなさいよね」

サクラ「わざわざ味の保障はできないって書かれるくらいですからね……どんな味なんやろ」

マリ「わんこ君わんこ君! 口移ししてくれるなら手伝ってあげてもいいよ!」ンムー

レイ「……気をつけて」

シンジ「何に気をつけるのさ……まぁ、喉渇いてるし、味だけ見てみようかな」





………………

リツコ「……ああやって書いておけば、面白がって飲むかもしれないわね」

マヤ「あとは状況さえ整えば、ですけどね」

………………





1 一気

2 半分ほど

3 一口でやめる



シンジ「ん、普通の味だね」

アスカ「普通じゃわからないわよ。中身はなんだったわけ?」

シンジ「えっと、強いて言うなら、

    薄めのカルピスに若干柑橘系の風味がするカンジかな」
    
マリ「それだけ聞くと普通に美味しそうに聞こえるけど……」

レイ「……パッケージが……」

サクラ「怪しさ満点ですものね。しかし、まぁ、赤木博士のお墨付きなら問題ないでしょうね」

シンジ「そうだね。でもリツコさんも頭が良すぎてちょっと影のある人だから、

    時々心配になるんだよなぁ」
    
マリ「ん? わんこ君からそういう言葉が出るとは意外だニャァ」

シンジ「そ、そうかもね。もしかしてこれ、実はお酒だったのかもしれないかも……

    ミサトさんってお酒好きだけど、安物でも冷蔵庫に酒さえ入れておけばなんでも良い人だから」
    
アスカ「なんか言葉に棘を感じるわね。録音してミサトに聞かせてやろっかな〜?」ニヤニヤ

レイ「……?」

シンジ「や、やめてよ! あの人寝相も悪いし酒癖も悪いけど一番大変なのは凹んだ時なんだから!」

サクラ「……な、なんか、様子が、おかしいですね」

レイ「……そう、ね」

アスカ「ああ。それは分かるかも

    司令に怒られたときとか、特に自分の失敗だったりすると酷い落ち込み方するわよね」

シンジ「そうなんだよ。この間も日本酒のビン抱きしめながらリビングで寝ちゃってさ。

    部屋まで連れ帰る間に何度押し倒されたことか」
    
マリ「押しっ!?」

シンジ「あ、これは言っちゃいけないんだった」

アスカ「……」

マリ「……」



サクラ「碇さん、そんな口軽い人でしたっけ?」

アスカ「いや、寧ろ引っ込み思案なカンジで、秘密なんかは特に……

    今回の世界でもそうよね?」
    
マリ「概ね」

レイ「そうね」

サクラ「……自白剤とか入ってないですよね?」

レイ「……それより、押し倒された話について興味があるわ」

アスカ「そうだ、あんたまさか……」

シンジ「いや、酔ってただけだしすぐどいてくれたよ。

    思っていたよりは軽くて、あの酒はこの体のどこに消えてるんだろうとか思っちゃったけど

     ……いや、その、え? 僕は、何を言ってるんだろうね……あはは……はは」
     
マリ「……どうしたのわんこ君」

シンジ「いや、その、喋っちゃいけないことが口をついて出てくるというか……

    ミサトさんの件とか喋るつもりなんて無かったんだけど……」

    
    
    
レイ「……ビン、貸して」


シンジ「うん。でもこれなんだか飲んだ瞬間から妙な感じがしたんだよね。

    気を使われたくなかったからさっきは言わなかったけど」
    
アスカ「このラベルの成分表、何語?」

マリ「わがんね」

アスカ「ちょっと、ミサトに連絡したほうがいいかしらね?」

レイ「……それよりも、赤木博士に連絡したほうがいいかもしれないわ」

マリ「りっちゃんかぁ……でも今あの人、部下連れて浅間山研究所的なところに居るんでしょ?

   来るの遅くない?」
   
サクラ「いや、しかしですよ。加持さんが部屋を出た理由から考えると……

    ミサトさんかてすぐ来られるかどうか……」
    
シンジ「加持さん、ミサトさんと何してるのかな」

サクラ「そ、それをウチらに言わせたいんですか?」

シンジ「そ……れは、少し、あるかも」

アスカ「ムッツリスケベ!」ペチン

シンジ「わぁっ! ご、ごめん。黙ってるよ」





マリ「いいや、これはこれで面白いのかもしれないよ。

   黙らせとくのはもったいない」
   
サクラ「こういうとこウブなカンジが可愛かったのに……」

マリ「でもさ。今のわんこ君は、思ったことがひょいひょい口から出てくるんでしょ?

   今この王様ゲームにおいても、
   
   してほしいことを直球に言ってくれるかもしれないじゃん?」
   
レイ「……なるほど」

アスカ「それでやたらといやらしいこと要求してきたらどうするのよ?

    こいつこんな顔して本当にスケベなんだからね!
    
    私の体見てあろうことか……………………」
    
レイ シンジ マリ サクラ「?」

アスカ「……まぁ、今ここで言ってもどうにもならないことね」

マリ「それに今まで誰も拒否権使ってないし?

   わんこ君の根底にある欲求に触れてみるのも、
   
   これまた一つの興かと思ったりしてね」
   
シンジ「……」(・x・)っつ

アスカ「……」

サクラ「……それは、アリやな」

シンジ「……」ブンブン

レイ「……私も、気になる」

シンジ「……」ブンブン

アスカ「……」

シンジ「……」ジーッ

アスカ「……ま、まぁ、私も、気にならないわけじゃないわよ」

シンジ「……」orz

マリ「ってことでぇ!!」





1 アスカ「でも安全第一。ミサトに連絡しましょ」

2 サクラ「とりあえず判断を煽るために、赤木博士に連絡だけはしましょうよ」

3 マリ「っしゃあ! わんこ君命令しなさい!!」

4 レイ「これを機に、碇君に色々聞いてみる、とか」

5 その他


マリ「っしゃあ! わんこ君命令しなさい!!」

シンジ「……!」(・x・)っつ

アスカ「……何口押さえてんのよ」

サクラ「命令してくださいよー、何してほしいんですか?」

レイ「……碇君」ジーッ

マリ「ほらほらぁ〜」

アスカ「ほら、言ってみなさいよ。どうしてほしいわけ?」

シンジ(王様なのにこれじゃあ奴隷側だよ!!)(・x・)っつ



サクラ「もう、仕方ないですね」トテトテ

シンジ「?!」

ガシッ

サクラ「羽交い絞めにしてしまえば、口もふさげませんよね?」

シンジ「うわ、え? さ、サクラ、すごい力……」

サクラ「ううーん、余計なことまで言うようになりましたね」コチョコチョ

シンジ「ひぅっ! や、やめ、ぁ……やめて、よ……」

アスカ「あーもう、アンタのくすぐりはイヤらしいから……一瞬で変な空気になるからやめなさい」

マリ「私は大歓迎だけど」

アスカ「煽るな!」

レイ「……どうやってるの?」

アスカ「教わるな!」

サクラ「え? いや、ただ、指の関節を、こう」

アスカ「教えるな!」



レイ「……で、碇君は、どうしてほしいの?」

シンジ「いや、その……

     一瞬考えたのは、
     
     胸を触りたい、という命令だったんだけど……
     
     それはあくまで中学二年生男子の健全な妄想であって……」
     
アスカ「言い訳までつらつらと言うようになったわね」

サクラ「……し、しかし……

    碇さんもやっぱりちゃんとそういう気持ちはあるんですね」
    
シンジ「うぅ……そりゃ、そうだよ。

    だって、みんなとても、可愛いと思うし……
    
    ここで、四人に囲まれて、そういうやましい気持ちにならないのは逆におかしいよ」
    
レイ「……」

アスカ「……」//////

マリ「おうおう、言ってくれるねぇ……

   で、誰のをモミクチャにしたいんだい?」ニヤニヤ
   
サクラ「そ、そうですわ。誰の胸を……どうしたいんです!?」

シンジ「っ!」




1 アスカ

2 レイ

3 マリ

4 サクラ

5 『考えてたのは三番だけど……』

6 『み、ミサトさん』

7 その他

シンジ「mぁ……」

マリ「……!」

シンジ「ぃさとさん……」

アスカ「っ」ピシッ

サクラ「っ」ピシッ

レイ「……」ピクッ

マリ「……」



アスカ「空気読めこのアホー!!」ブワチーン!

シンジ「ごめんなさい!」(;x;)

サクラ「……申し訳ないとは思いつつも、本心を答えてしまうんか……」パッ

シンジ「モゴモゴ」(・x・)っつ

アスカ「ったく、興ざめよ興ざめ! アンタは今日一日口閉ざしてなさい」

シンジ「……」(・x・)シ コクコク

レイ(可愛い……)

マリ「……」



アスカ「で、どうすんの? 続けるにしたってシンジは口開かせるとめんどくさそうよ」

レイ「……せっかくなのだから、色々聞いてみれば?」

サクラ「いや、とはいえこの状況での王様ゲームも捨てがたいですよ?」

審議中





シンジ「……」(・x・)

マリ「……」

シンジ「……?」

マリ「……えっち」

シンジ「っ!?」ブンブン

マリ「いやいや『ま』の口してたのを見ちゃったからニャァ……

まぁ、男子中学生としては当然の結論かと」

シンジ「!」ブンブン

マリ「そんなに否定されると凹んじゃうにゃぁ……?」

シンジ「……」ピタッ

マリ「……ふふ、今度触らせてあげても良いよん?

   それか、次の命令で、ね?」
   
シンジ「……」フイッ


1 質問タイム

2 王様ゲーム続行

3 使 徒 襲 来

4 その他


アスカ「初志貫徹! 王様ゲームに戻ろうじゃないの」

サクラ「ええ、これからが勝負ですよ」

シンジ(何の勝ち負けがあるのさ!?)

マリ「ふふーん♪ 盛り上がってきているようで何より♪」

レイ「……くじ引き」スッ

シンジ(綾波も心なしか楽しそうだし……)



王様だーれぞ?


サクラ「ああ、ウチですか……」

アスカ「ん、何よ。もっと嬉しそうにすればいいじゃない」

サクラ「いや、碇さんに引いてもらいたかったなーなんて、思ったり……」

マリ「あ、そうだよ。さっきのわんこ君の命令権限は?」

アスカ「んなもん失効よ失効!!

    胸……は、ともかく。
    
    この期に及んでミサトの名前出すようなヤツの命令なんて却下に決まってるわ!」

マリ「そりゃ、残念だったね、わんこ君。

   いつか私の胸でよければいくらでも触らせてあげるから」
   
シンジ「……」フイッ

アスカ「チッ……まぁ、そんなこと気にしたら負けよ。

    で、なにを命令するの?」
    
サクラ「そーですねー……」



命令は?

しくじった 番号開示忘れてた

マリ(今回は三番かぁ……)


サクラ「3と4が……えっと、そうですねぇ……」

シンジ「……」

アスカ「……なによ?」

サクラ「いや、ちょっと待ってください……んーと、その……」

マリ「何々? 卑猥すぎて言えない系?」ニヤニヤ

サクラ「ちょ、そ、そんなんやありませんよ!」

レイ「……ムッツリ?」

サクラ「なぁぁ!? そういう良い方します!?」

アスカ「もう破廉恥でも何でもいいから言ってみなさいよ。

    こっちのムッツリだって待ち構えてるわよ」
    
シンジ「……」ブンブン

レイ「……碇君もムッツリ?」

シンジ「……」ぶんばぶんば

マリ「あははははwww わんこ君首痛くないのwwww」

サクラ「アカン……gdってもうた……」

マリ「はいはいw で? 命令は?」



サクラ「卑猥卑猥言われたんでソフトに行きます。

    2番が三番をくすぐったってください。五分」
    
マリ「んげっ」

レイ「……2番」

アスカ「残念。碇さんは絡まなかったわねぇ」

シンジ(ホッとしているのは確かだよ……)



マリ「ファーストちゃんがあいてかぁ……」

レイ「いや?」

マリ「ううん。ただ、ファーストちゃんがどういう手つきで来るのか想像もつかなくて」

レイ「……」ワキワキ

マリ「お、お手柔らかにね?」



レイ(……)





レイ(くすぐるって、どうやるんだろう?)





1 とりあえず一般知識の棚を開く

2 そういえばさっきサクラさんが碇君をくすぐっている様子を見たけど……

3 盛大に勘違いしてマリの胸に手を伸ばす

4 盛大に勘違いしてマリの陰部に手を伸ばす

5 その他

レイ「……」



脳内レイ「くすぐる、とは、

      皮膚を軽く刺激し、 笑いたくなるようなカンジにさせること。
      
      一般的に脇の下や首筋でそのような感覚を誘うことが多い」
      


レイ(……脇)

マリ「どうぞー」

レイ「ええ」

ズボッ

マリ「!? ちょぉっ!?」

レイ(皮膚を、刺激)

ソワッ……

マリ「や、ちょwww ひゃぁっ! 肌を直接はwww 想定wwしてな……、ちょ

   んひひひひひwwwww」ジタバタジタバタ
   
サクラ「……び、びっくりした……乳揉んだかと思った……」

アスカ「流れ的にはありえたかもね」

シンジ(……)

サワサワ、スルスル……

レイ「……こう?」

マリ「わ、わぁっ! んんひっ! や、べ、これw あははは!」ピクピク

アスカ「そうね、これが正解」

レイ「……でも、サクラさんのくすぐったときと反応が違う」

マリ「ひー! ふいぃー! く、くるしっ! あひゃんっ! ちょ、ぁっ!」

サクラ「ウチも不思議なんですよね。本来こうなるはずやのに……」

アスカ「無自覚かよ……」

スポッ



マリ「んぁ、くふっ……ケホケホ……

   ぜーはー……」クタッ
   
レイ「……まだ?」

サクラ「んー、そうですね。

    後三分くらいでしょうか」
    
マリ「!? ちょ、ちょっ、まだそんな!?」

サクラ「ええ、もうちょっとやったってください」

マリ「んなぁ!?」

スッ

レイ「首筋……」

ソワッ……

マリ「んぁあ……は、あぁ、ん……っ!」ビクン

アスカ「ん?」

マリ「や……ん、……ファーストちゃん、ちょ、その辺は、」

レイ「……?」

マリ「苦手、かも」モジモジ

レイ「……」ジーッ

サクラ「……んー、そうですね」





1 サクラ「かまわん やれ」

2 サクラ「脇で」

3 サクラ「まぁ、浴衣も乱れてええカンジにエロイ姿が見れたんで良しとします」

4 その他



サクラ「脇をエロい感じにペロペロしてまえ」



アスカ「え」

マリ「はぁ!?」

シンジ「……!?」

レイ「……舐める?」


サクラ「ん、まぁ、マリさんの反応が見たかっただけですわ」

レイ「命令ならそうするわ」

サクラ「ん、え、ちょ」

マリ「ファーストちゃん!?」



ガバッ

タユン(マリ乳




アスカ サクラ シンジ(デカイ!?)

アスカ サクラ 「デカイ!!」

マリ「ちょわ、こ、これは、いくらなんでも……」

レイ「……命令」

マリ「っ! た、タンマタンマ! わんこ君も見てるし!」



1 拒否権施行

2 拒否権拒否施行

3 サクラ「い、碇さんは、続き見てみたいですか?」

4 その他


マリ「すとおおおおっぷ!!!」

サクラ「ん?」

マリ「きょ、拒否権、使うよ。流石にこれ以上はちょっと、ねぇ?」//////

レイ「……」ジーッ

サクラ「そ、そうですね。正直、ここまで実直に動いてくれるとは……」

レイ「命令だもの」



アスカ「……」

サクラ「……」

マリ「……」

シンジ「……」

レイ「……」クスッ



レイ「貴方の反応は面白かった」

マリ「!?」

レイ「冗談」

サクラ「……寧ろ、冗談やったことにビビリましたわ」

マリ「え、私、冗談で上半身剥かれちゃったわけ?」ヒクヒク

レイ「言いながらも、嫌そうでは無かったと思うのだけれど?」

マリ「ん、んむぐぐ……くそう、一本取られた感が否めにゃい……!」

アスカ「あははははwww なによ、アンタそういう冗談もできるんじゃんwww」

シンジ「……」クスッ



サクラ「さ、次の王様と命令にいきますか」



しかしレス消費するから、
王様と命令一気に安価>>直下


シンジ「!」

アスカ「……来たわね」ジト……

マリ「わんこ君が王さまかぁ」ニヤニヤ

レイ「……で、どうするの?」

サクラ「あ、そうですね。羽交い絞めにしましょうか?」

シンジ「……」

サクラ「……」ジーッ




シンジ「い、言うよ……どうせ馬鹿にされるのは同じなんだし……」

サクラ「そう、ですか……では」ゴクリ

ドキドキ……





シンジ「三番の人の胸を触りたい」

アスカ「ま、また、胸。あんたねぇ……」

サクラ「まぁ、さっきの仕切り直しってことでいいんじゃないんですか?」

レイ「……そうね」

マリ「で、肝心の、三番は?」

四人「……」ジーッ






番号考えてなかった 誰がいい?

シンジ「3番が僕と相互授乳プレイ」
ってセリフを書きたくなかっただけだお。
乳揉み→エスカレート→乳吸いの流れを書こうと思ったけど
良く考えたら王様ゲーム引っ張りすぎてこれだけでレス消費パネェことになりそうだから進むお。
乱痴騒ぎは前のスレとかで書いたしね

………………

一方その頃

ミサト「はぁ……はぁ……」

加持「……、ふぅ……

    葛城、なんだかぎこちなかったな?」
    
ミサト「……っさい、わね……

    久しぶりすぎて、感覚分かんなかっただけよ。
    
    アンタだって、記憶にあるのよりもねちっこかったけど?」
    
加持「俺だって久しぶりなんだ。夢中にもなるさ」

ミサト「……うそつき」

加持「嘘なんかじゃないさ」

ミサト「嘘」

加持「……どうしたら信じてもらえるかな?」

ミサト「さぁね」

加持「手厳しいな」





prrrrrrr

ミサト「ん……電話」

加持「ほらよ」スッ

ミサト「ん」

ミサト「……司令っ!!」

ガバッ

加持「っ……」モゾモゾ

ピッ

ミサト「はい、もしもし……」

ゲンドウ『葛城せんs……葛城君……チルドレンの様子はどうだ?』

ミサト「え、ああ、まぁ、おとなしくしてますよ?」ダラダラ

ゲンドウ『単刀直入に言おう。使徒だ。チルドレンの準備を頼む』

加持「呼んでくる」シュバババッ

ミサト「研究所へ向かえばいいんですね?」

ゲンドウ「ああ、着き次第、それからの行動派赤木博士に従ってくれ」

ミサト「わかりました。すぐ向かいますっ」



………………




マリ「で、肝心の、三番は?」

四人「……」ジーッ

マリ「っ! わたs」

ゴンゴンゴン

加持「シンジ君。失礼するよ」

ガチャリ

アスカ サクラ レイ「!!」

シンジ「ど、どうしたんですか、加持さん。なんか汗だくですけど、それに首になにか……」

加持「聞きたきゃ後で聞かせてやるが、今はすぐに移動してくれ。

    どうも使徒が出たらしい」
    
アスカ「……来たかっ!」

レイ「……でも、非常警報は……?」

アスカ「行けば分かるわ。一応、行く途中にサラッと説明してあげる。

    ともかく行きましょ」
    
サクラ「このタイミングで、山の使徒……これはウチの知ってる歴史とは違う……」

アスカ「これは私が知ってるわ。だからとにかく急ぐわよ」

マリ「……三番……」(・ω・`)



………………

浅間研究所

シンジ「最近なんだか様子がおかしい父さん! 使徒が出たって……聞いてきたけど、」

ゲンドウ「……藪から棒になんだ」

シンジ「ご、ごめん……」

レイ「……事情がありまして……」

加持「ああ、シンジ君はアレを飲んじゃったんですよ」

ゲンドウ「アレを、シンジに飲ませたのか」ギロッ

加持「あ、えと……子供たちがノリで飲ませたみたいでして……

    俺の監督不届き行きは認めますが……ええ」
    
リツコ「話を進めるわよ。

    火山のマグマの中で使徒かもしれない影が発見されたことは聞いているわね?」
    
ミサト「ええ、話しておいたわ」

リツコ「そう、やはりそれは使徒だったことが分かったわ」

アスカ「……」

リツコ「予想通りってところかしら?」

アスカ「え? ええ、ま、まぁね」

リツコ「ただ、観測機の限度ギリギリまで調査したところ、

    どうやらこの使徒はまだ成体になっていないようなの」
    
シンジ「使徒の幼虫、みたいな感じですか?」

リツコ「その考えで言うなら卵の状態かしらね。

    自分で活動することすらままならない状態の使徒が、
    
    この浅間山の下にいるのよ」
    
ゲンドウ「……」

リツコ「……A17が発令されたわ」

ミサト サクラ「A17!?」

ミサト「……?」

サクラ「あ、す、すみません……なんでもないです」


ミサト「そ、そう……えっと、リツコ、それって捕獲作戦てことよね?」

リツコ「そうよ。既に道具やら何やらは準備しているわ」

アスカ「……で、誰がこの作戦を遂行するの?」ゲンナリ

アスカ(あの服とか弐号機が耐熱(ryスーツで宇宙服状態になるのとかかなりイヤだけど

    どうせ私がやるしかないのよね)
    
リツコ「そうね。特殊スーツ、特殊装備……

    一応エヴァ三機に対応させて作ってあるから、あとは自身があるものを選出するだけね」
    
アスカ「!?」

マリ「へぇ〜? 立候補待ちってカンジ?」

リツコ「そんなところよ。潜るエヴァと、補助に二機、地上からできる限りのことをするわ」

ミサト「細かい作戦なんかは私の方で指示する。

    あとは、誰がどのポジションに着くか決めて頂戴」

>>771  

以下三点にチルドレン配置

A:マグマダイバー
B:補助 引き上げ等 
C:補助 遠隔攻撃(試作AA弾


寝るふ

Aアスカ
Bシンジ
Cマリ
他非常事態に備えエヴァで火口に待機


アスカ「ここは私が行くわ。こんな任務ラクショウヨ」

シンジ「なんで棒読みなの? あ、もしかして前の世界d」

アスカ「アンタは黙ってなさい」

シンジ「……」(・x・)シ  コクコク

マリ「姫が出るなら私が援護したいところだけどねぇ。

   今回は外野として引っ込んでるよ」

加持「ああ、仮説五号機と同じ設計のコクピットを搭載した砲台なら用意できるぞ?」

ミサト「……なにそれ、聞いてないんだけど」

加持「ユーロとの共同開発さ。

    もちろん、本作戦用に特殊な弾頭も用意してある」
    
マリ「……まぁそれでも、ここはファーストちゃんに任せるよ」

レイ「そうね。臨機応変に対応できる方が良い」

マリ「そうそう。私はさっちんと後方待機」

サクラ「……そですね」

アスカ「で、成長する前に捕獲して凍結なりなんなりさせるんでしょ?

    作戦開始は早い方がいいんじゃないの?」
    
リツコ「ええ。もちろんその通りよ。
 
    迅速な行動を心がけて頂戴」
    
アスカ「了解……とにかく、さっさとあのダサい服出しなさいよ」

リツコ「? 耐熱用スーツの詳細なんてアスカに見せてたかしら?」

アスカ「大体予測がつくわよ。実用性と美術性は反比例するもんなの」

リツコ「……ええ、まぁ、お世辞にも洒落てるとはいえないわね」

シンジ「……」(・x・)

アスカ「ん?」

シンジ「……」(・x・)

アスカ「心配する必要なんて無いわよ。

    アンタがするべきなのはいつなにがあってもいいように、神経を爪先立ちさせておくこと、
    
    いいわね?」
    
シンジ「……」(・x・)

アスカ「だから、私の方が経験豊富なの! それともアンタ私より早く作戦遂行できる自信ある!?」

シンジ「……」(・x・)

アスカ「わかったら凡愚は黙ってエリートについてきなさい!」

シンジ「……」(・x・)

ミサト「ん? 今シンちゃんなんか喋った?」

加持「俺のログには何も残ってないな」



………………


サクラ「いいんですか?」

マリ「なにがー?」

サクラ「いえ、マリさんって、いつもエヴァに乗ってるイメージですから……

    乗れるチャンスあらば乗る! ってかんじかと……」
    
マリ「つっても、アレはエヴァではないしねぇ……それに、私そんなにエヴァばっかりじゃないつもりだけど?」

サクラ(ウチんとこのマリさんは一日中用もないのに乗りっぱなしとかデフォでしたけど……)



サクラ(……ん? 待てよ?

    このマリさんは、猫耳ついてるし……
    
    アスカさんかて別の世界を過ごしてきてる。
    
    さらに言えばヒカリちゃんも、うちとは違う歴史を歩んできてる……
    
    同じ姿ではあるけど、違う経験をしている人間は、
    
    果たして同一人物と言えるんやろか?)
    
マリ「それに、ここは姫の舞台ってカンジだしね。下手に行動するよりは成り行き見守る方が得策かと」

サクラ「そう、ですね……」

サクラ(……)





………………


作戦開始

アスカ「……二度目とはいえ、この瞬間はワクワクするわね」

シンジ「アスカ、大丈夫? エヴァ弐号機は頑丈なワイヤーで吊るされてるとはいえ、

     変に暴れたりすると動作は保障されないんだから、変な暴れ方とかしないようにね」
     
アスカ「ほーう? 私が変な暴れ方をするような人間だと思ってるわけね?」

シンジ「いや、そ、そんなことはないよ!

    アスカは確かに口うるさくてちょっと乱暴で時々粗暴だけど、
    
    黙ってれば可愛いなとも思うし、余裕ぶってるけど時々見せるあどけない顔とか……」
    
アスカ「後で殴られたくなかったら口を閉ざして副モニターで顔だけ見せなさい。

    例のドリンクの効果が切れるまで喋るな!!」
    
レイ「……私のせいじゃないわ」

アスカ「今さらそこに反応するな!!」

シンジ「……」(・x・)



ミサト「すっかり仲良しねぇ、あんた達」

アスカ「そういうのいいから! 早いとこマグマダイバーして使徒をぶっ倒すわよ!」

ミサト「倒すんじゃなくて捕獲よ。わかってるだろうけど」

アスカ「わ、わかってるわよ!」

アスカ(危ない危ない、先手必勝とかずっと考えてた)

シンジ(先手必勝とか考えてたんだろうなぁ)

レイ(先手必勝とか考えてそうね……)



………………


マリ「……さっちんさぁ」

サクラ「?」

マリ「元の時代に戻りたいと思う?」

サクラ「……どう、ですかね」

マリ「今中学生やってる自分と、ヴィレでわんこ君の世話係してる自分、

   どっちが良いと思う?」
   
サクラ「……」


サクラ「正直、わかりませんわ。

    この世界でも碇さんは碇さんですし……」
    
マリ「でも、持っている記憶は違う。

   それって、どうなのかにゃ?」

サクラ「マリさん、っ」

マリ「……もし戻れるんだとしてさ、

   さっちんはどっちを選ぶ?」
   
サクラ「……」





1 戻る (医官としての自分

2 戻らない (中学生としての自分

3 分からない (女としての自分

4 その他



サクラ「わからないですわ……ホンマ……」

マリ「……」

サクラ「こっちの碇さんも、あっちの碇さんも、やっぱり好きなんです。

    もう、医官の立場とか、中学生の立場とかより……
    
    どっちの碇さんか、って言う話で悩んじゃいます」
    
マリ「……女の子だねぇ」

サクラ「……なので」

マリ「?」

サクラ「もし戻れるとして、ウチがあっちに戻らなあかんとしたら……」

マリ「……」

サクラ「……両方喰います」

マリ「ブフゥッ!!」

サクラ「……」

マリ「に、肉食系ぃ〜……」

サクラ「どっちも碇さんですし、どっちともしてまえば憂いなく帰れますしね」

マリ「それもそうだけどさぁ、もう少し情緒ってもんが……」

サクラ「マリさんかてそうするんとちゃいますか?」

マリ「ん〜、そうだなぁ……



   あ、ダメだ。どう考えても私もそうしそうだわ」
   
サクラ「でしょ?」



………………



マヤ「深度1780 目標予測修正地点です」

アスカ「まだ持つわね」

ミサト「ええ、限界深度はまだまだいけるわ」

アスカ(……前回はここでギリギリだったけどね)

アスカ「電磁柵、用意」

青葉「動作問題ありません」

日向「耐熱耐圧スーツ様様ですね」

ミサト「油断は禁物。後は、アスカの成功を祈るばかりだわ」

アスカ(祈るも何も、ここまでは前回も余裕だったっちゅうの)



シンジ「……」(・x・)

レイ「……気をつけて」

アスカ「……ええ」



アスカ「居た!」

マヤ「目標補足!」

日向「目標までの距離3マルク」

アスカ「相対速度2.2 軸線に乗ったわ」

リツコ「落ち着いて行動して。接触の機会は一度きりではないのだから」

アスカ(ほんと、今回はこの作戦余裕ありすぎね……)



アスカ「……電磁柵展開!」

ヴゥン……



日向「……」

マヤ「……」

青葉「……」

アスカ「…………捕獲完了。これより浮上します」

ミサト「やったわね……」

リツコ「この調子だと、セカンドインパクトの二の舞は心配しなくてよさそうね」

ミサト「……ええ、そうね」




シンジ「……」(・x・)

アスカ「油断なんかしてないっての、こう見えても緊張してるわ」

レイ「……」

アスカ「特殊弾頭の準備は良い?」

レイ「ええ。少し交渉して、装填を許可してもらったわ」

アスカ「ありがと。浮上まで気を抜かないでね」

レイ「……ええ」








1 捕獲成功

2 捕獲失敗 瞬殺

3 捕獲失敗 異常事態

4 その他


使徒「……」ゴゴゴ

アスカ「……来たっ!?」

ミサト「何!?」

アスカ「使徒が、羽化し始めてる!」

ミサト「な、何ですって!?」

リツコ「解析急いで!」

アスカ「解析どころじゃないわ! 電磁柵、破棄するわよ!!」

ミサト「……っ ええ、そうして。

    ただいまより作戦を変更! 作戦目標を使徒の殲滅に切り替えます!」
    
アスカ「っ……! 今回は、プログレッシブナイフがあるのよ!」

ヂャキッ

サンダルフォン「ウゴゴゴゴ……」

アスカ「ファースト! 準備はいい?」

レイ「ええ、位置は補足している」

加持「弐号機が目視している情報とあわせて、零号機は位置を補足して撃つんだ。

    しかし、相手の動きにあわせて撃つ必要がある。
    
    狙いを定めるのは、任せたぞ?」
    
レイ「了解」

シンジ「……」(・x・)

ミサト「シンジ君はケーブル付近で待機。必要とあらばそのつど命令を下すわ」





アスカ「ファースト、浮上まで効果的兵装を使うのは困難……

    その試作AA弾ってヤツで、どこまでやれるかわからないけど、
    
    迎撃は頼んだわよ!」
    
レイ「わかってるわ」

マヤ「電磁柵崩壊! 使徒、攻撃してきます!」

アスカ「ブラスト放出!」

サンダルフォン「グォォォ……」

スカッ

アスカ「……ここまではテンプレね」

青葉「! 使徒、後方より再接近」

アスカ「なっ!? 早い!?」



ガシィッ

マヤ「弐号機補足されました!」

レイ「っ……狙撃は、無理!」

アスカ「チッ……仕方ない……本当は、危ないんだからね!!」

バシュッ


リツコ「冷却液のホースを斬った……!?」

アスカ「熱膨張!! 後は分かるわね!?」

リツコ「! え、ええ。冷却液、全部三番にまわして!!」

マヤ「はい!」



ブシュウウウウウ……

アスカ「くっらえっ!!!!」

ガガガガガガガガガ……

アスカ(これで、後はケーブルを切られないように気をつければ……)

ガガガガガガガガ……

アスカ「……?」


ガガガガガガガガガ……

アスカ「ちょ、まだ、倒せないっていうの!?」

ガガガガガガガガガ……

サンダルフォン「グォオォォォオオォォォォォ……」

ミサト「この環境で生きていられる生物の皮膚に物理的攻撃が通用しないと読んだのは適格だったけど

    これしきでどうにかなる相手というわけではないようね」
    
アスカ(前回より強化されてる!? それともまさか……前回とは完全に違う世界だって事!?

    使徒も、見た目以外の性能は別?)
    
ミサト「っ……シンジ君!」

シンジ「!」(・x・)

ミサト「このままではアスカが危ないわ。ケーブルの巻上げを待つ余裕は無い。

    ケーブルを直接引っ張ってアスカを助け出して!」
    
シンジ「っ」(・x・)シ コクコク

ミサト「……や、やりづらいわね」




ガシッ

シンジ「……!!」(`・x・)キリッ

グイッ!!

アスカ「くっ!!」

ズゴオオォォァァァ……

アスカ(! すごい、勢い!!)

ドパァァァン!

青葉「使徒と弐号機、溶岩面より浮上! 空中に投げ出されました!」


加持「レイ!」

レイ「……撃ちますっ」

ズダァァン!



サンダルフォン「ングォォォォッ!!」

マヤ「AA弾が使徒に命中、皮膚を突き破りました!」

アスカ(!? こいつ、力が緩んだ!? 今がチャンスね!)

アスカ「こ、の……離しなさいよ!!」

グイィッ

サンダルフォン「グォォォォオオ……」

ブチブチブチブヂブヂ……ブヂン!

ミサト「やった!」

日向「使徒と弐号機が分離!」

アスカ「分離で済ますかっ!」

グルン

アスカ「どっせぇぇぇぇぃい!!!」

ドゴンム!

日向「!? AA弾の傷口に、ま、回し蹴り!?」

マヤ「!! 反応が……!」

リツコ「……まさか」

青葉「使徒の反応、消失しています。コアを破壊した模様!」
    
ミサト「どういうこと?」

リツコ「……強固な皮膚とはいえ、アンチATフィールドを発生させるAA弾なら貫通する。

    アスカはどうやらその傷口を狙ったみたいだけど、その中にコアがあったようね」
    
アスカ(コアの場所とかは知らなかったけど……ラッキーっ!)






シンジ「……っ!」(・x・)

ダダダッ

ミサト「し、シンジ君!? 作戦は終了したわよ!?」

シンジ「……っ ……っ!」ミブリテブリ

加持「……全然分からんし、しかもエヴァでそれをやられても……」

シンジ「っ!」ダダダダッ



マヤ「弐号機の落下地点に、初号機が到達!」

ズドオオオオン……

青葉「受け止めに行ったみたいですね」

ミサト「お、やるじゃん。男の子」

リツコ「勝手な行動に違いは無いけどね……

    後から一言叱っておくのよ?」

ミサト「わぁってるわよ、この立場の務めよね。

    本当は褒めてあげたいところだけど……」

リツコ「そうね、保護者として、褒めてあげるのは貴方の自由だと思うわ」



ゲンドウ「……」

冬月「面目丸つぶれだな」

ゲンドウ「言わないでもらえますか」






アスカ「ったく……わざわざ来なくたって、この耐圧スーツなら無傷だっつーの」

シンジ「……はぁ……はぁ……で、でも、見過ごすわけには行かないし……

    放り投げたのは僕だし……」

アスカ「スーツも相まって重いでしょ。初号機無理させんじゃないわよ。

    それとね、人前でこうやってお姫様抱っこされるのはすごく恥ずかしいんだけど!?」
    
シンジ「あ、ごめん! いや、でも、別に重いとかそういうのは」

アスカ「嘘付き。スーツの重量考えたら限界でしょ。おろしなさいよ」

シンジ「わ、わかったよ」

アスカ(ドリンクの効果は切れたみたいね……)



ミサト「さて、作戦終了よ! よくやったわ、みんな!」

………………



翌々日

ミサトの運転(社用車(ワゴン的な

ミサト「結局なんやかんやあってエヴァ使うことになって……

    修学旅行途中から抜けさせることになっちゃったわね」

加持「すまないな、みんな」

シンジ「いえ、少しでもみんなと一緒に旅行できて、僕は嬉しかったです」

加持「サクラちゃんはシンジ君たちと残らずに旅行に行ってもよかったんだぞ?」

サクラ「いえいえ、ウチは碇さんの隣がいいですから」

加持「オアツイねぇ。情熱的でうらやましいよ。

    お姫様が四人も居て大変だな?シンジ君」
    
サクラ「お姫様は一人ですけど……まぁ、他の三人は」

レイ「……zzz」

マリ「……zzz」

アスカ「……zzz」

ミサト「流石にみんな疲れてるわよね」

加持「だろうな。昨日も残務処理でエヴァを起動させたわけだし、当然だろう。

    シンジ君は大丈夫なのか?」

シンジ「ええ、不思議と、一昨日もあれから妙に元気なんですよ。

    その分昨日はたくさん動けました」
    
ミサト「……あのドリンク、本当に大丈夫なんでしょうね?」

加持「……りっちゃんを信用しろよ」

ミサト「ま、迷惑かけちゃったお詫びに、どこか行きたいところがあったらリクエストお答えするわよ?」

サクラ「え? ホンマですか?」

ミサト「ええ、私は明日休みだから、今日はもうちょっと旅行しても大丈夫よー」

サクラ「わー! いいですね! 碇さんどこ行きます?」

シンジ「そうだね……えっと……その」

サクラ「?」

シンジ「ミサトさん、この間行った植物園、もう一回行ってもいいですか」

ミサト「あら? そんなに気に入っちゃった?」

サクラ「えー? 他にも色々見に行きましょうよー!」

シンジ「ちょっとサクラに見せたいものがあるんだ。

    みんなも寝てるし、少しだけでいいので」
    
ミサト「まぁ、植物園の近くには他に見所もあるし、せっかくだからサクラちゃんもデート楽しんできたら?」

サクラ「で、デートなんですか? それならどこでもかましませんけど……」モジモジ

シンジ「そういうわけではないけど……」



………………


植物園

サクラ「で、見せたいものって何ですか?」

シンジ「うん、実は。この間使徒を倒した後に、アスカを助けに行ったじゃない?

    その時に、電力も余ってたからついでにこの辺を見てみたんだよ」
    
サクラ「……私的濫用ですね」

シンジ「あ、はは、そうだね。一言注意されたよ」

サクラ「で、何が見えたんですか?」

シンジ「確か、こっちの方に……」テクテクテク

サクラ「あ、待ってくださいよー」テクテクテク



……

……

サクラソウ畑

シンジ「サクラソウって、これのことだよね」

サクラ「!? すっご……写真で見るのとは、全然違いますわ……!」

シンジ「今の日本の気候だと長持ちしないけど、町花だからかこうやって特別な環境で管理してるらしいんだ。

    だからこの間は見つけられなかったんだよ」
    
サクラ「……も、もしかして、見せたいものってこれ」

シンジ「うん、これだけ、何だけど」

サクラ「このために、この辺を、エヴァ私的濫用してまで?」

シンジ「……まぁ、調べればすぐ分かったことなんだけどね……怒られ損だったかも……」

サクラ「……プフッ……あははは! せっかちさんやなぁww」

シンジ「軽率だったとは思うけど、でも、見れて良かったって思うよ。僕は」

サクラ「ええ、そうですね。そうまでしてくれたことも嬉しいですし、

    何よりこれを見つけられたのはもっと嬉しいです」
    
シンジ「……」


サクラ「実は、ウチはサクラソウそのものについて詳しく調べてみてたんですよ

    そしたら、ちょっと面白いことが分かりまして」
    
シンジ「面白いこと?」

サクラ「サクラソウの花言葉、知ってます?」

シンジ「花言葉……?」

サクラ「まぁ、花言葉なんて諸説ありますけど、うぃきぺでぃあさんが三つにまとめられてました」

シンジ「なんて書いてあったの?」

サクラ「『青春のはじまりと悲しみ』 と 『早熟と非哀』だそうです」

シンジ「……なんだか、奥が深そうな言葉だね」

サクラ「……まるで、碇さんたちのことみたいですね。

    青春始まったばっかしに、エヴァに乗せられて……戦う羽目にあって
    
    その年にしてネルフに規律に従わなくてはいけない、『早熟』であることを求められて……」
    
シンジ「……かわいそう、だと思う?」

サクラ「ええ、そりゃもう。世が世でなければ、大問題ですわ」

シンジ「そう、かな。でも、僕はサクラが居てくれたから、エヴァに乗るのもつらくないって思えるようになったよ」

サクラ「っ、そ、そうですか?」


シンジ「うん。

    サクラが憧れていたのは理想の相手だろうけど……
    
    こうやって、エヴァに乗ることで誰かの希望に慣れてるんだってことが、直接わかったから、
    
    今はそれがすごい支えになってるよ」
    
サクラ「………………」

シンジ「……」

サクラ「……」//////

シンジ「……ぇと……」//////

サクラ「嬉しいです 碇さんに、そう言ってもらえて……

    これだけでも、ウチこの世界に来た甲斐ありました」
    
シンジ「……サクラがどうしてここに来たのか、まだ分かってないけど……

    でも、きてくれてありがとう。サクラ」

    
サクラ「わ、わ、ちょ……やめてくださいよ! 

    恥ずかしいのと嬉しいので、なんか泣けてきますから!」
    
シンジ「ご、ごめん。でも、ちゃんと言っておきたくてさ!」

サクラ「ふー、ふー……ま、露骨に話題かえるとですね。

    サクラソウの花言葉、もう一つあるんです」
    
シンジ「あ、うん、何かな?」



サクラ「それは……



    『運命を切り拓く』……です」
    



シンジ「……」

サクラ「……実際もとの世界に戻れるのかは分かりませんけど……

    ウチは少なくともこの世界を同じ結末にはさせたくないと思ってます。
    
    ただ、多分黙ってたら悪い方悪い方へと進んでいく気がするんです。
    
    だからウチも運命を切り拓いて、納得のいく結末を迎えたいんです」
    


サクラ「アスカさんだってそう。マリさんはあんなですけど、きっとそう思ってくれてるはずですし……

    ファーストかて協力してくれてます。それに、碇さんも」
    
シンジ「……」コクン

サクラ「……ね? ウチらみたいな花ですやろ?」

シンジ「うん。そうだね」





サクラ「碇さん。これからも、頑張りましょうね」

シンジ「うん……!」





………………

………………

加持「……どういうわけか、敵が味方に、味方が敵に……

    俺の立場はどっちつかずでした」
    
ゲンドウ「……」

加持「ですが、貴方の協力もあって、事態の把握はより簡単になりましたよ」

ゲンドウ「そうか」

加持「……結果、俺の計画は大幅に繰り上がりました。

    ことは早い方が都合がいいんでね、感謝しますよ」
    
ゲンドウ「……何よりだ」

加持「真希波マリ 式波アスカ 両名による昨今の異常な発言。

    チルドレン同士の謎の連帯感。
    
    使徒への予備知識……それと脳波のログから見るに、
    
    確かに貴方の言うことは正しい」
    
ゲンドウ「……」

加持「ある時刻をもって、両名の記憶がすり替わっている。

    おそらく、パラレルワールド的な未来の自分と、すり替わっているんです」

ゲンドウ「……」

加持「マリにいたっては、もはや原因不明としか言いようが無い猫耳がついています。

    これも、その影響かと」
    
冬月「そんなことが……だが、しかし」

加持「副指令も、おかしいとは思いませんか?

    どうにも、チルドレンだけでなく碇司令も様子がおかしい、とね」
    
冬月「それは思っていたが、碇は計り知れないところがある。

    もしくは、疲れているのだろうと思っていたが……まさか」
    
ゲンドウ「……」

冬月「……まさか、お前も」



ゲンドウ「ああ。私も、時間遡行者だ」



加持「……」

ゲンドウ「……というより、私は時間以外にも何かもっと違うものがある感じがするんだが……」

加持「……だが、見知った人物ばかりだと?」

ゲンドウ「ああ……ところで、元の世界に戻る方法は、ないのか?」

加持「どうでしょう。仮にそれがあったとしても、この世界の碇司令が帰ってくる保証が無いことには……」

冬月「……なんてこった……」

ゲンドウ「……な、なんだか、申し訳ないな」

加持「いえ、貴方だって被害者ですからねぇ。それに、俺は貴方がここにいてくれてずいぶん助かりました。

    お陰でまともな人間に戻れそうですよ」
    
ゲンドウ「そうか……よく事情は分からないが、ともかく葛城君を幸せにしてやってくれ」

加持「ははは、そうですね。ここからの大詰めを損ねなければ、約束しますよ。

    ただ、一つだけ分からないことがありまして……」
    
ゲンドウ「なんだ」

加持「……葛城サクラ。この人物を司令はご存知で?」

ゲンドウ「ああ」

冬月「……葛城君の親戚だろう? 今はチルドレンと暮らしている」

加持「……彼女の素性が、あまりにも謎過ぎるんです。

    葛城の親戚にサクラという名前の娘が居るとは聞いていないし、
    
    そんな人物がいたという形跡が無い。
    
    先の旅行で葛城の遠縁のものと接触する機会を作ったんですが、
    
    サクラという名前の親類は居ないそうです」
    
ゲンドウ「……」

加持「だというのに、データ上では存在するんです。葛城サクラという人物が」

冬月「……」

加持「……考えられる可能性は三つ。

    一つは、葛城の隠し子
    
    もう一つは、データの改ざんに携われる何者か
    
    そして、もう一つは……」
    
ゲンドウ「……時間遡行者、か」

加持「ええ、それもかなりのオーバーテクノロジーと隠密能力を兼ねそろえた人物です。

    更に、見た感じでは一番サードチルドレンに近しい存在です」
    
ゲンドウ「……」ピクッ

加持「息子の将来の嫁が気になりますか?」

ゲンドウ「……まぁ、それなりにはな」

加持「……あまり首を突っ込みすぎない方がいいと思いますよ」

ゲンドウ「ああ、分かっている」

加持「まぁ、敵か味方か……それ次第では大問題ですがね」

ゲンドウ「くれぐれも穏便にな」

加持「ええ、分かってます。

    これ以上汚れちまったら花嫁のドレスに触れなくなってしまいますよ」

………………

詰まった。

1 次回 割と中ごろのシ者 カヲル

2 次回 記憶の価値は サハクィエル

3 次回 世界の選択を バルディエル

4 その他

〜〜〜〜〜〜〜〜

『使徒、、襲来』

〜〜〜〜〜〜〜〜



ネルフ 通路

加持「よっ、葛城」

ミサト「……おはよ」

加持「っと、ご機嫌斜めだな?」

ミサト「あんたの顔見たからよ」

加持「おいおい、確かに今まで黙っていたことは悪いとは思っているが……

    それもこれもお前を巻き込まないために、と思ってのことなんだぞ」
    
ミサト「今まで隠し通してきたことが無駄だったなんて、考えたくなかったからよ」

加持「いいや、お前は良くやったよ。

    なんせ、俺はお前の動向からじゃなくてマリとアスカの言動だけで判断して調べだしたんだからな。
    
    時間遡行者について」
    
ミサト「でも結局ばれた」

加持「さして問題ではないさ。ネルフも変わった。

    今度は、お前にも全部教えるよ」
    
ミサト「……全部?」

加持「ああ、いろんなことを教えよう。

    お前に男を教えたときみたいに、手取り足取りな」

    
    
ミサト「……」


ツネリ

加持「いででででっ! 悪かった! 流石に口が過ぎた!!」

ミサト「ちょっと下品だったわね」

加持「ああ、そうだな。しかし、話す内容がマジ過ぎて……ちょっとふざけないと精神的に耐えられそうになかった。

    許してくれ」
    
ミサト「いいわよ。で、何を話すつもりなの?」

加持「そうだな、まずは、碇司令の秘密……次に、俺の秘密。

    っと、今度はふざけてないぞ」

ヒュッ
            
ミサト「っ……そうだったの?」スカッ


加持「手癖の悪い女だ」ガシッ

ミサト「ちょ、ちょっと!」

加持「で、ここからが、マジ過ぎて洒落にならない話だ」

ミサト「……」

加持「……これを聞かせたら、

    俺も、お前も、後戻りできなくなる」
    
ミサト「……」

加持「どうする? 大人の火遊びより危険な世界に足を踏み入れる覚悟はあるか?」

ミサト「……アンタは、そこで戦ってるわけ?」

加持「ああ、そういうことだ」

ミサト「……それを聞くことで、私が得られるものって何?」

加持「まずは、俺のハート、かな。

    しかし、おそらく今の葛城にとってもっと重要なものも手に入るかもしれない」
    
ミサト「……使徒に関係すること?」

加持「ああ、その根源まで、今の俺なら教えてやることができる」

ミサト「……」

加持「……」





リツコ「居ない居ないと思ったら、こんなところで内緒話?」

ミサト「うひぃぇっ!? り、リツコ!?」バシッ

加持「いってっ! ったく、もう少し何とかならんかね……」


リツコ「……加持君、この間の話?」

加持「ああ。まぁ、そんなところだ」

ミサト「ちょ、何よ。リツコにはもう話してるわけ?」

加持「というか、彼女は既にこちら側の人間だ。

    俺より先に俺より多くのことを知っていただろう。違うか?」
    
リツコ「かも知れないわね。それにしても、加持君、もうコソコソしないことにしたの?」

加持「そうさ。俺も、危なげない未来が欲しくなった」

リツコ「……そう。で、ミサトは」

ミサト「首だろうが足だろうが突っ込んでやるわよ。

    さっさと使徒を倒して、ここで稼いだ貯蓄とかこれから働いて稼ぐお金でのうのうと暮らしてやるわ」
    
リツコ「やたらと吹っ切れてるわね」

ミサト「まーぁね。最近シンジ君も調子良いみたいだし、

    私も、前に進まないと……」
    
リツコ「……そう」

加持「……じゃ、せっかくだし、四人で飲みにいくか。話も長くなりそうだしな」

ミサト「よにん?」

リツコ「……まさか……っ」

加持「ああ、剣崎キョウヤだよ」

ミサト「キョウヤ……?…………キョウヤ!? な、懐かしっ!!」

加持「……どれ、役者が揃ってきたぞ。

    後は、ゼーレの駒がどう出てくるかだがな……」

    
    
    
………………

…………

ミサトんち



アスカ「コネ眼鏡! カバー頼むわ!」

マリ「りょーかぁい!」

ズダダダダ

アスカ「……先導する」

マリ「おっけー」

タタタタッ

アスカ「……」キョロキョロ

マリ「……」

アスカ「クリアリング」

マリ「っし、あとちょっとだねぇ」



サクラ「……」ポリポリ

レイ「……」ポリポリ

シンジ「……血なまぐさいゲームだなぁ」

サクラ「んでも、結構巷では流行ってるらしくて、

    ネット対戦とかやばいらしいですよ?」
    
レイ「……」ゴックン



アスカ「制圧完了!」

マリ「姫ってばこの間始めたばっかりなのに、飲み込み早いねぇ」

アスカ「当然よ!
    
    多少は白兵技能積んできてるしね。コントローラー越しにやると大変だけど」



サクラ「しかし、修学旅行から一ヶ月たちましたけど……

    なんや、やたら平和ですね」
    
シンジ「そういえばそうだね。使徒も来ないし……」

レイ「……平和?」

シンジ「そう錯覚しちゃうのも、無理ないよね」



マリ「平和ねぇ〜?」ゴロン

シンジ「わわっ、マリさん?」

マリ「平和になったら私たちはどうなるんだろうね?」

シンジ「……どう、って。それは」

マリ「……この一緒に暮らしてるのも、終わりになるのかにゃ?」

アスカ「まぁ、名目上、エヴァで連携を取るための共同生活だし、

    必要はなくなるわね」
    
サクラ「……っ……そう、か。

    ウチは、今度こそ本格的に職を探さんとアカンのですね……」
    
マリ「サラッとここに残る宣言してるねぇ。それに中学生も辞めるのね」

サクラ「まぁね」

マリ「私は、このまま中学生やりたいかニャー」

アスカ「記憶はアラサーの癖に?」

マリ「つったって心も体も成長してないんだよ?」

アスカ「……その辺、よくわかんないわ」

レイ「エヴァの呪縛……?」

マリ「俗にそういわれてるね」

レイ「……この世界でも、あるのかしら」

アスカ「私の世界では解明されて無かったわ。

    科学が進化してるこの世界とあんたたちの世界でしか分かってない現象なのかもね」
    
サクラ「……んまぁ、よっぽど長く乗っていないと影響が出るほどのことはないそうですよ。

    それこそ数年間かけてエヴァに乗る生活をし続けるとか、」
    



マリ「あとは、ビーストモードとかね」

アスカ「っ……私それ知らないのよね……なんか腹立つっ」

シンジ「エヴァとシンクロすることで、エヴァに近づいていく……

    ひいては、使徒に近い存在になっていく、って言ってたよね?」
    
サクラ「そう、ですね」

シンジ「……使徒、か……」



マリ「頑張ればATフィールド出せるのかニャ?」グッ



アスカ「できたら怖いわね……」

マリ「ちょっとやってみようぜ!」

サクラ「ちょwww」

シンジ「って言ってもどうやるのさ?」

マリ「まぁ、えらく間抜けなカメハメハコンテストだと思ってさ」

レイ「……波動拳コンテストの方が好き」

サクラ「誰ですか綾波さんに変なこと教えたんはwww」

アスカ「べ、別に誰だっていいじゃない。

    ともかく、できたらできたで大問題だけど……
    
    今どのくらい私たちが侵食されてるのか試さないとね」
    
シンジ「ええ、なんか怖いなぁ……」

マリ「エヴァに乗ってるときのカンジで、シンクロしながら、壁を思い浮かべて……

   さ、やってみようか」
   
サクラ「……じゃ、ウチはギャラリーで」

アスカ「こんな間抜けな姿、一人だけ抜けようとするなんて許さないわよ。
    
    こっち来なさい」

マリ「そうだね、せっかくだしさっちんもおいで♪」

サクラ「え、えええええ? でもウチエヴァに乗ったことありませんよ!?」

シンジ「こうなってしまったら逆らうより従った方が早いよ」

レイ「それもそうね」

サクラ「はぁ……この歳にもなってごっこ遊びですか」

マリ「コンテスト出場者に謝れ!」





アスカ「……いい? いくわよ?」

マリ「おっしゃ、どんとこい!」

シンジ(来いっていうか、行くって言うか……)

レイ「……」

サクラ「……これ撮影されてたら死ねるわ」




せーのっ




1 ケンスケ「よーぅ碇ー!遊びに来たぜー!」パシャッ

2 ミサト「ただいまー!……って、なにやってんの」

3 カァァァァン チルドレン「……え?」

4 カァァァァァン 全員「……え?」

5 スカッ 全員「……」

6 その他





カァァァァン

チルドレン「……え?」

サクラ「……」スカッ



…………



一方その頃 ネルフ本部

日向「!? な、なんだこれは!?」

青葉「ぁん? どうした」

日向「休憩してる場合じゃなくなったぞ。これ、見ろ」

青葉「……!? なん、だ。これ……ATフィールドの反応?」

日向「しかも複数同時に検知された。至急報告を!」

青葉「ああ、わかった」

日向「葛城さん!!」

ミサト「んぁぁ、ちょっとまって……二日酔いと知恵熱で……」

日向「言ってる場合ですか!?」



………………


シンジ「い、今のって……」

マリ「や、やっべぇwww カッケーwww」

アスカ「たしかに……じゃ、なくて! どういうことよ!

    これもう完全に影響出てるんじゃない!!」
    
レイ「……」ジーッ

サクラ「ま、まさか……こんなに早く使徒にちかづいとるとは……」

prrrr

全員「うわああ!?」

サクラ「って、電話かい!」

シンジ「ど、どうしよう」

アスカ「いや、ただの電話でしょ……早く出なさいよ」

シンジ「……う、うん」ピッ



ミサト「シンジ君!? 無事!?」

シンジ「え、はい。無事ですけど」

ミサト「そう、良かった……

    あのね、落ち着いて聞いて……今私のアパートの近くから複数のATフィールドの反応を検知したの。
    
    使徒の反応までは明確ではないのだけれど、
    
    使徒が現れる予兆かもしれない……!
    
    至急車を向かわせるから、速やかに本部へ移動して頂戴!」
    
シンジ「……え?」

ツー ツー



アスカ「ミサトから? なんだって?」

シンジ「……」ダラダラ

マリ「……?」

レイ「……もしかして」

シンジ「……えと、うん」



……………………


……………………


なんやかんやあって


……………………



精密検査



ミサト「……で、シンジ君達の様子は?」

リツコ「問題ないわ。全て予測値どおりよ」

ミサト「……その予測値は、人間としての? それともエヴァとしての?」

リツコ「エヴァとしての、ね。やはり……」

ミサト「……エヴァの呪縛ってヤツ?」

リツコ「ええ」

ミサト「……」

マヤ「呪縛って、何なんですか? 先輩……?」

剣崎「確かに、呪縛によってエヴァに近づき、ATフィールドを扱えるようになることは考えられます」

ミサト「剣崎君?」

剣崎「ただし、今回の四名の中で、明らかにそれとは別の原因でATフィールドを扱っているものが居ます」

マヤ「……? あ、あの先輩、この人は?」

リツコ「剣崎キョウヤ 諜報一課の敏腕エージェントよ」

マヤ「は、はぁ……」

剣崎「……」ペコッ

マヤ「どうも……」

ミサト「で? 誰が違うって言うの?」

剣崎「それは……綾波レイと、真希波マリです」

リツコ「……でしょうね」

マヤ「でしょうねって、先輩。これ、異常なことなんじゃないんですか!?」

リツコ「異常でもないわ。開発段階から携わっているものからしたらしごく当然の結果よ」

マヤ「……そんな」

リツコ「綾波レイという存在は、リリスの魂そのものなのよ。

    ATフィールドを使えてもなんら不思議ではない。ただ、今まで使い方が分からなかっただけよ」
    
リツコ「そして、真希波マリはキメラ計画の被験者。

    混ぜ物の中には、どうやら使徒も含まれていたみたいね」
    
剣崎「あるいは、あの猫耳の正体そのものが使徒であるという見解もできるのでは?」

加持「それは無いな。確かに猫も混ざってるし、ユーロ側でもそういうデータは取れてる」

ミサト「……気分の悪い話……ね」

マヤ「……」



加持「しかし、妙だな。呪縛はもっとゆっくり侵攻するんじゃないのか?」

リツコ「そうね。この数ヶ月程度でATフィールドが扱えるようになっているのはおかしいわ

    数年エヴァに乗り続けても、出そうと思って出せるのは相当難しい話よ」

剣崎「キメラ計画の被験者である、真希波マリ。

    リリスの魂を保有している綾波レイ。
    
    この二人が近くに居たからという考えはできませんか?」
    
加持「だったらお前の近くに居る俺達もカァァァンってなるだろ」

剣崎「呪縛に囚われたチルドレンだからこそ、という考えもできないか?」

リツコ「……いえ、そういった干渉の例は存在しない。

    やはりシンジ君とアスカが、エヴァに乗る以外の方法で使徒に近づいているのかもしれない」
    
ミサト「ちょ、ちょっと待ってよ。

    あんた達昨日全部話したって言ったじゃない。あれで全部じゃ無かったの?」

リツコ「私達でも知らないことはあるわ」

加持「そうさ。このケースはあくまで初。だろ?」

剣崎「そう、だな。前回の世界でも無かった」

リツコ「……あの子達は?」

ミサト「ええ、心底驚いてたわ。アスカもマリも、あの反応は演技じゃないと思う」

リツコ「……パラレルにおいても初のケースか……」

加持「……ああ、一応碇司令にも確認したが、そんな現象は知らんとのことだ」

リツコ「そう」

ミサト「……」



………………



ミサト「ってことなんだけど」

シンジ「……」

アスカ「……」

マリ「え、つまり、なんか異常っぽいのは姫とわんこ君だけって事?」

レイ「そう聞こえる」

ミサト「……何か、思い当たる節ある?」

シンジ「い、いえ、そんなことは無いですけど」

アスカ「私だって無いわよ。前の世界でならありえたかもしれないけど」

ミサト「……リツコが言っていたわ。

    もしも、アスカが前の世界で侵食を加速させるような行為をしていたのなら、
    
    今のアスカに記憶とともに使徒の『何か』も移ってきているのかもしれない。
    
    ってね」
    
アスカ「……かもしれないってのなら、

    使徒に侵食されたときとか……最後に、弐号機で洒落んなんないほど大暴れしたときとか」
    
マリ「軽い暴走状態だったのかもね」

ミサト「仮に、貴方がタイムスリップしたと感じていることが、

    貴方の世界から魂だけ浮遊してきた現象であるならば、それで説明がつくわ」
    
レイ「……私と同じ。魂だけ使徒、ということ?」

アスカ「アンタと同じぃ?」

ミサト「まぁ、そんなところかしら……アスカに関しては、それで説明がつくのよ」

アスカ「……なんだかなー」

ミサト「技術部では、今アンチATフィールドの研究を進めているわ。

    応用の仕方によっては、あなた達の侵食を元に戻すこともできる。
    
    だけど、あまりに侵食が強い場合は……見送る必要があるかもしれない」
    
アスカ「! ど、どうだったのよ!?」

ミサト「アスカに関しては、侵食が軽微だったわ。理論値の何倍でもあることは確かだけど、

    侵食の回復に当たって、後遺症が出るようなことは無いって話」
    
アスカ「……」ホッ





アスカ「! え」

ミサト「……シンジ君」

シンジ「……あの、まさか……」

ミサト「……ええ、貴方の体は、使徒の侵食率が高いわ」

シンジ「そ、そんな……でも僕は」

ミサト「ええ、時間遡行者でもないし、更に言えばアスカより経験も少ない。

    この中では一番可能性の低いはずの貴方が、なぜか、一番侵食率が高い」
    
シンジ「……」

アスカ「……そんな」

マリ「……そーゆーの、こっちの世界では無かったよ」

サクラ「そう、ですね。ウチも分かりません……」



ミサト(……どうやら、他のパラレルワールドと重ならない世界線に突入したって事かしらね……?

    まぁ、これに関しては加持君たちが考えてくれてるだろうし、今私がすべきことは)
    
ミサト「……シンジ君……大丈夫?」

シンジ「……僕が、使徒に……一番近い……人間……」

レイ「……碇君?」

シンジ「……っ……綾波」

レイ「……」

シンジ「……」

スー ハー……




シンジ「……大丈夫です。ちょっと動揺しましたけど……」

ミサト「本当に大丈夫? 一人で思いつめるのはやめてよね。

    つらかったらちゃんと、言葉にして欲しいの」
    
シンジ「いえ、その。だって、綾波だって魂は使徒なんでしょ?

    それに、人間だって使徒から生まれたって話も聞きましたし……
    
    そう考えると、結構大丈夫、でした」
    
マリ「……そうは見えないニャァ」

シンジ「ショックはショックだよ。でも、なんていうか……うん」

アスカ「はっきりしないわね! 何だって言うのよ?」

シンジ「……変なんだよ。何か、忘れてる、みたいな感じがする。

    心にすっぽり穴が開いてるカンジ……これ、何だろう?」
    
サクラ「……碇さん?」


ミサト「ともかく、シンジ君は当分エヴァには乗せられないわ。

    分かってくれるわね?」

シンジ「侵食を進行させないために、ですか?」

ミサト「ええそうよ。

    本当ならそんな怖い乗り物に誰だって乗せたくないけれど……
    
    でも今この世界は、エヴァを必要としてる。
    
    悪いけど、アスカ達には……」
    
アスカ「ハン、上等よ! これでますます私がやるしかなくなったわね」

マリ「……んにゃぅ……」

レイ「……どうしたの?」

マリ「ん、うん。やる気はあるけど機体が無し、っていうね」

ミサト「その点は問題ないわ。

    キメラ計画の本領を発揮することで、貴方はエヴァ初号機に乗ることができる」
    
マリ「!」

シンジ「初号機に、マリさんが?」

マリ「え、えぇぇ!? 初号機に、乗るの?」

ミサト「そうよ。

    そもそもキメラ計画の終着点はそこなんだから。
    
    皮肉なことに今のあなた達なら、コアの人格を介せずともエヴァとシンクロできる。
    
    アスカに関しては、ちょっち必要だけどね」
    
アスカ「ていうか、私はママとシンクロしてナンボってカンジだしね」

ミサト「そういう意味じゃないわよ。ひねくれないで聞いて頂戴」

アスカ「大丈夫、分かってる。もう大丈夫だから」

マリ「……っ……、ええ、しょ、ごうき、に……」ソワソワ

ミサト「……らしくないわね?

    アンタのことだから喜びそうだと思ってたんだけど」
    
シンジ「や、まぁ、同じエントリープラグに入るのは、気になるんじゃないんですか?」

マリ「気になるも何も……どうしよう……

   だ、だって、わんこ君が乗ってたエントリープラグって、
   
   きっと残り香とかするよね!?」
   
ミサト「……?」

レイ「……感じることもある」




マリ「!! わ、私、大丈夫かな。わんこ君の匂いに包まれたら、もう……もう……

   我慢できなくなっちゃいそう……」ハニャン……
   


ミサト「……、あー、うん。そういう心配ね。うん。

    じゃあ、いいのね?」
    
マリ「いいけどさー、ホント、大丈夫かな、ドキドキしすぎて上手くシンクロできないかも」

ミサト「あんたねぇ……まぁ、いいわ。

    そういうわけで、シンジ君、貴方は2,3日ネルフで検査入院よ」
    
シンジ「え、今からですか?」

ミサト「ええ、そうよ」

マリ「ええええ!?そんなぁ!」

サクラ「……確かに、原因究明は急がなくてはいけませんよね」

マリ「わんこ君の香りに包まれても、本人が居ないんじゃ発散できないよぉ……」

アスカ「大概にしないとキモイわよ」

ミサト(いまでもちょっと……)

シンジ「……入院、かぁ……」

レイ「……」



………………

………………




シンジ「……」パチッ

シンジ「っ!」ムクッ

シンジ「……」キョロキョロ



翌日 ネルフ本部内 医療施設



シンジ(……そうだった、入院して、検査中なんだった)コテン







シーン……








シンジ(……ネルフって、静かだな……)




























ガチャ……

1 アスカ「バカシンジ、元気してる?」

2 マリ「やっほ、わんこ君!」

3 レイ「……お邪魔します」

4 サクラ「碇さん、どないですか?」

5 カヲル「やぁ」

6 空虚

7 その他


サクラ「碇さん、どないですか?」

シンジ「サクラ?」

サクラ「……ま、どないですかと聞かれても答えづらいですよね?」

シンジ「あはは、そうだね。僕自身はなんともないって感じだし、検査結果も出てないし」

サクラ「じゃ、気分はどうですか?」

シンジ「なんともな…………

    ……えと、ちょっと不安かな」
    
サクラ「そうですよね……

    あ、なんだったら今日ウチも泊まっていきましょうか?
    
    せめて寂しくないように」
    
シンジ「い、いいよ。一人でも大丈夫だから、これは本当」

サクラ「だめですかー」クスクス

シンジ「……」

サクラ「……」




サクラ「碇さん。何が不安ですか?」

シンジ「何がって、そりゃあ……」

サクラ「んや、一応聞いてみようと思いまして」

シンジ「不安なのは、このまま、僕が僕じゃなくなってしまうんじゃないかってこと、かな」

サクラ「……」

シンジ「使徒に完全に侵食されてしまったら、いったいどうなってしまうんだろう、とか……

    もしこのまま呪縛に取り付かれたままだと、何か良くないことがあるんじゃないかな、とか」
    
サクラ「……確かに、そら不安ですな」

シンジ「……それに、やっぱり人の目も気になるよ」

サクラ「……」

シンジ「僕が使徒だってことがバレたら、もしかして、みんなから嫌われるのかな、とか……」

サクラ「それは、ウチらやミサトさん、同級生達を指す『みんな』、ですか?」

シンジ「……うん」

サクラ「同級生の人らは、どうか知りません。

    けど、うちの兄や、ケンスケ君や、ヒカリちゃんは、碇さんが使徒でも、
    
    何も変わらんと思いますよ」
    
シンジ「……」

サクラ「ああ、ウチら四人は、言わずもがなで」

シンジ「……」

サクラ「……大丈夫ですって、とは、気軽に言えませんけど。

    でも、何とかなりますって。なんともならなくてもウチが何とかします」
    
シンジ「……何とかって?」

サクラ「碇さんの戸籍を抹消させて、新しい人生をスタートさせれば、

    誰も碇さんが使徒やとは分からなくなります」
    
シンジ「そんなことできるの?」

サクラ「ええ。この世界に来てからそういうのに強くなりましたから」

シンジ「……そうなんだ。でも、あまり危ないことはして欲しくないけどなぁ」

サクラ「大丈夫ですって、チョッチョイのチョイですわ」

シンジ「あはは……」


ビー ビー ビー

シンジ サクラ「!」

放送『使徒接近中 使徒接近中。各員戦闘配備』

シンジ「使徒……こんな時に……!」

サクラ「大丈夫ですよ!

    マリさんとアスカさんとファーストが、しっかりやってくれますって」

シンジ「……でも、僕だってエヴァに乗れるんだ!

    男の僕が前に立たないといけないのに……!」グググッ……
    
サクラ「い、碇さん。落ち着いて」

シンジ「……せめて、発令所に行こう。いつでも、マリと代われるように」スッ

サクラ「いい加減にしなさい」

グイッ

シンジ「え?」

ボフン

サクラ「……よっと」ギシッ


シンジ「さ、サクラ!?」

サクラ「……碇さん、もしかしていまだに、

    自分にはエヴァに乗る事しか脳が無いとか思ってません?」
    
シンジ「……っ」

サクラ「……」

シンジ「だ、だって、そうじゃないか……

    僕はそんな、特に取り得もないし、頭が言い訳でもないし……
    
    実際性格もそんなに良くないし……」
    
サクラ「……」
    
シンジ「でも、こんな僕でも、エヴァに乗っていれば評価されるんだよ。

    だから、とにかく僕はエヴァに乗らないと……!」
    
サクラ「乗らないと自分に価値なんて無い?」

シンジ「……そう、だよ。だから、行かないと」

サクラ「アホ言わんでくださいよ」

シンジ「……っ」

サクラ「女の子四人から言い寄られてる人が、何の取り得も無いわけないやないですか。

    ……いいですか?」
    


サクラ「碇さんは、優しいです。時々打算的かもしれませんけど、ネガティブなところもありますけど、

    優しすぎるその性格、全部ひっくるめて大好きです」
    
サクラ「碇さんは料理上手です。レシピどおりとか言うくせに味の調節が絶妙です。

    碇さんの味、大好きです」


シンジ「……え」

  
            
サクラ「碇さんは実は音楽の才能もあります。ピアノもチェロも弾けます。


    やりたいことがないからやっていただけとか言いながら、演奏する時のうっすら楽しそうな横顔大好きです」
    

シンジ「……」


サクラ「お世辞にも『格好いい』ではなく、『可愛い』容姿してますけど、

    なんだかんだで熱くなって男の子の顔になるのも好きです」
    

シンジ「……」//////


サクラ「マリさんやありませんけど、碇さんの匂いウチも好きです」

シンジ「……あの」//////

サクラ「あと、アスカさんと喧嘩するの、ちょっとアレ羨ましいです。

    怒った顔も正面から見てみたいとか、ちょっとだけ」
    
シンジ「……も、もう、いいよ」



サクラ「……多分、捻出すればまだまだ言えます。

    碇さんの好きなとこ」
    
シンジ「……」



サクラ「エヴァだけが居場所だとか、エヴァだけがなんとかとか……

    そう思わないでください。
    
    ウチにとっては、碇さんはただ居てくれるだけでも価値ある人間やと思います」
    
ピトッ

シンジ「さ、サクラっ……」

サクラ「そばに居てくれるだけでも、こんな、ドキドキするんです」

トクン トクン……

シンジ「……」//////

サクラ「……碇さんのお父さんは、エヴァに乗る碇さんを評価するかもしれません。

    まぁ、エヴァに乗って戦うことは確かに偉いですわ。
    
    でも、ホンマは碇さんが傍に居てくれることの方が嬉しいです」
    
シンジ「……」

サクラ「……」

シンジ「……」


サクラ「……乗りたい思うんは自由ですわ。でも、今は碇さんの将来に影響が出るかもしれないときです。

    我慢したって下さい。
    
    その代わりと言っては何ですが……その間碇さんが自分の価値を疑うと言うのなら」
    
ソッ……

シンジ「え?」

モゾモゾ

シンジ「ちょ、ちょっと?」

サクラ「……ウチが、碇さんのことを必要としていることを、教えてあげます。

    どんだけ必要とされてるか、その体で分かってください」
    


シンジ「え……あ、あの、もしかして……」

サクラ「……もしかしますねぇ」トロン

スッ

シンジ「……ぁっ……」




………………

その頃 外

サキエルA「グオオオオォォォォン……」ズズゥン

サキエルB「ォォォン……」ズズゥン



マリ「温い温い! 興奮状態のマリさんの前にゃこんな雑魚余裕余裕!!」

アスカ「何で今更こいつらが……? 

    二体が同時に現れるとしたら、あの使徒としか考えていなかったのに……」
    
ミサト『ともかく、三人ともよくやったわ。特にマリ。

    初号機でも難なく動かせてるみたいね』
    
マリ「まぁねぇん。これもわんこ君との絆かなー、にゃんちゃって」

レイ「……絆……?」ピクッ

マリ「何か文句でも?」//////

アスカ「ガラにもないこと言うからよ……」


………………


ネルフ所内 廊下

マリ「よーっし、わんこ君のお見舞い行こうか!」テクテク

レイ「そうね」

アスカ「あー、あのバカ、エヴァに乗れなくて落ち込んでたりしてね」

レイ「……」

マリ「そんなにエヴァ好きだっけ?」

アスカ「ていうか、エヴァに乗ることが全てだと思ってる節があるのよね。

    って、それは以前の私もそうだったからなんとも言えないっちゃいえないけど」
    
レイ「今は、違うの?」

アスカ「……わかんない。けど、分かんないなりに、生きたいよう生きようと思ってるわ。

    せっかくやり直せてるんだからね」
    
レイ「……そう」

マリ「あー、でもなぁ、エヴァが生きがいってところは私もあったかも。

   今は主にわんこ君が生きがいだけど」
   
アスカ「……人間、変われば変わるものね」

マリ「ま、そうだねぇ」

アスカ「……変わったといえば、私の世界でのファーストは、もっと感情が希薄だった感じがするわね」

レイ「……そうなの」

マリ「今でさえこんなポーカーフェイスなのに?」ムニムニ

レイ「……やめふぇ」

アスカ「……でも、今のアンタは時々だけど微笑んだりする……

    この世界でのあんたはそれがデフォって事?」
    
レイ「そういうことなのだと思うわ」

マリ「ファーストちゃんのほっぺたやわらけー」スッ

レイ「やめて」パシッ

マリ「ニャーン……」



マリ「病室どっち?」

レイ「……あっち」

スタスタ





アスカ「……ん?」









廊下で立っていたのは誰?

>>直下

寝る



ミサト「……あ、みんな。ごくろうさま」

加持「おう、よくやったな」

マリ「オイース」

レイ「お疲れ様です」

アスカ「定型文なのは知ってるけど、苦労もしなかったわよ。

    何? 使徒二体同時出撃でこっちの戦力を推し量りたかったとかかしら?」
    
ミサト「何がしかの戦略的意味がある可能性は否定できないわね。

    もしかしたら即座に次の使徒が送り込まれるなんてことも考えられるわ」
    
加持「辛勝なら対応策を練って、余裕なら次を懸念する。
   
    忙しいが、これくらいしか対応する術がないからな……」
    
アスカ「私の知ってる歴史とは、大分変わってきているしね。

    分裂する使徒なら知ってるけど、二体同時侵攻する同型の使徒は初めてよ」

マリ「私も、アレが二体出てきた記述なんてなかったよ」


レイ「……あの、葛城さん」

ミサト「ん? なぁに?」

レイ「碇君、どうでしたか?」

ミサト「……」ピシッ

加持「……」

アスカ「え」

マリ「なに、なんか変だったの?」

ミサト「……い、いえ。問題はないわ。ただいまはシンジ君都合が悪いと言うか、

    そう! 今寝てるから、後でお見舞いに行ったほうがいいと思うわよ!」
    
アスカ「寝てる〜? 私たちが戦ってる間にサードチルドレン様はグースカ寝てらっしゃったと?」

マリ「寝起きドッキリしに行こうぜー! この間のリベンジしよう!」

レイ「……どうします?」

ミサト「いやぁ、ほら。シンジ君も家では家事とか率先してやってくれてるし、

    こういうときくらいいいじゃないの、ねぇ?」アセアセ
    
加持「ああ、やっぱりそうなってたか……」

ミサト「やっぱりって何よ!?」

加持「いいや、俺の将来を憂いただけさ」

ミサト「は、はぁ!? ちょ、な……」//////

アスカ「はいはい。じゃ、私たちはバカシンジの様子見に行くから」

ミサト「とわーっぷ! ちょっとまったぁぁぁ!」

ミサト(病室前でなんだかピンクな会話が聞こえてきたから引き帰してきたけど、

    このままだと現場に鉢合わせさせてしまう可能性がある!
    
    そこで問題よ。この状態からどうやってアスカ達の興味を逸らすか?)

    
    
1 クールビューティーのミサトは突如、話題がひらめく


2 誰かが来て助けてくれる(サクラルート確定

3 逸らせない。現実は非情である。(ルート分岐なし

4 その他


ミサト「そーうそうそう! 

    そう言えばフィフスチルドレンの話聞いた!?」クゥゥゥルビュゥゥティイイイイ

アスカ「フィフス?」

マリ「これ以上チルドレンが増えてもどうすんのよ?」

ミサト「いやぁ、それがね。エヴァももう一体配備されるって話よ」

マリ「……へぇ」



マリ(この世界にはバチカン条約ないのかにゃ?

   四機も居れば色々できるよねー♪)

   つってもなぁ……わんこ君のサードインパクト回避しないことにはなぁ……)

アスカ(五人もチルドレンが居て、エヴァが四機もあって……

    上手くいけば、あの状況も打破できるんじゃないかしら?)



レイ「……それで、フィフスの人って?」

ミサト「えっとね」




1 実はサクラちゃんでした(バルディエル編へ

2 皆さんご存知、鈴原トウジ君よ(バルディエル編へ

3 渚カヲルって子らしいんだけど(割と中ごろのシ者編へ

4 その他



そしておやすみ



ミサト「皆さんご存知、鈴原トウジ君よ」

アスカ「!!」

マリ「……ほーぉん?」

レイ「……彼が?」

ミサト「ええ。参号機もいずれ届くわ。戦力増強でいよいよ調子に乗ってきたみたいね!」

アスカ「まって、ミサト」

加持「……」

ミサト「え?」

アスカ「……そのエヴァ。本当に大丈夫なの?」

ミサト「だ、大丈夫って、何が?」

アスカ「……ミサトは、私のこと信じてくれるわよね?」

ミサト「……どういう意味か話してくれるかしら?」



アスカ「私の世界では、参号機には使徒が居た。

    それが、碇司令含むゼーレの思惑なのかどうかまでは分からないけど、
    
    今回も注意した方がいいと思う」
    
ミサト「エヴァに使徒が!?」

加持「葛城。声」

ミサト「……っ……」

加持「アスカも、不用意だ。

    どこで誰が聞いてるか分からんぞ?」
    
剣崎「その心配はない」

アスカ マリ ミサト「!?」ビクッ



加持「心配ない、ってことは、どういうことだ?」

剣崎「楽観的な意味ではない」

加持「……ゼーレはもう、例の作戦を?」

剣崎「そうだな。碇司令が大きく動いているから、

    もう探る段階ではないのだろう」
    
アスカ「……何の話? ていうか、アンタ誰?」

剣崎「……どうお話したらよいものか……」

加持「アスカは事情をほとんど知っている。話してもかまわんさ」

ミサト「ま、ともかくその辺の話も含めて、じっくりお話しましょう!

    実は時期にトウジ君も来る予定になってるし、

    シンジ君には起きたら教えるから、ね? ちょっとラウンジにでも行きましょう」
    

1 レイ「……わかりました」

2 マリ「あり? そういやさっちんは?」

3 アスカ(そういえば、ヒカリはこのこと知ってるのかしら?)

4 その他



レイ「……わかりました」

ミサト「じゃ、じゃあ、行きましょう」アセアセ

マリ「ん」キョロキョロ

ミサト「どうかした?」

マリ「……さっちんは?」

ミサ加持「……」



剣崎「……まさか、ゼーレの手によって……!?」

加持「いや、そうじゃなくてだな」

ミサト「先に帰ってもらったから、大丈夫よ。何も問題ないわ」

マリ「ん〜、そっか〜」

ミサト(……ごまかせた、かな?)

マリ(別にフィフスには興味ないし、さっちん探してようかにゃ〜)



アスカ「……」

アスカ(鈴原が、フィフス……これは前と同じだけど、ヒカリはどうするつもりなのかしら……)


ミサト「じゃ、ラウンジ行きましょ!」

アスカ「ごめん、ミサト。わたしちょっと電話してくる」

ミサト「あ、うん。わかったわ。えっと、じゃあ……」

レイ「……あの、私、赤木博士に用事があるので」

加持「ああ、それは早く行かないとな。

    お大事に」
    
レイ「……はい」

ミサト「ありゃりゃ、んじゃ。マリ、行きましょうか?」








ミサト「……マリ?」



剣崎「……さきほど音もなく去っていきました」

ミサト「……」

加持「……」



ミサト(———3……答え3……答え3……)



………………

アスカ「……」

prrrr

携帯電話(ヒカリ「もしもし……」

アスカ「ああ、ヒカリ? 今何してるの?」

ヒカリ「避難所から戻ってるところよ……」

アスカ「鈴原は?」

ヒカリ「……ネルフに、行っちゃった」

アスカ「……アンタは、知ってるのよね?」

ヒカリ「……ええ」

アスカ「どうして止めなかったの?」

ヒカリ「止めたわよ! でも、サクラちゃんの治療費とか……

    それに……私のために、やらなくちゃいけないとか……言って……」
    
アスカ「……」

ヒカリ「あすかぁ……私……っ……どうすれば……」

アスカ「落ち着きなさい。

    こっちの事情は思ったよりも好転してる。
    
    鈴原の身の安全くらいなら、私たちで何とかできるわ」
    
ヒカリ「……本当?」

アスカ「任せなさい! 例の使徒だって事前に発覚してさえいれば、なんともないわよ!」





………………

マリ「で、さっちんがどこに居るのか探すとしたら……」



1 マジで帰ったのかも、かえろっかにゃー (トウジと接触

2 意外と赤木のりっちゃんと一緒に居たりして…… (レイに接近

3 いやぁ、病室行ってみるしかないね。

4 その他


マリ「いやぁ、ここは病室行ってみるしかないっしょ!」

トッテテトッテテ……

マリ「……んん?」

病室 扉の前

レイ「……」ジーッ

アスカ「……」ジロリ……

マリ「うっわwww」



マリ「えっと、何してんの?」

アスカ「私は、電話してフラフラ歩いてたら、ついここに来ちゃったから……

    ついでに様子見てやろうかなって思っただけよ」
    
マリ「ファーストちゃんは?」

レイ「碇君に会いに……」

マリ「りっちゃんへの用事は?」

レイ「嘘」

マリ「ド直球だね」

レイ「貴方ほどじゃないわ」

マリ「ごもっともでwww」ケラケラ



アスカ「つっても、寝てるって話よね?」

マリ「ん〜? そうかにゃ〜?」ニヤニヤ

レイ「……入る?」



1 アスカ「とりあえず様子見で」(聞き耳)

2 マリ「おっと、隙間が開いてるよ?」(目星)

3 レイ「……鍵がかかってるわ」(鍵開け からの突撃)

4 その他






ギッ……ギッ……

マリ「……ん?」

???「んぁ、……は、……碇さん……ん……」

レイ「……」(サクラさんの声……)

???「はぁ……はぁ……っ……」

アスカ「……」(バカシンジの声……?)

ギッ……ギッ……







アスカ マリ(何してやがるあの女!!!!)

レイ「……」スッ

アスカ「ば、な、何ナチュラルに聞き耳立ててんのよ!?」

レイ「……確認しておきたいことがある」

マリ「何?」



レイ「……和姦か、強姦か」

アスカ マリ「……」

アスカ(この場合……)

マリ(襲われてるのはわんこ君なんだろうニャー……)





1 サクラがシンジを半強姦(まんざらでもないシンジ

2 超和姦(サクラルート確定

3 サクラがシンジを強姦(割と嫌がってるシンジ

4 シンジ下克上(サクラルート確定 ノリノリで襲われてるサクラ

5 実はギシアンじゃないオチ

6 その他

サクラ「ん、っく……ぁっ! 碇、さん……

    きもち、いいですか? ん、はぁ……はぁ……!」
    
ギッ……ギッ……

シンジ「ぅ、うん……いい、よ。すごく……」

サクラ「えへ、へへ……良かったです。

    ほな、もうちょっと……動きますね」
    
ギッ ギッ ギッ……

シンジ「んん……っ! あ、ぁ……」

サクラ「はぁ……はぁ……っ……碇さん」

シンジ「ん、ぅん……はぁ、はぁ……僕も、動くよ」

ギギッ……ギシッ……

サクラ「っぁっ! や、そ、んな……いきなり動いたらあきませんよ……!」ビクビク

シンジ「……でも、こうすると、気持ちいいんだよね?」

サクラ「そ、そうですけどぉ……」

ギシッ ギシッ

サクラ「あ、あぁっ! そ、それやと、ウチが動けんように、なってしまいます……」ビクビク

シンジ「ん、いいよ……」

ギギ……

サクラ「え、あの……碇さん?」

シンジ「僕が動くから……」

サクラ「……あ、改まると、この体位って結構……恥ずかしい……ですね……」//////

シンジ「そうかも、だけど……でも」

サクラ「……ん」

チュ……クチュ……チュ……

シンジ「……この方が、キスしやすい……」

サクラ「ん……そ、ですね」ニコッ

シンジ「……動くよ?」

サクラ「はい、どうぞ」



ギ……ギ……







マリ アスカ レイ「……」

マリ(あー、これ、駄目だ。駄目なタイプのヤツだ)

アスカ(……バカシンジ……っ!)

レイ(……モヤモヤ)



マリ「……はーぁぁ……で、どうする?」

アスカ「……」

レイ「……」

マリ「……帰ろっか?」

アスカ「……そうね」

レイ「……モヤモヤする」

アスカ「はいはい。アンタもこれで一歩成長したってことよ。

    失恋は喪失だけじゃないの。覚えときなさい」
    
レイ「……失恋?」

マリ「ちぇー……今回はつまみ食いすらできなさそうだニャー……」トボトボ

アスカ「……はぁぁぁ……」



スゴスゴ

…………


トウジ「……で、何で誰も居らんのですか?」

ミサト「いやぁ、それが、そのぉ……」

加持「チルドレンは、まぁ、お疲れだろうからな。

    後日改めて、召集して顔合わせするか」
    
トウジ「なーんや、せっかくワシが格好良く参号機乗るところ見せたろ思たのに……」

ミサト「それなんだけど、参号機の準備はまだまだ先になりそうなのよ」

トウジ「な、なんやて!?」

加持「色々あってな。参号機の起動実験前に、色々と調べる必要がある」

トウジ「調べる必要がって……もう準備できたからわしが呼ばれたんやないんですか?」

加持「今君を呼んだのは、あくまで顔合わせとプラグスーツのサイズチェックだ。

    どちらにせよ起動実験は後日ってことになるから、報告を待っていてくれ」
    
トウジ「……な、なんや……まぁ、わかりましたわ」



トウジ(残念なような安心したような……)





………………

ミサト宅

アスカ(……バカシンジのヤツ、サクラを選んだってことよね?

    ……前の世界じゃ……最後には、私を選んでくれたのに……
    
    ここではサクラとのつながりが、一番強いって事なの?)
    
ゴロン

アスカ(……悔しい)

アスカ(……加持さんへの憧れを勘違いしていたのとは、全然違う。

    悲しくて、悔しくて……
    
    ……………………あきらめたくなくて……)
    


………………

マリ(……あの様子から察するに、わんこ君はさっちん一筋になっちゃったっぽいよねぇ……

   摘み食いするにしてもキツいかなぁ)
   
ボー……

マリ(……前の世界じゃ、どっちつかずって感じだったからちょっかいだしまくりだったのに……

   いやぁ、まてよ? 今からでも押せば揺らぐんじゃ……?)
   
マリ(……いや、でもにゃぁ……二人がマジだったら流石に手出しにくいよ)

マリ(……悔しいけど、わんこ君はさっちんに取られちゃったって事、かな……)



………………

レイ「……」

ポロ……

レイ「……」グスッ……

フキフキ

レイ「……はぁ……」



………………


………………





サクラ「それじゃ、碇さん。検査結果出るまでくれぐれもおとなしくしとってくださいね?」

シンジ「うん。わかったよ」

サクラ「……自分のこと大切にしたってな。

    碇さん一人の問題やないんですから」

シンジ「えと、うん……そう、だね」

サクラ「……ほな、また……」

シンジ「うん、おやすみ」



ガチャ……



サクラ「……」

テクテク

サクラ「……」

テクテク





サクラ(シてもうたあああぁぁぁぁぁぁ)orz

サクラ(アカンで鈴原サクラ……あ、いや、今は葛城サクラやけど……て、んなこたどうでもええねんて!

    中学生とエッチしてもうた!! こら犯罪やで!!)
    
サクラ(……アカンわぁ……しかもネルフ所内でやろ……?

    これ、誰かに見つかっとらんやろか……どないしよ、スッと出てきた黒服につかまったりでもしたら……)
    


サクラ(で、何より問題なんは……

    法律的に危機やっちゅのに、
    
    完璧にウカレトンチキ化しとるこの脳みそや!
    
    あ か ん ちゅうのに……これからの碇さんとの関係に夢見すぎや!!)
    
サクラ(はぁぁぁ……もう……アカンわ

    とりあえず……今日は帰って……寝よう……)
    


テクテクテク




???「やぁ」

サクラ「……?」

???「こんばんは」

サクラ「……えと、こんばんは」

???「……」ジーッ

サクラ「……?」

???「ああ、ごめんよ。ちょっと考え事を……

     ところで、司令はどこかな?」
     
サクラ「司令室、やと思いますけどね……

    ところでアンタ、ここの職員ではないですよね?」
    
???「ああ、そうだね」

サクラ「……ていうか、中学生ですよね?」

???「うん、そうだね」

サクラ「……トウジの代わりのチルドレン、とか?

    それとも補欠?」
    
???「……いいや、違うよ」

サクラ「……あ、怪しいやっちゃな……」

???「まぁ、普通に学生服着て所内を歩いていたら驚かれるのも無理はないだろうけどね」





カヲル「僕は、渚カヲル

    建造途中のエヴァマークシックスに乗る予定の、新しいチルドレンさ」
    
サクラ「……マークシックス!?」

カヲル「……」ニコッ




続け

寝る前に少し語る

最初からやり直してみたけどどうやら尻アスに偏る傾向にあるみたいでこんな感じになってきた。
おら安価向いてないだ。もしくはお題がこうさせただ。
こっから最後までのストーリー出来上がっちまったので、安価少な目でとりあえずシメにかかるお。
生暖かい目でスルーしてくれたら嬉しいお。


サクラ「……渚カヲルて……アンタは……」

カヲル「どこかで、会ったかな?」

サクラ「いや、会ってはないんやけど」

カヲル「……ふふ」



カヲル「どうかしたのかい?

     鈴原サクラ少尉」ニコッ
    


サクラ「……はあ……」

カヲル「どうしたんだい?」

サクラ「せっかくいい感じで進んでたのに……」メソメソ

カヲル「察しが良いのは相変わらずだね」

サクラ「あ”あ”ぁ”?」ギロリ

カヲル「……君と僕は、初対面だと思うんだけど?」クスクス

サクラ「初対面の癖にそうやって呼ぶ時点でアカンのや」

カヲル「何かまずかったかな?」クスクス

サクラ「うるさいわい。悟ったようなニヤケ面さらしよってからに……」

カヲル「その様子だと、とりあえず僕が何者であるかは分かっているようだね」

サクラ「知ってることは唯一つ、アンタがあの世界での『ネルフのチルドレン』ちゅうことや」

カヲル「そうだね。ヴィレの敵、ネルフのチルドレン。

    それだけしか知らないってことは、知らなければいけないことがもう一つあることになる」
    
サクラ「なんや?」

カヲル「その前に一つ。聞いてもいいかい?」

サクラ「なんや」

カヲル「どうしてそんなに邪険な態度なんだい?」

サクラ「……なんや……」ハァ……

カヲル「……」クスクス

サクラ「……なんや?」

カヲル「いや、なんでも」


サクラ「……ウチはな、ようやっとこの世界で碇さんと結ばれたんや。

    これからここを平和な世界にさえすれば、うちと碇さんの明るい未来が開ける……
    
    そんな、そんな矢先に、
    
    アンタが、しかもウチの事よう知っとるカンジで出てきおったら……
    
    ……大詰めで詰め損ねそうな気がしてくるやないか……」
    
カヲル「……なるほど

    それは確かに、君の視点からするとそうかもしれないね」
    
サクラ「……ん?」

カヲル「君が思っているほど、僕の登場によって事態は悪い方向には転ばないよ」

サクラ「……」

カヲル「そこで、さっきの君に知っておいてもらいたい事実を述べようか」

サクラ「……」ゴクリ



カヲル「心配する必要はない。僕はチルドレンの味方だ」



サクラ「……」

カヲル「……反応が薄いね」

サクラ「……チルドレンの、味方?」

カヲル「……! はは、そう、そうだったね。

    ごめんよ。君を仲間はずれにするところだった」
    
サクラ「ウチはチルドレンとちゃうわ。二つの意味でな」

カヲル「この世界と君の世界でそうだっただけさ。

    僕にとっては君もチルドレンの一員として数えていることの方が多いんだ」
    
サクラ「……アンタは、なんなんや?」




カヲル「ふふふ……さて、どう答えるのが相応しいのかな」

サクラ「とぼけんといてや」

カヲル「とぼけているんじゃないよ。本当に、何から話すべきなのか考えてるんだ」

サクラ「……」

カヲル「……とりあえず、場所を移そうか。
 
    ラウンジにでも」
    
サクラ「アカンわ。そこには監視があるやもしれん……」

カヲル「そうなのかい? じゃ、どこで話をしようか」

サクラ「……ジャミングが行き届く部屋がええですわ」テクテク……

カヲル「どこへ行くんだい?」

サクラ「碇さんの病室や」

カヲル「っ! 病室?」ピクッ

サクラ「事情を説明するかどうかは、後で決める。

    まずはそちらの話を聞かせてもらわんと、信用でけんわ」
    
カヲル「……ああ……」



………………


コンコン

シンジ「……」ボーッ

コンコン

シンジ「あ、はい?」

サクラ「……し、失礼します」

キィッ

シンジ「あれ、サクラ? あ、あの、どうしたの?」//////

サクラ「いえ、その。ちょっとお客さんです。はい」

シンジ「お客さん?」


カヲル「……」ホッ


カヲル「やぁ、はじめまして。碇シンジ君」

シンジ「え、と。はじめまして」

サクラ「……碇さん、まだこの人信用せんほうがええですよ」

シンジ「え?」

サクラ「……ウチラの世界の情報を総合すると、この人は……

    ゼーレの用意したチルドレンであり……使徒でもあるんです」
    
シンジ「……使徒……?」

カヲル「ああ、そうさ」

シンジ「……いや、でも、だって普通に人だよ?」

カヲル「証拠を見たいなら、ATフィールドでも展開して見せようか?」

サクラ「やめい。状況をこれ以上めんどくせんでや」

カヲル「確かに。日常でATフィールドを展開しようものなら大騒ぎだ。

    愚の骨頂だね」クスクス
    
シンジ「……は、はは……」

サクラ「……」

カヲル「?」


カヲル「さて、じゃあ、何から話そうかな?」

サクラ「まずは、アンタが味方という証拠がほしい」

シンジ「……さ、サクラ……」

カヲル「証拠かぁ……これが証拠になり得るのか分からないけれど……

    碇君の魂の記憶を呼び覚まさせようか」
    
スタスタ……

サクラ「待ちぃや……」

カヲル「……そうだね。まだ信用してもらえてない僕が、碇君に近づくのは許されないんだろう。

    では、代わりに君がこれを渡してくれるかい?」
    
ペラッ

サクラ「この紙は?」

カヲル「ゼーレの保有する、裏死海文書外典の断片さ」

サクラ「……何の目的があって?」

カヲル「これに触れると、碇君の魂の記憶がよみがえる。

    この幾度となくやり直された世界の、『碇シンジ』の記憶、全てがね」
    
サクラ「……よく分からんわ。どういうことなん?」

カヲル「とてもややこしい話だ。

    順を追って説明するから、ぜひシンジ君も聞いてくれるかな?」
    
シンジ「あ、うん……わかったよ」




カヲル「まず、鈴原サクラや、

    この世界では式波だけど、本人は惣流のつもりのアスカ。
    
    そしてキメラのマリに、
    
    洞木ヒカリ、剣崎キョウヤ……
    
    君たちがタイムトラベラーであると認識しているこれらの人間は、
    
    厳密にはタイムスリップしてきたわけではないんだ」
    
サクラ「根底から覆して来よったな」

カヲル「パラレルワールドと言う言葉を知っているかい?」

シンジ「SFのネタ程度には……」

カヲル「そう、IFの世界とでも言おうか……

    一本の大樹だと考えてくれればいい。地球の誕生と言う『幹』があって、
    
    そこから、セカンドインパクトという『枝』に別れて行き……
    
    やがて、サクラさんの世界への分岐をする枝や、
    
    世界滅亡のセカンドの世界への分岐をする枝や、
    
    キメラマリの大冒険の世界への分岐をする枝に、分かれていく。
    
    君たちの生きているこの世界にも、色んなIFが存在しているんだ」
    
サクラ「……なんとなく、言いたいことはわかる気がするんやけど」

カヲル「例えば、今ここで、僕の事情を聞いているのが、

    別のパラレルワールドでは。セカンドだったりマリさんだったり、ファーストだったりするんだ」
    
サクラ(……碇さんがうちを選んでくれなかったら、そうなってたんやろか……)

カヲル「……そして、鈴原サクラ……

    君を含むタイムトラベラーは、みんなこの世界とは別な世界、
    
    パラレルワールドから来ていたんだ。
    
    越えたのは時間ではなく、平行世界同士の壁だったんだよ」
    
シンジ「……過去じゃなくて、別世界に来たってこと?」

カヲル「そう。似ているけど、違う世界だ」

サクラ「……」

カヲル「どうしてそんなことができるのか、と思うだろう。

    そこについて、詳しい説明が必要かい?」
    
サクラ「……かいつまんでお願いしますわ」

カヲル「OK 言うと思ったよ」

シンジ「……」

カヲル「ああ、置いてけぼりにしてしまってごめんよ。シンジ君」

シンジ「あ、いや、大事な話なんだろうし、いいんだけど」

カヲル「大事な話だからこそ、シンジ君にも分かりやすく説明してあげたいんだよ」

シンジ「……僕も理解するべき話なんだね」

カヲル「そうだね。その方がいい

    ところで碇君は、魂についての理解はどのくらい、かな?」
    
シンジ「魂? え、と。なんか、その人の精神、的な?

    よく分からないけど」
    
サクラ「ウチの時代では、碇さんのサルベージもヒョイッとできるくらいですからね。

    結構解明されてますけど」
    
カヲル「ふむ、そうかい。

    それじゃあ……」





カヲル「……人間は死ぬとき21グラム減ると言う話を聞いたことがあるかい?」

シンジ「え!?」

カヲル「ある実験の結果なんだけどね。俗説としてその21グラムが魂の重さと言われている」

シンジ「……」

サクラ「赤木博士の研究では重さを計測することはできませんでしたがね。

    しかし、人間にはいわゆる魂……
    
    その人がその人たる、記憶や性格など諸々を内包した何かが存在していて、
    
    碇さんのその体にも魂があるとされています」
    
カヲル「ああ。その通りだ。

    リリンのように研究したわけではないけど、
    
    感覚として魂の存在を理解している僕らからすれば、それは当たり前のことなんだよ」
    
シンジ「魂、ねぇ……」

カヲル「それを踏まえたうえで、

    サクラさんたちが経験した平行世界超越について説明するよ」
    




カヲル「リリンは魂の研究はできているようだったが、

    しかしその実、その体だけで魂を取り出したり、器を変えたりすることはできないよね?」
    
サクラ「……や、逆に、そんなことできるんですか?」

カヲル「そうさ。使徒なら割と簡単にね」

サクラ「……」

カヲル「例を挙げるなら、サクラさんの世界でも居た、バルディエル……

    第9使徒なんかがそうだね。
    
    もとは積乱雲に潜んでいて、空輸中の参号機に寄生したんだ」
    
サクラ「……っ アスカさんは、それで……」

カヲル「参号機寄生した彼は、参号機に自分の魂を移して操り始めた。

    その気になれば魂の分割によって複数のエヴァを操ることもできるんだよ」
    
シンジ「使徒が、エヴァを操る?」

カヲル「そうさ。人がエヴァとシンクロするよりも、使徒がエヴァとシンクロする方がより簡単なんだよ。

    何せ親が同じなものだからね」
    
シンジ「親……えっと……アダム、だよね?」

カヲル「……ふふ、そうさ。

    まぁ、そんなわけで、人間の魂は基本的に自分の体という器にしまわれている。
    
    その状態では、平行世界超越はおろか、
    
    器を替える事もできやしないんだ」
    
サクラ「……ほな、どうして……?」

カヲル「条件は二つある。

    一つは、ATフィールドを扱える存在であること……
    
    そして、もう一つは強い意思を持って『やり直したい』と願ったこと」
    
サクラ「え、ちょ、ちょっと……それやと説明がつかへんわ」

カヲル「……」

サクラ「確かに、アスカさんとマリさんは分かります。

    ATフィールド使えますし、アスカさんにいたっては世界滅亡を経験してますもん……」
    
シンジ「……」

サクラ「でも、ウチは……ATフィールドも使えへんし……

    みんなそうですけど、前の世界の最後の記憶がおぼろげで……」
    
カヲル「ああ、そうだね」

サクラ「……そうだねて」



カヲル「その疑問を紐解く前に原理を説明しよう。

    魂は、器を出ると霧散してしまう。
    
    人間で言うと、体が死んでしまうと魂を維持するATフィールドが失われ、
    
    魂が器を離れることで、霧散してしまうんだ。
    
    そうなると助かりようがない。一巻の終わりだ」
    
シンジ「……」ゾクッ

カヲル「しかし、器を霧散させずに、より強固なATフィールドで覆うことで、

    その魂は存在し続けることができるし、
    
    器を変えて宿ることもできる」
    
サクラ「……別な人に、寄生する、的な?」

カヲル「寄生と言う言い方でいいのかは分からないけど、そういう感じだね

    ATフィールドに覆われた魂は、その強い意志の通りに行動する。
    
    セカンドチルドレンやマリさん、ヒカリさんは、
    
    死に直面して魂が霧散しそうになった結果、無意識にこれをやってのけたんだ。
    
    ATフィールドに慣れていたから、本能でそれを執り行うことができたと考えるのが妥当かな。
    
    結果、似たような平行世界に魂を飛ばして、
    
    似たような器に宿ることで、やり直しに近い形を選んだんだ」
    
サクラ「簡単に言ってくれますけど、

    魂を飛ばすて、何なんですか?」

カヲル「魂だけの存在になったときの君たちなら、感覚でそれを理解できているんだよ。

    肉体と言う器を離れると、今まで見えなかったものが見えるんだ。
    
    それを言葉で説明するのは難しすぎるけどね」
    
シンジ「……でも、それを経て来ているのに、そのときの記憶がないのは……?」

カヲル「肉体のない状態での意識は希薄なんだ。

    だから前後の記憶はおぼろげになる」
    
サクラ「強い意志とちゃうんか……」

カヲル「意識と言ったんだよ。

    強い意志を持っていても、魂が浮遊している間の意識は希薄。
    
    使徒ですらそうなんだし、魂を理解していない人間なら尚更だろうね」
    


シンジ「……なんだか、噛み砕いて説明してくれてるのは分かるんだけど……

    実感がわかないよ……」
    
サクラ「……それに、どうしてウチがチルドレンでもないのにこんなことになったのかも、説明がついとらんわ」

カヲル「そのどちらの疑問も解決する方法が、その死海文書外典なんだけどね……」

サクラ「これで、碇さんの魂の記憶とやらを呼び起こすってことですか?」

カヲル「ああ、その通りさ。

    そうすれば碇君が全て説明してくれる」
    
シンジ「僕は、知ってるって事?」

カヲル「そう。君は、本当は全て知っている。

    この世界が、何も手を加えないとどうなるのか、
    
    幾度となく繰り返された記憶が、君の魂には眠っているんだよ」
    
シンジ「……」

サクラ「……」


鈴原サクラの選択


1 怪しすぎる……こんなもん! ビリビリッ

2 ……碇さん、どうしますか?

3 その紙切れを、赤木博士に通してからや。
  ウチはあんたのことを信用しきれんからな。

4 その他


サクラ「……碇さん、どうしますか?」

シンジ「……」

カヲル「……」



シンジ「……魂の、記憶だっけ?」

カヲル「……ああ」

シンジ「それがあれば、アスカや、マリさんや……サクラが経験した世界のような、

    大変な未来を回避できるのかな?」
    
カヲル「……可能性は高いよ。

    だけど、その記憶を得ることで、シンジ君。君はとてつもない量の絶望に駆られる。
    
    タイミングを誤ると君は絶望の果てに自らの命を絶つ恐れがある」
    
シンジ「……」



カヲル「それでも、その先にある未来を切り拓きたいのであれば、

    手にするべきだ」
    


シンジ「……切り拓く……」

サクラ「……っ」





シンジ「……サクラ。それ、渡してくれるかな?」






………………

カヲル「……どうにもならないと思ったら呼んでよ。

    名前を呼ばれたら、できる限りのことはしよう」
    
サクラ「……わかりました」

シンジ「うん、ありがとう」

カヲル「それじゃあ……シンジ君のこと、頼んだよ? サクラさん」

サクラ「言われんでも、そうします」

カヲル「……君も気をつけてね」

キィ……

カチャ……



シンジ「……」

サクラ「……」

シンジ「……」

サクラ「……」

シンジ「……」

サクラ「……」

シンジ「……」

サクラ「……」



シンジ「……」スー



シンジ「……」ハー……




























シンジ「……行くよ」





………………



シンジ「っ……!」ガクン

サクラ「碇さん!?」

シンジ「あ、……あああああっぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」ガタンッ

サクラ「碇さん……碇さん! しっかり、しっかりしてください!」

シンジ「や、イヤだ……イヤ、だ……」



シンジ(動け、動け、動け、動け、動いてよ……!)

シンジ(止まれ!止まれ!止まれ!止まれ!止まれ!止まれぇっ!!)

シンジ「……トウジも、カヲル君も……僕が……!」

シンジ(僕が、殺したんだ……)

サクラ「っ……碇さんっ……」ヒシッ



シンジ(それだけじゃない……

     ミサトさんも、綾波も……僕のせいで……!)

     
     
     
シンジ「っく……う、ぅうううぅぅ……」ブルブルブル……


サクラ「しっかり、してください……っ」ギュウゥッ……

シンジ「っ……」





……………………


カヲル「……」

ミサト「……そこをどきなさい」

カヲル「それはできない相談だね。葛城さん」

加持「えらく余裕だな」

ヂャキッ

加持「大人二人に銃片手に迫られて、ビクともしない根性は相当だ。

    それとも、お前にとってはこれもおもちゃでしかないか?」
    
カヲル「ただの拳銃ならおもちゃ同然さ。

    だけど、今回はその弾に恐怖するべきだろうね」
    
ミサト「……やっぱり、貴方も……」

カヲル「先ほどまでの話は聞いていたのかい?」

剣崎「この二人は聞いていませんよ。

    ただ、私の有する情報が合致しただけかと」
    
カヲル「……そうか、君は今回、ネルフと結託できたんだね」

剣崎「……」



ミサト「……答えなさい。碇君に何をしたの?」

カヲル「彼が望んだことを」

ミサト「ふざけないで!」

カヲル「ふざけてなんかいないさ」

ミサト「もう一度言うわ。そこをどきなさい……」

カヲル「イヤだ」

ミサト「……」カチリ……

カヲル「これは、君たちのためでもあるんだよ。

    とにかく、今シンジ君のそばに居ていいのは、サクラさんだけだ」



………………

………………



シンジ「っぐ、っぁああっ……

    ……どうして…………カヲル君が……っ……
    
    はぁ、はぁ……」ギュゥゥゥッ……
    
サクラ「いっ…………っつ…………っ」プルプル



…………



カヲル「そうさ。彼はこうすることを望んでいた」

加持「説明が不足していたんじゃないのか?」

カヲル「今の彼にはそうかもしれないね」

剣崎「……中学生に背負わせるには過酷な歴史のような気がするんですがね」

カヲル「ああ、そうだね」

ミサト「……じゃあ、分かっていてどうして!」

カヲル「碇君が、そうしろと言った。

    そう、言っていたんだ」
    


カヲル「この世界の、前の世界でね」



ミサト「……この世界の前の世界?」

加持「パラレルって言葉の後に更にややこしくなったな……」

剣崎「……やはり、そうなのですね」

加持「……一人で納得するな。説明しろ」

剣崎「……」

カヲル「剣崎さんは、まだ確証が持てていないから言いたくないようだね。

    それなら、僕が代わりに教えてあげよう」
    
ミサト「……」

加持「……」



カヲル「『この世界』には、

    剣崎さんが過ごしてきた『別な世界』では存在しない『時間のループ』が存在するんだ。
    
    何度となく、やり直された世界なんだよ」
    
ミサト「やり直し……?」

カヲル「そう。

    剣崎さんをはじめとする『自称時間遡行者』は、『平行世界超越者』でしかないんだけど、

    確かに『時間遡行者』はこの場に存在するんだ」
    


加持「……それが、

    お前と、碇シンジ君だと?」
    


カヲル「ああ、その通り」





………………

………………



シンジ「っぐぅぅぅ……っぁっ……はぁ、はぁ……

    アスカ……中に、アスカが居るのに…………!!」
    
サクラ「ひっ…………っ……」



………………





カヲル「……更に言えば、僕だけは両方に当てはまるんだ。

    『並行世界超越』の果てにこの世界に行き着き、
    
    この世界で『時間遡行』を繰り返している」
    
剣崎「……」

加持「……はは、厄介な話だ……」



カヲル「幾度となく繰り返してきたよ。

    最初の頃はもちろん、記憶を持ち越していた。
    
    全てやり直した世界で、碇君も僕も、できる範囲で望む世界を手に入れようと頑張った」
    
ミサト「……」

カヲル「でも、先にシンジ君に限界が訪れた。

    やり直しても、やり直しても、いつも自分で死を選ぶようになったんだ」
    
加持「……」

カヲル「……記憶を、持ち越し続けることに限界が来た。

    そこで僕は、やり直しの際に記憶を持ち越せないようにした。
    
    それで碇君の自殺衝動は抑えることに成功したんだ。
    
    ただし、記憶の残滓はどうしてものこるみたいだけどね」
    
剣崎「……」

カヲル「だけど、あるときシンジ君は外典に触れず、魂の記憶を手に入れてしまったんだ。

    どうなることかと思ったけれど……でも、そのときのシンジ君には支えてくれる仲間が居た。
    
    ……仲間以上の関係だった、五人の存在のお陰で、彼の自我の崩壊は免れたんだ」
    



…………



シンジ「はぁ……はぁ……!  ぅ、く……」

シンジ(この記憶は……使徒……じゃない……天使?

    この……記憶は……?)

    
    

…………



カヲル「……その時が、一番……望んだ世界に近づけたはずだった。

    だが最後の最後で、負けてしまったんだよ」
    
加持「……負けた?」

カヲル「第一始祖民族に、ね」

加持「……こりゃ驚いたな……ゼーレじゃないのか」

カヲル「ああ、その時はゼーレは残党の寄り集まりでしかなく、第一始祖民族の手先の一つだった」

加持「その世界こそ、パラレルじゃないのか?」

カヲル「……言ってみれば、『この世界』は、何度も切り落とされている『枝』なんだよ。

    ある程度伸びては枯れてしまって切り落とされ、
    
    そこからまた生えてきた枝が今度は病気になって切り落とされ……
    
    何度も何度も、違う『枝』が生えては切り落とされ続ける。
    
    そんな世界だ」
    
ミサト「……」

カヲル「その次のやり直しで、シンジ君はある決断をした」



………………


………………



シンジ(……そうだ、僕は……

    こんな世界では、誰も幸せになれないからって……)
    


………………



カヲル「接触する全てのチルドレンの魂を、別な並行世界に飛ばしていったんだ。

    ATフィールドを完全に使いこなしてね」
    
加持「……魂の抜けた肉体は、どうなるんだ?」

カヲル「一度この世界を離れた魂は戻ってはこない。

    やり直したとしても、魂は戻ってこないんだ」
    


ミサト「……つまり……シンジ君は……」

カヲル「この世界の……綾波レイ アスカ マリ 彼女らを『別な世界』に送り込んだ。



    この世界だけで見るなら……彼女たちを殺したことになる」
    



「っーーーーーーーー!!!」

ガタン ドタン バタン……



ミサト「シンジ君!?」

カヲル「落ち着くまで待ってあげてくれないかい?」

ミサト「待てるわけ……っ」

カヲル「サクラさんが居る。

    きっと大丈夫だ」
    
加持「理由は?」

カヲル「シンジ君は、今、この世界で、サクラさんを一番信用している。

    過去何度か、彼に魂の記憶を持たせてみたが、
    
    今の彼女との関係に近い存在が居るパターンでのみ、
    
    シンジ君の生存が確認できた。
    
    また、他の人間が近くに居ると……
    
    その人は殺されてしまう可能性が非常に高い」
    
ミサト「……殺され……!?」

カヲル「ああ。葛城さん、君が殺されたことだって、何度かある」

ミサト「……」

カヲル「……、君が彼の支えになったこともあったけれど、

    今は君の出番じゃないんだ」
    
ミサト「……それって……」

加持「やるねぇ」

ミサト「し、知らないわよ」



カヲル「並行世界超越は、本人の力でなくてもできるんだ。

    鈴原サクラ、彼女は、彼女の居た『別な世界』で、
    
    また別な理由で碇君に飛ばされた存在なんだ。
    
    それも、肉体ごとね」
    
剣崎「それを可能にしたのが、カシウスの槍ですか」

カヲル「そうさ。

    『その世界』でのシンジ君は、世界滅亡の直前にサクラさんをこの世界に送り込んだ。
    
    ただし、直前のつらい記憶は忘れさせたみたいだけどね」
    
剣崎「……見てきたかのように言いますが。

    実際、見てきたと言うことなのでしょうか?」
    
カヲル「ああ。『その世界』は僕も経験してきている。

    サクラさんには、つらすぎる最後だった」
    



カヲル「……」

ミサト「……」

加持「……」

剣崎「……」



シーン………………




……………………


シンジ「……はぁ……はぁ……」

サクラ「………………」

シンジ「…………ご、ごめん……サクラ……」

サクラ「……大丈夫ですよ。

    痛みとかは、そんなでもないです」
    
シンジ「……でも、その…………僕が暴れたせいで、傷……」

サクラ「まぁ、押さえ込んだり、危ないもの遠ざけたりで、大乱闘でしたからね。

    このくらいの傷ですんで僥倖ですわ」
    
シンジ「……ごめん」

サクラ「……落ち着きました?」

シンジ「少し……」

サクラ「……」

シンジ「……」

サクラ「傷のことは気にせんでもええですよ?

    と、言いたいですが……あんまりこういってると碇さんも罪悪感にさいなまれそうですから……」
    
シンジ「……?」

サクラ「……責任、取ってくれるなら。許してあげてもいいんですよ?」

シンジ「え……その……」

サクラ「……」ジーッ

シンジ「……それは、うん……それで、いいなら……」//////

サクラ「っ……ふふ、まぁ、口約束ですけど、

    許してあげますよ」
    

………………


カヲル「……すすり泣く声が聞こえないと言うことは、

    どうにか、最初の峠は乗り越えられたみたいだね」
    
ミサト「……」

カヲル「……後は、今知った魂の記憶のリフレインに耐え切れるかどうか、だね」

ミサト「私たちは、まだ中に入ってはいけないのかしら?」

カヲル「うん。ごめんよ」

ミサト「……歯がゆいわね」

カヲル「……ところで、もうそろそろその物騒なものをおろしてくれてもいいんじゃないかな?

    碇君は無事だよ。それに、僕は多分君たちの味方だ」

ミサト「……多分、て何?」

カヲル「シンジ君が望まない限り、敵対しないってことさ」

加持「……シンジ君のため、か?」

カヲル「そうだよ。僕の行動は全てそこに行き着く」

加持「……まるで愛だな」スッ

カヲル「そうかもしれないね」

ミサト「ちょ、アンタ……!」

加持「葛城、俺はこいつ信じてもいいと思う」

ミサト「くだらない答えが返ってきそうだけど、一応聞くわ。

    根拠は?」
    
加持「やり直しとやらの記憶が戻る、なんてことは、ゼーレにとって厄介でしかないはずだ。

    それをやってのけるコイツは、確かに仲間かもしれん、と思った。
    
    あとは勘だ」
    
ミサト「最後のがなければもう少し納得できたんだけどね……」スチャッ




加持「で、これから俺たちはどうすればいい?

    サクラちゃんの様子も気になるんだが……」
    
カヲル「……それを僕に聞いてくれるのかい?

    なら、とりあえず二人はもう少しほうっておいてくれ。

    これから丸一日はこの病室に誰も近づけない方がいいだろう」

加持「おいおい、大丈夫なのか?」

カヲル「ああ。おそらく、統計的にそろそろ……」





ギシギシ……アンアン……





カヲル「……シンジ君を慰めるために、パートナーが行動を始める頃だと思うからね」

剣崎「……思うと言いますか、寧ろ始まってしまったと言いますか……」

ミサト「……あんだけ暴れまわったのに大丈夫なの?」

カヲル「とはいえ、途中で止められても困る。

    今ここでシンジ君にスッキリしてもらうことで、
    
    今後のシンジ君の自殺確立はずっと減るんだ」
    
加持「しかし、丸一日か……」

カヲル「できないことはないだろう?」

加持「まぁ、確かにな」

ミサト「………………」







剣崎「一つ、疑問があるんですが、よろしいですか?」

カヲル「なんだい?」

剣崎「……一度この世界を離れた魂は戻ってはこない。
    
    と言う話でしたが……
    
    今のアスカ マリ レイには、魂があります。
    
    これは、どういうことなのでしょう」
    
カヲル「……

    シンジ君は、三人の魂を飛ばした。けど……
    
    器である肉体は、すぐに活動を再開したんだ。
    
    そこに、別な魂を内包してね」
    
剣崎「……その別な魂と言うのが、

    『別な世界』から飛んできた魂だと?」
    
カヲル「その通りさ」

ミサト「レイは、何も知らないっていっていたわよ?」ムスッ

カヲル「……二人目だから仕方ないよ」

ミサト「……っ……」




加持「……ともかく、俺たちにできることは、明日までの人払いと、」

ミサト「上への報告かしらね」

カヲル「その必要はないよ。

    彼には全て話した」

加持「そうだ。そういや司令も並行世界の旅人だったんだな」

カヲル「……そこだけが、僕にも分からない……」

ミサト「何? これ以上へんなこと覚えたくないんだけど……」

カヲル「……彼は、しょっちゅう使徒化していた。

    だから並行世界超越も容易だと思っていたんだが、
    
    どうやら使徒を体に埋め込んだ記憶もないようだし、
    
    さらに使徒の存在すら知らなかった。
    
    それに、エヴァの存在すらも知らないんだ」
    
加持「……なんだと?」

カヲル「どこのパラレルから来たのか、話を聞いてみてもぜんぜんわからない。

    そして、使徒でもないのに、どうやって超越してきたのか、と聞いたら……

    
   
    『滑って転んで気がついたらこの世界に居た』

    
    
    だってさ」

    
ミサト「……え」

カヲル「……こんなのは、今回が初めてだよ。

    だけど、最大のチャンスでもある」
    
ミサト「確かに今の司令は御しやすい人だけど……」

カヲル「どの世界でも曲者の彼が、アレだけ腑抜けてくれればこちらも動きやすい。

    何より協力してくれるのだからこれほど良い機会はない」

剣崎「それもそうですね」

カヲル「……さて、ともかく、君たちは君たちのするべきことをしていてくれ」

ミサト「……貴方はどうするつもりなの?」

カヲル「僕は……そうだね。しばらくネルフに居るよ」

加持「それがいいだろうな。お前がこうしてきたことは、もうゼーレにもバレてしまっているだろうしな」

カヲル「だから、当分は使徒との戦いには当分参加できそうにもないよ」

加持「マークシックスはまだゼーレの手、か」

カヲル「……せめて、僕は僕にできることをするよ。

    ゼーレをどうするか、第一始祖民族をどうするか……
    
    その方法を考えてみる」

    


加持「……随分、積極的なんだな?

    君の立場を考えると、使徒だしゼーレの一員だしで、
    
    協力するいわれはないように思えるが?」
    
カヲル「使徒の中でも、自由意志を許された存在だからね……
 
    シンジ君のためなら、割と何でもできるよ」
    
加持「……さっきは茶化したつもりだが……それこそ、本当に愛だな」

カヲル「ふふ、そうかもしれないね」クスッ



ミサト「……ホモォ?」





おysm

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