男「催眠ノート?」【R-18】 (15)

道端に落ちていた一冊の本を拾った。
それはA4サイズの、最初のページ以外は白紙なノートであった。
最初のページには
・書き込めば対象に催眠術をかける事が出来る
・対象は持ち主が把握している人物に対してのみ使用可能
・催眠は最初に対象の本名を書き次に内容を書くが、
 一人につき一ページまでである
・対象にとって負担の大きい内容だと文字のサイズが大きくなる事があり、
 それに伴い他の文が消える可能性がある
・内容に矛盾が生じる場合、後に書かれた内容が優先される 
・催眠はページがノートから離れた時点で、そのページの内容が全て無効化される

と書かれていた

「誰かが適当に書いた物だと思っていたのに……」チラ

姉「……」ペラ

目の前には全裸な姉がいた
俺の漫画を読みに部屋に入ってきた直後、突然服を脱いでスッポンポンになった
ノートに{弟の部屋の中にいるときは裸で過ごすことが常識である}と書き込んでいたんだが……

男「マジモンだったのかよ、おい」

男(と、同時に抜かった、やべえ!)

俺は安直に催眠物のエロゲに掛かれそうな内容を書いた事を後悔していた
シャーペンで書いたから内容は消しゴムで消せるだろうが、消した後どうなるかが分からないからだ
今消した場合、裸でいることに驚愕するだろうし、
姉が部屋を出る時、つまり服を着替え直した時に消した場合、
やはり裸で弟の部屋にいた事に驚くだろう
後者の場合、無効化された場合は普段通りに過ごしていたと記憶を補完する可能性があるが、
楽観は出来ないだろう

また、文脈的にこの命令が俺の部屋の中に居るだけそう思い込む、
と読み取れなくもないのが何とも嫌だ
書きこんだのは一時間ぐらいは前の筈なので、
普段通りに入ってきた時点で可能性はかなり低いだろうが、
出た後に「なんで服脱いだの、私!?」となる可能性は0ではない

男(幸いなのは書いたのは一つだけ、なことだよなぁ)
今の時点でも致命傷だが、他にエロゲに有りそうな事を書いてたらとゾッとする

男「……取りあえず確認が必要だな」

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