童話少女野崎くん~赤ずきん編~ (15)

昔々、ある所に赤ずきんと呼ばれる人がいました。

「キャーー!! 赤ずきんよーーーー!!!」

「私と遊んでーーーー!!」

赤ずきん「へっ……俺と一緒に遊んで後悔しても……俺は一切責任はとらないぜ」

赤ずきん「それでもいいんなら……俺に溺れな☆」

「キャーーーーー!!!///」

赤ずきん「///」

彼は顔が真っ赤でずきんを被ってることから赤ずきんと呼ばれていました。

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一方

豚「勇気が欲しい?」

オオカミ「はいっ!! 俺いつも、猟師にバスケットボールぶつけられてるんです……いつもびびって逃げてばかりで……」

豚「よし、まずはお前の強さを見たい。 あそこにある藁の家を息で吹き飛ばせ」

オオカミ「は、はいっ!!」フーーー

ヒュウウウウウウ……

オオカミ「ど、どうですか!? 吹き飛びましたけど……」

豚「やっぱうちのオオカシマの方がイケメンだな」

オオカミ「顔見てどうすんですか!?」

豚「それよりオオカシマ探すの手伝ってくれねぇか? また演劇サボりやがったんだ」

オオカミ「はい! いいですよ!!」

豚「探し終わったら勇気付ける方法教えるからよ」

オオカミ「分かりました!!」









オオカシマ「先生! 今日も歌のレッスンお願い!!」

猟師「いいよー」

豚「オオカシマ!! てめえこんな所にいたのか!!」

オオカシマ「!! 豚先輩!?」

豚「ほら!! さっさと行くぞ!!」

オオカシマ「あたたたた!! 引っ張らないで!!」

豚「オオカミ、それじゃあ早速……」

猟師「オオカミめーーっけ!!」

オオカミ「うわあああああ!!!」ダッ

豚「……こりゃ悪いことしたな」

オオカミ「はぁ……はぁ……」

猟師「待てー」ブンブン

オオカミ「今更だけどボールを投げる猟師なんて聞いたことない……」

オオカミ「……!! あそこに家がある!!」












お婆さん「もうすぐ締め切りだ……早く描かないと」

お婆さん「うーん……やはり誰かセーラー服着てくれないとな……」

ガチャッ!!

オオカミ「すいません!! 匿ってもらえませんか!?」

お婆さん「!!」

オオカミ「今ある人に追われてるんです!! お願いします!!」

お婆さん「うーん……そうだな」

オオカミ「や、やっぱりダメですか……?」

お婆さん「別に構わない」

オオカミ「! あ、ありがとうございます!!」

お婆さん「ただし条件がある」

オオカミ「な、なんですか?」

お婆さん「これ着てモデルになってくれ」

オオカミ「ええっ!? セ、セーラー服!?」

オオカミ(でもこれも猟師さんから逃げるため……やるしかない!!)

オオカミ「着ます!!」

お婆さん「ありがとう、じゃあ着てくれ」

オオカミ「ええっ!? 今ですか!? でももう猟師さんが……」

お婆さん「こっちも締め切りが近いんだ。 許してくれ」

ガチャッ

猟師「ねーここら辺にオオカミ来なかったー?」

お婆さん・オオカミ「!!!」

猟師「あれ、いねーや……どこ行ったんだろ」

バタン!!

お婆さん「……どうやらセーラー服を着たお陰で誤魔化せたようだな」

オオカミ「ありがとうございます!! 本当にありがとうございます!!」

お婆さん「よし……資料用の写真は撮った」

お婆さん「もう一つ頼みたいことがあるんだが……いいか?」

オオカミ「はい! 大丈夫です!! なんでも言ってください!!」

お婆さん「じゃあここにトーン貼ってくれ」

オオカミ「分かりました!!」

スラスラ……

お婆さん「そうだ、BGMを流そう」

オオカミ「いいですね!!」

お婆さん「最近歌の上手い猟師がCDを出したんだ」プチッ

~♪

オオカミ「zzz……」フラッ

お婆さん「!!! ちょ、ちょっと待っ……」

バクン!!

なんとオオカミは口を大きく開けたまま寝てしまいそのままお婆さんに倒れ込んだ結果、お婆さんを飲み込んでしまいました。

オオカミ「うーん……はっ!!」

オオカミ「そうだ……俺、つい寝てて……」

オオカミ「……ってあれ!? お婆さんは!?」

お婆さん「ここだ」

オオカミ「!? ど、どこですか!?」

お婆さん「お前の腹の中だ」

オオカミ「ええっ!? なんで俺の腹の中にいるんですか!?」

お婆さん「お前がうっかり飲み込んでしまったんだ」

オオカミ「す、すいません……」

お婆さん「なんとか抜け出したいが……身動きがとれないな」

オオカミ「ど、どうしましょうか……」

お婆さん「……オオカミ」

オオカミ「な、なんですか?」

お婆さん「……俺に成りきってくれないか?」

オオカミ「ええっ!?」

お婆さん「実はこの後、孫が来るんだ。 俺がオオカミに食べられたと知ったら悲しむに違いない」

お婆さん「俺も腹の中で脱出方法を考えるから孫が帰ってくるまで持ち堪えてくれ」

オオカミ「わ、分かりました……」

お婆さん「とりあえず俺のベッドにでも入って肌を見られないようにしよう」

オオカミ「はいっ!」

ガチャッ

オオカミ「!!」

お婆さん「よー婆さん。 お菓子持って来たぜ」

お婆さん「孫の赤ずきんだ」ボソッ

オオカミ「よ、よく来ましたね赤ずきん」

赤ずきん「……?」

赤ずきん「婆さん……敬語なんか使ってたか?」

オオカミ「た、たまには喋り方を変えようと思って!!」

赤ずきん「ふーん、そっか……」

オオカミ「お、お菓子ありがとうございます!! いただきます!!」

赤ずきん「おう……つーか婆さん……風邪か? ベッドなんかに入って」

オオカミ「そ、そうです!! 風邪です!」

赤ずきん「あまり無理すんなよ?……そんで俺は今日、どこに花描けばいいんだよ?」

ガチャッ

妹ずきん「お婆ちゃん!! ベタしに来たよ!!」

オオカミ「!!」

お婆さん(そういえば妹も来るんだったな……)

赤ずきん「遅かったな妹」

妹ずきん「お婆ちゃんの為になると思ってネタ探ししてたの!! じゃあ早速ベタするね!!」

妹ずきん「……あれ?」

赤ずきん「どうした? 婆さんじっと見て」

妹ずきん「……」ジー

オオカミ「……?」

妹ずきん「……お婆ちゃんじゃない!!」

お婆さん「!!!」

妹ずきん「お婆ちゃんはもっと身体大きいし口もあと10センチ小っちゃいし髪の色は黒だし風邪引いてたとしても原稿は絶対手放さないもん!!」

オオカミ「!!!」

赤ずきん「細けえなお前……」

妹ずきん「お婆ちゃんをどこへやったの!? お婆ちゃんを返して!!」

オオカミ「……騙してごめんなさい」

赤ずきん「……マジで偽物だったのか?」

お婆さん「俺はオオカミの腹の中だ」

妹ずきん「!!!」

オオカミ「俺がうっかり飲み込んじゃって……」

妹ずきん「そんな……お婆ちゃん……」

お婆さん「どうやって腹から出ようか……」

ガチャッ

猟師「ねーオオカミどこにもいないんだけどさ、一緒に探してくんない?」

オオカミ「!!!!」

猟師「あっ!! オオカミめーーっけ!!」ブン!!

オオカミ「ぐほぉ!?」

ゲロゲロ……

お婆さん「う……」

赤ずきん「!! 腹にボールが当たって婆さんを吐いた!!」

妹ずきん「お婆ちゃん!! 大丈夫!?」

お婆さん「ああ……なんとかな」

妹ずきん「ありがとう猟師さん!! お婆ちゃんを助けてくれて!!」

猟師「よーし私と遊ぶぞー」

オオカミ「は、離してください!! 誰か助けて!!」

お婆さん「すまない、締め切り近いから」

妹ずきん「お婆ちゃん、唾液まみれでも綺麗だなぁ……///」

赤ずきん「そう思うのお前だけじゃねーのか……」

オオカミ「」

こうしてオオカミは今日もバスケットボールをぶつけられたのでした。

キャスト

赤ずきん・御子柴実琴
妹ずきん・佐倉千代
お婆さん・野崎梅太郎
オオカミ・若松博隆
猟師・瀬尾結月
豚・堀政行
オオカシマ・鹿島遊

読んでくださりありがとうございました。

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おつおつ
良いテンションだった

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