幸子「ボクはカワイイので!」両津「少し黙れ」 (17)

こんにちは。このシリーズも4作目になりました。今回も似たような流れですが、お付き合いいただけたら幸いです。それではよろしくお願いします。


両津「え?あっしがガキの世話ですかあ?」

署長「頼むよ両津。今回は子供夫婦だけでなく遠い親戚の夫婦まで子供を預けてきてな…。もうわしらの手には負えんのだよ」

両津「ちょっと待ってください。スケジュールを確認します…今週は土曜が競艇で日曜が競馬…あちゃー、スケジュールがいっぱいだ!(棒読み)」

署長「ちゃんと世話をしてくれたらボーナスを考えんこともないぞ」

両津「今なんと?」

署長「ボーナs…」

両津「やります!やらせてください!いやー、しかし署長のご親戚ならさぞ賢そうなお坊ちゃんなんでしょう」

署長「それがだね…」

両津「は?」

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幸子「遅いですよお巡りさん!レディを待たせるなんてどんな教育を受けてきたんですか!」

両津「(何だこのガキは…)おお悪い幸子、ちょっと寝坊しちまってな」

幸子「まったく、ボクはプロデューサーさん以外とは出かけたくないのですが…」

両津「あ?」

幸子「とにかく、このカワイイボクと一緒に遊園地に行けるんですからね!感謝して欲しいくらいです!」ドヤァ

両津「(ひねりつぶしてやろうかこのガキ…)」




両津「え?じゅ、14歳のガキ、それも女ですか!?」

署長「そうなんだ。輿水幸子というアイドルなんだが、今預かってる子の中では1番年上なのに1番扱いが難しくてなあ。今まで子供にも孫にも女の子はおらんから困っておるんだ」

両津「しかしあっしもそんな女の遊びなんかわかりませんよ?男だったらBB弾でカエルを撃ったり、ザリガニの手をもぐ遊びでもさせようかと思ってたんですがね。麗子とかの方がいいんじゃないスか?」

署長「麗子くんは忙しいだろうからな。お前はどうせ暇だろう。遊びについては心配要らん。遊園地のチケットを用意しておいたからそこに行ってくれ。」

両津「遊園地ですか。それなら1人で行かせたほうがいいんじゃないスか?」

署長「その子の性質上何があるかわからんからな。とにかく頼んだぞ!」




両津「(…しっかしとんだガキのお守りをさせられたもんだ…)」

幸子「ちょっとお巡りさん何してるんですか!早く行きましょう!どんどん列が出来てますよ!」

両津「お前はどれに乗りたいんだ?」

幸子「そうですね…ボクが乗りたいのはもうだいぶ列が出来ちゃってますから、お巡りさんに選ばせてあげます!ボクは心が広いですから!」ドヤァ

両津「(いちいちうるせえガキだ…)じゃあこの『自称スカイハイアイドル』ってアトラクションはどうだ?何でも先日1人でスカイダイビングをしたアイドルがモチーフのフリーフォールらしいぞ。お前の知り合いか?」

幸子「…いや、それはいいです…べ、別のアトラクションにしましょう!」

両津「そうか…ならこの『ザ・水難事故』にするか」

幸子「こ、これも絶叫マシンですね…まあボクにかかればこんなの怖いものなしですけどね!」カタカタ

両津「ん?どうした?風邪か?」

幸子「な、何でもありません!早く乗りましょう!」

両津「あ、おいこら引っ張るんじゃない!」

アナウンス「発射します。ご注意ください」

幸子「…前の人みんなレインコート着てますね。何ででしょうか?」

両津「みんな天気予報を間違って見たんだろう。何、間違いとキ○ガイは誰にでも…」

バシャーン

幸子・両津「ガボゴボガボゴボボ!」

両津「ひでえ目にあった…」

幸子「それはこっちの台詞ですよ!まったくお巡りさんがちゃんと確認しないから!」

両津「あーはいはい、わしが悪うござんしたっと」

幸子「むう、反省の色が見られませんね。まあ許してあげましょう。ボクはカワイイ上に心も広いので!」ドヤァ

両津「なーにがカワイイだ。この落ちる瞬間の写真見てみろ。白目剥いてんじゃねえか」

幸子「なっ、何ですかその写真は!こっちに渡してください!」ピョンピョン

両津「ははは、わしも大概小さいが、お前はもっとチビだな」

幸子「こっ、これからまだ伸びるんです!」

両津「よし、茶番は終わりだ。そろそろ腹減ったな。メシでも食うか?」

幸子「そうですね。もうお昼近いですしそうしましょうか」

レストラン

両津「金は後で全て署長が出してくれるからな。遠慮はいらんぞ」

幸子「そうですか?なら何にしましょうかね」

両津「わしはこのカリスマギャルカレーをもらうぞ」

幸子「ボクはこのキノコだらけのパスタを」

店員「お待たせいたしましたー☆」

店員「お、お待たせいたしました…フヒ…」

両津「な、何だこれは!ルーがピンクと黄色で分かれてやがる!」

幸子「まるで小学校のとき習った『は(速さ)・じ(時間)・き(距離)』の表ですね…」

両津「近頃の若い奴は派手な色が付いてるものしか食わんのか?」

幸子「鳥じゃないんですから…」

両津「味はまあ普通に美味いぞ。お前のパスタも1口くれよ」ヒョイ

幸子「ああっ!ちょっと何するんですか!ボクのものを食べていいのはプロデューサーさんだけです!」

両津「あ〜?知らん知らん。うむ、これも美味いな。やっぱり人の金で食うメシは美味い!」

幸子「まったくもう…」

両津「うん、まあ腹いっぱいになったな。次は何に乗りたい?」

幸子「これなんてどうですか?『ドラム缶・de・荒猛怒』ですって!何だか凄そうですよ!」

両津「つまらんバラエティ番組の企画みたいな名前だが…まあお前が乗りたいってんなら行くか」



ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

両津「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」

ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

幸子「きゃあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」

オツカレサマデシター

両津「何でひたすらドラム缶に入って高速回転せねばならんのだ!わしは重油じゃないぞ!」

幸子「さ、さすがにこれはカワイイボクでも想定できませんでした…」フラフラ

両津「うおお、回転攻めと脳みそシェイクでさっき食ったカレーがカレーになる前に出てきそうだ…。ゲームコーナーでも行って休憩するか…」

幸子「そ、そうですね、そうしましょう…」

両津「お、パンチングマシンがあるじゃないか。どれ、1つわしの力を見せてやろう」

幸子「ふふーん、ボクがカワイイからっていいとこ見せようと無理しなくて大丈夫ですよ?お巡りさんが弱くたってボクは気にs」

ズ   ド   ン   !

両津「うーむ、900キロか。なかなかだな」

幸子「」

両津「ん?何だ?これでも筐体内ベスト3に入らないのか…?げっ、何だこれは!このMBPって奴カンスト(999)を3つも出してやがる!危ない薬でもやってんじゃねえかこいつ…?」

幸子「お、お巡りさん強いんですね…。ボ、ボクは最初からわかってましたよ!ふふーん!」ガタガタ

両津「そろそろ日も暮れるな。最後に何か乗りたいのはあるか?」

幸子「じゃあ観覧車に乗りましょう!ボク1度乗ってみたかったんです!」

幸子「うわあ凄い!人があんなに小さく見えますよ!ボクが神様になった気分です!」

両津「ずいぶんと楽しそうだな」

幸子「この前高いところに来たときは景色なんか見てる余裕ありませんでしたから…」

両津「は?…まあいい。どうだ?今日1日楽しかったか?」

幸子「はい!おかげさまでとっても楽しかったです!ありがとうございます!」

両津「そうか、わしも付き添った甲斐があるってもんだ(うひひ…これで臨時ボーナスいただきだぜ)」

幸子「今一瞬笑みが邪悪になりませんでしたか?」

両津「いっ、いや、そんなことはないぞ!ほ、ほら幸子向こうを見てみろ。アイドルがスカイダイビングしてるぞ!」

幸子「そんなのボク以外いるわけないでしょう!」

数日後

両津「ってことがあったんだよ」

中川「へえ、さぞ幸子ちゃんは楽しんだみたいですね」

両津「みたいだな。へっへ、臨時ボーナスが楽しみだぜ」

拓海「あー、そいつはうちのプロダクションの奴だな。こないだスカイダイビングした奴だ」

両津「なんと。だからあんなにフリーフォールを嫌がってたのか…」

配達員「両津さーん、現金書留ですー」

両津「わお!待ってましたボーナスちゃん!さーていくら入ってるのかなーっと!」



500円「コロン」



中川「先輩落ち着いてください!」

両津「離せ中川!あのアフロ野郎に2,3発ぶち込んでやらんと気が済まん!」

拓海「警察ってのはケチだからなあ…気持ちわかるぜ」

両津「お前のとは事情が違うだろ!ちくしょう〜!」

おわり

以上です。今回も短いですが、読んでくれた方ありがとうございました。今日中にHTML化依頼を出しておきます。
早苗さんを出したいのですが、余りにも親和性が高すぎて逆にどうしていいかわからず考えてるところです。なのでそのうち登場させますが、しばらくは別のアイドルになると思います。すみません。

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