ガッシュ「ヌウ・・・昔に戻ってしまったのだろうか」 (1000)

このSSは金色のガッシュ!!のSSになります。
いわゆる「記憶だけ残してタイムリープもの」です。理由など設定にありません。
いきあたりばったりでやっていくので恐らくオリジナルの呪文(原作より先の呪文が判明してないキャラ)なども出てくるかもしれません。
オリジナルキャラは出しません。
書き溜めももちろんありません。ゆっくりとやっていきます。



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ガッシュ・ベル…

王と王妃の間に生まれるが民間の学校で学び、育つ。

千年に一度行われる魔界の王を決める戦いに参加し、王となった。

そして現在、王としての職務を全うする日々を送っている…

はずだった。







ガッシュ「ヌ・・・ウ・・・ゆっくり寝ちゃったのだ・・・」

王様とは思えないのんきな顔で目をこする。

ガッシュ「さて、王杖(ワンド)も持っ・・・」


【王杖(ワンド)】
これを持っていると半径50mの魔物は術を出せなくなる。
王杖を持っている者のみが術を出すことができる。
まさに王を守る絶対的な盾。
一度悪いやつ(ジーザ)に奪われたことがある。


ガッシュ「ヌオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!」


その王杖が、ないのだ。

ガッシュ「な、なぜなのだーーーーーーー!!!」

声だけが森に響く。

・・・森に。

そこでガッシュはあることに気付く

ガッシュ「どうして私は森で寝ていたのだ?」

あたりを見回しても、ブリや卵焼きの実る木々もなければ魔物の姿もない。

ガッシュ「ヌオホッホッホッホーーーーー!!!」ジタバタ

泣き叫びながら慌てふためくガッシュの背中から、「何か」が落ちた。

ガッシュ「ホ・・・」チラッ

それは…

ガッシュが人間界で術を使うとき、パートナーが使う「赤い魔本」だった

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1466417599

このままだとゼオンに記憶消されるぞ

それまで泣きわめいていたガッシュも、目の前の異様な光景に目を疑った

ガッシュ「・・・これはあの本か?またお手紙セットかのう」


【お手紙セット】
魔界の王を決める戦いに参加した魔物の子供のもとに現れた、人間界へ送ることのできるお手紙セット。
望む場合のみ送れるためパートナーが嫌いだったり申し訳なかったりした場合は送らなくてもよい


ガッシュ「違うのだ・・・これはまさにあの本なのだ・・・」

自らが本を持ち、森で眠る。その状況にガッシュは覚えがあった。

ガッシュ「イヤ・・・しかし・・・」

憶測が正しければ、ここはイギリスの森である。

だとしたら・・・また清麿に会える。

でもナゼ?

ナゼ本を持っている?ナゼ森で目覚めた?これではまるで初めて人間界に来た時のような・・・

ガッシュ「まあいいのだ、よし!まずは父上殿に会いに行くかのう!」

状況は妙だが、そんなことを気にするガッシュじゃない。ここは人間界!それでいいじゃないか!ラッキー!

大学―

清太郎「清麿を知っているのかい?」

ガッシュ「な、なにを言うのだ!私はガッシュ・ベルなのだ!」

清太郎「ガッシュというんだね・・・」

ガッシュ「ま、まさか覚えていないのか!?父上殿!!」

清太郎「・・・」

しばらく考えた後、ガッシュに返ってきた言葉は「君とは会うのは初めてだよ」

だった






ガッシュ「ヌウ・・・困ったのう・・・仕方がない。疲れるがマントで日本まで飛ぶしかないのだ」ブーーン








ガッシュ「ヌウ!?」

ドンッ!

飛べたのはほんの数m。

日本までどころか、イギリスを抜けることさえできない。

ガッシュ「お、おかしいのだ・・・もう一度なのだ!」ブーーン

ドンッ!

やはりほんの数m。

魔力の低下が原因かと思われた。

ここでガッシュは一つの仮説を立てた。

記憶と意識だけが過去の体へと戻ってきたのではないか?と。

そう考えるとすべてに合点がいく。

イギリスにいるし、魔力も低い。

清太郎はガッシュのことを知らない。

ガッシュ「なんということなのだ・・・」

清太郎の頼みで清麿の元へと向かったガッシュ。

しかし清太郎の手配がない今の状態では・・・

と考えたところで、重要なことを思い出した。

ガッシュ「そういえば私は日本へはオオワシで行った気がするのだ」

手配や飛行機などは全くなかったのである。

一週間後・・・

高嶺家


清麿「・・・」

清麿「MITっつってもこんなもんか・・・」

バリンっ!!!!

バッサバッサバッサバッサ

ガッシュ「清麿ーーー!!!!」

清麿「なっ、なっ、なっ、な!?」

清麿(落ち着けオレ・・・目の前にオオワシと素っ裸のガキがいるだけだ!)

清麿(落ち着けるわけねーだろ!)

ガッシュ「清麿!久しぶりだのう!」

清麿「お前なんか知らねーよ!なんなんだよお前!窓を突き破りやがって・・・!」

ガッシュ「ウヌ、ウウ・・・」

清麿だけがニューゲームのやつがあったな


清麿「強くてニューゲームか…」
http://elephant.2chblog.jp/archives/52037687.html

清麿「ツボ押すからちょっとこいガッシュ」
http://elephant.2chblog.jp/archives/52038795.html

やはり清麿も、ガッシュと初めて会った「あの日そのまま」であった。(正確には一日前だが)

ガッシュ(私はどうやって清麿と仲良くなったのだ?)

ガッシュ(父上殿からの手紙を渡して・・・あ)

手紙など持ってるはずもなかった。

ガッシュ「ヌフ、ヌフオオオオ・・・」

清麿「お、おい泣くなよ・・・」

清麿(なんだ?こいつ・・・)









イギリス、某所―


デュフォー「ガッシュの魔力は突然消えた・・・そういうことだな?」

ゼオン「不愉快なことだが、そうなる。まるで消えるかのように・・・」

デュフォー「他の魔物に倒された可能性は?」

ゼオン「ない。他の魔力は感じなかった。」

デュフォー「そうか・・・」

ゼオン「デュフォー、大体お前なら「答えを出す者(アンサー・トーカー)」で「ガッシュはどこに行った?」の答えがわかるんじゃないのか?」

デュフォー「ゼオン、お前頭悪いな・・・答えようにも問題(ガッシュ)を見たことがなくてはどうにもならん」

ゼオン「チッ・・・」

デュフォー「気でも悪くしたか?」

ゼオン「いや、気にしなくていい。それがお前だからな・・・」

【答えを出す者(アンサー・トーカー)】
どんな問題や謎でも一瞬で「答え」を導き出す能力。
しかし問題をテレビでも直接でも実際に見ないとあいまいな答えしか出せない。
(実際、作中でデュフォーは「実際にクリアに会わんと、詳しくはわからん」と発言したことがある。)
清麿はファウード編にて能力に目覚めたが、今回は目覚めることはあるのだろうか?

ゼオン「だが、曖昧でも「答え」がほしい。ガッシュはどこへ行った?」

デュフォー「北半球だ」

ゼオン「お前、冗談も言えるんだな」

清麿「こいつが勝手に窓を突き破ってきたんだ!」

華「そんなわけないでしょう。ね?ガッシュちゃん」

ガッシュ「ウ、ウヌ!」

ガッシュ(さて、清麿を学校に行かすにはどうしたらよいかのう・・・)

ガッシュ(一度友達になったことがあるとどうすればよいのかわからないのだ・・・)

清麿「とにかくこんなガキを家に置くなんてまっぴらごめんだ!」

華「あなたの教育係として来たのよ?」

清麿「大体、それも本当かわかんねえじゃねえか!」

華「嘘だという証拠もないのよ!」

ガッシュ(スマヌの、嘘なのだ。本当だったけど嘘なのだ。)

清麿「ったく、オレは部屋に戻るぞ!」

ガッシュ「待つのだ清麿!」ガシッ

清麿「うっとうしい!離れろクソガキ!」

ガッシュ「学校に行くまでは離さんぞよ・・・」ガシィッ

清麿「あーっ!行けばいいんだろ行けば!着替えてくるから離れろ!」

ガッシュ(ほっ・・・とりあえずこれでスズメと会うことができるの)

ガッシュ(そのあとは正義の味方作戦を・・・)

華「・・・ありがとうガッシュちゃん。」

ガッシュ「わかっておる!友達であろう?」

華「え?」

ガッシュ「必ず清麿を鍛えなおしてみせるぞ!」

華「ふふ、ありがとうね。」

モチノキ町立植物園―


ガッシュ「学校に行くと言ったではないか!」

清麿「うるせえ!オレはちゃんと金払ったんだ!お前はその辺で勝手に遊んでろ!そして帰ってくんな!」

つくし「今日はずいぶん荒れてるねえ、その子は弟?」

清麿「ちっ・・・面倒なことになったじゃないか」

つくし「誰が面倒だって?」

清麿「別に・・・」


【木山つくし(キノヤマツクシ)】
植物園の管理人。コミックス2巻にて初登場。
忘れている人も多いと思ったので一応の補足。


清麿「こいつはガッシュ。なぜかオレの教育係になった」

つくし「へー、学校に行ってないのに先生ができちゃったか」

清麿「うるせーよ、金は払ってるだろ」

つくし「はいはい。まぁ静かにしてればいいよ。一応、お客さんいるんだしさ」

ガッシュ「ウヌウ・・・騒いですまなかったのだつくし殿」

つくし「自己紹介したっけ?」

ガッシュ「あ・・・」

清麿「そんなことどうでもいいから一人にさせてくれ・・・ん?」

清麿(ガッシュが背負ってるの・・・本か?)

清麿「借りるぞ。暇つぶしにこれを読むことにするからよ」ヒョイ

ガッシュ「あ、ああわかったのだ」

ガッシュ(ところで、呪文はいくつ出ておるのかのう・・・聞いてみるかのう)

ガッシュ「清麿、その本には何が書いてあるのだ?私には読めなかったのだ」

清麿「は?・・・」

清麿(なんだこの文字?いや・・・読める部分がある・・・)

清麿(第一の術ザケル、第二の術ラシルド、第三の術ジケルド・・・?)

清麿(第四の術・・・ないな。第五の術・・・以降もないな。三つか・・・)

清麿(術って何なんだ?それにこの文字は?この「4行」でザケルと読めるぞ・・・?)

【術の行数】
初期、ガッシュのザケルは上の3行だけでザケルだったが、後に一ページ分でザケルと読めるようになり、威力も上がった。
今回はガッシュ自身の強さ(魔力の扱い方や経験)が格段に違うため1行増えている。(パートナーとの絆、清麿の能力などの問題から1行だけとした)


ガッシュ「清麿、なんと書いて・・・」

清麿「少し待て。オレはこの本を読む。お前はその辺で遊んでいろ。」

ガッシュ「それはさっきも聞いたぞ清麿」

清麿「やかましい」

つくし(なんだかんだで、仲いいんだねえ・・・)※違います

つくし「それじゃ、お互いに静かにしてなよ」

清麿「わーってるよ・・・」

ガッシュ「ウヌ」

ガッシュ(仕方がないのう・・・他のお客さんとやらとお話でもしてくるのだ)

ガッシュ「お客さんはどこかの・・・ウ!?」

ガッシュ「まさか・・・!」

他のお客さん・・・それはガッシュにとって会いたくない人物の一人であった

呪文を唱えなければウマゴンの時のように魔物同士は引かれ合わない

しかし、魔物のいるところに「偶然」行ってしまったら・・・?

春彦「ここならどうだ?スギナ」

スギナ「悪くない・・・今夜にでも特訓を始められそうだ」

ガッシュ(あの者は・・・あの時、無関係な人々を巻き込んだ悪いやつ!)

ガッシュ(常に魔力を消しているから気づかれることはないとは思うのだが・・・)

ガッシュ(どうするのがいいのだ!?)

1 勝負を挑む
2 無視する

>>18

いきあたりばったりとは、こういう意味です。

2

行きあたりばったりでも安価は無い方がいいなあ この形式だと

ガッシュ(イヤ…まだ魔界の王を決める戦いのことを清麿は知らぬ。戦うのはよくないのだ)

ガッシュ(あの者たちがいるならば、私がすることは「私の本」を見せないことなのだ。きっとそうなのだ。)

春彦「それで・・・トレーニングをしたら誰を倒すんだ?」

スギナ「やはり弱いやつからだな・・・落ちこぼれのガッシュあたりのな・・」

ガッシュ(ヌ!?私のことを知っておるのか!?私も姿を見せてはいけないではないか!)

ガッシュ(ヌウウ・・・監視するのだ・・・)

30分後

ガッシュ(呪文を使う気配はないみたいなのだ・・・)

つくし「ガッシュ」

ガッシュ「!」ビクッ

つくし「あのさ、言いにくいんだけど・・・清麿、帰っちゃったよ」

ガッシュ「なんと!」








高嶺家―


清麿「第一の術・・・ザケル・・・」ブツブツ

バタンッ

華「清麿!学校は!?ガッシュちゃんはどうしたの!?」

ガッシュ「清麿ー!」バンッ

華「ガッシュちゃん!清麿は・・・学校はどうしたの?」

ガッシュ「清麿は学校に行かなかったのだ・・・だがなんとか説得してみせるのだ!」

華「そう・・・」



清麿の部屋―


清麿「第一の術・・・ザケル・・・」

清麿(解読不能な文字、一部だけ読める・・・何もないはずがない!)

清麿(オカルトなんざ信じちゃいないが、オオワシに乗った裸のガキが持ってきた本だ。どこか異国の魔法の本かもしれん)

清麿「第一の術・・・ザケル・・・」シーーーーン

清麿(なぜだ!?なにもないはずないだろ!?)イライラ

清麿(無性に腹が立ってきた!なんなんだこの本は!クソ!こうなりゃやけだ!思い切り叫んでやる!)

清麿「あーーーっ!第一の術!」

ガッシュ「清麿!もう一度学校に・・・」ガチャッ

清麿「ザケル!!!!!!」カッ!

ガッシュ「行・・・」コォオオオォ…!

バガァ!!

>>21 わかりました。安価は控えて、自分で物語を決めることにしますね。

他にもレスたくさんありがとうございます。











パチ・・・パチ・・・


清麿「」

ガッシュ「こ、これは・・・!」

ガッシュ(ザケルを食らって気絶してしまったのだな!?)

華「い、今の何の音!?」ガチャッ

華「清麿!?」

ガッシュ「あ、あの、雷・・・」

華「電気かなにかから感電したのね!!ガッシュちゃん!救急車呼んでちょうだい!119よ!」

ガッシュ「ウヌ!」









モチノキ町立総合病院―


清麿「ん・・・?」

ガッシュ「オオ、気が付いたのだな!」

清麿「オ、オレは一体・・・?」

ガッシュ「私の「ザケル」で感電したのだ」


【術によるダメージ】
原作最初のザケル、シン・ポルク、ディオエムル・シュドルクの炎などの例から、呪文によるダメージは唱えた者も受けると解釈している。


清麿「ザケル・・・って、あの本のか?」

ガッシュ「ウヌ」

清麿「・・・そういやお袋は?」

ガッシュ「清麿を私に任せて帰ったのだ」

清麿「薄情な親を持ったな・・・オレも」

清麿「それより、「ザケル」の件、詳しく聞かせてくれ」

ガッシュ「ウヌ!」

ガッシュ(予想外だったが、うまくいったのだ!これでやさしい王様を目指していけるのだ・・・!)

清麿「冗談じゃない。誰がそんな戦いに参加するか」

ガッシュ「ヌホオオオオオオ!!!!」ドーーーー

清麿「泣いたって無駄だ。なんだってお前なんかのためにオレが呪文を唱えなきゃならん」

ガッシュ「しかし私は・・・!」

清麿「お前が王様になろうが、魔界に帰ろうが、王の特権で消されようが知ったこっちゃないぜ」

ガッシュ「ヌウ・・・清麿のわからずやめ・・・」

清麿「いや、いきなり現れて「命を危険にさらせ」って言われて「はいそうですか」って言えるわけないだろ?」

ガッシュ「それは・・・そうだが・・・」

清麿「わかったら帰れ。オレは怪我人なんだ。寝る」

ガッシュ「・・・わかったのだ」

清麿「帰った帰った!」

ガッシュ「・・・」

























病院の外―

ガッシュ「・・・」

(ガッシュ!!!お前はオレの友達だ!!!
人の命がかかってんだぞ!!!つべこべ言うな!!!
オレ達は負けちゃいけねんだ!!こんな奴らを、王にしちゃいけねんだーーー!!!
レイラ!!頼む、心の傷に…ゾフィスの暗示に…打ち勝ってくれ!!!
お前の命を救うことができる!!ファウードも確実に魔界に帰してな!!!
滅ぼさせんと言ってるだろーが!!!ガッシューーー!!!
ガッシュとの思い出は、オレの心に残す。「財産」はもう・・・オレの心に・・・)

ガッシュ「清・・・麿・・・」

ガッシュ「そうだ・・・清麿は本当は優しいのだ・・・最初は・・・あんなだったかもしれぬ・・・やはり元気になったら正義の味方作戦で友達を・・・」

コルル「・・・・・・・・・ガッシュ?」

ガッシュ「ヌ!?」

コルル「あ・・・」

コルル(同じクラスだったから話しかけちゃった・・・敵なのに・・・)

【同じクラス】
ガッシュが王様喋りを始めるシーンにて、ガッシュより2列前にコルルがいることが確認できるため。
因みにティオの姿も確認できる。

ガッシュ「コルル・・・コルルなのだな!?」ツカツカ

コルル「こ、来ないで!私、まだ・・・パートナー、いないから・・・」

ガッシュ「ウヌ?戦うとは言っていないのだ!」

コルル「そんなはずない!この戦いに味方はいないの・・・最後の一人が王様になるの・・・」

ガッシュ「それでも、私はコルルとは戦わないのだ!」

コルル「ぇ・・・本当に?」

ガッシュ「ウヌ!・・・それに、たった今清麿・・・パートナーに戦いの協力を断られたところなのだ。」

コルル「そうなの・・・?」

ガッシュ「戦いたかったとしても戦えないから安心するのだ」

コルル「・・・うん。」

ガッシュ(そういえば、コルルはしおりちゃんを傷つけたくなくて本を・・・)

ガッシュ(今は・・・しおりちゃんのことを教えない方がいいのかのう)

ガッシュ(どこでどうやってしおりちゃんと会ったかは知らぬが、たぶんウマゴンのようにいつかパートナーと出会うのだ)

ガッシュ「ウヌ!コルル!いい考えがあるのだ!私についてくるのだ!」

コルル「うん」

コルル(ガッシュは変わらないなあ・・・)

翌日

清麿の部屋―

清麿「ガッシュ、どういうことだ?どうして女の子がいる?」

ガッシュ「コルルはパートナーがいなくて・・・でも華殿は許してくれたのだぞ!」

清麿「オレはお前に協力することさえ認めちゃいないんだ。どうして魔物の女の子まで面倒見なくちゃならん」

コルル「・・・ゴメンナサイ」

ガッシュ「コルルは悪くないのだ!」

清麿「そうだな。その子は悪くない。勝手に連れてきたお前が悪い。」

ガッシュ「ナヌ!?」

清麿「とにかく、オレは戦わないし、その子の面倒も見ないぞ」

ガッシュ「ヌ・・・ウワアアアアーーーーーーン!!!!」ガチャッバタンドタドタ

コルル「あ、ガッシュ・・・」スクッ

清麿「・・・」

清麿「ちょっと待ってくれ。えーと、コルル」

コルル「・・・」ペタッ

清麿「実のところ、魔界の王を決める戦いなんてのは信じていない。今ガッシュはいないし、あいつに合わせる必要もない。」

清麿「本当のことを言ってくれ。魔界の王を決める戦いなんて、嘘なんだろ?」

コルル「・・・本当なの。」

清麿「・・・」

コルル「パートナーがいないと術が使えないのも、本が燃えたら魔界に帰っちゃうのも本当のこと。」

清麿「・・・」

コルル「私は王様になれるとは思っていないけど、でも私は・・・人間界でお友達がほしかった」

清麿「・・・!」

コルル「人間界(こっち)に来てから、敵におびえながら過ごしてて、寂しくて・・・まだ・・・パートナーも・・・」

コルル「だから・・・ガッシュに会って・・・一緒にいていいって言ってくれて・・・嬉しくて・・・」

コルル「ガッシュはね、ある女の子と「やさしい王様」になるって約束したんだって。だから私はそれを手」

清麿「だからどうしたっていうんだ?」

コルル「え・・・?」

清麿「だからオレにその「やさしい王様」のための手伝いをしろっていうのか?危険を冒してまで?」

コルル「それは・・・」

清麿「・・・スマン。小さな女の子にこんなこと言って・・・少し・・・一人にしてくれ。自分で自分が・・・わからん。」

コルル「うん。」

清麿「それから本は置いてってくれ。夕飯までには帰って来いよ」

コルル「・・・!うん!」

清麿「・・・」

清麿「友達がほしい、ねえ・・・」

清麿(オレだって・・・)

(高嶺さー、頭いいからって調子乗りすぎだよなー)

(きっと俺たちの事見下してんだぜー)

(もう関わるのやめよーぜ)

清麿(そうだ・・・バカはバカ同士やってりゃいい・・・オレなんて・・・)

清麿「・・・」

清麿(「やさしい王様」か・・・)

清麿(ガッシュ(あいつ)には・・・しっかりとした目標があるんだな・・・)

清麿(それなのに学校に行かせようだの、教育係だの・・・自分のことは置いといて、まずはオレの事・・・)

清麿(あいつのこと、ガキとか言っていたが・・・)

清麿(本当にガキなのは・・・オレの方じゃないか・・・)

清麿(頭の良さにかまけて家でダラダラしたり植物園でサボったり・・・)

清麿(友達が離れたなら、また作ればいい・・・バカなら勉強を教えてやればいい・・・)

清麿「けど・・・」

清麿(「きっかけ」が・・・ないんだ・・・)

清麿(でも、オレは・・・変わらなくちゃいけないよな・・・)


夜―

ガッシュ・コルル「いただきまーす!」

華「はーい!」

清麿「・・・」スチャ

華「あら、一緒に食べるなんて珍しいわね」

清麿「別に・・・それよりお袋、食費とか大丈夫なのか?」

華「こら、子供の前でそんなこと言わないの!」

ガッシュ「ウヌ・・・大丈夫なのだ!何かあったら私がブリを捕ってくるのだ!」

清麿「ブリ?・・・あの鰤か?」

ガッシュ「ウヌ!」

清麿「そう、か・・・」

コルル「・・・」モグモグ

清麿「お袋、ガッシュ・・・明日、オレ学校行ってみる・・・」

華「!」

ガッシュ「オォ・・・!」

清麿「と言いたいところだが、いまひとつ勇気が出ない・・・」

清麿「恥を忍んでガッシュ、頼む。一緒に来てくれ・・・ここ数日、きつく当たってたがお前とオレはもう知り合いだと思ってる」

ガッシュ「友達であろう?」

清麿「・・・ありがとな。それからコルル、さっきは悪かった」

コルル「大丈夫だよ。」

清麿(まずはここからだ・・・)

清麿(ガッシュ(こいつ)でオレは変わるんだ…!)














水野家―

スズメ「・・・」

スズメ「・・・・・・」

スズメ「・・・・・・・・・」

やらかしました。

清麿の言う「明日」は学校がなかったです。
1,2巻あたりのできごとは時系列に沿って行きたいので、「明日」学校には行きません。

あと、本格的な更新は10時以降になります。期待が多くてモチベは上がってます。ありがとうございます。

華「アレ?でも清麿。明日は休日じゃない。」

清麿「なっ、なんだと!?」

華「部屋にこもりっきりでいたからカレンダーなんて見てなかったんでしょう?」

清麿「・・・まぁ、心の準備期間だと思えば・・・」

ガッシュ「そうだぞ清麿!明後日こそ学校へ行こうぞ!」

コルル「・・・」モグモグ

コルル(話すタイミングや話題がないよ・・・)






次の日―

ガッシュ「・・・」

ガッシュ「清麿と会ってからの休日・・・何か忘れているような・・・」

ガッシュ「・・・」

コルル「ガッシュー、テレビ見ようよー」

ガッシュ「ウヌ。」

ガッシュ(きっと気のせいなのだ。)













TV『大海恵コンサート!』

ガッシュ「恵!?」ピクッ

コルル「人間界のアイドルらしいね。かわいいなあ・・・」

ガッシュ(そういえばキャンチョメやティオともまだこっちでは会っていないのだな・・・)

TV『チケット料金の払い込みはプレイガイドか銀行で!』

ガッシュ「・・・」

ガッシュ「ヌウ!?」

ガッシュ「銀・・・行・・・」

ガッシュ「ヌオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!」

コルル「!」ビクッ

ガッシュ「こうしてはおれん!コルルは留守番を頼むのだ!清麿ー!清麿ー!」ドドドドドドド

コルル「ガ・・・ガッシュ・・・?」

コルル「あ、洋ナシちゃんかわいい!」

甲虫銀行―


清麿「お前が来たいっていうから来てみたが・・・なんてことはないただの銀行じゃないか」

ガッシュ「ウヌ・・・でももう少し!もう少しいるのだ!」

清麿「わーったよ・・・」

【甲虫銀行】
スズメがチケットの料金を振り込みに来て強盗に人質に取られたあの銀行。
チケットが何なのか。4巻で行った恵のコンサートだと思われるというか思っている。そういう解釈。

マリ子「全く・・・代わりに銀行行ってきてなんて・・・スズメにしては珍しく落ち込んでたな・・・」

マリ子「・・・あれ、高嶺?・・・」

マリ子(いいや、別にあんなやつ・・・学校にも来てないし・・・)

【仲村マリ子】
スズメの友達で、清麿と同じクラス。
「犯人はやっぱり銃とかって、持ってたんでしょ?」「ん?ああ、ライフルとか短銃とか・・・」が恐らく一番初めのまともな会話。

ガッシュ「ヌウ・・・」

ガッシュ(本当に銀行強盗は今日来るのかのう・・・?)

ガッシュ(ヌ?あれは・・・マリ子殿?)

ガッシュ「マリ子殿!久しぶりなのだ!」

清麿「バッ・・・大声出すなよガッシュ!」クルッ

マリ子「・・・どちらさま?」

ガッシュ「あ・・・いや、その、なんでもないのだ・・・」

清麿「スミマセン・・・その・・・仲村さん。オレの・・・その・・・」

ガッシュ(・・・知り合いじゃないとわかっていても嬉しくて話しかけてしまうのう・・・)

マリ子「別にいいけれど・・・久しぶり、高嶺さん。元気?」

清麿「あ、ああ・・・」

清麿(クソッ!ガッシュめ!なんでよりにもよってクラスメイトに話しかけるんだよ!疫病神かあいつは!)

清麿(そもそもどうして仲村のことをガッシュは…)

バァン!!

その時、銃声が響いた。

「オラァ!金出しな!逃げようなんて考えるなよ!てめえら皆人質だーーー!!!」

清麿「ナニ!?」

ガッシュの予想は的中。今日この日は、スズメを救出したあの日に間違いなかった。

はずだが・・・スズメの姿はない。

ガッシュ「清麿!銀行強盗だぞ!」ヒソヒソ

清麿「ど、どうすんだよ!オレには何も出来ねえよ・・・け、警察呼ぶとか・・・」

マリ子「・・・!」バタンッ

清麿「!・・・おい仲村さんっ!・・・仲村!?」

「おいそこ!騒ぐんじゃねえ!」

清麿「!」ビクッ

清麿(クソ・・・なんて災難な日だ・・・)

清麿(やっぱりガッシュ(こいつ)のことなんかまだ認めちゃいけなかったんだよ・・・)

「てめえら!全員手を挙げろ!」

清麿「・・・」スッ

ガッシュ「清麿。清麿。」ヒソヒソ

清麿「・・・なんだよ」

ガッシュ「私が何のために本も持って来いと言ったと思うかの?」

清麿「そりゃ・・・燃やされないようにだろ。パートナーが持ってないと何かと危ないんだろ。」

清麿(それだけだ・・・こんな本・・・)

清麿(本・・・?)

ガッシュ「さあ清麿。今こそ「ザケル」を放ち、あのバカどもをけーさつに突き出してやるのだ」ヒソヒソ

清麿「そんなことでき・・・」

清麿(できなくはないな・・・)

清麿(ガッシュは術の力は心だと言っていた・・・)

清麿(怒りや憎しみだけでなく、守りたい気持ちや助けたいという思いにまで反応する・・・)

清麿(オレが食らったザケルはただの苛立ちから放たれたものだったからあんなことになった・・・)

清麿(だがそれは・・・心の調整次第では思うように操れるということ!)

清麿(そうだ・・・魔界の王を決める戦いじゃなくても・・・この不思議な力は利用してやれ!)

ガッシュ「清麿!!」

「うるせーぞガキ!てめーからぶち殺してやろーか!!!!」

清麿「ガッシュ!あいつの方を向け!」

ガッシュ「ウヌ!」

清麿「ザケルゥ!!!!!」




シーーーーーーン・・・・


清麿(オイ・・・嘘だろ・・・?)

清麿(オレは心から「あいつらをなんとかしたい」はずなんだ・・・!)

清麿(どうして出ない・・・!?)

「・・・なんだぁ!?」

「てめえ!一体何の真似だぁ!?」

清麿(最悪だ・・・)

清麿(オレはこの本の力を使うことも・・・)

ガッシュ「・・・」

ガッシュ(気持ちが足りないのかのう・・・)

清麿(結局オレは・・・何も・・・)

「黙ってねえで答えろ!ザケルとかなんとか言ってたなぁ!」

清麿「ぐっ・・・」

清麿(怖い・・・足が震える・・・いますぐここから逃げ出したい気分だ・・・)

ガッシュ「清麿は・・・「ふざけるな」と言ったのだ!」

清麿「はぁっ!?」

ガッシュ「お前のようなバカが銀行強盗をするなどふざけるなと言ったのだ!」

「な、なんだとぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!??????」

「おい相棒!このガキ共、撃っちまえ!」

ガッシュ「清麿、もう一度・・・!」

ガッシュはどこかで期待していた。あの時のように、みんなを守ろうとする意志で呪文を放つことを。

だが、今回は違う。

あの時はスズメを助けたくて必死だった。しかし今回は・・・

清麿「・・・」

ならば仕方がない。

ガッシュ「ヌオオオオオ!!!」ビュンッ

「!?」

ガッシュのマントが伸び、犯人を包み込む!

魔力が低いとはいえ、使い方を記憶しているガッシュにかかれば、人間一人くらいなんてことはない!

「て、てめえ!」バン!バン!

ガッシュはマントを壁のようにして、清麿を守った!

ガッシュ「清麿、私は化け物だ。こんな不思議なことができる。」

清麿「・・・見ればわかる」

ガッシュ「だが、清麿にしかできないことがある」

清麿「呪文、って言うんだろ・・・それはできなかった・・・」

ガッシュ「違う、私を「信じる」ことなのだ」

清麿「信じる・・・?」

ガッシュ「私が奴の気を引いている間に清麿はあいつの背後に回り込み、羽交い絞めにしてやるのだ・・・」

清麿「そんなこと・・・」

ガッシュ「できるのだ!私がマントをさらに大きくして近づく。そうすれば清麿は気づかれずに・・・」

清麿「だったら最初みたいにマントで直接・・・」

ガッシュ「ええい!清麿のわからずやめ!いいからやるのだ!」

清麿「あーあーわかったよ!やりゃーいいんだろやりゃあ!」

ガッシュ(フフフ、これで清麿は新聞に載り、前のように人気者になれるのだ・・・)

それからは簡単だった。清麿が犯人の一人を羽交い絞めにして、あとから来た警察に差し出した。

そして前のように新聞記者などが来たが、今回ガッシュはでしゃばることはなく、すべてを清麿の手柄にした。

これですべては前回のようになるはずだ・・・

>>56 のチケットに関してですが、普通に間違えました。合唱部で行くコンサートでした。
マリ子ちゃんがチケット代を払いに来たのはあれです。そっちは恵の方です。
すみませんでした。


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しかし翌日、なんとか学校に行った清麿を称賛の声が包むことはなく、山中や岩島が声をかけてきた程度だった。

何やらクラス全体が暗い。クラスの元気印のスズメがいないからだろうか。

銀行強盗を退治した日の前日、学校で、ガッシュと、スズメと、したことがあった。

その「したこと」にガッシュと清麿が関与していなかった場合、どうなっていたのか?

答えは簡単だ。

金山がスズメからチケット代をカツアゲする。

それだけだ。

人一倍正義感の強いスズメなら、皆から集めたチケット代を奪われたとなれば罪悪感から皆にしたくなくなってしまうのが道理だ。

清麿「思ったより・・・居心地は悪くないが・・・」

清麿(なんだ・・・?やけに雰囲気が暗いぞ・・・)

ガッシュ(inバッグ)「清麿・・・スズメがおらぬぞ」ヒソヒソ

清麿「スズメ・・・水野か?あいつがどうかしたのか?」

ガッシュ(inバッグ)「何を言う!清麿の唯一の味方だったではないか」

清麿「・・・まぁ、勉強教えたことはあるが・・・」

清麿(昨日のこともあるし、仲村に水野のことも聞いてみるか・・・)

モチノキ町から少し離れた場所―


細川「チィッ!」

レイコム「う・・・」

【細川・レイコム】
ガッシュが原作で初めて戦った魔物の子供とパートナー。
氷を飛ばすギコル、足元から凍らせるフリズドでガッシュたちを苦しめた。

細川「てめえら!なんでオレの本を奪おうとする!こいつでうまい汁を吸うのがイケナイことかよ!?」

シェリー「・・・レイス!」

ブラゴ「・・・」ドンッ

細川「く、くそ!ギコル!」

重力の球と氷の塊が相殺し合う。

細川「よ、よし!もう一度ギコル!」

シェリー「ハァ・・・グラビレイ!」ズンッ

氷の塊が地面に叩きつけられ、いや上から押しつぶされる!

レイコム「なに・・・?」

ブラゴ「力の差はわかってるだろう・・・もう諦めろ。面倒だ」

細川「うるせえ・・・オレはまだ、復讐を続けるんだ・・・!」

細川「お前らなんかに負けて終わるわけにはいかねーんだよ!」ゴォォォォォ

レイコム「!細川、本が!」

細川「おおおおおおう!!!出たのか!新しい呪文!」

シェリー「・・・厄介ね」

ブラゴ「仕方がない。「あれ」を出すか」

シェリー「えぇ。終わらせましょう・・・」

細川「行くぜレイコム!奴らをぶっ飛ばせ!」

細川「ラギコル・ファング!」

【ラギコル・ファング】
氷でできた獣が襲い掛かる術。ゲームやカードでレイコムの術としても登場している。

細川「やれ!終わらせてやるんだ!」

シェリー「ギガノレイス・・・」ゴォォォォォォォォォ!!!!!

レイコム「そ、そんな・・・新呪文が・・・簡単に・・・」

ブラゴ「言っただろ・・・力の差はわかっていると。」

細川、レイコム「うわああああああああああ!!!!!!!」

ブラゴ「本を燃やすぞ。シェリー」

シェリー「えぇ。でも、私たちが倒すまでもなかったわ・・・」

ブラゴ「フン・・・」

シェリー「レイス」ゴォッ

シェリー「次の魔物を探すわよ」

細川「く、くそ・・・くそ・・・」

何でブラゴがレイコムと遭遇してんの?

>>66
原作と違って清麿が隠し撮りされたような写真が新聞に載ったわけではない(明記してないが今回は本は写真に載っていない)=中学校に来て清麿のことを聞くことがない
だから用事のないモチノキ町以外のどこかで次の盗み先を調査・・・してたところに魔物の気配を感じ取れるブラゴに見つかったと解釈してくれればありがたいです。
この辺は文中で説明した方がよかったかもしれないですね・・・

清麿「水野が?」

マリ子「金山にね・・・」

マリ子「あの子責任感強いでしょ?お金は先生たちに協力してもらって戻ってきたけどそれでも、申し訳なくて皆に会えないって・・・」

マリ子「高嶺さ、私は覚えてないけど銀行強盗捕まえてヒーローになったんだからさ、スズメのことも助けてやってよ」

清麿「なんでオレが・・・」

マリ子「周りに何言われようと高嶺君高嶺君って声かけて、プリントも届けて、どれだけスズメがあんたのことを・・・!」グスッ

ガッシュ「その通りだ清麿!スズメのために一肌脱ぐのだ!」

清麿「」

マリ子「」

たまたま通りがかった野口「」

クラス中の視線が一点に注がれているのがわかった。

清麿「ガッシュ!静かにするって約束だろーーが!!!」

ガッシュ「ヌオオオオオ、スマヌのだ!スマヌのだ!」

このあと、キャーカワイーなやり取りののち、保健室に連行されるというどこかで見た展開が繰り広げられた。

高嶺家―

コルル「・・・暇だなあ」

コルル「ガッシュも清麿お兄ちゃんもいないし・・・」

コルル「・・・やっぱりパートナー探さないとダメかな・・・いつまでも甘えてられないもんね!」

コルル「よし!」ガタッ

次の更新は明日(今日)の夕方になります。荒らし以外なら励みになるのでレスはありがたいと思ってます。
あと、どうすれば本人だと分かったうえでまとめにレスが乗らないのか教えてもらいたいです(SS以外の文が載るのはまずいかと思い始めたもので)

>>1氏は今回が初投稿かえ?

>>86
そうなります。

モチノキ中学校、保健室―

ガッシュ(・・・)

ガッシュ(清麿はまだ呪文を使いこなせてはおらぬ・・・)

ガッシュ(ヴィノーが育ち切っていない今のうちにクリアをなんとかしたかったのだが・・・)

【クリア・ノート】
魔物を滅ぼすことを目的とする魔物。
自らを核兵器と呼び、魔物を消し去った後は、一体だけ残して自害しようと考えていた。
金色のガッシュ!!のラスボスとも言える存在である。

【ヴィノー】
前述のクリアのパートナーで、まだ赤子に近い歳でありながら心の力はすごいものを持っていた。
「今」ヴィノーは何歳なのか、そもそも生まれているのか、わかりませんご意見ください。

意識を集中させ、魔物の気配を探ろうと試みるガッシュ。

しかし、「今」の肉体に流れている魔力では、範囲などたかが知れていた。

ガッシュ(クリアがどこにいるかもわからぬ・・・)

ガッシュ(イヤ、わかったとしても今の私ではクリアには勝てぬ。王になったときの私でさえ勝てぬかもしれん)

ガッシュ(ならば・・・)

千年前の魔物を操り非情の限りを尽くしたゾフィス
リィエンやアリシエに呪いをかけ、ファウードを復活せざるを得ない状況にしたリオウ
そのリオウを倒し、ファウードを乗っ取り日本を滅ぼそうとしたり、ガッシュの記憶を奪ったりした実兄ゼオン・ベル

さまざまな魔物を思い出し、犠牲を出さないうちに対策をと考えたガッシュだったが・・・

空もまともに飛べない今の魔力ではどうにもならないことは明らかだった。

魔物の力はパートナーとの絆で「成長」していくもの。

その絆は・・・まだ薄い。

清麿とガッシュを結ぶ決定的な「何か」が足りない。

ガッシュ(・・・)

ガッシュが今できることは、自らを鍛えることくらいであった。

放課後、校門前―

清麿「ガッシュ。先に帰っててくれないか・・・」

ガッシュ「ヌ?」

清麿「ちょっと寄るところがあってな・・・」

ガッシュ「ところで清麿、あの後学校はどうだったのだ?」

清麿「アア・・・思ったよりは悪くない。話しかけてくれるやつもいるしな」

ガッシュ「ウヌ!それなら安心なのだ!では清麿!先に帰っておるぞ!」

清麿「スマネエな、ガッシュ」









街―


コルル「あの、この本・・・見てくれませんか・・・」

「・・・なんだ?この文字」

コルル「すみません、ありがとうございました・・・」

コルル(やっぱり、簡単にパートナーなんて見つからないか・・・)

コルル(・・・パートナー)

コルル(もし見つかったとして、戦いに参加したとして、私なんかが勝てるのかな・・・)

コルル(パートナーが見つかった途端、ガッシュが戦いを挑んで来たらどうしよう・・・)







同所―

ブラゴ「・・・シェリー、魔物がいたぞ」

シェリー「ええ。でも・・・」





コルル「この本を読んでいただけませんか?」

「何この文字!ウケルんだけど!(笑)」

コルル「・・・ありがとうございました。もう大丈夫です。」





シェリー「まだパートナーもいないみたいだし、倒すわけにはいかないわ。目的のためとはいえ卑怯でしょう?」

ブラゴ「フン・・・お前のその妙なやさしさは弱点になるぞ」

シェリー「うるさいわね・・・それより前に感じたっていう魔力は?」

ブラゴ「あぁ、それならもっと遠くだ・・・」

清麿の部屋―


ガッシュ「スゥー・・・ハァー・・・」


【深呼吸】
「呼吸は、平常心と集中力を高める最適な手段だ。」byデュフォー
守りたい人の顔を思い浮かべて、呼吸を整える練習。
確かにガッシュも行っていたが、王の職務に追われ、戦いも(一度あったが)終わったため呼吸を続けてはいなかった。

ガッシュ「ヌウ・・・コルルもおらん・・・」

ガッシュ「本もない・・・」

ガッシュ「ヌアアアーーー!!!何からすればいいのかわからないのだーーー!!!」

記憶があるが故に、初めての時よりも悩んでしまっていた。

そしてもうひとつ、ガッシュは悩んでいることがあった。

非道な行いをしてきたゾフィスではあるが・・・

彼がいなくてはレイラ、パムーンといった千年前の魔物たちも目覚めない。

居場所を突き止めたとしても、倒してしまうべきなのか?

月の石が完成するまで待つか?それはいつ?

そして復活したとして、和解はできるのだろうか?

王として、民を見てきたからこそ生まれてしまったさまざまな考え。

その考えが自分自身を苦しめる。

本当にもう一度王になれるのか、負けてしまったら誰が王になるのか。

そんな不安に押しつぶされそうな心を胸に、呼吸のトレーニングを続けた。

清麿はクラスのみんなを忘れたことは一度だってなかった。

陰口も悪口も嫌味も、忘れていなかった。

もちろん、スズメに勉強を教えたことも、たまったプリントをくれたことも、覚えていた。

「なんでオレが・・・」なんて言っていたが、スズメにはずっと心の奥で感謝していた。

おそらく仲村に頼まれなくても、先生に水野家の場所を聞いて、家に行っただろう。

清麿「・・・久しぶりだな。」

スズメ「・・・どうしたの?高嶺くん」

清麿「いや、その・・・」

スズメ(どうして家が分かったんだろう・・・?)

清麿「オレ、今日から学校行くようになったからさ。なのに・・・」

スズメ(そっか、マリ子ちゃんにでも聞いたのかな?)

スズメ「なのに?」

清麿「その・・・とにかく謝らせてくれ。」

スズメ「?」

清麿「お前前も・・・オレに話しかけたりしてくれただろ?それなのに邪険に扱ってたからさ」

清麿「それに・・・聞いたぜ。チケット代の事」

スズメ「え・・・?」

清麿「金山に一度とられたらしいじゃねえか」

清麿「そのことならお金も返ってきたし大丈夫だって、仲村言ってたぞ」

清麿「オレでさえ学校に通えそうなんだ。水野だって来て大丈夫だ。誰も責めやしない」

清麿「もし金山が何か言ってきてもオレが守ってやる!」

清麿(・・・オレ、何言ってるんだ?)

清麿(こんな恥ずかしいこと・・・)

ガッシュとコルル、やさしい魔物たちとの触れ合いが、清麿の心の氷を少しずつ溶かしていた。

ガッシュは気づいていないが、今まさに「正義の味方作戦」は進行している。

スズメ「・・・高嶺くん、ありがとね。それなら安心かな。」

清麿「水野・・・」

スズメ「でも本当に大丈夫なの?高嶺くんだって悪口とか言われてない?」

清麿「どうだろうな。新聞読んだか?オレは今やヒーローだぞ!」

スズメ「えーっ!何それ!私知らない!」

正義の味方作戦・・・成功だ。

高嶺家、玄関―


清麿「クサいこと言いすぎたな・・・恥ずかし」

コルル「あ!清麿お兄ちゃんお帰り!一緒の時間に帰って来たね!」

清麿「ん?ああただいま。コルル、どこ行ってたんだ?」

コルル「え、えーっと・・・散歩。」

清麿「・・・もう7時だぞ。もっと早く帰ってくるようにな」

コルル「はーい」

コルル(・・・心なしか表情が明るく見えるなあ・・・いいことあったのかな)






















モチノキ町、某所―


シェリー「この辺り?」

ブラゴ「あぁ。弱いが夜、魔力が一つだけ感じられた」

シェリー「ひとつ・・・?妙じゃない?魔物との闘いなら魔力は二つでしょう?」

ブラゴ「魔物と戦ってたわけじゃないとしたらどうだ?シェリー。お前の大嫌いなタイプの魔物かもしれないぞ・・・」

シェリー「・・・そうね。」

高嶺家、リビング―

華「さ、ご飯にしましょ」

ガッシュ「ウヌ!いただきますなのだ!」

清麿「いただきます」

コルル「いただきまーす」

ガッシュ「清麿、行くところとは何だったのだ?」

清麿「ん?ああ・・・水野の家だ。ちょっと用事があってな。」

華「スズメちゃん?へえ、あんたがねえ・・・」

清麿「そういうのじゃねーからなお袋。」

コルル「ねえ、そのスズメちゃんって、どんな人なの?」

清麿「ああ、オレが・・・」

ガッシュ(ウヌ?清麿が急に明るくなっておるぞ?)

ガッシュ(まあ明るくなったならいいのだ!)





















モチノキ町立植物園―


ブラゴ「・・・」

グアッ!

ブラゴ「フンッ」バギィッ

ブラゴ「そこか・・・」

攻撃を受けた角度に手を伸ばすブラゴに、すかさず「レイス」で答える。

春彦「うおおおお!!!」バッ

スギナ「奴ら・・・やはり戦い慣れしてるよな・・・ブラゴだもんな・・・」

春彦「なに弱気になってるんだスギナ!もう一度だ!」

【スギナ・春彦】
ガッシュと植物園で戦った魔物とパートナー。罪のない人々を痛めつけたためガッシュにとって許せぬ者であった。
罪のない人々=動く標的 を狙う段階ではなく、呪文のトレーニングをしていたところ、ブラゴに感づかれ、植物園に忍び込もうと待機していたところをブラゴに見つかって戦う羽目になっている。レイコムとの交戦が、ブラゴたちのその後の出会いを変えた模様
ブラゴにとって本日二匹目の獲物である。

春彦「ジュロン!」

【ジュロン】
大きなツルを操る術。締め上げることで絶大なダメージを与えることもできるが、まだそこまで操れない。


シェリー「グラビレイ!」

ズンッ!

ブラゴ「・・・」コォォォ

ブラゴ「まじめにやれ・・・準備運動にもならんぞ」

スギナ(ぐううっ・・・!)

スギナ「春彦!最大呪文だ!あれなら勝てる!」

春彦「おお!もう小技に頼るのはやめだ!いくぜスギナ!」ゴォォォォォォォォ

春彦「3(トレス)…2(ドス)…1(ウノ)…」

春彦「ラージア・ジュガロ!」

【ラージア・ジュガロ】
魔界の花を召喚し、種子型砲弾を乱射するスギナの最大呪文。
魔界の花を召喚。今聞くと不思議な呪文である。

ドン!ドン!ドン!

春彦「これなら負けねえ!レイスで迎え撃つか?グラビレイで地面に落とすか?」

春彦「ひとつならまだしも、この数じゃ無理だよなぁ!」

シェリー「ブラゴ、行きなさい・・・」

ブラゴ「フン・・・」

ラージア・ジュガロの種子の前に飛び出し・・・

ブラゴ「・・・」ビシッ!バシィッ!

種子をすべて素手で弾いた!

スギナ・春彦「なに!?」

春彦「オイ・・・嘘だろ・・・?」

ブラゴ「・・・」ギロッ

スギナ(さ、さすが魔王候補ブラゴ・・・敵うはずがなかった・・・んだ・・・)

ブラゴ「本を渡せ。」

春彦「・・・」

ブラゴ「聞いてるのか?勝ち目がないことはわかってるだろう?」

春彦「ラージア・ジュガロ!」ゴオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!

シェリー「!」

スギナ「春彦!?」

ブラゴ「貴様、今度はシェリーを・・・!」バッ!

春彦「・・・スギナ、逃げるぞ!」

スギナ「・・・」

春彦「スギナ!」グイッ

スギナ「あ、ああ!」ダッ!

ブラゴ「ちっ・・・」ガン!ガン!ドン!

シェリー「・・・」

ラージア・ジュガロを防ぎ終わったブラゴは、敵を逃がした事実に苛立ちを覚えていた

ブラゴ「あんな雑魚を・・・クソッ・・・」

シェリー「ブラゴ・・・」

ブラゴ「てめえが役立たずだからこうなったんだ。もっと強くなれ。一人でも身を守れるようにしろ。」

シェリー「・・・」ムッ

ブラゴ「オレが防がなきゃ本が燃えていた。だからかばわざるを得なかった・・・シェリー、トレーニングに行くぞ」

シェリー「・・・わかったわ。言われっぱなしじゃ悔しいもの。この戦いを終わらせるためなんだから・・・やってやるわ。」

ブラゴ「フン・・・」

ブラゴ(まぁ、一日中動き回れる時点で人間の女としてはマシな方か・・・)

次の日―


ガッシュ「のう、コルル」

コルル「なに?ガッシュ」

ガッシュ「コルルはどんな王様になりたか・・・なりたいのだ?」

コルル「私?私は・・・わからない。でも・・・」

ガッシュ「でも?」

コルル「ガッシュの言う「やさしい王様」がいてくれたら、こんな戦いはしなくてよかったのかなって思うよ。」

ガッシュ「ヌ・・・」

コルル「だって、本を燃やし合って、最後の一人が王様なんて・・・ひどいと思うもん」

ガッシュ「そうだのう・・・」

ガッシュ(この戦いには意味はあると思っておるが・・・コルルにそう言われると悲しいのだ)

コルル「私はね、戦うのが怖いの。だから本当はパートナーなんて見つかってほしくないくらい。」

コルル「昨日、パートナーを探しに出かけたけど、見つからなくてよかったって、思っちゃってて・・・」

ガッシュ「そうなのか・・・」

コルル「でも、ガッシュのために王様になるための手伝いはしたいの。どうしたらいいと思う?」

コルル(というより・・・私はどうしたいの?)

ガッシュ「ウヌウ・・・」

ガッシュ(しおりちゃんのことを教えた方がよいのか・・・?)

ガッシュ(でもまた暴れてしまったらきっと…)

(ガッシュ!燃やして!この本を燃やすの!!)

ガッシュ(しかし、魔界では普通に楽しく暮らしておったし・・・)

ガッシュ(・・・イヤ、今は結果の話をしている場合ではないのだ)

ガッシュ(今の悪いころのゼオンやクリアを倒すために、コルルの力も借りねばならぬやもしれん)

ガッシュ(また本が金色になるとも限らないのだ・・・)

ガッシュ「コルルがしたいようにするのが一番なのだ。」

コルル「うん・・・」


部屋の外―

清麿(魔界の王を決める戦いか・・・)

清麿(ガッシュもコルルもオレに変わるきっかけを与えてくれたし手伝ってやりたいが・・・)

清麿(ザケルも唱えられなかった・・・)

清麿(オレなんかが役に立てるのか・・・?)

清麿(・・・何が天才だ。ガッシュたち魔物のことも、心の力のことも何もわからないってのに。)

清麿(心か・・・)

清麿(心理学関係の本、もう一度読み直すかな・・・)

華「清麿!学校遅刻するわよ!」

清麿「うああああ!!!・・・え?もうそんな時間か!?ガッシュ!コルル!学校行ってくる!」

清麿「お袋、いってきます!」

華「いってらっしゃい」

華(清麿、本当に明るくなったわ・・・)

家で過ごしていたガッシュとコルル。

昼ご飯を食べ終わったころ、コルルが口を開いた。

コルル「ガッシュ・・・一緒にパートナーを探しに行ってくれないかな。」

ガッシュ「ウヌ!もちろん・・・なのだ」

ガッシュ(フッフッフ・・・探さなくともしおりちゃんだとわかっているのだ)

ガッシュ(・・・しおりちゃんはどこに住んでおるのだ?)

コルル「やっぱり・・・パートナーは探さなくちゃ。じゃないともしもの時にガッシュを手伝えないし。」

ガッシュ(えーと・・・制服を着ておったから・・・中学・・・いやスズメのとも違うから高校・・・どこの高校なのだ・・・?)

ガッシュ(公園に歩いて迎えに・・・来ていたような気がするのだ。だったら近くの高校で・・・)

ガッシュ(いや、公園が通り道かもしれぬ。だったら公園で・・・)

ガッシュ「いや、コルル!今日はそんなことはやめて、公園で遊ぶのだ!」

コルル「え?」

ガッシュ「パートナーなら昨日も探したであろう?今日くらい休んでもいいのだ!でも本は持ってゆくのだぞ。」

コルル「????」

ガッシュ「華殿!コルルと公園で遊んでくるのだ!」

遠くから「はーい」と返事が聞こえたのを確認して、ガッシュは無理やりコルルを引っ張っていった。

ところでスギナって男で合ってますよね・・・?

男で合ってるよ

>>108 ありがとうございます。別に脱がせるわけじゃないので話には影響しないんですけどね

モチノキ第二中学校裏の山―

春彦「さあ、思い切り練習するぞスギナ!」

スギナ「ああ・・・なあ春彦」

春彦「なんだよ」

スギナ「昨日、本差し出さないでくれてありがとう」

春彦「あ?」

スギナ「正直お前適当な奴だと思ってたから・・・」

春彦「ひどくないかそれ・・・」

スギナ「でもなんでだ?その本を持っている限りまたあんな奴が襲ってくるぞ」

春彦「うるせーよ。お前はダチだし・・・いなくなったら退屈だからな」

スギナ「・・・」

春彦「だーっ!ジュロン!」カッ

ドォン

スギナ「・・・照れ隠しに貴重な心の力使うなよ」

春彦「うるせー」

夕方、公園―

ガッシュ「ZZZ…」

コルル「ねぇ、ガッシュ・・・ガッシュ!!」

ガッシュ「ヌ、・・・?」

コルル「何時間もブランコはさすがに飽きるよ・・・ガッシュ、全然返事もしないし・・・」

ガッシュ「ウヌ?そうかの?」

コルル「だって寝てるんだもの・・・そろそろ帰ろうよ」

ガッシュ「わかったのだ・・・」

ガッシュ「そういえば本はどこに置いたかの?」

コルル「えっと、確かそこの木のところかな」

ガッシュ「よし!じゃあ本を持って帰ろうぞ!」

ガッシュ(結局しおりちゃんは来なかったのう・・・)

ガッシュ(でも、そのうちパートナーと会うようにできているらしいからきっと大丈夫なのだ)


















イギリス―

デュフォー「ザケル」カッ

バルトロ「ギャーーーーーーー!!!」

ステング「そんな・・・バルトロ・・・」

【バルトロ・ステング】
ホーバーク・キャッスルでガッシュと戦った魔物とパートナー。半年にわたりバルトロの力でステングは悪事を繰り返してきた。

バルトロ「フー・・・フー・・・」

ゼオン「やれ、デュフォー!」

デュフォー「(ゼオン、気が立ってるな・・・)ザケル!」カッッ!

ゴギャアアアアァ

ステング「う、うおおおおおおお!!!!!」

ステングごと、本が燃える。

ゼオン「チッ、こんな雑魚が参加しているとはな・・・」

デュフォー「ゼオン、まだガッシュがいなかったことを気にしているのか?」

ゼオン「・・・間違いなくあいつの魔力がこの国にあったはずだ。」

デュフォー「やはり魔界へ帰ったんじゃないのか?」

ゼオン「そんなはずはない。奴は落ちこぼれだが・・・父からバオウを受け継いでいる。負けるはずはない!」

デュフォー(「バオウ」とやらが使えることとパートナーがすでに見つかっている前提で話してるな・・・)

デュフォー「ゼオン、一度落ち着け。苛立ってもこれからどうするかの答えなんか導き出せないぞ・・・」

ゼオン「わかっている!だが・・・あいつが憎い!腹立たしい!この気持ちを・・・!」

ゼオン「・・・すまんデュフォー、少し感情的になりすぎたな。」

デュフォー(やっぱり、こいつ面白いな・・・)

次の更新は明日の夜になります。面白くできるかはわかりませんが生暖かい目で見ていただけると幸いです。


スギナと春彦の絆が強く描かれてるのは最終話でスギナからの手紙を春彦が読んでたシーンを参考にしてるのかな

>>113 そうです。「あ、ちゃんと関係は良好だったんだ」となったシーンだったので・・・イギリス紳士の次に驚きました

これガッシュの今の状態ってドラクエでいう
ギガディンとかイオナズンとか覚えてるけどMP最大値が10くらいしかない
みたいな感じでいいの?

>>128 ドラクエに例えるとマントに関してはマダンテを覚えている(記憶していると言った方が正しい?)が魔力が低いため効果は低い
術などに関してはフラグ(ゾーマ襲撃イベントが起こってないのでアレフガルドへ行けないなど)やレベル(この世界での戦いの経験)が足りない

って感じだと思います

コルル「ねえガッシュ、さっきから考えこんでどうしたの?」

ガッシュ「ヌ?いや・・・コルルのパートナーはどこにおるのかと思ってのう」

コルル「そんなことかあ。でもいつかパートナーと魔物は出会うようになってるんでしょ?」

ガッシュ「ウヌ・・・魔物が降り立つ地もパートナーに関連する国らしいしのう」

コルル「ガッシュはイギリスだったんだよね?」

ガッシュ「その通りなのだ」

コルル「・・・清麿お兄ちゃん、日本人だよ?」

ガッシュ「清麿の父上がイギリスの大学におったのだ!」

コルル「それって私のパートナーもどこか別の国にいる可能性があるってこと・・・?」

ガッシュ「イヤ、その・・・そうだのう・・・」

コルル「・・・」シュン

ガッシュ「き、きっとすぐ見つかるのだ!」

コルル「ありがとう、ガッシュ。一緒に頑張ろうね」

ガッシュ「ウヌ!」

ガッシュ(でも清麿はまだ戦ったことがないから・・・)

ガッシュ(呪文を唱える練習や特訓が必要かの)

ガッシュ(・・・私も「あんさーとーかー」がほしいのだ)

清麿の部屋―


清麿「・・・」

清麿(これ、なんなんだろうな・・・)








一時間前、通り―


清麿(心の力の源は感情か・・・)

清麿(感情を強く持つ、か・・・ハハッ、自分を殺してきたせいでなかなかできねーや!)

清麿「・・・ん?」

ふと左の骨董品店に目をやる清麿。

その中に、一際異様な雰囲気を放つ石板があった。

清麿(なんだ?これ・・・)

清麿(ガッシュに似た・・・似てもないか。魔物か?下に本みたいな字も書いてある・・・)

清麿(・・・)





現在―


清麿「何か魔界の王を決める戦いに関係あるものなのか・・・?」

清麿「店主は先代のころからあるって言ってたよな・・・?そんな昔から戦いが始まってたのか?」

清麿「ただの落書き・・・ではないよな・・・」

ドタドタドタ

タダイマナノダ!アラガッシュチャンコルルチャンオカエリナサイ

清麿「お、帰って来たな」

ガチャッ

ガッシュ「清麿!ただいまなのだ!」

コルル「ただいま・・・」

清麿「おう、おかえり。それよりガッシュ、コルル。これ、なんだかわかるか?」

コルル「どれ?・・・これ?うーん・・・」

ガッシュ「パ・・・!」

清麿「パ?」

ガッシュ「イヤ、なんでもないのだ・・・」

ガッシュ(この石板、パムーンではないか!・・・しかし買うのが早い気がするのう・・・)

【パムーン】

千年前の魔物の一人。デモルト、ツァオロン、ベルギムE・Oらと共に石板魔物四天王と呼ばれることもある。(主にカードで)
無数の星のような武器を介して術を放ったり、宙に浮いたりできる。
石板魔物を生み出したゴーレンと互角の勝負を繰り広げるほどの実力の持ち主。(ゴーレンはガッシュの父親と他の魔物3体でようやく倒されたという)
ガッシュの友達になってくれたが、学年は2つ上である。

ガッシュ(パムーン・・・苦しいであろうの・・・)

ガッシュ(スマヌ・・・私には今なにもできぬ・・・)ポロポロ

清麿「オイガッシュ、どうした!?」

コルル「ガッシュ・・・?」

ガッシュ「なんでも・・・ないのだ・・・」

イージーモードのつもりで書き始めたのによく考えたらハードモードだということに気付くのが遅すぎました

>>88の、「核兵器」は正しくは「滅亡の子」でした。許してくれなのだ。

どこかの国―


ルン「わあああああああああああ!!!!!!!!」ガン!ガン!ガン!

ジェデュン「ヤンコヤンコー!!」ドタドタドタ

小さな女の子が怪獣のような何かの腹に入れられ、誘拐されている。

ルン「いやあああああああああああ!!!!!!!」ドン!ドン!ドン!

【エスカルロ・ルン】
ジェデュンのパートナーの女の子。誘拐される形でジェデュンと出会った模様。(単行本26巻表紙絵より)
というか今書いているのがそこの出来事である。
アニメでは紫の髪をしていた。

ジェデュン「ヤンコーーー!!!」バタバタバタ

【ジェデュン】
爬虫類のような魔物で、お腹にシェルターのようなものがある。
ファウード編ではリオウに協力するふりをしていた。
ヤンコヤンコとしか喋れないように思われたが、実は喋れる。「ゴデュファ!」「だって・・・恥ずかしかったんだもん・・・」
アニメでは男だが原作では女である。

ルン「降ろしてー!!」バン!バン!バン!

ジェデュン「ヤンコヤンコヤンコ―ッ!」ドコドコドコ

ルン(ダメだこりゃ・・・)











イギリス―


ゼオン「・・・」カツカツ

デュフォー「どうする?もうイギリスから出るか?」

ゼオン「・・・」カツカツ

デュフォー「・・・」ポリポリ

ゼオン「・・・」カツカツ

デュフォー「・・・」ポリポリ

ゼオン「・・・ホットドッグでも食うか?」

デュフォー「ああ。」

デュフォー(どれだけ待ってもガッシュに関する「答え」は出せないぞゼオン)

清麿が石板を買った日から一週間が経った。

ガッシュは清麿と共に呪文を出す特訓をしたが、安定したものにはならなかった。

コルルはというと、あいかわらずパートナーは見つからず落ち込んでいる。

ゼオンはイギリスにガッシュはいないと判断、どこか異国へと消えた。

ブラゴは相変わらずシェリーと共に魔物を倒す旅を続けている。モチノキ町でガッシュと会うことは遂になかった。

スギナは・・・





モチノキ第二中学校裏の山―

フェイン「ね?言った通りでしょう?」

清兵衛「アァ。勝てる相手だな」

【フェイン・清兵衛】
ジケルドでやられたあいつとそのパートナー。
フェインは原作で「何度も魔力を感じて」モチノキ町へやってきた。
原作で感じたのはおそらくガッシュであろうが、今回は山で呪文の練習を続けていたスギナの魔力を感じた模様。
普通に強い。ジケルド意外だとラウザルクやマーズ・ジケルドンでないと攻撃があてられなかった気がする。

スギナ「うぅ・・・」

春彦「風と速さ・・・厄介な相手だな・・・」

フェイン「あなたの植物、遅すぎてあくびが出ちゃうわ」

フェイン「ちょっと手ごたえがなさすぎかしらね。ファ―――ハッハッハッホッ!!」

清兵衛「さあ、とどめと行こうぜフェイン」

フェイン「えぇ。」

春彦(クソ・・・どうしたら・・・!)

春彦(新しく覚えた呪文も・・・あいつの速さの前では無力・・・)

春彦(考えろ・・・)

考えなきゃいけないのは次の展開です。考えます。次の更新はおそらく明日(今日)の夕方か夜です。
・・・毎回次の更新予定を書いてますがいらないですかね?

バオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!

           \:;:;:;:;.,、ヽ:;.\ j:. 、    | {
          丶\:;:;:;:;..、ーヽ\}:ヽ  | ゙:.
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       }:;! :[/∧ ':;:; :;:; ´Yゝ=イ>;
       {} !:. .}'/∧ ':;: :;:; {ゝイ /
   〟    } ゞ ヘ//∧ :; ':;:;..Y. /
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        ハ:`; `ヽ=V/_}ム:; }

            ヽ` :;:;ー ̄--':;}:ノ

春彦(・・・奴が「ウルク」を使ったら終わりだ・・・)

【ウルク】
フェイン第二の術。高速移動をする。シンプルで強い

清兵衛「ウイガル!」ドンッ

【ウイガル】
フェイン第一の呪文。空気の衝撃波を出す。

春彦(来た!)

春彦「行くぜスギナ!バルジュロン!」ゴァッ!

【バルジュロン】
スギナ第四の術。(カードより)ポッケリオの術と同じで、木の戦士を召喚する術。

スギナ「・・・そうか。木の戦士、そいつの術を防ぎきれ!」

バルジュロン「・・・」ガガガ・・・

フェイン「そ、そんな術が!?もっと!もっと攻撃よ!」

清兵衛「ウイガル!」ドンッ!

春彦(そうだ・・・そいつと遊んでろ・・・)

春彦(何が無意味だ・・・普通に使えるじゃないか)

春彦(バルジュロン(こいつ)に注意を向けさせたらあとは簡単・・・スギナの術の本領発揮よ)

バルジュロン「・・・」ゴゴゴ・・・

フェイン「崩れてきてるわ!フン!あんたたちの切り札もここまでね!」

春彦(そいつはどうかな・・・)

バルジュロンが崩れる!

春彦「今だ!」

春彦「ジュロン!」ゴガァッ

清兵衛「!・・・フェイン!後ろだ!」

フェイン「えっ?」クルッ

遅い。

フェイン「がぁぁぁぁぁっ!!!!」

スギナと春彦は過去に「口から攻撃を出してくるタイプ」とは戦ったことがある。

そして、弱点も知っている。

この手のタイプは、どこを向けばいいかはパートナーの指示を仰がなくてはならない。

そして、相手の切り札をぶち壊したという達成感で満たされていたフェインは完全に油断していた。

もちろん、ウルクで本を奪われていたら早々に負けていただろう。

だが、戦いを楽しむタイプの奴は遊んでしまう。その性格が仇となった。

清兵衛「ウルク!ウルーク!」

フェイン「う・・・」

スギナ「・・・お前の高速移動も、気絶してるんじゃ発動できないよな」

春彦「ふぅ・・・地面がコンクリートだったら詰みだったな・・・さて、本を渡すか?まだやるか?」

清兵衛「く・・・くそぉおおおお!!!」



・・・スギナは、着実に力をつけてきていた。

高嶺家―


清麿「なぁ、ガッシュ」

ガッシュ「なんなのだ?」

清麿「・・・敵の魔物に会わないよな」

ガッシュ「そうだの」

清麿「もしいきなり強いやつが現れたらオレ・・・」

ガッシュ「大丈夫なのだ!清麿は天才なのだ!きっとすぐに心の力も理解できるのだ!」

心の力の使い方は、楽器の吹き方に似ている。

一度吹き方さえ覚えてしまえばあとは「どうすれば音が出るか?」などとは考えない。

考えるとすれば、音の高さや音量、強さなど、「応用」の部分だ。

だが、基本に踏み込むための経験が足りない。

レイコムは倒されているし、ゴフレにもブラゴにも会わず、スギナは動く標的でトレーニングをしていないし、
フェインも倒されている。そして何より、コルルが魔界へ帰っていない。

練習する際に感情を込めるための材料がないのが現状だ。

守りたい人と言われてもピンと来ず、情けないことに最初に出したザケルが一番の威力を誇った。

ガッシュ(うーむ・・・困ったの・・・)

ガッシュ(このままでは誰かに負けてしまうのだ・・・)

ガッシュ(やはり誰か味方が必要かのう・・・)

ガッシュ(コルルはパートナーが見つかっておらんし・・・)

ガッシュ(しおりちゃんだとわかっているのが余計に悔しいのだ)



ヨーロッパのどこかの国―


ゼオン「この国にもガッシュの魔力はない・・・」

デュフォー「ヨーロッパから離れてみるか?」

ゼオン「いや、あんな落ちこぼれがそう遠くまで行けるはずがない・・・!!」

デュフォー「・・・」





?「・・・」

街―

コルル「すみません、この本・・・」

「なにあれ?」ヒソヒソ

「わかんないけど近づかないどこ」ヒソヒソ

「・・・ねぇあなた、その本見せてくれる?」

コルル「あ、はい・・・」

「・・・・・・」

コルル「・・・」

「・・・?ゼル・・・ク・・・?」

コルル「!」












空港―

エシュロス「着いたな、進一」

進一「うん・・・」

【エシュロス】
エリートを自称する魔物。3巻で登場したにもかかわらず使える呪文は8個とかなりのエリートぶりを見せた。
パートナーを言葉巧みに操り北海道からモチノキ町へ向かう途中らしい。
エリートとは言うが、落ちこぼれ一人潰せなかったところから大したことはないとガッシュは言う。

【秋山進一】
エシュロスのパートナー。やさしい心を持っているが見た目が怖く、さらに臆病だったためいじめられていた過去を持つ。
ママが天国で心配しないような子になるという目標を持っているが、その気持ちに付け込まれている。

エシュロス「モチノキ町・・・だったか。」

進一「うん・・・」

エシュロス「心配するな。お前にはオレがついてる。オレ様は魔物の中でもエリートだ。もし敵が現れたって負けることはない」

進一「うん、そうだね・・・」

街―

?「あ・・・あ・・・?」ガタガタ

コルル?「フシュー・・・もっと・・・もっと呪文を唱えて!暴れたいの・・・」

【?→しおり】
コルルのパートナー。ついに見つかってしまった。
コルルが本を読んでくれと人々に聞いてるのを見て、かわいそうだな、「この子を助けてあげたいな」と思いながら呪文を読んでしまった。
塾に行く途中だったが、そんな場合ではない。
しおりは優しい性格で、原作では雨に濡れながら泣いているコルルを家に連れて帰ったり、ティーナを作ってあげたりした。
コルルにとっての大好きなお姉ちゃんであった。今回は果たして・・・?


コルル?「・・・ナゼ唱えない?本の持ち主・・・」

しおり「本・・・?持ち主・・・?何・・・?何のこと・・・?」

コルル?「・・・フフ、そうか・・・「私」は何も言わなかったのか・・・」

コルル?「これはね・・・戦いなのよ・・・」

しおり「え・・・?え・・・?」

コルル?「ほら・・・来た・・・獲物だ・・・」

しおり(獲物って・・・!?)

進一「な、なんなのあの魔物の子!どうしよう怖いよ・・・」

エシュロス「安心しろ、オレはエリートだ。負けはしない。」

エシュロス「見たところパートナーも未熟って感じだ・・・行くぞ進一!呪文だ!」

進一「・・・うん!」

どうでもいいですがカード確認とか設定確認とかのために
金色のガッシュ!!まるかじりブック3と魔界王攻略完全バイブル5をずっと待ち続けているのは自分だけですかね(絶対出ない)

コルル?「・・・」ダッ!

言葉も発さず、真っ先に進一へと近づくコルル。

進一「グランバオ!」バオッ

【グランバオ】
エシュロス第三の術。地面を爆発させ、相手を吹き飛ばす。

コルル?「チイィッ!おい人間!もっと・・・もっと呪文を唱えろ・・・!」

しおり「あ・・・あ・・・」ガタガタ

コルル?「早くしろ!」ゴギャァッ

しおり「(た、助けて・・・)ゼルクっ!」カァァッ

【ゼルク】
コルル第一の術。凶暴な姿になり、性格まで変わる。
鋭い爪で相手を引き裂く技ではあるが、肉体強化にも近い。
術による力の支配という点ではクリアと共通してる部分があるかもしれない。
が今は関係ない。

進一「ひぃっ・・・」

エシュロス「何をビビってる!?そんなんじゃママが喜ばないぞ!」

進一「ぐぅっ・・・グランガルゴ!」ゴッ

【グランガルゴ】
エシュロス第四の術。地面からとがった岩の柱を何本も出す。

コルル?「ゴギャァッ!」

地面から出てきた柱に上空へと吹き飛ばされる。

・・・が、降りてくると同時にグランガルゴを蹴り、一気にエシュロスに近づく!

エシュロス「進一!挟め!」

進一「ぐ、グランダム!」コォォ

【グランダム】
エシュロス第一の術。土の壁で左右から相手を挟む術。

土の壁がコルルを襲う!・・・しかし壁を瞬時に破壊しエシュロスの目の前にまで迫ってきていた!

進一「グランバオ!」バオッ

エシュロス「チッ、こいつら・・・パートナーはあれだが魔物は厄介だぞ・・・」







高嶺家―

華「清麿!なんかすごいことになってるわよ」

清麿「なんだよお袋。急に部屋に入ってきて・・・」

華「テレビのニュース。今この近くですごいことになってるのよ」

清麿「だからすごいことってなんだよ。ガッシュ、見てみようぜ」

ガッシュ「ウヌ!」


リビング―

TV「突如現れた化け物たちの戦いによってここモチノキ町は・・・」

ガッシュ「コルル!?」ガタッ

ガッシュ(こんな・・・こんな近くの魔力も察知できないとは・・・ヌウウ・・・!)ワナワナ

清麿「!・・・おい、今なんて・・・」

ガッシュ「しおりちゃん、見つかってしまったのだな・・・清麿!今すぐここに向かうぞ!」グイッ

清麿「ちょ、おいガッシュ!どういうことだよ!」

華「ちょっと!危ないから行くのなんてやめなさ・・・もう」

10分もの死闘の末、コルルの爪がエシュロスの本を貫き、その部分から火が出始めた。

エシュロス「クソ、クソオオオオオオ・・・」スウウウウウ

進一「え、エシュロス・・・ごめん、本、燃えちゃった・・・」

コルル「フー、フー・・・」

ガッシュ「清麿!コルルはあそこなのだ!」

清麿「・・・」

同時刻、ガッシュ、清麿到着。

清麿は初めて見る魔物同士の戦いの跡に驚きを隠せずにいた。

そして何より・・・「怖い」

ガッシュ「清麿!!」

清麿「あ、ああ!それよりもコルルの・・・パートナーは・・・」

しおり「・・・」ガタガタガタガタ

清麿「大丈夫ですか!?」

しおり「・・・あ・・・う・・・」

清麿(恐怖で声も出ないか・・・オレだって逃げ出したいくらいだ・・・)

清麿(実際に戦いを目の当たりにしたんだ。そりゃこうなるよな・・・)

しおりが本を手放すと同時に、コルルの術が解け、コルルがその場に倒れこむ。

それを見たエシュロスは・・・

エシュロス「・・・進一!!!このクソアマだけは許さない!エリートであるこのオレを!オレを!・・・」

エシュロス「最大呪文だ進一!せめてあのクソアマの本を燃やすんだよぉ!!!!」

進一「で、でも・・・」

エシュロス「早くしろおおお!!!!」

ガッシュ「ヌ!?あの者・・・!」

ガッシュ(確か学校を壊そうとしていた魔物なのだ!)

進一「う、うわああああ!!!!!」ゴォォォォォ

ガッシュ(!?本が燃えてるのにまだ呪文を・・・!?)

清麿「な、なんだあの光は!?」

進一の心の力は今「恐怖」によって輝いている。

エシュロスを失うことの恐怖、目の前にいた敵の恐怖・・・

しかしそれを乗り越えることで成長しようともしていた。

ガッシュ「清麿!あの者、コルルに攻撃を仕掛ける気だぞ!」

清麿「あ、う・・・」

ガッシュ「清麿!早く呪文を!あの者たちを止めるのだ!」

進一「グランバイソン!!!!」ゴォォォォォォオ!!!!

【グランバイソン】
エシュロス第八の術。地面より巨大な土の蛇を召喚する術。
ギガノ級の威力を持つ。

清麿「これ、が・・・魔物の・・・術・・・」ガタガタガタ

ガッシュ「清麿!早くザケルを・・・このままではコルルが・・・」

ガッシュ「イヤ、しおりちゃんを狙っているのだ!清麿!」

清麿「ぐっ・・・」

清麿(わかってる・・・このままあれをこの女の人が受けたら本が燃えて、コルルが魔界へ帰る・・・)

清麿(唱えなきゃいけないのはわかってる・・・わかってるんだ・・・)

清麿「・・・ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」

エシュロス「ふふ・・・なんだ!?もう一人魔物がいるぞ!構わん!お前も道づれだ!進一!」

進一「う、うん・・・頑張るよ・・・」

清麿「ザ、ザ・・・!」

清麿(さっきは叫べただろ!早く唱えないと・・・早く・・・)

ガッシュ「清麿!思いを強く持て!恐怖するな!相手を倒すのではない!コルルとしおりを守るために唱えるのだ!それは清麿にしかできない!」

清麿「・・・」

ガッシュ「コルルを魔界に帰したくない!勝つための術ではない!負けないための術なのだ!清麿!」

清麿「・・・」

清麿(心を強く・・・コルルのために・・・コルルを・・・この人を・・・守る・・・)

ガッシュ「守る・・・心だ!」

清麿(守る・・・心・・・)

清麿「・・・あぁ!」カッ!

エシュロス「力の「溜め」はもういい!ぶつけろ進一!」

進一「うん!はあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」ゴォォオ!

清麿「スゥゥゥゥゥゥ・・・」




















清麿「ザケル!」カッッ!!!!



【ザケル】
ガッシュ・ベル第一の術。口から電撃がほとばしり、相手を攻撃する。

















清麿「で、出た・・・!」

特大のザケルとグランバイソンが激突!何度もぶつかり合う!

そして・・・

エシュロス「クソ・・・」シュウウウウウウウウ

エシュロスが魔界へと帰り、タイムアップ。

進一「・・・」

清麿「ハァ、ハァ・・・」

清麿「だ、出せた・・・思いを、本を通して出す感じか・・・本を体の一部だと思って・・・」

清麿「ハッ・・・そうだ、119番・・・この人もコルルもケガを・・・!」

清麿「ガッシュ!・・・ガッシュ?」

ガッシュ「おぬし、進一だな?」トコトコ

進一「・・・え?」

ガッシュ「あの者は悪いやつだったのだ。これからは一人で頑張れるのだ。」

進一「・・・誰?」

ガッシュ「そんなことはいいのだ。きっとおぬしならママ殿に安心してもらえる立派な人になれるぞ!」

進一「・・・ありがとう」

ガッシュ「ウヌ!」

ガッシュ(これで進一殿は大丈夫・・・ではないかもしれぬが何もしないよりはましなのだ)

ガッシュ「清麿!コルルたちを病院へ連れていくぞ!」

清麿「あぁ!だからさっきから声かけてるじゃねーか!」

ガッシュ「スマヌ」

モチノキ町立総合病院にコルルとしおりが入院して一日。ようやく落ち着いて話ができる状況となった。


コルル「・・・はじめまして。」

しおり「・・・初めまして。」

コルル「・・・」

しおり「・・・」

清麿「・・・」

ガッシュ「・・・」

しおり「・・・あなたお名前は?」

コルル「コルル・・・」

しおり「コルルか・・・私はしおり。」

コルル「しおり・・・」

しおり「あなたたちは確か清麿さんと・・・ガッシュくんね」

清麿「あぁ。」

ガッシュ「ウヌ・・・」

しおり「・・・昨日のあれはいったい何なのかな。あの暴れていたのもコルルなの?この本は何?」

コルル「それは・・・」

魔界の王を決める戦いの事を説明するコルルだったが、途中で言葉に詰まってしまった。

コルル「・・・私、私が・・・暴れたんだよね・・・」ポロポロ

コルル「私・・・」

しおり(やっぱり・・・あれはこの子の意思ではなかったのね・・・)

コルル「私が・・・周りの人や・・・パートナーのしおりさんまで・・・」

ガッシュはこの状況に既視感があった。

そして、その時のようなことを言ってほしくないと心から思った。

しかし・・・

コルル「ガッシュ・・・燃やして・・・私の本を・・・そうすれば誰も・・・傷つかないから・・・」

コルル「私のせいで誰かを・・・傷つけたくない・・・」グスッ

ガッシュ「しかし、本が燃えたら魔界に・・・」

コルル「わかってる・・・わかってるけど・・・」

しおり「・・・」

術によって別の人格を与えられる。

しかし術はその魔物の力であり、決して悪ではないはずだ。

ガッシュは一度術に完全に食われたことがある。

だが、呪文の持ち主であると高らかに宣言し、後に呪文の真の力を使いこなした。

・・・コルルの術も、今は本来の姿ではないのではないか?

前国王・・・ガッシュの父が「戦う意志が弱い」というだけで別の人格を与えるような真似をするだろうか?

きっとこれは・・・試練だ。

コルルを説得し、術を使いこなせるようにしなくては・・・いや、術の呪縛から解放しなければ・・・

あの戦いの記憶を持っている意味がない!

清麿「ガッシュ・・・」

ガッシュ「本は燃やさぬ。」

コルル「え・・・?」

予告がありがたいという意見もあったのですることにします。次の更新は出来たとしたら午前中に少し、あとは夜となります。
なんかテンション上がって勢いで書いてしまいました。たくさんのレスいつもありがとうございます。

清麿「ガッシュ・・・」

ガッシュ「魔界に帰ってはならぬ。」

コルル「でも、でも・・・」

ガッシュ「コルル。この魔界の王を決める戦いで勝った者はどうなるのだ?」

コルル「・・・王様になる?」

ガッシュ「王様になると何ができるのだ?」

コルル「・・・?」

ガッシュ「魔物を消すことができるのだ」

コルル「え!?」

しおり「・・・」

【王の特権】
王様になった者は嫌いな魔物を完全に消し去ることができる。
魔物たちは魔界では魂だけの状態になっており、生き残った最後の一人が肉体を与えることで復活する。
逆に与えなければ・・・?

清麿(そういえば・・・そんなことを聞いていたな・・・)

清麿(・・・そうか、もし悪いやつが王様になったらコルルも、ガッシュも・・・)

コルル「うそだよね・・・?」

ガッシュ「嘘ではない。」

コルル「で、でたらめだよ・・・私を帰らせないために嘘を・・・」

清麿「イヤ、オレもガッシュにその「特権」のことを聞いたことがある。病院(ここ)でな。」

コルル「そんな・・・で、でも私が消されない可能性もあるんだよね・・・?」

ガッシュ「・・・このままでは、消される可能性は100%なのだ・・・」

しおり「どういうこと?」

ガッシュ「ウヌ。(・・・クリアの名前は出さない方がよいかの)すごく強い魔物がおって、自らを「滅亡の子」と言っておった」

ガッシュ「そして、王の特権を使って魔物をすべて消し去るつもりらしいのだ」

コルル「そんなこと、どこで・・・」

ガッシュ「スマヌ・・・言えぬ・・・言えぬが・・・」

ガッシュ「コルル頼む!帰らないで一緒に戦ってくれ!私自身・・・不安で押しつぶされそうなのだ!少しでも・・・仲間が・・・」

ガッシュ「仲間が必要なのだ!」

涙を流しながら力強く叫ぶガッシュに、「どこでそんなこと知ったんだ」と言える者は一人もいなかった。

志のある本物の目で訴えるその姿を疑うことはできない・・・

コルル「で、でも・・・私は呪文を使うと・・・別の私が・・・」

ガッシュ「それなら心配ない!呪文は本来自らの力・・・コルルは術を制御できていないだけなのだ!」

ガッシュ「私は術に存在そのものを食われかけたことがある!でも、強き心を持ち訴えかけることで術を制御し、真の力を使えたのだ!」

清麿(存在そのものって・・・魔界でのガッシュ、どんな経験してきたんだよ・・・)

コルル(そんなことあったっけ・・・?)

ガッシュ「・・・」ドンッ!

コルル(でも嘘はついてないと・・・思う・・・)

ガッシュ「術を使いこなせるようになるまで私が練習台となる!頼む!だから・・・」

コルル「だけど、しおりさんに迷惑が・・・」

しおり「・・・手伝うよ。魔界の王の戦い。」

清麿・ガッシュ・コルル「え!?」

しおり「そんなにびっくりしなくても・・・」

しおり「私だって、目の前で子供が「消えるかもしれない」なんて話してたら何かしてあげたいもの。」

コルル「しおりさん・・・」

そんな馬鹿な、と思うかもしれないが、泣いている子供に声をかけ、家に連れて帰って風呂に入れて世話をするなんて、普通の女子高生にはできない。

上は原作の話であるが、そんな彼女が目の前で「100%消される」などという話をしていたら黙って見過ごせない。

それに・・・

しおり「それに、妹ができると思えば、コルルちゃんと一緒にいるのも悪くないと思うし。」

しおりは「家族」に飢えていた。

ガッシュと清麿の兄弟のような仲の良さを見ていれば、希望が湧くのも無理はない。

王の戦いや消えるなどの問題ではなく、自分を必要としてくれる人が、欲しかったのだ。

コルル「でも、私が術を使いこなせるようになってもならなくても敵は襲ってくるよ!危ないよ!」

しおり「危なくないように、強くならなきゃいけないんでしょ。」

コルル「う・・・」

喜んでいいのか、その前に喜べることなのか、コルルはわからなかった。

とにかくコルルは退院したらしおりの家に厄介になることになり、また後日、人気のない場所で術の制御の特訓をするとのことだった。

少々強引な手段だったが、とりあえず魔界への強制送還は阻止できたのでガッシュはホッとしていた。が・・・

清麿「そのすごく強いやつとは何者なんだ?」

清麿「ガッシュとコルルが手を組んでも勝てないのか?」

清麿「そいつの名前は?住所は?」

清麿「なぜそんなことを知っているんだ?」

わかることからわからないことまで、清麿から質問責めにされてしまうガッシュだった。

ガッシュ「・・・実はの。」

ガッシュは自らの父親が現在(前)の王だと話し、そのおかげでいろいろと魔界のことに詳しいと説明しておいた。

それは嘘ではないし、魔界のことに詳しいのも嘘ではないため、清麿は納得した。

だが、名前は出さずともクリアのことを話し、存在を思い出したことで不安がさらに強くなってしまった。











某国―


「うぅー、ぃうぉー。」

「・・・やはり発音はできないか。」

「仕方ない。まずは君を育てることに全力を注ぐよ。」

「ヴィノー。」

数日後、しおりは退院することとなった。

コルルは魔物だからか回復が早く、しおりのことを待っての退院となった。

しおりの入院代はしおりの両親が、コルルの入院代は華が支払った。

コルルを家に住ませることをしおりの両親は反対したが、しおりはなんとか説得し、住まわせることを許してもらった。

・・・しかし両親はほとんど家にいないためあまり関係なかった。



しおりの家―

しおり「ただいまー・・・誰もいないか。じゃあコルルちゃん、入って。」ガチャッ

コルル「・・・はい。」バタン

しおり「ずっとベッドの上にいたからお風呂が恋しいよ・・・コルルちゃん、一緒に入ろっか?」

コルル「・・・はい。」

しおり(・・・)

風呂―

裸の付き合いというのは、人間関係にとって特別なイベントな気がする。

修学旅行で一緒に風呂に入ったやつとは何か親近感を覚えるそれに近い。

それはそうとコルルが湯船に、しおりが体を洗うため湯船の外に出る構図となった。

しおり「なんだか変な関係だけど・・・よろしくね」ゴシゴシ

コルル「はい・・・あの、しおりさん」

しおり「ねーちゃんって呼びな。」

コルル「・・・」

しおり「・・・」ゴシゴシ

コルル「・・・しおりねーちゃん。」

しおり「なに?」ゴシゴシ

コルル「本当に迷惑じゃないの・・・?私が一緒にいて・・・呪文も使っちゃったし、敵が襲ってくるかもしれないんだよ!」

しおり「迷惑じゃないよ。それにコルルちゃんの事、なんだかほっとけないっていうか・・・そんな感じなのよね。」シャワー

コルル「・・・でもまさかあんなところで呪文が発動するなんて思わなかった・・・」

しおり「あはは、ごめんね。心の力だっけ?私感情移入しやすいタイプだからさ・・・」

これから妹のような存在ができる・・・そう思うと、なんだかテンションの上がるしおりだった。

しおり「でも!これからは「なぜか」じゃなくて「したい」時に発動できるように頑張ろうね。それと湯船入っていい?」

コルル「あ、、はい・・・」

しおり「うんでいいんだよ?コルルちゃん」

コルル「・・・それなら、私のことも・・・コルル・・・で・・・」

しおり「わかった!コルル!入れて―!」ザブーン

コルル「きゃーっ!?」

・・・さすがに浮かれすぎである。

とりあえずしおりとコルルの関係についてはなんとかなりそうだ。

本当はガッシュの力になりたくて魔界に帰りたくないコルルと

コルルやガッシュの力になりたくて、本当の家族がほしかったしおりの利害が一致した結果だ。

この先キャンチョメやロブノスを出そうとしたのですが、何故「ガッシュがモチノキ町にいる」と知っているのかがよくよく考えると分かりません。
もう少しガッシュとコルルの話なのでなんとかなるのですが、どうしたらよいか意見をもらいたいです。


バリーがグスタフから知った時みたいに、他の魔物から伝言ゲームで噂が伝わった、とか

高嶺家―

清麿「コルルのパートナーが見つかったのは・・・まぁよかったが、コルルの術の問題はどうするんだ?」

ガッシュ「それなら私が練習台となり、サンドバッグとなろう!術を制御できるまで何度でも!」

清麿「オイオイ・・・それじゃガッシュが持たないだろ」

ガッシュ「なんとかするのだ!」

清麿「わーったよ・・・」

ガッシュ(コルルがなんとか術を使えるようになったら・・・そのあとはどうするかのう・・・)

ガッシュ(仲間を集めるためには・・・)

ガッシュ(まずはレインかのう・・・)

【レイン】
クマのような魔物で、ガッシュの友達。
人一倍大きいこともあり皆から厄介者扱いされるなどして心がすさんでいたが
魔界でガッシュの「狂った力に対してもまっすぐな姿」に改心した。
ガッシュが頼めばすぐにでも協力はしてくれるだろうが・・・?

ガッシュ(どこに住んでおったかのう・・・)

なんでも正確に覚えていられるほど、人の脳は優秀ではない。

ガッシュ(では、ティオ・・・ティオ!ティオなら日本におる!確かコンサートで・・・)

ガッシュ「それより清麿!恵のコンサートはいつなのだ!?」

清麿「はぁ!?恵?・・・」

アイドルなどに興味のない清麿がそんなこと知っているはずもなかった。

ガッシュ「大海恵なのだ!」

清麿「それならテレビでCMやってたな・・・確か・・・」

清麿「今週の日曜だな」

ガッシュ「ウヌ!よし!ならばそのコンサートに行くぞ!」

清麿「オイ、その日はコルルと特訓だろ?」

ガッシュ「い、イヤ、しかし・・・」

清麿「・・・何か理由があるんだな?」

ガッシュ「・・・ウヌ。」

清麿「しゃーない。ガッシュがコルルとの特訓よりもそっちに行きたいって言うならそうするか。」

ガッシュ「ウヌ!ところでチケットはあるのかのう?」

清麿「そんなものはない。」

ガッシュ「だろうの。」

清麿「・・・どうするんだ?」

ガッシュ「どうしようかのう・・・」

清麿「・・・」

ガッシュ「・・・」

清麿「一応、コンサート会場には当日行くか・・・」

ガッシュ「ウヌ。」

清麿「そういえばガッシュ、ラシルドとジケルドは使ったことがないがどんな術なんだ?」

ガッシュ「ラシルドは・・・」






















ドイツ―

ブラゴ「シェリー、敵だ」

シェリー「えぇ。」グッ・・・

フリガロ「・・・」

ゲルハルト「ラージア・フリズド!」ゴッ

【フリガロ・ゲルハルト】
氷を使う魔物とそのパートナー。原作でブラゴと戦った「ソコソコ戦える奴」。
今回の戦いは原作そのままなので割愛させていただく。

【ラージア・フリズド】
フリガロ第一の術。辺り一帯を氷で覆う術。強くないですか?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ブラゴ「にしても・・・さすがにソコソコ戦える奴が出始めたな。」

ブラゴ「・・・シェリー、先を急ぐぞ」

しおりの家―


しおり「もしもし、あ、高嶺くん?」

しおり「・・・コンサート?」

しおり「いや、別に大丈夫だとは思うけど・・・」

しおり「わざわざありがとう。コルルに伝えとくね。」ピッ

コルル「清麿お兄ちゃん、なんて言ってたの?」

しおり「日曜日の練習はなしにしてほしいって。用事があるみたい。」

コルル「そう・・・」ホッ

しおり「なにホッとしてんの。」

コルル「だって・・・」

しおり「不安なのはわかるけど、呪文を使わなくていいからって安心しちゃダメ。」

コルル「うん・・・」

しおり「大丈夫!いざとなったらしおりおねーさまが守るわ!」

コルル「ありが・・・うえっくし!」

しおり「大丈夫?湯冷めしたかな・・・」

コルル「だびじょうぶ。だびじょうぶだからティッシュちょーらい・・・」

しおり「はいはい、世話の焼ける子だねー、フフッ」

ガッシュや清麿の心配とは裏腹に、早々に仲良くなっていた。

しおり「そういえば、コルルはどんな王様になりたいの?」

コルル「・・・」チーン

しおり「鼻、かんでからでいいからね」

コルル「・・・」グシグシ

コルル「どんな・・・やっぱり、やさしい・・・王様になれたらいいなとは思ってる・・・」

しおり「ガッシュくんと一緒なんだ」

コルル「・・・だって、こんな戦い二度と起こさないようには、それしかないと思うし・・・」

しおり「そっか・・・でも今の王様だって何の考えもなしにやってるわけじゃないと思うけど」

コルル「それでも嫌なの!」

しおり「ごめんごめん」

コルル「・・・もし、私のことが嫌になったらすぐにでも本を燃やしてもらってね。」

しおり「もう!イヤになんかならないって。それよりご飯食べましょ。プリンもあるのよ。」

コルル「ホットケーキがいい・・・」

【ホットケーキ】
コルルの好物はホットケーキと魚と牛乳。

しおり「・・・じゃあ作ったげる。おねーちゃんに任せな。」

コルル「わーい!」

コンサート当日、コンサート会場―


清麿「すごい人だな・・・」

ガッシュ「ウヌ!懐かしいのだ!」

清麿「懐かしい・・・?」

ガッシュ「イヤ、なんでもないのだ。それよりも清麿!裏口から中に入るのだ!」

清麿「ば、バカなんてこと言うんだ!」

ガッシュ「し、しかし・・・」

清麿「しかしじゃねーよ!」

ガッシュ「だ、だが・・・」

清麿「言い方を変えても無駄だ!」

水野「あっ!高嶺くーん!」

高嶺「水野!?・・・仲村!?」

仲村「お、天才様もアイドルには興味深々ってわけ?」

高嶺「そうじゃねーけど・・・」

水野「あ!あなた初めて会うね。お名前は?」

ガッシュ「会ったことなかったかのう・・・我が名はガッシュ・ベル!」












同時刻、同所―

マルス「フ・・・ここか・・・」

レンブラント「まさか、あの本の持ち主が芸能人だったとはな。」


【マルス】
ティオを追っているぐるぐる髪の毛。魔界ではティオと仲の良かった魔物。
彼曰くこの戦いは、「どれだけ仲間を蹴落とせるか」らしい。何もわかってないのである。
ちなみに原作で魔界に帰った後はティオと仲直りしたとのこと。薄情な奴というか、反省できるいい奴というか・・・

【レンブラント】
マルスの本の持ち主でオランダ国籍らしい。まぁ善人ではない。


マルス「ああ・・・やっと追い詰めたぜ、ティオ・・・」

今回の更新は以上になります。次の更新はまとまっていくつも・・・という感じではないと思います。
先の展開は考えてあるのに、「過程」がなかなか浮かばず失速気味になってしまって退屈な思いをさせていたら申し訳ありません。
それと、ロブノスに関しては>>186の形式で行こうと思ってます。他にも意見ありがとうございました。

コルルの例のやつって何番目って明言されてましたっけ?確か初期のゲームで出た時は4つ使ってましたがカードゲームの方でそれ以上増えたんでしょうか?

スズメとマリ子に別れを告げ、ガッシュと清麿はホールの裏口へと向かっていた。

清麿「オイ・・・見つかったらまずいぞ」

ガッシュ「しかし、この先から魔力を感じるのだ」

清麿「魔力・・・?誰のだ?」






関係者用裏口、建物側―


ティオ「・・・・・・・・・・・・」

【ティオ】
ピンク色の髪をした魔物の子。「守る力」に特化しているため、攻撃呪文はさっぱり。
この戦いに味方は一人もいないとマルスのせいで思い込まされている。
言うまでもないがガッシュの友達となる魔物。

ティオ「・・・そうよ、味方なんて・・・一人も・・・いないのよ・・・」

ガチャッ

ティオ「!」

キィ・・・

清麿「オイ、本当に魔物なんているのか?」

ガッシュ「ウヌ。」

清麿「でも魔物なんて・・・」

ティオ「・・・ガッシュ・・・?」

ガッシュ「お!ティオではないか!久しいの・・・」

ガッシュがあいさつをしている最中、鬼のような形相でティオが走ってくる!

清麿「じ、ジケルド!」カッ

【ジケルド】
ガッシュ・ベル第三の術。相手に強力な磁力をまとわせ、拘束する呪文。金属が近くにないと発動しない。

清麿(よし、出た!)

一度自分の意思で呪文を出せれば、出し方のコツはわかってくる。数学の公式を理解すると問題が解けるのと同じだ。

コルルたちが入院している間に行った特訓で、呪文の発動は安定してきている。

心の力を高めて威力を高められるかは別の問題だ。数だけなら細川でも撃てる。

ティオ「キャッ!?」ガンッ

鉄扉にくっつけられ、身動きが取れなくなる。

ガッシュ「ヌ!?清麿、なぜ攻撃を!?」

清麿「イヤ、だってすごい顔で突っ込んできたから・・・」

ガッシュ「しかしティオはやさしい魔物なのだぞ!」

清麿「ティオって誰だよ!」

ガッシュ「ウヌウ、この子がティオなのだ!」

清麿「そうか。だが鬼のような形相で・・・」

ガッシュ「あ、あれは嬉しくて私に飛びついてきただけなのだ!」

ティオ「誰があんたなんか・・・!言っておくけど、私はあんたなんかより強いわよ!あんたなんかけちょんけちょんにやっつけてやるんだから!」

清麿(大の字で扉に張り付きながら言われても説得力がないが・・・この子はガッシュのことを知ってるみたいだな)

ガッシュ「ティオ、私はそなたに頼みがあってここまで・・・」

ガチャッ

マルス「ハハッ、ティオ、やっと見つけ・・・お前、ガッシュか?」

ガッシュ「お、おぬしは・・・」

マルス「ッはは!こいつは愉快だ!ガッシュ・・・お前もティオを消しに来たのか?」

マルス「あいにくだが、ティオはオレの獲物だ・・・」

ガッシュ「私がティオを消すわけなかろう・・・私はティオに仲間になってもらうためにここに来たのだ!」

マルス「仲間?仲間だと?ククク・・・この戦い、どれだけライバルを蹴落とせるかが大事なんだぜ!」

清麿(・・・)

マルス「それがたとえ・・・友達だったとしてもだ!」

レンブラント「ガロン!」ゴッ

【ガロン】
マルス第一の術。重い鉄の鎖で相手を押しつぶす。
ほぼ直線的な攻撃しかできないが、速さがあり威力もある。

ティオ「ひっ・・・」

ガッシュ「清麿!」

清麿「ラシルド!」カッ!

【ラシルド】
ガッシュ・ベル第二の術。長方形の盾を作り出す技。
電撃のおまけつきで受けた攻撃を跳ね返す効果もあるが、強度はそこそこ。
攻撃を跳ね返す意味の「ラ」と盾を意味する「シルド」からできている名前だと考えている。

ガロンをラシルドで受け止め、そのままマルスへと跳ね返す!

マルス「!?術を解けレンブラント!」

レンブラント「ああ!」フシュ

手から出ている鎖だったため、術を解けば跳ね返って当たることもなかった模様。

ドサッ

ティオ(ジケルドが解けた・・・)

マルス「ハハ・・・ガッシュ。お前はティオの次にしてやろうと思ったのに・・・」

マルス「どうやら・・・魔界に帰りたいらしいな!」

清麿「その言葉・・・きっちりそのまま返してやる!ガッシュ!奴の方を向け!」

ガッシュ「ウヌ!」

無抵抗の女の子を傷つけようとする奴に、清麿の心は許せない気持ちであふれていた!

コルルといいティオといい小さな女の子ばかりだがロリコンというわけではない。正義感が強いだけなのだ。

いじめられている同じ学校の生徒を助けようとしたことがある(自分に嘘をついて行動には移せなかったが)清麿は・・・

一方的に痛めつけようとする非情な奴らを許せなかった!

清麿「ザケル!」カッ!

レンブラント「ガロン!」ゴッ

二つの術がぶつかり合う!・・・まだガッシュのザケルにガロンを破壊する力はなかった・・・

マルス「ッハハ、やるなガッシュ!ティオの弱い術には飽きてたところだから楽しいぜ!」

ガッシュ「おぬし・・・戦いを何だと思ってるのだ・・・」

マルス「王になるための戦いだ!そのためなら甘さも、過去もすべて捨て去る!」

ガッシュ(・・・ヌ?)

マルス「やれ!レンブラント!新呪文だ!」

レンブラント「エイジャス・ガロン!」ゴォッ

【エイジャス・ガロン】
マルス第三の術。手から鎖付きの鉄球を放つ。地面から鉄球を出すこともできる、全方位防御(セウシル)殺し。

清麿「あいつ・・・地面に攻撃を!?」

ガッシュ「清麿!下がるのだ!」

清麿「わかった!」ダッ!

マルス「そこだあ!!!」グン

ガッシュの真下から鉄球が襲い掛かる!

ガッシュ「ぐっ・・・」ギャルン

何とかマントで体を覆うが・・・

ガッシュ「がぁぁぁっ!!!」ドンッ

清麿「ガッシューーー!!!」

完全には防ぎきれなかった。

【マントの強度】
クリアの術をも防ぐマントだが、あれは魔力の密度が高かったからだと考えている。
原作でマントが伸びて戻らなくなった時、後述するアシュロン(いつになるんだよ・・・)によれば、
「体に流れる魔力は、イマジネーションによりコントロールする。」「イマジネーションが強ければ強いほど、魔力は強大になり、自由に操れる」
らしい。だがまだ目覚めていない術も多いガッシュの体には、多くの魔力が流れていないと考えている。
筋トレをして50kgのバーベルを持てるようになった人間が、トレーニングをする前の自分に戻った場合に、それを持ち上げられるか?という解釈。
よって、マントは今のところラシルドよりはるかに弱く、マントでほとんどの術防げるんじゃね?は通用しないことをご理解いただきたい。

ガッシュ「ヌ、あぁ・・・」

マルス「チッ、マントで少し防いだか・・・だがガッシュはダメージを負った!次はティオ・・・」

マルス「・・・ティオはどこだ?」

清麿「!」

ティオがいた場所を見る清麿だが・・・ティオの姿はそこにはなかった。

パートナーはライブ中、術は使えない・・・逃げて当たり前だ。

ガッシュ「・・・清麿!ラウザルクなのだ!一気に奴の本を奪う!」

清麿「ラ、ラウ・・・?」

ガッシュ「あ・・・」

今まで幾度となく使ってきたラウザルク。

ザケルガやザグルゼムなども、「あって当たり前」という考えがまだ残っていた。

ジケルドまでだとわかっているだろうと思うが、前の仕事先で「ありがとうございました」と言っていた癖で、今の仕事先でも「ました」と言ってしまうことがあるのと同じで、考えてみればわかっているが、とっさに口から出てしまう・・・そんな現象だ。

ガッシュ「・・・いや、いい!私が奴に近づき攻撃のチャンスを作る!行けると思ったタイミングでザケルを頼むのだ!」ダッ!

清麿「ガッシュ!無茶はするな!」

マルス「まだ突っ込んでくるのか!レンブラント!」

レンブラント「ガロン!」ゴッ

ガッシュ「ヌウ!」サッ

マルス「よけられた・・・?ええい!なら「数」だーー!!!」

レンブラント「ガンズ・ガロン!」

【ガンズ・ガロン】
マルス第二の術。無数の鉄球を飛ばす技。この技は手から鎖は出さない。

清麿「ガーーーーッシュ!止まれーーーー!!!」

ガッシュ「ヌ!?」ピタッ

カッ!

清麿「ラシルド!」

ラシルドに当たった鉄球が跳ね返ってくるが・・・

その鉄球を鉄球で相殺し、弱った盾にさらに鉄球が押し寄せる!

清麿「ガーーーッシュ!」

ガッシュ(・・・)

マルス「そのもろい盾で防ぎきれると思ったのか?落ちこぼれが!」

ガッシュ「イヤ・・・防ぎきる必要はない!」

マルス「なに!?バカな・・・!」

マルス「ガッシュは術を出すと気絶していたはず・・・」

【ガッシュの術と気絶】
ラウザルクとバオウ・クロウ・ディスグルグが気絶をしない術として印象的だが、ラシルドも術を出した後は意識があり、動ける。
例として
ラシルドにザグルゼムを当てる
キャンチョメの新呪文にとりあえずラシルドを出した後、清麿とともにきょろきょろしている
ラシルドを大きくして目をくらませ、遠くへ逃げる
などをしている。

ガッシュ「清麿!」ガシッ

マルス(オイ・・・腕をつかまれたら逃げ場が・・・)

清麿「ザケル!」カッ!

マルス「ぐがぁあああああああっ!!!」

清麿「ティオ(あの女の子)を傷つけようとしたお前の罪・・・償うんだな・・・」

ガッシュ(清麿・・・ずいぶん呪文を使いこなせるようになったの・・・)

ガッシュ(だが確かマルスはまだ・・・)

マルス「ふざけるなーーーーっ!!!なんでオレ様がガッシュごときに倒されなければならん!!!」ガバァア!

清麿「な・・・まだ立って・・・?」

マルス「オレ様は王になるんだ・・・お前ら格下とは違う・・・」

マルス「お前ら格下は・・・ティオのように逃げ回ってればいいんだ!」

清麿「貴様・・・!」

「ガッシュ!頭を下げて!」

ガッシュ「ヌ!?」バッ

「サイス!」カッ!

マルス「なに!まさかレンブラントを・・・」

ガッシュ「ヌウウ!」ガシッ

マルス「こ、この、離せ!」

レンブラント「ぐ・・・」

本を手で守ろうとするが、「サイス」でも魔物の術。防ぎきれるはずもない。

マルス「そ、そんな・・・本が・・・」

ティオ「誰が・・・逃げ回ってるですって!?」

マルス「ティオ・・・クソ・・・」

マルス「うああああああああああ!」ダッ!

マルスが思い切り床を蹴る!

ガッシュの腕から逃れ、こぶしを振りかざし近づくはティオの元へ!

ティオ「マルス・・・あなただけはって信じてた。」

ティオ「でも・・・もうあなたを友達だとは思わない!」

ティオ「恵!」

恵「エエ!」

【大海恵】
ティオのパートナーで、アイドル。16歳。ぴちぴちの女子高生。
コルルペア同様、魔物の子とは姉妹のような絆で結ばれている。

恵「サイス!」カッ!

【サイス】
ティオ第二の術。三日月形の聖なる風の刃を飛ばす術。そう聞くと強そうだが、実際の威力は弱い。
だがそれでも人間相手には十分な威力。

マルス「ぐがあぁぁぁっ!」

ティオ「・・・魔界(あっち)で反省しなさい。」

清麿「マルスとか言ったな・・・」

マルス「・・・」

清麿「周りを格下だと見下しているような奴が、格上だと思うなよ・・・」

清麿「そんな考えを持っている奴の格が上だなんて、馬鹿げた話はねえんだよ!」

ガッシュ(清麿・・・)

マルス「クソ・・・黙れ…レンブラント!」

レンブラント「お、おう」

マルス「この先魔物に会うことがあったらガッシュとティオを潰すように伝えろ!モチノキ町にいるとな!」

レンブラント「・・・できればやっておこう」

マルス「ティオ、ガッシュ・・・この屈辱は忘れないぞ・・・」スゥゥゥゥ

ティオ「・・・」

レンブラントが走って逃げていくのを、ティオはただ見つめていた。そこに感情はない。けれど・・・

延々と狙われる辛い鬼ごっこはもう終わりなんだな、とホッとしていた。

ホッとしたが・・・

ティオ「!」

ガッシュとそのパートナーが振り向き、近づいてくる。

やはりこの戦い、味方などいない。

ガッシュはティオを助けてくれた。けど、王になるためには戦わなければ生き残れない!

ティオ「・・・」グッ

だが、清麿の口から出た言葉は意外なものだった。

清麿「あ、あんた・・・大海恵だろ!?コンサートは!?早くいかなきゃまずいぞ!!」

ティオ・恵「え・・・」

ガッシュ「ウヌ!スズメも見に来ているのだ!早く戻らぬと皆(みな)が悲しむぞ!」

ティオ「ちょ、ちょっと待って・・・あの、戦いは・・・?」

清麿「ガッシュは最初から「仲間になってもらう」ためにここに来たんだ。言ってただろ?」

ティオ(・・・)

(「違うよ、ティオ。戦うんじゃなくて、味方になってもらって・・・」
「・・・」ワナワナ
「わかったわ・・・この戦いは、回りのすべてが敵だもんね。」
「そうよ・・・私の前に現れるのは、みんな敵なの!たくさん倒した子が強くなって生き残れるのよ!」)

ティオ(仲間・・・なんて・・・)

恵「じゃ、じゃあコンサートに戻っても・・・」

清麿「むしろ戻ってもらわないと困る。オレの友達が見に来ているんだ。」

恵「・・・(この人たち、本当に・・・)」

ティオ「騙されないで!この人は最初に私を攻撃してきたのよ!」

清麿「一応傷つけないように、拘束の術にしたんだがな・・・痛かったなら謝らせてくれ。」

ティオ「う・・・た、確かに・・・電撃じゃなかったけど・・・」

恵「・・・ティオ、どうやら本当に敵意はないみたいだし、仲間になってあげたら?」

ティオ「だ、誰が・・・」

ガッシュ「頼む。」

ティオ「う・・・」

恵「ほら。あなたより強くなっているあのガッシュくんが頭を下げてるのよ。素直になったらどうなの?ティオ」ニコッ

ティオ「う・・・うるさいわね!仲間でしょ!なってやるわよ!それで文句ある!?ないわね!はい!」

こうして、ティオとも(半ば無理やり)仲間になることができた。

ティオに来週の日曜、ある場所にパートナーと来てもらうよう伝えて、ガッシュと清麿は家に帰った。

【ガッシュの術と気絶】に追記
ジケルド、マーズ・ジケルドンも術を出した後に(効力が続いてても)意識がある模様。
マーズ・ジケルドンに関しては顔が映っていないが、術を出した時の体勢から直立に移行するのは難しいため、自らの意思で立っていると推測する。

ガッシュ「清麿・・・」

清麿「ん?なんだ?ガッシュ」

ガッシュ「あのマルスという者・・・過去は捨てたとか言っておったな」

清麿「ああ・・・」

ガッシュ「それだけティオのことを気にしていたということであろう?」

清麿「確かに、言われてみれば・・・」

ガッシュ「さっきこそ勢いで倒してしまったが・・・説得すれば仲間になってくれたやもしれぬ。」

清麿「・・・」

ガッシュ「これからは・・・」

ガッシュ(前の戦いで敵だった者でも、説得できそうならしてみるかの・・・)

>>201 コルルはカードゲームより第六の術まで判明してますので、最低でも六よりは後の術となります。

コルルの特訓の日、モチノキ町―


春彦「こいつ・・・できるっ!」

スギナ「・・・」

春彦「まじめに特訓したオレたちにここまで・・・」

泳太「楽勝だZEE!」

ハイド「・・・」

【ハイド】
アニメオリジナル魔物。・・・ではあるが原作でも存在が確認されているため、登場させた。
風の力を操るCOOLな魔物。アニメでも魔界に帰ったのかどうか不明というなかなかかわいそうなキャラ。

【窪塚泳太】
アニメオリジナル魔物ハイドのパートナー。泳太が変換で出てこないので打ちづらい。
原作でもパートナーだったかはわからないが、一応彼にした。だがアニメの彼とは別ということで、喋り方は適当に・・・


泳太「ジキル!」ゴッ

【ジキル】
ハイド第一の術。かざした手のひらから烈風が放たれる。

春彦「ジュガロ!」カッ

【ジュガロ】
スギナ第三の術。ラージアではないジュガロ。なぜこちらが第三の術なのか。低コスト低威力といったところか。

泳太「吹き飛ばしちまいな!」

ハイド「・・・」ギャルンッ

風でジュガロの球が吹き飛ばされる!

スギナ「春彦、小技ではだめだ。あれを出すぞ」

春彦「あぁ!ラージア・ジュガロ!」カッ!

ジュガロで出した花が大きくなり、無数の種子が発射される!

泳太「こいつぁ厄介だZE!」

ハイド「・・・出していいぞ」

泳太「わかってるYOO!」

泳太「ギガノ・ジキルガ!」ゴッ!

【ギガノ・ジキルガ】
ゲームオリジナル呪文。風の鳥を召喚して放つ。

春彦「よけるぞスギナ!」フシュ

ラージア・ジュガロを解除!そして・・・

春彦「ジュロン!」カッ!!

地面からジュロンを出し、スギナともども遠くへ逃げる!

泳太「OH!外したか・・・ならばもう一度!」

春彦(も、もう一度だと!?)

泳太「ギガノ・ジキルガ!」

・・・・・・・・・。


ハイド「お前、まさか・・・」

春彦「クックククク・・・アーーッハッハッハッ!」

春彦「こいつら何も知らずに使ってやがったぜー!!」

泳太「W・・・WHY・・・」

春彦「どんなエネルギーも無限じゃないんだよ!オレは最初の方力をセーブしていたから・・・まだ一発は出せる。お前は?」

泳太「・・・」

泳太「DRAWってことにしYOO!」

春彦「・・・」

春彦「バルジュロン!」カッ!!

泳太「NOOOOOOOOOOOO!!!!」

スギナ(なんであんな奴がギガノ級を持ってたんだ・・・?)

【術の級(クラス)】
呪文には様々な法則がある。その中でもわかりやすいのが
ギガノ、ディオガ、そしてシンである。
ギガノが中級、ディオガが上級、シンが最大級と言ったところ。

モチノキ第二中学校裏の山―


ガッシュペア、コルルペア、そしてティオペアが集まった。


しおり「ちょっと待って・・・?大海恵!?大海恵さんですよね!サインください!」

恵「あー・・・はい・・・」

清麿(そりゃこうなるよな・・・)

ティオ「それにしてもガッシュ、まさかコルルと仲間だったとはね・・・」

コルル「ティオも久しぶりだね。」

【ティオとコルル】
「【同じクラス】」の時にも述べたが、ティオとコルルもガッシュと同じクラスであった。
原作で魔界に帰ったあと一緒に登校しているところから、全く知らないわけではないと解釈した。

ティオ「で、ガッシュ。なんのための特訓なの?」

ガッシュ「それは・・・」

しおり「歌ってください!生「光のプリズム」!」

【光のプリズム】
アニメ版恵の曲。CDもネットでなら買えるかもしれない。

ガッシュ「・・・しおりのあれが収まってからだの。」

コルル「ごめんね、二人とも・・・」

ティオ「いいのよ。恵は世界一のアイドルなんだから!」






ミラノ―


キャンチョメ「クソー!ガッシュを倒してやるー!」

フォルゴレ「オイオイ、どこにいるかもわからないんだろ?」

【キャンチョメ】
魔物の子の一人で、アヒルのようなくちばしがチャームポイント。いつもポケットにお菓子を入れている。
化ける力を使う魔物。典型的な大器晩成型魔物で、最終的には最強魔物とまで言われるほどになるが、今回は「アレ」を覚えることができるのか?

【パルコ・フォルゴレ】
キャンチョメのパートナー!絶世の美男子、世界的スター、パルコ・フォルゴレさ!
チチをもぐのがお仕事さ!好きな動物はカバさんだ!私は鉄のフォルゴレだぞ!無敵のフォルゴレ様だ!
・・・様々な事情があって、家族とは縁が切れている。

キャンチョメ「それでも・・・それでも僕なんかじゃガッシュにしか勝てないんだ!」

レンブラント「フフ・・・ガッシュか・・・」

フォルゴレ「!」

フォルゴレ「誰だ!」

レンブラント「私はレンブラント・・・ちょっとした仕事で世界を回っている・・・それより、ガッシュと言ったな?」

キャンチョメ「う、うん・・・」

レンブラント「ガッシュなら、日本のモチノキ町というところにいる・・・倒したければ行くがいい・・・」

キャンチョメ「えっ!!・・・でもどうしてそんなことを教えてくれるの!?」

レンブラント「ちょっと・・・顔なじみの頼みなんでね・・・」

キャンチョメ「・・・フォルゴレ!」

フォルゴレ「わかった!日本だな!あの国ではチチをもげ!も発売されているぞ!私が行けばバンビーナたちは大喜びさ!」

キャンチョメ(ガッシュを倒しに行くんだけど・・・)

しおり「お待たせ。ちょっと興奮しちゃった・・・」

恵「もう・・・」

ティオ「それで、なんの特訓なの?」

ガッシュ「ウヌ。実はの・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ティオ「別の人格・・・?」

コルル「うん・・・」

コルル「何も覚えていないのに、嫌な気持ちは残っているの・・・」

しおり「・・・」

メタ的な話をすると、「ゼルク」は凶暴な別人格を与える術ではなく、コルルの元々持っている能力が戦い向きに心身ともに変化させるものだと原作者は語った

変化の度合いを調整できれば、「傷つけるのは嫌だけど、やらなきゃならない!体を強くしなきゃ!」というレベルにできる。

ティオ「それで、どういう修行をするの?」

清麿「危険だが・・・何度もガッシュが相手になるそうだ。」

ティオ「・・・私は何をすればいいの?」

恵「できること、ないんじゃない?」

清麿「イヤ・・・ティオは防御の呪文が得意と聞いている。オレやしおりさんに危険なことが起こったら守る役割を任せたい」

ティオ「つまり・・・ボディガードってわけね?」

ガッシュ「ウヌ。」

清麿「だが、ティオと恵さんに来てもらったのはコルルとしおりさんに会ってほしかったからだ」

しおり「うん。人は多い方が対抗策も思いつくかなと思って」

ティオ「ふーん・・・」

ティオ(私たちが・・・頼られてる・・・)

ティオ「いいわ。皆を守る役割、受けて立とうじゃない!」

ガッシュ「ウヌ、ありがとうなのだ!」

恵(ティオ、表情が明るくなったわね・・・)

少しして、コルルの特訓は始まった。

しおり「・・・行くよ」バクバク

コルル「・・・」

清麿「いつでもいいですよ!しおりさん!」

ガッシュ「コルル!強き心だ!」

コルル「・・・うん!」

恵・ティオ「・・・」ゴクン

しおり「・・・ゼルク!」カッ!

コルル「ウ・・・アァ・・・」

清麿「ガッシュ!ザケルは使わん!ラシルドだけだ!」

ガッシュ「ウヌ!」

コルル「ぐ・・・戦い・・・もっともっと暴れたい・・・の!」ドンッ

清麿「来るぞ!」

コルル「・・・」ギャンッ!

ガッシュ「ヌウ!」ガシィッ

ティオ「あれが・・・コルル・・・?」

恵「ティオ、ガッシュくんと清麿くんに注意しておきなさい。すぐにでも対応できるように・・・」

ティオ「ええ!・・・」

10分後・・・

コルル「ゼェェイ!」

清麿「ラシ「ヌアアアア!!!!!!!!!

清麿「ガッシューーー!!!」

ガッシュに爪の一撃を与えた後、清麿へと狙いを定め・・・

コルル「・・・!」ギュンッ!

大地を蹴った!

ティオ「恵!」

恵「セウシル!」カッ!

【セウシル】
ティオ第一の術。地上で使うと半球、空中で使うと球状のバリアを張る術。
離れた場所に張れるなんて設定ないぞ!と思うかもしれないが、石板魔物との戦いで苦しんでいるガッシュを助けるために遠距離からセウシルを使って助けた。
防御力は高めではあるが、一番の長所はやはりあらゆる角度に対応できる点。地中からの攻撃には弱い。

コルル「!」バキィインッ!

コルル「チイィィッ!」

・・・結局、この日は何も進展しなかった。

だが、術は魔物本来のもの。術を使いこなすことは不可能ではないはずだ。

また来週の日曜に練習することを約束し、それぞれが家へと帰っていった。

ガッシュ(コルルに足りないのは・・・戦う意志かの・・・)

戦いたくないという思いでいるがゆえに、術によって闘争本能がバケツをひっくり返したようにあふれ、制御できていないのではないかと考えた。

力を抑えるのではなく、力を開放する意思がなければならぬ。しかし、コルルにそれは難しい。

・・・難しいが、その機会は近いうちに訪れることとなる。

三日後、清麿の部屋―

清麿「・・・相変わらず、この石板のことは何もわからんな・・・」

ガチャッ

清麿「よお、ガッシュ。おか・・・」

キャンチョメ「・・・」

清麿「・・・」

清麿「誰だお前!」ガタッ

キャンチョメ「フォルゴレ!」

フォルゴレ「やあ、おとなしくしててくれないかい?早くバンビーナたちのところに行きたいんでね」

清麿「ふざけるな!」ダッ!

部屋から飛び出し、玄関へと直行する・・・

清麿(あのアヒルガキ・・・魔物だよな・・・)

清麿「ガッシュ・・・ガッシュ・・・!」


公園―


ガッシュ「ヌオオオオオオオオオオ!!!!」ドタドタドタ

ティオ「待ちなさーーーい!!!」バタバタバタ

コルル「待ってよーー・・・」トコトコトコ

ガッシュ「ひ、ひどいではないか!どうして鬼が二人なのだーー!」ドタドタドタ

ティオ「だって私たち女の子よ。」バタバタバタ

ガッシュ「納得いかないのだーーー!!!」ドタドタドタ

そこに・・・!

清麿「ガッシュ!」ズザーッ

ガッシュ「清麿!助けてくれなのだ・・・ティオが・・・」

清麿「そんなことはいい!魔物だ!敵が現れたんだ!」

ティオ・コルル「え・・・?」ピタッ

ガッシュ「敵・・・?どんな奴なのだ?」

清麿「あぁ。クチバシがあって・・・」




少し離れたところ―


キャンチョメ「う、嘘だろ・・・なんで・・・なんで首しめティオまで一緒にいるんだよ・・・」ガクガクガク

フォルゴレ「知り合いかい?」

キャンチョメ「うん・・・で、でも、パートナーもいないし大丈夫だ!ガッシュにもティオにも負けない!」

フォルゴレ「もう一人の子は?」

キャンチョメ「・・・誰だったかなぁ」

キャンチョメ「まあいいや。僕は戦うぞ!フォルゴレ!」

フォルゴレ「ああ!頑張るぞ!キャンチョメ!」

キャンチョメ「わあああああ!!!!!」テクテクテク

清麿「いた!あいつだ!ザケル!」カッ

キャンチョメ「うわああああああああああ!!!!」ガクガクガク

フォルゴレ「わーっ!ばかーっ!」バッ

キャンチョメの前に出てキャンチョメを守るフォルゴレ!いつもの光景である。

ガッシュ「・・・い、いきなり撃つことないではないか!」

清麿「いきなりオレの部屋に入ってきたんだ!敵に決まってるだろ!」

ティオ「・・・キャンチョメ!?」

キャンチョメ「うわあああああああ!!!首しめティオだーーー!!!」

ティオ「なんですってーー!!!」ドタドタドタ

キャンチョメ「うわああああああああああ!!!!!」

フォルゴレ「・・・」

清麿「・・・まぁ、戦える状態じゃなさそうだし話を聞こうか」

フォルゴレ「あ、ああ・・・」

コルル(首しめ・・・?)

清麿「・・・つまり弱いガッシュを倒すためにわざわざ来たと?」

フォルゴレ「ああ。」

キャンチョメ「助けて、ガッシュ・・・」

コルル「ティ、ティオ・・・首が伸びちゃってるから絞めるのやめて・・・」

ティオ「こいつも清麿とガッシュを狙ってやってきたのよ!敵なのよ!」ギュウウウウ

ガッシュ「やめるのだティオ!落ち着くのだ!」

清麿「・・・あれはまずくないか?」

フォルゴレ「そうだな・・・ポルク!」

【ポルク】
キャンチョメ第一の術。物に化ける力を持つ。化けるだけで化けたものの力は使えない。
大砲に変わっても弾が出ないのがいい例である

ボウン!

キャンチョメの姿が小鳥のようになり、無事に脱出!木の上へと逃げた。

ティオ「こらー!待ちなさーい!」ジタバタ

ガッシュ「ティオ!まずは座るのだ!キャンチョメは敵ではないのだ!」

清麿「イヤ、ガッシュを倒しに来たらしいぞ」

ティオ「やっぱり敵じゃない!許さないわ!」

キャンチョメ(どうしよう・・・)

フォルゴレ「とにかく、今日のところは引いてやる!キャンチョメ!帰るぞ!」ビュンッ!

全力疾走。顔を見せただけで終わった。

キャンチョメの力はぜひとも必要だが、まだ仲間にするには時期が早すぎたようだ。

・・・おまけにティオという邪魔が入った。ティオの考えももっともだが、いきなり首を絞めるのは予想外だった。

清麿「・・・なんだったんだ・・・?あいつ」

ガッシュ「ウヌウ・・・」

ガッシュ(キャンチョメに話ができるのはロンドンで会ってからかの・・・)

ガッシュ(そういえば・・・)

ガッシュ「清麿!清太郎殿から手紙など届いてはおらぬか?」

清麿「あぁ、届いてる。夏休みになったら会いに来いとさ。なぜかガッシュのことは書いてなかったが・・・まぁいいだろ。」

ガッシュ「あ・・・」

清麿「ん?」

ガッシュ(私が嘘をついていたのを忘れていたのだ・・・)

ガッシュ(・・・ウヌウ)

ガッシュ(まあよいのだ!)

ティオ「あー!なんで逃げるのよー!」

コルル「戦わないで済んでよかったじゃない・・・ね?」

ティオ「うん、まあ・・・でも・・・」

ティオ「あーーー!!!」

コルル(ティオは元気だなあ)

コルル(私もこれくらい戦う意志があればなあ・・・)

空港―

キャンチョメ「くそう、ガッシュとティオが組んでるなんて聞いてないぞ」

フォルゴレ「でも、よかったじゃないか。敵は倒すだけじゃないってわかったんだから。」

キャンチョメ「うん・・・そうだけど・・・」

キャンチョメ「僕はガッシュには勝ちたいんだーー!!!」

フォルゴレ「じゃあ、たくさん修業しなきゃな!とにかく今は帰るぞ!キャンチョメ!」

キャンチョメ「うん!」







モチノキ第二中学校裏の山―


春彦「おい、これ・・・」

スギナたちが練習していた場所、それはコルルたちが練習を行ったあの場所であった。

ちなみに、アシュロンと戦った「山の中腹」ではない。

スギナ「爪痕・・・それになんだ?これは・・・円?」

春彦「ここで、魔物同士が戦ったのかもしれない・・・」

スギナ「・・・ここももう使えないかもな」

春彦「仕方がない、別の場所を探すか」

スギナ「ああ。」







公園―


清麿「それじゃ、オレたちは帰るぞ。」

ガッシュ「ウヌ!コルル、ティオ!また明日なのだ」

コルル「うん、またね」

ティオ「また明日!」








ガッシュ「・・・清麿、本が光ってないか?」

清麿「え?・・・本当だ、新しい呪文か!?」パラパラ

清麿・ガッシュ「!」

おめでとう、
人間界に生き残った諸君よ!
この時点を持って、残りの魔物の数は
70名となりました。
これからも魔界の王になるべく、
がんばって戦いあってください。

清麿「ガッシュ!残り70名っていうのは・・・」

ガッシュ「・・・30名の魔物の子供が帰ったという意味であるが」

ガッシュ「肉体を持った状態の魔物の残り人数を示していることになるのう・・・」

清麿「・・・負けられないな。」

ガッシュ「ウヌ。」

次の更新は夜です。
ハイドのことで言い訳をさせてもらうと、どうしてあの山にスギナたちがいなかったのかを理由付けするために戦わせました。
モチノキ町にいる野良魔物なんて思い浮かばなかったので、やむなく出したのですが、ゴフレを完全に忘れていました。アニオリ魔物を出したことをお詫び申し上げます。

しばらく時が過ぎ・・・

清麿の父、清太郎から「夏休みになったら遊びに来い」という手紙をもらった清麿は、ガッシュと共にイギリスへ渡ることにした。

清麿「お袋!いってくる!」

華「はい、行ってらっしゃい。ガッシュくんもね。」

ガッシュ「ウ、ウヌウ・・・」

清麿「どうした?ガッシュ」

ガッシュ「い、イヤなんでもないのだ・・・」

ガッシュ(イギリス・・・また清太郎殿はさらわれておるのだろうか?)

ガッシュ(それからバオウで倒したあの者・・・今の私たちで倒せるのかのう?)

ガッシュ(・・・行ってから考えるのだ。)

コルル「ガッシュー!」ブンブン

ガッシュ「コルルではないか。どうしたのだ?」

コルル「ガッシュ、イギリスに行くんでしょ?そのお見送りだよ。」

しおり「コルル、結構寂しがっててね・・・」

コルル「ち、違う・・・そんなんじゃないの!」

ガッシュ「?心配せずとも私は帰ってくるぞ!」

清麿(そういうことじゃないだろう・・・)

清麿「それじゃしおりさん、ガッシュとオレがいない間、よろしくお願いします」

しおり「ええ。わかってるわ。」

ガッシュ「私がいない間はコルルとティオだけで術の練習をするとのことだが・・・大丈夫なのか?」

コルル「・・・大丈夫!」

ガッシュ「ウヌ!その意気だ!」

清麿「・・・ヤバい!ガッシュ!飛行機に遅れるぞ!」

ガッシュ「ナニ!?もうそんな時間か!?」

清麿「走るぞ!」

ガッシュ「ウヌ!」










某国―


ゼオン「・・・」

デュフォー「ゼオン・・・最近ガッシュについての「答え」を求めないな・・・」

ゼオン「魔物が残り70名の知らせを見て、思い出したんだよ。」

デュフォー「何をだ?」

ゼオン「戦いを越えた先にあるもう一つの地獄・・・」

ゼオン「負けても地獄、勝っても地獄だ。そう考えたら、わざわざオレが手を下すまでもないと思ってな。」

デュフォー「そうか・・・(どこか、ゼオンは嘘をついているという「答え」が出ているな・・・)」

ゼオン「デュフォー、この調子で魔物を減らしていくぞ」

デュフォー「あぁ。」

イギリスの空港―


清太郎「清麿!こっちだ!」

清麿「おっ、いたいた!」

ガッシュ「!?」

【空港に親父】
原作でバルトロにさらわれなければ、空港に迎えに来るはずだった。

清太郎「久しぶりだな、清麿。しばらく見ないうちにいい顔になったな」

清麿「親父こそ、しばらく見ないうちに老けたんじゃないか?」

清太郎「・・・」

清太郎「ところで、この子は?」

清麿「ん?何言ってるんだよ。親父がオレの教育係として送ってくれたガッシュだよ」

清太郎「ガッシュ・・・」

清太郎(そういえば前に大学に・・・)

清麿「とにかくありがとうな、ガッシュのおかげで人生が180度変わった・・・」

清太郎「そうか。それはよかったな。」

清太郎(・・・まぁいいか。清麿も喜んでいるし)

ガッシュ(なぜさらわれていないのだ?・・・うーん・・・)

ガッシュは既にバルトロが倒されているのを知らない。

清麿「それより親父、見せたいものがあるんだ。早く大学に行こう」

清太郎「ん?見せたいもの?」

清麿「ああ。でも奥に入ってるからここでは出したくないんだ・・・」

清太郎「わかった。」

モチノキ第二中学校裏の山―

コルル「・・・!」ガンッ!ゴンッ!

ティオ「クッ・・・恵!セウシルを解くんじゃないわよ!」

恵「わかってるわ・・・!」コオオオオオ

しおり「コルル!落ち着いて・・・力を制御するの!自分の意思で術を・・・」

コルル「黙れ・・・」ゴガンッ!ギィンッ!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

モチノキ町―

コルル「今日も・・・ごめんね。まだ私・・・」

ティオ「気にすることないわよ。悪いのはそんな術をコルルに使わせるようにした王様よ」

しおり「うーん・・・でも、私も責任感じちゃうな・・・」

恵「呪文の力はパートナーが制御するからね。でも、コルルちゃんのは特殊なケースだと思うわ。」

お互いにさよならを言って、分かれようとしたしたところで・・・

ドシュウウウゥゥゥ!!

恵「きゃっ!?」ガクンッ

恵の足に、レーザーのようなものが直撃した!

ティオ「だ、誰!?」

コルル「私じゃないよ!」

ティオ「知ってるわよそんなの!」

しおり「・・・あそこ!影が動いた!」

ティオ「そう、そこね・・・コラー!待ちなさーい!」ドドドド・・・

恵「ティオ、待って・・・くっ・・・」

しおり「恵、肩貸すから・・・」

恵「ありがとう・・・」

【恵としおり】
恵は4巻くらいの時16歳と年齢が判明しているが、しおりは判明していない。
しかし最終回のしおりの服装が(清麿は高校の制服であるのに対し)2巻の時の制服と同じことから
高校1年生あるいは2年生だと推測する。(3年生だと同じ制服を着ていることはまずない)
よって、同い年か一つ違いという結論に至ったため、お互いに対等な言葉で喋ることとした。

モチノキ港8番倉庫―

ティオ「コラー!恵を撃った魔物!出てきなさい!」

・・・

ティオ「それにしても・・・寒いところね・・・」

ビシュゥゥゥン

ティオ「がっ・・・?」

さっきと同じレーザーが、ティオに直撃する!

ティオ「ど、どこから・・・」

ビシュンッ!

ティオ「キャっ!」ガクンッ

ティオ「隠れて撃つなんて卑怯よ!出てきなさいよ!」

リュック「だそうだ。出てやろうロブノス。」

ロブノス「ああ。魔物一匹だけなら勝てるのは当然だしね。」

ティオ「あなたが・・・恵を・・・!」

【ロブノス】
「我はロブノス、彫刻が趣味の不死身の魔物。我はロブノス、歌も好きだよ。でも、弱いものイジメも好きなんだ!」
♪「わっれは戦うちょーこくかー!とても強いぞ手強いぞ!」♪
ガッシュをコケにするために日本にやってきたが、弱いものイジメも好きなので、今回はティオとコルルを始末しようとしている。
日本にガッシュがいるのはレンブラントから聞いた模様。あやつ余計なことを。

【リュック】
ロブノスのパートナー。弱い者イジメが大好きな、実は気弱な男。

ティオ(しまった・・・急いだせいで恵たちを置いてきちゃった・・・)

ティオ(それに・・・走ってきたから汗かいてて・・・体温が・・・)

【モチノキ港8番倉庫】
原作でガッシュがロブノスと戦った場所。清麿の毛先が凍る程度には寒い。

リュック「どうするロブノス?あいてはかわいい女の子だぞ?」

ロブノス「いつも通りさ。じわじわ追い詰めるよ!」

リュック「ビライツ!」ゴッ

【ビライツ】
ロブノス第一の術。レーザー攻撃で、壁や床で反射ができる。
ビライツの「ラ」はラシルドの「ラ」と同じなのだろうか。

ティオ「くっ・・・」

ティオ(相手をよく見てればよけられないわけじゃない・・・このまま粘って恵たちを待っ・・・「キャーーーッ!」ドジュゥ

ティオ(そんな、確かによけたのに・・・なんで・・・後ろから・・・?)

リュック「ククク・・・不思議そうな顔をしているね?」

ロブノス「あれは絶望した顔だよリュック。パートナーも置いてきて、ここは寒くて、意識もはっきりしてないだろうね。」

ティオ「う・・・」

リュック「さて、まずは一体かな?」ゴォォォ

ロブノス「そうだね・・・さようなら!」

リュック「ビラ・・・「ガアアアアアッ!」

リュック「うあああ!!!」

ロブノス「リュック!?」

ケガをした恵の足じゃティオの元に間に会わない。

だからしおりは賭けに出た。いちかばちか「ゼルク」を唱えて、戦いの場所へと向かうよう祈りながら・・・

どうやら、成功したらしい。

コルル「フシュー・・・」

ティオ「コルル・・・」

安心したのも束の間、ロブノスは攻撃態勢に入っていた!

ロブノス「リュック!立つんだ!あの下着の子の方を狙うよ!」

リュック「あぁ・・・寒そうだから早く楽にしてやろう・・・」ゴォォォ

リュック「ビライツ!」ゴッ

コルル「・・・」ガンッ!

爪でビライツを切り・・・明後日の方向へ折り曲げる!

そのまま勢いよくロブノスの前まで飛び出して・・・

ロブノス「あわわ・・・」

爪の連打(ラッシュ)!

コルル「グウウウゥゥゥ!!!」ドドドドド

なぜ、コルルが術を発動しているのに言葉を発さないのか、疑問に思うだろう

コルルは術を発動すると「自分の意思とは関係なく」荒い言葉をしゃべっていた。

しかし、何もしゃべらないということは・・・?

コルルも、術の中でもう一人の暴れたい自分と葛藤しているのだ。

今までの練習も、無駄ではなかった。

ロブノス「うぎゃっ!ああぁっ!リュック!うううぅ!!合体だ!」

リュック「あ、ああ!レリ・ブルク!」ゴッ

【レリ・ブルク】
ロブノス第二の術。種明かしをするが、ロブノスは普段分身しているが、実は2体で一人の魔物なのだ。
分身は元々の能力だとして、第二の術を覚えるまではどうしていたのか?元々覚えていたのか?

コルル「!?・・・」

ロブノス「フフフ・・・攻撃力、防御力共にフルパワーとなった我に勝てるかな?」

コルル「・・・ウウウウゥ!」ガン!ガン!ガン!

ロブノス「ハァ、その程度なんだ・・・」ガシッ

コルル「!」

コルルの腕をつかみ、そして・・・

リュック「ビライツ!」ゴッ

ティオや恵に当てたビライツとは比較にならないレーザーがコルルに直撃する!

コルル「ギャアアアアアアアアアアアア!!!!!」ドサーッ

コルル「ん・・・う・・・」スゥ・・・

ティオ「コルル!術が解けて・・・」

ロブノス「やっぱり今日はラッキーデーだ!2体も魔物を倒せるぞよ!」

ロブノス「そしたら今度はガッシュを消すぞー!」

ティオ「ガッシュを・・・知ってるの・・・?」

ロブノス「当たり前だ!ガッシュをコケにするために日本にやってきたんだからね!」

ロブノス「歯をがたがた震わせて、おびえる姿を想像するだけで・・・ククク」

ティオ「もう・・・どうしたら・・・」

ティオ「一人で・・・突っ走るんじゃなかった・・・冷静になっていれば・・・」

ロブノス「リュック!ビライツでとどめだ!」

ティオ(ガッシュ・・・ゴメンネ・・・)

恵「ティオ!手を前に!」

ティオ「!」

リュック「ビライツ!」ゴッ

恵「セウシル!」カッ!

ガギイイイイン!

ティオ「恵・・・!」

恵「ハァ、ハァ・・・一人で突っ走らないでよ・・・心配するから・・・」

ロブノス「くそ!なんだあの頑丈な盾は!もっと!もっと力を込めて!」

リュック「もちろんだ!すぐにぶっ壊してやる!」ゴォォォ!!!

恵「あら、私たちの「守る力」を・・・」

ティオ「私の盾を、そうそう甘く見ないでよ!!!」

ビライツの方はセウシルでなんとかなる。

しかし、防ぐ一方で、攻撃にはつながらない。

コルル「う・・・ん・・・」

しおり「コルル!大丈夫?」

コルル「た、ぶん・・・」

しおり「コルル、もう一度ゼルクを唱えるわ。」

コルル「!」

しおり「でも、弱っているからと言ってティオを傷つけないで。気持ちを強く持って・・・」

しおり「相手だけを、悪い奴だけを憎むの!悪いやつ相手になら暴れてもいいから!」

コルル「悪いやつ・・・」

しおり「コルル、暴力がいいこととは思わない。けれど、大事な人たちを守るためには必要なことなの!」

コルル「必要・・・」

しおり「いい?コルル。いくよ・・・」

コルル「・・・うん!」

しおり(これでうまくいくとはあまり思えないけど・・・)

しおり(私自身が「きっと大丈夫」ってコルルを信じないでどうするんだ!)

しおり「・・・ゼルクッ!!」カッ!!

コルル「う、うぅ・・・!」ドンッ!

床を蹴り、リュックの元へと走るコルル!

ロブノス「!?」

リュック「ひ、ひぃぃ!」

コルル「グゥゥゥゥゥ!!!」ザシュザシュザシュザシュ!

ロブノスの本が、ずたずたに引き裂かれ、床に落ちる・・・

そこから火が出始めた・・・

ロブノス「な、あ・・・」スゥゥゥゥゥ

本の面積が小さく、燃え尽きるのも早い・・・

コルル「・・・」

ティオ「コルル・・・?」

恵「ぜー、はー・・・」

コルル「・・・」

リュック「ゆ、許してくれ!見逃してくれ!うわああああ!!!」

ティオ「・・・」プツン

ティオ「恵。」

恵「サイス!」

リュック「ぎゃーーーーー!!!」

コルル「・・・」

しおり「コルル?」

コルル「しおりねーちゃん・・・」グスッ

コルル「ほんの少しだけど・・・誰を狙うべきなのか・・・自分で・・・考えられた・・・気がするの・・・」グスン

コルル「えぐっ、えぐぅっ・・・よかっ、これっ、わた・・・ぃい・・・」

しおり「コルル・・・」

しおりの信じる思い、コルルの信じる思いが本を通して力として現れ始めた。

心そのものが力になる本だからこそ、こんな現実的じゃないことが起こる。

ティオ「・・・それよりコルル、その、服、早く着た方がいいわよ。」

コルル「えっ!?」

1度目の「ゼルク」で下着だけになり、ビライツを受けて上の服は焼け落ちた。

コルル「あ、あ・・・」カァァァァ///

恵「ガッシュくんいなくてよかったわね。」

ティオ「あんなやつどうでもいいわ!清麿よ!清麿に見られるのが一番いやよ!」

コルルの服の問題は、何とかしなければならない。

とにかく倉庫内は寒いので、早々に4人は外に出た。


そんなことが起きてるとも知らず、ガッシュと清麿は清太郎と楽しく雑談しているのだった。


イギリスと日本の時差はサマータイムを考慮すると約8時間。日本で夕方でも、向こうではまだ昼間なのだ。

今日の更新は異常です。次は明日の夜になります。今日は特にたくさんのレスありがとうございました。

恵「よし、これでおっけーっと。」

コルル「ありがとう恵お姉ちゃん」

汗拭き用のタオルでなんとか見えたらまずい部分を巻き、家路を急いだ。

ティオ「・・・しおり。さっきのコルル・・・」

しおり「ああ・・・コルルがどうかした?」

ティオ「まだ安心するのは早いと思うわ。呪文を使っている状態で会話ができて、指示ができるくらいにならないと、まだ危険よ」

しおり「ふふ、正直に言っちゃうんだね。」

ティオ「当り前よ!ガッシュがいないんだから、私がしっかりしなきゃいけないもん・・・」

しおり「でもありがとう。コルルのこと心配してくれて。」

ティオ「べっつに?心配とかじゃないわよ」

しおり「ふふふ・・・」ニヤニヤ

ティオ「・・・」







イギリスの大学、清太郎の研究室―


清麿「これなんだけど・・・よっ!」ドンッ

清太郎「こ、これは・・・!」

清麿が日本から持ってきていたもの、それはパムーンの石板だった。

清麿「ふぅ、重かった・・・」

ガッシュ「よくバッグがもったの」

清麿「そうだな」

ガッシュ「よく運べたの」

清麿「あぁ。」

ガッシュ「重さと大きさ的に持ってくるのには無理がないか?」

清麿「気にするな。」

清太郎「・・・この石板・・・少し待っててくれ。すぐに戻る。」

5分後―

清太郎「・・・こっちだ、清麿、ガッシュ、来てくれ」

清麿「あぁ。」

ガッシュ「ウヌ」

ガッシュ(バルトロは・・・おらんのう・・・)キョロキョロ

管理室―

清太郎「これだ。」ガチャッ

清麿「これって・・・石板!?」

ガッシュ「ヌ・・・」

清太郎「あぁ、まったくもって正体がわからないものだが・・・」

清麿「これがどこにあったのか、いつここに持ち帰ったのかとか、詳しく聞かせてくれ!」

清太郎「おお、元気だな。この石板は・・・」

突然ですがここで言い訳を聞いてください。
このSSでガッシュが記憶を持って目覚めたのは魔界から人間界に来てすぐではありません。ゼオンに見つかる少し前で、人間界に来てからかなり時間は経っています。
・・・6巻を読み返してて、ティオが「恵に会うまで何か月もかかった」と発言してるのを見て、やらかしたと思いここに説明させていただきました。

清太郎は石板が1000年前の遺跡から見つかったことを話し、清麿は魔界の王を決める戦いの事を話した。

危ない戦いに足を踏み入れている清麿に少し驚き難しい表情をしたが、本当にやりたいなら止めはしないと清麿の頭を叩いた。

バシッ!ではない。ポン。である。

清太郎「そうだ、清麿。何か予定はあるか?」

ガッシュ「ホーバーク・キャッスル・・・」

清麿「ん?」

ガッシュ「ホーバーク・キャッスルに行きたいのだ!清麿!」

清麿「ん?どこだよそれ」

清太郎「あぁ、あの古城か。あそこはなかなかに興味深い建物だぞ」

清太郎「場所は地図(これ)を見ればわかる。二人で行ってきなさい。」

清麿「ん?親父、オレに予定がなかったらどうするつもりだったんだ?」

清太郎「部屋の掃除を手伝ってもらおうと思っていたんだ」

清麿「はいはい・・・おあいにくさま。オレはガッシュとホー・・・」

清太郎「ホーバーク・キャッスル」

清麿「そう!そこに行かなきゃならん!行くぞガッシュ!」

ガッシュ「ウヌ・・・」

ガッシュ(きっとあそこにはバルトロがおる・・・セッコロの父上と母上も・・・)

【ホーバーク・キャッスル】
バルトロとステングが根城にしていた古城。
「コック!料理がまじいんだよ!!!」「コック!つまみがまじいんだよ!!!」のあの城。


ホーバーク・キャッスル―

ガッシュ(おかしいのだ・・・どうして誰もおらぬ・・・?)

清麿「おー!こいつはすげえや・・・ガッシュ、よくこんなところ知ってたな!」

ガッシュ「ウ、ウヌ。しおりに教えてもらっての・・・」

清麿「なぜか鎧が散乱しているが・・・」ギィ・・・

清麿「お、お?何だこの部屋・・・?剣がたくさん落ちてるぞ・・・」

ガッシュ(バルトロは既に何者かに倒されたのだろうか?)

ガッシュ(確かイギリスにバルトロより強そうな魔物は・・・)

ガッシュ(・・・)

ガッシュ(ゼオンかの・・・)

ガッシュ(とりあえず、セッコロの父上も母上も助け出されているなら別にいいのだ。)

と、その時!

清麿「ガッシューーーーーー!!!!助けてくれーーーーー!!!!!」

ガッシュ「清麿!?」

清麿「急に床が・・・穴が・・・」

【ホーバーク・キャッスルの仕掛け】
不死身の鎧たち、一斉に飛んでくる剣、落とし穴の部屋、岩に押しつぶされる部屋。
その3つ目の落とし穴の部屋はバルトロの魔力に関係なく動いていたようだ。

ガッシュ「清麿ーー!!!今助けるのだー!!!」

そんなこんなで疲れた清麿とガッシュは、清太郎の元へと戻り、夕食を食べて床に就くこととした。

清麿「あー・・・ひどい目にあったぜ・・・おやすみガッシュ」

ガッシュ「おやすみなのだ清麿!」

ガッシュ「・・・」

ガッシュ(今度こそ・・・)

ガッシュには、イギリスでどうしてもやらなければならないことがある。

キャンチョメの説得もそうだが、もうひとつ。

ヨポポの本を燃やさずにキクロプを倒すこと。

【ヨポポ】
心優しき、音?を操る魔物。パートナーのジェムを好いており、たった一人でも魔物と戦おうとした小さな戦士。

【キクロプ】
一つ目の魔物。強い。硬い。パートナーがゲスい。
人間年齢に換算すると・・・ガッシュよりも幼い。


ヨポポはガッシュの友達になってくれた魔物だ。クリアとの最終決戦にも来てくれた・・・

まだ見ぬ力を秘めている彼を、仲間にしたい、そして何より、ジェムともっと一緒にいさせてあげたい。

しかし問題が一つある。

それは「バオウ」を使えないこと。

ガッシュの記憶は王になったあの時からそのままなので呪文自体は本に現れるはずだが、どうも何かが足りない。

例えるなら、アビリティツリー。ポイントが足りないため、技が見えて(ガッシュが覚えて)いても開放はできていない。そういう状態だ。

もちろん魔物が術のすべてを握っているわけではない(しおりの思いに反応してコルルの術が出た例もある)が、ガッシュペアに限っては清麿との絆のようなものが足りないのだ。

呪文を使えるようにはなったが、まだ一安心とはいかない。

どうやってキクロプを倒すか、ガッシュはひたすら考えた。

しかしいくら考えても答えは出ない。

とにかく今は寝て、体力を温存することに決めた。

翌日―

清麿「どうした?ガッシュ・・・飯、食わないのか?」

清太郎「すまないね。ぶりは用意できなかったんだよ」

ガッシュ「そういうことではない!もちろん食べるのだ!」ムシャムシャ

・・・キクロプとの決戦当日。ガッシュの記憶に間違いがなければ、そのはずだ。

バオウでやっと破ったキクロプの鎧。あれを破らなければキクロプ「は」倒せない。

ならば・・・







海岸―


清麿「お、きれいな海だぞガッシュ!」

ガッシュ「それより清麿!何やら楽しい歌声が聞こえるぞ!行ってみるのだ!」ビュンッ

清麿「オイ、ガッシュ!」

清麿(あいつ、何を焦ってるんだ・・・?)

清麿「歌なんて・・・」

ヨポポイ、トポポイ、スポポポーイ

清麿「本当だ、聞こえるな・・・」




ジェムの家近く―


ヨポポ「ヨポポイ、トポポイ、スポポポーイ」♪

ガッシュ(ヨポポ!よかったのだ!まだキクロプは来ていないのだ!)スタスタスタ

ガッシュ(ヌ、体が勝手に・・・)

ヨポポ「ヨポポイ、トポポイ、スポポポーイ」♪

ガッシュ・ヨポポ「ヨポポイ、トポポイ、スポポポーイ」♪

その時木の上から何者かの影が!

ジェム「つかまえたーーーー!!!!」グアッ

ガッシュ「ヌ!」サッ

木の上から降りてくるジェムを、ついよけてしまった。

癖というやつである。

ジェム「あいでっ!」ドンッ

【ジェム】
ヨポポのパートナー。そばかす。幼女。おてんば。
ヨポポのことを誰よりも気にかけている。

ヨポポ「ヨポポイ!」トタトタ

ジェム「大丈夫だから・・・それよりヨポポ!こいつをやっつけるわよ!ただじゃ置かないわ!」

清麿「オイちょっと待てって!ガッシュが何をしたんだ!」ゼーハーゼーハー

ジェム「こいつは私の家族を!こいつは・・・」

ガッシュ「・・・」

ジェム「・・・」

ジェム「・・・・・・・・・・・・初めて見る子よ・・・」

清麿「そうだろう・・・」

ジェム「ヨポポ、ランチにするわよ!」

ガッシュ(あの時と同じだの・・・)

ジェム「ハイ、あなたの分よ!」

ヨポポ「♪」ガサバサ

ジェム「ここで広げないで!あなたは向こうで食べなさい!大嫌いって言ってるのがわかんないの!!?」

ガッシュ(うむ。間違いないのだ。)

ヨポポ「・・・」トボトボ

ガッシュ「清麿。私はあのヨポポという者と話してくるのだ」

清麿「あぁ、わかった」











ガッシュ「我が名はガッシュ・ベル!ここから少し離れた大学から来た!」

ヨポポ「?」

ガッシュ「私もお弁当を持っておる!一緒に食べようぞ!」

ヨポポ「ヨポポイ!」

ガッシュ(・・・)

ガッシュ「おぬし、楽しい踊りを知っておるな。」

ヨポポ「ヨポイ!」

ガッシュ「ウヌ!私にはおぬしの言っていることがわかるぞ!私と友達になりたいのだな!」

ヨポポ「ノポポイ!」ブンブン

ガッシュ「ヌオォオ―――!!!首を横に振るなーーー!!!!」

ガッシュ(何度目でも悲しいのだ・・・)

その後、ヨポポと共にガッシュは踊り続けた。

前は途中で疲れて目を離してしまったが・・・

今回はそうはいかない!

目を離さなければ、ヨポポが勝手にどこかへ行くこともないだろう。

ヨポポ「ヨ・・・ポイ!スポポポーイ!」

ガッシュ(ヌ・・・?)バッ!

ガッシュが振り向くと、はるか向こうに・・・

「奴」が見えた。

イギリス紳士「あいつ・・・生きてたのね。」

【イギリス紳士】
オイオイ、肩書じゃなくて名前を教えてくれよ。
と言われてもこいつはイギリス紳士以外の何物でもない。
キクロプのパートナー。紳士っぽさはかけらもない。
ヨポポの本を燃やすためにジェムの家を襲い、ジェムの母親と祖父、そしてヨポポを傷つけた。

イギリス紳士「何やら他の奴もいるみたいだけど・・・先手必勝よ!アムルセン!」ゴッ!

【アムルセン】
キクロプ第三の術。肘からたくさんの岩を飛ばす術。ラシルドで跳ね返せる程度の威力。

ドン!ドン!ドン!

岩がジェムの目の前に突き刺さる!

ジェム「ひっ!?」

清麿「ナニ!?ガッシュ!戻って来い!敵だ!敵が現れた!」

ガッシュ「ウヌ!清麿!あの者、強いぞ!絶対に!絶対に負けられないのだ!」

なぜガッシュはヨポポにそこまでこだわるのか?

答えは簡単。それがガッシュだから。

しかしもうひとつ理由をあげるとすれば、ヨポポが「自分が弱かったせいで魔界に帰ってしまった」魔物の一人だからだろう。

結果的に倒せたとはいえ、バオウが出るまでは「弱かった」。

だが今回はバオウすら「本に現れていない」。

ならばどこを使うかといえば・・・頭だ。

ガッシュには作戦があった。卑怯だと言われても、ひたすらにパートナーの本を狙う作戦が。

キクロプに関してはジェムに危害を加えているため話し合いの余地はない!

全力でぶつかるのみ!

清麿「わかった!ガッシュ!まず・・・」

ガッシュ「清麿!ラシルドなのだ!奴の攻撃をひたすら防ぐ!」

ジェム「ラシ・・・?もしかして、あなたたち・・・」

イギリス紳士「あら、あなたも魔物なの?」

いつの間にかイギリス紳士とキクロプが数メートル先まで来ている!

ガッシュ「ヌウ・・・!清麿!ザケルは私の指示があるまで使うでない!ヨポポ!おぬしは私のサポートを!」

ヨポポ「ヨ・・・ヨポポイ!」

清麿「ガッシュ・・・」

>>1にも書きましたが、オリジナルの呪文なども出てくるかもしれません。
・・・これが何を意味するかはわかってても言わないでください。

清麿「・・・」

イギリス紳士「防ぐ?おかしなことを言う・・・」

ガッシュ「ヌオオオオオオオオ!!!!!」

話している間にも、ガッシュはイギリス紳士の方へと走り始めていた!

イギリス紳士「なっ、アムルク!」ゴッ

【アムルク】
キクロプ第一の術。腕が巨大化する。

キクロプ「ルォオオオオオオ!!!!」ブンッ

ガッシュ「ゼェェイ!!」バンッ!

殴りかかってくる腕を飛び越え・・・

清麿「ラシルド!」カッ!

何もない空中にラシルドが浮かぶ!

ガッシュ「・・・清麿!?何故ラシルドを撃った!」

清麿「攻撃をひたすら防ぐと言ってただろーが!よけるなんて聞いてねーぞ!」

ガッシュ「ヌ、ウウ・・・!」ダッ!

イギリス紳士「ホホホ、仲間割れ?やっぱり今日はラッキーデー・・・」

ジェム「ドレミケル!」カッ!

イギリス紳士「何っ・・・!?」

【ドレミケル】
ヨポポ第二の術。歌の力で激しい衝撃波を繰り出す。キクロプを倒れさせられる程度には強い術。

キクロプ「ルォ・・・」

アムルクの効力の残っていた腕で、ドレミケルからイギリス紳士を守った!

イギリス紳士「キクロプ!ナイスだわ!」

ガッシュ「清麿ーーー!!!ザケルなのだ!!!!」

イギリス紳士の背後へと回るガッシュ!

清麿「ザケル!」

イギリス紳士「ひ・・・!」

キクロプ「・・・」オオオォォォォ

だが、またもキクロプに防がれる!

ガッシュ「ぐうぅ・・・!!!清麿!もう一度ザケルを・・・!」

清麿「いい加減にしやがれ!」

ガッシュ「ヌ・・・?」

ジェム「ドレミケル!」カッ!

ヨポポ「ヨポイ!」

イギリス紳士「ちっ・・・やはりお前から始末してくれるわ!」

清麿「ガッシュ!お前、何一人で戦おうとしてるんだ!?」

ガッシュ「そんなことはない!私は清麿にしっかりと指示を・・・!」

清麿「指示もガッシュ、術を当てるのも動くのもガッシュ、オレはなんなんだ!電池か!?電池なのか!?心の力の!」

ジェム「ミケル!」カッ

【ミケル】
ヨポポ第一の術。ヨポポの歌が攻撃へと変わる。

イギリス紳士「どうしたの?もうへばったの!?」

ガッシュ「い、いや・・・電池など・・・」

清麿「そうじゃねーか!」

清麿「お前は確かに、オレの友達だしお前のおかげで変われた!水野や岩島や・・・皆と友達になれた!」

清麿「だが戦いになるとお前はいつもそうだ!オレを信じようとはしない!なんでも指示だ!」

清麿「パートナーって何なんだよ!これじゃ・・・ただの呪文の電池だ!」

ガッシュ「う・・・」

ヨポポ「ヨポポイ!トポポイ!スポポポーイ!」♪!

キクロプ「ル、オォ・・・」

イギリス紳士「つられそうになってるんじゃないわよ!」

清麿「ガッシュ!お前が何を背負ってるかは知らんが、オレを信じろ!オレは・・・」

清麿「オレは本気でお前の助けになりたいと思ってるんだよ!戦いの活路を開くために今だって必死に考えている!」

ガッシュ「清麿・・・」

清麿「それに・・・ジェムの家族を傷つけたあいつらをぶっ倒したいのはオレもなんだよ!オレにも戦わせてくれ!ガッシュ!」

清麿「一緒にだ!」

ガッシュ「・・・」

イギリス紳士「アムルセン!」ゴッ

ヨポポ「ヨポ――――ッ!!!」

ジェム「ヨポポ!・・・ガッシュ!何がサポートよ!あなたも手伝いなさいよ!」

ガッシュ「う、ウヌ・・・」

ガッシュ(私は・・・「こっち」の清麿を・・・あの清麿とは別だと考えておったのかもしれぬのう・・・)

ガッシュ(だが、同じではないか…悪を憎み、悪を倒し、正義を貫く清麿の心はそのままではないか・・・)

ガッシュ(私は・・・何を勘違いしておったのだ・・・)

ガッシュ(頭を使うのは・・・清麿の役目ではないか・・・頭がいいのは・・・清麿なのだから・・・)

ガッシュ(私は・・・清麿の出した「答え」を一生懸命に実行してきたではないか・・・!)

ガッシュ(私は・・・)

ガッシュ「ヌウ!」バッ!

清麿「ガッシュ!オレのことを少しでも信じる気になったなら・・・オレの言う通りに動いてくれ!」

ガッシュ「・・・もちろんなのだ!!清麿!!!」

ガッシュ(私は一人ではない・・・あの戦いの記憶が私にしかなくとも・・・!)

ガッシュ(私は一人ではない!頼れるパートナーがいる!あの日と変わらずパートナーがいる!)

ガッシュ(これほどうれしい・・・ことはない!)

・・・やっと、目が覚めていつものガッシュが起きたようです。

カァァァァァァァァァァァッ!!!!!

イギリス紳士「そろそろ・・・本を燃やさせてもらうわよ!エムルロン!」ゴッ!!!!

【エムルロン】
キクロプ第四の術。みんなのトラウマ。僕はここにいるが流れ出してしまう。炎をまとった拳が伸びていく。

【本の燃えやすさ】
ブラゴのアイアングラビレイでポッケリオの本が燃えてなかったように、術による本へのダメージでも燃えやすさの違いはあるのではないかと思っている。何が言いたいかというとエムルロンはやばい。

清麿「ガッシュ!!!腕だ!」

ガッシュ「ウヌ!」

清麿「ザケル!!!!」カッ!!!

キクロプ「ルオオォ・・・」

キクロプの腕がキクロプから見て右へと弾かれる!

ジェムは・・・!?

ジェム「バランスが崩れた!ドレミケル!」カッ!

無事だ!

イギリス紳士「く、ううううーっ!悔しいーーー!」

清麿「ガッシュ!こっちに来い!」

ガッシュ「ウヌ!」ダッ!

清麿「ガッシュ・・・今本を見て驚いた。新しい呪文が出てるんだ。」

ガッシュ(何!?・・・まさか・・・)

清麿「・・・これでヨポポを守る。ジェムの敵を討つ。」

ガッシュ「・・・おう・・・!」

清麿「ガッシュ・・・戦うぞ・・・」コオオォォォオ

ガッシュ「おう!」

清麿「戦うぞ!」ォォォォォォ

ガッシュ「おう!」

本の光が一段と強くなっていく!

清麿「戦うぞ!!!」ォォォォォォォォオオオッ!!!!!!

ガッシュ「おう!!!」

清麿「スゥゥゥゥゥゥ・・・・・・」











カッ!!!!









清麿「バオウ・ザケルガ!!!」ドバンッ!


【バオウ・ザケルガ】
真打登場。ガッシュ・ベル第四の術。電撃の竜を召喚する、ガッシュの最強術。
前魔界王である父から受け継いだもので・・・詳しくはコミックス28巻参照
ガッシュと清麿の間に絆が生まれ始めたことから、術として本に現れた。
もちろん、威力はクリア戦などより落ちているが、今の時点で最強の術には変わりない!

メキメキメキメキ・・・

バオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!

電撃の龍が、キクロプの鎧をを食いつくす!

イギリス紳士「そんな・・・キクロプの・・・鎧が・・・」ガタガタ

清麿「うおっ、・・・疲れが・・・」ガクンッ

ガッシュ「ヨポポ!ジェム!彼奴にとどめを!」

ジェム「サンキューガッシュ!いくわよヨポポ!」

ヨポポ「ヨポポイ!」

ジェム「ドレミケル!」カッ!!!!

キクロプ「ルオオオォオオオオオオオ!!!!!!!!」ドズゥン・・・

イギリス紳士「うわあああああああ!!!!」

キクロプの本も消し飛んだ!

イギリス紳士「ひ、ひ・・・ひいいいいいいいいい!!!!」

イギリス紳士「許してくれ・・・許してくれーーー!!!!!」ダッ

清麿「・・・へへ、ざまあみろ、だ・・・」ガクン

ガッシュ「清麿!清麿!」

ジェム「どうかしたの!?」

ガッシュ「清麿が・・・」

ジェム「大変!とにかく私の家のベッドに寝かせましょう!ヨポポ!清麿さん運ぶの手伝って!」

ヨポポ「ヨポポイ!」

・・・守れた。

ジェムの家―

清麿「ん・・・あ・・・?」

ジェム「あ!起きた!心配したのよ!」

清麿「オレ、一体・・・」

ガッシュ「バオウを使って、すごく疲れて気を失ってしまったのだ。」

清麿「そうか・・・すごい威力だが、すごく疲れるな・・・」

ヨポポ「トポポイ!」

ジェム「あはは、ヨポポ、あなたのこと友達だって言ってるわよ。」

ガッシュ「ウヌ!?私は!?ヨポポ!」

ヨポポ「ノポポイ!」ブンブン

ガッシュ「首を横に振るなーーー!!!」

ジェム「ふふふ・・・」

清麿「ははは・・・ガッシュ、落ち込むなよ」

ガッシュ「ヌウ!清麿の馬鹿者めー!!!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




清麿「休ませてくれてありがとうな。」

ジェム「イイエ、お礼を言わなきゃいけないのは私の方。あいつを・・・キクロプを倒してくれてありがとう。」

ガッシュ「ウヌ!」グスン

ジェム「な、なんであんたが泣いてるのよ!」

清麿「ッハハハ!ガッシュは泣き虫だな!」

ガッシュ「ヌ・・・あのような悲しき涙を・・・流させなくてすんでよかったのだ・・・」

ジェム「・・・?」

ジェム「じゃあ、またね!何かあったらいつでも来てね!」

ガッシュ「グス・・・ウヌ!またなのだ!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

清麿「・・・ガッシュ」

ガッシュ「なんなのだ?」

清麿「・・・言いたくなければ言わなくてもいいんだが・・・」

清麿「何か、隠していないか?」

ガッシュ「!」

清麿「あのような悲しき涙・・・どういうことなんだ?」

ガッシュ「・・・」

ガッシュ(今の清麿のことも信じられるようになっておる・・・ならば・・・)

清麿「言いたくないならいいんだ。言いたくなければこのはなしはやめに・・・」

ガッシュ(話しても・・・)

ガッシュ「清麿。」

清麿「ん?」

ガッシュ「私は・・・」

ガッシュ「私は、一度魔界の王となったことがあるのだ。」

清麿「・・・ちょっと待て。それはつまり・・・」

ガッシュ「私は、今の魔界王であるはずだった!」

清麿「・・・」

ガッシュ「ある日突然・・・記憶を持ったまま人間界に戻り、こうして清麿と会っておる。」

ガッシュ「だから、ヨポポがキクロプに襲われるのも・・・ヨポポが魔界に帰るのも知っておった。」

清麿「・・・じゃあ、魔界の王の特権は」

ガッシュ「魔界の王の戦いを経験していたからこそ、特権のことも、魔物を滅ぼそうとしているやつのことも知っておる!」

清麿「・・・そうか。」

ガッシュ「・・・信じられぬと思うが、それでも・・・」

清麿「信じてるさ。おかしいと思ったんだ。銀行に行ったら銀行強盗。ライブに行ったら魔物と遭遇・・・おかしいことだらけだ。」

ガッシュ「清麿・・・」

清麿「元々ガッシュは異世界から来たんだし、記憶があろうがなかろうが、関係ない。そんな小さなこと、気にしないぞ?」

ガッシュ「清麿・・・」

清麿「それに安心した。お前はそんな秘密を抱えていたから、オレに心を開けていなかったわけだ。」

清麿「別に嫌われてるわけじゃなかったんだな。それだけでホッとする」

ガッシュ「ウヌ・・・」

清麿「ガッシュ。どんな未来を知ってようが、ヨポポを助けたみたいに、未来を変えていけばいい!」

ガッシュ「実は、コルルも・・・」

清麿「コルルも魔界に帰ってたのか!?オイオイガッシュ。すでに二人も救っているのか?すごいじゃねえか!」

ガッシュ「そ、そうだぞ!えらいであろう!」

清麿「ああ!未来を知る魔物と、より良き未来のために頑張る・・・なんだかわくわくするな!」

ガッシュ「・・・」

何も難しく考えることはなかった。

魔界の王を決める戦いを信じた人間が、記憶のあるないを信じないわけがなかった。

それに、記憶が「なかった」あの時も清麿は信じた。

今回も前回も、清麿はガッシュを信じて前へ向かって歩いた。それだけのことだ。

ガッシュ「ヌアア、でも清麿。このことは他の人には内緒だぞ!」

清麿「あぁ、わかった。オレ達だけの秘密だな!」

ガッシュ「ウヌ!」

前にはなかった、別の絆が生まれたのだった。

次の日―

清太郎「ロンドン?」

ガッシュ「ウヌ!清麿と行ってきたいのだ!」

清太郎「構わないよ。しかし、本当に仲がいいんだな。二人は。」

清麿「まあ・・・な。」

ガッシュ「ウヌ!」

清太郎(何やら昨日と今日で表情が違うようにも見える・・・)



ロンドン―

清麿「・・・ガッシュ、本当にその・・・キャンチョメってのがいるのか?」

ガッシュ「ウヌ。そのはずなのだが・・・」

清麿「・・・フォルゴレは見つかったんだがな」

パルコ・フォルゴレロンドンコンサートの大きな看板。嫌でも目に入ってくる。

ガッシュ「ヌ、この魔力・・・キャンチョメ!」

キャンチョメ「ひっ!?が、ガッシュじゃないか!どうしてここに!」

ガッシュ「そんなことはいいのだ。少し私の話を・・・」

キャンチョメ「ええーい!今度こそお前をやっつけてやるんだ!清麿!ガッシュ!」

清麿「・・・逃げるぞ。」ダッ!

ガッシュ「き、清麿!?」

清麿「どーみてもありゃ戦う気だぜ。話なんて・・・」

ザボーン!

キャンチョメ「うわーん!待ってくれー!話がしたいんだ―!!!ガッシューー!!!」

ガッシュ「言ったであろう。話はできると。」

清麿「・・・」

フォルゴレの控室―

キャンチョメ「まぁ、これでも飲めよ」っヤクルト

キャンチョメ「乳酸菌は体にいいんだぜ。」

ガッシュ「それよりキャンチョメ、私から頼みがあるのだが・・・」

キャンチョメ「何をー!僕が先だぞー!」

清麿「ザ・・・」カッ!

キャンチョメ「うわーーー!!!わかった!わかったよー!!!」

ガッシュ「キャンチョメ、頼みというのは・・・仲間になってもらいたいのだ。」

キャンチョメ「へ?」

ガッシュ「キャンチョメ。この魔界の王を決める戦いには、すごく悪いやつがおって、すごく強いのだ。」

ガッシュ「そやつを倒すために、キャンチョメの力が必要なのだ」

キャンチョメ「僕の力が?」

ガッシュ「ウヌ!キャンチョメの化ける力は役に立つのだ!」

清麿「まぁ確かに、フックになったりボールになれたりしたらかく乱とかできるしな・・・」

キャンチョメ「そ、そうかい!?よし!僕の力が必要なんだろ?本は燃やされたくないし、仲間になるよ!」

清麿(こいつ・・・素直だがバカだな・・・)

ガッシュ「ウヌ!それが聞けて安心したのだ!では清麿!大学に戻るのだ!」

清麿「よし!じゃあな!キャンチョメ!」

キャンチョメ「うん!またね!」ノシ

バタン

キャンチョメ「僕の力が必要か・・・えへへ・・・」

キャンチョメ「うわあああ!待って!僕と一緒にフォルゴレを捜しておくれよ!」ガチャッ

キャンチョメ「もういない!うわあああん!!!」

1時間30分後、フォルゴレは無事に戻ってきた。









ジェムの家―


ジェム「ヨポポ!見て!見て!」

ヨポポ「ヨポイ?」

ジェム「新しい呪文が出てるの!」

ヨポポ「ヨポポイ!」

【SSオリジナル呪文】
原作で早々に魔界に帰ってしまった魔物の場合、術を増やすために、悪い言い方をすれば術を捏造します。
一応、エムルなら炎、ケルなら口からなど、原作の呪文名の法則に則って作ります。
また、オリジナル呪文無双にして原作を無下にすることは決してしないのでご安心を。

ジェム「えーっとね・・・ス・・・」





ロンドン―

キャンチョメ「うわーーん!フォルゴレ―!」ブロロロン・・・

フォルゴレ「知らない大人についていくなって言ったじゃないかーー!!!」ドタドタドタ

サーカス団へようこそ。キャンチョメ。

本日の更新は以上になります。バオウやらカミングアウトやらオリ呪などいろいろやってしまいました。
次の更新は明日の夜になります。
別件なのですが、石板編(仮)に入る時までに>>1000行かないと思うのですがその時はスレッドを新たに建てた方がいいのでしょうか?

どうせ一個人のSSですし、予想の範囲内の出来事しか起こらないと思います
それに意見が出たら「それいいっすねぇ」か「それ以外に何かしなきゃ」のどちらかなのでネタ潰しだとは思わないです。

大学―

清麿「さて、親父に挨拶して帰るとするか」

ガッシュ「ウヌ!」

ガッシュ「・・・ん?」



清太郎「そうか、この石板は魔物が・・・」

清麿「ああ。だからオレたちが持っていきたい。」

清太郎「他ならぬお前の頼みなら仕方ないが・・・重いぞ?」

そもそも荷物の重さ制限に引っかかりそうなのは目をつむりましょう。

清麿「う・・・そ、そこはほら。オレとガッシュで・・・」

ガッシュ「ウヌ!」

「メル!」

清麿「・・・」

清麿「!?」

清麿(犬!?・・・イヤ小さいが・・・馬!?)

「メルメルメ~」

清太郎「羊か?」

ガッシュ「違うのだ!シュ・・・シュ・・・?」

【シュナイダー】
馬族の魔物の子。魔界時代からガッシュの友達で、肉体強化というか形態変化を駆使して戦うスタイル。
ウヌウ、かっこよい名前だのう!

ガッシュ「ウマゴン!ウマゴンなのだ!」

【ウマゴン】
かっこよい名前だったシュナイダーにつけられた「馬の怪獣」って感じの名前。
ガッシュが相変わらず覚えようとしないのが悪い。

ウマゴン「メ!?メル!メルメル!」

ガッシュ「スマヌ。本名を思い出せぬのだ。」

ウマゴン「メル~~!!!」

清麿「いつの間にいたんだ・・・ガッシュ、知り合いか?」

ガッシュ「そうなのだ!知り合いどころではない。大親友なのだ!」

ウマゴン「メルメルメ~!!」

清太郎「まぁとにかく、清麿。ガッシュ、それからウマゴンか。元気でな」

清麿「ああ!また来るぜ!」

ガッシュ「またなのだ!」

こうしてガッシュは無事にシュナイダー・・・ウマゴンと再会し、日本へと向かった。

日本へと帰ってきた清麿とガッシュとウマゴンは、高嶺家へと歩き出した。

ガッシュ「さあ、行くのだ!」

清麿「ちょっと待ってくれ。電話する。えーと、10円10円・・・」ガチャッ

清麿「恵さんは仕事中かもしれないから・・・しおりさんかな。」

清麿「・・・」prrrrr

清麿「もしもし、しおりさん?」

しおり『もしもし、清麿くん?帰って来たの?』

清麿「まぁ。」

しおり『それはお疲れさま。もし疲れてなければでいいんだけど、コルルと一緒に清麿くんの家に行っていい?』

清麿「いいですよ。元々そのつもりで電話したんで」

しおり『じゃ、決まりね!コルル!ガッシュくんに会えるよ!』

コルル『えっ!!本当!!?やったー!!』

清麿(しおりさん・・・電話、切り忘れてます)

しおり『あ、電話切るの忘れてた・・・』プツッ

清麿(ちょっと抜けてるところあるよな)








高嶺家―

華「お帰り、清麿、ガッシュちゃん、それから・・・?」

ウマゴン「メル、メルメル・・・」

清麿「ウマゴンだ。」

ウマゴン「メル~・・・」ショボーン

ガッシュが覚えていてくれたので、清麿を殴るほど機嫌は悪くなかった様子。

清麿を嫌っているのには理由があるが、それはまたの機会に。

清麿「それじゃお袋、客呼んでるからお茶の準備よろしく。」

華「まあ、帰ってくるなりこき使って。」

清麿「イヤ、そういうわけじゃなくて・・・」

華「いいのよ。上に行ってなさい」

清麿「ああ。ガッシュ、ウマゴン、行くぞ。オレの部屋が待ってる!」

ガッシュ「ウヌ!ウマゴン、清麿のベッドは最高なのだぞ!」

清麿「あんまり跳ねるなよ・・・」


数分後・・・


ピンポーン

華「はーい」ガチャッ

しおり「清麿くんのおうちはこちらでよろしいでしょうか?」

華「はい・・・」

しおり「よかった。それじゃ、お邪魔します!」

コルル「おじゃまします!」

華「は、はぁ・・・」

華(彼女かしら?)

しおり「清麿くん、おかえりそしておじゃましまーす!」

清麿「ただいま!・・・でいいのかな?」

しおり「それより清麿くん!あのね、コルルがね!」

しおりはロブノスとの戦いのこと、そして少しだがコルルの特訓の成果が現れ始めたことを話した。

ガッシュ「ヌ!そうなのか?」

コルル「うん。少しだけ・・・」

ガッシュ「少しでも大きな進歩なのだ!この調子で特訓を続ければきっと大丈夫だぞ!」

コルル「うん。」

そのころ、下では・・・

スズメ・岩島・山中「お邪魔しまーす!」

華「あら、いらっしゃい!」

スズメ「夏休みだもん、高嶺くんに会っとかなくちゃ!」ドタドタ

山中「そんなに走らなくても高嶺は逃げないぞー」

岩島「乙女心をわかってないね、今、彼女の心は高嶺でいっぱいなのさ」

山中「それもそうだな」

スズメ「高嶺くーん!おかえりなさーい!イギリスはどう・・・だっ・・・」

清麿「おっ、水野!帰ったぜ。」

しおり「お友達?」

清麿「あぁ。オレのクラスメイトで・・・」

スズメ(あ、あれ・・・?おかしいなあ・・・女の人が見える・・・)バタッ

山中「お、おい大丈夫か!?」

岩島「高嶺くん!なんてことをするんだい!」

清麿「イヤ、オレは何も・・・」

ウマゴン「メルメル!メルメルメルメル!」

清麿「うるさい!静かにしてろ!」

ウマゴン「カカカカカカカカカカ!!!!」ガブガブガブガブ

清麿「ぎゃあああーーーー!!!」

コルル「・・・にぎやかだね。」

ガッシュ「ウヌ・・・」

ティオ「清麿ー!ガッシュー!遊びに来たよー!!」

もっとにぎやかとなる。

スズメたちが来たことで魔界の王を決める戦いの話はできなくなったが、清麿としおりで3人の宿題を手伝う有意義な時間となった。

そして・・・

山中「・・・」

山中はしおりに惚れた。

しおり「・・・どうかした?」

山中「いえ!なにも!」

ウマゴンはコルルとティオの二人の美少女に囲まれていたので、でれでれするだけで本を見せびらかすことはなかった。


スズメたちが帰ったあと・・・


ティオ「えっと、そのヨポポって子も、仲間になったってことなの?」

清麿「多分な・・・」

ガッシュ「それに、私と清麿で新しい呪文も覚えたのだ!」

コルル「すごいなー・・・」

ティオ「何よ!私だってあのへんてこと・・・」

清麿「もうしおりさんから聞いたよ」

ティオ「・・・フン!」プイッ

しおり「あら、余計なことしちゃったかな」

清麿「そんなことはないと思います。」

ティオ「きぃーーっ!」

清麿「それよりも・・・問題はウマゴンのパートナーだ」

清麿(ガッシュから「サンビーム」という人だとは聞いたが、どうやって探すかだ)

ティオ「え?この子・・・魔物なの?」

コルル「本・・・持ってるよ。」

ティオ「私は気づいてたわよ!最初から!」

コルル「・・・」

清麿「パートナーを探すのは今のところ難しい。イギリスで見つかったのだから、イギリス人かもしれん。」

清麿「だがオレたちは日本に帰らなくてはならなかったし、とりあえずこのウマゴンはうちで面倒を見ることにする。」

ウマゴン「メル!?」

清麿「イヤか?」

ウマゴン「メルメル!」ブンブン

ガッシュ「ウマゴンは私の友達だぞ!嬉しいに決まってるのだ!ウマゴン!久々に走るぞ!背中に乗せてくれなのだ!」

ウマゴン「メルメルメ―!」ダッ!

清麿「おいガッシュ、何も外まで出ること・・・」

ヌオオオオオオオオオオオオオ!!!

メルーーーー!!!!!

ガッシャーーン

ヌオオオオオオオオオ!!!!カベガコワレタノダー!!

メルメルー!!!

清麿「・・・」

しおり「・・・頑張って。清麿くん」

清麿「・・・頑張ります・・・」

次の日、清麿は家の門を直すための接着剤を買いに街へ出かけた。

ガッシュは、コルルとティオ、そしてウマゴンの魔物同士で話がしたいらしく、家にいる。

清麿(トレーニングの方法とか話してるのかな・・・)スー、ハー

清麿(守りたい人を思い浮かべて呼吸・・・まあ、街中でやることじゃないな)

「ねーねー、お兄ちゃん!」

清麿「ん?」




















清麿の部屋―


ティオ「ふーーん、呼吸ね。」

コルル「すーはーすーはー」

ガッシュ「ただやるのではないぞ!しっかりと守りたい者を思い浮かべてするのだ!」

ウマゴン「メル―」

ティオ「それで、どんな効果があるのよ」

ガッシュ「ウヌ!呼吸を整えることで集中力が・・・」

ガッシュ(・・・)

ガッシュ「そうなのだ!鍛えられた集中力はどんな状況でも力を発揮できると言っておった!」

コルル「誰が?」

ガッシュ「え、えっと・・・清麿なのだ」

ティオ「さすがね・・・」

ガッシュ(ヌウ、気を抜くと喋ってしまいそうなのだ)

ガッシュ(清麿に打ち明けたはよいが、他の者にも話したくなってしまうのう・・・)











街―

清麿「オイ!待てよ!」

清麿「・・・いない」

清麿(子供が道を飛び出した時に突っ込んできた車を「魔物の呪文」で助けて去っていくだと・・・?)

清麿(これって・・・もしかして・・・)

清麿(仲間になってくれるかもしれない魔物!?)

清麿(お袋スマネエ、接着剤は後だ・・・)

清麿(今はあいつを捜す・・・テントウムシのような魔物と、あの男・・・)

公園近く―

清麿「・・・ん?」

清麿(楽器の音・・・?って!あの男!)

「・・・」♪

「すごーい!次はカサブタやってー!」

「君にこの声が届きますようにがいい!」

「見えない翼ー!」

「PERSONALがいい!」

「僕はここにいるもやってー!」

「そんなのこの人が知ってるわけないじゃん」

清麿(へぇ・・・人気者だな・・・少し近づいてみるか・・・)

「次はこの楽器やってー!」

「お、この楽器は初めてだぞ。できるかな・・・」

初めてと言いつつ、プロ顔負けの演奏を始める男。

清麿(オイオイ、本当に初めてかよ・・・)

演奏が終わると・・・

「君の本は何色だい?」

清麿(な、ナニ・・・!?まだ本は見せていないのに・・・!)

「僕の本は空色だ。」

清麿(この男・・・!?)

「ごめんよ、用事ができたんだ。もう行かなきゃ。」

「えー!」

~~~~~~~~~~~~~~

「よし、ここなら誰もいないか」

清麿「・・・」

「?どうしたんだい?座らないのか?」

清麿「イヤ・・・」

「ああそうか、自己紹介がまだだったね。僕はアポロ。こっちがロップス。」

【アポロ】
ロップスのパートナーで、とある財閥の息子。最後の自由を満喫するために、旅をしている。
本人は本の色を空色と言ったが、正確にはセルリアンブルー。

【ロップス】
テントウムシのような魔物。ロープの術を扱う。「かう」としか喋れない。

アポロ「君は?」

清麿「高嶺清麿だ・・・」

アポロ「清麿か。いい名前だね、えっと・・・」

清麿「ひとつ聞いていいか?」

アポロ「どうぞ?」

清麿「なぜ、魔物が近くにいないオレを見つけておいて、倒そうとしない?」

アポロ「・・・君は戦いたいのかい?」

清麿「いや、そうじゃないが・・・子供を助けたのを見て、もしかしたらと思ってアポロ、お前を探していた。」

アポロ「もしかしたら・・・?何がだい?」

清麿「もしかしたら、戦わずに済んで、仲間になってもらえるかなと思ってな」

アポロ「・・・仲間、か」

今日の更新は以上です。日常だけで終わってしまいました。
ネタ潰しになることはないというか、潰されるほどの展開を考えてはいないので気にせずにレスしてくれると嬉しいです。
次の更新は夕方から夜だと思います。

質問ですが、
魔鏡編の魔物は出してくれるのでしょうか?

>>386
ハイドは出しましたが、グリサやニャルラトなどは原作に影も形もないので出す予定はないです。

サイレント修正しますんで許してくださいませ
そして更新はまだです

アポロ「清麿。君は仲間を集めてどうするつもりだい?」

清麿「どうするって…」

清麿(クリアとかいうのを倒すため…なんて信じてもらえないよなぁ)

アポロ「……。」

清麿「えっと…」

アポロ「まあいいさ。僕は旅が好きなだけで、戦いなんてどうでもいいからね…戦わなくて済むのはラッキーだよ」

ロップス「かう!かうかう~~~」バシバシ

アポロ「ハハハ…戦いがどうでもいいなんて言うと、ロップスは怒るけどね。」

清麿「魔界の王は…?」

アポロ「うーん、今のところどうでもいいかな。」

ロップス「かう~~~!!!」バシバシバシバシ

清麿(やっぱり…やさしい魔物とパートナー…!)

アポロ「ところでひとつ、質問をしていいかい?」

清麿「ん?なんだ?」

アポロ「君は仲間を集めているみたいだけど、他にも仲間はいるのかい?」

清麿「あぁ、えっと…(コルル、ティオ、ヨポポ、キャンチョメ、ウマゴン…)5人、かな」

ロップス「かう!?」

アポロ「…本気なんだね。清麿。」

清麿「まあ、ガッシュ…オレのパートナーの魔物が仲間を集めたいらしくて、オレはその通り頑張ってるだけだけどな…」

アポロ「なるほど、そうか…」

アポロ「君は…」





アポロ「仲間を集めて、数人がかりで魔物を減らしていこうって考えてるのかな?」

清麿「!?…違う、オレたちは…」

アポロ「だって、そうじゃないか。最後の一人になるまで戦うなら、とりあえず数を減らした方が効率がいい。」

清麿「確かに…でも!」

アポロ「でも、違う?他に目的がある?」

清麿「当り前だ!オレとガッシュは…」

アポロ「ならば、僕と戦ってみてほしい」

清麿「え…?」

アポロ「2時間後、採石場で戦おう。この2時間で、その仲間を集めても構わない。」

清麿「待ってくれ!オレは戦いなんて…戦う理由なんてないじゃないか!」

アポロ「…理由ならあるさ。ロップスを王様にするため。」

アポロ(……清麿。君が本当に仲間を集めて悪いことをしていないと信じさせてくれ。)

アポロ(信用に値するか、それは本気でぶつかってみないと分からないんだ…)

清麿「くっ…」

アポロ「もし来たくないならそれでもいい。そしたら僕たちは旅を続けるだけだからね。待ってるよ。」

ロップス「かう!」

アポロはロップスを肩に乗せ、荷物をまとめて歩いて行った。

清麿「…」

清麿(ロップスと…アポロか。ガッシュに話を聞いてみよう。オレが見た感じ、悪いやつじゃなさそうだが…)

アポロ「…」

ロップス「♪」テクテク

アポロ「ロップス。ちょっと止まってごらん。」

ロップス「かう?」ピタッ

止まると同時に、ロップスのすぐ隣に植木鉢が降ってきた!

ロップス「か、かうーーーー!」ピョン

アポロ「ハハハ、危なかったな。ケガでもしたら大変だった…」

アポロ「今度の戦いは…とても楽しみなんだ。」

アポロ「仲間を集めて、何か大きなことをしようとしてる彼の目…」

アポロ「それが果たして本物かどうか、見極めたいんだ」

ロップス「かう!」

アポロ「…さて、はらごしらえでもしようか?おにぎりが余ってるけど…」

ロップス「かう!」ブンブン

アポロ「そっか、梅干し苦手だったっけな。」










高嶺家―


ガッシュ「アポロは敵ではない。」

清麿「本当か!?なら…」

ガッシュ「しかし、戦ったこともあるのだ。」

清麿「…そうか。」

ガッシュ「清麿。我々は戦いに行かねばならぬ。そして、アポロには伝えねばならぬことがある。」

清麿「前回、アポロとロップスに何かあったのか?」

ガッシュ「ウヌ。それと清麿。今回の戦い、決して油断するでないぞ。」

清麿「アァ…強いのか?アポロは」

ガッシュ「手加減していたら、30秒もしないうちに本を燃やされておる。一度見逃してもらったからこそ、私はロップスとの戦いで魔界へと帰らなかったのだ。」

清麿「…そうなのか」

ガッシュ「心配はいらぬ。アポロもロップスも、強いが卑怯ではない。正々堂々と向かってくる。」

ガッシュ「一対一なら大丈夫であろう。」

とは言いつつも…今、はたして「あの時」よりも強いのかどうか。

ガッシュ「さあ、清麿。採石場へ行くぞ!」

清麿「アア。気を引き締めていかなきゃな…」

採石場―

アポロ「逃げずに来てくれてありがとう。」

清麿「…あぁ。オレ達だけだ。」

アポロ「口だけなら何とでも言える…リグロン!」カッ!

【リグロン】
ロップス第一の術。両手からロープを出し、人や物を操れる。
操ると言っても刺して持ち上げる、ぐるぐる巻きにして持ち上げる、など。

岩を持ちあげ、ガッシュの元へと投げる!

清麿「!…いきなりかよ…!」

アポロ「まず、この攻撃に勝てないと、君は王にはなれない。」

清麿「ラシルド!」カッ!

投げられた岩をラシルドで受け止め…

清麿「どうだ!これをどう対処…」

アポロ「ロップス!」バッ

跳ね返す!

清麿(ちょっと待て、今…)

清麿(跳ね返す前に動かなかったか…?)

【アポロの能力】
勘が鋭いというだけで、アンサー・トーカーではない。

ドシャァァァァ

ロップス「かう…」

アポロ「驚いたな…攻撃を跳ね返してくるなんて。」

アポロ「そして君の力は雷かな?かっこいいね。」ニコッ

清麿「く…(余裕見せやがって…)」

ガッシュ「清麿!」

清麿「あぁ!ラシルドがダメならこっちから攻撃させてもらう!」

清麿「SET!」バッ

【SET】
清麿がこの掛け声とともに指をさす。
その方向へガッシュは顔を向ける。
これにより口から攻撃をするタイプの魔物でも素早く攻撃することができる。
清麿(原作)がガッシュへ、ガッシュが清麿(今)へとSETを教えたという奇妙な状況である。

清麿「ザケル!」カッ!

アポロ「リグロン!」カッ!

力の糸(リグロン)で手繰り寄せた岩でザケルを防ぎ、そして…

アポロ「ロップス!投げろ!」

ロップス「かう~~!!!」ブンッ!

投げた!

清麿「…ガッシュ!これからラシルドを出す!意識が戻り次第、走れ!」

ガッシュ「ウヌ!」バッ!

清麿「ラシルドォ!」カッ!

ラシルド発動後、ガッシュはロップスの方へと走り出す!

アポロ「へぇ…岩は盾に任せて突っ込んでくる、か…」

アポロ(これでガッシュと跳ね返ってくる岩、両方を何とかしないといけない。)

ロップス「かう!」

アポロ「リグロセン!」カッ!

【リグロセン】
ロップス第二の術。刃のついた多数のロープを出す。
そんなの使ったか?と思われるかもしれないが、デュフォーに使っている。(コミックス9巻参照)

左手のリグロセンで跳ね返ってくる岩をはじき、右手のリグロセンでガッシュを攻撃する!

ガッシュ「ヌウ!」バッ!

そのリグロセンをマントの力も使った高いジャンプでかわす!

清麿「ザケル!」カッ!

アポロ(攻撃をさせ、隙だらけになったところを狙う、か…狙いはいい。)

アポロ「ロップス!」

ロップス「かう!」

アポロの呼びかけと共にリグロセンを消し、そして…

アポロ「リグロセン!」カッ!

両手のリグロセンを絡ませ、一本の強い糸としてザケルに当てる!

そしてそのままザケルを貫き…

ガッシュ「ヌ、ぐあああ!!!」

清麿「ガッシューーーー!!!」

ガッシュを吹き飛ばした!

清麿(何なんだ……アポロ…この判断の早さと最適さは…)

清麿(強い…ひたすらに強い!!)

清麿「ウオオオオオオオオオオオオオ!!!!!ガッシュ!!!」

ガッシュ「ウヌウ!」ババッ!

清麿「もう一度…もう一度攻撃だ!ザケ………!!!」

アポロ「やめにしようか。」フシュ

アポロの本の輝きが消えた。

清麿「………え?」

ガッシュ「……。」

アポロ「君たちのことはよくわかった。僕たちの本を……燃やす気が感じられなかったからね。」

清麿「……」

アポロ「君たちはもっと強いものを持ってる。『何か』を温存している気配すら感じる。」

アポロ「ザケルにしたって、僕たちの本を燃やさないように、最低限の威力で放ってたね?」

清麿(……お見通しかよ)

アポロ「戦う意志がないのはよくわかったし、僕たちを仲間にしたいのは本当だと思う。」

清麿「じゃあ……!」

アポロ「うん、仲間になるとまではいかなくても、友達くらいならなってもいいかな。それくらい軽い物なら、別に…」

ガッシュ「ほっ…」

清麿「そうか…!ありがとな。」

アポロ「さて、じゃあそろそろまた旅に…」

ガッシュ「待ってくれなのだ!!!」

アポロ「…ん?」

ガッシュ「この先、『私に似た者』を見ても、決して話しかけないでくれ!」

アポロ「…?」

ガッシュ「その者は…強い…絶対に…勝てぬ…」

アポロ「……」

アポロ「そいつを倒すために仲間を集めているのかい?」

ガッシュ「それだけではないが…そうなのだ。」

アポロ「…そっか。忠告ありがとう。行こう、ロップス」

ロップス「かう!」

アポロとロップスは再び旅へと戻った。

清麿「ガッシュ、ガッシュに似たやつって…ゼオンのことだな?」

ガッシュ「ウヌ。」

清麿「もっと、強くならないとな…」

ガッシュ「ウヌ!」







日本のどこか―


ブロロロロ・・・

ゴルドー「ダニーボーイ、聞いているのか?」

ダニー「なんだよジジイ」

【ダニー】
魔物の子の一人。呪文はただ一つで、うでっぷしで何とかするタイプ。

【ゴルドー】
ダニーのパートナー。仕事に誇りを持っているかっこよいジジイ。
ダニーを息子のように思っている。

ゴルドー「イヤ…起きているのか不安になってな、まだまだお前は若造だからな…」

ダニー「ジジイてめえいつまでもオレをガキ扱い…ウッ!?」

ウィーン

ダニー「オブゥェェェェェェェェェ」

ゴルドー「…まったく、だからお前はボーイなんじゃ」

二日後―

清麿「お……この彫刻、日本に来るんだ。」

ガッシュ「何が来るのだ?」

清麿「シェミラの像って言って、18世紀の巨匠の最高傑作だとかなんとか言われて話題になってたやつだ。」

ガッシュ「シェミラ……」

ガッシュ(ダニーが来る日なのだ…)



イタリア―


パティ「んー!!おいしい!」

ウルル「よかったですね。」

【パティ】
魔物の子の一人。かわいい。水の力を使う魔物。かわいい。
ガッシュのことが好きで、ガッシュを探して旅をしている。一途でかわいい子。

【ウルル】
パティのパートナー。基本的にパティの言いなりだが…?

パティ「ハーモニーっていうのね!チーズがトマトを!トマトがチーズを!」

ウルル「グレートですね…」

パティ「ワイン!ワインを開けましょ!」

ウルル「未成年でしょう。」

パティ「そうね…はぁ、それより愛しのガッシュちゃんはどこにいるのかしら…」

ウルル「またそれですか…何度も言っていますが、本さえ燃やされてなければいずれ会えるでしょう。」

レンブラント「…ガッシュなら、日本のモチノキ町にいる。」

パティ「え?」

マルスの元パートナー、どうやらキャンチョメにガッシュのことを教えたあの日から、イタリアで暮らしている様子。

いまだにガッシュのことをチクっているところを見ると、執念深いというか、なんというか。

レンブラント「会いたければ、行けばいい。」

パティ「あ、ありがとう…ウルル!」

ウルル「はい。日本ですね?」

パティ「当然じゃない!待っててガッシュちゃん!すぐに行くわ!」ガタッ

ウルル「やれやれだ…」

「お客さん!お勘定!」

パティ「……ウルル。」

ウルル「はぁ…」

ウルル「アクル!」カッ!

【アクル】
パティ第一の術。激流を放出する術。~ケルではないので口からではない。
コミックス11巻でケーキのトラックを襲ったのもこの呪文。

パティ「さ、行きましょ。」

ウルル「はい。」







モチノキ町、広場―


ダニー「お前魔物か!やるってんならやってやるぜ!」

ガッシュ「違うのだ!ダニー!話を…!」

ダニー「やかまし…ん?」ピタッ

ダニー「お前、どうしてオレの名前を知っている?(知り合いだったか?)」

ガッシュ「ヌ…それより、シェミラの像というのはどこに行けば見れるのかの?」

ガッシュ(シェミラを見せてくれなんて言ったら怪しまれるのだ。盗もうとした奴らの仲間だと思われ…)

ダニー「ん?シェミラだ?それならオレが…」

ガッシュ「ヌオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」

ダニー「!?」ビクッ

ガッシュ「ダニーより先にシェミラであった!シェミラさえ何とかなればダニーとはゆっくり話せたのに!」

ダニー「オイ、落ち着けよ…シェミラが何だって?」

ガッシュ「ダニー!シェミラの像が危ないのだ!今すぐパートナーのところへ行くぞ!案内してくれ!」

ダニー「は?…まぁ襲ってこないところを見るに安全と思っていいか。ついてきな。」

ガッシュ「走らないと間に合わないのだ―!!!」

ダニー「だーっ!うるせえ!じゃあ走るぞ!ついてきてみやがれ!」ダッ!

ガッシュ「…」ビュンッ

ダニー(…早いッ!?)

モチノキ国際美術館―

ゴルドー「貴様ら、何を…!」

「黙れ!」「その像をよこしな!」

ゴルドー「(やはりいつまでもじじいの演技(ボケ)には付き合わんか…)誰が渡すか!」

ダニー「じじい!…」バンッ!

ダニー「?…オイ、なんだ?お前ら」

「くっ、連れか?」「構わん!撃ち殺せ!」

バァン!

ダニー「ぐふっ…」

ガッシュ「ここなのだな!ヌウウ!!」バキッ

「ぐああ!」「なんだ、このガキ!」

ゴルドー「ジオルク!」カッ!

【ジオルク】
ダニー第一の術。というか第二の術があるなら見てみたい。どんな重傷を負っても一瞬で完治する術。たとえ受けたダメージが「消滅」だろうが、残ってさえいれば復活する。

ダニー「やってくれたな…いてえじゃねえか、このやろう…」

「ひ、ひいい!!!」「こいつ、なんで生き返ってるんだ!?」

物の数分で泥棒たちはお縄についた。

船に行かせるのを阻止するだけでこうも違うのかとガッシュは内心驚いていた。

ゴルドー「…ふぅ、まったくたいやきひとつにどれだけ時間がかかっとるんじゃ」

ダニー「す、すまねえ…」

ゴルドー「珍しく素直じゃないか」

ダニー「いや、こいつが…」

ガッシュ「ガッシュ・ベルなのだ。」

ダニー「ガッシュが教えてくれなきゃ、じじいもシェミラも守れなかったし…今回はオレが未熟だった。」

ゴルドー「ふ…そうか。ガッシュとやら。ありがとう。どうしてわかったのか理由は聞かんが、とにかくありがとう」

ガッシュ「ウヌ!」

ガッシュはシェミラの像を見せてもらった後、仲間になってほしい旨を話した。

ダニー「…仲間?」

ゴルドー「フ、面白いじゃないか…今まで出会った魔物は皆問答無用で襲ってきたぞ」

ダニー「それもそうだ。仲間ってのがいれば、王にもより近づけるかもな!」

ガッシュ「それでは…!」

ダニー「あぁ!いいぜ!シェミラのお礼だ。」

ガッシュ「ありがとうなのだ!」

ゴルドー「では、ワシらは『本当の』館長たちと話してくるからな…」

ダニー「今日のところはサヨナラだガッシュ!しばらくは像の都合でここにいるから、何かあったらすぐ呼べよ!」

ガッシュ「ウヌ!(…何か忘れておるような……?)」

一方、清麿は…

清麿(確か、黄色の船…って朝にガッシュ言ってたよな…)ダダダダ

清麿「ガッシューー!!!生きてるか!?」バンッ!!

しかし清麿の目の前にはガッシュではなく、下着姿のお姉さんがいた。

清麿「ス…スイマセン…まちがえました…」

\キャ―――/

清麿「………ガーーーッシュ!!!!どこだーーーーーー!!!!!」

高嶺家―


清麿「そっか…ダニーは無事だったんだな…」

ガッシュ「ウヌ!」

清麿(オレ、おねーさんの着替え見て逃げかえってきたようなもんじゃねえか…)

ティオ「清麿ー!ガッシュー!」ガチャッ

コルル「お邪魔しまーす」バタン

清麿「お、どうしたんだ?」

ティオ「あのねあのね!」

~~~~~~~~~~~~~~

清麿「今度の日曜?」

コルル「うん。ティオと相談して決めたの。」

ガッシュ「遊園地!清麿!遊園地だぞ!」

ガッシュ(パンブリ…?ともじゃもじゃに会うことになるのかの)

清麿「しかし、いいのか?超人気アイドルなんかがオレ達と…」

ティオ「何言ってるのよ!清麿はかっこいいし、しおりもいるのよ!」

コルル「デートには見られないと思うよ。」

清麿(オレとガッシュ以外女の子ってのもなんだかまずい気がするが…)

ガッシュ「清麿!行くのだ!」

清麿「ああ…でも、ウマゴンはどうする?」

ティオ「ウマゴン?…遊園地は無理じゃないかしら」

コルル「お馬さんだし…」

清麿「それもそうか。よし!今度の日曜、遊園地だな!」

ガッシュ「ところでコルル、あれからしばらく私と呪文の特訓をしておらぬが、順調なのかの?」

コルル「うーん…どうだろう。」

ティオ「まぁ、きっと大丈夫よ!新しい呪文も出たらしいし…」

ガッシュ「ヌ?新しい呪文?」

コルル「うん。第三の術まで出てたんだって。」

清麿「…コルル、土曜日にその呪文の特訓してみるか。」

コルル「うん。それも言いたかったところなの。」

ティオ(フォローするんじゃなかったわ…)

ティオ「あ、日曜のために恵は土曜日めちゃくちゃ忙しいから私は行けないわ」

清麿「アア。わかった。」

ポルトガル―

フォルゴレ「…。」

フォルゴレ「なぜか新しい呪文が出たが…」

フォルゴレ「何があったんだ?」

フォルゴレ「そしてキャンチョメはどこに行ったんだよー!!キャンチョメ―!!」







2分前、スペイン―

団長「オラ―――くぐれー!!」ピシィィッ

【団長】
キャンチョメがなぜか入団したサーカス団の団長。

キャンチョメ「…」ガタガタガタ

キャンチョメ(うう…小さくなれたらなぁ…)

キャンチョメ(飛ぶ瞬間に小さくなれたら、火の輪くぐりなんて…)

こんなことがありました。

土曜日、モチノキ第二中学校裏の山―


清麿「よし、しおりさん!いいですよ!」

しおり「…」

ガッシュ「大丈夫なのだ!何かあったら私が止めるのだ!」

コルル「私も、頑張るね…」

清麿(練習、久しぶりだな…)

しおり「ゼルク!」カッ!

コルル「…」メキメキメキ

ガッシュ「…」

しおり「ゼルセン!」カッ

【ゼルセン】
コルル第二の術。ロケットパンチ。

清麿「ガッシュ!跳ね返すわけにもいかん!ザケルだ!」

ガッシュ「ウヌ!」

清麿「ザケル!」カッ!

電撃でコルルの腕の勢いを落とす。

コルル「…」ガション

しおり(コルルが一歩も動かない…)

しおり「次行くよ清麿くん!ゼルルド!」カッ!!

【ゼルルド】
コルル第三の術。(カードより)空中に浮かぶ術。

コルル「…」フワーッ!

ガッシュ「…」

清麿「…」

しおり「…」

しおり「コルル!動いて!」

コルル「…」

結局、コルルが足を動かすことはなかった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

コルル「…ごめんなさい」

清麿「どうかしたのか?前は攻撃するにしろこっちに向かってきてたのに…」

コルル「あの、自分で力を抑えようとしちゃったら、動けなくなって…戦おうとする意志を出すとやっぱり暴れちゃいそうだから…」

しおり「この間はできたじゃない、ね?」

コルル「でも、やっぱり…」

ガッシュ「ヌウ…」

無差別に人を襲うことはなくなったと見ていいが、まだ訓練が必要なようだ。

今日の更新は以上です。上でも触れてくれてる方がいますが、パティのセリフの元ネタは25巻のおまけのページで、そのページの元ネタもちゃんとわかってるよーということで「グレート」を使いました。というどうでもいい報告です
例によって次の更新は明日の夜になります。

日曜日―


ロシア!



バリー「グスタフ!」

グスタフ「ゾニス!」ガッ!

【ヴィンセント・バリー】
竜巻のような力を使う魔物の子。その実力は作中でもトップクラス。
目の前の敵を倒していけばいいと考えている。

【グスタフ】
バリーのパートナー。「ただ目の前の敵を倒していけば王になれる」という言葉に「本当にそれだけか?」と返すなどただ者ではない。
バリーのことを誰よりも思っているが、顔には出さない。

【ゾニス】
バリー第一の術。角からエネルギーを放出する。

アポロ「…」サッ

バリー「チイッ!なぜことごとく動きが読まれやがる!」イライラ

グスタフ「落ち着けバリー。冷静になれば見えてくるものもある。」

アポロ「…ふぅ。相手も強いし、簡単にはあしらえないか」

ロップス「かう!」

ガッシュたちとの戦いの時間のわずかな差が、二人の魔物を偶然引き合わせたようだ。

バリー「あしらう…?てめえ、本を燃やさずに去るつもりか…?」

アポロ「あれ、聞こえてたか…」

バリー「グスタフ!本気でぶっ潰すぞ!」

グスタフ「フン…よかろう」

アポロ「どうしようロップス。本気にさせちゃったね」

ロップス「かう!かうかう!」

アポロ「そうだね…戦おうか。」

ロップス「かう!」

グスタフ「ゾニス!」ガッ!

バリー「うおらあああああ!!!!」

角を後ろに向け、ゾニスの勢いで突っ込んでくる!

アポロ「リグロン!」カッ!

力の糸で遠くの岩をとらえ、ロップスと共にアポロも移動し、バリーから距離をとる!

アポロ「悪いけど、少し眠っててもらうよ…リグロセン!」カッ!

バリー「鎖か!?こざかしい!グスタフ!」

グスタフ「ドルゾニス!」ガッ!

【ドルゾニス】
バリー第三の術。回転するエネルギーを手にまとい、文字通りドリルを作り出す技。
ガッシュのラシルドをも破壊する威力。

バリー「ムゥウウウ…オラァアアア!!!」ギャンッ!

ドリルでリグロセン一本一本をはじき、切断していく!

ロップス「かう!?」

アポロ(思ったより強敵だな…)

アポロ(ガッシュとは違った強さだ…)

バリー「グスタフ!最大呪文だ!でかいのをぶつけろ!」

グスタフ「…いいのか?」

バリー「早くしろと言ってるんだ!」

グスタフ「…ギガノ・ゾニス!」ガッ!

【ギガノ・ゾニス】
バリー第四の術。でかいゾニス。シンプルがゆえに、強い。

バリー「そうだ…オレはいつもこうやって勝ってきたんだ…!」

アポロ「…今回は違ったようだね。リグロン!」カッ!

バリー「いつの間に…うおおっ!」グルグル

リグロンでバリーをぐるぐる巻きにする!

バリー「ちっ…!こんなもの…」

アポロ「どうして僕が君の攻撃をかわして、君を捕まえられたと思う?」

バリー「…ああ?」

アポロ「答えは簡単。そこそこ強い敵に出会って、本を燃やさないなんて言われて君は頭に血が上った。」

アポロ「苛立った君は最大呪文で僕を消そうとしてくると読んだ。だから僕は君が術を出したらすぐ逃げられるように心の準備をしてた。」

アポロ「それに…敵の体勢を崩さずに、そんな単調な攻撃が当たると思うのかい?」

バリー「ぐっ…」

グスタフ(ほう…あの若者…)

アポロ「ガッシュと清麿は、僕に攻撃をさせてから、その隙をついてきた。君に足りないのは『攻撃のチャンス』を作ることだ。」

バリー「く…くそぉ!グスタフ!呪文だ!もういちど攻撃を…」

グスタフ「フン…あれだけ呪文を使ったのに心の力があると思ったか?」

バリー「う…」

グスタフ「幸い相手は我々の本を燃やす気はない。ここは引き下がるとしよう…」

グスタフ「なぜかこちらの動きや考えを読み、我々の上を行っている…それに食らいつけていないお前では、この魔物には勝てんよ」

バリー「…」

アポロ「…じゃあ、僕たちは旅をつづけるから。」

バリー「待て。」

ロップス「かう?」

バリー「…その、ガッシュと清麿というのはどこにいる?」

アポロ「…なぜだい?」

バリー「貴様が認める魔物と、戦ってみたいからだ…本を燃やさないクソ甘い性格なら、そいつの本も燃やしてはいないんだろ?」

アポロ「……性格は関係ないな。それに、あのまま戦ってたら僕は負けてたかもしれない。」

バリー(こいつが…!?)

アポロ「だが、彼らと戦って得るものは大きいよ。彼らは日本にいる。戦いたければ行きたまえ。それじゃあ。」

バリー「……」

初めての敗北。

バリーのプライドはずたずたになった。だが…

バリー「おもしれえ…」

グスタフ「ん?」

バリー「この戦いも、強ぇ奴がたくさんいるじゃねえか!グスタフ!日本へ行くぞ!」

グスタフ「ふ…お前の欲しいものは少し手に入ったようだな…」

モチノキ遊園地前―


ガッシュ「ティオ、遅いのう…」

コルル「お仕事が伸びてるんじゃないかな…」

しおり「仕方ないよ。芸能人なんだから、ね?」

清麿「遅いって…まだ待ち合わせまで5分あるぞ?」

コルル「それでも、早く入りたいのに…」

その時!

遊園地の中から悲鳴が聞こえてきた!

ガッシュ「ヌ!?」バッ!

清麿「なんだ?」

しおり「もしかして、魔物の子が暴れてるとか…?」

コルル「み、見て!あの海賊船…!不自然なところで止まってる…」

ガッシュ「止まって…?」

ガッシュ(まさか!)













パピプリオ「へへーん!ざまあみろだ!」

ルーパー「気は済んだ?」

【レオパルドン・パピプリオ】
口から様々な効果を持つ何かを吐き出す魔物の子。王子様風の見た目をしておる。
呪文はすべて~ド。

【ルーパー】
パピプリオのパートナー。彼曰く「ブス」。パピプリオを本当の子供のように大切にしている。

ヒゲ「おい!何やってんだ!」

【ヒゲ】
後述するゾボロンのパートナー。……名前は?

【ゾボロン】
トカゲのような魔物の子。呪文は破壊球。そしてかわいい。しかし喋れない。鳴き声すら作中にない。不憫である。

パピプリオ「うるせー!あの海賊船に乗れないのが悪い!」

ヒゲ「ワシにはちびだったお前が悪いように思えるがな」

パピプリオ「くーーっ!!!」





清麿「ザケル!」カッ!

パピプリオ「うおっ!?」

ガッシュ「清麿!あの者たちは許してはならぬ!倒すぞ!」

コルル「あの海賊船の人たち…おびえちゃってるじゃない!」

しおり「…」キッ

ヒゲ「ほう…お前らもコンビか。面白い…」

ルーパー「ええ。でも私たちの最強コンビに…」

ヒゲ「勝てるかな?」ルーパー「勝てるかしら?」

ルーパー「ダレイド!」ガッ!

【ダレイド】
パピプリオ第一の術。液体を口から出す。汚い。はじめは当たっても何ともないが、時間が経つと固まり、動けなくなる。
他の魔物とのコンビであった場合、動きを止めることがもたらす効果は絶大。

清麿「ラシルド!」カッ!

ダレイドを防ぎ…跳ね返す!

パピプリオ「ひいいい!!!」

ルーパー「こ、こんな術を持ってたの…」

ヒゲ「情けねえ!ドグラケル!」ゴッ!

【ドグラケル】
ゾボロン第一の術。遅いが絶大な威力を持つ破壊の球を放つ。

しおり「清麿くん!ラシルドを…」

清麿「いや…遅い!」

清麿「ガッシュ!オレを担いで回り込め!しおりさんたちとオレ達で挟み撃ちだ!」

ガッシュ「ウヌ!」バッ!

パピプリオ「させるかよ!ヒゲ!」

ヒゲ「ああ!フォーメーション2だ!ルーパー!しゃがんどけ!」

そう言うとひげはパピプリオを持ち上げ…ジャイアントスイングを始めた!

ルーパー「ポレイドー!」ガッ!

【ポレイド】
パピプリオ第二の術。口から変な液体を出す。汚い。
これもあとから効力が出るタイプで、一定時間あたった者をしびれさせる。

清麿「ナニーー!?」

ガッシュ「ヌウウ!」ババッ!

清麿と自らをマントで包んで攻撃を防ぐ!しかしコルルたちは…

コルル「キャッ!」サッ

しおり「くっ…」ベチョ

コルルには当たらなかったが、しおりは防ぐことができなかった…

清麿「コルル…しおりさん!」

清麿(クソ…コンビでの戦いは…気にしなくてはいけないことが多すぎる…!)

清麿(その点奴らは…コンビネーションに慣れていると見た…)

清麿(オレとガッシュだけが突っ走っても何にもならない…)

清麿(コルルとガッシュ、それぞれの良さを出さねば勝てない!)




そのころティオたちは…


マリル「あ、安心せよ、使ったお金は必ずカラオムに払わせる。服も後で返す。」

【マリル・カルノア】
ティオたちが偶然出会ったカルノア王国の王女。王位継承の件で命を狙われている。

マリル「だから、もう少し自由を…」

ティオ「ダメよ!!あなたの代わりに恵が命を狙われているの!」

マリル「………なんじゃと!?」

ティオと恵が遊園地につくのは、約20分後…

ガッシュとコルルに加勢するには、あまりにも遅すぎる。

ガッシュとコルルは二人であの状況を乗り越えねばならぬ。

ヒゲ「…ドグラケルを忘れちゃいねえか?」

コルル「あ、あ…」

ドグラケルはコルルの方へと近づいていた!

しおり「コルル!」バッ!

コルル「おねーちゃん!」

動けずにいたコルルを抱いて走る!しかし…

しおり「!?…」ガクンッ

しおり(体が…しびれて…)バタッ

清麿「しおりさーん!」

ガッシュ(あの術、しおりには当たっておったのか!?ヌウ…!)

しおり(ダメ…このままじゃ足手まといに…まだ手が動く間に…)

必死に手を動かし、本に手を置く!

しおり「コルル…お願いね…」

コルル「え!?まさか…しおりねーちゃん!」

しおり「ゼルク…」カッ

コルル「…」メキメキメキ

清麿「…ガッシュ、どうなるんだ?」

ガッシュ「わからぬ!」

今回の更新は以上です。次は明日の夕方か夜です。
この組み合わせ面白そう!と思ってから何日もしないと話の都合上戦いを描けないのが地味に辛かったりします

http://i.imgur.com/4opaUeI.jpg
見てわかると思いますが、カラオケに行ってるので、更新は夜です。
僕はここにいる歌ってるの自分だけとかいう悲しい結果で少し悲しいです

ドゴオォォン!

ドグラケルが地面に当たり爆発する!


しおり(なんて…威力…)

コルル「…!」ドンッ!

ゾボロンの方へと地面を蹴り、近づく!

ゾボロン「!」

ヒゲ「ハハァ!飛んで火にいるクソガキだ!ドグラケル!」ゴッ!

コルル「…」ヒュバッ!

ヒゲ「ナニ!?よけて…」

ルーパー「ダレイド!」ガッ!

パピプリオの口から放たれたダレイドが、ヒゲごとコルルを襲う!

ヒゲ「ぶぇっ!」ビチャ

コルル「…!!」ビチャ

清麿「コルル!」

清麿(…コルルが戦えてるのは好都合だ!このまま一気に奴らを!)

清麿「SET!」バッ!

ガッシュ「待つのだ清麿!」

清麿「な…なんだよ!?」

ガッシュ(あのパンブリ…確かキャンチョメと友達になった者であったな…海賊船を襲ったことを許せずカッとなって忘れておったわ…)

ガッシュ「パンブリ!オオトカゲ!」

パピプリオ「…あぁ!?パピプリオだ!そしてこいつはゾボロンだ!」

ガッシュ「おぬしら、私たちの仲間にならぬか!?」

清麿・しおり(!?)

コルル「…」グッ、グッ

ガッシュがわけのわからないことを言っている中、コルルはダレイドによって身動きが取れなくなっていた。

ガッシュ「そうすれば、ここで倒すことはしない!共に悪を倒そうぞ!そうすればあの海賊船のことは見逃してもよい!」

清麿「オイ、何言ってるんだガッシュ!」

ヒゲ「フン、そんなことを言って、我々最強コンビに命乞いをしているんだな?」

ルーパー「そんな脅しは通用しないわ!パピー!」

パピプリオ「…」

ルーパー「パピー!」

パピプリオ「それオレのことか!?」

清麿「ガッシュ!話が通じる相手じゃない!攻撃だ!」

ガッシュ「ヌ…し、仕方がないのだ…!」

清麿「ザケル!」カッ!

パピプリオ「しまっ…うおお!」

ヒゲ「ぐぇええ!!!」

ザケルをもろに食らい、ヒゲが倒れこむ。

ルーパー「…本は無事よ!ヒゲ!あなたは!?」

ヒゲ「…無事だ。クソオ!一気にぶっ潰してやる!」

ヒゲ「オル・ドグラケル!」ゴッ!

【オル・ドグラケル】
ゾボロン第二の術。ドグラケルが少し早くなり、若干の追尾機能も持つ。

清麿「ガッシュ!」

ガッシュ「清麿!最大限に心の力をこめるのだ!」

清麿「あぁ!…ラシルドォ!」カッ!!!

オル・ドグラケルがラシルドにぶつかる!

ガッシュ「…ヌアアアアア!!!」

清麿「オオオオオオオオオ!!!!」

コルル(…ゼルクが解けてる…)

コルル(そうだ、しおりねーちゃん…!)

この戦い、敵味方両方に言えることは、バラバラに戦っているということ。

1+1どころか、1と1が独立してしまっている。

だから、コルルが戦っているときはガッシュが

ガッシュが戦っているときはコルルが

まったく動いていない。

清麿「いっけええええええええええ!!!!!!!!」コオオオオォォォォォ!!!!!!!

ラシルドが大きくなる!

そして、オル・ドグラケルを…!!

ヒゲ「ま、まさか…オル・ドグラケルが…!」

ゾボロン「…」オロオロ

跳ね返した!

パピプリオ「ル、ルーパー…」

ルーパー「あんなのが跳ね返ってきたらやばいわね…」

ヒゲ「クソ!ルーパー!パピプリオ―!オレがこいつをオル・ドグラケルでまた相殺して見せる!その隙にお前らは…」

…。

ヒゲ「…いねえ!」

ヒゲとゾボロンを置いてパピプリオとルーパーは逃げた。

一緒にトレーニングしてきたと言っても、その程度の関係だった。

ヒゲ「まぁいい!オル…」

間に合わない!

ヒゲ「うぎゃああああああああああん!!!!!」ボシュウウウウウ

…ゾボロンの本が燃えた。

海賊船の騒ぎのせいで遊園地は本日閉園となった。

急いでやってきたティオと恵の目の前に、「本日休園」の看板と下着になっているコルル。

何があったのかは一目瞭然であった。

清麿「…」

清麿(プールとか…人のいないところ…人のいないところに誘導できていれば…!)

コルル「…」

コルルもまた、術中でも仲間とコンタクトをとれるくらいにならなくてはダメだと自分を責めた。

何がいけなかったのか?

前回の戦いで勝てたはずの戦いで、被害を出し、貴重な休日を台無しにしてしまったのはなぜ?

仲間が増えてもいい方向には進まないのか?

前がこうだったからこうする。それだけではなくその先も考えなければいけないとガッシュは強く決心した。

ティオ「うわーーーん!!!!なんでよーーーー!!!!!」ビエーン

恵「こ、こらティオ…」

ティオ「せっかく眠い思いして、今日のためっ…お弁当も…うわーーーん!!」

ガッシュ「…」ギリッ…

敵がいると分かっていながら、対抗策を考えてこなかったのがそもそもの間違いだった。

ゾフィスやゼオンといった強敵だけではなく、どんな敵でも…

乗り越える策を考えておかないと…

恵「仕方ないわよ。魔物がいたんだから。ね?」

しおり「ごめんね…」

コルル「…」

ティオ「…いいわ。みんなが悪いわけじゃないもの。」

大切な人たちが、予期せぬところで傷ついてしまう。

そして今回は、さらに予期せぬ事態を想定しなくてはならない!!

パティ「いたわ!ガッシュちゃーーーん!!!」

ガッシュ「!?」

しかし現実は、ガッシュの想定の範囲を超えていた。

ガッシュ「パ、パティ!?」

パティ「やっと会えたわ!ガッシュちゃ…」

パティ(…女の子が4人も!?)

パティ(パートナーはこの男の人だと思うから、あとの4人は…)

パティ(いや、いいの!ガッシュちゃんは私の恋人なのよ!そのやさしさでこの魔物たちも仲間にしてきたに違いないわ!)

パティ(そう!本命はこの美少女、ヴィーナス、天使、女神に妖精のこのパティちゃんなんだから!)

パティ「ガッシュちゃん!」

ガッシュ「な、なんなのだ…?」

パティ「私たち、恋人よね!」

パティ「この周りの魔物の子とパートナーたちとはなんにもないのよね!」

ガッシュ「いや、なんにもなくはないのだ。大事な仲間なのだ。」

パティ「そう、そうよね!」

パティ「うん!知ってるわ!」

パティ「あなたは優しい人だもの!」

パティ「それでガッシュちゃん、私の事…その…」

パティ「今でも…好き…?」

清麿(なんなんだこのマシンガントークは…)

ガッシュ「ヌ、いや…その…」

パティ「怨怒霊ーーーーー!!!!!」ゴアッ

パティ「ウルルーー!!!」

ウルル(攻撃するのかよ…)

ウルル「本当にいいんですか?」

パティ「私の心を弄びやがってーーー!!!!!」

ウルル(ダメだ、聞いてない)

わけのわからぬまま攻撃されそうになっているガッシュ。

それを見て唖然としてるティオペア、コルルペア。

まず誰が動き出すべきか?

どうすればいいのか?

ガッシュは考えた。

…考えたが、考えるより先に行動が先に出た。

ガッシュ「ま、待つのだパティ…その…好きなのだ!だから暴れるのは…」

ティオ・コルル「!!」

パティ「怨……」

パティ「え?今…」

パティ「好きって言ってくれたわよね!いやーん!私恥ずかしいー!!ガッシュちゃんったら大胆なんだからーー!!!」

ガッシュ「えっと、それでできれば仲間に…」

パティ「なんでもなるわ!仲間でも下僕でも奴隷でも!私はあなたの恋人なんですもの!」

パティ「相思相愛!両想いのラブラブなのよ!」

パティ「私のハートがよじれてねじれて悲鳴をあげて、ドックンドックンはじけてる!!」

パティ「ああ、私生きてる!!今、モーレツに生きてるわ!」

ティオ・コルル「……。」

本当に好きと言って場を収めてよかったのか。

しかしガッシュは遊園地のことや突然のパティの登場で冷静に判断を下すことなどできやしなかった。

パティ「もう幸せすぎて倒れちゃいそう!ウルル!この辺りに家を借りて住むわよ!」

ウルル「はい。」

パティ「またねガッシュちゃん!また明日会いましょう!んー…ちゅっ!(投げキッス)」ニコニコ

ガッシュ「ウ…ウヌ。」

この数分間、パティは濁流のように喋り、激流のように早々と帰っていった。

清麿「ガッシュ…一応聞くが、あの子は…」

ガッシュ「恋人ではない。」

清麿「だろうな…」

ティオ「だったらガッシュ!今すぐ嫌われなさい!」

コルル「好きでもないのに恋人なんてよくないよ!」

しおり「コルル…?」

恵(ハァ…ティオったら、わかりやすい…)

ガッシュ「し、しかし…」

ティオ「そうね!街中で服とか全部脱がしちゃえば一発で嫌いになるわ!」

コルル「ダメだよ…下着だって恥ずかしいんだから…」

ティオ「コルルは服が破れないように伸びる素材の水着でも着てればいいでしょ!」

コルル「もっと恥ずかしいよ!」

ティオ「とにかくいーい?ガッシュ。ああいうのにはガツンと言わないとダメよ!」

ガッシュ「う、ウヌ。」

ティオ「ガツンと大嫌いだって言わなきゃ!」

ガッシュ「イヤ、嫌いでは…」

コルル「好きなの?」

ガッシュ「イヤ、その…」

ティオ・コルル「どっちなの!?」

ガッシュ「き…清麿!!」

ティオ・コルル「コラ、パートナーに頼るな!!」

清麿・しおり・恵(修羅場だなあ…)

とにかくこの場は何とかおさめ、ガッシュたちはそれぞれ家に帰った。

あの蛙はどうなるゲロ?(´・ω・`)

清麿の部屋―

清麿「ガッシュ…どうするんだ…?」

ガッシュ「イヤ、その…」

清麿「パティにティオにコルル…ティオとコルルの時点でこうなっててもおかしくはなかったよなあ…」

ガッシュ「ヌ…」

清麿「ガッシュ。とりあえずパティに好きではあるが魔界の王のため今は付き合えないって言うんだ。」

ガッシュ「しかし、それでなんとかなるのかのう…」

清麿「誰のせいでこうなったんだ。」

ガッシュ「…」

清麿「ところで、あのパティという子、どんな魔物なんだ?」

ガッシュ「水を操る魔物なのだ…私の電撃とは『相性が最悪』らしいのだ」

清麿「…怒らせたらまずい、か」

ガッシュ「どうするのだーーー!!!!」

清麿「知るか!」


モチノキ商店街―

コルル「…」テクテク

しおり「…コルル、大丈夫?」

コルル「別に…」

しおり(ダメだろうなあ、これは…)

しおり「そうだ!確かお財布に…あった!福引券!」

コルル「福引…?」

しおり「そう!あのガラガラができるのよ。」

コルル「…四等、ブリ」

コルル(ガッシュにもってったら喜んでくれるかな…)

コルル「しおりねーちゃん、ガラガラやりたい!」

しおり「はーい。」

しおり(機嫌直ったみたいでよかった…)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「はい残念賞!飴玉ね!」

コルル「…」ズゥゥゥンン

しおり(あらら…)

コルル「…」ショボーン

しおり「そんなにがっかりしないで!ね?」

「…君たち、ハズレちゃったのかい?」

しおり・コルル「…?」


モチノキ森街駅周辺―


「ハイ――――――――ッ!!!」ババッ

「ハイ――――――――ッ!!!!!!」スタスタスタ

ティオ「め、恵!本が!本が…女の人に…」

恵「ティオ!取り返すわよ!」ダッ!

ティオ「ええ!本を燃やされたら冗談じゃないわ!」バヒュンッ!

恵(本を奪っていったという事はおそらく魔物のパートナー…)

恵「待ちなさい!」ダッ!

ティオ「返せー!!!」ダダダ

道の角を曲がったところに、本を奪った女の人はいた!

ティオ「うひゃあんっ!!!」キキーッ

ティオ「危ないじゃない!ぶつかるところだったのよ!」

「いきなり本を奪いとったりして、スマナイある!」

「まずは非礼を詫びるある!」

「でも…どうしても話がしたかったある!」

リィエン「私の名はリィエン!!あなたたちを魔物とそのパートナーと見て、お願いがあります!」

リィエン「自分勝手と思うある……無茶なお願いとわかってるある!!!」

リィエン「でも…私はウォンレイを失いたくない!!!どうか、私と一緒にウォンレイを救い出してほしいある!!!」

【リィエン】
魔物の子であるウォンレイのパートナー。16歳。…恵とタメ。
香港のマフィアの娘で、拳法を幼き頃から叩き込まれているため、強い。
「捕まったウォンレイを外国へ追放するまで、祖父母のいる日本へ行って頭を冷やして来い」とのことを言われ、日本にやってきた。
1~3巻までの内容と違い、この辺りから時系列が多少早かったり順番が前後したりとおかしいが、そこは目を瞑ってもらいたい。

恵「…」

ティオ「…」




モチノキ商店街―

コルル「温泉旅行…一等!?」

「おじさんは明日には仕事でアフリカに行っちゃうから…君たちみたいな人に譲りたかったんだ」

しおり「コルル…よかったね。」

コルル「おじさん!ありがとう!」

「いいんだよ。『気を付けて』行ってきてね…。」

今それぞれの強さどんくらいだ
コルル調教という名の修行はしてるんだろうけど麿の実戦経験減りすぎて電池街道まっしぐらやん

>>527 パティの代わりの相方は考えてあるゲロ。安心するゲロよ。
>>538
ガッシュ (ガッシュ+記憶やマント+トレーニング)+(清麿+トレーニング-経験)=原作8巻(ザケルガ取得前)よりは強いが清麿の経験は足りない
ガッシュ:清麿=7:3
コルル (コルル+術の訓練-安定感+トレーニング)+(しおり+術の訓練+トレーニング)=原作2巻よりかなり強い
コルル:しおり=6:4
ティオ (ティオ+トレーニング)+(恵+トレーニング)=原作8巻よりわずかに強い
ティオ:恵=4.5:5.5

わかりにくいですが、現在のメイン3コンビはこんな感じで考えています。

それと今日の更新は以上です。3体それぞれにイベントを割り当てた(やることをはっきりさせるため)ので、どこから書くか悩んでます。(感想とか書いてくれる場合になんとなく意見もくれたらうれしいです)
明日の更新は可能なら午前中、あとは夕方か夜です。

雑談大丈夫ですがやたら連投とかの荒らしや最後の最後を埋めるのはやめてくださいな
まだ家ではないので更新は夜です。

>>1の一番好きなペアは?

>>579 ベタですがキャンチョメペアです。

ティオ「恵…あのリィエンって人のこと、どうするの?」

恵「うーん…助けてあげたいけど…」

ティオ「その日、仕事だもんね…」

恵「…」

恵「でも放っておけないよね。」

ティオ「恵…?でも、撮影が…!」

恵「なんとかなるわ。前だって日曜日にコルルちゃんの訓練できてたでしょ?」

ティオ「でも、途中から忙しくて参加できてないこともあったじゃない…」

恵「その辺りはまあ置いといて…ティオ。あなたはどう?助けたい?あの人たちを。」

ティオ「それは…まあ…」

恵「決まりね。さて…それじゃあ、休暇をいただけるように頼み込んでくるわ。」

ティオ「…恵はすごいね。」

恵「すごいのはあの人よ。敵である私たちにお願いしてくるなんて、普通できないわ。」

ティオ「それは、まあ…私だって、周りには敵しかいないと思ってたし…」

恵「決まりね。休暇は3日くらいいるかしら。」

ティオ「そ、そんなに!?」

恵「…無理なら1日。香港へ行って、ウォンレイって魔物を助けて、日本に帰ってくる。」

ティオ「…大丈夫?」

恵「大丈夫かどうかはやってみなきゃわからないわ。やってから後悔しましょ?」

ティオ「後悔するかどうかもわからないじゃない…」

恵「フフフ、ティオもわかってきたわね。」

しおりの家―

コルル「楽しみだね!今度の土曜日!」

しおり「そうだね…温泉か。お父さんとお母さんが仕事で行けないのは残念だけど…」

コルル「しおりねーちゃん…」

しおり「でもコルルがいるからいいの!」ギューッ

コルル「あついよ…」

しおり「もっとあつくしてあげよっかー」

コルル「もう!」

しおり「えへへ」

コルル(しおりねーちゃん、嬉しそうだなあ…)

コルル「あ!本忘れないようにね!」

しおり「はいはい。でも…温泉だよ?そんなところに魔物なんて来るかなあ…」

コルル「私が行くんだけどなー」

しおり「それもそっか。」

コルル「えへへへ」

しおり「うふふふ」

二人とも浮かれていた。




高嶺家―


清麿「ハイ、ハイ。わかりました。空港に…土曜日。」

清麿「大丈夫です。ガッシュもいますし…ハイ、ではまた…」

清麿「…ガッシュ。今度の土曜日、香港に行くぞ」

ガッシュ「香港?」

清麿「あぁ。リーエンという人を助けるらしい。」

ガッシュ「リィエンなのだ」

清麿「とにかく、そのリィエンって人のことは知ってるか?」

ガッシュ「ウヌ。ウォンレイのパートナーで、とても頼りになるしかっこよいぞ」

清麿「そうか…仲間になってくれるんだな。」

ガッシュ「おまけにかわゆいぞ。清麿、アタックしてみるのはどうかの?」

清麿「…お前、自分が今大変だからってオレまで巻き込もうとしてないか?」

ガッシュ「……。」

清麿「その困った顔は何だ。」

ガッシュ「……。」

清麿「どうした?」

ガッシュ「ティオと仲直りしてないから気まずいのだ」

清麿「言ってる場合か!」

パティの家―new!

パティ「でも、よく家なんて借りれたわね」

ウルル「一応、貯金とかありますから…」

パティ「ふーん」

ウルル「あと、家賃払うためにアルバイトするんで朝から夕方くらいは家を空けます。」

パティ「それはガッシュちゃんとここでイチャイチャしていいってことなのよね!」

ウルル「…別にかまいませんが、ガッシュはどこに住んでいるのかわかってるんですか?」

パティ「そんなの当たり前……」

パティ「……」

パティ「怨怒霊ーーーーーー!!!!!」

ウルル「パンツ見えてますよ。」

パティ「!」ババッ

パティ「………見た?」

ウルル「見たというか、見えたというか。そうやって怒ると周りの人にパンツを見せつけることになりますよ。」

パティ「わかったわ…気をつける。」

ウルル(やれやれ、これでいきなりもののけ娘みたいにならなくなるな…)

2日後(火曜日)


公園―

ガッシュ「ヌウ、今日はコルルもティオもいないから暇なのだ…」

ガッシュ(パティはあまり会いたくはないが、そもそもどこにいるのかわからぬ。)

ガッシュ(ウマゴンは本の持ち主を探しに行っておるし…)

ガッシュ(マントの使い方の練習でもしておこうかの…)ババババ

バリー(あのマント…魔物だな?)

アポロにガッシュのことを教わったバリーとグスタフは、すでにモチノキ町へと到着していた!

ちなみに、ガッシュの魔力を探している途中に出会ったゴフレが瞬殺された。

【ゴフレ】
犬の見た目をした魔物。原作では子犬のふりをしてガッシュに近づき、襲い掛かった。
原作でレイス一発で倒されたのと同じように、ゾニス一発で倒されたらしい。
パートナーは連次。わりと好戦的な性格。

バリー「…おい!!貴様がガッシュという奴か!?」

ガッシュ「!」ビクッ

ガッシュ「バ、バリー!?」

ガッシュ(なぜ、こんな早く…!!確かバリーは…温泉の後…)

ガッシュ(イヤ、まだ魔物の数が40を切っていないのだ!)

バリー「ほう、オレを知っているのか。なら話は早い。」

バリー「お前、オレと戦え。もし逃げたらパートナーも探し出して潰す。」

ガッシュ(今のまま勝てるかはわからぬ…でも…)

ガッシュ(逃げはしない!)

ガッシュ「清麿を潰す必要はない。お前たちを潰すのは私たちなのだ…」キッ!

バリー「!?…いい目をするじゃねえか。時間は…そうだな、5時間後。場所は山のふもとの廃工場だ。」

バリー「楽しみにしているぞ。」

ガッシュ「…」

バリー(……確かにいい目だ。だが…なぜあんな奴の目に、オレは少し恐れを感じた?)

バリー(…)

バリー(…)

4時間後、清麿と共にガッシュは廃工場へと足を運んだ。

清麿「…ガッシュ、勝てるかわからんと言ったな?」

ガッシュ「…ウヌ。実は過去に…負けておる。」

清麿「ま、負け!?だって、バオウ・ザケルガだってある!あれをくらえばどんな魔物も…」

ガッシュ「…」フルフル

清麿「…そうだよな。一筋縄ではいかないよな…」

ダニー「よ、ガッシュ!こんなとこで何してんだ?」

ガッシュ「ダニー!?」









パティの家―


パティ「ガッシュちゃんはどこにいるのかしら…」

パティ「ウルルもいないのに外に出るのはちょっと怖いし…」

パティ「…」

パティ「なんでテレビも冷蔵庫もないのよー!!!!暇ー!!!お腹すいたーー!!!!ウルルーーーーーッ!!!!」

廃工場―


バリー「…あ?」

ダニー「こいつがバリーか…」

バリー「オイ、ナゼ他の魔物がいる?」

ガッシュ「私の…友だからだ。」

ゴルドー(魔物同士の戦いか…久しぶりじゃな…)

バリー「貴様!仲間と群れないと戦えないタイプか!?グスタフ!とんだ期待外れだ!さっさと終わらせようぜ!」

グスタフ「フン…ゾニス!」

清麿「ラシルド!」カッ!

ゾニスをラシルドで跳ね返す!

バリー「何!?」ドオォォンン

ダニー「…ガッシュの術、派手だな」

ゴルドー「ダニーボーイが地味すぎるだけだと思うぞ」

ダニー「ボーイは余計なんだよ!」

バリー「…まさかオレの術を電撃付きで跳ね返すとはな…おもしれえ」ニヤ

ガッシュ「期待はずれかどうか、戦ってから判断してもらうのだ!」

ダニー「そうだぜガッシュ!オレたちのコンビネーション、見せてやらあ!」

バリー「いい気になるなよ…所詮は仲間とくるような卑怯者だ。負けるはずがねえ!」

清麿「行くぞぉ!!!」

バリー「こぉおい!!!」

清麿「ザケル!!!」カッ!

グスタフ「ガルゾニス!!!」ガッ!

【ガルゾニス】
バリー第二の術。回転しながら突っ込む。
ザケルガと互角にやり合った。
…つまり?

清麿(オイ…ザケルを簡単に突き抜けて…)

清麿「ぐああ!!!」

ガッシュ「ヌウッ…!!!」

バリー「なんだその弱い呪文は!?本気で来い!」

ガッシュ(やはり、ザケルガなしでは…)

ダニー「うおおっ!」ドンッ!

バリーへと突っ込む!

バリー「こざかしい!」ドンッ!

ダニー「…ふんっ!」ガシィッ!

ダニー「…いい拳持ってるじゃねえか。」

バリー(こいつ、オレの拳を…?)

ダニー「今度はこっちから行くぜ!うらぁああああ!!!」バギィッ!

強烈な飛び蹴りをくらわす!

バリー「ぎっ…ぐぅ…グスタフ!ドルゾニスだ!」

グスタフ「ドルゾニス!」ガッ!

バリー「さっきの仕返しだ…」ギュララララ

バリー「食らいやがれぇぇ!!!」バリバリバリバリ…!!!!

ダニー「ぐあああああっ!!!!」ドガガガガガ…!!!

清麿「ザケル!!」カッ!

バリー「くっ…!」ギャギイイ!!!

清麿(クソ…生身で受け切りやがって…)

バリー(なんだ?この電撃…弱いわけじゃねえ…)

バリー(貫通力がない電撃ってだけで威力はそこそこか…だが…)

バリー(その程度ではオレは倒せねえ!)

ゴルドー「ジオルク!」カッ!

ダニー「…」ムクッ

ダニー「まだまだこれからだぜ!バリー!」ダッ!

バリー「何っ!?」

ダニー「うらぁ!」バギィッ!

バリー「グォアア!!」ドスン!

倒れたバリーに馬乗りになり、殴り続ける!

ダニー「うら!おらぁあ!」バギッドスッ

グスタフ「ゾニス!」カッ!

ダニー「うおおおお!!!!」

至近距離でのゾニスにより、ダニーは後方へと吹っ飛んだ!

ゴルドー「ジオルク!」カッ!

吹っ飛んでる最中に回復し…壁を蹴って、再びバリーの元へと跳ぶ!

さらに…

清麿「ザケル!」カッ!

ザケルが襲い掛かる!

ダニーによる捨て身戦法、そしてバリーに隙ができた時に遠距離から攻める決め撃ち戦法。

少々卑怯だが、これで並には戦える!!

バリー「チッ…!」

ザケルを拳で弾き、ダニーから遠ざかるように逃げる!

バリー「くそっ、雑魚でも群れると厄介だな…グスタフ!上だ!」

グスタフ「ウヌ!」

清麿「2階に行った!追うぞガッシュ!」タッタッタッ…

ガッシュ「ウヌ!」ビュンッ!

ダニー「行くぜじじい!」ダッ!

ゴルドー「老体に無理をさせるな…」テクテク

階段を登るバリーを4人で追いかける…

階段を登り始めてしまったら、そこから離れるのは容易ではない。

バリー「グスタフ!」

バリー(アポロ『君に足りないのは『攻撃のチャンス』を作ることだ。』)

バリー(作ってやったぜ…チャンスをよお!)

グスタフ「ゾニス!」ガッ!!!

ガッシュ「ヌアア!!!」ババババ!!!

ガッシュ「その程度なら…私のマントでも防げるぞ!」

【マントの強さ】
初級の上ランク程度の術までは防げるレベルまで来ている。
問題は反応速度。

バリー「チイィッ!グスタフ!なぜギガノを撃たなかった!」

グスタフ「よく見ろ。こんなところで撃ったら、天井が崩れるわ。」

階段の上はすぐそばが天井だった。

バリー「だったらそいつを使ってやれ!」ゾゾゾゾゾ

グスタフ「ゾニス!」ガッ!

先ほどのような斜め下ではなく斜め前に向けて放たれたゾニスが、天井を破壊する!

破壊された天井が、大きな石の群れとなって襲い来る!

清麿「!ラシルド!」カッ!

ダニー「うおお!じじい!逃げるぞ!」ガシッ!

ゴルドー「担ぐな!」

ダニー「うるせえ!黙ってろ!」ダッ!

清麿「もっと大きくなりやがれ!!!」

ラシルドでがれきを防ぐ!

バリー「そんな盾、強化しようが…2度も通用するかあ!」

グスタフ「ドルゾニス!」ガッ!

バリー「派手にぶっ壊してやらあ!」ガガガガ

バゴンッ!

バリー「さぁ、今度こそギガノ…?」

バリー「い、いない!バカな…盾を出しながら逃げるだと…?」

グスタフ「…どうやら、盾はがれきを防ぐだけでなく、我々の目を欺くためのものでもあったようだな…」

グスタフ(この短時間で、よくもそこまで頭が回るものだ…)





清麿「ぜー、はー…なんとか逃げ切れたな…」

ダニー「おい、どうするんだよ!あいつ、めちゃくちゃな強さじゃねーか!」

ガッシュ「それでも、負けてはならぬ!」

ダニー「でもよ…」



グスタフ「ガルゾニス!」ガッ!

バリー「おおおおおおおお!!!!」ドギャララララ



ダニー「おい!もう来たぞ!」

ガッシュ「ヌウ…!」

清麿「ガッシュ!!SET!!」ビシッ!

ガッシュ「しかし、清麿の心の力は…」

清麿「いいからバリーの方を向け!ガッシュ!」

ガッシュ「ヌ…」バッ!

清麿「ラシルド!!!」カッ!!

バリー「はっ!このまま盾なんて貫いてやる!」ギャルルルルル…

ガッシュ「清麿…」

清麿「いいから盾に集中しやがれ!オレ達にはまだ…バオウがある!」

使えば使うほどたまる…力が!

ガッシュ「ウヌ!」

バリー「…なん、だ…?体に、電撃が…?」ギャルルルル!!!!

清麿「そう…ラシルドが魔力によって放たれた術を跳ね返せるという事は…お前がまとっているそのガルゾニスの魔力にも電撃が走るという事!」

バリー「ちく…しょ…」

グスタフ「…」フシュ

バリー「ぐぅっ!」ドサッ

バリー「いてぇじゃねえかこの野郎!!!グスタフ!」バッ!

清麿(バリーが下がって…本の輝きが強くなった!来る…!!)

グスタフ「…全てを打ち砕け!ギガノ・ゾニス!!!」ガッッ!!!

清麿「…出やがれ第四の術!バオウ・ザケルガ!!!」カッ!!!

ダニー「電撃の龍と…竜巻が…」

ゴルドー(こんな戦い、ついていけんわい…)

清麿「いっけええええええええええ!!!!!!!!」コオオオオオオォォォ!!!!

バリー「く、くっ…グスタフ!遠くへ行け!本が燃えたらまずい!恐らく…打ち負ける!!!」

グスタフ「ウヌ!」ダッ!

ギガノ・ゾニスを食らい、バオウがバリーの元へと走る!!

バリー「う、ぐおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」

清麿「…」ガクンッ

清麿「どうだ?バリー…さすがにこれじゃあ…」

清麿「!!」

バリー「……」

清麿(クソオ、ガッシュの言ったとおりだ…まだ…立ってやがる…!!)

ダニー「まだ、立ってる…」

ダニー「じじい!少しダメージが残ってる!ジオルクで…」

ゴルドー「…」

ダニー「じじい!?ハッ…」

ダニー「呪文のぶつかり合いの影響で、石か何かが落ちてきたのか!?」

ゴルドーの後頭部を見てみると、そこから血が出始めていた。

ダニー「く、う…」

バリー「…ふっ、あの長髪はもう呪文を使えない…まずは奴の本を燃やしてくれる…」

ガッシュ「バリー!ここは通さぬ!」

バリー「どけ!貴様はもう術も出せないガキだろ!ケガしたくなきゃあどきやがれ!」ドカァァァ

バリー渾身のパンチがガッシュを襲う!

ガッシュ「…」ギャルル

バリー「マントが…絡みついて…!?」

ガッシュ「ヌアアアア!!!」バッキィッ!

頭突きでバリーを吹き飛ばす!

バリー「グスタフ!」ゾゾゾゾゾ

グスタフ「ゾニス!」ガッ!

ガッシュ「ぜえええい!!!」ババババ!!

バリー「もっと…もっと力をこめろ!!!力がなくなっても構わん!」

グスタフ「…」コォォォォ

清麿「ガッ…シュ…」

清麿(クソオ…ガッシュが一人で戦ってる…オレは…まだ…)

ガッシュ(マントが、魔力が、もう…)

ゾニスがマントを突き抜けてくる!!!

ガッシュ「ヌアアアアアアアア!!!!」

マントの防御なしのゾニス。

いくらガッシュでも、ダメージは小さいものではなかった。

そのころダニーは…

ゴルドーの命には代えられないと、病院へ向かうため戦いの場からは離れていた…

何度も心の中ですまないと謝りながら…

バリー「とどめだ!出て行ったあいつらの本も、てめえの本も絶対に燃やしてやる!!!死になぁ!!!」ブンッ!!

ガッシュ「…ここは…通さぬ!」ギンッ!

バリー「!!」ビクゥッ!!!

バリーは、ガッシュの中の志ある目に拳が止まったのではない。

幾多と戦いを乗り越えてきた記憶の片鱗が、覇気が、王としての気高さが目を通してバリーを襲ったのだ。

バリー「う…ぐ…?」

ガッシュの今のそれは…ライオンの目。ゾフィス、ファウード、クリアなど…絶対的な恐怖と絶望に勝ち続けたガッシュの、『ここで負けられない』というでかい思いが、バリーの動きを止めた。

だが、これでは…

これでは、ガッシュと清麿の成長に結びつかない…

バリー「…」

バリー「くそお!!」ドガアアアア

床を思いきり殴るバリー。

そんな彼の姿を見て、グスタフは不敵に笑う。

グスタフ「どうした、奴らの本を燃やすんじゃなかったのか?」

バリー「うるせえ…だが…なぜだ…なぜこんなチビの目に…オレはビビってんだ!!!」

グスタフ「それは…この者が何かを秘めているからだろう。ガッシュとやら、お前はどんな王を目指している?」

ガッシュ「目指してなどいない…私は…やさしい王様だ…!!そうなるべきなのだと、信じておる…絶対に…」

ガッシュ(再び王に…!)

カァァアァァァァ

清麿(本が…)

グスタフ「…バリー。彼は王への目標がはっきりとしている。だがお前はどうだ?目の前の敵を倒すだけのお前に、目標があるのか?」

バリー「………」ギリ…

バリー「やさしい王様なんかにひるまねえ、強え王よ…どんな悪党も力でねじ伏せる強え王よ!」

グスタフ「…チンピラよりはましだな。」

バリー「ガッシュ!てめえのいうやさしい王様なんか、オレはちっとも怖くねえ!今日のところは見逃してやる!だが…次に会った時は本を燃やす!一対一だ!」

ガッシュ「…望むところなのだ」

バリー「グスタフ!帰るぜ!」

グスタフ「ああ…ガッシュ、清麿、バリーが変わるきっかけをくれた故、今回は見逃してやる。だが…次はない。」

清麿(…また、オレが役に立てなかった……!!!)

前回と違い、ガッシュはボロボロにならなかったが…

バリー、ガッシュそれぞれが得たものは遥かに少ないものとなってしまった。

…。

…。

…。

本当にガッシュは再び王になれるのだろうか…

今日の更新は以上です。原作とは違うようにしなきゃ違うようにしなきゃと考えれば考えるほど悪い結果になってしまってなんかもうだめです。
とりあえずバリーとはこれだけで終わらせるつもりはないです。
一応コルルサイドティオサイドに関しては考えてあるんで明日の夜に更新はします。
大変申し訳ありません。

モチノキ総合病院―


ダニー「……よぉ、スマネエな。」

ガッシュ「ウヌ、気にすることではないのだ。パートナーの身が第一なのはお互いに同じであろう」

バリーとの戦闘後、清麿が疲れからか気を失い、病院に連れてきたところダニーに偶然会ったというわけだ。

今はお互いのパートナーとも入院している。

病院のお世話になりすぎな気もする。

ダニー「…なぁ、オレさ…本当に役に立ったか?」

ガッシュ「何を言う?ダニーはしっかりサポートしてくれたではないか!」

ダニー「そう。それなんだ…ガッシュとバリーの術のぶつかり合い見てたらさ…オレの超回復なんて、通用しないんじゃねえかと…」

ガッシュ「だが、まだ第一の術であろう?もしかしたらもっとすごい力が…」

ダニー「…それもそうか。今のオレは…可能性に賭けるしかできないのかよ…」

ガッシュ「……。」

ガッシュ(ダニー…。)

ダニー「まあ、考えてても仕方ねえか。売店行こうぜ。ジュースでも飲んで元気出そう!な?」

ガッシュ「お、おう…」

ダニー「なんだよ、その返事は」

ガッシュ「イヤ、落ち込んでるものだと思ってたから…」

ダニー「言ったろ?考えてても仕方ねえって。ほら、行くぞ」

ガッシュ「ウヌ…」


ゴルドーのけがはそこまででもなく、翌日退院できた。

清麿は気絶しただけなので本日中に家に帰れたが、先生が言うには精神的なストレスがあり、体にも現れてしまっているとのこと。

また体にもかなりの負担はかかっているようで、5日ほどは安静にしておいた方が体のためだとも言われた。

清麿の部屋―

清麿「…ガッシュ。土曜日には香港だからな」

ガッシュ「ウヌウ、あまり無理はしない方が…」

清麿「リィエンって人を助けるんだろ…」

ガッシュ「しかし清麿!」

清麿「大丈夫だから…な?」

ガッシュ「……イヤ、ダメなのだ。清麿。」

清麿「でも、恵さんたちを助けないと…」

ガッシュ「香港になど行ったら、また疲れで何が起こるかわからぬ!」

清麿「…うるせえ!オレは行くぞ!!」

ガッシュ「……」

清麿「今日はもう寝る!じゃあな!」

ガッシュ「……」

清麿(オレだけ役立たずでたまるか…)

恵「…事情は分かったわ。」

恵「そうね…本人の意思を尊重したい気もするけど…」

恵「そのせいで体を悪くしたら大変だもの。」

恵「遊びに行く時でさえ海外は疲れるし…清麿くん、魔界の王を決める戦いで疲れちゃってるのよ。」

恵「…ええ、心配いらないわ。リィエンは私たちで助ける。」

恵「…ダメ。ガッシュくんだけ来ても、呪文が使えないでしょう?それに、日本にも新たな敵がやってくるかもしれない。」

恵「ここは私たちに任せてちょうだい。」

恵「ん?私たちだけじゃ不安だっていうの?失礼だなあガッシュくん。ティオと私の力を甘く見ないでよ?」

恵「ふふ、じゃあね。清麿くんに伝えといてね。『来ちゃダメ』って。」

恵「うん。またね。」ピッ

ティオ「ガッシュ、来れないの?」

恵「ちょっとね。清麿くんがケガとかストレスとかでちょっと具合よくないんだって。」

ティオ「そう…」

恵「本人は来たいって言ってるらしいけれど…体は大事にしないといけないわ」

ティオ「そうよね。清麿、このところ無理してた(らしい)し…」

ティオ「それに、リィエンに助けを求められたのは私たちなのよ!ウォンレイの一人や二人、すぐに片づけるわ!!」

恵「ティオ、片づけてどうするの。」

ティオ「……助けるわ!私の力は守りの力。リィエンのことは私が守るんだから!!」

恵「よし、その意気だ!…清麿くんとガッシュくんがダメならコルルちゃんとしおりに…と思ったけど、やめといたほうがいいわね。」

ティオ「ええ。清麿がダウンしてる間、コルルとしおりにはモチノキ町にいてもらわなくっちゃ!!」

しかしその土曜日、コルルとしおりは温泉へと出かけることとなる…

今回に限って、何も連絡しなかったことがどう影響するのだろうか。

金曜日の夜―


清麿「オイ、ガッシュ…恵さんに連絡したんだってな?」

ガッシュ「ウヌ。したのだ。清麿は香港へは行けぬと…」

清麿「なぜ余計なことをした!?オレは大丈夫だ!今度こそ役に立つ!この前はゴルドーさんをケガさせてしまったが、今回は誰も傷つけさせねえ!」

清麿「体調不良が何だ?ストレスが何だ?そんなことは知らん!それに…」パラパラパラ・・・

清麿「新しい呪文が二つも出ている!!負けることはない!」

ガッシュ(あの時の輝きは…ザケルガとラウザルクだったのだな…)

清麿「だから…ゲホッ、ゴホッ…」

ガッシュ「清麿?」

清麿「なんでもない…とにかく、明日は出発するからな…荷物まとめとけよ…」

ガッシュ「……」


土曜日、朝―


華「…風邪ね。」

清麿「大丈夫だ、オレ…ゲッホ…ゴホ…」

華「38度もあって、香港に行くなんて死にに行くようなものよ。変な病気でも貰ったらどうするの。」

清麿「やかましい…」

ガッシュ「コラ、清麿!母上に向かってやかましいとはなんだ!!?」

清麿「うるせえ…オレは行く…」フラフラ

バタンッ!!

…実を言うと水曜日の時点で清麿は風邪をひいていた。

しかしそれを我慢し、土曜日まで内緒にしていようと考えていた。

だが、ダメだった。限界を迎えたのだ。

薬も飲まずにいれば、悪化するのは当然だった…

華「清麿!清麿!」

ガッシュ「華殿!清麿を上へ運ぶ故手伝ってくれぬか!?」

華「当たり前じゃない…ガッシュちゃんはそっちを持って!」

ガッシュ「ウヌ!」

ガッシュ(ティオ…ウォンレイ…スマヌの…)

空港―

「第721便にご搭乗のお客様は…」

リィエン「…もうすぐ飛行機のチェックインが終わるある」

リィエン「来なくて…当たり前あるな。」

ティオ「お待たせ!」

リィエン「!?」

恵「ごめんなさい、少し遅れちゃって…」

リィエン「あ、あ…」グスッ

リィエン「あなたたち、底抜けのお人好しさんね!私、嬉し……」

ティオ「お礼はいいから早く行くわよ。早く終わらせたいんだから…」

リィエン「わかったある!それじゃあ行くあるよ!」








「クソッ!お嬢様はどこへ行った!」

「いるとしたらこの辺だが…チッ!いやしねえ!」



気の毒だが、彼らがリィエンに会うことは金輪際ない。

香港―

リィエン「さて、ウォンレイがいる怪岩島は…この海を渡れば着くある。」

ティオ「で?どうやって渡るのよ」

リィエン「……」

恵「……」

ティオ「え、えぇっ!?まさか…ちょっとやめてよここまで来て!」

リィエン「大丈夫ある!ゴムボートは用意したある!」

恵「そう。なら安心…だけど、何分かかるかしら…」

【島への移動方法】
原作においてもゴムボートを使っていたが、エンジンではなくガッシュのバタ足で動かしていた。
そのため今回は原作よりも着くのが遅くなる。

リィエン「…私が頑張って漕ぐある。二人はゆっくりしてるあるよ。」

ティオ(本当に大丈夫なの?これ…)








日本、温泉―


コルル「しおりねーちゃん!お山がきれいだよ!」

しおり「そうね…ふぅ、景色もいいし、お湯も気持ちいいし…来られてよかったわね。コルル」チャプ

コルル「うん…だけど、あのおじさんちょっとかわいそう…」ザブン

しおり「お仕事らしいし、仕方ないよ。私のお父さんとお母さんだって仕事だし…」ピチョン

コルル「…そっか」ブクブク

しおり「じゃあ、そろそろ出よっか?」ザバー

コルル「うん!」ザバッ


温泉旅館、しおりたちの部屋―


しおり「いいお湯だったなー…あれ、なんだろ?これ」ピラッ

コルル「…なんて読むの?」ヒョイ

しおり「秘湯、煮桃の湯…。コルル!奥の方に隠し湯…別の温泉があるんだって!」

コルル「へー!私行きたい!」

しおり「私も行きたい!決まりね、普段着に着替えて行きましょ!」

コルル「はーい!」

訂正:怪岩島→妖岩島
妖怪と打って消す文字を間違えたのがバレバレです。

旅館より奥―


しおり「おかしいな…このあたりのはずなんだけど…」

コルル「本当にこっちなの?湯気も見えないよ…?」

しおり「うーん…?」

コルル「ねえ、やっぱり帰ろうよ…」

しおり「そうしよっか…はぁ、またさっきのつり橋を渡らなきゃいけないのね…」

コルル「…」ズーーン





妖岩島―


リィエン「はぁ、はぁ…」

ティオ「大丈夫?」

リィエン「問題…ない…」

恵「でも、少し休んで…」

リィエン「休んでる暇はないある…」

ティオ「あなた、どうしてそこまで…だって、魔物の子なのよ?」

リィエン「…さぁ、どうしてあるか?ふふ…」

恵(あぁ、リィエン…ウォンレイの事、大事に思っているのね…)

恵「ティオ、あそこにいる警備をやっつけるわよ。リィエン、ティオと私から離れないように。」

リィエン「はいある!」

ティオ「恵!」

恵「サイス!!!」カッ!!

「ぐおおっ!!」

「て、てめえら何者だ!」

「女ぁ!?ブチ犯してやろうか!?」

「いいや、殺せ!この島に入る奴は誰だろうが生かしちゃあ帰さねんだよーーーーー!!!!」ババババババババ

恵「セウシル!」カッ!!!

「な、なんだと…!!!」

「構わん!撃ち続けろーー!!!」

恵(私たちの攻撃ではあなたたちを倒すことはできないかもしれない、でも…)コォォォォ…

恵(防ぎ続けて、その弾を空にさせることはできるのよ!!!)コオオオォォォォ!!!!!

「…」カチッ、カチッ

「ちっ!お前ら、かかれ!」ガシャンッ

恵「リィエン!」

リィエン「ハイ―――――ッ!!!!」ダッ!

見張り達と言っても銃器に頼るしかできない力バカ…

武術の心得のあるリィエンにかかれば、一網打尽にするのは…たやすい!

「くそっ!ならばあの弱そうな女からだ!!」

ティオ「…」プツン

ティオ「ワァアアアアアアア!!!」ブンブンブンブン

足元の石を思いきり投げつける!

「ぐあっ、がっ…こいつ、股間を…!!!」バタン

「オイ、大丈夫か!?」

股間を抑えて倒れこんだ見張りの元へと男が駆けつける!

「ちっ、てめえら…調子に乗ってんじゃ…」

リィエン「ハイーッ!!」

ウワァーーーッ!

「!…あいつが先だ!」ダッ!

恵「私に背を向けるとは甘いわね!」ガガガッ

「!?」

恵「これでも私、人間同士なら…結構強いのよ!!!」ドカァァァアア

【恵】
恵は合気道の心得がある。

「なっ、ぐぅ…」

リィエン「大方片付いたある!ティオ!恵!行くあるよ!」

ティオ・恵「えぇ!」





日本、旅館の奥―


コルル「え…え…??」

しおり「さっきまであったつり橋が…落ちてる…!?」

コルル「ど、どうしよう…」

ウォケル!

コルル「…?今、何か声が…」

しおり「キャアッ!」ガクンッ

コルル「しおりねーちゃん、足、大丈夫!?」

しおり「なんとか…ねえ、もしかしてこれって…魔物の攻撃!?」

コルル「そうとしか考えられないよ!とにかく…見通しの悪いところに逃げよう!こんなところじゃ狙われるよ!」

しおり「そ…そうしましょ…」

コルル(しおりねーちゃん、足引きずってる…痛かったんだ…)

コルル(どこ…?そして誰…?)








ガルザ「ふふ…奴ら、この温泉旅行が罠だと気付いたかな…?」※気づいてません

バランシャ「今回の狩りも楽勝ね…」

【ガルザ】
バランシャのパートナー。実は温泉を譲ってくれたおじさんの正体なのだ!

【バランシャ】
額にハートマークのある、黒豹型の魔物。女の子である。
魔物の力を感じ取ることに長けていて、森の奥の魔物の気配さえも正確に察知できる。

ガルザ「そうだな…」

バランシャ「でも、いいの?相手は女の子なのよ。後味が悪くないかしら?」

ガルザ「冗談がうまいな…メスの方が狩りにも長けている…お前がそれを一番わかっているじゃないか?」

バランシャ「ええ、そうね。」

ガルザ「さぁ、狩りの始まりだ…」

コルル「…よしっ!森の中に逃げたから大丈夫だよね…」

しおり「うん…これなら近くに来ないと攻撃できないものね…」

コルル「……」

しおり「……」

ウォケル!

しおり「キャアッ!!」バシィッ!

コルル「しおりねーちゃん!」

コルル(どこから…?どこから狙ってるの…)

しおり「うっ…ん…コルル…岩か何かの陰に隠れましょ…そうすれば、攻撃の位置が多分…わかるから…」

コルル「うん…?うん!」

しおり「ほら、手、つないで…離れないように!!行くよ!コルル!」

コルル「……うん!」







妖岩島―


ティオ「ところで…どうしてこんな島に警備の人がたくさんいるのよ。やっぱり、ウォンレイを守ってるの?」

リィエン「イヤ……ここには、父の組織の武器やら財宝やらが隠されていると聞いたある。」

ティオ「なるほど、それで…」

「なんだてめえら!」

ティオ「…また出た!」

リィエン「…ハイーーーーッ!!!」ダッ!!

「フン、これでも食らいやがれ!」ガチョンッ!

前に飛び出したリィエンに合わせるかのように、横から丸太が激突する仕掛けが起動する!

リィエン「え…?」グアァァァ

ティオ「リィエン!」

恵「ティオ!手を前に!セウシル!」カッ!

リィエン「うっ…」バキンッ!

「な、なんだぁ?ドーム状の何かが…丸太を弾き飛ばした…?」

恵「セウシルを解除するわ!行きなさいリィエン!」

リィエン「ハイーーーッ!」ドカアッ!ドドドドド……バギャアアッ!

「ぐあっ…カハァッ…」ドサッ

リィエン「…ふぅ、片付いたある」

ティオ(敵に回したくないわね…)

恵「リィエン、強いのね…」

リィエン「そんなことないある。恵とティオがいなかったらとっくに死んでるあるよ。」ニッ

リィエン「…ほら、見えたある。あのエレベーターで上に行くあるよ!上にウォンレイがいるある!」

ティオ「よーしっ!さっさとウォンレイ助けて、日本に帰るわよー!!」

恵「…もうすぐ頂上かしら?」ウイイイイイーーン…

リィエン「きっと…もうすぐある!」キラキラ

ティオ(嬉しそうね…そんなに好きな魔物なんだ…)

ティオ(ちょっと気になるなあ…かっこよかったらいいな…)

そして…頂上!

リィエン「ウォ…」

ウォンレイ「グッ!ガアアアア…!!」

ザバス「どうした?ヒヒッ、呪文なしじゃ辛いよなあ?」

【ウォンレイ】
魔物の子。主に肉体を強化する呪文を使う。言葉で言い表しづらいが、「格闘」に特化しているのは言うまでもない。
目指すは「守る王」。

【ザバス】
フェインと同じく風属性の術を使う魔物の子。趣味はサイクリングらしいが、そのビジュアルで漕ぐのはなかなかシュールだぞ。
パートナーはガリオント。この島にはザバスと共に飛んできた。負けたら帰れないとか考えないのだろうか?
ガッシュのバタ足よりもボートの速度が遅かったため、ウォンレイを襲う前に上に着くことができなかった。ウォンレイとザバスが戦っていた理由はそれである。


リィエン「な、なんで…!?」

ウォンレイ「リィエン……?何しに来た……!!」

ガリオント「オル・ウイガル!!」ゴッ!!

【オル・ウイガル】
ザバス第二の術。風のムチを操る術。フェインもこの術を使うことができるが、フェインの場合第五の術。(カードより)

ウォンレイ「!」

恵「セウシル!」カッ!!

バキイィンッ!!

ザバス「…お前も魔物か?」

ティオ「ええ、だったら何!?パートナーのいない魔物に攻撃をするような奴に答えたくなんかないわ!」

ティオ「パートナーがいないときに攻撃されてる時の恐ろしさ、怖さ…あなたにはかわいそうと思う心はないわけ!?」

ザバス「くだらねえな!」

ティオ「…お前も、マルスと同じか…」

ティオ「恵ーーーっ!!!」

恵「サイス!!」カッ!!

ザバス「フンッ!」バギンッ

ザバス「…なんて歯ごたえのない攻撃だ!笑っちまうぜ!」

ティオ「う…」



リィエン「ウォンレイ!大丈夫あるか!?本は…?本はどこある!?私たちも戦いを…」

ウォンレイ「…帰ってくれ、リィエン。私は…」



ガリオント「ガルウルク!」ゴッ!!

【ガルウルク】
ザバス第一の術。翼に身を包み、弾丸のように突進する。

ティオ「そんな突進、防げないとでも思ってるの!?」バッ!

恵「マ・セシルド!」

シーーーン…

恵(しまった…今までに術を使いすぎた…!?)

ティオ「キャーーーーッ!!!!」ドゴンッ!

恵「ティオ!!!」

リィエン「帰って…って、どうして!?」

ザバス「もう、そいつはオレたちに負けると悟っているのさ!」

ウォンレイ「…リィエン、帰ってくれ…!私は、あなたが嫌いだ…」

リィエン「!…そんな…」

ティオ「…ふ、ふざけんじゃあ…ないわよ…!」

ザバス(なんか言い出したぞ…しばらく見といてやるか…)

ザバス(このまま負かすのも退屈だしな…)

ティオ「リィエンは…敵である私たちに助けを求めて……ここに来るまでだって、ほとんど一人でボートを漕いで、見張りも倒して…」

ティオ「すごく、すっごく大変な思いをしてあなたを助けに来ているのよ!」

恵「…一緒に来た私たちもお人よしだけど、行こうと思ったのは…リィエンの気持ちが伝わってきたから。」

ティオ「リィエンはあなたのことが好きなのよ!どうしてこんな大変なところまでやってきたと思ってるの!?」

ティオ「リィエンは…ここに来るときに言ってくれたわ!あなたが『魔界の者すべてを守れる王』になるのを手伝いたいって!」

ティオ「戦いから逃げてて何が王よ!」

(ティオ『助けてくれたのは礼を言うわ!!でも、これ以上私に関わると迷惑がかかるの!!』)

ティオ「パートナーとして…リィエンはあなたのために頑張るって言ってくれてるのよ!」

(ティオ『だから早く本を返して!!』)

ティオ「辛いことしかない戦いかもしれないけど…それでもリィエンは…」

(ティオ『私といても…悪いことしかおきないのよ!!!』)

恵(ティオ…今のウォンレイに…過去の自分を重ねて…)

ティオ「あなたが好きだから!あなたのために!ここまで来たのよ!」

ティオ「リィエンのことが嫌いだなんて嘘なんでしょ!好きなら守りなさい!王を目指しなさい!」

(マルス『ハッ、仲良し?笑わせるな!』)

ティオ「あなたたちはまだ…わかりあえるの!一緒に前に進めるの!」

ティオ「まずは…私たちを助けて、こいつの本を燃やしなさい!話はそれからよ!」

ティオ「私は…負けられないの。『やさしい王様』になる、大事な夢があるんだから!」

ウォンレイ「…!!」

ザバス「キヒヒ…終わったか?小娘…ずいぶん長々と喋ってたな。クズが夢だの守るだの、王だの!」

ザバス「お前も、ウォンレイも、お前らパートナーもクズだ!立派な立派な目標を持ってるお前らでさえ、オレには勝てない!」

ザバス「クズコンビは仲良く木っ端微塵になりやがれ!」









ウォンレイ「…リィエン」スッ…

リィエン「!(本…自分で持ってたあるか…?)」

ウォンレイ「第四の呪文だ…!!」




ザバス「死ねぇ!!!」

ガリオント「オル・ウ『ゴウ・バウレン!!!』カッ!!!

ザバス「!?…カ…!!」ピクンピクン

【ゴウ・バウレン】
ウォンレイ第四の術。腕に力を蓄え、思い切り放つ肉体強化型呪文。下位互換の『バウレン』もある。

ザバス「…クソ、なぜだ!なぜお前が戦う気になりやがった!!!」

ウォンレイ「…簡単なことだ。パートナーをクズ呼ばわりされて怒らない魔物がどこにいる?」

ウォンレイ(それに…)

ウォンレイ「リィエンは私の大切な人だ。そしてそのリィエンを守ってここまで来てくれた彼女たちも…傷つけてはいけない人たちだ。」

ウォンレイ「君のおかげで目が覚めた…ありがとう」

ティオ「お礼はいいからさっさとやっつけなさいよ!まったく…二人そろってまずありがとうなんだから…」

ウォンレイ「3人とも…私の後ろへ。今からこ奴を魔界へ帰す!」

ザバス「出来てたまるかよ!ガリオント!」

リィエン「レドルク!」カッ!!

ウォンレイ「…」ザンッ!

ガリオント「うおおっ!?」

【レドルク】
ウォンレイ第三の術。脚力を強化し、足の速さが段違いに上がる。

ウォンレイ「オオオオオ!!!!」

リィエン「バウレン!」カッ!

【バウレン】
ウォンレイ第二の術。ゴウ・バウレンの下位呪文。

ウォンレイ「……!!!」ボシュゥゥゥ!!!

ザバス「お、オレの…本…が…」スウウゥゥゥ

ガリオント「ひ、ひ、ひいいいいいい!!!!」ダダダダ…

恵「…すごい…あっという間に倒しちゃった…」

ティオ(こ、ここまで強いなんて…)

今日の更新は以上です。コルルの方、どう切り抜けるか(そもそも生き残らせるかどうか)が固まってないので今日は早めに終わらせていただきます。
明日の更新は夜です。

ゼルルド気になったんでゲーム関連を調べたよ
カードゲーム版の説明文は『空中に浮かび、相手の攻撃を受けなくする』
激闘! 最強の魔物達の場合は叫び声と共に短時間力場を発生させて攻撃を防いでる
両方併せて解釈するなら地面を弾いて反動で浮くような感じ?
意外と応用効く呪文かもしれない

ところで『ルド』と付く呪文でもジケルドやモケルドは防御じゃないのね
『ケルド』で補助系なのかな

ウォンレイ「…ふぅ」

リィエン「や、やったあるよ!悪い魔物も倒したし、ウォンレイも戦ってくれたある!!」

リィエン「ティオ、恵!あなたたちのおかげある!一生恩に着るあるよ!」

恵「役に立てたならよかったわ…」

ウォンレイ「…ティオ」

ティオ「なによ」

ウォンレイ「ありがとう、君の言葉で私は戦う決心がついた。」

ティオ「別にそんなこと、いいわよ…」

ウォンレイ「そして恵も…リィエンを守ってくれたことからなにまで、なんとお礼を言ったらいいのか…」

恵「お礼ねえ…だったら、私たちの仲間になってくれないかしら?」

ウォンレイ「…仲間?」

恵「そう。私たちはね、魔物二組ともう仲間になっているの。」

ウォンレイ「なんと…」

恵「仲間に…ダメかしら。」

リィエン「大丈夫にきまってるある!ウォンレイ!いいあるか!?」

ウォンレイ「もちろん。」

恵「よかった…」

ティオ「恵、帰るわよ。」

恵「え?あぁ、うん…そうね」




その下では……


ガリオント「ひぃぃぃぃ!!!!」

「てめえが島に侵入してきた奴か!」

「捕まえろ!」

ガリオント「い、いや、違う…違くはないけど…ま、まだ上に…」

「はぁ?聞こえねえよ!」

「さっさと連れていけ!」

ガリオント「ザバスーーーー!!!!」



ガリオントを連れて警備の人たちがいなくなったところで、ティオと恵は何事もなく帰っていった。





日本―


ガルザ「奴らの動きはどうだ?」

バランシャ「えぇ。止まってるわ…場所は…なるほど、岩を背にしてるみたいね」

ガルザ「そうすれば前からしか攻撃は来ないと思ってるっ…てことか」

バランシャ「ふふふ、甘い子たちね…」

ガルザ「さて、少し顔を見せてやるとしようか…」

しおり「…」

コルル「大丈夫?」

しおり「うん、傷自体は…そこまででもないから…」

しおり「いいからコルルは前を見てて…魔物が来たら私に教えてちょうだい。」

コルル「うん…」

ガルザ「ドルク!」ゴッ!

しおり・コルル「!?」

【ドルク】
バランシャ第二の術。皮膚を硬くして、突進する。岩をも砕くほどの威力を持つ。
ゴフレもドルクを使えるが、ゴフレは第一の術。

背にしていた岩が砕け、バランシャがしおりへ突っ込む!

コルル「ねーちゃん!!」

しおり「…大丈夫。」ヨロ…

既にウォケル(バランシャ第一の術。口から超音波を出す。)を足に受け、さらに今ドルクを全身で受けたしおりの体はボロボロだった。

バランシャ「あら、もうグロッキーなのかしら…」

コルル(私のせいでしおりねーちゃんが…)

コルル(………)

その時コルルの心に、何かが芽生えた。

相手…悪が心から憎いという思い。

パートナーを守りたいという思い。

戦って、相手を倒したいという思い。

それはまさに、「戦うための心」だった!!

そしてその気持ちに…本は答えた!!!

カァァァァァ!!!!

しおり(新しい…呪文…?)パラッ…

しおり(いや…これは…?)

『ゼルク』の行数が増えていた。

つまり、それほどの大きな変化が、コルルの中であったということ。

そして行の増えた呪文は…強くなる!!!

バランシャ(あの本、強く光っていたけれど…新しい呪文かしら?)

コルル「…しおりねーちゃん、呪文を唱えて。」

しおり「…コルル。」

コルル「私は…戦わなきゃいけないんだよね。仲間もいない状況だもの…自分の意思で、しおりねーちゃんを守らなきゃいけないんだよね。」

コルル「…さあ、しおりねーちゃん。」

しおり「うん…ゼルク!!!!」カッ!!!

【ゼルク】
コルル第一の術。凶暴な姿になり、身体能力がアップする。
爪でひっかく術であるため、ただの肉体強化ではない。
コルルの決意によって、自ら戦う意志が弱くはなくなったため、術の役割は体を強くすることのみとなった!!

コルル「…アアアアアア!!!」ドンッ!

バランシャ「!(早い!?)」

コルル「ウアアアアアアア!!!!」ドカカカカカカ

バランシャ「クッ…ガルザ!」

ガサッ…

ウォケル!

コルル「キャアアアアア!!!!」ザザーッ…

バランシャ「ふふ、肉弾戦で私に勝てるわけないでしょう…?」

しおり(コルルが…自分で戦ってる…!!)

しおり(私も…役に立たなくちゃ…)

しおり「ゼルセン!!」カッ!!

コルルの腕がロケットパンチのようにバランシャへと飛んでゆく!!

バランシャ「…そんな遅い攻撃、当たるとでも?」ヒュンッ

バランシャ(さて、そろそろ撤退して、この子たちを弱らせようかしら…)サタッ

コルル「…ウワアアアアアアア!!!!」ガシンッ

しおり「ゼルク!」カッッ!!

コルル「…逃がさない!!!」ダッ!

バランシャ「お、追いかけてきてる…!?」

コルル「ワアアアアアア!!!!」ビュンッ!バビュンッ!

バランシャ(この子、私くらい速いかもしれない…けど!)

ガルザ「グ・リアルク!」ゴッ!

【グ・リアルク】
バランシャ第四の術。姿を消す呪文。

コルル「……!?」キョロキョロ

バランシャ(ふふ、どこにいるのかわからないようね…ゆっくりといたぶってあげるわ!)

ガルザ「ウォケル!」ゴッ!

コルル「ギィッ!」ドンッ!

ガルザ「ドルク!」ゴッ!

コルル「キャアアア!!!」

しおり「コルル……!!」

勝機が見えたのもつかの間、すぐに劣勢となってしまった…

今日の更新は以上です。具合が悪いため早めに終わります。
次の更新は明日の夜です。あと、コルルは頑張って生き残らせたいとは思っています(できるかどうかは…)

ガルザ「グ・リアルク!!(ドルクなどによって姿が見えていたのでかけなおし)」ボソボソ

ガルザ(ふ…反撃を受けた時には一瞬どうなるかと思ったが…大したことはないな)

ガルザ(やはり、頭も切れない、森にも慣れていない…)

ガルザ(特にパートナーは弱っている…)

ガルザ「『獲物はまず弱らせてから仕留めろ』…ふふ、鉄則だな」

コルル「そこっ!!」ゴアッ!

ガルザの目の前にコルルの腕が振り下ろされる!

ガルザ「何!?(声に出していたか!…くっ、気をつけねば…)」

コルル「しおりねーちゃん!!」

しおり「ゼルク!」カッ!

ガルザ「くそっ…!!ウォケル!!」ゴッ!!

コルル「ちっ…!」

腕でウォケルをはじき、ガルザに迫る!!

ガルザ「ドルク!!」ゴッ!

バランシャ「ガルザ!!!」バッ!!

コルル「…邪魔!!!」ザンッ!!

ガギィン!!

バランシャのドルクの装甲も、強度はソコソコ…

簡単に砕けはしなかった。

バランシャ「…なめられたものね。その程度の攻撃で倒せると思ったの?」クスッ

コルル「…うるさいッ!」ダッ!

バランシャ(そう…そうやって追いかけてきなさい…どんどん体力を消耗させてあげる…)

しおり「…ゼルク!!!」カッ!!

コルル「ハァァァァ!!!」ドンッ!!

バランシャ(すばしっこいわね…でも、これで完全にガルザの事は見失ったはず…グ・リアルクでまた透明になればすぐに逃げられるわ…)

2分後…

バランシャ(おかしい…ドルクも消えている…どうして呪文を唱えないの…?)

バランシャ(念のため『奥の手』のために心の力は残しておくことにしていたけど…)

バランシャ(まずはこの子から逃げなきゃ…)

コルル「待てぇぇッ!!!」ダッ!!

バランシャ「クッ…」

バランシャ(それよりも…どうしてこの子の心の力は切れないの?)

コルル(絶対…絶対に…生きて帰る…!!!)

コルル(ガッシュ…ティオ…もう、足手まといにはならないから……!!!)





しおり「…ふぅ、ふぅ…」コオオォォォ

しおり「せっかく…コルルが自分の意思で戦うようになったんだもの…」ハァハァ

しおり「ちょっと攻撃を受けたくらいで…足手まといになるわけにはいかないわ!!!」コォォォォ






ガルザ「…頼む、バランシャ…耐えてくれ…」

ガルザ「休憩も挟まず、予期せぬ戦いが起きて心の力の配分が…」

ガルザ「相手を必ず狩るためには…今は耐えるんだ…」



普段仲間と戦っている魔物が一人で戦うとき、仲間のことを思い、思わぬ力を発揮した事例がある。

今のコルルは…一人で戦っているのではない。離れていても、心は…友と共にある!!!

帰らねばならない場所がある、また会わねばならない人がいる。そして、そばには傷つけてはいけない人がいる。

戦わなければならない理由がある。それがあるだけで…ただ道楽で戦う彼らとは、戦いに対する覚悟が違う!!!

バランシャ(……ガルザ!)

ガルザ「ピイイイイイイイ」

コルル「…鹿!?」

バランシャ(ふふ、遂に合流したわ…これで隙を見てあれをぶちこめる…)

バランシャ(おそらくこの子は何かしらの方法で私たちを倒そうとしてくるわ…だったら、狩られる前に狩る…先手必勝よ。)

バランシャ(本当に強い敵に小細工は無意味…)

バランシャ「ガルザ!」

ガルザ「おおお!ギガノ・ガドルク!!」ゴッ!!

【 ギガノ・ガドルク】
バランシャ第五の術。ドルクの強化系で、ギガノ級の威力。
思わずかられる側の気分を味わい慌てたガルザに、もはやいつもの冷静な判断力はなかった!

バランシャ「……」メキメキメキ

コルル(ギガノ…...ッ!?)

コルル(ダメ、こんなのまともに食らったら...)

コルル(...ねーちゃん!しおりねーちゃんのところに行って、状況を伝えなきゃ...そして…)

コルル(...精一杯の呪文で!)ダッ!

ガルザ「に、逃げた!?」

バランシャ「当たり前よ。私はグ・リアルクを期待して名前を呼んだのよ」

ガルザ「お、追いかけろ!心の力は出し続ける!」

バランシャ「ええ。言われなくても!!」ドォンッ!

バランシャ(...いや、私もこの術を望んでいたわ...思った以上にこの長い鬼ごっこの疲れが出たのかしら?)

バランシャ(...でも、ギガノのパワーとスピードなら...あの子を倒せるわ!)

バランシャ(小細工なんかなくても...倒せる!)

コルル(しおりねーちゃん...確か...えーと...どこだったか...)

バランシャ「...ナァァァア!!!!!」グァアッ!

コルル「なっ...!?くっ、もっと速く...もっと速く...逃げなきゃ...!(いた
)しおりねーちゃん!」

しおり「コルル!相手の方を向いて!」コォォオオオォォ!!!!!!

コルル「!」

違う。
いた
じゃなくて
いた!
って打ちたかったんです。これだからスマホは・・・
次の更新は明日の夜(今日よりは早いはず)です。

しおり「ラージア・ゼルセン!!!!」カッ!!!!!

【ラージア・ゼルセン】
コルル第四の術。巨大なゼルセン。現時点で最強の飛び道具。
ゼルクが覚醒した際、出現していた模様。
放たれたゼルセンが巨大化するものと考えている。(カードの絵柄より)


コルル「ハアアアァァァッ!!!」ゴァッ!!

バランシャ(!)

巨大な腕が、バランシャの元へと発射される!!

バランシャ(巨大な腕!?私のこの速さじゃ…受けきるしかない!!)

ドゴオォォッ!!!

ギガノ・ガドルクのバランシャとコルルのラージア・ゼルセンがぶつかり合う!!

しおり「お願い…負けないで…」コオオオォォォ!!!

コルル「…ゼエエエエエイイイイイ!!!!!」

バランシャ「く……おぉおおおお……」

バランシャが高速回転を始める!!!

バランシャ「負けないわよぉおお!!!」ゴガガガガガガ……

しおり(そんな…私の最大呪文が…砕けていく…)コオオォォオ…

コルル「…ねーちゃんッ!諦めないで!!!」

コルル「諦めずに…呪文を…!!!」

しおり「!…そうね…!!!」コォォォォオ!!!

バランシャ(…この腕…そろそろ打ち破れそうね…)ゴガガガガガ!!!

ゴギャアアンッ!!!

バランシャ(よし!砕けたわ!あいつらにとどめを…)

しおり「…ふぅ、ふぅ…」

バランシャ「え…?魔物の子の方は…!?」

しおり「……ゼルクゥゥゥッッ!!!」カッ!!

コルル「………」ザシュンッ!!!

コルルの爪が、バランシャへと突き刺さる!!

バランシャ「ギアアアアアッ!?」ガフゥ

バランシャのギガノ・ガドルクは魔物自身が強くなる術。自分が術に突っ込まざるを得ない。

一方、コルルのラージア・ゼルセンは飛び道具系の呪文…ガッシュのザケルと違って、術に力を込めるときに動かないでいる必要がない。

それに気が付いたコルルは、バランシャの後ろへと回りながら「諦めずに…呪文を…!!!」としおりに言った。

バランシャは術を打ち砕くことに必死で、コルルが動いたことも、叫んだことにも、気づいてはいなかった。

バランシャの敗因は、パートナーと離れ、一人になってしまっていたことだった!

バランシャ「術のぶつかり合いで…砕けたところに…爪を…!!」

バランシャ「ガハッ…」ゴブゥ

コルル「…ハー…ハー…」ギギギ…

バランシャ(狩るというには…あまりにも…苦戦しすぎている…悔しいけど…ここは引くしか…)ブンッ!

バランシャ「ゲフッ…ハァ、覚えてなさいよ…」シュバッ!

しおり「ま、待ちなさい!………追い払えた…のね…」

コルル「……」バタン!

しおり「コルル…コルル!?」

慣れない戦闘と森で戦い続けたコルルの体は疲れ果て、肉体疲労で一時的に動けなくなった。それでも…

生きていれば「勝ち」だ!!

コルルとしおりが旅館に戻れたのは深夜…

コルルが動けるようになったのは数時間後。

崖はしおりが心の力を振り絞って唱えたゼルルドでなんとか越えた。

旅館に着いてすぐに眠りにつき、朝―

「失礼します。朝食をお持ち…」スーッ

しおり「スー…スー…」

コルル「ZZZ……」

「……失礼いたしました。」ピシャン

午前11時―

コルル「…」

コルル「しおりねーちゃん…おはよう」

しおり「おはよう。コルル、昨日は大変だったね…」

コルル「うん…でも、私…術を使っても意識が…」

しおり「うん!私びっくりしちゃったよ!」

コルル「なんとなくだけど覚えてる…ちょっと、荒っぽくなっちゃってたよね…」

しおり「そんなことないよ。コルルは戦う決意をしただけ。コルルはコルルよ。」

コルル「そう…だったかなあ…?」

しおり(ふふ、だってゼルクを使ってても『しおりねーちゃん』って呼んでくれたじゃない。)

コルル「うえー…汗で気持ち悪い…お風呂入ろーよ…体中…痛いし…」

しおり「うん!そういうと思って、ほら。お風呂セット準備してあるわ。」

コルル「ありがとう!さすが私のおねーちゃんだね!」

露天風呂―


コルル「わーい!朝風呂だー!!!」ザブーン

しおり「こ、こら!他のお客さんも…今は中か。でも飛び込んじゃ駄目!」

コルル「はーい。」

しおり「コルルの体洗ってて思ったけど、魔物って傷の治りも早いのね。」

コルル「そうかな…」

しおり「私なんて…痛てて、まだあちこちしみるのに…」

コルル「ゴメン…大丈夫?」

しおり「へーきへーき。それよりコルル、お風呂入ってるときすごい嬉しそうだよね」

コルル「えへへ…だって、しおりねーちゃんとお風呂に入るの好きだもん!」

しおり「どうして?」

コルル「どうしてって…ほら、最初にしおりねーちゃんの家に行った時、お風呂に入れてくれたでしょ?あれ嬉しかったんだあ」

しおり「そういえば…そうだったね。」

コルル「もしかして忘れてた!?」

しおり「忘れてなんかないって!……多分。」

コルル「ひどいよー!それっ!」バシャッ

しおり「あ、コラ!やったなー!!」バシャバシャ

こうして、なんとか温泉旅行は終わりを迎えられたのであった。









パティの家―


ウルル「そのするめいか…何枚目ですか?」

パティ「何よ!私に文句言うの?」ガツガツ

ウルル「ガッシュが見つからなくて苛立つのもわかりますが、このままだと買ってきたするめがなくなってしまいます」

パティ「いいじゃない!そこのコンビニで買ってくればいいでしょ!!」ムグムグ

ウルル「もうあらかた買いつくしましたよ…はぁ、お金が減っていく一方だ」

パティ「なら、私の術で…」

ウルル「今度はどこに逃げるんですか?」

パティ「うっ…ぅう、わかったわよ…少し我慢するわ…」

ウルル(できれば20枚目くらいの時点で我慢する決意をしてもらいたかったな…)

【パティの食欲】
ケーキ700個は食べられるくらいには大食い。するめは好物。

パティ「…ふぅ、それじゃあガッシュちゃんを捜しに行きましょ!」

ウルル「はい。」





清麿の部屋―


清麿「…」

ガッシュ「おお、起きたのだな!?おはようなのだ!」

清麿「アア、おはよう…」

ガッシュ「ティオと恵は無事にリィエンを助けられたらしいぞ!」

清麿「そっか。なら…安心だな。」

ガッシュ「それより清麿。具合はどうなのだ?」

清麿「だいぶ、楽…かな。やっぱり休息は大事だよな」

ガッシュ「ウヌ!」

清麿「なぁ…ガッシュ、オレ、ちゃんと役に立ててるか?」

ガッシュ「当り前であろう。清麿がいるから私は安心して戦えるのだ。」

清麿「…そうだよな、ガッシュだって完璧じゃないもんな。」

ガッシュ「ウヌウ!私は過去の…いや、未来かの。のことを知っているだけで、清麿に比べれば全然なのだ!」

清麿「へへっ、確かにな」

ガッシュ「な!そ、そこはほら、そんなことないぜガッシュ!とか言うところであろう!」

清麿「さて、どうだか?」

華「清麿?あなたに電話よ。アポロって人から…」

清麿「アポロ?電話番号教えたっけ…?」

ガッシュ「実は私が…」

清麿「いつの間に…ああお袋。すぐ出るよ。」

華「無理しないでよ?」

清麿「降りるくらいどうってことねーよ。」

清麿「もしもし、アポロ?」

アポロ『やあ、ゴメンネ急に…ん?少し元気ない?』

清麿「そんなことない。で、用は何だ?」

かう!

アポロ『こらロップス、今清麿と電話してるんだ。』

アポロ『…清麿。仲間になれってカエルの魔物に言われたんだが、何か知らないかい?』

清麿「カエル?いや…知らないな。」

アポロ『そうか…それじゃ、仲間になるのはやめたほうがいいかな?』

清麿「イヤ…もし友好的な魔物なら、仲間になって損はないと思う。」

アポロ『そうか…わかった。ありがとう。またね』ガチャッ

清麿「カエルか…」


清麿の部屋―


清麿「ガッシュ。カエルの魔物に心当たりはないか?」

ガッシュ「カエル?ウヌ!ビョンコという者がおった!魔界では同じクラスになって…」

清麿「そっか。じゃあ大丈夫だな。」

ガッシュ「?」

清麿「いや、アポロがその魔物に仲間になれって言われたみたいでさ。一応、友好的な魔物なら仲間になってもいいんじゃないかと思って返事をしといたが…」

ガッシュ「ウヌ!あの者は優しき者なのだ!…ん?」

ガッシュ(ヌ?ビョンコ…?)

ガッシュ(あ…)

ガッシュ「清麿!すぐにアポロにそのものはやめろと伝えるのだ!」

清麿「え?イヤ、無理だろ。番号は知らないし…音からして公衆電話っぽかったぞ」

ガッシュ「ヌ?…ウヌウ…」

清麿「何かまずかったか?」

ガッシュ「…あー…」

アポロ「…カエルくん」

ビョンコ「ゲロ?」

【ビョンコ】
ギガノ・ゲロストの使い手で、カッコイイ最強の…失礼。
カエルの魔物で、パートナーはアルヴィン。入れ歯がないと呪文を発音できない。
原作ではパティと共に改心し、魔界に帰ったらみんなで手をつないで遊ぶことを約束した。
しかし今回は…

アポロ「君の仲間になるかどうかは…戦ってみてから決めよう。君の強さを見てみたい。」

ロップス「かう!」

ビョンコ「オイラのパートナー、呪文の発音がうまくできないゲロ…」

アポロ「…」

ビョンコ「本当だゲロ!」

アポロ「…そんな状態で僕たちに助けを求めたのかい?もしかして、呪文が使えないから仲間を?」

ビョンコ「いや、まぁ…ゲロ…」

アポロ「はぁ、ロップス。仕方がないから仲間になってあげよう。本当に困った顔をしているし、困っているのは嘘じゃないって僕の勘が告げてる。」

ロップス「かう!!」

ビョンコ「ゲロロロロ!ありがとうだゲロ!!」

ビョンコ「それじゃあ、マイロードの元へと案内するゲロ!」

アポロ「ロード…?主君とか、そういうロードかい?」

ビョンコ「そうだゲロ!ついてくるゲロ!!」

アポロ「あぁ。」

アポロ「…カエルくん」

ビョンコ「ゲロ?」

【ビョンコ】
ギガノ・ゲロストの使い手で、カッコイイ最強の…失礼。
カエルの魔物で、パートナーはアルヴィン。入れ歯がないと呪文を発音できない。
原作ではパティと共に改心し、魔界に帰ったらみんなで手をつないで遊ぶことを約束した。
しかし今回は…

アポロ「君の仲間になるかどうかは…戦ってみてから決めよう。君の強さを見てみたい。」

ロップス「かう!」

ビョンコ「オイラのパートナー、呪文の発音がうまくできないゲロ…」

アポロ「…」

ビョンコ「本当だゲロ!」

アポロ「…そんな状態で僕たちに助けを求めたのかい?もしかして、呪文が使えないから仲間を?」

ビョンコ「いや、まぁ…ゲロ…」

アポロ「はぁ、ロップス。仕方がないから仲間になってあげよう。本当に困った顔をしているし、困っているのは嘘じゃないって僕の勘が告げてる。」

ロップス「かう!!」

ビョンコ「ゲロロロロ!ありがとうだゲロ!!」

ビョンコ「それじゃあ、マイロードの元へと案内するゲロ!」

アポロ「ロード…?主君とか、そういうロードかい?」

ビョンコ「そうだゲロ!ついてくるゲロ!!」

アポロ「あぁ。」

大事なことでもないのに二回投稿してしまいました

清麿「…千年前の魔物か。」

ガッシュ「ウヌ。」

清麿「そうか…ゾフィスってやつはそのビョンコを手下にして、悪さをしていたんだな」

ガッシュ「そしてパティも…」

清麿「あの子か…そういえばガッシュ、そのゾフィスってやつは千年前の魔物をよみがえらせてオレたちを始末しようとたくらんでるんだよな?」

ガッシュ「ウヌ。ゾフィスが王になったら地位がどうとか言っていた気がするのだ」

清麿「なるほどな…それは仲間が集まるわけだ」

ガッシュ「だが、そんなゾフィスも敗れておる。本当の強さには勝てないのだ。」

清麿「だな…」フラッ

清麿「…スマン、まだ本調子じゃないみたいだ。寝かせてくれ。」

ガッシュ「ウヌ、明日は学校だから早く治すのだぞ!」

清麿「あぁ。」







モチノキ国際美術館―


ゴルドー「ダニーボーイ、シェミラ像は持ったな?次の国へ出発じゃ」

ダニー「あぁ、けどガッシュに挨拶してからじゃダメか?」

ゴルドー「ダメじゃ。時間がない。確かに大切な友だが、美術品だって大切じゃ。」

ダニー「でもなんで急に『今日が出発の日じゃ』なんだよ!」

ゴルドー「…忘れていたんじゃ」

ダニー「こんのくそじじい!!!もっと早くに言ってればちゃんとガッシュに…」

ゴルドー「まぁ、また会えるだろう…」

ダニー「ったく…」

ダニー(ガッシュ、スマネエな…でも、いつか絶対また会おうな…!)

今日の更新は以上です。石板編に向けていろいろと考えだすところです。
一応、石板編が始まるまでは味方の離脱はしない方向で書いています。

次の更新は明日の夜です。一番大事なことを書き忘れていました

二日後―

アポロ「ここはなんなんだい?」

ビョンコ「我が主君(ロード)がいる場所ゲロよ。」

ロップス「かう?」

アポロ「そのロードも魔物なのか?」

ビョンコ「そうゲロ。しかし敵ではないゲロよ。協力さえすれば魔界でも地位がもらえるゲロ」

アポロ(…雲行きが怪しくなってきたな)

ビョンコ「それと、ロードに会ったら口には気を付けるゲロよ」

アポロ「あぁ。」

ロップス「かう~…」








ロード「…おかえり、ビョンコ」

ビョンコ「ハハ――――マイ・ロード、マイ・ロード~~~~~!」

【ロード】
仮面をつけた謎の魔物。その正体は…?

アポロ「!」ゾクッ

アポロ(なんだ?この…『ヤバい』感じは…)

ロード「ロップス、そしてアポロだね?ビョンコの目を通じて見ていたよ…」

アポロ「はじめまして、ロード様。それで、何が目的なのかな?」

ビョンコ「ちょっ、なにを言ってるゲロ!口には気をつけろと言ったゲロ!」

ロード「ははは、別にいいさ…アポロ。私はね、魔物たちを助けてあげたいだけなのさ」

ロップス「かう…」

アポロ「助ける?」

ロード「そう…まずはこれを見てほしい」

そう言うと洞窟の中が明るくなり、数枚の石板が見え始めた。

アポロ「…この石板が何か?」

ロード「これは…前回の『魔界の王を決める戦い』の敗北者さ。」

ロップス「かう!?」

アポロ「なに…?いや、それはおかしい!だったらどうして千年たった今でもこの世界に…」

ロード「私も最初はそう思ったさ。それで調べた。そしたら…」

ロード「『石のゴーレン』という魔物にたどり着いた。」

【ゴーレン】
千年前の魔物。『ディオガ・ゴルゴジオ』という呪文を持ち、その術を受けると石板になり、魔界に帰ることもかなわぬまま閉じ込められる。
ちなみに千年前の魔物ではあるが石板状態になってはいないのでカードゲームでは石板魔物としては扱えない。

ロードは、ゴーレンと石板の関連性について話した…

アポロ「事情は分かった。だが、この石板を集めてどうする?」

ロード「蘇らせてあげたいのさ。いつまでも閉じ込められてるのはかわいそうだからね…」

ロード「そこでロップス、アポロ。君たちには石板を探すのを手伝ってもらいたいんだ。」

ビョンコ「ゲロロロロ!二人が手伝ってくれれば心強いゲロ!」

ロード「私と一緒に人助けをしようじゃないか。」

ロップス「か、かう…」

アポロ「ひとつ聞かせてもらいたい。魔物たちをよみがえらせたとして、そのあとはどうするつもりだ?」

ロード「簡単なことさ。よみがえらせたお礼に、『ちょっと』現在(いま)の戦いを手伝ってもらうんだよ」

アポロ(なるほど…それが目的か)

アポロ「悪いけど、僕らはそんなことには興味がない。行こう、ロップス」

ビョンコ「ゲロ!?どうして…」

ロード「ビョンコ、少しかがんでなさい。」スッ…

ビョンコ「?」

ココ「ラドム!!」ゴァッ!

【ココ】
ロードのパートナー。喋っていなかったがいた。詳しいことはまた後に…

【ラドム】
ロード第一の術。手から爆発する光球を放つ。

アポロ「!リグロン!」カッ!

ドオオオォォンン!!!

アポロ「ロップス、当たってないか!?」

ロップス「かう!」

ロード「ほう…あのラドムを呪文でよけましたか…」

ロード「やはりその鋭さ…放っておくにはもったいない」

ココ「倒そうと思えば倒せるけど、ロードがあなたを仲間にしたいって言ってるのよ?」

ココ「大人しく従った方が、そのテントウムシくんのためにもなるんじゃない?」

ココ「ふふっ…ここで負けるのは嫌でしょ?」ニコッ

アポロ「…」ゾクッ

アポロ(この、女…何か、暗い闇のようなものを…しかし、なんだ…?)

アポロ(いや、それよりも…ここでこいつらに刃向かったら勝てるか…いや、逃げ切れるかさえわからない…!)

アポロ(認めたくないが、こいつらはヤバい…!)

ロップス「か、かう~…」

アポロ「…仕方がない、協力するよ。石板探しだったね?」

ロード「それでいいんですよ、アポロ、ロップス。私は君たちを評価しますよ…」

さらに二日後


モチノキ町―


ナゾナゾ博士「上は赤色、下は緑色、そんな私のペットの名前はな~んだ?」

【ナゾナゾ博士】
キッドという魔物のパートナー。ある目的を持ち、清麿とガッシュを育てるためにやってきた…はずなのだが。
既にガッシュはラウザルクも覚えてしまっている。

清麿「そんなん知るかーーーーー!!?」

答・赤緑ちゃん

ナゾナゾ博士「残念、不正解!キッド!」

キッド「…」バキィッ!

【キッド】
この子がキッド。ロボットのような術を使う。ちなみにゼルセンやラージア・ゼルセンも使える。

ガッシュ「ヌウウ…!!」ガシィッ!

ガッシュ(清麿の成長につながればと戦っておるが…すでにラウザルクは覚えておる!)

ガッシュ「清麿!戦うぞ!」

清麿「お、おお!ナゾナゾなんか知るか!ザケルガ!!!」カッ!

【ザケルガ】
ガッシュ・ベル第五の術。貫通力のあるパワーアップ版ザケル。
初級の上ランク程度の術。ガッシュのメインウェポンとなる。

ナゾナゾ博士「ゼガルガァ!!」カッ!!

【ゼガルガ】
キッド第四の術。強力なエネルギー弾を放つ。

ナゾナゾ博士「ふむ…いい攻撃だ…だが清麿くん!」

ナゾナゾ博士「君は…何か悩んでいるね?」

清麿「…黙れ!そんなことはない!ラウザルク!」カッ!!

【ラウザルク】
ガッシュ・ベル第六の術。肉体強化。
コルルのゼルク形態とは違い、使用中はほかの呪文が使えないが、意識がある。

ガッシュ「…」

清麿「ガッシュ?」

ガッシュ「清麿!指示を!」

清麿「……お前に任せる!!」

ガッシュ「清麿!!!」

清麿「お前に任せると言ってるだろーが!」

ガッシュ「どうしたのだ!?バリーとの戦いの後、ずっと清麿は変だぞ!?」

清麿「やかましい!任せて何が悪い!お前の考えの方が正しい!オレなんかの考えは…ダメなんだよ!!」






キッド「喧嘩かな?」

ナゾナゾ博士「…いや、これは…」

ナゾナゾ博士(珍しいケースだ…魔物ではなくパートナーに心の問題があるとは…)

ナゾナゾ博士(だが、ガッシュ・ベルの目は…何か志を感じる。)

ナゾナゾ博士(この二人に、私のナゾナゾは必要ないかもしれないな…)

清麿「バリーに勝てなかった!それはなぜだ!?オレのせいだ!オレのせいでゴルドーさんもけがをしたし…」

清麿「土曜日だって!風邪が悪化してリィエンさんって人を助けられなかった!!」

清麿「結局オレは…ダメなんだよ…」

ガッシュ「そんなことはない!バオウの時の『一緒に戦わせてくれ!』の言葉は嘘だったのか!?」

清麿「…あの時は負けたことなんてなかった!オレが頑張ればだれにも負けない!ガッシュを王にできると思っていた!けど、ダメなんだ…」

清麿「オレが足手まといになっていることに…あの時は気づいていなかったんだ…」

ガッシュ「何を言う!あの時清麿が一緒に戦うと言ってくれたから私も清麿を信じることができて、バオウも本に現れたのだぞ!!」

清麿「けど、けどよ…」






ナゾナゾ博士「…」スタスタ

キッド「博士?」

ナゾナゾ博士「本は持たんよ…」

キッド「?」




ナゾナゾ博士「清麿くん」

清麿「!ガッシュ、攻撃…!」

ナゾナゾ博士「本を持っていない人間に攻撃をするのかね?少し休戦としようじゃないか」

清麿「え…?」

ナゾナゾ博士「見たところ君は悩んでいる。ジジイがカウンセリングしてあげよう…」

清麿「敵にまで情けをかけられるのか…クソッ、オレは…オレは……!!」

ナゾナゾ博士「まぁ話を聞け。ワシはな、昔は医者だった…」

ナゾナゾ博士「…孫を手術で死なせてしまった、ひどい医者だがな…」

清麿「…。」

ナゾナゾ博士「清麿くん、君はその『バリー』との戦いにすごく後悔しているようだね?」

清麿「…あぁ。」

ナゾナゾ博士「あの時ああしていれば、自分がもっと強ければ…でも、考えてても仕方がないとは思わないかね?」

清麿「…」

ナゾナゾ博士「その時の悔しさをばねにして、何かを始めなければ前には進めない。」

ナゾナゾ博士「ワシも、しばらく『何もしてない人』になったことがあった…でも、キッドとの出会いによって、こんな元気なジジイになった。」

ナゾナゾ博士「清麿くん。君に足りないのは反省ではない。過ちを認め、次につなげることだ。」

清麿「…」

ナゾナゾ博士「そうすることで、昔のことはいい、次は…と、頭を使うようになる。そうして新たな答えを導き出し、今度こそ正解を示す。」

ナゾナゾ博士「失敗は失敗なんじゃよ。反省しても仕方がない。」

清麿「……ナゼ、こんな話を?」

ナゾナゾ博士「さぁ、物知りは人に知恵を披露したがるものだからさ…それに…」

ナゾナゾ博士「悪しき者が徐々に力を集めつつある…」

ガッシュ(ゾフィスの事か…)

ガッシュ(しかし、ここで呼び止めてしまうとウォンレイと合流できなくなるかもしれぬ…)

ガッシュ(ここは黙っておくのだ)

ナゾナゾ博士「そんな時、君のような頼もしい仲間がほしかったからかもしれん…清麿くん、君はその不安定な心でありながらワシたちと互角に戦った。十分に強いぞ。もっと自信を持つことだ…」

清麿「……」

ナゾナゾ博士「それに君はまだ若い。まだ中学生だろう?いくらでもやり直しがきく。パートナーだってそこにいる。」

ナゾナゾ博士「どうせ自分なんかと落ち込んでいる時間が…一番無駄な時間だ。私のペットの名前を考えてる方がよっぽど有意義だ」

清麿「それは違うと思うぞ。」

【赤緑ちゃん】
原作コミックス11巻の「本とは関係ねーだろーーー!!」の左をよーーく見てもらいたい。
ペットの名前の答えが書いてある。アニメでは口に出していた記憶があるが、覚えてません。

ナゾナゾ博士「まあ、強い敵に勝てないのは仕方のないことだ。もっと強くなってやればいい。…それじゃ、またな。天才中学生くん」

ナゾナゾ博士「君の『希望』…ガッシュくんの力になれるのは君だけなのだから、自信を持つんじゃぞ…」

清麿「…」












キッド「博士ー、大丈夫かな?」

ナゾナゾ博士「うむ。あの年ごろはいろいろ難しいが、なんとかなる。まだ言葉が心に響く年齢じゃ。」

ナゾナゾ博士「薄汚れていない、純粋な心がある。彼はきっと、我々よりもはるかに強くなれる。」

キッド「それはないよ!王様は誰だと思ってるの!?」

ナゾナゾ博士「それもそうだったねキッド。さて、それじゃ次は…ティオという魔物のところに行ってみるかな」

キッド「よーし!」

今日の更新は以上です。清麿は自信を無くしてるだけなので多分大丈夫でしょう。
次の更新は明日の夜です。前に石板編の前にスレ立てが…とか言いましたが、タイミング的に本当にそうなりそうです。

ロップス「かう!」

アポロ「ん?どうしたんだい?」

ロップス「かう、かうかう~~!」

アポロ「逃げることはしないよ。勝てるかどうかじゃない。ただ、石板になっている魔物を助けてあげたくてね…」

アポロ「……僕は時期を見て清麿にもう一度連絡しようと思うんだ。あのロードを倒すためにね。」

ロップス「かう~~」

アポロ「ん?いつかって?それは…例の『フィルター』が完成するのを待ってからかな?」














清麿の部屋―


清麿(自信を持て、か…)

清麿(確かにガッシュはオレがいないと力が使えないが…)

清麿(…この時間も無駄だっけな)

清麿「まぁ、もう気を楽にしてもいいかもな…さて、石板でも調べるか…」

清麿「石板………?」

清麿「ナゾナゾ博士の言っていた『悪しき者』って、ガッシュが前に言っていたゾフィスの事なんじゃ…?」チラッ

清麿「……オイちょっと待て!石板がないぞ!?お袋!!ガッシュ!!!」ガチャッ

ガッシュの電子書籍キタ━━━ヽ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )メ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )メ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )ノ━━━!!!!!!!!

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ガッシュ「石板がないというのは本当か!?」

清麿「あぁ。知らないか!?」

華「私は部屋には入ってないし、あんな重いもの持てないわ。」

清麿「…」

ガッシュ「清麿、気にするでない。石板が盗まれなければその魔物は復活できないのだ。」

清麿「それもそうだが……盗まれるってのは気分良くないぞ…500円で買ったんだぞ…?」

ガッシュ「ウヌウ……」
















公園―


しおり「ゼラルセン!!」カッ!

【ゼラルセン】
コルル第六の術。両手から無数の爪を発射する。

ナゾナゾ博士「ガンズ・ゼガル!!」カッ!!

【ガンズ・ゼガル】
キッド第七の術。腹からマシンガンのようにエネルギー弾を発射する。

しおり「…新呪文に合わせて攻撃してくるなんて…」

コルル「しおりねーちゃん!もうひとつの…もう一つの呪文を!!」

ナゾナゾ博士「キッド!コルルに近づいて殴り飛ばすのだ!」

キッド「わあああああああああ!!!」ダッ!

ナゾナゾ博士「アムゼガル!」カッ!!

【アムゼガル】
キッド第五の術。腕を大きくして、ぶん殴る!

しおり「ジオ・ラ・ゼルド!」カッ!!

バキィンッ!

キッド「うえええええん!!!」

【ジオ・ラ・ゼルド】
コルル第五の術。地面から爪が出現し、相手の攻撃を防御するが、爪が出てくると同時に相手に当たったため今は攻撃となった。

ナゾナゾ博士「一気に二つも呪文を覚えるとは…ガッシュに続き、厄介な敵にヒントを与えてしまったかな?」

コルル「…ガッシュ!?」

しおり「あなた…ガッシュくんを知ってるの!?」

ナゾナゾ博士「さぁ…私のナゾナゾに答えられたら教えてあげよう!」

しおり「ナゾナゾ!?」

ナゾナゾ博士「上は赤色、下は緑色。そんな私のかわいいペットの名前はなーんだ!!」

しおり「えっ…?」

コルル(上が赤…下が緑…かわいい…)

コルル「赤緑ちゃん!」ビシィッ!

ナゾナゾ博士「!?」

ナゾナゾ博士「正解だ…ガッシュくんの事…話すしかないじゃないか……。」

5分後―


コルル「……あしきもの?」

しおり「悪いやつってことよ。」

ナゾナゾ博士「…それではまた会おう。しおりくん、コルルくん」








ナゾナゾ博士「それじゃあキッド、今度こそティオの元へ向かうよ」

キッド「どこにいるかわかるの?」

ナゾナゾ博士「もちろん。私は魔力を察知する超能力があるからね。」

キッド「本当!!?」

ナゾナゾ博士「ウ・ソ。」

キッド「(゚Д゚)」

ナゾナゾ博士「まぁ、そのうち見つかるさ。行くぞキッド!」



この日から8日後…




ロード「ビョンコ、ロップス、アポロ、ご苦労だったね…もうすぐ、封印を解く光のフィルターも完成する…目的を果たせるよ」

ビョンコ「オイラ頑張ったゲロ!もっと褒めてほしいゲロ!」

ロード「しかし、あなた方にはまだ役目が残っています。」

アポロ「役目…?」

ロード「それはパートナーを探してくること。もちろん、千年前の魔物たちのね…」

アポロ「どうやって探し出す?」

ロード「魔物からパートナーの名前や大体どのあたりにいたかなどを聞き出し、データとしてまとめ、そこに行って探してもらう。」

アポロ「ふーん…途方もない作業だな…それで?パートナーが1000年も生きているとは考えられないけど、どうするの?」

ロード「心の形が似ていれば、なんとかなる…余計なことは考えず、ただパートナーを集めてもらえばそれでいい。」

アポロ(それは…多数の関係ない人間を巻き込むという事だな…?)

アポロ(魔物が復活して、パートナーを探すために本を渡されたら…すぐに燃やそう。)

アポロ(そうするのがいい…あとは簡単、この『ロード』から逃げるだけ。逃げ切れないかもなんて心配は無意味だな。やってみなくちゃわからない。)

アポロ(清麿、ガッシュ…君たちに頼ることはしない。この問題は、僕たち自身が解決する。)

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 r' l;;;;:l  ヽヽ   `ヽ、/┌‐''./       \┐__,/
 i  ヽl   ゛''-、,, ___!,-''Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y Tl ̄ ̄ l
 l  〈,        ̄ ̄ ̄l__|__|__|__|__|_|_|    .!
 ヽ ( l           .l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ l ̄l    !
   `ヽ          l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l  l    !
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  ゛'-くヽ         !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l  l   /
     \\      ,'二l二 l二 l二l二 l二l二ll  , '
      ゛'-\    /  /  / /  /  / / / /
         lヽ、_ /ヽ人__人_人_,人_人_人ノ/

それからさらに2日が過ぎ…ついに、その時はやってきた。


ロード「では、復活させますよ…」

アポロ「…」グッ

ロード「身構えなくても、急に襲っては来ませんよ…ライト!」

ガッ

カアアァァァァァ…

ロップス「かう~…」

アポロ(いよいよか…)

バキメキゴキ…

ロード「さぁ、目覚めよ!千年前の戦士たちよ!」ドドドドドドドドドド

約40の石板から、魔物たちが解き放たれる!

唸り声のようなうめきが幾重にも重なり、巨大な音の波を作り出す!

ロード「…さて、大変なのはこれからですよ?ビョンコ…」

アポロ「…あれ?僕たちのことは呼んでくれないのかな?」

ロード「……」

ココ「ロンド・ラドム!!」ゴッ!!

【ロンド・ラドム】
ロード第二の術。光のムチが相手を襲い、当たると爆発する。

アポロ「!?」バッ!!

ドオオォォォン!!!

ロップス「かうーーー!!!」

アポロ「ロップス!!!…ロード、何のつもりだ?」

ロード「とぼける気ですか?あなた方からは…ビョンコと違って忠誠心が感じられないのですよ。」

ロード「何かをしようとする目…志ある目…希望を捨てずにいる目…気にくわないんですよ。」

アポロ「そんなあいまいな理由で攻撃されるのかい?」

ロード「やれやれ、はっきり言わないと分からないのですか?」

ロード「(さらに優秀な、魔物たちを治める長が見つかったから)用済みなんですよ。あなた方は。」

ココ「ラドム!」ゴッ!!

アポロ「リグロン!!」カッ!!

力の糸で壁を伝い、外へと向かう!!

ロード「…さて、ゴミ掃除に行こうか…ビョンコ、千年前の魔物たちは頼んだよ。ココ、外に出るよ。」

ココ「あーあ、やっぱりあいつら始末することになっちゃったのね。」

ココ「ま、なんとかQってののほうが優秀だし、消えてもちっとも悲しくないしいいか。」

ロード「ふふ…だんだん私のパートナーらしくなってきたねココ。」

ココ「嬉しいわ。」

今日の更新はここまでです。ゾ…ロードには心を操る才能が有るのでそれはもう心については詳しく、アポロが完全に従っていないのはお見通しでしたという事で。
次の更新は明日の夜です。ロップスVSロードが終わったあたりで石板編に入ると思われます。

申し訳ありません。かなり具合がすぐれないため今日の更新を休みます。明日の夜には書きますので...今日はサイフォジオ受けて眠ります。
更新はできないですがひとつ意見をいただきたいことがあります。
このスレッドが消費されたら、次のスレッドのタイトルは変えるべきなのか、それとも「2」と付けるだけの方がいいのか聞いておきたいです

よくあるキャラが「その2」って言ってるやつとかがいいと思う

ガッシュ「ヌウ・・・昔に戻ってしまったのだろうか」清麿「その2だ!」

アポロ「リグロン!」カッ!!

力の糸で遠くに引っ掛けては戻し、引っ掛けては戻しでロードとの距離を離していく。

さながらラバーリングアクションのように…

ロップス「か、かう…」

アポロ「ロップス!頑張るんだ!」

アポロ(ただ者じゃないとは思ったが…感じたとおり、奴はヤバい…!!)

アポロ(恐らく奴は…表情から心が読めるんだろうな…)












ココ「あいつら、結構遠くに行っちゃったね。」

ロード「なら、大きいのをぶつけてやろうか…。」

ココ「ふふ、久々ね…ディガン・テオラドム」ゴッ!!

【ディガン・テオラドム】
ロード第八の術。巨大な火の球を4つ(原作では4つだったが、頑張ればもっと出せるのかどうかは知りません)放つ術。
純粋にギガノ以上ディオガ未満の威力×4といったところか。
尚思いの籠ったバベルガグラビドンには負ける。








アポロ(!…4つ!来る!!)

アポロ(リグロンでちょこまかと動いていては…当たる!!)

アポロ(この術はきついが…やるしかない!!)

アポロ「ロップス!大きなあの岩だ!!」

ロップス「かう!!」

アポロ「ディノ・リグノオン!!!」カッッ!!!

【ディノ・リグノオン】
ロップス第三の術。リグロンの超強化版で、大きな岩をも持ちあげる。

ディノ・リグノオンが大岩を複数持ちあげ…

アポロ「……オオオオオオオオ!!!!!!」コオオオォォォォ!!!!

ディガン・テオラドムの方へと投げ飛ばした!!!

ココ「あんな岩で防げると思われてるのかしら…」ゴオオォォ

ロード「所詮は勘が鋭いだけの男だったね…圧倒的な力の前では何もできずに消えるだけだ…」

岩を火球が次々と粉砕し、地面に落ちていく!!

ココ「倒したかな?」

ロード「さぁ…どうだろうね」

ココ「でも、あんなに岩の破片も降ってきてるし、よけられるわけないわよね?」

ロード「あぁ…さぁ、帰ろう。千年前の戦士たちが待っているんだ…」



アポロ「くぅ…リグロン…!!」カッ!!!

ココたちは完全に倒したと思っているらしいが…アポロは「敵の動きを読み、危険を察知する才能」で岩や火球をなんとかよけ…

岩を自分たちを見えなくするための壁として利用し、逃げることに成功していた。

しばらく逃げて…

アポロ「ハァ、ハァ、ハァ…」

ロップス「か、かう~~~…」

アポロ「危なかったな…でかいのが来ると読めてはいたが、あの力は異常だ…」

ロップス「か、かう!!」

アポロ「そうだね…清麿に連絡だ。千年前の魔物…ロード…彼らにも手伝ってもらわなきゃロードは倒せない…」

アポロ(甘かった…予測できても、僕がそれに対して動けなければ勝てないのは当たり前じゃないか…)


モチノキ森街駅周辺―


春彦「バルジュロン!」カッ!!

どこかで修行(トレーニング)を繰り返し、どこかで敵を倒して力をつけてきたスギナペアが、モチノキ町で新たな敵と出会った。それは…

ウルル「アクロウク!!」カッ!!

【アクロウク】
パティ第六の術。手に凶悪な水の爪をまとう術。

パティ「ラァアアアアアア!!!!」ガガガガガガガガガ

ガッシュの家を探すために歩いていたパティペアだった!!!

春彦「何!?木の戦士に水の爪で対抗だと!?」

パティ「フン!!!」バキィッ!!

スギナ「…バルジュロンが崩れてきているな。春彦。」

春彦「なら、いつもどおりよ!!ジュロン!!」カッ!!

パティの後ろから木の根が勢いよく襲い掛かる!!

パティ「!…ウルル!!」

ウルル「ハイ!オルダ・アクロン!!」カッ!!

【オルダ・アクロン】
パティ第四の術。無数の水のムチを操る術。無知自体も強力だが、電撃系呪文を吸収できる特殊効果も持っている。。
うまく使えばもしかしてゼオンの雷も…?

木の根と水のムチがぶつかり合う!

スギナ「…!クッ」

水のムチが根に破られても、別のムチが根の相手をする!

このムチは…自在に操れる!!

春彦「クソ…一本一本の威力はジュロンより低いのに!!!」

パティ「フン…あまりおナメじゃないわよ!!」バババッ!!

無数のムチが、ついにジュロンをへし折った!!

パティ「ウルル!」

ウルル「ガンズ・アクル!!」カッ!!

【ガンズ・アクル】
パティ第八の術。いくつもの水の球を撃ち出す!!

スギナ「水の連打か…!春彦!第六の術だ!」

春彦「わかってる!…ガンズ・ジュガロ!!」コォォォ!!!

【ガンズ・ジュガロ】
スギナ第六の術。いわゆるガンズ系ジュガロ。いくつもの種を連射する。魔界の花はあらかじめ出現させながら戦っていた。

パティ「ガッデ―――ム!!!防ぎやがったぜ、あのヤローーー!!!」バババババ

ウルル(相手…戦い慣れているな…この変則的な水の術にとっさに合わせてきている…)

春彦(チイイィィッ!!!あの女、なんて強さだ…属性が水ってだけじゃどんな術が来るかわからねえ!戦い挑まなきゃよかった…)

スギナ(水じゃ、第五の術も効きようがないな…どう責める…?数と力も…相手はわかっているみたいだしな…威力が抑えられている…)

×無知
○ムチ
失礼しました。

×責める
○攻める
誤字デーです。

スギナ「春彦!空花の戦法だ!!」

春彦「あぁ!ジュロン!!」カッ!!

地面から出てきた根が春彦とスギナを上へ持ち上げる!

パティ(上に…!?狙いをつけにくくしたって、私の水は自由自在なのよ!)

パティ「ウルル!あの根を断ち切ってやるわ!!!」

ウルル「アクル・キロロ!!!」カッ!!

【アクル・キロロ】
パティ第五の術。無数の水の刃が襲い掛かる術。パティ曰く「水の鎌」。

春彦(そうだよな、狙ってくるよな…だが、木の根は問題じゃない!!)

根が春彦とスギナを吹き飛ばす!!

春彦「ラージア・ジュガロ!!!」カッ!!

狙いがジュロンの方に向いている隙に、魔界の花からいくつもの種子が発射される!!

ラージア・ジュガロとガンズ・ジュガロの違いは何なのか。

パティ「!」

ウルル「パティ!(呪文が間に合わな…)」

パティ「キャアアアアアアアアアア!!!!!」

春彦「よし!当たった!!」ズザーーーッ

スギナ「一気に…」

春彦「ああ!ジュロン!!!」カッ!!

木の根がスギナの足元からパティの方へと伸びていく!!

ウルル「パティ!手を前に!!」

パティ「…くうぅぅ!!!」バッ!!

ウルル「アシルド!!!」カッ!!

【アシルド】
パティ第二の術。水の盾を作り出す。そこには水の流れがある。

ウルル「思い切り力を込めて!!!」コオオォォォオォ

パティ「…負けるもんですかーーー!!!!」グッ!!

アシルドの激流にジュロンが絡み取られていく!!!

スギナ「盾にそんな使い方が…!?」

春彦「ジュロンを解いてただの根に戻す!!もう一度今度は…」フシュ

ウルル「アク・スプレイド!!!」カッ!!

【アク・スプレイド】
パティ第三の術。アシルドで吸収したエネルギーを放出する術。…らしいが、アシルドの水をそのまま相手に返す術でもある。
根っこを絡み取り、相手に返しているのだから、当然木の根は…!?

スギナ「!」

春彦「おい、ジュロンが返ってき…!?」ドオオオォォォォオンン!!!!!

パティ「ふぅ、倒したかしら…」

春彦「…くっ、こんな厄介な奴がいたとは…スギナ、逃げるぞ…」ダッ!!

スギナ「あぁ…このままじゃすまさんぞ女…」ダッ!!!

パティ「に、逃げやがったぜコンチクショ―――――!!!!なんで!?水と根をダイレクトに食らったのよ!!!」

ウルル「自分の術で自分の本は燃えませんから…」

パティ「でも私の術は…!?」

ウルル「水で本が燃えますか?」

パティ「…どうなのかしら?」

ウルル「…どうなんでしょうね。」

パティ「あー!疲れちゃった…ウルル、今日はもう帰るわよ…」

と、その時…

ウルル「パティ、あの駅に向かってる子、ガッシュと一緒にいた子じゃないか?」

パティ「え!?」バッ!!

パティ「本当だわ!確か…キロロ…?」

ウルル「コルルじゃないですか?前に話したじゃないですか」

パティ「そう、それよ!!待ちなさいコルル!!!ガッシュちゃんの家を聞き出してやるんだから!!!」ダカダカダカダカ

ウルル(その走り方は何とかならんのか…)






モチノキ森街駅―


しおり「ありがとうコルル、買い物付き合ってくれて。」

コルル「どうして感謝するの?私はしおりねーちゃんと買い物できてうれしいよ?」

【モチノキ森街駅周辺】
マリル王女が「良い品」と呼ぶ品物のある店もあり、中々のショッピングスポット。

しおり「さて、帰ったらどうし…!?」

パティ「見つけたわ!!!ガッシュちゃんの家へのヒント!!!」ゼーハーゼーハー

コルル「パ…パン…」

パティ「パティよ。なんだか久しぶりね!」

パティ「あなたたちをガッシュちゃんのお友達と見込んで…お願いがあるんだけど!」

パティ「ガッシュちゃんの家まで連れてって!!!お願い!」

パティ「ガッシュちゃんの恋人なのに家も知らないなんて悲しいの!!」

パティ「ね?」

パティ「ね?」

コルル「う、うん…」

パティ「私たち友達でしょ!?」

しおり(いつから友達になったのよ…)

コルル「い、いいけど…」

パティ「本当!?やったー!ありがとうコルル!じゃあ行きましょ!ウルル―!!!切符買いましょ!!!どこまで?ねえどこまでなの!?」

コルル「えっと…」

ウルル「…スミマセン、うちの奴が」

しおり「ああ、イエ…大変そうですね…」

×じゃないか?
○じゃないですか?
今日の文章の間違え率なんなんです…

コルル「ここだよ…」

パティ「ここね!」ガチャッ!

パティ「お邪魔しまーす!!!」バタンッ!

ウルル「パティ…あぁ…呼び鈴も押さないで…」

しおり「本当、大変そうですね…」

ウルル「まぁ…」





パティ(えへへ……ガッシュちゃんに会えるわ!きっとこの上ね!!)

パティ「ガッシュ…ちゃ…?」

清麿「ガッシュ、いよいよか…」

ガッシュ「ウヌ。デボロ遺跡なのだ…」

パティ(なんか、雰囲気重くないかしら…)

清麿「アポロの連絡によれば、千年前の魔物はよみがえったばかりらしい。すぐに行ければパートナーを見つける前に叩けるが…チケットがない」

清麿「アポロが一応手配はしてくれるらしいが…それでも最低3日後になってしまうらしい。」

ガッシュ「ウヌ…そうなのか…」

清麿「だが、三日動けないのは悪いことばかりではない…その間に、恵さんやしおりさんにも声をかけて、ダニー…はどこにいるんだろうな。とパティ、それから…ヨポポはそうだな、親父に頼んで連絡を…」

パティ「何かあったの?」

ガッシュ「ヌオオ!!??パティ!いつの間にそこに…!!!」

パティ「さっきからいたわ…」

清麿「(いきなり家に上がってるのは突っ込まないでおこう…あのむちゃくちゃな子だしな…)捜す手間が省けたな…パティ、パートナーはそばにいるか?」

パティ「え、ええ。それからコルルたちも下に…」

清麿「しおりさんたちも?…まぁいいか。パティ、皆を連れてきてくれ。大事な話がある。」

パティ「大事な…!?まさかあなた、私に気が…」

清麿「違う。」

今回の更新は以上です。邂逅編(ナゾナゾ博士の時点で石板編だろという突っ込みは置いといて)もそろそろ終わりになるかと思います。
とりあえず今日はスギナの生存確認をしたかった。
次の更新は明日の夜です。

清麿「しおりさん、ウルルさん、コルル、パティ…三日後…デボロ遺跡というところに向かいたいと思う。」

パティ「どこよ…」

清麿「南アメリカの山脈にあるという遺跡だ…」

清麿「そこにはゾフィスという現代(イマ)の魔物と、千年前の魔物…つまり、前回の戦いで敗れた者たちが集っているらしい。」

しおり「ちょっと待って…?それっておかしくない?」

コルル「そうだよ、だって、前の戦いって千年も前なんだよ?どうして…」

清麿「…ガッシュ、ゴーレンについての詳しい話を任せてもいいか?」

ガッシュ「ウヌ。皆、しっかり聞いてほしいのだ。」

パティ「…」バッ

ウルル(別に口を押えなくてもいいと思うがな…)

ガッシュは、石のゴーレンのことと、ゴーレンによって石板にされた魔物の事、そしてその魔物が復活してしまったことを話した。

コルル「そんなことが…?本当に…?」

パティ「ガッシュちゃんを疑うわけ!?」

コルル「違うけど、とても信じられないというか…」

清麿「本当のことだ。アポロは実際にそこから逃げてきたという。…あー、アポロは一応魔物のパートナーだ。」

ガッシュ「しかし味方だぞ!!」

清麿「それで、4人にも一緒に来て、戦ってもらいたい。この戦いは…生半可な戦力じゃ勝てない(らしい)んだ。」

ウルル「私はいいですが、しおりさんは大丈夫ですか?学校とか…」

清麿(それならオレもなんだが…)

しおり「…コルル、どうする?」

コルル「うーん…」

パティ「迷う事なんてないわ!コルルはガッシュちゃんと私の友達でしょ!手伝わない理由がないわ!!」

コルル「……うん。そうだね!」

しおり「友達に助けを求められて断る私たちじゃないよね!ガッシュくん、私たちも行くわ!」

ガッシュ「ウヌ!二人ともありがとうなのだ!」

清麿「よし!…あとはヨポポとダニーとティオか…」

コルル「そういえばウマゴンは?」

ガッシュ「出かけたきり戻ってこないのだ。」

清麿「まぁ、パートナー見つかってないし、ウマゴンは置いていくしかないだろう。」

ガッシュ(サンビームと出会うのはいつ頃だったかのう…)

パティ「心配いらないわ!!仲間が一人減ったところで、私がいれば無敵なんだから!!」

ウルル「愛する人を助けたいなら、しっかりしてもらわないとですね。一人で突っ走ったりしないでくださいよ?」

パティ「わかったわ…」

こうしてパティとコルルの同行は決まった。



次の日、タイ南部でバランシャが千年前の魔物たちに倒された。

パートナーを見つけるのが早すぎる…

コーラルQ「ピポボボボボボ…」

【コーラルQ】
ロボットのような魔物。パートナーはグラブ。合体変形ロボになりたいらしい。
体内に特殊なレーダーを持っており、魔物の居場所「など」がわかるらしいことから、パートナー候補の場所も察知できたとしている。
原作においても千年前の魔物との戦いのことは知っていながら手を貸さなかった。(本人曰く勝ち目がないため)
だが今回、千年前の魔物側…ロードに仲間となるよう誘われ、承諾した。現代の魔物を一掃した後はロードを倒すつもりとのこと。

コーラルQ(パートナーはおそらくあと10人ほど…明日には集まるピヨ)

アポロの働きによって清麿たちは早くに行動に移せたが、敵もまた更に早く戦力を集めてしまっていた…

イギリス 大学―

ジェム「もしもし、清麿?」

ジェム「……」

~~~~~~~~~~~~~

ジェム「事情は分かったけど、ママが許してくれるかどうか…」

ジェム「も、もちろんあの時の恩返しはしたいし行きたいわ!」

ジェム「遅れてしまっても、絶対に行く!ヨポポだって少しは強くなったわ!」

ジェム「うん、うん…絶対行くわ!それじゃあね!」ガチャッ

清太郎「…話は終わったかい?」

ジェム「ええ!ありがとう清麿のお父さん!」








某国、美術館―


ゴルドー「ん?電話?ダニーボーイに?だが買い出しに行ってるからな…代わりに出よう」

ゴルドー「もし…清麿か。挨拶もせずに日本を離れてすまなかったな。」

ゴルドー「それにしてもよくここにいると…あぁ、シェミラ像か。それもそうだな…それで要件は?」

ゴルドー「デボロ遺跡?…千年前の魔物…だが、戦力になれるかはわからんぞ。」

ゴルドー「ダニーボーイさえよければ、行くつもりだ…何、金なら少しはある。もし行くなら自分で行くわい」

ゴルドー「あぁ。じゃあな…」ガチャッチーン






南アメリカ、ホテル―

アポロ「ヨポポとジェム、ティオと恵…コルルとしおり、パティとウルル、そして清麿とガッシュ…10人か。すぐに清麿の家へチケットを送る。明日に届くと思うよ。」

アポロ「こう見えても財閥の跡取りだからね。こういう時にはお金を利用しなくちゃ。」

アポロ「あはは、『オイオイ』っていう気持ちもわかるけど、旅さえ長引いてなければ全部僕のお金だし心配ないよ」

アポロ「あぁ、そうだな…集合はこのホテルの…」




アフリカ―

シェリー「人の心を操れる魔物…私の親友ココを…争いなんて全くできない心の優しいココの心を操り…」

シェリー「残虐な性格にして、無理やり戦いに巻き込んだ最低最悪な魔物…長かったわ…やっとあなたと戦えるのね…」ニィッ

シェリー「ゾフィス!!!」



デボロ遺跡―

ロード「フフフ…どうやらあの二人には、気づかれたようですね。だとしたら…もうこんな仮面無意味だね…ココ。」ス…

ココ「ええ、そうね…ゾフィス!」

【ゾフィス】
ロードの正体。ブラゴのパートナー、シェリーの親友ココの心を操り無理やり戦わせている魔物。
爆発の術の扱いにも長けていて、強い。

ココ「あなたは素顔が一番よ。」



各地で各々が、動き始めている…

恵「清麿くん?うん。千年前の魔物ね。前にナゾナゾ博士に聞いたわ。ええ。もちろん行くわ!」

恵「…うん?その言い方だと、千年前の魔物が本当に復活してしまったのね…」

恵「ナゾナゾ博士は、『力を集めつつある』段階だって言ってたから…やっぱり蘇ったのね。」

恵「前に携帯にナゾナゾ博士から電話がかかってきてたから番号は知ってるわよ。」

恵「うん。じゃあ連絡しておくわ。またね清麿くん!」ピッ

ティオ「恵…仕事の休み、もらえる?」

恵「なんとか…なんとかなるわ!こんなこともあろうかと暇さえあればスケジュール詰めてるもの!」

ティオ「…」

恵「大丈夫よ!大体私たちが行けなかったら皆困るでしょ!?」

ティオ「まぁ、そうなんだけど…」

恵「大丈夫だって!話せばわかってくれるわ!事務所の人はいい人たちだもの!」

ティオ「とにかく、休みはもらえるのね?」

恵「も ら う わ 。」

ティオ「……。」




清麿の部屋―


清麿「…ガッシュ。…何か遺跡での戦いで注意すべきことはあるか?」

ガッシュ「とにかくコンビネーションと…絶対に二組以上固まって動くことなのだ。」

清麿「なるほどな…仲間が分散させられることでもあるのか?」

ガッシュ「ウヌ。そして…私は何としてでも上の部屋に行かねばならぬ。」

清麿「わかった…皆で集まったら、戦法やらなにやらの会議をするとしよう。」

ガッシュ「頼むのだ。」

清麿「おお!天才というほどではないがこの頭脳、存分に使って完璧な作戦を立てるぜ!!」

ガッシュ(フフ…ナゾナゾ博士のかうんせりんぐ?が効いてすっかり自信を持てたようだの…)

そして…デボロ遺跡へと旅立つ日がやってきた!!!


清麿(ジェムたちの元にもチケットは届いたのかな…)

清麿(とにかく、オレたちはオレ達で出発だ!!)

清麿「皆!チケットは持ったな!?」

ティオ「えぇ!」

パティ「持ったわ!」

コルル「持ってる!」

ウルル「…持ってますよ」

恵「持ってるわ!」

しおり「私もよ!」

ガッシュ「ウヌ!それでは皆の者!!出発するのだ!」

「オオ――――――――!!!!」






ガッシュ「ヌウ・・・昔に戻ってしまったのだろうか」 LEVEL.1【邂逅編】・完―――――

少し早いですが、このスレッドは閉じて次に行きます。

そしてひとつお詫びしたいことがあるのですが、>>339にてオリジナル呪文無双にすることはないと言ったのですが、ヨポポの場合ドレミケルで渡り合うのは不可能なので、結果的にオリジナル呪文無双になってしまいそうです。他のキャラも同様です。

こちらのスレッドには要望とかその他いろいろ書いていただいて構いません。

スレ名はLEVELを採用させていただきました。ご意見ありがとうございます。

清麿「第二のスレ…『ガッシュ「ヌウ・・・昔に戻ってしまったのだろうか」LEVEL.2 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1468245541/)』…」

>>1000ならガッシュがうちに来る

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