乃々香「クーデレ?」【天体のメソッド】 (28)

教室


柚季「だから! 絶対クーデレなのよ!」

こはる「そ、そうなんだ……」

湊太「こはる、コイツの言うことまともに聞かなくて大丈夫だぞ」

乃々香「みんなおはよう」

柚季「あっ! 乃々香!」

乃々香「ど、どうしたの柚季…… ?」

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柚季「汐音と仲良いアンタならわかると思うんだけど……」

乃々香「うん……」

柚季「汐音ってクーデレよね?」

乃々香「えっ?」

湊太「またいつもの病気だから気にしなくていいぞ古宮」

乃々香「う、うん……」

柚季「ちょっと! さっきから何よ!」

湊太「あー…… めんどくせぇ……」

乃々香「な、何があったの?」

こはる「うーん…… 何か柚季が昨日見たアニメのキャラクターが汐音に似てるらしくて……」

乃々香「そうなんだ……」

湊太「そんなこと言ってると戸川にぶっ叩かれるぞ」

柚季「むー!」

乃々香「あっ! おはよう汐音」

汐音「おはよう、乃々香」

柚季「あっ! 汐音!」

汐音「」

柚季「汐音ってクーデレよね!」

汐音「」

柚季「ちょっとヘッドホン外しなさいよ!」

汐音「……」

汐音「…… うるさい」

柚季「う、うるさいって…… 汐音ぇ…… !」

湊太「もうすぐHR始まるし、叩かれない内にやめとけ」

柚季「うぅ…… わかったわよ……」

帰り道


柚季「もーう! 何でわたしの話誰も聞いてくれないのよー!」

乃々香「で、結局何で『くーでれ』? の話になったの?」

柚季「乃々香~ やっぱり乃々香はわたしの話聞いてくれるのね!」

こはる「…… わたしも聞いてたんだけどな」

柚季「あのね! 汐音はクーデレなのよ!」

乃々香「?」

柚季「汐音はツンって言うよりクールよね」

こはる「ゆ、柚季もっと順序良く話さないと……」

柚季「えぇ~? 十分分かりやすいでしょ~?」

乃々香「柚季」

柚季「ん?」

乃々香「よくわかんない」

柚季「」

乃々香(その後、15分くらい続いた柚季の説明を要約すると)

乃々香(昨日アニメで見た『くーでれ』なキャラクターの振舞いが汐音そっくりだったから、汐音は『くーでれ』だ)

乃々香(ということみたいだけど…… 『くーでれ』ってなんだろ?)


柚季「う~ん…… どうしたらこのこと汐音に伝えられるかな……」

こはる「別に無理に伝えなくても……」

柚季「何言ってるのよ! クーデレは立派な萌え属性よ!」

こはる「属性?」

ノエル「ののかー!」

乃々香「あっ、ノエル」

柚季「ノエルちゃ~ん!」

ノエル「ゆずき! こはる!」

こはる「こんにちは、ノエルちゃん」

柚季「…… そうだ!」

柚季「ノエルちゃん ちょっと汐音に伝えて欲しいことがあるんだけど……」

ノエル「なになに?」

柚季「この後汐音に『しおねってクーデレ?』って聞いてきてくれる?」

ノエル「うん! わかった!」

こはる(あーこれは……)

乃々香(後でビンタされそうだなぁ……)

ノエル「しおねー!」

汐音「ノエル……」

ノエル「ぎゅー」

汐音「どうしたの?」

ノエル「あっそうだ! しおねに聞きたいことがあったの!」

汐音「何?」

ノエル「『しおねはクーデレ?』」

汐音「……」

ノエル「『くーでれ』?」

汐音「……」

ノエル「しおね?」

汐音「……」

ノエル「そういえば『くーでれ』ってなんだろ?」

汐音「ノエル、それ誰から聞いたの?」

ノエル「ゆずきから聞いたんだけど…… しおねは『くーでれ』って知ってるの?」

汐音「…… まぁ何となく察しはつくけど」

ノエル「ほんと!? 教えて!」

汐音「ノエル」

ノエル「?」

汐音「ノエルはそういうこと知らなくていいのよ」

ノエル「???」

汐音「柚季……」

次の日


乃々香「おはよう」

こはる「おはよう」

汐音「……」

乃々香「あっ、汐音おは

汐音「柚季」

柚季「あっ、しお

汐音「」パァン

柚季「痛ぁっ!」

乃々香「も、問答無用……」

柚季「ちょ! いきなり何するのよ!」

こはる「だ、大丈夫柚季?」

湊太「戸川、コイツのバカが治るまでやっていいぞ」

汐音「……」

柚季「何とか言いなさいよ!」

汐音「ノエルに変な言葉教えないで」

柚季「わ、わかったわよ……」

湊太(怖ぇ……)

汐音「あと乃々香」

乃々香「は、はいっ!」

汐音「私は素直クールだから」

乃々香「は、はい…… ?」

乃々香 自宅


乃々香「むぅ……」

ノエル「ののかー! 遊びに来たよー!」

乃々香「あっ、ノエル」

ノエル「何してるの?」

乃々香「うーん昨日から『くーでれ』って柚季がよく言ってるでしょ? 汐音も知ってるみたいだし、『素直クール』って言葉もあるみたいで……」

ノエル「『くーでれ』『すなおくーる』?」

乃々香「うん…… だから調べてるんだけど…… わたしパソコン苦手で…… あっ」

ノエル「わかったの!?」

乃々香「うん」

乃々香「『クーデレ』は『普段はクールだけど、好きな人の前ではデレデレしちゃう性格』で」

乃々香「『素直クール』は『ずっとクールで、好きな人の前でもクールなままで素直に気持ちを伝えられる性格』だって」

ノエル「ふーん…… しおねはどっちなの?」

乃々香「うーん…… 汐音は結構ハッキリ物事を言っちゃうタイプだけど…… たまに素直じゃない時もあるからなぁ……」

ノエル「うーん?」

乃々香「うぅ…… 確かにわたしも気になってきた…… 汐音はクーデレなのかな? 素直クールなのかな?」

ノエル「じゃあ直接聞いてみよー!」

乃々香「うーん…… わたしも柚季みたいにビンタされちゃいそうだなぁ……」

ノエル「しおねはゆずきのことぶったの…… ?」

乃々香「ううん、柚季は突然のことでびっくりして大げさに反応してたけど、汐音は本気でビンタしたわけじゃ無いんじゃないかな…… 多分」

ノエル「そっか! そうだよね!」

乃々香(わたしの時はほんとに痛かったなぁ……)

次の日


乃々香「汐音」

汐音「何?」

乃々香「昨日『クーデレ』と『素直クール』の意味調べてきたんだ」

汐音「乃々香もその話するの…… まぁいいけど」

乃々香「汐音は純粋ですっごい素直な時もあるけど、凄くひねくれて素直じゃない時もあるよね」

汐音「…… そんなこと無いわ、私はいつだって素直よ」

乃々香「そうかな」

汐音「そうよ」

乃々香「そうだ、もう一つ気になったんだけど汐音って好きな人って居るの?」

汐音「…… 何でそんな話になるの」

乃々香「あ、うん クーデレと素直クールの説明に『好きな人の前では』って書いてあったからもしかして汐音って好きな人居るのかなー って」

汐音「…… ノエルのことは好き」

乃々香「そっか、そうだよね…… 汐音はノエルと仲良いもんね……」

汐音「……」

乃々香「わたしの名前出てくるかなーって期待したんだけどな……」

汐音「……」

乃々香「わたしは汐音のこと好きなんだけどな……」

汐音「……」

汐音「私も…… 乃々香のことは大切な友達だと思ってる……」

乃々香「え、ほんと!?」

汐音「……」

乃々香「今のもう一回言って! 汐音!」

汐音「……」

乃々香「ねぇ汐音!」

汐音「しつこい」

乃々香「あ、ごめん」

汐音「ほんと迷惑……」

乃々香「ふふっ」

汐音「今度は何」

乃々香「やっぱり柚季の言う通りだね、汐音はクーデレだよ」

汐音「……」

乃々香「し、汐音?」

汐音「目閉じて」

乃々香「え、えっと…… もしかして……」

汐音「あと歯食いしばって」

乃々香「そっちか……」

汐音「」ヒュン

乃々香「んっ」

汐音「」ペチ

乃々香「へ…… ビンタするんじゃないの? 柚季にしたみたいに」

汐音「友達にそんなことするわけ無いでしょ」

乃々香「そっか、やっぱり汐音は優しいね」

汐音「そう」

乃々香「柚季にも今みたいに手を抜いてあげたんでしょ?」

汐音「柚季には本気でやったわ」

乃々香「え」


おわり

読んでくれた人ありがとうございます。

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