真姫「ミュージックトランキライザー」 (159)

地の文ありです
初めて利用するので規約などルールに反してる場合はご指摘お願いします

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『だって可能性感じたんだ、そうだススメ~♪』

『愛してる♪ばんざ~いここでよかった~♪』

『あ~もしもは~♪欲しくないけどもっとは好きangel♪』

『No no no 今が最高~♪』

私が見た世界は毎日が幸せといえる日々だった
友達がいて私の好きな音楽で輝けて


“頼れる”っていう

存在がいることで不安もなかった

私を照らしてくれる太陽がいれば暗いときに光っててくれる月もいて私を枯らさないようにしてくれる雨もいた


そう私を充分な状態にしてくれる人がいた
私は夢を描いた、将来の夢とかそういう類いの

しかし私がこのノートに描いた夢はここで終わってしまった、私のノートにはもうページがなかった

真姫「ん……頭が痛い……」

真姫「ここは……」

真姫「……家か」

真姫「あれ…?ピアノは……どこ…」

真姫「ない…ない…」

真姫「なに…これ…私今…高校生じゃないの…?」

そこにあったのは音ノ木坂のパンフレットとおそらく受験の為に勉強してた中学校三年間の復習、見慣れた部屋は見慣れない部屋に変身した

真姫ママ「真姫ちゃーん!ご飯よー!」

真姫「…聞いてみるしかないようね」

~~~

真姫「ねぇママ、私の部屋にあったピアノどこにやったの?」

真姫ママ「真姫ちゃん…音楽が出来なくて辛いのは分かるけど現実を見ましょ…?」

真姫「は?何いってるの?というかなんで私は今中学三年生なの?高校二年生でしょ?」

真姫ママ「……?真姫ちゃんどういうこと?真姫ちゃんなら飛び級も夢じゃないと思うけど私は何も聞いてないよ?」

真姫「え…?いみわかんないんだけどじゃあまずピアノはどうしたの?」

真姫ママ「ピアノは作曲が法律で禁止されてから捨てたじゃない」

真姫「は?待って、作曲が法律で禁止ってどういうこと?」

真姫ママ「真姫ちゃん大丈夫…?明日入学式だけど体調は悪くしないでよ?」

真姫「え?え…?え?」

真姫「……ごめん、体調悪いみたい、だからご飯は後でにして」

真姫ママ「分かったわ、ゆっくり休んで明日は元気に行きましょう!」

真姫「うん、分かったわ」

~~~

真姫「はぁ…ほんっといみわかんない」

真姫「曲を作ることが法律で禁止…?そんなわけ……」

真姫「調べてみましょう、作曲、禁止っと…」

描いた夢、ページのないノートは突然暗転した
ママのいってた通りだった


作曲にあたる行為は法律により禁止になると書いてある
またそれら(禁止対象)が発見された場合は速やかに検問が行われ削除かセーフかが決められるらしい

しかしながらそこでセーフといわれるのは百個の中に一個たまーにあるかないか程度の割合らしくどれもこれもアウトラインを平気で越えるものらしい

犯罪にはならないけど何回か繰り返す内に犯罪になり得るようでそれで刑務所に入れられた人も少なくないらしい

真姫「いみわかんない!!」

それはもう本当にいみわかんない内容で歴史に名を残す偉人が作った曲は破棄されていて自分で作るのは愚か

どんな才能を持っていてもどんな権力があったとしても国が認めた人でないと作ることは不可能みたいで

曲という類いに限ってはJ-POPだとかクラシックだとか電波だとかもはやジャンルさえ存在していない、オペラやラップ、ロックバンドもない


そして極めつけはアイドルさえもないということ


歌がなければダンスもないしダンスがないならばワルツ、バレエなどの曲にあわせて躍りをするものもない

私にとっては見るだけでも吐き気がするグロ画像そのものだった

真姫「私は…明日から高校生…」

真姫「みゅーず…μ′sはどうなったの?!」

真姫「……!」

私は察した、意識が戻ったのは家のベット、起きて頭痛がした。

あの世界は夢だったということ

酷く鮮明な夢で五感は機能してたはずピアノを弾いた感覚すら残ってるのに私の知ってる感覚とはどう解釈しても辻褄が合わない記憶にない世界

そして酷い絶望と喪失感に襲われた
夢は夢でしかない、そう現実が訴えてきた

真姫「でもなんで……」

真姫「私は知ってる…いや知らない……?」

私はこの世界の過去のことをまったく覚えていない


私が覚えてる過去はμ′sの皆と過ごした日々であってそれ以上昔のことは夢の世界の過去とでもいうのかしら、そこにこの世界の要素はどこにも存在しない

真姫「あれは夢なの…?」

真姫「夢…いや違う…あれは本物…」

真姫「明日、入学式だったわね…確かめてみる必要がありそうだわ」

現実逃避だったかしら
でもこの皆とダンスをした時の
皆と手を繋いだ時の温もりの
この指でピアノをひいた感覚は確かに残っている

絶望はしたけど私には支えてくれる人がいた、それももう消えてしまったけどあの時支えてくれた分まだ心は強いままでいられた

~~~
この世界についてちょっと調べた
今ある音楽がどのようなものなのか、どこかにアイドルは存在していないか、作曲することで罰せられる罪の重さはどのくらいなのか
そういうことを調べて今日は寝た

真姫「あーあ…ほんとなんなんだかこの世界は…」

真姫「呆れるほどつまらない世界ね…この世界の私はどんな生活を送っていたんだか…」

真姫「音楽がない世界…か、それならトマトにでも生まれた方がましかしらね」


真姫「またひとりぼっちなのね…」


真姫「夢のような一時だったけど本当に夢だった…現実は厳しいのね…~

~次の日

真姫「ん……朝か…」

いつも通り…というか夢の世界で毎日してたように忘れ物はないか、身嗜みはしっなりしてるいるか
そういうら確認だけしてママと学校に向かった

真姫(そういえば夢の世界の当時もこんな感じだったわね…)

真姫(みんな友達と歩いてるのに私だけ一人…)

真姫(この憎たらしい桜並木は二回目…か)

「ほらかよちん!早く行くよー!」

「ま、待ってー!」

真姫「凛…花陽……」

真姫ママ「あらお友達?」

真姫「え…あ、いや、あ!そうそう!友達よ」

真姫ママ「それならいってきたら?まだ時間あるし大丈夫よ?」

真姫「いや大丈夫、ママといるわ」

今は友達でもなんでもないわ
私が一方的に相手のことを知ってるだけ

ドッキリということも考えたけどこんな大掛かりなことなんて出来ないわね、人脈や財力があったとしてもいくらなんでも迷惑よね

真姫「……やっぱりいってくるわ」

真姫ママ「そう!分かったわ真姫ちゃん、じゃあ私は体育館にいるからね」

真姫「分かったわ」

~~~

そういって凛と花陽には会わずに学校を探検しに向かった
まぁ探検とはいっても特に変わったところはないしもう見慣れたといってしまえば片付く事でもある

真姫「……!」

真姫「なにこの音楽室…」

真姫「いや…そもそも音楽室なの…?」

でも音楽室は違った
楽器が何一つない、見渡す先真ん中にピアノが一つ、後はイスと机があるだけで本当に何もない貧相な音楽室だった

でもそう思う反面ピアノというものが見れてすごく安心した

真姫「…誰もいない…わね…」キョロキョロ

ドアを閉めてピアノと向き合った
私は夢の世界で作った歌、ひいた歌、すべて頭に残っている

真姫「愛してるばんざ~い♪ここでよかった~♪」



真姫「この曲で穂乃果と出会ったのよね…」

ここに、この世界に私の歌が…いやμ′sの歌があることが私の存在証明になるような気がした

もちろん私の歌は犯罪になってしまうのだろう


μ′sの歌が犯罪呼ばわりなんてにこちゃんや花陽が黙ってるばすないのに…

私の周りには誰もいない、太陽も月も雨も雲も
光っていた未来はブラックアウトして見えた先は真っ暗とほぼ変わらないドス黒い未来

真姫「……この歌を褒めてくれる人はこの世界にはいないのね」

真姫「μ′sがなければ私自身いないようなものだし…」

真姫「はぁ…確かめてどうするんだっけ…結局何も変わらないままよね…」

「今音楽室の方からすごいいい歌が聞こえたんだってばー!」

「うんっ私も聞こえたよ、とってもいい声だった」

「は、はぁ…ですが聞いたことない曲みたいですしオリジナルの曲だったら犯罪に…」

真姫「げっ…どうしよう…」

真姫「やり過ごせるかしら…?」

真姫「というこの声は…いや今はそれどころじゃない」

不幸中の幸いというべきか机とイスは教室にあるものと違って横一列に連なってるタイプだ
やり過ごすにはまぁまぁといった感じだけど無いよりはましよね

「あれー?いないよ?」

「もう帰っちゃったのかな?」

「聴こえたというのは気のせいではないんですか?」

「えー…確かに聞こえたんだけどな~…」

「私も……」

「しかもあの短時間で逃げるとなると少しおかしいですし…隠れているとかでしょうか?」

真姫「!!」

「あ!そうかも!私達は何もしないから出てきてー!」

私のことを照らしてくれる太陽とまったく声が同じね

そう穂乃果

そして左右隣にいるのはことりと海未ね

真姫(どうしよう…出たほうがいいのかしら…)

真姫(……いややめとこう、そっちの方がいい気がする)

「おーい、音楽室でなにしとるん~?」

真姫(この声は……)

海未「穂乃果とことりが、おん」

穂乃果「あー!気のせいでした!すいません!」

「んー?よくわからないけどはよ自分の教室戻りなよ?」

穂乃果「はーい!いこ!」

ことり「えっ待ってほのかちゃーん!!」

海未「あ、ちょっと!お騒がせしてすません、では」

「面白い子達やね~さてウチもそろそろいかないとね」

真姫(希…ね、皆見た感じ変わってないのかしら…特に性格が変わったということはないし…)

真姫「私は……何が…」

『わー!まってー!』

真姫「…したいんだろう」

真姫「音楽がない世界…冗談でもいい世界だなんて言えないわ…」

真姫(このままだと私は医者になるために勉強漬け…)

真姫(そんなのって…)

「ここで何をしてるの?」

真姫「え…」

真姫(絵里……)

絵里「もうすぐ入学式も、見ない顔だし新入生でしょう」

真姫「え、えぇ…」

絵里「なら早く行きなさい」

真姫(雰囲気が違う…初期の頃ね)

真姫「は、はい…」

~体育館

真姫「はぁ…私に出来ること…」

「えぇ~それでは入学式を始めたいと思います」

真姫「……はぁ」

入学式が始まっても特に何も変わらない
その都度の状況を無視して考え事


“今私がやりたいのは何か”


私はスクールアイドルがあって音楽があったから変われた、それなのに両方存在しないこの世界では何が出来て何が残るのか私は考える

でもやっぱり最後に行き着くのは勉強と言う答え

私はバカではない

この世界でμ′sの皆を集めてスクールアイドルをやろうなんて大胆で穂乃果みたいなことはしない


だからといってこの事をこの世界の誰かに話したところで信じてもらえるはずもない…

いや、あるにはある

私はラブライブ優勝までしていてそれまでにメンバーの事情なんかを耳にして目の当たりにしてきた。
だからそれを証明に使えば信じてもらえるかもしれない

だけどそういう考えに行き着いて行動を起こすのは穂乃果、凛、絵里くらいかしら

自分を証明したところで何が出来るのかと言われれば返す答えは無くなってしまう、μ′sを結成したところで作曲を禁ずこの世界では無意味

はてさてどれも机上の空論ばっかり

真姫「ないわね…やりたいこと…」

真姫「音楽はないしスクールアイドルもない」

真姫「友達を作るとかそのくらいかしら…」

入学式を終えて家に帰った
自分の部屋でまた考える、だが如何せん堂々巡りで行き詰まっている…というよりかはほぼ諦めかけている

~一週間後、深夜

「ない…ない…!ない!!」

「ピアノ…ピアノ!」

「みゅーず…みゅーずはどこ?」

「あはは、あははは!!」

真姫ママ「真姫ちゃん?!」

真姫「ピアノ……」

真姫ママ「し、しっかりして!」

真姫「ママ…?」

真姫ママ「そうよ、ママよ!」

真姫「……ピアノは?みゅーずは?」

真姫ママ「………」

真姫「そっかあ…ないんだ…あっはははは…」

真姫ママ「真姫ちゃん……」

真姫「わたしねえ~夢をみたんだぁ~」

真姫「とぉ~ってもしあわせなゆ、めっ」

真姫「で、もねえ~起き、た、らね~」

真姫「こん、な地獄み、たいなせ、かいで…」

真姫「私…どう、すればい、いか分からな、いよ…」

真姫「ぐすっ……うわあああああああん!!!」

真姫ママ「真姫ちゃん……」

真姫ママ「大丈夫…安心して…」

真姫ママ「私は真姫ちゃんのやることに全力で応援する、だからやりたいことやりましょう?」

真姫「で、でも……」

真姫ママ「いいの…」

真姫「被害はママ達に…」

真姫ママ「じゃあちょっとの期間考えてみて…?」

真姫ママ「真姫ちゃんの出す答えに応援するから」

真姫「う、ん…」

~一週間後

「廃校?!」

約二週間が経った
この二週間一つ除けば夢の世界とほぼ変わらない生活を過ごしてきたけどやっぱりこれも変わらないか

真姫「…あ、あれ?」

真姫「スクールアイドルで廃校を阻止したけどこの世界では……」

真姫「…穂乃果のことだから阻止するって立ち上がって何かするわよね」

廃校の知らせはまぁなんとなくだけど来るだろうなとは思ってた

夢の世界ではスクールアイドルで廃校を阻止したけどこの世界にはスクールアイドルがない、これだと私の知る未来には繋がらないし廃校を阻止することも出来ない
そう考えてる頭の中には疑問符しか残らなかった

~~~

真姫「………はぁ」

真姫「音楽がないって拷問みたいなものね…」

真姫「ピアノは弾けないしイライラはするし…」

真姫「いつまで私の理性が持つか…それももう時間の問題になってくるかもね」

真姫「国の推奨歌なんて聞いてられないわ、あんな酷い歌…」

真姫「まるで宗教じゃない…あんなんで可能性感じるなら人生相当楽しめてるんでしょうね…」

真姫「………」

音楽は目の前にあるのに手が届かないのは何故か


廃校の知らせを受けた次の日の放課後、音楽室で真っ直ぐにピアノがある位置に座ってただピアノを眺めた

入学式の後、ピアノの音色と知らない音楽が聞こえたって噂になってた
教師にでもばれれば退学かしら、一回くらいならまだ大丈夫そうだけど」

真姫「……つまんない!」バンッ

真姫「なんで…なんで…?!」

真姫「なんで音楽がないの…?」

音楽で輝いていたあの時から一転音楽すら存在せず行きたい世界に行くための翼さえないのはどうしてかしら

答えはそういう法律があるから

私自身音楽がない世界でこんなに絶望するとは思わなかった、ストレスは日に日に増える一方減るものは気力であったり正気でもなくなってたりする

真姫「どうして…こんな世界……」

真姫「あんな夢まで見せて…起きたらこんな世界だなんて…」

真姫「こんな貧相な教室、音楽室だなんていってほしくないわ…」

入学式の時は寂しいなと思っただけだけどよくよく考えれば巨匠と呼ばれる歴史の人物像や写真がない

音楽という授業はあったけど教科書を見た瞬間吐き気がした

真姫『音楽の本…音楽の本…』

真姫『あ、あっ……た?

図書館にある音楽の本はほとんどの人物が黒く塗りつぶされていて曲名さえも切り取られていたり無かったことにされている人物もいた、イタズラかって疑うほど低レベルな修正で怒りがわいてきた

真姫『なに…これ…?!』

真姫『音楽じゃなくて他も…』

改めて調べた結局のところ作曲が禁止と言うよりかは自由を想起させるものがアウトなようで作曲に始まった話ではない

それで要約すると


“好きなように何かを作るのは禁止”


というわけ、しかしデザインや校歌などは除外されるらしい、まぁ規制はあるけど

それでまぁこれを“作禁方”というらしい
現実的で国民の勤勉さや実直さをそのまま、けれん味もなく作ったものが良しとされ、国からそれは大丈夫というような許可がおりるらしい

そしてそこで引っ掛かる対象が“自由”でスクールアイドル始めるから曲を作るって時点で自由が含まれていてアウトになる

……こんな法律誰が考えたのかしら
殺してやりたいくらいだわ

真姫「夢の世界の私はほんとに幸福者だったのね……」

μ′sとして踊って歌っていた感覚、覚めても忘れていない

経験がモノを語るとはよく言うけどまさにそんな感じ、夢の世界は幸せだった。

そしてこの絶望しかない落胆した世界はなんなんだか、私から…いや国民の半分、もっとそれ以上の視点から見て退廃的な世界

国その物が宗教のように変わり果てて自由を禁じられるというのは人間として生きてることがハズレなんじゃないかと私は思う


神にもっとも近い生物は人間と聞く


そんな当たりであるような示しとは裏腹に決められたことしか出来ない操り人形のような私達よりまだ自然で“自由”暮らせる虫の方が当たりだと私は思う

真姫「夢でもいいからもう一度見たい…」

「だーれだ!」

真姫「っ?!」

真姫「……希?」

「あれー?ウチの名前知っとるん?教えた覚えはないんやけどなー」

真姫「それは…たまたま目にしたっていうか……」

希「それならなんで声だけでわかったん?」

真姫「えーっと……ってそれより何の用?」

希「誤魔化された!というかウチ先輩なんやけどなー…まぁええけど」

希「音楽室のドアが空いてて覗いたら君がおったんよ、それにすごく怒ってるみたいだったしここはウチがなんとかせんとなーって」

希「それに入学式の時にピアノ弾いてたの君でしょ?とっても綺麗な歌声と素敵な曲やったで?」

真姫「聞いてたの?防音はしたつもりだけど」

希「ドアを閉めるだけじゃ防音とは呼べんよー?後あの三人に見つかりそうになったときのこと感謝してなー?」

真姫「なに?あれ私が隠れてるの分かっててやったの?」

希「え?隠れてたん?というか君がピアノ弾いてたん?ウチは知らんよ?三人が音楽室にいたから声をかけただけやで?」

真姫「はぁ…?!やられたわ…」

希「でも安心してや、ウチは何も言わないよ」

真姫「……それは素直に助かるわ」

希「というか君…大丈夫?」

真姫「え?」


希「目に何も映してないみたいやし、耳だって何も通してないように感じるけど」


真姫「……そうかもしれないわ」

希「ふーむむむ………」

真姫「な、なによ…」

希「相当悩んどるようやね」

真姫「………」

希「そこで!そんな君にはこれを貸してあげるよ」

真姫「CD……これって違法なんじゃないの?」

希「しーっ…そうだよ違法なもの、でもばれないようにすれば大丈夫だから安心してや」

真姫「…まさか私に押し付ける気?」

希「そんな悪く言わないでや、貸・す・だ・けだよ?」

希「君はいつも音楽室にいるみたいだからまた来たときに返してくれればいいから、とりあえずお家で聞いてみてや」

真姫「は、はぁ…?」

希「そんじゃここらでおいとまさせてもらうよ、また今度~」

真姫「あ!ちょっ……」

真姫「やること成すことが早いわね…希は」

真姫「このCD…」

真姫(この世界じゃ爆弾みたいなものかしら…見つかったら終わりね…)

~~~

真姫「このCD…なんの曲なのかしら…」

家に帰ってCD見つめた
聞くつもりはなかったけどやっぱり気になるものよね、押すなって書いてあるボタンを押したくなるのと同じだわ

真姫「聞いてみる…価値はあるわね」

CDプレイヤーに挿入して曲が流れるのをじっと待った

~♪~~~♪~~~~♪

真姫「?!?!」

それは聞き覚えのある歌だった

懐かしい夢の世界できいた歌

いや…歌だけじゃない声もきいたことある、私が毎日のように会っていた人達とまったく同じ声だ

真姫「この歌は……」

最初はただ似てるだけかと思った、けど歌詞もまったく同じでここまで同じだと偶然とは思えなくなった

私はこの歌を知っている

ただその一言に尽きる

真姫「どういうこと…?」

真姫「なんでこの世界にこの歌が……」

分からない
疑問符は更に増えていった

真姫「明日、希に会う必要がありそうね」

希からこのCDについて聞こうと考えた

この世界にこの曲があるのは時系列的に辻褄が会わない、これは私の知るなかだと最近の曲
一年間…いや二年間タイムスリップしたような世界でその一年間から二年間タイムスリップした間にできた歌はここには存在しないし出来ないはず

難しいから簡単に言えばこの曲が存在してることに説明がつかないということだ

真姫「懐かしいわね…楽しかったわあの時は…」

真姫「この歌はまだ輝きを失ってないのね…」

驚くと同時にこの歌に懐かしさを感じた
私は歌があるから輝ける
歌があるから出会いがあった
輝けたあらμ′sがあった
久々にしっかりした歌が聞けて安心した

真姫「やっぱり私には歌が必要なのね」

真姫「やっぱり……」

両手をグッと握りしめて強い欲望と怒りを抑えた
ギリッと強く噛み締める音が次にほんの小さな音量で鳴る

真姫「私は……」

『……て…かの……じ…んだ』

『…うだ……スメ……』

『こう……たく……い…まえに』

『……らのみち…がある』

真姫「!!!」

聞き覚えのある声と歌が途切れ途切れに聞こえる、CDは既に再生を終えている
脳裏を過るというやつなのか不思議体験ね

真姫「そうね、やらない後悔よりやる後悔の方が私はいいわ」

真姫「ダメで元々、こんな世界じゃ息をするのだって苦しいものね」

真姫「ママもいってくれた、応援すると」


真姫「…見つけた、私のやりたいこと」


私はその日、やりたいことを見つけた

このCDは私の音楽に対してのアドレナリン、突拍子もなく聞こえた途切れ途切れの歌は私の迷いを無くす決定打、穂乃果だってダメ元でのスタートだった

なら私もダメ元でのスタートをすることにする


だって可能性感じたから

一旦中断します

この世界って一応CDプレイヤーあるんだな

>>40 国の推奨歌なんかは一つや二つではなく何十個とあり少しくらいちゃんとしたCDはあると思っていただければ多少の違和感はなくなるかと思います

時間が空いたので続き書きます

~次の日、放課後

真姫「さて……」

凛「西木野さんって頭いいよね~凛にも教えてほしいくらいだよ~」

花陽「ちょっと…声が大きいよ凛ちゃん…!」

真姫「………」

凛「そういえばかよちんは部活どうするのー?」

花陽「うーん…まだ特に…」

凛「それなら凛と一緒に色々なところもう一度見に行くにゃー!」

花陽「あ、ちょっ…ダレカタスケテー!」

真姫「……何なのかしらあれ…」

真姫「…っと今は希に会うことが先決ね」

真姫(直接会いに行くのはちょっとまずいから音楽室で待ってましょう)

~音楽室

真姫「はぁ…ピアノが目の前にあるのに弾けないって本当に辛いわ…」

真姫「自由を禁ずるって独裁的よね、酷く荒廃してるとも言えるわ」

真姫「この法律を築いたとしてそれに賛成の意を示す人達も酷いわね、反対がいれば賛成もいるものだけど…」

希「おっ!いるね!」

真姫「うわぁ!いきなり声ださないで!」

希「ごめんごめん~それよりどうだった?そのCDは」

真姫「そう、このCDについて私から先に聞きたいことがあるわ」

希「んー?なになに?答えられることなら答えるよー?」

真姫「この歌、誰が作ったの?そして誰が歌ってるの?」

希「あー…実はその歌、まだ全てが謎のままなんよ」

真姫「謎のまま?」

希「作禁方が定められて数年たった頃に東京全区域で電波ジャックがあったんよ」

真姫「電波ジャック?」

希「そう、ラジオやテレビが誰かに乗っ取られてね当時はすごい騒ぎやったんよ?」

真姫「………」

希「そのCD聞いてて気に止めたかもしれんけどそれ二番があるはずなのに途切れてるんや」

希「実は当時も二番は流れず途中で終わってしまって何事もなく電波ジャックは終わったんやけど」

希「それでその事件からまた更に数年経ってるけど誰が電波ジャックしたのか、この歌を歌ってる人は誰なのか、誰がこの曲を作ったのか」

希「そういうのは謎のままなんよ、それでこの曲はもちろん余裕で作禁方のアウトラインを越えてるからすぐに放送データなどは破棄されて指名手配みたいな感じでこの曲を作った人を探してるんよ」

希「それでこの事件を機に自由を求める人もかなり増えたんよ、その歌のせい…?いやおかげやね」

希「だからこの事件は一種の革命なんよ、世の一部では“自由の歌革命”って呼ばれてる、その歌を歌ってる人は全部で九人」

希「どの声も個性があって何より希望に満ちている声でね、聞いている人全員を元気にさせる歌として有名なんよ、巷では“μ′s”って呼ばれてるんよ?」

真姫「…!!!」

希「でもそんな歌も国は認めてくれないやん?この歌を気に入ってるってことは国に対して反発の意があるのと変わらないんよ」

希「東京全区域ってこともあってすぐにネットで拡散されて全国の人もこの歌を聞いていてとてもいいと評判だった」

希「だから…きっとこの歌は全国をまとめられるんやないんかなってウチは思う、ごめんな?こんな重い話をして」

真姫「いや…いいわ、色々知れたから」

希「それでどうだった?その歌」

真姫「……私の存在証明をしてくれる歌…かしら」

希「んん?なんか難しそうやね」

真姫「私は歌が好きなの、ピアノが好き、作曲が好き」

真姫「だけどこの作禁方というもののせいで私の歌はこの歌のように破棄されている」

真姫「…でもこの歌があるなら私はまだ音楽という世界で立っていられる気がするわ、音楽という世界で私を証明してくれる歌」

希「おぉ~気に入ってもらえてよかったよ」

真姫「ねぇ…私ね、この歌と希の話を聞いて決めたわ」

希「…?何を?」

真姫「私のやりたいこと、私にとって音楽がないのなら残された道はひたすら勉強することくらいなの」

真姫「そんなの嫌だわ、だから私は希がいった自由の歌革命と同じようにもう一度革命を起こしたい」

希「えぇ?!正気なん?!」

真姫「正気よ…いや正気ではないのかもしれない、ピアノが弾けないって私にとって頭がおかしくなるくらい辛いの」

真姫「麻薬みたいなものかしら、とても正気ではいられなくなったわ、だけどこの歌を聞いて音楽を取り戻したいって思った」

真姫「私にとって音楽というのは精神安定剤みたいなものだから、音楽があるから私の波長も波を起こさないの」

真姫「無茶なのは承知の上よ」

希「ふふふ……」

真姫「な、なによ?文句でもあるの?」

希「いや違うんよ、今の君はとても輝いてるなって思ったんよ、目に光がある…前の君とは違ってね」

希「それにね、ウチは君と似たような人知ってるんよ?この法律を無くしたいって言ってる人」

真姫「え…そうなの」

希「うん!」

真姫「…会わせてくれないかしら?」

希「おっ!君ならそういうと思ったよ~」

希「そういえば君はウチの名前知ってるのにウチは君の名前を知らないのはなんかやりづらないな~」

真姫「ま、真姫よ、西木野真姫」

希「西木野ってあの病院の?」

真姫「え、えぇそうよ?悪い?」

希「もーそんなツンツンしないでって、まぁよろしくなぁ真姫ちゃん」

真姫「…よろしく」

希「じゃあ会いに行こっか?」

真姫「え?今から?」

希「そうそう!善は急げってな!」

真姫「あっ!ちょっと待っ…」

真姫「希ってあんなに足速かったの…」

希「そういえは君はウチの名前知ってるのにウチは君の名前知らないのはなんかやりづらないな~」

真姫「ま、真姫よ、西木野真姫」

希「西木野ってあの病院の?」

真姫「え、えぇそうよ?悪い?」

希「もーそんなツンツンしないでって、まぁよろしくなぁ真姫ちゃん」

真姫「…よろしく」

希「じゃあ会いに行こっか?」

真姫「え?今から?」

希「そうそう!善は急げってな!」

真姫「あっ!ちょっと待っ…」

真姫「希ってあんなに足速かったの…」

2つ書き込んでしまいました、ミスです

~~~

希「さて!ついたよ!」

真姫「ここって…」

希「チャイム押したから待っててね」

真姫「え、えぇ…」

「あっ!希ちゃん…と誰…?」

真姫「ことり……」

ことり「えっ?」

希「あれ?知り合い?」

真姫「あ、いや違うわ、たまたま名前を見掛けただけ」

ことり「私もこの子はまったく分からないかな…」

希「そうなん?あ、それよりことりちゃん、この真姫ちゃんがことりちゃんに会いたいっていったから来たよ」

ことり「私に…?」

希「そうそう」

ことり「どうして?」

希「えーっとまきちゃ」

真姫「あなたにも協力してほしいからよ」

ことり「協力?何を?」

真姫「自由の歌革命」

ことり「…っ!!」

ことり「冗談だよね?」

真姫「本気よ、100パーセント」

希「真姫ちゃんは音楽を嗜んでたけど作禁方で閉ざされちゃったから音楽を取り戻したいんだって」

希「その話を聞いてウチが真姫ちゃんと似てる子がいるっていったら会わせてほしいって言われたんよ」

希「実際、ことりちゃんもそうやん?デザインは規制が他のと比べたら甘いけどファッションとかその辺は完璧にアウトだから嫌って言ってたやん」

希「それなのになんでことりちゃんはそんなに協力を拒むような顔と態度なの?」

希「ウチにはよく分からないなぁ」

ことり「それは…」

ことり「そんな夢みたいなこと…」

希「夢は夢のままで終わらせたらあかんやん?」

希「元々夢って目標やん、夢みたいなっていうならことりちゃんも意識してるってことやん」

ことり「そんな…そんなの哲学の話だよ…」

ことり「というか希ちゃんはなんでこの人に協力的なの?」

希「ウチはどっちかというとことりちゃんに協力的なんやけどなぁ」

希「ことりちゃんの気持ちも考えた上での行動だよ?」

ことり「え…そんな…私には…」

真姫(妙に後ずさりね…なんかイライラしてきたわ…)

ことり「第一余計な……お、お世話…だよ…」

真姫「!」イラッ

希「んー…それはごめんなぁ」

真姫「怖いんでしょ?」

ことり「え………」

真姫「保身に走ってるんでしょ?そんなことしたら警察沙汰だからって」

真姫「そんなんだからいつまで経っても心の内だけでしか本音が言えないんじゃない?」

真姫「あなたって自分の意見は言わないよね、誰かの意見に賛成する、何がいいと聞かれれば誰かにそっと話題を渡す」

真姫「結局今のあなただって心の中では作禁方に嫌気なさしてるのにいざ動こうとするとその動こうとする意思に嫌気がさしてる」

真姫「まぁどう考えようと結局保身に走ってるだけよね?」

真姫「あなたは何がしたいの?ただの弱虫じゃない」

希「ちょっ真姫ちゃんそこまで言わんでも…」

ことり「いや…いいの希ちゃん、間違ってないから…」

ことり「でもね、それはあなたも同じなんじゃない?そういう意思があるならなんだもっと早く動かなかったの?」

真姫「夢だとか夢みたいなとか後ろ向きに言ってる時点であなたは私と同じなんてとてもじゃないけど言ってほしくないわ」

真姫「更正した後と前じゃ違うのよ?私の場合はやりたいことを見つけるまでに時間がかかっただけ、でもあなたはいつまで経っても動こうとしない」

真姫「それなら先に動いた私の方がどう考えても偉いわ、後私は高校生になるまでそんな意思はなかったから」

真姫「私は高校生になって今に至るまでで決意を固めた、それにね自由の歌革命ってのもさっき知ったばっかなのよ?」

真姫「そっちは前から知っていたようで現状に満足しない、最悪って嘆くわりには何もしない随分と優柔不断なことで」

真姫「他人がやってくれるからなんて思ったら大間違いだからね、特にあなたみたいに誰かの後ろをただついてこうとする人」

真姫「作禁方が出来て何年か経ってるのにまだ誰も動こうとしていない、だから私が動く」

ことり「……っ」

希「真姫ちゃん…ことりちゃん…」

真姫「私とあなたじゃ違うの!」

ことり「うぅ……う、うええええええん!!」

真姫「え、ちょ、ちょっと……」

希「あぁ!真姫ちゃんことりちゃん泣かせたー!」

真姫「いやそんなつもりじゃないっていうか…あーもう!」

希「とにかくまずいからお家にあがらせてもらおうか」

希「ことりちゃん、取り合えずお家にあがろう?泣いてたら見られちゃうから」

ことり「うぅ…うん……」

真姫「ことりってこんな泣き虫だったかしら…」

~~~

希「落ち着いた?」

ことり「うん…」

真姫「…その…悪かったわね、言い過ぎたわ」

ことり「ううん、いいの…間違ってないし悪いのは逃げてた私だから…」

真姫「逃げてた?」

ことり「あなたみたいに私は強くないの、怖くていつまで経っても動けないしまずそういうことをする為の力がないの」

ことり「誰かを引っ張ることも出来ないし導くことも出来ない、だから私にとっては自由の歌革命は夢物語みたいなものでね、怖いんだ」

ことり「それにね私には二人、大切な友達がいるの、私が大きく動けば多分二人も着いてきちゃうと思うんだ」

ことり「…迷惑かけたくないの」

希「……ことりちゃん」

ことり「なぁに?希ちゃん」

希「ことりちゃんは真姫ちゃんに協力するの?ウチはことりちゃんの思いは聞いたけどことりちゃんの意思は聞いてない」

希「だからことりちゃんの意思を聞かせて?」

真姫「………」

ことり「私の…意思…?」

ことり「……やりたい、協力したい!」

ことり「…でも私に出来ることなんてないよ、力がないから……」

ことり「それにあの二人も…」

希「ふふふ…決まったね、真姫ちゃん?」

真姫「え?あぁそうね!ことり、力なんてどうでもいいの、大事なのは無力とか有力とかそういうのじゃなくて物事に対する気持ちだから」

真姫「後その二人も大丈夫だから」

真姫(私も最初はこのことりみたいだったわね…ほんと、μ′sってすごいわ…)

ことり「え、でも…」

希「大丈夫だよことりちゃん、あぁ見えても真姫ちゃん考えてるから、ことりちゃんを導いてくれる、そして一緒に並んでくれるよ」

ことり「そんなに信用できるの?」

希「なんか見てるととても面白そうなことしてくれそうでね、スピリチュアルやね」

ことり「う、うん?」

真姫「何二人でこそこそ話してるのよ」

希「ちょっとね、それよりことりちゃん協力してくれるって」

ことり「えっ…」

希「えっ」

真姫「え?」

希「協力してくれるんやろ?」

ことり「あぁいや…えっと…あぁもう協力するよぉ!」

希「ふふふ、よかったね真姫ちゃん」

真姫「最後ごり押しだったのは気のせいかしら?」

希「気のせいに決まっとるやん」

真姫「…ふふ、そうね気のせいね」

ことり「知ってるみたいだけど私の名前はことり、あなたのお名前は?」

真姫「西木野真姫、真姫って呼んで」

ことり「うん!よろしくねっ!真姫ちゃん!」

希「もう時間があれだから今日はこれで解散やね、まあ明日でも明後日でもこの三人で集まれるときに話を再開しよっか」

ことり「うん!」

真姫「そうねわかったわ、お疲れ様」

~~~
真姫「私…上手く動けてるかしら…」

真姫「ことりと希を仲間にできたのは出だしとしては好調かしら……」

真姫「ことりはデザイナー目指してたわね…夢の世界でもデザイナーの件で留学騒動が起こったわけだし…」

真姫「希の言う通り、目の前にあるのに届かない私と似てる…いやほぼ同じ立場の人間ね」

真姫「自由の歌革命…か」

確かに謎しかないわ

それもこの歌が初めて流れたのは何年か前、むしろこれから作られるような歌が数年前にあったということ、まさにスピリチュアルなことが起こってる

真面目に考えるより突飛な考えをした方が正解に近くなるかもね

真姫「知りたいことは山ほどあるけど、今はμ′s再結成に目を当てた方がいいわね…」

~二日後

「「ライブ?!」」

真姫「そう、ライブよ」

希「ライブって何をするん?お笑いでもするん?」

真姫「違うわよ、歌と踊りをするのよ」

真姫「それで衣装はことりに作ってもらいたいわ」

ことり「う、うん!頑張るよ!」

希「歌と踊りはどうするん?」

真姫「歌は任せて、踊りは…一応は出来るけど教えられるほど知識はないわ」

ことり「じゃあどうするの?」

真姫「残りの六人の内の一人にお願いする予定よ」

希「残りの六人?」

真姫「このライブをするためには九人必要なの、それも決められた九人」

希「ん?どういうこと?」

真姫「私、希、ことりはもちろん入ってるわ」

ことり「残りの六人は誰なの?」

真姫「一人づつ説明していくわね」

真姫「四人目はことりの友達の高坂穂乃果」

ことり「えっ…なんで穂乃果ちゃん?」

真姫「説明は後にして先に全員言うわ」

ことり「う、うん」

真姫「五人目はことりのもう一人の友達、園田海未」

ことり「………」

真姫「六人目は一年生から星空凛」

真姫「七人目も同じく一年生から小泉花陽」

真姫「八人目は三年生から矢澤にこ」

希「え、にこっちの名前が出るとは思わなかった」

真姫「九人目は生徒会長、絢瀬絵里」

希「えりちもなん?!」

真姫「この九人でなきゃ成功しない、一人でも欠けちゃダメなの」

ことり「あ、それでこの九人の理由っていうのは…」

真姫「詳しくは言えない、けどねこの九人が集まったとき多分分かると思うわ」

ことり「う、うん?」

希「よぉわからへんなぁ、でもえりちをこちらに引き込むっていうのは相当骨が折れることになると思うよ?」

真姫「……でしょうね、個人的には絵里と海未が難題だわ」

希「穂乃果って子と海未って子はことりちゃんの友達だったよね?どんな感じなん?」

ことり「あ、うんそうだよ。穂乃果ちゃんは元気いっぱいの女の子、真姫ちゃんと同じで歌と踊りが好きなんだけど作禁方のせいで縛られてるみたいだね」

ことり「海未ちゃんは成績優秀、弓道部で人気の優等生かな?常識人なだけあって清く正しい生活や心構えをしてるから真姫ちゃんの言う通り説得は難しいかも…」

希「うーん…簡単にはいかなそうやなぁ」

真姫「期限があるわけじゃないからゆっくりいきましょう、今焦ってこの六人の誰かと大きな壁が出来たら元も子もないわ」

真姫「でも取り合えず一年生の二人は私に任せて」

ことり「うん!同じく二年生の二人も私に任せて!なんとかしてみるよ」

希「ウチに残された二人はかなり難しいなぁ、頑張ってみるねど辛いかもしれへんよ」

真姫「にこちゃんは私も協力する、絵里に関しては私は足手纏い、或いは蚊帳の外かしらね」

希「うーん…どうだろうね…」

ことり「…にこちゃん?」

真姫「あ…その呼び名は気にしないで、今適当につけただけだから」

希「真姫ちゃんは不思議な子だね、ウチらは真姫ちゃんのこと知らないはずなのに真姫ちゃんはウチらのこと知ってるなんて」

真姫「うぇええ…べ、別に変な意味があって知ってるわけじゃないから!」

ことり「知ってるよ、真姫ちゃんは優しいもんね」

真姫「……も、もう!」

ことり「あ!照れてる?かわいい~♪」

真姫「か、からかわないで!」

初めて集まった日は今後の方針について話し合った

まずはμ′sである九人を集める


話はそれから
私の場合、焦らずゆっくり確実に進歩していきたいと考えているから急ぐ必要はない、だからといってゆっくりすぎてダメよね

これからの事を想定したとしてやはり心配なのは絵里と海未
どっちもトゲがあるから取っ付きにくいのよね、絵里に限っては初期も初期の状態だろうしまた頭抱えそうだわ

~~~

真姫ママ「真姫ちゃん、ちょっといい?」

真姫「なに?」

真姫ママ「何か大きな事をしようとしてるんでしょ?」

真姫「……なんのこと?」

真姫ママ「あ、いや私は真姫ちゃんの味方よ、真姫ちゃんがやることは大体分かってるわ」

真姫「………」

真姫ママ「それで前いった応援と支援をしに来たの」

真姫「…?」

真姫ママ「真姫ちゃんついてきて」

真姫「う、うん…」

~~~

真姫「地下室…?こんな部屋あったっけ…」

真姫ママ「この部屋はね、真姫ちゃんの大事なものがある場所、ほらあそこにあるでしょ?」

真姫「!!」

真姫「ピアノ…」

真姫ママ「私は真姫ちゃんの味方よ?あ、パパにはナイショでお願いね?」

真姫「ママ……」

真姫「ありがとう…うぅ…ぐすっ…」ギューッ

真姫ママ「困ったことがあったらいってね?できる限りはするからね」ナデナデ

真姫ママ「あ、ピアノの音漏れは心配しないで、防音はバッチリだから」

真姫「うん…分かった…本当にありがとう…」

真姫ママ「いいのいいの、じゃあ私は先に戻ってるね、くれぐれもパパにはナイショよ?」

真姫「わかったわ」

ピアノ、私がいつも服用している精神安定剤といったところ
間近で見て、直で弾いてやっぱり思う


真姫「私には音楽が必要なんだ」


真姫「皆が褒めてくれたこの歌声はこの為にある」

真姫「歌の練習はここでやればいいかしら」

真姫「また一歩…近付いたわね」

~数日後、放課後

凛「ふにゃ~今日も疲れたよ~」

花陽「お疲れ様、凛ちゃん」

生徒A「ねえあの歌知ってる?」

生徒B「知ってる知ってる!μ′sだっけ?私も聞いたことあるけどいい歌だよね~」

生徒A「あの歌を認めないここはおかしいよね~」

生徒B「ね~」

花陽「………」

凛「みゅーず…?かよちん知ってる?」

花陽「………」

凛「かよちん?」

花陽「あ、どうしたの凛ちゃん?」

凛「みゅーずって何か分かる?」

花陽「…私の憧れかな」

凛「…え?なんていったの?聞こえなかったよー…」

花陽「ううん、なんでもないよ、それより今日はラーメン食べに行こっか?」

凛「あ、うん!いこういこう!」

花陽「あ!こんな速く走ら…ちょっダレカタスケテー!!」

真姫「………」

真姫(やっぱりこの世界の花陽もアイドルが好きなのね、となるとにこちゃんも…)

~~~

真姫「…やっぱり無いわね」

真姫「アイドル研究部…最初無いって知った時は驚いたけどそろそろ慣れたわ…」

三年生徒A「やーい!ちーび!」

三年生徒B「そんな低身長で三年生なんておかしいんじゃないのー?」

にこ「………」

真姫「あれは…?!」

三年生徒A「勉強もそこまで出来ないし一年生からやり直せば?」

三年生徒B「あ!さんせ~い、それじゃ職員室いこ?先生にお願いしよっか~~?」

にこ「……あっ………」

三年生徒B「え?なんだって?」

三年生徒A「きこえな」

真姫「ちょっと!!そこでなにやってんのよ!」

三年生徒B「あ?なにこいつ」

真姫「誰だっていいでしょ?それよりそんなことしてて恥ずかしくないの?」

真姫「ちびだとか頭悪いとかそいうのいじめになると思うんだけど高校三年生がやるようなことじゃないわよね?そんな幼稚なこと」

三年生徒A「なっ……」

真姫「自分の行いの悪さにも気付けない奴に頭悪いなんていう資格なんてないわよね、むしろ頭悪いのはどっちよ」

にこ「あ…やめた方が…」

真姫「いいのよ、好きでやってるんだから」

三年生徒A「随分といってくれるね?自分のご身分をお分かりで?」

真姫「にこちゃんは今のうちに逃げて」

にこ「えっ?!で、でも…」

真姫「いいから…」

にこ「……失礼させていただきます」

~~~

「…じょ……ぶ…」

「…き……ん…!」

「…めん…さい…」

真姫「ん……?な…に…」

希「あっ!目が覚めた!」

ことり「ほんと?!良かったよ真姫ちゃあ~ん!!」

真姫「あれ?私…なんでここに…」

希「覚えてないん?」

真姫「え、えぇ…」

希「真姫ちゃんはにこっちを庇っていじめをよくしてた三年生二人組にボコボコにされて…」

希「ちなみに見かけた人がいてその二人は今警察沙汰やね」

真姫「あぁ、そうだった…ださかったわね…あんなにカッコつけたのに」

にこ「あ、いえそんなことないよ…!」

真姫「にこちゃん……?」

真姫(これにこちゃん…?!雰囲気が全然違う…)

にこ「あ、え?はい、そうです…あの…先程は助けていただいてありがとうございました」

真姫「お礼なんていいわ、好きでやってたから」

ことり「ふふふ、真姫ちゃんかっこい~」

希「そやね~真姫ちゃんが男だったら惚れてるかもね~」

真姫「ちょ、ちょっと!」

にこ「あ、あの…私なんかを助けてくれる人なんて初めてで…その…何かお礼が出来たらなって思ったんですけど…」

にこ「何か出来ることはないですか?」

希「お!これは真姫ちゃん!」

ことり「うん!真姫ちゃん!」

真姫「えぇ、分かってるわ」

にこ「…?」

真姫「自由の歌革命って知ってる?」

にこ「あ!もちろん!あの時流れた歌大好きで!ってあ…すいません…」

真姫「大丈夫よ、知ってるなら話は早いわ。私達は今それを起こそうと計画をたててる」

にこ「え?!そんな無茶な…」

真姫「ううん、無茶じゃないの」

真姫「心を一つにした九人を集めれば」

にこ「九人…?」

真姫「この九人は決まってるの、この九人に代わりはいない、その人でなきゃ意味がない」

真姫「それでね、にこちゃんもその九人の中に入ってるの、だから協力してほしいの」

にこ「………!」

希「にこっち、真姫ちゃんは本気だよ」

ことり「頼りになるよ♪」

にこ「…しょ、しょーがないわね!やってあげるわ!」

ことり「ぴぃ?!」

希「あ、いつものにこっちや」

真姫「にこちゃん……」

真姫「ありがとっ!」

にこ「わぁ?!ちょ、ちょっといきなり抱きつかないで!」

真姫「あ、ごめん…」

にこ「知ってる!と思うけど私はにこ、あなたは真姫…だったわね、よろしくね真姫ちゃん…と希と…」

ことり「ことりです♪」

にこ「ことりちゃんよろしくね!」

希「なんかウチだけすごい差別されてるんだけど~」

にこ「気のせいよ気のせい」

希「にこっちごめんなぁ…気付いてあげられなくて…」

にこ「いいわよ別に、飛び火しないように演じてたのはにこだし」

にこ「そんなことより笑顔でいくわよ!」

真姫「ふふふ、やっぱりにこちゃんはこうでなくちゃね」

にこ「え?」

真姫「なんでもない、この話は後日私の家で話すわね」

にこ「分かったわ」

希「後五人やね!」

ことり「この調子でどんどんいこー!」

にこちゃんは賢いから弱気を演じてたみたい
いつものにこちゃんが見れて安心した、後アイドル研究部はやっぱり無いみたいだわ

~~~

にこ「生徒会長は難しいわよ…」

希「そうやんな~ウチもいつ話しかけていいだか分からなくて困っとるんよ」

ことり「私はとりあえず明日穂乃果ちゃんに言ってみるよ」

真姫「なら私もついていくわ」

ことり「うん!よろしくね!」

にこ「一年生の方はどうなの?」

真姫「良くも悪くもまだ膠着状態かしら、でも花陽はやっぱり自由の歌革命で思うところがあるみたい」

希「思うところ?」

真姫「あの歌に対して憧れといってたわ」

にこ「なるほどね、私と同じね」

ことり「そっかぁ~私もあの歌好きだなぁ…」

真姫「…………」

希「真姫ちゃん?」

真姫「…あ、ごめん考え事してたわ」

にこ「とまぁ私は希と一緒に生徒会長をどうにかしてみるわ、あなた達二人じゃあの堅物を相手するのは色々と辛いだろうし」

ことり「そうだね…私はちょっと…」

真姫「…でも私はいざというときは立ち向かうわ、絵里のことを知らないわけじゃないから」

にこ「…?どういうこと?」

希「真姫ちゃんは人を見るだけで名前とか色々分かるんよ~」

真姫「ち、違うわよ!ややこしくしないで!」

にこ「でも不思議ね、私は有名人でもないはずなのに私の名前を知ってるなんて」

真姫「…私が知ってるのは私を含めない八人のことだけよ」

ことり「それでもまだ」

希「不思議やんな~」

真姫「…とにかく各自九人にすることに取り組みましょう」

三人「はーい」

~~~

真姫「…九人、早く集まるといいわね」

真姫「久々に何か歌いましょうか…」


真姫「だってパーティー~終わらない~♪」


真姫「っと…こうやって歌えることが本当は普通なはずなんだけど…」

真姫「なんでこんな世界になっちゃったのかしら…」

真姫「まぁいいわ、明日は穂乃果ね…」

真姫「穂乃果のことだからあっさりOKしてくれそうだけどいざ反対派になると正直海未と同等かそれ以上に厄介になってくるかもしれないわ…」

真姫「皆の太陽なんだからここでも太陽でいなさいよね…」

真姫「この世界の歩き方…ようやく見つけられたって感じだわ」

真姫「希、ことり、にこちゃん、私…まだまだこれからと言いたいところだけど今はもう四人なんだって喜んだ方がいいわよね」

違うと思ったこの世界も案外夢の世界と代わりはない
法律を除いては

皆同じだ、だから安心できる

何の色もない世界にいた私、だんだんとその世界と私に色がついてきた


世界は違えどμ′sは一緒、本当に奇跡ね


明日はどんな明日かしら、最近になってやっと明日というものが見えてきた
これも進歩、明日は変なことが起きないように願うばかりね…

ここら辺でまた中断します

少しの人にでも不満なく見てもらえてて光栄です、再開します

~~~

穂乃果「うん!もちろん!私はことりちゃん達についていくよ!」

ことり「よかったぁ~…うへぇ~穂乃果ちゃあ~ん」

真姫「ホントに良かったわ、これからよろしくね穂乃果」

穂乃果「うん!え、えーっと…」

真姫「真姫よ」

穂乃果「うん!よろしくね!真姫ちゃん!」

次の日、穂乃果は何事もなく協力してくれた
そうよね、私と穂乃果は今考えてることが一緒だもの、信頼出来ることりという存在がいて協力する条件はもう揃ってるようなもの
これで半分揃った、後四人…気を抜いたらダメね

~次の日

穂乃果「ふむふむ…海未ちゃんかぁ…」

ことり「海未ちゃんを上手く誘う方法…何かないかなぁ?」

真姫「海未に関しては二人に任せるわ、そして絵里の方だけど…」

にこ「それがあの生徒会長ライオンみたいに人を近付かせない覇気みたいものがあってね」

にこ「なかなか近付けないのよ」

真姫「………」

絵里『ハラショー!』

絵里『認められないわぁ』

絵里『お家帰る!』

真姫「ま、まぁそうなのかしら…?」

穂乃果「でもあの生徒会長の人優しいと思うよ?」

にこ「え?あの生徒会長が?」

穂乃果「うん!きっと何か抱えてるんだと思う、人には言えない悩みみたいなものを」

穂乃果「そうじゃないと人にあんな態度とらないよ?」

穂乃果「廃校を阻止するために私も色々試してるときに少しだけ話したけどなんか睨まれてるような感じがしてね」

穂乃果「私に何かついてますか?って聞いたらあなたは気楽でいいのねって言われちゃって…」

希「えりちは廃校阻止するために今頑張ってるからね~…」

希「穂乃果ちゃんみたいに楽しくやってる人を見るとイライラするんだと思うよ?」

真姫「めんどくさい人…」

にこ「嫉妬ね」

ことり「…!でも嫉妬ならそれって…」

希「協力してもらえるかもなぁ」

穂乃果「おぉ!すごいよ!希ちゃん!」

ことり「それじゃあ早速…」

希「いや…待って」

ことり「え?」

希「えりちは出来れば最後にしてほしい、今誘うのは悪手や」

真姫「同意よ」

穂乃果「え?どうして?」

希「イライラしてるっていったでしょ?今協力を求めるのは反って煽りになるかもしれないんよ」

希「えりちは今人一倍廃校阻止に力を注いでるからウチらのようにまず違反をしようとしてることに賛成するとは思えんし」

にこ「なるほど、タイミングが重要というわけね」

希「その通りや」

穂乃果「ほーほー…皆考えて動いてるんだね…」

真姫「当たり前でしょ、慎重にいかないと全てが台無しになっちゃうんだから」

真姫「後引き続き一年生は私に任せて」

希「了解や」

ことり「了解♪」

真姫「それじゃあ今日はこの辺で解散、また次動きがあったときに集まりましょう」

四人「はーい」

~その日の夜

真姫「穂乃果は相変わらずね…」

真姫「凛と花陽はどうしようかしら」

真姫「攻め方が分からないわ…」

真姫「遅いと言われない程度にゆっくりいけば大丈夫か…」

真姫「残った四人は結構デリケートね、凛、花陽、海未、絵里…と海未と絵里は石橋を叩いて渡るタイプだろうしこういうことには好んで参加してくれないわね」

真姫「凛は花陽がいないとやってくれないわね、キーは花陽ってとこかしら」

もう六月を過ぎている、進歩の速度と言えば早いかしら、まだこの革命が成功するかは分からない、だけど確実に言える

今の私は間違ってないってね

~数日後

凛「ふにゃ~やっと自由にゃ~…」

花陽「お疲れ様凛ちゃん!」

凛「英語が全くわからないよー何いってるんだかさっぱりだよ」

花陽「じゃあ西木野さんに教えてもらったら?きっと教えてもらえるよ!」

凛「うーん…西木野さんは確かに頭いいけどなんか近付きにくいんだよねー…」

真姫(悪かったわね、近付きにくくて)

花陽「そ、そんな…というか声大きいよ…」

凛「あ、そうだねごめん」

真姫(丁度私の話題になってるし攻めるなら今かしら…)

真姫「あ、あのそこの二人」

花陽「ほ、ほら凛ちゃんが変なこというから怒っちゃったよぉ…」

凛「そ、そんな!ごめんなさい!」

真姫「あ、いやそういうわけじゃなくて二人に別の用事があるの」

花陽「別の…」

凛「用事かにゃ?」

真姫「場所を変えて話さない?教室じゃあれだし」

凛「かよちんどうする?」

花陽「…わ、わかりました、いこう凛ちゃん」

凛「うん!わかった!」

~音楽室

花陽「話っていうのは…」

真姫「単刀直入に言うけど自由の歌革命と同じことをしたいと思ってるから協力してほしい」

花陽「えぇ?!自由の歌革命を?!」

真姫「しーっ声が大きいわよ」

花陽「あ、ごめんなさい…」

凛「自由の歌革命って何にゃー?」

真姫「作禁方を無視して歌を東京全体に流した謎の電波ジャックのことよ」

凛「んー…電波ジャックが何か…」

真姫「まぁ早い話国から見れば悪いこと、私達から見れば良いこと」

凛「うーん?」

真姫「まぁ、取り合えず花陽…じゃなくてあなたから聞くわ、協力してくれないかしら?」

花陽「…私に何が出来るのでしょう」

花陽「それに協力って具体的には何を…」

真姫「歌と踊りよ、ライブをするわ」

花陽「そ、それじゃあ尚更私には務まりません…」

真姫「どうしてそう思うの?」

凛「そうだよーかよちんは声が綺麗だしかわいいから大丈夫だよー」

花陽「凛ちゃんは協力するの?」

凛「え…り、凛は…まず可愛くないし……」

真姫「どちらも自分にコンプレックスみたいなものを持ってるのね…」

真姫「で、どうしてそう思うの?」

花陽「え…だ、だって私には踊りが出来ないし…その…人前に出るのが恥ずかしいし…」

真姫「あなたは?」

凛「凛は可愛くないから…というかどうして凛とかよちんなの?他の子でもいいじゃん!」

真姫「あなた達二人じゃないとダメだからよ」

凛「…?いまいち理由になってないよー…」

真姫「この学校にいる決められた九人じゃないとこの計画は成功しない」

真姫「その決められた九人の中にあなた達二人がいるってわけよ」

凛「占いかなんかにゃ?」

真姫「違う、私個人の考えよ」

花陽「………」

凛「………」

真姫「………」

花陽「やっぱり私には…」

「なーにさっきから弱気になってんのよ!!」

花陽「え…?」

凛「誰?」

真姫「にこちゃん…?」

にこ「自分が可愛くないとか踊りが上手くないとかよくそんなんで他人に可愛いとか出来るとか無責任なことが言えるわね」

真姫「ちょっとにこちゃん…」

にこ「まずそこのにゃーにゃーいってるあんた!」

にこ「可愛くないなんてどうして思うの?あんたは女なんだから自分が可愛いって思っても大丈夫よ」

真姫(にこちゃんは思いすぎな気もするけど…)

にこ「普通に可愛いんだからもっと自分に自信持ちなさい!」

凛「う、うん…」

にこ「そして次にメガネ掛けたあんた!」

にこ「踊りなんて下手でいいのよ、私だって下手だし歌もそこまで上手くないわ」

にこ「これから練習していけばいいのよ!そんな弱気じゃいつまで経っても憧れの存在にたどり着けないわよ?」

花陽「!!」

凛『そういえばさっきのみゅーずって…』

花陽『あれはね、私の憧れなの』

凛『憧れ?』

花陽『歌のこと、作禁方に恐れない強さ、希望があって元気な声、楽しそうに歌ってるの』

凛『そんな歌があるの?!凛も聞いてみたいにゃー…』

花陽『でももう聞けないの…すべて破棄されちゃってて…』

凛『そっか…残念だにゃ…』

花陽「μ′s…」

凛「かよちん…」

真姫「私達とその憧れ叶えてみない?」

にこ「大丈夫よ、何も無計画ではないから」

凛『…はぁ、かよちんはいいなぁ…』

凛『スカートが似合ってるにゃ…』

凛『凛も……』

凛「……かよちん、凛は協力したい」

凛「まだ凛に自信が持てたわけじゃないけど少し挑戦してみたい、かよちんはそう思わない?」

花陽「私は……」

凛「やろう!かよちん」

真姫「やりましょう!」

花陽「……うん!やろう!」

にこ「ふん、やっとやる気になったのね」

花陽「はい!挑戦してみたい、そう思いました!協力させてください!」

凛「凛も凛も!」

真姫「えぇよろこんで、私は真姫、よろしくね花陽、凛」

にこ「私はにこよ、よろしく」

凛「凛は凛だよ!よろしくにゃー!」

花陽「は、花陽です…よろしくお願いします…!」

真姫「後二人…ね」

凛「え?!もうそんなに集まってるの?!」

真姫「えぇ、結構前から動いててね」

凛「さっすが真姫ちゃんだね!」

花陽「あ、あの…ありがとうございました、にこさんのおかげでやっと前に進むことが出来ました」

にこ「いいわよ別に、というかそのにこさんってやめてもらえる?にこでいいわ」

花陽「え、そ、そんな…じゃあにこちゃんでいいですか?」

にこ「ええいいわ」

花陽「えへへ…改めてよろしくね…にこちゃん!」

にこ「えぇよろしく」

真姫「そういえばにこちゃんはなんでここに?」

にこ「真姫ちゃんと二人が一緒に行動してたからつけたのよ、そして今に至るってわけ」

真姫「そう、わかったわ」

真姫(海未と絵里……鬼門ね)

~帰り道

真姫「今回はにこちゃんのおかげだったわね、ありがとう」

にこ「あの二人は自分に自信が無さすぎなのよ、だからガツンと背中を押してやっただけよ」

真姫「結構危ない賭けのような感じだったけどね」

にこ「終わりよければ全て良しってやつよ」

真姫「…危ないとは思ったけどにこちゃんの行動は最善だったかも」

にこ「今更カバー?」

真姫「いや違うの、あの二人はにこちゃんの言う通り自分に自信がないの、あの時みたいに…」

花陽『わ、私は声も小さいし…スタイルも良くないし……』

凛『り、凛には無理だよ…こんな服…皆みたいに可愛くないし凛は男の子っぽいし……』

にこ「あの時?」

真姫「あ、いや気にしないで、まぁ無理矢理でも背中を押して先に進ませるのが最善だったって話よ」

にこ「そ、そう…」

真姫「…後二人ね」

にこ「えぇそうね…生徒会長の方は今でも仲間に出来る兆しがないわ」

真姫「………」

絵里『のぞみぃ~…』

絵里『かしこいかわいい!』キリッ

絵里『よっしゃあ!』

真姫「……私の知ってる生徒会長はねもっとポンコツなのよね」

にこ「え?ポンコツ?」

真姫「もっと人に優しく出来て今の面影は何処にもない感じの生徒会長」

にこ「なにこそれ、もしかして今の生徒会長の話してるの?」

真姫「そうよ、ことりもちょっと違うかしら、にこちゃんも結構違ったわ」

にこ「え?真姫ちゃんの中だと私はどんな感じだったの?」

真姫「え……」

にこ『にっこにっこにー!!』

にこ『や~んダメダメ!にこは皆のものにこ~』

にこ『ラブにこっ!』

真姫「………ノーコメントでお願いするわ」

にこ「はぁ?!なにそれ?!」

真姫「いや今のままでいいのよ…聞くだけ無駄っていうか…」

にこ「……?」

真姫「とにかく後二人!頑張りましょう!」

にこ「お、おー?」

~数日後、真姫家

真姫「希とことりはここで待ってて、私はちょっととってくるものがあるから」

二人「はーい」

真姫「地下室が空いてる…!…パパ…」

真姫パパ「真姫、これはいったいどういうことだ?」

真姫「……っ」

真姫パパ「なんでここにピアノがあるんだ?」

真姫パパ「答えなさい」

真姫「………」

真姫「ピアノ及び楽器等すべて弾いちゃいけないはずだが?」

真姫「なぜ楽譜がある?答えなさい!」

真姫「………」

真姫パパ「お前がそんなにルールを守らない子だとは思わなかった」

真姫パパ「お前には将来医者になることが決まってるんだからそれに集中してればいいじゃないか」

真姫パパ「音楽ごときでなぜ法律を無視するのだ?」

真姫「音楽ごとき…?」

真姫パパ「法律で決まったものは仕方ないだろう、真姫、お前は犯罪者になろうとしてるのだぞ」

真姫「音楽ごときって何よ…」

真姫「音楽ごときって何よ!!!!!」

真姫パパ「!!!」

希「ん?今真姫ちゃんの声しなかった?」

ことり「したよ、ものすごい怒ってた…」

希「いってみよか」

ことり「え、でも大丈夫かなぁ?」

希「大丈夫、大丈夫!カードもそう言ってるから!」

ことり「か、カード?」

真姫「私にとって音楽は大切なの!!」

真姫「それを何も知らないようなパパに音楽ごときなんて言われる筋合いなんてないわよ!!!」

真姫「いい?私は犯罪者とか嫌われものとか気にしない、私は音楽が必要だから」

真姫「例え話でもしましょうか、そうね…パパが唯一楽しみにしてるワインがなくなってそれ以前にマズイとか言われてたらどうする?」

真姫パパ「………」

真姫「それはもう嫌でしょう?私なんかじゃなくて唯一楽しみにしてるワインがなくなってしまうのだものね?」

真姫「仕事のせいとか医者だからそれ以前に子である私より優先順位がそんなマ・ズ・イものであるのはれっきとした差別なんじゃないかしら?」

真姫「はぁ…ルールとか決まりとかまず私達に自由の権限がないのによくそんな普通の空気吸ってられるわよね」

真姫「私はパパと違うの、私は自由が必要なの、音楽が必要なの」

真姫「今の世界じゃ息が苦しいの、だから行動を起こす、当然でしょ?」

真姫パパ「………」

真姫「パパが音楽する暇あるなら勉強しろっていうなら私はワイン飲んでる暇があるなら仕事しろと言い返すわ」

真姫パパ「今は何ともいわん、少し考える、邪魔はするなよ」

真姫「……久々にこんな大声出しちゃったわ…」

ことり「真姫ちゃん……」

希「真姫ちゃんやるやん!」

真姫「二人とも…見てたの?」

ことり「ごめんね…真姫ちゃんの声がしたから…」

希「それにしても親御さんから禁止されてたんやね、音楽」

真姫「パパはね、ママはいいっていってくれたわ」

ことり「でもさっきの真姫ちゃんかっこよかったよ♪」

希「うんうん、気持ちいいくらいの反撃だったやん」

真姫「うぇええ…あんまりからかわないで!」

真姫「恥ずかしいから…」

希「ふふふ、それでどうする?これから」

ことり「なんかすごい喧嘩になってるし今日は帰った方がいいかな?」

真姫「…そうね、今日のところは解散しましょう」

真姫「ごめんなさい、来たのになにもしないで帰しちゃって」

ことり「大丈夫だよっ♪」

希「またの時に…ね?」

真姫「えぇそうね…」

二人が帰った後は少し考えたわ、万が一のことを想定してね

あれはまごうことなき本音であり本心

ただ感情的になりすぎたのを反省しないとね、煽り口調だったわ…

ピアノが無くなったらどうしようかしら、考えたくないわね…いや考えなくていいわ、ゆっくり待ちましょう、何か起こったらその時考えればいい

すいません、眠気に耐えられなくなってきたので早いですが中断します

用事がすべて終わったので再開します

~??

「ぷっあははは!ピアノ~ピアノ~」

『ちょっやめるんや!!』

「音楽がないわ~」

『あぁ!楽譜が……』

「μ′sはどこにいったのー?」

「ほのかはー?にこちゃんはー?ピアノはー?」

「おかしいよーおかしいよー」

『落ち着くんや!!しっかりせな!』バシッ

「…っ!…………」

「………」

「……ねぇ私って誰?」

『…え?』

「この世界の歩き方がわからない……」

「息の吸い方がわからない……」

「ない……ない……!ないんだよ!!!」

『っ?!』

『ぴぃ?!』

「私はこんな世界望んでない……」

「音楽……おんがく…?オンガクってなに?」

「ーーが持ってるこの紙切れは何?」

「ーーとーーーはなんでーーの名前を知ってるの?」

「ーー知らないよ?」

『ーーちゃん……』

「………そのーーの名前ばっか呼んで!誰だよそいつ!!」

「わかんない、わかんない…わかんない!!」

「イミワカンナイ!!!」


『……き……ちゃ…!』

『ま……ちゃん!』

『真姫ちゃん!!』

真姫「きゃあああああ?!?!」

凛「にゃあああ?!」

希「どうしたん?!」

真姫「あ、あれ……?」

真姫「こ、ここは…って…」

真姫「涙…流してる……」

希「ほ、保健室やけど…」

凛「真姫ちゃんものすごいうなされてたにゃ…涙もボロボロ溢してて…」

真姫「そ、そう…」

希「どんな夢見てたん?」

真姫「………」

『ーーって誰だよ!』

真姫「言わなきゃダメかしら…?」

希「あ、いや言いたくないならいいよ」

凛「真姫ちゃんもそんな泣かないで…凛がついてるから…」

真姫「あ、うん…ありがとう…」

真姫「というかなんで私は保健室にいるの?」

凛「覚えてないの?」

真姫「まったく…」

凛「お手洗いっていって何歩か歩いてすぐに倒れちゃって…」

希「騒がしいなぁと思ったら真姫ちゃんが倒れてたんよよね」

真姫「そんなことが…」

凛「真姫ちゃん今日朝からものすごい疲れてたけど、何かあったのかにゃ?」

真姫「………」

希「ひょっとして昨日の件?」

真姫「流石に鋭いわね…」

希「このくらい当たり前やん、ことりちゃんでも気付けるくらい簡単よ」

凛「喧嘩って?」

希「昨日真姫ちゃんと真姫ちゃんのお父さんで大喧嘩したんよ」

凛「そ、そんなことが…」

真姫「まぁそれが深夜になってもずっと気になってて眠れなかったわ…」

希「…ちょっと辛いかもしれないけど気楽にいこうや?」

希「真姫ちゃんなら仮にお父さんから音楽禁止ってうけても動くやん?」

凛「そうだよ!」

真姫「いや…音楽を禁止された時の問題はそこにあるんじゃない…」

希「え?」

真姫「………」

真姫(私の精神が持つかどうか……)

真姫「ごめんなんでもないわ、今から普通に過ごすから気にしないで」

希「うん…?」

真姫「授業抜け出してまでここにいてもらって悪いわね、それじゃ行きましょ凛」

希「いいっていいって、それに授業サボれて」

凛「嬉しいにゃ!」

真姫「…息ピッ……」

『息の吸い方がわからない……』

真姫「……一致団結してるわね」

~次の日

真姫パパ「なぁ真姫、ちょっと話がある、来てくれないか?」

真姫「…えぇ行くわ」

真姫パパ「あの後色々考えた結果、私も真姫のことを応援することにした」

真姫「私も…?」

真姫パパ「ママから言われたのさ、応援しろって」

真姫「そう…」

真姫パパ「だからな、困ったことがあったら言ってほしい」

真姫「協力しよう」

真姫「ありがとう…でも感謝するのはもうちょっと後にさせて」

真姫「今からが本番だから…」

真姫パパ「分かった、話はこれだけだ…頑張れよ」

真姫「えぇ…」

ママったらすごいわね、でも感謝はもうちょっと後に取っておくことにするわ
後二人、待ってるものね

~更に次の日

真姫「え?!」

希「あれだけ難しいと言われた海未ちゃんを?!」

花陽「ひきこめちゃったのぉ?!」

穂乃果「うん!」

ことり「そうみたい!」

真姫「でもどうして…」

穂乃果「なんか海未ちゃん、私とことりちゃんが密かに何かやってるってことに気付いてたらしくて」

穂乃果「自分だけ仲間外れは嫌ですって言ってきたからこの事を説明したら協力してくれて…」

海未『なっ…そんなことしたら犯罪ですよ!』

穂乃果『知ってるよ、でも私達はやる』

穂乃果『そう決めたから』

ことり『私も同じだよ、自由は必要だからね』

海未『……わかりました』

海未『二人の決意は固いようですね』

海未『…私も少し今の規制の厳しさに不便を感じてたところでした』

海未『仲間外れなのは嫌と言ったのは私ですし協力しましょう!』

穂乃果「てな感じで…」

にこ「よくやったわ!穂乃果!」

凛「後一人だね!」

希「それで海未ちゃんはどこにおるん?」

穂乃果「なんか今日は家の用事で帰ったよ、自己紹介とかはまた今度だね」

真姫「そうね、それじゃあそろそろ行ってくるわ」

凛「え?どこに?」

希「えりちのところだよ」

花陽「えぇ?!生徒会長に会いに行くの?!」

にこ「タイミングがきたってわけね」

真姫「そういうこと、生徒会室で待ち合わせしてるからもう行くわね」

希「それじゃあ今日は解散ってことで」

五人「はーい」

~廊下

希「大丈夫?真姫ちゃん」

真姫「なんか上手くいきすぎてて怖いわ」

希「そうやねぇ…でもそれっていいことなんだと違う?」

真姫「まぁそうなんだけどね…だからこそ絵里とは何かありそうなのよ」

希「なるほどなぁ…でもカードは大丈夫って言ってるから大丈夫や!」

真姫「カードね…本当なんだか…」

希「本当や、本当!」

希「あ、もう生徒会室やね」

希「ウチから入るよ」

~生徒会室

希「失礼しまーす…お、えりちはもういるね」

絵里「えぇ、それより話ってなにかしら…私は忙しいんだけど」

真姫「まぁそう言わず聞いてほしいわ」

絵里「入学式の…」

希「お?知り合い?この子は真姫ちゃん、用があるのはウチじゃなくて真姫ちゃんの方なんよ」

絵里「へぇそう、なるべく簡潔にまとめてもらえると嬉しいわ」

真姫「なら単刀直入に言うけど私達に協力してほしい」

絵里「協力?」

真姫「知識が豊富な生徒会長ならば自由の歌革命もご存知よね」

真姫「それと似たようなことをしたいと考えてるわ」

絵里「自由の歌革命…ってあなたそれ本気でいってるの?」

希「本気だよえりち、真姫ちゃんは本気で考えてる」

絵里「希…というか希はなんでそんなこといえるの?」

希「そりゃ協力してるからやん」

絵里「犯罪なのよ?協力しちゃダメじゃない」

真姫「廃校」

絵里「!」

真姫「阻止したいのよね?」

絵里「もちろん、そのために私は今頑張ってるんだから」

真姫「私は廃校を阻止する方法を知ってるわ」

絵里「…一応聞こうかしら」

真姫「私達に協力すれば廃校は阻止できる」

絵里「なにそれ?」

真姫「やってみればわかるってやつよ」

真姫「これは私の予想…だけど今の生徒会長さんはこの学校の歴史をまとめてるわよね?」

絵里「どうしてそれを…」

絵里「まさか希…」

希「ううん、ウチやないよ?」

真姫「希からは聞いてないわ、私の予想だからね」

真姫「正直いってそんなんじゃ廃校を阻止することなんて出来ないわ」

絵里「…っ!ならどうすれば!」

真姫「だから言ったじゃない、私達に協力すれば廃校は阻止できるって」

絵里「…!!」

希「えりち、真姫ちゃんは適当にいってるわけやない」

希「ちゃんと考えていってるんよ?」

希「正直ウチからいっても今のえりちじゃ廃校を阻止できない、だって一人で全部やろうとしてるやん?」

希「えりちには仲間が必要なんよ、笑顔でいられる仲間が」

絵里「…お断りするわ」

真姫「ちょ、ちょっとまって!」

絵里「私には私のやり方がある、今の私がダメなら精一杯変えるだけよ」

希「えりち……」

絵里「それじゃあ忙しいからかえ」

穂乃果「待ってください!」

絵里「…今度は何?」

穂乃果「今の私達には生徒会長…いや絵里先輩が必要なんです!」

凛「その通りにゃ!」

花陽「あ、あの…どんなあなたでも受け止めるんでお、お願いします…!」

ことり「一人でやるなんて言わないでください!」

にこ「私達のしてることも結果的に廃校を阻止することに繋がる、そう真姫ちゃんが言ってるんだから利害の一致ってやつでしょ?」

希(いいタイミングできたなぁ…)

希「ふふ、えりち」

希「仲間っていうのはこういうもんなんやで?」

希「どんなことでも暖かく包み込んでくれる、一人でやろうとなんてしないで皆とやった方がえりち的にも楽だし楽しいやん?」

真姫(ベストタイミングね…)

真姫「…その通りよ、穂乃果がいった通り私達にはあなたが必要なの」

絵里「……っ!」

絵里「こ、断っといて今更協力なんておかしいじゃない…!」

希「おかしくなんかないよえりち」

絵里「!」

希「皆いってるやん、協力してくださいって」

希「大事なのは今、過去のことなんてええやん」

希「だから一緒にやろうやえりち」

絵里「わ、私なんかが参加していいの…?」

穂乃果「もちろん!」

にこ「しょうがないわね!」

ことり「もちろんですよ♪」

絵里「イライラして突き飛ばすかもしれないよ…?」

凛「大丈夫にゃ!イライラなんてしないから!」

花陽「その通りです!」

希「ふふ、こういってるやん?」

真姫「絵里先輩、私達に…」


真姫「いや…μ′sに入ってください!」

~その日の夜

真姫「μ′s…」

真姫「完成したのね…」

真姫「今日だけで海未と絵里が入ってくれた、完成したけど残す道も険しいわね」

『絵里先輩!μ′sに入ってください!』

真姫「あの時の私、穂乃果に似てたわね」フフッ

真姫「………」

真姫「私…分かるよ…歩き方、息の吸い方吐き方」

真姫「そして充分にしてくれる存在だって今はいる、名前だって分かる」

間違ってなんかない…

そう根拠も無しに思えるのはどうしてかしら

皆といるからかしら、私が正しいと思うからかしら

分からないわ、分からないまま
だけどそうであるようにそう思わせるものがある

真姫「皆で叶える物語…」

真姫「もうそろそろ最終章かしら…」

用事が出来たので中断します

~一週間後

真姫「今日、集まってもらったのはライブで使う歌を見せるため」

真姫「このCDに入ってるわ」

凛「にゃー!楽しみ!」

花陽「わ、私もドキドキしてます…」

海未「あ、あまり恥ずかしい曲はやめてくださいね…?」

ことり「どんな曲かなぁ?」

穂乃果「きっとわいわい盛り上がれる曲だよ!」

にこ「当然いい曲なんでしょうね?」

絵里「私はどんな曲でも大丈夫だからね?」

希「ふふ、期待してるよ」

真姫「えぇその期待に応えられるとってもいい曲よ!」

花陽「ドキドキ…」

~♪~~~♪~~~~♪

ことり「え…この曲って…」

花陽「…!!」

希「え…真姫ちゃん…?」

凛「とってもいい曲にゃあ…」

海未「この曲なら…」

真姫「いいから聞いてて」

~~♪~~~♪~♪

ことり「!!!」

穂乃果「あ、あれれ…?」

花陽「に、二番がある…?」

にこ「どういうこと…」

希「………」

~♪~~~……♪

ことり「真姫ちゃんこれって……」

真姫「題名は────────」

絵里「───────…」

にこ「どういうこと…?二番を作ったの?」

真姫「違うわ」

花陽「どういうこと…?二番目を作ったの?」

真姫「だってこの歌、私が作ったもの」

六人「えぇー?!?!?」

凛「え?そうじゃないの?」

海未「なんで驚くんですか」

希「う、うそやん…それ本気でいってる?」

真姫「本気よ」

花陽「し、信じられません…」

にこ「なんか証拠でもあるの?」

真姫「この歌を歌ったのは九人」

絵里「!」

真姫「なんでこの九人を集めたか知ってるかしら?」

凛「それはその歌を再現するためじゃないの?」

真姫「半分正解よ」

穂乃果「うーん…私もそれだったから分からない…」

真姫「自由の歌革命で流れたときにこの歌を歌った九人っていうのはここにいる九人だからよ」

にこ「……は?」

海未「私は覚えがないんですが…」

凛「真姫ちゃん…それは流石に…」

ことり「無理があるんじゃ…」

希「……!いやそうでもないかもよ?」

穂乃果「希ちゃん?」

希「真姫ちゃんに頼まれてCD持ってきたけどそういうことやったんやね」

真姫「話が早いわ、流すわね」

凛「え?どういうこと?」

~~~~~♪~~~~♪

凛「あ、あれ?」

にこ「この声…」

花陽「い、今の凛ちゃんだよね?!」

絵里「ここ完璧に希じゃん…」

穂乃果「あ!今の私の声だよ!」

ことり「海未ちゃんの声もあったね♪」

海未「ことりの声もありましたね」

真姫「真姫ちゃん…真姫ちゃんって何者なん…?」

真姫「誰だっていいでしょ、それより信じてくれた?」

にこ「確かにこれは信じられるけど」

海未「私達が歌った覚えがないのは変わりありません」

真姫「…そうね、それは私でも説明できない」

真姫「けどね、それは確実に私達の歌」

真姫「歌った記憶がないものね、聞いてもここ自分の声に似てるって思う程度よね」

真姫「でもその声は私達である唯一の証明、結局その歌を作ったのは私っていう証拠はないわ」

花陽「すごい…すごすぎるよ真姫ちゃん!」

穂乃果「私は真姫ちゃんが作ったって信じてるよ!」

凛「凛もこれを聞いててなんか気が変わっちゃったにゃ…」

にこ「悔しいけど信じた方がいいみたいね」

希「大丈夫や、みんな信じてる」

希「真姫ちゃんは自信もってな?」

真姫「みんな…わ、分かったわ」

穂乃果「あ!真姫ちゃん泣いてる!」

真姫「泣いてないわよ!!」

凛「泣いてるにゃー!」

真姫「ふ、振り付けは絵里にお願いするわ」

絵里「わ、私?!」

真姫「小さい頃バレエやってたでしょ?」

絵里「え、ええまぁ…でもどうしてそれを…」

真姫「そ、そういうのはいいでしょ!とにかくお願いするわ」

にこ(誤魔化したわね…)

海未(誤魔化しましたね)

真姫「練習場所は家の空き部屋を使いましょう」

ことり「分かったよ♪」

凛「よーし!今日から練習頑張るにゃー!!」

真姫「明日からね」

絵里「ハラショー!」

希「ふふ、ええなぁこの雰囲気」

にこ「何感傷的になってんのよ、これからよこれから」

希「そうやね、踊り頑張らんとね」

穂乃果「最近太った気がするんだけど大丈夫かな…」

海未「こら!!だからあれほどお菓子はいけないと………」

穂乃果「うわー!ごめんなさいー!!」

ことり「そうだね、これからだねっ♪」

ここから私が夢で見た、そしてこの世界で夢見た練習が始まった
私は感覚があった、だから誰よりも一歩先を歩いていた

海未「わん!つー!すりー!ふぉー!」

凛「ふにゃっ?!」

花陽「あ、凛ちゃん大丈夫?」

凛「いてて…ごめんね皆!もっかい!」

真姫「焦らずいきましょう、時間はいくらでもあるわ」

感覚がある私、だけど体力なんかは全て初期の状態だったから体力作りに励んだわ、穂乃果や花陽も同じね、絵里は流石というべきか飲み込むのが早かった、バレエをやってただけあるわ

そう皆の成長過程を見ていて私は思った

μ′s、それは奇跡であると同時に必然である…とね

~約一週間後

真姫「お疲れ様、また明日ね」

八人「はーい!」

真姫「…私、今思えば向こうの穂乃果みたいな位置にいるのね」

希「真姫ちゃん!」

真姫「わぁ?!の、希どうして家の中に…」

希「ついていったんよ?気付かなかったやん」

真姫「そ、そう…じゃなくて!なんでここにいるのよ…」

希「お話しようや、ウチは家に帰っても暇やから…」

真姫「……そういえば一人暮らしだったわね」

希「え?なんで知ってるん?一人暮らしなんていってないよ?」

真姫「………」

希「真姫ちゃんさ、何か隠してるんよね?」

希「何故だか一方的に真姫ちゃんからウチのこと…いや他のみんなのことを知ってる気がするんよ」

希「ウチ…友達あんまりいないから誰も家に招待したこともないし世間話でさえあんまりしないし…」

希「とっても失礼な事を言うけど」

希「もしかして探偵とか雇って行動観察してるん?」

真姫「……わかったわ、話すわ」

希「やっぱり探偵に…」

真姫「違う、高校の入学式前日に夢を見たわ」

希「夢?」

真姫「その夢は今練習してるメンバー、つまりはμ′sでラブライブっていうスクールアイドルの大会に出る夢」

希「スクールアイドルって?」

真姫「学校で作られたアイドルのことよ、自分達で部活やらを開いてやるの」

希「へぇ~そんなものが」

真姫「その夢ではラブライブが二回行われたわ」

真姫「でも一回目はとんだアクシデントで棄権した、出場は可能だったんだけどね」

希「アクシデント?」

真姫「スクールアイドルっていうのはライブするから宣伝をするだけじゃ全然お客さんが来てくれないの、だから小まめに小さいライブをして地道に知名度を伸ばすの」

真姫「でまぁそんな小さいライブ、文化祭の時にメンバーが一人倒れちゃってね、誰とは言わないけど」

真姫「原因は風邪、頑張りすぎたって感じね」

真姫「それで理事長から注意を受けたわ、こんな結果を招くためにスクールアイドルをやってるのかってね」

希「そんなことが…」

真姫「その後色々あったけど二回目は参加できたわ、話すとものすごい長くなるから割愛するけど結果は優勝したわ」

希「おおお!!」

真姫「まぁ今そこはどうでもいいの、希がいってたなんで皆のことを知ってるかっていうのはそれまで、そしてそこから色々あったからよ」

真姫「ラブライブにも予選があるの、二回目の最終予選の時の歌をどうするか考えてた時希が」

『ラブソングなんていいんやない?』

真姫「って言い出してそれから色々あって希の家にいったわ」

希「うーん…?ラブソングかー…?」

希「ん?というかそれは夢なんやろ?なんでそんな鮮明に覚えてるん?」

真姫「分からないわ…夢であるはずなのにものすごい鮮明なの…まるで過去の記憶のようにがっちりと焼き付いてる…」

希「不思議な話やなぁ…それでμ′sの皆のこと知ってるんやね」

真姫「信じてくれるの?」

希「当然やん!」

真姫「…そう…ありがとう」

真姫「…元々ね夢の世界の私はこんなに強気じゃなかった」

希「どういうこと?」

真姫「μ′sと出会って変われたって話よ」

真姫「だから私は今こうやってこの世界でもμ′sがあることがとても嬉しい」

希「なるほどなぁ…真姫ちゃんにとっては犯罪でもなんでも完成させたかったんやね」

真姫「…そうよ」

希「…ウチもね、μ′sに出会えて良かったって思ってる」

希「昔がどうであれ夢がどうでれ今の真姫ちゃんは強いよ、とっても輝いてるし」

真姫「……ありがと」

希「ねぇ真姫ちゃん!」

真姫「何よ」

希「最終予選?の歌聞きたいなぁ、ウチが提案したラブソングってやつを」

真姫「…わかったわ、ついてきて」

真姫「届けて~♪切なさには~♪」

真姫「名前を~♪つけようか~♪」

真姫「Snowhalation♪」



真姫「ふぅ…おしまいよ」

希「…すごいなぁこんないい歌真姫ちゃん作っとるんやね」パチパチ

真姫「μ′sってかユニット曲やソロ曲全部合わせれば120曲くらいあるわよ」

希「え?!そんなに?!」

真姫「もちろん全部は流石に覚えてないけどね…」

希「でもすごいなぁ…あっ!もしかしてウチのソロとかあるん?!」

真姫「ええあるわよ」

希「教えてや~」

真姫「…私達の計画頑張ったら教えるわ」

希「むー…でもそれなら真姫ちゃんにも負けないくらいに頑張るで?」

真姫「えぇそのくらいが一番いいのよ」

希「ふふふ…」

真姫「ふふ…」

希「頑張ろうな」

真姫「もちろん!」

~約一ヶ月後

海未「はい!完璧です!」

穂乃果「やったよ!絵里ちゃん!ことりちゃん!」

絵里「ハラショー!これなら人前で見せても大丈夫そうね!」

ことり「うんうん!」

約一ヶ月が経った、皆だいぶ良くなった

この私にはまだ及ばないけどね

ここまで長かったわ

0を1にしたのはあのCDね…
それから私には仲間ができた
μ′s…私の大切な大切な女神

サンタさんみたいなものね、屈折した時もあった、でも諦めなかったわ、行動にはかなり気を使ったわね、おかしなことしたら一発退場もあり得ただろうし…

希「とうとう…」

にこ「ライブ前日…か」

にこ「ねぇ真姫ちゃんに最初に協力したのは希って聞いたけどどうして?」

希「真姫ちゃん、初めて会ったときはあんなにいきいきしてなかったんよ?」

希「その時音楽室だったから真姫ちゃんにCDを貸したんよ」

にこ「自由の歌革命のあれね」

希「そうそう、そしたら次の日真姫ちゃんすごく目がキラキラしててな」

希「吸い込まれちゃったんよ、その瞳に」

にこ「は?イマイチ意味がわからないんだけど」

希「ウチにいってきたんよ、自由の歌革命を起こすってその瞳で」

希「これは絶対についていかないと損するって心の底から思った」

希「それにね真姫ちゃん、思った以上に真剣にやってたよ、誰よりμ′sの皆より倍以上にね」

にこ「へぇ…そこまでなの…」

希「だからとにかく真姫ちゃんについていくのが吉ってね」

にこ「カードのお告げ?」

希「私自身!」

希「だから私は真姫ちゃんについていくことにしたよ、だってあんなに輝いてる子見るのは久々だったもん」

にこ「口調変わってるわよ」

希「あ、ごめんな」

にこ「そーかいそーかい、希を魅力するなんて真姫ちゃんもやるわねぇ…」

希「明日…頑張ろうな…」

にこ「えぇもちろん!」

そしてここから

パパが色々してくれて会場を作ってくれた、作禁方に引っ掛かったけど上手く誤魔化した

ここで賭けるはどれだけ人が集まってくれるかどうか、秋葉原の街でやるから多少は見てくれるとは思うけど…


ここまで長かった、だから後はこの先を本気で通るのみ…ね

~次の日、秋葉原

真姫「いよいよ…ね…」

希「緊張してるん?」

真姫「そりゃあまあね…この世界じゃこんなステージ作るのも無理難題だろうし…」

真姫「絶対に成功させないと…って考えると…」

希「大丈夫だよ、真姫ちゃん」

希「だからこのライブ、楽しも?」

真姫「……そうね」

真姫「そうするわ!」

花陽「そろそろです…!」

凛「大丈夫だよ、かよちん!」

絵里「失敗したらどうしようとかそういうのは考えなくていいわ、楽しくやりましょう!」

海未「絵里のいう通りです、頑張っていきましょう!」

にこ「さっすがことりね、この衣装かわいいわ」

ことり「よかった~似合ってなかったらどうしようって思って心配だったよぉ…」

穂乃果「…よし!いこう!」

真姫「待って!」

穂乃果「?」

真姫「行く前にアレやりましょう」

穂乃果「あ、そうだった、忘れてたよ」

真姫「いち!」

希「に!」

ことり「さん!」

にこ「よん!」

穂乃果「ご!」

花陽「ろく!」

凛「なな!」

海未「はち!」

絵里「きゅう!」

真姫「μ′s!」


九人「ミュージックスタート!」


~ステージ

真姫「皆さんこんにちは!」

真姫「この度は私達のステージを見てくださりありがとうございます!」

真姫「皆さんは自由の歌革命というものをご存知でしょうか?」

真姫「私達はそれに強く憧れと関心を持ちました」

真姫「あの歌は世界に関心を与えた歌だと思います」

真姫「そしてそれと同時に私達はその歌になることを決意しました」

真姫「作禁方なんて無視した希望に満ちた自由の歌!」

真姫「それでは聞いてください!」


九人「僕らは今のなかで!」

~~♪~~♪~~~♪(間奏)


真っ直ぐな想いが♪みんなが結ぶ♪


ことり『私ね、真姫ちゃんの真っ直ぐな気持ちや言葉に惹かれた』

希『なるほどなぁ、ウチとおんなじやなぁ…』


本気でも不器用♪ぶつかり合うこころ♪


絵里『私ってそこまで怖かったのね…』

希『そうやな…』

絵里『自覚が無かったわ…』


それでも♪見たいよ♪大きな夢は♪

ここにあるよ~♪始まったばかり~♪


花陽『わ、私!アイドルが夢だったんです!』

にこ『私もそうよ、それを叶えてくれる真姫ちゃんはホントにすごいわね』


分かってる~♪

楽しいだけじゃない♪試されるだろう~♪


海未『凛!テンポが遅れてます!』

凛『っ!ごめん!もう一回!』


分かってる~♪

だってその苦しさもミライ♪


海未『やればできるじゃないですか!』

凛『ここからにゃ!』


行くんだよ♪

集まったら強い自分になってくよ♪


真姫『やっぱり私だけじゃ何も出来なかった…』

希『でも皆がいたからここまでこれた』

ことり『この思い出は一生のタカラモノだね♪』


きっとね♪

変わり続けて~♪We'll be star!


凛『これが衣装……』

花陽『大丈夫!凛ちゃんはかわいいから!』

それぞれが好~きなことで頑張れるなら♪

新しい場所が♪ゴールだね♪


希『この歌はきっと世界を一つにしてくれるとウチは思うんよ』

ことり『もっといういう衣装作りたいなっ♪』

にこ『私は皆を笑顔にしたいわ!』

花陽『もっと自信を持てるようになりたい!』


それぞれの好~きなことを信じていれば♪

ときめきを抱いて進めるだろう♪


凛『もっとかわいいって言われる服…着てみたいにゃ…』

穂乃果『この楽しい時間が一生続けばなって』

海未『もっと新しい世界が見たくなりました!』

絵里『ダンス…もっとやりたくなったわ!』


恐がる癖は捨てちゃえ♪とびきりの笑顔で♪


跳んで跳んで高く♪僕らは今のなかで~♪


真姫『μ′s…最高のグループだわ』

真姫『やっぱり私は間違ってない…』

~~♪~~~♪~~~~♪(間奏)


考えるだけより♪みんなで走ろう♪


海未『階段往復後三周!』

穂乃果『ふえ~……』

花陽『ダレカタスケテー…』


明日は未完成♪予想できないちから♪


真姫『明日はライブ!頑張っていきましょう!』

八人『うん!(はい!)』


それなら起こるよ♪奇跡は必然♪

これからだよ♪何もかも全部が~♪


真姫『μ′sは奇跡であり必然ね…』

希『これからだよ、μ′sは』


分かってる~♪

悲しい時にこそ♪上を向いてみよう~♪


真姫『パパと喧嘩しちゃった……』

真姫『星が綺麗ね……』


分かってる~♪

もっと素晴らしくなれセカイ♪


真姫『作禁方を無くしたい!』

希『うん!ウチも同じや!』


欲しいんだよ~♪

輝きを胸に宿したいから♪


真姫『あの頃の栄光を…』

真姫『取り戻したいわ…』


ぐっとね~♪競い会おうよ♪We can fly!


凛『真姫ちゃんと絵里ちゃん踊り上手すぎにゃー…』

花陽『私も頑張らないと!』

振り返る暇なんてないね♪そんな気分さ~♪

広がるよ♪君と♪どこまでも♪


真姫ママ『真姫ちゃんのこと優しく見守ってあげてね?』

真姫パパ『あぁ…もちろんだ』


振り返る暇なんてないと感じているよ~♪

刺激への♪期待♪盛り上がってく~♪


絵里『希はどこまでも不思議な人ね』

希『こんなに面白くて幸せなこと』

希『逃すわけにはいかないやん?』


弱気な僕にさよなら♪消さないで♪笑顔を♪

跳んで跳んで高く♪僕らは今のなかで~♪


にこ『はいそこ!失敗しても笑顔よ笑顔!』

花陽『は、はい!』

凛『ごめんなさいにゃ!』

絵里『いい先生ね…』

海未『そうですね…』

~♪~~♪~♪~♪(間奏)


夢が大きくな~るほど♪試されるだろう~♪


海未『成功するんですか?!そんな計画…』

ことり『もちろん!』


胸の熱さで乗~りきれ♪僕の温度は♪

熱いから♪熱すぎて♪止まらない~♪


真姫(この楽しさ…やっぱり音楽って…)

穂乃果(うん!最高だよ!)


無謀な賭け♪勝ちにいこう!


真姫『成功するのは決定事項』

真姫『だから楽しく!』

それぞれが好~きなことで頑張れるなら…♪

新しい場所が♪ゴールだね!

それぞれが好きなことを信じていれば♪

ときめきを♪抱いて♪進めるだろう♪

恐がる癖は♪捨てちゃえ♪とびきりの笑顔で♪

跳んで跳んで高く♪僕らと今を~♪

弱気な僕にさよなら♪消さないで♪笑顔を♪

跳んで跳んで高く♪僕らは今のなかで~♪



輝きを待ってた~♪♪



希『どうしてそこまで音楽が好きなん?』

真姫『μ′sと私を繋いだのは音楽だったから…』

真姫『歌ったり曲を作ったりしてるときがとっても楽しいの』

真姫『それなのにそれを禁止されたらたまったものじゃないわ、だから私は動く』

真姫『…ほら?私にとって音楽っていうのは精神安定剤みたいなものだから』


観客「わぁー!!!!!!」

~エピローグ

にこ「アイドル部設立と音ノ木坂廃校阻止成功を祝ってかんぱ~い!!」

八人「かんぱ~い!!!」

私の一世一代の賭けと勝負は見事に勝利を討ち取った


あのライブの影響は凄まじかった


ネットで即座に拡散、私達に共感する人達がたくさん出てきて有志の人が僕らは今のなかでの意味を外国人の人でも分かるように公開、日本だけじゃなくて世界で私達は注目された

そしてすぐに革命は起きた

次の日、作禁方を無くすデモが勃発
日本の人口の8割は自由を求めようとこのデモに共感したらしい

国も対応せざる状況下、武力行使さえ出来ないようなデモ参加人数であることから即座に作禁方の取り消しが決まった

そしてこの事を


“μ′s作禁方廃止革命”


と呼ばれるようになった

私達は英雄と見出だされどの国でもニュースとして大きく取り上げられた

作禁方があったこの日本でアイドルというもので私達が初めてだった為にファンの人数も何百万人は確実に越えてるわ

そしてやっと夏本番になった頃には既に音ノ木坂に入りたいという入学希望者がオーバー、競争率がかなり高くなり入れれば幸せレベルなんだとか、入学検討はほぼフルセットで行われそうね…

後理事長にものすごく感謝されたわ、まぁそうよね、廃校を阻止したんだもの

革命が終わった時は祝杯が上がった、国の休日として記念日が作られるだとか…なんだかやりすぎな気がするわ…

そして私達は音ノ木坂高校の部活として


“アイドル部”を設立した


私はこれからも時折ライブをしたかった、そしたら皆もしたいって言ってたから満場一致でアイドル部を設立

これからもライブを続けるわ

希「まさかここまでの事になるとは思わなかったよ」

真姫「ホントそれよ、大事になりすぎよ」

絵里「いいじゃない!私達の記念日まで作られたのよ?」

穂乃果「そうだよそうだよ!」

海未「私達の姿が全世界に流れたのですよ?!」

海未「何を呑気にしてるんですか!周りに気を付けてくださいよ?」

ことり「考えすぎじゃ…」

にこ「全世界の人が笑顔にできたわ……」

凛「にこちゃんが珍しく涙流してるにゃー!」

にこ「うるさいわね!今感動のところなんだから!」

凛「自分でいったらダメでしょー?」

真姫「……やり遂げたわ、最後まで…」ボソッ

街に繰り出せばかなりの人数に声を掛けられるわ

もしかしてプロにでもなれるんじゃないかしら…?

そうそう、作禁方撤回により美術館や吹奏楽部などの復旧などもあったわ
シンデレラや白雪姫なんかの童話、桃太郎や金太郎なんかの昔話も復活

そして全国でアイドル部が出来てるらしいわ、A-RISEももちろん出来てるらしい
つまり私達は憧れの的であり目標の頂点に君臨してるわけ、なんだか荷が重いわ…

凛「真姫ちゃん!真姫ちゃん!真姫ちゃーん!」スリスリ

真姫「うぇええ…何よ!」

凛「凛は真姫ちゃんに出会えて幸せにゃー!」

ことり「私も♪」

穂乃果「私もそうだよ!」

海未「もちろん私もです」

花陽「も、もちろん私だって!」

にこ「私もよ」

絵里「当然よね、私もそうよ」

希「ウチも真姫ちゃんに感謝せんとな…」

八人「真姫(ちゃん)ありがとー!」

真姫「みんな……」

希「ふふ、作禁方がなくなったのは全部真姫ちゃんのおかげなんだから!」

ことり「感謝しきれないほどの感謝が溢れることをしてくれたから!」

にこ「真姫ちゃんのおかげて笑顔になれたから!」

花陽「憧れという存在になれたから!」

凛「新しい自分を見つけてくれたから!」

穂乃果「世界に…そして私達に歌と踊りを届けられたから!」

海未「新しい世界を見せてくれたから!」

絵里「希望と勇気をくれたから!」

八人「本当にありがと真姫ちゃん!」

真姫「みんな…うぅ…」

凛「あぁー真姫ちゃんない…ちゃダメだよ…ぐす…」

にこ「ここまでこれたのね…うわあああん!」

希「ふふふ、こんなのずるいやん…」

絵里「最高ね、今この時が」

穂乃果「うん!そうだね!」

海未「最初はことりと穂乃果の荒事に惑わされましたが今となっては良かったと思ってます」

ことり「そうだね♪私もよかった♪」

世界中から感謝を貰った

私自身、音楽を続けられてすごく嬉しい
幸せすぎて言葉に出来ない嬉しさね…
私は間違ってない、今なら断言できるわ


やっばり私には音楽が必要


μ′sが必要


仲間が必要


私にとって音楽っていうのは命みたいなものだから
そして今は音楽がある…

~二ヶ月後

花陽「た、大変です~!」

にこ「わぁ?!どうしたのそんなに慌てて」

希「お米が消えちゃったとか?」

花陽「そんなことじゃないです!!」

ことり「そんな…こと…?」

絵里「お米が低く感じるくらいのことなのね…」

海未「それで!なんなんですか!」

凛「わくわく」

穂乃果「どきどき」

花陽「ラブライブですよ!ラブライブ!」

八人「ラブライブ?!」

真姫「う、うそ……?!」




つまりはそう、ハッピーエンドね?




END…

おしまいです。
ここまで見てくれた方ありがとうございました

法律により~及び作禁方、一部の構成、シーンなどは
「双極性トランキライザー」という小説からひっぱりだしてます、一部ですのでネタバレにはならないかと思います

これを書いてて思ったのですがこのSSも含めたオムニバス形式のSSを作ったら面白そうだな思いましてまた何れこれと根本的に似たような作品がありましたら自分のSSである可能性が高いのでその時はよろしくお願いします

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