男「後輩と付き合いたいからとりあえず>>2でもしよう」 (29)

~注意~
安価スレではありますが、基本的に安価の数少ないんでご了承ください。
取った安価をベースに物語構成していきます。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1465829091

男「うっし! 女を落とす方法はそれこそ山ほどあるが」

男「基本的に重視されるのはルックスだろうな」

男「……顔立ちを大きく返ることはできんから、外見から攻めるべきか?」

男「身長は172の体重63……」

男「まあいわゆる普通の日本人男性ってわけで、とりわけ飛びぬけたとこもない」

男「……とりあえず外見を大きく変えることは、時間かかりそうだし精神面から鍛えていこう」

男「そのためにまずは自分磨きだな」

後輩「……あの、先輩さっきからどうしたんですか」

後輩「なんか独り言ばかりで少し気味悪いです」

男「っと、悪い。これは癖というか仕方のないことなんだ」

後輩「良く分かりませんけど、わざわざ私が勉強教えてあげてるんですから」

後輩「真面目に聞いてくださいよね」

男「(一つ下の後輩に勉強を教わることが恥ずかしいと一見思うかもしれんが)」

男「(放課後の図書室で人気の少ない場所で! 女の子と! 二人っきり!)」

男「最高ではないか」

後輩「…………」

男「っと、すまん。ええっと、内容は自分磨きだったっけ」

後輩「……数学の証明問題です。自分磨きってなんですか」

男「ああつまりだな」

後輩「説明しなくていいです。分かりました。もういいですよ、今日は勉強おしまい」

男「ああっ、すまん。真面目に聞くやるから、機嫌直してくれ」

後輩「いいですよ、もう時間も時間ですしね」

後輩「……それで?」

男「え?」

後輩「え? じゃないですよ。なんかさっき大きな声で独り言喋っていたじゃないですか」

男「え? あ、つまり自分磨きをだな」

後輩「意味が分からないですけど、先輩、女落とすって言ってましたよね」

男「!?」

男「(しまった、いつもの癖でつい後輩が目の前にいるのにトリップしてしまった!)」

男「(俺の策略が開始前から破綻の恐れ……)」

後輩「先輩、好きな人でも出来たんですか」

男「いやまあつまりあれだその、そのだな」

男「(大丈夫だ。まだ後輩が好きだと口走ったわけではない)」

男「(この状況で慌ててしまえば墓穴を掘るだけだ)」

男「高校生活といえば青春だろ? 女の子とイチャイチャするのも楽しみの一つだろ?」

後輩「……女の私にそれを言われても」

男「だからいつか来るその日のために、少しでも自分磨きをしようとだな」

後輩「はあ」

男「というわけで手伝ってください」

後輩「はあ!?」

後輩「なんか先輩って……、出会った時と比べて随分変わりましたよね」

男「そお?」

後輩「そおです。初めの頃は結構クールだったはずです」

後輩「クールというより単に口数が少なかっただけに見えましたけど」

男「シャイなんです」

後輩「そうやってふざけるところ」

後輩「別に今の先輩も嫌って言うわけじゃないですけど」

男「ですけど?」

後輩「……いえ、先輩が女子と付き合いたいというのが意外で」

男「男ならホモじゃない限り、女の子とイチャイチャしたいって思ってる」

後輩「ならクラスでもっと積極的になったらどうですか?」

後輩「前に先輩の教室行った時に驚きましたよ」

後輩「てっきり二重人格でも患っているのかと」

男「酷い言い草」


後輩「別に手伝ってあげてもいいですよ」

男「マジで」

後輩「私も実は先輩に興味ありますし」

男「マジで!?」

男「(うっそ、それなら別に自分磨きしなくてもこのまま告白してOKじゃね)」

後輩「その二重人格みたいな変わりようとか、初めて駅で話したときのこととか」

後輩「先輩、不思議な点多いんですよね」

男「あ、そういう」

後輩「身近で仲の良い女子とかいますか?」

男「うんいるね(言わずもがな後輩だが)」

後輩「でしたらその女子と会話しましょう」

後輩「先輩、あんまりに女っ気ないから、一部からホモ疑惑も出てるくらいですし」

男「いやいやいや」

男「ホモは断じてありえない」


男「(そこでどうして? と問い詰めてこない後輩ちゃんの配慮優しすぎ)」

男「あー、つまりその幼馴染と会話しろってことなのか?」

後輩「少なくとも、先輩女性に耐性あまりなさそうですし」

後輩「話しかけただけでキョドるような方は、第一印象最悪ですよ」

男「あー、確かに」

男「オーケー。明日にでも幼馴染に声かけてみるわ!」

後輩「はい。頑張ってくださいね。応援しています」

男「ありがとう!」

男「…………」

男「(あれ? なんか趣旨違くね)」



~次の朝~



男「小説読んでいたら陽が昇っていた」

男「恐るべし、小説。ついハマってしまった」

男「それにしても登場人物の妹が中々良い味を出していたなあ」

男「俺にも妹がいれば……、あいや、妹、姉?」

男「そーいや……」


姉もしくは妹の必要性(いるかいらんか)
 >>18



弟を突っ込む

男「まあそんな流れだと思ってた」

男「俺に妹や姉がいるはずがない」

男「いれば今頃ウッハウハですからな」

弟「兄ちゃん、そろそろ学校の時間だよ」

男「おう可愛い弟よ。今夜はよく眠れたか」

弟「うんっ」

男「(まだ小学二年生という無垢な子だ)」

男「(歳の近い兄弟は喧嘩ばかりで、鬱陶しいと聞くしな)」

男「(これくらい歳の差が離れていた方がむしろやりやすかったりする)」


男「んじゃ行って来ます」

男「(今朝はいつもより二十分ほど早い登校だ)」

男「(理由は簡単、昨日放課後に後輩と約束したことを果たすためだ)」

男「(どこのアニメだよと思うが、幼馴染は俺の向かいの家で)」

男「(小学生くらいからの付き合いだったりする)」

男「(一見、リア充してんじゃねえよと突っ込まれそうだが)」

男「(あの幼馴染、とんでもなくツンケンしているから苦手だ)」

男「とか思いつつ、家の前で待ってるわけなんですが」

幼馴染「行ってきます」ガチャ

男「お」


幼馴染「……え? どうしてあなたがいるのよ」

男「ん、おはよう。別に理由がある訳じゃないけど」

男「昔からの付き合いだしさ。たまには一緒に登校でもしようかなって」

幼馴染「そう。好きにしたら?」

男「(……なんで俺、幼馴染相手に必死に頑張ってんだろうか)」

男「(後輩を落とすのが本来の目的のはず)」

男「(まあ恋愛相談乗っているうちに、相談相手が好き合っちゃったりする展開多いし)」

男「(遠回りに後輩に接近ということで、納得しておこう)」

幼馴染「…………」

男「…………」

男「(き、きまずい!)」

男「(伊達に昔からの付き合いのせいか、俺の変な癖とか見破られてるから)」

男「(非常にやりにくい)」

男「(アホみたいにふざけたら蹴り飛んできそうだしなあ)」

男「(とりあえず会話するのが前提だったし、まあ適当にやっか)」

男「なあ最近さ」

幼馴染「あなたさ」

男「はい」

幼馴染「どういう心変わり? 今まで私のこと無視していたでしょ」

男「……いや、無視していた訳ではないけど」

男「まあ心変わりというのはあってるかな」

男「いつまでもウジウジしてるのも性に合わないし」

幼馴染「そう。……そういうところ、あなた変わらないわね」

男「ハッハッハ」

幼馴染「照れるとすぐにふざけるところとかね」

男「ハッ!?」

男「はあ……。というわけで少し付き合ってくれよ」

幼馴染「ん、どういう意味よ」

男「まだ慣れないんだよ。女相手だとどうすればいいか分からん」

男「……いや、耐性がないというより、怖いというのが当てはまりそうだな」

幼馴染「女性恐怖症とでも?」

男「違うな。俺の癖知っているだろ。それが余計酷くなった」

男「女と会話する時はいつも打算的になるんだよ」

男「どうすりゃいいかねぇ」

幼馴染「真面目ね。……別にいつも通りでいればいいと思うわ」

幼馴染「無理して自分を変えようだなんて、らしくないわよ」

男「ま、いま自分磨きにハマっている所なんで」

幼馴染「なによそれ」フフッ

男「そのためにって訳じゃないけど、これからはもう少しお前との仲というか」

男「このうやむやな関係を解消しようかなって」

幼馴染「……」


男「ま、そういうわけだ」

男「たまによく分からん行動するのは、その自分磨きのせいだと思ってくれ」

幼馴染「はあ。なんか、あなたって真剣に考えているようで意外と後先考えていないから」

幼馴染「なんか不安なのよね。……そう、ほんと昔から」

男「昔の話はナシだ。それより学校だぞもう」

幼馴染「あら、もう……」

男「つー、わけで。久しぶりに話した暁に頼みがある」

男「今日の小テストが訳わからんから教えてくれ」

幼馴染「……本当に図々しいわね」

~昼休み~


男「(先に言っておこう)」

男「(後輩が好きだ! なんて言っておきながら)」

男「(実は俺は後輩と話すのが苦手である)」

男「そんなアホな! とは思われがちだが、この矛盾が俺を苦しめているのだ」

男「そもそもの魂胆は、後輩と出会ったあの日が原因でもあるんだが」

男「まあ、それはそれとして」

後輩「なんですか」

男「うおっ!? いたのか後輩!?」

後輩「いちゃ悪いんですか? それよりまた独り言喋ってましたよ」

男「……えーと、どこから?」

後輩「そんなアホな! と言いだしたあたりですね」

後輩「私の名前、出てきましたけど」

後輩「私のこと考えていたんですか?」

男「いや、そういうわけでは」

後輩「それで、話はしたんですか?」

男「ああ、幼馴染か」

男「今朝、家の前で待って一緒に登校した」

後輩「あ、随分行動が早いんですね」

男「まあ昔からの付き合いだしな」

男「……別に話しかけようと思えばいつでも話せたさ」

後輩「……そういうところ」

男「え?」

後輩「いいえ」

後輩「ところで先輩、自分磨きするって言ってましたよね」

後輩「先輩は具体的にどうお考えなんですか?」

男「ん? まあ、↓2だな」


※安価ミス(自分で踏む)のため安価方法変えます。

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