『ラブライブ!The School Idol Movie glee Dream』みんなで叶える夢物語『トベ偶像』 (225)


花陽「ええええ!!!?」

真姫「何よ?」

花陽「大変ですーーーーーーー!!」

穂乃果「どうしたの?」

花陽「ここでは言えません、部室へ戻らなきゃ!」

絵里「ちょ、何なのよいきなり?」

希「なになにー、教えてー」

絵里「あ、希」

花陽「大変ですー!」

海未「今度は何ですか?」

凛「にゃーーーー」

ことり「まだ終わってないってこと?」

真姫「ナニソレイミワカンナイ」

にこ「行って確認してみるしか無さそうね」

絵里「ええ、ちょっと、今日卒業式なのよ!?」

穂乃果「あわわわわわ」



穂乃果「これって勝手なユメの続きじゃないのーー?

     穂乃果の夢って結構あたるんだよーー!!?

     見てどーなっても知らないよーーーー

     それでもいいならーーー」




穂乃果「よーし、みんな続けーーーーーー!!!」

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μ'sのもとに飛び込んで来た
一つの知らせ

μ'sが見つけた
最高に楽しいライブとは―!?

見たことのない世界との
ふれあいの中

少しずつまた
成長していく9人

最後に何ができるのか?


□□□□
■■■■


リアリティとファンタジーの狭間
輝き出す偶像
現実の哀愁と虚構のユメ



儚きものに託す想い

消えてほしくない願い



夢を叶えた先の場所
その頂点に辿りつけたとして
可能性はこれからも感じることができるのだろうか?







■部室



穂乃果「はぁはぁ…やっと着いたよー」

絵里「いきなり走らせないでよ」

にこ「ぜーぜー」

凛「凛は、競争してるみたいで楽しかったにゃ」

にこ「ぜーぜー」

海未「にこは運動不足がすぎますよ」

にこ「ぜーぜー」

まき「にこちゃんもだらしがないわね」

にこ「ぜーぜー」

希「で、結局何やったん?」

にこ「ぜーぜー」

花陽「それはですね…」ゴソゴソ



花陽「ゥヮァァアァァァご飯炊けたヨォォォォォ」パァァァァキラキラ--



にこ「ってなんなのよーー!!!」


にこ「ったくっ、卒業式の感動が吹っ飛んじゃったじゃないの」

希「まぁまぁそう言わず、にこっちも、ご飯パーティーの用意して手伝お」

絵里「とりあえず、ご飯をおにぎりにでもしたほうがいいのかしら」

ことり「じゃ、ことりも手伝うね」

穂乃果「穂乃果は食べる方を頑張るよ!」

海未「そっちの方を頑張るのですか」

穂乃果「じゃそれまで寝とくよ、むにゃむにゃ」

海未「いや、せめて起きなさい穂乃果」


にこ「早くして、さっさと帰るわよ

   立つ鳥後を濁さずっていうでしょ

   ほんと、人騒がせなんだから花陽は」


凛「さっき同じことを聞いた気がするにゃ」

花陽「大変です!」

穂乃果「どうしたの?さっき、これも言ってなかった花陽ちゃん?」

にこ「どーせ、大したことないんでしょ。ほら、さっさと片付けるわよ花陽」


花陽「凄い!凄すぎます!!」

   夢、夢なら夢って先に言って欲しいです!」


真姫「一体何なのよ?」

絵里「こうなったら興奮が止まらないわね、花陽は」


花陽「伝伝伝が発売されることに決定しました!!!」


にこ「ぬゎんですぅってって!!!ほら、どきなさい真姫」

真姫「……」ジトー

凛「二人してPCに集中しすぎだにゃ」

真姫「もー私、そろそろ忙し……」


にこ「えええええ!」


絵里「なんなのよ、にこまで」

海未「二人のアイドルにかける情熱は、素晴らしいものがありますね」

凛「こっちのかよちんも久しぶりだよ」

花陽「皆さん!」

全員「ん?」

絵里「PV?」


花陽「そう!第一回と第二回と大成功におわったラブライブ大会ですが、

   なんと!なんと!伝伝伝のPVに、その優勝者であるμ'sとA-RISEが候補にあがっているんです」


絵里「凄いわね」

花陽「凄いってもんじゃないです!」

絵里「ぇ……」


花陽「そして、ここらがとっても重要

    今回は、伝伝伝のPV撮影の為に、新曲を三曲作り、しかも!しかも!そのうちの一曲を、

    ミュージカルの代名詞とも言えるブロードウェイで披露するんです」


海未「つまり、私達が海外の舞台で歌うということですか?」


花陽「その通り、更に、PVには、世界ラブライブ大会とも合わせ、その優勝者には……」

絵里「優勝者には?」

花陽「全米デビューが約束されています」


全員「えええええええぇぇぇえええーーーーーーー!!!!」」」」
全員「えええええええぇぇぇえええーーーーーーー!!!!」」」
全員「えええええええぇぇぇえええーーーーーーー!!!!」」
全員「えええええええぇぇぇえええーーーーーーー!!!!」




OP「~♪♪~」
理想化しすぎた憧憬、つきつけられた現実
それでも好き。といえる強さをもつ




                l7l7                          l7l7
  ∠ニニニニ7∠ニニニニ7 ∠ニニニニ7    _/ニ7∠ニニニニ7 /7
 ∠ニニニニ7      // ∠ニニニニ7∠ニニ /        // //
  ∠ニニニ/     ∠ニ/  ∠ニニニ/    .//        ∠ニ/ /7
                  S c h o o l  i d o l  p r o j e c t




――全てのアイドルたちへ

ラブライブ!The School Idol Movie glee Dream『トベ偶像』




穂乃果「それ、本当なの?花陽ちゃん!」

ことり「まだ一緒に続けられるのぉ」

花陽「はい、ラブライブ世界大会の開催は二週間後!

    その時まで、三曲を作らないといけないんです」

真姫「二週間で……」

海未「三曲……」

絵里「これは、いくらなんでもムチャに近いわね」


にこ「な~に、言ってるの。全米デビューよ!

   全 米 デ ビ ュ ーーー!!

   こんな機会はまたとないチャンスよ!

   それぐらい、どーってことないでしょ」


ことり「あはは、にこちゃんは曲を作らないから……」

穂乃果「うーん、みんなと一緒にいれるなら、まだやりたいんだけどなぁ」

凛「りーんも、そう思うにゃー!」

絵里「それは、私だってそう思うわ。だけど……」

にこ「だったら、そのうちの一曲の作詞は、今度こそ、『にこにーにこちゃん』を……」

希「もーちょっと前向きに考えてみればいいんと違う?」

にこ「ってやっぱりスルぅー」

花陽「みなさん、これは、またとないチャンスです」

海未「ですが、三曲ともなると、かなりのチカラを必要としますね」

絵里「……なら」

真姫「まさか……」

絵里「ことりっ!」

真姫「え?」

ことり「ん?」


絵里「合宿よぉぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!!!!!!」」」
絵里「合宿よぉぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!!!!!!」」
絵里「合宿よぉぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!!!!!!」


穂乃果「おお!今度は学校でするんだねっ!絵里ちゃん!」


絵里「そうね、今回はスランプって訳じゃないから、

   ここで場所を提供してもらうのがいいんじゃない?」


海未「確かに、みんなが集まれて、練習が出来る場所といえば学校が最適かもしれませんが……」

真姫「ちょっと待って、私はやるとは……」

にこ「な~に、いってるのよ。ここで、μ'sの凄さを魅せつけるのは、日本の為でもあるのよ」


花陽「はい、今回のPVは世界ラブライブ大会に合わせ、日本代表には、

   日本という、和をコンセプトにしたものが求められているんです」


穂乃果「ってことは、私達、本当に日本の為に頑張れるちゃうんだ!」

海未「お国のためですか」


穂乃果「言い方が古いよー。海未ちゃん!」

     音ノ木のおじいちゃんにもおばあちゃんにも親孝行できるんだよ!」

     やろうよ!ことりちゃん!海未ちゃん!」


ことり「穂乃果ちゃんが言うのなら、私も頑張ってみようかな」チラッ

穂乃果「ニパァ」チラッ

海未「ハァ、仕方ないですねー、日本のよい所を知ってもらうためならば」

穂乃果「そーこなくっちゃ!」

にこ「よーし、花陽、アイドルの特訓を開始するわよ!」

花陽「はい、頑張ります!」

凛「近所の人に自慢するにゃー」

絵里「なら、決まりね!」

真姫「チョ……」

希「……」



絵里「私はことりと理事長室に掛け合いに行くわ」

ことり「私ひとりでも、だいじょうぶだと思うよ、絵里ちゃん」



絵里「理事長、お話があります」

理事長「世界大会?」

絵里「はい、今度のラブライブは世界です、その日本を代表とするグループにμ'sが選ばれました」

理事長「それは、すごいわね」

絵里「合宿の許可は事前にとは知っていますが、許可して頂きたく……」

ことり「おかあさん、今度は本当に大変なの」

理事長「合宿の許可は……そうね、私が見落としていたのかもしれないわね」ウィンク

ことり「おかあさん!」
絵里「理事長!」



穂乃果「じゃあ、明日からも学校に集まろうね!」



絵里「今回は特に、作詞の海未、作曲の真姫、衣装のことり

   この三人のバックアップを一番大切にしていきましょう」


真姫「ちょっと待って、私は泊まれるとは……」


絵里「ああ、別に泊まれる許可もとっただけで、学校の部室の使用許可を頂いたのよ。

   私と希とにこは卒業してしまったからね。だから、だいじょうぶよ真姫」


真姫「……ソウ」

にこ「この二週間は曲作りの為に、学校にくると思えばいいのよ」

真姫「わ、わたしはにこちゃんと違って忙しいの」

にこ「なんですってー」

希「まぁまぁ優先順位を大切にしながら、真姫ちゃんも出来うる限りやればいいんよ」


絵里「そうね、ある程度は仕方ないかもしれないけれど、

   今度のことは私達μ'sのこれからの運命が変わってしまうかもしれないもの」


穂乃果「わたしたちの」

海未「うんめいが」

ことり「かわる?」


にこ「そーよ、全米デビューよ!!!宇宙ナンバーワンアイドルに相応しいデビューよ!」

花陽「本当にそうなったら、わたしたちどうなっちゃうのぉおおおお」パァァァァアア

にこ「私達は私達で特訓するわよ、花陽!」

花陽「はいっいつでもにこちゃんについていきます!」

にこ「もしもアイドルになれたら、なんかじゃない!絶対になってみせるわよ!」

花陽「はいっにこちゃんっ」

凛「にゃー二人で盛り上がってずるいにゃ」

穂乃果「でも、本当にそーなったら素敵だよね」

海未「このままμ'sで何かをできるというのは喜ばしいものです。」

ことり「私もそう思うな」

希「みんな、なんだかんだでμ'sで活動できるのが楽しいんやね」

絵里「そうね、私もこのμ'sを続けられるだけで嬉しいもの」

希「うちら三年生組は特にそうかもしれんよね」

真姫「……」

絵里「まぁともかく、各自家に帰って事情を説明してちょうだい!」

全員「はいっ!」

穂乃果「さぁ行こう!!!」







■帰り道



ヒデコ「ちょっと~穂乃果~聞いたよ~~」

フミコ「ホント凄いじゃない!」

ミカ「いやーあんたたちならやるとは思ってたけどさー」

穂乃果「えっ?三人共もー知ってるの?」

ヒデコ「何言ってるの~μ'sのみんな噂になってるよ」

海未「えぇ!?」

フミコ「いやー今回は海外の舞台だなんて信じられないよね」

ことり「うん」

ミカ「私達も絶対に応援するからねっ!!!」

穂乃果「ありがとう!ヒデコ、フミ、ミカ!」

女「きゃーーー穂乃果さーーん!」

穂乃果「ぅぉぉぁあ」

女「海未先輩!今回も作詞頑張ってください」

海未「ファッ!」

女「ことりさん、かわいい衣装期待してます!!」

ことり「ありがとう」

ヒデコ「ほんとうに、μ'sは凄いね。」

フミコ「穂乃果も困ったことがあれば私達に何かいいなさいよ」

ミカ「そうね、出来る範囲でいいなら私達も手伝ってあげるからさ」


穂乃果「みんな!ありがとう!!!

     μ'sで精一杯頑張るからねー!!!!」


女「海外までは見にいけないけれど、ネットとテレビで応援していますね!」

女「頑張ってください!!!!」

穂乃果「みんなぁ、ほんとうに、ほんとうにありがとーーー!!!」



絵里「あらあら、穂乃果達ったら囲まれて」

希「不思議な感じやね、まだうちらのことを応援してくれている人がいるのは」


にこ「ふふふ、見てなさいこんなもんじゃないわよ

   にこにーを応援しててよかったって思わせてあげるから」


絵里「頼りにしてるわよにこ、明日からも楽しい一日が始まりそうね」



凛「学校に行くのは嫌だけど、授業しなくてμ'sだけの活動だから楽しみだにゃー」

花陽「そうだね、凛ちゃん。ところで、お泊りはするのかな?」

凛「できるだけ、泊まれるようにするつもりだよ」

花陽「真姫ちゃんは、どうしちゃうの?」

真姫「わ、わたしは別に……」

凛「あーせっかくだし泊まろうよー」

真姫「……」

花陽「あんまり、無理いっちゃ悪いよ凛ちゃん」

真姫「……」

花陽「そういえば、PV候補のA-RISEはどうしちゃうのかな?」

凛「ん?一緒に出るんじゃないの?」


花陽「ラブライブの世界大会もスクールアイドル限定になっちゃうの

   A-RISEは、プロデビューが決定している噂もあったから」


凛「あー確かにツバサさん三人組は、プロになってもおかしくないよね」

花陽「そう思うよね、凛ちゃんも」

凛「すごいにゃー!」

真姫「なーにいってるの、そのA-RISEに私達は勝ったのよ」

凛「そう考えるとμ'sってもっともっとすごいのかにゃ?」

花陽「そうだね、私達、こんな素敵なすごいスクールアイドルに入れたんだよ」

凛「凛は、かよちんが入ってくれてよかったにゃー」

花陽「私が入れたのは、凛ちゃんのおかげだよ。ありがとう凛ちゃん」

凛「そんなことないよ、真姫ちゃんもいたし」

花陽「勿論、真姫ちゃんも背中を押してくれたお陰だよ。ありがとうね、真姫ちゃん」

真姫「……花陽」

凛「凛はμ'sのみんなといれるだけで嬉しいんだよ」

花陽「それは私もそうだよ。明日から頑張ろうね、凛ちゃん、真姫ちゃん!」

真姫「……」

■真姫宅



真姫「ただいま」

真姫ママ「あら?遅かったわね」

真姫「うん、ちょっと……」

真姫ママ「そうね、まだまだ学生生活を楽しんでいい年頃ですもの」

真姫「そういうわけじゃ……」

真姫ママ「ふふ、μ'sのみんなといたのかしら」

真姫「……うん」


真姫ママ「貴方がスクールアイドルをするって聞いた時は、驚いたものよ。

      だけどラブライブで見事に優勝。そして、そのまま解散」


真姫「……」


真姫ママ「でもだからといって、医学の勉強だけでなく、

     そんなに急いで経営学の勉強までしなくてもいいのよ?

     貴方には病院を継いでほしいってパパは思っているのだろうけれど、

     私は貴方が好きなようにすればいいと思ってるわ」


真姫「……」

真姫ママ「一番大事なのは、貴方が幸せになることよ」

真姫「……」

真姫「ワカッテルワヨ……」

■穂乃果宅



雪穂「おねーーちゃーーーん」

穂乃果「んぁ?」

雪穂「んぁ?じゃないよ全く!もうちょっと恰好よくしてよねー!」

穂乃果「なーんでいきなりそんなこと、雪穂に言われなくちゃなんないのさ!」

雪穂「もーそんなこといって、亜里沙も見てるよ」

穂乃果「ほぇ?」

亜里沙「こんばんわ、穂乃果さん!!!聞きましたよ!!!」

穂乃果「もしかして?」

亜里沙「はい!!μ'sの曲がステージがまた見れるんだって!!!すごく楽しみです」

穂乃果「もーそんなところまで」

雪穂「なんかねー学校中でも噂がすごいんだよねー」

亜里沙「そうですよー、μ'sのいる学校に進学するってだけで羨ましがられていますよ」


雪穂「今や、おねーちゃんは高坂家のおねーちゃんじゃなくて、

   日本の顔のスクールアイドルの高坂穂乃果になりつつあるんだよ」


亜里沙「亜里沙は絶対に絶対に、応援しますから!!!!」

穂乃果「あは、なんかスゴイことになってきてるんだね」

亜里沙「だから、海外でも優勝してデビューしちゃってくださいね!!!」

■にこ宅



こころ「えええ?おねーさまが海外デビュー--!!?」

ここあ「そうみたいなんだ」


こたろう「でびゅーーーーーー」


にこ「そーよ、あんたたち。にこはついに日本を通り超えて海外へ進出するのよ!!

   ママも出張しちゃうみたいだけど、あんたたち留守番はまかせたわよ」


にこママ「働く女はツライってね、なんて嘘うそ冗談よ。頑張りなさい。はばたく鳥は後ろを振りかえず、よ」

にこ「立つ鳥後をみたいな諺?」

にこママ「これは私の造語よ、けど家事はホントに大丈夫?」

こころ「任せて下さい。おねーさまがいつでもアイドル活動できるように、家事全般を出来るようになりました」

ここあ「掃除は得意になったよ」

にこ「任せたわよ、にこが海外から帰った時を楽しみにしてなさい」

こころ「さすがは、おねーーさま、μ'sで日本ナンバーワンアイドルグループになったかと思えば」

ここあ「今度は海外だなんてね」

にこ「あんたたち、一生懸命にこを応援しなさいよ!!」ダキッ

こころ「おねーさま!」

ここあ「おねーちゃん!」


こたろう「でびゅーーーーーー」

■絵里宅



絵里「ええ、お祖母様、音ノ木坂ですが、もしかすると知名度が飛躍的に……

   楽しみにしておいてください。え?今回の海外の主催者は誰だ?いえ、そこまでは……」







■校内



穂乃果「うおおおぉおおぉうぉ!!!」

穂乃果「練習に遅れる~」

穂乃果「!?」

穂乃果「あ……」

■音楽室



穂乃果「懐かしいな……真姫ちゃんのピアノ」


真姫「愛してるバンザーイ~♪」

穂乃果「うん」パチパチパチパチ

真姫「ヴェエエ///」

真姫「いつから、そこにいたのよ?」

穂乃果「ほんのついさっきだよ。初めて会った時の真姫ちゃんのピアノを思い出しちゃって」

真姫「……あの時は腕立てまでさせられたわね」


穂乃果「ほんとだよねー、でもμ'sに入ってくれた!

    あの時さ、真姫ちゃんの曲がなかったらファーストライブもできなかったんだよね

    そう思うと穂乃果も感慨深いよ」


真姫「アリガト」クルクル

穂乃果「あの時から、私はみんなに頼ってばっかりだけど、それでも私ができることをみんなにって思って」

真姫「……穂乃果はそれがいいところでしょ」


穂乃果「そうかなー?私だって海未ちゃんみたいに作詞とかことりちゃんみたいに衣装とか作れたらなー

    って思うんだけどさー、何もできないし、だからそれができる人にはすっごく感謝してるんだよ

    今度も三曲で大変だろうけど、何か私にできる事があればいつでもいってね

    あ、真姫ちゃんは言わなくても何でもできるかぁ」


真姫「と、当然でしょー」

穂乃果「でも、本当に悩んでるんだったらいつでもいってね」

真姫「……」

■屋上



絵里「それじゃ各自、休憩しましょ」

穂乃果「ううー絵里ちゃんスパルタ過ぎるよー」


絵里「何いってるのよ、衣装や作詞、作曲、みんな頑張っているんだから

   それを出来ない私達がこれぐらいするのは当然でしょ。

   みんなも、あの三人の手助けになることは積極的にやっていきましょ」


穂乃果「わかったよー。それがμ'sのためになるんならさ」

■弓道場



海未「和がテーマですか、みんなの期待に沿わなければと考えると不安になりますね……」

海未「……気持ちから入ってみますか」

海未「ラブアロシュー」


ガラッ


穂乃果「海未ちゃん、なんでこんなところにいるの?」

海未「ヒャッ」

穂乃果「ん?なにその声」

海未「いえ、気のせいです」

穂乃果「いやーいったよー。弓道の掛け声かな?」

海未「……べ、別に弓道をするわけではないのですが、精神を整えようと」

穂乃果「なるほど!作詞作りに必要なことなんだ」

海未「直接には関係はないかもしれませんが、やはりここに来ると心が落ち着きますので」


穂乃果「落ち着くよねー和の雰囲気がするというか。

     だけど、穂乃果は海外行くのはいいけど英語のことを考えると不安になるなー」


海未「穂乃果が不安になるのですか?」

穂乃果「何いってるの!なるに決まってるよ。私のことを何だと思ってるのー!」

海未「ふふ、そうでしたね」

穂乃果「だから少しでも不安をなくそうと考えてるのに」

海未「穂乃果もそうやって進んでるのですね」

穂乃果「ん?」

海未「いえ、こちらのことですよ」

穂乃果「よくわかんないね海未ちゃんは。でもホントどうすればいいかな」

海未「でしたら最低限の英語ぐらいは言えるほうがいいかもしれませんね」

穂乃果「例えば?」

海未「助けて?とか?」

穂乃果「ヘルプ!でしょ!それぐらいわかるよー歌だって歌えるんだから!」


海未「穂乃果の行動力なら大丈夫かもしれませんが

   ただ海外は、日本のように油断しているのは危険な場所ですので」


穂乃果「そうだね。穂乃果気をつけるよ。海未ちゃんのお手伝いに来たのに穂乃果が教えて貰うなんてね」


海未「穂乃果はそれでいいんですよ、そうやって知らず知らずのうちに誰かの背中を押しているんです

   こちらこそありがとうございます穂乃果」


穂乃果「ほぇ?」

■音楽室



にこ「何?あんた曲作りでスランプになってるわけ?」

真姫「な、なってないわよ!うるさいわね」

にこ「じゃあ、にこが作った『にこにーにこちゃん』の作詞を使って……」

真姫「……」ジー

にこ「何よ、何か文句ある?」

真姫「曲は誰の為にあるのか知ってる、にこちゃん?」


にこ「それは勿論、にこの為よーーー!!

   にこが宇宙ナンバーワンアイドルになるための曲なんだから、手を抜いたら承知しないわよ!」


真姫「……はいはい」


にこ「い~い?ハッキリいっとくけど、今回は9人の為じゃなくて、にこの為よにこの為!

  にこが目立つようにしなさいよね」


真姫「うるさいわね」


にこ「真姫、あんたは今回の重要性がわかってないのよ

   今回はスクールアイドルだけではなく、アイドルの歴史を塗り替えるかもしれない重要な出来事なのよ?

   かって、アイドルとしてデビューしたグループはいたけれど、全米を拠点に活動して成功した日本のアイドルはいない。

   だから、その歴史的快挙を私達μ'sが~~」


真姫「もーーーでてって!!!!!」

■屋上



穂乃果「海未ちゃ~ん、作詞の方は順調?」

海未「そうですね、捗っている部分もありますし滞っている部分もありますね」

穂乃果「どっちなの、海未ちゃん」

凛「いい歌詞が思い浮かばないの?」

海未「いえ、なんというか作詞のイメージは出来ているのです」

花陽「それじゃそのままそれを書いちゃえばいいんじゃないのかな」

海未「それが、そのイメージをカタチにする作業が今一歩のところで……」

希「う~ん、イメージをカタチにするのは難しいよね。ちなみにどんなイメージ?」

海未「今回のイメージは、なんというか、高いイメージなのです」

穂乃果「高い?」

凛「」ビクッ

花陽「お空のイメージなのかな?」


海未「確かにそのような感じなのですが、いまいちどうも……

   体験してみればわかるような……」


凛「……海未ちゃんが高い……なんか嫌な予感がするにゃ……」


穂乃果「うーん、高いかぁ飛行機とか?」

希「それは、海外行くときのお楽しみにしといて」

花陽「だったら、スカイツリーとか?」

海未「なんというか、そういう人工的なものではなくて……」

凛「……」ソローリ

穂乃果「ってあれ?凛ちゃんどこ行くの?」

凛「」ギクッ

凛「……え……とー」

海未「どうしたのですか?凛」

凛「手伝いに行こうかなって……」

穂乃果「ほぇ?どこへ?」

凛「え、えとーーー凛はーーー、、、あ!! こ……ことりちゃ……」


海未「それです!!!!!」


海未「小鳥が大自然にいる、山に行けば何かを掴めそうです!!」

   ヒントをありがとうございます、凛」


穂乃果「おおーーそーなんだ、凛ちゃんスゴイ!マジエンジェーっ!」

花陽「山に行くの手伝っちゃうんだね!すごいね凛ちゃん!」

凛「違うにゃー違うにゃー!!!」

穂乃果「そんな謙遜しなくってもいいのに、すごいよ凛ちゃん」

花陽「海未ちゃんのお手伝いをしっかりしてきてね」

希「何かあったらうちもサポートするし」

海未「希もいれば心強いですね」

海未「それでは、山が呼んでいますよぉーアッハッハッハハハッハ」


凛「結局こーーーなるのーーーーー!!!」

■音楽室



真姫「……曲は順調に進んでいるけど

   問題は……

   これから先か……

   μ'sを続けてこられたのは、私のかけがえのない……

   だけど、これからは……」

■部室



ことり「そこの衣装の部分はこーすれば」

花陽「あ!出来た!!」

ことり「えへ、花陽ちゃん器用になったよね」


花陽「ことりちゃん一人に任せっきりなのも悪いし

   家でもたまに練習してたの」


ことり「ありがと、とっても上手くできてるよ」

    にこちゃんも、すごいよねー」


にこ「ホワタタタタタタタ」

ことり「そんな掛け声出さなくても、ミシンは普通に縫ってくれるよ、にこちゃん」


にこ「にこは、あんたに言われたから衣装の大切さに目覚めたのよ

   衣装ひとつでも、個性をアピールできる。

   ことりの頭の髪留めも、私のも。これは大事なことだってね」


ことり「そーいってくれると嬉しいな、にこちゃん」


にこ「裏方の衣装係の大切さがわかってこそ、表が輝くのよ。

   そーいうことを、あんたには教えられたのかもね」


ことり「にこちゃん!」

■音楽室



真姫「……ハァ」



希「曲はできた?」

真姫「ヴェエ」

真姫「いたの?希?驚かせないでよ」


希「うちは、ここに来た時に声かけたんやけどなー

  ずっと俯いたままで考え事してるみたいやったから」


真姫「……ソ、ソウ」

希「にこっちも心配してたよー真姫ちゃんが曲作りに悩んでるんじゃないかって」

真姫「全然そんな風に見えなかったわよ!」

希「まぁにこっちのことやから、言い方がまずかったんやろうけど」

真姫「にこちゃんは、自分がデビューできることしか考えてないじゃない」

希「んーーどうなんやろうね、たしかに今回の全米デビューは大きいよね」

真姫「優勝できたらの話でしょ、そんな無理よ」

希「昔のμ'sもA-RISEに勝つなんて夢みたいな話やったと思うけどなー」

真姫「……」


希「それでも、穂乃果ちゃんやにこっち、みんなが全力で歌いたいって気持ちがあったから

  ラブライブに優勝できたんかなーって、もちろん真姫ちゃんのいい曲のお陰でもあるよ」


真姫「……希はμ'sが続けられて嬉しい?」


希「んーー?うち?なんていえばいいのかな、、、勿論嬉しいけれど……」

真姫「ん?」


希「元々μ'sは穂乃果ちゃんが学校を存続させたいって気持ちから。

  その強い気持ちに触れて、みんなが少しずつ成長していった。この一年間はうちにとって宝物。

  最初は学校のため、二回目のラブライブはμ'sみんなのため、じゃあ三回目の今度は?

  それを考えてるところかな」


真姫「……みんなデビューしたいのかしら」


希「どうなんやろうね、うちはデビューよりもみんなとの絆がつづくことのほうが嬉しいけれど……

  一番いいのは、みんなが本当に同じ夢に向かって走ることかなって」


真姫「μ'sにいれば成長できるか……」

希「真姫ちゃんもμ'sにいたから面倒臭い人じゃなくなってきたんやない?」

真姫「私は最初から面倒臭い人じゃないワヨ……」

希「……」

希「曲作り以外でも手助けできることがあれば、いつでも言ってね真姫ちゃん。大事なのは、今よ」

■部室



絵里「どう順調?」


ことり「ここの縫い付けのパターンが終われば休憩しようかなって

    みんな助けてくれるから順調だよ」


絵里「そう、それはよかった

   にしても、見事に和服テイストね。着物というか」


ことり「うん、今回は和のイメージを優先したらこーなったんだ」

絵里「素敵よね、民族衣装のように、衣装でその国がわかるなんて」

ことり「普段は洋服しかきていないけれど、和服を着ると新たな発見があるかなって」

花陽「和服は七五三や成人式、結婚式ぐらいしか日本人は着ないよね」

ことり「もっと気軽に着ることができればいいなって」

花陽「このフリフリの部分がとってもかわいいな」


ことり「えへへ、ことりもそこの箇所気に入ってるんだぁ

   海未ちゃんなら和服を着慣れてるから、すぐに着こなせるかもね」


絵里「そういや、海未は?」

■山頂付近



海未「山頂アタックです!」


凛「聞き飽きたにゃーーーーーーー!!!!!

  なんで凛が山にきてるのーーー」


海未「はて?凛が山に行くのを手助けをしてくれると聞いていたのですが」

希「凛ちゃんのことをマジエンジェーって穂乃果ちゃんも言ってたしね」

海未「!」

海未「マジとは?どういみですか?」

希「ん?本気とかいてマジとか真剣とかいてマジとか、そういう意味よ」

海未「ではエンジェーとは?」

希「普通に天使よ」


海未「それです!Angel!山頂に真剣に向かうその姿。まさに天使の如く、Angel

   やはり高い所というのは創作意欲が湧き上がるものですね!アッハッハッハハハッハ」


凛「凛、こっちの海未ちゃん、あんまり好きじゃないよ」


希「まぁまぁ、だけど海未ちゃんがここに来て作詞しているだけいいんやない?

  ただ単純に山頂アタックしたいだけやと問題やけど」


凛「また野宿になりそうなのかな」


希「そうなってもいいように凛ちゃんの好きな、

  ニラうま辛豚骨ラーメンと玉ねぎ豚だし醤油ラーメンの両方持ってきたよ」


凛「ええーホントー凛の好きな味よく知ってたね」

希「ふふ、うちのコックさんはタロットのエースにお任せよ」

■音楽室



真姫「……ハァ」


――どうしたのかしら?美少女が溜息をついちゃって


真姫「ヴェエエエエ///」

   今度は何よ!?

   って!!?え???何故あなたが?」

■部室



穂乃果「ことりちゃーん、ほむまんだよー」


ことり「あはは、ありがとう穂乃果ちゃん

   でも今は縫い付けている途中だから」


穂乃果「ぅぅーそうだねー穂乃果は頑張れ!って応援しとくよ」

絵里「たまには穂乃果も手伝いなさい!」

穂乃果「えーだってー穂乃果が手伝ったらグチャグチャになっちゃうよ」

ことり「初めはみんなそうだよ、だけど少しずつ丁寧に縫っていけば出来るんだよ」

穂乃果「その少しずつが、穂乃果には難しいんだよー」

ことり「私達のファーストステージだってそうだった」

穂乃果「……」

花陽「懐かしいな、でも三人共輝いていたよ」

ことり「ありがとう」

絵里「そうね、あの時、ひとつずつ踏み出していたから今があるのかもしれないわね」

穂乃果「あの頃の絵里ちゃんは、ホント怖かったよー」

絵里「もーそれはいいじゃない、今は違うんだから!」

■山頂付近



凛「にゃーーーーーーー!!!!!」

海未「気合をいれてくださいよ凛ーーあともう少しですよーーー」

凛「だからなんで山登りにこんな危険なところにくるのーーーー!!」

希「それが海未ちゃんのため、ファイトやよーーー」


凛「ううーー凛の背中に翼が生えてたらなーーーー!

  山頂まで飛んでいくのにー!」


海未「!」

海未「今なんといいましたか!?」

凛「へ?」

海未「ですから今なんと?」

凛「翼が生えてたらなーーー!って」

海未「頂きです!!!」

海未「って、これは山頂のいただきと、いただきを掛けたダジャレではありませんよ凛」


凛「死ぬほど、どうでもいいにゃーーー!!!!

  早く安全な場所へ行きたいのーー」


希「海未ちゃんは、猪突猛進タイプやからね」

海未「凛の翼は飾りだったのですか?」

凛「だから、そんなものあったら山頂いってすぐに帰るにゃーーーーー!!!」

■音楽室



真姫「あなたは……」

ツバサ「ふふ、ごめんなさい。突然おじゃまして」

真姫「どうして、A-RISEがここに」

ツバサ「そうね、今回の海外のラブライブのことは聞いているかしら?」

真姫「ええ私達とA-RISEが候補にあがっていると聞いたわ」

ツバサ「その応援にきたのよ」

真姫「え?なにそれ?」

英玲奈「世界大会はスクールアイドル限定」

真姫「てことは、もしかして」


ツバサ「そう私達は卒業と同時にプロデビューが決定していたのよ。

    だから残念ながら海外の大会には出られません」


真姫「……」


ツバサ「だから、その前にご挨拶にと思って、学校に伺ったのよ

    矢澤さんが西木野さんのことを心配してたわよ」


真姫「にこちゃんが?」


ツバサ「今回はスクールアイドル史における重要な分岐点だって

    だから少しでも真っ直ぐに前を向いていけるようにしてほしいって」


真姫「どーせ、にこちゃんは自分がデビューできることしか考えてないから、そう言ったんでしょ」


ツバサ「うーん、どうかしら?彼女はそういいながらも、

    全員が夢に向かって全力で進めるようにしたいようだけど、、、まぁ私にも本心はわからないわ。

    貰った花束には、

    私達のプロデビューの祝福と悩むメンバーの話し相手になってほしいって添え書きがあったのよ。

    私にできることなんて、たかがしれてるのにね」


真姫「……」

あんじゅ「迷っているのかしら?」イジリイジリ

真姫「べ、別に」クルクル

あんじゅ「私達がμ'sに興味をもった理由わかる?」イジリイジリ

真姫「そんなのわかるわけないでしょ」クルクル


ツバサ「μ'sのグループというのは、とても面白いユニークな集団。

    その中でもそれを体現しているのが、高坂穂乃果その人。

    彼女が何をするのか、私達ですら気になってしまうもの」


真姫「穂乃果はかわっているもの」

英玲奈「だが、それだけではない」

真姫「え」


英玲奈「西木野真姫は考えたことがあるだろうか?

    我々、A-RISEが猫集団だとすると、μ'sは犬集団だということを」


真姫「ナニソレイミワカンナイ!」


あんじゅ「ふふ、わからないのも仕方のないわ。

     だけど人間は、こういったタイプ別でもカテゴライズできるのよ」イジリイジリ


ツバサ「私達は、一人ひとりが独りであり、独立している。

    自分たちの能力、それぞれに長所をもっているし人に頼ったりはしないわ」


真姫「……」


英玲奈「だがμ'sとは見ていてとても危なっかしい存在。それゆえに惹きつけられる。

    しかし西木野真姫はどうだ?」


真姫「え?なに?」


ツバサ「そう西木野真姫さんは、どちらかというと元々は単独で行動するタイプに見受けられるわ。

    だけどμ'sに入って少し変化したようにも見える。

    簡単に言えば、犬は仲間を大切にするし、猫は気高さを重視する

    貴方はどっちなのかしら?」


真姫「……わ、私は」


あんじゅ「普通はね、アイドルグループなんてのは猫集団、自己主張が強いとも言えるわ

     だからμ'sという存在は異彩を放っていた」イジリイジリ


ツバサ「貴方が迷っているかもしれない、矢澤さんの言った通りあっているのかもしれないわね」

真姫「……」


ツバサ「おそらく、矢澤さんはそれを払拭させる為に、私達と貴方を話させたかったのかもしれないわね

     これは私の考えだから、違うのかもしれないけれど」


真姫「にこちゃんは、自分のことしか考えてないわよ」

ツバサ「……」

あんじゅ「あら?それって悪いことかしら?私はA-RISEのことよりも自分のことの方が大切よ」

ツバサ「あんじゅはハッキリいうわね」

英玲奈「私もあんじゅほどではないが、自分の意思を尊重したい」

真姫「何がいいたいわけ?」

ツバサ「別に嫌なことをいいたいわけじゃないの、グループとして個性が違うから魅力的だってことよ」

真姫「……ソ、ソウ」クルクル

あんじゅ「知っているかしら?髪の毛をいじる人の心理というのを」イジリイジリ

■山頂



海未「ついに到達しましたよ!!!」

海未「山頂アタック成功です!!!!!」


凛「作詞にきたはずにゃーーーーーーー!」


希「これで念願のみんなの夢が叶ったというわけやね、海未ちゃん」

凛「結局、作詞は思い浮かんだの?」


海未「ええ、ありがとうございます!凛と希のおかげですよ

   まかせておいてください、Angel凛のおかげで、作詞が山がもっともっと好きになりましたよ」


凛「うう、海未ちゃんの山頂への羽ばたきは誰も止められないの~」

希「そうやって前に進むことが重要って気付いたわけやね」

海未「大事な時は、今、です!」

凛「ファックション、いいなー穂乃果ちゃん達は、のんびりしているんだろうなー」

■部室



穂乃果「ほえ~」

ことり「穂乃果ちゃん、眠るんならあっちに場所があるよ」

穂乃果「うんーーー」ゴロゴロ

絵里「もう、おまんじゅう食べたらこうなっちゃうなんて」

花陽「いつも、穂乃果ちゃんは幸せそうだよね」

絵里「ホント何故か憎めないのよね」

ことり「こうやって本能の赴くままに、生きているのに何故かうまくいっちゃうんだよね」

花陽「不思議なひとだよね、穂乃果ちゃんは」

絵里「まぁ私たちはできることをしましょ、あともう少しでしょ」

ことり「ありがと絵里ちゃん、ここの部分を……」

■音楽室



真姫「髪の毛ぐらい誰だっていじるでしょ!」クルクル


あんじゅ「ふふ、そうじゃないの。髪の毛をいじる人の心理は何通りかあるのよ

     例えば、緊張している場合、退屈している場合とかね」イジリイジリ


真姫「へ、へぇー私は緊張なんかしないわ」


あんじゅ「私の場合は、退屈で髪の毛をいじる。自分でいうのもなんだけど、自己愛やナルシシズム

     周囲に注目されたい願望もあるし、自分に自信がある証拠でもあるわ」イジリイジリ


真姫「……」クルクル


あんじゅ「ふふ、緊張している場合の心理は、恥ずかしがっているのも含まれるのよ

     つまり、髪の毛をいじるという行為は意識を自分に向けながら、人に魅せているか、見られているのか、

     どちらが優先するかで、退屈か緊張かに変わるのよ」イジリイジリ


英玲奈「さすがは、髪の毛をいじることにかけてはプロだな、あんじゅは」

ツバサ「あってるのかは知らないけれどね」


あんじゅ「まぁ何にせよ、自分のしたいことを本当に優先させることね」イジリイジリ

真姫「……」クルクr

ツバサ「私達はプロになれば、それを自分たちのカラーで推し進める。」

英玲奈「そう、お客様を悦ばせる、ただそれだけの存在、私達はいずれそうなる」

あんじゅ「健闘を祈ってるわ」イジリイジリ

真姫「……」


ツバサ「あまり役に立たなかったかもしれないけれど、お互い頑張りましょ

    ああ、あと海外の世界大会で私達の知人が出ているようだけど、会ったらよろしく頼むわね」


英玲奈「あまり、彼女たちの存在を教えて怖がらせないほうがいいぞツバサ」


ツバサ「そうだったかしら、じゃ、頑張ってね、西木野真姫さん

    私達もμ'sを応援しているわ」


真姫「……」

■学校



穂乃果「おかえりーーー海未ちゃん!」

ことり「作詞はどーだった?」

海未「ええ、凛と希のおかげです!」

凛「凛頑張ったんだよ~~」

希「そうやね、凛ちゃんは影の功労者やね」

絵里「ことりの衣装もバッチリ、真姫もできたのよね?」


真姫「あたりまえでしょー

   あ、あとありがと、にこちゃん///……ツバサさんに何か言ったんでしょ」


にこ「はぁ?にこがそんなこと、するわけないでしょー

   何勝手に照れてるのよ」


真姫「照れてない!」

にこ「ま、あんたはにこに感謝するのは間違いないんだからね」

真姫「なんでそんなことしなくちゃならないのよ!」

にこ「海外にいけばわかるってもんよ」

真姫「海外だとにこちゃんの方こそ私に感謝するんじゃない?」

にこ「はぁなんでよ」

真姫「英語できなくて泣きつかないでよ」

にこ「泣く訳ないでしょ。私が泣く訳ない!」

真姫「どーだか」

にこ「泣くのは真姫よ」

真姫「私も泣かないわよ」

凛「あーもーまたやってるにゃ」

花陽「ツバサさんが来てたのぉ?」

真姫「あれ?みんな知らないの?」

穂乃果「ほぇ?そーだったの?」

絵里「彼女たちは海外のラブライブに出場するのかしら?」


穂乃果「出ないの?」

絵里「ふーん?それで海外の優勝候補のチームとA-RISEは知り合いなの?」

花陽「またとんでもない強敵がいるんだね」

海未「なるほど、世界は広いですからね」

凛「こわいよー」

ことり「A-RISE以上の存在なのぉ?」

穂乃果「うう、」


にこ「何あんたちビビってんのよ、やると決めたら私達のやることをすればいい

   それだけの話でしょ!にこはやるわ!」


穂乃果「おお、映画版のジャイアンみたいに格好いいにこちゃん」

にこ「何よ、その例え、にこはいつでも格好良いの!」

絵里「そうね、いつも通りの私達で頑張りましょ!」

希「曲も詩も衣装も、ダンスも歌も全てやれるだけやったんやし」

にこ「そうよ!やるしかない!」

真姫「ま、たまにはにこちゃんも恰好いいところ見せなきゃね」

にこ「いつもよ!」

ことり「頼りにしてるんだよ」

花陽「絶対についていきます」

穂乃果「よーし、あとは出発する日を待つだけだね!」

■穂乃果宅



穂乃果「あーーーもうすぐ海外かーーー」

穂乃果「でも考えたら、みんな本当に海外デビューしたいのかなぁ?」

穂乃果「にこちゃんや花陽ちゃんは、そうしたいんだろうけど……」

穂乃果「絵里ちゃんや希ちゃんはどうなんだろう?」

穂乃果「卒業後の進路……」


穂乃果「海未ちゃんはなんだかんだで器用だし

     ことりちゃんも衣装を作ること自体は楽しそう」


穂乃果「凛ちゃんはまだ一年生だし……」

穂乃果「真姫ちゃんは病院を継ぐことも言ってたよね…………」

穂乃果「私はどうしたいんだろ……」

穂乃果「アイドルになれたらかぁ……そこまでA-RISEのようには考えてなかったな」

穂乃果「あーーー」


穂乃果「難しいなーーーーーー」




雪穂「おねーちゃん?何やってるの?」

穂乃果「もー部屋にはいるときぐらいノックしてよ雪穂!」

雪穂「ああごめん、なんかひとりごとがうるさかったから

   あとおねーちゃんに……」

■穂村屋



女「穂乃果さん、頑張ってくださいね!!!」

女「わたし、サイン貰っていいですかー」

女「あーーーずるいって、じゃ私は写真を」

穂乃果「あはは、ありがとね」

雪穂「応援してくれてる人もいるんだからね」

穂乃果ママ「あらあらいらっしゃい、よかったらおまんじゅうもおみやげにね」

女「はい、ここのおまんじゅうを食べるとアイドルになれるって」

女「そういう噂で持ちきりだよね-ほらー梨子もーサインもらっときなよー」

梨子「……わ、わたしは」

女「ノリ悪いよーせっかく写真とってもらえるんだしさー桜内しっかりしろ!」

梨子「……う、うん」

穂乃果ママ「はいはい、こっちのおまんじゅうを買いたい人は一列に並んでちょうだいね」

女「はーーーい」

雪穂「おねーちゃんが遠い人になっちゃうのかねぇ」

亜里沙「絶対そーなるよ!」

穂乃果「ほえーみんなファイトだよ♪」

穂乃果「って今応援関係なかった?」

女「あはは、穂乃果さん面白いー」

雪穂「そりゃ、ないか……」







■空港



絵里「早すぎたかしら」

希「こういうことは、なんでも早めがいいし」

にこ「そうよ、何か!ってことがあるかもしれないからね」

花陽「にしても到着していないのは、真姫ちゃんと二年生だよね」

凛「真姫ちゃんはもうすぐ来るって連絡があったけれど……」

にこ「二年生組ね」

絵里「前回のことりの件があったから心配だったけれど、今回もまさかね……」

■空港付近車内



真姫ママ「もうすぐ到着するわ」

真姫「送ってくれてありがとママ」

真姫ママ「頑張ってきなさいね、応援してるわ」

真姫「……ママは嫌じゃないの?私が……もしもだけれど、海外デビューしたりすることに」

真姫ママ「ふふ、大丈夫よ」

真姫「ん……」

真姫ママ「もし貴方がお医者さんの道を諦めたとしても……」

真姫「諦めたとしても?」

真姫ママ「私はいつでも貴方の味方よ」

真姫「……アリガトウママ」クルクル



真姫「行ってきます」チュ

■都内近郊車内



穂乃果「お父さん、今日、仕事場にでなくて大丈夫なの?」

ほのパパ「……」グッ


海未「わざわざ、お仕事をお休みになられてまで送って頂きありがとうございます。

    ですが、必ずやこの園田、日本のため、お国のために頑張って参りますので……」


穂乃果「海未ちゃーん、だから言い方が堅いよー」

ことり「穂乃果ちゃんのお父さんありがとう!」

ほのパパ「……」グッ


穂乃果「お父さん頑張ってくるからね。お店の心配よりまずは自分たちのことだね」

海未「それもそうですね。ところでことり、忘れ物などは」

ことり「今回はー大丈夫だよ!えへへ、これ、まーくらっ♪」

穂乃果「おおー、これでどんな夜でも安心だね」

海未「何かその言い方は違っている気もしますが……」


穂乃果「あと、どれぐらいでつくんだろ?」


海未「あと三十分もあれば到着するかとは思いますが」


ガタ


穂乃果「お?」
海未「な!」
ことり「ええ~~」

ガタガタタ

プスー


ほのパパ「……」泣


穂乃果「お父さん泣いてる場合じゃないよ!!!パンクしちゃったの!!!?」

海未「どうやら、そのようですね」

ことり「え~~~ん、こんなときにーどうしよー」

穂乃果「直りそうもないよね!?どうしよう海未ちゃん!」

海未「ここから空港まで歩くのは不可能、今から駅に向かうにしては遠すぎますね……」

ことり「タクシーもすぐ来れる場所じゃないよ」

穂乃果「とりあえず、絵里ちゃんに連絡をしとくよ」

■空港



絵里「ええ?なんですって?車がパンク!!?」

真姫「え?それどういうこと?」

絵里「うん、うん、場所は?ああ、そこね」

花陽「みんな遅れちゃうのぉ?」

凛「ううーやっぱり電車で来るほうがよかったんだよー」

真姫「ちょっと待って、ママが場所さえわかれば車で迎えにいけると思うわ!」

絵里「お!さすが真姫ね」

絵里「穂乃果、詳しい場所を教えてくれるかしら、真姫のお母さんが車で迎えにいってくれるみたいだから」

真姫「これからいうことを聞いてね、穂乃果。えとね……」

絵里「何落ち着いてるのよ、希」

希「……だいじょうぶや、μ'sには守り神がついてるってカードが告げてるんよ]

絵里「ぇ?」

■都内近郊車外



穂乃果「あーーーーん、大丈夫かなぁ。わかるかなぁ場所の説明はしたんだけどさー」

     ここで立っていれば目立つからわかるって言われたけど……」


ヒデコ「あれ~~~どうしたの?穂乃果?」ブロロロロ

フミコ「今日出発の日じゃなかったの?」

ミカ「そんなところにいると風邪引くよ?」

穂乃果「おお三人とも、見事なバイクのツーリングスタイルで?どこへ?」

ヒデコ「どこへって、空港に決まってるじゃない」

海未「はて?」

フミコ「今日はμ'sが日本を旅立つ日でしょ!」

ことり「よく知ってるね」

ミカ「はは、空港に行けばすごいことになってると思うけどね」

穂乃果「そんなことより、空港にいけないかもしれないんだよーーー!!」

ミカ「そーなの?」

穂乃果「そーなんだよーー車がパンクしてさー」

ことり「迎えにきてくれる車を待っているところなの」


ヒデコ「はは、あんたたち、私達と会ったからには安心しな!」

フミコ「今から空港に送ってあげる!」

ミカ「そのかわり、しっかりつかまってなさいよ」

穂乃果「おおお!」

■空港



絵里「三人共おつかれさま、それと同級生のあなたたちも」

ヒデコ「いえいえ、みんな応援してるんだよ、これぐらい当然だよ」

絵里「でも何故あなたたちまで空港に?」

フミコ「それは、もうすぐわかるよ」


全員「!!!」


凛「これは一体!?」

■空港



雪穂「おねーちゃん、頑張ってきなよ」


亜里沙「絶対に優勝してきてくださいね!

     μ'sなら全米デビュー間違いないよー」


穂乃果「電車できてたのね……

    そっちのほうが早く到着するとか、一体、私達は……」


雪穂「何いってるのさ、お父さんは海外行けないかわりに車を出して

   仕事を休んでまで送ってくれたんだよ?

   その気持ちを大事にしなきゃ!!!

   お父さんだって応援してるんだから!

   お母さんはかわりに仕事してるし」


穂乃果「……そっか、そうだよね雪穂」

海未「しかし、この行列は……」

女「きゃーーーーー海未さんこっち見たーーーーー!」

女「絵里さ~~~~ん」


千歌「穂乃果さんー穂乃果さ~~ん!わたし高海千歌と言います!絶対に優勝してくださいね!

   私は穂乃果さんを見てスクールアイドルになりたいって思ったんです!!だから!」


穂乃果「あ、ありがとう!みんな」

女「きゃーー穂乃果さんいい人ーーー」

千歌「穂乃果さん、PVでみたまんまの人だ。絶対に私もスクールアイドルになるのだ!」

女「真姫さーん、華麗なダンスみせてねーー」


花丸「なんずらか?あの騒ぎは?」

花丸「え?セカンド?スクールアイドル?」

花丸「オラには関係ないずら」

花丸「オラは早く家に帰りたいずら」


果南「もーー千歌はしゃぎすぎだってー、キャッ」ドンッ

果南「いたたたた……もーみんな乱暴だなぁ」

海未「大丈夫ですか?」

果南「え?……」ドクン

果南「いえいえ、大丈夫ですよー大丈夫!千歌ぁ!」

海未「ふふ気をつけてくださいね」

果南「……あんな素敵な人もいるんだね」

千歌「そーなのだ!μ'sは素敵なのだよ!」



善子「くくく愚民どもが……日光を照らすまでもない」

善子「空港という公共の場所を専有していいものではないぞ」

善子「ヨハネの天啓を頭上に輝かすこともないうちに調子にのるでない」



女「希さーん、占ってーーーー」

女「にこセンパイ!!!あれやって~あれ~~~」


にこ「しょうがないわねーーーー

   普段はこんなことしないんだから、特別よあんたち」


女「にこセンパイかっこいい!」


曜「ママ、私は船で出発したいです。敬礼。」

曜「飛行機は好きじゃない。以上。」


女「きゃーーー」

女「生にっこにっこにーよーーー」



穂乃果「皆さん!!今日はμ'sの出発を祝っていただき本当にありがとうございます!

     頑張りますので何卒応援よろしくお願いします!」


女「絶対デビューしてねーーー」

千歌「優勝しかないのだ!」

■飛行機



海未「皆さんすごい歓迎ぶりでしたね」

穂乃果「本当に応援されてるんだなぁって思っちゃったよ」

ことり「頑張らなくちゃ!」

花陽「本当に全米デビューできたら素敵だよね」

凛「みんなの期待に答えなくちゃって思ったよ」

絵里「やるしかないわね」

にこ「何いってるの、ここまで期待されてるなら優勝しかないでしょ」

希「そうなったらどうなるんやろうね」

真姫「……」







■ブロードウェイ劇場前



穂乃果「おおおお!!!本場だよ!!海外だよーーー!!

    ニューヨークだよーー!!ブロードウェイ!!!」


絵里「いざ目の前にすると、さすがにすごいわね」

凛「ここからどういけばいいんだろ?教えて絵里ちゃん」

絵里「まかせて!」

真姫「私は何回もきてるから珍しくないけどね」

にこ「誰もそんなことは聞いてないのよ」

真姫「うるさいわねー、これぐらいたいしたことないって思っときなさいよ」


にこ「そんなことぐらいわかってるわよ

   真姫には情緒を楽しむ感性がないの」


凛「にこちゃんも真姫ちゃんもそんなことばっかりいいあってないで楽しもうよー」

にこ「ふん、素敵な劇場よね」

希「なかなかの雰囲気やね」

ことり「うん」

海未「伝統があるというものは何事もいいものです」

凛「ってあれ?かよちんは?」


花陽「だ、だれか、だれか、、、、誰か助けて~~~~~~~!!!」

■劇場内



凛「あ~~~かよちんが連れていかれてる~~~~」

全員「チョットマッテテー」

凛「って言う前に早く、かよちんを取り戻さないと」

真姫「だけど変じゃない?連れて行かれてるのに、なんで劇場内に向かってるの?」

海未「言われてみればそうですね」

絵里「いくら有名な都市だからって油断しちゃダメよ、みんな」

穂乃果「わかってるよ絵里ちゃん」

凛「あ!いたーーー!」


花陽「は、はなしてほしいな」


レイチェル「We are school idols.You?」

穂乃果「うわーーーアメリカ語はなしてるよーーー」

凛「凛英語は得意だけど、アメリカ語はダメだにゃーーー!」

海未「ここはアメリカですが、話しているのは英語です」

レイチェル「...n....Hmmmm...」

レイチェル「We are school idols.You?」

希「Yes! We are school idols, too. 」


穂乃果「おおさすがは希ちゃん。で、何て言ってるの?」

海未「貴方達はスクールアイドルですか?と聞かれていたようですね」

レイチェル「sure.」

穂乃果「にしても、昔の絵里ちゃんみたいな人だね」

絵里「あら似ているかしら」

海未「生徒会長時代の絵里のような」

メルセデス「ジャパニーズピープル!ホワイ!」

花陽「何故と言われても、そのまんまとしか……」

ことり「今度は、ききとりやすい英語だね、海未ちゃん」

海未「ええ、まるでエセ外人が話しているかのような……しかしこちらの方は希に似ていますね」

希「そうやね、お笑いが好きなのは頷ける」

メルセデス「レイチェルが突然の無礼をしてごめんやで」

穂乃果「おおぅ日本語」

にこ「って関西弁?」

メルセデス「貴方達のことはA-RISEのツバやんから聞いとるで」

真姫「あっもしかして!」


メルセデス「私達がウィリアム・マッキンゼー高校」

レイチェル「そして優勝候補でもある『glee.』よ」






穂乃果「おおお!こんなところで優勝候補の『glee.』と!

     私達日本からやってきたμ'sです。

     よろしくお願いします!」アクシュ


レイチェル「……」パシッ

全員「え……」

レイチェル「……残念ながら、私達は貴方達のことを好きじゃないの」

メルセデス「私達のたちは、いらへんで、レイチ(ェル)」ボソッ


レイチェル「私はここにA-RISEのツバサが来るのを楽しみに待っていた

       だけど違った……」


穂乃果「それは……」

レイチェル「はっきりいうわ、私は貴方達が嫌いよ」

絵里「ちょ」


レイチェル「ええ、もっと言えば気に食わない

       何故貴方達みたいな三流がよくこんなところにこれたわね」


にこ「むぐぐぐぐ」


レイチェル「わたしから言わせれば、あなたたちμ'sは私達『glee.』の

             『モノマネにしかみえない』

          そう、モノマネにしかみえないのよ」


穂乃果「どこがモノマネですか!私達はユニークな存在だと……」


レイチェル「貴方達のそのセリフから何からなにまで、私達の真似事

       カタチを変えてはいるものの、ただのオリジナルの劣悪な模倣の偽物

       あなたたちの物語は、私達に習っているだけにすぎない

       オリジリティも何もない貴方達がよくもこんなところまでこれたものね

       恥を知りなさい」


穂乃果「そ、そんな……わたしたちだって」


レイチェル「マガイモノの偽物は本物になれない。モノマネはモノマネらしく大人しくしときなさい

       いえ、早く日本に帰りなさい。モ ノ マ ネ さ ん」


女「あれ、あそこにいるの『glee.』じゃない?」

女「きゃーー素敵ーー」


穂乃果「……貴方達からみればモノマネかもしれません。

     だけど、私達には私達にしかできないことがあります」


女「え?なんか揉めてる?」

女「人が集まってきてるわね」


レイチェル「まだそんなこと言ってるの?」

メルセデス「レイチもその変にしときや、格下相手にみっともないで」


レイチェル「ふふ、別に熱くなんてなってないわ、こんな三流に

       曲も歌もセリフも物語も全てどこかのモノマネ相手にね」


穂乃果「わたしには高坂穂乃果というちゃんとした名前があります!」


女「なんだか、やばそうだけど面白そうじゃん」

女「みんな見てるね」


レイチェル「そんなの知らないわ」

       さぁ行きましょ。みんなが待ってるわ」



にこ「ちょっと待ちなさいよ!!!」




にこ「にっこにっこにー♪

   あなたのハートににこにこにー♪

   笑顔届ける矢澤にこにこー♪

   にこにーって覚えてラブにこー♪」



レイチェル「!!?」

メルセデス「!!??」


にこ「モノマネ?何を言ってるの?あんたたち、私の名前を覚えときなさい!

   こんな真似をできるスクールアイドルがいる?

   にこは、こんなことを出来るスクールアイドルをにこ以外知らないわ

   それでも、私達のことをモノマネだなんて言う気?

   あんたたち、この宇宙ナンバーワンアイドルになる、矢澤にこ

   知らなかったことを後悔させてあげるわ!……」ハッ、ハックション、ヘクチ


穂乃果「にこちゃーんせっかく恰好よかったのに、はいティッシュティッシュ」 にこ「」ヘクチ、チーン


レイチェル「くっなんだこいつは?」

メルセデス「hahaha...God bless you……オカルティックやん」



ナボコフ「ハルァァッァァッセセセオオオ!!!!!」


レイチェル「ナボコフ女史!」

メルセデス「大会主催者のナボコフさん」


女「主催者までやってきたわよ」

女「すごい美人ね」

女「面白いことになってきたわね」


ナボコフ「ハハハ、大会前のデモンストレーションとしては面白いわね♪

      夢の対決、ドリームマッチといったところかしら

      だけど、You達が楽しませるのは観客よ

      このブロードウェイの観客はよくもわるくも、芸に対して素直に向き合うわ

      その芸を見せて御覧なさい。そこで勝敗がはっきりわかるでしょ」


レイチェル「すいません、ナボコフさん」


ナボコフ「私の顔に免じて、この場は引き下がって貰えるかしら

     盛り上げるのはショーの舞台の上でお願いするわ

     それにしても、Youはとてもかわいらしいのね、矢澤にこさん」


にこ「ええ~~?にこ~~~?そんなことないよ~」


ナボコフ「いえホントよ、Youはスーパーアイドルになれる輝きが見えるわ」

にこ「にっこにっこにー♪」

ナボコフ「ハラッセオ!これは私の名刺よ……」


レイチェル「……」ギリッ

レイチェル「行くわよ、メルセデス」


穂乃果「にこちゃんすごい!」

凛「見なおしたにゃーー!」

絵里「さすがにこね」

花陽「見事なにこにーでした」

真姫「やるじゃない、ちょっと恰好よかったわよ、にこちゃん」


にこ「私はいつでも恰好いいの。

   それに今のは私だけじゃない、μ'sのみんなを馬鹿にされたのよ

   そんなの私は許せないわよ」


絵里「にこ」
希「にこっち」

穂乃果「レイチェルさんは、昔の絵里ちゃんに似てて怖かったなー」

絵里「私はあんなのだったのかしら」

希「誰かさんはあんな感じやったなー」

海未「昔の絵里はあんな感じでしたよ」

ことり「こわかったの」

絵里「……そ、そう」

花陽「にしてもナボコフさんって、大会主催者なのにあんなに若くて綺麗なんだね」

凛「理事長とかわらないぐらいにゃ」

真姫「にこちゃん偉く気に入られてわよね」

花陽「名刺まで貰って、ああいう個人的なことをするのもアメリカだからなの?ビジネスライクなのかな」

海未「どちらにしろ、にこが気に入られたのは間違いなさそうですね」


にこ「にこは一人でもアイドルになれるかもしれないって絶賛されたんだからー

   私についてきなさいよー。サインほしいならいまのうちよ」


真姫「もう調子にのってるし」

■舞台袖



穂乃果「大会グループ代表挨拶だよ、ううー穂乃果緊張してきたなー」

海未「ハァ」

ことり「あはは、頑張ってね穂乃果ちゃん」

海未「生徒会長就任挨拶のときのようにならなければいいのですが」

凛「あっglee.だよ」


glee.「わたしたちは、この世界ラブライブ大会における」

glee.「優勝を宣言します!」


観客「おおーさすがはglee.ね」

観客「魅せ方をわかってるわね」


glee.「特に今回、大会の名誉を傷つけるような真似は致しません」

glee.「オリジナルであり、原点であり頂点である私達がその証明をしてみせます」


観客「おおおーーーーーー」ドヨドヨ

観客「わぁぁあああ」ガヤガヤ


ダイヤ「ふふ、glee.なら当然ですわ」

ルビィ「ええーえとえと、そ、そうなのかなぁ」

ダイヤ「glee.の良さをわからないなんて、まだまだ子供ねルビィは」

ルビィ「ルビィ子供じゃないもん、じゃμ'sが勝ったら、いつか、わ、私のスクールアイドルに入ってほしいな」

ダイヤ「黒澤の名にかけて誓えますか?フフ」


glee.「もう一度言います、私達glee.が優勝です!」


穂乃果「うう、なんかすごい自信だなぁ」

絵里「穂乃果にしては珍しく意気消沈してるわね」

希「いつもみたいにファイトよ、穂乃果ちゃん」

穂乃果「うん、そうだね、挨拶してこなくっちゃ」

■舞台上



穂乃果「ええーあー私達、μ'sがはるばる日本からご足労をかけてお越しになってこられたのは……」


海未「緊張しすぎて敬語の使い方がメチャクチャです、穂乃果」

ことり「私達は舞台袖から見守るしかないね、海未ちゃん」

絵里「やっぱり私が挨拶したほうがよかったかしら」


穂乃果「あーーーーえーーーーー」


観客「??」

観客「どうしたの?あの子は?」


ルビィ「ううーμ'sがんばれー」


絵里「ちょっと穂乃果」

穂乃果「あああーー」


観客「なんだ?期待はずれかな」

観客「まぁこんなもんよね」ドヨドヨ


にこ「しょうがないわねー」シュタ

凛「あっにこちゃん」

絵里「舞台にあがっていいのはリーダーのみよ」

希「にこっちには何か考えがあるんやない」

真姫「にこちゃん」


にこ「にっこにっこにー♪」


観客「!」



にこ「あなたのハートににこにこにー♪」

にこ「笑顔届ける矢澤にこにこー♪」


観客「!?」

観客「なんだこれは」

観客「すごいの?」


花陽「にこちゃん舞台上でやっちゃったのぉ」

希「にこっち」


にこ「にこにーって覚えてラブにこー♪」


ナボコフ「ハルァァッァァッセセセオオオ!!!!!」パチパチパチ
ナボコフ「ハルァァッァァッセセセオオオ!!!!!」パチパチパチ


観客「!!」

観客「うぅううぉぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「うぅううぉぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「うぅううぉぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「うぅううぉぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「うぅううぉぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「うぅううぉぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ


ルビィ「す、す、すごいすごい!μ'sはやっぱりスゴイよ!」

ダイヤ「ま、これぐらい当然ですわ」

ルビィ「そ、そ、そんなことない」



穂乃果「……ありがとうにこちゃん、助かったよ」

にこ「早く頭下げて舞台袖に引くわよ」

穂乃果「うん」

■舞台袖



穂乃果「ごめん、助かったよにこちゃん」

にこ「しかたがないわねー、ほんとにこがいなかったらダメなんだから」

穂乃果「ううー返す言葉もないよ」

絵里「いまのはナイスプレイよ」

希「協力しあうμ'sらしい一面やね」

真姫「少しは、にこちゃんのこと認めてあげるわ」

にこ「いまのは、にこがいなかったらダメだったでしょうが」

真姫「ふ、ふん、だから少しわよ」

花陽「にこちゃんスゴイです、ここにきてダントツに輝いています」

ナボコフ「ハッラセオ♪矢澤。Youは、本当にスターになれるかもしれないわ」

にこ「!!」

ナボコフ「私は何人ものスターを見て育ててきた。Youにはそのスターと同じオーラが見えるわ」

にこ「と、とーぜんでしょ!」


ナボコフ「貴方の輝きを止めさせずに、私なら力を貸してあげられるわ

      矢澤にこにーさんとは個人的にね。いつか結婚しましょ」ウィンク


にこ「今のみた?」

にこ「にこには宇宙ナンバーワンアイドルになる以外ないのよーーー!」

にこ「みんな、わたしについてきなさいよーー」

にこ「ふふ、ふはははははは」


絵里「……」

希「どうしたんエリチ?」

絵里「みんな、にこには内緒で話を聞いてくれるかしら」

海未「どうしたのですか?」

全員「同性愛者?」

絵里「ええ、ナボコフさんの母親がそうだったのよ、、、昔私のお祖母様が……」

海未「はっ、ということは……」

ことり「えへ、意味深な関係だったんだね」

絵里「そういうわけじゃないんだけど、ナボコフさんに迫られたとは言っていたの」

希「でも、子供がいるんやし、子供ができたんなら同性愛者ではないんと違うん?」

絵里「子供は養子なのよ、今もナボコフさんの子供も養子のようだし」

花陽「もしかして、デビューと引き換えに同性愛を迫られるということですか?」

絵里「ええ、そんな感じのようね」

穂乃果「う、さすがは芸能界」

ことり「ことりはいいと思うな、穂乃果ちゃん」


海未「ええ、私もそういう行為は間違っているとは思えません、穂乃果。

   違った愛のカタチということで特別奇異にみられること自体がおかしいのです」


真姫「よくある話しなのかもね」

希「もしもだけど、うちがエリチに恋することもあるかもしれないしね」

絵里「何言ってるのよ、希ったら」

希「うちも、そういうカタチもありかなと思ってるだけやん」

凛「あー凛も、かよちんのもってる本でそういうのみたことあるよ!BLだっけ?」

花陽「BLはまた違うよー凛ちゃーん」

絵里「どちらにしろ、にこがナボコフさんに気に入られたのは間違いないわ」

希「それが吉と出るか凶と出るかは……」

真姫「にこちゃん次第?」

穂乃果「まぁあんまり深く考えなくていいんじゃないかな?それはそれで、今は全力で歌うことだけを考えて」

絵里「それもそうね、今は、今のことだけを考えて」

■高級車内



にこ「ス・テ・キーーーー!!!」

希「……」


にこ「ナボコフさん、なんていい人なのかしら。にこのデビューの後押ししてくれそうだし

   この車もスターは慣れておくほうがいいって用意してくれるし」


希「……」

にこ「にこを待っている大勢のファンの為にも早く歌わなきゃならないわーー!!」

希「……」

にこ「って何かいいなさいよ、希。私ひとりで浮かれてたら馬鹿みたいじゃない」


希「……にこっちが嬉しそうなのは、うちも嬉しいんやけど、

  ナボコフさんは……その……綺麗な人やね」


にこ「そうよねー仕事の出来る美人!にこが目指す女ね

   まぁアイドルになれなかったら、ああいうのも悪くないわね」


希「……」


にこ「どちらにしろ、にこはアイドルになるためなら、なんでもやってやるわよ!

   ビジネスよりアイドル!

   だから希は、私と一緒に優勝することだけ考えなさいよ」


希「……にこっち、みんな本当にデビューしたいんかな?」


にこ「何いってるの?ここまできて結果も出てるじゃない

   あとは優勝するだけでしょ?」


希「……他のメンバーの気持ちとか、聞いてみた?」

にこ「そんなもん、みんなデビューしたいに決まってるじゃない」

希「……」

■ホテル



穂乃果「うわーーすごいホテルだねー」

真姫「わからないことがあったら聞いてよね」

穂乃果「うう、真姫ちゃんがいてくれてよかったよ」

海未「頼りにしていますよ、真姫」

ことり「えへへ、ここのまくらもよさそうだけど、持ってきてよかったの」

凛「そんなにその枕がいいの」

花陽「睡眠は大事だよね」

穂乃果「寝る子は育つ!」

海未「穂乃果は寝過ぎです」

穂乃果「おやすみー……zzz」

海未「早すぎますよ穂乃果」

にこ「ちょっとーうるさいわね」キュウリパック

花陽「…………にこちゃんのその顔は何度見ても……こ、こわい」

にこ「はぁほっといてよ、にこは寝るわ、お休み」キュウリパック

希「今日は疲れているやろうしね」

絵里「さぁゆっくり休んで、明日からPVをどんどん撮っていくわよ!」







■公園PV



穂乃果「広いところだねー」

ことり「穂乃果ちゃんは迷子になったらダメだよ?」

穂乃果「もー大丈夫だよ!」

絵里「PVを撮るにもよさそうね」

海未「この公園はドラマや有名な映画の舞台になることも多いみたいですね」

凛「じゃあ一番いい場所みつけるにゃ」

花陽「そうだね凛ちゃん」

にこ「見つけるってこんな広いところでどーすんのよ?」

真姫「そんなの決まってるでしょ」

にこ「まさか」


凛「出発にゃーーーーー!」



タッタッタッタ

タッタ


タッ


ゼーゼー

■砂浜で決めポーズPV



にこ「にこぉ」ニコ

希「ちゃんとしないと、わしわしわやよ」ワシワシッ

海未「だ、だめです!」キョヒスルッ

穂乃果「ふぁいとだよぉ」ガンバァ

ことり「おねがぁい」ムネギュ


海未「らぶあろーーーーーしゅーーーーと」ウィンクxユビツキダシ


凛「ちょっと寒くないかにゃ?」クビカシゲ

真姫「デッショー」クルクル


海未「……ドウシテデスカ……コウイウスガタ

    ウツサナイ……ッテ、イイマシタヨネ」ヤミヲチ


絵里「ハラショー」ヒクヒク

希「スピリチュアルやね」ウィンク

■ベッドの上であるぱかPV



にこ「zzz...」スヤスヤ

アルパカ「……」


真姫「OK!」


アルパカ「ヒヒ~ン」

にこ「ううぇどぁうぇあああ」ガバッ




真姫「b」
アルパカ「b」


茶アルパカ「:P」






■ホテル



穂乃果「あーもうこれで終わりにしようよ、海未ちゃん」

ことり「うん、これぐらいにしといた方がいいんじゃないかな……」

穂乃果「それよりPVは?」

絵里「PVも順調にとれたわ」

海未「明後日は舞台の上ですね」

にこ「その前に、みんなも練習するわよ」

海未「何の練習ですか?」

にこ「デビュー控える私達ひとりひとりが、にっこにっこにー♪できるようによ」

絵里「それは、にこだけが練習すればいいんじゃない?」


にこ「あんたたち、わかってないわねー、にっこにっこにー♪はブロードウェイでも観客に受けた

   だから、あんたたちメンバーも同じように披露することで受けを狙うのよ」


花陽「な、なるほど!ひとりが際立った芸をするだけではなく、

   その芸をメンバー全員がすることで、観客へアピールの相乗効果を狙うという作戦ですね!」


にこ「花陽はそういう戦略には詳しいわね、そのとおりよ

   じゃ、花陽から、やってみなさい」


花陽「ぱっなぱっなぱー♪」

にこ「まぁあんたは物真似が上手いだけあってなかなかいいわね。じゃ次は」

凛「はーい、凛がしまーす。にゃーんにゃーんにゃー♪」

にこ「猫と凛をかけあわせているのもポイント高いわね」

凛「やったにゃ」

ことり「ほっろほっろほっー♪」

にこ「鳩みたいね……まぁいいわ」

穂乃果「じゃ次は穂乃果がしまーす」

にこ「期待してるわよ」


穂乃果「ほっのほっのほ~あなたのお口におまんじゅう、団子届ける穂村屋のおまんじゅう

    ほのまんって覚えてまんじゅう♪」


にこ「ってこれは、ただのお店の宣伝じゃない!」

穂乃果「私に言われても」

にこ「あんたにいわなくて誰にいうのよ、穂村屋?」

絵里「こんなことしてて、意味あるのかしら」

にこ「あるに決まってるじゃない、あんたもやりなさい」

絵里「嫌よ、そんなの。私が今更おかしいでしょ」


希「やってみればええやん。特に理由なんて必要ない。

  やりたいからやってみる。本当にやりたいことって、そんな感じに始まるんやない?」


凛「聞いたことあるにゃ!」

花陽「絵里ちゃん、本当にやりたいのかな」

海未「希は絵里にどうなって欲しいのでしょうか……」

絵里「わたしの本当にやりたいこと……」


にこ「やってみなくちゃわからないでしょ、こういうわざと賢くないのが賢いのよ

   あんたはチカでやってみなさいよ」


絵里「かしこい……チカ?」


絵里「チッカチッカチー♪あなたの右脳にチカチカチー、かしこさ届けるかわいいエリーチカ♪

   かしこいって覚えてエリーチカ♪」


にこ「なかなかいいじゃない!かしこいかわいいわよ!更に、そこはチッチキチ~でもよかったかもね」

絵里「そ、そう、ふふ」

凛「絵里ちゃん扱いやすいにゃ」

にこ「じゃ海未ね」


海未「……うっみ……ぅぅぅぅぅぅぅ」ウズクマリ

    できません、、、恥ずかしすぎます」


凛「それじゃやった凛たち馬鹿みたいじゃない」

にこ「海未あんたも、海外デビューしたいならやりなさい、大切なことよ」

海未「うっみうっみぅぅぅぅ……」ウズクマリ


にこ「……。

   ほら、真姫も、まっきまっきまーってね」


真姫「……私はいいわ」

にこ「なんですってー」


真姫「……」


希「もしかして……」

真姫「……いいの」


にこ「私はね、この芸をみんなにさせたいだけじゃないの

   μ'sのみんなを馬鹿にされたのよ、だから見返したいの」


穂乃果「……レイチェルさん怖かったよね」

ことり「うん、とりつくしまもないっていうか」

絵里「『モノマネにしかみえない』か……」

穂乃果「そーいうこと言われちゃうと何も言えなくなっちゃうよね」

海未「そうですね、私達は私達でしかないと思うのですが」


希「こんな、ことわざ知ってる?

  『青は藍より出でて藍より青し』」


穂乃果「アホは愛より出てて愛よりアホらしい?穂乃果おバカさんだけど、アホじゃないよー!」

にこ「そうよ希、穂乃果にそんな諺を言えば傷つくでしょ!」

凛「穂乃果ちゃんが可哀想だよ、希ちゃん!」

海未「……。『青は藍より出でて藍より青し』です」

希「青色は藍色から生まれるけれども、藍色よりも青くなるんよ」

海未「元々そこから生まれたものよりも濃くなるということですね」


絵里「そうね、私達は、初めは誰かのモノマネだったのかもしれない

   けれども、そのまま、モノマネだけをしていたわけではないの

   だからこそ、A-RISEにも勝てたし優勝できたのよ」


穂乃果「うん、多分、そういうことだよ」


海未「学ぶは真似るともいいますし、物事を学ぶときは真似ることが重要。

   けどいつかは真似ることを模倣し続けることで、独創的なものも生まれますしね」


絵里「ハラショー、そうね、雛形は大切だけど、それを続けることでオリジナルも生まれる」

にこ「ま、にこはオリジナルの塊だけどねー」

穂乃果「うう、にこちゃんを見習うよ」


希「μ'sの芸術の女神様のお母さんは、記憶の神様。ムネモシュネ。

  人は何かを創造するときは、何かしらの記憶の影響を絶対に受けているもの。

  作詞や作曲、衣装をつくる三人は特にそれがわかるんやないかな」


海未「神話の芸術の女神様のお母さんがそうだと、その言葉のもつ意味は深そうですね」


にこ「オリジナルとオマージュとパロディと、質の悪いモノマネってかパクリの違いかもしれないわね

   まぁにこのにっこにっこにー♪をパクったぐらいじゃ本家のにこには勝てないわよ

   それよりもっと、何かしらを上乗せしてやってくれないと、にこぷり女子道を貫けないわ」


花陽「にこちゃんのにこにー♪はそれだけの想いが込められてるんだね」

凛「凛もにこにー道をつっぱしるにゃ!ロードオブにこにーにゃ!」


海未「たまに記憶の神様は、記憶したことを忘れてしまって、

    作ったものがそのまんまの時もあるのかもしれませんが……」


真姫「作ったと思った曲が実はどこかで聞いた曲で、それが頭に残っていたのかもしれない」

ことり「それでも、何かをつくるということはそれを避けられないんだね」

花陽「でも間違ったときは、素直に正せばいいだけなのかな」

真姫「そうね、それに全ては何かしらの恩恵に預かって、新たな何かを生み出しているのよ」


海未「和を代表する江戸時代も、いい作品は何度もカタチを変えて模倣されていますしね。

    だから江戸文化が花開いた。

    文化を生み出す土壌は、決して、著作上の権利やそういった縛りだけではないのかもしれませんね」


絵里「あまりにフリーダムなのは頂けないけれども……」

真姫「質の悪いモノマネは、いつまでたっても新しいモノを生み出さないわ」


海未「リスペクト、尊敬の念でモノマネやパロディする事が、

    相手への敬意も手伝って良い物を作ろうとするのかもしれませんね」


にこ「悪意や軽蔑や何の気持ちもない模倣とかが、質の悪いモノマネじゃないの

   何もせずバカにしてるだけじゃダメなのよ」


希「大切なのは、どうしたら次にまたいいものが出来るのか、その文化の土壌が形成されることやね」

絵里「μ'sは芸術の女神様だけに、私達はもう少し深くその意味を考えなくちゃいけないのかもしれないわね」


にこ「どちらにしろ初めは習っていても、いずれそれを超えればいいのよ」

希「そうやね、にこっちの胸もエリチを見習えば、いつかは……」

にこ「別にそこを見習う必要はないでしょ」

海未「そうですよ、希。つつましいのは悪いことではありません。美徳です」

凛「うんうん、にこちゃんはそれでいいと思うにゃ」

にこ「なんだか援護してくれる人が微妙だけど、これでいいのよ」

希「間違った時は素直に正して、次に進めばいいんよ……にこっち」

にこ「なんで私の胸が間違っているみたいになってるのよ」


穂乃果「あはは、まぁそうやって頑張ればいいんだよ!

     間違ったら訂正して次に進む、でも今は、少し休みたいかな」


絵里「……そうね、なんだかんだで時間も遅いし

   それと明日ぐらいゆっくりこの街で遊ぶのもいいかもしれないわね」


希「うちも、それに賛成かな」

海未「そうですね、できることは全てやりました」

ことり「あとは最後の舞台だけだね」

穂乃果「じゃ、明日はみんなで遊ぶぞー!」


海未「その前にさっきのトランプの続きです」

ことり「ええー」
穂乃果「ええー」

海未「もう一度です!」


ヒャー







■ショッピングモール



穂乃果「あーこの服海未ちゃんに似合いそう」

海未「私にこんな派手なのは……」

穂乃果「いいじゃん、たまには着てみようよ」

ことり「うん、海未ちゃんに似合うと思うな……」

海未「しかし……」

ことり「えへ、海未ちゃ~ん、おねがぁい!」

海未「ウッ……何故、この服をそんなに着せたいのですか……」

ことり「そういう刺激的な服を着るのが、ファッションに興味を持つきっかけだよ」

穂乃果「ことりちゃんが言うと説得力がありすぎるよ」

■公園



凛「やっぱり凛はここがいいの」

花陽「あはは、凛ちゃん走るの好きだね」

凛「走るのは体にもいいんだよー」

花陽「それはわかってるんだけど……」

凛「お外がちょっと寒くないかにゃ~ってこと?」

花陽「誰もそんなことはいってないよぉ、確かにこの恰好は寒いけど……」


凛「そーそー走ればあたたまるよ、かーよちん

  それにお腹が空くとごはんが美味しいよ

  10秒ダッシュだよ、お願いします」


花陽「ぅぅ、それでも走りたくないなぁ、ダレカタスケテー」

にこ「チョットマッテテー」スチャグラサン

凛「え?え?なんて?」

花陽「チョットマッテ....チョトマテオニィコチャン」


凛「にこちゃん、嘘はついたらいけないよ

  かよちん走るの嫌で助けを呼んだけど、助ける気もないし」


希「エリチが来てないやん?」スチャグラサン

フー

絵里「…………」スチャグラサン

絵里「ダンスレッスン来れない、説明してね」

にこ「説明しろっていわれても、意味わかんないからできないわよ」

凛「楽しい米国、ダンスレッスン行けないにゃ」


花陽「凛ちゃーん」

凛「ごめんかよちん、ちょっとどころか寒くなったにゃ……」

にこ「じゃ特別なスープをあげるわ、あったかいんだからぁ」

■展望台



絵里「まさかμ'sのみんなで海外だなんてね」

希「嘘みたいな話よね、まるでうちがエリチに恋する乙女のような」

絵里「なによそれ、希は私に恋してたの」

希「エリチのことは好きやけど、恋はどうなんやろうね。もしもの女神さま次第?」

絵里「ふふ、じゃ女神さまが、恋の代わりに卒業旅行をプレゼントしてくれたのかしら」

希「あのまま卒業式で終わりかと思ってたのに」


絵里「そうね、それに全米デビューか……そんなこと考えずにただμ'sのみんなと一緒にいたい、

   それだけの気持ちでここまでやってきた」


希「うちも同じよ」

絵里「一緒にいれば、かけがえのない仲間なんだって思い知らされるわ」

希「エリチはどうしたいん?デビュー」

絵里「……私は、、、そうなってもいいと思ってるわ」

希「そうやね……ただ、うちはみんなの気持ちがひとつになって続けないと意味がないと思うんよ」

絵里「にこの単独行動を咎めているのかしら?」

希「そういうわけやないんやけど……」



凛「海未ちゃんとことりちゃんはデビューできるとしたらしたいの?」

海未「そうですね……」

ことり「私は衣装作りの勉強にもなるし、μ'sで続けられたらと思っているよ」


海未「ことりもですか、実は私もです

    皆といることは楽しいばかりではなく自己向上にもつながっています」


花陽「μ'sに入れて本当によかったな」

ことり「凛ちゃんはどうなの?」


凛「凛は初めはアイドルなんて全然興味もなかったしなれるとも思ってなかったよ

  だけどμ'sにいることで自分がどんどん成長できた

  だからこのままμ'sでいられるのなら、μ'sでいたいよ」


ことり「凛ちゃんもそうだったんだね!」



にこ「穂乃果ここまで来たらデビューを狙うわよ」

穂乃果「にこちゃん気合がはいってるね」


にこ「あたりまえでしょー、にこは最初からアイドルになることが夢だった。

   その上、μ'sというグループでラブライブ優勝。

   おまけに海外大会まで。こんなチャンスに巡り会えたのよ!」


穂乃果「そうだね。にこちゃんは独りで誰にも負けずにずっと頑張ってきてたんだよね」

にこ「……昔があるから、今のにこがあるのよ」


穂乃果「ねぇにこちゃん。私、今度は誰のために頑張るんだろう?

     最初は学校のため、次はμ's9人のためだった。

     今は、日本の応援してくれる皆?それともμ's全員なのかな……」


にこ「あんたはこんなときまで人の気持ちを考えてるのね

   私と反対ね、、、穂乃果らしいわね」


穂乃果「にこちゃん」

にこ「……歌はいつでもみんなのため、μ'sもいつでもみんなのためよ」





真姫「…………わたしは、私の決断は」







■地下鉄



穂乃果「あ、こんなところまでラブライブの告知ポスターがあるんだ

    私達、、、本当にデビューしちゃうのかな…………

    ……ってあれ?みんなは?」


    あー○番ホームだったよねーー急がなきゃ!!!


    乗れた!!!  ってあれ!????」




全員「!!!!」




全員「えーーーーー!!!?」


にこ「ちょっとー今、穂乃果、逆の電車に乗ってなかった?」

絵里「いまのは間違いなく穂乃果よね」

海未「大変なことになってしまいましたね」

ことり「穂乃果ちゃ~ん」

花陽「穂乃果ちゃん、どーなっちゃうの!?」




穂乃果「どーーーーーしよーーーーーーーーーーー!!!

     みんなとはぐれちゃったよ……

     勢いで考えなしで、乗っちゃって……

     焦った挙句に次の駅で降りたのはいいものの、、、

     しまったなーーー

     ホテルの名前、何だったかな……

     うう、、、あーーー

     あのまま駅で待っとけばよかったのかなぁ?

     でもみんな追いかけてきてくれるとは限らないしなー

     穂乃果がホテルにいけばいいんだろうし

     それとも駅を戻ればよかったのかなぁ……

     あーーーーーもーーーー」トボトボ



穂乃果「ってあれ?子供が泣いてる」

――――uuu......

穂乃果「迷子になっちゃったのかな?」


穂乃果「どーしたの?」


――――uuu......


穂乃果「一人で辛いのはわかるけど泣いてちゃわからないよ」


――――uuu......


穂乃果「うーーん、親とはぐれちゃったのかなぁ

    そうだ名前は?」


――――uuu......


穂乃果「あっそーか、日本語で聞いてもわからないか……

     えっとー名前、名前なんて聞くんだっけな

     ワタシ ホノカ ワタシ ホノカ!!


――――uuu......


穂乃果「あ、あれ~~通じないかな?幼稚園だと英語まだ習ってないんだっけ?

    ファイトダヨーーーー!ホノカ デス!!」


――――......fight it out? Honoka death?


穂乃果「ん?通じた?そーーだよーホノカ。

     って痛っ!!!なんでポカポカ叩いてくるのぉ!!?

     そんなに痛くないけど、子供にされるのが気持ち的に痛い!

     ダメーダメーダメヨーダメーダメー

     ダメー!!わかった?」


――――......?


穂乃果「ワタシ ホノカ!! ヨロシクネ!」


――――Honoka!


穂乃果「やっと通じたのかな

     名前はなんていうのかな?

     ワタシ ホノカ  アナタハ?」


――――Honoka!Honoka!


穂乃果「私のことじゃないよ、アナタハ?

    ワタシ ホノカ ←テヲムネニ

    アナタハ? ←テヲサシダス


――――!!

――――I'm Dolores!!


穂乃果「!!?通じた!ドロレスちゃんかな?」


――――Yes! I'm Dolores!!


穂乃果「よろしくね!ドロレスちゃん!」

■レストラン



花陽「穂乃果ちゃんがいなくなちゃったよ、どうなっちゃうの」

ことり「穂乃果ちゃ~ん」

海未「下手に追いかけてメンバーがまた迷子になっても困りますし」

希「駅員さんには、こんな女の子見かけたら連絡してくださいとはいったけれど」

絵里「さっきの状態で追いかけても仕方ないわね」

凛「でも早く探さないと大変なことになるかもしれないよ」

花陽「外国は怖いところです、あんなことやこんなことまで!」ガタッ

絵里「花陽、落ち着きなさい」

真姫「二手に別れた方がいいんじゃない?ホテルで待機するグループと探すグループ」

ことり「それがいいかも」

海未「探すにしても私は武道の嗜みがありますが、それがないと危険かもしれません」

絵里「そうね、二次災害が起きても困るものね」

真姫「あとホテルで待機するのは英語ができる人が一人はいないとダメね」

海未「確かに連絡係としては、一番重要かもしれないですね」


絵里「うん、じゃあこうしましょ私と希と海未が捜索、後のみんなはホテルで連絡をこまめにして、

   真姫は英語の連絡が来たらすぐに対応してちょうだい」


真姫「わかったわ」

希「そうやね」

海未「はい、では早速私達は探しにいきましょう!穂乃果を!」

■繁華街



穂乃果「駅を降りたら、繁華街かー

     人が沢山いれば尋ねられるかなと思ったんだけど……」


ドロレス「……」


穂乃果「うーん、どうやって尋ねればいいんだろ……

     みんな忙しそうだよね」


ドロレス「uuu......」

穂乃果「寂しくなっちゃうよね、知らない街は怖いな」

ドロレス「...mom......」

穂乃果「マム?お母さんとはぐれちゃったのかなぁ?」

ドロレス「...mom......」

穂乃果「だいじょうぶだよ」ギュッ

ドロレス「...」ギュッ


穂乃果「お巡りさんいないかな?

     人が集まれば聞けるかもしれないんだけどな……」


ドロレス「uuu......mom...help」

穂乃果「お母さんに助けてほしいよね……」

ドロレス「uuu......mom...help」ナデナデ

穂乃果「ヘルプか……穂乃果も助けてほしいんだけどね」

穂乃果「!!!」

穂乃果「そうだっ!」

ドロレス「?」


穂乃果「ヘルプだよ!」

ドロレス「?」




Help, I need somebody

Help, not just anybaby

Help, you know I need sameone

help


観客「((お、なかなかうまいぞ」

鞠莉「SO CUTE!」



Why I was younger, so much younger than to day



Want you please, please help me



観客「ワァァァアアアアアアアアア」パチパチパチ
観客「ワァァァアアアアアアアアア」パチパチパチ
観客「ワァァァアアアアアアアアア」パチパチパチ
観客「ワァァァアアアアアアアアア」パチパチパチ
観客「ワァァァアアアアアアアアア」パチパチパチ


観客「((すごい歌だったね」

観客「((思わず聞き惚れちゃったよ」


鞠莉「日本人だったのかしら?大道芸にしては面白かったですわ、チャオ~♪」


観客「((おいこの子、あの御方の子供さんじゃないのか」

観客「((ほんとよ、何故こんなところに?」

観客「((大会運営で忙しいのかしら」

警官「((はいはい、通してねー」


穂乃果「おおーお捻りまで、別に穂乃果お金目当てじゃなかったんだけどな」

穂乃果「沢山集まってくれたねー、お巡りさんも来てくれたみたいだよ」

ドロレス「...Thanks」

穂乃果「あはは、お母さんみつかるといいよね」


警官「((はいはい、この子の身元を確認させて貰うよ……

     !!!!!?」

警官「((おい、連絡急げ!」


穂乃果「?」

     英語よくわからないけど、お巡りさんに任せたらいいよね

     ドロレスちゃん、よかったね」


ドロレス「...Thanks」ギュッ


穂乃果「うん!ファイトだよ!ってイタッ」ポカポカ

     この言葉はダメみたい、なんていえばいいんだろ」


ドロレス「...Thanks...see you........bye」ギュッ

穂乃果「うん!ありがとうだよ!またね!」ギュッ

■通路上



穂乃果「はードロレスちゃんは無事保護されたみたいだけど……

    穂乃果は迷子のままだよ。

    あー一緒に保護された方がよかったのかなぁ

    でもホテル名も忘れちゃったしな……」トボトボ




海未「穂乃果アアアアアッッッッ!」




穂乃果「海未ちゃん!」



海未「なにをやっていたのですか!」



穂乃果「え」ビクッ

穂乃果「いや、その穂乃果大変だったんだよ」


海未「電車で乗り間違えて挙句にうろつきまわるなんて、何を考えているのです!」

穂乃果「……」

海未「わたしが、、、皆がどれだけ心配したと思っているのです」

穂乃果「……海未ちゃん」

海未「何をしていたのですか?」


穂乃果「……迷子になった子供がいたのでその子の手助けを……」

海未「軽率すぎます」

穂乃果「穂乃果も困っている子に、何かできることないかなって考えてたら、こーなっちゃって」

海未「……」

穂乃果「穂乃果はみんなのことを考えてなかったよね……」

海未「……」

穂乃果「でも、その子も無事に保護されてよかったよ」

海未「……」

穂乃果「みんなには心配と迷惑かけちゃったね、ごめんね」

海未「……」

海未「つまり、穂乃果は迷子になった癖に迷子の手助けをしたという訳ですか?」


穂乃果「そういうことになっちゃうのかな」

海未「……穂乃果らしいですね」

海未「自分が困っているのに、他の困っている人を手助けしてしまうとか……」

穂乃果「うん……」

海未「わかりましたが、、、私は心配しすぎて、心臓が潰れそうでしたよ」

穂乃果「ごめんね海未ちゃん……」

海未「私が、ことりが、皆が、貴方を想っていることをもっと知って下さい、、、穂乃果」

穂乃果「……ごめん、穂乃果軽率だったね」

海未「……」


海未「……私も言い過ぎました。

    どうでもいい人にはこんなことまで、いちいち言わないんですからね

    穂乃果を……好きだからですよ」


穂乃果「……」

海未「それをわかってください」

穂乃果「うん」

海未「さぁ皆が待っていますよ、穂乃果」

穂乃果「海未ちゃん!」







■ホテル



にこ「どういうことよ?真姫」

真姫「先に、はっきりいっておくほうがいいって思ったからよ」

にこ「何でそんなことをいうの?」

真姫「だからさっきも言ったじゃない!」



海未「……どうしたのですか?皆」

穂乃果「喧嘩してるの?」

絵里「おかえりなさい穂乃果、海未、無事でよかったわ」

海未「ええ、ですがこの状況は?」

希「μ'sの今後のことよ」

穂乃果「ん?」




真姫「私はこの大会でμ'sをやめる……」


にこ「だから何でそんなこと言うの?デビューも手の届く所に来てるのよ」

凛「さっきから同じことの繰り返しにゃ……」

花陽「二人共、落ち着いて話し合うほうがいいんじゃないかな」

ことり「喧嘩はよくないよ……」

にこ「ケンカじゃないわ、大事なことよ」

海未「たしかに、これからのことは重要です」


穂乃果「これからのこと……

     今までデビューのことは考えずに、

     日本のみんなのために、応援してくれた皆のために、

     そう思って頑張ってきたつもりだけど……」


絵里「私達の今後のことを考えてなかったわね」


にこ「目の前に見えてるじゃない、だったらすることは一つでしょ?

    みんな一緒にいたくないの?μ'sをつづけたくないの?」


全員「……」


絵里「……ねぇ、みんな

   私達はまだ優勝するとも決まってないの。

   だから、優勝するまでは、その先のことを考えないようにしない?」


海未「……今はそれがいいのかもしれません」


希「もしも優勝が決定したら、その時にもう一度

  全員がμ'sを続けるかどうかの意思確認をとるってカタチにする?」


穂乃果「そうだね、その時に全員に答えを聞いて今後どうするか決めようか

    それでその決定に文句は誰もいわない……

    で、いいかな?にこちゃん」


にこ「わかったわ、けどにこは絶対に優勝する

   そのつもりでずっと頑張ってきた

   だから、その気持ちだけはあんたちも知っておいてよね

   真姫もその事だけはわかってちょうだい」


真姫「……」







■ホテル 夜景の見えるバルコニー



花陽「真姫ちゃん、ホントにやめちゃうのかな」

凛「わからないにゃ……にこちゃんはデビューしたいんだよね」

花陽「うん、ずっとその気持ちを持ち続けているの」

凛「アイドルへの気持ちか」

花陽「私も気持ちだけは、誰にも負けないぐらいもってるんだけどな」

凛「凛知ってるよ。だから、ずっと頑張ってこれたんだよね」

花陽「私は……凛ちゃんと一緒にいたいな、真姫ちゃんともμ'sとも」


凛「凛もかよちんとずっと一緒にいたいな……」

■ホテル 夜景の見えるラウンジ



絵里「みんなどう思ってるのかしら?」

希「一緒にいたい気持ちはあるとは思うんやけど」

絵里「そうね、皆が本当に望んで一緒にいることがいいものね」

希「うちはエリチといられて幸せやったよ」

絵里「何よ、死ぬみたいな台詞いって」

希「うちはみんなが幸せで後悔ないように進めたら、その選択に何もいわないんよ」

絵里「……そうね、私も希といられて幸せだったわ」

希「ふふ、同じこといったやん、スピリチュアルやね」

絵里「ふふ、ハラショー」

■ホテル 夜景のみえる通路





にこ「…………」




■ホテル 夜景の見えるロビー



穂乃果「みんな、どー思ってるのかな?」

ことり「私は、μ'sで穂乃果ちゃんと一緒にいられて楽しいよ」

海未「私もです、だからこそ皆が一番よい方向に進むのが理想ですが」

穂乃果「そうだね、将来のことかー」

海未「皆のことを考えれば考えるほど、、、難しいものですね」

穂乃果「そうだね、、、アイドルになりたかったにこちゃんの気持ちもわかるし」

海未「真姫にも考えがあるでしょうし、幸せとは難しいものですね」

ことり「みんなが幸せになる方法」


穂乃果「みんなで叶える物語か、、、」

■ホテル 夜景の見える室内





真姫「…………」










■劇場



穂乃果「よーし!最後まで全力で頑張ろう!!」

レイチェル「あら、モノマネさん。無駄な努力を」

海未「む」

にこ「無駄かどうかは、最後まで見てからいいなさいよ」


レイチェル「相変わらず、歌もダンスもできそうにないわね

       簡単なステップよ、私は3歳で出来た」


絵里「……」


レイチェル「私達が終われば、その瞬間に優勝は決定よ

       なのに最後まで見る必要なんてないわ

       あなた達は私の才能に嫉妬しているだけよ」


真姫「むっ」

絵里「そうかしら」


レイチェル「初めて言うけど、私霊能者なのよ

       心は読めないけど第六感が強い

       だからわかるわ、わたしたちが優勝する」


希「ん……」


レイチェル「私たちの敵じゃありません」


花陽「……」

凛「……」

ことり「……」


レイチェル「モノマネさんがいくら曲を作って歌おうがモノマネはモノマネ

       所詮は超えられない壁があることを教えてあげる」


穂乃果「……」


にこ「何いってるの、μ'sの曲を誰が作ってると思ってるの?」

レイチェル「そんなの知るわけないし知る必要もないわ」


にこ「大和撫子の鑑である海未と、天性のスター西木野真姫よ、その作詞と作曲よ」


海未「にこ」
真姫「にこちゃん」


にこ「そんな二人が作った曲が、モノマネの曲だと思う?

   歌が終われば、あんたのその傲慢な鼻っ柱をおってあげるわ」


レイチェル「ふふ、いうじゃない」


穂乃果「レイチェルさん、私達は貴方達から見ればモノマネかもしれません。だけど、


             『愛は愛よりいでて愛より愛おしいです』 」


レイチェル「?」


希「穂乃果ちゃん、『青は藍より出でて藍より青し』な」


穂乃果「……と、とにかく、そういうことです!

    わたしたちは絶対に、人の気持ちを踏みにじりません

    人の努力を嘲笑いません

    だから、それを笑う貴方には負けたくありません!」


海未「穂乃果」
ことり「穂乃果ちゃん」
真姫「穂乃果」


レイチェル「いうじゃない、私はいうだけのことをしてきた

       そのセリフを言えるだけのことをしてきたからよ」



にこ「……い~い、あんたは自分の為だけに頑張ってるのが、わからないのかしら?

   あんたが笑顔になるためにみんながいるんじゃないの

   アイドルってのはね、みんなを笑顔にさせるためにいるのよ!」



レイチェル「くっ」

メルセデス「レイチもその変にしときーや」


レイチェル「わかったわ、じゃあ結果を楽しみにしておきましょう

       あなたたち三流は、いつまでも三流だということを教えてあげるわ

       身の程知らずのモノマネさんたち」クルッ



絵里「……あとは私達がやるしかないわね」

穂乃果「私達を応援してくれる皆のためにも!」

にこ「今日みんなを、一番の笑顔にするわよ!」







■舞台上



ナボコフ「みなさん、ついにこの時がやってきました

      それではゆっくりと、海外ラブライブ大会をお楽しみください


      今回の優勝グループは全米デビューを約束されてるわ

      そんな幸運を手にするのは誰なのかしら?

      もちろん、どのチームもユニークでとても素敵よ

      Youたちの個性を出して頂戴


      そうすれば、会場は歓喜して迎えます

      会場をもっとも楽しませくれるのは、どのスクールアイドルなのかしら?


      さぁ最初っから盛り上げていきましょう!」


               開幕よ!!!

■舞台袖



穂乃果「どのチームもすごいね」

海未「ええ、こうしてみると、どのチームもglee.に勝るとも劣らないように感じますね」

花陽「そうだよね、緊張してきちゃうな」

凛「かよちーん、リラックスだよ」

花陽「ありがと凛ちゃん、いつも優しいな、えへへ」

凛「ふふ」

花陽「glee.はすごいけど、どのチームも強そうです」

真姫「いえ花陽、glee.は間違いなく優勝候補よ、絵里ならわかるでしょ」

絵里「たしかに彼女たちの歌は圧巻だったわ」

希「人の心に響く歌をもっているのは確かやね」

ことり「どうしたらいいのかな、不安になっちゃうよ」


穂乃果「だいじょうぶだよ、今日のことりちゃんの和の衣装

     お祭りみたいで、すごく勇気が湧いてくるよ」


ことり「穂乃果ちゃーん、そういってくれると嬉しい」

海未「そうです、それに、ことりの和の服装は私にも一段と力を与えてくれますよ」

ことり「ありがとう海未ちゃん、やっぱり和服スタイルは似合うね」


にこ「……始まったわ」

■舞台上



glee.「She took the midnight cats goin anywhere♪~~~~」

glee.「e will win, same will lose♪~~~~~」




観客「これはすごいわね」

観客「優勝は彼女たちに間違いないわ」

観客「なんて歌声なの!」



ダイヤ「フフ、glee.の優勝に決まりですわ」

ルビィ「ま、まだμ'sが終わってないよー」

■舞台袖



花陽「さすがglee.だよね」

凛「会場も大盛り上がりだよ」

絵里「すごい歓声ね」

真姫「いうだけのことはあるわね」

にこ「真姫、私はあんたの曲を信じてる。だから絶対大丈夫よ」

真姫「にこちゃん……」



穂乃果「そうだよ、μ'sは芸術の女神さまだよ

    ことりちゃんの衣装も海未ちゃんの作詞も真姫ちゃんの曲もみんなすごいんだ

    女神さまの贈り物!

    みんなもそれを合宿で支えてきたんだ!」



海未「そのとおりです」

ことり「みんなすごく助かったの」

真姫「……アリガト」クルクル


希「みんながひとりのために、ひとりがみんなのために」

穂乃果「それが私達のμ'sだよ、最後まで絶対に諦めない!」

■舞台上



glee.「Don't stop belie♪~~~~~」

glee.「~~Hold on to that feel♪~~~~~」







レイチェル「ありがとうございました」



観客「ワァァアアアぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「おおおぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「うぅううぉぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「ワァァアアアワァァアアアぉおぉお」パチパチパチ
観客「うぅううぉぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「キャーキャーぉぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ


ナボコフ「ハラッセオ!」パチパチパチ


ダイヤ「今日一番の歓声ね、わかったかしらルビィ?」

ルビィ「みゅ、みゅ、μ'sを最後まで信じてるもん」

■舞台袖



レイチェル「ふん」

穂乃果「……すごかったです。だけど、私達はやる前から諦めません」

レイチェル「……」スッ


にこ「上等じゃない、今はこの舞台にだけ集中してやるわよ」

絵里「みんな、やるわよ」

海未「今まで通りの力を出せばいいのです」

真姫「そうね、やるからには負けないわ」

にこ「穂乃果、頼んだわよ」

穂乃果「みんな行くよ!」



穂乃果「すぅっ……はぁっ」


穂乃果「μ's、全力で飛ばしていこう!!」



穂乃果「1!」

ことり「2!」

海未「3!」

真姫「4!」

凛「5!」

花陽「6!」

にこ「7!」

希「8!」

絵里「9!」



μ's「「μ's! ミュージック、スタート!!」」

■舞台上



μ's『♪』


ブレーキは見つめ合うため
生まれたふたり



観客「おっ?」

観客「いいんじゃないか!?」

観客「やるわね」



μ's『♪』


ただの飾りにはしない.




ルビィ「す、す、す、すごいよ!」

観客「いい曲ですね」

観客「なんだか切なさを感じるわ」

■海外ラブライブ視聴中



μ's『♪』
嗚呼
「もしも.」は欲しくない

けれど
「もっと」好き天使




雪穂「おねーちゃん!!」

亜里沙「すごい!すごいよ!!」




ヒフミ「♪」
μ's『♪』
明日
じゃない




穂乃果ママ「大事な」

理事長「時は」

真姫ママ「今ね」

ほのパパ「……」グッ




ツバサ「さすがね……高坂さん」

英玲奈「最後まで聞かなくていいのか」

ツバサ「結果はわかってるもの」

あんじゅ「ふふ、そういいながら一人で観るだけでしょ」

ツバサ「……わかってるのね」

あんじゅ「格好つけずに彼女たちを見守ってあげましょ」

英玲奈「そうだ、それが我々にできる最後の役割かもしれない」


ツバサ「そうね……みんなで叶える物語……か」

■舞台上



μ's『♪』




気がついた
心.の羽.ばたきは 止まらない









穂乃果「ありがとうございました」





ナボコフ「ハルァァッァァァッァァッセセセオオオ!!!!!」パチパチパチ
ナボコフ「ハルァァッァァァッァァッセセセオオオ!!!!!」パチパチパチ


観客「ワァァアアアアアアワァァアアアワァァアアアアアアオオオオオ」パチパチパチ
観客「おおおぉおおおぉぉおおおおおおおおおおおぉお」パチパチパチ
観客「うぅううぉぉおおおぉぉおぉわあああああああお」パチパチパチ
観客「キャーおおおおおおおおおおおおおおぉぉおおおお」パチパチパチ
観客「ワァァアアアワァァアアアぉおぉおおおおおおお」パチパチパチ
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観客「キャーキャーぉぉおおおぉぉああああおおおおおぉお」パチパチパチ
観客「ワァァアアアワァァアアアぉおぉおおおおおおお」パチパチパチ



ダイヤ「……」

ルビィ「わあああ」パチパチパチ

■舞台袖



穂乃果「やったね!みんな」

絵里「ええ、みんな立派よ!」

にこ「今日一番の歓声だったわ」

花陽「あとは結果だけだね」

凛「うん」

真姫「ソウネ……」


希「気持ちはきまった?」

真姫「……」

海未「私は皆の考えを尊重します」

ことり「わたしもそう」

凛「もちろん凛もだよ」

花陽「みんなの決めたこたえが一番じゃないかな」

希「そうやね」

穂乃果「あとは、みんな自分の気持ちをいうだけだよ」

にこ「……」

絵里「それじゃμ'sをつづけたいか、やめたいか……ひとりずつ最後の意思確認を……」







■舞台上



ナボコフ「みなさん大変お待たせしました。今回のラブライブ大会は楽しんで頂けたかしら

     さて、お待ちかねの審査結果です。

     それでは第三位……

■舞台袖



穂乃果「ついに結果発表始まったね

     じゃあ、穂乃果から言うよ

     私はμ'sを続けたい!」


ことり「わたしも穂乃果ちゃんと一緒、μ'sを続けたい」


海未「穂乃果、ことり

   私はμ'sに感謝しています

   そして、これからもμ'sでありたいのです」



真姫「わたしは…………」

■舞台上



ナボコフ「それでは第三位……ミュータントタートルネックレス!」




ミュータントタートルネックレス「やったわーー!!!!」

ミュータントタートルネックレス「きゃーーーー三位よ!!!」

ミュータントタートルネックレス「ル・ネ~~ッサンス~」

ミュータントタートルネックレス「大健闘ね!!!」


観客「おおおお」パチパチパチ
観客「おおおお」パチパチパチ
観客「おおおお」パチパチパチ
観客「おおおお」パチパチパチ


ダイヤ「二位はμ'sね」

ルビィ「ぜ、ぜ、ぜ、絶対に違うの!」





ナボコフ「それでは第ニ位……」

■舞台袖



凛「凛は続けたいよ

  みんなといられて楽しくて幸せだったにゃ」


花陽「私も凛ちゃんと一緒、本当にμ'sに出会えてよかったの

   みんなと続けたい」


にこ「当然、私もよ」


希「こんな素敵なグループに巡り会えた奇跡、本当に幸せよ、うちも続けたい」



絵里「わたしは……」

■舞台上



ナボコフ「それでは第ニ位……glee.!」





glee.「!!!?」

glee.「そんな私達が二位!!!?」

glee.「おかしいじゃない!!!」




観客「おおおおぉおお?」ワイワイガヤガヤ
観客「素晴らしかったよ」パチパチパチパチ
観客「おおおお」パチパチパチパチパチパチ
観客「出来は悪くなかったが」ワイワイガヤパチパチパチ
観客「おおおおぉぉおお」パチパチパチ
観客「おおおお」パチパチパチワイガヤガヤ




ダイヤ「……」

ルビィ「みゅ、みゅ、μ'sだ!」



ナボコフ「優勝は…………


関係者「!!!」
審査員「~~~~~~!!!!」
関係者「~~!!!」
審査員「~~~~~~!?!!」
関係者「~~!!??!」



        ……っと、しばらくお待ち下さい

        さきほどの結果について問題があったようですので……

        今しばらく討議させていだきます


        大変申し訳ありませんが

        そのままお待ちください

■舞台袖



絵里「わたしは……μ'sを続けたいわ。みんなのおかげで自分が変われたのよ

    こんな素敵なメンバーに感謝の気持ちを忘れたことなんてないわ」


真姫「……」

絵里「あとは、、、真姫だけね」




真姫「……」

■どこかで流れる海外ラブライブを背景に




ヒデコ「どうしたのかなー?」

フミコ「うん、気になるよねー」

ミカ「でも歓声はμ'sが一番だったじゃん」

ヒデコ「それは、間違いなくそうだったけどさ」

フミコ「あれじゃない?ケガしちゃったとか」

ヒデコ「穂乃果たち、頑張っちゃうからねー」

ミカ「あー、無理して出場してたけど、それが祟ったみたいな?」

フミコ「むかしのライブもそんな感じのことあったしさ」

ヒデコ「どちらにしろ心配だよね、穂乃果たち」




果南「そんな画面に近づいてみたら私が見えないじゃない」

千歌「だって結果が気になるのだ!」

果南「それはそうだけどさ」

千歌「うう~穂乃果さん!」




梨子「今日、穂村屋に人いないのかな?……おまんじゅう」




花丸「人は孤独ずら、決めるのもひとりずら

    ひとりよりセカンドより……オラが欲しいのは、、、」

■舞台袖



真姫「…………」


にこ「……」

絵里「……」

希「……」

海未「……」

ことり「……」

花陽「……」

凛「……」


穂乃果「……まきちゃん」

■どこかで流れる海外ラブライブを背景に




善子「ヨハネが告げる黙示録によれば、終末は、歓喜か……」




曜「夢か……」




鞠莉「this one」







■舞台袖



真姫「わたしは……」

真姫「……」


絵里「私は真姫がどう決めようとも、その言葉に従うわ」

海未「絵里のいうとおりです、私達はみんなでここまでこれた」

ことり「真姫ちゃんの曲がなかった絶対に無理だったの」

花陽「真姫ちゃん、いつも背中を押してくれてありがとう」

凛「真姫ちゃんが好きに決めていいよ」

希「ふふ、真姫ちゃんにおまかせよ」


穂乃果「真姫ちゃん、いつも本当にありがとう。

    穂乃果はそんなことぐらいしか言えないけれど、ずっと感謝してたよ

    真姫ちゃんが、いちばん幸せになれる選択をしてほしいんだ」


にこ「……」




真姫「……わた……しは…………






      μ'sをやめた……くない」

■海外ラブライブ視聴中



雪穂「遅いね、結果発表」


亜里沙「きっと焦らしてるだけだよ

     ブロードウェイならではのショーマンシップ!」


雪穂「うん、そうだといいんだけどさ」

亜里沙「雪穂は心配性なんだから、μ'sは優勝だよ」

雪穂「そーなのかな」

亜里沙「絶対そうだよ!」

雪穂「結果を待つしかないね」


亜里沙「μ'sがずっと見られるんだ!

     亜里沙はそれだけで嬉しい」


雪穂「……」

■舞台袖



穂乃果「真姫ちゃん!」





真姫「だけど、、、





    みんなごめん」グス


    私はμ'sをやめたいわけじゃない

    続けたくないわけじゃない

    でも、、、わたしは……もうμ'sを……続けられない……」ポロポロ



にこ「……真姫、あんたねーーーー!!!!!」



穂乃果「にこちゃんダメだよーーー!みんなで決めたことでしょ!」

絵里「そうよ、μ'sひとりひとりで決めたことなのよ」

希「にこっち……」

■海外ラブライブ視聴中



ツバサ「……」

英玲奈「やはり気になるか」

ツバサ「そうね、、、少し違和感を」

あんじゅ「ふつうに行けばμ'sの優勝じゃない」イジリイジリ

ツバサ「それは、わかってるわ」

英玲奈「それが順当であり、妥当な結果だろう」

ツバサ「ただ、どうしてもね……」

あんじゅ「エンターテイメントの世界は甘くないものね」

英玲奈「今回の世界ラブライブ大会はglee.の華々しいデビューの為の舞台だったと?」

あんじゅ「可能性はなくはないわね」イジリイジリ

英玲奈「glee.は二位だと決定したようだが、、、前言撤回もありうるということか」


ツバサ「確かに審査側で揉めている可能性もあるわ

    でもそんなんじゃない」


あんじゅ「相変わらずμ'sが好きね、いやリーダーの人が」


ツバサ「そうね、、、こうさ……いえ穂乃果さんは好き

     でも、それより私はいまだに気になってるの、何故A-RISEがμ'sに負けたのか……」


英玲奈「……結果が楽しみだな」

あんじゅ「そうね」イジリイジリ

ツバサ「……」

■舞台袖



にこ「真姫!あんたのことだから、よく考えた結果なんでしょうね」



真姫「……」コクン



にこ「……ふ、ふざけんじゃないわよ、私がどれだけアイドルに憧れてるか知ってるの?

   もうすぐ叶う夢なのよ?それでもいいの?

   今回、にこがどれだけ頑張ってきたかわかるでしょ

   あんたは私に一生恨まれてもいいの?

   それとも覚悟はできてるの?」



真姫「…………」



絵里「にこ」


真姫「……」コクン


にこ「許さない、、、あんたを絶対に許さないわよ」


穂乃果「にこちゃん……」

■舞台上



ナボコフ「……えーー皆さん、大変お待たせしました


      先ほどの問題につきましては、とあるグループの楽曲が

      新曲であったかどうかについての判断をさせて頂きました

      何かしらの引用があったのではないかとの指摘を受けたためです

      ですが、問題はありません

      大変、お見苦しいところお見せして申し訳ありませんでした

      それでは、海外ラブライブ大会の




      優勝は      μ's      です!!!!」



観客「!!!」
関係者「!!!?」


観客「ワァァッァアアアアアアアオオアォオオオオ」パチパチパチパパチパチ
観客「わぁぁああぉあああああおおおおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「うぅううぉぉああああおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「うぅわああぉあああああおおおおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「ワァァッァアアアアアアアオオアォオオオオオオアアアオオオ」パチパチパチパパチパチ
観客「うぅううぉぉあああああおおおおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「おおおおぉぉあああおおおおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「キャーーーうぉぉああああおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「うぅううぉぉあああおおおおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「うぅううぉぉあああああおおおおおおぉぉおぉお」パチパチパチ



ダイヤ「……μ's」

ルビィ「μ'sだ!μ'sだぁああ!!!ぷ、ぷ、ぷ、プロデビューだ!!!!」

■舞台袖



絵里「……優勝したわね」


真姫「……」


にこ「にこはアイドルになってデビューすることを夢見てきた

   どんな時も、どんな目にあってもよ」


希「……」


にこ「にこはずっと一人でやってきたの。メンバーだっていなかった

    にこを応援してきてくれた人なんて本当にいなかった

    だけど、ほんのすこしの人が、頑張って、そういってくれてるだけで

    にこはやってこれたのよ

    ファイトだよって応援したりされることが力になることなんて穂乃果ならわかるでしょ」


穂乃果「……にこちゃん」

■海外ラブライブ視聴中



ここあ「にっこにっこにー♪」


こころ「はい、ここあもよくできました。

    おねーさまはやっぱりすごいですわ。

    元バックダンサーのμ'sの方とご一緒にここまで盛り上げて

    全米デビューを勝ち取るなんて」


ここあ「ほんとだね、ずっと応援してきてよかったよ」



こたろう「でびゅーーーーーー」



こころ「ああ、これから忙しくなりますわ

    家事の分担ができたらいいですのに」


ここあ「うん、少しずつ頑張るよ、おねーちゃんのためだもん」

こころ「ふふ、おねーさまも喜んでくださればいいのですが」



こたろう「でびゅーーーーーー」

■舞台袖



にこ「真姫、、、後は、あんたの気持ちひとつだけなのよ」


真姫「……」


真姫「……わ、私だってにこちゃんといたい。ずっと一緒にいたいわよ

   みんなとμ'sで一緒にいたい」



にこ「だったら、することはひとつでしょ?

    一緒にひとつになれるでしょ?」



真姫「……」



真姫「……でも、ダメなの。私の未来は……違うの

     だから、恨むんなら一生私を恨んで……」



希「まきちゃん……」


絵里「……にこ、これでいいかしら」

にこ「……」

穂乃果「真姫ちゃんだってずっと悩んでたんだよ」

にこ「……」

海未「今回の決断は最初からみんなで決めていたことですし……」

ことり「そうなの……」

にこ「……」

凛「にこちゃんだめ!怒っちゃだめだよ」

花陽「にこちゃん……」

にこ「……」

真姫「……」



にこ「…………ハァーあんたホントにバカね

   なんで私が真姫を一生恨まなきゃならないのよ

   そんなことより

   私と一緒にいれば宇宙ナンバーワンアイドルグループになれたのに」


穂乃果「……にこちゃん」


にこ「……」


真姫「ゴメン……ナサイ……」グス


にこ「……」


希「……にこっち」




にこ「…………μ'sはみんなで叶える物語よ

   たったひとりでも幸せになれなかったらダメなの

   だから、μ'sはここでおしまい

   あんたはあんたの夢を叶えなさいよ

   もしも、もしもなれたらとか、そんな夢じゃない

   私といられなかったことを死ぬほど後悔させてあげるんだから」




穂乃果「にこちゃん!!!」
凛「にこちゃん」
海未「にこ」
花陽「にこちゃん」
ことり「にこちゃん」
絵里「にこ」
希「にこっち」


真姫「にこちゃ……ん」ポロポロ


真姫「ごめん、ごめんねみんな」グス

穂乃果「うんうん、これでよかったんだよ」

絵里「そうね、謝ることなんてひとつもないわ」

希「最初っから真姫ちゃんはそー言うてたんやし」

花陽「こんないい曲で私達の最後を飾れた」

凛「何もいうことないにゃ」

真姫「うん、ありがと」ヒック

海未「お礼をいうのはこちらのほうですよ、真姫」

ことり「そうだよ、ありがとう真姫ちゃん」

穂乃果「ありがとうの気持ちでいっぱいだよ」

にこ「……」スッ

真姫「にこちゃん……」グス

希「涙を拭いて、真姫ちゃんに泣き顔は似合わないってにこっちが言ってるよ」

にこ「そんなことは言ってないでしょ、私はハンカチを出しただけで」

希「もー同じことやん」

にこ「辛気臭いのが嫌いなだけなのよ、メソメソ泣かれるのが嫌なの」

希「またまたー」

にこ「うっさいわねー」

凛「はは、にこちゃん素直じゃないなー」

花陽「照れてるだけだよね」

ことり「優しいんだぁ」

にこ「もーうっさい!」

凛「あははは」

花陽「うふふふ」

穂乃果「あはは……ぁ」




レイチェル「……」

メルセデス「……」




レイチェル「……」




絵里「……」

穂乃果「レイチェルさん」

にこ「なによ、フン、笑いにきたわけ?」


レイチェル「…………」


希「……」



レイチェル「……とても真似できない」



にこ「みっともなくて悪かったわね」

絵里「何と言われようとも、これが私達μ'sなのよ」



レイチェル「…………」


真姫「……」





レイチェル「……」パチパチパチ



穂乃果「レイチェルさん……」


レイチェル「こんな結果……

        認められないわぁ」


絵里「!」



レイチェル「あなたたちは素敵ね

       たったひとりの為に全員の夢を諦めるなんてね、

       私にはできない」


にこ「……」


レイチェル「わたしたちが何故負けたのか、

       なんとなくだけれども、わかったような気がする

       おめでとうμ'sのみなさん」


絵里「素直にその気持ちをうけとります、ありがとう」


メルセデス「『The scholar may waur the master.』」


穂乃果「ん?どういう意味、希ちゃん」

希「ふふ、弟子が師匠より優れることもあるって諺やね」

絵里「ハラショー」


穂乃果「glee.のみなさん

    私達はみなさんがいたから、ここまで頑張れました」


レイチェル「お礼をいうのは、こちらのほうかもね。ありがと、じゃあね」

穂乃果「あ、ありがとうございましたあ!」ヘ、ヘクチッ

海未「失礼ですよ穂乃果、最後にくしゃみなんて」


メルセデス「jajaja............Goddess bless you......good bye」







■舞台上



ナボコフ「お越しの皆様方、大変永らくお待たせしました。

      さて優勝はμ'sのみなさんです。それでは、全米デビューに向けて一言よろしくお願いします」


穂乃果「そのことについて、私達はみなさんにお詫びをしなければなりません


観客「!?」ドヨッ
観客「ん?」ドヨッ



     わたしたちμ's……


     …………すぅっーーー




     優勝は辞退します




ダイヤ「え?」




観客「えええぇえ?」ガヤガヤ
観客「どういうことなの」ガヤガヤ
観客「なぜなの」ガヤガヤ
観客「やめないでよ」ガヤガヤ


ルビィ「ど、ど、どういうこと、お姉ちゃん」



レイチェル「……」



穂乃果「せっかく頑張ってここまでこれたのですが……

    私達μ'sは、9人全員が揃って初めてμ'sになります

    だから、誰が欠けてもμ'sにはなりません……


真姫「……」


    私達μ'sは、この大会で解散します



関係者「!!!」

ダイヤ「!!?」

ルビィ「???」


    せっかく色んな方に応援して貰えたのに本当にすいません


ナボコフ「……」


    本来ならばデビューの意気込みを語りたいところですが……

    ナボコフさん、代わりに私達μ'sの事をお話してもいいですか?」



ナボコフ「……ええ構わないわ。

     そのかわり……Youの想いをありったけに込めてね」



穂乃果「ありがとうございます、ナボコフさん。

    あーえーと……私達μ's、初めのメンバーは三人だけでした

    その三人でしたファーストライブのお客さんは……誰もいませんでした」


海未「……」
ことり「……」


    心が挫けそうになりました

    だけど、たった一人のお客さんがきてくれました


花陽「……」


    それだけで勇気が湧いてきました

    今、こんな大きな会場でこんな多くのお客さんの前で歌えたのも

    あの時、諦めなかったからです

    それからも諦めなければ夢は叶うって、そう信じてまっすぐにやってきました

    時には、お互いの譲れないものの為にぶつかってケンカして、

    泣いて、笑って、相手の優しさにふれ

    ひとりひとりを理解し合いながら9人のメンバーに巡り合えました


絵里「……」
希「……」


    私達ひとりひとりがメンバーのみんなに感謝しています



    そして今、最高に幸せで楽しいラブライブを叶えることができました

    それは9人で成長してきたからです

    私達は前を向いて少しでも踏み出せば誰もが変われると信じています

    ほんのわずかな勇気で、なにもかも成長したメンバーもいます


花陽「……」
凛「……」


    そうすることで、また誰かを支える自分になってきました

    辛い過去を乗り越えて、それでも諦めないでやってきた人もいます

    その時、手に入れられなかったものがカタチを変え、私達の絆をよりつよく結びつけました

    その想いの強さをもちつづけること

    いつかメンバーの中には、きっと宇宙ナンバーワンアイドルになる人もいます


にこ「……」


    好きの気持ちが心に勇気を与え奇跡を生みます


真姫「……」


    強い願いをもてば時間はかかっても、いずれ叶うと信じています




    その夢を……



ダイヤ「……」



    みんなが叶えられるように!



ルビィ「……」


    応援してくれたみなさん

    私達μ'sは、みんながいたから叶えることのできた物語です

    みなさん本当に本当にありがとうございました」





レイチェル「……」





レイチェル「……」パチパチパチ


観客「!!」


観客「ワァァッァアアアアアアアァアアアアアアアアアァァオオオオオアオアアアオオアォオオオオ」パチパチパチパパチパチ
観客「わああああわわぉぉあああああおおおlぉおあおあおおおおぉおぉお」パチパチパチパパチパチ
観客「うぅわわああうぉぉあああキャーおおlぉおおあおおおおぉぉおぉお」パチパチパチパチパチパチ
観客「キャーーキャーーーうおおおわわぅううぉぉおおlぉおキャーおあおおおおぉぉおぉお」パチパチパチパチパチパチ
観客「うわぅううぉぉあああああおキャーおおlぉおあおおあおおおおあおおおおぉぉおぉお」パチパチパチパ
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観客「ヤーー888888888888888888888888888888888888888888888888888」パチ゚チパチパチパチ
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観客「うぅううぉぉああおおlぉおあおおあおおおおあおおおおぉぉおぉお」パチパチパチパチパチパチ
観客「キャーーキャーーーうおおおわわぅううぉぉおおlぉおキャーおあおおおおぉぉおぉお」パチパチパチパチパチ







――――いつまでも、いつまでも鳴り止まない拍手の中

   こうして私達のラブライブは幕を閉じました

   この後、glee.がプロデビューを果たしそのままチャートを駆け抜けていきました


   レイチェルさんに言われました

   信じることをやめないで、自分を裏切らないで

   あなた達は、本物よ

   いいものを見て賞賛を贈らない程、私は弱くない

   本当に素晴らしいものをみたときに、何もしないのは恥ずかしいことだから……

   プライドの高さ故に厳しいのよ、絵里ちゃんはレイチェルさんのことをそう言ってました



   そういえばナボコフさんの娘さんがドロレスちゃんだったこともわかりました

   やっぱり、ぽかぽかされちゃいました……いたいよ(クスン

   ちなみに、にこちゃんのお母さんも応援にきてくれていたんだけど

   今度は、ナボコフさんがにこちゃんのお母さんに結婚を申し込むとか言っていました

   ロシアン・ジョーク?




   みんな誰も後悔していません

   次の道へと、進みだしたばかりです

   でも、それはこれからの物語

   今は、ありがとう





   μ'sよ永遠に


                                        ――――Thanks μ's forever








                                     キャスト


                                     『μ's』


                                    高坂穂乃果

                                    絢瀬絵里

                                    南ことり

                                    園田海未

                                    西木野真姫

                                    東條希

                                    小泉花陽

                                    星空凛

                                    矢澤にこ



                                    高坂雪穂
                                    絢瀬亜里沙

                                    穂乃果ママ
                                    理事長
                                    真姫ママ
                                    ほのパパ

                                    にこママ

                                    こころ
                                    ここあ
                                    こたろう

                                    ヒデコ
                                    フミコ
                                    ミカ


                                    『A-RISE』

                                    綺羅ツバサ

                                    統堂 英玲奈

                                    優木 あんじゅ







■学校



凛「はーーーやっと帰ってきたにゃー」

絵里「懐かしいわ」

にこ「ずいぶん昔のことみたいよ」

花陽「時間のたつのは早いよね」

海未「本当に色々ありました」

ことり「でも、楽しかったの」

真姫「本当にそうね、行ってよかったわ」

希「みんな誰もがそう思ってるやろうね」

穂乃果「真姫ちゃん、立派なお医者さんになってね」

絵里「それだけじゃなくあの病院も継ぐのよ」

海未「未来を見据えて行動しているのは見習わなければいけません」

真姫「にこちゃんも頑張りなさいよ」

にこ「なーにいってんのよ、いわれなくてもやっていくわよ」

絵里「にこなら真姫と同じように、いつか……」


にこ「きっと何十年も経って、

   真姫がホスピタルトゥループリンセスからホスピタルトゥルークィーンになった頃にね。

   その頃はきっと私、宇宙ナンバーワンアイドルになっていると思うけど」


真姫「なにそれいみわかんない」

希「スピリチュアルやね、にこっち」

絵里「じゃ、行くね」


♪チロリン

真姫「何よ、こんなときに」

花陽「ご、ごめん」


                           「Music ST.A.RT!!」




                                    『base(dokaben)』

                                    高海千歌

                                    桜内梨子

                                    松浦果南

                                    黒澤ダイヤ

                                    渡辺曜

                                    対馬善子

                                    国木田花丸

                                    小原鞠莉

                                    黒澤ルビィ  
                                            
                ※『base(dokaben)』詳細は

                tp://www.love..koujutu..oranokangaetasaikyounohanamaru..nantene..nazokakearigato



                                    ナボコフ



                                    『ミュータントタートルネックレス』

                                    観客
                                    女
                                    警官
                                    関係者
                                    審査員

                                    ドロレス


                                    『glee.』

                                    メルセデス



                                    レイチェル





                           終わらないパーティ始めよう!!!!!


花陽「ええええ!!??」

にこ「どうしたの?」

花陽「大変ですーーーーーーー!!」

穂乃果「どうしたの?」

花陽「ここでは言えません、内浦へ行かなきゃ!」

絵里「ちょ、何なのよいきなり?」

希「なになにー、教えてー」

絵里「あ、希」

花陽「大変ですー!」

海未「今度は何ですか?」

凛「にゃーーーー」

ことり「まだ終わってないってこと?」

真姫「ナンドモイワセナイデヨ」

にこ「行って確認してみるしか無さそうね」

絵里「ええ、ちょっと、終わったところなのよ!?」

穂乃果「あわわわわわ」



だっ.てパーティ終わらない

楽しさ.グルグル

笑顔MUTEKIそんな気.分




穂乃果「さーーーー♪、みんな続けーーーーーー!!!」



                              おわらないおわりのはじまり





「ほんとうに
たくさんのかたに
よんでいただきありがとうございました」







※『base(dokaben)』詳細は
tp://www.love..koujutu..oranokangaetasaikyounohanamaru..nantene..nazokakearigato


穂乃果「~~むにゃむにゃ」

ことり「穂乃果ちゃん!穂乃果ちゃん!」

ことり「しょうがないなぁ……あれ?」


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『ラブライブ!The School Idol Movie glee Dream』みんなで叶える夢物語『ユメ劇場』
『ラブライブ!The School Idol Movie glee Dream』みんなで叶える夢物語『ユメ劇場』 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1433423113/)

※『base(dokaben)』詳細は
tp://www.love..koujutu..oranokangaetasaikyounohanamaru..nantene..nazokakearigato
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ことり「……」

ことり「50羽ちゅ…」

ことり「1」

ことり「……」

ことり「…………」

ことり「……base(dokaben)』詳細は」

ことり「後述、」

ことり「オラのかんがえたさいきょうの」

ことり「花マル?花丸??」

ことり「なんてね?」

ことり「謎かけ」

ことり「在り」

ことり「有難う?」

ことり「……」

ことり「…………」

ことり「!?」


ことり「まだ、終わってないってことぉ?」


ことり「ほんとうに →本当に」

ことり「たく さんの かたに →沢 山の 方に」

ことり「よんで いただき あり が →呼んで 頂き 在り が」

ことり「とうご ざい ました →投後 罪 増した」


海未「今度は何ですか?」


ことり「謎かけなのかな??」

海未「つまり?」

ことり「沢山の方、、、山や沢のある方角(邦楽)に」

海未「山頂の頂きが在るから、それが呼んでいますよと?」

ことり「それを投げ出すと罪が増しちゃうってことぉ?」

海未「待っている人がいるからまだ投げ出すなということですか」



       __人人 人人__
      > 助けて!ラブライブ<
        ̄  ̄Y^Y^Y^Y ̄ ̄ ̄



ことり「簡単にいえば、みんなが呼んでるから内浦に見に行けばいいのかなぁ?」

にこ「そうよ!多くの人が待ってるってことなのよ!」

海未「ということは……内浦に答えがあるということですね」

にこ「やるしかないわね、見届けようじゃないのよ最後まで」

ことり「それじゃあ……いつものやってほしいな……海未ちゃんおねがぁいおねがぁい」

海未「ウッ……わかりました、ずるいことりにお願いされたら仕方ありませんね」

海未「「内浦アタックです!」」





※『base(dokaben)』詳細は後述、謎かけ在り、謎かけ有難う
tp://www.love..koujutu..oranokangaetasaikyounohanamaru..nantene..nazokakearigato
オラのかんがえたさいきょうのラブライブ


――
――――
――――――――
――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――――







駿河湾のもとに飛び込んで来た
一つの知らせ

内浦で見つけた
最高に楽しいラブライブとは―!?

見たことのない世界との
ふれあいの中

少しずつ
成長していく9人

最初に何が始まるのか?












千歌「これが私、高海千歌、高校2年。

   いま、私の通う浦の星女学院が大ピンチなの。

   それは……昨日突然、理事長によって伝えられた、学校廃校の知らせがきっかけだった」







千歌「梨子!アキバからやってきたってホント?」

梨子「……はい」

千歌「μ'sの穂乃果さんとも知り合いだって聞いたのだ!」

梨子「知人というか会ったことがあるぐらいで……」

千歌「こんな偶然、奇跡だよ!!!じゃ決まりなのだ!私とスクールアイドルしようよ!」

梨子「え?え?」


果南「全く強引ねーチカは」

千歌「あっ果南ちゃん!」

果南「二人のときはいいけど、他の人の前では呼び捨てやめてよね」

千歌「あはっごめん果南ちゃん!」

果南「まったくチカはわかってないなぁ」

千歌「これで三人!」

千歌「いち、にー、さんなのだーっ!」


果南「って私もメンバーに入ってるの?」

千歌「あったりまえじゃん!他にも、めぼしい子をメンバーにするんだから」


千歌「おっルビィいい名前だねー黒澤の名は伊達じゃないってねー」

ルビィ「え、え、えあ、あの、あの」

千歌「聞いたよ?μ'sのラストライブ観てたんだって?だったらメンバーに決まりだね!」

ルビィ「え?え?あの」


ダイヤ「聞き捨てならないわね、黒澤家の人間は絶対にアイドルなんてしませんっ!!!」

千歌「ルビィちゃんを人質にとったのだ!返してほしければ勝負なのだ!」

ダイヤ「いいわ?何の?」

千歌「ダイビング勝負だよ!ということでよろしくなのだ果南ちゃん」

果南「えー!」


ダイヤ「くっ負けたわ……殺すなりなんなり好きにしなさい」

千歌「そんな物騒な、スクールアイドルを一緒にするだけなのだ!」

ダイヤ「わかったわ……だけど私が入ったからには絶対に全国優勝させますっ!!!」

千歌「これで五人!」

千歌「いち、にー、さんだーっ!」

果南「ゴロがいいのはわかるけど色々とまちがってる!」


千歌「曜ちゃんは何処に行きたい?」

曜「本日は快晴なり!蒼い空へ出発!」

千歌「曜ちゃんが出発するのはアイドルの道だよ!よろしくね」

曜「まる まる ふた ごう 開始! ひと よん ごう まる アイドル道へ出発進行!ヨーソロー!進路は東へ」


ダイヤ「お父様の知り合いのあの子を呼ぶわ」

鞠莉「チャオ~♪よろしくでぇす♪」

千歌「これで七人!」

千歌「いち、にの、レインボウーっ!」

果南「レインボウで虹の七色と七人をかけたの?わかりにくい!」

鞠莉「だったらレインボウは輝く意味があるからサンシャインにしなさい♪」

千歌「それなのだ!」


千歌「よっちゃん!よしこちゃん!よっすぃ~」

善子「……ツーン」

千歌「天使のヨハネ!」

善子「堕天使のヨハネよ、よろしくね」

千歌「これで八人!」

千歌「いち、にの、さんしゃいんっ!」

果南「チカがいち、にの、なんちゃらって言いたいだけになってる!」


花丸「オラ人間はどこまでいっても一人だと思うずら、孤独ずら」

ルビィ「あ、あ、あのルビィがいるよぉ」

花丸「明訓高校に落ちたずら絶望したずら」

ルビィ「い、い、今は、もう落ちたことより手に入れられるものを考えたら?」


花丸「それでも……それでも、オラは……オラは、本物が欲しい」


千歌「それある!だけど時代は8万じゃなくて9人なのだ!

   しってた?セカンドの人は孤高のピアニストになりたかったんだよ

   だけど9人いる野球を選んだ!」


花丸「9人!!?」

千歌「だったら花丸ちゃんは、9人いる本物のスクールアイドルになるしかないのだ!」

花丸「オラやるずら!オラをいれてナインずら。チーム名も考えたずら『ドカベン』ずら!」

千歌「それはちょっと……だったら『base』はどう?野球のBASEBALLでBASE!」

ダイヤ「おっと、それは黒澤家が黙っていませんのよ」

全員「『ドカベン』vs『base』vs『天使』vs『ダイヤ』vs『世界のKUROSAWA』vs『Aqoeri』vs『星ノ浦少女隊』vs『Aqours』」ワイワイガヤガヤ

全員「しょうがないわねー『base』に決まりね!」

花丸「みんながbaseを名乗ってもオラはこのチームをドカベンと思っとくずら。主将はチカちゃんずら」


千歌「やっぱりUTXは強敵!だけどみんな勝つのだ!」

果南「やるしかない!」

梨子「はいっ」


base(dokaben)「「base(dokaben)! ミュージック、スタート!!」」




base『♪~~とれないボールがあるも~~』

base『♪~~ああ 青春のストラ~~』

base(dokaben)『あいつだ!』花丸「あいつだ!」

base『♪~~明るい笑顔が~~』

base『♪~~がんばれ がんばれ~~』



花丸「オラたちが優勝したずら。ラブライブ会場の土を持って帰るずら!!!」

果南「青い海の自然を守れたわ」


千歌「穂乃果さんのいったとおりだよ!

   やってみなくちゃ何も始まらないのだ!!!」


ヨハネ「優勝したのは罪深きリトルデーモンのおかげよ」

鞠莉「わたしでぇす」

ダイヤ「いいえ黒澤家のおかげよ」

ルビィ「ち、ち、ち違うよーみんな。穂乃果さんのおかげだよ!」

曜「穂乃果さんに敬礼!」


千歌「やったよ、穂乃果さんわたしたち全国優勝だよ

   やり遂げたよ、最期まで」


花丸「この優勝旗は重いずら」


全員「ありがとうμ's!ありがとう穂乃果さん!ありがとうラブライブ!

    星に願いを込めて!輝くことが出来たんだ!いち、にの、さんしゃいんっ!」


好きの気持ちだけで精一杯頑張ってこれた!だからみんなで夢が叶ったんだよ!




                        オラのかんがえたさいきょうのラブライブサンシャイン

                                                           おわり



※謎かけに合わせた為『Aqours』の名称を変更しています。
構想時『Aqours』の名称は未決定でした。

――――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――
――――――――
――――
――

















穂乃果「むにゃむにゃごはんーー……んぁ」





穂乃果「…………っていう夢をみt」




謎のお姉さん「見たのかしら?どこから夢オチ?まさか海外優勝をキャンセルしたときから?」

穂乃果「ほぇ?」

謎のお姉さん「本当にそれでよかったの?」

穂乃果「ぅ。そーいわれても……」

謎のお姉さん「貴方には無限の可能性がある」

穂乃果「ん」

謎のお姉さん「プロデビューしてみるのも悪くないんじゃない」

穂乃果「……キャンセルしたのに、そんなことしちゃっていいの?」

謎のお姉さん「大・丈・夫!巻き戻すことができるのよ」

穂乃果「?」

穂乃果「よくわかんないや、それにお姉さん誰?」

謎のお姉さん「私は私、だけど貴方でもあり、μ'sの誰かでもあり、どこぞの元スクールアイドルかな……なんてね」

穂乃果「あは……それって誰でもないってことじゃ?」

謎のお姉さん「細かいことは気にしない。誰でもないし誰かでもある、そしてその正体は謎のお姉さんなのだ!はいコレ」

穂乃果「やっぱりよくわかんないよ、、、これマイク??」


謎のお姉さん「フフ後悔したくないなら、世界にひとつしかない『本物』になれるマイクを持てばいいの。

         何故、歌うのか考えてみたら?選択肢は多い方がいい。たまにやり直したいなと思うことぐらいあるでしょ?」


穂乃果「そりゃ、たまには……そう思うこともあるけどさ。できないよ」

謎のお姉さん「そう?」

穂乃果「そうだよ!あの時、あーなってたらなーとかは思うけどさ……」

謎のお姉さん「じゃ試せば?とべるでしょ?」

穂乃果「え?」

謎のお姉さん「ま・き・も・ど・る!」

穂乃果「真・姫……」

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――――――――――――――――
――――――――
――――
――





穂乃果「モ・ド・ル?……って、、、え?え?ええええーーーっ!!!??」

穂乃果「ここは……もしかして?本当に……戻った?」

穂乃果「あの時の……真姫ちゃん、、、だから、、、戻る?、、、なのかな……

穂乃果「…………」















■舞台袖



真姫「わたしは……」

真姫「……」


絵里「私は真姫がどう決めようとも、その言葉に従うわ」

海未「絵里のいうとおりです、私達はみんなでここまでこれた」

ことり「真姫ちゃんの曲がなかった絶対に無理だったの」

花陽「真姫ちゃん、いつも背中を押してくれてありがとう」

凛「真姫ちゃんが好きに決めていいよ」

希「ふふ、真姫ちゃんにおまかせよ」


穂乃果「そうだよ!穂乃果は真姫ちゃんを信じているよ

    信じていれば、なんだってできるんだ!

    今まで不可能だって可能にしてきた!

    やり直すことだって可能なんだ!本当にそうなんだよ!」


にこ「……」




真姫「……わた……しは…………






      μ'sをやめた……くない」




穂乃果「真姫ちゃん!

     じゃあ決まりだよ!みんなで頑張ろうよ!!真姫ちゃん大好き!」


真姫「ヴェ///」


にこ「そーこなくっちゃ!ここまできたのにやらない手はないでしょ」

絵里「勢いで決めて大丈夫なの、にこ」

にこ「うっさいわねー、真姫も大丈夫だって言ってるでしょ、私は仕方なく言ってあげてるだけなんだから」

凛「ホントは嬉しいくせにーにこちゃんも素直じゃないなー」

花陽「言っちゃ悪いよ、凛ちゃん。だけど真姫ちゃん、私もすごく嬉しいよ」

穂乃果「そーだよ!みんな気持ちはひとつだよ!やろうよ!真姫ちゃん」


真姫「……ぇぇ」


希「真姫ちゃんだけの負担にならないよう一緒にみんなで頑張って楽しもう?」

絵里「それがいいわね」

ことり「みんなと一緒なんて嬉しい」

海未「そーと決まれば、あとはやるのみです」

にこ「じゃあ、みんな気持ちをひとつにして、にっこにっこにーの一本締めやるわよ!」

絵里「今回ばかりは、にっこりの魔法の凄さを思い知らされた気分ね」

花陽「うう、、にこちゃんについていってよかったです」

穂乃果「よし、みんなやろっか!」


にこ「せーーーの!」


全員「にっk……

ナボコフ「ハラッセオ♪」パチパチパチ


穂乃果「ナボコフさん!」


ナボコフ「貴方達ならそういう決断をしてくれると思ったわ、後押しは充分にしてあげる

     特に、世界のYAZAWA!にこにー」


にこ「まっかせなさいよー!」


絵里「……人を惹きつけるにこのパワー、恐れ入るわね」

希「今回のにこっちは何か憑いてるみたいやね」

絵里「憑いてるなんて縁起でもないこといわないでよ、希」

凛「スターの怨念でも乗り移ったのかな」

花陽「わかりませんが、にこちゃんは持ってる。それは間違いないです」


にこママ「にっこにっこにー♪」

にこ「ママぁ!どうしたの!」ダキツキッ

にこ「……あ」

全員「ウププ」

真姫「学習しないわね、にこちゃんも」

凛「にこちゃんかわいいにゃー」

にこ「プクッ……でもどうしてここに?」

にこママ「ナボコフさんにエスコートされて特別席で閲覧させてもらっていたのよ」


ナボコフ「にこにー貴方は素敵ね、でもママはもっと素敵かも。

      私は貴方よりママと結婚しちゃうわ」


にこ「ええええーだめよー、ドメドメなんだからぁ。にこにーのママはナボコフさんのものじゃなくて私のものよ!」

凛「にこちゃん、テンションあがって子供みたいだにゃ」

真姫「にこちゃんらしいわね」

海未「家族愛があるというのはいいものです」

穂乃果「そーだね、今、雪穂もお母さんもお父さんも応援してくれてるといいな」


ナボコフ「ふふ、すぐに連絡できるわ。家族愛はいいわね、愛の別のカタチ」

ドロレス「ホノカ ホノカ」

穂乃果「ありゃ?ドロレスちゃん!?」

ナボコフ「ありがとう、娘がお世話になったそうね。

穂乃果「え!!?」

ナボコフ「貴方達とはつくづく縁を感じさせられたわ」


穂乃果「ううードロレスちゃん。よかったよー、しかもママがナボコフさんだったんだね!

     元気してた?ファイトだよ!」


ドロレス「!」

穂乃果「ああ、やっぱりポカポカ叩かれちゃう。なんでぇ?」

ナボコフ「その子なりの愛情表現よ。これからも娘と仲良くしてね」

穂乃果「ドロレスちゃんまた遊ぼうね」


ナボコフ「でもこれ以上、お客さんを待たせるのはいけないわ

     焦らすのはスターの宿命とはいえ、さぁデビューに向けてお客様に挨拶をして頂戴」


穂乃果「はいっナボコフさん!」

ナボコフ「じゃ、このマイク使ってね」

穂乃果「あ、えと」

ナボコフ「ん?既にもってるのかしら」

穂乃果「あーいやーこのマイクはーその、、、この会場のかな」

ナボコフ「…………へー、そのマイク……貴方にも資格があるのかもね」

穂乃果「資格?」

ナボコフ「ふふ、いいわ穂乃果、そのマイクを優勝の記念に貰っときなさい。ずっと大切にするのよ」

穂乃果「え?えー、、、ん……はい!ありがとうございます!」

ナボコフ「じゃ挨拶をお願いするわ」

穂乃果「はいっ」









――――こうして私達は全米デビューを果たしました

   この後もPV撮影の為に滞在を延長して色々とありましたが海外を満喫しました


   glee.のレイチェルさんとは最後まで仲良くなれませんでした

   挨拶をしようとしましたが

   目も合わせてくれませんでした

   だけど、それなら好きになって貰えるように頑張ろうと思います

   だって私達μ'sはとっても楽しくてユニークな存在

   いつか、レイチェルさんに認めて貰えたらいいなって、あんな曲を歌えるglee.は素敵だったから



   みんな、μ'sの今後に期待しています

   それはこれからの物語

   今は、ありがとう



   ラブライブよ永遠に


                                        ――――Thanks LoveLive forever









                                     キャスト


                                     『μ's』


                                    高坂穂乃果

                                    絢瀬絵里

                                    南ことり

                                    園田海未

                                    西木野真姫

                                    東條希

                                    小泉花陽

                                    星空凛

                                    矢澤にこ




                                    高坂雪穂
                                    絢瀬亜里沙

                                    穂乃果ママ
                                    理事長
                                    真姫ママ
                                    ほのパパ

                                    にこママ

                                    こころ
                                    ここあ
                                    こたろう

                                    ヒデコ
                                    フミコ
                                    ミカ


                                    『A-RISE』

                                    優木 あんじゅ

                                    統堂 英玲奈

                                    綺羅ツバサ




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第一章



 衝撃的な全米デビューを飾る。

あの時、受け渡されたマイクを手に夢のような快進撃。

そうなることを誰もが予想した通りの未来予想図。だが真実は全くの逆となる。これから起こる私達μ'sの出来事。

全てが感謝と喜びに満ちあふれていた、あの頃のようにはなれない日々の始まり。

 まず最初、海外ラブライブの優勝はμ'sをプロモートするための出来レースだという噂が駆け巡る。

信憑性はないものの、こういった誹謗中傷は騒ぎ立てたものが勝つのは世の常だ。

更に、海外滞在中にPVを完成させようとしていたが、クォーターの絢瀬絵里こと、絵里が狙われた。

PVのワンシーンを外人受けのよいスタイルと美貌を持つ彼女が担うこととなる。

この時、彼女に近づいた輩がいた。

いや、実際には夜の食事に誘われただけだが、ここで芸能界が策謀と欲望の世界だということを思い知らされる。

――特集:(AA)金髪美人のエリーチカ、(アンアン)夜のお供はエローチカ

ただの下品なタブロイド紙のデマだが、これも信じさせたもの勝ちとなる。

特に、アイドルのそういう類の話題ゴシップはご法度だからだ。

こうして海外から日本へと帰る頃には、かなり減ってしまったファンを目の当たりにした。


しかし、μ'sは奇跡を起こしていく。


(中略)



 どうやら、あの頃、私達μ'sは相当に金の成る木だったようで、スクールアイドルからプロアイドルへの道を開いた成功者。

このように描くことで一つのビジネスモデルが構想されていた。

今後、このプロジェクトは相当な規模で展開する。だからこそ、最初が肝心。スクールアイドルを厳選する必要があった。

同じラブライブ出身のA-RISEと共に芸能の世界を盛り上げていく。お互い健闘しあう関係になるだろう。

そう思いきや、事務所が違えばそんな友情は甘いことを痛感させられた。

 μ'sを中心とする日本(Japan)の事務所を設立した海外大会主催者はラブライブプロジェクトに圧をかける。

海外優勝で箔をつけたμ's、他とは一線を画し、A-RISEを徹底的に排除する方針にでるJμ's(ジャミューズ)事務所。

それが海外大会主催者の力、μ'sを神格化するためには手段を選ばない。

 ラブライブ出身のアイドルが所属する事務所、二強はいらない。

今後もラブライブ優勝のシンデレラを射止めようとする48候補の主人をものともせず、選ばせるはただ一つ。


 A-RISEのように人気と実力があろうとも、それだけでは残れないのだ。

評判を貶めるのはいつものやり方、それに惑いながらも信じる人々、あれだけ堂々たる生き方をしてきた王者を嘲笑う。

本物を理解できない人間は確固たる自分の目線や価値観を持たず、他者の評判でしかものをみることができない。

狭量な考えでいるものも悪感情を抱けばすぐさま攻撃を始める。悪評のついた人間を信じるには強さも必要となる。

――批評:アイドルはなぜ魅力的なのか? あるいは、スクールアイドル『A-RISE』はなぜ失敗作なのか。

結果を、数字や履歴や評判、少し変化させるだけで人の受ける印象は好感から嫌悪へと。

どれだけ人気があろうとも露出するメディアが減れば自然に忘れていく。そして目新しいモノに人々は心奪われる。

 本物だったA-RISEは私達が世間一般では弱小だった頃からμ'sに何かを感じていた。本物は本物を知りうるのだ。

だが、世の中にはそちらのほうが少ないのだと。

そのことに気付いた時、あれほど美しかった圧倒的な王者ですら、何かに呑み込まれていた。

 仲の良い人間関係、それがいとも簡単に崩れ去る。

強烈な洗礼を浴びせさせられてしまった、人の輝きを踏みにじり倒した上での存在、だが、だからこそμ'sは妖しく輝きだす。

 神話の女神の具現化、文字通り、神話の伝説を模したようなサクセスストーリー。

物語を描きながら誰もが憧れるμ'sという存在。

そして伝説へ

その夢の軌道にμ'sは思惑通りにのっていくことになる。だが、それは敵も多くなることを意味していた。


(中略)








 μ'sの曲についてだが、西木野真姫が曲を作ることをやめてしまう。勉学と両立の為だ。

彼女はアイドル活動で参加すること(ステージ)のみを条件に、μ'sに居残ってもらうことにしたからだ。

しかしそれは私達のカラーが別のものへと移り変わっていくことを意味していた。

それをしないだけで大切な何かを見失っていく。

音楽を作らない真姫、それが彼女のアイデンティティをぐらつかせる、我無なきスタイル(注1)

自分が望んだからか望まれたからここにいるのか。

彼女は自分の存在理由、二律背反な感情や思考を持て余し悩みつづけることになる。

それがわかるのは、かなり後になってからのことであった。

何故ならば、彼女単体での人気も相当なものだったので、それに応えるのに必死だったからだろう。

どちらにしろμ'sとして曲の提供がなくともメンバーとして在籍して貰えるだけで人気の面では有り難かった。

だが、真姫が大病院の娘である事実は何事も面白おかしく騒ぎ立てたいモノの恰好のエサになっていく。


(中略)





 次に、凛がブレイクをした。

ありえない語尾の、「~にゃーー!」が小学生に大人気となる。

彼女の素直な性格とマッチして使い勝手がよかったのだろう。子供向け番組を担当することも多くなる。

その中で『天才てれびにゃん』は大当たりした。

しかし子供とは正直で残酷なもの。飽きがくれば次に目移りを。その後、根強く支えるのが大きいお友達となる(注2)


(中略)




 その頃、小泉花陽の水着姿が一部のコアなファンの目に留まる。そこで事務所もグラビア路線を勧める。

それにより花陽に熱狂的なファンがつくことになる。過保護属性とでも言えばいいのか。

彼女には常に見守りたいと思える何かがある。

ところが、それの行き着くところは監視に近いストーカー行為。

これは当時のニュースには流れなかったのだが、そのストーカーに襲われた。

幸い事件や警察沙汰になるまでの暴行に至らなかったが、改めてアイドルという存在を考えるきっかけになる。

ファンと過剰なファンとの境目が、私達の間で自然と分別するのは当然の帰結であった。


 そんな時、とある小さな会場でファンイベントが終わり、ファンが花陽にプレゼントを渡そうとでもしたのだろうか。

一人の輩が突然に駆け寄る出来事があった。

今までの私達ならば何の警戒もなく、快く応じていたかも知れなかったが、この時はさすがにピリピリもしていた。

星空凛が、このファンの制止をした。だが、運の悪いことに、その輩に軽い怪我をさせてしまう。

暴行の加害者である記事が出まわる。事実には違いないが、その事実までの過程も全く異なるものであった。

凛やμ'sをここぞとばかりに叩いていた。

この人達が好きなのは、本当は何なのだろうか、

ただの偶像を押し付けているのか、好きなものに自己投影しているだけなのか、

私達が絶対に自分を傷つけない存在とでも思っているのだろうか。

ネットに詳しい花陽は経過を見つめる、ファンの態度に哀しさを隠せなくなる。

事務所も凛と花陽を一緒にさせる仕事、それをNGにする。


 また彼女自身、アイドルへの想いが強かったがアイドルになって何をしたいのか?

それを問われると、矢澤にこのように明確なビジョンがなかったのだ。

あるとき米農家で働く番組に出演する(注3)

お米を食べるのは好き。おいしいお米が好き。おいしいお米を作りたい。あ、このご飯おいしい。

そういった、農業に関する夢や希望があることに気付いてしまう。一度、気付けば盲目的に突き進む花陽。

それ以降、彼女の興味は急激に変化する。


(中略)










 この頃、私達の給料、いや契約金の情報がリークされることになる。

憧れの職業のあの人の年収はいくら?これは、普通の人なら誰もが興味をそそられるものだろう。

それが、人気グループのものだとすれば余計にだ。

実は、私達はかなりの契約金を貰っていたのだ。一般的なサラリーマンの年収の数十年分とでも言えばいいのか。

これは、一部にかなりの反感を買うことになる。

ここでも悪意を用いて、わざとそのように記事を仕向けた人間が。それを鵜呑みにした人も。

確かに契約金が、いくら夢を叶えたとはいえ、途方も無い額であれば応援したい気持ちもなくなってしまうものだ。

今まではμ'sの曲いいよね、。単純なそれらの声も、一度反感をもったものからすれば面白くない。

ずっと注目をしているのにも関わらず、そういった人間の行き着く先はアンチ行為。


 例えば園田海未はtwitter上で卑猥な画像を送りつけられる(注4)嫌がらせ、表から裏からμ'sを貶め、他を上げる。

μ'sなんて大したことがない。あいつらの話題なんてするなよ。無理矢理、他のアイドルの話へ。

嫉妬に気付かず自分は好きな人の話題をしているだけだと。

好きの気持ちだけを無理やり押し通せば他者を排除することにつながる。

そんなことがわかるようになってしまった。


 好きという想いで世界を変えるのは夢物語だったのだろうか。

人のこういった嫉妬や妬みの力は、改めて怖いものだと知ることになる。

手のひらを返す態度、チヤホヤが憎悪へと。何度も繰り返し見てきた光景。

それでも人々は人気があれば注目して、そこに交じろうとし、勢いがなくなれば見向きもしない。

突出した人気を味わったことのない人間は、人気のある様だけを見て羨み自分もそれになろうとする。

求められ期待に応える喜びと、時折抱える虚しさを気付かれないように自分自身にも気付かせないように。

今日も、ファンの笑顔の裏で何をしているのだろう、そんな疑心暗鬼に陥ることもしばし。凛の事件やA-RISEを想い出す。


 人の心はうつろうもの、だが、うつろわず真っ直ぐ生きる者には、その惑う心にやりきれなさを感じてしまう



 何故、ここまで契約金が支払われたのかといえば、μ'sを成功者としてラブライブ大会のモデルにさせたかった。

スクールアイドルからプロアイドルへの道を開いた成功者としてだ。

ラブライブ大会で結果を残すことができれば、あの伝説のμ'sのようになれるかもしれない。

μ'sはここまでドリームを掴んだ、メディアでの露出は勿論、

もっと有り体に言えばお金を、ビックマネーを掴んだ、そう示すことが重要だったからだ。

示す先は、スクールアイドル候補生。そうアイドル候補達の学生だ。

つまり、学生の間に、アイドル志望のもの全てを、ラブライブへと興味を抱かせ集約させるSchool Idol Project

有象無象のアイドル候補を発掘する手間もなく向こうからやってこさせる。

勿論アイドルに興味のない対象をアイドル好きにさせる思惑もある、未来のお客さんという訳だ。

そして、アイドルを欲しがる芸能関連の各会社はラブライブプロジェクトを通さずには彼女達に辿りつけない仕組みとなる。

先物買いの市場を大規模に作っておくことで、ラブライブそのものの価値とアイドルの付加価値を高め相乗効果を狙う戦略。

先を見据えた計画、数十年後にこのプロジェクトシステムが完成すればアイドルの道を選ぶのは……

ジャミューズ帝国以外に選択肢はなくなる(注5)

一度、μ'sというグループに多額の契約金を払った前例を作れば、自分達もあわよくばという希望を抱かせることになる。

だが、ドリームというものは得てして最初の前例を作ったものが大半を手にするのである。


(中略)







 ここまでμ'sというグループでいることは、私達にとって決して楽しいものではなくなっていた。

母体であるラブライブを牽引してきた成功者、そこへ導いた時代の寵児、全てのスクールアイドルの憧れを体現したμ's

次のバトンをラブライブ媒体上で渡すこと、次に光り輝くグループのために。

約束された未来を繋ぐための架け橋

だから君たちは注目を浴びる台風の目になれ!嵐を呼ぶように桜咲け!

君のこころは輝いてるかい?

ならば次世代のスターは君だ!有無を言わせない説得力がある。

それがμ'sという存在

しかしながら今は求められた必要性を埋め合わす為だけに……

私達がいる。

私が祝福のキスをしたい相手(スクールアイドル)ではなく、跪き忠誠のキスを靴に誓うものでもなく

全てを握ったものが後ろ盾をする嵐のようなグループが誕生するまで……

私達がいる。

楽しいから一緒にいるのではなく、使命のため、役割のため、契約のために存続していた。

残念ながら、皆の胸の内はそうなっていただろう。


(中略)






 矢澤にこが獅子奮迅の如くソロデビューにうってでた。が、その曲の結果は芳しいものではなかった。

今思えば、彼女なりのμ'sへの想いがあったのかもしれない。自分が目立つことで、μ'sの絆を取り戻させようと。

だが、その時はそのように映らず、ただの単独行動。

この曲の結果を聞いた西木野真姫は矢澤にこを責め立てた。真姫がにこの曲を作ればこんな事にはならなかった。

趣味程度でロクに曲も作っていなかった西木野に今更何ができるのかと二人の言い合い。

もしかすると西木野は矢澤に曲を作ってあげたかったのかもしれない。しかし、行動や言葉のスレ違いは止まらない。

この二人の険悪な雰囲気は周囲を悪化させる。

 彼女はトリッキーで小悪魔的な魅力があるのだが、それを活かすソロとしての力はいささか不十分なものであった。

魅力はあるのだから曲よりももっと別の方面、例えば料理、バラエティ、芝居、MC、等でソロ活動をすればよかったのに、

あえて歌の世界で勝負をしにいって大火傷をしてしまった(注6)これは、本人もあまり触れたがらない過去のようだ。

 いくら後押しがあろうとも、戦う場所を間違えれば活かせない。

にっこりできない場所を選択してしまったのは彼女。笑顔をふりまくものは笑顔を求める。

見せかけの笑顔や癒やしを求め、その手の夜の店に通うこととなる。騒ぎ立てるのは、いつもの三面記事。

彼女の心は癒やされたのだろうか。


(中略)



当時のμ'sの活動。

 私達は誰の為に必要とされているのか、私達自身が望んだからこうなったことなのか、既にあやふやになってしまった。

絵里は、出来うることなら社会人として、一般社会に戻る方法を模索し始めていた。

誕生日イベント、本来は彼女を祝うはずのもの。

たまたまなのか偶然なのかわからない。ただ若干の不手際があったようだ。

それに納得してくれる人も大勢いる中で、いつまでたっても配慮が足りなかったと非難を浴びる。

罵声、やっかみ、鬱憤晴らし、貶めたい輩、理由はそれぞれ。

彼女はこれ以上ここにいても、ただの見世物にしかならないことを理解する。

掴むのは努力で得られない人の心だからだ。

一定の才能はありながら、それでも更に努力を怠らず結果を示さなければプロとして成立しない厳しいバレエの世界。

それを知っているものが故の、冷静な判断なのかもしれなかった。

また練習中の膝の怪我、体の不調を感じれば誰しもが弱気になってしまうものなのだ。


(中略)





 揉め事が多くなる。園田海未も常識人として、周囲の調和を考えれば、このグループでの存続に意義を見出せずにいた。

誰の為のアイドルなのだろう、私達のためなのか、応援してくださるお客さんなのか、ラブライブのためなのか。

それでも、私達の青春の輝きを凝縮したラブライブには感謝を尽くせない。

勿論、それを応援してくださった方々にも。

しかしながら、人はいつまでも同じ時間を過ごせない。同じ場所にいられない。

どこかで何かが進んでしまう。








 ずっとμ'sのファンだったんです、これからも応援しています。

嬉しそうにサインやグッズを抱えながら帰途につく人々。

だが、そういった方々ですら、歳月が流れれば、あの時はどうかしてたんだよ、そんな声もしばし。

わかっている


これでいいのだ、と。人の心はうつろうものだから、そうVagabondのように


(中略)











 物事には始まりがあれば終りがある。

産毛の小鳥も、いずれ大きな翼でどこかへ羽ばたいていく。

旅立つにはひとりで生きていく強さも必要になる。

育ってきた環境が同じでも好き嫌いは否めない。

 南ことり、彼女はこの時はまだ私の賛同者であったため、海未とことりの言い争いも目立つようになる。

お互いの関係を考えていたにも関わらず、だからこそ距離を放す方が、、、いいや近づいたほうがいい。怒号が飛び交う。

仲のよかったメンバー同士や幼なじみの喧嘩は身に応えるものだ。


内的要因ではなく、全ては外的要因が積み重なった結果こうなってしまった

世界は私達だけの楽園で廻っている訳ではないのだから


 誰もが争いたかったわけでもない、だが周囲がそれを煽ってしまう。

お互いの人間関係ですら売り物になるこの世界。

信じるより疑うことが必要になる。自分達の意思とは裏腹に、どこかしらの損得や派閥に巻き込まれる。

ドームライブや紅白の常連、膨れ上がったファン、目立つ一部のファン事件が週刊誌で報道される。

私達ではないが、私達が生み出した一部。

どれが正しいのか判断のつきかねる人は、煽った記事の是非を問わずして、またもや全て鵜呑みにするだろう。


できていたことができなくなり、できなかったことができるようになってしまった、わたしたち


全てが感謝と喜びに満ちあふれていた、あの頃のように戻れはしないのだろうか。

 東條希は、じっと沈黙していた。が、それも限界のときをカードが告げていたのかもしれない。


(中略)







 そんな時、私にソロ曲の依頼がやってくる。

矢澤にこと同じ轍を踏まないようメンバーに相談をしてみる。

誰もが、したいならすればいいと。

力強い応援も、反対も、励ましもなく、その活動に興味もなくなっているかのようだった。



だが、この曲は私の運命、いやμ'sの運命そのものを変えることとなる……







(中略)






 高坂穂乃果と言えば?

この質問は時代によって変化するだろう、古いファンの方ならば、伝説のμ'sのリーダーだよね。そういってくれるかもしれない。

だが、大半の方は違うだろう。


 高坂穂乃果と言えば?

名曲『翔べるよ、あの頃のように』を歌ったシンガーだよ。

誰もがそう答えるだろう。


この曲は、私を歌手として、シンガーとして導き、そしてμ'sを解散へと……








 私は、このメロディが流れる度に涙する。この曲が私にとってよかったのか、悪かったのか、、、それは誰にも分からない。

かけがえのなかった幼なじみ、高校時代の青春の輝き、

Best Friend、そういった友情、恋に近い慕情、優しさ、努力、ひたむきさ、信念、Sunny Day

オレンジの夕日の海に誓ったあの日、見上げた夜空。その向こう側には信じた未来が待っていたのだろうか。

あの素晴らしい日々は、私にとって素晴らしい分だけ重くのしかかる、二度と戻れない日々、二度と戻らない関係。

それらを犠牲にしてまで手にしたいものだったのか。

解散せずに欺瞞の笑顔をふりまきながら、飛べない翼に打ち震える日々を過ごせばよかったのだろうか。

何が正解か、何が出口か、見えなくなった暗闇を彷徨い続け。

 やり直すことが出来れば、時間が戻れば何かを変えることが出来たのだろうか?

何度も自問自答をしてきた。

過去に戻ってやり直す夢を何度繰り返し見たことだろう。神話の女神様に何度祈ったことだろう。

あの時の自分に言い聞かせてあげたい。

幾重にも重なった想いが過去へと思念を馳せらせる。

あの仲間たちとの美しい日々を思い出しながら感傷に浸る。その時間を、今も、ふと持て余してしまう。


――だが、私は私の夢を叶えた。


自分たちは何があっても前を見て、ただ前を見て進んできた。

それが誰かを傷つけたとしても、誰かを苦しませたとしても、私は歌わずにはいられなかったのだ。




 幸いにもこの曲は多くの方の支持を頂き、

癒やしや励まし、過去の忘れていた暖かい情景を思い出させたようだ。

勇気をありがとう、この曲で私は救われた、そんな言葉を投げかけてくれた人も。

失ったものも多かったが、歌ってよかったな、今なら心から思える。



   だから今日も、自分が歌うことで誰かが救われる、そう信じて歌い続ける



もうすぐアメリカ公演が始まる。

 長年のよきライバルが待っている。最初は相手にもされていなかったのに、今では彼女ほど親しい間柄はない。

運もあっただろうが、私は認めて貰えるだけの努力を重ねた。

何かを失い、何かを得る

案外、人生はそんなことの繰り返しなのかもしれない。

あの時、誰かから受け継いだのはバトンだったのだろうか。



 夢に迷う貴方へ

それでも私は夢を叶えるため、夢を叶えたい見知らぬ誰かにマイクを渡すため

……今日も歌い続ける





                                         飛翔・高坂穂乃果物語

                             ~~~ μ'sへ―そして、すべてのスクールアイドルへ ~~~










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編集部注:補足説明、当時の背景を編集部が独自に振り返ってみました。本文の内容とは関係ありません。

(注1)西木野真姫さんはスクールアイドルのμ's時代に作曲を担当していました。
二足の草鞋を履くことで有名だった彼女。完璧な人間とは彼女を指す言葉なのかもしれません。
忙しい合間を縫いながら趣味で天体観測や乗馬や作曲。
そんな多忙な毎日を自嘲気味に皮肉ったダンスナンバーがこの曲『我無なきスタイル(ガムナキスタイル)』


(注2)小泉花陽さんの事件後。
謹慎期間中、競艇選手の資格取得。そのまま星空凛さんの活動はそちら方面にシフト。
しかし現在は、それすらもなかったことがなかったことになっています。
その為か若い今のファンは賞金女王がアイドルをしていた過去を知らない人も意外に多い。
彼女のファンはニッチに偏在している。


(注3)後に、この企画はμ's村を作るまで人気となり古代米の復活に成功する。
小泉花陽さんは穀類に魅了された人です。更に醗酵学にも興味を示し酒作りに専念した時期がありました。
番組内でお酒を嗜みながらの放送は彼女のいつもと違った魅力ある一面を発揮。


(注4)一時はtwitterアカウント停止する騒動に。また匿名掲示板において握手会のテロ予告がありました。
なにかしらの事案に巻き込まれやすい園田海未さん。
人気のある彼女だけに過剰なファンは一挙一動に注目し反応してしまう。


(注5)帝国の名に相応しいエンターテイメント界の一大派閥。国民的アイドルμ'sを生み出した。
μ'sがここまで成長できたのは彼女たち自身の力だが、ここまで演出できたのは事務所の力が大きい。
この帝国には3つの要素で突出した天才がいる。この複合要素の絡み合った結果が現在の隆盛を極めた。
1.アイドル 2.育成者 3.マネジメント

1.μ'sのように人から愛される天賦の才能(タレント)をもった天才[アイドル]

2.そのようなグループが売れるか売れないかを見極める天才[育成者]
容姿や能力は表面上に現れるが未だ表に出ていない魅力を見抜ける力。
「時分の花」の輝きが大成するのか。ダイヤの原石を発掘から装飾品にするまで。販売や管理はマネジメント部門の仕事になる。
多くの人は売れてから相手に魅力を感じる。
だが、それ以前に、とても華のあるように見えない時にこそ潜在値を感じる才能(相手に可能性感じる力)が必要不可欠。
(実は理想のアイドル論から言えばμ'sという存在は少し外れた所にいた。ですが最初期に不遇を味わったのが幸いした。
だからこそ、逆にありえない程のスーパーアイドルになりえたとも言われています。)
※「時分の花」:年齢の若さによって現れる、芸以前の一時的な面白さ。対義語:「真(まこと)の花」

3.経営と戦略における組織の維持発展を図る天才[マネジメント]
打ち立てた方針は類を見ず、それらを実行できるだけのタレントを多く抱える強み。
どの業種にも言えることだが商品に絶対の自信があれば営業力は発揮しやすい。
(例えばメディア戦略の一つとしてゴシップ誌にわざと彼女達の連載枠を持たせる。
雑誌の売上があがるわけだからその枠目当てに彼女達のスキャンダル(虚偽含む)を一切掲載しなくなったゴシップ誌もある
この方法論はどちらかといえば最初期にゴシップに悩まされたμ's以降のアイドル達に当てはまります)
どうすればタレントの価値を高められるか?保持できるか?下げないか?
この3つの判断からなされる決定は他の事務所と大いに異なる。勿論逆も然り。

――:週刊アサヒ芸春『帝国の決断』~歴史を変えたレジェンドの軌跡~


(注6)矢澤にこさんの述懐によれば、μ'sというグループの原点は歌。他の活動をするよりも、歌こそがμ'sの絆の証。
そこで、原点に立ち返ることで自分たちの活動を見直してほしかった、と。
結果が出せなかった為に発言することを憚られていそうです。

――:矢澤にこ『アイドルは笑わない』より一部抜粋
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史上最悪のSS作者◆ゴンベッサこと先原直樹
http://i.imgur.com/Kx4KYDR.jpg

痛いssの後書き「で、無視...と。」の作者。

2013年、人気ss「涼宮ハルヒの微笑」の作者を詐称し、
売名を目論むも炎上。そのあまりに身勝手なナルシズムに
パー速、2chにヲチを立てられるにいたる。

以来、ヲチに逆恨みを起こし、2017年現在に至るまでヲチスレを毎日監視。
バレバレの自演に明け暮れ、それが原因で騒動の鎮火を遅らせる。

しかし、自分はヲチスレで自演などしていない、別人の仕業だ、
などと、3年以上にわたって稚拙な芝居でスレに降臨し続けてきたが、
とうとう先日ヲチに顔写真を押さえられ、言い訳ができなくなった。

2011年に女子大生を手錠で監禁する事件を引き起こし、
警察により逮捕されていたことが判明している。
http://Goo.gl/uGuBBz

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