貴音「ふふ、真美味ですね」ハム蔵「ヂュイッ」 (16)



貴音「おや? どうしたのです、はむ蔵殿。どんぶりのふちにしがみついたりして。わたくしの食している、この失恋らぁめんの味が気になりますか?」チュルチュル

ハム蔵「ヂュイッ?」

響「こらハム蔵~、何か食べてるときの貴音に近づいたらダメだぞ。ちゅるっと一緒に食べられちゃうんだから」

ハム蔵「ヂュイ……?」

貴音「……」ゴクゴクゴク

響「あ、一応言っておくけど、ハム蔵にそんなこってりしたもの、食べさせちゃだめだからね、貴音」

貴音「……響から見えるわたくしとは、いったいなんなのでしょう……」ズズズズズッ


ハム蔵「ヂュイ。……ヂュッ!?」ツルンッ


ボチャン



ズズズズズズズズズズ





ゴクン





響「…………」

貴音「…………」








響「ハム蔵ぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」




響「ハム蔵!! ハム蔵ぉおお!!! うわぁああああああああああああ!!!!」

貴音「響! 響落ち着くのです!」

響「貴音は落ち着いてないでよ!!! 食べちゃった張本人でしょ!? はやく吐いて!!!」

貴音「……こう考えるのです」

響「……?」





貴音「はむ蔵殿は、わたくしの中で生きつづけて」

響「うわぁああああああああああああ!!!! 貴音がハム蔵食べたぁあああああああああああああ!!! うわぁあぁああああああああああああああん!!!!!!」





響「こんなのあんまりだぁああああああ!!! うぁああぁぁああああああっ」ビェエエエ

貴音「響…………」





貴音「…………ぢゅい」

響「!?!?!?」




貴音「ぢゅい……ぢゅ、ぢゅい」

響「やめ…………や、やだ、」

貴音「ぢゅい! ぢゅいぢゅい!!」

響「やめて!!! やめてよ貴音ぇ!! いやだぁ!!!」

貴音「ぢゅい?」

響「誰かぁああああ!! 貴音が!! 貴音がぁああああああ!!!」


春香「ふふふ」

響「は、春香っ!?」

春香「話は聞かせてもらったよ、響ちゃん」

響「うぅ……春香ぁ、貴音が……貴音が、ハム蔵をっ」

貴音「ぢゅい……」

春香「任せて響ちゃん。こんなこともあろうかと」



春香「レッスン場から真を連れてきておいたよ」

真「っしゃおら!!」ビュッ ビュッ

響「!?」




響「ま、真……何する気なんだっ!?」

春香「そりゃもちろん」



春香「貴音さんのお腹に思いっっっきりパンチを」

真「うぉおおおおおっ」ググググッ





真「でりゃぁあああああ!!!!!」ブオンッ


響「やめろぉおお!!!!!」バッ



ドグシッ



バタッ





響「ぁがっ……!!?!? あぎ、ぃ、ぎ……いだぃ、あ、ぁ」

春香「響ちゃん!?」

真「どうして急に飛び出してきたりしたんだ!」

響「だ、だって……そんなパンチ、浴びせたら……」

貴音「ぢゅ……」


響「中にいるハム蔵が、無事じゃ済まないじゃないかぁ……」

春香「響ちゃん……」

真「響……」

貴音「……」




真「でも、だからってじゃあどうするんだよ! このままじゃハム蔵はっ」

春香「……しかたないよね」

響「……? 春香?」

春香「……貴音さん」


コト……

響「な、なんで……なんでからのどんぶりを、床に置くんだ……」

貴音「……」シュルッ

響「なんで貴音はお尻まるだしになるんだっ……! やだ……やだやだやだやだ!!! やめろぉおおおおおおおお!!!!!!!」












※しばらくお待ちください










……


ハム蔵「…………ヂュイ」

響「は、ハム、蔵……ハム蔵っ」

ハム蔵「ヂュイッ……ヂュイイ!」

響「ハムぞっ…………くっさ!!!!」

ハム蔵「」




響「においが落ちるまで、自分に近づかないで欲しいぞ……」ハナツマミー

ハム蔵「ヂュッ……ヂュイ!! ヂュイヂュイ!!!」

響「なっ!? なんてこと言うんだ!」

ハム蔵「ヂュヂュ? ヂュヂュヂューイ!」

響「じ、自分はくさくなんてないぞ!! 訂正しろ! 訂正しないともうエサあげないからね!!」

ハム蔵「ヂュイッ」

響「こ、このっ」



春香「このままじゃ、せっかく再会した二人の仲が……真!!」

真「うん!!」


ガシッ

響「わっ!? な、なに? なんで自分、押さえつけられてるんだっ!?」

貴音「……」スッ

響「貴音……? ひっ!? お、お尻まるだしのままこっち来ないでよ!!」

貴音「響…………」

響「ひぃい!! お尻をこっちに向けないで!! いやだぁあ!! 離して!! 離してよぉお!!! 来るなぁああああああああ!!!!! うああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」














うぎゃぁあああああああああああああああああああ!!!!!!







おしり。


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