桐生「ハルケギニアだと?」 弐 (58)

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桐生「ハルケギニアだと?」
桐生「ハルケギニアだと?」 - SSまとめ速報
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あらすじ
桐生さんがルイズに召喚されたよ

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コルベール「お、おい君!」

 桐生の意志を悟ったコルベールが声を上げる。

コルベール「戦うつもりなのか!? ダメだっ! 逃げなさい!」

コルベール「君はルイズの使い魔だろう……! 君にもしものことがあれば……彼女が悲しむ!」

コルベール「私は教師として……それは許さない!」

桐生「……」

コルベール「君は逃げなさい…… ここは私が何とかする……!」

桐生「……だが、"あんたにもしものことがあっても"、悲しむ生徒は多いんじゃないか? センセイ」

コルベール「……」

桐生「……」

 桐生がコルベールへ手を差し伸ばす。
 コルベールは一瞬躊躇ったが、

コルベール「ふっ……」

 その手を、しっかり掴んで立ち上がった。

コルベール「では、闘おう…… 共に!」

 コルベールが杖を構える。

 桐生が拳を固める。

 そして目の前の化け物が、咆哮した。

ギーシュ「オ゙オ゙オォ゙ォ゙オオ゙ア゙ア゙ァア゙!!」

 先に動いたのは、コルベールだった。

 杖を振る。 杖先が複雑な軌道描く。
 呪文を呟く。

 すると、周りの椅子や机が一斉にギーシュの元へ飛び掛かった。

 華麗な装飾を施されたテーブルがギーシュの体にぶつかる。
 そして派手な音と木屑をぶちまけながら、粉々に砕ける。
 

 
ギーシュ「………」

 が、そのの頑丈な岩の装甲には、傷一つ付いていない。

コルベール「この程度では駄目ですか……」

桐生「……」

 次に動いたのは、桐生だ。

 足元に落ちていた本を一冊拾い上げると、それをギーシュに向かって放り投げる。

ギーシュ「グ」

 宙を舞う本。
 それを目で追う一同……では無かった。

桐生「どこを見ている」

ギーシュ「ギ……!?」

 スウェイで一気に間合いを詰めた桐生が、既に化け物の懐に入っていた。

 そして、胴の部分へ渾身のパンチをお見舞いする。

桐生「おォオオッ!!」

 ドッゴ!と鈍い音が響く。 が、

桐生「……チッ」

 桐生は軽く舌打ちをすると、スウェイで素早くコルベールの元へ戻った。

コルベール「大丈夫ですか?」

桐生「……硬いな」

 効いていない。
 やはり、化け物は依然として岩に包まれた頑強な姿を崩していない。

コルベール「拳は平気ですか?」

桐生「問題ない」

コルベール「結構。 しかし、アレに打撃は効かなそうですね」

桐生「……」

 すると、今度は化け物がその両腕をぶつけ合わせ始めた。

 ガチン!ガチン!と硬質な音が響き、火花が散る。

コルベール「……!」

桐生「……!」

 思わず息を呑む二人。
  

つづく

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