穂乃果「ふふ……君も穂乃果の彼女になりたいの?」ことり「その4、なの!?」 (774)

穂乃果「ふふ……君も穂乃果の彼女になりたいの?」
穂乃果「ふふ……君も穂乃果の彼女になりたいの?」 - SSまとめ速報
(http://jump.vip2ch.com/http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1420651802/)

穂乃果「ふふ……君も穂乃果の彼女になりたいの?」ことり「その2、だよ!」
穂乃果「ふふ……君も穂乃果の彼女になりたいの?」ことり「その2、だよ!」 - SSまとめ速報
(http://jump.vip2ch.com/http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1424195589/)

穂乃果「ふふ……君も穂乃果の彼女になりたいの?」ことり「その3、です!」
http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs=news4ssnip&dat=1432536831




続きです。とても長いですが、上の三つを見てから今回のものをご覧ください。










 男体化あるので苦手な方は注意してください。穂乃果君主人公、ことりちゃんヒロインです。


 ルート選択中です。鬱やエロ等ルートによって様々なのでその都度注意書きをします。



 感想頂けると飛び跳ねて喜びます。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1454021939

前回のルート選択で海未ルートが選択されました。


――海未ルート注意――



キャラ崩壊注意

エロ注意


海未ルート後に解放予定だった◆雪穂ルート◆は諸事情によりなくなりました。ただ、今回のルートに◇◇の状態で含まれています。そこそこ長めです。


――――――――――


このssを書き始めてすでに一年は経っているので設定が曖昧なところがあります。後から出てきた設定で補完してください。

充電期間が長かったので、凛ルートもなんだかんだ長めに書けました。

それ以外にも一応全て書き終えたので、見返して修正等がなければ、ルートの順番はこちらで決めさせて頂くかもしれません。

海未「も、もうやめてくださーい!!」


希「堪忍し!」

にこ「みんな恥ずかしくても言ったのに海未だけ言わないなんて卑怯よ!!」

海未「うぅ……」




ことり「――そのお話、ことりも聞いてみたいな」


海未「ことり……」


真姫「どうだった」

ことり「うーん」

真姫「誤魔化さないで」

ことり「ふふ、うんっ、ちゃんと言ってきたよ」

真姫「そう」

真姫「私はなんとなくわかっていたけれど」

絵里「はぁぁ……ことりかぁ」

ことり「な、なに!?」

絵里「いいえ、なんでもないわ」


ことり「?」



ことり「で、なんで海未ちゃんのこと抑えつけてるの?」

希「だってー海未ちゃんだけ言わないんやもん」


絵里「みんなも恥ずかしいのに言ったわよ海未」


ことり「なるほど」


ことり「ことりも知りたいな――海未ちゃんが穂乃果ちゃんのこと、好きな理由」


海未「しかし、そんな言うようなことでは」

にこ「なら言っても大丈夫でしょ?」


ことり「お願い、ね?」


海未「……わ」


海未「わからないんですっ!!」

ことり「え?」

絵里「どういうこと?」


海未「いつ好きになったか……わからないんです」


海未「気がついたら、好きでした……気がついたら穂乃果のことばかり考えていました」


海未「私が人と話せず、陰から見ているだけだった時に声をかけてくれたのが穂乃果だったんです。ことりはその時のこと……覚えていますよね」



ことり「もちろん、一緒に遊んだの初めてだったもんね」

海未「小さいながら、本当に感謝していたんです。穂乃果とことりは初めて遊んだ私に対しても優しくて……」



海未「先ほども言ったように好きになった瞬間というのは覚えていません。もしかしたら初めて会った時から……一目惚れというものなのかも、しれません……//」




絵里「……なるほどね」


凛「一目惚れかぁ」

花陽「なんだか海未ちゃんぽくないかも?」

真姫「確かにね」



ことり「海未ちゃん、そんなに前から好きだったんだね」

海未「……///」

海未「さ、さあ早く寝ますよ! 明日も早いんですからっ」

凛「えー!!」

海未「寝るんです!」




◇――――◇




ことり「――バレないと思った?」


海未「……」ピクッ

ことり「起きてるんでしょ、海未ちゃん」

ことり「起きてるよね、海未ちゃんが寝てる時はそんなに動かないし、寝返り打たないもん」

ことり「まあ、どっちでもいいよ。これはことりの独り言」


ことり「……海未ちゃんの気持ち、もう一回聞けてよかった。中学三年生の頃聞いた想いと全然変わってなくて、安心した」


ことり「……ことりね、海未ちゃんになら負けてもいいかなって思っちゃうの。も、もちろん負けたくなんかない、そもそもこれは勝負じゃないって言うかもしれないけれど……」


ことり「それでも、これはちょっとした争いだってことりは思うよ。海未ちゃんとなんて争いたくないけど、それは……仕方がないよね」

ことり「海未ちゃんになら負けたとしても、ことりはね応援出来る自信があるの」

ことり「なんでだろうね……? 穂乃果ちゃんを独り占めしたいって気持ちは確かにあるんだけど……海未ちゃんのことも大好きだから、かな……?」


ことり「くすくす、きっと海未ちゃんが男の子で穂乃果ちゃんが女の子だったとしたら、ことりはきっと穂乃果ちゃんに今頃こんな話を、していたかもね」

ことり「……」



ことり「――本当なら、ことりは身を引くべきなのも分かってる。海未ちゃんの想い、昔から知ってたから」

ことり「それを知ってた上で計算して、自分にいいようにして、穂乃果ちゃんと色んなことして、最低だとも思ってる」

ことり「……」



ことり「だから、ごめ――」

海未「謝る必要なんてありません」


ことり「……」




ことり「……やっぱり起きてたんだね」


海未「なんでもお見通しなんですねことりは」ムクッ

ことり「そうでも、ないよ」


ことり「眠れなかった?」

海未「ことりもそうみたいですね」

ことり「まだ緊張しちゃってるからね」アハハ



海未「ことりは勝負……と先ほどいいましたね」

ことり「うん」

海未「……私もそう思いますよ」


ことり「そっか」

海未「どちらが勝ったとしても、恨みっこなしです」

海未「そもそも、他の人を選ぶかもしれませんが」

ことり「あはは……みんな可愛いもんね」



海未「結果がどうあれ、ことりと穂乃果と私、いつもの三人のままいたいと思っています」



ことり「ことりも、そう思ってるよ」

海未「それは良かったです」



海未「あ、それと私もことりのこと、大好きですから」

ことり「……うんっ」//



ことり「ねえ、そっちのお布団に入っていい?」

海未「え?」

モゾモゾ


ことり「はいっちゃうもん」



海未「ちょ、ちょっと……//」

海未「ぅう」



ことり「二人で一緒の布団に入るなんて、いつぶり、かな」


海未「もう覚えていないくらい、ですね」

クンクン


海未「?」

ことり「……海未ちゃんいい匂いする」


海未「や、やめてくださいっ///」


ことり「大丈夫だって!」


ことり「海未ちゃん大好きっっ」








真姫(まったく……人の別荘でイチャイチャして……なんなのよ)



◇――――◇


合宿後




穂乃果「ひ、日焼けが……っ!!」

海未「もう赤くなってますね」

穂乃果「うぅ、痛いよぉ……」


海未「まったく……だから日焼け止めをぬったほうがいいと」

穂乃果「だってえ」

海未「見せてください」

海未「これは……酷いですね。医者に行った方がいいかもしれません」

穂乃果「シミになるかなあ?」

海未「可能性は……あると思います」

穂乃果「それは嫌だなぁ……でもいっつも赤くなるだけで終わってるから大丈夫だと思うよ!」

海未「今回は違ったらどうするんですかまったく」

穂乃果「大丈夫大丈夫!」

穂乃果「ねえそれより海未ちゃん!」

海未「?」




穂乃果「――楽しかったね!!!」



海未「……はい、本当に」

海未「みんなの進むべき道と、私も全力で進んで良いんだと再確認することが出来ました」

穂乃果「うん」

海未「穂乃果が来てくれて……良かったです」



穂乃果「……穂乃果も行けて良かった! またみんなでがんばろうね!」





海未(あ……もう家、ですか)

海未(なんだか……もっと穂乃果と話していたい、です)

穂乃果「じゃあね、また今度!」


海未「あ、あの!」

穂乃果「?」


海未「――おまんじゅうが……食べたくなりました」


◇――――◇


穂乃果「もぉーごめんね海未ちゃん、お母さんが変なこと言って」

海未「い、いえ……」

穂乃果「座って?」

海未「失礼します」


穂乃果「また散らかってきちゃったなーごめんね?」

海未「前に比べたらとっても良くなったと思いますよ」

海未「中学校の頃は酷いものでしたから」

穂乃果「それは仕方ないのー」

穂乃果「だって面倒だし……海未ちゃんが掃除してよー」

海未「ダメですよ、自分でやらないと」

穂乃果「わかってるんだけどさー……」



コンコン


穂乃果「? はーい」


雪穂「入るよー」


ガチャ


雪穂「あれ、海未ちゃん!」

海未「雪穂……久しぶりですね」


穂乃果「どうしたの?」


雪穂「いや、そこに漫画返しに来ただけ」


穂乃果「なんだー」


雪穂「海未ちゃんが来てたなら声かけてよ」


穂乃果「ごめんごめん」


雪穂「この前以来?」

海未「そうですね、以前は元気がなさそうでしたが……今は元気そうですね」

雪穂「あ、う、うん」

穂乃果「雪穂が元気ないー?」

雪穂「別になんでもないってば」

穂乃果「ふぅん?」


雪穂「それよりさ穂乃果、今度どこか連れて行ってくれるって言ったじゃん」

穂乃果「あー……忘れてた……あはは」





雪穂「…………」ズキッ



雪穂(楽しみだったのに……)


海未「……?」





雪穂「まあいいや、海未ちゃんは彼氏とか出来た?」

海未「へ……い、いえ……全然」

雪穂「中学校の頃からいなかったよね? こんなに可愛いのに……」

海未「仮に見た目が大丈夫なら、性格の問題かと……おそらく」



雪穂「一途でいい彼女さんになりそうな気がするけどなー」


雪穂「ね、穂乃果?」


穂乃果「う、うん……」





雪穂「――海未ちゃんさ、好きな人はいるの?」




海未「!?」

海未「あ、えっと……」///


雪穂「?」


海未「秘密ですっ!!」


雪穂「えー」

海未「そういう雪穂はどうなのですか?」

雪穂「わ、私は……別に」


雪穂「もう、やっぱりこういう話は苦手」

穂乃果「自分から振ったくせに」

雪穂「うるさいなー、いいですねー穂乃果はモテモテで」

穂乃果「そんなことないっ」

雪穂「じゃあ海未ちゃん、私はこれで。また今度ね」

海未「はい、また今度」


スタスタ








雪穂(――穂乃果のこと好きなの、バレバレだよ、海未ちゃん……)






バタン


穂乃果「なんだったんだろ一体」


海未「雪穂も年頃ですからね、やはりそういうことが気になるのかもしれませんね」



穂乃果「あはは、雪穂に彼氏とか出来たらなんだか変な気分かも」


◇――――◇


穂乃果「でねー」



海未「なる……ほど」ウトウト


穂乃果「……」



穂乃果(海未ちゃんがすっごく眠そうな顔してるの珍しい……やっぱり疲れてたんだね)



穂乃果(かわいい………////)


海未「はっ……す、すみません私としたことが」



穂乃果「ううん大丈夫だよ、疲れちゃったんだよね?」

海未「そうみたいです、ではそろそろ帰りますね」



穂乃果「近くまで送ってくよ?」


海未「すぐ近くですから大丈夫ですよ?」




穂乃果「ダメだよ、変な人に襲われたらどうするの!」


海未「ふふっ、なんですかそれ。もしそうなったら……守ってくれるのですか?」


穂乃果「あ、当たり前だよっ」



海未「そうですか……ならお願いしますね」


◇――――◇


穂乃果(もう海未ちゃんの家かあ……)

穂乃果(そりゃあ近いけどさ……なんていうか……いつもより時間経つの、早いっていうか)

穂乃果(なんだろ、これ……)モヤモヤ


海未「送ってくれてありがとうございます」

海未「穂乃果も疲れているでしょう? ゆっくり休んでくださいね」ニコッ


穂乃果「う、うん……//」


穂乃果(あ、れ……)


海未「ではお休みなさい」ペコリ


クルッ

穂乃果「あ……」




海未「――そういえば、いい忘れていました」クルッ


穂乃果「?」


海未「しつこいかもしれませんが、私はまだ穂乃果のことが……好きですから」




穂乃果「……ぅ////」


海未「……///」



ペコリ


タッタッタ



穂乃果「……」


穂乃果「……なんだ、そっか」





穂乃果「やっとわかったよ」


◇――――◇



海未「あああああっ! もう何を言っているのですから私は!!!」



海未「もうっ、もう……っ」バタバタバタ



海未「ことりに、みんなに負けたくないからって……返事を急かすようなこと……最低です」


海未「裏目に出たに、決まっています」


海未「はぁぁ……」


海未「やはりここは穂乃果の心が固まるまで待つべきでした……もう、私は……」




海未「うう……もう寝ます……」



◇――――◇

二日後




穂乃果「――おはよう海未ちゃんっ」

海未「え、あ……え?」


穂乃果「どうしたの?」

穂乃果「早く練習いこ?」

海未「あ、はい」

海未「あ……おはようございます」


穂乃果「あ、しか言ってないよ」

海未「そう、ですね……」


海未(なにかがおかしいです……)


海未(そもそも何故穂乃果が私の家の前で待っていたのでしょうか……普段なら私が寝坊している穂乃果を起こしに行くはずなのに)





海未(そして)



ギュッ






海未(――どうして私たちは手を繋いでいるんですか!?!?////)

穂乃果「~~~♩♩」




海未(し、しかも穂乃果の方から……)ダラダラ


穂乃果「なんか汗凄いね?」

海未「そうでしょうか……」

穂乃果「体調悪い?」

海未「い、いえ、単純に暑いだけです」カァァアアアアア




穂乃果「そっかあ」




海未(どういうつもりなんでしょうか、えっと……本当にわけがわかりません。そのことに触れることもなく……穂乃果は平然と……)


海未(あれ、私がおかしいのでしょうか……)


海未(そうです、私から穂乃果の手を取ることがあったのですから穂乃果から私の手を取ることがあっても……)


海未(で、ですがそれは恋人同士がすることなのでは………////)


海未(しかし私は穂乃果からこれと言った返事を貰ったわけではありませんし、その、あの)



穂乃果「さっきからどうしたのさー」グイー



海未「ひゃ……本当になんでもないんです////」



海未(夏のせいでしょうか、私のなにかがおかしくなってしまったみたいです)




穂乃果「あ、ことりちゃん! おはよう!」スッ


海未「ぁ……」スッ



ことり「おはようふたりとも!」



海未(ことりと会った瞬間手を離されてしまいました……一体なんだったのでしょうか)モヤモヤ







ことり「ふふっ」




ことり(可愛い……その表情最高だよ海未ちゃぁん……っ♡)






◇――――◇



穂乃果『ごめんねこんな時間に電話なんかしちゃって』


 22時携帯電話の向こうから聞こえるその声色はいつもと違った。どう違うかっていうと……なんだかうわずってるというか、無理やり明るくしてる、というか……。


 緊張してる、のかな?





ことり『ううん大丈夫だよ』

穂乃果『そっか』

穂乃果『もう眠ってるかなって思ったんだけど』


ことり『さっきまでは眠ってたよ。流石に疲れたから……』

穂乃果『あ、そうだったんだ』



ことり『――で、どうしたの?』


穂乃果『うん……えっとね……』


穂乃果『あの、その』


 露骨に言葉に詰まってるみたい。一体なんだろう、そんなに緊張して言うことって。



ことり(もしかして、返事……かな)


 つい一昨日の出来事だった。キスまでして、自分の気持ちを押し付けて……嫌じゃなかったかな。今となっては聞けないし、どう思ってるかなんてわからないけれど。


 返事が返ってくる可能性を考えて、胸が高鳴る。期待と、不安が入り混じったような汗が身体中から噴き出してくる。沈黙が10秒くらい続いた後に、穂乃果ちゃんの喉が鳴る音が聞こえてきた。



穂乃果『――この間の返事のこと、なんだけど』

ことり『うん』


 天国か、地獄か。


 ことりは穂乃果ちゃんのことが好き、大好き、死ぬほど大好き。誰にもとられたくない、ことりだけを見て欲しい。穂乃果ちゃんが欲しいよ、ねえ、お願い、だから。


 二人でいろんなところに行って、いろんなことして、いろんなこと感じて……。





穂乃果『――ことりちゃんの気持ちには、応えられない。ごめんね……?』




ことり『……』



 心の中の何かが崩れる。崩れた中から何かが溢れる。とっても黒くて自分じゃ抑えられない、ダメ、溢れてしまいそう。


 自分が自分じゃなくなるみたいな感覚が襲ってくる。

 いやだよ、ことりのこと……好きになって、よ。




ことり『……そっ、か……うん』


ことり『……っ』

穂乃果『ごめん』

ことり『好きな人、決まってるの?』

穂乃果『うん』



穂乃果『――穂乃果ね、海未ちゃんのことが好き』


ことり『……海未ちゃん、かぁ』


 すぅっと溢れそうになっていた黒い何かが収まっていく。

ことり『うん、応援するよ!』


穂乃果『ありがとう!』


 なんでだろう、悲しいのに……なんだか嬉しい。



ことり『どうして海未ちゃんを選んだの?』


穂乃果『え……い、言いたくないよぉ//』

ことり『お願い教えてー?』


穂乃果『うぅ……なんていうか、一緒に居ると時間過ぎるのが早いなあって。どうしてかわからなかったんだけど……考えてみたら、好きだからって気づいて……』


ことり『へぇ……』


穂乃果『……///』



 ああんもう、なんか可愛いなぁ。電話の向こうでどんな表情してるのかな。


ことり『もう海未ちゃんには言ったの?』

穂乃果『こ、これから言おうかなって……』

ことり『明日かな?』

穂乃果『えっと、その……花火大会の日に、言いたいかなあって』

ことり『うわぁ……なんかロマンチック?』

穂乃果『そんなこと言われると恥ずかしいよ……』



ことり(海未ちゃんのこと話してる時の穂乃果ちゃんの声、すっごく楽しそう。海未ちゃん、羨ましいなぁ……)


 ああ……負けちゃったんだね、ことり。

 やっぱり海未ちゃんには勝てないよ、ことりは。

 でもなんだか、悔しいな……。




ことり『あ、そうだ』


穂乃果『?』



 ――いいこと思いついちゃった。



ことり『ねえねえ……でもさ、花火までちょっと時間空くよね? それまでどうするの?』


 ことりは海未ちゃんの困った顔が大好き。負けちゃったけれど……ちょっとだけ困らせちゃお。

 いつの日にか作ったマケミちゃん人形が、少しだけ輝いているように見えた。



◇――――◇



ことり「調子はどうかな」

穂乃果「うぅ、難しいよぉ」



穂乃果「――いいのかなあ、返事してないのに恋人みたいに接するって」



ことり「実質的な返事だよ!」

ことり「花火まで時間あるんだから」


真姫「……あなたも悪趣味ね」

ことり「そうかな」


真姫「よりにもよって海未を標的にするだなんて」


真姫「ことりの言う気持ちを伝えて気持ちを受け取る思春期恋愛すらしたことないような人にすることなの」


ことり「だからこそだよ?」

ことり「さっきもすっごくかわいかったんだよ海未ちゃんっ」

ことり「友達以上恋人未満って、すっごくキュンキュンすると思わない?」


真姫「はいはい」

真姫「……ま、結構面白いと思うけど」

ことり「ね!」


穂乃果「真姫ちゃんまで……」


ことり「だってあんな海未ちゃん見るの、今しかないよ?」

穂乃果「確かに……いつもよりなんか、かわいい……けど///」


真姫「ふふ、幸福税みたいなものね」


ことり「大丈夫だよ穂乃果ちゃん! みんなには言ってあるから安心して海未ちゃんの気持ち揺さぶってみてっ」ワクワク

穂乃果「……やって、みます」




◇――――◇



穂乃果「海未ちゃんはやくかえろー!」

海未「はい、ちょっと待ってください」


ことり「じゃあねーふたりともっ」ヒラヒラ


海未「お疲れさまでした」


穂乃果「ばいばいまた明日ー!」



穂乃果「この時間なのに全然明るいなー」スタスタ

海未「真夏ですからね」




穂乃果「――ねえ、この後暇?」




海未「え?」

穂乃果「家でなにかの練習したりとかないならさ、ちょっと遊んでいかない?」


海未「え! あ、えっと」アタフタ

穂乃果「ダメならいいんだけど……」

海未「いえ大丈夫です、母に連絡いれますね」

穂乃果「やった!」




海未(なにを動揺してるんですか……穂乃果に付き合わされることなんていつものことです。穂乃果にとっても私にとってもいつも通り! そこにいつもと違う感情なんてあるはずはないです!)

海未(そうです、平常心です、平常心)


海未「大丈夫ですよ、ではどこへ――」


ギュッ


海未「!?!?」


穂乃果「駅の方いこ!」グイッ


◇――――◇


――雑貨屋――



穂乃果「うーん……」

海未「どうしたんですか?」

穂乃果「なんか喉が変ていうか」

海未「痛いんですか?」

穂乃果「痛いまで行かないんだけどさ、なんか違和感がね」



海未「風邪のひきはじめの可能性もありますから、家に帰ったら早く寝た方がいいですよ」


海未「それと眠る前に暖かいスポーツドリ――」


穂乃果「――大丈夫大丈夫! 風邪なんてひかないよ夏だし!」


海未「いけません! なにかあったらどうするんですか!」

穂乃果「もー、本当に大丈夫だから!」

海未「はぁ……」



穂乃果「それにしてもー相変わらずごちゃごちゃしてるなー」



海未「そうですね。でも、少しだけワクワクしますね?」


穂乃果「ねー!」

海未「目的とかはあるんですか?」

穂乃果「んー、ないよ」

海未「……?」

穂乃果「ただ、海未ちゃんと一緒に色々見れたら楽しいかなーって」


海未「それって」



穂乃果「――えーとつまり……海未ちゃんと二人で居たいだけって、言うのかな……」




海未「え、ぁ……///」


穂乃果(うわー……だ、大丈夫かなこんなこと言って///)



海未「わ、私も……楽しい、です///」ウツムキ



穂乃果(耳真っ赤……どうしよ、ことりちゃんがこういう表情みたいっていうの……すっごくわかった気がする)ドキドキ


海未(一体穂乃果はなにを考えているのでしょう……確かに前からこのような発言はしていたと思いますが、私が告白してからはこのような発言はほとんどされていなかったのに……)



海未(どうしましょう、自分が自分じゃないみたい、です)カァァアアアアア


穂乃果「ん……」






穂乃果「――携帯カバーかあ。色んなのあるねー」



海未「え、あ……そうですね」

穂乃果「そういえば新しいの欲しかったんだよね。今裸で使ってるから」

海未「そのままだと傷ついてしまいますよ」

穂乃果「そうなんだよねー」

海未「そういう私も少し気になっていました」

穂乃果「へー、じゃあ買っちゃおうよ!」

海未「今、ですか?」

穂乃果「うんっ!」


海未「……確かにこういう機会がないと新しいものを買う機会はないですからね」

穂乃果「そうだよそうだよ!」




穂乃果「うーん、携帯ショップとかにないのが多いね?」


海未「そうですね、少しはじけてるといいますか……」

海未「私なんかがこのようなものをして大丈夫でしょうか、変な風に思われないでしょうか」

穂乃果「誰も思わないよ! 何を気にしてるのさー」

海未「しかし……」




海未(あ……あれ、これ……)




穂乃果「ん?」



ジッ

穂乃果「このウサギのやつ、気になるの?」スッ

海未「そ、そんなことありません!」//

穂乃果「気になるんだ!」

穂乃果「海未ちゃんがこういう可愛いの好きなの知ってるよ!」


海未「私はそんな……」//

穂乃果「ことりちゃんから色々聞いてるよ」


海未「ぅ……ことりったら一体なにを……」



穂乃果「ふふっ」



スッ


穂乃果「よーし、行こっか」

海未「買う、んですか? それ」

穂乃果「ううん穂乃果"は"こっち」スッ


海未「?」


海未(色違いのモノ……どういうことでしょう?)



穂乃果「レジいこレジ!」

海未「は、はい?」


◇――――◇


「ありがとうございましたー」






海未「どうしてカバーを二つも買ったんですか?」

穂乃果「手出して」

海未「はい」


穂乃果「――これ、海未ちゃんのだよ?」

穂乃果「はい、あげる!」ポン




海未「へ……」


穂乃果「こっちが穂乃果の!」


海未「あ、あの……これは」


穂乃果「プレゼントだよ! 海未ちゃん気に入ったのかなって」

海未「穂乃果……」

海未「でも悪いですよ、お金を」

穂乃果「いいのいいの!」

穂乃果「その代わり穂乃果はこれ付けるね?」

海未「色違い……」


穂乃果「うん! ――ペアルックみたいに見える……かな?」

海未「ど、どどどうでしょう」


穂乃果「色違いだからペアルックとは違うのかな? よくわかんないや」


穂乃果「でも海未ちゃんと色違いのつけられるって、嬉しいな?」



海未「そう、ですか」////

穂乃果「海未ちゃんは……嫌じゃ、ない?」

海未「嫌じゃないです! む、むしろ……嬉しい、といいますか……なんと言えばいいのか」





穂乃果「ふふっそっか嬉しい……じゃあ帰ろっか!」ギュッ



海未「……っ」//


スタスタ


穂乃果「……」


海未「……」


穂乃果(ぅう、海未ちゃん可愛いなぁ……)

穂乃果(海未ちゃんのこと、どんどん好きになってる……。今すぐにでも返事返して海未ちゃんのこと、彼女にしたい……)


穂乃果(そっちの方がいいかな、恋人同士で花火行った方が楽しい、かな)




海未(……お揃いのスマホケース、本当に私でいいんでしょうか)

海未(こうして手まで繋いで遊びに言って……私は、穂乃果にとってのなんなのでしょうか……)

海未(穂乃果も希の件で女の人で遊ぶのはやめてくれたと思うのですが)

海未(もしかして私は遊ばれているだけ……?)

海未(そんなこと、ないはずです。穂乃果に限ってそんなこと)



海未(私は穂乃果を信じるだけです)





ピタッ


穂乃果「ねえ、海未ちゃん」

海未「はい?」







穂乃果「ちょっと、話があるんだけど……いいかな」

海未「……はい」


穂乃果「…………」



穂乃果「穂乃果ね……えっと……海未ちゃんのこと……」ジッ


海未「……ごくっ」




穂乃果「――や、やっぱりなんでもないっ!!」


海未「え」




穂乃果(ダメダメ! 花火の日に言うって決めたもん!!)


穂乃果「海未ちゃん今日も楽しかったよ、また今度ね!!」ヒラヒラ


タッタッタツ


海未「……」ドキドキ


海未「私……期待してたんですね」

海未「穂乃果は何を言うつもりだったんでしょう……」


雪穂「――海未ちゃん?」


海未「え?」





海未「雪穂ですか、びっくりしました」

海未「こんな時間にどうしてここへ?」


雪穂「"友達"と遊んできただけだよ」



海未「そうですか」


雪穂「海未ちゃんこそなんで家の前でぼーっとしてるの?」


海未「穂乃果に連れられて、少し……」


雪穂「あーそっか。あいつか」

雪穂「ごめんね穂乃果が迷惑かけちゃって」

海未「いえいつものことですから」


雪穂「ん、それなに?」

海未「あ、これは携帯電話の」



雪穂「へー……可愛いね!」

雪穂「海未ちゃんこういうの好きなんだー、ちょっと意外かも」

海未「やめてください……おそらくみんなからも言われるので//」


雪穂「でもそっちの方が女の子っぽくて可愛いと思うけど」






雪穂「――なんかさ海未ちゃんってさ、穂乃果の前だと普段より可愛いよね」


海未「え……?」


雪穂「よく喧嘩とかしてるけど、それでもすっごく仲がよくて、いつも一緒にいて」



海未「そ、それは……長い間一緒に居ましたから……」

雪穂「そっかあ」

海未「あの」


雪穂「そうだよね」


海未「……?」







雪穂「じゃあ私帰るね! じゃあねー」

海未「あ……はい。さようなら。また今度」ペコリ




海未「最後の雪穂……なにが言いたかったんでしょうか」


◇――――◇



居間




穂乃果「えへへ……」ニヤニヤ




雪穂(携帯弄ってなにニヤニヤしてるんだろ)



雪穂「穂乃果、お風呂いいよ」モシャモシャ




穂乃果「はーい」ゴロゴロ



穂乃果「……へへ」


穂乃果「けほっけほっっ」


穂乃果「うーん……なんか変かも」


雪穂「風邪?」

穂乃果「わかんない」

雪穂「早く寝た方がいいんじゃない?」

穂乃果「うーん」


ピコピコ♪♪


穂乃果(海未ちゃんからだっ!)




雪穂「……?」ソーッ




雪穂「!!」



チラッ



雪穂(……海未ちゃんと、連絡取ってたからこんなニヤニヤしてたんだ)






穂乃果「――もおー、いい加減になったらタオルでウロウロするのやめなよー」


雪穂「穂乃果だってしてるじゃん」

穂乃果「雪穂一応女の子なんだからそういうとこくらいなんとかした方がいいよ」

雪穂「女みたいなあんたに……言われたくないし……なにそれ、一応って」

穂乃果「そろそろ彼氏でも見つけたら?」

雪穂「穂乃果になにがわかるの……」スッ

穂乃果「え……」ドタドタドタ

穂乃果「……謝った方がいい、かな」






◇――――◇






穂乃果「――あ、おはよー雪穂……あはは」


雪穂「…………」

穂乃果「あの、昨日は――」


雪穂「――じゃあお母さん、私出かけてくるね」



穂乃果「……」


穂乃果「はぁぁ……」



穂乃果「昨日部屋に行っても入れて貰えないし、無視されるし……」

穂乃果「穂乃果そんなひどいこと言ったかな……」


穂乃果「いいや、なんとかなるよね」


穂乃果(それにしても……喉痛いなぁ……なんかだるいし……)


穂乃果(これもなんとかなる、よね)



穂乃果「行ってきまーす」



ガチャ

海未「――おはようございます」


穂乃果「あ、海未ちゃんおはよ、げほっけほっ」


穂乃果「ぅぅ」


海未「……大丈夫ですか?」


穂乃果「へ、へーきへーき」

穂乃果(喉いたい……)


穂乃果「いこ?」

海未「待ってください、本当に大丈夫なんですか?」

穂乃果「大丈夫だって!」


海未「しかし」

穂乃果「ケホッ……けほっ」


海未「完全に風邪じゃないですか」



穂乃果「うぅ……みんなにうつすと悪いしま、マスクしてくるね!」



タッタッタッ


海未「……もう」



穂乃果「お待たせ! 早く学校いこ!」


海未「そんなに焦らなくても時間は――」スッ

穂乃果「あ、そのカバー!」


海未「……///」



海未「せ、せっかく買って貰ったもの……ですし」カァァアアアア


穂乃果「気に入ってくれたなら嬉しいな」

海未「あの、本当にありがとうございます」

穂乃果「こっちこそつけてくれてありがと」


穂乃果「よーしいこー」スッ


ピタッ

穂乃果(手繋いだら風邪、うつしちゃうかも……)

海未「?」


◇――――◇

穂乃果「おっはよーみんな」

ことり「おはよう」

海未「おはようございます。早いですね、二人とも」

真姫「いつもこんな感じだと思うけど」

真姫「あれ……穂乃果風邪引いたの?」

穂乃果「ん、あー……ちょっとだけ」

ことり「大丈夫?」

穂乃果「熱とかあるわけでもないし平気だよ」

海未「普段から夜更かししているからです」

穂乃果「いや、だってー」

穂乃果「海未ちゃんだって昨日結構遅くまで起きてたじゃん」

穂乃果(ずっとメールしてたし)

海未「そ、それは……//」

真姫(こんな朝からイチャついて……)

ことり(二人ともかわいい)

海未「いいですか穂乃果、それ以上体調が悪くなったら――」

凛「おはよーー」

花陽「おはよう」

花陽「あれ……?」

穂乃果「うーん、風邪引いちゃったー」

花陽「そうなんだ……大丈夫なの?」

穂乃果「みんなにうつさないようにがんばる」

ことり「ん……?」

ことり(海未ちゃんと穂乃果ちゃんの携帯のケース……)

ことり「ねえねえ真姫ちゃん」

真姫「なあに?」

コショコショ

真姫「……本当だ」

真姫「穂乃果、まだ告白してないんでしょ?」

ことり「そうらしいよ」

真姫「海未はどう思ってるのかしら」

ことり「流石に慣れてきてる、かな?」

真姫「流石にね」

ことり「でもとってもいいもの見れたからことりは満足だよ」

真姫「はいはい」

ことり「うーん、でもなあ」

ことり「……最後にちょっとだけ……いじわるしてみたい、かな」

真姫「まだ何かするの?」

ことり「大丈夫だよ、穂乃果ちゃんはもう海未ちゃんのこと好きなんだから」

真姫「ふーん」

真姫「そんなに楽しそうに言われても、あなたどうせまた――」



◇――――◇


海未「暑いですね……」ダラダラ


絵里「そうね……流石に暑いわ」

希「しんじゃう……」

真姫「はぁ、もっと北へ行きたいわ」





海未(穂乃果は大丈夫でしょうか……少しだけ、辛そうでしたけど)チラッ








ことり「無理しちゃダメだよ穂乃果ちゃん」スッ


穂乃果「うんー」

穂乃果「ごめんね、こんなことなら家で寝てた方が良かったかな……あはは」

ことり「うーん、そっちの方が体調的には良かったかもしれないね」

ことり「本当にダメなら保健室連れていくからね?」

穂乃果「うん、ありがと!」

ことり「あ、これどーぞ」

穂乃果「ん、いいの?」

ことり「だって穂乃果ちゃんもう全部飲んじゃってるみたいだし」

穂乃果「あ……あはは、本当暑くて」

ことり「本当だよね。ことりはもう一本あるから大丈夫」



ことり「――それ、安心して。口、つけてないから♡」ボソッ


穂乃果「っ」ゾクッ…ドキッ

穂乃果「わ、わかってるよ!」

ことり「ふふふ♡」

穂乃果「もうっ……」




真姫(また何かやってる……。ちょっと遊ぶだけとはいえ、よくもまあ思いつくものね)


真姫()チラッ





海未(流石ことり、気配りが早いですね……こんなに暑いのに)

海未(なんだかいつもより二人の距離が近いような)


海未(……)モヤモヤ

海未(そういえば最近の休憩時間は私と穂乃果の二人でいたような気がします)

海未(穂乃果とずっと一緒にいられること自体不自然だったんです。他のみんなも穂乃果のことを好きなはずで……)


海未(そう考えれば穂乃果がことりと仲良くするのは今まで通り、当然ですしもしかしたら、そのままことりを選ぶ可能性だって)


キャピキャピ



海未「……」



海未(私……何を舞い上がっていたんでしょう……)



海未(勝手に選んで貰えたかもしれない、なんて傲慢な考えでことりに嫉妬して……最低です)


海未(そういえば今朝は手、繋いでない、ですね……)

海未(き、嫌われてしまったんでしょうか。あんなにもお節介なことばかり言ったせいでしょうか)




真姫(大丈夫なのかしら……なんか海未のことだからかなり重く捉えてそうね……)



◇――――◇


ことり「ごめんなさい」

ことり「い、いやだってぇ……いくらなんでもそんなに重く捉えられるなんて思わなかったの」

真姫「相手は海未なのよ、あんなことしたら日々の生活に支障が出ちゃうわ」

ことり「うん……海未ちゃんの表情があんなに暗くなっててびっくりした……謝らないと」

真姫「はぁ……もう海未で遊ぶのはやめた方がいいと思うわ」

ことり「うん……」チラッ






海未「はぁ」ズゥウン

穂乃果「どうしたのー?」

海未「いえ……」

穂乃果「おーい」

海未「はぁ」







ことり「ぅ……」

真姫「ま、まああれは多分すぐに治るとして」


真姫「――ことり、週末空いてる?」


ことり「え?」

ことり「週末は……」


ことり(花火大会の日、かあ……今年は何もなさそうだし)

ことり「うん、空いてるよ」

真姫「そう。あ、あのね……その……良かったらなんだけど――」




希「真姫ちゃんが家に来ないかって!」

真姫「わ、私が言おうと!」

希「このことウチに相談してきた時みたいにしどろもどろになるつもりだったん?」クス

真姫「な……//」

ことり「えっと、真姫ちゃんの家に?」

真姫「ええ。その日花火があるでしょう?」

真姫「みんなで行って、その帰りにでもって……」


ことり「うわあ……うんっ!」


ことり「みんなで花火大会だね!」

希「ことりちゃんは見慣れてるんやないの?」

ことり「うーん、去年は行ってないし」

希「そうなんや、ウチと真姫ちゃんは見たことなくて……」

真姫「前はあんまり興味なかったし」

ことり「絶対楽しいよ!」

ことり「真姫ちゃんのおうちなんてどんななんだろう……」

希「すごいんやろうね!」

真姫「そ、そうでもないわよ」

ことり「他のみんなには話したの?」

真姫「にこちゃんと絵里にはまだ話してないわ」

希「まあ多分大丈夫やと思うよ。あ、でもにこっちはどうかなー?」

希「まあ話してみよ!」

真姫「穂乃果達は……」





ことり「ふふっ」

真姫「……そうよね」クス



希「邪魔せんようにしないとね」


◇――――◇


穂乃果「……ぅう」フラフラ


海未「大丈夫ですか?」


穂乃果「へーき、へーき」


ことり「本当に大丈夫? 顔赤いよ」


ことり「ダメなら保健室で……」


にこ「無理はよくないけれど、家に帰れるなら帰ってゆっくり休んだ方がいいわね」

穂乃果「帰れる……!」

ことり「……海未ちゃん」

海未「はい、大丈夫です。私が責任を持って送りますから」

穂乃果「もお、大げさだなあ」


絵里「良かったわね、海未と家が近くて」

絵里「流石に今の穂乃果には一人で帰らせられないわ」

凛「あっついもんね……」


ミーンミーン



海未「穂乃果、歩けますか?」

穂乃果「当たり前だよっ! 帰ろ!」



穂乃果「げほっげほっ……」フラフラ





ことり「…………」


海未「……」コクッ



◇――――◇

通学路




穂乃果「はぁ……はあ」

穂乃果「んと……なに話してたっけ」

穂乃果(熱い……暑い……クラクラする、あたま、いたい……)


海未「大丈夫、じゃないですよね。これ飲んでください」

穂乃果「ん……ありがと」

海未「頑張ってください、もう少しで穂乃果の家ですからね」

穂乃果「う、ん」

スタスタ



穂乃果「もうここまで来たんだから大丈夫だよ、海未ちゃんは帰ってもいいよ?」


海未「そういうわけにはいきません」

海未(すごい汗ですね……確かに暑いですけれど、それにしても……)


海未(まあもう穂乃果の家も見えて来てますし――)



穂乃果「ぁ……」グラッ……


海未「え」


穂乃果「……ぅ」ペタン


海未「!?」

海未「穂乃果!!」

海未「大丈夫ですか!? 立てますか……!?」

穂乃果「ぅ……クラクラ、する」

海未(顔色もさっきまで赤かったのに、なんだか青白くなっているような……)

海未(穂乃果の家までもう少し。……この距離なら)

海未「穂乃果、背中に……」



穂乃果「う、うぇぇ……だ、大丈夫だよ、おんぶなんて……」グッ


フラッ


穂乃果「……」



◇――――◇


穂乃果「ごめん」

海未「大丈夫ですよ」



穂乃果「本当に、ごめんね。」

海未「そんなこと気にしないでください。私は、そんなに頼りないでしょうか?」

穂乃果「そんなことない、けど……」

穂乃果「自分のこともわからないで、いっつも突っ走ってばっかりで」

穂乃果「迷惑ばっかり」

海未「……私は穂乃果にたくさん助けられているんですから、今度は私の番です」

海未「穂乃果がそういう人だなんて分かっていますから。私はそんな穂乃果が好きですよ」

穂乃果「……」///


穂乃果「あ……あり、がと」//

穂乃果(なんか安心する……海未ちゃんも汗かいてるはずなのに……いい匂い)





海未「流石に長い距離おぶるのは辛いですけどね」

穂乃果「あはは……」


穂乃果「――はぁ、はあ」


海未(話すのも辛そうですね……。きっと熱もかなりあるはずです。早く、早く……)



ガラガラ


雪穂「海未ちゃん?」



海未「はぁ、はあ……雪穂、穂乃果が……!」



雪穂「え、どうしたの!?」


海未「風邪と、おそらく軽い熱中症で……っ」

雪穂「…………」



雪穂「あ、えっと……わかった! 薬箱と……冷やすの持っていくから!」

雪穂「部屋に行ってて?」

海未「分かりました」



◇――――◇

穂乃果の部屋




海未「もう、クーラーつけっぱなしじゃないですか」


海未「今日は助かりましたけど……」


ガラッ

雪穂「持ってきたよ!!」


海未「ありがとうございます!」


雪穂「大丈夫!? おに――穂乃果!」


穂乃果「あ、はは……なんとか」


雪穂「もう、なにしてんのさ……っ」



海未「えっと、これは?」

雪穂「この前テレビで濡れタオルに風当てるといいって……」

海未「なるほど、だから氷水とタオルなんですね。熱も計らないと」


穂乃果「自分で出来るよお!!」

海未「ダメです」


穂乃果「うう……」


スッ

雪穂「穂乃果さ、なんでそんなになるまで無理してたの?」

穂乃果「いやだって……」


海未「穂乃果はそういう人ですよ」

雪穂「まあ……」


海未「だから周りが止めなきゃいけないんですが、今回は私が強く止めなかったからです」

海未「どう考えても体調が悪いのを分かっていたのに」


雪穂「海未ちゃんはなにも」

穂乃果「――ごめんね……」


海未「これに懲りたなら次からは自分の体調くらいは自分で把握してくださいね」

穂乃果「うん」


海未「夜更かしもしない」


海未「野菜も食べる」


海未「いいですか!?」

穂乃果「うぇ……うー」

海未「い、い、で、す、か?」

穂乃果「はい……」


穂乃果「前も言ったけど夜更かしは海未ちゃんがLINEとか返すから――」

海未「だから人のせいにするのはいけませんよ!!///」

雪穂「…………」


雪穂(お邪魔、かな……)キリリ

雪穂「あの、海未ちゃん……私店番しなくちゃだから……」

海未「分かりました。穂乃果は私に任せてください、流石に救急車を呼ぶ程度ではないと思うので」

雪穂「うんありがとう」

穂乃果「……」


バタン

穂乃果(雪穂……)


ピピピピピ


海未「……38度、ですか」

穂乃果「そんなにあるんだ……」

海未「さっきと比べて呂律も回っていますし、熱が下がればきっと大丈夫ですよ」




ピタッ

穂乃果「冷たくてきもちいい……」

海未「このまま眠ってください。――では私はそろそろ帰りますね。絶対に安静にするんですよ?」


穂乃果「え……もう帰っちゃうの?」


海未「眠るのに私がいたら眠れないでしょう?」

穂乃果「……う、海未ちゃんがいてくれると安心、するんだけど」

穂乃果「だ、ダメ……かな?」

海未「……」

海未「本当に私がここに居ても大丈夫なんですか?」

穂乃果「うんっ」

海未「分かりました……穂乃果が眠れるまで、側にいますね」



◇――――◇


海未「馬鹿……!」


海未「本当に、心配したんですよ……?」ギュッ



穂乃果「……すぅすぅ」



海未「大事になってもおかしくなかったのに……本当に良かった……」





海未「やっぱり私は穂乃果のことが好きです……一緒に、いたいです」





海未「誰にも渡したく、ないです……っ」ギュッ



◇――――◇


雪穂(声が聞こえない……海未ちゃんまだ帰ってないよね?)

雪穂(……)ソーーッ


雪穂(……!!)



海未「すぅ……すぅ……」


雪穂(海未ちゃんまで眠っちゃってる……穂乃果の手まで握って……)




雪穂「……」


◇――――◇

穂乃果「ん……」ムクッ



穂乃果「あれ?」



海未「すぅ……すぅ……穂乃果……」ギュッ


穂乃果「寝ちゃってる」


穂乃果「かわいい」


穂乃果「また迷惑かけちゃったな……はぁ」


穂乃果「二時間くらい寝てた、か」


穂乃果「流石にまだまだ怠いなぁ……ぅう」




ナデナデ

穂乃果「ありがとう海未ちゃん」


穂乃果「ん、迷惑……あっ!!」

穂乃果「ど、どうしよっ! 風邪うつしちゃったかも……」サァァーー…

海未「ん……穂乃果?」

海未「私、眠ってしまったんですね。穂乃果のこと、看てなればいけなかったのに」

海未「体調はどうですか? 少しは楽になりましたか?」

海未「……まだ少し顔が青いような」

穂乃果「あ、いや。その……ちょっとは楽になったよ、海未ちゃんが居てくれたからかな?」

海未「そんな//」

穂乃果「あの、海未ちゃんごめんね!!」

海未「え?」

穂乃果「穂乃果が一緒にいて欲しいなんて言ったから……風邪、うつしちゃったかも」


海未「もう、私の心配なんてしなくていいんですよ。とにかく今は自分のことだけ考えてください」

穂乃果「……でも」


海未「それに私は一応規則正しい生活を心掛けていますから」


海未「――お水、もらってきますね」


穂乃果「うんありがと、多分下にお母さんいるから」


海未「はい、わかりました」ガラッ



雪穂「――うわっ!!」

海未「……雪穂、どうしたんですか?」


雪穂「や、よ、様子を見に来ただけだよー!」

海未「そうですか。穂乃果、さっきよりは楽になったみたいですよ」

雪穂「そっか……」


海未「飲み物を貰ってきますね」

雪穂「それくらい私が」

海未「大丈夫ですよ」ニコッ



スタスタ




雪穂「……」


穂乃果「……」


雪穂「大丈夫なの」

穂乃果「うん……」

雪穂「そっか」

穂乃果「あの、雪穂!」



雪穂「――安静にしてなよ?」スタスタ バタン



穂乃果「っ……」




ガララ





海未「持ってきましたよ」

穂乃果「ありがとう海未ちゃん……」

海未「また辛くなってきましたか?」

穂乃果「……そう、かも」

海未「それならまた眠らないと、ですね」

穂乃果「うん……」

穂乃果「あ、あのね海未ちゃん……」

海未「なんですか?」




穂乃果「その、急にで悪いかなあって思うんだけど。し、週末にある花火……二人で、行かない……?」


海未「……ぇ」ドキッ

穂乃果「みんなで行くのもいいかなーって思ったんだけどさ、穂乃果は……二人がいいなって……//」

海未「……////」


海未「わ、私も! 穂乃果と行きたい、です……」カァアアアアア

穂乃果「そ、そっか!」キュンッ//



「…………」




穂乃果「じゃあ……それまでに絶対治すね」


海未「はい、私も風邪を貰わないように気をつけます」

穂乃果「えへへ……うんっ」


◇――――◇



雪穂「…………」パチパチパチ


海未「……雪穂?」


雪穂「まだ看病、してくれてたんだ」

海未「はい、穂乃果はもう寝てしまいましたけれど」

雪穂「そっか」

ポトン

雪穂「あ」


海未「線香花火ですか。好きなんですか?」

雪穂「うん、毎年やってるの」






雪穂「……やってたの」





スッ


パチパチ

雪穂「わたし、線香花火得意なんだ」

雪穂「だからいつも勝負になるんだけど、負けたことなかった」


海未「……?」



雪穂「――今年は……忘れてる」



雪穂「もう、どうでもいいんだろうね。私なんて」




海未「ゆ、雪穂?」


ポトン


スッ



雪穂「――今日は看病してくれてありがとう。海未ちゃんがいなかったら、あいつどうなってたかわからなかったよ」



◇――――◇

花火 前日 公園




穂乃果「じゃあさ、明日は18時頃にウチに来てね!」


海未「はい」


穂乃果「楽しみだなー」

海未「中学生の時以来ですね」

穂乃果「新鮮な気分になれるよきっと」

穂乃果「みんなはどうするか聞いた?」

海未「ええ、みんなも行くみたいですよ」

穂乃果「そっか、なら現地でみんなに会っちゃうかもね……」


海未「……い、嫌、なんですか?」

穂乃果「そんなわけないよ!」


海未「……//」

穂乃果「本当だよ?」

海未「分かりました! 分かりました、から……///」プイッ




亜里沙「――あ、あのっ」



穂乃果「……亜里沙ちゃん?」

園田「どうしたのですか、こんなところで」

亜里沙「あの、たまたま見かけて……それで穂乃果さんに相談したいことがあって……」

亜里沙「でもなんだか二人がいい雰囲気で、邪魔しちゃ悪いのかなって考えたりもして」


海未「そんなこと気にしなくても……」


穂乃果「なにかあったの?」

亜里沙「いい、ですか?」


海未「では私は」

亜里沙「海未さんにもできれば……」


海未「……わかりました」

亜里沙「――最近雪穂に変わったことがあったりしませんか?」

穂乃果「変わった、こと?」



亜里沙「はい。何かありませんか?」

穂乃果「そう言われてもなあ……海未ちゃんは?」

海未「そうですね……ではどうして亜里沙はそんなことを聞くのですか? 何かあったということですよね?」


亜里沙「……」

亜里沙「そんなに深刻なことじゃないんです。本当にちょっとしたこと、なんです」

穂乃果「話してみて?」



亜里沙「はい。あの……最近雪穂、私とあんまり話してくれないんです」


穂乃果「え? 雪穂と仲良かった、よね? 喧嘩?」



亜里沙「いえ……原因がよくわからないんです。それも、無視されるとかでもないんです。話しかければいつも通りに接してくれるし……でもなんだかいつもと違って……」


海未「原因がわからない、ですか」


亜里沙「心当たりはあるんです」


亜里沙「雪穂、最近男の子達と話すことが増えてて……」

亜里沙「だから私と話すのも楽しくないのかなって……」

海未「なるほど……好きな人でも出来たのかもしれませんね」

穂乃果「雪穂が男の子と、ねえ」

穂乃果「……あ」


亜里沙「何かありましたか?」


穂乃果「それ、もしかして穂乃果のせい、かも」

穂乃果「少し前にね、雪穂に彼氏作りなよってからからったことがあったんだ。それで雪穂は怒っちゃって。もしかしたら、それで……」

穂乃果「あと、最近帰りが遅い日が増えてる、かも……」



亜里沙「……」

穂乃果「雪穂になにか言っておこうか?」

亜里沙「いえ……大丈夫です」

亜里沙「こんなこと聞いてもらってありがとうございました」

穂乃果「本当にいいの? 亜里沙ちゃんが言ってたことが本当なら穂乃果にも責任が」

亜里沙「はい、本当に大丈夫です。そういうことに口を出すのは、多分いけないことですから……」



亜里沙「じゃあまた今度!!」ペコリ

スタスタ

穂乃果「雪穂、どうしたのかな」

穂乃果「好きな人でも出来たのかな……」

海未「穂乃果……もしかして、雪穂と仲直りしていないのではないですか?」

穂乃果「ぅ……」

海未「先ほどの話が本当ならば、それを言った穂乃果が悪いと思います」

穂乃果「そんなこと分かってるけど……でもそんなに怒ること、ないのに」

海未「そういうことを気にする年頃だということです」

穂乃果「でも雪穂、無視するんだもん」

海未「私も手伝いますから、ね?」

穂乃果「うん……」


◇――――◇

居間




雪穂「ただいまー」




穂乃果「……おかえり」



雪穂「……起きてたんだ」






穂乃果「お、遅かったね! なに……してたの?」

雪穂「……なんで穂乃果に話さなくちゃいけないの?」

穂乃果「ぅ……」



穂乃果「こ、こっちは心配してあげたのになにそれ!?」キッ


雪穂「……」


雪穂「いいよ、心配なんて。別に私に興味ないでしょ」スタスタ



穂乃果「ちょっと雪穂!!!」


穂乃果「……どういう意味だろ」


◇――――◇


練習終わり 帰り道


海未「そういえば穂乃果、雪穂とはどうでしたか?」

穂乃果「う」ピタッ



穂乃果「あのね海未ちゃん……雪穂と仲直り……できなかった、あはは……」

海未「……」

穂乃果「あの、ごめんね急に! 海未ちゃんは心配しなくていいから!」

海未「でも」

穂乃果「本当に平気!」

海未「穂乃果、私は――」

穂乃果「――家族の問題だからさ!」



 それ以上は何も言えませんでした。言葉を続けようとしたところをあからさまに切られてしまったことが、もう踏み込むなと言われているようにしか思えなかったのです。

 家族の問題。一番デリケートな部分で、確かに私が踏み込むべきではないのでしょう。でも……。


穂乃果「――今日、楽しみだね?」


海未「ええ……」

穂乃果「あれ……みんなと行きたかった?」

海未「い、いえ! そんなことありませんよ」

 
海未「もう……いじわるしないでください」

穂乃果「ごめんごめん」

 私が否定することを分かっていて何度も……。


海未「じゃあまた、夜に」

穂乃果「うんっ、ばいばい!」


 立ち止まって手を振ると、穂乃果も手を振りながら駆けていきました。

 携帯電話を手にとって時刻を確認すると、二時を超えていました。ここからシャワーを浴びて……夜の準備をして。それに、ちゃんと身体を休ませておかないとですね。せっかくの楽しみを疲れていて楽しめなかっただなんて勿体無いですからね。


 穂乃果と二人……だなんて、初めてですから心の準備も……。


◇――――◇

17時



絵里「さすがに誰も浴衣は着てこないわよねー」

真姫「……まあ、大体予想出来てたけれど」

ことり「女の子しかいないし」

希「でも普通は女の子同士でも浴衣とか着ていくもんなんやない?」

にこ「じゃあなんで希は浴衣じゃないの?」

希「うーん……まあいいかなって」

絵里「気楽に行くのもいいと思うわ」


凛「海未ちゃんは浴衣着ていくかな?」

絵里「それは、ね」



真姫「だめよことり、二人を探しちゃ」

ことり「さ、探さないよー!!」


ことり「それに、多分二人は見つからないよ」


花陽「どういうこと?」

ことり「あのね、小学校の頃に三人で花火大会に行ったことがあるの」


ことり「そこでことりは迷子になっちゃったんだけど……」


ことり「二人はことりのことを探すために色々探検したんだって。ことりが二人に見つけて貰った時にね、ちょっと離れてるけどいいところが見つかったって言ってたの」


ことり「結局少し離れてるから屋台とか見るなら行かない方がいいってことで、中学生の時はそこに行くことはなかったんだ」

にこ「じゃあ二人しか知らない場所があるっえこと?」

ことり「多分……」

ことり「きっと山のなかとかそういう特殊な場所ってわけじゃあないんだろうけど、メイン通りじゃないと思うから……」



真姫「ムードを意識するなら、人があんまりいない、そして昔の思い出を思い出せる……そこに行くのが普通ね」

ことり「でしょ? だからきっとことり達は見つけられないと思うな」

にこ「いいじゃない、私たちは私たちで楽しめば」

真姫「そうよ。ねえ、そろそろ5時半だから向かわない?」

凛「よーし、いっくにゃー!!」

ことり「うんっ!」


◇――――◇


穂乃果「ひゃー……すごい人だなー」

海未「そう、ですね」

穂乃果「離れちゃダメだよ」

穂乃果「ほら」グイッ

海未「ん……//」

穂乃果「浴衣、歩きにくくない?」

海未「はい、大丈夫です」

穂乃果「良かった。ありがとね、穂乃果のためにそれ着てきてくれたんでしょ?」

海未「……///」コクッ

穂乃果「本当に可愛い。……綺麗、かな?」

穂乃果「どっちでもいっか!」



穂乃果(……海未ちゃんのセクシーさって、絵里ちゃんとか希ちゃんのとかとは全然違うよね)

穂乃果(海未ちゃんにしかこの感じは出せないね)



穂乃果「あ!! たこやき!! ねえねえ一緒にたべよ!」

海未「はいっ」

穂乃果「ひとつくださーい!」


穂乃果「む、穂乃果もそういうのきてくれば良かったな……なんて言うんだっけ」


海未「浴衣ではなくて……甚平ですか?」


穂乃果「それっ! 確か家にあったし、着てくれば良かったかなー……」

海未「穂乃果はいつも通りでも大丈夫ですよ」

穂乃果「でも海未ちゃんがそんな可愛い格好してるのに穂乃果だけ……」

海未「でも、穂乃果が気合いを入れてどこかへ出かける時の雰囲気はいつもと違うじゃないですか。……今日みたいに」

海未「にこも言っていましたよ。花陽と初めて三人で遊んだ時、なんだか穂乃果っぽくない見た目だった、と」



海未「私はそれを見るのが、好きなんです」


海未「――出来たみたいですよ」

穂乃果「う、うん!」



穂乃果「ちょっとここじゃ食べられないし、あっちいこっか」


海未「そうですね」


スタスタ


穂乃果「ここなら座れそう」

穂乃果「汚くないかな……」パッパッ

穂乃果「どーぞ!」

海未「ありがとうございます」スッ


穂乃果「これ、熱いかな……」


海未「おそらく……」

海未「あ、これ」

穂乃果「え、いいよお金なんて! もー真面目なんだから」

海未「でも私……穂乃果に買って貰ってばっかりで」

穂乃果「いいっていいって」

海未「……」

穂乃果「そうだなあ、そんなに満足出来ないなら……いつか違うことでお返ししてね!」

穂乃果「楽しみにしてる!」

海未「!!! わかりました! 何か違うことで、必ず!!」

穂乃果(海未ちゃん見てると、真面目すぎても生きにくそうだね…… )


プスッ


穂乃果「はいあーん」


海未「!!!?」


穂乃果「あーん」

海未「……」

穂乃果「……」

海未「……//」

穂乃果「もうっ……」


海未「あ、あむっ」

穂乃果「あ」

海未「あっ……つっっ……んんっ!!」バタバタ

穂乃果「やっぱり熱い……?」



海未「も、もうっ! 実験台にしましたね!?」

穂乃果「そ、そんなことないよー!」

海未「うぅ、熱かったです……美味しいですけど」

穂乃果「良かった!」

海未「つ、次はこっちの番ですよ!」

穂乃果「?」

ヒョイ

海未「さ、さあ口を開けてください!!」///


穂乃果(うわー……下手で可愛い……)

海未「……///」

穂乃果(どうしてあーんしてあげる方が顔真っ赤なんだろう……)

穂乃果「あーん、んぐっ」

穂乃果「あっっつぅ……っ!!」ハフハツ

海未「ふふっ」

穂乃果「美味しいけど熱いなあ、これ」

海未「ですよね、少し切りながら食べた方がいいですね」

穂乃果「というか、そろそろ花火打ち上がるかな」

海未「そうですね、時間的にも――」





 携帯電話で時刻を確認して、空を見上げます。するとちょうど、夜空に大輪が咲いていました。


◇――――◇


希「すっごーい!」


希「ねええりち! すごいっ!!」

絵里「そうね……。ってはしゃぎすぎっ!」

希「だってだって! 花火!」

絵里「私も久しぶり……たまにはいいわね」



真姫「…………綺麗」

にこ「真姫が綺麗………だなんて、なんか変な感じ」

真姫「……なによそれ悪い?」

にこ「誰も悪いなんて言ってないでしょー?」

真姫「そう言ってるように聞こえるの」

にこ「――花火、久しぶりなの?」

真姫「小さい頃は行ってたけれど……もう覚えてない」

真姫「だから初めてみたいなものね」

にこ「そっか」

真姫「……なに、文句あるの?」

にこ「いやただ聞いただけじゃない。なにツンケンしてんの?」

真姫「してない」



真姫「何か言いたそうな顔、してたから」

にこ「……そうね、強いて言うなら。またみんなで見に来たいかな」

真姫「……」

真姫「……私も」

にこ「あとー、真姫ちゃんがにこにーに見惚れてたからぁ……にこ、花火より綺麗だもんね?」

真姫「…………」

にこ「ちょっと!」




ことり「二人は去年も来てたの?」

凛「うんっ」

凛「毎年来てるよ!!」

ことり「毎年かあ……」

花陽「この花火をみないと夏が来たーって感じがしなくて」

花陽「でももう夏休みも中盤だし、これが終わるとなんかちょっと寂しい気分になったり……」

凛「ちょっとそういうこと言わないでよー!」

ことり「ふふっ」

希「ねえねえことりちゃんあっちの屋台いこ!!!」

ことり「え、あ、うんっ!」


真姫「希のテンションの上がり方、すごいわね」

絵里「去年も花火行きたいって言ってたから……」

絵里「去年は断っちゃったんだけどね」

真姫「なるほどね」


絵里「希は寂しがり屋だから」

真姫「人のこと、言えるの?」

絵里「真姫だって」

真姫「意味わかんない……」







希「花火すごーいっ!」キャッキャッ

ことり「楽しそうだね!」

希「実はずっとここの花火見てみたくて!」


希「――ことりちゃんは、楽しくないん?」

ことり「え……た、楽しいよ?」

ことり「そんなふうに、見えた?」

希「なんかちょっとだけ考えごとしてるみたいやなーって」

希「――二人のこと?」

ことり「……うーん。確かにこの花火を観に来るときは絶対二人が居たし、ちょっと変な感じだけど……」

ことり「でも二人のことはもう気にしてないよ? 二人とも両想いだし、穂乃果ちゃんは今日告白するはずだから、何も心配いらない」

ことり「希ちゃんが心配してるみたいにいつまでもクヨクヨなんかしてられないもん。それは選んで貰えなかったのは、悲しいけれど……みんなだって同じ気持ちのはずだし、ことりだけーなんてダメに決まってる」

ことり「――それにみんなといるの楽しいんだ。本当に」

ことり「みんなに言うのはちょっと恥ずかしいけど……希ちゃんには言っておくね?」


希「う、ウチ?」//

ことり「なにかあったらフォローしてね?」ササヤキ


希「う、うん」ゾクリ


ことり「さ、あっち観に行こ!」ギュッ



希(男の人がこんな風にされたらきっとすぐ好きになっちゃいそう……。ことりちゃん恐るべし……)


希(これに耐え切った穂乃果ちゃんも恐るべし……)


ことり「どうしたの?」ウワメ


希「はっ……」//



希(ゆ、百合はあかんっ!!!)




◇――――◇

 昔二人で行った公園、覚えてる?

 穂乃果はどこか緊張した面持ちでそう言いました。はぐれないようにと私の手を握る手には少し力が入っているのがわかります。ここ何日か、手を繋ぐ機会が多かったのもあり変化にすぐに気がつきました。


 古いはずの記憶なのに、その記憶は今に至るまでとても大きなものとして色褪せていませんでした。


 ことりと穂乃果と私、初めて親の同伴抜きで行った小学生の時の花火大会でした。私は小学生なのにあんな人混みに行くだなんて、と最後まで反対したのを覚えています。まあ……案の定穂乃果に押し切られてしまったのですが。


 確かに楽しかったんです。今まで親の保護下をほとんど離れなかった私達は、その一瞬の出来事だけでなんだか大人になったような気がしました。前を歩く穂乃果に懸命に追いつこうとことりの手を引いて人混みの間をぬって、今まで見たこともないところを探検する。私も、心配や不安という感情以上に浮かれてしまっていたのでしょう。




 ――気がついた時には、ことりの手を掴んでいませんでした。




 どうしたら良いかわからず、なにがどうなったのかもわからず、穂乃果に泣きついたのは忘れることが出来ません。私がしっかりしていればことりを迷子にすることなんて無かった。穂乃果はそんな時泣き出しそうになった私の手を握って、大丈夫だってなんとかしてみせるって笑ってくれました。とても……心強いものでした。




 花火の鑑賞エリアをあちこち探し回ってたどり着いたのは、近くにあった公園でした。

 少し離れたところにあることもあってか人はまばらでこんなところにはいないと私が声を出そうとした時、頭のうえで大きな花びらが咲きました。



 高いビルの間からちょうど見える花火に少しの間酔いしれます。穂乃果も立ち止まって、しばらくの間花火を眺めていました。

 こんなことをしている場合ではありません。穂乃果の裾を引っ張って伝えようとした時のその表情、なにか思いつめたような決心したようなそんな表情。


 直後に唇をきゅっと噛み締め、向き直ります。青い瞳に見つめられて、少しだけドキドキしました。穂乃果と二人でいることになんの違和感も抱いたことがなかったのに、あの時は少し、おかしかったんです。胸の高鳴りが止まらず、今ならわかる、いえ……"それ"の直後から分かった感情は当時の私には理解出来ていなかったんです。


 少しずつ穂乃果の顔が近づいて来ました。私は動けず、唇と唇が触れる寸前で何をするのか理解出来ました。"これ"はキス。理解した途端、私は穂乃果の肩に手を当てて押し返していたのです。


 押し返した後で穂乃果の表情を見て気がつきました。酷く落胆して、穂乃果も自分自身が何をしたのかよくわかっていないようでした。あたふたと訳のわからない言葉を紡ぐ穂乃果の唇を見て、私は受け入れればよかったと後悔するのでした。――だって、私は穂乃果のことが好きだったんですから。


 今更戻れない私は、少しでも気まずい雰囲気をなくそうとことりを探す話題にすり替えました。それなら自然ですし、それが当時の目的でしたから。


 一瞬でもことりのことを忘れて、違うことを考えてしまった自分に腹が立ちました。ことりは今もどこかで……。



 





穂乃果「――良かったよね、本当に見つかって」



海未「ええ、どうなるかと思いました」



 あの時の公園についた私達は、空いていたベンチに座り昔の思い出話に花が咲きました。周りにはちらほらとカップルがいて、あの日から数年経った今、ここはそういう場所になっているようです。そして一通りの思い出話をし終わった後に走った沈黙は、心地の良いものでした。あの時のように、心が高鳴ります、合間合間に鳴り続ける花火の音と共鳴しているようです。



 この場所、この花火大会で残した最後の思い出話は――。



穂乃果「ねえ」


  ひゅるひゅると花火が打ち上げられる音とともに穂乃果の手が私の左肩をつかみました。前のように押し返されないため、なのでしょうか。……今日は、逃げませんよ。


 目を閉じて、思い浮かべるのはこれまでではなくて、これからのこと。µ’sのみんなで最高の思い出をつくること――穂乃果と最高の思い出を、つくること。



 穂乃果の吐息がほんの近くまで来たのを感じます。今までで一番大きな音が耳を叩いて、私の吐息と穂乃果の吐息が、混じり合いました。



◇――――◇



ことり「おっとまり、おっとまり!」

ことり「真姫ちゃんの家、探検していい?」

真姫「ちょっとやめてよ」

希「別荘よりも広いなんてー」

絵里「すごいわね……」

にこ「ふんっ」




希「窓から花火見えるかな?」

真姫「この位置からじゃ見えないわよ、ビルが邪魔してるの」

希「そうなんや」

真姫「あれ、花火飽きたんじゃなかったの?」

希「いやー最後のおっきいの見ておけば良かったかなーって」

花陽「花火見るのも楽しいけれど、なんだかんだ途中でちょっと飽きちゃうもんね」

凛「結局屋台巡りしちゃうんだよね!」

花陽「ふふっ」

真姫「まあもっとすごい花火大会ならきっと違うんじゃない?」


希「でもみんなと見れて本当に良かったよ」

希「ね、ことりちゃん!」

ことり「うんっ」

ことり「またみんなで色んなことしようねっ」


◇――――◇

穂乃果「よーしっ、帰ろっか!」

海未「そうですね」

穂乃果「最高だったなー」

海未「はい」

穂乃果「海未ちゃんと付き合えたし」

海未「……//」

穂乃果「ふふっ」

海未「……私、穂乃果以外の男の人とこんなに風に歩くこと、出来ません」

海未「穂乃果とこんな関係になっていなければ……大学を出たらすぐに見合い話が来るでしょう」

海未「きっと緊張しすぎて話だって続かず……すぐに見限られてしまいます」

海未「でも穂乃果となら……穂乃果とだけ、私は私らしくいられる気がするんです」

海未「……すみません、ちょっと重い話でしたね」

穂乃果「お見合いさせられちゃうんだ……。そんなの嫌だよね? なら穂乃果とずっと一緒にいよう?」

穂乃果「それなら海未ちゃんがお見合いしなくてもいいもんね!」

海未「……穂乃果」

海未「はい……」

海未(ずっと、一緒……//)

穂乃果「流石にちょっと気が早かったかな……あはは」



海未「そうですね」クス



穂乃果「あれ……」

海未「どうしたのですか?」

穂乃果「いや、あれ……」


穂乃果「――雪穂……?」


穂乃果(男の人と一緒に、いる)

穂乃果(同級生っぽい、けど)


海未「本当ですね……」



雪穂「?」

雪穂「ごめん、ちょっと」

雪穂「うん、ごめんね」


スタスタ



雪穂「……海未ちゃん達も来てたんだね」

海未「ええ……」

穂乃果「あの、雪穂……あの男子は?」

雪穂「ん? 彼氏だよ」

チラッ

穂乃果「え!?」


穂乃果(うわー……かっこいいなあ……)


雪穂「花火、楽しかったね。ばいばい海未ちゃん」

海未「は、はい。また今度」


穂乃果「……」

海未「雪穂に彼氏、ですか」



穂乃果「相手の人、かっこよかったね……」


穂乃果(そっかあ。雪穂も彼氏とか出来るんだよね……)

穂乃果(言ったのは穂乃果だけど、なんか変な気分、だな)


海未「穂乃果……?」



穂乃果「……ううん、なんでもないよ」

穂乃果「帰ろっ!!」


海未「……はいっ」


◇――――◇


海未「そうですか……怪しいとは思っていたんです」

海未「私が穂乃果と携帯のカバーをお揃いにしたり、二人で話し込んだりしていても……誰も割り込んで来ないのですから」

ことり「花火も、二人で行くのが当然って風にみんなでしてたからね」

海未「もうっ……知ってたのなら言ってください」

ことり「えへへ」


海未「むぅ……」


ことり「――やっぱり、勝てないなぁ」

海未「?」

ことり「勝負って、言ってたでしょ?」

海未「……そう、でしたね」

ことり「おめでとう」


海未「……ありがとうございます」


ことり「あーあ。結局、なんにも勝てなかったね……」


ことり「海未ちゃんの変なぬいぐるみなんか作っちゃってたからかな?」

海未「なんですかそれ?」

海未「……?」

ことり「……」


ことり「――海未ちゃん、ずっと前から穂乃果ちゃんのこと好きだったもんね。それが伝わったんだね」

海未「そうだといいんですが」

ことり「そうだよ」

海未「――で、呼び出した理由はなんですか?」

ことり「うん……話したいこと、あったんだ」




ことり「あの、ね、ことりね……多分まだ穂乃果ちゃんのこと、好きなんだと思う」


 フラれただけでは実感出来なかった、ことりの心。花火大会の後二人から報告を受けて、幸せそうな表情を見たら、好きな人と結ばれることはないんだってわかってしまった。知っていたけれど、いまいち実感出来ていなかったんだよね。


 だからことりは今日海未ちゃんを呼び出して、最後のお話をするところ。



海未「……」


ことり「でもことりね、穂乃果ちゃんのこと諦めないー……なんて言わないよ」

海未「え?」


ことり「こんなこと、本当は言わない方がいいことだっていうのもわかってるよ。でも、言っちゃえばきっと揺るがないから。海未ちゃんには嘘……もう、吐きたくないから」



 今日はおうちに帰ってお風呂にはいってわんわん泣いて……そして明日には忘れよう。それが頑張ってきた自分への慰みになって、それは海未ちゃんと穂乃果ちゃんに対する思いやりにもなると思うから。


 諦めないで恋を追い続けるのは素敵だし、羨ましいとも思うけれど……穂乃果ちゃんには海未ちゃんがいる。それにも関わらず追いかけるってことは、海未ちゃんに早く別れろって言ってるようなもの、だよね?


 それは嫌なんだ。海未ちゃんと穂乃果ちゃんには幸せに付き合っていて欲しいし、海未ちゃんはとっても大切な友達だから裏切ることは、もう、したくない。中学校の時に海未ちゃんが穂乃果ちゃんのことを好きだと知っていながら、穂乃果ちゃんとの関係を持っていた、償いのつもりもあったりする。


ことり「――ことりは穂乃果ちゃんのこと、きっぱり諦めます。だから海未ちゃんは、幸せに過ごしてくれると嬉しいな」


ことり「だから、何かあったら今まで通り相談して欲しいなーって。お願いしに来たんだよ」


海未「ことり――」



ウルッ……

ことり「話は終わりっ」


ことり「じ、じゃあね海未ちゃん! また明日!!」クルッ タッ


 泣くのは一人でって決めたの。ことりが泣くと、海未ちゃん笑ってくれないから。穂乃果ちゃんも、ことりが笑ってた方が変な気使わないで済むもんね。
 

海未「ことり!!」



海未「……また明日」


ことり「うん、ばいばい」



ことり(明日からはきっと、泣きそうになったりしないから)



タッタッタッ





海未「……ことり、ありがとうございます」




海未「あなたが友達で、良かったです」



◇――――◇





一ヶ月半後




ことり「え、穂乃果ちゃんに求められたらどうすればいいか……?」


ことり「……」

ことり「い、いやちょっと驚いただけだよ」

ことり「急にどうしたの?」


ことり「もー……顔真っ赤にするくらいなら相談しないでよぉ……。こっちまで恥ずかしくなっちゃうよ//」


ことり「でも確か海未ちゃんて、前に自分から穂乃果ちゃんのこと誘って……」


ことり「そんなこと絶対しないと思ってたのに、海未ちゃんて実はちょっと……えっちだったりするの?」



ことり「な、泣かないで海未ちゃん! ごめんね、ことりが悪かったよ……」


ことり「じゃあさ、穂乃果ちゃんがどういう行動取るかわからないけれど、拒否しないことかな?」


ことり「そういうことしようとしてる時の男の人ってとっても傷つきやすいんだって。拒否するにしても、理由は言ってあげた方がいいよ」

ことり「それだけで大丈夫だよきっと」


ことり「穂乃果ちゃんの場合は脳と下半身が繋がってる……っていうのは言い過ぎかもしれないけれど――とっても性欲強いから、気をつけてね」


ことり「うふふ、すぐ顔真っ赤になっちゃってかわいいなぁ」


ことり「夜が上手くいかないと、恋人同士も上手くいかないって言うしね?」


ことり「ふふ、穂乃果ちゃんから色々教えて貰うといいと思うな♡」


◇――――◇

次の日



ことり「そ、それことりに相談、する……?///」




ことり「知らないよぉ……海未ちゃんとえっちがしたいならすればいいんじゃないかな……」


ことり「昨日海未ちゃんから相談受けたばかりなのに」ボソッ

ことり「え、ううんなんでもないっ」



ことり「というか……ぅぅ……そういうのは男の子同士で相談を……//」



ことり「こ、ことりならどうするか?」

ことり「うーん考えたこともない、けど……海未ちゃんの場合ムードとか意識して言葉にしないでしようとすると、なんとなく理解して貰えない気がするの」

ことり「不器用だからね」

ことり「だからぁ……えっちしたいって、ストレートに言う、かな?」

ことり「きゃー! そう言われた時の海未ちゃん絶対かわいい!! お顔真っ赤にしてえ、俯いて……」



ことり「うん、それがいいと思う……優しくしてあげないとダメだよ?」

ことり「ことりにするみたいに乱暴にしちゃダメ」

ことり「うん、わかってるよね。あはは、ごめんね今更こんなこと」

ことり「…………」


ことり「そんなに溜まってる、の?」



ことり(顔真っ赤、かわいい……♡)



ことり「ふふっ、じゃあお楽しみに♡」



◇――――◇

穂乃果の部屋


穂乃果「……」


穂乃果「んっ……」

海未「ちゅ……ふぁ……」

穂乃果「……」

穂乃果「海未ちゃん、あのね……今雪穂、いないんだ」

穂乃果「泊まりいってて」

海未「そ、そう、なんですか」



ギュッ


穂乃果(今日の海未ちゃん、なんだかいつもと匂いが違う、ような……)


海未「……?」//



穂乃果「えっち、したい」

海未「……/////」




穂乃果「っ……//」


穂乃果(いいってこと、かな……?)

穂乃果(そもそもこんなこと聞く自体がやっぱりおかしかったよね//)


ドサッ



海未「あ、あのっ……」

穂乃果「……」



海未「すみません、今日、は……」


穂乃果「え……?」

穂乃果「ごめん、嫌だったよね。ごめん………」スッ

海未「違うんです、嫌なわけじゃないんです、本当です!」

穂乃果「?」


海未「…………」




海未「今……生理中……なんです」


穂乃果「あ……」


穂乃果(だからなんかちょっと違う匂いしたのかな……?)


穂乃果「ごめんね気がつけなくて」


穂乃果(うぅ、どうしよう……もうその気になっちゃってたよ)ムクムク



海未「……あの」




海未「――今の私に出来ることは、ありますか?」



穂乃果「え……」



海未「…………教えて、ください」



穂乃果「でも」

海未「私はそのようなことが、良くわかりません……。何も出来ないままは……嫌なんです」



穂乃果「じゃ、じゃあ……さ」



◇――――◇


海未「………////」

海未「恥ずかしくて気絶、しそうです……」

海未「これが穂乃果の……」ジーッ



海未「はっ//」プイッ



海未「破廉恥です!!!!」


穂乃果「……」

穂乃果「こっちまで恥ずかしくなるんだけど」//

海未「すみません……。えっと、触ればいいんですか?」

穂乃果「うん」

海未(前見たものと少し形が違うような……)スッ


フニャフニャ


海未(あれ、少し柔らかい?)


海未(な、なるほど……ここから大きくなるということ、なのでしょうか)


穂乃果「んっ……♡」ムクムク

海未「うわ……」

海未(さっきより硬く……)



穂乃果「皮剥いて?」

海未「は、はい」

海未「こう、ですか?」ムニュ



穂乃果「それで、上下に」

海未「……」シュコ…シュコ

穂乃果「はぁぁ……♡」

海未「これで気持ちいいんですか……?」

穂乃果「うん、最初よりおっきくなってるでしょ?」

海未(前みたのと、同じです……)

穂乃果「続けて?」

海未「はい」

穂乃果「はっ……♡んっ♡」ビクッ

海未「痛かったですか!?」

穂乃果「え? 大丈夫だよ、気持ちよかったから」

海未「そうでしたか……」


海未(硬い……)

海未(このさきっぽを触ったら……)ピトッ

穂乃果「ひゃぁ♡」

海未(きっと、気持ちいいってことですよね……?)

穂乃果「うん、その調子」


シコシコ

穂乃果(人にされるの久しぶりだなあ……)


穂乃果(気持ちいいけど、ちょっと刺激が弱い、かなぁ……)


穂乃果(イケるかな……)



穂乃果「海未ちゃん、もう一ついいかな……?」

海未「なんですか?」


穂乃果「口でしてもらいたい、なんて……」

海未「く、くちですか……?」

海未「えっと……わかりました」

海未「くち……くち。えっと」



ペロッ

穂乃果「んんっ♡」

海未「ちゅ、んっ……ぺろ」

穂乃果「うん、気持ちいい……♡」

穂乃果(舌でされるのってこんな感じなんだぁ♡)

穂乃果(必死でかわいいなぁ……)

穂乃果「さきっぽがいい」

海未「ふぁい//」

海未「ちゅる……んちゅ……れろ……♡」

穂乃果「はぁ、あんっ♡」

海未(さきっぽ、こんなに赤く……ぱんぱんに……///)

海未(こんなに反って、血管も浮き出てとっても苦しそうです……なんとかしてあげなければ……)

穂乃果「ハァハァ……❤︎」


穂乃果(気持ちいいけど、舌じゃイケなそう……どうしよう)


穂乃果「咥えて?」

海未「え……」

海未「あ、む」

穂乃果「ふぁ……♡」

穂乃果「ありがとう」ナデナデ

海未「……んー///」

穂乃果「頭動かして?」

海未「……」


ググッ


穂乃果「――いたっっ!!!」

海未「え……あっ」ビクッ


穂乃果「……歯たてないでよぉ……」

海未「ご、ごめんなさいっ、大丈夫でしたか?」

穂乃果「うん……」

穂乃果「ごめん、教えなきゃだったね」

海未「いえ……教えられなくても分かるはずでした……」

穂乃果「……」

穂乃果「口でシテもらうのはまた今度にしようかな?」

穂乃果「手でお願い」


海未「すみません……」

穂乃果「ううん、大丈夫だよ」ナデナデ


穂乃果(痛くてちょっと萎えちゃった……)


◇――――◇


15分後

穂乃果「……そうだ、これ使お」

海未「?」

穂乃果「ローションだよ」





穂乃果(……ことりちゃんて、上手かったんだなぁ……すぐイッちゃってたもん……)

穂乃果(穂乃果早いと思ってたけど、そうでもないのかな……)

穂乃果(ことりちゃんが上手すぎただけ?それとも海未ちゃんが――)


穂乃果(ううん、教えていけば問題ないよっ)

穂乃果「これ垂らすと、ぬるぬるになるの」ベチャァ

海未「……うわ」

穂乃果「これでして?」

海未「はい、がんばり、ます……」

穂乃果「そんな改まらなくても」

穂乃果(これでいけなかったらどうしようかな……)



◇――――◇

20分後

穂乃果「はぁ、はぁ♡」

穂乃果(だめだ、なんかもうちょっと足りない……ちょっと刺激が弱すぎるな……)

穂乃果(どうしよう、もう少しな気がするんだけど、さっきからずっとこんな感じ……)

海未「……」グチュグチュ


穂乃果「……」スッ




ピタッ


穂乃果「――あの、海未ちゃん。今日はもういいや」


海未「え……ま、間違っていましたか?」アタフタ

穂乃果「ううん、なんだか今日は調子よくないみたい……ごめんね?」


海未「そうなんですか」


海未「……」

穂乃果「悪いのは穂乃果だから、大丈夫だよ?」

海未「はい……」

穂乃果「ティッシュで拭いて」

海未「……」ゴシゴシ




穂乃果「――トイレ、行ってくるね?」

海未「あ……」


海未「……」




◇――――◇

トイレ



穂乃果「こんな、かんじかな……んぁぁ♡」グチュグチュ

穂乃果「んっぁ♡」

穂乃果「……ぃ♡」ガクガク


穂乃果「ふぁっぁ♡♡」ビュクッビュクッ


穂乃果「はぁっ♡はぁっ♡♡」

穂乃果「……」

穂乃果「……なんでひとりでしちゃったんだろ」


穂乃果(……海未ちゃんに色々教えよう。海未ちゃんのこと、好きだし)





海未「…………」キキミミ


海未「やっぱり、私じゃ……」

海未「満足させてあげることもできないなんて……」

海未「ことりならきっと……」


海未「っ…………」

ガチャ

穂乃果「……あれ海未ちゃん?」

海未「なんでもないですっ!」

穂乃果「部屋戻ろ?」

海未「はい……」


◇――――◇

穂乃果「……ぎゅー」

海未「ん……痛いですよ//」

穂乃果「二人きりなんだからいいでしょ?」

海未「はい……」


穂乃果「……さっきから暗い顔してる」

海未「だって」

穂乃果「うん」

海未「……私はこれから先、穂乃果のこと、満足させてあげられないのかもしれないと思うと」

穂乃果「……海未ちゃんは穂乃果とそういうことするの、嫌じゃない?」


海未「は、恥ずかしいですけど……嫌では、ないです」///ボソボ



穂乃果「じゃあまた今度しよ? 今度は色々勉強、してから!」

海未「勉強?」

穂乃果「そういうことの!」


海未「……///」

海未「……教えてくれるんですか?」


穂乃果「うん、だって……海未ちゃんと、そういうこと……したいから//」


穂乃果「あ! そ、そういう目でしか見てないってことじゃないんだよ!? ほ、本当に好きだから……」


海未「わかっていますよ」


穂乃果「じゃあもう遅いし、寝よっか!」


◇――――◇

雪穂「……」

穂乃果「おはよう雪穂」

雪穂「うん」

雪穂「行ってきまーす」

穂乃果「……」


穂乃果(雪穂……冷たいな)

穂乃果「はぁ、行ってきまーす」




海未「おはようございます穂乃果」

雪穂「……じゃあ海未ちゃん、またね」

穂乃果「……行ってらっしゃーい」

雪穂「……」タッタッ



海未「まだ仲直りしていないのですね」

穂乃果「だって……」


穂乃果「仲直りしたい、けど。雪穂また違う彼氏作ったみたいで忙しいみたいだし」

海未「でも」




穂乃果「――仲直りしたいに決まってるじゃん!! でも、謝っても許してくれないし!」



海未「……」



海未(……ずっと悩んでいたんでしょうか)


穂乃果「……ごめん」

穂乃果「……海未ちゃん、海未ちゃんを、こんなことに巻き込みたくないけど……力、貸して欲しい」


海未「……」

海未「穂乃果がそう言ってくれるのを、待っていましたよ」

穂乃果「え……」

海未「私は、何度も協力すると言いました」

海未「でも穂乃果は大切なことになるといつも一人で抱え込んで、私たちのことを頼ってくれません」

海未「私はいつも助けられているというのに」

海未「頼ってくれて、ありがとうございます。二人でがんばりましょうね」

穂乃果「海未ちゃん……ありがとう」



☆――――☆


 高坂穂乃果のことが、好きだった。

だらしなくて、喧嘩もたくさんして、でもいつも一緒にいた。誰よりも長い時間を過ごしていたはずだった。兄のことを、心から好きだった。自慢の兄だった。

 ――家族として、好きだった。



 高坂穂乃果のことを、好きになった。

穂乃果が絢瀬絵里さんと付き合い始めた時から、変化を感じていた。二人でどこかへ行くことはほとんど無くなった。私と話していてもすぐに携帯を開いたり、違うことを考えだしたりした。わかりにくいかもしれないけれど、私ははっきりとわかってしまった。強烈な違和感に、なぜか強い不安を当時小学生だった私は感じていた。


 穂乃果が絢瀬絵里さんと別れたら、穂乃果はまた前みたいに戻ってくれた。一緒に買い物をしたり、でもそれも短い間だった。絢瀬絵里さんと別れた後も穂乃果は、少しの感覚を開けて付き合っては別れるを繰り返していた。誰かと付き合う度、最初に感じた違和感が戻ってくる。不安になって、別れてくれたら安心する。そんな生活が続いて、それがなんなのかわからないまま私は穂乃果と同じ中学校に入学することになった。


 そこには私の知らない穂乃果がいた。


 当時付き合っていた……名前はわからないけれど、可愛かった彼女さんと穂乃果は学校でいつもイチャイチャしていた。幸せそうに笑う笑顔は私に向けたことがないもので、それを見てしまった瞬間……私は穂乃果のことを好きだったんだと気がついてしまった。絶対に踏み入れてはいけない領域だとも、その心と一緒にわかった。


 ――それでも私は穂乃果のことを、異性として好きになった。


 お兄ちゃんと呼ぶのをやめたのも、その頃からだったと思う。今まで通りお兄ちゃんて呼んでいたら、私は私の心を否定することになってしまう。気がついた時には心の大部分を占めていた想いを、否定することなんて出来なかった。叶わないって分かっていたのに、認め切れなかった。


 それが悔しくて、今の立場にいたらただの妹でしかないのが辛くて。私は次第に穂乃果に対する当たりが強くなっていった。余計離れるだけって、わかってるのに。





雪穂「えー、なんでそんなことしなくちゃいけないのさ」

雪穂「……つまんない、帰る」



 同じ学校に通っている一つ上の先輩と付き合って二回目のデート。ちょっとかっこいいかなーって思って愛想よくしゃべったら……うまい具合に告白してくれた。うまくいきすぎたかなあって気もするけれど、穂乃果もこんな感じで彼女作ってたのかな。私もやれば出来るじゃん。


 でも、なんかこの人は違うかな。私に見る目はないのかな。

 背を向けて家に帰ろうとすると、彼氏が腕を掴んできた。



雪穂「離してっ」



雪穂「……もういいよ、別れよ」


 穂乃果なら、もっと楽しいとこ連れてってくれる。穂乃果ならもっと楽しい話、してくれる。穂乃果なら、穂乃果なら――。

 今のところ、どんな男の人と居ても頭に浮かんでくるのはそればかり。今は海未ちゃんっていう彼女がいて、私の想いなんて叶うはずもないのに、その呪いから逃れられない。




 ――ただ、逃れよう、と思ってないだけなのかもしれないけれど。



◇――――◇



海未「穂乃果」

穂乃果「んん……」

海未「もう夕方ですよ」

穂乃果「もうちょっとぉ」

海未「そんなにお昼寝をしてたら、夜眠れなくなってしまいます」

穂乃果「うーん……」

海未「ほら」

穂乃果「はーい……」ムクッ

穂乃果「雪穂帰ってきてるかな?」

海未「いえまだ」

穂乃果「そっか」

穂乃果「今日も遊び行ってるのかな」

穂乃果「下降りてよっか」

海未「そうですね」


◇――――◇

雪穂「ただいまー」


ガラッ

穂乃果「お、おかえりー」

海未「お邪魔してます」

雪穂「こんにちは海未ちゃん」

穂乃果「……」

雪穂「」スッ

穂乃果「ちょ、ちょっと待って!」

雪穂「なに?」



穂乃果「……どこ行ってたのかなーって」

穂乃果「ほら最近よく遊びに行ってるでしょ? なにしてるか気になって」

雪穂「別に、関係ないでしょ」

穂乃果「……」ブチ

雪穂「じゃ」



穂乃果「……関係なくないじゃん」



海未「穂乃果……?」


穂乃果「最近の雪穂おかしいよ!! ううん、思い返したら最近じゃないもっと前からだったのかもしれない。一体どうしたのさ!? 穂乃果のことそんなに嫌いなの!?」


雪穂「……なに急に熱くなってんのさ」



雪穂「私がどこで、なにしてたって穂乃果に関係ある!?」

海未「ちょっと二人とも……」


穂乃果「あるよ! 雪穂がもし危ないことしてるんだったら、心配するでしょ!? もし連絡無しで帰ってこないなんてことがあったら大変なんだよ!?」


雪穂「……心配、なんて」




雪穂「――私のことなんて、どうでもいいくせに!!!」




穂乃果「え……?」

雪穂「っ……」

ダッ


穂乃果「雪穂!!」

穂乃果「……わけ、わかんないよ」


海未「……」

海未「私が話を聞いて来ます。穂乃果は待っていてください」


◇――――◇


雪穂「……心配、してくれてたのに」

雪穂「なにしてるんだろ……私」

コンコン

雪穂「……っ」

海未「――雪穂」

雪穂「海未、ちゃん? どうしたの?」

海未「雪穂、入ってもいいですか? 私一人です」


雪穂「……いいよ」


ガチャ


雪穂「ちょっと散らかってるけど」

海未「私でもこのくらいになるときもありますよ」

雪穂「そうなの?」

雪穂「あ、そこ座って」

海未「失礼します」

雪穂「ごめんね、変なとこ見せて」

雪穂「――最近仲悪くて、さ。穂乃果から聞いてるかな」

海未「ええ」

海未「いつからなんですか?」

雪穂「二ヶ月くらい前だったかな、正確には覚えてないけれど」

雪穂「まあ私が変な維持張ってるだけだよ」

雪穂「で、どうしたの?」

海未「はい、実はそのことなんです。――穂乃果と、仲直りしてもらえませんか?」

雪穂「っ」


雪穂「……なんだ、そのことなんだ」

海未「少し前に穂乃果に喧嘩しているという話を聞いてから、しばらく見ていました。……やはり二人には仲の良い兄妹でいて貰いたいのです」

海未「私が口を出していいことではないのかもしれません。でも……辛そうに見えるんです。二人とも」

雪穂「……私は別に」

海未「少なくとも……穂乃果は、辛そうです」

雪穂「そんなわけないよ……だってあいつ楽しそうにしてるじゃん。海未ちゃんと付き合って、嬉しそうだよ」

海未「こんなこと言っていいのかはわかりませんが……私と二人でいるときも雪穂の話をするんですよ」

海未「話しかけたけれど、無視されちゃったって落ち込んでいることもしょっちゅうでした」

雪穂「……」

雪穂「海未ちゃんがそういう話、聞いてくれてたんだ。ありがとう。……やっぱり海未ちゃんは優しいね」

雪穂(自分のことしか考えてない私とは全然違う……)

雪穂「二人が羨ましいな」

海未「?」

雪穂「穂乃果には海未ちゃんみたいな優しい彼女がいて、海未ちゃんは――穂乃果と付き合ってて」

雪穂「本当に羨ましい」

海未「……?」

海未(……? 私が穂乃果と付き合ってることが、羨ましい……?)


海未「穂乃果と付き合ってて、羨ましい……? 」

雪穂「へ」


海未「雪穂もしかして、穂乃果のことが――」

雪穂「ち、違うの! えと、あのっ」

海未「……」

雪穂「はあ」

雪穂「……気持ち悪いでしょ? 海未ちゃんが思ってる通りだよ。――私は穂乃果のことが好きなの」


海未「……それは、異性として、ですよね」

雪穂「うん」

海未「……そうだったんですか」

雪穂「いつからだったかな。穂乃果に彼女が出来始めた時からかな、急に構って貰えなくなってさ、しばらくしてから好きなんだって気付いたの」

雪穂「でもさー私たち兄妹だから、無理なんだもん。それを認めたくなくってさ、お兄ちゃんって呼ぶのもやめた」

海未(なるほど……だから雪穂は、穂乃果に彼氏のことでからかわれたりすると、激怒したんですね)


海未(好きな人から……そんなことを聞かれたら、辛かったでしょうね)

海未「言わないんですか」

雪穂「言えるわけないよ、こんなこと」


雪穂「気持ち悪いじゃん……」

海未「そんなことありません、誰かが誰かを想う気持ちに、気持ち悪いだなんて!」

雪穂「お世辞でも、ちょっと嬉しい」

海未「お世辞じゃありません、信じてください!」

雪穂「……ありがと」

雪穂「でも、さ。今は海未ちゃんの彼氏だよ、海未ちゃんのことだけ考えてくれた方がいいでしょ?」

海未「確かに私のことを見てくれないと、少し辛い時もあります。でも誰に対しても明るく振舞って、笑顔にするのが穂乃果ですから」

雪穂「――じゃあ、穂乃果と別れてよ」

海未「……え」

雪穂「私が伝えるってことは、そういうことでしょ?」

海未「……」

雪穂「ふふっ、冗談だよ。海未ちゃんと穂乃果お似合いだもん」


海未(……嫌味を言ったのと、同じでした)

海未「すみません……」

雪穂「ううん、ありがとね」



雪穂「――私、やっぱり穂乃果と兄妹なんだよ。恋人にはなれない。海未ちゃんにこの話して、やっと自覚出来た」



雪穂「――お兄ちゃんに、謝るよ」

雪穂「……海未ちゃんにも心配かけてごめんね」

海未「雪穂」

雪穂「あー……なんかスッキリしたかも」

雪穂「穂乃果のこと、呼んで来てくれるかな?」

海未「はい」



スッ

ガチャ

雪穂「はぁ」

雪穂「話しちゃった……」

雪穂「でもなんだか楽になったかも。私は誰かに話したいだけだったのかも、ね」

雪穂「お兄ちゃんって呼ぶのちょっと恥ずかしい、な」


~~~~♪


雪穂「……!?」


雪穂「家の前、来てるって……嘘!?」


◇――――◇


穂乃果「雪穂の部屋に行けばいいの?」

海未「はい、話があるって」

穂乃果「……なに話してたの?」

海未「女性限定のお話です」

穂乃果「なにそれぇ」

海未「とにかく、行きましょう」

穂乃果「うん」


スタスタ

海未「頑張ってください」

穂乃果「うん」

コンコン


海未(私は結局なにもしてあげられませんでした。雪穂が一人で答えを出してくれたから良かったものの……)


海未(穂乃果なら……)


穂乃果「あれ?」



穂乃果「……雪穂ー入るよ?」

ガチャ


穂乃果「――雪穂?」

穂乃果「あれ、いないよ!?」


海未「え!?」


海未「さっきまでここに……」

穂乃果「トイレかな?」

穂乃果「ちょっと待ってみようか」



――――

穂乃果「家の中探してみるね」

海未「私も行きます」


――――

海未「いませんね……電話も繋がりません」

穂乃果「外かな? 玄関から出たならすれ違ってるはずだし……」

穂乃果「――裏口から……?」

海未「なるほど入れ違いで裏口からでていった可能性もありますね」

穂乃果「雪穂あっちにも靴置いてるから見に行こ!!」



ダッタッ


穂乃果「やっぱり無いよ出ていったんだ」

海未「でもどうしてこのタイミングで」

穂乃果「……なんか、嫌な予感する。探しにいこ!!」

海未「はい!」

穂乃果「海未ちゃんその靴頑張ってはいて!」

海未「わかりました」


ガチャ



穂乃果「どっちだろう……」

海未「――穂乃果、これ!!」

穂乃果「雪穂の、携帯……? なんでこんなところに!?」

海未「やっぱり何かあったんじゃ……」

穂乃果「探さないと!」

海未「でもどこへ――」



雪穂「きゃーっ!!! ――んっ」


穂乃果「……雪穂!?」

穂乃果「雪穂の声だ……多分あっちの角から、だよね?」

海未「はい……」


穂乃果「行こう!」

海未「っ……」キュッ

穂乃果「大丈夫、穂乃果がついてるから。何かあったら逃げて?」

海未「いえ……大丈夫、です」


タッタッタッ


 角を曲がって袋小路にたどり着くと、制服を着た三人の学生の後ろ姿が見えました。直後、私より前にいた穂乃果が雪穂の名前を叫びます。私には見えませんが、きっとあの中心には雪穂がいるのでしょう。

 私は一歩を踏み出すのでも、怖いのに……穂乃果は恐れなど感じさせず振り向いた男子学生に迫っていきます。……音ノ木中の制服が一つと西高の制服が二つ。音ノ木の制服を着た背の高い人が、雪穂の手をがっしりと掴んでいました。


穂乃果「雪穂になにしてるの、嫌がってるじゃん」

雪穂「穂乃果!?」


 三つの鋭い眼光が穂乃果に向けられ、そのうちの一人が口を開きました。誰? お前には関係ないだろう、と。

雪穂「そ、そうだよその人は関係ない! だから……なにもしないで」

 雪穂の声は、震えていました。掴まれている手を振り回し抵抗するも、音ノ木の生徒が怒鳴りつけ、動きを止めます。



穂乃果「……雪穂の兄だよ」

 聞いたこともないような低い声。

 西校の一人が穂乃果に迫ります。雪穂がわけのわからない理由をつけてその生徒の後輩であろう、音ノ木の生徒を振ったというのです。

穂乃果「……その人に魅力がなかったんじゃない?」

穂乃果「どうでもいいけど、雪穂にひどいことしようとした時点でそっちが悪いよね」

海未「穂乃果……」

 その後も相手の言葉に挑発するような言動で返し続ける穂乃果は、私が知っている穂乃果とは別人のようでした。

 気がつけば西校のもう一人が私の目の前にいました。


海未「な、なんですか……」

 怖い……怖い。



 ――こっちの子もかわいいじゃん、奢るからどっか遊びに行こうよ、と。私に手を伸ばして来た瞬間でした。



穂乃果「やめろっ!!!」


 袋小路に怒号が、響きます。一人が穂乃果の胸ぐらを掴んでぐいっと持ち上げると穂乃果の口から鈍い声が漏れ出します。


穂乃果「うぐ……二人に手……出したら許さない、から」


雪穂「やめてっ!! お兄ちゃんを離して!!」


海未「や、やめてくださいっ……!」


 
 ここで喧嘩なんかしたら、穂乃果が一方的に……。穂乃果の苦しそうな顔を見て笑うと、そのまま穂乃果を地面に放り投げてしまいました。

穂乃果「うっ……」

海未「穂乃果!!」

穂乃果「いった……」


海未「大丈夫ですか!?」


 
 私が駆け寄ると腕を抑えていました。穂乃果は腕をコンクリートに擦ったせいか、皮が剥け少し血も出ています。それでも歯を食いしばって相手のことを貫くような視線で立ち上がろうとします。


 もうやめてください。私が叫ぼうとした時でした。

 急に三人の学生達は、雪穂から離れ私から離れ穂乃果から離れていきました。捨てセリフのように、叫ばれると面倒だからもう行こう、と。確かに今私や雪穂が思いっきり叫び続けたら誰かが来て、この人たちにとっては面倒なことになっていたかもしれません。私たちはその行動によって救われることになったのですが。



穂乃果「待ってよ! 雪穂に手、出したら絶対許さないよ」


 穂乃果は立ち上がり、音ノ木の生徒の背中にそう投げかけます。すると隣にいた西高の生徒は、あんなのよりもいいの紹介してやるから、と音ノ木の生徒の肩を叩きます。それがその人たちの最後の言葉でした。袋小路を右に曲がってしばらくすると途端に私は足に力が入らなくなってその場に座り込んでしまいました。


雪穂「お兄ちゃん、大丈夫!?」


穂乃果「……雪穂こそ、大丈夫だった? 怪我ない?」

雪穂「うん……ごめんねっ、私のせいでっ!」

雪穂「海未ちゃんも、ごめんっ……」



穂乃果「はぁ……怖かった……本当に」

穂乃果「雪穂も、怖かったよね」

雪穂「……うん」

ギュッ

ナデナデ

雪穂「///」

穂乃果「全く、手のかかる妹を持っちゃうと大変だね」

雪穂「い、いつもはお兄ちゃんのほうが……手、かかってるし」


穂乃果「確かにそうかも。じゃあ今までのお返しってことで」

雪穂「……ありがと」

雪穂「あの、お兄ちゃ――」

穂乃果「お兄ちゃんって呼ばれるの、いつぶりかな」

雪穂「///い、いいじゃん別に!!」

穂乃果「うん、嬉しいけど」

雪穂「……あの、ごめんね。最近変な態度取ってて」

穂乃果「穂乃果が変なこと色々言ったから、だよね? 雪穂のことなんにも考えてなかった、ごめん」

雪穂「ううん、お兄ちゃんは謝ろうとしてくれてた……私も、悪いよ」

穂乃果「じゃあどっちも悪いね」

雪穂「そう、だね」


スッ

穂乃果「海未ちゃんも大丈夫?」

海未「はい……なにもできなくてすみません」


穂乃果「ごめんねーもっと穂乃果が頼りになれば怖い想いさせなかったのに」


海未「そんなことありません! かっこよかったですよ」

穂乃果「……じゃ、帰ろっか」

雪穂「うん……」



◇――――◇


穂乃果「いやー……いったいなぁ」

海未「擦りむいただけで終わってよかったですよ」

穂乃果「そうだよね、殴られそうだったし」



海未「――絆創膏貼っておきますね」ピタッ

穂乃果「んっ、ありがとー」

穂乃果「なんだかんだ、雪穂と仲直りできたのかな」

海未「もう大丈夫だと思いますよ」

海未「格好良かったですよ」

穂乃果「そう、かな///」

海未「はい」


海未「……あの、穂乃果。そういえば雪穂のことで話があるのですが」

穂乃果「?」



◇――――◇



穂乃果「雪穂ー!!」

雪穂「なにー?」
 
穂乃果「降りてきてー!!!」

雪穂「……なんだろ一体」


 穂乃果の声のする方に進んでいく。リビングを抜けて、え、どっち?

 縁側?



雪穂「あれ海未ちゃんは?」

穂乃果「もう帰ったよー」

雪穂「泊まっていかなかったんだ」

雪穂(話したいことあったのに)

雪穂「で、どうしたの?」

穂乃果「ふふふ、じゃーん!!」


雪穂「え……」

穂乃果「雪穂、したがってるって聞いたから」


雪穂「線香……花火」


雪穂「海未ちゃんから聞いたの?」


穂乃果「うん、ごめんね毎年買ってくるって言ったのに忘れちゃってて」


穂乃果「夏はもう終わっちゃったけど、やっぱり雪穂とこれ、したいなって」


雪穂「お兄ちゃん……」

穂乃果「ふふっ今年の穂乃果は一味違うんだから!」


 穂乃果はそう言ってロウソクに火をつけて、ばりってちょっと乱暴に袋を開けた。その調子じゃ、またいつもみたいにすぐに落としちゃいそう、なんて考えたら去年のことを思い出して楽しくなってきた。


雪穂「いつの間に?」

穂乃果「さっき走って買ってきた!」

雪穂「無理しないでよ?」

穂乃果「へーきへーき」


 私も線香花火を一本取って、火をつける。ゆらゆら揺れる火花が、まるでさっきまでの私の心を映し出しているみたい。

雪穂「心配かけてごめんね」

穂乃果「大丈夫、何かあったら絶対言うんだよ」

雪穂「うん」


穂乃果「――あっ!」


雪穂「……早いよ落とすの」

穂乃果「ちょっと油断してただけだもん」

雪穂「あっ……」

穂乃果「ほら雪穂だって」

雪穂「感覚、忘れてただけ!」



 もう一本、もう一本。お兄ちゃんと私は次々線香花火に火をつけていく。私の中では毎年の行事で、今年も結局することになった。時期はちょっと違うけれど、必死になって線香花火を見つめるお兄ちゃんの顔が好きだったりする。



 海未ちゃんに聞きたかったな。どうやって告白したんだろうって。私も告白、していいのかなって。


 もちろん海未ちゃんからお兄ちゃんを取る気なんてないし、取れるとも思ってない。でもどこかで愛は一方的に贈るものだって見たんだ。私の気持ちは愛なんて言う大それたものじゃないのかもしれないけれど、お兄ちゃんを想う気持ちだけはきっと本物だから。


 お兄ちゃんって呼ぶのに抵抗が少しずつなくなってきてる。でもお兄ちゃんのこと好きって気持ちはまだあって、でもその好きは……どんな好きなのかは私の中で少しずつ濁り始めている。海未ちゃんにこのこと告白したせいかな、なんだかすっきりしちゃったから。

雪穂「ねえねえ」

穂乃果「ん?」

雪穂「――好き」


 ポトン、と線香花火が落ちる。一瞬の静けさにお兄ちゃんは目を見開いた。


穂乃果「ほ、穂乃果も好きだよ?」


 きっとお兄ちゃんはこのことを言っても軽蔑するような人じゃない。軽蔑されてしまったとしても、私はやっぱり言うことに価値があると思うんだ。付き合うとか付き合わないとか、そんなのはどうでもいいの。


雪穂「私の好きはきっとお兄ちゃんが思ってる好きとは違うよ。お兄ちゃんが、海未ちゃんに向けて思ってる気持ちと、おんなじ」


穂乃果「え……?」


雪穂「兄妹、なのにね。好きになっちゃった」

雪穂「だからお兄ちゃんって呼ぶの、やめた。彼氏作れって言われて怒った。お兄ちゃんに彼女が出来ると、イライラした」


穂乃果「……そう、だったんだ」

雪穂「ごめんねこれで何かしてほしいわけじゃないの。自分勝手だけど、ただ言いたかっただけ。私たちは兄妹だし、今は……お兄ちゃんの妹でよかったって思ってる」

雪穂「だから、またいつも通りよろしくね」

穂乃果「……うん、ちょっとびっくりしてるけど嬉しいよ」

穂乃果「そういえば、買い物付き合ってって言ってたんだよね。それもすっぽかしてたけど」

雪穂「そうだよー楽しみにしてたのに」

穂乃果「じゃあ今度いこっか!」

雪穂「うん」


穂乃果「――ラスト一本もらいっ!」

雪穂「あ、ちょっと!」


 心に羽が生えたみたいだった。とっても軽くて、とっても心地よい。今年の夏は今までと全然違ったなあ、なんて振り返ってみる。大体が怒ってたり不安な気持ちになってた気がするけれど、それでも最後がよかったからいい夏だったのかなって。



 お兄ちゃんはラスト一本も、案の定すぐに落としちゃって頭を抱えた。――ふふ、来年こそは私よりも上手くなってよねお兄ちゃん。



http://i.imgur.com/ZlLg3yn.jpg


◇――――◇


ことり「穂乃果ちゃんその腕どうしたの!?」

穂乃果「え、あはは……昨日ちょっと色々あってさ」

穂乃果「ね?」

海未「はい」

――――

ことり「大丈夫だったの!?」


穂乃果「なんとか」


ことり「ほえー……穂乃果ちゃん凄いね」

ことり「見てみたかったな」

穂乃果「もうああいうのは二度とごめんだよ……怖いもん、うん」

ことり「怖くても逃げなかったの、かっこいいよ」

穂乃果「そう、かな?」

海未「ではことり、私たちはこれで」

ことり「うん、ばいばい!」

◇――――◇



穂乃果「うーみちゃん♡」ギュッ

海未「い、いきなりどうしたんですかっ」///

穂乃果「なんか最近大変なこと多かったから、こういうこと、してないなーって」

海未「た、確かにそうですが」

穂乃果「前言ったこと、覚えてる?」

海未「?」

穂乃果「――えっちなこと、一緒に勉強しようねって♡」

海未「なっ///あ、あれは!!」

穂乃果「ね、いまからしよ?」

海未「具体的に何をするんですか?」

穂乃果「うーんそうだなあ」

穂乃果「あっ! 海未ちゃんて、えっちな動画とか見たことある?」

海未「ない、です……」

穂乃果「だよね、じゃあ一緒に見よう!」

海未「いまからですか!?///」

穂乃果「さっきからそう言ってるじゃん」


ポチッ

海未「うぅ……」

穂乃果「どういうのがいいかな?」

海未「知りません!//」

穂乃果「じゃあこういうので」




海未「……ほ、本当に見ないとダメですか?」

穂乃果「ダメだよ」

海未「うぅ」

チュル……チュンッ


海未「ひっ……」

穂乃果「キスしてるだけだよ。穂乃果達もこういうこと、してるんだよ?」

海未「そうですけど」

海未(な、なんというか生々しいといいますか……穂乃果はこういうのをいつも見ている、のでしょうか)


ア……ン……ビク


海未「!?!?」//////



海未「む、無理ですもうこれ以上は見れませんっ!!!!」

穂乃果「……」


海未「限界です、穂乃果ぁ……」ウルウル

穂乃果(可愛い……けど嫌なら続けちゃダメだよね)


穂乃果「そ、そっか……ごめんね?」シュン

ピタッ

海未「……」

海未(ここでやめたらまた穂乃果に我慢させてしまうことになるんですよね……。考えてみたら毎回毎回私は自分のことばかり……)

海未「や、やっぱり見ます!」

穂乃果「でも」

海未「大丈夫です、大丈夫ですから」カァァアアアア


ポチッ


穂乃果(大丈夫、なのかな?)


チュル…レロ…チュププ

海未「な……///」

海未(女の人が男の人のモノを口で……)

海未「は、破廉恥ですこんなの!!」

穂乃果「そ、そうだね」

穂乃果(海未ちゃんやってくれてたよね……)

海未「……/// 」ジーッ


海未(なるほど、裏側をこのように舌で……)



海未「――はっ//」プイッ

穂乃果「くす……大丈夫だよ、穂乃果以外見てないから」

海未「……ぅぅ」


穂乃果「ほらよく見て」



海未(そ、そうにゅう……というもの、ですよね)

ニュル……ズズ……アンッ……ギシギシ

海未(あ、あんな簡単には、入るのですか///)

海未(男の人も、女の人も……とても幸せそうです)

海未(見ているのはとても恥ずかしいですけれど、破廉恥の一言で片付けるのは、よくないのかもしれませんね……)

チラッ

穂乃果「はぁ……ハァ//」

海未(私も穂乃果とこんな風に抱き合えば、幸せな気分になれるのでしょうか)

ギシギシ……グチュグチュ



海未「……」ムラ…ムラ

海未(なんだか、変な気分です)


穂乃果「もうちょっと、くっつくね」ズイッ

海未(穂乃果の身体、少し熱いです。私も同じかもしれませんが……//)


ビュッビュッ

海未「!?」

海未(こ、これが男の人の射精……もっと声を出すのかと思っていました)

海未(穂乃果も、こんな風にびくびくって……)//


穂乃果「はい、終わりだよ」

穂乃果「どうだった?」

海未「はい……あの、とても恥ずかしいですけれど、学ぶものは……あった、と思います」

穂乃果「全部見れたね、顔真っ赤だけど」

海未「仕方ないじゃないですか!//」

穂乃果「……」

海未「……」ギュッ

穂乃果「……海未ちゃん//」


海未「穂乃果……苦しく、ないですか?」

穂乃果「え?」


海未「……その、こういうのを見たら苦しくなるもの、じゃないんですか?」

穂乃果「……そう、だけど」ビンビン

穂乃果(いい匂い……)

海未「協力、させてください」サワッ

穂乃果「あ……」ビク

海未「わ、私がんばりますから」



◇――――◇

穂乃果「ハァハァ……♡んっぅ」

海未「れろ……れろ」

穂乃果「さっきの、見たからかな。上手くなったね♡」

穂乃果「あー、気持ち……ぃ」ナデナデ

穂乃果「一旦やめて?」

海未「?」

穂乃果「あの、さ……挿れたい、な」


穂乃果「でも、前は痛かったでしょ、怖いよね? だから今日は違うことしない?」

海未「違う、こと?」

穂乃果「うん、海未ちゃん前にさ――一人でしたことあるって、言ってたよね?」


◇――――◇


海未「自分で服を脱ぐのが、こんなに恥ずかしいなんて……」


穂乃果「やっぱり綺麗だね、海未ちゃんは」

海未「もう……すぐそういうこと、言うんですから」

海未「あの、本当にしなくちゃダメですか……?」

穂乃果「みたい」

海未「ぅぅ、でも二回したことないですし……本格的にしたことなんて……」

穂乃果「自分の身体のこと、知っておいた方がいいと思わない?」

海未「……わかり、ました」

穂乃果「穂乃果も一緒にするから、恥ずかしくないよ」


穂乃果「ね?」

海未「……」
サワサワ…

穂乃果「胸からなんだ♡」

海未「いちいち言わないでくださいっ」

穂乃果「ごめんごめん♡」

海未「はぁはぁ……んっ♡」

海未(前した時は、どんな感じだったん、でしょうか……)


モニュモニュ

海未「んっ♡」

穂乃果「ブラジャー、とって?」

海未「はい……」

ハラリ

穂乃果「……♡」ジーッ

穂乃果「ハァハァ……♡んっ♡ぁっ♡」シュコシュコ


穂乃果「隠さないでっ」

海未「……」



穂乃果「続けて?」


海未「……ひゃっ♡」コリッ

海未(さきっぽ……ビリビリ、します)

海未(こんな間近で見られていると、なんだか)ジワ


穂乃果「気持ちいい?」

海未「変な感じ、です」ビク♡ビク♡

穂乃果(海未ちゃんが自分で乳首コリコリってしてる……すっごいいやらしい♡)

海未「穂乃果、これでいいんですか?♡」

穂乃果「うん、気持ちよくなってきたら――下、触ってみて?」

海未「……し、た///」スッ

穂乃果「んぐっ♡海未ちゃんのみてたら、本当に、興奮してきちゃったよぉ♡」グチュグチユ

海未「はぁはぁ……穂乃果ぁ//」


クチ…

海未「あっ♡」

海未(恥ずかしいのに、ここ……触れるだけで身体が……おかしくなっていきそうです)クニ…クニ…クチュゥ

海未「……//」

穂乃果「えっちな音、したね?♡」

海未「穂乃果だって、す、すごいことになってるじゃないですかっ」ウルウル

穂乃果「だって、海未ちゃんかわいいんだもん」ハァハァ//

穂乃果「もっと見せて?♡」

海未「あっ、んっ♡ほの、か♡ふぁっ♡」グチュ……クチュ

穂乃果「下着、脱いで。邪魔でしょ?」

海未「こ、こんな明るい中でですか?」

穂乃果「お願いっいいでしょ?ね?」

海未「ぅ……」


スルル…

穂乃果「わ♡」

海未「も、もうだめですっ! 見せませんっ」//

穂乃果「やーだ、見せてっ♡」グイッ

海未「ひゃっ」


穂乃果「きれー」

海未「そんなとこきたない、ですから」


海未(あたま……ぼーっとします)

穂乃果「触ってみせて」ササヤキ

クチュゥ

ゾクゾク


海未「んんぁっ♡」


クニュクニュ

海未「だめ……おかしく、なりそうです」

穂乃果「そこ、クリトリスって言うんだよ。女の子が気持ちよくなれる場所なんだって」

海未「そ、うなんですか」


海未「あぁ♡んぅぅ♡」

海未(きも、ちいい……)


穂乃果(どんどんのめり込んでる♡)


海未「ハァハァ……ほの、か……ほのかぁ」ビクビク

穂乃果「イキそう?」

海未「わ、かりません……なんかふわふわして♡」

穂乃果(そっか、イッたことないんだね)

穂乃果「じゃあ、手伝ってあげるね」

ギュッ


穂乃果「穂乃果はこうやって、後ろから抱きしめててあげるから……がんばって?」ササヤキ


穂乃果「そうさっきみたいに自分の気持ちいいとこ、触って」

穂乃果「そう……可愛いよ。うん、大丈夫穂乃果がついてるからね」

海未「はっ、あっ♡ほの、かぁ♡」ビクビク

コリコリ

海未「!? あっ、ん……♡」

穂乃果「手伝ってあげるって言ったもん」

海未「そんな、うしろから、なんて」

穂乃果「はむっ」チュピチュピ……コリ…クニッ


海未「はっ、はっ♡~~~!?!?」ビクビクビクビクピーン…♡



海未「はっ、あ……はぁ……はぁ」

穂乃果「イっちゃったね♡……どうだった?」

海未「わけが、わかりません……♡」グッタリ

穂乃果「海未ちゃんすごい気持ちよさそうだったよ」ナデナデ

海未「……///」

海未「……そういえば穂乃果、自分もすると言っていたのに最後の方は私を責めていただけじゃないですか!」

穂乃果「そ、それは……海未ちゃんが可愛いから、ね?」

海未「褒めてもだめですよ」

海未「し……」

穂乃果「し?」

海未「し、仕返しですっ!」///

キュッ

穂乃果「ひ……♡」

海未「しゃ、しゃせー……させますからね」/////

穂乃果「うん?」

穂乃果(なんで鬼気迫ってるの……負けず嫌いだからなのかな)


穂乃果「あっ♡」

穂乃果(あぁもうっ、興奮しすぎてる……すぐイっちゃいそう♡)


海未「れろ……ちゅる……」シュッシュ

穂乃果「……海未ちゃん♡んっ♡イケそう♡」

海未「ほんと、れすか? もっとがんばります」グチュ…グチュ

穂乃果「あっ、でるっ♡んんっぅ♡」ビュッビュルルッ

海未「きゃっ」

穂乃果「はぁはぁ……」

海未「これが……射精……べとべとなんですね」

海未(動画でみたものより、すごい量です……)


穂乃果「気持ちよかったよ、ありがと」

海未「あの、これを出すときが気持ちいいんですよね?」

穂乃果「そ、そうだけど……」

海未「へぇ……」ベチョ

穂乃果「海未ちゃん、動画みただけなのに大分上手くなったね?」

海未「本当ですか?」

穂乃果「うん、最初なんていくらやっててもイケそうになかったもん」

海未「……ひどいですよー」


穂乃果「今が大事なんだからいいでしょ?」


穂乃果(海未ちゃん負けず嫌いだし、なんだか向上心も持ってくれたみたいだし……ことりちゃんより上手くなれる、かも?)




◇――――◇

一ヶ月後


穂乃果「あっ♡あっ、ちょっと待って♡」

海未「……出ちゃいそうでしたか?」ピタッ



穂乃果「もうっ、今日こそは挿れるって言ったのに」ギュッ




海未「すみません。穂乃果が気持ちよさそうにしているのを見ていたら少しだけ楽しくなってきてしまって」

穂乃果「はぁぁ……もう」


穂乃果「――ごめんね、痛い思いばっかりさせて」


海未「いえ……穂乃果は悪くありません。私が悪いんです」


バサッ

海未「……//」

穂乃果「ちゅっ……んっ」

海未「ほの、か……」

穂乃果「いくよ?」

海未「は、い」

ピトッ

海未「んっ♡」

海未(穂乃果の、熱い……)

穂乃果「あっ♡」ニュル…ググ

海未「っっ」

穂乃果「大丈夫?」

海未「は、い」

穂乃果「力抜いて? 大丈夫だから、ね?」ググ

海未「ひっ……いっっ」ウルウル

穂乃果「大丈夫!?」

海未「大丈夫、大丈夫ですから……お願いしますっ」ハァハァ

海未「私のせいで何度も失敗して……穂乃果にもどかしい思いばっかり、させたと思います」

海未「でも穂乃果はそれでも……私に付き合ってくれて、諦めないでいてくれました」

海未「……何度も言っているように、私も穂乃果と一つになりたい、です///」


穂乃果「っん♡……は、海未ちゃんは可愛いなぁ♡」

穂乃果「がんあろうね?」


海未「ハァっ……んっぅ♡」レロ…クチ


グググ

海未「っ……!!」ウルウル

穂乃果(もうちょっと、もうちょっと……♡)

ズンッ

海未「かっ……♡あっ゛……♡」

穂乃果「はぁぁ……♡」

穂乃果(はいっ、た♡ せまくて、にゅるにゅる、してて……♡)トローン

穂乃果「はいったよ、海未ちゃんがんばってくれて、ありがとう。痛い?」

海未「そ、うですね……はっきり言うと痛い……です」

穂乃果(血……)

穂乃果「あはは……そうだよね。今日は無理だと思うけど、少しずつ慣れてくと思うから」

穂乃果(さっき海未ちゃんにイキそうになるまで手と口でされててよかった)

穂乃果(これなら今日はあんまり苦しめなくて良さそうだね)

穂乃果「動くね、痛かったらすぐ言ってね」

ギシ…ギシ

穂乃果「あぁぁ……♡」


海未「あっ♡っぁ♡」ギリリ


穂乃果「海未ちゃ♡やばっ……♡」ズプッパチュ…グチュ

海未(卑猥な、音が……っ)

海未「////」



穂乃果「だい、じょぶ?///」ハァハァ♡


海未(穂乃果の顔……すごいです。こんな気持ちよさそうな顔して……初めてみました)

海未「は、い」


海未(穂乃果が嬉しいなら、私はそれで)


ギュッ


穂乃果「ハァハァ……海未、ちゃん……♡」ズプッ‼︎ジュピッ‼︎グビュッ

穂乃果「ごめ、ん♡もう……イっちゃい、そ♡」ハァハァ//




海未「は……ンっ、穂乃果♡遠慮、しないでくださいっ♡」ジュッチュ…グチュルゥ

穂乃果「ふぁっ♡海未ちゃん……かわいいっ♡」




穂乃果「あ♡イクっ♡イッッッ~~~!!!♡////」ドピュ‼︎‼︎ビュルルルッビュクッビクッ

海未「あ゛いっぅ♡」フルル…♡

海未(膣内でびくびく、跳ねてます♡)

穂乃果「ぅ……/////」


穂乃果「はぁ、はぁ……♡」ピュ……ピュ……


穂乃果「すっごい、よかったよ」グッタリ


海未「私も、幸せでした」


ニュル…ヌプ

海未「っ♡」


穂乃果「……今日は久しぶりで全然余裕、無かったけど今度からは海未ちゃんも気持ちよく出来るように頑張るね?」

海未「私は穂乃果が幸せそうな顔を見せてくれるのでしたら、それで満足ですよ」

穂乃果「海未ちゃん、いっつもそんなことばっかり言うんだもん」

海未「本当のことですから」

穂乃果「もう」

ウト…ウト

海未「眠くなってきちゃいましたか?」

穂乃果「う……射精すと、眠くなるんだ」ウト…ウト

海未「そういうもの、なんですね」

海未「そろそろ眠らないと、明日の練習に響きますもんね」

海未「電気、消しますね」

海未(私達……電気思いっきりついてる中で、してたんですね)

海未(少し前なら、恥ずかしくて倒れていたかもしれません。私……淫乱になってしまったんでしょうか)


穂乃果「どうしたの?」

海未「いえ」

パチッ

ゴロン

穂乃果「もっと近く来てよ」

海未「……///」スリ

海未(でも……穂乃果がそれを望んでくれるのなら、それでも、いいのかもしれません)

海未「穂乃果、おやすみなさい」


◇――――◇


海未「……」ヨタヨタ


ことり「むむ」

海未「こ、ことり?」

穂乃果「どうしたの?」

ことり(歩き方……変、ちょっとガニ股……)


ことり(普段の海未ちゃんがこんな歩き方するわけないよね)

ことり(てことは……)

ことり「うふふ」

海未「な、なんですか!?」

ことり「んー」

ことり「こういう時って、お赤飯?」


ヨタヨタ



穂乃果「え!?」

ことり「――気持ちよかった?」コソッ




穂乃果「……な、なに言ってるの!!?!///」



海未「ことり! 何を言ったんですか!?///」


ことり「冗談だよ♡」

海未「なんとなくわかる気がするのが、なんだか悔しいです……」

ことり(ちょっとずつ教え込まれてるなぁ……)

穂乃果「はぁぁ、ことりちゃんに全部見抜かれてる気がする」




穂乃果「――まあそんなことよりさー!」

ことり「?」


穂乃果「これからどこか食べに行こうよ!」


海未「こ、これからですか!?」

穂乃果「そうだけど?」


海未「なにを言っているんですか! あなたは急すぎるんですよ!」

ことり(……お邪魔かなあ?)


穂乃果「えーいいじゃん! 行こうよ!」


穂乃果「ことりちゃんは行くでしょ!」


ことり「え!?」



ことり(いい、のかな?)

海未「ことりが行くなら……私も行きますけれど」

ことり「こ、ことり……?」


穂乃果「いやー久しぶりだねー。そもそも付き合ってから一度もごはんとか食べに行ってないしねー」

ことり(もう行くことは確定したんだ……)

海未「そういえば……」

ことり「遊びにも行ってないの?」


穂乃果「そう、だよね?」

海未「ええ」

ことり「……どうして?」


穂乃果「なんでだろう……うーん、忙しかったのもあるけど」


海未「――きっと、ことりもいないと落ち着かないからだと思います」


ことり「え……?」


穂乃果「うん、きっとそうだね!!」


海未「三人でいたいって、言ったでしょう?」


ことり「海未ちゃん……」



ことり(だからなのかな。二人が付き合っても、あんまり居辛さとか感じなかったの)



ことり(時々二人が会話してる時も、ことりが二人は付き合ってるからって色眼鏡で見てた、だけなのかも)

ことり「……穂乃果ちゃんごめんね」


穂乃果「へ?」


ギュッ


海未「ひゃっ!? ことり!?」

ことり「――海未ちゃんのこと、もらっちゃう」



穂乃果「え!? それはだめっ!」


ことり「んー……っ」

海未「ひゃぁぁ」


チュッ



穂乃果「あーーっ!」



海未「あぅ///」ヘロヘロ…ペタン



ことり「えへへ、初めて海未ちゃんに勝っちゃったかも♡」





穂乃果「あはは、やっぱりことりちゃんには敵わないね……」



海未「うぅ……」///









◇――海未ルート――◇

終わりです。見てくださった方はありがとうございました。当初は雪穂と海未ルート分けるつもりでしたので、◆雪穂◆で極度のマグロ海未ちゃん書きたくて仕方なかったのですが、合併にあたって泣く泣く中止に…機会があればどこかで。




次は◇希◆ルートです。
このルートを先に書いたせいでかなりネタ切れして正直◆ことり◆ルートで書くことがなくなってしまいました…。書き終わっているので今日中には始めたいです。

もっとエロエロなの期待してたのに…

>>158
たたでさえワンパターンなのにエロはさらにワンパになるので…難しいんです…。白ことりは逆にエロしかないのでお許しください…

◇希ルート◆



キャラ崩壊今までのルートよりもご注意ください


エロあり


若干の胸糞ご注意ください







◇――東條希――◆


 私はいつも少しだけ人と違っていた。だから、目立たないように面白そうなことがあっても、我慢してた。したいことも、してこなかった。


 でもそれじゃあダメだって、高校生になる時に決意をした。

 ウチになって、少しだけ世界が開けたような気がした。えりちと出会って、それで満足してた。


 そしてみんなに出会って、本当の意味での楽しさを知った。


 最後に穂乃果ちゃんのおかげで、恋を知った。少女漫画にあるような純粋な始まりではなかったけれど、心から穂乃果ちゃんが欲しいって気持ちだけあれば始まりなんてどうでもいいと思う。


 ……昔のことを考えれば、贅沢言ってるのは分かってる。友達すらほとんどいなかったのに、高校生になって友達も出来て――そして恋人まで欲しがるなんて。






絵里「希?」


希「え、うーん……ごめんぼーっとしてた」


絵里「まあ……ぼーっとしたくなる気持ちもわかるけどね?」

希「そうやんなあ。ことりちゃんのあんな話聞かされたら」

>>164
読み返したらなんというか正直胸糞要素が若干ではありませんでした。申し訳ありません。

希「しかも途中でお預け、あんなところで中断なんて酷いよね?」


絵里「そうね、ことりわざと過激に話したわね」

希「?」

絵里「ほら過激に話せば海未が再起不能になることがわかってたからよ」

希「な、なるほど……おそるべし」


希「それにしても……世の中ってさ、男の方が"そういうこと"仕掛けてくるんじゃなかったっけ?」

絵里「まあ、そうね……」

絵里「ことりは見掛けによらず、凶暴ね……」

希「人のこと言えないとおもいまーす」

希「えりちは中学生で穂乃果ちゃんを襲い、ことりちゃんは小学生で穂乃果ちゃんを襲い……近頃の子供の性教育は一体どうなってるん?」

絵里「私もことりも、お、襲ったわけじゃないでしょ?//」



希「まあそうやけどでも……小学生でするって……」

絵里「まあ、凄いわよね……」

絵里「話し方がなんというか艶めかしいというか……」

希「うん……」///



絵里「――そういえばさっきにこが言ってた、μ'sのサイトのプロフの充実のことなんだけど」


希「?」

絵里「……チャームポイント、なににする?」

希「あー……」

希「えりちは?」

絵里「悩んでる」

希「顔! でいいんやない?」

絵里「なによそれ……もうっ」

絵里「はぁ」

希「ウチもどうしよう……」

絵里「胸! とか?」

希「えぇ……それはなんか」タユン

希「そもそも自分の胸好きやないし……」


絵里「……」

絵里(改めて見るとおっきいわね……)

絵里(そういえば私、触ったことないかも……)



絵里「ねえ……仮によ、仮になんだけど、希の胸触らせてって言ったら……?」

希「え……」ドンビキ

絵里「なにその反応!?」

希「い、いや……なんかえりちが言うと、なんかやばそうというか……」

絵里「ええ……なんで」


希「どうして急に?」

希「……もしかして、触りたいん?」


絵里「他のメンバーにはよく触らせてるのに、そういえば私だけ……って」

希「……しょうがないなあ」

希「いいよ?」


絵里「本当? ならさっそく失礼させて――」

希「待ったあ!」

絵里「?」

希「その代わり、ウチにもえりちのおっぱい、触らせて?」

絵里「えぇ……希の場合触るじゃすまない気がするんだけど」

希「いいやん、にこっちの触ってばっかりで飽きちゃった」

絵里「にこに聞かれたら酷い目に会うわよ……」

希「うふふ」

希(誤魔化せたかな?)

絵里「……」スッ

希(え?)

絵里「じ、じゃあいくわね」

希「ほ、ほんとに?」

絵里「いいって言ったじゃない」

希「いやでもほら」

絵里「……」

希(もうダメなやつやん……!)


希「そのかわりえりちのも触らせてよ」

絵里「わかってる」

希「じゃあ……どうぞ///」

絵里「……ごく」スッ……

ムニュゥ


希「んっ……//」

希(あかん、なんか……いつもと感じ、違う……)


絵里「……すごい」カァァァアアア////

絵里(私とそんなにサイズ自体はそんなに変わらないはずなのに……全然違う……)

サワ…サワ



希「ふぁ……♡」

絵里「っ……///」

絵里「変な声出さないでよ/// 他の人に聞こえちゃう」

希「だ、だって……」ウルウル


絵里「あ、あと少しだけ……ね? もう少しだけこうさせて?」

希「もういいでしょ? もう戻ろう?」



モゾモゾ





穂乃果「――二人ともな、なに……してるの?」////



◇――――◇




絵里「違うのよ穂乃果信じてっ!」

穂乃果「いや、うん……大丈夫だよ」

穂乃果「その、女の子同士ってのも……素敵だと思う」

絵里「違うのっ!」

絵里「魔が差したというかなんというか……っ」


絵里「ねえ希?」

希「穂乃果ぢゃぁーん、えりちに犯されたー!」

穂乃果「ほらーっ!」




ワーワーギャーギャー





真姫「……もう、さっきからうるさいんだけど」


◆――――◇


穂乃果「みんな寝ちゃったかな……」ソワソワ

穂乃果「……」

穂乃果「――希ちゃん、寝ちゃったかな」


穂乃果「……」

穂乃果「ちょっと下降りてみよ」


タッタッタッ




ことり「――眠れないんだ?」


穂乃果「!?」



穂乃果「ことりちゃん……?」


ことり「ん、なんとなく降りてくるんじゃないかって思ってた」


穂乃果「……」


ことり「ふふ、なあにその顔?」


穂乃果「いや、なんでもないよ?」

ことり「そっかあ」

ことり「……」


ことり「――穂乃果ちゃんの好きな人、当ててあげよっか」


穂乃果「……え?」


ことり「さっき眠る前、みんなで話してたでしょ? そこでね穂乃果ちゃんのこと見てたんだ」


ことり「そしたらね、ある人のことを見てることが極端に多かったんだ。……多分誰でもわかるってくらい」


穂乃果「……」

ことり「希ちゃん、だよね?」



穂乃果「!? ほんと、なんでもお見通しなんだね」

ことり「そんなことないよ」

ことり「……」


穂乃果「あ、あのことりちゃ……」

ことり「――んぅー、そろそろ眠くなってきちゃったな。ことりはそろそろ眠るね?」


穂乃果「あ、うん……」

ことり「希ちゃんのところ、行ってあげて?」

ことり「それと、こんなことりだけどこれからもよろしくお願いします」ペコリ

ことり「えへへ」


ことり「おやすみなさい」



ことり「がんばってね?」


穂乃果「うん……ありがと」


◇――――◇




穂乃果「本当に入ってる……」

穂乃果「待ってよう」

穂乃果(……なに話そう)


穂乃果(どうやって、好きって言おう……)

穂乃果(あんなひどいことしたのに、いいのかな。穂乃果でいいのかな……)

穂乃果(とりあえず、もっと謝らなきゃ)




ガラッ

穂乃果(あがってきた!!)


バッッ

穂乃果「希ちゃんっ!」




希「――ひゃ……」////




穂乃果(バスタオル……!?)



穂乃果「ご、ごめんっ!!」



バタン

穂乃果(はぁ……もうっ。またやっちゃった……裸じゃなくてよかった……)


穂乃果(……胸、おっきかった……)


穂乃果(だめだめっ!!!)



希「――穂乃果ちゃん……?」


穂乃果「ごめんね、あの……ちょっと希ちゃんと話がしたくて」

穂乃果「だからドアの前で待ってたんだけど」

穂乃果「……ごめん」

希「ううん、いいんよ。ウチが油断してバスタオル姿で出てくのがダメだったの」

希「家じゃ裸でウロついちゃうから、癖が出ちゃって……」

穂乃果「……//」

希「待っててな、すぐに服着るから」



モゾモゾ

穂乃果(……扉の向こうで着替えてるんだ//)

穂乃果「っ……」


穂乃果(……反省したつもりなのに、変なことしか思い浮かばないよ……。なんで、なんでこんなことばっかり……)


希「今日はお疲れさま。穂乃果ちゃんも疲れたでしょ?」


穂乃果「ん、穂乃果は……みんなに比べたら全然疲れてないよ」

穂乃果「希ちゃんこそお疲れさま」

穂乃果「眠くないの?」

希「なんだか眠れなくて」

穂乃果「……そっか」


希「本当は眠らなきゃ明日に響くんやけど……」


希「だから早く眠りたくて、もう一回お風呂入りにきたんよ」

穂乃果「そうだったんだ。お風呂入ると眠くなるもんね」

希「うん」


ガチャ


希「おまたせ」ヒョコ


穂乃果「あ……うん」

穂乃果(うわ……髪の毛縛ってないの初めてみた……可愛い)



希「穂乃果ちゃんも早く寝ないとあかんよー?」

穂乃果(いい匂い……)


希「?」

穂乃果「……///」

希「さっきからちょっと変やね?」

希「ウチがお悩み、聞いてあげる」



穂乃果「大丈夫だよ! 悩みとかじゃなく、て」

希「――でも、何か話があるんでしょ?」

穂乃果「……うん」

穂乃果「あの、謝ろうと思って」


希「……謝る?」

穂乃果「前のこと思い出すの、嫌かもしれないけど……ちゃんと謝ってなかったから」


穂乃果「自制がきかなくてごめん……。希ちゃん、その――初めて……だったんだよね? 本当にごめん……」


穂乃果「今の穂乃果にはこれしか言えないけど……でも希ちゃんが望むなら、何か他のことだって――」


希「……もうっ。思い出させたくないなら、初めてとかそういうこと、言っちゃダメやん?」

穂乃果「あ……あのっ」

希「はぁ……。ねえ穂乃果ちゃん、君は感違いしてるよ?」

希「ウチはそのこと思い出したくないわけやない、むしろ思い出したくなるくらいなんよ」


希「なんでやと思う? ……前も言ったみたいに、穂乃果ちゃんのことが好きだから。好きな人に初めて、あげられたならこれほど嬉しいことはないかもって思うの」


希「だから、もう謝らないで?」



希「ね?」

希「ほーら、もう寝ないと明日に響くよ」


穂乃果「待って、まだ話があるの」

希「?」

穂乃果「――穂乃果と、付き合って」

希「へ?」

希「え、え?」

穂乃果「本気だよ」



穂乃果「……希ちゃんの気持ちに応えたい」



穂乃果「応えたいってだけじゃないよ。見た目も声も、優しくてなんだか一緒にいると安心できるし、時々一緒にふざけたりするところも……とにかく、全部好き!」


希「あ、あの……///」


穂乃果「どう、かな? 本当に、好きだよ? し、信じてもらえないなら――」


希「ちょ、ちょぉーっと……待って?」

穂乃果「……?」


希「ウチにも、話させて?」

穂乃果「うん……」


希「ウチな、前も言ったけど穂乃果ちゃんのこと好きになったんの、えっちしてる最中なんよ」


希「それまでも気になってはいたんやけど、えりちや他の人もいるし……ってどこか抑えてたんやと思う」


希「――穂乃果ちゃんを好きになった決定的なことがね、求めてくれたからなの」

希「ウチはワガママやから……人に求められるのが大好きみたい。だからいろんな人のサポートして、色んな関係持って……」


希「――なんでかな、親とあんまり一緒にいなかったから、かな」



希「ほら……ウチは穂乃果ちゃんが思うみたいな優しさなんて、持ってない」


希「無意識に利害関係で動いてただけ……」

穂乃果「……」

希「……」

穂乃果「関係ないと思うよ」

穂乃果「何を思ってたって、してきた行動自体は変わらないもん。それに、みんなもきっと無意識にしてることだよ」


穂乃果「希ちゃんだけ悪いこと思ってる、だなんてそんなことないから」


希「……怖いの」


穂乃果「え?」


希「そんな、穂乃果ちゃんに選んで貰ったなんてなったら……ウチ、きっと調子にのっちゃう。もっと求められたくて、もっと甘えたくなって……」











希「――おかしくなっちゃいそうで」



希「……ごめん、ウチから告白したのにこんなこと言いだして」



穂乃果「もぉ……そしたら穂乃果も一緒におかしくなるよ」



希「出来れば止めて欲しい、かなあ?」

穂乃果「うーん、できるかなあ」

希「えー……」

穂乃果「冗談っ!」



穂乃果「――オッケーってことで、いい?」

希「……」


希「うん」


希「よろしくお願いします」


◇――――◇


4日後

穂乃果「のーぞみちゃん!」

穂乃果「一緒に帰ろ?」

希「え、でもウチら家の方向……」

穂乃果「うん。だから、希ちゃんち行っていい?」

希「掃除してへんよ!」


希「服とか、ちょっと散らかってる……」

希「汚いのなんて、みたくないやろ?」


穂乃果「穂乃果は全然大丈夫だけど……どうしてもダメっていうなら、やめるけど……」

希「……」


希「だ、大丈夫! そのかわり玄関のとこでちょっとだけ待っててくれんかな?」

穂乃果「やった! ありがと!!」



ギュッ

希「……//」

穂乃果「いこー!」

希「うん……」//


希(手汗いっぱい出たらどうしよう)


希(でも……幸せ)

希(穂乃果ちゃんのこと好きな人はウチなんかより魅力的な人ばっかりやった、えりちだっていたし……。それでも選んでくれたこと、こうして隣で歩いてること……なんか今でも信じられない)


希(やば……ニヤけてなかったかな? ニヤけてたらウチ、相当気持ち悪いやん……)


穂乃果「……なにか楽しいことあった?」


希(うぅ、さいあく……!)

希(ていうかウチが年上なんやから、リードはウチがしなきゃ!!)


希「ううん、なんでもない」

希「あ、そっちよりもこっちから行った方が近いんよ」

穂乃果「あ、そうなんだ!」

穂乃果「さすが希ちゃん!」


希「ふふっ」


希「ウチな……こうして手を繋いで歩くの、憧れだったっていうんかな」


希「周りはみんなお母さんと手を繋いで歩いてるけど、ウチの親は仕事があってそういう機会も極端に少なくて。見るたび羨ましいって思ってた」


希「……この年になっちゃうと親と手なんて繋げないし……」



希「あ、興味なかったよね! ごめんな?」


穂乃果「ううん、希ちゃんのこと知れて嬉しいよ? ふふ、もっと教えて?」



希「……」キュン


◇――――◆

希「い、いいよ?」

希「ほんと、汚いから、ね?」

希「掃除しとくんやったー!!!」

穂乃果「お邪魔しまーすっ!」

穂乃果「全然綺麗じゃん!!」


希「うう……」


希「はぁ、じゃあ座るのベッドと椅子どっちがいい?」

穂乃果「んー、ベッドの方がいいな! 柔らかいし!」

希「ふふっ、うんわかったよ」


希「今クーラーつけるなー」

希「飲み物は何がいい?」




穂乃果「なんでもいいけど、お酒以外で!!」


希「わ、わかってるってー。もう穂乃果ちゃんは心配性なんやから」


穂乃果「だってー……わかるでしょ?」

希「ふふっ、飲んだらまた楽しいことになるかもな?」

穂乃果「……//」


希「はい、お茶やで」

穂乃果「ありがとー」


穂乃果「思ったんだけどさーこの部屋、一人で住むにはちょっと広いよね?」


希「そうやねー、周りも大体夫婦が多いし」


穂乃果「だよね。穂乃果だったら寂しくて……なんかすぐ嫌になっちゃうかも」

穂乃果「希ちゃんはすごいや」

希「――ウチだって寂しいんよ?」


穂乃果「え?」


希「寂しくないように見えた? それならよかった」


穂乃果(……なんか、雰囲気変わった……?


穂乃果「我慢、してたんだ……そうだよね。寂しいよね……」


希(また……話したくもない自分のこと話して……心配させちゃった)



希「……ウチ、多分ほんとに……めんどくさい、と思う」

希「ごめん」



穂乃果「なんで謝るのさ。寂しいなら言ってよ、穂乃果そはにいるから」

穂乃果「面倒だなんて、思わないよ?」


希「……//」




希「穂乃果ちゃんて、不思議や」


希「今まで自分のことなんて、人にほとんど話さなかったのに……自然と話しちゃう」


希「穂乃果ちゃんになら、弱い部分見せても恥ずかしくないっていうか」


穂乃果「信頼、してくれてる?」

希「うん……」


穂乃果「でもね、希ちゃんは強いよ。自分の弱いところを知ってる。それを理解したうえで人に見せないようにして、みんなの頼りになってる」


希「……」


穂乃果「そんなのが弱いなんて言っちゃったら、世の中の大半の人は弱い人になっちゃう」

穂乃果「みんな、上手く隠してるだけなのかもしれないけどね?」


穂乃果「じゃあお互い、隠しっこはなし! 全部話そ?」


穂乃果「穂乃果も思ってること、感じたこと、全部話す! 悩みも相談して、いい?」









希「――ウチ、だけ?」








穂乃果「え?」

希「穂乃果ちゃんの悩みとか、秘密とか、きけるの、ウチだけ?」

穂乃果「う、うんそうだよ! 希ちゃんは恋人だもん、特別だよ」

希「嬉しいなぁ、ウチは年上やし何か力になってみせるで」

穂乃果「ありがとう!」


希「あ、ねえねえ……」

穂乃果「?」


希「――良かったら今日、泊まっていかん?」


◇――――◇


にこ「希ちゃんの家に行くんだーーって飛び跳ねてたわよ」


絵里「まあ穂乃果らしいというか……」


にこ「幸せそうでなによりね」


絵里「でもね、希がね、希の惚気話がね……」

にこ「まだ4日くらいでしょ? この調子だとどうなるんだか」

絵里「本当ね……」

にこ「希は惚気とかしないのかなーって思ってたんだけどね」


絵里「あんまり自分のこと、話さないものね」


にこ「……穂乃果と二人でいる時の希ってどんな感じなのかしら」


にこ「やっぱり穂乃果のこと、思いっきり甘えさせてあげる感じかしら」


絵里「いや……違う気がするわ」

にこ「え?」


絵里「希が甘えるのよ……!!」

にこ「でも……」


絵里「知ってるかもしれないけれど希、ああ見えてかなり寂しがり屋なの」


絵里「親との事情もあるみたいだし……思いっきり甘えられる相手が出来たんだから、多分希が甘える側になると思うわ」




絵里「――一見、穂乃果が甘えてるように見えるかもしれないけれど、ね?」

にこ「へえ……寂しがり屋なのは知ってるけど、なるほど、確かにそうかも」




にこ(なーんか、嫌な予感)







絵里「――まあ、本当の希なんて……多分誰も見たことないと思うんだけどね」




にこ「?」



絵里「だから、どうなるかなんてわからないわ」



◇――――◆



希「髪の毛乾かすの、すっごい時間かかるんよ」

穂乃果「確かに……大変そう」

希「よーし終わり」

穂乃果「でも穂乃果、希ちゃんの髪の毛綺麗だから好きだなー」

希「ありがと、髪の毛だけは自分の中でも気に入ってるとこなん」



穂乃果「そうなんだ!! ねえねえ、時々さ希ちゃんの家に泊まりきていい?」

希「うん、大歓迎。毎日でもいいくらいや」

穂乃果「やった!」

穂乃果「あ、あの……寝るときどうしたらいい?」

希「ん? 一緒に、寝る?」

穂乃果「いいの?」

希「もちろんや」


穂乃果「じゃあ……もうベッド入らない?」


希「もう疲れたん?」

穂乃果「ううんそうじゃないんだけど……」

穂乃果「その……希ちゃんともっとくっつきたいっていうか」

希「もう、穂乃果ちゃんは甘えんぼさんやね」


ギュッ

穂乃果「……//」

穂乃果「なんか……安心する」

希「そう? ずっとこうしててもいいんよ」

穂乃果「じゃあ、しばらくこうしてる」

穂乃果「いい匂い……」


ムニュゥ

穂乃果「……////」

穂乃果「あ、あの……」ムラムラ

穂乃果(触りたい……で、でも……あんなことしたし……)


希「んー?」


穂乃果「む、胸が……」

希「――触りたいなら触ってもええよ?」

希「もうウチら、恋人なんやから、ね?」


穂乃果「ごくっ……」ソーッ

希「……ん♡」

穂乃果「」ビク

穂乃果「ハァ……ハァ」


サワサワ

ムクムク

穂乃果(おっきい♡おっぱい、最高ぉ……)


希「もう興奮、しちゃったん?」クス

穂乃果「だってぇ」

穂乃果「ずるいよ、穂乃果が希ちゃんのおっぱい好きなの、知ってるくせにぃ……」

希「ごめんごめん」

希「穂乃果ちゃんの好きなようにしていいよ?」


バサッ


穂乃果「……大好き」

穂乃果「ちゅっ……んぅ♡」

希「んぁ、ちゅぁ……ちゅるる」

穂乃果「希ちゃんて唇厚いよね。だからかな、気持ちいいよ♡」

穂乃果「あむっ、れろ……じゅるぅ♡」



希「ハァっん、いきなり、はげ……しっ❤︎」

穂乃果「しゅき、なんらもん……くちゅぅ」


プチッ…プチ

希「……身体だらしないから……あんまみんといて」//


穂乃果「穂乃果、希ちゃんの身体誰よりも好きだよ」モニュモニュ




希「んぁ……っ❤︎」///

穂乃果「」ゾクゾク

希「だって……えりちの身体とか、見てるんでしょ? 比べられたら、ウチ……」

穂乃果「比べないって。比べても、希ちゃんの方がいいよ」

希「……///」



穂乃果「ハァハァ……もう、可愛いなぁっ……♡」

希「んんっ♡」


希「穂乃果ちゃんに触られると、ウチ……なんか、変になっちゃうのぉ♡」

穂乃果「ここ、すっごい綺麗な色」クリッ…

希「ひゃぅ……///」ビク//

穂乃果「こりこりってかたくなってるよ」ササヤキ

希「言わないでよぉ……♡」

穂乃果「乳首気持ちいいんだ?」

穂乃果「教えて?」

希「~~~♡」

穂乃果「教えてくれないと触ってあげない」

希「いじわる、しないでっ」

穂乃果「じゃあ教えて」

希「……乳首、ウチの乳首……さわっ、て?」

希「ふぁぁっ、や、舐めるなん……ら、めっ♡」

穂乃果「ちゅぅ……れろ……なんか穂乃果、赤ちゃんになった、みたい? ふふ」

希「んっぅ……きも、ち……♡」


穂乃果「ねえ、穂乃果のも触って……?」


希「うん、任せて」

希「ウチの膝あたりに頭、のっけて?」

穂乃果「え? こ、こう……?」ヒザマクラ


希「そうそう」


希(ウチもちょっとくらい優位に立たんと……!)


希「よしよし」ナデナデ

穂乃果「なんか、恥ずかしい……」//

希「穂乃果ちゃんは今ウチの子供やからね」

穂乃果「ええ!?」

希「ほーら、好きなだけ甘えていいんよ」

穂乃果「うぅ……//」

穂乃果「じゃあ……」



チュゥゥ

希「あ♡んぅ♡ んんっ、もう……赤ちゃんみたいやん♡」


希「穂乃果ちゃんのここ、元気になってるみたい。脱がすね?」



ボロン

希「わぁ……」

穂乃果「れろ……ちゅぅ……♡」

希「はぁ、はぁんっ♡ お返しっ」ニギッ

穂乃果「っ♡♡」


シュコ…シュコ

穂乃果「~~~♡♡」

希「気持ちいい?」

希「ウチは、気持ちいい……♡」ジュワァ

希「穂乃果ちゃんの、どんどんかたくなってる♡」


穂乃果「ひゃぅ、ひもひぃよぉ……♡♡」ビクビク♡♡


穂乃果(希ちゃんの手、結構上手い……気持ちいぃ)


希「このままイク? それとも……やめとく?」

穂乃果「ん……やめとく」

希「?」

穂乃果「早く、挿入れたい……一回目がやっぱり一番気持ちいいから」


希「うん、ええよ」

希「ウチ、多分もう準備オッケーやから」

穂乃果「でもまだ前戯……」

希「確認してみて? 多分、穂乃果ちゃんの見てたら……興奮……しちゃった」

バサッ




穂乃果「……」ソーッ


グチュゥ…

穂乃果「うわ……♡」

希「////」

穂乃果「えっちだね、希ちゃんは」

希「ウチ、悪くないもん……//」

穂乃果「うん、可愛い」

希「もうっ!//」

穂乃果「腰浮かせて?」

希「うん……」スルリ

穂乃果「ごくっ……」

穂乃果「ハァハァ……♡」


穂乃果(希ちゃんの膣内……挿入れられる♡ またあのきもちーの、味わえる♡)

穂乃果(ゴム、ゴム……)

キュッ



穂乃果「じゃあ挿入れるね? 痛かったら言ってよ?」

希「大丈夫」

ヌチッ

穂乃果「んっ」

希「穂乃果ちゃんの、あつ……♡」

ニュルニュル

希「焦らさないでよぉ♡」


穂乃果「ハァ♡はっ……んっ、ごめ♡」


穂乃果「いく、よ」



ニュルル…ググッ

穂乃果「はぁぁぁ………♡♡♡」

希「んんぁっ♡♡」ガシッ


穂乃果「やば……これ、やばい、よぉ♡♡」

穂乃果(やっぱり、他の人のと、全然違うっっ……)///

穂乃果(ゴムしてるのに……こ、これじゃすぐ、でちゃう……)ガクガク

穂乃果「希ちゃ、声……抑えないとっ」

希「ちょっとくらいなら大丈夫……壁そんな、薄くないから」

穂乃果「ほんと?」

穂乃果「んんっ♡希ちゃんの膣内、気持ちよすぎて……すぐいっちゃいそう……」

穂乃果「違う、生き物みたい♡すっごいいっぱいの、ヒダヒダがぐにゃぐにゃって♡♡」


グチュグチュ

希「ほのかひゃ、や、ん♡♡」

穂乃果「好き、大好き♡」パンパンッ


ウネウネ グニュグニュ

穂乃果「んんっ♡♡」


穂乃果「なに、これぇ♡♡」ビクビク

穂乃果「ごめんっ、もう……イク……♡♡」

希「いいよっ我慢しないで♡いっぱい、出して?♡♡」

穂乃果「あっっ♡んぅぁっ♡♡」ビュクッビュルッ

ビクビク

穂乃果「はぁ、はぁ……♡」ピュ……ピュ


バサッ

穂乃果「ごめ……♡いっちゃった……」

ヌプ

希「わ、溢れそうやん……」

穂乃果「//」

穂乃果「でもこれね溢れないように出来てるんだってすごいよね」


希「そうなんや……そんなに気持ちよかったん?」


穂乃果「うん……あの、満足出来なかったよね」

希「大丈夫やって、無理せんで?」

穂乃果「……」

穂乃果「なんでこんな早く……。希ちゃんの膣内、他の人と違いすぎて……」


穂乃果「ほんと、きもちよくて」

希「我慢する必要なんてないんよ。ウチ、穂乃果ちゃんが気持ちよくなってくれれば本当に満足やから。あと、ウチだって……その、普通に気持ちよかったし///」

穂乃果「そっか……今度はもっとしようね? がんばるから」

希「そうやね!」

穂乃果「それにしても……希ちゃんの膣内みたいになかのヒダヒダがぐにゃぐにゃーってするの……メイキって、いうのかな?」


希「名器?//」

希「そう、なんかなあ」

穂乃果「前からなんか人と違うって思ってたんだ。でも、最初にした時は酔ってたし、それ以降も外とか……あんまり良い環境じゃなかったからよくわからなくて」

希(人と、違う……また)

穂乃果「?」

希「……人と違って、良かったんかな」

穂乃果「え、良かったに決まってるよ! これは希ちゃんにしかないものだよ、穂乃果すっごい嬉しい!」

希(喜んでくれてる……)


希「も、もう一個聞いていい?」

穂乃果「なあに?」

希「ウチの胸、どう思う?」

穂乃果「え? どうって」

希「……」

穂乃果「自分の胸……嫌い、なの?」

希「あんまり……」

希「無駄におっきいし、目立つし、人と違うし……脱いでも綺麗やないし」

穂乃果「そんなことないよ!! 自信もって!」

希「……」


希「穂乃果ちゃんにそう言われると……なんだか自信が持てる気がするね」

希「穂乃果ちゃんが好きって言ってくれるなら、ウチも自分のこと……好きになれそう」


穂乃果「えへへ、よかった!!



希「最後にもう一個話させて?」


穂乃果「うん?」

希「誰にも話してない、えりちにもにこっちにも話してない話」

穂乃果「……」




希「――ウチの親な、転勤族なん。確かµ’sに入れてって電話した時に話したよね」

穂乃果「……だから一人暮らしなんだね」

希「そう。これはえりちには話してあるんやけど」

希「小さい頃からそうだったん。だから色んな人を見てきたつもり。色んな人を見て、大体その人が考えてることがなんとなくだけどわかるようになった」

希「ウチはね、本当は関西弁じゃないんよ。ちょっとだけ変でしょ? 中学までは普通に私って言ってたし、こんな口調してなかった。――演技、なんだ」


穂乃果「そう、なんだ……。どうしてそんなことを?」

希「――友達、出来なかったんよ」

希「最初の頃は出来たんよ? いろーんなところでいろーんな友達が。でもねだんだん……怖くなっちゃったの。友達作っても、また友達じゃなくなるんだって」

希「そしたら……友達の作り方わかんなくなってた。変な時期に転校することも多くて、珍しがられるのも嫌で……長い間、塞ぎ込んでた」



希「本当に嫌だったの。人と違うことが。親を恨んだことはないけれど、周りの人みたいに、私も普通になれたらってずっと思ってた」



希「……高校に入って親に話してね、一人暮らしさせてもらうことになった。普通に高校生活がしたくてさ。憧れだったから……」

希「でもねー困ったことに私、友達の作り方を忘れちゃってた。でも友達出来ないなんて悲しいから……だから――人と違うことを武器にした」

希「皮肉だよね。いやだって思ってたものが……一番の武器になるなんて」


希「色んなところで、人より色んなこと経験してきたつもり。変な関西弁だってその一つ」

希「必死で演技して、友達もできて高校生活はそれでも人と違うってことに自信を持てなくて……ここまで来た」

希「みんなに話したら幻滅されそうで……演技なんて知られたら私……怖くて。騙してるの、申し訳なくて……」




穂乃果「……」



希「――これが本当の東條希」



希「……ここまで話したの、初めて」


希「弱いとこばっか、見せてごめんな?」

ギュッ


穂乃果「いいよ、そう約束したもん」


穂乃果「そんなに信頼してくれて、ありがとう」


希「……」

希「実は穂乃果ちゃんに言うのも、ちょっと怖かった……」

希「だって穂乃果ちゃんが好きになったのは……お姉さんみたいなウチでしょ? でも今のウチ、きっとそんなイメージとかけ離れてる……嫌われるって」


希「せっかく穂乃果ちゃんがくれた新しい居場所……失いたくない」



穂乃果(……震えてる)

穂乃果「希ちゃんが優しいからだよ」


穂乃果「演技とかそういうのどうでもいいと思う。もうそれは希ちゃんだよ。騙してるなんて言わないで?」

希「……ウチも、これ本当の自分だって思いたい。だから……穂乃果ちゃんにも、これで行くね? そしたら、きっと……本物になるから」

穂乃果「うん」




穂乃果「希ちゃんはさ自分に自信がないっていうけど、さっき言ったよね。穂乃果が好きっていい続ければ、希ちゃんも自分のこと好きになってくれるって」

穂乃果「穂乃果はねー希ちゃんの全部が好きだよ!」ニコッ

希「……///」



穂乃果「そんな風に真っ赤になるところも――」

希「あーもうっ!! な、なんでそんな恥ずかしいこと平気でっ……」

穂乃果「えへへ、希ちゃんのこと絶対誰にも渡したくないからかな?」




希「そんなこと言わなくても……もうウチ、離れんよ……」









希「――絶対に」



◇――――◇


数日後


希「LINE、返ってこないなあ、寝たんかな……」

希「……あ、もうこんな送ってる……。迷惑かな……迷惑だよね」

希「返ってこないかな……」




◇――――◇







穂乃果「ふぁ……あ、朝だ。寝ちゃってた」

穂乃果「そういえば希ちゃんとLINEしてたんだー」


穂乃果「――え、73……?」


穂乃果「あはは、きっとスタンプ連打とかかな?」





希【えーそれなら穂乃果ちゃんの方が得意でしょー?】



希【穂乃果ちゃん?】

希【おーい】


希【ねえねえトイレ?】

希【もしかして寝ちゃったん? ウチ寂しいよー】

希【眠れない】

希【明日の練習後家に来てよー】




【不在通知】

希【夜だから出れない?】


希【ちょっとお腹減っちゃったな……大丈夫! 食べないからっ! だって太ったら嫌われちゃうもん】


希【そういえば知ってる? お肉よりご飯の方が太りやすいんやって】


希【穂乃果ちゃんは太りにくそうで羨ましいー】

希【あれ太りやすいって言ってたっけ? どっちでもいっか】



希【あ、今日の穂乃果ちゃんの運勢いいよ! ウチはそうでもないみたい……】


希【もう明るくなってきたー】


【不在通知】


希【お寝坊さんやねー】








穂乃果「……」

穂乃果「寝ちゃったの、まずかったかな」

穂乃果「な、なんて返信しよ――」









希【あ、おはよう穂乃果ちゃん!】

穂乃果「え……」




希【電話していい?】



穂乃果「ごく……」


テロテロテロテロ




穂乃果「も、もしもし」

希「おはよー」

穂乃果「ごめんね昨日は!」

穂乃果「……怒ってる?」

希「なんでウチが怒るん? 疲れてたんやろ? それなら仕方ないよ」

穂乃果「そっか……なにか用?」

希「ううん、声聞きたくなっただけ」

希「め、迷惑……やったかな」

穂乃果「そんなことないよっ」


穂乃果「穂乃果も希ちゃんの声聞きたかったもん」

希「今日ウチほとんど寝てないから練習出来るか不安なんよー……」


穂乃果「寝てない?」


希「うん。穂乃果ちゃんから返ってきたらすぐ返そうって思って……」

穂乃果「そっか……ごめんね」

穂乃果「無理しないでね?」

希「穂乃果ちゃんの顔見たら眠気なんて吹き飛ぶもん」

希「今日の練習、がんばろうな♪」

穂乃果「うんっ」

希「ほな、学校で」


プツ

穂乃果「希ちゃん大丈夫かなあ」

穂乃果「穂乃果のせいだ」



穂乃果「……やっぱり好きだなあ。えへへ……がんばろっと」


◇――――◇

海未「希、どうしたんですか?」

希「いやあ、ちょっと調子が上がらないだけやから、大丈夫!」

海未「そうですか……。では休憩にします」


希「穂乃果ちゃん穂乃果ちゃん」

穂乃果「はーい」




凛「また部室戻ったにゃ」

にこ「全く……最近いつもね」

にこ「人目につかないようにしてるのかもしれないけど……べたべた度がありえない程伝わってくるのよね」

絵里「そうね……どっちがってより、どっちもべたべたよね」

ことり「ことりこの前ふたりがいる部室にいたんだけど、居心地悪くてすぐ出ちゃったよぉ」

にこ「……あんたがそうならきっと全員無理よ、安心して……」



◇――――◇

穂乃果「練習疲れたーーー!!」

希「そうやねえ。ウチも疲れたなー」

穂乃果「あ、そういえばホームページのチャームポイントのとこが増えてたね!」

希「あ、もう作ってくれたんやにこっち」

穂乃果「希ちゃんのやつ……」

希「ふふっ❤︎穂乃果ちゃんが好きって言ってくれたんやから、ウチも自信持てるんだよ」


希「えりちも結局身体のことチャームポイントにしてるし、被っちゃったね」

穂乃果「あはは……」

穂乃果「でもさでもさ」

希「?」

穂乃果「そんなこと書いたら希ちゃんの胸、みんな見るよ……」

穂乃果「そんなのやだよ」

バサッ

穂乃果「これは穂乃果だけの、でしょ?」

希「……当たり前だよ///」


希「もう、我慢出来なかったん?」

穂乃果「……練習してる時、おっぱいすごい揺らしてたもん」//



希「んー? 練習真面目にしてただけなんやけどなー?」

穂乃果「もうっ!」

穂乃果「ん、はぁ♡」モミモミ

希「ちょぉ……んっ♡汗すごいからぁっ」

穂乃果「知らない♡昨日えっちしてないし、早くしたいもん」ハァハァ///

希「ウチも、したかった、んぁっ♡♡」




希「うふ、もう硬くなってるやん♡」



希「待って? 今日、二回出来る?」


穂乃果「多分、出来ると思うけど」

希「じゃあいいことしてあげる♡」




希「おちんちん、こうやって、挟んで……」ムニュゥ

穂乃果「すごぉ……こんなの出来るんだ」

希「えっちなビデオでしか見たことなかった?」

穂乃果「うん……」//



希「あ、そこのローションとって?」


タラー…

穂乃果「ひゃぅ♡」


希「滑りよくせんとね?♡」

穂乃果「ハァハァ♡」

希「んっ♡」グチュッ、グチュ

穂乃果「あっ♡んっぅ♡」

希「ほんま、かったいなぁ……」トローン

希(これがまたウチん膣内に♡)ジュワァ


穂乃果「すっごい……気持ちいい♡」

ズチュ、ズチュ

希「あっ♡ウチも、乳首当たって……♡」ビク//



穂乃果「ハァハァ♡んぁ、もうでちゃぅ♡」

希「あむっ」

穂乃果「ひっ」///

希「ちゅっ、ちゅるる♡」

穂乃果「あっ♡あっぁ♡」



ビュルルルッ


希「んっぅ♡♡♡」ビュボビュボ

穂乃果「す、われ♡はっぁ♡///」

希「んぐっ♡……ごく♡」

穂乃果「はーっ♡はーっ♡」

穂乃果「飲んじゃったの?」

希「ごちそうさま♡」

穂乃果「絶対まずかったのに……」

希「穂乃果ちゃんのならおいしーよ」



希「口、ゆすいでくるね?」

穂乃果「?」

希「このあともいっぱい、ちゅーしたいから」

穂乃果「///」




――――

希「お待たせ」

希「まだ出来る?」

穂乃果「うん、今日は大丈夫みたい」

希「そっか、こんな真昼間からするなんて……うちら相当変態やね?」

穂乃果「そうかもね」

穂乃果「でも、したいんだからしょうがないよね?」


希「うん……♡」


穂乃果「ねえ、もっと胸触っていい?」

希「んー? そんなに好きなん?」

穂乃果「大好き♡」

希「仕方ないなぁ」

バサッ

希「きゃっ、もう乱暴やん」


穂乃果「だって……♡」フニュフニュ

希「ん……」ビク

穂乃果「寝転がってるのに手に収まんない♡」タユン



希「ハァハァ……っ」

穂乃果「いつからこんなに大きくなったの?」

希「え……わかんないけど、気がついたらCはあった、かな……?」

穂乃果「小学生の時には今のことりちゃんと同じくらいあったってこと……? な、なんかすごいね……?」


穂乃果(どんな小学生だろ……)


穂乃果「全部独り占めしちゃうもん」♡


希(穂乃果ちゃんの動物みたいな目……ぞくぞくする❤︎)





希「――今日、ナマでしよっか?」

穂乃果「え?」

穂乃果「いい、の?」

希「膣内で出さないこと、これは約束な?」

穂乃果「うんっ、大丈夫!」

穂乃果「えへへ、大好きっ……♡」

穂乃果「ナマだぁ……♡」ギュッ


希「よしよし」ナデナデ





希「――穂乃果ちゃんの望むこと、ぜーんぶしてあげるから、ね?♡」ギュゥ

◇――――◇

数日後

希「もう帰っちゃうん?」

穂乃果「うん、今日くらい帰らないと親に怒られちゃうから」

希「そっか、それなら仕方ないね」

希「また来てね」

穂乃果「もちろん。じゃあねっ」



バタン


希「……」

希「暇やなぁ。……もう寝よっかな……」

スタスタ

ポフッ



希「ベッド、穂乃果ちゃんの匂い……する気がする♡」

希「すーっ、くんくん…」」


希「♡」



希「……」

希「……」


希「寂しいなぁ……」ハァ

希「こんな部屋、広かったっけ……また明日になれば会えるんに」

希「……寂しいの、ウチだけやないよね……?」



希「ウチだけやったらどうしよう……」


希「……嫌」



希「そんなの、嫌や……」




◇――――◇

穂乃果「ふぁ……なんか疲れちゃったなあ。希ちゃんちも落ち着くけど、やっぱりウチは落ち着くなー」グー


穂乃果「暇だし、もう寝よっかな」

穂乃果「……」


穂乃果「横に希ちゃんいないと……なんか違うな……」

穂乃果「まあ仕方ないよね!」



穂乃果「はぁ……」


プルルルッ

穂乃果「……」

穂乃果「……なんとなくかかってきそうな気がしたんだよね♡」


穂乃果「もしもーし」

希『も、もしもし』

穂乃果「どうしたの? もう寂しくなったの?』

希『な……///』

希『別にいい、やん……』

希『そう思ってるの、ウチだけなん……?』


穂乃果「大丈夫?」


希『声聞いたら、ちょっと元気出た」

穂乃果「そっか、良かった」

希『わがままで……ごめんね?』

穂乃果「全然! 穂乃果もかなりわがまま言ってるもん! それを聞いてくれるのは希ちゃんしかいない」

希『……///』


希『ねえ、もうちょっとだけ話そう?』



◇――――◇


海未「穂乃果は……?」


雪穂「え? あいつ今日部活無いのかと思ってたよー」

海未「?」

雪穂「待っててね、呼んでくるから」


◇――――◇


絵里「希まだかしら……」

絵里「いつもこの時間に来るのに」

絵里「仕方ないわね、迎え行こうかしら」

――


ピンポーン



絵里「……?」


希「は、はーいっ!!」


ガチャ

希「えりち!?」

絵里「おはよう、迎え来ちゃった」


絵里「……まだ準備終わってないの?」



希「ごめんっ、あと髪の毛乾かすだけやからっ!」

絵里「全く……急いでねー」

希「わかってるー!」


絵里「……」



希「お待たせっ! 行こ!」

絵里「ええ」

希「いやー、ちょっと油断してもうた。あはは」

絵里「希が寝坊なんて珍しいわね? 初めてじゃない?」

希「あーそうかもなあ」

絵里「――髪の毛跳ねてるわよ」


希「う///」ワシャワシャ


ピョン

絵里「くす……なんか今日のあなた、いつもより抜けてて面白いかも」

希「もうー!」




希(はぁ、長電話、しすぎた……)


◇――――◇

海未「え、希が寝坊した?」

絵里「そうなの、珍しいでしょ?」

海未「そうですね……」

海未「あの、実は今日穂乃果も……」

絵里「寝坊したの?」

海未「はい……まあ穂乃果に関してはいつものことなのですが」

絵里「二人で長電話でもしてたんじゃない?」クス

海未「ふふっ、そうかもしれませんね」

絵里「度が過ぎると流石にダメだけど、まあ少しくらいならお熱くていいじゃない」

海未「でも二人とも、やっぱり眠そうでしたね……」

絵里「そうね、希なんか普段見せないようなおっきいあくびしててちょっと可愛いかったわ♪」


◇――――◇


希「うん、大丈夫やってー」

希「」チラッ



海未「もう、これだから穂乃果は……」

ことり「仕方ないよ」

ことり「ねえねえ穂乃果ちゃん、明後日の午後からに海未ちゃんの家に行くんだけど、一緒にどうかな?」

穂乃果「海未ちゃんち?」





希「……」

希(……ことりちゃんも海未ちゃんも、穂乃果ちゃんの幼馴染やし、遊びに誘うくらい普通だよね……)


希(……)



ことり「たまにはどうかな? 意外と面白いと思うんだけど」

穂乃果「へぇ! 楽しそう!」




希(っ……あんな、楽しそうにしてる。穂乃果ちゃん、遊びに行ったらもっと――)



穂乃果「それなら――」


希「ほーのかちゃんっ! 部室いこー?」ガシッ



穂乃果「えっ」


グイッ



ことり「……?」


◇――――◇

穂乃果「ど、どうしたのー?」

希「ううん……」

希「……」

希「あのな、今日も……家に来てくれる?」

穂乃果「? うん、もちろん!」

希「そっか」パァッ


希(ウチ……邪魔しちゃった。でも……ウチ以外と楽しくしてるとこなんて、見たくない……)

希(ウチは、間違ってない)



穂乃果「そろそろ時間だよ? いこう?」


希「そうやね!」


◇――――◇

神社


希「ウチの家で待ってても良かったんよ?」

穂乃果「ううん、希ちゃんと一緒にいたいし」

希「そっか、ありがとなー」

穂乃果「手伝おうか?」

希「ううん、大丈夫。早く終わらせるから」


穂乃果「巫女服、可愛いね」

希「もお……褒めても何も出ないよー」


◇――――◇



穂乃果(巫女服可愛いなぁ……あれの下ってどうなってるんだろう)

穂乃果(下着してないのかな?)

穂乃果(……)ムラムラ


希「お待たせー」

希「着替えてくるねー」


穂乃果「ちょ、ちょっと待って!」

希「?」

穂乃果「こっち、来て」グイッ


◇――――◇



絵里「あれ……希は?」

絵里「もう終わっちゃったのかしら? 近くまで来たからせっかく寄ったのに……」

キョロキョロ



絵里「あ、なんだいるじゃない」



絵里「あれ、穂乃果も一緒なのね」

絵里「……?」



絵里「希の手引いてどこ行くのかしら? あっちになにかあったかしら?」

絵里「全くお熱いんだから」


絵里「それにしても、全然人いないのね、私だけじゃない珍しい」


 差し入れのペットボトルのジュースを持って少し考える。希と私の分しかない予定だったけれど、二人にあげればいいわよね。

 穂乃果は希の手を引いてこの先へ姿を消した。何かあったかしら。ああそういえば前に希にこんなところまで掃除するの? って聞いたことがあるわね。人が絶対入らない藪の先まで掃除するなんて流石ね。まあ……アルバイトってそういうものなのかもしれないけれど。

絵里「もう……藪が」

絵里「なんでこんな先に行くのよ」


 思い出したわ。この藪を掻き分けていけば、確かちょっと開けた行き止まりがあるはず。ふふ、驚かせちゃいましょう。






希「――んっ、やあっ♡」



絵里「え……」ピタッ


 聞こえてきた嬌声。少し前、希がみんなの前で言った言葉が頭をよぎる。前に学校の屋上でそういうことをしてしまったっていう、告白。


 また……なの?

 飲み込む唾液が重みを持っている。なんだか汗も出てきた。緊張、してるのね。知らない方がいいことだってのは分かってる。でも……私の足は先へ進んでしまっていた。

絵里「……!?」


 目に飛び込んで来たのは、嫌な予感と同じものだった。木の壁に希を押し付け、肩口が露出した首筋に舌を這わせている穂乃果。やがて見つめ合い、舌が絡み合う。



絵里「……」

 一歩も動けなかった。目の前で絡み合う二人を見て、見なきゃ良かったっていう感情が押し寄せる。今からでも遅くない、見なかったことにして家に帰ろう。なんで……私、動けないの。

穂乃果「下着、つけてるんだ」

希「つけてないと思った?」

穂乃果「うん」

希「残念でした」



 穂乃果の手の中で希の胸が形を変える。素早く後ろに手を回して下着を外すと、希が声を上げた。

希「や……♡ここ外だよ?」

穂乃果「いいじゃん、我慢させたのは希ちゃんだよ」

希「なに、それぇ♡」

 希はほとんど露出した上半身を攻められくねくねと身を歪ませる。私には見せたことない顔、見ることなんてなかったはずの表情を見ていることに強烈な背徳感を感じていた。



絵里「ハァ……ハァ、ごくっ……」


 確かに興奮していた。一番仲の良い友達と、一番好きな人が性行為をしている。まるで部屋の中を覗いているみたい。

絵里「……」スッ

絵里「ぁ……♡」ムニュゥ




 穂乃果は希の巫女服のスカートに手をかけ、引き上げる。希にその長い裾を持たせ、手を股の間にあてがった。


希「あっ♡んっぅ♡」

 蕩けていた表情がより崩れ、声もさっきよりも高く、大きくなっていく。

穂乃果「声出しちゃだめ」

希「だってぇ♡」


 穂乃果は希の声を抑えつけるように唇を唇で覆い尽くした。かすかに聞こえてくるぐちゃぐちゃという水音と吐息がとても生々しい。


穂乃果『ねえ、もう挿れていいよね?』ハァハァ//


絵里(ほ、ほんとにするの……?)


 希はこくりと頷くと、穂乃果のジャージと下着に手をかけ引き下げる。反り勃った穂乃果のソレは私が知ってる大きさよりも俄然、大きくなっていて、驚きのあまり私の視線は釘付けになってしまう。せ、成長……したってことよね。


絵里『///』


 私もなんだかおかしい。吐息が荒くなってるのもわかるし、身体がとても熱い。夏だからなんていう理由では、なかった。

 希は木の壁に手をつき、穂乃果の方にお尻を向けた。

絵里『ハァハァ……❤︎』グニグニ


 自然と自分の胸に手が伸びていた。制服の上からちょっと乱暴に触るとなんだか今まで感じたことのない感覚が襲ってきた。私、最低なことしようとしてる。人のセックス見ながら、それも外で……シようとしてる。背徳感が快楽を増幅してるんだ。


穂乃果『ふぁっぁ……❤︎』


希『あっっ❤︎』


 穂乃果の気の抜けた声、希の強張る声。見ると、二人が重なっていた。


 ぐちゅ、ぐちゅ。少し離れてるのに遠慮なく聞こえてくる結合音は私の情欲と背徳感をさらに掻立ててゆく。


希『かみさま……みてるからぁ❤︎』


穂乃果『いいよ、かみさまに見せよ? んっ❤︎希ちゃんの、かわいいとこっ❤︎』グチャ、グチャパンパン


希『い、やぁ……❤︎』ハァハァ❤︎


 希の表情はよく見えないけれど、穂乃果はこの上なく幸せそうな顔をしながら腰を動かしている。よだれを垂らして、その小さな身体で快楽を受け止めていた。私が知っていた穂乃果とは、大違いだった。だって昔はあんな――。


絵里『あっ、あっ❤︎』クニ……クニ


 スカートのなかに右手が伸びる。私のそこは今までにないくらい湿っていて、液体が下着を溢れて太ももにまで伝ってしまっていた。二人の艶めかしい声が聞こえるたびに奥から奥から溢れ出てくる。


絵里「ハッ……❤︎あぁ❤︎」クリクリピチャァ❤︎


 絶頂が近づいていた。普段一人でするときは、あんなに時間がかかる、のに。


穂乃果「の、ぞみちゃ❤︎イクっ、射精していい!?」


 穂乃果は体勢を支えきれなくなっているのか、上半身が折れて希と密着する。でも、力の入りきらない上半身とは対照的に下半身は快楽を求めて激しく動いている。


希「ら、して❤︎気持ちよく、なって?❤︎」


穂乃果「あっ❤︎あああぁっっ❤︎❤︎」ビクビク


絵里『い、くっ……❤︎』ガク…ガク


 穂乃果の蕩けるような声が響いて、私も目の前がチカチカしながら、絶頂を迎えた。ガクガク震える足元のせいで視界が安定しない。木の壁に寄りかかって、また穂乃果達に視線を戻した。


穂乃果「はぁ、はぁ……気持ち良かった❤︎」


希「はあ……はあ、もういきなり発情しちゃうんやもん❤︎」

穂乃果「希ちゃんが可愛いから」

穂乃果「ちゅ……んっ」

希「んっ……」



絵里(私、なにしてるんだろう……)

 


◇――――◇

次の日


希(穂乃果ちゃん……またみんなと楽しそうにしてる……)


希(なんでそんなに楽しそうなん。……ウチ、嫌われたんかな……ウチと話しててもつまんないのかな)

希「……嫌」


絵里「希?」


絵里「……///」

絵里(どうしよう昨日のことが頭から離れないわ……希ってあ、あんな風にえっちするのね……)


絵里(だめだめ、忘れましょう)

希(もしかしたらえりちだって……まだ穂乃果ちゃんのこと、狙ってるんじゃないの……?)

希(ううん、えりちだけやない。みんなウチの隙うかがって横から――)


希(――なんでこんなこと……みんながそんなことするわけないやん。でも、穂乃果ちゃんがみんなと話してるの見てるだけで……おかしくなりそう)

希(みんなは友達なんやから、そんなことするわけない)


希(ても……穂乃果ちゃんの声、ウチだけ聞けたらいいのに。ウチにだけ向けてくれたらいいのに)


希(だって……特別って、言ってくれたもん……)



◇――――◇
夜 希の家



希「――ねえ、明日の練習なんやけど……」

穂乃果「?」

希「ちょっと頭痛くて……休もうかなって……」



穂乃果「だ、大丈夫……? えっちしたから……?」


希「ううん、それは多分関係ないんやけど……」

穂乃果「そっか、それなら絵里ちゃんに連絡いれた方がいいね」

希「……穂乃果ちゃんと、一緒に居たい」

穂乃果「え?」

希「……ダメ、だよね」シュン

穂乃果「……」

穂乃果「わかった」

希「え?」

穂乃果「穂乃果も休むよ。希ちゃんを一人で放ってなんておけないもん」

希「いいの?」

穂乃果「1日くらい大丈夫!」

希「……ありがとう」

穂乃果「絵里ちゃんにばれないように連絡しなきゃ……むむ」

希「結構、難しいかも」

穂乃果「えー、それじゃ怒られちゃうよお」

希「ふふっ」


ギュッ


希(頭痛いふり、してよ)



希「だーすき❤︎」



◇――――◇





にこ「あれ希と穂乃果は?」

絵里「さっき二人とも来ないっていう連絡があったわ」

にこ「はあ?」

にこ「なにそれ、遊んでるってこと?」

絵里「いや、一応理由はそれぞれあるみたいだから」

にこ「なんだ」

海未「流石に遊ぶためだけに休むというのは、希もいますし大丈夫だと思いますよ」

絵里「そうよね」

絵里「穂乃果だけならともかくね」

ことり「あはは……」

凛「あついにゃーっっ!!!」

凛「しんじゃう……」




◇――――◇


希の部屋


希「んっ……」


希「時計……」

希「もう11時かぁ」

穂乃果「すぅ、すぅ」

希「……幸せ」

希「あ、そうだ」



カシャ

希「うふふ、可愛い❤︎」

希「どうしようかな。お昼ご飯……久しぶりに作っちゃおうかな❤︎」



◇――――◇
週明け





希「またや」



希(……どうすれば穂乃果ちゃん、ウチのことだけ、見てくれるん? どうすれば……)



希「もー二人とも元気やねー」


凛「競争するんだよ!! ね!」

穂乃果「うん!」



希(……ウチの彼氏なのに)


希(ウチが一番穂乃果ちゃんのこと、好きなのに)



希「――今日の練習終わりのための体力は残しといてねー穂乃果ちゃん」

穂乃果「大丈夫大丈夫!」





希「……」ギリギリ


◇――――◇

練習後



穂乃果「あれ、いないなぁ……希ちゃんどこかな?」

穂乃果「待ち合わせ場所合ってるよね」


穂乃果「……遅刻?」


希「――だーれだ」


穂乃果「あっ、もうっ!」


希「ふふ、驚いたー?」



穂乃果「――え」

希「うん?」


穂乃果「の、希ちゃん……その服……//」


希「なあに?」

穂乃果「ちょ、ちょっと露出……多くない?」//



希「そう? 夏やし別に大丈夫やない?」ポヨン



穂乃果(む、胸は全然露出してないのに、ぴっちりしてて身体のライン、出すぎ……///胸とか、大丈夫なのかな///)


穂乃果(カバンの紐が胸の間に食い込んで……すごい///)



穂乃果「……」


希「……こういうの着れば、穂乃果ちゃんウチのこともっと見てくれるかなって……」モジモジ…



グイッ



希「ひゃっ、どうしたん!?」

穂乃果「希ちゃんち、いこ」




穂乃果「――デート、やめよ」



希「え?」


穂乃果「……そんな姿穂乃果以外の人に見せたく、ない」




希「/////」



◇――――◇


希(穂乃果ちゃんが嫉妬してくれた……嬉しい)

穂乃果「ごめんね、せっかくのお出かけだったのに」

希「ううん、そんなのより穂乃果ちゃんとウチでゴロゴロする方がいいよ」

希「――二人だけ、やし」


穂乃果「そっか、よかった……。今日も、泊まっていいよね?」

希「もちろん。住んで欲しいくらいっ」

穂乃果「あはは、それは無茶だよー」


◇――――◇

 家を出るとき、憂鬱な気分になる。前まではこんなこと無かったのに。


 またあの場所に行けば、みんなが穂乃果ちゃんと話したがる。穂乃果ちゃんはみんなの人気者やから、それは仕方ないことなのかもしれないけれど……それが本当に嫌でたまらない。


 最近はえりちが待ち合わせ場所にいなくなった。ウチと穂乃果ちゃんのことを察してくれたみたい。えりちには悪いけれど……少しだけでも穂乃果ちゃんとの時間が増えるから嬉しかったりする。


 練習が始まると、やっぱり憂鬱。さっきまでの幸せな気分も吹き飛んで、穂乃果ちゃんの動きばっかり見ちゃう。だから最近は海未ちゃんに怒られることが多い気がする。よそ見をしてはいけませんって……。


 だって仕方ないやん……みんなが穂乃果ちゃんと話さなければ、こんな調子悪くなることなんてないのに。
 

 今日はことりちゃんがお菓子を作ってきた。とっても美味しい……穂乃果ちゃんもとっても嬉しそう。ウチもこんなの作れたら……頑張ってみよう。


そして練習が終わって穂乃果ちゃんと家に帰って、至福の時間。クーラーの効いた部屋で二人でゴロゴロ。幸せ。


 今日も二人でベッドに入ってイチャイチャ。明日の練習……行きたくないな。

 穂乃果ちゃんに言ったら、どう思われるかな……。

穂乃果「今日のことりちゃんが作ってきたケーキ? 美味しかったね」

希「そうやね」

穂乃果「ことりちゃんてね、昔からああいうの作ってくれるんだよ」

穂乃果「穂乃果は和菓子には飽き飽きしてるから、洋菓子ばっかり。全部美味しいからそれはそれでいいんだけどね」

希「……そうなんや」

穂乃果「ことりちゃんは和菓子とかも作れるのかな……。でも和菓子なら穂乃果は負けないよきっと!!」


穂乃果「あ、そういえばこの前絵里ちゃんがパンケーキ食べ行ってたらしいんだけどね、あれってカロリー凄そうだよね」

穂乃果「下手したらラーメンとかより高いんじゃないかな? 凛ちゃんにあんまり食べないようにって言ってたけれど、人のこと言えないよね」クスッ


希「……うーん確かに」

穂乃果「みんなやっぱり動いてるから食べても太らないのかな? 絵里ちゃんなんて――」

希「――ねえ」

穂乃果「?」



希「聞きたく、ない……」

穂乃果「え?」

希「今はウチと二人だけやん……どうして他の子の話ばっかするん? そりゃ、みんなウチより可愛いかも、しれないけど……。他の人の話は聞きたくないよ……」


希「……ダメ? ダメなら……ごめん」



希「ダメじゃないなら……今だけでも、ウチだけ見て……?」

穂乃果「……ダメじゃないよ? ごめんね、嫌だったよね」ギュゥ

希「……ありがとう」ニコッ

穂乃果(可愛い……希ちゃんのこと好きになって良かった)

希「……❤️」スリスリ

穂乃果「……おやすみ」

希「もう……寝ちゃうん?」



穂乃果「?」


希「……」モジモジ

希「まだ寝たくないなぁって」

穂乃果「なら……もうちょっと話してよっか」

希「それもいいんやけど、あのそうやなくて」///

希「んー……」モゾ…モゾ

希「明日の練習、休まない……?」

穂乃果「え、でも……」




希「――しよ?」ササヤキ


穂乃果「……ごくっ」ゾクゾク❤︎


希「でも、穂乃果ちゃんが嫌なら……我慢、する」



穂乃果「――んっっ❤︎」ガシッ…チュゥゥ


希「……❤︎」///

穂乃果「ハァ……ハァ……どうなっても、知らないから❤︎」



ギシッ……ギシッ❤︎



◇――――◇


数日後

海未「穂乃果たち、どうしたのでしょうか……」

ことり「うーん……」

にこ「最近休みすぎじゃない?」

絵里「そうね、一週間で半分以上……」


真姫「なにしてるか知らないけれど、ちょっと見過ごせないんじゃない?」

ことり「本当に理由があるのかもよ……?」

真姫「なら確かめた方がいいでしょ」

ことり「……」


◇――――◇


雪穂「うん、最近帰ってきてないよ」


海未「……」

ことり「どこに行ってるとか、わかる?」


雪穂「希さんの家だと思う」

海未「やはりですか」

ことり「穂乃果ちゃん……」


ことり「穂乃果ちゃんて気持ちの浮き沈み、結構激しめだもんね……大丈夫かな」


◇――――◇





 最近穂乃果ちゃんと一緒に居られる時間が増えた。練習行きたくないって言うと、穂乃果ちゃんもそれに付き合ってくれるから。でも昨日は穂乃果ちゃんが行きたくないって言ったんよ。希ちゃんと一緒にいたいからって。



 でも穂乃果ちゃん、明日からしばらくお家に帰っちゃうんだって。雪穂ちゃんから連絡があって帰らないとまずいって。お店番があって、午後もウチの家にも来れないって。


 寂しいなぁ……。

 極端に会える時間、減っちゃう。どうしよう……。


◇――――◇


穂乃果「ごめん……」

絵里「希も、穂乃果も、うつつを抜かすのは良くないわ」

希「うん……」

絵里「希、どうして最近休むの?」

希「それは……」

穂乃果「穂乃果が、休もうって言ったから」

希「え」

海未「……やはりですか」


穂乃果「ごめん、次から出るから……」


海未「当然です」

希「……ごめんなさい」




 かばってくれて、ありがとう。自分から言い出せなくて、ごめんなさい。



◇――――◇

一週間後


雪穂「……うん、穂乃果いっつも電話で話してたよ」

雪穂「もう学校始まったのにね……」

海未「なるほど……だからこの一週間、穂乃果は希の家に行っているわけでもないのに、二人共常に眠そうだったんですね……」


ことり「――今日は穂乃果ちゃん、学校行ってないみたいだし……」

雪穂「え、だって朝出ていったよ?」


ことり「穂乃果ちゃんと同じ高校に通ってる子に聞いてみたら、今日は来てないって」

海未「希も今日は学校ごと休んだようです」


雪穂「……」


海未「雪穂、穂乃果が帰ってきたら連絡をして貰えますか?」



◇――――◇


希「あっ❤︎あっぅ❤︎ほのか、ひゃっ❤︎」ビクビク


ギュッ

グニュゥウネウネ

穂乃果「はぁぁ………❤︎❤︎❤︎」////ビク…ビク


穂乃果「とけちゃ、ぅ❤︎やばいよぉ❤︎」


穂乃果「あっッ❤︎膣内の、ひだひだ……んんむぅ❤︎❤︎」ガクガク



穂乃果「だめ、でちゃ❤︎はな、してぇ❤︎」


希「やだっ❤︎だしてっ❤︎膣内でだしてっ❤︎」

穂乃果「だ、めだよっっ」グイッ

穂乃果「あっ❤︎ぁっっっ❤︎❤︎❤︎」///ビュッビュクビュクッッ

穂乃果「ぁ、ぅ❤︎……ハァハァ……危な、かった」

希「……」ベチャァ……

穂乃果「希ちゃん……どういうつもり?」

希「……ごめんね、どうかしてた」

希「久しぶりやったから、気持ち良くなって、おかしくなってたみたい……」

穂乃果「……」

穂乃果「――穂乃果が寂しい思いさせた、から?」

希「そ、そんなことないっ!」

希「穂乃果ちゃんのせいじゃ……」

希「……」

希「――ごめん、やっぱりウチ……めんどくさいよね」



穂乃果「もう、全然大丈夫だって」

希「……」
 

希「……今日、帰っちゃうん?」

穂乃果「ごめんね……学校行ったってことにしてあるから、ずっと帰らないとまた希ちゃんの家に来てるってバレちゃう」

穂乃果「学校サボってここ来てたなんて知られたら、流石に……まずいから」

希「そうだよね、うん……また来てな?」



◇――――◇


穂乃果(次はいつ学校休もうかな……)
 

穂乃果(流石に連続はバレそうだし……。希ちゃんち、住めたらいいのに……)


穂乃果(そういえば今日もµ’sの練習行くの忘れてた……いっか、ちょっとくらい……)



海未「――穂乃果」

穂乃果「ビクッ」

穂乃果「海未ちゃんにことりちゃん、奇遇だねこんなところで」

海未「そうですね。帰りですか?」

穂乃果「うん」

ことり「……練習、最近来てくれないね。忙しいの?」

穂乃果「そ、そうなんだよ……。今日も学校で色々あってさー」

穂乃果「また今度いくからさっ、ね!」


海未「――どうして嘘をつくんですか」

穂乃果「え……?」

穂乃果「や、やだなぁ。嘘なんて」

ことり「……穂乃果ちゃん」


穂乃果「……」

ことり「ことりね、穂乃果ちゃんの高校にも友達いるし……聞けちゃうんだよ……?」


穂乃果「っ……」

ことり「希ちゃんのところに行ってたの……?」

穂乃果「……」


海未「穂乃果」




穂乃果「うる、さいな……いいじゃん。別に……」ボソッ




ことり「え……」


穂乃果「あ……」

穂乃果「ち、違うの!! そんなつもり、なくて……ごめん」

海未「……」

穂乃果「明日から、ちゃんと行くから……希ちゃんにも話しておく」


穂乃果「約束する」


穂乃果「……ばいばい」


タッタッタッ


ことり「……」

海未「どちらが、本音なのでしょうか」

ことり「……どっちも、じゃないかな」

海未「え?」

海未「……」


◇――――◇


穂乃果「最低だ……ことりちゃん達にあんなこと……もっと酷いこと、いいそうになってた」

穂乃果「そうだよね。µ’sのみんなに迷惑かけてたよね……謝らなきゃ」

穂乃果「希ちゃんに電話しよう」



穂乃果「もしもし」

希『もしもーし。にしし、今日も朝までお話する?』

穂乃果「今日は、やめよう?」

希『え』

穂乃果「……あのね、穂乃果達みんなに迷惑、かけちゃってると思うんだ。無断で何回も休んだり……今更だけど、そういうの、やめよう?」

穂乃果「また明日から一緒に練習いこう?」

希『……』


希『なにかあったの?』


穂乃果「ことりちゃんと、海未ちゃんめちょっと、ね……」

希『そっか。そうだよね。きっとみんな怒ってるよね』

穂乃果「多分、ね。だから一緒に謝ろうよ」

希『うん……っ』

穂乃果「じゃあまた、明日ね?」


◇――――◇


絵里「心配してたんだからね」

希「……怒ってないん?」

絵里「怒ってる」

絵里「遅れた分、早く取り戻さなきゃね」


希「……ありがと」


真姫「ともあれ、一件落着なわけ?」

穂乃果「ご迷惑をおかけしました」

にこ「本当よ」

にこ「次は文化祭よ!! 超重要なんだからねっ!!」

絵里「そうよ。気合い、入れていきましょう」




 穂乃果ちゃんへの強すぎる想いが、ウチを変な風にしてしまう。自分でもわかってるけれど、でも止められない……。

 その時はそれが正しいって思い込んでるんやから。

 またみんなと一緒にやれば、おかしくなったの、治るかな……?


 ウチと穂乃果ちゃんの中でどこか狂ってしまっている歯車が、みんなの手で。


 いくら穂乃果ちゃんを好きになってもみんなのこと友達だって一緒に居たいって思ってるのは、本当のことやから。



◇――――◇

二週間後



希「えー、たまには焼肉食べいきたいなー」

希「うんっ、いこうなー」

希「――え、もう寝ちゃうん?」


希「……もう一時やもんね」




希「……まだ、話したい」ボソッ


希「ご、ごめん。なんでもない……おやすみっ!」



希「はぁ……わがまま言ったら、嫌われちゃう」


希「最近全然家に来てくれない……えっちも、してない……」



希「もう好きじゃないんかな……」


希「今日は凛ちゃんと楽しそうに話してたなぁ……」




希「ぅ……」




希「ひっぐ……ぅぅ」




◇――――◇


穂乃果「希ちゃん……何か言おうとしてたのかな……」

穂乃果「希ちゃんち行きたいな」

穂乃果「……ダメじゃん」

穂乃果「練習思いっきりやったら、少しくらい気が散るかと思ったのに……希ちゃんのことばっかり考えちゃうよ」


穂乃果「えっちしたい……」


穂乃果「……」

穂乃果「相談……ことりちゃんしてみようかな……」


穂乃果「大丈夫かな、こんな時間だけど……」



プルルルル


穂乃果「あ……もしもし」


ことり「んぅぅ……なぁに?」

穂乃果「寝てた……?」


ことり「うん……マナーモードにしておけば良かった……」ムス

穂乃果(珍しい……ちょっと怒ってる……)


穂乃果「その……相談したいこと、あるんだけど」


◇――――◇


ことり「……やっぱり我慢はよく無いと思うの」

ことり「迷惑をかけたから練習に集中するってのはとってもいいことだと思うけれど、それじゃあ希ちゃんがきっと悲しんでるよ」


ことり「……希ちゃん、穂乃果ちゃんのこと本当に好きみたいだし♪」

ことり(最近なんだかちょっと怖いような気もするけど……)


穂乃果「そうだよね……」

ことり「穂乃果ちゃんは一つのことに集中しすぎることは良いところだけど、悪いところでもあると思うから……そこは丁度いいところ、見つけよう?」

穂乃果「……うん」

穂乃果「ごめんねこんな時間から。……もっと希ちゃんと話してみるね」

ことり「うん、大丈夫。これからもお幸せにね」

ことり「あ、明日また良いもの持っていくねっ!」

穂乃果「いいもの? なんだろ、なんのお菓子かな?」

ことり「もう、お菓子って言ってないのにぃ」

穂乃果「お菓子なんだ!!」


ことり「知りませんっ!」



ことり「じゃあおやすみなさい」




プツッ

穂乃果「電話して良かった……」





穂乃果「ふふ……我慢は良くないし、久しぶりに、希ちゃんちに行こうかな♥」


◇――――◇



希「目、腫れてる……バレないよね」


◇――――◇


希「疲れたぁ……」

にこ「あと二週間で文化祭ね……」

希「まさか文化祭で出し物やるなんて思わなかったやん」


にこ「一年生の時のリベンジ、ここでやるんだからっ!!」

にこ「今度は一人じゃないしね」

希「ふふっ……そうやね」


希(……にこっち、気合入るの当然か……)


希(ウチもがんばらないと)


にこ「……希」

希「ん?」

にこ「――昨日、泣いた……?」

希「えっ」


希「そ、そんなわけないよ。ちょっと寝不足なだけ」

にこ「そう……ならいいんだけど」




希「……」チラッ




ことり「ごめーん、冷蔵庫に入れたままで……忘れちゃった」


穂乃果「もう隠す気ないよね……あはは」

ことり「うっ」

海未「また何か作ったんですか?」


ことり「もう明日のお楽しみ! そんなことより、ねえねえ今度の土曜日の午後、空いてる?」



希「」ビク




希「――穂乃果ちゃんに、話あるんやった」


にこ「……希?」


希(やだ、やだ……嫌、穂乃果ちゃんは……あげないっ……)

海未「ことりが、私の秋服を選んでくれるということで……」

ことり「良かったら穂乃果ちゃんも」


穂乃果「――えー行きたいっ!」


穂乃果(あ、でも土曜は希ちゃんと会おうかな……)

希「――もう穂乃果ちゃん! 土曜はウチの家来るって言ったやん?」


穂乃果「え?」

穂乃果「えっと……」


穂乃果「うん、そうだった。ごめんねことりちゃん」

ことり「そっかぁ、残念」


ことり(……なんか変な感じ? なんだか……邪魔、したみたいな)

ことり(気のせいかなぁ)

ことり「絵里ちゃんなら来るかもっ!」

ことり「誘ってみようっ!」





希(やっ、ちゃった……また)



キュッ…スソツカミ


希「ごめん、なさい……」

穂乃果「え……?」

希「ウチ……」ウルウル

穂乃果「ど、どうしたの!?」

穂乃果「」キョロキョロ

穂乃果(みんなにはバレてない)

穂乃果「とりあえず部室いこ?」



◇――――◇

部室

穂乃果「大丈夫だから、話して?」

希「……」

希「穂乃果ちゃんの邪魔、しちゃった」

希「気づいたでしょ? ウチ、ことりちゃんと話してる穂乃果ちゃんに嫉妬して……穂乃果ちゃんのことなんか考えずにっ、邪魔したの!!!」



希「穂乃果ちゃんことりちゃん達と一緒に買い物行きたかったかもしれないのにっ、ウチがそんなの嫌だからっていう、自分勝手な、理由で……っ」




希「……ごめん」

希「穂乃果ちゃんが迷惑なら、夜電話だってしない、LINEだって……無駄にするの、やめるっ」



希「だから……嫌いに、ならないで……」ポロポロ


穂乃果「ちょ、ちょっと……っ!」

穂乃果「大丈夫!! 嫌いになんてならないから、ねっ!?」

穂乃果「今日も明日も土曜日だって希ちゃんち行くから、ね?」

希「本当……?」

穂乃果「うん」

穂乃果「ことりちゃんや海未ちゃんと遊び行くよりも、希ちゃんといた方がずっと楽しいもん!」

ギュゥ


穂乃果「……ごめん、穂乃果頭良くないから、色んなこと並行して出来ないみたい……」

穂乃果「最近µ’sのことに集中しようとしてたから。でもね、本当は希ちゃんのことばっかり考えてたんだよ」

希「……そうなん?」



穂乃果「穂乃果ね、なによりも希ちゃんが好きだよ」

穂乃果(……どうすれば希ちゃんのこと安心させてあげられるかな)

穂乃果「その目じゃ、みんなのとこ戻れないよね。穂乃果言っておくから、今日はお家で待ってて?」

希「……保健室で待ってる」

希「いいでしょ?」

穂乃果「わかった、待っててね?」

希「うん」


◇――――◇


穂乃果(希ちゃん大分弱ってたみたいだね……穂乃果のせいなのかな……きっとそうだよね)

穂乃果(泣いてるとこなんて……もう見たくないよ)

穂乃果(穂乃果がずっと側にいてあげれば……泣かせなくて済んだのかな)


ことり「――穂乃果ちゃんっ」

穂乃果「え……うん、聞いてなかった」

ことり「もぉ……」


にこ「希、大丈夫かしら」

にこ「なんか最近調子悪そうに見えたのよね」

穂乃果「……」

にこ「なにか知ってる?」

穂乃果「穂乃果のせいかも……」

穂乃果「穂乃果が……希ちゃんのこと見て上げなかったから……」

にこ「……」


にこ「何があったかわからないけど、希を悲しませないように」

にこ「それがあんたの役目、わかった?」


穂乃果「……穂乃果の役目」

穂乃果「そっか……うん、わかったよ」


海未「あの」

にこ「ん?」

海未「絵里を知りませんか?」

にこ「どこか行ったの?」

海未「見当たらないので……」

花陽「あの、さっき希ちゃんの様子見に保健室行ってくるって」

海未「全く……」

にこ「穂乃果に希を取られたから必死ねー」

穂乃果「あはは……」


◇――――◆


絵里「起きてる?」

希「……えりち?」

絵里「体調、悪いの?」

希「ちょっとだけやから、心配せんで?」

絵里「心配するわよ。……なんだか最近希と話せてなかったし」

絵里「……希が穂乃果とばっかりだから」


希「あ、嫉妬ー?」

絵里「……いいでしょ、ちょっとくらい。穂乃果、希のこと独り占めしてるんだもの」


希「えりちはウチのこと大好きやねー?」

絵里「からかわないで」

希「ごめんごめん」



絵里「穂乃果とはどう?」

希「……」

希「どうしてそんなこと聞くん?」



絵里「……私、そういえば希のこと実はよく知らないのかもって思って」


希「?」


絵里「穂乃果は、私の知らない希の顔いっぱい知ってるのかしら」

希「……どうやろう」


絵里「希、自分のことあんまり話さないから」


希「ウチのことなんてどうでもいいやん。人の話、聞いてるだけで楽しいよ?」

絵里「そうやってはぐらかすんだもの」


希「はぐらかすつもりなんてないよー」

絵里「ふふっ、いつか希のことたくさん聞かせてね。諦めないんだから」


絵里「卒業しても、諦めないわよ?」

希「えー?」クスクス

希「卒業かあ……」

希「もう夏が終わっちゃったんやもんね……」

絵里「……まだ夏が終わったばかりでしょ?」

希「そうとも言うね」



希「――卒業したくないなぁ……」

絵里「……私もよ」

絵里「やめやめ、こんな話はやめましょう」


絵里「じゃあ私はそろそろ戻るわね。邪魔してごめんなさい。安静にしててね?」

希「はーい。ありがとなー」



スタスタ バタン


希「……えりちにはやっぱりバレてたかー」


 卒業、という単語が頭の中を駆け回っている。さっきえりちから聞いて、初めて意識した言葉だった。ウチにとってもまだ先の話って思っていたけれど、あと半年もすれば嫌でもそれは訪れる。


 考えてみる。アイドル研究部で友達が出来て今までの高校生活よりうんと楽しいことが立て続けに起こった半年間。この先の半年もきっと楽しいことが起こるんじゃないかな。

 ……その後は?

 卒業して、みんなと会う時間も減って――もちろんえりちとも。


 高校生になってようやく前を向けたと思っているけれど、その後私はずっと前を向いていられるだろうか。えりちとにこっちはきっと大丈夫。


 想像してみて、怖くなった。卒業したら、たくさんの居場所を失うかもしれない。まずこの学校。アイドル研究部のみんな。そこには当然、えりちも含まれているわけで。





 ――穂乃果ちゃんだって、そうなんだ。



◇――――◇


穂乃果(よーし練習も終わったし、希ちゃんのとこ行こっと!)


凛「じゃあまた明日ねー!」

穂乃果「ばいばーい」

凛「ほら真姫ちゃん早く帰るにゃー!!」

真姫「ちょ、ちょっと待って!」



ドタバタ


ことり「希ちゃんのとこ行くの?」

穂乃果「うん」

海未「私たちも様子を見に行きますね」

穂乃果「あ、うん」


絵里「私も行くわ」


にこ「なによさっきまで自分一人だけ見に行ってたくせにー」

絵里「も、もう一回よ!」

穂乃果「あはは……じゃあ行こっか」


◇――――◇


希「穂乃果ちゃんまだかなー……」

希「もう終わったよね?」



コンコン

穂乃果「希ちゃん入るよー?」


ガララ

ことり「――希ちゃん大丈夫ー?」

希(……なんだ、他の子もいるんだ)


希(心配してくれて嬉しいけど、なんだろ……この気持ち)

穂乃果「カーテン開けるね」


シャッ

希「みんな練習お疲れさま」

希(目、ばれないかな……)


にこ「まだまだ暑いから死んじゃいそう」


絵里「確かに、涼しくならないわね」


絵里「希も、きっと疲れてるのね」


絵里「調子はどう?」

希「うん、もう大丈夫」



希(……泣いてたの誤魔化してただけなんて言えないしねえ)



 そのあとも、ちょっとだけみんなで雑談。穂乃果ちゃんがウチ以外の誰かと話してるのを見るのは今でも嫌だけれど……ウチのこと心配して来てくれてるんやから二人にしてーなんて言えるわけないよね。

 穂乃果ちゃん、久しぶりに家に来てくれる。何をしようかな、何を作ろうかな? この日のために色々買ってあるし……喜んでくれるかな?


 さっき抱きしめられた感触が、まだ残ってる。久しぶりだったから……もっともっとって思っちゃう。


穂乃果「じゃあ帰ろっか希ちゃん」

ことり「あ、今日はお泊り?」

穂乃果「うんっ」

ことり「クス、嬉しそうな顔するね……お幸せに」




穂乃果「あ、ことりちゃん昨日の夜、電話で言ってたお菓子、楽しみにしてるね」







 ――え? なんのこと?


 電話? 穂乃果ちゃんがことりちゃんと夜に電話? どういうこと?


ことり「楽しみにしててきっと――」







希「――でん、わ?」



 穂乃果ちゃん、ウチに内緒でことりちゃんと電話してたん? そんなの聞いてないよ……。なにそれ、ウチとの電話よりことりちゃんと電話してた方がいいってこと? だって、だってウチ、穂乃果ちゃんの彼女なのに……。あ……ことりちゃん、ウチから穂乃果ちゃんを取るつもりなんだ。そうに、そうに違いない!!!


希「どういう、こと?」



 ことりちゃんへの嫉妬と、誰に向けていいかわからない憎しみが溢れ出してくる。こんな汚い感情に振り回されてしまったら、嫌われてしまう。そんなこと分かってるはずなのに……どうしようもないの。


 ドス黒い感情は抑えが、 きかなかった。穂乃果ちゃんに嫌われる捨てられるなんて取られるなんて、嫌だ、嫌だ!!!



 なんだろう、昔我慢してた色んなものが……あふれでてくる様な感じ。ウチのことより、穂乃果ちゃんのこと一番に考えなきゃいけないのに。




希「……なに、それ……穂乃果ちゃん……ウチのこと好きって、言ってくれたのに……!!」ポロポロ


 そこから先のことは、よく覚えていない。



 ただ……ウチはうずくまって、声にならない大きな声を何度も、何度も上げていた気がする。



◇――――◆


二週間後


穂乃果「ん……もう18時かぁ、また希ちゃんちいこ」

スタスタ


雪穂「……ねえ穂乃果」


穂乃果「ん?」

雪穂「また希さんち行くの?」

穂乃果「そうだよ。穂乃果は希ちゃんのそばにいてあげなきゃ」


雪穂「……」

雪穂「ねえ穂乃果……どうかしてるよ……」

雪穂「今日だって学校行かないで希さんち行ってたんでしょ!?」

穂乃果「……留年はしないようにするから平気だよ」

穂乃果(別にしてもいいんだけどね……)


穂乃果「雪穂も……いつかわかるんじゃないかな」

雪穂「……」


ガララ


穂乃果(ちょっと寒くなってきたかな……)ヨロヨロ

穂乃果(あー早く希ちゃんに会いたい)

穂乃果(なんで時々家に帰って来なきゃなんだろう)


ヨロ……ヨロ


海未「――どこへ行くのですか」



穂乃果「……久しぶりだね」

ことり(髪の毛ボサボサ……しかもスウェットで出歩くなんて……顔色もなんか、良くない)


穂乃果「どこへ行こうと穂乃果の勝手でしょ。……またね」

海未「待ってください」ガシツ


穂乃果「……」

海未「希の家ですか?」

穂乃果「……悪い?」

海未「穂乃果、今日も学校へ行っていませんね? 穂乃果だけじゃなくて、希も――」


穂乃果「もう、うるさいなぁ……。昔からガミガミガミガミ……」


海未「……っ」



穂乃果「海未ちゃん……穂乃果のなんなのさ」



海未「……穂乃果」


ことり「酷いよ、穂乃果ちゃん……」

穂乃果「……」


海未「私はあなたの友達です。あなたが間違った方向へ進もうとしてるなら……止めなければいけません」

穂乃果「……友達かぁうん、そうだね」

穂乃果「……希ちゃん、穂乃果が女の子と話すと泣いちゃうからさ、ごめんね海未ちゃん」


穂乃果「でもね、泣いてるとこもかわいいんだぁ❤︎」


海未「」ゾク


穂乃果「――穂乃果、希ちゃん以外、いらないから」





海未「……穂乃果!! 私は、何度だっていいますからね! あなたが、考え直してくれるまで!」

穂乃果「……」ヨロヨロ






ことり「……海未ちゃん」


海未「……私は、煙たがられているんですよね……」

海未「間違って、いるのでしょうか」

ことり「ううん、海未ちゃんは間違ってないよ? 一緒にがんばろ?」

ことり「きっと伝わるから」

海未「はい……」

ことり「……でもね、ことりなんとなく穂乃果ちゃんと希ちゃんの気持ち、分かる気がするんだ」

海未「……?」

ことり「……希ちゃんの本音聞いて思ったんだ。もしことりが穂乃果ちゃんと付き合えてたら……多分似たようなことしちゃうんじゃないかって」


ことり「わからないんだけどね……」

ことり「とにかく、今できること……精一杯していこう?」



海未「はい……」


◇――――◆

にこ「また電話してるの?」

絵里「……いいでしょ」

絵里「繫がらない……」ハァ

にこ「……」


絵里「にこだって、メールしてるくせに」

にこ「……悪かったわね、返って来なくて」

絵里「……」



真姫「――いい加減詳しく教えてよ。私達が帰った後の保健室で、何があったか」

絵里「……」

真姫「教えなさいよ!!!」

花陽「ま、真姫ちゃん……」

真姫「……おかしいでしょ。どうして教えてくれないのよ」

にこ「あんまり、思い出したくないからよ」

真姫「……」

にこ「だってそうでしょ!? 友達だと思ってた相手から、私たちなんて必要ないって言われるのよ? 誰がそんなこと口に出したいのよ!」


絵里「っ……」


真姫「なんで希はそんなになったのよ」

真姫「……嫉妬だけで、そんなふうになるの……?」

絵里「きっと、私達が穂乃果と何気なく話す度に悩んでたのかもしれないわ。希にとってµ’sっていう環境は……穂乃果を取られるリスクが極めて高い環境って思っても仕方ないから」


絵里「疑心暗鬼になって……頼れるのは穂乃果しかいないっていう錯覚に陥った」

絵里「その穂乃果にも裏切られるって勘違いした希は……」



絵里「……」

にこ「穂乃果も迷ってたんじゃないの」

真姫「……」


凛「なにそれ……凛、難しくてわかんないよ」フルフル



凛「希ちゃんと穂乃果ちゃん、戻ってくるんだよね? また前みたいに、みんなで踊れるんだよね?」


にこ「……」

絵里「ええ……」

絵里「私は結局……希の思っていたこと、なんにもわからなかった」

絵里「ずっと一緒にいたのに」

にこ「絵里がわからなかったなら、きっと私達も理解なんて出来なかった」

にこ「――時間じゃない、ってことね」

真姫「……」


絵里「はぁ……まるで、月みたい。絶対に裏側を見せてくれない」




絵里「照らしだせるのは――太陽だけだったのね」


◇――――◆



穂乃果「ん……?」


穂乃果(宅配便……?)


穂乃果「なにか話してる……」スタスタ



希「あ、穂乃果ちゃん……」

希「ご苦労様でした、はい」ペコリ

穂乃果「……ねえ、今宅配便の人と話してた?」

希「う、うん」

穂乃果「なに話してたの?」

希「世間話、とか」

穂乃果「ふぅん……」


希「あ、あの」


ドンッッ

希「ひっ……」


穂乃果「男と……話すなって言ったよね?」

希「ご、ごめんなさ、い……」

穂乃果「ねえ、なんで話したの。なにそれ、おかしいよね!?」


希「違うのっ、穂乃果ちゃんの嫌いになったとかじゃないのっ!」

希「ほんと……ほんとだからっ」


穂乃果「……」


ギュッ


穂乃果「……」


穂乃果「ごめんね……怖がらせたかったわけじゃないの」

希「穂乃果ちゃん……わかってる。ごめんね、もう男の人と話さないから……」


穂乃果「うん、絶対だよ?」


希「うん、ごめんね」


穂乃果「寒くなってきたから中、入ろう?」



◇◇――――◆◆

 
 穂乃果ちゃんの腕の中はとっても、安心する。細くて……まるで女の子みたいなのに、なんでだろう。


 暗くした部屋で、包み込まれる様な感覚は、まるで親に抱かれているみたい。本当の自分が認められて、初めてここに自分がいることの証明になった。




 ――穂乃果ちゃんは、子供みたいに取り乱したウチを見ても尚、好きだって言ってくれた。みんなの前なのに、強く抱きしめてくれた。とっても嬉しかった。


 そこで少しだけ冷静になって……怖くなった。みんなに見られた、ウチじゃないウチを全部見られてしまった。ううん本当の、汚い自分を見られてしまった。なんて思われるかなんて想像したくもない。大切な友達に幻滅されるのが、この上なく怖かった。


 だから走った。保健室を飛び出て、校門の外へ出ようとした時、いつも繋いでいた手が再び繋がれた。追いかけてきたのは穂乃果ちゃんだけで、ホッとしたのを覚えている。でも涙でぐちゃぐちゃになっている顔は絶対汚くて、穂乃果ちゃんにだって見せたくなかった。


 ――ウチは、叫びながら心のどこかで思っていたことのほとんど話してしまっていたらしい。

 穂乃果ちゃんに嫌われたくない、取られたくない、ずっと一緒にいたい。――それなら、他はなんにもいらない。


 みんなにはあんまり見せないよう心がけてきた、利己的な感情を。


 みんなには本当に申し訳ないって思う。だって友達だったんだよ。いくら取り乱していたとはいえ、言ってはいけないことを言ってしまった。ウチはみんなのこと失いたくなかった、卒業しても時々集まって楽しかったね……なんて言っていつまでも仲良くいたかった。



 でも……恋人のことを失うかもしれないって恐怖は全部、呑み込んでしまった。


 わからなかった。友達と恋人ってなんでこんなに違うのかって。えりちのことみんなのこと信頼していたつもりだった。恋人っていうのは途中までは友達と似たようなものかもしれない、でも……途中からは二人の世界を作るために関係を深めていく。


 えりち達にひどいことを言って関係を断ち切ろうとしたのは、恋人同士の関係を深めることに繋がるんじゃないかな。……世間は違うって言うだろうけれど、ウチはそう思っていたんだろう。


 自分でも自分の心がよくわかっていなかった。友達のこと、大切だって思っていたはずなのに……ううん、今でも思っているはずなのに、思っていたこととは違うことを叫んだのは、きっとそれが本心だってことなんだよね。……最低だ、私。



 最後に、心がすぅっと軽く感じたのは、そのせいだったのかもなんて今になって思う。



 ――その後、穂乃果ちゃんが言った言葉には驚いた。希ちゃんのこと、また知れたって笑うんだもん。全部知れたって、抱きしめてくるんだもん。友達……ううん、友達だった人たちに酷いこと言って、逃げた私に。




 希ちゃん以外いらない、希ちゃんが穂乃果以外いらないってさっき言ってたみたいに……穂乃果も希ちゃん以外、いらない。自分の本当の気持ち、気づけた。って。



 ごめんなさい、海未ちゃん。

 ごめんなさい、ことりちゃん。

 ごめんなさい、真姫ちゃん。

 ごめんなさい、凛ちゃん。

 ごめんなさい、花陽ちゃん。

 ごめんなさい、にこっち。

 ごめんなさい……えりち。



 ありがとう、穂乃果ちゃん。



 穂乃果ちゃんも、迷ってたんだって。µ’sのみんなも大切だし、ウチのことも大切。穂乃果ちゃんは一つのことに集中しすぎるタイプやから……それでも、ウチを選んでくれた。


 それは、最大の肯定だった。




 少しだけうとうとしてる穂乃果ちゃんの胸に鼻を押し付けると、いい匂いがして……安心する。

 穂乃果ちゃん以外、なんにもいらない。この空間で二人だけで生きていけるなら……それが一番。今日も宅配便の人とちょっとした世間話をしていたところを穂乃果ちゃんに見られて、すっごく怒られた怒鳴られた。怖かったけれど、ウチのことが好きだから怒ったんだって。嬉しい……。


 もっとぎゅって、して?


 もっと強く。あなたを、感じさせて。そうしたらウチは満たされて、気持ちよく眠れるから。そうしないと、眠れないから。

 穂乃果ちゃんだって、そうでしょ? うん……嬉しい。
 

 今日もドロドロになる。理性もなにもかもが溶けて、ぐちゃぐちゃになって絡み合う。また明日も繰り返す。何度も、何度も。ああ……幸せ。ウチ……こんな幸せでいいんかな。暗い部屋で互いを呼ぶ声が重なり合った。精一杯、穂乃果ちゃんに抱きつく。色々なしがらみを断ち切るように、この人しか見なくて、いいように。こうしていると……二人でならどこまででも沈んでいけそうな気がした。







◇◇希ルート◆◆

◇希ルート◆最後までみてくれた方は本当にありがとうございました。
いつだったかにこまき共依存を書いたことがあるのですが、やっぱ共依存てこういう系が一番だと思ってるのでこういうのばかり書いてしまいます。


次は凛ルートで爽やかにいきます。


凛ルート


sidネタ多用なので読んでいる方がわかりやすいと思います

エロ少しあり

小学校中学校の設定等色々入れ替えあり

◇――星空 凛――◇







海未「――私は知っていましたよ」



凛「ええ、なんでー!?」


凛「だって凛、穂乃果ちゃんと付き合ってたこと……誰にも言ってないよ!? かよちんにだって!」



海未「町で二人のことを見たんです。去年のクリスマス……だったと思うんですが……」

凛「あ……////」



凛「い、言っちゃダメー!!!」///



希「なになになにしてたん?」

凛「ぅぅ///」


凛「き、キス……///」



ことり「わぁ……」

ことり「てことは……海未ちゃんはそれ見たんだ。どうして教えてくれなかったのー?」

海未「言えるわけないじゃないですかっ。恥ずかしいですし、それに……私もショックでしたから」


ことり「……そっか」


凛「付き合ってた期間は長くなかったから、多分ほとんどの人が知らないと思う」


絵里「二人がどうやって付き合い始めたか知りたいわ」

にこ「やっぱりそこよね」



凛「え、ええ!? そんなことも話さなくちゃいけないのぉ?」


にこ「当然でしょ?」


凛「当然なのかにゃ……」


凛「そんな……すごいことがあったわけじゃないよ? 本当に普通の話で……」




凛「もうっ、凛が最初でこんなに話すんだからみんなも覚悟しててよね!?」


◇――――◇


三年前





凛『かーよちんっ、帰ろー?』

花陽『うん、あれ今日は部活ないの?』

凛『今日はお休みー! だから早く帰ろ!』

凛『かよちんの家行ってもいい?』

花陽『うん大丈夫』

凛『やったー』



凛『――ん、あれは』



花陽『絢瀬先輩と高坂先輩……かな?』





凛『ほんとだー、ちょっと前に話題になってたやつだ!』


凛『あの二人は音ノ木小なんでしょ? 凛たちもそっちだったらあの先輩達と仲良くなれてたかもね』

花陽『あそこ、あんまり人数多くないもんね』

凛『穂乃果先輩はちょっと喋ったことあるけど、絢瀬先輩は無理だにゃぁ……』


花陽『その……すっごく綺麗で話しかけにくい、よね』

凛『ねー。穂乃果先輩はね、ちょっと女の子みたいな感じで話しやすいよ』

凛『凛より女の子っぽいかも……』


花陽『そんなことないよ!! 凛ちゃんが男の子に負けるわけないよ!!!』

凛『そ、そうかな……//』



 音ノ木中はいくつかの小学校が一緒になるんだけれど、凛とかよちんは穂乃果先輩達とは別の小学校で関わることはなかった。凛が初めて穂乃果先輩と話したのは、陸上部の活動中に友達を探しに顔を出して来た時。穂乃果先輩自体は特に目立つ方でもなかったと思うから、知ったのもその時が初めて。



 どっちかと言うと穂乃果先輩よりは、よく一緒に居る……南ことりっていう人と園田海未っていう人が絢瀬先輩と同じ音ノ木小出身で、可愛いってことで有名だからよく覚えていた。男子は可愛い子ばっかりチヤホヤしてさ……まあ仕方ないかもしれないけれど。



凛『まあいいや、早くかえろ!』


◇――――◇




凛『球技大会かぁ、どれに出ようかな!!』


花陽『ぅぅ』

凛『……どうしたにゃ?』

花陽『私出たくないよ……』

凛『ええ、どうして!?』

花陽『……なんにもできないし、迷惑になるだけだもん』

凛『大丈夫だよ! 凛と一緒に出よ!! バスケにしよう!!』


花陽『うぅ……だって私』


凛『大丈夫! 何かあってもすぐに凛が助けるから!!』


凛『この時期ならまだ部活入ってる人より上手い自信あるもん!!』


凛『凛に任せて!!』


◇――――◇





ことり『ひゃっ、えと……えと』アタフタ




穂乃果『ことりちゃんがんばれー!!!』


ことり『で、できないよぉ……っ』

ことり(さっきから失敗してばかりだし……)



凛(なるほど、さっきから見てる感じこの人は運動出来るわけじゃないんだね)


凛(!! いける、この人からならボール取れるにゃっ!)



ことり『え、えいっ!』パス


凛『にゃ!?』


凛(ええ!? そっちの方に味方なんていないのに――)


花陽『え、え!?』ポス



ことり『あぅ、間違えちゃったよぉ……』シュン




穂乃果『あはは……流石……』




絵里『ことりの場合やらかしちゃっても可愛いで終わりそうね』クス

穂乃果『でもこのままじゃ負けちゃうよ!!』

絵里『そうね……一年生に負けるのは屈辱ね』


絵里『でもほら、男の子達に大人気』



穂乃果『……まあ、モテるからね……』

絵里『学年で一番可愛いものね』

穂乃果『そうなの?』

絵里『あれ、私はそう聞いてたんだけれど』






凛『かよちんこっち!!』

花陽『凛ちゃん……っ』フワーン

凛『!!』




海未『――ふっ』ガシッ

凛『なっ……』

凛(園田海未さん……っ)


海未(ここで私がいれれば、逆転出来ます)





穂乃果『おおっ』パチパチ

絵里『すごいわね』

穂乃果『流石海未ちゃん!』


穂乃果『決めてー!!!!』


穂乃果『残り時間も少ないしいけるいける!!』



凛(なんであんなところから出てくるのっ! 絶対取れると思ったのにっ)

凛(ここで入れられたまずいっ、絶対止めなきゃ)



キュッ


海未(この生徒……バスケ部でしょうか。でも既にバスケ部の枠ではあっちの生徒がいたはず……)

海未(それなら、ミニバスの経験者かもしれませんね)

海未(でも……負けませんよ)


キュッ ドンドン


凛(っ、当たりつよっ……強引だなあっ……)


凛(誰も来ないっ、止められてる! なら凛が止めるしかっ)


海未(あと少し押し込めば――)


凛(でも、強引なだけじゃ、抜けないよっ!)シュッガシッ


海未「なっ!」

海未(ボールがっ……ここで抜かれてしまったら……)

凛『ふふっ』シュン


海未(は、やっ……)




穂乃果『ああっ!!』

絵里『あらら……強引に行きすぎちゃったわね。なんだか海未らしいというか』

穂乃果『まだ海未ちゃんが抜かれただけだもんっ』

絵里『それにしてもあの子、経験者かしら』

穂乃果『うーん、やっぱりそうなんじゃない? あのバスケ部の子より活躍してるし』



凛(くっ、バスケ部の先輩かあ。二年生になるとみんな練習してるから上手いんだよね……)

キュッ パキッ

凛(やば、抜けない……)

凛(こうなったら……!)


凛『ふっ』シュート






穂乃果『わ、そこからスリー……』

絵里『ごく……』







ワァアアアアアア



凛『よしっ!!』ガッツポ

花陽『凛ちゃんナイス!!』

凛『えへへ、遠くからのシュート得意なんだ!!』

花陽『昔からだよね!』

凛『うん!』

凛『残り時間も少ないし絶対守り切ろ!!』



◇――――◇



ことり『うぇぇん、みんなごめんね……』

ことり『ことりが変なことばっかりしちゃったから』


海未『仕方ありませんよ、私があそこで決められていればきっと勝てていました』

海未「やはり、あまり球技は……」


絵里『こういうこともあるわ、落ち込まないで』

ことり『うん……海未ちゃぁん』ギュッ



海未『はいはい。えっと……次は、絵里ですか?』サスサス


絵里『ええ、この時期の決勝戦に一年生がいるって結構珍しいわよね』


海未『そうですね……あの小柄な一年生……名前は覚えていませんがなかなかだと思います』


絵里『そうみたいね』


穂乃果『――星空凛ちゃんだって!』


絵里『さっきの娘?』

穂乃果『陸上部に入ってるらしいよ! そういえば一回話したことあった!』


絵里『陸上部ね。それにしては球技が上手いのね』


穂乃果『運動神経がいいんだろうね。絵里ちゃんと同じで』

絵里『褒めても何も出ないからね』

絵里『――それにしても、あなたは私の知らない女の子と話しすぎじゃない?』

穂乃果『う……なんか最近声かけられる、っていうか……多分絵里ちゃんと付き合ったから……』

海未『この学校で絵里が有名だからですよ』

絵里『そうなのかしら……はぁ』


穂乃果『と、とりあえずがんばって! あの子に負けちゃダメだよ!!』


絵里『もちろん、私、球技は得意なの♡』




◇――――◇


凛『やっぱり球技よりもただ走る方が向いてるにゃー』


凛『なんにも考えなくていいからね!』


花陽『さっきは何回も助けてくれてありがとう……』

凛『助けるって最初に言ったもん。当たり前だよ!』


花陽『次は決勝戦だね! 相手は三年生だけど……』


凛『一人だけ出れるバスケ部の枠にはエースの人がいるみたいだし、それに……絢瀬絵里さんもいるにゃ』


凛『うーさっきのクラスでは明確な穴があったけれど、今回は結構厳しそうー』

凛『でもあんまり勝ち負けこだわらなくてもいいよね!』


花陽『……? 勝たないと、ダメなんじゃないの?』


凛『……? 楽しいなら、それでいいじゃん!』



凛『かよちんも、楽しくいこうね!!』


◇――――◇

穂乃果『がんばれー!!!』


絵里(穂乃果にいいとこ見せちゃお♡)



凛(上手い人が二人もいる)ウキウキ

凛『よーし、がんばるぞー!』




絵里『ふふ……』



◇――――◇


凛『はぁっ、はぁっ……』キュッキュッ



絵里『……』スッ




凛(さっきから、何度も何度も止められて抜かれて……)



凛(今度こそっ)


シュンッ キュイッ


絵里(ざーんねん)


ドンッ ガシッ



絵里(時には強引さもね♡)




凛『うっ、いた』ドテッ


凛(……またっ)

花陽『凛ちゃん!!』




ピピピピピピ


凛『あれ、もう……終わり?』



絵里『あら』クルクル



絵里(40-6……うん、球技大会にしてはなかなかのスコアね)


絵里『お疲れ様』スッ

凛『……ありがとうございます』

絵里『ごめんなさい、最後ちょっと乱暴にしちゃって』

凛『いえ全然! 楽しかったです!』

絵里『そう、またする機会があったらよろしくね』ニコッ


凛『///』


凛(綺麗というか、可愛いって言うのかな……わかんないけど、とにかく凄い人だにゃ……)




穂乃果『絵里ちゃんお疲れー!』

絵里『ありがとう、見ててくれた?』

穂乃果『もちろん! かっこよかった!』




凛(あ、穂乃果先輩だ……)

穂乃果『ね、次は穂乃果が決勝戦だから見に来てね!』

絵里『もちろんよ、行きましょうか』



凛(次は男子が決勝戦なんだ)


花陽『お疲れさま凛ちゃん』

凛『ありがとー』

花陽『強かったね、私なんにもできなかったよ……』

凛『凛も似たようなもんだったよ』

凛『でもさーやっぱり上手い人とすると楽しいんだよね!!』

花陽『そっかー……すごいね』

凛『すごくないよ!』

花陽『教室、戻る?』

凛『せっかくだし男子の決勝戦見に行かない?』

花陽『あ、そうだね。見てみたいかも』

凛『決まり!』


◇――――◇


凛『どんななのかなー』

花陽『楽しみだね』



凛『ん、あれは』

凛『かよちん、ちょっとここで待ってて!』

花陽『う、うん』




凛『――あの』

ことり『? あ、えっと君は……』


凛『一年生の星空凛て言います』


海未『さきほど対戦した方ですよね』

凛『はいっ!』

ことり『私、南ことりって言うの、よろしくね』

海未『園田海未です、よろしくお願いします』

凛(なんだかこの二人の存在感すごいにゃー……可愛い……)


凛『あの……穂乃果先輩って……これに出るんですか?』

ことり『うん、ほらもう整列してるよ』


凛『あ、ほんとだ』


凛(やっぱりあの人だけ背低いけど……大丈夫なのかな)


凛『穂乃果先輩って運動とかは……』


ことり『あ、心配してるの? そうだよね、背もかなり低い方だもんね』

凛『そ、そういうわけじゃ』

ことり『心配しないで、見てたらすぐ分かると思うよ♪』




ピーーッ



穂乃果(絵里ちゃんも見てるし、がんばろ♡)





穂乃果『こっち!!』

ヒュンッ

ガシッ

穂乃果(よーし決めるぞー!!)


キュピッ ドムドム


クルッ……グッ

凛『おおっ……』


穂乃果『ほっ』ピョンッ


ファサッ


穂乃果『やった!!』




凛『すごいにゃー……』

海未『運動は得意なんですよ。体力もありますし、球技大会レベルなら大活躍です』


凛『そうなんですかー……』

凛(なんかちょっとかっこいいにゃ)

凛(はっ、かよちん置いてきちゃった!)


凛『じゃあ凛はこれで! また今度!』



花陽『あ、凛ちゃんどこ行ってたの?』

凛『ちょっとことり先輩達と話してきたの!』

花陽『へぇ……』

凛『それよりさ、穂乃果先輩ってすごいんだね!』

花陽『私もびっくりしちゃった』

花陽『さっきからいっぱい点決めてるし』




 ちょっとだけ興味を持った。ただこの時は本当にどんな人なのかなってだけ。


◇――――◇





凛『なんか最近みんなおんなじ話題ばっかりだね』

花陽『うん』


凛『絵里先輩と穂乃果先輩が別れたことでずっと話が出来るなんてすごいにゃ』

花陽『そんなに人の恋愛が気になるのかな?』


凛『うーん、凛は全然恋愛とかわからないから……』


花陽『私も……私達にはまだ早い、よね?』


凛『うん、そうだよねー』


◇――――◇


凛『穂乃果先輩ー!』

穂乃果『あ、凛ちゃん』


 穂乃果先輩とはあの球技大会以降、少しだけ話すようになっていた。凛がバスケしてるところも見てくれてたみたいでちょっと嬉しかったり。


凛『どうしたんですか?』

穂乃果『うん、ことりちゃんと海未ちゃん待ってるの』

凛『今日は友達が先に帰っちゃったんで、ここで待ってていいですか?』

穂乃果『うんもちろん!』

凛『ありがとうございます!!』


凛『穂乃果先輩って、勉強出来るんですか?』

穂乃果『全然!! 掛け算もわからないよ!』

凛『なんですかそれーー』

穂乃果『とにかく勉強はできない!』

凛『凛もです! 勉強するの本当に嫌で』

穂乃果『だよねだよね!! いらないよね!』

凛『今度またバスケしましょうよ!!』


穂乃果『いいね! 負けないよ!!』

凛『凛だって!』



ことり『――お待たせ』

ことり『あ、凛ちゃんだ久しぶりー』

海未『お久しぶりです。凛、元気でしたか?』

凛『はいっ』

穂乃果『二人とも凛ちゃんと知り合い?』

海未『ええ、時々話しますよね?』

凛『はいにゃ!』


穂乃果『あ、ねえねえ凛ちゃん。これから三人でご飯行くんだけど、よかったらどうかなあ?』

凛『え、でも……』

海未『いいですね、どうですか?』

ことり『うん、来なよー』

凛『……いいんですか?』

穂乃果『うん、じゃあ決まり!』


 この日は流されるがまま穂乃果先輩達とご飯を食べに行った。ちょっとは仲良くなれたかな?






 穂乃果先輩に、また別の彼女が出来たんだって。――あれ、絵里ちゃんと別れてから違う人と一回付き合ってすぐ別れて……まだ2週間も経ってないよね?

 穂乃果先輩モテるんだなあ。


ことり『また穂乃果ちゃん、告白されたんだね』


海未『やっぱり絵里と付き合ってから注目度が上がって、球技大会を見て興味を持つ人が増えたのでしょう』


 そう話す海未先輩の表情は、どこか暗い。



ことり『少し前より活発になってるもんね穂乃果ちゃん』

凛『前はもう少し大人しかったんですか?』


ことり『うん、そんなに目立つ方じゃなかったよ』

ことり『また出来なくなるんだぁ……』ボソッ

凛『?』


ことり『な、なんでもないよ』



凛『――そういえば、なんでことり先輩だけ穂乃果ちゃんなんですか?』


ことり『ああ、えっとね可愛いから!』

凛『え?』

海未『ことりったら』

ことり『見た目、女の子みたいでしょ?』

凛『確かに』

海未『穂乃果がかわいそうですよ』

ことり『本当に嫌がってるならことりも呼ばないよ』


 確かに、穂乃果先輩が嫌がってるところなんて見たことない。……見せるわけないか。でもことり先輩は多分、それでも嫌がってないって分かってるんだよね。


 ――凛は嫌だな……。



 凛君なんて呼ばれたくない……。男っぽいのは自覚してるけれどそれでも。可愛くなんて……なれないし。




凛『……凛もことり先輩みたいに可愛かったらな……』ボソッ

 でも仕方ないよね。これが凛だもん。ずぅっとパンツスタイルでいくもん。



◇――――◇


凛『穂乃果先輩! 卒業おめでとうございます』

穂乃果『ありがとう凛ちゃん!』


穂乃果『部活の先輩は大丈夫?』

凛『もうあいさつしてきました!』

穂乃果『凛ちゃんは高校どこ行くの?』

凛『うーん……まだ決めてなくて』

凛『穂乃果先輩は……あ、あそこでしたね!』

穂乃果『あはは……あんまり頭良くないからね』

凛『もしかしたら凛もそこ行くかもしれないですー』

穂乃果『いいね! 来てよ来てよー!』

ことり『あ、凛ちゃーん』

凛『ことり先輩!』

ことり『凛ちゃんは音ノ木に来なよー』

凛『凛の頭じゃ……』

ことり『そんなに頭良いとこじゃないよ?』

凛『それ以上に……』

ことり『あ、諦めないでっ』

凛『友達がそこ行くって言ってるんですけど、どうしようかにゃ……』

ことり『花陽ちゃんて子?』

凛『そうです!』

ことり『ことり待ってるからねー』

ことり『穂乃果ちゃん海未ちゃんが待ってるからいこ?』

穂乃果『うん、じゃあね凛ちゃん! またいつか会おうね!』


凛『はーい!』


 やっぱり寂しかった。陸上部の先輩達ともう会えないのもそうだし、せっかく仲良くなっあ穂乃果先輩達に会えないのも。


花陽『凛ちゃん探したんだよ』

凛『ごめんにゃー』

 高校、どうしようかな……。


◇――――◇



凛「絵里ちゃん、凛のこと覚えてなかったでしょ?」

絵里「お、覚えてたわよ!」


絵里「…………どこかで話したな……って」

希「それ覚えてないのと同じやん?」

花陽「……私のことは?」


絵里「…………」


絵里「ごめんなさい」


凛「絵里ちゃん最低にゃ!!!」

花陽「だ、大丈夫だよ凛ちゃん! だって話したことなかったもん!!」

凛「あ、あれそうなんだ」

絵里「そうよね! 話したことなかったわよね! よかった……」


にこ「ねー早く続き話してよー。球技大会の話しかしてないじゃない」


ことり「球技大会、懐かしかったからね」アハハ


凛「ちょっと待つにゃ。えーと……」



◇――――◇


花陽『凛ちゃん、私その日は応援言ってあげられないけれど、がんばってね!!』








凛『――ふぅ」』

凛『風が気持ちいいにゃー』


 心地の良い秋の風に吹かれながら、トラックを見つめる。もう少しで出番だ、引退前最後の陸上の大会、どれだけ楽しめるかな。


 ここで良い成績を残したとしても、あんまり大きくない大会だから次はない。



凛『勝てなくても、まあ仕方ないかな』


凛『出来れば勝ちたいけどー』


 部員のみんなには勝つよーって言ってある。そう言っておかないと、反感買っちゃうし……。でも凛は本当に絶対勝ちたいって気持ちはなくて……分かってもらえないよね。
 ただ楽しみたい、みんなと走りたいってのはだめなのかな。




凛『よしっ』

 トラックに向かう。


凛『え……』



凛『――穂乃果先輩!?』



穂乃果『……あ』


 応援席に居たのは……仲の良かった先輩。どうしてこんなところに……。

穂乃果『がんばってー!!!!』


 手を口に当ててそう叫んでくれた。どうして来てくれたのかはわからないけれど、うん、とっても嬉しい。

 早くスタートのとこに行かなきゃ!!



◇――――◇


 結果として、音中は2位に終わった。

 凛の、せいだ。アンカーで追い抜けていれば。


 様々な思いが、今まで感じたことのなかった想いが溢れてきてみんなの前で泣いちゃった。まるでちっちゃな子供みたいに。


 みんなは帰って、凛は一人競技場の周りを歩いていた。思えば色んなことがあった。


 その全部を部員の想いを無駄にしてしまったことになる。優勝で終わりたかったな。


穂乃果『――凛ちゃん』

凛『!!』

 後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。

凛『穂乃果、先輩……』

穂乃果『お疲れさま!』

穂乃果『はい、これ!』



 手渡されたのは、とびきり甘いコーヒーだった。普段コーヒーなんて飲まないけれど、この商品だけは知っていた。

穂乃果『疲れたでしょ? 甘いものって疲れ取るんだってさ』

凛『ありがとうございます』


 そっか、穂乃果先輩見ててくれたんだ。穂乃果先輩の前で恥かいちゃったにゃ。


凛『今日は……変なとこ見せちゃって……』

穂乃果『大丈夫だよ、悔しかったなら当たり前』

凛「友達と来てたんですか?」

穂乃果「そうだよ、誘われちゃって」


穂乃果『凛ちゃん、胸張って? 頼もしい後輩がいるんだーってみんなに自慢しちゃうね』


凛『や、やめてください凛なんて……』ブンブン

穂乃果『……』


穂乃果『ねえねえ、疲れてるかもしれないけれどこの後空いてない?』


凛『え? 空いてます、けど……どうして?』


穂乃果『それじゃあ、ラーメンでも食べに行こ!』


◇――――◇



 ふたりっきりってのは初めてだったかなあ。今までも穂乃果先輩とご飯を食べに行くことはあったけれどそこには必ずことり先輩か海未先輩がいたような気がする。


凛『本当にいいんですか、奢ってもらっちゃって』

穂乃果『先輩だからねっ!』

凛『おいしかったにゃぁ……』

穂乃果『こってりしたラーメン大丈夫なんて、ちょっと嬉しい』

凛『?』

穂乃果『だってまた一緒に来れるかなあって。ことりちゃんとか海未ちゃんとかこういうのあんまり好きじゃないって言うし、高校の友達も毎回予定合うわけじゃないし』


凛『また来ましょ!』

穂乃果『うん』

穂乃果『じゃ、いこっか』



◇――――◇



穂乃果『家どっちだっけ?』

凛『あっちの方です』

穂乃果『送っていこうか?』

凛『え、でも……』

凛『じゃあお願いします』

穂乃果『うん!』


凛『――高校楽しいですか?』



穂乃果『うん! 色んな行事とかあるし、やっぱり楽しいよ!』

凛『へぇ、楽しみ』

穂乃果『凛ちゃんは高校でも陸上やるの?』

凛『……それはまだ』

穂乃果『そっか……』

穂乃果『今日のこと、あんまり気にしちゃダメだよ?』

凛『え……』


穂乃果『凛ちゃんはがんばってたよ、必死だったよね? なんかね、凛ちゃんがあんなに必死になってるの初めてみた気がするんだ』


穂乃果『もちろん陸上の大会を見たのは初めてだけど、球技大会の色んな種目出てたでしょ? その時も勝ちたいって必死になるってより……楽しんでるって感じだった』

穂乃果『きっと陸上もそうだったんじゃないかなあ、って』


凛『……』

凛『なんで、わかるの?』


穂乃果『……当たってた?』


凛『……違うよ。楽しんでたんじゃ、ない』

穂乃果『え……?』

凛『凛は逃げてただけ。みんなのために勝ちたいって気持ちから逃げて、楽な方向に自分が楽しめればいいやって思ってただけ』


凛『……最初から勝ちたいって思って練習してれば、きっと勝てた。そう思えなかったから……本気で勝ちたいって思ってる人に勝てなかった』





凛『――凛は勝ちたかったよ!! みんなのためにも勝ちたかった……!!』


穂乃果『自分が楽しむことは、悪いことじゃないと思うよ。でも凛ちゃんの言う通り、勝ちたいって思うこともすっごく大切だと思う』


穂乃果『でもね勝ちたいって気持ちだけじゃきっと勝てない。……今の凛ちゃんはどっちも知ってるよね。なら次、何か熱中出来ることが見つかった時、心の底から楽しめるんじゃないかな』


穂乃果『……ごめんね、なんか上から言っちゃって』

凛『ぅ……ぅぅ……』



穂乃果『……』


凛『うわぁぁんっ……っ』

ギュッ

穂乃果『ひゃっ……』


凛『ひっぐ、ぐすっ……うううぅ』


穂乃果『え、あ……ごめんね!?』


穂乃果(多分穂乃果が泣かせたんだよね!?)

穂乃果『大丈夫、凛ちゃんきっと今日で強くなったよ』ナデナデ



穂乃果『だからね気負いすぎないで? 穂乃果、無責任なこと言っちゃってるかもしれないけれど……笑ってる凛ちゃんが好きだな』




穂乃果『本当に、お疲れさま』


◇――――◇

凛『あ、あの……ごめん、なさい……』

穂乃果『ううん、大丈夫だよ』


 どうしよう、いきなり泣いちゃってしかも抱きついちゃって……もう自分でもわけがわからないにゃぁ……。

 絶対変な風に思われたよね。

凛『凛、わけわかんなくなって……』

穂乃果『うん、そういうときもあるよ』

凛『――変われますかね』

穂乃果『?』

凛『人のために何かしたいって思ったとき、何もできないなんて嫌だから』

穂乃果『……うん、きっと』ニコッ


凛『……///』

 あ、あれぇ……なんだか顔が熱いような。それに、なんだろう……緊張というか、ドキドキ……っていうのかな。

穂乃果『どうしたの?』

凛『え、いやなにも!!』

穂乃果『?』

穂乃果『じゃあ穂乃果はこれで! じゃあね!』


凛『あ、あのっ!』

穂乃果『どうしたの?』

 顔、熱い。燃えてるみたい、だにゃ……。穂乃果先輩の顔見てると、どうして……?

凛『また、一緒にラーメン……食べ行ってもらえます……か?』モジモジ//

 さっきまではこんなことを言うのなんて、全然恥ずかしくなかったのに、どうしてか今は言葉が詰まってなかなか出てこない。

穂乃果『うん、もちろん! また行こうね!』

凛『……//』

穂乃果『それじゃあおやすみなさい!』

凛『おやすみなさい……にゃ』


 このときもまだ、自分の感情はよくわからなかった。


◇――――◇

凛『なんだったんだろう』



 鏡を見て、さっきの自分の身体に訪れた異変を探る。熱とかないみたいだし……急にドキドキして、急に真っ白になって……。穂乃果先輩にナデナデしてもらったことを思い出すと、また顔が熱くなってきた。あ、顔すっごく赤い!! なにこれ、凛じゃないみたいっ。鏡に向かい続けるのがなんだか恥ずかしくなっちゃって、部屋に向かった。



凛『――凛どうしちゃったんだろ……』



 寝室のベッドに身体を投げて宙を見つめる。



 今日穂乃果先輩と会えて良かったな……。自分のこと見つめ治せたし。この先陸上を続けるかはわからないけれど、もし他に熱中することがあるのなら……本気で楽しみたい。勝ち負けがあることなら本気で楽しんで、勝ちたい。今はなにができるかわからないけど……。





ヴヴヴ

凛『メール……穂乃果先輩から』

 文面を読んだわけじゃないのに、自然と顔が熱くなり胸が高鳴る。久しぶりにするメール、だからかな?


穂乃果【今日はお疲れさまー! 今度またどこか行こうね!】


凛『……先輩』//



◇――――◇




穂乃果『なんか……女の子の身体に触れたの久しぶりだったなあ……//』

穂乃果『ことりちゃんや海未ちゃんとなんて全然会ってないしなー……』




穂乃果『凛ちゃんちょっと、可愛かったかも……』


穂乃果『……』//

穂乃果『また会えるかなあ?』



◇――――◇



凛『……』ポー

花陽『おーい』

花陽『大丈夫?』

凛『え、うん』

凛『……』


花陽『携帯よくみるね? 先生に見つかったら取られちゃうよ』

凛『大丈夫大丈夫』

凛(メール帰ってこないなあ)

花陽『部活終わって、どう?』

凛『ん……ちょっとだけ暇だにゃ』

花陽『勉強しないとだね』

凛『いいよ凛は』

花陽『ええ……一緒の高校行くんじゃないの……?』

凛『うーん……行きたいけど』


凛『……がんばればいける、かな?』

花陽『凛ちゃんなら出来るよ!! 一緒にがんばろ?』

凛『うん……分かった、凛も音ノ木行くよ!』

花陽『がんばろうね!』

ブブブブ

凛『ん』


穂乃果【ねえ今日ラーメン食べいこー? 前と違うとこ!】

凛『にゃぁあ!!!』

花陽『ど、どうしたの!?』

凛『う、ううんなんでも……』


◇――――◇

秋葉原駅周辺




穂乃果『お待たせー』

凛『あ、先輩!』

穂乃果『ごめんねー急に誘って』

凛『り、凛も暇だったんで!』//

 ほら、やっぱり凛おかしいよ。穂乃果先輩の顔見ると……緊張、する。

穂乃果『なんてとこ行くんだっけ?』


凛『凛がよく行くお店なんですよ! ここは結構近いですし!』

穂乃果『へえ楽しみだなー!』


凛『穂乃果先輩って電車で行ってるんですか?』

穂乃果『うん』

凛『じゃあここでいつも降りてるんですよね?』

穂乃果『そうだよー』


 無意識のうちだったと思う。ここで待ってれば高校から帰ってきた穂乃果先輩に会えるってことを確認したのは。



 人混みのなか、並んでラーメン屋さんに向けて歩く。一週間前に二人でラーメン食べたばっかりなのに、また誘ってくれるなんて穂乃果先輩も結構好きなのかな?


凛『……//』


穂乃果『……凛ちゃん、今日あんまり喋らないね?』

凛『にゃ!? そ、そうですか?』

穂乃果『迷惑だった……かなあ?』

凛『いえ全然! 本当に誘われて嬉しいです!!』


凛『あともう前のことも気にしてませんからっ!!』

穂乃果『元気になってくれたなら良かった!』

凛『穂乃果先輩のおかげです!』

凛『あとかよちんの……』


穂乃果『花陽ちゃん、だっけ?』

凛『はい。凛、かよちんのためにこれからも走ろうと思います!』


凛『この前かよちんにも色々励まされて、やっぱり凛かよちんのこと大切なんです! かよちんのためにも変わるために今はなにをしていいかわからない、だからとりあえず走ろうって!』


穂乃果『凛ちゃんらしいね? 穂乃果も応援するよ!』


凛『えへへ……ありがとうございます!!』



◇――――◇

凛『あの、穂乃果先輩の家そっちじゃ……』

穂乃果『ん、送ってくよ?』


凛『でも遠回りに……』

凛『本当に、いいんですか?』


穂乃果『凛ちゃんと話してると楽しいしねー!』

凛『……///』



 もうずっとだ。さっきからさっきから穂乃果先輩と話すだけで目が合うだけでドキドキが止まらない。顔はきっと真っ赤になりっぱなし。


 ――もしかして、凛……穂乃果先輩のこと好きなのかな……?


 待って、好き、ってなんだろう? 凛そんなの経験したことないし、わかんないよ……。



凛『あの、穂乃果先輩……』

穂乃果『なあに?』




凛『――人を好きになるって、なんですか?』

穂乃果『え!?』


凛『……///』

穂乃果『いきなりどうしたの凛ちゃん?』

凛『あ、いや……その友達がね……彼氏とかできたりしてて……凛はそういうの全然わからなくて。あの、穂乃果先輩なら教えてくれるかなって』

モジ…モジ



穂乃果(どうしよう、なんか今日の凛ちゃんすっごい可愛い……//)


穂乃果『ほ、穂乃果もそんなよくわからないよ? でも好きって……多分その人のこと考えてるだけで楽しいとかしあわせとか……たまに苦しかったりすることだと思う。その人のことでとにかくいっぱいいっぱいになっちゃうことかな』


凛『穂乃果先輩はいっぱい好きになったことあるんですよね?』


穂乃果『いっぱい、なのかなあ』


凛『絵里先輩の時もそうだったんですか?』

穂乃果『……うん』


穂乃果『あの時は確かに絵里ちゃんのことでいっぱいいっぱいだったよ』

穂乃果『凛ちゃんも、いつかわかるかもね?』

凛『そうなのかな……』


穂乃果『――ついたよ』

凛(え、もう……?)


穂乃果『じゃあまた今度ね?』


凛(……もっと話したい)


凛『あの……次はいつ、会えますか……?』///


穂乃果『え?』



凛『あ、いや……その、先輩と話すの楽しいなあって』

穂乃果『……明日は?』

凛『へ』

穂乃果『良かったら明日の放課後、適当に遊ばない?』

凛『は、はい!』

穂乃果『ふふっ良かった。穂乃果も最近凛ちゃんとメールしたりするの楽しいなーって思ってたんだー』

凛『えぇ//』



穂乃果『じゃあ明日! 今日帰ったら連絡するね』

凛『はいっ!』


 またにこって笑いかけてくれる穂乃果先輩。もう直視すら出来ないほど凛はおかしくなってて、俯いたまま手を振った。足音が遠退いていくと、急に胸がきゅぅって締め付けられるような感覚が襲ってきた。



凛『もしかして凛、穂乃果先輩のこと好きなのかな……』


 久しぶりに再会してからたった1週間だけど毎日メールはしてたし、確かにずっと穂乃果先輩のことばかり考えていた気がする。かよちんにもなんだか気がぬけたみたいって何度か注意だってされたしね。それに……次いつ会えるかなんてことまで……訊いちゃった。だって今日穂乃果先輩と話してるの本当に楽しかったし、時間が過ぎるのも早かった。


 だからなのかな……こんなに一人になると寂しいのは。穂乃果先輩言ってた。その人のことばかり考えちゃっていっぱいになって、時々苦しくなる。


凛『――凛、穂乃果先輩のこと好きなんだ……』



 ふらふらと突然やってきて凛の中に根をを下ろした恋心は、急速な速さで成長してしまったらしい。



 凛はこれから、どうすればいいんだろう。


◇――――◇

凛『付き合う……付き合う……?』


凛『付き合うって、なんだろう』


凛『ねえねえかよちん、付き合うって、どういうこと?』

花陽『凛ちゃん?』

凛『なんか気になって』

花陽『珍しいね?』


凛『うん』

花陽『えっと……好きな人同士が想いを伝え合って……深い関係になろうとするのが付き合うってこと、かな?』

花陽『ごめん、私もわかんないや……』

凛『凛たちそういうのわかんないもんね……』

花陽『……本当に最近どうしたの?』

凛『ううん、なんでもないよっ!』


 普段なら真っ先にかよちんに相談していたと思うけれど……なんでだろう穂乃果先輩のことは恥ずかしくて、言えなかった。



 付き合うかあ……。穂乃果先輩のこと、凛は多分全然知らない。凛、もっと先輩のこと知りたいよ。これも付き合いたいってことになる、のかな。


◇――――◇


穂乃果(凛ちゃん、どうしてあんなこと聞いてきたのかな……)

穂乃果(……やっぱり凛ちゃんといると楽しい、かも……)


ドキドキ

穂乃果(穂乃果……凛ちゃんのこと、好きなのかな……)

穂乃果(もうちょっとでわかりそうな気がする)

穂乃果(今日、楽しみだな)エヘヘ




穂乃果『え!?』ガタッ




穂乃果『すみません聞いてませんでした……』


◇――――◇

ゲームセンター


凛『むー』


穂乃果『猫のぬいぐるみかあ』

凛『ちぇ、取れなかったにゃ……』

穂乃果『穂乃果が取ってあげるよ』

凛『いいんですか?』

穂乃果『まっかせて!』


穂乃果『…………』


 ボス

凛『わ!』

穂乃果『よしっ!』

穂乃果『はいどーぞ!』

凛『やった! ありがとー先輩!!』


凛『えへへ……//』


穂乃果『……』キュン

凛『部屋に置いときますね!』

穂乃果『うんっ』

穂乃果『ん、もうそろそろ時間じゃないかな?』

凛『もう……』

穂乃果『とりあえずでよっか』

凛『はい』


スタスタ

穂乃果『――凛ちゃんてさ、彼氏とかいないの?』

凛『り、凛に!?』

凛『い、いるわけないですよ!! 出来たこともないですし、あはは……』

 ――いつもなら、これで違う話になったりフォローされたりして凛はすぐ違う話を振っていた。だって恋愛なんてよくわからないし……。でも今日だけは違ったんだ。もし。


 ――穂乃果先輩に彼女がいたら?

 もう両想いで、二人で深い関係になろとしている人がいたら?


 不意に浮かんだ疑問は、凛の心を一瞬にして追い込んだ。苦しい、気になる……気になるけれど、もし彼女がいたら……。


 ダメだ、逃げちゃダメなんだ。肝心なことから逃げたら……またこの前みたいになる。小さく深呼吸をして、精一杯の笑顔で穂乃果先輩に問いかける。



凛『――穂乃果先輩はどうなんですかー?』

穂乃果『ん、穂乃果? えっとね』





穂乃果『――いるよ、彼女』


凛『え』

凛『……』



凛『そ、そうですよね。あはは、モテますもんねー!』



穂乃果『――嘘ー!!』


凛『へ……?』


穂乃果『嘘だよ? 彼女なんていないよ、高校じゃ出来てないもん』


凛『もうっ!!! 酷いにゃー!!! 先輩の馬鹿ー!!』

穂乃果『あはは、ごめんごめん』

凛『もう……』


 良かった……いないんだ、彼女。

 じゃあ凛がなれる可能性もあるってこと、だよね……?


 告白、告白……しなきゃ。


◇――――◇

帰り道


穂乃果『あの……さっき嘘ついたことでそんなに怒ってるの?』

凛『怒ってないです』

 どうやって言えばいいの? わかんないよ、告白ってなに? 凛、穂乃果先輩のことは、好きだよ。最近先輩のことしか考えてないし、こんなに苦しいよ?

穂乃果『……』

穂乃果(嫌われちゃったかな)



 それを言葉で伝えれば告白になるの? 好きですって言えばいいの……? まだ早いかな? 穂乃果先輩、凛のことなんて全然興味ないかな?



穂乃果『――家ついたよ?』

凛『え』


 そのことを考えているだけで、どうやら家までついてしまったらしい。穂乃果先輩はまた今度ねって笑ってる。今……言わなきゃ……多分もう絶対言えない。


凛『ほ、穂乃果先輩!!』

穂乃果『……?』

凛『あの、あの……っ!!』



 溢れ出て来たのは言葉ではなく、涙だった。喉の奥につっかえている言葉を出そうとすればするほど、嗚咽だけが漏れていく。




 そういえば凛、忘れてたよ。自分が泣き虫だってこと。かよちんも泣き虫だからかよちんと一緒にいると自分がそうだってことを忘れてしまっていた。感情が極端に昂ぶってしまうと、凛はこうなっちゃうみたい。



凛『ぅぅ……っ、ごめん、なさぃ……』

凛『言いたいこと、あるのに……っ』

 穂乃果先輩が凛の頭に手を乗せて、落ち着いてって覗き込んでくる。



凛『うぅぅ、気がついたら穂乃果先輩のことばっかり考えてるし、それでいっぱいになってて、時々とっても苦しく、ぅ、なるんです』

穂乃果『……』


凛『――ひっぐ……ぅ、凛……穂乃果先輩のことが、好きです』


 顔を手で覆ってぐしゃぐしゃになってしまっていることを必死で隠す。先輩にこんなところを見られるのは三度目だから、きっと面倒って思われてるに違いない。泣き止まなきゃ、先輩のこと苦しめるだけ。

穂乃果『そっか、凛ちゃんが穂乃果のことそんな風に思ってくれてたなんて……嬉しいな』

 その声はとっても優しい。凛の頭を撫でるのも続けてくれてる。凛、多分本当に面倒くさいと思うのに……どうして先輩はこんなに。


穂乃果『――実は穂乃果もね、凛ちゃんのこと好きなんだ』


 時間が止まった。

 今……な、なんて言ったの……?


穂乃果『両想いだったんだね。じゃあ穂乃果と付き合ってくれる?』



◇――――◇

希「うわー……青春?」

絵里「そうね……」

希「だってだって、凛ちゃんが先輩先輩! って言いながら寄ってくるんでしょ?」

希「……」

凛「な、なに?」

希「最高……」



凛「ぅ……なんか嫌にゃ」


ことり「穂乃果ちゃんと付き合うまで、結構短かったんだね?」

凛「そうだね。2週間くらいかにゃ?」

にこ「積極的ね」

凛「ち、違うよー! 本当にどうしていいのかわからなかったし……」

花陽「私に話してくれれば良かったのに」

凛「なんか恋愛関係の話だけは恥ずかしくて……」

花陽「で、それからは?」

凛「にゃ?」

ことり「付き合ってからはどんな感じだったのー?」

凛「ま、まだ話すのー!?」

絵里「当然よ、まだまだ時間は沢山あるんだから」


◇――――◇




穂乃果『うーんいないなあ』

凛『穂乃果ちゃーん!』

穂乃果『あ、待ってたよ!』

凛『えへへ、高校の文化祭なんて初めて来たにゃ!』

穂乃果『凛ちゃん達の文化祭行けなくてごめんね? ことりちゃん達に誘われてたんだけど』

凛『ううん、大丈夫! 久しぶりにことり先輩と海未先輩達と話せて楽しかったもん!』

穂乃果『凛ちゃんのクラスはなにやったの?』

凛『メイド喫茶だよー』

穂乃果『え!? てことは凛ちゃんメイド服着たの!?』

凛『あ……凛は着てないんだ。そういうヒラヒラしたのとか似合わないし……』

穂乃果『そうなんだー……』

穂乃果『穂乃果達はおばけ屋敷だよ! 後で入ろうねー』

凛『ええ……驚かす方が得意だよー』

穂乃果『そんな感じするよね』

穂乃果『じゃあ早速まわろっか』

 そんなに大きくない校舎の中にごった返す人混み。うわー、なんだか高校の文化祭ってすごいにゃー……。なんか色々なお店とかあるし!

 凛がキョロキョロしながら穂乃果ちゃんの横で歩いていると、穂乃果ちゃんは誰かに声を掛けられて立ち止まった。
 この高校の制服を着た、とっても可愛い二人組みだった。どちらも艶やかな黒髪を長く伸ばして、清楚な雰囲気が漂ってる。

 10秒くらい三人で話していた後、二人組みのうちの一人が凛へ視線を向けた。

「その子、噂の彼女?」

 え!? 穂乃果ちゃん何話してるの!? 凛は恥ずかしくて誰にも言ってないのにぃ……。

「うわー可愛い、中学生なんだ。やるね」

穂乃果『な、なにそれ……はは』

 二人組はニヤニヤしながら凛と穂乃果ちゃんに視線を交互に向けた。
 そして気が済んだのか、凛に楽しんでねと一言言って人混みの中へ消えて行く。

凛『凛と付き合ってること、色んな人に話したの?』

穂乃果『えっと、知ってる人には……。でも名前とかは言ってないから』

凛『ことり先輩とかにも?』

穂乃果『ううん、そこはまだ――』

凛『あのね穂乃果ちゃん……凛が穂乃果ちゃんと付き合ってることあんまり言ってほしくないんだ』

穂乃果『どうして?』

凛『凛がそういうの、あると……からかわれちゃいそうで……』

穂乃果『そんなことないと思うよ?』

穂乃果『でも……うん、そうだよね。下手に広げることでもないもんね。わかった、もう言わないよ』

凛『ごめんね?』

穂乃果『いいって』

穂乃果『あ、クレープだ! 食べる?』

凛『うんっ!』


◇――――◇

 そのあとも穂乃果ちゃんは色々な人に声をかけられていた。背の高いイケメン、ギャルみたいな人、さっきみたいな清楚な子、あんまり目立たなそうな人。穂乃果ちゃんは声をかけられるたび凛が彼女なのかってことを聞かれて、ほとほと困っていたみたい。ただの後輩だよーと否定してくれたけれど。


凛『にゃっ!!!』ギュッ


穂乃果『だ、大丈夫大丈夫』

凛『は///』

 手もこの前初めて繋いだばかりなのに、こんなにくっついていいのかな? うぅ、付き合う前はもっとスキンシップ取れてたような気が……。

 おばけ屋敷の暗闇の中、穂乃果ちゃんに密着しながら進んでいく。穂乃果ちゃんもちょっとは怖いみたいで時々びくっとするのが面白かったりする。


凛『きゃっ!!!』ギュッギュッっ

穂乃果『///』

 ま、また抱きついちゃったにゃぁ……。でも、楽しい。穂乃果先輩と付き合えて、良かったな……。


◇――――◇

クリスマス



 かよちんにはいつ言おうかな。

 やっぱりお世話になってるし、言わないとダメだと思う。かよちんにだけは隠し事はなしにしたいから。でも……うーん。


穂乃果『綺麗だね』

凛『うん……』


 穂乃果ちゃんと付き合い初めて三ヶ月くらいが経っていた。辺りはたくさんの光が作りだすイルミネーションに包み込まれている。ほおっと息を吐くと白くなったと同時にそれも光に照らされてちょっとだけ綺麗、なんて。

 手を繋ぐのもちょっとだけ慣れてきた。穂乃果ちゃんはすぐ慣れちゃったみたいでちょっと悔しい! 凛はこんなにドキドキしてるのになあ。



穂乃果『あれ本当のもみの木なんだって!』

凛『お話とかに出てくるやつでしょ!』

穂乃果『そうそう!』

凛『おっきいにゃぁ……』

穂乃果『……』

 周りはカップルばっかり、凛たちもカップルだけどここみたいに本格的なデートスポットっていうのに来るのは初めて。そのせいか穂乃果ちゃんも少し緊張してるみたいで、口数がいつもより少ない。


 凛、穂乃果先輩と一緒にいるだけで本当に楽しくて、幸せなんだよ。口でも時々言うけれど、恥ずかしくなっちゃって途中で自分でも何を言ってるかわからなくなっちゃうんだ。

 だからこういう手を繋ぐ機会がある時は精一杯伝えようってがんばるの。だって凛が口下手なことは……告白した時にわかってるからね。


 穂乃果ちゃんへの、凛の中の好き……ちゃんと伝わってるのかな?
 
穂乃果『……凛ちゃん?』

 もっと伝えたいな。凛ね、こーんなに穂乃果ちゃんのこと好きなんだよって。



 そう思ったら、自然と穂乃果ちゃんの唇に自分の唇を重ねていた。


◇――――◇


ことり「きゃーっ!!!」

海未「やはりその時ですよね」

ことり「ことりと二人で居たよねその時?」

海未「ええ、ことりは気がついていないようでしたので」

ことり「言ってよぉ、そっかあだからあの時の海未ちゃんはいきなり暗~い表情になっちゃったんだね」

海未「し、仕方ないではありませんか!///」

凛「恥ずかしいよぉ……」

絵里「ねえねえ続きは?」

凛「……」

絵里「……?」

凛「そのちょっと後に別れちゃったんだ」

絵里「そ、そうなの……」

凛「これは話したくないから……ごめんね?」

絵里「ううん、こっちこそごめんなさい」



凛「じゃあ次は絵里ちゃん!! 絵里ちゃんの本性見せるにゃー!」

絵里「ええ!?」


◇――――◇


1週間後


 穂乃果ちゃんとの亀裂が走ったのは、クリスマスが終わってすぐの頃だった。時々どちらかの家に遊びに言ったりするんだけれど、その日は凛の家に穂乃果ちゃんが来ることになっていた。


 いつも通り、いつも通りに楽しくおしゃべりして一緒に寝て……ってはすだった。。一緒にベッドに入るところまではいつも通り。でもその日の穂乃果ちゃんはなんだか口数が少なくて凛がくっついても嬉しくなさそうだった。


 どうしたのかなー? って覗き込もうとした時、穂乃果ちゃんが急に起き上がって凛の両肩を抑えつけた。その時の表情は忘れられない。息も荒くて、なんだか……凛じゃない何かを見ているみたいだった。


 片方の手が肩からお腹へ移動する。どうしたのどうしたのって聞いても答えは返ってこない。ごくりという唾液を飲む音が、嫌に耳に響いた。そしてお腹をさすっていた手は――胸に。


 本当にわけがわからなかった。左胸を乱暴に触られて、穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃんじゃなくなったみたいになってしまっていた。
 怖くなった。何をされるのかわからなくて、凛は――突き飛ばした。


 少し距離を取ったことで穂乃果ちゃんは冷静さを取り戻したみたい。必死で謝ってきたけれど、凛は……怖かった。また泣いてしまった。


 それが確かな亀裂になった。しばらくギクシャクしているうちに凛は穂乃果ちゃんの周りを観察してみた。そうしたらね、穂乃果ちゃんの周りには魅力的な人がたくさんいたんだよ。男の子だって、女の子だって。可愛い女の子もいたから……凛じゃダメなんだって思った。凛なんかじゃ穂乃果ちゃんの望みを叶えてあげることはできない、自分だけ幸せになってるだけなんだって気がついた。


 別れはメールで済ませた。会うのが怖かったの。一方的に送って穂乃果ちゃんからのメールや電話は全て無視して。……最低だったと思う。変わりたいって言ったのに、凛は最後まで逃げてしまったんだから。


 思い返せば、凛は男の子にとって魔法の言葉を言っていた。――今日親いないんだーって。なにも知らず、なにも考えず、穂乃果先輩にいいよって言ってしまってたんだと思う。当時の凛はわからなかったけれど、穂乃果ちゃんだけが悪いんじゃなくてなんにも知らない凛も悪かったんだ。えっちってなにをするのかも知らなかったんだから……。




「お待たせしましたー」



 昔のことを思い出していると、凛の大好きなこってり醤油とんこつラーメンが運ばれてきた。数は一つ、なんたって今日はカウンター席に一人だからね! 最近は一人で来ることもなかったからなんだか新鮮な気分! だって今日誘っても誰もこなかったんだもん、練習疲れたーって。ノリ悪いにゃぁ。あと、なんだか最近みんなが凛を見てニヤニヤするって言うか……変な表情をすることが多いんだ。なんなんだろう。



 スープを一口。んー……美味しい! この濃い味が合宿疲れに染みるにゃ。

 真夏の合宿はすっごく疲れたけれど、µ’sに入って良かったなあって本当に思う。色んなことから逃げ続けた自分を変えたかったから。ことりちゃんに頼んで女の子らしい服装にだって挑戦するつもり。かよちんは肝心なところで逃げなかった、それを見てたら羨ましくなっちゃって凛もµ’sに入っちゃったんだよね。


 ――まさか穂乃果ちゃんがいるだなんて想像もしていなかったけどね!!


 屋上で穂乃果ちゃんに再会した時、忘れようって、このままお墓まで持っていこうって決めていた気持ちが……溢れ出てきたの。顔を見た瞬間、好きだって思った。自分の気持ちに、嘘はつけなかった。自分勝手だよねってやっぱり思うけれど、諦めたくなかったの。

 凛は穂乃果ちゃんと別れた後、一人で少しずつえっちなことの勉強をしてた。パソコンに向かって顔が真っ赤になりながら、色んなことを学んだ。――穂乃果ちゃんを諦めたくないって、思っていたからなのかもね。

 今なら穂乃果ちゃんのしたいこと、させてあげられるのになぁ……。でも凛の身体色々ぺったんこだから自信ないし、しかもあんなライバル達が出てくるんだもん、タイミング悪いや。


 ずずずと固めに頼んだ麺をすする。そういえば周りは男の人ばかり……ぅ、やっぱり女の子らしくないかなあ……。






穂乃果「――とんこつしょうゆラーメンお願いしまーす」


凛「え……?」


穂乃果「もー穂乃果は行きたーいってLineしてたよー?」

凛「そ、そうだったの!?」ガサゴソ

凛「ほんとだ……」

穂乃果「でも隣空いてて良かった」

穂乃果「ここ来るの久しぶりだねー」

凛「うん、美味しいよね!」

 穂乃果ちゃんと二人でくるのは、付き合い出したあの日以来だった。……うん、懐かしいな。

 夢中になりかけていたラーメンを食べる手を止めて穂乃果ちゃんとの会話に集中してしまった。

 だって凛は穂乃果ちゃんの方に夢中になっちゃうんだもん。

◇――――◇



ことり「今頃なにしてるかなー?♡」


 穂乃果ちゃんが凛ちゃん以外に話をし終わったのがつい2日前のことだったらしい。合宿が終わって、ことりはその帰り道で穂乃果ちゃんにフラれちゃったの。

 ――凛ちゃんに決めたんだって。




 いつ返事をしようか迷っている時に凛ちゃんからLineのグループにラーメンのお誘いが来た。


 ことりも行こうかなーって思ってたんだけれど、穂乃果ちゃんは凛ちゃん以外でトークを作って、二人きりにして欲しいってお願いをしてきた。



 つまりそういうことだよね? 多分あのラーメン屋さんは凛ちゃんの話の中で聞いたラーメン屋さんだったと思うから。



ことり「うふふ、凛ちゃんにどんな可愛い服着せちゃおうかなー?」


◇――――◇




帰り道


 付き合ってた頃は毎日学校帰りにこの道を通ってたなあ。もう八ヶ月くらい前、か……。



凛「お腹いっぱーい!」

凛「えへへ、お腹いっぱいなのって幸せだよねー」

 食べたばっかりなのにぴょんぴょん飛び跳ねて、無邪気に笑う凛ちゃん。それを穂乃果は、奪いそうになったことがある。思い返したくないけれど、事実だ。


 高校で再開して凛ちゃんは穂乃果に対してぶつかって来てくれた。やり方はちょっとびっくりしちゃったけど……穂乃果がしたいって思ったことに対する答えだったんだと思う。

 穂乃果は逃げちゃったんだ。あんなことした穂乃果に凛ちゃんと付き合う資格なんて、ないって。そこで断りきれるほどの勇気もなくて……結果キープって形で、苦しめた。


 みんなのこと、真剣に考えてみた時に一番時間が多いのは凛ちゃんだった。――真剣に考えるのが遅すぎたけれど、今の穂乃果が凛ちゃんに対して出来ることは、逃げないで正面からぶつかることなんだって分かった。



凛「じゃ、穂乃果ちゃん送ってくれてありがとにゃ!」



穂乃果「待って!」

凛「どうしたの?」

 すぐに言ってあげられなかった、一番長く苦しめた、これをすぐに言ってあげていれば。




穂乃果「――もう一回、穂乃果と付き合って欲しいんだ」


凛「……」

凛「え? ちょ、ちょっと待って……?」

凛「よく意味がわからないっていうか……あのっ」


 凛ちゃんは視線をあっちこっちに泳がせて身振り手振りでよくわかってない、を必死で表現している。……そっか、凛ちゃんは言葉よりも身体で表現するタイプだもんね。

 右手を伸ばして凛ちゃんの身体を抱きよせる。できるだけ優しく、抱きよせられるか不安なくらい力を抜いて。――それでも簡単に凛ちゃんの困惑の声が耳のすぐ近くで聞こえていた。



凛「ぅ……///」

凛「ほんとに、凛でいいの?」

 ぐずぐず。声が涙色に変わって、ほどなくして凛ちゃんは嗚咽を漏らし始めた。もう、凛ちゃんは泣き虫なんだから。……守ってあげたくなっちゃうよ。


凛「だって、凛、うぅぅ……泣かないようにしてた、のに」


穂乃果「いいってことでいいのかな?」

凛「うんっ……」

穂乃果「ごめん、最初に告白してくれたのは凛ちゃんなのに、いっぱい苦しめちゃったね。……これからよろしくね?」



◇――――◇


一ヶ月後


ことり「なんでもっとイチャイチャしないのー?」

ことり「全然人前でイチャイチャしないよね?」



穂乃果「イチャイチャ……みんなの前じゃさすがに」

穂乃果(付き合ってたこと隠してたこともあるし、穂乃果達の中じゃ結構普通なんだけどな)

穂乃果(ことりちゃんは人前でイチャイチャするタイプなのかな?)


ことり「ことりは見たいよ?」

穂乃果「だーめ」

穂乃果(そんなみんなの前でイチャイチャしてたら、にこちゃんの言った通りトラブルになりかねないし)

ことり「むぅ」

ことり「二人の可愛いところがみたいなーって」

穂乃果「やだよ恥ずかしいもん!」


ことり「でも、順調そうで良かったよ♪」

穂乃果「ありがと!」


穂乃果(ことりちゃんだけじゃなくて、みんな優しいな……。穂乃果、みんなのこと……キープして、振ったのに)

穂乃果(……恵まれてるなあ。感謝、しなきゃ。みんなのために穂乃果は何が出来るかな)

ことり「今週末デートでしょ」ササヤキ

穂乃果「え!?」

ことり「うふふ♪」

穂乃果「なんで知ってるの!?」

穂乃果「って……凛ちゃんしかいないよねぇ」

ことり「なんにも聞かないで、デートの日まで待ってあげて?」

穂乃果「……」

穂乃果(何かしたのかな?)


穂乃果「わかったよ」



◇――――◇


 凛ちゃんと付き合えたのはすっごく嬉しいし、幸せ。デートは水族館にいこーって話になってるんだけれど、待ちきれなくて凛ちゃんの家に来ちゃうことも多かった。



 ――でもね、ちょっとだけ困ったことになってるんだ。


凛「――大丈夫? えっちしなくていいの?」

穂乃果「きょ、今日はいいかな……あはは」

凛「そっか……」


 付き合ってからたった一ヶ月だけれど、凛ちゃんはなんだか……ちょっとだけえっちになっていた。家に来るたびにしなくていいの? って聞いてきて、最初は誘われるがままにしてたんだけれど……。



凛「……」スリスリ

穂乃果「……」

穂乃果「り、凛ちゃん? 穂乃果ねえっちするために凛ちゃんの部屋に来てるわけじゃないんだよ?」

穂乃果「も、もちろんしたい時だってあるけどね?」



 多分前に別れた時の原因の一つだから、凛ちゃんは穂乃果に合わせようとがんばってくれてるんだと思う。合わせるどころか……突き抜けてるけれど。

凛「そっか! それなら仕方ないにゃ」

 わ、わかってくれた……かな?



 凛「……ね、ねえ本当に」



 少し時間が経って、遠慮がちに、また問いかけてくる。

 凛ちゃんは簡単にえっちなんて言う子じゃないって思っていたけれど、それは違うらしい。でも、付き合ってからは凛ちゃんから直接えっちがしたいって言ってくることは無くなった。そのかわりに、したくない? って顔を赤らめながら聞いてくることがとても多かった。

 保留していた時は直接的だったのに。




穂乃果「――凛ちゃん、シたいの?」

凛「ぅ……///」

穂乃果「……この前したばっかり、だよ?」


凛「だ、だってぇ! 穂乃果ちゃんがなんか、すごいことするからにゃ!!//」

 ぶんぶん首を振って目に涙を溜め始める.

凛「……我慢、できないよぉ……♥」スリスリ

 猫みたいに体を摺り寄せておねだりしてくる、かわいい……。

 付き合ってから少しして初めて本格的にシた時、ううん本当はもっと前からなんだけど、シてる最中の凛ちゃんの反応が普通じゃないんだ。

 最初は恥ずかしがるんだけれど、膣内に何かを入れて奥の方を触ってあげると、狂ったみたいに声を上げる。全身がありえないくらい痙攣して、本当に一瞬気絶してしまう。

 本人曰く、気持ちよすぎる……らしいんだけれど、なんだか怖いんだよね。

 ことりちゃんもかなり求めてくる方だったけれど、それでも穂乃果から求める隙だってあった。でも凛ちゃんは穂乃果が求める隙なんて与えないで、求めてくる。

 凛ちゃんは人前であんまりイチャイチャしてこないから、その反動かな? 付き合ってからはみんなの前での露骨なアピールは無くなったし。





凛「しよう……?❤︎」


 
 ついに凛ちゃんにベッドに押し倒されてしまう。

穂乃果「あ、あの……」


 すでにとろけはじめている目尻から想像するに、前の行為のことを思い出して、先のことを想像して凛ちゃんの心は準備オッケーみたいだ。


凛(おく……❤︎おくにほしぃ❤︎)ハァハァ❤︎

穂乃果「ごくっ……」



◇――――◇

穂乃果「まって、も、むり……ハァハァ♥」

凛「あっあ゛っ゛っ……ふぅ……はぁ」ビクビク

凛「やだ♥もっと、奥、奥突いてにゃぁ♥」スリスリ

穂乃果「次4回目、だよ……無理だよぉ」ヘナヘナ


凛「うぇぇ? うぅ」

凛(柔らかいにゃ……)フニフニ


穂乃果「そろそろ親も帰ってくるんじゃない?」

凛「そ、そっか……わかったにゃぁ」

凛「ちから、はいんない」

穂乃果「また何回か意識飛んでたでしょ?」

凛「よく覚えてないんだあ……」

凛「奥、突かれるとわけわかんなくなって。頭がねぐわんぐわんてなるの。気持ちよくなってなんにも聞こえなくなるにゃ」



穂乃果「凛ちゃんすごい奥までが浅いと思うよ。だから多分子宮のとこに簡単に当たって……」

凛「そういうのがあるの?」

穂乃果「うん、普通感じるには開発が必要ってあったけど……なんでか凛ちゃんはしなくてもいいんだね」

凛「うーんなんでだろうね」



穂乃果(穂乃果も凛ちゃんが簡単に何回もイッてくれるからついしちゃうんだよね……ほんとこのペースじゃもたないよぉ……)

凛「あの……ごめんね穂乃果ちゃん」

穂乃果「?」

凛「凛がもっとおっぱいがおっきくてくびれもあったらもっと楽しんでくれたのかな」



穂乃果「もう……そういうこと言っちゃダメって約束したでしょ?」

穂乃果「凛ちゃんは今のままが一番だよ」

凛「凛にして欲しいこと、ない?」

穂乃果「このまま一緒に居てほしいなー」

凛「……///」

穂乃果「穂乃果は今まで付き合ってる時に自分から振ったことないもん。凛ちゃんのこと振るわけないし、だから凛ちゃんにお願い」

凛「り、凛ももうフラない!!」

凛「穂乃果ちゃんの周りに可愛い子がいっぱいいるのはもうわかってる。――凛努力するよ、顔は変えられないけれど、お化粧だってオシャレだって料理だって、他の人に負けないようにがんばるにゃ」

凛「前は変わりたいって言って、結局逃げちゃった。だから今回は」

穂乃果「うん。じゃあ穂乃果も、怠けてちゃいけないねー」



◇――――◇

ことり「この女優さんと凛ちゃんてすっごく似てない?」

穂乃果「ああ、その人かー。ドラマとかいっぱい出てるよね」

ことり「うん、前はそんなに似てるって思わなかったんだけどね」

ことり「なんだか最近の凛ちゃんさ、すっごく女の子っぽくなったような気がするの」



穂乃果「確かに……そういえばこの前お化粧道具を凛ちゃんの家で見つけてね、すっごく恥ずかしがってて可愛かったんだ!」エヘヘ


穂乃果「それとね――」


ことり「♪」ウフフ

穂乃果「あ……」


ことり「どうしたの?」

穂乃果「や、やめとく」


ことり「……ことりは穂乃果ちゃんが凛ちゃんのことで惚気る話聞きたいよ?」

穂乃果「だめだめ!///」


ことり「えー聞かせてー?」


◇――――◇

駅前



穂乃果「来ないなあ」

穂乃果「まあまだあと五分あるけど」

ソワソワ

穂乃果(うぅ、デート緊張するなあ)



凛「――お、お待たせー……」

穂乃果「あ、凛ちゃん!」


穂乃果「へ……?」


穂乃果「な、なんか雰囲気……違うね?」

凛「うん……」モジモジ

穂乃果(髪の毛すごいふわふわしてるし……スカートはいてるし……メイクもしてある)ゴクリ


穂乃果「パーマかけたの?」


凛「ううん、自分でやったの」

穂乃果「へぇ……すごい。練習しないと出来ないよね? いつの間に……」


凛「えっと、こっそり……。ことりちゃんに教えて貰ったんだ」

穂乃果「なるほど!」

穂乃果(大変だっただろうなあ……これ自分でやっちゃうんだ……)

穂乃果「スカート、はいたんだね」

凛「うん……どう、かな?」


穂乃果「スカートも髪の毛も、すっっごい似合ってる!!」


凛「ほんと……?//」


穂乃果「うんっ!」



穂乃果(ほんとに別人みたい……可愛い……)

凛「えへへ、実は前からスカートとか履いてみたかったんだにゃ///」

穂乃果(普段よりかなり大人っぽい……ギャップが、すごくて)

凛「髪の毛は時間かかっちゃうから、普段はあんまり出来ないんだけど」


凛「今日は特別だから」エヘヘ

穂乃果(ことりちゃんがデートのこと知ってたのは、凛ちゃんにお化粧とかセットとか服とか教えてあげてたからなのかな)


穂乃果(どうしよ……本当に可愛い)


凛「穂乃果ちゃん?」

穂乃果「え、ごめん。なんか、凛ちゃんが普段より可愛いから……緊張しちゃって//」

凛「にゃ……///」

凛「り、凛も……今日の穂乃果ちゃんいつもと違うから……//」


◇――――◇



花陽「~~~~!?!?」バタバタ


希「凛ちゃんが可愛いすぎて花陽ちゃんが悶えてる」

真姫「いい加減慣れなさいよ」

花陽「だって、だって!!」

花陽「可愛いよ、凛ちゃぁん……」

花陽「ことりちゃんが色々したの?」

ことり「うんっ! でも今日は今までで一番可愛いかも……」

絵里「あれ、どうなってるの……」


ことり「あのね、アウトラインと毛先にはカールアイロンで柔らかさを出してね、ポイントポイントにストレートアイロンでシャープさを出してランダム感を強めるようにしてるよ」


ことり「少なくとも教えてあげた時はそういう風に……」


にこ「また随分と凝ったやり方教えたのね。アイロンの種類変えると質感変わって、どうなのかしら」


にこ「あとカールアイロンはふわっとする分持続力がないから――」



ワチャワチャ



絵里「また始まったわ……」

希「えりちの時々するあのふわふわーっとしたポニーテールはどうやってるん?」

絵里「ふふ、企業秘密、よ」

希「えー」


海未「みんな色々考えているのですね……」シュン

希「海未ちゃんは長いから色々出来そうやけど」

海未「私はアイロンで伸ばすくらいしか……」

希「でも海未ちゃんは下手に巻くよりそっちの方が似合うんやないかな」

海未「そうなのでしょうか……」

真姫「私はみんながストレートで羨ましいけど」





海未「――あ、さっきから二人とも動きませんね」

絵里「海未なんだかノリノリになってきたわね」

海未「ち、違います!」

にこ「お互い褒め合ってる感じっぽいけど」

希「二人とも……普段とは見た目の雰囲気全然違うね。デートって感じ!」

花陽「穂乃果ちゃんて、気合入ってる時と入ってない時の見た目に差がありすぎるからすぐわかっちゃうよね」

ことり「そうだね」アハハ

にこ「見た目だけじゃなくて、仕草とかも全然違くない?」

ことり「あの二人普段学校じゃ友達って感じだもんねー」

絵里「みんなの前では付き合ってからの方がドライな雰囲気になるって、ちょっと凛らしいというか」

絵里「付き合う前って結構みんなの前で露骨なアピールしてたわよね?」

にこ「してたわね」

希「あれも精一杯のものだったって考えると、微笑ましいやん? 凛ちゃん恥ずかしがりやさんやからねー」


ことり「でも……今日は二人の可愛いところ、いっぱい見れちゃうんだぁ♥」

海未「ほ、本当にいいんでしょうか……二人のデートを覗き見なんて……」

ことり「もう、今更何を言ったって説得力無くなってるよ?」

海未「ぅう」


花陽「――はっ!! 動きだしました!」

絵里「見て! 手、手繋いでるわ!!」

ことり「きゃーっ!!」


真姫「……この調子で大丈夫なのかしら」



◇――――◇

凛「マグロだにゃー!」

穂乃果「うわぁ……本当に飼えるんだ!!」

穂乃果「かっこいー!」

凛「マグロって泳いでないと死んじゃうんでしょ?」

穂乃果「そうなの?」

凛「え、わかんない」

穂乃果「それより美味しそうだよね」

凛「えーそうかな……?」

穂乃果「あ、魚嫌いなんだもんね」

凛「味自体は嫌いじゃないよ? その、骨が怖くて……」

穂乃果「あー、骨かあ。そうだよねえ骨あるとテンション下がっちゃうよね」

穂乃果「あれ、でもマグロ食べる時って大体骨抜かれてない?」

穂乃果「そうだ、そろそろ時間だしご飯食べよ?」

凛「うんっ! 凛もお腹減ってたんだ」


穂乃果「確かあっちにレストランあったよ、見に行こ!」


◇――――◇


花陽「わ……すごい水族館なんて久しぶり」

希「ねえねえやっぱりここ広いし、夕暮れまでいるんかな?」

ことり「多分……」

絵里「じゃああれよね、さっき外にあったあの観覧車!」

ことり「うんっ!!!」


花陽「きゃーっ!!」






真姫「ほんと、迷惑になっちゃうから……」



◇――――◇



花陽「あーんしたっ!! 今あーんしましたよっ!!!」


花陽「凛ちゃんお顔真っ赤……はぁぁ」//

ことり(ふたりとも、可愛い……)フワフワ


真姫「ちょっとことり大丈夫……?」


◇――――◇




穂乃果「うーん! 結構回ったねー!」

穂乃果(正直こんなに時間潰せるとは思わなかった……ここだけで今日は終わりそうだね)

凛「結構広かったもんね!」



凛「うわー! 見て! 夕日すっごい綺麗だよ!」

穂乃果「ほんとだー!」

穂乃果「ねえねえ――あそこから見たらもっと綺麗じゃないかな?」

凛「……うんっそうだね」


穂乃果「じゃあ乗ろ! チケット、さっき買ったからっ!」

凛「え!? いつの間に」

穂乃果「ふふっ、秘密だよー!」

穂乃果「さ、早く早く!」

◇――――◇


凛「きれーだね」

穂乃果「そうだね」

凛「……」


ギュッ

凛(手繋いでるだけなのに……こんなに幸せな気もちになれるんだ)


凛「……だけ、なんて失礼だよね」




穂乃果「?」


凛「凛ね、穂乃果ちゃんの隣にいられるの本当に嬉しいんだ。だからね、手を繋ぐのも、それ以上のことをすることも、全部幸せ。だから……凛と一緒に居てね……? これ以上何かをしてほしいなんて凛、言わないよ。だって前から凛のわがままばかりに付き合わせちゃってるもんね」



凛「凛を選んでくれて、ありがと……にゃ」


穂乃果「……こっちこそ、ずっと待っててくれてありがとう。また色んなところ、二人で行こうね」

凛「うん!」

穂乃果「んっ……」チュッ

凛「えへへ……」

ギュッ






ことり「ここから見ても夕日、綺麗なんだもんね」

花陽「あそこから見たらきっと……」

ことり「いつか観に来たいね」

花陽「ね」



 いつか。花陽ちゃんもきっとわかってるんだろう。友達と見るのもきっと素敵だけれど、ことりたちの言ういつか、は……大事な人が出来た時。

 そんな人出来るかわからないけれど、いつかこの場所にまた来たいな。


ことり「あれ、みんなは?」

花陽「あれ?」


 見当たらない、おかしいなさっきまで一緒に居たのに。


 花陽ちゃんと一緒にキョロキョロしていると後ろからわちゃわちゃと何かが聞こえてくる。振り返って見ると……みんなが木の奥に隠れながら強く手招きをしている。


ことり「……?」

花陽「まあ、行こっか?」

ことり「そうだね」


 よくわからないけれど、みんなのところにいけばいいみたい。花陽ちゃんと一歩を踏み出した時。


凛「――な」


花陽「へ……?」

 みんなの悲鳴が聞こえた気がした。



◇――――◇


ファミレス




凛「な……なんで! ずっと見てたのー!?」

穂乃果「もう!! ひどい……」


ことり「ご、ごめんね? あの、悪気があったわけじゃないんだよ?」


真姫(ほんとかしら……)

凛「言い出したのは、ことりちゃん?」ピキピキ


ことり「え……あ、いや……誰だっけ?」

凛「ことりちゃんにしか言ってないにゃ」

ことり「ぅ」


花陽「そのみんなで二人のこと話してたら、流れで……」

凛「かよちんも凛たちが二人でいるところ見たかったの?」

花陽「え、えっとぉ……」


花陽「そ、それより凛ちゃんに話しかけたくて本当に辛かったんだからね!?」

凛「え!?」

花陽「だって凛ちゃん……可愛いんだもん」

花陽「この髪の毛……その服装……お化粧……うぅ」

真姫「なんで泣いてるの」

凛「大げさにゃ……」

絵里「ほら、私たちもちょっと気になってたっていうか……あなた達、みんなの前じゃ本当にただの友達って感じだったから」

凛「だって……恥ずかしいもん// 付き合う前は無理してたんだにゃ」

希「へー?」ニヤニヤ


穂乃果「もうっ、凛ちゃんのこといじめちゃダメ!」

海未「まあ私たちも悪いことをしたとは思っているんです……」

にこ「ノリノリだったくせに?」


穂乃果「海未ちゃんまで……」

海未「違うんですこれは!!」



凛「はぁぁ……これじゃあ安心してデートも出来ないにゃぁ……」

ことり「安心して? その、時々どうしてるかなー? って見に行くことはあるかもしれないけれど、それだけだからっ」

穂乃果「それじゃ意味ないよ!?」



ことり「だってぇ……ねえ?」

希「ねえ?」






凛「うぅ、逃げ場はないのかにゃぁ……ダレカタスケテー!!!!!」










◇――凛ルート――◇




どうも見てくださった方はありがとうございました。書けない書けない嘆いてたはずですが、書いてみたらなかなか量書けてしまいました。






次はことりルートのはずでしたが、都合により急遽おまけルート書きました。
短いです。いつか言われたにこルートのその後のことりちゃんです。ことりちゃんかわいい。キャラ崩壊注意。

◇――ことりおまけ――◆





ことり(28)「はぁぁ……あの子も結婚かぁぁ……」



ことり「どうしよう、私……」


ことり「彼氏なんか……できないし……作り方……知らないし」


ことり「理想、高いのかなぁ」

ことり「なんで……ことりばっかり、独りなんだろ」

ことり「いいもん別に欲しくないし」


ことり「んっ……んっ……お酒……まず。安いからだね」


ことり「はぁぁ……」


ことり「海未ちゃんとお電話しよぉ……えへへ」



ことり「あ、もしもしぃ」


海未『もう、またですか?』


ことり「だってぇ、海未ちゃんのこと好きだもーん」

海未『酔っていますね?』


ことり「チューハイ飲んだー」


海未『……』


海未『お仕事の方はどうですか?』


ことり「んー……」


海未『?』

海未「前言ってた……人間関係ですか?」

ことり「……」


ことり「だって! ことりはなんにもしてないのに……同僚の女の子が達は、ことりが男の人に媚び売ってて気にくわないって!」


ことり「男の人も……表面上は優しいけど、なんか怖いよ……」



ことり「――寂しいよぉ海未ちゃぁん……」



ことり「ひっぐ……ぅ、私だってがんばってるのに……なんでっ」


ことり「今から来てよ海未ちゃん……っ」


海未『もうこんな時間ですよ、流石に……」


ことり「ううぅ……最近の海未ちゃん、なんか冷たいよ……ことり、寂しいよ」


海未『……』


海未『ことりも今日は早く眠ってくださいね。時間が出来たら会いましょうね? また連絡しますから』

ことり「ち、ちょっと――」






ことり「はぁ……寝よ」


◇――――◇



一ヶ月後



ピンポーン


ことり「あ、いらっしゃい海未ちゃぁんえへへ」トローン//

海未「///」


海未「よ、酔ってますね?」

ことり「ぅん……海未ちゃんのこと待ってたんだけどね、ちょっとだけ飲んじゃおうかなーって」//


フラフラ…ギュゥウ


ことり「ことりね待ってたんだよ?」


海未(いい匂い、です//)


ことり「入って? ご飯作るから」



海未(そういえばお酒を飲みながら作るのが好きと言っていましたね……)


◇――――◇



ことり「穂乃果ちゃん達……もう子供生まれる頃かなー?」


ことり「にこちゃんはもうママか……」


海未「早いものですね」



ことり「あ、でもまだ結婚してない人ばかりだねじゃあまだ大丈夫!」

海未「ことりなら結婚したいと思えばすぐに……」

ことり「そう簡単じゃないって」

ことり「んうぅ、海未ちゃぁんことり酔っちゃったぁ」コテン スリスリ

海未「///」

海未「ことりはあまりお酒強くないんですから、飲みすぎたらいけませんよ」


ことり「なぁんでぇ? ことり、お酒好きだもぉん」


海未「だ、だから……その……無防備すぎる、といいますか」


海未(理事長の娘ですからなんとなく想像はつきましたが……大人っぽくなって……//)

ことり「――もしかして、男の人にお持ち帰りされるの心配してくれてるのー?」

ギュッ

海未「お、おもっ……」

ことり「海未ちゃんにしかこういう姿見せないから安心して?」

ことり「でも……ちょっと前調子に乗って飲んでたらね、ホテルに連れ込まれそうになっちゃったの」

海未「え……」

ことり「ちょっといいかも……って思えた人だったのに、男の人なんて、そんなのばっかり……もう嫌になっちゃうよね」


ことり「まあ、ことりが言えることじゃないんだけどねー」


ことり「海未ちゃんと一緒にいるとね、すっごく安心するんだ……えへへ///」

海未「……」ナデナデ


ことり「///」スリスリ


海未「――ごちそうさまでした」


ことり「お風呂沸いてるから入ってきていいよ」

海未「いえ、家でシャワーを浴びてきているので」

ことり「あそっかぁ、ことりも入っちゃったからあとは眠るだけだねー」


ことり「はい海未ちゃんもっと飲んで?」

海未「あの……ことり」

ことり「?」

海未「実は、今日、話があって……来たんです」


ことり「なあに?」

海未「……」

ことり「もう、どうしたの?」








海未「――私……結婚、することになりました」








ことり「は……?」

ことり「な、なに言ってるの? だって海未ちゃん彼氏もいないでしょ?」


海未「……実は、少し前にお見合いがありまして……そこから交際、

ことり「……」

ことり「う、うそだよね?」


ことり「本当だったら、真っ先に言ってくれるよね……?」

海未「…………すみません。言い難くて……っ」

海未「でも、これだけは隠しておくわけにはいかないと思ったんです」

ことり「……」




ことり「……そっか。だから最近休みの日とか、ことりと会ってくれなかったんだね……おめでと」




ことり「ごめんね、ちょっとお風呂入ってくる……」



海未(さっき入ったんじゃ……)



フラ…フラ


◇――――◇

ことり「ふー、いいお湯でした」

海未(泣き声が聞こえたのは……気のせいでしょうか……)

ことり「海未ちゃん、その人とのこと教えて?」

海未「え」

海未(辛そうと思ったのは……私の勘違いなら、良いのですが)


◇――――◇


ことり「幸せそうで、嬉しいよ」

海未「ありがとうございます」

ことり「でも、やっぱりちょっと寂しいな」

海未「時間のある時は、こうやって会いましょうね」


ことり「うん」

ことり「ねえ海未ちゃん……ぎゅーってして?」

海未「え?///」

ことり「おねがぁい……」ウルウル

海未「もう……ずるいですよ」ギュッ

ことり「ん……嬉しい」


海未(ことりのいい匂いが……なぜこんなに甘い香りが……///)



ことり「海未ちゃんも結構酔ってるね。……海未ちゃんがこんなことしてくれるなんて」

ことり「ひっぐ……寂しいよ、海未ちゃん……ぅぅ」

海未「……っ」


ことり「あはは……ごめんね……」


ことり「海未ちゃん、好きだよ」


海未「///私も……好きですよ」


海未「気がすむまで、こうしていましょう」


ことり「……」

スッ

海未「?」


スッ


海未「え……?」


ことり「んむっ……///」チュゥウ


海未「!?!?!?」


海未(な、なにを!?)


ことり「れろ……んっみちゃ」

海未(!? 舌がっ)






海未「――やめてくださいっ!!!」ドンッ





ことり「ぅっ」

海未「はぁ、はぁ……」


海未(いくらことりでも……)



海未(きもち、わるい……)




海未「なにを、考えているのですか」

ことり「――だって、海未ちゃんことりのこと好きって言ってくれたよね?」



海未「え……?」



ことり「あ、そっか……ムード作れてなかったかな?」

ことり「……じゃあ電気、消そっか」


海未「ち、ちょっと待ってくださいっ!」


海未「あの……すみません。否定するつもりはないのですが……私にはそういう性癖は、ありません……ストレート、です」


ことり「ー? ことりもストレート、だけど……海未ちゃんが可愛くて、優しいのが悪いんだよ」


ことり「ね、もう一回キスしよ?」



海未「すみません……」

ことり「……」

海未「ことり、一体どうしたのですか……」

ことり「海未ちゃんこそ……どうしたの」

海未「え……?」

ことり「海未ちゃん……ことりのお願いはいっつも聞いてくれてた」


海未「っそれは」

ことり「海未ちゃんなら彼氏ができてたことも……真っ先に言ってくれてる」

ことり「海未ちゃんじゃない……海未ちゃんじゃない……」

海未「こ、とり……?」




ことり「――海未ちゃんじゃない。そんなの、海未ちゃんじゃない!!!!!」バンッ!!



海未「っ……ことり……酔いすぎです……もうやめましょう」



ズル…ズル

ことり「海未ちゃん……好きだよ?」

海未(……話が通じません……なんとかしなければ)

海未「……わかりました、今日は一緒に寝ましょう?」

ことり「やったー!」

海未(……ことり、本気なんでしょうか。……酔っただけ、ですよね)

ことり「入って入って♡」


スッ

ギュッ


ことり「海未ちゃん、ことりのものになってよ……」


海未「それは、できません……」


海未「ことりにもきっといい人が見つかります」

ことり「見つからないよ、もう海未ちゃんにしか興味ないよ」

海未「もう、わがまま言わないでください」ナデナデ

ことり「……」

海未「今日は眠りましょう? 明日昼からどこかへ行きますか?」

ことり「うん……」


海未「では、お休みなさい」




ことり「♥♥」ニヤァ…


◇――――◇


海未「んっ……朝ですね」

海未「時間は」





ガチャッ




海未「え……?」

海未(手錠!?)



海未「な、なんですかこれ――」





ことり「――んみちゃ……ちゅっ……んっぅ」



海未「!?!?」


海未「ふっ、んっ……んんっ!!!」ウルウル


ことり「はぁ、はぁ……かわいぃ♡」


海未「ことり、どういうつもりですか!?」


ことり「ことりね、酔ってた勢いじゃないんだよ。本気なの……それ伝えたくて」


海未「……」ゾク


海未「わ、わかりました……伝わっていますよ」


ことり「ほんと!? じゃあ……結婚なんてしないよね?」







ことり「――ことりと……ずっと一緒に居てくれるよね? 海未ちゃんとことり、両想いだもんね」

海未「!?」

海未「ことりいい加減にしないと――」


バサッ


海未「なっ」

海未(テープ……?)


ことり「叫ばれちゃ困るから、ごめんね」

海未「や、やめっ」


ペタペタ


海未「んーんー……んー!!!」


ことり「キス出来ないのは残念だけど、かわいい……」ツツーッ…


海未「んっっ」ビク





ことり「…………」





ことり「海未ちゃんの身体、穢れてる……汚いよ。ことりが……綺麗にしてあげるね?」



ことり「ことりと穂乃果ちゃん以外が海未ちゃんの身体に触れてるだなんて――ありえないよ」



ことり「安心して海未ちゃん……今からことりが、変な男の人のことなんて、忘れさせてあげるから……♡」



海未「んー……ん……!!」ブンブン



ことり「やーん……大丈夫」








ことり「――時間なら、たーっぷり……あるからね♥」ニタァ…














◇――おまけルート――◆

見てくださった方はありがたいです。ことうみ……良きかな(・8・)
次はおそらく白ことり。

◇ことりルート◇



キャラ崩壊

山無し谷無しオチ無し

今までのエロ、詰合わせ


注意です。

◇――ことりルート――◇






ことり「ふぅ……」


 ちゃんと言えた。自分がどう思ってるか、今までどう思っていたか。きっと自分ひとりじゃ言えなかったよね、ことりは臆病だから今の関係を変えるのが怖くてズルズル、ズルズル。みんなからきょーれつな後押しを受けて、ノリって言ったら失礼だけれど……似たようなものかもしれない。でもこの想い自体は絶対に本物だし、良いきっかけになってくれた。みんなに感謝、しなくちゃ。



 もう一回深呼吸をして、唇に手を当てる。穂乃果ちゃんとのファーストキスの味は、緊張し過ぎていてよくわからなかった。よくレモンの味? コーヒーの味? 色々例えはあるけれど、きっと穂乃果ちゃんだからあんこの味? ふふっ、なんだかおかしいね。女の子みたいに柔らかくて、触れた瞬間幸せな気持ちでいっぱいになった。ことりと穂乃果ちゃんはそれ以上のこともしてきたけれど、そんなのより全然……。



 気持ち次第で、単純なことでも色んな顔を見せてくれる。今回はことりが好きって気持ちでキスをした、ことりから一方的にキスをした。なら、穂乃果ちゃんと気持ちが通じ合って好き同士でキスをしたら、どうなるんだろう。それ以上のことをしたら、どうなってしまうんだろう。



 ちょっとだけ想像しちゃって、顔がとっても熱くなるのと同時に視界までクラクラしてきちゃった。壁に寄りかかって、一呼吸。

ことり「はぅぅ……//」

 やっぱりダメ、落ち着けない。ドキドキしてるの、収まらない……。

 あ! でもここにいると穂乃果ちゃんに会っちゃう! それはやめておかないと……今また会ったらすっごく恥ずかしいし、ドキドキして多分眠れなくなっちゃう。

 ことりは両手で頬をパチンと打って、みんながいる広間へ向かった。




◇――――◇




 広間に入ると、みんなの視線が一斉に突き刺さった。きっとみんなはことりがちゃんと告白出来たかどうかを訊きたいんだよね。なんとなーくだけど、肝心なところでダメになりそうってイメージついちゃってる気がする……。いや、多分実際ダメなのかもしれないけれどね?

ことり「みんなのおかげで、ちゃんと言えたよ」

 ことりが報告すると、絵里ちゃんが良かったわねって言ってくれて真姫ちゃんが少しだけ笑ってくれた。

凛「強敵だにゃー」

 凛ちゃんがそう言いながら一瞬頭を抱えた。ことりからすれば、みんな強敵なんだけどな……。自分の布団がある場所に戻りながら、みんなの顔をもう一度見渡してみる。やっぱり可愛いよみんな……。

ことり「あれ?」

絵里「どうしたの?」

ことり「海未ちゃんは?」

絵里「ああ……」

 絵里ちゃんが指を指す。こんな時間なのに、ことりの隣に敷いてある布団から珍しく顔を出しているはずの海未ちゃんの顔が、ない。トイレかな? って思って布団を見ると、なにやらモゾモゾと蠢いている。……なんだか海未ちゃんらしくないというか、中でどんな動きをしているんだろう。可愛い……。


ことり「おーい?」


 ことりも時間の布団に入ってぽんぽんと海未ちゃんの布団を叩いてみる。


ことり「むぅ」


 よーし、こうなったら!


ことり「お邪魔しますっ」



 布団の横から、こんばんは。潜り込むと、暗いけれど中で丸くなっている海未ちゃんと目が合った。可愛い。



海未「ひゃっ……///」

ことり「えへへ、どうしたのー?」




 海未ちゃんは変な声を出して、ことりから逃げるようにそのまま布団の外へ顔を出してしまった。……どうしたんだろう?



 ことりもまた追いかけるみたいにして、布団の外へ顔を出す。今度は逃がさないぞー。肩を掴んで、目をじぃっと見る。

海未「////」



絵里「ほーら、あんまり海未をイジめない」


 絵里ちゃんからのドクターストップ。絵里ちゃんに目を向けた後、再び海未ちゃんを見るとへなへなとよくわからないことになっていた。

ことり「海未ちゃんどうしたの?」

凛「希ちゃんのせいだにゃー!」

希「ちょっ……//」

ことり「希ちゃんの?」


にこ「まあ……口がいくら硬い人でもぽろーっと漏れちゃうこともあるわよね」

希「うぅ」


 あれ、どういうこと? よくわからないけれど……ことりがいない間に希ちゃんが何か言ったってこと、かな? それを聞いて海未ちゃんがこうなってる。……うん、多分そんな感じかなあ……?



 うつ伏せになったガールズトークモードのみんなの中で、ことりは上体を起こして希ちゃんを問いただしてみた。

ごめんなさい。このルートは細かいことなど考えずに頭をからっぽにして、見てください。残念ながらそういうルートです…黒の方でも色々するのでご勘弁を


◇――――◇


 うん、あのね……えーっとぉ……希ちゃんの言ったことは正しい、よ?


 そ、そんなに騒がないでよぉ!!!


 痛くなかったのって……もうっ! 顔真っ赤じゃないよっ、うぅっ。……だから海未ちゃん、お布団に潜ってたの?


 海未ちゃんには謝らなきゃいけないよね……。本当にごめん……。みんなもごめん、ことりねµ’sの活動してる時も穂乃果ちゃんとそういう関係、続いてた。


 そっか知ってる人も何人かいるよね。……海未ちゃんの気持ち、知ってたのに……最低なことした。ごめん……。希ちゃんは謝らなくていいよ? こんなことしてたことりが悪いんだから。穂乃果ちゃんのことは責めないであげて? 誘いをかけてたのはことり、だし。



 ……うん、ことりから。こ、これ以上は話さなくてもいいかな? ほらあんまり良くない話って言うのかな……?



 ――へ? 聞き、たい? 海未ちゃん、本気なの!? こんなの聞いて面白い話じゃないよ!? ことりも話すの、恥ずかしいし……。



 これが、罰ってこと? うぅ……海未ちゃんなんで微笑んでるのぉ。怖いよぉ、話すから、話すから、ね? でも、知らないからね! 海未ちゃんが聞きたいって言ったんだよ!? と、どうなってもことりのせいじゃないからね……? 絵里ちゃんと希ちゃん近いよっ! そんなに面白くないってばあ……。




 えっと。いつのことだったかな? 確か小学校五年生の時の……梅雨頃だったかな? ジメジメーってしてたある日、保健体育の授業があったんだ。ちょうどその時の保健体育ってね、女の子の身体とか男の身体とか……そういうちょっとだけ入り込んだ内容になってたの。


 その……とっても恥ずかしいんだけどことりはもっと前からそういうことに興味、あってさ、周りの子よりも知ってたんだ。……海未ちゃんもう顔真っ赤だけど大丈夫……?



 じゃあ続けるね。


 周りの子はその時間だけ妙にそわそわしちゃってね、ことりもその空気に飲まれて知ってるはずのことでもなんだか恥ずかしいーってなってたんだ。海未ちゃんは授業なら全然平気だったんだよね。ね、海未ちゃんらしいね。ふふ。


 でね、肝心の穂乃果ちゃんは――もう、そわそわそわそわしてるの。席が近かったから観察してたんだけど、意味もなくページを見つめたりイラストをじっと見つめては首を振ったり。今思い返しても可愛いかったな♡


 ……穂乃果ちゃんも男の子だもんね、特にあの時期の男の子ってすっごくそういうことに興味持ち始める年頃だと思うんだ。女の子も、もちろんそうだと思うんだけどさ。絵里ちゃんなんかは、色々知ってたんだもんね? ふふっ、お返しです。

 
 その日は珍しく授業が終わってプリント宿題が出たから、ちょっとブルーになってた。海未ちゃんに助けてもらおうかな? なんて考えていた時に、穂乃果ちゃんが声をかけてきたの。さっきまでそわそわ真っ赤な顔だったのに、授業が終わった途端いつも通りでちょっと変な感じ。

 それでね、元気いっぱいの声で宿題一緒にやろって言ってきたんだ。正直いつも通りのことだったから、海未ちゃんにも声かけてことりの家でやろうとしたんだよね。覚えてる?



 あははさすがに覚えてないか。でも海未ちゃんは用事があるって言ってこなかったから、結局その日は穂乃果ちゃんと二人で宿題することになったんだよ。


 えっちな漫画みたいって……うぅ。小学生だよ……そんなに小学生って連呼しないでよ、恥ずかしいよぉ。


 まあ本当によくことりの家で宿題とかはして部屋に慣れてたから、穂乃果ちゃんは早々にベッドに寝転んでやりたくないっーって駄々捏ねてた。そんなこんなで、穂乃果ちゃんをなんとか引っ張って宿題を始めたんだ。


 プリントを裏返して、穂乃果ちゃんの動きが止まった。見てみると、教科書に書いてあるのと同じイラストの穴埋め問題。どうしたのって聞くと、穂乃果ちゃんはなんでもないって顔を真っ赤にしながら言ったのをよく覚えてるなー。



 ――こういうの、気になってるんだ。ちょっと冗談交じりに言うと……下を向いて何も話さなくなったの。


 それがすっっごく可愛くて、あの……ことりも気になってるんだって、言っちゃった……。男の子の身体ってこういう風になってるの? って。



 なんだか自然と距離が近くなってて、穂乃果ちゃんは女の子はどんな風になってるのって遠慮がちに聞いてきた。ああもうこれも可愛くて……ってごめん、可愛いって言いすぎだよね。でも可愛いんだよ?


 それで……あの、ことりが、誘っちゃい……ました。男の子の身体見てみたいってちょっと思ってたし、ほ……穂乃果ちゃんならなんだか安心できたから。



 なにしたのって……想像にお任せってことで、だめ……? はい絵里ちゃんさん、すみません……。


 ――ことりは、自分の身体みせてあげるから、 穂乃果ちゃんの身体もみせてって言ったの。


 それで……見せてあげたんだ。ことりは当時胸もちょっと膨らんでただけだったけど、穂乃果ちゃんは声かけても反応しなくなるくらい夢中になってて、すっごく恥ずかしかった。今度は穂乃果ちゃんの番! って言ったんだけど、全然乗り気じゃないの。どうしてどうしてー? って聞いてみると、その……下半身を抑えてて何も言わないで首だけ振ってた。



 ……興奮してたってことなんだよね。そこ、おっきくなってて穂乃果ちゃんは自分でもなんでそうなるかよくわかんなかったんだって。ことりはなんでそうなるかも知ってたから、ちょっとびっくりしただけで早く見てみたいって気持ちの方が強かったかな。



 理由はうまく説明できなかったから、なんとなく説得してようやく穂乃果ちゃんは頷いてくれた。ことりばっかり上半身裸でずるいって思いもあったんだよ。


 あれ、穂乃果ちゃんて中学生になってもまだそういうこと知らなかったの? なんとなくーくらいだったんだ。へぇ……絵里ちゃんが色々教えてあげたんだーうふふ。


 海未ちゃんはもう布団に閉じこもってるし、真姫ちゃんはくだらないって言って寝ちゃってるけど……続けていいの?

 え、真姫ちゃん起きてるの? へえ、真姫ちゃんっていつもうつ伏せで寝るから、仰向けの今は起きてる、と。流石花陽ちゃん! よく見てるんだね。


 穂乃果ちゃんの……初めてみてみて、やっぱりびっくりしたよ。インターネットとかで見たこともあったけど形も大きさも全然違ったから。うん……まあ……小学生だし、ちっちゃいのは当たり前じゃないかな? でも当時は実物でみるの初めてだったから、おっきいー! って思ってたかなあ。



 でね間近でしばらく見てるとぴくぴく動いてるから、触りたくなっちゃって……そっと触れてみた。そしたらひゃんって可愛い声出すから、止まれなく……なっちゃって。あの時の穂乃果ちゃんの身長……145くらいだったと思うし、ことりはもう155は超えてたから……結果として襲っちゃった感じに……。力も多分、ことりの方が強かったしね、女の子の方が成長早いでしょ? その時はよくわからなかったけれど、ことりも多分興奮、してました……。



 ん、あれ……海未ちゃん?


 おーい。おーい。



 きゃっ! どうしようっ、海未ちゃん気絶しちゃってるよぉ!! えと、えと……とりあえずこの話はこれでおしまいっ。これ以上はだめなのっ! こんな感じでことりの初体験は終わりましたっ。


◇――――◇


ことり(10)『うわ……ぴくぴくって、してるよ?』///


穂乃果(10)『うぅ、恥ずかしいよぉ……///』


穂乃果『こういうの、だめだよぉ』


ことり『だれにも言わなければ大丈夫だよ』



ことり(すごぉい、男の子のってこういう風になってるんだー……)

キュッ


穂乃果『ひゃんっ!』ビク


穂乃果『な、なんで触ってるのー!?』


ことり(あったかい……ドクドクしてて、硬い……すごい)

穂乃果『ちょ、ちょっとことりちゃ……』

穂乃果『な、んかムズムズする』


ことり『ムズムズ?』


穂乃果『うん』


ことり『嫌な感じ?』ニギ…ニギ



穂乃果『は、ぅぅ♡』



穂乃果『嫌、じゃないけど……なんか変な、感じ』

ことり(前インターネットで調べた時は、触ると気持ちいいらしいけど……)

ことり(……男の子も女の子も触ると気持ちいい、えっちな気分になると、男の子はおっきくなる――あと……女の子の股に男の子のこれを入れることができる。そうすると男の子はとっても……気持ちいい、んだっけ?)


ことり(よくわかんない、な……)



ことり『穂乃果ちゃん、時々こんな風におっきくなるんだっけ?』

穂乃果『うん……』

ことり『ふぅん』


ことり(ほ、穂乃果ちゃんもえっちなこと、考えてるってことだよね……!?)

ことり(えっと、でも……どうやって小さくするのかな?)


ことり(触ってても小さくなる気配ないよぉ……それどころかどんどん硬くなってる)


穂乃果『こと、りちゃ……♡』

パッ

ことり(触っててダメなら自然に収まるのかな?)


穂乃果『ぁ……』


ことり(あれ、不満そう?)



穂乃果『ほ……穂乃果恥ずかしいのに見せたんだからっ……つぎはこ、ことりちゃんのも見せてよ』ドキ…ドキ

ことり『……』////

ことり『おっぱいだけじゃ、だめ……?』ムニュゥ…///


穂乃果『っ……」ビンビン

穂乃果『……』シュン


ことり(……可愛い)


ことり『穂乃果ちゃん見せてくれたのに、ことりばっかりダメ、だよね』//


ことり『あの、本当に恥ずかしいから……あんまり見ないでね……?』スル…


穂乃果『ごくっ……』ハァ、ハァ

ことり『今……下着脱いだから、スカートしか履いてないよ』////




スカートヒラ




ことり『……』/////ウツムキ




穂乃果『////』ジッ

ことり(うぅ、穂乃果ちゃん思いっきりみてるよぉ///)



穂乃果『す、すごい、ね』カァァアアアア

穂乃果(ほんとにワレメしかないんだ……)

ことり『……///』

穂乃果『もうここに毛生えてるんだ……大人の人…みたい』//

ことり『き、気にしてるのにぃ!!』///

バッ


ことり『やっぱりことり、変、なのかな……?』ウルウル…


穂乃果『でも男子でももう生えてきてるって人いるよ!』


ことり『そうなの……? 男の子、そういう話平気でするんだね』


穂乃果「女の子は、しないの?」

ことり『しないよっ///』


穂乃果『海未ちゃんとも?』


ことり『しないっ』

穂乃果「……』



ことり『海未ちゃんのここは、もう大人になってる、のかな……』


穂乃果『/////』



ことり『えっち……』ジトッ



穂乃果『なんでっ』

ことり『穂乃果ちゃんもそういう話、好きなの?』


穂乃果『穂乃果は全然、なんにもわかんないし……ほんとだよ?』

ことり『……えっち』

穂乃果『なんでー!?』


穂乃果『ことりちゃんから言ってきたんだもん、ことりちゃんがえっちなんだよ!』

ことり『……そう、かもしれないね』


ことり『二人ともえっちって言うのはどう?』


穂乃果『……うーんそれなら』



ことり『穂乃果ちゃん、まだ硬くなってるね』

穂乃果『だって収まらないよ……』


ことり(ことりが上半身裸だから、まだえっちな気分になってるのかな?)



ことり『――ねえ穂乃果ちゃん、ことりとえっち、してみない……?』


穂乃果『……えっちって?』

ことり(ほ、ほんとに知らないんだ)


ことり(やっぱりことり……いやらしい、のかな。でも言っちゃったんだからもう、戻れないよ)


ことり『そ、それ、収まるかもしれないよ!?』


穂乃果『ほんと?』



ビン…ビン

穂乃果『じゃあ、する』

穂乃果『で、えっちってなに?』

ことり『ベッドに仰向けになって?』

穂乃果『この格好で!?』

ことり『うん』

穂乃果『ぅう』//アオムケ




ことり(ど、どうしよっ。どうやってすればいいのかな。えと、とりあえずことりのに、穂乃果ちゃんのを……)


ことり(あれれ、インターネットだと男の人が上だった気がするんだけど……どうしよ、間違っちゃったよぉ)


ことり(ことりも実際よくわかんないし……でもここまでしちゃったし……ど、どうなってもしらないっ)



マタガリ


穂乃果『こ、ことりちゃん……? ちょっと重い、んだけど』

ことり『……』スリ


穂乃果『ひんっ♡あ、あの……穂乃果の、当たっちゃってる、から』


穂乃果『ハァハァ♡』

ことり『じ、じっとしててね……』

ギュッ

穂乃果『ぅ……♡』

穂乃果『なに、するの?』


穂乃果(ことりちゃんのスカートの中に隠れてどうなってるかわかんないよぉ♡)

ことり『はぁ、はぁ』

ことり(腰、落とせばはいりそう……)



クニ……ズンッ



穂乃果『ああぁっぅ!!!』♡♡♡///

ことり『はぁああああ……♡♡♡』ビクビク

ことり(……はいった、一人でするより……なんかすごい……)

穂乃果『あっ♡こと、りちゃ♡なにこれぇ♡♡////』グズグズ

ことり(穂乃果ちゃん泣きそう……かわいぃ♡♡)

ことり『今ね、ん……♡こと、りのワレメさんにね、穂乃果ちゃんのがはいって、るの……』


穂乃果『ハァハァ、ン……♡あぁっ♡』


穂乃果『なんか、あったくて……にゅる、にゅるしてて♡』


ことり(聞こえてないかな?)

ことり『動いて、みるね』

グチュ……グチュ

ことり『んんっ♡』





穂乃果『――あ♡だめっ、らめっ♡♡』ビクビク ガクガク……////



ことり(なんか、今すごい反応だったね)


穂乃果『ハァーっ♡くっ、ぁ♡やめ、て。も、やめてぇ♡』ビクビク


ことり『……どうしたの?』ハァハァ



穂乃果『わか、んない。わかんない、けどぉ……ひっぐ、もう、やだぁ』グズズ

ことり(ほ、ほんとに泣いちゃってる!?)


ことり『ご、ごめんね!? ごめんね!?』

ヌプッ

穂乃果『あ゛……ッ』

穂乃果『ひっぐぅ、うぅ……ううぅぅぅ』



ことり(……ど、どうしよ)


◇――――◇

 ああやって気まずくなっちゃったの、懐かしいなー。今でも鮮明に思い出せるもん。痛かった方が覚えてるって言うから……自分で破ってなければよかったな……。で、でも初めての相手はちゃんと穂乃果ちゃんだしっ。はぁ……昔のことり、一体何をしてたんだろう……。あの時はことりの方が身長も全然高かったし多分力も強かったんじゃないかな、襲っちゃったのと同じだよねあれじゃあ。


 よくわかんなくて避妊もしてなかったし、穂乃果ちゃんがあの時精通してる状態だったら小5で妊娠!! なんてすごいことになってた可能性も……。



ことり「うん、危なかった……」

穂乃果「なにが? 」


ことり「え!? なんでもないよー」

穂乃果「?」


 真夏の合宿が終わってから、2日が経っていた。一日だけ休んですぐに練習を再開したんだけれど、やっぱりみんな疲れちゃってて少しだけ早く終わりになったんだ。


 で、ことりは今……とってもドキドキしています。穂乃果ちゃんは急にことりの家に来ていいかって聞いてきて、特に予定もなかったからオーケーしたんだけれど……一体なにをするつもりなのかな。正直、告白してからまともに二人きりになるのって初めてだから、どうしよう。



穂乃果「お邪魔しまーす」


 穂乃果ちゃんが靴を揃えたのを見て、部屋がある二階へ向かう。気のせいかな、なんか……会話が続かないよぉ……。

ことり「あっついねー、今クーラーつけるからね」

穂乃果「うんありがとー」

ピッ

ことり「あ、飲み物いる?」

穂乃果「あー、後でいいかな?」

ことり「そう?」


 穂乃果ちゃんはことりのベッドに座って、ことりもその隣に座っちゃおうかな……って思ったけれど、やっぱり恥ずかしい。前までなら普通だったんだけどな……。

 告白。

 告白した後って、こんなにモヤモヤするんだ。怖いし、不安だし、苦しくて、辛い。みんなはこんな期間をずっと過ごしてきたんだね。すごいや……。

 今までみたいに、微妙な関係でいた方が楽だったかな。

 穂乃果ちゃんは、んーってクーラーの風を浴びながら涼しそうに伸びている。


穂乃果「――ちょっとこっちきて?」

ことり「え?」

穂乃果「いいから」


 言われるがまま、立ち上がると座ったまま手招きされた。恐る恐る近くにいくと、穂乃果ちゃんは隣をポンポンと叩いて見せた。隣に……座れってこと? おかしいな、笑顔からは何も読み取れない。


ことり「……」スッ


穂乃果「……」

ことり「……」


ことり「く、クーラーあんまりきかないね」


穂乃果「でも涼しくなってきたよ」


ことり「そ、そっか! ことりだけかな、暑いの……」

 顔が、身体が熱い……暑い。


穂乃果「ことりちゃん」

ことり「な、なあに?」



 目が、会う。青色の綺麗な瞳に見つめられた瞬間、ことりの心のどこかが鷲掴みにされる感覚に陥った。ああ……やっぱりことり、この人のこと、好きなんだ。

 ほとんど同時だったと思う。ことりも穂乃果ちゃんも少しの間見つめ合って、示し合わせたみたいに、お互い視線をずらした。ことりはちょっと俯いて、穂乃果ちゃんは少し上を向いたみたいだった。


穂乃果「……//」


ことり「……」


スッ…

ことり「!?」


 右手が、握られている感覚。視線を慌てて手に移動させると、紛れもなく穂乃果ちゃんはことりの手の甲に、自らの手を重ねていた。


穂乃果「……//」


ことり「//」



 きゅぅって、時々強く握られては……緩くなる。ことりは言葉が全く出てこなくて、何かが詰まっているせいで息を飲むのもなんだか苦しい。クーラーの機械的な音、蝉の音、ことりの心臓が破裂しそうな音、色んなものが混ざり合った中心で――ことりたちは確かに手を、繋いでいる。


穂乃果「手を繋ぐのって、なんだか初めてな気がするね」

ことり「そう、かな?」


穂乃果「ううん、実際には初めてじゃないと思うんだけどさ」

穂乃果「……」


ことり「……」


穂乃果「――穂乃果ね、ことりちゃんに告白されるまでに、µ’sのみんなに告白されてるんだ。それは知ってる、んだよね?」


ことり「うん、みんなから聞いてる」


穂乃果「そっか。……穂乃果ね考えてみたんだ。みんな可愛いし、本当に良い子ばっかり……穂乃果にはもったいないくらいな人ばっかり」


穂乃果「でもね、それでもなんで付き合わなかったのか……キープっていう最低なこと、してたのか……わかった気がするんだ」


 穂乃果ちゃんは、少しずつ言葉を区切りなら続けた。

穂乃果「――ことりちゃんから告白されるの、待ってたのかも……しれないって」


穂乃果「多分、高校二年生になって久しぶりにことりちゃんに会った時から――好きになってたのかもしれない、の」

ことり「え……?」




穂乃果「ことりちゃんはさ、穂乃果とずっと一緒に居たよね。幼稚園から、ううんもっと前から」


穂乃果「いつでも優しくて、いつでも可愛くて、いつでも穂乃果のこと、考えてくれてる。……ごめん、穂乃果ねそのことにやっと気がついた」

穂乃果「気がついたらいっつも隣に居てくれた、それがすっっっごく貴重なんだって」

穂乃果「あっ……と、えと……ごめんよくわかんない、よね。つ、つまり!!」

穂乃果「都合いいって思っちゃうかもしれない、わけわかんないことばっかり言ってるって思うかもしれない」

穂乃果「でもね、穂乃果はほんとにことりちゃんのこと好きなんだ」


穂乃果「穂乃果ね……これからも、ことりちゃんの隣に居たい。だからことりちゃんも、穂乃果の隣に居て、ください」


ことり「……ほんとに、いいの?」

ことり「ことりで、いいの……?」



穂乃果「うん……ごめん、告白、こっちからするべきだったよね」


ことり「ううん……はは、泣いちゃうかなって思ったんだけどな」

ことり「嬉しすぎて何が何だか……わからなくなってるみたい」

穂乃果「……なんだか、変な感じだね」

ことり「うん……」

ことり「恋人、か……うん////」

ことり「初めてでよくわからないけど……お願い、します……///」

穂乃果「うんっ……んっ……」


ことり「ちゅ……ふぁ……」


穂乃果「///」



ことり「も……もう一回……////」


◇――――◇

1週間後


ことり「今は二人きりだもん、もっとくっついていい?」


穂乃果「うん、練習疲れてない? 大丈夫?」


ことり「心配しなくても大丈夫だよ? ことり、穂乃果ちゃんが見てくれてるだけでがんばれるから♡」

穂乃果「穂乃果もことりちゃんのこと見てるだけで元気出る♡」







にこ「ちょっとちょっと……あれバカップルって言うんじゃないの?」

絵里「甘すぎるわ……ことりがここ最近ずっとふわふわしてるわ」

希「そうやねえ」

真姫「まあ……みんなの前じゃ大体いつも通りだしまだマシなんじゃないの」

花陽「みんなの前でもあんな感じだったら、確かにちょっとだけ……居心地悪い、かもね」

凛「ラブラブだにゃー」

海未「二人が幸せそうでなによりです」


絵里「まあ、ね」

にこ「それより、誰が先陣切って入るのよ」

凛「ぶちょーお願いしますっ!!」

希「ぶちょー!!!」



にこ「も、もうどうなってもしらないんだからね!?」


ことり「穂乃果ちゃん、ちゅーしよ?」

穂乃果「うん♡」

穂乃果(かわいい……)


穂乃果「んー……」


バンッ



にこ「――はいはいはい!!」


穂乃果「!?」

ことり「!?」



穂乃果「――あ、あははことりちゃんゴミついちゃってるよー」

ことり「あ、ありがとー」アサアセ



にこ「……」

にこ(なんで私がちょっと悪者みたいになってるのよ……)



穂乃果「遅かったねみんなっ」

ことり「ね、ねー! 待ってたんだよー?」

希「あはは……」

絵里「ま、色々なことは置いておいて」

希「ごめんね、今日はちょっとウチら生徒会からお話があるんよ」


凛「?」

絵里「アイドル研究部は部活よね、にこ」

にこ「そうだけど……」


絵里「じゃあ今まで部費が出ていたはずよね? それはこのグッズ達に使っていたと」

にこ「ぅ……仕方ないでしょ?」


希「仕方ないんかな……」

絵里「今年は何につかった?」


にこ「今年は使おうと思った時にµ’sに入ったから特には」


絵里「使ってないってことね」

にこ「ええ」


にこ「さっきから何が言いたいのよ」


絵里「にこ、部費の管理はあなたがしてるんじゃなかったの?」

にこ「え、そうだけど」




ことり「…………」

絵里「ねえ、部費っていったい何に使ってるのかしら」

にこ「そりゃあ今の所遠征とかもないし――衣装とか?」




ことり「」ビク



絵里「……衣装ね」

絵里「廃校寸前のなんの実績もない部活の部費なんてそんなに多いものじゃないわ。九人分の衣装なんて一度や二度作ってたらすぐに無くなってしまうんじゃないかしら」

絵里「最近作ってるのはのは結構豪華、みたいだし」

絵里「にこ、部費がどうやって使われてるかちゃんと確認してないでしょ」

にこ「ぅ……で、でもそれはことりに一任してるから――」

絵里「そう」


絵里「だ、そうだけど?」

ことり「……」


穂乃果「ことりちゃん、何かしてるの?」

真姫「……まさか、着服……?」

ことり「そんなのしてないっ!」

真姫「そう、よね。ごめん」


絵里「多分、その逆なんじゃないかしら」

海未「……ことりまさか――自分でお金を出してるんですか……?」

ことり「そ、そんなわけないよ!?」

ことり「も、元から持ってるの使ったり安く仕入れられたり……」

ことり「……ほ、ほんと、だよ」

ことり(希ちゃん、言っちゃったの……?)

希(ごめんねことりちゃん……でも絶対こっちの方がいいから)

希「……ことりちゃん、正直に答えて欲しい」

ことり「……っ」

希「ことりちゃんが衣装考えて作ってくれるおかげで、ウチらは可愛いものを着ることが出来る。それなのに、お金まで出して貰ってるだなんてなったら……流石に申し訳がたたないでしょ?」


ことり「……」

絵里「ことり、答えて? 部費なんてもう、とっくにないはずよ?」

ことり「……ごめん、なさい」


絵里「ふぅ、やっぱりね」

海未「ことり……」

穂乃果「なんで相談してくれなかったのさ!」

ことり「……だって、これはことりが自己満足で良いモノ作りたいって思ってただけでみんなに負担背負わせるわけには、いかないもん」


にこ「……はぁ、どうしようもない性格してるわね」

真姫「確認もしなかった人が言えることかしら」

にこ「なに!?」

真姫「なんでも」

海未「どれくらいかかるものなんですか?」

ことり「そこそこ……」

絵里「そうよね、どう考えてもこの前作ったやつと今回作っているもの豪華になってるものね」

花陽「どうやってお金を出してたの?」

ことり「……みんなには黙ってたんだけどね、バイト、してるんだ」

穂乃果「バイト……?」

凛「穂乃果ちゃんも知らないの?」

穂乃果「うん」

ことり「……ごめん」

希「みんなにも詳しく教えてくれる?」


◇――――◇


2日後


穂乃果「あれ、ここって」

にこ「あ」

穂乃果「花陽ちゃん達と来たところ、だよね?」

花陽「うん」

にこ「ええ、ミナリンスキーがいるところね」

花陽「ミナリンスキー……!!」

穂乃果「ミナリンスキー……てことはにこちゃん、ミナリンスキーさんと一緒に働くってこと?」

にこ「はっ、そうね!! サイン貰えるわね!!」

真姫「……馬鹿みたい」

にこ「なによ!」

穂乃果「みんなのメイド服姿、楽しみだなー」


◇――――◇


ことり(ミナリンスキー)「あ……」


穂乃果「……」キュン…


穂乃果「かわいい……」

ことり「も、もう! 裏口からって言ったでしょ?」

にこ「どこかよくわからなかったから」


ことり「そっか、じゃあこっちに来て店長に会って?」


穂乃果「はーい」


「ミナリンスキーさーん」


ことり「はい! 少々お待ちください」


にこ「へ……?」

花陽「ミナリン、スキー?」


ことり「ぅ……///」


にこ「えー!?!?」


◇――――◇


ことりの部屋



穂乃果「いやーまさかことりちゃんがミナリンスキーだったなんて」


ことり「だから教えたくなかったのぉ!」

穂乃果「前行った時はシフトが被ってなかったんだね」

ことり「うん……」

ことり「お皿洗い大変だったでしょ?」


穂乃果「どうってことないよ」

穂乃果「夏休みだけでもみんなでお手伝いすれば結構稼げるんじゃないかな!!」

ことり「多分……」

ことり「でも、悪いよ……」

穂乃果「ことりちゃんばっかりがんばりすぎだよ。みんなにもっと頼ろう?」

穂乃果「……穂乃果って、そんなに頼りないかな……?」

ことり「そんなことないよっ!!」

ことり「ただ言いにくくて」

穂乃果「そっか、次からは相談してね?」

ことり「うん」

穂乃果「それにしても、メイド服可愛かったね♡」


ことり「えへへ、あそこの可愛いよね」

ことり「穂乃果ちゃんは、ああいうの好き?」

穂乃果「うん、可愛いもん!」



ことり「そっか……じゃあこれ見てっ」


ガララッ


穂乃果「へ?」

穂乃果「な、なにその服達!?」


穂乃果(ナース服にさっきみたいなメイド服に!? チャイナ服になんかもう色々ある!?)




ことり「……///ことりね、コスプレ……好き、なんだ」カァァアアア


穂乃果「そ、そうだったんだ」



穂乃果「じゃあ何か着てみてよっ!!」



ことり「恥ずかしいけど……うん。なにがいい?」


穂乃果「メイドさんで!」



ことり「うん、待ってて?」



◇――――◇



ことり「どうかな?」


穂乃果「うわーかわいいっ」

ことり「……ご主人さま」

穂乃果「?」

ことり「穂乃果ちゃんだけのメイドさんだから♡」

穂乃果「///」


ことり「ことりに、なにをして貰いたいですかー?」

ことり「なんでもお申し付けください♡ご主人さまっ♡」


穂乃果「~~~~♡♡」

穂乃果(かわいいかわいいかわいいっ……♡)

ことり「……どうしたんですかー? 早くなにか命令してください」


穂乃果「えっと、急に言われても。なにがいいかな」




スッ




ことり「ご主人様、えっちな命令でも……いいですよ?♡」ササヤキ




穂乃果「ぁ……」ゾクゾク

ことり「ご主人さま、精液って何日で満タンになるか知ってますか? 三日なんですって」

ことり「ご主人さま……ことりと恋人になってから、出してません……♡」


穂乃果(なんか、ことりちゃんの声ぞくぞくする……こんな可愛い声だったっけ)

穂乃果「はぁ……はぁ」


ことり「……ことりは、なにをすればいいですか?」

穂乃果「下……触って//」プイ

ことり「はいっ、気持ちよく……なってくださいね?」ニコニコ

サワサワ

穂乃果「は、ぁぅ……」

ことり「興奮してくれてますか?」

穂乃果「ことりちゃんが、可愛いからだよ」

ことり「えへへ……嬉しいです」


ことり「もう硬くなって来てますね?」

穂乃果「んっ……ぅ」

ことり「脱がせても大丈夫ですか?」

穂乃果「うん」

ことり「失礼します♡」


サワ

ことり(うわー……もうこんなに硬い)

穂乃果「あの……」

シュッシュッ

穂乃果「あぁ……んっぅ」


穂乃果(やっぱり、上手い……なぁ♡)ハァハァ///


ことり「気持ちいいですか?」

穂乃果「うん」ビク//

ことり(かわいいよぉ……)



穂乃果「あ、あの」

ことり「?」

穂乃果「口で……」

ことり「口?」

穂乃果「……い、嫌ならいいんだよ? その、口でシテ欲しい……」


ことり「なるほど……!」


ことり「穂乃果ちゃんことりね、その発想は無かったよ」


穂乃果(素に戻ってる……)


ことり「じ、じゃあご主人さまっ、ことりの口でさせて頂きますね?」


ことり「初めてだから……上手く出来るかわかんないんですけど……」

ことり「あ、その前に……」

穂乃果「?」


ガシッ


穂乃果「むぐっ!?」

ことり「えへへ♡」

ことり「ふぅ……ん♡ ちゅっ……るるッ……んはっ」

穂乃果「んっんんッッ」


穂乃果(顔抑えられて逃げられない……♡)


ことり「あんむっ……ほのか、ひゃっ……♡」

穂乃果「じゅるるっ、んんッ♡」

ことり「ぷは……ハァハァ……♡」


ことり「ごめんね……急に、キスしたくなって」

穂乃果「……ん、いいよ」

ことり「ん、じゃあ下もさせて頂きますね♡」

ペロ…

穂乃果「ひっ」

ことり「れろ……ちゅっ……んふっ……♡」

ことり(なんか穂乃果ちゃんに支配されてるみたいで、ゾクゾクする♡)

ことり(そういえばエッチな動画でこういうことしてたなあ。どんな感じにしてたっけ……)


ことり(こう、かな?)



ことり「あむっ……んんんぅ」


穂乃果「あっぁ……♡」

穂乃果「気持ちいいよことりちゃん。ほんとに初めて?」

ことり「はひめれれすよ? じゅぷ……ぐぴゅ♡」

穂乃果「はぁぁ♡」

ことり(ここ弱いよね)チロチロ…グビュッジュルルジュル


穂乃果「んゔぅ♡そこ、だめっ♡きも、ち♡///」


ことり(口のなかで、どんどん先っぽふくらんでる♡)ンゥッ

ことり(気のせいかな……今日いつもよりおっきいような……)

穂乃果「もっとぉっ……♡」ズン


ことり「んぐぅっ」ビク

穂乃果「あ……ごめん、気持ちよくて……早く射精したくて……ごめんね?」

ことり「らいじょうぶ、れす」コクコク

ことり(やっぱりイキそうなんだ、早くイッてるとこみたいよぉ♡)

穂乃果「穂乃果がう、うごいていい?」ハァハァ

ことり「んぅぅ」コクコク

穂乃果「あっ♡あっ♡」ズンズン

ことり「んごっ……じゅる♡がっぁ♡♡」

穂乃果「射精していい!? 口の中で、いい!?」

ことり「ん゛ん゛ん゛♡♡」

穂乃果「あっ♡あっ……♡イッ♡」ビュクッビュッルッルルル



ことり「ごぷっ♡がっ、ぁ♡」

穂乃果「あ……っ」ビュルッピュゥ

ことり


ことり「んぐ……ごく……♡」


穂乃果「はぁ……あぁ」ニュプ…

ことり「けほ……けほ」



穂乃果「あ、あのごめん……」

ことり「もうっ!」

穂乃果「ぅ」


ことり「いっぱい出すから飲むのに集中しちゃって穂乃果ちゃんのイッてる顔よく見えなかったよ……」

穂乃果「怒ってるところ、そこなの?」

ことり「うん」


ことり「あと、お腹いっぱい……ゼリーみたい」

穂乃果「ごめん……」

ことり「口の中洗ってくるね?」

穂乃果「うん」



◇――――◇

ことり「あ、あの……」

穂乃果(またメイドモードだ)

ことり「ご主人さまに、お願いが……」

穂乃果「なあに?」


ことり「……えっと、ご、ご主人さまの……ことりにくだ、さい」////

穂乃果「……ふふ」


穂乃果(いじわるしちゃお♡)


穂乃果「穂乃果射精したばっかりで疲れてるんだよねー」


ことり「あ、ぅ」モジモジ



穂乃果「そもそもなんでメイドのお願いなんか聞かなくちゃいけないの?」


ことり「……」



穂乃果「でも……どうしてもっていうなら、もっとお願いしてよ」




ことり「うぅ……ご、ご主人さまの……おっきいの、ことりの膣内に……い、挿入れてください///」

穂乃果「えっちなメイドさんだね♡」


ことり「いやらしいメイドで、ごめんなさぃ」



穂乃果「普段からえっちなことばっかり考えてるんだ。どうしようもないね?」


穂乃果「じゃあ自分で脱いでみせて」


ことり「はい……///」

ことり「あ、あの……自分で脱ぐのは、やっぱり恥ずかしい、かも……」カァアアアア

穂乃果「♡」ゾクゾク


穂乃果「はやく」

ことり「は、はい///」


スルスル



穂乃果「あ、それ貸して?」

ことり「え、でも汚いですよ」

穂乃果「いいから!」

穂乃果「うわ」ビチャァ

ことり「やめてよぉっ」

穂乃果「なんでこんなシミになってるのかなあ?」

穂乃果「ことりちゃんのなんてなにも弄ってないよね?」

ことり「もう///」



バサッ


穂乃果「ことりちゃん、生は……だめ?」

ことり「……それは、だめだよ」

穂乃果「そ、そっか。そうだよね」

ことり「……ごめんね?」

穂乃果「ううん、それが普通だもん」

穂乃果「ゴム、と」



ガバッ


穂乃果「準備、いいよね?」



ことり「////」キュンッ

ことり「あ……その、電気……消して欲しいな?」ドキドキ

穂乃果「恥ずかしい、の?」


ことり「……//」コク

ことり(ど、どうしちゃったんだろうことり……今更になってすっごい恥ずかしいよ……///)

穂乃果(なんか……かわいい//)

穂乃果「じゃあ消すね」


ことり「……」ドキドキ



穂乃果「挿入れるよ?」

ことり「うん……」

ことり「あ、あの……」

穂乃果「?」

ことり「……好き」


穂乃果「♡」



ニュル…グググ



穂乃果「ん……♡」

ことり「はぁぁ……♡」



穂乃果「――はいっ、たよ」




穂乃果(やっぱり、ちょっと緩い、かも……)

ことり「うん」

ことり「……」




ことり「――ことりの、なか……気持ちよくない……?」ウル…ウル




穂乃果「ど、どうしたの急に?」


ことり「ううん、なんとなくそう思われてるのかなって」


ことり(前まで穂乃果ちゃんもっと反応よかったのに……ことりも、もっと気持ちよかったのに……ことりのせいかな。玩具ももうとっくに、全部捨てたのに……)


穂乃果「そんなことないよ、大丈夫」ナデナデ

穂乃果「ことりちゃんも……膣内感じにくいのに、いっつも付き合ってくれてありがとね?」

ことり「感じにくいわけじゃないんだよ? 気持ちいいんだけど……」

穂乃果「イケない?」

ことり「う、ん……」


ことり「ことりも穂乃果ちゃんと一緒にイキたいよ……」

穂乃果「……ごめん」

ことり「ち、ちがうのっ、悪いのはことりで穂乃果ちゃんはなんにも悪くないの!」

ギュッ

ことり「////」


穂乃果(ことりちゃんて確か外がすっごく感じるパターン、だよね? ちょっとやってみようか……)

クリクリ…クニ



ことり「あっッ♡そこ……ら、めぇ♡♡」ビク……ビク

ことり(あ、れ?きもちっ……♡)


ウネウネ…ニュルルゥ


穂乃果「はぁぁ……♡あ、あれぇ?」


穂乃果「すご♡ことりちゃ、クリ弄ると……膣内……ぐちゃぐちゃって、なってるよぉ♡♡」トローン


ことり「はっぁ♡ッぁぁ♡」ビクビク



穂乃果(もしかして、感じてくれてる……? ほんとに感じてると動きが違うのかな)

ことり(お、おかしいな……手だけなのに気持ちいい……)///



穂乃果「触りながら、動いてみるね……?」



ズチュズチュ…クリ…クニュ



穂乃果「!?」♡♡


ことり「あっ……ほの、かちゃ♡奥、すごぉい♡」

穂乃果「ハァハァっ、きも、ちぃ♡」

穂乃果「んっ♡」ズンッ


ことり「あ゛ひぃ♡」ビク


ことり「穂乃果ちゃん、すごい顔ぉ♡」



穂乃果「らって、きもちいいんだもんッ♡」ズチュグチュ…パンパン



クリクリッ


ことり「ひぃぁ♡♡」


ニュルルッウネウネ


ことり(すごい、膣内……こんな気持ちよく、なれるんだ)


穂乃果「ことりちゃんだって、すごい顔、だよ!?♡」

ことり「いや♡いやっ♡」


グチュグチュ

穂乃果「ことりちゃんのファンの人が見たら、悲しんじゃうね!?」


ことり「ふぁぅ♡ことり、穂乃果ちゃんだけの……んッ♡モノだもんっ♡」ビクビク




ことり「あっ♡あっ♡ああぁっ♡……ま、って……ほんとにッ……イっちゃう、かもぉ♡♡」ウルウル

穂乃果「ほ、ほんと? 穂乃果も、イキそう、だよっ♡」

ことり「ぎゅって♡ぎゅっ、てして穂乃果ちゃん!?♡///」

穂乃果「はっ、ひぃ♡」ゾワゾワ

ギュッ

ことり「待って、待って待って!!!」

穂乃果「え?」

ことり「はぁはあ……なんか、怖い……ことり、どんなになっちゃうかわかんないっ……」

穂乃果「いいよ、どんなことりちゃんでも好きだから」ナデナデ


ことり「うん……///」

ギュッ




パンパンパン


穂乃果「んぁ♡ふっぁ♡」



ことり「い、くっ♡イっちゃっ♡」


ことり「ほのか、ひゃんっ! ちゅー、ちゅーも♡」


穂乃果「っ♡ちゅぅぅ♡」グッチュグチャ‼︎




ことり「――んぅッ!? ~~~ッッ!?♡♡♡/////」ビクッンッ…ビクッギュゥゥ♡♡




穂乃果(イっちゃった? ほんと、すごい表情)


穂乃果「あっ♡いきなり、絡みついてぇ♡」


ビュグゥ…ビュルゥゥゥ


ことり「んっ♡んっ……♡」ビク…ビク


穂乃果「はぁはぁ……♡」ヘタヘナ

ことり「……初めて一緒にイケたね」

ことり「う……動けない……♡」

ことり「ハァハァ……♡♡♡」

ことり(きもちいぃ……ひとりでするのより、全然……クセになっちゃいそう……)

穂乃果「うん……すごかった」


ことり「えへへ……シアワセ」

ことり「ぎゅーってされてると、すっごく安心するんだ。穂乃果ちゃんにならことりのどんな姿でも見せられるような気がして」

ことり「だからなのかなあ? 付き合ってない時……イケなかったのって」

穂乃果「?」



ことり「ほらその時は穂乃果ちゃんことり以外の人にも興味あったから、取られたくないって気持ちの方が強くて安心出来なかったのかもって」


穂乃果「心の問題も、あったのかもね?」

ことり「穂乃果ちゃんがそんな可愛い顔してヤリチンさんだったからかな?」

穂乃果「ぅ……こ、この場面でそういうこと言わないでよー……」

ことり「うふふ、今ことりだけを見てくれてるなら、気にしないから大丈夫」

穂乃果「当たり前だよ」

穂乃果(そもそもそんなにしてないのにぃ……)

穂乃果「ことりちゃんてさ、お腹とか腕とか足とか細いところは本当に細いのに……肉付きいいところはいいから、ぎゅってすると気持ちいいんだよね」


ことり「そうかなー?」

穂乃果「そうなの」

ことり「穂乃果ちゃんも、出してた時すっごく可愛かったよ?」


ことり「ことり、イっちゃってたからよく見えなかったんだけどね」

穂乃果「いいよみなくても!//」


ことり「えーことり、上になってるのも大好きだもん。次はことりが上ね?」

穂乃果「えー?」

ことり「えへへ」

ことり「穂乃果ちゃんの気持ちよさそうな顔見るの好きなんだ。今はことりにしか見せてくれない顔だもん」


ことり「……いやらしくて、ごめんね?」

穂乃果「えっちな方が嬉しいよ!」

ことり「そう言われるのも、なんか……」//

ことり「じゃあ、さ」

穂乃果「うん」

ことり「――も、もう一回、しない?」


穂乃果「え……それは無理!!」


ことり「ええ!? だ、だって……気持ちよかったんだもん……っ、ねえしようよー……?」

穂乃果「穂乃果3回目だよ!? 今日は疲れてたし……無理だって」



ことり「昔はもっと出来てなかった?」

穂乃果「衰えだね、きっと!」

ことり「むぅ」

穂乃果「ことりちゃんがそんな顔しても可愛いから、余計いじわるしたくなっちゃうんだけどなー?」

ことり「///」

穂乃果「ね、明日も練習にバイトに大変だからさもう寝よう?」

ことり「うん……わかった」



◇――――◇

ことり「うわー! 海未ちゃんかわいいー!」

海未「私にはこんな格好……だめですよ……」

ことり「ううん、すっごく可愛いっ」

穂乃果「おーなんだか長くて黒い髪の毛だと似合うような気がする!」

ことり「ね! じゃあ海未ちゃん注文に――」

海未「私は皿洗いを」クルッ

ガシッ

ことり「うふふ、お皿洗いは穂乃果ちゃんのお仕事だから海未ちゃんはご主人様達のご注文を取りに行ってください♡」

海未「は、はい……」シュン



凛「海未ちゃんそんなに見られるの恥ずかしいのかにゃ」

希「制服の方がよっぽどスカート短いのにねー?」

凛「ねー」

凛「そういえば穂乃果ちゃんてさ、メイド服とか似合いそうだよね!」

穂乃果「え!?」

希「メイド服だけやなくて女装自体がドンピシャな気がするね」

希「普通高やったら女装コンテストなんかもあるかもしれないのにねー」

凛「穂乃果ちゃんのとこないの?」

穂乃果「ないよっ! そもそも嫌だよ!」

凛「えー?」



ことり「……女装、かあ」




ことり「ふふっ♡」



◇――――◇

3日後

ことりの家


穂乃果(えっちしたい……)ソワソワ

穂乃果(よし――)


ことり「ねえねえ穂乃果ちゃんー?」

穂乃果「!? な、なあに?」

ことり「これから駅の方行こうよー」

穂乃果「駅の方……? どうして?」

ことり「なんとなく?」

穂乃果「な、なるほど」

穂乃果(なんだか読まれてるみたい……でもことりちゃんが行きたいっていうなら)

穂乃果「うん、わかった。じゃあ行こっか!」

ことり「ありがとー!」

ことり「じゃあちょっと待っててね!」

――――

ことり「はいっ」

穂乃果「ん、ん?」

穂乃果「音ノ木の制服と……カツラ? えっと、ことりちゃんの?」

ことり「ウィッグです」スッ

穂乃果「いやえっと、どういうこと?」

ことり「これ、着てみて?」

穂乃果「えええ!?」

ことり「絶対似合うと思うんだ~! ね、ね!?」キラキラ

穂乃果「やだやだ嫌だよー!!」

ことり「……えっちの時ことりに色々させるのに」

穂乃果「う……」

ことり「おねがぁい……」

穂乃果「うううぅ」フルフル

穂乃果「一回、だけだよ」


◇――――◇



ことり「か、かわいいー!!!♡♡♡」

穂乃果「……」プルプル

ことり「ほらほらほら、鏡で見てみて!」

穂乃果「は、恥ずかしいよ、こんなの……//」

パシャ

穂乃果「ちょっと!?」

ことり「可愛すぎて……♡」

穂乃果「やめてよー! 消して消してっ!」

ことり「大丈夫だって!」

穂乃果「でもこれ、すっごいことりちゃんの匂いする♡」

ことり「だめっ! それはだめえっ!!」

穂乃果「えへへ」

ことり「もぉ……」



ことり「よし着替えも終わったし、行こっか!」

穂乃果「え……?」

ことり「駅の方だよっ」


穂乃果「そ、それは嫌ー!!!」


◇――――◇


ことり「ことりね、可愛い女の子大好きなんだ」


ことり「海未ちゃんとか、µ’sのみんなとかね」


ことり「いつもね手とか繋いで歩いてみたいなーって思っててね。でも、いっつもそういうことすると、みんなに女の子が好きなんじゃないかって勘違いされちゃうかもしれないし」


穂乃果「だ、だからって穂乃果にしなくてもぉ」


ことり「なに言ってるの? 穂果ちゃんは今女の子だよ?」


穂乃果「あぅぅ……///」


ことり「ほら、誰も気づいてない♡」


穂乃果「でも恥ずかしいよぉ」






ことり「気がつかれてないんだから、気にする必要なんてないよ。そうだ! ――トイレ、行こうか」




穂乃果「え!?」

穂乃果「ばバレたら捕まっちゃうよっ!!!」

ことり「だいじょうぶ♡」


◇――――◇

バタンッ



ことり「あんっ……ちゅっぅ」

穂乃果「んっ、ふっ♡」


ことり「はぁぁ……ほんとに女の子とキスしてるみたい……♡」


穂乃果「はぁ……はあ」///


ことり「女子トイレでこんなことしてる気分はどうかな?」


穂乃果「は、恥ずかしい、だけ……♡」

ことり「そっかあ♡」


ことり「でも誰にも気づかれなかったね♡」


ことり「お家にいたらえっち、するつもりだったでしょ」


穂乃果「な、なんでわかったの?」


ことり「なんとなくわかっちゃうよ♡」



ことり「でも残念だね、女の子同士だもん……そんなにしててもことりも女の子だから、えっちは出来ないよ?」



ビン…ビン

穂乃果「……///」


ことり「ちょっとだけスカートが膨らんじゃってる。これじゃあ外に出られないね」

穂乃果「収まるまでま、待ってるしかないの?」

ことり「うん♡穂乃果ちゃんは女の子だもん♡」

穂乃果「その気にさせておいてひどいよぉ……」ウルウル

ことり(可愛い……♡)

ブルル


ことり「あ、ねえねえ……ちょっとだけ扉の方向いてて……?」

穂乃果「なんで?」






ことり「……ここ、トイレだよ?」






穂乃果「え? ……え!?」

穂乃果「穂乃果出てようか!?」


ことり「……一人で出られるの?」ニコッ

穂乃果「ぁ、う」




ことり「っは、ことり家にいた時から……結構、我慢してたんだぁ……//」ブルブル




穂乃果「っ////」カァァアアアア



ことり「真姫ちゃんので興奮してたの、知ってるんだからね」


穂乃果「あ、あれは違うよ!!///」



ことり「んっ……ぁ……もう//」クネ…クネ



穂乃果「///」

ことり「ほらお腹、触ってみて? 膨らんでるでしょ? おしっこ……ことりのここにね、すっごく溜まっちゃってるの……//」

サスサス

穂乃果「ぁ、えと///」


 ことり「はぁ……んっ♡そろそろ、あっち、向いて……?」ウルウル

穂乃果「う、うん//」ドキ

クルッ

穂乃果(ことりちゃん、いつもよりえっちな表情……だめだめ無心無心無心!)

スルル

穂乃果「ごくっ」

ことり「こっち、見ないでね?」

穂乃果「わ、わかってるよ!!」

穂乃果(だったらなんで穂乃果まで連れ込むのさー!!)

穂乃果「……」//バクバク


ことり「ん……///」

ピシュ……シュルル…

穂乃果「!?」

ことり「はぁぁ……//」


ピシャピシャシュルルルルル‼︎‼︎


穂乃果「//////」


穂乃果(すごい音……//)


ことり「ん……」ブルルッ

チョロロ……ピシャ……ピチャ


ガラガラガラ…バリッ


穂乃果(終わった、みたい?)

穂乃果(なんか、すごい……//)


ことり「――穂乃果ちゃん、普通耳も塞ぐと思うんだけどなー?」////


穂乃果「へ!?」


穂乃果「わ、わざと音、消さなかったんだね!?」

ことり「だってー……穂乃果ちゃんなら耳塞いでくれるかなーって♡」

穂乃果「くぅぅ……」

ことり「ことりのでも、興奮した?♡ それとも……直接見ないと興奮、しないのかなあ? そ、それはちょっと……恥ずかしい、かな?////」



穂乃果「……///」ビンビン



ことり「あらら……それ収まるまで、待ってよっか♡」


◇――――◇

10分後


ことり「じゃあ行こっか?」

穂乃果「うん……」

ことり「そんなに暗い顔、しないで?」

穂乃果(なんだか酷い目にあってる気がする……)


キィィ


ことり「え!?」


絵里「あら」

希「うん?」



穂乃果「どうしたのことりちゃ――」


穂乃果「ひっ……」

ことり「あ……ぁ」

絵里「ことり、と……」



希「――穂乃果、ちゃん?」



穂乃果「だめだめ見ないでー!」



パシャ


穂乃果「あー希ちゃん撮ったー!?」


◇――――◇

喫茶店

絵里「いいの? 二人でデートなんでしょ?」

穂乃果「……多分色々、誤解されてると思いましたので」

希「まあ、その格好で話されても、ね?」

穂乃果「うぅ」

希「ほんまに女の子やん」

希「一瞬わからなかったもん」

絵里「で、穂乃果はどうしてそんな格好なの?」

ことり「こ、ことりが頼んで……」

絵里「まあ、そうよねえ」

希「いやはや、うん、カップルには色んな世界があるからね」

絵里「そうね」

ことり「絶対引いてるよぉ……」

穂乃果「仕方ないよことりちゃん」

ことり「穂乃果ちゃんは味方じゃないの!?」

穂乃果「だって無理矢理させられたし……」

絵里「ことり、やり手なのね」

ことり「あぅぅ……変なイメージがついちゃったような気がする」


絵里「まあ、そういうのはお互いの家で楽しむのがいいんじゃないかしら」


絵里「それでも満足出来なくなっての結果なら……うん」


ことり「なにがうんなの!?」


穂乃果「――あー! 希ちゃん、グループに画像あげてる!?」


ことり「え!?」


希「いやー可愛かったから♡」


穂乃果「もう終わりだよぉ!!」


◇――――◇

二ヶ月後




ことり「はいっ♡ こっち向いてー?」

穂乃果「うぅ……//」


パシャ


ことり「うん♡どうかなー?」

穂乃果「どうかなーって言われても」

ことり「今回の衣装はねえ、ハロウィン向けのものなんだー。ハロウィン、近いしね」


穂乃果「もう穂乃果使って衣装の初お披露目するの、やめようよー……」


ことり「もう、慣れてきたんじゃない?」


穂乃果「慣れちゃダメなのに゛ぃ」

ことり「じゃあグループにあげまーす」


穂乃果「はぁぁ……なんか越えてはいけない線を超えてる気がする」


ことり「じゃあ新作衣装のお披露目も終わったところでっ♡」



バサッ



ことり「ちゅっ♡んぅむぅ♡」

穂乃果「はっ、んぅ♡ちゅる……ンぁ♡」

ことり「れろ……じゅる♡ぴちゃ……んはぁ♡」

穂乃果「んっ……また、するの?」

ことり「うん♡衣装お披露目の時しかしないんだから、いいでしょ?」

穂乃果「恥ずかしい、よ」

穂乃果「普通にえっちしよ、ね?」


ことり「この前は穂乃果ちゃんが上だったから、今日はことりの番、だよ?♡」

サワサワ

穂乃果「はぁ……っはぁっ」///クネクネ

ことり「うふっ♡ まだ、胸しか触ってないよー?」

穂乃果「女の子の格好させてるときはそこしか、触らないじゃん……んっ//」

ことり「あ、た、り♡」ササヤキ

ツツーッ…

穂乃果(ことりちゃんに耳元で囁かれると、わけ、わかんなくなってくる……///)

ことり「どこ、触ってほしい?」ササヤキ

ことり「胸の中心、触ってほしい?」ササヤキ

穂乃果「は、はやく……触ってよぉ」

ことり「くすくす♡ここでまた、気持ちよくなりたいんだね?」ササヤキ

穂乃果「……///」コクッ

ことり「じゃあ今日はこれ、使ってみようか?」

穂乃果「……なにそれ?」

ことり「媚薬です♡」

穂乃果「びやく?」

ことり「知らないの?」

穂乃果「うん」

ことり「じゃあさっそく使ってみましょう♡」ペタペタ

穂乃果「んんっ……冷たい……」

ことり「こうやって気持ちいいところに塗るの」ヌリヌリ

穂乃果「これで……?」

ことり「少ししたら効果出てくるからね?」


――――

穂乃果「はぁ……はぁっ……あれ、なんか……ジンジン、する」

ことり「効果出てきたかなあ?」

穂乃果「なにこれ、ことりちゃん」ハァハァ

ことり「塗るとね、いつも気持ちよくなれるんだよ♡」


ピン…ピン…クニ…クニ


穂乃果「はっ♡んっぅぅ♡」ビク…ビク

穂乃果(乳首、しび、れて……♡)トローン

穂乃果「はっ……♡な、にこれ……♡」ビクビク

ことり「ふふっ♡」


ことり『穂乃果ちゃんは女の子なんだから、ここは気持ちよくなってとーぜん。気持ちきい、気持ちいいね』サヤキ


穂乃果「あんっ♡やっぁ♡」

ことり『穂乃果ちゃん、ゼリーみたいにこぉい精液、出したいの?』

穂乃果「う……ん♡」


ことり『あんな濃ぉいのがぱんっぱんに膨れた亀頭さんから出てくるんだもん、気持ちいいよね? 精液が尿道の中をぐぐぐって通る時に受ける抵抗が、すっごく気持ちいい。腰がくだけそうなくらい、きもちいい。そんなしゃせー、したいんだよね……びゅーびゅーってするの、あぁぁって情けない声出しながら♡』



穂乃果「こと、りちゃぁん」ウルウル

ことり「気持ちよくしてもらいたくて、穂乃果ちゃんの亀頭さんは出てくるんだもんね。普段は皮に隠れてるのに、今もそうかな? ……見て見よっか?♡」


ボロン

ことり「あは……今日は出てきてるね♡こんにちは♡」



ことり「くす……さきっぽ充血して真っ赤……♡ こんな見た目すぐにしてると弱点だってわかっちゃうぞ?」フゥー…


穂乃果「ひぁ♡♡♡」


ことり「亀頭さん、よだれ溢れちゃってる。だらしないのはよくないですよー?」クスクス


ことり「亀頭さん、こぉいのびゅーびゅーって出したいってさ♡♡」ササヤキ


ことり「でもぉ、何回も言うけど穂乃果ちゃんは今女の子です。だから、こっちだよ?」クリクリ


穂乃果「ん゛ん゛ん゛ぁ♡♡」


穂乃果(きも、ちぃ……♡)



ことり(もう♡気持ちよさそうな顔、かわいぃぃ……♡)


穂乃果「はっん♡んぅぅぅ」ビクビク

穂乃果「び、やく……やば、い♡♡」


ことり(前よりすっごい反応がいい……もしかしたら)

ことり「穂乃果ちゃんは前から乳首、感じてたよね。今日はことりが、もぉっと気持ちよくしてあげる♡」

穂乃果「ハァ……っ……ハァ♡」

ことり「ぺろ……♡」


穂乃果「ひんっ♡♡」

ことり「かはくなっれるね……ちゅ、れろ……♡」

穂乃果「あ♡んぁぅ♡ひゃっぅ♡」

ことり「きもひいい?」チロチロ


穂乃果「はっ、ふぅ♡も、やめて♡そこいいから、下触ってよぉ♡」


ことり「えー? 女の子にはこんなに膨らむもの、下半身についてないからわからないよ?」クスッ……クリクリ



ことり『穂乃果ちゃんは女の子です。こうやって乳首をつんつんされてびりびりして、喘ぎ声、あげちゃうのは普通のことなんです』



ことり『ね、気持ちいいね? びりびりしてきゅんきゅんしちゃって、溶けちゃいそうだね?』


穂乃果「も、そこだめっ♡なんか変な、かん、じっ♡」ビク…ビク


ことり『うん、どんどん気持ちよくなる。蕩けてわけがわからなく、なる。もうどうなってもいい、乳首で気持ちよくなりたい』ササヤキ


穂乃果『はっ、はっはっぁっ♡♡♡」




ことり(もしかして、イっちゃう……?)

穂乃果「やめて、やめてぇ♡」ブンブン

クリクリ…レロ…チュピ


ことり「きもひいのに、しゅちゅうひて?」ウワメ

穂乃果「やだ、やだやらっ♡ あ♡まって、ほん、とっ♡」

穂乃果「なんかくるっ、なんか♡ へんに、らなるのっ!!」

こと「ふふっ♡」チュピ…レロ…チュルル




穂乃果「んんんっ♡ ――かっ゛ぁ゛~~~!?!?」ビクビクガクガク



ことり(わ、すごい反応……)


穂乃果「はぁ……♡はぁ♡」ビク…ビク…ヘナヘナ


穂乃果「な、に、いまの?」

ことり「……穂乃果ちゃん、乳首だけでイっちゃったんじゃないかな?」

穂乃果「そ、そんな……ありえるの? 穂乃果、女の子じゃ、ないのに」

ことり「ありえるんだってさ。穂乃果ちゃん、自分で証明してくれたもんね♡」


穂乃果「なんだか全身に力、入らないよ……射精してないのに、こんな……」

穂乃果「女の子ってこんな感じなのかな……」

パシャッパシャ

ことり「どうなのかな? また女の子みたいになっちゃったね♡」

穂乃果「ちょっとなんで撮ったの!?」

ことり「だって……すっごい蕩けた顔してたから…ても♡

穂乃果「もうやだよぉ……」

穂乃果「ことりちゃんは乳首でイッたことあるの?」

ことり「ううん、ないよ」

穂乃果「触るとあんなにびくびくして声も出して……敏感、なのに?」


ことり「///」

ことり「選ばれし者だけなのかもっ!」

穂乃果「なんかそれもやだな……」


穂乃果(ことりちゃんのこと、気持ちよくしてあげなきゃなのに……力入らない……どうしよう)

ことり「じゃあ寝ようか?」

穂乃果「え、でも」

ことり「力入らないんでしょ?」

穂乃果「……ごめんね?」

ことり「ううん、ことりのわがままだったんだもん。付き合ってくれてありがとう」

ことり「下はおっきくなってるのに、その気になってないってなんだか不思議だね?」

ことり(……パンツの染みすごいことになってる♡ 射精したわけじゃない、んだよね?)


ことり「すっごく可愛かったよ?♡」

穂乃果「こ、ことりちゃんの方が可愛いよ」

ことり「なにもでませんよー?」

穂乃果「ことりちゃんとこうやって一緒のベッドに入ってるのが一番幸せだから、なんにもいらないよ」

ことり「///」

穂乃果「なんだかさっきみたいにことりちゃんに一方的にやられてると、中学校の頃、思い出しちゃった」

ことり「あの頃は……確かに今みたいな感じだったね」

ことり「穂乃果ちゃんはえっちは何回かしてるのに、なんにも知らなくて」

穂乃果「うん」

ことり「ことりは今のままで、中学生小学生の時の穂乃果ちゃんとえっち、したいな♡」

ことり「どんな顔、するかな?」

穂乃果「ことりちゃんはあの時と比べたら……えっちになってるし、当時の穂乃果からしたらお姉さんってことでしょ? きっと刺激的すぎるよ……」

ことり「えへへ、それさいこーだね♡」


ことり「ことりが教えたから、こんなにえっちになっちゃったの?」

穂乃果「そうかもね? 類は友を呼ぶからねっ!」

ことり「そんな言葉、どこで覚えたの?」

穂乃果「えへへ」




ギュッ



ことり「大好き……穂乃果ちゃん」

また


◇――――◇


ことり(15)『……///』


穂乃果(15)『こ、ここここここさわ、さわればいいんだよね?////』


ことり『うん……//』


穂乃果(ことりちゃんの……昔はこんなびらびら……あったかな?ジー)

ことり「じっとみすぎ!!//」


ことり(穂乃果ちゃんの方が経験あるはずなのにどうしてことりが教えてるんだろう……//)


クニッ…クチュゥ



ことり『あ♡ん……♡』


穂乃果『ドキ♡』


穂乃果『ハァハァ……♡』


穂乃果(なんかコリコリしてる……)


ことり『そこ、触ってると♡んっぁ♡女の子は気持ちよくなれる、んだよ?』


穂乃果『た、確かに絵里ちゃんもそうだった、かも』



ことり『はぁっ……ッ♡ンッ♡』ビクビク…//



穂乃果(ぐ、ぐちょぐちょになってきた///)

ことり『こうやって女の子のことを気持ちよくしてあげるの。ことりはもう準備出来たけど、人によっては濡れにくかったりするみたいだから気をつけてね?』ハァハァ…


穂乃果『うん//』


ことり『じゃあ、穂乃果ちゃんのも準備オーケーだよね? 下着脱いで?』

穂乃果『穂乃果のちっちゃいから……恥ずかしい、よ』

ことり『そういうのって気にすることないんだよ? ことりだって胸大きくないでしょ?』

穂乃果『……』

ことり『ほら、大丈夫だから見せて?』

スル…

ことり『わ……//』


穂乃果『……////』

ことり『昔よりおっきくなってるよ♡』

穂乃果『ほ、ほんと?』

ことり『うん♡これから大きくなっていくと思うから安心して?』

穂乃果「う、ん」//

ことり(さきっぽ、前よりおっきくなってる……初めてした時からかなり経ってるし……もう中学生だもんね成長してるんだ穂乃果ちゃんも♡)

ことり『ハァハァ……///』



ことり『触るね』


サワ…

穂乃果『ぅ♡//』

ことり『こうやって触られると気持ちいい?』

穂乃果『うん……ハァハァ///』


ことり『じゃあ、ここ剥いてみるね?』


ペリ…メリ…

穂乃果『んんん♡///』


ことり『……可愛い♡』

穂乃果「ハァハァ……ぅぅ」

ことり「穂乃果ちゃんのここ、さきっぽすっごいおっきいね?」

ことり(長さよりさきっぽの方がいっぱい成長したのかなあ?)

穂乃果「そう、なのかな……?///」


ことり(さきっぽピンク色だ……//)

穂乃果「……////」

ことり「……恥ずかしい……?」

穂乃果「うん

ことり『穂乃果ちゃん、準備オッケーみたいだね?』

ことり『――挿入れてみよっか?』

穂乃果『ごく……っ//』

ことり『やり方わかる?』

穂乃果『なんと、なく』

ことり『そっか! じゃあ、ゴム着けたら任せてもいいかなあ?』

穂乃果『う、うんっ』

穂乃果『……あ、あれ』モタモタ

ことり『?』

穂乃果『ちょ、ちょっと待ってね』

穂乃果(ど、どうしよう……ゴムつけ方わかんないよぉ……)モタモタ

ことり『穂乃果ちゃん……もしかして、つけ方わからない、の?』

穂乃果『ぅ……』


ことり『……』



ことり『……そうだよね。大丈夫だからね? でもことりもよくわかんないの……箱に入ってる説明書貸して?』

穂乃果『……じ、自分でするから』


ことり『いいから、ことりがしてあげる』

ことり『ふむふむ……うーん……』

ことり『このゴム、どこで買ったの?』

穂乃果『薬局で……』

ことり『ふぅん……店員さんに、今から僕はえっちなことしますよーって言ったみたいなもの、だよね?♡』

穂乃果『な……////』

ことり『こんな可愛いお顔してるのに、ヤルことはやるんだって思われたかなあ?♡」

穂乃果『や、やめてよ! 買うの……恥ずかしかったんだから……』

ことり『ふふっ』

ことり『こっちが裏向きだから……こっちを被せて……くるくるってすると』


ことり『おおっ』

穂乃果『あ……こうするんだ』

ことり『準備……出来たね……?』

穂乃果『ごくっ……』


ダキッ


ことり『////』


穂乃果『ハァハァ……』クニ…クチュウ


穂乃果『はい、んないよぉ』


ことり『あぁっ♡もうちょっと、下……♡』

ニュルルッ

ことり『ふぁぁっ♡』ビク



穂乃果『は、ぁぁ……///』

穂乃果(はい、った……あぁ……きも、ちぃ……♡)


穂乃果(動かなきゃなんだよね? でも、すぐ出ちゃうよぉ///)


穂乃果『ふぅ、ふぅ』フルフル

ことり(なんだかこんな表情みるの、懐かしいな……可愛い)

ことり『穂乃果ちゃん、我慢してるの?』

穂乃果『だって、早すぎると怒られるから……』ウルウル

ことり『そういうのはもっと後で練習していこう? 今日はやり方覚えるためにしてるんだから、我慢なんてしなくていいんだよ?』ナデナデ

ことり『穂乃果ちゃんが気持ちいいように動いて、よくなってくれたらことりも嬉しいから』ニコッ

穂乃果『……///』

穂乃果『すぐ、でちゃうよ?』

ことり『うんいいよ』

ギシ…ギシ



ことり『ふぅ、ふぁ♡』

穂乃果『動き方、これで♡いいのか、なっ♡』

ことり『うん♡大丈夫、気持ちいいよ?♡』ギュッ

穂乃果『あっぁ♡こと、りちゃ♡』

ことり「あ、んぅ……♡」

穂乃果「……♡」ゾクゾク


グチュグチュ

穂乃果『だめっ……も、でちゃうよぉ♡まだ、出したくない、のにぃ……っ♡』


ことり『いいよ?♡我慢しなくて、いいんだよ!?♡』


穂乃果(かわいい、かわいい♡)

穂乃果『んんんっ♡ごめっ♡でるっ♡』


ビュクビュクビュゥウ


穂乃果『かっ……ぁ♡♡♡////』ビクビク


ことり(すごい、顔……♡ 穂乃果ちゃんこんな顔するんだぁ♡)

穂乃果『はぁ、はぁ』グッタリ


ことり『わぁ……いっぱいせーえき、出せたね♡よしよし』ナデナデ


ことり『ゴム見せて?』


ことり『たぷたぷ……』

穂乃果『////』

ことり『これ出すのが気持ちいいんだよね?』



穂乃果『う、うん』

ことり『こんなにびゅっびゅってしちゃったんだもんね♡気持ちいいよね♡』

ことり『よくできました♡』


ことり(穂乃果ちゃんすごい量……これ出されたら……きっと、すっごくきもちいい……♡)

穂乃果『////』

ことり『気持ちよかった?』

穂乃果『うん……♡』

ことり『えへへ、よかった。これからも少しずつ練習、していこっか』

穂乃果『いいの?』

ことり『うん』

ことり『あのね、ことりね穂乃果ちゃんの練習のために色々調べたの』

ことり『射精って……気持ちいいけど、すっごく疲れちゃうんでしょ? 大丈夫?』

穂乃果『ん……穂乃果は平気』

ことり『そっか、疲れちゃったら無理しないでね?』


ことり『もし穂乃果ちゃんに彼女ができたり、ことりに彼氏が出来たりしたら……そこで中断ね?』


穂乃果『うん、わかった』



◇――――◇

三月

ことり『またえっちしなかったんだ?』


穂乃果『うん……』

ことり「どうして?」

穂乃果「どうやってそこまでもっていくのか、わからなくて……」



ことり『そっかぁ……こうやって練習してるのに、その前に別れちゃったら試せないね……』


穂乃果『そうなんだけどさ……フラれちゃうから、仕方ないよ』


穂乃果(でもこんなに可愛いことりちゃんとえっち出来てるならそれで十分な気がする)


ことり『辛かったよね……?』


穂乃果『ことりちゃん以外とえっちするの……なんだか怖くて』



ことり『……じゃあ、怖くなくなるまでことりとしようね? いつでもことりはいいから』


穂乃果『でももう高校なんだし……』


ことり『……』


ことり『ことり達、別々の高校、だね』


穂乃果『……』


ことり『あえなくなるわけじゃないもんね?』




穂乃果『そうだよ! ねえことりちゃん……高校入るまでの春休み、練習しよう?♡』ギュッ



ことり(こんな可愛いのに振るなんて、穂乃果ちゃんのこと振った人、なに考えてるんだろう……ことりなら絶対自分からは振らないのに)







ことり『うん♡ いいよ……♡』


◇――――◇


ことり「これで……縛って?♡」///


穂乃果「うぇぇ……でも」


ことり「むぅぅ」


ことり「……穂乃果ちゃんて、Mなの?」


穂乃果「ち、違うよ!」

ことり「ううん、攻められるの好きだもんね。攻められるの大好きな変態さんだもんね」

穂乃果「……」

ことり「あーあ、男の子なのに……ことりがしてばっかり……」

ことり「たまには――」


ガバッ


穂乃果「……いいよ、そんなに攻められたいなら穂乃果がしてあげるよ」

穂乃果「これで縛ればいいんだね?」

ことり「うん♡」



クルクル グッ


ことり「ちょっとキツく、ない?」
モゾモゾ


穂乃果「ことりちゃんがして欲しいって言ったんじゃん」

ことり「ぅぅ……」

穂乃果「どうしよっかなー」

ことり「……」

穂乃果「そのままでいいかな?」

ことり「なんでぇ!」

穂乃果「だって思いつかないし」

ことり(放置プレイ……♡)ゾクゾク


穂乃果「……ねえ、なんで穂乃果なにもしてないのにそんな表情してるの……?」ヒキ…

ことり「そ、そんな変な表情、してた!?」

穂乃果「うん」

穂乃果「まあいいや、じゃあ穂乃果のこと気持ちよくしてよ」

ことり「で、でも……手は使えないし……」

穂乃果「口があるでしょ」

ことり「あ、そっか」

穂乃果「思ったんだけど、こういうのってさ……縛られる方が縛ってってお願いしてきたら意味ないんじゃ……」

ことり「……気にしなくていいんじゃない?」


穂乃果「そっか……ねえ、媚薬ってまだある?」

ことり「えっとーそこにあるよ?」

穂乃果「オッケー」


ガサゴソ

穂乃果「じゃあ塗っていこっか♡」

ことり「///」

穂乃果「乳首とー、下も塗ってあげないと」ヌリ…ヌリ

穂乃果「はい、これでちょっと待とうねー」


――――

ことり「んっ///あついよぉ……///」モジモジ

ことり「ハァハァ……♡」

ことり「穂乃果ちゃん、そろそろことり、準備いいんだけ、ど……」

穂乃果「穂乃果はまだだもん」

ことり「うぅ///」ジンジン


穂乃果「じゃあ、口でシテ?」
スル


ことり「……うわあ、久しぶりにちっちゃいモードだ、皮被っててかわいー♡」

ことり「結局被ったままだったね……?」


穂乃果「ぅ……気にしてる、のに」

ことり「ちっちゃい時はそっちの方が可愛いよ♡」

ことり「ちっちゃい時でも、さきっぽはおっきいし♡」


ことり「しかもこうやって…れろ……さきっぽが皮の中からにゅるんって出てくるの、興奮しちゃう……///」

穂乃果「は、ぅ……//」


ことり「ハァハァ……おちんちん久しぶりー♡」


ことり「このすっごい出っ張ってるさきっぽがね、なかぐにゅぐにゅってかき回してくれて、きもちいいの♡」


ことり(これでめちゃくちゃにされたいよぉ♡///)


穂乃果「////」





穂乃果「はやくしてっ!」

ことり「はーい」

ことり「あむ……れろ……ちゅる」

穂乃果「んっ……」

穂乃果(すぐいかないように、しないと)



ことり「ちゅる、じゅる……ぺろ……きもひい?」

穂乃果「ん……//」

ことり「えへへ、ぴんく色で可愛い♡」

ことり「我慢汁だらだら♡ えへへ、気持ちよくなってくれてるんだね♡」

穂乃果「はぁあ……♡♡」


ことり「こほりのくひのなはで、ぱんぱんになってきへるよ」ジュブジュブグポグポ

穂乃果(……よし)

ズンッ


ことり「んぐぅ!!」

穂乃果「ふふ」

ことり「ほのかひゃ……」

ガシッ

穂乃果「ぜんっぜん足りないよ? もっと気持ちよくなりたい……」

穂乃果「なあ!!」ズンッ グッポグッ

ことり「がっぁ゛あ゛あ゛」

ことり(くる、し……)ウルウル

穂乃果「のどの奥、さいこ……♡」ガシガシッ

ことり「ん゛ん゛ん゛ん゛!!!」

穂乃果「なに? やめて欲しいの?」

穂乃果「ことりちゃんがしてって言ったんだもん♡穂乃果が満足するまで、やめないもんね」

ことり(くる、し……♡)

ことり(でも……穂乃果ちゃんに好きなようにされるの……大好き……♡)


穂乃果「あっ♡ん……♡いきそ……っ」

ズンズングッポグッポ


穂乃果「全部、飲むんだよ」


ことり「んん゛!! ゔんっ゛」


穂乃果「んっ♡はっ……っぁ♡♡」

ビュグビュクッビュゥゥルルル

ことり「!?!?」

穂乃果「はぁぁ……さいこぉ」


ニュプ


ことり「げほっげほっ!」

穂乃果「……」

ことり「ひどい、よ」


穂乃果「――全然飲んでないじゃん」

ことり「……苦し、くて」


穂乃果「それで次は自分が気持ちよくして貰えるとでも思ったの?」


ことり「え……」


穂乃果「――ふともものとこまでいやらしいの垂らして……馬鹿みたい」クス


ことり「……//」

ことり「ほ……穂乃果ちゃんだって、ことりのワレメに……い、挿れたいでしょ? 挿れたい、よね?」


ことり「ことりもう準備いいよ? ……また穂乃果ちゃんのおっきくすれば――」


穂乃果「素直に言ってよ。いつもは言えるくせにどうして今日は言えないのかなー?」


ことり「……挿れて、ください」


穂乃果「?」


ことり「挿れてくださいっ!」


穂乃果「どこになにを?」


ことり「……穂乃果ちゃんのおちんちん……ことりの……お、おまんこに……///」

ことり「挿れて、ください……欲しい、です、ことり、いやらしいから我慢……出来ません……っ」ウルウル



穂乃果「……」

ことり「……//」

穂乃果「ねえ、自分でそんなこと言ってて……興奮してるの、変だと思わない?」

穂乃果「ベッド汚れちゃってるよ」


ことり「……は、はやくぅ」

穂乃果「よーし、もういい時間だし寝よっか?」

穂乃果「そのかっこでもなんとか寝れるよね?」

ことり「眠れるわけないよ!」

穂乃果「しーらない、自分で処理したら?」

ことり「手使えないし、それも出来ないじゃん……」


穂乃果「消しまーす」パチッ



ことり「ほのかちゃぁん……」ウルウル


穂乃果「……」

穂乃果「寝るのー」

ことり「ま、まってよ、ほんとに寝ちゃうの?」

穂乃果「うん」

ことり「……ちょっとっ」モジモジ

ことり「あ、ん♡」スリ…スリ


穂乃果(太ももに擦り付けてる……)


ことり「ほのかちゃぁん……」スリ…スリ

穂乃果「そんなに気持ちよくなりたいの? それならことりちゃんがいましようとしてること、していいよ」

ことり「……」

ことり「穂乃果ちゃんの身体で、シテいいの?」

穂乃果「いいけど……それをしちゃったら本当にいやらしい子だけどいいの?」

ことり「……///」

穂乃果「ま、どっちでもいいけど」


ことり「いい、もん」ウマノリ

ことり「ことりのせいじゃないもん、穂乃果ちゃんのせいだもん……っ」

穂乃果(ことりちゃん必死だ……♡攻めるのもいいね……♡)


穂乃果「ふぅん、勝手にしてれば?」

ことり「……」ゾクゾク


穂乃果「仕方ないからことりちゃんが気持ちよくなってるところ見ててあげるよ」

ことり「///」


スリ…スリ


ことり「ああっ……///」

穂乃果「……」

ことり「んっ、ふっ♡」

穂乃果「びちゃびちゃだね」

ことり「仕方、ないもん」


ことり「あんっ♡ん、はぁっ♡」

プシュゥウッ


ことり「あっ……ごめ、なさっ」

穂乃果「……吹いちゃったの?」

ことり「///」


ことり「穂乃果ちゃん♡キス、していい?」


穂乃果「やだ」

ことり「え!?」

穂乃果「穂乃果

穂乃果「穂乃果の足しか使っちゃだめ」


ことり「そん、な」

ことり「キス、したい、キスしたいのぉ♡」


ジュッ……グチュ


穂乃果「うるさいな穂乃果寝たいんだから早く終わらせてよ」

ことり「ゾクゾク」

ことり「は、ぅぅ……♡」


ことり「んっッ……イっちゃう、かも♡」クネクネ


穂乃果(うわぁ、ことりちゃん……やらしい)


ことり「ハァっ、んっぁ♡」


ことり「んっ、んむ!!! ~~~~!?!?」ビクビクビクビク♡♡♡



ことり「あっ……♡はっ……ぁ♡」


ことり「ハァハァ……♡」


穂乃果「いやらしい」



穂乃果「ことりちゃんことりちゃん、穂乃果の足さことりちゃんのえっちな液体ですっごく汚れてると思うんだ」

穂乃果「――自分で舐めて……綺麗にしてよ♡」

ことり「!?」


穂乃果「綺麗にして?」

ことり「うぅ……」


穂乃果「あ、お尻こっち向けて!」

ことり「……こんな体勢、恥ずかしい、よ」


クルッ


穂乃果「うわ、白くてネバネバしてる♡」クパァ…クチ


ことり「そ、そうなの……?」


穂乃果「ことりちゃんが変態だからだよ♡」

穂乃果「早く舐めて」


ことり「ぺろ……ん」

穂乃果「自分の……どんな味する?」

ことり「変な味だよぉ……まずい」

ことり「んっ、ふぅ♡ぺろ……ぺろ」



穂乃果「……穂乃果いじってないのにまだ奥から溢れてくるよ? イッたばっかりなにまだ満足できないの?」


ことり「ち、ちがうっ!」


穂乃果「口答えしなくていいから綺麗にして」

ことり「は、い」


ことり「れろ……ぺろ//」


ことり(へんなあじ……//)


パシーン

ことり「ひゃっ」

ことり「穂乃果ちゃん!?」


穂乃果「早くしてよ」

ことり「」ゾクゾク


パシーン‼︎


ことり「あ、ぅ」///


穂乃果「なんでお尻叩かれて感じてる、のかなあ!?」パシーン

ことり「ひ、ぅ。も、やめて」ウルウル////



穂乃果(いいこと思いついた……携帯どこだっけ)

穂乃果(よし、これで動画を……)REC


穂乃果(暗いけどアップなら映るね)


ことり「はぁ……んぅ……はぁぅ」

クリ……クリッ


ことり「ふぁっ♡ふっぅ♡」


穂乃果「付き合う前は玩具ないとあんまり感じなかったのに……敏感になってきたね♡」


ことり「はぁぅ……そ、こ……きもちっぃ♡」ヒクヒク…ッ♡


穂乃果「ふふっ」パシーンッ


ことり「あっ゛♡」

穂乃果「れろ……じゅるる……♡」


ことり「ふぁんっ♡ そ、そんなところ舐めないで!? 汚い、本当に汚いからぁ!////」ビクビク//

穂乃果「ふふっ♡」



ことり「あ、ぅ♡らめっ……きもち、ぃ♡///」


ことり「ぁ……イ、く……っ♡」ビク…ビク



ピタッ

穂乃果「……さっきイッたばっかりだもんね。はい、終わり」

ことり「え、ちょっと……っ」

タラーッ…


穂乃果「綺麗になった?」


ことり「……うん」

穂乃果「でもさあ、ことりちゃんが変態だから穂乃果の顔にいやらしいの垂れてきてるんだけど」

穂乃果「こっちも綺麗にして」

ことり「……はい」

クルッ

ことり「へ……穂乃果ちゃん、なんで携帯……」

ことり「ど、動画撮ってたの!?」

穂乃果「だってーことりちゃんがえっちなとこ収めておきたいなーって」


ことり「っ//////」

穂乃果「ほら」

アンアン…ホノカチャ…♡

ことり(こ、こんなの……////)

穂乃果「ふふっすごいことになってるでしょ?」

ことり「消してよぉっ!!!!」

穂乃果「やーだ。あとで全部見ようね♡」

ことり「/////」


穂乃果「……じゃ、それ解いて寝よっか」


ことり「え、もう解く、の?」


穂乃果「流石にもういいでしょ?」

ことり「……」


スルスル



ことり「うふ♡」


ガバッ


穂乃果「!?」



ことり「ハァハァ……まだ、挿れてもらってないもん……♡ さっき綺麗にしてるとき見てたんだからね、穂乃果ちゃんのおちんちん、どんどんおっきくなってるとこ」


ことり「今日は穂乃果ちゃんので攻めてもらえなくてもいいもん♡」


ことり「ことりね……穂乃果ちゃんが真っ赤な顔して必死で気持ちいいのに耐えてるところが大好きなの……♡」


ことり「穂乃果ちゃん、世の中にはね女の子とえっちしたくても出来ない人だっているんだよ?」


ことり「いつでもできる穂乃果ちゃんは、幸せなの。なら、そういう人達の分まで頑張らなくちゃだめでしょ?」



ことり「……ハァハァ……とにかく、ことりが満足するまで今日は、眠らせないよ♡」



穂乃果「ひっ……」



◇――――◇

ことり「むむ……」


TV「実は男の子はぽっちゃりしてる方が好きだったりするかも……彼女さんに太ってなんて言えるはずもなく――」


ことり「……」

ことり「確かにことり、太ってはない……よね?」

ことり「痩せてた方がいいって思ってたけど、もしかしたら穂乃果ちゃんはぽっちゃりしてた方が良かったりするのかな……」

ことり「そっちの方が胸も大きくなるもんね……ことりおっきくないし」

ことり「……今度聞いてみようかなあ?」


◇――――◇

にこ「ことりはあれよねー、腕も足も全体的に細いのに胸はあるのよねー」

ことり「そ、そんな//」

にこ「真姫と似てるんじゃない?」

ことり「そうかな? 真姫ちゃんの方が細いしスタイルいいよ」


絵里「――あらあら、細いばかりがスタイルいいっていうのは違うんじゃない?」

にこ「?」

にこ「そうよね! 私みたいなスタイルもきっと時代が変われば――」

絵里「特に男の人って細いばかりだと抱き心地が良くないからあんまり好きじゃないって人もいるみたい」

にこ「…………」


にこ「……でもそれ胸が大きくてウエストは細いのがいいっていうただの贅沢のことをぽっちゃりって言うなんじゃないの?」

絵里「……違うんじゃない?」

絵里「よくわからないけど、全体的にムチムチ……というか」


花陽「私みたいなの……かな」

花陽「うぅ、さ、最近ダイエットしてないけど……うぅ、確かに太ったかな……?」


にこ「花陽は骨格が大きいのよ多分」



花陽「真姫ちゃんとかことりちゃんみたいになれないのかなあ……」

絵里「言ったでしょう、花陽。細いのが全部いいってわけじゃないのよ」



花陽「う、うん」


凛「かよちんはいまのままがいいよ絶対!!」


希「――穂乃果ちゃんはどうなんかなあ?」

ことり「え……うぅ」


ことり「胸はおっきいのが好き、みたいだよ確実に。……実はぽっちゃりした子の方が好きだったりするのかなあ」


凛「ことりちゃんの良いところはその細くて可憐なボディ!! 本人もそれを自覚してるだろうってことで、穂乃果ちゃんは希望を言えてないんだ!!!!」


ことり「ええーー!?」


ことり「ど、どどどどうしようっ」


真姫「もう……本人に聞いてみればいいでしょ」


ことり「そうだね! もう少ししたら戻ってくるかな?」


ことり「あ、でも…………ことりがいると本音言ってくれなそうだから、みんなよろしくお願いしますっ!! ことり外に出て聞いてるね!!」


◇――――◇

穂乃果「えー……うーん。ぽっちゃりしたの"も"好きだよ」






ことり「はっ……」

ことり「や、やっぱりそうなんだ。痩せてた方がいいって思うのは、女の子だけなんだ……っ」


ことり「太らなきゃっ……!」



◇――――◇



ことり「もぐもぐ……」

海未「ことり……?」

ことり「あむ……うむ」

海未「もうおにぎり三つ目ですよ……そんなにお腹が減ったのですか?」

ことり「うぷ……うぅ……お腹いっぱいだよぉ……」

海未「ではなぜ」

ことり「穂乃果ちゃん、ちょっと太った方が好きって言ってたもん」

海未「そう、なんですか?」

ことり「海未ちゃんその日いなかったもんね」

海未「なるほど……ことりは痩せていますもんね」

ことり「あむ……ぅぅ」

海未(リスみたいですね……)

ことり「えへへ」

海未「シュークリーム、ですか。二つも?」

ことり「甘いものならいっぱい食べられるし、太れるもん!」

海未「あはは……」


◇――――◇

一週間後

穂乃果「ねえ……」

ことり「あむ……」

穂乃果「最近色々食べ過ぎじゃない……?」

穂乃果(食べてるとこも可愛いけど……でも)

穂乃果「あの……太っちゃうよ?」


ことり「ビク」

ことり「……だって穂乃果ちゃん、もうちょっと太った方が好きなんでしょ……?」


穂乃果「え……? ことりちゃん、いまのままがいいよ……」

ことり「だって穂乃果ちゃん先週……みんなの前でぽっちゃりしてる方がいいって。ことり、外から聞いてたんだよ」


穂乃果「確かにそんなこと言ったけど、太ってる方がいいなんて言ってないよ……」

ことり「じゃ、じゃあことり、太らない方がいいの!?」

穂乃果「できれば……」


ことり「せ、せっかくちょっと太ったのに!?」

ことり「一週間で2キロだよ!? うううぅぅっ」

穂乃果「あ、あの……」

ことり「ばかぁ……」グズグズ

穂乃果「ことりちゃんならちょっとくらい太っても可愛いと思うけど……」

ことり「もういい、痩せるもん……」

穂乃果「そ、そっか……頑張ってね?」


◇――――◇




ことり「え……」


ことり「――えっち、しすぎっ!!!」


ことり「昨日は三回、一昨日は二回、その前の日は四回……!! し、しかも……全部ことり……からっ」


ことり「…………」プルプルプル……

ことり「思い返したらは、恥ずかしいことばっかり言って……こ、こんなの……ダメな、気がする//」

ことり「だって……もう膣内だけでイけるようになって……とまんないんだもんっ……」


ことり「普通は男の子からそういうことしてくるはずでっ、女の子から誘う時ももうちょぉっと……控えめ……だよね?」

ことり「世の中のほかのカップルって、どうしてるんだろう……えっち、あんなに気持ちいいのに……男の子から求められるまで、待ってるのかな……」



ことり「穂乃果ちゃんはいいって言ってくれるけど……こっちから押し倒したりそういうことばっかりなのは、やっぱりだめだよっ!!」

ことり「……」




ことり「……そうだ、穂乃果ちゃんに我慢させて、襲ってもらおう♡」

ことり「ちょうど生理の時期だし……それに加えて終わった後もさせてあげなければ、獣さんみたいに……♡」

ことり「やーんっ♡」


◇――――◇


ことり(よしっ生理もちょっと前に終わったし……そろそろ穂乃果ちゃんがうちに来たいっていう頃だと思うんだけど……)


穂乃果「ねえねえことりちゃん今日行っていい?」

ことり「え? うん、いいよ」

ことり(やっぱり……!)

ことり(でもっ)


ことり「あ、でもごめんね……今日お母さんが早く帰って来ちゃうから……」



穂乃果「え、あ……そうじゃなくて、忘れ物……」


ことり「え!? あ、ああそれなら明日こそ持ってくるから安心してっ!」///

ことり(ううぅ……忘れ物のことだったなんて……ことりの方が意識しすぎてるみたいでは、恥ずかしすぎるよぉ!!////)


穂乃果(そっか……しばらく出来ないのかな……)


◇――――◇

穂乃果(やっぱりしたい……)ソワソワ…


ことり「……♡」

穂乃果(ことりちゃんのお母さんいるけど、声出させないようにすればなんとか……ならないかな?)

穂乃果(よし)


スッ

ツンツン

ことり「んっ、もうなに?」

穂乃果「んー? なんでもなーい」エヘヘ

ことり(する前のこのイチャついてくる感じ……やっぱりしたいんだ♡)

ことり(でも……焦らしちゃうぞ)


イチャイチャ…



穂乃果「んっ……♡」

ことり「……ちゅっ」

穂乃果「はっ……は♡」

ガバッ…ッ

ことり「んぅ……今日はダメ……っ」

穂乃果「いいでしょ? 声出さないようにすればバレないよ、ね?」ペロッ…

ことり「し、知ってるでしょ? ことり、もう膣内だけでもイっちゃうから……声、抑えられないのっ……」ウルウル


穂乃果「~~♡」ゾクゾク



ことり「ふぅぅ……ん、だ、めだってぇ!」ゾクゾク

ことり(はっぁ……しちゃ、おうかな……♡)


穂乃果「♡」サワサワ…



ことり「や、やっぱりダメっ!!!」

穂乃果「え……ぅ……本当に?」

ことり「だめなものはだめなのっ」

ことり「もう、だめって言ったのに……」

穂乃果「だって……最近してなかったし……」

ことり「もうっ……我慢出来なかった罰として、今日は手とか口でもしてあげません」

穂乃果「じ、じゃあ明日っ……」

ことり「……ことりのこと、身体でしか見てないの?」

穂乃果「そ、そうじゃないよっ! えと……だからっ、好きだからしたいっていうか……その」

穂乃果(ち、ちょっと前までそっちからしようしようって言ってきたのに……どうして急に)

ことり「うふ、冗談。ごめんね変なこと言って」ギュッ

ムニュゥ

穂乃果「///」

穂乃果「し、下着つけて……ないの?」

ことり「うん」

穂乃果(それでしちゃだめって……酷いよぉ)


穂乃果「はぁ……はぁ」

穂乃果「こ、ことりちゃ……本当に、だめ?」

ことり「だーめ♡」

ことり(かわいい……♡ ことりも変な気分になってきたけど……我慢我慢)

穂乃果(うぅ……こっちの反応楽しんでるなあ……?)

穂乃果(穂乃果知ってるんだからね、ことりちゃんがえっちなこと大好きなの)

穂乃果(――ことりちゃんだって我慢してるに決まってる)


穂乃果「えっちはだめだけど……」


穂乃果「んっ♡ちゅぅ……ぢゅ、れろ♡」

ことり「!?」

ことり(舌、からまって……♡)

ことり「んっぁ……ほのかひゃ、んぅぅっ」

ことり(からまってぴりぴりして……きもちいい……♡)トローン…

穂乃果「はぁ……キスなら、いいよね?」

ことり「そ、それは……」トローン…

穂乃果「ちゅ……じゅる……はぁぁ♡」

ことり「んんぅぅっ」ビク…っ


◇――――◇

10分後



ことり「ハァハァ……♡穂乃果ちゃん……♡」スリスリ

穂乃果(くす……ことりちゃん、いやらしいスイッチ入っちゃった♡)


ことり「きす……もっと、ちゅー……」ンー…

穂乃果「……ことりちゃん、パジャマすごいことになってるよ?」

ことり「え?」


ことり「あ……ぅ」グッショリ…

ことり(下着も履いてる、のに……こんなっ……)

穂乃果「――したいんでしょ?」ササヤキ…

ことり(したい……したいしたい……っ)ハァハァ…♡

ことり「で、でもお母さんがっ」

穂乃果「……ホテル、行こっか?」

ことり「へ!? だ、だめだよことり達まだ……」

穂乃果「私服ならばれないって! お金は出すから!」

ことり「で、でも……」

穂乃果「ね、いこ?」

ことり「……」

ことり「……うん」


◇――――◇

ことり(はぁぁ……しないって言ったのに、結局流されちゃったよ……)

ことり(あれ……でもこれ、男の子に流されてしちゃったって……もしかしてあるべき姿……?)

ことり(うーん……やっぱりそれってなんか、ことりは違うかな……男の子だけに責任取らせるみたいで……)

ことり「やっぱりお金、半分出すよ」

穂乃果「いいよそんなの!」

ことり「だめっ。ふたりでするんだから、ふたりで出さないとなの」

ことり「はい、受け取って」

穂乃果「でも……」


ことり「受け取ってくれないなら、帰るもん……」ムスッ…



穂乃果「受け取る! 受け取るから!」

ことり「はいっ」

穂乃果(いいのかなぁ……)



穂乃果「じゃあへ、へや……どこにしよっか……」

ことり「うぇぇ……えっとぉ」

穂乃果「ここ、がいいかな?」

ことり「じ、じゃあそこで!」

トコトコ…



ことり「や、やっぱり緊張……するね?」

穂乃果「あはは……ね」

トコトコ…

ガチャ


穂乃果「うわー……」

ことり「……///」

ことり(お風呂……ガラス///)

穂乃果「……じ、じゃあとりあえずシャワー……」

ことり「う、うん」

ことり「あ、でも……一緒にお風呂とか、は……?///」

穂乃果「じゃあそ、そうしよっか」ドキッ…


◇――――◇


ことり「そういえば一緒にお風呂入るのって、初めてだよね」

穂乃果「そうだね」


スルル…

穂乃果「/////」


穂乃果(やばい……)ムクムク…

ことり「入ろ?」スッ



ことり「……くす」


穂乃果「な……//」




ことり「すごい、ふたりで入っても大丈夫そう!」チャプ…

穂乃果「ほんとだ!」

穂乃果「すごいなー……」チャプ…

ことり「……」

穂乃果「……」

穂乃果「や、やっぱり恥ずかしい……」

ことり「ことり、も」

穂乃果「ぅぅ」



ことり「も、もう元気になってるんだね? 隠さなくてもいいのに」


ことり(いじってないのにさきっぽ出てきてあんなに血管浮き出て……溜まってるんだ♡)


穂乃果「だ、だって……興奮しないほうが……おかしいよ」//

スッ

ことり「……ことりに任せて?」

サワサワ

穂乃果「はぁぁ……♡」

ことり「ことりと出来ない間、一人でするのも我慢してくれた?」

穂乃果「うん」

ことり「えへへ、そっか偉い偉い」

ことり「じゃあ……いっぱい溜まっちゃってるね♡」

穂乃果「ことりちゃんはどうなの?」

ことり「お、女の子にそういうこと聞いちゃだめなんだよ!」

穂乃果「ふーん、しちゃったんだ」

ことり「し、してないよっ!」

穂乃果「でもことりちゃんはいやらしいしなぁ……」

ことり「ぅ///」

穂乃果「最近のことりちゃんすぐイっちゃうんだもん」

ことり「だ、だって」



ことり「きもちいいん、だもん……」ボソッ///


穂乃果「////」

穂乃果「うそうそ。あのさ、ここでしてもらうのもいいんだけど……あがってからにしよう?」

ことり「?」

穂乃果「ほら……ちょっと期間空いたし……久しぶりだから手とか口じゃなくて……」//

ことり「うんっ♡」

ことり「あ、あの……」

穂乃果「?」

ことり「今日……何回イっちゃうか、わかんない……///」

穂乃果「ど、どうして?」


モジモジ…





ことり「――こ、ことりもすっごく……その、興奮……して、ます……/////」




穂乃果「////♡♡」



 このあとめちゃくちゃ。


◇――――◇

部室


穂乃果「んー……」

穂乃果「にこちゃんよくこんなサイト作るなー」

穂乃果「あ、ことりちゃんの自己紹介変わってる」

穂乃果「チャームポイントはたれ目、なるほど……かわいい」

穂乃果「あ、写真も増えてる……保健室で撮ったのかな……かわいい」

穂乃果(こんなかわいいのに……あんなにいやらしいんだから……す、すごいよね。ファンの人とかは絶対えっちなんて知らない清純派って思うだろうし……)

穂乃果「///」


にこ「――なーに人のパソコンで彼女の写真見てニヤニヤしてんのよ」

穂乃果「ひっ」


にこ「まったく」

穂乃果「あれー気づかなかった……あはは」

にこ「入り込みすぎ、ニヤニヤしすぎ」



穂乃果「だって……」



◇――――◇


希「もうちょっとでバレンタインやねー」

ことり「ねー」

ことり「あ、ねえねえみんなでチョコレート交換しようよ!」

絵里「あ、バレンタインぽくていいわねそれ」

ことり「えへへ、みんなの食べてみたいなーって」

真姫「そ、それ手作りじゃないとダメ……?」

ことり「もちろん♡」

希「な、なるほど」

真姫「むぐぐ……」

にこ「ふふ、にこぉ……真姫ちゃんの食べたいなー?」

真姫「ば、バカにしないでよね! チョコレートなんて溶かして固めるだけじゃないっ! それくらいできるわよ!」

にこ「へえ期待してる♡」

真姫「くっ……」


ことり(溶かして固めるだけ……うん、真姫ちゃんの……すごいことになりそう……)



穂乃果「それ、穂乃果も貰えるの!?」

ことり(……)


絵里「穂乃果にも作ってくるから安心して」

穂乃果「やったー!」






ことり「……」



希「?」


希「……」ソーッ


ワシワシッ…

ことり「ひゃぅ////」


希「おやかわいい声♡」

ことり「な、なんでことりなの!?」

希「んー……かわいかったから?」

ことり「それじゃあわかんないよ……」


◇――――◇

ことりの家

ことり「よぉし、作り終わったー」

穂乃果「楽しみだなー!」



穂乃果「……」ポチポチ

ことり「むぅ……」

ギュッ

穂乃果「?」

ことり「せっかく二人でいるんだから……ことりのこと構ってよぉ」プクー

穂乃果「ごめんごめん」

穂乃果(かわいい……)


ことり「これ、失敗したやつなんだけど……食べてみて?」

穂乃果「け、結構失敗したんだね……」

ことり「時間かかってたでしょ? 美味しいの、作りたかったから」

ことり「これも形悪いだけだから大丈夫だよ」

穂乃果「じゃあいただきまーす、あむ」


穂乃果「ん……なんか独特な味……」

ことり「どう?」

穂乃果(確かに失敗したって感じ……ちょっと変な味するし)

穂乃果(でも食べられないって感じじゃないし、せっかくだから食べようかな)


ことり「よかったらもっと食べて?」

穂乃果「うん」


パクパク

ことり「ふふっ」






穂乃果「……うぅ」

ことり(まわってきたかな)

穂乃果「な、んか……くらくらする」

穂乃果「へへ……んむぅ……ことりちゃぁん……」

ことり「どうしたの穂乃果ちゃん?」



穂乃果「んんぅ……しゅきぃ……えへへ」



ことり(酔った穂乃果ちゃんかわいいーーー♡♡♡)


ことり(あんなにお酒入れてチョコレート作った甲斐があったよ♡希ちゃんから聞いてたけど、こんなに弱いなんて♡)


ガバッ


ことり「あん♡」


穂乃果「ことりちゃん、えっちしよえっちー……ハァハァ♡」///


ことり「もう、強引なんだから♡」

ことり「と、その前に……プレゼントがあるの」

穂乃果「?///」

ことり「いっつも穂乃果ちゃんゴムのお金払ってくれてたよね、だから……薄いのとか買えなかったと思うんだ」

ことり「だから、これちょっと普通のより高かったけど……一番薄いの、買ってきたよ……?♡」


穂乃果「ほんとっ!♡♡」ギュッ

ことり「うん、だからいつの日かことりの膣内に、いっぱい出しても大丈夫になる日まで……我慢してね?」

穂乃果「はぁはぁ……うん♡ シよ、はやくそれ使ってしよ?」

ことり「でも……お母さん達いるから、優しくしてね? 声出すとしてるってばれちゃうよ」

穂乃果「そんなのしらないっ///」

ことり「ええ!?」


◇――――◇




ことりの家



ことり「とっておきの甘いちょっこれいと! たらたらたたたたた~~♪♪♪」

ことり「あぁー昨日の穂乃果ちゃん可愛かったなぁ♡」

穂乃果「もうっ……ひどいよ」

穂乃果「どうせなら記憶なくなるくらいまで酔いたかったのに……起きてもばっちり覚えてるんだもん」

ことり「えへへー昨日の穂乃果ちゃん変なことばっかり言ってたね♡」

穂乃果「うぅ……」

穂乃果「ばれちゃった、かな……」

ことり「……どうだろう」

ことり「お母さんにどう顔見せていいかわかんない……」

ことり「はぁぁ、仕方ないよね。ホテルばっかり行ってられないし」


穂乃果(それにしてもチョコ……いつくれるのかな)ソワソワ

穂乃果(昨日作ってたみたいだし。交換会でかな?)


ことり「んー……なんか違うかなあ?」


穂乃果「なにが?」

ことり「ここ、巻かない方がいいかな……?」

穂乃果「え、えっと……」

穂乃果(全然わかんない……)

ことり「やってみよう」

穂乃果「ことりちゃんてさー、よく練習のためにアイロン使ってるのに髪の毛、痛まないよね」

ことり「結構痛んでるよー?」

ことり「ああっ、もうこんな時間!」

穂乃果「はやくしないと間に合わないよ」

ことり「んん、もうちょっと!」

穂乃果(いつもは穂乃果が慌ててるのに、なんだか変な気分)


穂乃果「なんで平日なのにセットしてるの?」


ことり「……ん、今日は平日じゃないからだもん」


穂乃果「?」


ことり「あっと、スプレースプレー……の前にワックス……!」


穂乃果(なんだか忙しそうだね)アハハ



◇――――◇

穂乃果「休みの日は見るけれど、なんだか制服着ててそういう髪型してると……なんだか変な気分かも」

穂乃果「制服いこーるいつもの髪型だからね」

穂乃果「雰囲気変わってすっごく似合ってるよ!」

ことり「えへへ……よかった」

穂乃果「じゃあ途中まで一緒にいこっか!」


◇――――◇


海未「珍しいですね、休日以外で気合いが入ったセットをしているのは」

ことり「うん♡ だって……今日はバレンタインだもん」

海未「なるほど」

ことり「ほんとは自信つけるためにお化粧もしたかったんだけど……校則もあるし」

海未「ことりはお化粧やセットをしなくても可愛いんですよ?」

ことり「ダメダメ!//」

ことり「チョコ渡すのなんて簡単なはずなのに……やっぱり緊張、しちゃうから」



ことり「あ、海未ちゃんには特別にこれ♡ ハッピーバレンタイン♡」


海未「あれ……いいんですか? ありがとうございます」


ことり「昨日がんばって作ったんだぁ」

海未「へえ、楽しみにしていますね」


ことり「えへへ、ことりはー……海未ちゃんのチョコレートが気になるなあ?」

ことり「ちゃんと作ってきてくれた?」

海未「い、一応は……みんなで決めたことですから」

海未「私はことりのように上手く作れませんし……ただ溶かして固めただけのような気がするので、自信はないですよ……」

ことり「♡」

ことり「海未ちゃんお料理上手なんだからきっと美味しいと思うけどな?」

海未「ハードルを上げないでください……」

ことり「ふふ。

ことり「八人分作るのちょっとだけ大変だったよね」

海未「ええ」クス

ことり「でもみんなが作ったものを食べられるって最高だよね!」


◇――――◇


希「うわー! ことりちゃんその髪型可愛いねー」

ことり「ありがとー♡ 希ちゃんだって今日は編み込みしてるね。自分で出来るってすごいよ?」

希「そうでもないよ。やっぱり今日は乙女の聖なる日、バレンタインデーやからね……!」

絵里「気合い十分ってわけね」

希「そういうこと」

絵里「でも希、肝心のチョコレートの方は大丈夫なのかしら?」

絵里「私の見立てでは……希と凛と真姫が、なんだか怪しそうなんだけれど」

希「ウチは大丈夫やって! 一人暮らしやもん!」

凛「凛だってもうお菓子くらいなら作れるにゃ!! 練習したもん!!」





真姫「……ば、馬鹿にしないでよね」



花陽(真姫ちゃん……がんばって……っ)



にこ「それにしても穂乃果遅いわねー」

希「あっちの高校で穂乃果ちゃんに渡すためのチョコの行列が出来てたりして」ニシシ

ことり「えー!? そ、それはダメだよぉ」ウルウル

にこ「そんなわけないでしょ、あいつはキャーキャー言われる王子様系ではないでしょうし」

絵里「それもそうね」

ことり「でも……」

ガチャ


穂乃果「ごめーん! 遅れちゃった」

絵里「来たわね」

絵里「――ってその袋は?」



穂乃果「あのーさっき穂乃果の高校で渡されちゃって……三つしかないんだけどね?」

ことり「えー……」

希「十分じゃない?」

穂乃果「うん、すっごく嬉しい」


ことり「……」ズキッ


穂乃果「よしっ、じゃあバレンタインのチョコレート交換会始めようよー!」

にこ「いいわね穂乃果は作って来なくていいから気楽で」フフ…

穂乃果「ホワイトデーで返すよ!!」

穂乃果「あ……でも全員にアクセサリーとかちょっと……」

にこ「そんなのわかってるわよ。とにかく期待してるんだからね」

穂乃果「はーい」

絵里「じゃあ誰から行く?」


◇――――◇


帰り道



ことり「……」

穂乃果「……」

穂乃果「あの、穂乃果……何かした?」

ことり「ううん」


トコトコ

穂乃果(なんでこんなに怒ってるの!? みんなといるときは普通だったのに)

穂乃果(ことりちゃんからチョコは後で渡すってことで結局貰ってないし……)

穂乃果(もうことりちゃんち、ついちゃった……この調子だとお邪魔しない方がいいかな……昨日も泊まったし)

穂乃果「ごめんね……? 穂乃果が何かしたなら、謝るから」

穂乃果「だから――」


ギュッ

穂乃果「……?」



ことり「……」プクー…

穂乃果「こ、ことりちゃん……?//」

ことり「穂乃果ちゃんは、あんまり悪くないの。……悪いのはことり」


穂乃果「どういうこと?」


ことり「……µ’sのみんなとか、他の人とかからチョコ貰って嬉しそうなの見てたら……ことり」

穂乃果(嫉妬……?)

ことり「みんな友達だし、ことりにとっても穂乃果ちゃんにとっても大切だもんね。本当は独り占めにして、二人だけでいたい時もある。でもそんなの無理だから……。ことりは束縛とかね、したくないの。穂乃果ちゃんのこと信頼してるし……束縛しちゃったら信頼してないってことだもん」

ことり「そんなことわかってるはずなのに、時々ね……不安になっちゃうの」

ことり「ごめん、ことり何言ってるんだろ。自分でもよくわからなくなってきちゃった……」


穂乃果「……穂乃果はいつだってことりちゃんのこと一番に考えてるよ?」

ことり「……//」

穂乃果「ことりちゃんがこんな風に甘えてくれると、本当に嬉しいし、ドキドキする」

穂乃果「だから、ことりちゃんも穂乃果のこと一番に考えてね?」


ことり(言葉で言われると、やっぱり安心する。こんな風な甘い言葉を言われたいだけだったのかな)


ことり「……うん///」スッ

ことり「ことりのことは束縛しても、いいよ? そっちの方がちょっと嬉しいかも♡」

穂乃果「


ことり「……じゃあ、あげるね」

穂乃果「昨日から楽しみにしてたんだ!」

ガサゴソ


ことり「はい! ハッピーバレンタイン!」スッ

穂乃果「ありがとっ! 可愛い袋!!」

ことり「中身は中で食べてね?」

穂乃果「うん、一緒に開けよう?」

ことり「うん!」

ことり「……ねえねえ穂乃果ちゃん穂乃果ちゃん」

穂乃果「?」

ことり「も、もう一回……ぎゅーって、して?」///


穂乃果「ぎゅー」



ことり「えへへ……///あったかいね」

穂乃果「うん」

ことり(幸せ……)


ことり「……」

ことり「!?」ビク

穂乃果「ことりちゃん?」


ことり「――お、お母さん!?」





理事長「……!?」ビク


穂乃果「え!?」バッ

理事長「み、見つかっちゃったわね」

理事長「今日はちょうど早く帰れて……その……覗くつもりは無かったの」


ことり「……ぅう」///

穂乃果「あ、あの……///」

理事長「あらあら……ふふ、いいわね若いって」

ことり「もー!!!////」


理事長「穂乃果君、ことりをよろしくね」ペコリ

穂乃果「ま……任せてくださいっ!」

理事長「ええ」



スタスタ


バタン

ことり「はぅぅ……お母さんに見られるなんて恥ずかしいよぉ」

穂乃果「その気持ちはとってもわかるよ……」

シン…シン



ことり「――あ、雪だ!」

穂乃果「本当だ……」

ことり「綺麗だね……」

穂乃果「うん」

ことり「……」


ことり「……さっきさ……お母さんに、任せてって、言ったよね?」

穂乃果「う、うん」

ことり「じゃあさ……その言葉、ことり忘れないからね?」

穂乃果「当たり前だよ! ことりちゃんとはこの先も一緒に居たいから、穂乃果が守るの!!」

穂乃果「今はとっても幸せだからこういうこと気軽に言えるけど……もし何か不幸があったとしても、おんなじこと言えるように穂乃果頑張るから」

ことり「……///」


ことり「そっか、嬉しいな//」

ことり「ことりも、穂乃果ちゃんに何かあっても、その時も今と変わらず一緒にいるって、言うから」



ギュウ


ことり「……気がついてるかな。ことり達、今日で半年だよ」

穂乃果「うん、気づいてるよ」

ことり「そっか……そうだよね」

穂乃果「もう半年かーって思うけど、ことりちゃんと一緒になって楽しいことばっかりだったからかな?」

ことり「そうだといいな、ことりはそうだよ?」

穂乃果「ことりちゃんといるとすっごく楽しいし、幸せな気分になる」

穂乃果「ことりちゃんが穂乃果のこと好きになってくれて……本当に良かった」

ことり「うん」


穂乃果「これからもよろしくね?」


ことり「こちらこそ♪」








ことり「――ずぅーっと一緒だよ?♡」













◇――ことりルート――◇

なんとか今までのルートのエロを入れられたかな…と。これ書くのとても、疲れました。
いくつか矛盾が生じてますが、忘れてください。






次は黒ことりです。



キャラ崩壊かなり注意

エロ


ことり「ふぅ……」


 ちゃんと言えた。自分がどう思ってるか、今までどう思っていたか。きっと自分ひとりじゃ言えなかったよね、ことりは臆病だから今の関係を変えるのが怖くてズルズル、ズルズル。みんなからきょーれつな後押しを受けて、ノリって言ったら失礼だけれど……似たようなものかもしれない。でもこの想い自体は絶対に本物だし、良いきっかけになってくれた。

 もう一回深呼吸をして、唇に手を当てる。穂乃果ちゃんとのファーストキスの味は、緊張し過ぎていてよくわからなかった。よくレモンの味? コーヒーの味? 色々例えはあるけれど、きっと穂乃果ちゃんだからあんこの味? ふふっ、なんだかおかしいね。女の子みたいに柔らかくて、触れた瞬間幸せな気持ちでいっぱいになった。ことりと穂乃果ちゃんはそれ以上のこともしてきたけれど、そんなのより全然……。

 気持ち次第で、単純なことでも色んな顔を見せてくれる。今回はことりが好きって気持ちでキスをした、ことりから一方的にキスをした。なら、穂乃果ちゃんと気持ちが通じ合って好き同士でキスをしたら、どうなるんだろう。それ以上のことをしたら、どうなってしまうんだろう。

 ちょっとだけ想像しちゃって、顔がとっても熱くなるのと同時に視界までクラクラしてきちゃった。壁に寄りかかって、一呼吸。





 ふと、考えてみる。






 ――穂乃果ちゃんがことり以外と、好き同士になることを。





 幸せそうな顔で笑って、その人を呼ぶ声はちょっとだけ高くて、いつもいつも、視線はその人に釘付けだ。"その人は"ことりじゃない。ことりはそれを端から見ているだけ、笑って見ている、だけ。



ことり「いや、だ……」



 身体が震える。それが誰でも、許せない。穂乃果ちゃんの笑顔が一番欲しいのは、ことりだもん……。海未ちゃんでも凛ちゃんでも花陽ちゃんでも真姫ちゃんでも絵里ちゃんでも希ちゃんでもにこちゃんでもない。


 好きな気持ち、負けてるわけない。ことりがこんなに好きなんだもん、穂乃果ちゃんだってきっと――。


穂乃果「――ことりちゃん!」


 ほら、やっぱり……♡


ギュッ

ことり「穂乃果ちゃん……?」


穂乃果「ことりちゃん……ごめんね、穂乃果も気づいてなかった。穂乃果……ことりちゃんのことが、好きだよ……っ」


ことり「……!」

 嬉しい……。

 これで。


ことり「ありがとう……」








 ――これで、穂乃果ちゃんのこと、独り占めできるね……?







◆――ことりルート――◆


◆――――◆


合宿後

ことり「えへへ♡」スリスリ


穂乃果「ことりちゃんは可愛いね♡」






絵里「あはは……」


希「いやあキャラメルよりも甘いね」


絵里「本当にね」


海未「ふたりの……特にことりのあんな幸せそうな顔は初めてみたかもしれません」

絵里「そう、ことり本当に好きだったみたいだし嬉しいわよね」

希「穂乃果ちゃんと一番一緒にいたのことりちゃんなんでしょ?」

海未「おそらく」

絵里「素敵ね、漫画みたい」

海未「ええ」

絵里「じゃあ希、帰りましょうか」

希「うん」

絵里「じゃあまた明日ね」

海未「はいさようなら」

穂乃果「ばいばーい!」

ことり「じゃあね!」



バタン



穂乃果「よし、穂乃果達も帰ろ!」

ことり「うん」


◆――――◆


穂乃果「ことりちゃんじゃあね!」


海未「さようなら」


ことり「……うん、ばいばい」


ことり「……」


ことり「いいな、二人はお家が同じ方向で」


ことり「……ことりも同じだったらいいのに」


ことり「穂乃果ちゃん海未ちゃんと二人でどんなこと、話すのかな……」



モヤモヤ



 二人の背中がどんどんと小さくなっていく。楽しそうに穂乃果ちゃんが笑う声が遠くても聞こえてきた。



 なんだかモヤモヤする。いつもと同じなのに……。ことりの知らないことなんてなければいいのに、常に穂乃果ちゃんと一緒にいられればいいのに。



ことり「……帰ろう」



 こうしていてもしょうがないもんね。とにかく早く家に帰って……電話でもしようかな?


◆――――◆


ことり「もしもーし、声聞きたくなっちゃって」


穂乃果『声? 今日あったのに?』

ことり「うん」

穂乃果『そっかあ、じゃあ寝るまでお話してようか!』


ことり「うんっ。あ、ねえねえ今日海未ちゃんと何話してたの?」


穂乃果『海未ちゃんと?』


ことり「帰り道! 二人きりだったでしょ?」


穂乃果『うん……どうしたの急に? えっと……何話してたっけ……』


ことり「……もしかして、ことりに言いたくない?」

穂乃果『そ、そんなことないって!』

穂乃果『そうだ思い出した! チャーハンの話してたよ!』

ことり「チャーハン?」


穂乃果『そう! 海未ちゃん作るの得意でしょ? なんだか最近ちょっとハマってるんだって!』

ことり「くす……へえ、そうなんだ」



ことり「海未ちゃんが作ってるの想像するとかわいいね♡」

ことり「他には他には?」

穂乃果「えっ、と……」


穂乃果『そのくらい、かな?』

ことり「ほんと?」

穂乃果『本当だよ』

ことり「……海未ちゃんと話してる時もことりのこと忘れてない?」

穂乃果『え? そ、そりゃ忘れないよ? どうしたの?』

ことり「ううん、穂乃果ちゃんにずっとことりのこと考えてて欲しいんだもん。ことりはずぅっと穂乃果ちゃんのこと考えてるからね♡」


ことり「……今日泊まりに来てくれれば良かったのに」

穂乃果『あー……確かにそうだね』

ことり「明日は?」

穂乃果『ごめん、明日は家の手伝いあるから』

ことり「残念……」

ことり「早く会いたいよー」


穂乃果『ん、明日ね?』


ことり「うん……」


◆――――◆

次の日 電話



ことり「え……海未ちゃんのこと、部屋に入れたの?」


穂乃果『うん、お店の手伝いしてくれたからさ』


ことり「手伝いなら、ことりも行ったのに……」


穂乃果『うん、呼べば良かったねーって話はしてたんだけどさ』

ことり「……」







ことり『……海未ちゃん、穂乃果ちゃんの彼女じゃないよね?』






ことり「穂乃果ちゃんの彼女は……ことりだよね?」


穂乃果『あ……あのごめんね? 怒ってる……?』

ことり「海未ちゃんはもちろん大切な友達だよ? でもさ……ことりのこと、もっと見てよ……」

穂乃果『ごめん……』

ことり「海未ちゃんとお部屋で何してたの?」

穂乃果『お菓子食べて一時間くらい、話してただけだよ』





ことり(一時間も……ふたりっきりで……?)

ことり「ほんとに、それだけ? えっちなこととかしてない?」


穂乃果『す、するわけないよ!!///』

ことり「……信じるよ?」


穂乃果『うん、本当にことりちゃん以外とそんなことする気ないから』


ことり「明日はことりの家に来てくれるよね?」

穂乃果『うんっ、楽しみ♡』


ことり「じゃあ今日はおやすみなさい」


穂乃果『うんおやすみー』

プツッ


ことり「やっと穂乃果ちゃんと長い時間いられる♡」


ことり「せっかく好き同士になったのに……全然一緒にいられなかったもん」


ことり「――海未ちゃんばっかり穂乃果ちゃんといるんだもん……」


ことり「そうだ♡明日迎えにいこっと♡」


◆――――◆


ことり「おはようっ♡」



穂乃果「あ、え……? どうしてここに?」


ことり「穂乃果ちゃんの顔が見たくて、来ちゃった♡」


穂乃果「そっか、ありがとう♡」



穂乃果「海未ちゃんがもうちょっとで来るはずなんだけどなー」


ことり「あ、そっか」


ことり(毎日海未ちゃんと練習来てるんだっけ……ふたりきりにはなれないんだ)


海未「――あれ、ことり?」


ことり「おはよう。穂乃果ちゃんと一緒に居たくて、来ちゃった」


海未「そうですか、穂乃果は幸せ者ですね」

穂乃果「うん、そうだね」

穂乃果「んー今日も暑いねー」

ことり「そうだね……」

海未「では行きましょうか」


ギュッ




穂乃果「///」

ことり「手汗かいちゃったらごめんね?」


海未「ふふ」


海未(幸せそうですね)


ことり「ねえもっとくっついていーい?」


穂乃果「ん、ちょっと暑いよ」


ことり「汗掻いてる穂乃果ちゃんも好きだからいいもーん♡」ギュッ






海未「あはは……」ポツン



◆――――◆


にこ「ねえねえちょっとあいつらベタベタしすぎじゃない?」


にこ「付き合い始めてからずっとじゃない」


絵里「そうねえ」


にこ「登校するときみたのよ、三人で登校してた」


絵里「三人? ことりの家って駅挟んで逆方向のはずだけど」

にこ「そうらしいけどね、多分ことりが穂乃果の家に行ったんでしょ」




にこ「でね――海未もいるのに、ふたりくっついて腕組んでた」



絵里「……」


にこ「ねえ絵里、なんだか嫌な予感がするの」

絵里「嫌な予感てなによ」


にこ「大体わかるでしょ」


絵里「……大丈夫だと思うけど。穂乃果は確かにのめり込むタイプだけれど、ことりはしっかりしてるじゃない」


にこ「……そうかもしれないけど」



絵里「心配いらないわ、少しすれば落ち着くわよ」



◆――――◆


海未「あれ、穂乃果どことりは?」


真姫「もう帰ったわよ、ことりの家に行くって」


海未「あ、そうですか……」


真姫「ラブラブね、あの二人」

海未「そうですね、見ていてこっちが恥ずかしくなるくらいです」



真姫「海未はどう思ってるの?」

海未「なにがですか?」


真姫「私にはずっと一緒にいる友達なんかいないからわからないけれど、ずっと三人でいたわけでしょ。その関係が変わって、どう思ってるか」

海未「……」

真姫「言いたくないなら、言わなくてもいいわ」



海未「――おめでたいと思っていますよ。ことりも私と同じように、気がついてなかっただけで、前から穂乃果のことが好きだったでしょうから」


海未「ことりが幸せそうなら、私も幸せな気分になれます」

真姫「そう……優しいのね」

海未「そう、でしょうか?」

海未「きっと真姫もそういう状況になったら、私と同じことを言うのではないでしょうか」

真姫「そうなのかしら……」

海未「真姫は優しいですからね」

真姫「……//」


◆――――◆

ことりの家



ことり「あっ♥……んっ♥」

グチュグチュ…


穂乃果「はぁっ、はぁ……♥」


穂乃果(な、んか……ちがうな……希ちゃんのが凄かったからかな)


ことり(穂乃果ちゃん、なんかあんまり気持ちよく、なさそう……もう結構時間経ってるのに)


穂乃果「もうちょっと……んっ♥もうちょっとだか、ら♥」

穂乃果「もうちょっとで、イキそ……♥」パンパン


ことり「うん♥いっぱいだしてっ?♥」



穂乃果「はっぁ♥んっ!!!」ビクビク


ビュクビュクッ…ビュルル

穂乃果「ん……♥んぁ♥」ハァハァ


ことり「気持ちよかった?」

穂乃果「う、うん」

ことり「……」


フキフキ

ことり「……気持ちよく、なかった……? 他の人の方が、気持ちよかった?」ウルウル…


穂乃果「そんなことないよ!」

穂乃果「ただ……生がいいなって……」

ことり「……そうだよね」


ことり「考えておく、ね?」

穂乃果「うん……ごめんね、毎回ことりちゃんのこと気持ちよくしてあげられなくて」


ことり「ちゅ……んっ……」//

ことり「穂乃果ちゃんとふたりでいられるだけで、穂乃果ちゃんに抱きしめられてるだけでことりは幸せなんだよ?」


ことり「だって穂乃果ちゃん以外いらないもん」


穂乃果「ことりちゃん……」


穂乃果「穂乃果もことりちゃんさえいればいいよ?」

ことり「本当? えへへ……嬉しいな」


ことり「じゃあさ、穂乃果ちゃんにはことりの全部知ってて欲しいな?」


穂乃果「?」


ことり「はい、携帯」

穂乃果「え……?」


ことり「見ても、いいよ?」

穂乃果「でも」


ことり「……ことりの携帯、気にならない?」


穂乃果「えっと……じゃあちょっとだけ」


穂乃果「え……待ち受け……」


ことり「穂乃果ちゃんの寝顔、可愛かったから待ち受けとホーム画面にしちゃった❤︎」


穂乃果「そ、そうなんだ……」


穂乃果「あれ、LINE何個か来てるよ?」


ことり「あー、穂乃果ちゃんと一緒にいる時はLINE見ないんだよね」


穂乃果「どうして?」


ことり「だって、LINEとかメールを返すって違う人のこと考えてるってことでしょ?」

ことり「ことりは穂乃果ちゃんのことしか考えてないもーん❤︎」


穂乃果「へ、へえ」

穂乃果「はい」


ことり「え、もういいの?」

穂乃果「うん」


ことり「そっか」

スッ


穂乃果「え?」

ことり「携帯、見せて?」ニコッ


穂乃果「穂乃果の!?」

ことり「うんっ……ことりの見たでしょ? ことりね、穂乃果ちゃんが普段携帯で何してるのか気になるんだ❤︎」

穂乃果「え、ぅぅ」









ことり「見、せ、て……?」

穂乃果「わかっ、たよ」

スッ


ことり「ありがとー♥」

ことり「待ち受けなんにもないんだね?」


ことり「ゲーム結構入れてるね」

ことり「写真は……」

穂乃果「写真もみるの!?」

ことり「――あー、ことりの写真撮ってくれてる♥」

穂乃果「……可愛かったから、つい」

ことり「えへへ、ありがと」


ことり「あ、これ凛ちゃんと真姫ちゃん?」


穂乃果「それ、は凛ちゃんが真姫ちゃんにじゃれてたから可愛いなーって」

ことり「ふぅん」


ことり「……他の女の子の写真いっぱいあるね」

穂乃果「お、女の子だけじゃないでしょ?」


ことり「むぅ……」

ことり「この女の子だれ?」

穂乃果「それは後輩の……」


ことり「ことり、こんな子知らない」

ことり「昨日撮ってるじゃん」

穂乃果「……」



ことり「――これ、消していい?」



穂乃果「え!?」


ことり「だってこんなの嫌だよ……写真みたら穂乃果ちゃんはいつもこの子のこと思い出しちゃう」


ことり「ことりたち付き合ってるんだよ? こういうの……消すのが普通じゃないかな?」


穂乃果「ち、ちょっと待ってよ」


ことり「……」ウルウル


穂乃果「わ、わかったよ……」

ことり「ごめんね? ことりはただ、穂乃果ちゃんのことが好きなだけだから……」


穂乃果「うん……」


ことり「ねえねえ写真消してくれるなら、LINEも消してくれるよね?」


穂乃果「え……?」


ことり「友達に女の子何人かいるけど、ことりが知らない子はいいでしょ?」


穂乃果「それは、いや……」





ことり「なんで? だって、連絡取らないでしょ?」


穂乃果「たまには取ると思うよ」


ことり「やだっ」ギュッ


ことり「ことりの知らない子とそんなことするの、嫌……」


ことり「ことり以外とLINEや通話、しないでよ」


穂乃果「ことりちゃん……」


ことり「ね、µ’sのみんなはいいから……お願い」

穂乃果「でも……わかった」


穂乃果(ことりちゃん……なんか変だよ)


ことり「ありがとう……ことりも穂乃果ちゃん以外の男の子なんてなんにも興味ないから安心してね?」


ことり「穂乃果ちゃんと付き合った日から全部消したもん」


穂乃果「そう、なんだ」




ことり「ことりは穂乃果ちゃんのモノだからね?」

穂乃果「う、うん」



ことり「じゃあ次は――」


穂乃果「まだ見るの!?」

ことり「最後だよ」

ことり「検索履歴は――」



穂乃果「そ、それはやだ!」


ことり「大丈夫っ、なに見ててもことりは穂乃果ちゃんのこと好きだから!」



ことり「あ……くすくす、えっちなの検索してる❤︎」



穂乃果「ぅ、うう……//」


ことり「えっちなの見ないで!! とは言わないよ? そういう時もあるもんね?」


ことり「でもさ、一人でしちゃった時は……ことりに言って欲しいな?」

穂乃果「ええ!?」


ことり「……///」


ことり「えっちなビデオ見て、一人でするってことは……その、穂乃果ちゃんもそういうことしたいってことだよね?///」


ことり「ことりに言ってくれれば、そういうことも、してあげるからっ!///」グイッ

穂乃果「……///」



プルルルルルッ



ことり「ことりの携帯かな? んーにこちゃんからだ」


穂乃果「……にこちゃん?」


プツッ


穂乃果「え!?」

穂乃果「……ちょっと、いいの?」

ことり「また後で折り返せばいいよ」


ことり「それより、今はことりとふたりっきりなんだからもっと色んなことしようよ♥」


穂乃果「……」





ことり「――あ、そうだ! 穂乃果ちゃんは、いつ頃結婚したい?」


穂乃果「へ?」


ことり「うん、ことりは早い方が嬉しいけど穂乃果ちゃんが待って欲しいならいつまででも待つからね?」


穂乃果「う、うん?」


ことり「子供とかはどうする?」


穂乃果「ち、ちょっと気が早くない?」


ことり「そうかなあ? えへへ、穂乃果ちゃんとのこといっぱい考えちゃうんだ」


ことり「ことりはね出来れば子供は一人は欲しいの。けど……それ以降は穂乃果ちゃんの好きなようにしていいよ? ことり、痛くても頑張って産むからっ」


穂乃果「ん、え……えーとまだ穂乃果は想像出来ない、かな?」


ことり「そっか、そうだよね。その時が楽しみだな♥」



穂乃果「あはは……」




穂乃果(な、なんか重い……?)


◆――――◆

にこ「……穂乃果もことりも出ないわね」

にこ「……」



◆――――◆


ことり「にこちゃん、昨日ことりと穂乃果ちゃんに電話くれたよね? なにかなあ?」

穂乃果「ごめんね昨日は出れなくて」

にこ「別にいいわよ」

ことり「最初ことりにかかってきた時折り返そうと思ったんだけどね、穂乃果ちゃんにもかかってきたから、二人で直接お話聞いた方がいいかなって」ニコッ

にこ(なんか……怖い)



にこ「いえ、本当になんでもないのよ」

にこ「ちょっと聞きたいことがあっただけでもう解決したから」

ことり「そうなんだっ!」

穂乃果「本当に大丈夫?」

にこ「ええ」

ことり「じゃあ穂乃果ちゃんあっちいこ?❤︎」グイー


にこ「……」


◆――――◆



二週間後




穂乃果「……ぁ」フニャ…

ことり「……?」



穂乃果「あ、の……ごめん、調子よくないみたい」ヌプッ…


ことり「え……」


ことり「そっか、そういう時もあるよね」

穂乃果「ごめん……」


ことり「ことりの……気持ちよくない、よね……ごめんね?」

穂乃果「そんなこと、ないよ……」

ことり「……」


穂乃果(どうしよ……とうとうイケなかった……今までこんなことなかったのに)


穂乃果(やっぱり希ちゃんのが気持ち良すぎて、忘れられない……)


ことり(……昔はもっと気持ちよさそうな顔見せてくれたのにな……)



ことり「ぅ……」ウルウル


穂乃果「あ……」




ことり「ひっぐ……ごめんねっ、ことり……満足させてあげられなくて、ぅぅ」

穂乃果「ち、違うよ! ことりちゃんは悪くない、こっちのせい……だから」




ことり「なにが違うの!? ことりのなかが気持ちよくないから、穂乃果ちゃんは満足出来ないんでしょ……?」



穂乃果「……違うって」


ことり「…………」


ことり「もう寝よっか?」


穂乃果「でも」


ことり「ことりのことはいいよ」



ギュッ


穂乃果「?」

チュゥゥウウッ


穂乃果(首!?)

ことり「ちゅぴ……えへへ」



穂乃果「うわ……これ、消えないよぉ」


ことり「キスマークってね、内出血なんだってさ」

穂乃果「そうなの?」

ことり「うん❤︎」

穂乃果「でもこんな首の目立つとこにつけちゃったらみんなから見られるよ……」

ことり「見られてもいいでしょ。みんなはことりと穂乃果ちゃんが付き合ってるの知ってるんだから」


ことり「あと、明日から学校だからお弁当作ってあげるね?」

穂乃果「お弁当?」

ことり「うんっ❤︎」

ことり「穂乃果ちゃんちまで届けてあげる!」


穂乃果「大変じゃない?」


ことり「いいのっ! 海未ちゃんとも登校できるし!」


◆――――◆

穂乃果「うー久しぶりの学校つかれるなー」

穂乃果「昼休みいつまでだっけ」

穂乃果「あ、そんな短かったっけ」

穂乃果「じゃあはやいとこ食べないとね」




穂乃果「!?」


穂乃果「あ……えと、これ……彼女が作ってくれて……」

穂乃果「そうだね……なかなか、うん」


穂乃果(野菜とかハートに切られてる友達に見られるの……恥ずかしいよぉ///)

穂乃果「あむ……あ、美味しい」



◆――――◆



ことり「食べてくれたかなあ?」

海未「なにを作ったんですか?」

ことり「んー、普通のだよー? ちょっと形とかは工夫したけれどね」


ことり「写真撮ったんだ」

海未「見せてください」


海未「!? な、なるほど……確かにことりらしいといいますか」

ことり「穂乃果ちゃんに伝わるといいんだけど❤︎」


◆――――◆


ことり「全部食べてくれた?」


穂乃果「うんっ、美味しかったよ!」


ことり「えへへ♥そう言ってくれると嬉しいな♥」

ことり「量多めに作ったんだけど、足りた?」

穂乃果「うん。でもハートに切ってあるのはちょっと恥ずかしい、かな//♥」

ことり「えー、いいでしょ?♥」ギュッ



絵里「……あれ、穂乃果首のとこ……」


穂乃果「え!?」

ギュッ

穂乃果「うぐっ」




絵里「///」

絵里「キスマークって、ほんとにあるのね……」

希「うわー、ほんとや」


スッ

ことり「……///」

穂乃果「だ、だから見られるって言ったじゃんっ!」

ことり「だってぇ♥」

ことり「ねえ穂乃果ちゃん先に屋上行ってよ?」

穂乃果「う、うん」


ガチャ バタン



絵里「はぁぁ……」

凛「なんだか二人がいるとちょっと疲れちゃうにゃ……」

絵里「最近のことり、ちょっとおかしいわよね」

絵里「穂乃果に話しかけようとすると、意図的に遮られることもあるし……私たちに見せつけるみたいなことばかりして……」

にこ「……」


◆――――◆


三日後 ことりの部屋



ことり「ねえねえ……」

穂乃果「ん?」

ことり「んぅ……」

穂乃果「//」


穂乃果「……する?」

ことり「訊かないでよ」ギュッ

穂乃果「ごめんね」

穂乃果(今日はイかないと……っ)


◆――――◆


ことり「んっ♥んっ♥」ジュボジュボッ

穂乃果「はっ♥はっぁ♥」

穂乃果「ことりちゃんの口……きもち♥」

ことり「ちゅぶ、ぐびゅぅ♥んっぁ、おっきぃ♥」

穂乃果「イクっ……うっぅ♥」ビュクッビュクッビュゥウッ

ことり「がっ……んっ♥♥♥」



ことり「んっ……あー……」


ことり「えへへ……お口のなか、いっはいらよ?」

穂乃果「///」

穂乃果「早く出さないとっ」


ことり「んぐ……んっ♥」



穂乃果「!? 無理しなくてもいいのに……」

ことり「穂乃果ちゃんのこと満足させたいから……」

穂乃果「……ごめんね、今日も、ことりちゃんでイケなくて」

穂乃果(だめだ……ことりちゃんのなか……気持ちよくない……)

穂乃果(生でさせてくれればいいのに……それならきっと……)

ことり「ううん、いいの。口と手なら気持ちよくなってくれるもんね」

ことり(なんか……薄い気がする。量もあんまりないし……)

ことり(でもえっちな動画とか見てないし……)


ことり「また二人でがんばろう?」

ことり「昔は三回くらい擦ったら射精しちゃってたのにね♥」

穂乃果「それは////」

ことり「いいじゃんっ! 早漏と遅漏? だっけ、どっちも経験するのも!」

穂乃果「どっちも深刻だってばー……」


◆――――◆

希「穂乃果ちゃんなんか元気ないねー?」タユン…


穂乃果「え、そうかな?」


穂乃果「っ…//」

穂乃果(希ちゃんの……気持ち良かったな……胸もおっきい、し)

穂乃果(きもちいいえっちしたい……)


ことり「……む」



ことり「穂乃果ちゃん、今日は友達とご飯たべに行くんだよね?」

穂乃果「え、うん」

ことり「……女の子、いないよね?」

穂乃果「いないよ、LINE確認したでしょ?」


希(LINE確認……?)



ことり「そうだよね! 疑ってごめんね」

ことり「……」


◆――――◆


穂乃果の家

雪穂「あれ、ことりちゃん」

ことり「ごめんね、携帯電話の充電器忘れちゃったんだー。穂乃果ちゃんいないけど、入ってもいいかなあ?」

雪穂「あ、大丈夫だと思うよー」


ことり「ありがとうー」


ガララッ



ことり「…………もう、お掃除しないとダメだよ穂乃果ちゃん」

ことり「穂乃果ちゃんいないの部屋に一人でいるって不思議な気分♥」

ことり「枕……すっごい穂乃果ちゃんの匂い♥」クンクン……///

ことり「……穂乃果ちゃん、ことりの家にばっかり来てことりが穂乃果ちゃんの部屋に来るってあんまりないんだよね」


ことり「雪穂ちゃんが隣だからえっちできないってのもあるけど……それでもなんだかおかしい気がする」

ことり「何か見られたくないものでもあるのかな」

ゴソゴソ


ことり「この服ほつれてる……」

ことり「ワックスも無くなりそうだね」






ことり「――ん、パソコン……?」



ことり「あ、パソコンの中身見せて貰うの忘れてた……」



ことり「穂乃果ちゃんの全部知りたいもん、見てもいいよね?」


ポチッ

ことり「む、パスワード……わかんないな」

ことり「どこかに書いてないかなあ?」

ゴソゴソ…

ことり「あ、これじゃない?」


ポチポチ

ことり「やった!」


ことり「んー、まずは検索履歴かな?」


ことり「……え」






ことり「――えっちなの、いっぱい見てる」

ことり「…………」


ことり「携帯で全然見てないから、一人でもしてないんだと思ってたのに……嘘つき」





ことり「ことりに言ってくれればしてあげるのに……そんなに、気持ちよくないのかな……ぅぅ」ウル…ウル




ことり「……メールは使ってないみたいだね」


ことり「ん、snsやってるんだ。携帯でもやってたみたいだけど」



ことり「――これ、携帯のとは違うアカウントだ……」

ことり「……」

ことり「こっちで友達とやりとりしてる……」



ことり「女の子とも……そっか、女の子とのLINE消させたのに……こっちでやりとりしてたんだ」




ことり「……」フルフルフル…














ことり「――嘘つき」


◆――――◆



一週間後 屋上





ことり「今日は女の子と話した?」


穂乃果「話して、ないよ」


ことり「本当?」


穂乃果「うん」

ことり「本当に本当に?」


穂乃果「本当だってば」


ことり「じゃあ今日も携帯見せて?」


穂乃果「……スッ」


ことり「」ポチポイ


ことり「……えっちなの見てないね」

穂乃果「うん」


ことり「一人ではしたの?」


穂乃果「してないよ」


ことり「……じゃあどうしてことりとシてくれないの?」


穂乃果「違うよ! あの、時間なかったし……」


ことり「ことりとすると……時間かかるもんね……」


穂乃果「……」


ことり「ことりのせいだもんね……うん」


ことり「はい、ありがとね」

穂乃果「ねえことりちゃん……」


ことり「?」

穂乃果「こ、こういうのいつまでするの?」

ことり「なにが?」


穂乃果「だ、だから携帯見せたり女の子と話すのダメって言われたり……なんか最近……過剰っていうか」

ことり「……」

穂乃果「最近µ’sのみんなとふたりっきりで話すのもダメって!!」





ことり「――ずっとだよ」




ことり「ことりと穂乃果ちゃんが付き合ってる限り、ずうっとだよ? だって、ことりは穂乃果ちゃん以外見てないのに、穂乃果ちゃんは他の女の子のことも気になってるじゃん!!」


穂乃果「気になってないよ!」


ことり「気になってるよ! ことり以外気になってないっていうなら他の女の子となんて話す意味ないでしょ!?」


穂乃果「そういうことじゃないでしょ!?」


穂乃果「みんな友達じゃん!! 気になっているとか、そういうのとは全然違うよ!!!」


ことり「違くない! ことりにとっては友達でもなんでも、同じなのっ!!」

ことり「…………」


ことり「――ことり、一昨日ちょっと髪の毛切ったんだよ……? 気が付いてくれた?」


穂乃果「え……? えっ、と」


ことり「この前出かけた時、新しい服着て行ったんだよ?」


ことり「その日だけ、ネイルもしてみたよ?」



ことり「お化粧も変えたんだよ」

穂乃果「……」

ことり「全然、気づいてくれないね。気づいてたけど……褒めてくれなかったんじゃないよね。――全然……見てくれて、ないんだね」

穂乃果「ち、違うよ……」



ことり「穂乃果ちゃんこの前の服、解れてるところ広がってたね。そろそろ変えるかことりが直してあげるよ?」

ことり「歯ブラシのさきっぽも広がってたよ、それもそろそろ変えた方がいいと思うな?」


ことり「ワックスも無くなりそうだったね。また新しいおすすめがあるんだ、今度教えてあげるね」



ことり「――昨日SNSで女の子と話してたね。あれ、なに? 文化祭の打ち上げ? 女の子もいるんだよね? いくわけないよね?」

穂乃果「え!?」

穂乃果(な、なんで!? パソコンと携帯でアカウント違うのに……)

ことり「…………」





ことり「――パソコンでえっちなの見てるのも、知ってるんだよ」


穂乃果「え……?」

穂乃果「ち、ちょっと待ってよ!!」

ことり「こっちのセリフだよ……」


ことり「どうしてことりに嘘つくの? えっちなのはことりに見たって言ってくれればいいのに。でもどうして隠れてまで女の子とやりとりするの?」


穂乃果「いつパソコン見たの!? 穂乃果といる時は……」


穂乃果(そういえば穂乃果がいない時に、ことりちゃんが忘れ物取りに来たって雪穂が……)


穂乃果「勝手に、見たんだ……」



ことり「だって……」


ことり「穂乃果ちゃんのことが好きなんだもん! 他の人のことなんて見ないでよ! ことりはこんなに穂乃果ちゃんのこと、想ってるのに、穂乃果ちゃんのことしか考えてないのにっ!」


穂乃果「……」



ことり「……だからµ’sのみんなでも話して欲しくないのっ!!」ウルウル


ことり「うぅ……ひっぐ……」



穂乃果「ことりちゃん……」





凛「――れんしゅーれんしゅー!!!」



凛「あ、あれ?」


◆――――◆

保健室



穂乃果「今日は帰る?」

ことり「うん」


穂乃果「ごめんね、言いすぎた……」


ことり「ううん……ことりも、ごめん。でも、不安なんだもん……」


ことり「穂乃果ちゃん昔から色んな人に好かれるし、ことりずっと側にいないと誰かに盗られちゃうんじゃないかって」

穂乃果「大丈夫だよ、穂乃果はことりちゃんのこと大好きだから」ギュッ


ことり「うん……」


ことり「ずっとこうしてたい」


ことり「時間が……止まればいいのに」


◆――――◆

絵里「心配ね……」

にこ「他に何かわからない?」


凛「ううん、凛が入った時にはもうことりちゃんが泣いてたよ」

希「さっきまでそんな素振り全くなかったのにね……」

海未「……」

海未「何か力になれることはないでしょうか……」

にこ「……力になってあげたいけれど」

にこ「話を聞くなら穂乃果の方だと思う」


絵里「そうね、ことりは周りが見えてないかもしれない」

絵里「何かあったのかしら……」

にこ「うーん……」



にこ「そういえば、穂乃果とふたりっきりになるのって結構難しいわね」



海未「……私なら穂乃果が家に帰ってきたときに、話を聞けると思います」


◆――――◆

ことり「……」

穂乃果「……」


スタ…スタ

穂乃果「今日は家帰らないとだからさ、送ったら帰るね?」

ことり「え……? なんで?」

穂乃果「最近泊まり続けてたからさ、帰らなきゃ」

ことり「そっか……」

ことり「……」

ことり「穂乃果ちゃん、好き……だよ?」

穂乃果「穂乃果も好き」

ことり「……//」



ことり「ついたね……じゃあ今日はバイバイ?」

穂乃果「うん、また明日」


ヒラヒラ


 離れていく背中が小さくなって、見えなくなる。

 ここ何日かずっと一緒にいたせいで、一人になるのはとっても心細かった。しかもさっき初めて喧嘩? しちゃったから、なおさら。離れていくのが、物理的なものだけじゃなくて精神的なものも含まれている気がして……。
 最近、穂乃果ちゃんとシテない。ずっと泊まってたのに……。お母さんがいない時間なんていくらでもあったのに。穂乃果ちゃん、気持ち良くなさそうだし、するの、嫌なのかな。



 ことり、嫌われちゃったのかな……。



ことり「ぅ……うぅ、嫌だよぉ……」



 やっぱり、お風呂入って落ち着いたら……穂乃果ちゃんのお家行こう。穂乃果ちゃんが泊まるのがダメなだけで、ことりが行くにはいいよね?


◆――――◆



穂乃果「――海未ちゃん、どうしたの?」


海未「少しだけ話をしたいと思いまして」


穂乃果「……あがってく?」

海未「いえ、ここで大丈夫です」

穂乃果「そっか、で?」


海未「最近ことりとどうですか?」


穂乃果「……凛ちゃんから聞いたんだね」

海未「ええ」


海未「私から見るに、少しだけことりの様子がおかしいと思うんです」


海未「私たちが穂乃果と話そうとしても遮ったり、少し怖い顔をしたり……ことりと付き合ってからµ’sのメンバーと二人きりになったこと、ほとんどありませんよね?」


穂乃果「うん……こうやって海未ちゃんと二人で話すのも久しぶりだね」


海未「電話もLINEも穂乃果とことりは返信が極端に遅いですよね……いままではこんなことありませんでした」


穂乃果「……」


穂乃果「実は、二人でいるときは女の子にそういうの返しちゃダメって言われてるんだ」



穂乃果「ことりちゃんも穂乃果といる時はさういうの返さないようにしてる」


海未「なぜ……?」

穂乃果「返すってことは、他の人のことを考えているのと同じだからって」

海未「……管理、されてるということですか?」

穂乃果「そこまで大げさじゃないかもしれないけれど、似てるかも」

海未「……そんなことが」

穂乃果「今日ことりちゃんを泣かせちゃったのもそれが原因なんだ。話したりメールしたりするのもダメだなんておかしいって言ったら、言い合いになっちゃって」

海未「……なるほど」

穂乃果「どうすれば、いいかな」

海未「穂乃果はことりと付き合っていたいんですよね?」

穂乃果「もちろん」

海未「やっぱり二人で話し合いをするべきだと思うんです」

穂乃果「そうだよね……」

海未「二人が上手くいかないと私まで辛くなってしまいますから……がんばってくださいね? 何かあれば私も、みんなも力になりたいと思っていますから」

穂乃果「うん、ありがとう」

海未「では私はこれで。おやすみなさい」

穂乃果「うん、おやすみ!」


ガララ





海未「……私に出来ることはないでしょうか……」


スタ…スタ







ことり「――海未ちゃん、練習お疲れ様」

海未「!?」

海未「こ、ことり……なぜ、こんなところに?」

ことり「これから穂乃果ちゃんの家に行こうと思って❤︎」

ことり「海未ちゃんは何してたの?」

海未「あ、えっと……おまんじゅうを買いに……」

海未(こわ……い)

ことり「へぇ? じゃあ穂乃果ちゃんとは話してないんだよね?」

海未「え、ええ……」


ことり「……」

ことり「そうだよね! 穂乃果ちゃんはことりの彼氏だもん、海未ちゃんがそんなことするはずないよね?」

海未「……」ゾク

ことり「じゃあ海未ちゃんまたねー?」ヒラヒラ

海未「え、ええ」



ことり「……」ニコニコ


ことり「……」スッ


◆――――◆


穂乃果「来るなら言ってよー」

ことり「うーん、驚かせたかったんだもん❤︎」

ことり「さっき海未ちゃんがこの家に来てたよ?」

穂乃果「え……」


ことり「おまんじゅうを買いに来たんだってさ」


穂乃果「あ、そうだったんだー気がつかなかったよー!」

ことり「……」


ことり「海未ちゃんとは話さなかったんだ?」


穂乃果「う、うん……」

穂乃果「ど、どうしたのいきなり」





ことり「――写真撮っちゃったよ?」




穂乃果「え――」



ことり「ほら、これさっき撮ったんだけど。ふたりっきりで、なに話してたの?」ニコニコ


穂乃果「こ、これは」


ことり「……」



穂乃果「ちがうの」

ことり「……ねえ、なんでことりに嘘つくの? なんでそんなことするの!?」

穂乃果「……」

ことり「答えてよっ!! ことりに嘘ついてまで海未ちゃんと話したかったの!? さっきことりのこと……好きって、言ってくれたのに」ウルウル

ことり「最近全然えっちもしてくれないし! してくれてもいっつもことりから!!」



ことり「いいよ、どうせことりが悪いんだもんね……」


穂乃果「っっ!」



穂乃果「なにその言い方!?」


ことり「……え?」



穂乃果「き……気持ちよくなりたいなら、いつも通り玩具使ってひとりでしてればいいじゃん。ことりちゃんだってそっちの方がいいんでしょ!?」








穂乃果「――穂乃果だって、ことりちゃんのなんて気持ちよくもないんだからシたくない!!!」







ことり「っ……」

ことり「ひ、ひどい……よ」


ことり「だって……ことり、穂乃果ちゃんとえっちすると安心するから……」ポロポロ



穂乃果「あ……」



ことり「なんで!? 好きって言葉も、あれも、嘘なの……?」


穂乃果「ち……ちがうよ!!」


穂乃果「ねえ……ことりちゃん、おかしいよ」

ことり「え……」


穂乃果「ことりちゃん、付き合う前は……こんなこと言わなかったじゃん」


穂乃果「友達でもダメなんて……絶対おかしい」


ことり「おかしくないよ! そんなの当たり前だよ、付き合ってなかったんだもん。好き同士じゃなかったんだもん。でも今は違うでしょ? ことりたち恋人でしょ?」


ことり「みんな穂乃果ちゃんのこと見てるもん!! ことりの恋人なのにっ、みんなことりから盗ろうとしてるもんっ!!」


穂乃果「そんなことないってば!」



ことり「大好きなもの以外、いらないでしょ!? ことりはいらないよ!? 穂乃果ちゃんさえいてくれるなら……」





穂乃果「……」

ことり「……」




ことり「……µ’sのみんなだって、海未ちゃんだって――」

穂乃果「それ以上言わないで」

ことり「っ……」


穂乃果「……ことりちゃん、それが本当のことりちゃんなのかな。ことりちゃんは友達のこと悪く言うような人じゃないよね……?」



ことり「……違う、違うよ!」

穂乃果「ううん、多分……穂乃果がことりちゃんと付き合ったから……そうなっちゃったのかな」






穂乃果「――別れたら、ことりちゃん元に戻ってくれる……?」





ことり「え……」

穂乃果「あの、さ。ちょっとだけ距離……おかない? 穂乃果達……」


ことり「…………」



ことり「――そういえばさ、穂乃果ちゃんたまには甘いものじゃないとの食べたいって、言ってたよね?」


ことり「御茶ノ水駅の近くにね、なんだかすっごく有名なお肉屋さんが出来たらしいよ?」


ことり「ことりとだとあんまりそういうところ行かないもんね? 穂乃果ちゃんが食べたいならことりも食べてみたいなーって」


ことり「いつ行く? ことりは明日でも――」




穂乃果「――なんで、話逸らすの」



ことり「逸らしてないよー? ただことりは明日の話をしてるだけで」



穂乃果「どうして! 話し合いもしてくれないの!?」



穂乃果「もう一回言うね……穂乃果達さ、一旦距離――」










ことり「――嫌だ……そんなの嫌だよっ!!!」ギュゥゥ

穂乃果「……」



ことり「やだやだやだやだぁ!!!」



ことり「ことりのが気持ちよくないなら、手とか口とか……それ以外にも穂乃果ちゃんの言うこと全部聞くよ!?」

ことり「ことり、穂乃果ちゃんがいないと生きていけないよっ! 絶対離れないもん! ことり、動かないもん!!!」


穂乃果「ことりちゃん……」



穂乃果「別れるわけじゃないよ……でも」


ことり「そんなのおんなじだよ!」

ことり「ねえなんでもするっ距離置く以外のこと♥穂乃果ちゃんの言うことなんでも聞くから!」


ことり「みんなのことも悪く言わないっ! 束縛だってもうしないっ! 嫌なとこあるなら全部直す!」


穂乃果「……どっちかがどっちかの言うこと聞くなんて、恋人じゃない。奴隷でしょ?」


穂乃果「穂乃果はことりちゃんとそういう関係になりたかったんじゃない、から」


穂乃果(こんなんじゃ……話し合いにもなんないよ……)


穂乃果「もっと最初の方に……話し合いすれば、よかったのかな……」


ことり「やだっ、いやだよぉ!!」グズグズ


穂乃果「……ごめん」









ことり「――死ぬよ」






穂乃果「へ?」

ことり「ことり、死んじゃうから……っ」



穂乃果「や、やめてよ……冗談でもそんな、こと」

ことり「……」


穂乃果「……」


◆――――◆




海未「あれ、ことりは?」

穂乃果「えっと、今日は先に行っててって」

海未「そうなんですか、珍しいですね」

穂乃果「……」

穂乃果「ことりちゃんてさ……可愛いよね」

海未「? 可愛らしい、と思いますが」

穂乃果(穂乃果しか知らない……本当のことりちゃん……可愛いし、想ってくれてるけど……怖いんだよね……)


海未「穂乃果?」

穂乃果「ううん」

穂乃果(死ぬなんて、嘘……だよね?)


◆――――◆



放課後

穂乃果「……み、みんな? どうしたの?」

海未「……」

穂乃果「どうしたのさ、そんな怖い顔して」


絵里「ちょっと穂乃果」

穂乃果「なに?」

絵里「……自分がなにをしたかわかっているの?」

穂乃果「……だからわかんないよ」

絵里「――ことりと、別れたのね」

穂乃果「っ……」

穂乃果「ことりちゃんから聞いたんだね」

絵里「ええ」

穂乃果「みんな知ってるんだ……」

穂乃果(ことりちゃん……なんで)

穂乃果「でも正確には別れたわけじゃなくて――」

にこ「あんたね、ことりがいるのに……また別の女の子にちょっかいだしたんでしょ?」

穂乃果「へ……?」

にこ「さいってい……」

希「……穂乃果ちゃん」


穂乃果「ちょ、ちょっと待ってよ! わけわかんないよっ!」

海未「穂乃果……私は穂乃果のことを、信じたいです……」

海未「でも……」

にこ「――前科持ちじゃあ……ね?」



希「……っ」


にこ(ことりの様子がおかしかったのも……穂乃果が他の女の子にちょっかいだしてるのなんとなくわかってて……だから離さないようにしてたのかしら)



穂乃果「っ……なに、ほんとにわかんないよっ!!」

絵里「だからことり、屋上で泣いてたんでしょ?」

穂乃果「ち、違うよ!!」

絵里「……最低ね」

穂乃果「っ……」

穂乃果「信じてよ……」



◆――――◆

穂乃果「……信じてもらえるわけ、ないか」


穂乃果「希ちゃんにあんなことしてるんだもんね」

穂乃果「ことりちゃんに電話通じないし……どうしよう」


希「――穂乃果ちゃん」

穂乃果「っ……希ちゃん」

希「……ほんとに浮気とかしてないん?」

穂乃果「してないよ……ちょっと言い合いになっただけ」

希「そっか」

穂乃果「希ちゃんは、信じてくれるの?」

希「……うん。もうあんなことしないってみんなの前で言ってたもん」


穂乃果「……ありがとう」

希「みんなはことりちゃんが束縛した理由は、穂乃果ちゃんが他の子にちょっかいだしたからってことで納得してる」

希「まあ、わからなくもないけど」

穂乃果「……」

希「ことりちゃん……穂乃果ちゃんのこと、手放したくないんよ」


希「――だからみんなに嘘、吹き込んだ」

穂乃果「……」


希「えりちに電話があってね、そこで色々話したみたい」

穂乃果「そうなんだ……」

希「みんな信じるのも、無理ないかもしれないね……ことりちゃんは悪意持って嘘つくような子じゃなかったはずやから」

穂乃果「……」

希「それほどまでに、穂乃果ちゃんが欲しいんだね」

希「合宿中ね、みんなで恋バナしたん。知ってる?」

穂乃果「なんとなく聞いてるよ」

希「ことりちゃんは自分が穂乃果ちゃんのことを、好きなのかよくわからなかったんだって。でもね、穂乃果ちゃんのことを話す表情は――一番幸せそうだった」

穂乃果「っ……」


希「ねえ、ことりちゃんとより戻してあげて?」

希「嘘ついたのは事実かもしれないけれど、ことりちゃんの本気、伝わったでしょ?」

穂乃果「う、ん」


希(このままじゃ、なにするかわからないし……ね)


◆――――◆

穂乃果の高校




穂乃果「だ、だから違うってば!」


穂乃果「ほんとだよ……もうっ」

穂乃果「うん……うん」



穂乃果(まさかここでも言われるなんて……)

穂乃果(こっちの友達にも吹き込んでるんだ)



穂乃果(ここなら否定すれば信じてもらえるけど……疲れる)



穂乃果(こんなにみんなから非難されるなんて……なんか、穂乃果すごい悪いことしちゃったのかな……)


◆――――◆

一週間後



穂乃果「ことりちゃん、学校来てる……?」

海未「ええ、学校には来ていますよ」

海未「ただ……生気がないと言いますか……」


にこ「そうね、歩くのもフラフラしてたし……」

穂乃果「……穂乃果、間違ったのかな」

絵里「……ことりがかわいそうよ」

穂乃果「っ……」

穂乃果(みんなにはなんとか浮気はしてないって信じてもらえたからよかったけれど……穂乃果が悪者ってことは変わらない)


穂乃果(基本的に女の子は女の子の味方だもんね……)



穂乃果「別れたわけじゃないよ……ちょっと距離置いてるだけ」


絵里「おなじようなものじゃない」


絵里「ことりの勘違いだったのかもしれないけれど、昨日だって泣いてたのよ!?」



穂乃果「話し合おうって思ったけど!! あの時のことりちゃんには何を言っても、無駄な気がして……」


にこ「……間違ったか間違ってなかったかなんて考えても仕方ないわ。穂乃果は別れるっていう選択をしたんだから」

にこ「これからどうするか考えるしかないでしょ?」

穂乃果「うん……」

凛「電話もLINEも返ってこないよー」

花陽「そうだよね……」


穂乃果「……穂乃果ね、もう一回付き合いたいって思ってるんだ」


穂乃果「嫌いになったんじゃないの。でもあのままだとまともな話し合い出来そうになかったから……一回距離おけば本気なんだって伝えられるかもしれないって思って」

にこ「二度と前みたいに戻れないかもしれないのに?」

穂乃果「あのまま、付き合い続けるよりは……」

にこ「そう。ならそれをことりに話してもう一回、今度は穂乃果から告白すればいいじゃない」

穂乃果「そ、そんな簡単に言わないでよぉ……」

海未「でも……方向性が見えただけでもよかったですね」

海未「ことりのこと、助けられるのは穂乃果しかいませんから」


絵里「なら明日、さっそく声かけてみたら?」

絵里「私たちで校門の方見てるから出てきたら連絡するわ」


◆――――◆


ことり「……」フラ…フラ


穂乃果「――ことりちゃん!!」


ことり「!?!?」

ことり「ぁ……」


穂乃果「あの」


ダッ


穂乃果「ちょっと!?」




ことり「はぁっ、はぁっ」タッタッタッ

穂乃果「待ってよ!」タッタッタッ


ことり「きゃっ!!」カツッ…ドサッ!

ことり「いっ、っ……」


穂乃果「大丈夫!?」

穂乃果「膝……血出てる……」

ことり「……っ」

穂乃果「家まで送っていくよ? 乗って?」

ことり「ひとりで、大丈夫」

穂乃果「……ダメだよ、結構血出てるもん」

ことり「……」

オンブ

穂乃果「んっしょ」


ことり「……」



◆――――◆

ことりの家

ことり「うっ」

穂乃果「染みた? 大丈夫?」

ことり「平気」

穂乃果「そっか」


 穂乃果ちゃんの顔を見るのは久しぶりだった。一週間前実質的な別れを告げられてから、ことりは穂乃果ちゃんの顔を見るのが怖くて練習に行かなくなっていた。

 穂乃果ちゃんが離れていくのが怖くて――ことりは自分でも驚くほど酷いことをしていた。


 みんなに嘘をつき、穂乃果ちゃんを悪者にする。少しずつ居場所を失わせて……最後はことりのところへ来るしか無くなるって作戦だったのに……失敗してしまったみたいだ。穂乃果ちゃんは少しくらいの逆境なら持ち前の明るさで乗り切ってしまうみたい。µ’sのみんなも、結局穂乃果ちゃんの言うことに少しずつ納得し始めている。


 ことり、がんばったのに。穂乃果ちゃんが欲しくて……酷いことまでしたのに……ことりのところへ帰ってきて、くれない。

 それに穂乃果ちゃんは気がついてるよね。もうだめだ……なんであんなこと、したんだろう。あんなことしないで、謝って……お願いしてればよかった。


ことり「……なんで、別れたのにこんなことしてくれるの」

穂乃果「別れたつもり、ないよ……」

ことり「……なに、それ」

 

 穂乃果ちゃんは、もうことりに興味なんてないんだろう。必死で怪我の治療をしてくれているのも……穂乃果ちゃんが優しいから。穂乃果ちゃんは傷ついてる人のことを、見捨てたりはしない。ことりに興味があるからってことでは、決してない。


ことり「……」

 でも、前みたいな本当の恋人になったみたい。こうして二人で……ことりの部屋にいると。

ことり「お茶持ってこようか?」

穂乃果「ううん、大丈夫」

穂乃果「これで、よしっ」

ことり「え、もう行っちゃうの……?」

穂乃果「うん、練習行かなくちゃ」

ことり「……」

穂乃果「ことりちゃんも、練習に顔だしてくれるだけでもいいからさ、来てよ」

ことり「……うん」

穂乃果「ことりちゃん、本当に死んじゃうんじゃないかって、ちょっと心配だった」

ことり「……冗談だよ」

穂乃果「よかった」

穂乃果「今日はそれを話したかったんだ! ばいばい」



 そう言って穂乃果ちゃんは出て行ってしまった。あっけなく、二人だけの空間は無くなってしまった。……もう戻れないのかな。あれだけ頼んでも無理だったんだもん……嫌われ、たんだよね。


 あんなことしなければよかった。なんで、あんなことしたんだろう。本当に、バカバカバカだ……っ。


ことり「いや……いやっ……うぅぅっ」



 もう一回、振り向いて欲しい……どうすればいいのかな……? いっそのことほんとに死んじゃえば、穂乃果ちゃんはことりのことずっと覚えててくれるかな?


ことり「……」


 穂乃果ちゃんがぎこちない手つきで治療してくれた膝が目に入る。怪我……したから、心配してくれたのかな。もしかして……怪我すれば、ことりのこと……見てくれる、かな?


 ちょっとでも、いい。……少しでもいいから、まだことりのこと見てて欲しい……っ。


 机のなかにあるはずのものを探す。

 あった。最後に使ったの、いつか覚えてないけれど……。



 やっぱりことり、穂乃果ちゃんのことが好き。



 ――そのため、なら……なんだって出来ちゃうんだよ……?

多分次で終わります。ハッピーエンドです。



それでこのルートが終わったらなにしようかなあと考えています。当初はそれて終わりの予定でしたけど、このスレが埋まるまでは何か書きたいなあと。このssの設定だと色々書けるので。


前スレ>>364

(ことりが穂乃果に選ばれなくてそれでも穂乃果以外は好きになれなくて一生独身でクソみたいな負け犬人生送る話もありますか?)

多少形は変わりましたがこのような要望を出してくださる方がいれば、少し前のようなおまけという形で色々書くのも個人的に面白そうですし、白ハーレムの合宿以降を安価多めで書くのもいいのかなと。それだと残りレスが少ないのであまり書けないかもしれませんが。




ただ、書くのがとても遅いです。

>>1乙です 個人的には全員のアフターがみたいですね

ぶっちゃけ全員分のエロシーンがみたいです

1乙乙

子供の頃から成長を見てくれた人妻(理事長)とドロドロする展開とかどうですかねぇ?娘さんが発狂しそうですが、その辺は1に任せます

>>581
残念ながらちょっと全員分ルートのその後はもう思いつかないかなあと…。シチュエーション募集のなかに色々エロいのもあれば書けるかもしれません

>>583
いやーいいですね…。考えておきます。


◆――――◆



次の日


ことり「……みんな、久しぶり」

絵里「ことり!」

絵里「心配したんだからね?」

ことり「うん、ごめん……」

希「体調とか問題ない?」

ことり「うん」


にこ「あれ、膝怪我したの?」

ことり「転んじゃって……」


真姫「大丈夫?」


ことり「うん、穂乃果ちゃんが助けてくれたから」

真姫「へえ」


希「とにかく、戻って来てくれてありがとね? やっぱりことりちゃんおらんとダメっていうか」


ことり「そんな……」


ガチャ


穂乃果「――あ! 来てくれたんだ!!」


ことり「……穂乃果ちゃん」



穂乃果「ことりちゃんのこと、待ってたんだ」


ことり「……///」



ことり「みんな、心配かけて、ごめんなさい」


◆――――◆

穂乃果「ちょっとことりちゃん話があるんだけど、いいかな?」

ことり「え?」

穂乃果「こっちきてこっち!」

ことり「うん、ことりも言いたいことあったんだ」

穂乃果(告白……じゃないけど、思ってることは伝えなきゃ)



ことり「ねえ、穂乃果ちゃん。みんなと話してて楽しそうだったね」




ことり「――ことりと別れられて、嬉しい……?」




ことり「束縛されなくなって……心地良い?」




穂乃果「……そんなことないよ」



ことり「ことりね、すっごく、辛かったんだよ?」



ことり「なにしててもつまんないし、なにたべても美味しくない、なにみても笑えない」


ことり「だって横に穂乃果ちゃんがいないんだもん、穂乃果ちゃんのことを近くで見てられないんだもん」







ことり「……この前、怪我の治療してくれてありがとうね? 慣れてなかったのかな? でま必死にことりのためにがんばってくれてて、とっても嬉しかった……」

ことり「付き合ってたときに戻れたみたいだって、思ったの」

穂乃果「……ことりちゃん」

ことり「ねえ、これみて?」



スッ



穂乃果「あれ、なんで腕に包帯……?」

ことり「……穂乃果ちゃん、優しいからことりが怪我したらまたこの前みたいにことりのこと、見てくれるよね? ことりのお家に来て、ことりだけを見てくれるよね?」

ことり「だから――」スルスル



穂乃果「ひっ……」




ことり「――ことりねそのためなら、痛いことも、我慢できるよ……?」ポロポロ



穂乃果(傷口……ひどい)


ことり「ねえ、穂乃果ちゃん……痛いよぉ」


ことり「……また一緒に美味しいもの食べに行こ?」



ことり「雑貨屋さんに行って、色々なもの見てお揃いのキーホルダー買って、カラオケ行って歌って、家に帰って一緒にのんびりして……」


ことり「全部、全部楽しかったんだよ。穂乃果ちゃん……もうことりね、穂乃果ちゃん無しじゃ、生きていけないよ」


ポタポタ


ことり「ことりね、穂乃果ちゃんがいないとね、もう……」














ことり「――死んじゃいそうなの」

穂乃果「……んぐ」


穂乃果(なに、これ……ことりちゃん、なんでこんなこと)


穂乃果「やめてよ……こんなの、やめてよ!!!」

ことり「……」ユラ…ユラ


穂乃果「やだ……やめて」


穂乃果(壁……っ)


ことり「穂乃果ちゃん、とっても痛いの……。でもね穂乃果ちゃんが手当てしてくれたら……痛みなんてなくなるよ?」



穂乃果「ひっ……おかしいよ、なんで……なんでこんなことするの!?」ドンッ





ことり「きゃっ!!」



穂乃果「ぁ……ご、ごめ――」




ことり「……はあぁ///」



穂乃果「え?」



ことり「穂乃果ちゃんが暴力振るうなんて……あの優しい穂乃果ちゃんが……//」



ことり「てことはことり、穂乃果ちゃんにとって、特別ってこと……だよねぇ?」



穂乃果「………」ゾク



穂乃果(おかしい、よ)







ことり「ことりね、穂乃果ちゃんに振り向いて、もらいたくて……ことり嫌われちゃったから、もうこういうことしかできなく、て」



 かわいそう。

 不意に誰かの声が聞こえた気がした。ううん、個人の声じゃない。ことりちゃんと穂乃果が付き合っていることを知っている全員の声だ。

 かわいそう。

 距離を取ってから、嫌というほど周りから聞かされてきた。ことりちゃんが泣いている、ことりちゃんが辛そうにしている……かわいそう。かわいそうかわいそうかわいそうかわいそう。




 ――穂乃果のせいだって、みんなから言われているようだった。ううんみんな、そう言いたかったんだろう。



 だってことりちゃんはこんなに可愛くて……悪いところなんてない。悪いのは、勘違いさせてしまった穂乃果の方だったのかもしれない。穂乃果がちゃんとしてれば、こんなことにはならなかったのかもしれない。


 かわいそうかわいそうかわいそう。



 ――死ぬよ。



 いつかことりちゃんが行った言葉が、聞こえた気がした。このままじゃ……。

 

 そうだ、ことりちゃんがかわいそうだ……穂乃果が、側にいて、あげなくちゃ……。



穂乃果「……とりあえず包帯巻いて? すぐ、ことりちゃんの家に行こう?」



ことり「本当!?♥」


◆――――◆
ことりの家



ことり「まだ穂乃果ちゃんのこと、好きだよ?❤︎」


穂乃果「……」


ことり「穂乃果ちゃんがことりのこと、嫌いになっても……ことりは」

穂乃果「穂乃果も、嫌いじゃないよ?」



ことり「付き合ってくれなくても、いい……でも付き合う前みたいに時々でいいから……ことりのこと、見て欲しいの」



ことり「穂乃果ちゃんに彼女出来たら――諦めるから」


穂乃果「……」



穂乃果「……それより、さっき突き飛ばして、ごめん……本当にごめんね」



穂乃果(どうすれば、いいんだろうっ)



◆――――◆

にこ「相談……私でいいの?」

穂乃果「きっぱり言ってくれそうだから」

にこ「……内容は?」

穂乃果「ことりちゃんのことなんだ」


穂乃果「穂乃果どうしていいかわかんなくなっちゃった」


穂乃果「しばらく距離おけばことりちゃんと話し合えるかもって思ったのに、ことりちゃん、もっとおかしくなってて……!!」


にこ「おかしく、なってる? どういうこと?」


穂乃果「――リストカット、してた……」


にこ「はあっ!? なんで!?」

穂乃果「……怪我すれば、自分のこと見てくれるんじゃないかってことで」


にこ「……ことり、なにしてんのよ」


にこ「そういえば足の治療してもらったって言ってたわね、ことりが」


穂乃果「うん、それがきっかけだって言ってた」

にこ「……」


穂乃果「なんで、こうなっちゃうのかなあ……なんで穂乃果いつもいつも、間違っちゃうのかなぁ……」



穂乃果「……」ギリリッ

穂乃果「ひどいことも、いっぱい言ってる……」



にこ「穂乃果は今……どう思っているの? ことりのこと、今でも好きなの?」


穂乃果「わかんない……でも助けてあげたいって、思ってる」


穂乃果「穂乃果の、せいだから……」

にこ「そう。悪いけれど、穂乃果がことりのこと好きじゃないなら……しばらく関わるのやめたほうがいいわね」

穂乃果「なんで?」


にこ「穂乃果に振られて、もう一回穂乃果に触れたことで、ことりはリストカットするくらいにおかしくなった。これ以上中途半端な気持ちで穂乃果が関わると、もっとおかしくなるに決まってる」







にこ「――はっきり言って、あんた最低なことしてると思うんだけど」





穂乃果「……っ」


にこ「中途半端な関係でことりに期待をさせているのはあんたでしょ。本当に話し合いたいって言うんなら、本当の恋人に戻ってからか――きっぱり別れてからにした方がいいんじゃないの」

穂乃果「……」





にこ「それが出来ないのなら、私たちに任せて欲しいの」


にこ「まだことりのこと……好きっていうなら話し合ってきて」


にこ「自分の思ってること、正直に言うの」


穂乃果「……」


穂乃果「話し、合うよ」


にこ「そう……それがいいと思う」


穂乃果「相談乗ってくれて、ありがとう」


にこ「私は何も言ってない気がするけどね」

穂乃果「ううん、心強いよ!」




穂乃果「今から行ってくる!!」


◆――――◆

ことりの家


ことり「……大事な話って、なに?」

穂乃果「うん」


穂乃果「……穂乃果さ、本当は今でもことりちゃんのこと好きなんだ」

ことり「え……?」


穂乃果「距離置こうって言ったのだって、嫌いになったからじゃない」

ことり「で、でもっ」

ことり「……」


穂乃果「ことりちゃんが変わっていくのを見るのが怖かった。穂乃果と付き合い初めてから、すごい束縛したり、友達と話すのも許してくれなかったり……なんだか穂乃果の知ってることりちゃんじゃなくなっていくような気がして」

穂乃果「だから一回離れてまた話し合えば、穂乃果の本気が伝わると思ったの」


穂乃果「でも……それが穂乃果が知らない本当の、ことりちゃん、なの……?」


ことり「……違うっ。他の人に盗られたく、なくて……」

穂乃果「だから……みんなに嘘話したの……?」

ことり「……ごめん、なさい」

穂乃果「ううん……穂乃果が悪いの……ことりちゃんのこと泣かせちゃったから」


穂乃果「でもことりちゃん……みんなのこと、穂乃果のこと……そんなに信用出来ない? ねえ、穂乃果はことりちゃんのこと……大好きなんだよ……?」

ことり「穂乃果、ちゃん……」

穂乃果「距離置こうなんて言っておいて……説得力ないよね」

穂乃果「こっちに来て?」

ことり「……」


ギュッ

ことり「……///」



穂乃果「ことりちゃんはさ、とっても可愛いから穂乃果には勿体無いくらいなのに、穂乃果のこと本気で好きになってくれてるの伝わってるし、嬉しいよ?」ナデナデ


穂乃果「ことりちゃんが自分を傷つけちゃったの、穂乃果が中途半端なことしたからなんだよね……? でも、もう自分のこと傷つけるのやめてよっ……」


ことり「……ごめんね」



ことり「ことり恋愛するの初めて、で……どうすればいいかわかんなくて……どうしようも、なくて……ひっぐ」


ことり「こんなこと、もうしないよっ。他の人のことも悪く言ったりしない! 穂乃果ちゃんも、みんなも信用するっ! 束縛も、しない……っ」



穂乃果「……全部一気にやめなくてもいいよ? 度が過ぎなければ束縛されるのも、嫉妬してくれるのも、嬉しいから」


ことり「……穂乃果ちゃん」


穂乃果「もう一回、穂乃果と付き合ってくれる……?」



ことり「うんっ……♥」



◆――――◆


二週間後



海未「それにしてもことりの顔色、良くなりましたね」


真姫「そうね。みんなの前でイチャイチャするのもほとんどしなくなったわね」


海未「ええ、それはそれで少し変な感じですが」

真姫「まあ、何があったのかはわからないけれど一件落着ってところかしら」


海未「ええ」


絵里「はぁぁ……穂乃果、私のこと許してくれてるかしら……」


海未「大丈夫ですよきっと」


絵里「まさかことりがあんな嘘つくなんて……」



真姫「それほど本気だったってことね」


◆――――◆


にこ「それにしてもよかったわね、また付き合うことが出来て」

穂乃果「うん」


穂乃果「前みたいなこと、ほとんどなくなったし……その、かなりいい感じ///」



にこ「あーはいはい惚気はよそでやってくださいねー」


穂乃果「ちょっとまってよー!」


穂乃果「にこちゃんが色々相談乗ってくれたおかげだからね?」


にこ「私は何もしてないわよ」


穂乃果「したよー?」


にこ「はいはい、じゃあそういうことにしておくわよ」


◆――――◆



 穂乃果ちゃん、今日はにこちゃんとふたりっきりで話をしていました。なんだかことりのことについて相談に乗ってくれていたみたいで、それのおかげでまた付き合えたってことみたい。



 今度何かご馳走してあげようかな❤︎


 でもそれよりも、穂乃果ちゃんが他の女の子と楽しそうに話をしているのを見るのは今でもとっても辛いんです。許せないんです。引き剝がしたいんです。穂乃果ちゃんを閉じ込めて、ふたりきりになりたいの。

 でも"今は"ことり我慢するよ。束縛もしないよ、だってそんなことすると今度こそ本当に嫌われちゃうから。

 穂乃果ちゃんは告白するときに言った。ごめんね本当のことりはやっぱり、穂乃果ちゃんが嫌いなことりだよ。穂乃果ちゃんが振ろうとしたことりだよ。嫉妬深くて、わがままで、穂乃果ちゃんのこと独り占めしたい自分勝手な女の子だよ。


 ふたりきりの世界になったらいいのに。他のしがらみなんかぜんぶなげ捨てて、愛し合えたらいいのに。



 もうすぐだよ、穂乃果ちゃん……。今日こそ、絶対……。



 心から愛してるから、穂乃果ちゃんの全部……受け止めたいの❤︎




ことり「うふふ……❤︎」


◆――――◆


穂乃果「――ピル?」


ことり「知らない?」

穂乃果「うん」


ことり「なんと、これを飲むとね? 一定期間だけど妊娠、しなくなるんだよ?」

穂乃果「え、それって」

ことり「……生で出来るってこと❤︎」

穂乃果「え……」ゾク


穂乃果「ほ、ほんと?」


ことり「生なら気持ちよくなれるかな……?」


穂乃果「本当に大丈夫なの?」



ことり「ほらこれ、処方箋!」

穂乃果「む……本当だ」

ことり「ネットでも調べてみて?」

穂乃果「わかった」



穂乃果「……ほんとだ、大丈夫なんだ」



ことり「そう。でね、ことりは、もういくつか飲んでるの♥」


穂乃果「ほ、本当に? ごく……♥」



ことり「穂乃果ちゃんに迷惑かけたから……穂乃果ちゃん中学校の頃からずっと生でしたいって言ってたよね?」


ことり「ゴムつけてると……穂乃果ちゃん全然気持ちよくないみたいだし……これでやって、みない?」


穂乃果「ことりちゃん……♥」



ことり「……しよ?♥」














残 28錠


◆◆◆――――◇◇◇


ことり「はぁっ♥はぁぅ♥」


穂乃果「あぁぅ……なま、すごいよぉっ♥」ビクビク


 穂乃果ちゃんはいつもより数段情けない声をあげながら身体を震わせ、必死に腰を打ち付けてくる。ゴムをつけている時と比べたら膣内で暴れているのがわかるし、反応が全然違った。そう、ゴムなんていらないの。あんなのがあるから、穂乃果ちゃんのことつなぎとめておけなかった。

 蕩けそうな顔になってるのは多分ことりもおんなじ。奥突かれる度に声が出て、膣内はあんまり感じないはずだったのに絶頂の波すら押し寄せようとしている。生ですると気持ちがいいのは男の子だけじゃなかったんだね?

 穂乃果ちゃんは快感のあまり口元が緩くなって、ことりの胸元に唾液がつぅっと垂れるのがよく見えた。これは正常位でしか見られない光景だよね。

穂乃果「ことり、ちゃんっ♥」ギュッ

 穂乃果ちゃんはそろそろ限界が近いのかもしれない。ぎゅうって抱きしめられて、ことりの耳もとで可愛らしい声をあげている。ずちゅずちゅっと艶かしい音が聞こえる感覚もずっと速い。

 穂乃果ちゃんはちょっとだけ顔を持ち上げて、ことりのことを見下ろす。ことりの全部、穂乃果ちゃんのものだよ。そう言ってあげたかったけれど、ことりも気持ちいい声しか出せなくて心の中で精一杯叫んでみた。それが伝わったのかな、乱暴に唇を重ねられてことりと穂乃果ちゃんは二つの場所でつながった。

 下から突かれて上から溢れ出る声が穂乃果ちゃんに吸収されていく……。穂乃果ちゃんとことりの口内で、お互いが出し合ったいやらしい声を交わし合う。

穂乃果「イ、ク……♥出すよ? 膣内で射精すよ!?」

ことり「きてっ♥ぜんぶ、ほのかちゃんのぜんぶちょうだい!?♥」


 視界がチカチカする。一人でする時とは比べものにならない、予兆を感じる。少しずつ声が遠くなる、身体が強張って、穂乃果ちゃんの顔が白くぬりつぶされていく。


 ――そして何かがはじけた。膣内で暴れまわる穂乃果ちゃんのモノが吐き出すものを確かに感じる。きゅうきゅう締め付けて、出された命の素を全部吸い取ろうとするのが自分でもわかった。わかったのは、下半身のそこだけだった。ついにやってきた絶頂のせいで穂乃果ちゃんが気持ちよくなるところも、ことりがどうなっているかもよくわからない。
 気持ちよくて変な声あげてるんだろうな、穂乃果ちゃん気持ちよくなれてるかな。――ことり、やったんだね。

 波が引いてくると同時に、ぐったりとした表情の穂乃果ちゃんが胸に倒れて来るのが目に入る。

ことり「はぁはぁ……気持ちよかった?」

穂乃果「うん、さいこぉ……♥」

ことり「ことりも、気持ちよかったよ?」

ことり「えへへ、初めて一緒にイケたね?」

 なでなで。イッた後のやりきったような表情、本当に可愛いんだから……♥

 穂乃果ちゃんいっぱい精子貯めてくれてたよね? いっぱいことりに元気な赤ちゃんの素、注いでくれたよね?


 ――大好きな大好きな穂乃果ちゃん。これからも誰にも渡さない、独り占め、するの。


穂乃果「ことりちゃん、大好き……」

ことり「うん……♥」

ことり「ことりも大好きだよ?」

ことり「穂乃果ちゃん♥」



ギュッ






ことり「――ずぅーっと一緒だよ?♥」ニヤァ……♥












◆――ことりルート――◆

はい。一応予定してたルートはなんとか全部やりきりました。最初からここまで見てくれた方がもしいましたら本当にありがとうございます。全部で45万字くらいでした。



ここからですが、余ったこのスレを使ってちょこちょこと色々書こうと思います
なにか面白そうなシチュエーションとか設定を譲っても良いという方がいましたらお願いします。書けそうなものは書きたいです。


突拍子もないものでも大丈夫です。設定に全くないものでも大丈夫です。性知識だけが飛んじゃったことりちゃんに穂乃果がレクチャーする、等。なんとかします。穂乃果とのカップリングじゃなくても、ことまき等レズも良いですね。よろしくお願いします。



あと、参考にどのルートが一番好みでしたか教えてください。個人的には共通ルートが一番好きです、何事も付き合うまでが面白いと思います。黒ハーレムも好きでした。

それと、黒ことりルート希のヤンデレとはなんとか差別化しようと頑張りました…
ふたなりとヤンデレは良いですね。

ことり「ふたつの太陽」
ことり「ふたつの太陽」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1459708029/)

こんなタイミングでこんなssで非常に申し訳ないのですが…良かったら見てみてください。もっとこの時期らしいもの、書いていれば良かったです。


理事長ルートらしきものはただいま書いております。

生きてます。
このスレが埋まるまでと書いてましたが、サンシャインアニメが始まるまでか終わるまでにさせていただきます。千歌主人公バージョンをとても、書きたいので。

理事長とかその他諸々も期限までできるだけ書きますので、お許しを。


あと、エロss移転騒動があるようですがおそらくこのssも移転になると思いますのでよろしくお願いします。よくわかっていませんが。

親子丼は、ないです。

おまけレベルの長さじゃないです、そこそこ長く、◆◆です。

キャラ崩壊閲覧注意。

おまけ2



理事長室





理事長「ふっ……んんっ、終わった」ンー…


理事長「はぁ、今日も疲れたわ……」

理事長「もうこんな時間、ことり、ご飯ちゃんと食べてるかしら。ご飯くらいは私が作ってあげたいんだけど……そうも行かない日もあるのよね」

理事長「でも、今日も穂乃果君がいるのかしら。それなら二人でどこかへ食べに行ってるかもしれないわね」


理事長「昨日も泊まってたみたいだし。……別に泊まる分には毎日でもいいんだけど……」


理事長「――せ、セックスくらい……私がいるときはやめて欲しいわね」


理事長「娘の喘ぎ声を一晩中聞かされるのがあんなに辛いと思わなかったわ……」グッタリ



理事長「ことりの声私と違って可愛らしいのよね、誰に似たのかしら」

理事長「穂乃果君も……可愛い顔してるのに、そういうことはきちんとするのね」



理事長「はぁ……最近シてないわ。まあ、あの人は出張してるし、仕方ないんだけど……」




理事長「それより……ことりさあのこと……考えてくれたのかしら」



理事長「……」




理事長「とりあえず早く帰りましょう」


◆――――◆

ことり「んぅぅっ……♡ 」ビクビク


穂乃果「はぁっ、はぁっ……♡」


ことり「……あの、ごめんねことりばっかり気持ち良くなって」


穂乃果「ん……大丈夫だよ。今日はちゃんと穂乃果もイケたし」

ことり「うん……気持ちよかった?」

穂乃果「いっつも気持ちいいよ」

穂乃果(付き合ってしばらくが経ったけど……ことりちゃんはえっちでイってくれるようになった。でも……穂乃果はイケない時もあって……)

穂乃果(昔はすぐ出ちゃってたのに……なんでかな。ことりちゃんが気持ち良くなってくれるのを見るの、好きだからいいけど)



穂乃果(穂乃果はあんまり気持ち良く……ないんだよね。他の人としてわかったけど、ことりちゃんのって緩いし……)

穂乃果(と、いうか……付き合ってから、なんか本気になれないっていうか。付き合ってない時にするえっちの方がスリルというか、背徳感があってよかった……っていうのかな)

穂乃果(だめだ、こんなこと考えてるなんて本当に最低だ)

穂乃果(ことりちゃんは穂乃果と付き合ってから、すっごい気持ちよさそうにしてくれてるから……穂乃果とは逆なのかな。前に安心出来るから気持ちいいことに集中できるって言ってたし)


ことり「……♡」スリスリ


穂乃果(……かわいい。なんでこんなに可愛いんだろ)


穂乃果「……」ナデナデ





穂乃果(……ちょっとくらい身体の相性が良くなくたって、大丈夫だよね?)


◇――――◇





コンコン




理事長「ことり、入るわよ」

ことり「はーい」


ことり「どうしたの?」

理事長「いえ……」

ことり「……留学の、こと?」

理事長「ええ」

ことり「……」

理事長「行きたくないなら……断ってもいいのよ」

ことり「ちょっと、待って?」

理事長「……そう。一人で決められないなら、他の人に相談するといいわ」


ことり「……うん」


ことり「……」


ことり「……穂乃果ちゃん」

◇――――◇

ことりの部屋


穂乃果「ねえ、どうしたの? どうして何もしゃべってくれないの?」

ことり「……」

ギュッ


穂乃果「……?」

穂乃果「どう、したの?」


ことり「……穂乃果ちゃんと、離れたくないよ」

穂乃果「うん、穂乃果もだけど……急にどうしたの」ギュッ

ことり「あの、実はね……」


◇――――◇

穂乃果「りゅう、がく……?」

ことり「う、ん……穂乃果ちゃんにしか、言えなくて」

ことり「でもことり一人じゃ、決められなくって!」

ことり「穂乃果ちゃんやみんなと離れたくないけど! ずっとしたかったことも、諦めたく……ない、よ……」


穂乃果「そ、っか」

穂乃果「そっか…………」


穂乃果「――行かないでよ」

ことり「……え」


穂乃果「やだ、行って欲しくない」ギュッ

ことり「……穂乃果ちゃん」

穂乃果「――でも……行った方が、いいよ」

ことり「!?」

穂乃果「ことりちゃんが小さい頃から、えーと、服? のこと好きなの見てたし、付き合えてもっと近くでも見てきた」

穂乃果「µ’sの活動始めたのだって、ことりちゃんのやりたいことが出来るから、だったよね」

ことり「うん……」

穂乃果「お洋服のこと穂乃果はよくわからないけれど、そのこと話すことりちゃんののと……好きなんだ。いつもよりキラキラしてるような気がして、すっごく可愛いの」

穂乃果「ね、だから穂乃果は……ことりちゃんにはチャンスを掴んでもらいたいなーって」


穂乃果「……穂乃果は、もちろん離れるの……嫌だけど、絶対に行った方がいいよ! そうじゃないと絶対、絶対、絶対! 後悔する!」


ことり「ことりは……」


穂乃果「向こうに行くの、不安だよね」

ことり「……」

穂乃果「もし向こうに行くことになっても……通話とかもできるよ。何かあったらいつでも掛けて来ていいし、穂乃果も……いっぱい掛けちゃうかもしれない」

穂乃果「期限はいつまでだっけ? まだ時間はあるしもう少し悩んでから決めよう?」

ことり「……ううん」

穂乃果「?」

ことり「――ことり、行くよ」

穂乃果「!!」

ことり「お母さんも、穂乃果ちゃんも……こんなに背中押してくれてる。それなのに、行かないわけには、いかないよね。穂乃果ちゃんに言われてやっぱり気がついたの、ことりは行きたい」

穂乃果「うん」

ことり「……でも、みんなにも相談していい、かな?」

穂乃果「二人で話そ?」

ことり「うん……」ギュッ

◇――――◇


絵里「そう……」

凛「ほえー……」

海未「私は……行った方がいいと思いますよ」

海未「そんな大きなチャンス、無駄にするのはもったいないと思います。ことりならきっと、良い勉強が出来ます」

ことり「海未ちゃん……うん」

絵里「私も、そう思う。そんな経験なかなかできるものじゃないわ。本当に寂しいけれど……こっちのことは任せて」


ことり「うんっ……」

希「衣装……今までの使い回す?」

にこ「私、縫うの結構得意だし縫う作業は私がやる」

にこ「今までことりだけやってた時もあったんだもの」

ことり「にこちゃん……」

にこ「その代わり、デザインはみんなでしましょうね」

ことり「あ、デザインだけなら今まで通りことりができるよ? データ送ればいいし」

にこ「なるほど、じゃあ問題ないわね」

希「あと、縫うのもみんな」



花陽「海外かぁ、すごいなぁ」

絵里「ほんとね」

真姫「センターさんがいなくなっても、絶対、私達だけでなんとかしてみせるわ」


真姫「だから安心して。あなたが海外に行ってる間に廃校……無くしちゃうんだから」


ことり「うんっ、待ってる!」

穂乃果「良かったねことりちゃん」

ことり「うん……みんなに言えて……スッキリした」

絵里「いつ頃行くとか、わかってるの?」

ことり「お母さんが返事返して……一ヶ月以内には多分」

にこ「向こうはそういうのの手が早いのね?」

凛「柔軟なんじゃないかな?」

希「一ヶ月、か……9月の半ば頃にはもう、って感じやね」

希「じゃあそれまでに、いろいろ想い出、つくろ!」

◇――――◇

しばらく後


穂乃果「あ♡あぁぁっ♡」ビュクゥゥビュッビュッ

穂乃果「はぁ、はぁ……」

穂乃果(きも、ちぃ……♡)フラフル…

ことり「んぅ……♡」

ギュッ

ことり「……えへへ、穂乃果ちゃんなんだか前より敏感になった?」


穂乃果「う、ん多分」

穂乃果(どうしてかな……)

ことり「かわいい♡」

穂乃果「もうっ」

穂乃果(ことりちゃんとしばらくえっち出来なくなるって思った瞬間……本当に気持ち良くなっちゃった……)

穂乃果(本当にメンタル次第なんだ……人間てすごいなあ)

ことり「?」


穂乃果(離れたくない……)

ことり「♡」

穂乃果「///」

穂乃果「……」ギュッ

ことり「……」

ことり「あと、一週間、か」

穂乃果「そうだね」

ことり「寂しいよ」

穂乃果「うん」

ことり「でも……がんばる、ね?」

穂乃果「う、ん………」

ことり「ことりがいなくても……えっち、我慢できる?」

ことり「浮気しちゃ、やだよ?」

穂乃果「だ、大丈夫だよ!」

穂乃果「高一の時だって一年くらいしなかった時あったし!」

ことり「でも……ほとんど毎日一人でしてたんでしょ?」

穂乃果「そ、それは……」//

ことり「今はその時よりも周りに女の子多いんだから、気をつけないとだめ」

フキフキ

穂乃果「……わかってるよお」

穂乃果「……」

ガバッ

ことり「ひゃっ♡」

穂乃果「なら……先にいっぱい射精しとかないと♡」

ことり「んぅぅ♡お掃除した、ばっかり、なのにぃ♡♡」

穂乃果「ちゅぅ……ほんと、かわいい……♡」


◇――――◇
ことり「ま、またするのぉ……?」

穂乃果「だ、だって……ずっと出来なく、なるんだよ……?」

ことり「……」

ことり(ことりが向こうに行くってなってから……ちょっと様子、おかしいよ……)

穂乃果「いいからっ、しよ?」

ことり「うん……」

ことり(向こうに行ってる間……穂乃果ちゃん、本当に我慢、できるのかな……)

◇――――◇

空港

ことり「……また会おうねみんな」

海未「はい、頑張ってくださいね」

ことり「といっても、多分……お正月頃には一回戻ってきちゃうんだけどね」アハハ

希「じゃ、その時にまた集まろうね」

ことり「うんっ」


穂乃果「……」

絵里「……」

絵里「私たちは行きましょうか」

希「……そうやね」

海未「ではことり、お達者で」

凛「お土産まってるにゃ!」

真姫「いきなりお土産はないでしょう。ことり、応援してるから」

にこ「私たちの映像、あっちでも見ててよ」

花陽「帰ってきたら、色々お話きかせてね」


ことり「うんっ、ことりも頑張るから、みんなも元気でね!」

ヒラヒラ

ことり「……あはは、みんなに気をつかわせちゃった、ね」

ギュッ

穂乃果「……」

ことり「……」

穂乃果「向こうでも、元気でね」

ことり「うんっ」

穂乃果「よし、充電かんりょー!」

スッ

穂乃果「そろそろ時間だよね」

ことり「やだ、もうちょっと」ギュッ

穂乃果「//」

ことり「安心する……」

ことり「……よし、ことりもおっけー!」スッ

ことり「じゃあ穂乃果ちゃん、また今度ね!」

穂乃果「うんっ! 向こうついたら、早めに連絡してね!」

穂乃果「ばいばい!」


◇――――◇

数日後


穂乃果「じゃあ今回は絵里ちゃんセンターで!」

絵里「わ、わたし?」

絵里「えーと……いいの?」

希「いいやん、一番背高い人がセンターだと映えるし」

穂乃果「そうそう、奇数人数になったから明確なセンター作れるようになったからね」


絵里「こんなときに言うのもどうかと思うけど、穂乃果が落ち込んでいなくて良かったわ」

穂乃果「……会えなくなったわけじゃないじ、通話もできるし、全然大丈夫!」ビシッ

穂乃果「あっちのアパートまだ慣れないんだって」

絵里「それはそうよねぇ」


穂乃果「色々きかせてくれるし、あんまり寂しくないから心配しないでね」


◇――――◇



穂乃果「……」ウト…ウト

ことり『……そっかそっちは夜、か」

穂乃果「うん、なんか時間ズレてると変な感じだね」

ことり『穂乃果ちゃんの声聞くと、こっちでも安心する』

穂乃果「そっか、嬉しい」

ことり『明日も学校だよね? そろそろ休んで?」

穂乃果「うん、また今度ね!」




穂乃果「…………はぁ」


穂乃果「えっちしたいえっちしたい……」ムラムラ…

穂乃果「ひとりでするしかないや……」



穂乃果「ん……♡ことり、ちゃ……♡」


◇――――◇

一ヶ月後

希「いやー、練習するといまでも全然汗かくねー」フキフキ


穂乃果「……」ムラムラ…

希「トイレ行ってくるね」

穂乃果「う、ん」

穂乃果「……」

穂乃果「ちょっと、だけ」ソーッ

クンクン…


穂乃果「はぁ……♡ 希ちゃんの汗の匂い……♡」

ムクムク…

穂乃果「はっ♡はっ……♡」


希「――ほ、ほのかちゃん……?」

穂乃果「!?」バッ

希「…………」

穂乃果(な、なんでこんな早く戻ってくるの!? や、やばい)


希「……なにしてたん?」

穂乃果「えと、えと……」

希「……」

希「やっぱりことりちゃんがいないと、そういうの我慢出来なくなるの?」


穂乃果「……っ」

希「だめだよ穂乃果ちゃん……我慢しよ、ね?」

穂乃果「ごめん……」

穂乃果(もう一人じゃまんぞくできないよ……女の子の膣内に挿入れたい……大体えっちくらい……付き合ってなくても、させてくれたって、いいじゃん……したって、いいじゃん……)

穂乃果(希ちゃんのすっごく、きもちいい……シたい)

穂乃果「の、希ちゃん……」

穂乃果「――一回……一回だけえっち、だめ?」ガシッ

希「な……///」


穂乃果「お願い……ひとりじゃもう……」ウルウル

穂乃果「これから希ちゃんの家に――」

希「ふ、ふざけないで」グッ…


希「穂乃果ちゃん、自分がなに言ってるかわかってるん? ことりちゃんがいるんだよ? 本当に、なに言ってるの?」

穂乃果「っ……ごめん、なさい」

希「次そんなこと言ったら、許さんからね」

穂乃果「………はい」

希「……」


希「……ウチも今日のことは忘れるから、ちょっと頭、冷やしなよ」


◇――――◇
通話アプリ pc版

ことり『そっかー廃校なくなったんだね!』

穂乃果「うん、ラブライブは負けちゃったけど……」

ことり『仕方ないよ、でも目標達成出来たんだから凄い! みんなの見てたけど、かわいかったもん!』

穂乃果「ね!」

穂乃果「……」

ことり『……どうしたの?』

穂乃果(また最低なこと、しちゃった……)


穂乃果(でも、えっちできないのが……わるいんだもん)

穂乃果「えっち、したい」

ことり『ごめんね……させてあげられ、なくて』

穂乃果「ううん……仕方ないのはわかってる。でも……ひとりでしてるだけじゃ全然満足できないんだもん」

ことり「帰ったら……ずっとしようね?」

穂乃果「うんっ」

ことり「ね、ねえ……今から……する?//」

穂乃果「へ?」

ことり「せっかく映像でお話出来てるんだから……ちょっとくらい穂乃果ちゃんのお手伝い、出来るかなあって」

穂乃果「あの、どういうこと?」

ことり『も、もう! 穂乃果ちゃん、今も溜まってるんでしょ」//

穂乃果「///」

穂乃果「ひとりで、どれくらいしてる……?」

ことり『どれくらいって?』

穂乃果「頻度、とか」

ことり『や、やだよそんなのっ』

穂乃果「教えて?」

ことり『ぅ……眠る前とか、結構……しちゃう、かも///』

ことり『穂乃果ちゃんは?』

穂乃果「してる、けど……なんか気持ちよくなくって」

穂乃果「射精しても射精してもなんか物足りないし、だんだん時間かかってくし……」

ことり「……」

ことり「興奮が足りないんじゃないかな。だ、だから今から一緒に、しよ?///」

穂乃果「す……するって、そういうこと///」

穂乃果「……じ、じゃあ見せて、よ」

ことり「う、ん」


穂乃果「服、脱いで」


ことり「ん……はぁ♡」サワサワ……モニュゥ


穂乃果「♡♡♡」ムクムク

ことり「えへへ……はずかしい、な……んぅぅ……♡」ビク

ことり「穂乃果ちゃんのも、見せて?」

穂乃果「う、うん」


◇――――◇

穂乃果「気持ちよかった……♡」


ことり『うん……大好きだよ穂乃果ちゃん』

穂乃果「穂乃果は夜だからいいけど、ことりちゃんはお昼でしょ? 大丈夫?」

ことり「うん、大丈夫だよ。気にしないで?」

ことり(これくらいで、少しでも穂乃果ちゃんが満足してくれるなら……)


穂乃果「昼間からひとりえっちするの……いやらしい♡」

ことり『な////』

ことり『穂乃果ちゃんのためにしたのにっ、も、もう知らないっ!』

穂乃果「冗談だってば!」

ことり「穂乃果ちゃんの性欲おばけ……」

穂乃果「ひどいっ」

ことり『間違ってないもん、また今度ね?』

穂乃果「――あ、ねえねえ……今度ことりちゃんの部屋に行ってもいいかな?」

ことり「え、どうして?」

穂乃果「……なんか、ことりちゃんと一緒にいられるような気がして。ごめん……気持ち悪かったかな」


ことり「ううんいいよ、あんまり物はないけどお母さんに言ってみて?」

ことり「あ、こっちでも連絡入れておくね」


◇――――◇

穂乃果「あ、あの……希ちゃん」

希「ん?」

穂乃果「ごめんなさい……」

希「いいよ、次からそんなこと、言わないなら」


穂乃果「うん……」


希「――辛いん?」


穂乃果「え、ぅ///」

希(まあ言うまでもなく性欲、強いし……それにしても、そんなにシてたんかな……//)

希「……」

希「ね、ことりちゃんが向こうで頑張ってるんやから、穂乃果ちゃんもこっちでがんばろ?」

穂乃果「うんっ……」


穂乃果(やっぱり希ちゃん優しいや……。普通なら話してすらくれなくなるよ)


穂乃果(あ、そうだ……ことりちゃんのお母さんのとこいかないと)



◇――――◇


穂乃果「理事長室はここでいいのかな……」

コンコン


穂乃果「失礼します」ソーッ


理事長「?」

理事長「穂乃果君……どうしたの?」


穂乃果「あ、えっと……急にすみません」


穂乃果「突然すみません。あの、迷惑、かもしれないんですけれど……ことりちゃんの部屋に行っても、いいですか?」



理事長「……ああ、そのことね。朝ことりから連絡があって、なんのことかと思ったのよ」

穂乃果「ぅ……//」


理事長「ことりと話し相手になってくれてありがとうね」

穂乃果「い、いえ……こっちが話し相手になってもらってる、ので」

理事長「ことりの部屋で何かするの?」

穂乃果「何かするってことでもないんですけど……」

理事長「そうよね、こんなこと私が訊くべきじゃないわね」

理事長「そうね平日だと夜だけで……6時過ぎくらいには来てもらっても大丈夫よ」

理事長「休日なら……場合によるんだけど」

穂乃果「平日の方がいいですか?」

理事長「できればそうしてもらえると助かるわ」

穂乃果「じゃあ……今日、とか」

理事長「ふふっ、随分急ね」

穂乃果「あ、ごめんなさい」

理事長「ううん、わかったわ。じゃあ今日の6時過ぎに来てね」

穂乃果「はい!」

理事長「そこで……ちょっとだけことりのお話、聞かせてくれると嬉しいんだけど」

穂乃果「こっちで答えられること、なら!」

理事長「そう、ありがとう」



◇――――◇

ピンポーン

穂乃果(こうやってインターホン押すと、すぐにことりちゃんが出てきてくれて……)

ガチャッ

理事長「ん、いらっしゃい」ニコッ


穂乃果(あ、私服……)

穂乃果(なんか……ことりちゃん、みたい……そりゃそうか、似てるもんね)


理事長「どうしたの?」

穂乃果「い、いえ」

穂乃果「じゃあお邪魔します!」


理事長「ことりの部屋には好きに入っていいからね」

穂乃果「はい!」

理事長「じゃあ何かあったらリビングにいるから……」

穂乃果「わかりました!」

スタスタ

ガチャ



穂乃果「……なんか、懐かしい」

穂乃果(モノ……何もないね。けっこー持っていっちゃったんだ)

穂乃果「あ、枕もない。ふふっ」


ゴロン

穂乃果「……はぁぁ」

穂乃果「寂しいの、穂乃果だけなのかな」

穂乃果「……三ヶ月くらい、余裕だと思ったのに……辛いよ」

穂乃果「お正月終わったら、その次会えるのは夏、とか言ってたっけ」

穂乃果「そんなの…………無理だよ」


穂乃果「でも、ことりちゃんはもっと辛いはず。慣れない場所で、ひとりで……」

穂乃果「だから穂乃果がこんなこと言ってちゃ、だめなのに。支えてあげなきゃいけないのは、こっち、なのに……」

穂乃果「なんで……行った方がいい、なんて言っちゃったんだろ」


穂乃果「このベッド、まだことりちゃんの匂いがする気がする……」

穂乃果「えっち、したい……」

穂乃果「だめだめ! 我慢がまん……」

穂乃果「よしっ、ことりちゃんて逆に何を置いてったんだろう」

穂乃果「本とかはほとんど置いていってるみたい、だね。……雑誌、すっごいいっぱいある……」

穂乃果「ちゃんとファッションのこと勉強、してたんだ」

穂乃果「そういえばスクールアイドルのこと知ったのも、ことりちゃんの雑誌だったよね」

穂乃果「こんなにあると何か面白いの、あるかも」

穂乃果「えーと……ん?」

穂乃果「なんだろ、この雑誌……すっごい古いみたいだけど……」

穂乃果「え、二十年以上も前のじゃん。なんでこんなの」

穂乃果「付箋してある……なんなんだろ一体……」


パラパラ

穂乃果「あ、水着の特集……この人、スタイルいい……」



穂乃果「って、あれ!?……ことりちゃん!?」


穂乃果「そ、そんなわけないよね! すっごく前のだし。ただの似てる人、かな。」

穂乃果「じゃあこれって……名前は」

穂乃果「――あれ、確か理事長の下の名前って……!!」

穂乃果「て、てことはこれ、若い時の理事長!?」

穂乃果「穂乃果達と同じくらいの時のやつだよね……ほえー、ことりちゃんとそっくり……でもちょっと大人っぽい、かな?」

穂乃果「……むね、おっきい、足長い……細い」

穂乃果「理事長、今でもスタイルいいけど、昔はすごかったんだ。……」

穂乃果「――も、もしかして、あのスーツの下は今も……」


ムラムラ


穂乃果「な、なに考えてるんだろ本当に!!! お母さんと同じくらいのお、おばさんだよ!」

穂乃果「あ、ああでもお母さんよりぜんっぜん綺麗だけど。と、というかおばさんになんか見えないっていうか……」ゴニョゴニョ


穂乃果「でもなんでモデルみたいなことしてたんだろ」

穂乃果「……きいてみよ!!


◇――――◇

穂乃果「……すみませんー?」

穂乃果「?」

理事長「……」コクッ…コクッ

穂乃果(ソファに座って、寝てる?)


ソーッ


穂乃果(き、きれいな顔……///ことりちゃんも大人になったらこんな感じになる、のかな)ジーッ


理事長「んっ……んん?」

穂乃果「あ、え、えっと」


理事長「あ、穂乃果くん……ごめんなさい寝ちゃってたわ。どうしたの?」


穂乃果「すみません、起こしちゃって」

理事長「ううん、いいのよ。何かあったの?」

穂乃果「大したことじゃないんですけど……ことりちゃんの部屋で、これ見つけたんです」

理事長「!?!?」

理事長「な、なんでそれがあるのよ!?」

穂乃果「え?」

理事長「な、なんで。ことり、間違って捨てちゃったって////」

穂乃果(な、なんか可愛い……)

理事長「み、みたの?///」

穂乃果「え、えっと」

理事長「……私が出てたから、それを持ってきたんじゃないの?」

穂乃果「そう、です」

穂乃果「これ……昔の理事長ですよね?」

理事長「そうよ……はぁ、恥ずかしいの、見られちゃったわ」

理事長「本当に……」

穂乃果「だ、大丈夫ですよ! だってこんなにスタイルいいじゃないですか!!」

理事長「昔の話、よ///」

穂乃果「まさかモデルやってたなんて……」

理事長「モデルと言っても、三回くらいしかやってないの。今の読者モデルの人たちの簡易版て考えてもらうといいかもしれないわ」

穂乃果「ほえー、これは記念にとってあった、と」

理事長「そういうこと。ことりに一回貸したんだけど、その時は捨てたって言ってたのよ。全く……隠し持ってたなんて」

穂乃果「どういう経緯でこういうのに出るんですか?」

理事長「原宿の辺り歩いてたら声かけられて、それで……」

穂乃果「あ、スカウト……すごいですね!」

理事長「そう、かしら……絢瀬さんなんかはいくらでもされそうよね」

穂乃果「あー! この前もされたって言ってました!」

理事長「私はその時の一回だけだったけれど、何回もされるのは大変そうね……」

穂乃果「……昔の理事長……」

理事長「ちょ、ちょっとあんまり見ないで」///

理事長「はぁご飯作らなきゃ」


穂乃果「あれそういえば、旦那さんはまだお仕事ですか?」

理事長「ん……しばらく出張に出てるの。だから今は私一人なの」

穂乃果「あ、そうなんですか」


理事長「久しぶりに一人暮らしみたいな感じだけれど、なんか変な感じね」


理事長「穂乃果くんは、一人暮らしとかしたいって思わないの?」

穂乃果「うーん……してみたいとは思うんですけど」

理事長「一回くらいはしてみた方がいいと思うわよ」

穂乃果「穂乃果もそう思うんですけど……うーん」

理事長「まあまだ先の話よね」


理事長「あ、そうだ」

穂乃果「?」





理事長「――良かったらご飯、食べていく?」

◇――――◇


穂乃果「すみません、ご飯作ってもらっちゃって……」



理事長「いえいえ、私もひとりでご飯食べてばかりだったから」

穂乃果「やっぱり、寂しい、ですか?」


理事長「寂しい、か……まあ、そうかもね」

穂乃果「……」

理事長「ご飯は誰かと食べると美味しくなるのよね」

穂乃果「そうですよね!!」

理事長「穂乃果くんのお口にあったかしら」

穂乃果「はい! 美味しかったです!」

穂乃果(ちょっと味付け薄かったけど、ことりちゃんが作るのもこんな感じだし、基本的に薄味の家なんだね)

理事長「それは良かったわ。男の子だからどんなのが好きとか、わからないしね」

理事長「それよりことりは、元気かしら?」

穂乃果「あ……はい! 大変そうでしたけど」

理事長「そう……ことりの背中を押してくれて、ありがとう」

理事長「穂乃果くんのおかげで、ことりは一歩踏み出せたんだと思うわ」

穂乃果「そんな……」

理事長「ねえ、どうしてことりと……恋人になってくれたの?」

穂乃果「な……//」

穂乃果「えっ、と……あのっ//

理事長「ふふっ、こんなこと親の私が聞くべきじゃなかったわね」クスクス

穂乃果「どっちかって言うと、ことりちゃんが良く穂乃果なんかと付き合ってくれたなあ……って。ことりちゃん、やっぱりモテますし……もっとかっこいい人、いっぱいいたのに……」

理事長「私から見ても、穂乃果くんは魅力的だと思うけれど」

穂乃果「そ、そんな//」

理事長「身長、少し伸びた?」

穂乃果「ほ、ほんとですか!?」

理事長「そんな感じがするわ。昔は……ことりよりも身体小さくて、少し心配だったのよ」

穂乃果「そ、そうですよねえ」



理事長「ふふ……穂乃果くんになら、お義理母さんって呼ばれてもいいかもしれないわね」

穂乃果「へ……?」

理事長「ごめんなさい、気が早かったわよね」

穂乃果「///」


理事長(私にもこんなに初々しい時が、あったのよね。なんだか懐かしいわ……)


理事長「じゃあ、そろそろ片付けるわね」

穂乃果「あ、手伝いますよ」

理事長「ううん、大丈夫よ」

穂乃果「でも」

理事長「ふふっ、娘の恋人にそんなことさせたら怒られちゃうわ」


◇――――◇

理事長「コーヒーでも飲む?」


穂乃果「いただきます!」

穂乃果(本当に片付けとか、やってもらっちゃった……申し訳ないなぁ)

穂乃果(でもリビングのソファ、うちみたいな和室にはないし……心地良いんだよね。テレビも目の前だし……いつまででもいられちゃう)


穂乃果(あ、もう21時かあ)


穂乃果(なんか……帰るのめんどうだな……ことりちゃんがいたらいつもみたいに泊まってくのに)

理事長「はいどうぞ」スッ

穂乃果「ありがとうございます」

理事長「隣、失礼するわね」

穂乃果「どうぞどうぞ! あ、穂乃果がいうのはおかしいですけど」


理事長「ふふっ」


穂乃果(ことりちゃんのお母さん……本当に40代なのかな……)

穂乃果(……)


理事長「そういえば、後で代わりの枕持ってくるわね」



穂乃果「え?」

理事長「ほらことりが枕持って行っちゃったから。穂乃果くんが眠るのに必要でしょ?」

穂乃果「え、でも」

理事長「あら、泊まっていくんじゃないの?」

穂乃果「ことりちゃんいないですし……」

理事長「気にしなくてもいいのよ?」

穂乃果「でも……」

穂乃果「……じゃあ、泊まっていってもいい、ですか?」

理事長「ええ、こっちも家に人がいるってだけでなんだか楽しいから」


穂乃果(やっぱり寂しいんだ……そりゃそうだよね)


◇――――◇

30分後

理事長「ん……」コクン…コクン

穂乃果(さっきからこくんこくんしてる)


穂乃果(疲れてるのかな)

理事長「すぅ……すぅ」コクン…コクン

穂乃果(あれ、眠ってる?)

穂乃果「ど、どうしよ」


穂乃果「……きれーな顔……モテたんだろうなぁ」


理事長「……」コテン

穂乃果「///」

穂乃果(か、肩に寄りかかられちゃった……)

穂乃果(な、なんかいい匂い、する……)

ムラ…ムラ


穂乃果(な、なに考えてるんだろ!!!!!)

穂乃果(彼女のお母さんだよ!! そう、おばさんだよ!! お母さんと同年代だよ!!)

穂乃果「ハッ……ハッ……///」



理事長「――ん……あっ! ごめんなさい!」

穂乃果「あ、いえ……」

理事長「ほ、本当にごめんね、気持ち悪かったわよね」

穂乃果「そ、そんなことないですよ! その、綺麗ですし……//」

理事長「///」

理事長「もう、お世辞が上手ね」


穂乃果「さっきも眠たそうでしたけど、疲れてるんですか?」

理事長「そうかもしれないわね。仕事はそんなに忙しくないんだけれど……」

穂乃果「早めに休んだ方がいいんじゃないでしょうか?」

理事長「そうね……明日はお休みだしね」

理事長「明日もみんなで練習、するの?」

穂乃果「はい!」

理事長「そう、がんばってね」

理事長「じゃあ私は寝室に行くわね」

穂乃果「穂乃果もことりちゃんの部屋に行きます」

理事長「ええ、じゃあおやすみなさい」


◇――――◇

寝室



理事長「はぁ……全く、みっともないところばかり見せちゃったわ」

理事長「気持ち悪いとか思われてないかしら」

理事長「……」

理事長「久しぶりに仕事以外であんなふうに人と話した気がするわ……うん、なかなか良いものね」

理事長「寂しい、か……穂乃果くんから見ても寂しそうに見えちゃってるのね私」

理事長「旦那は帰ってきても全然かまってくれないし……ことりはあっちに行っちゃうし……」


理事長「んっ……んっ」

理事長「はぁっ、お酒も、誰かと飲むと美味しいんだけど」

理事長「穂乃果くんに飲ませるわけには、いかないしね」

ポーッ


理事長「私も昔は穂乃果くんたちみたいに、初々しかった、のかしら」

理事長「……こんなことばかり考えてるから、構ってもらえないのかしら」

理事長「わからない、けど」


サワ…


理事長「ふっ、ん……❤️ むかし、は、あんなにシテ、たのに……なによ、なによ」サワ…サワ



理事長「あ、ぅ❤️んっぅ❤️」モニュゥ…ムニュ



◇――――◇
ことりの部屋


穂乃果「あ、雑誌持ってきちゃった……」


穂乃果「理事長に返した方がいいのかな?」


穂乃果「なんでかことりちゃんが隠し持ってたわけだし、どうせあとで回収されちゃうよね」


穂乃果「一応返しにいこっか。リビングに置いておけばいいかな」


スタスタ


「ふっ❤️ぁ、っん❤️❤️」


穂乃果「え……?」

穂乃果「な、なんか聞こえたような」


「んんっ❤️」



穂乃果「……耳を澄まさないと聴こえない、けど……き、こえる///」

穂乃果「あっちって理事長の寝室……もし、かして」


穂乃果「/////」


穂乃果「そ、そうだよね。理事長……旦那さんいないって言ってたし……寂しい日だって、あるよね」


穂乃果「き、きこえなくなった……」


穂乃果「……ど、どんなふうに、してる……のかな」ムラムラ


穂乃果「そ、そうだ。もしかして今の声、苦しんでるこえかもしれない……病気とか、ほら……もしかしたら」

穂乃果「覗きたいとか、そういうのじゃない。悪くない、穂乃果は悪くない、し」


「あっぁ……❤️」

穂乃果「///」


スタ…スタ


穂乃果「んっ……とびら、ちょっとくらいなら、あけて……も」ソーッ


理事長「んっ❤️あっ……んっ❤️❤️」クチッ…クチュ

穂乃果「!!!」

穂乃果(理事長の、下着姿❤️❤️すご、くびれあって胸もあって❤️❤️……ひ、ひとりで……シテ、る////)

穂乃果(声、抑えてるからあんまり聞こえなかったんだ……なんか、くるしそ)

穂乃果「はっ、はっ❤️」



理事長「んんんっ❤️❤️……んぅ、きも、ち❤️」


穂乃果「ハァハァ❤️❤️ りじちょ、ぅ……顔、とろ、けてて……きもち、よさそう❤️」

穂乃果(ふだんあんなに凛々しいのに、こんな表情、するんだ❤️)

ムクムク



穂乃果(えっち、したい。えっちしたいしたいしたい。もう、理事長でも、だれでも、いい、から……)

サワサワ

穂乃果「つっ❤️❤️」


穂乃果「つっんっ、もう……でちゃ、いそ」


理事長「あっ――んっぁ❤️❤️」

穂乃果「ハッハッ❤️❤️」


穂乃果「よく、みえない……もっと、どんな……」


理事長「……」

穂乃果「え」

穂乃果(きの、せい。目があってる、ような)

スッ

穂乃果「!?!? えっ、あっ」




理事長「――なにを、しているの」

穂乃果「あっ、こ、これはあの!!」

理事長「……////」

理事長「とりあえず、部屋に、入りなさい」

穂乃果「は、ぃ……」



穂乃果(ど、どうしよどうしよ、怒られちゃう!!)


理事長「……」

穂乃果「…………あの」



理事長「――みっともないとこ、見せちゃったわね」

穂乃果「え?」

理事長「ごめんなさい」

穂乃果「え、あの……」


理事長「だって、だって仕方ないじゃない。私だって、ひとりでなんてしたくないわよ!」

穂乃果「えっ、と」

穂乃果(なんか、様子がおかしいよ。いまでもあんまり恥ずかしがらないで、下着姿だし……なんか顔赤いし)

穂乃果(!! あれ、お酒の缶……4本も、空いてる……さっきまで飲んでた、のかな?)

理事長「ぅ……旦那は、全然構ってくれないし、ことりも、あっちいっちゃうし」

理事長「仕方ないってこともわかってるわ、でも……でもそれだけじゃ割り切れないことだってあるでしょ!」

理事長「寂しい人だって、思えばいいわよ。こんな歳になってまで、構って欲しいなんて思ってるんだから」

穂乃果(ぅ、どうしよう。完全に酔っちゃってるよ……穂乃果もこんな感じだったのかな)


穂乃果(こういう時はとにかく聞き役に――)


理事長「なにか、いいなさいよぉ!」

穂乃果「あ、ぅ。あ、あの……理事長は、悪くないと思います、よ」

穂乃果「誰かのために生きてるのって、すごいと思うし尊敬します」

理事長「……あなたのせいよ」

穂乃果「へ?」

理事長「あなたが寂しい人なんて言うから、私はこんな気持ちになってる、のぉ!」グイッ

理事長「それだけじゃないわよ、毎日毎日ことりとセックスして、声だって、聞こえてるんだからぁ」

穂乃果「ぅ////」

穂乃果(やっぱり聞こえてたんだ///)

理事長「もぉ……」ヨリカカリ

穂乃果「////」

理事長「ふぅ……んっ」


穂乃果(む、むねの谷間……や、やばい///)

穂乃果(ほんとに、綺麗……❤️)ハァハァ///

ビンビン

理事長「……なによ、これ」

穂乃果「あ、えっ、と。これは」

理事長「なにか変なこと、考えたの? これはそういうことよね?」

穂乃果(だ、だれのせいで!!)


理事長「あらあら……いけないコね❤️」


バサッ

穂乃果「なっ」


理事長「あなた、誰でなにを考えたのか知らないけれど――いけないことよ?」クスクス

穂乃果(も、もう理事長わけわかんないよ///)

穂乃果(うぅ……なんか、いろいろいやらしくて、やばいやばいやばい――えっち、したい///)

穂乃果「ハァハァ❤️」

穂乃果(なんか、ことりちゃんに押し倒されて、るみたい)///

スッ

穂乃果「あれ」

理事長「とぉにかく、今日のことは忘れなさい。いいから、忘れなさい」フラ、フラ

穂乃果「……」



ビンビン

穂乃果(挿、れたい……理事長いやらしくて……もう、なんでも、いいや)

穂乃果(理事長が、下着姿で密着するのが、いけないんだ。あんな綺麗で、スタイルいいの……よくわかってない、のがいけないんだ)


ガバッ

理事長「ひゃっ、ちょっ」

穂乃果「はぁ……はぁ」

サワサワ……ムニュッゥ

理事長「ひっ、ん❤️❤️」



理事長「はっ……ハッ❤️ほ、ほのか、くん?」


穂乃果「っっ……」

スッ



穂乃果「な、なんでもないです!! とにかく、寝ますから!!」

スタスタ

理事長「ちょっ」


バタン


穂乃果「ハッ……ハッ、穂乃果、いま、なに、しようとしたんだろう」

穂乃果「あぶ、なかった」



穂乃果「部屋に戻ろう」


◇――――◇

ことりの部屋


穂乃果「……よ、よく考えたらアウトだよ、ね」


穂乃果「理事長の胸すっごい柔らかかった……声も、かわいかった、な」

ビンビン

穂乃果「――おさ、まらない、よ」

プルルルルッ

穂乃果「あ、ことりちゃんからだ」

穂乃果「もしもし」

ことり『あ、おはよう……じゃなくってこんばんわ』

穂乃果「まだ慣れないね」

ことり『えへへ、ごめんごめん』

穂乃果「なにかあった?」

ことり『ううん、特にないよ。あ、そういえばいまことりの部屋にいるんだよね?』

穂乃果「うん! ことりちゃんのベッドのうえ! えへへ」

ことり「へ、部屋のなかあんまりみないでね?」

穂乃果「……そういえば、ことりちゃんの部屋で面白いもの、見つけちゃった」

穂乃果「ことりちゃんのお母さんがモデルやってた頃の雑誌!」

ことり『あ、見つけちゃったんだ。もってき忘れちゃったんだよねえ』

穂乃果「どうして隠してたの? 探してたよ?」

ことり『ほら、もしことりに子供ができたら、見せようって思ったの。お母さんが持ってると、いずれ捨てちゃいそうだから』

ことり『うぅ、なんかことりまで恥ずかしいよ……』

穂乃果「本人に見せたら顔、真っ赤にしてたよ」

ことり『そうだよね、ことりもお母さんの部屋で見つけたんだもん』

穂乃果「穂乃果がことりちゃんが欲しがってるってこと、言ってあげようか?」

ことり『うーん、じゃあお願いっ。お母さん、恥ずかしがり屋だから放っておくと捨てちゃうよ』

穂乃果「うん、わかった!」

ことり『あ、そういえば聞いてよ!』

ことり『今日ね、ベンチに座ってたらね、外国人のお兄さんが話しかけてきたの!』

穂乃果「な、ナンパ?」

ことり『ううん、それがね……あなたはいくらで買えますか、だって!!』

穂乃果「どういうこと?」

ことり『ば、売春……だよ』

穂乃果「えええ!? やだやだ! お金足りないなら穂乃果が出すから、それだけはやめてっ!!」

ことり『す、するわけないじゃん……』

穂乃果「ほっ……」

ことり『なんかね、日本人が軽く見られてるみたいで。酷い話だよ、ことりはそんなに軽くないですよーだ』

穂乃果「夜は出歩かない方がいいんじゃない?」

ことり『声かけられたの、昼間なんだよ……』

穂乃果「うわぁ……なんかそっち、大丈夫?」

ことり「うん……」

ことり「それとね――」

◇――――◇


15分後


ことり『ほんとに、大丈夫? えっちなこと、しなくて平気?』

穂乃果「だ、大丈夫だってば!」//

ことり『うーん、そっか。じゃあ穂乃果ちゃん、今日はもう眠いよね?』

穂乃果「んーまあ、そうだね」


ことり「じゃ、ことりは色々準備もあるから……」

穂乃果「わかった!」


ことり『おやすみ、穂乃果ちゃん』



ことり『だいすきだよ』ササヤキ


穂乃果「///」


プツッ


穂乃果「……」

穂乃果「穂乃果、最低だ。……すぐ、違う女の人のこと、見ちゃう。ことりちゃんは、あんなに色々心配してくれてるのに」

穂乃果「……違うか、穂乃果がこんなだから心配してくれてる、のかな」


ムラムラ


穂乃果「うぅ、ことりちゃんとまた、すればよかった……なんで断っちゃったんだろう」


穂乃果「えっち、したいよ……」



穂乃果「いいや、ねよ……」

次回。


◇――――◇
穂乃果「ん……朝だ」

穂乃果「……シャワー使わせてもらって、練習行こう」

穂乃果「……理事長、お酒で忘れてると、いいんだけど。うぅ、気まずい、よ」

スタスタ

穂乃果(起きてる、みたい? 何か作ってる?)

穂乃果「……お、おはよーございまーす」


理事長「」ビクッ

理事長「あっ、ああ穂乃果くん、え、えっと……///」

穂乃果「///」

穂乃果(ぜ、ぜったい覚えてるやつだよぉ!!!)

理事長「おはよう、その……昨日は、よく……眠れた?」

穂乃果「あ、は、はい……」



理事長『あっ❤️んっ、ぅ❤️』



穂乃果「///」

穂乃果(や、やば……勃っちゃう)

穂乃果「し、シャワー使わせてもらっていいでしょうか!」

理事長「え、ええどうぞ」


穂乃果「では!」

理事長「――待って」ガシッ

穂乃果「」ビクッ

穂乃果「な、なんですか」


穂乃果(理事長……この綺麗な指で昨日はあんなに……///だ、だめだめ!! う、うぅやばいよぉ、勃っちゃう勃っちゃうっ……!!)

理事長「……昨日は、ごめん、なさい」

穂乃果「はぁ……はぁ、大丈夫、ですから」///

理事長「……穂乃果くんが来てくれて、なんだか楽しくなっちゃって……それで気がついたら、部屋でお酒……飲んじゃってて」

理事長「き……気持ち悪かったわよね……本当にごめんね?」

穂乃果(な、なんか弱々しくて……かわいい❤️もう……どうなっても、いいや)

穂乃果「り、じちょ……」///ビン…ビン

理事長「え、ぁ//」

理事長「あ、あの」

グイッ

理事長「きゃっ」

オシタオシ

穂乃果「はぁっはぁっ、理事長……❤️」

理事長「ほ、穂乃果くん? なに、するつもり!?」

穂乃果「理事長の、せい……ですから」

ムニュゥ

理事長「んっ❤️ぁっ❤️」

穂乃果「やわら、か❤️///」

穂乃果(女の人のむね……久しぶり、もっと、もっと……❤️)

理事長「あっん❤️ちょ、穂乃果くんっ、だめよっ❤️」

穂乃果「だめなら、なん、でっ、そんなに誘惑するんですか!? 理事長、自分が綺麗なの、わかってるくせに!」

理事長「ゆう、わくなんてっ❤️」

理事長「そもそもっんっぅ❤️わたし、おばさんなの、よ?」

穂乃果「綺麗なんだから……興奮しちゃうんだから、仕方ないじゃないですか!」


理事長「ふっぅ❤️」

穂乃果「ほら……理事長だって、興奮してるじゃないですか❤️旦那さんいなくて、寂しいんです、よね? 穂乃果だって、ことりちゃん、いなくて同じなんですよ❤️」


スルルッ


理事長「やっぁ❤️」


穂乃果「はぁ///おっぱい、きれー❤️」

穂乃果(理事長、顔真っ赤で、かわいい……)

理事長「だめよ穂乃果くんっ、ことりが、ことりがいるでしょう?」

穂乃果「――だってえっち、できないもん」

穂乃果「ちゅっ❤️んっぅ❤️」

理事長「ひっぅ❤️だから、って、私はっ❤️」

理事長(うまっ……い。こんな久しぶりに、他人、に❤️)

理事長(なんか、こんなふうに求められるの……へん、な気分……)

穂乃果「どう、ですか?❤️旦那さんにもこんなふうに、されてたんですか?❤️」

理事長「なっ、んむぅ❤️」ビクッビクッ

穂乃果(かわいいかわいい❤️)


理事長「ほ、ほんとにだめよ穂乃果くんっ❤️」



穂乃果「脱がせますね」

スルルッ

穂乃果「わ❤️かわいいの、履いてるんですね❤️」

理事長「////」

穂乃果「あれ……理事長、やっぱり、えっち、したいんじゃないですか❤️」

理事長「し、したくなんてっ!」

グチュウッ

穂乃果「下着……染みになっちゃいましたね」

理事長「ち、ちがうのっ、これは」

穂乃果「すぐ、脱がせます、から❤️❤️」

理事長「や、やめてっ!❤️やめなさいっ」

理事長(こ、これ以上は、ことり、に)

穂乃果「理事長の、せいです❤️」

スルッ

理事長「ひゃっ❤️」

穂乃果「すっごぉい❤️……ぐちゃぐちゃ、ですね❤️」

理事長「~~~❤️❤️❤️」

穂乃果「はぁっはぁっ、きれいっ、もう、挿れて、いいです、よね!?」❤️❤️///


スルッ……ボロンッ

理事長「!?」

理事長(お、おっき……だ、旦那の、より❤️あんなに、反り返って……パンパン、で❤️)

穂乃果「もう、えっち、してなさすぎてこんなに、なっちゃいました❤️……はぁっ、ね、理事長ぉ……」

理事長(あんなのっ、久しぶり、すぎて)

クチュゥ

穂乃果「んっぁ❤️理事長の、ぬるぬる、してます❤️」

理事長「あっぁ❤️だめ、だめよ❤️」

理事長(穂乃果くんの、すっごく、かたい……っ❤️こんなの挿れられたら、私////)

ニュルッニュルッ

穂乃果(ううっ、まだ擦りつけてるだけなのに、出ちゃいそうだよぉっ❤️)

穂乃果「挿れます、よ!?」❤️❤️

ズフプッ

理事長「んっうぅっ❤️❤️❤️」

穂乃果(あっぁはいっ、た❤️女の人の、なか……きも、ちぃ❤️ あ、生だから、かな……いいや、気持ちいいし……しちゃお❤️)トロローン

穂乃果「ハッハッ……なか、きもちぃ、です❤️」

理事長「んんっ❤️やだっ❤️」

理事長(なに、これ❤️挿れられただけで、こんな……奥、まで❤️おっきくて、おかしく、なりそう❤️)

理事長「あっぁぁ❤️」

穂乃果「ふふっ❤️まだ、挿れただけ、ですよ? 敏感なん、ですね?」

理事長「やっ❤️あっぁ///」

穂乃果「動きますね」


グッチュグチュッゥ

穂乃果「あっ❤️あああっ❤️」

理事長「んっんっぁ❤️」

穂乃果「きもちいい、です。理事長、うねうね、してて//」パンパンパン

理事長「あっあっあっ❤️」

穂乃果「はあっ❤️んっぁ❤️きもちぃよぉ❤️」グッチュグチュッゥ

理事長(きもち……かも❤️旦那より、全然、うま、い❤️)

穂乃果「どうですか❤️理事長❤️旦那さんも、こんな感じ、でしたか?❤️」

理事長「あっあぁ❤️ほのか、くん❤️」

穂乃果「んぁ❤️理事長……穂乃果、いっちゃいそう、です」

理事長(そ、そういえば、ゴムっ❤️)

穂乃果「きもちぃ、きもちぃ、よぉ❤️❤️❤️」///

穂乃果「穂乃果、そろそろでそう、です❤️だします、ね?」

理事長「だめっ、そと、に!!❤️❤️」


穂乃果「大丈夫、ですよ、ね?」❤️バンパンパン


理事長(どんどんおっきくなってる❤️だ、だめっ……イっちゃ、ぅ❤️)



理事長「だめっ、ゴム、してないでしょう!?❤️赤ちゃん、できちゃうからぁ!!」

穂乃果(あ……ゴムしてないんだった)

理事長「あっぁっ❤️~~~~❤️////」ビクッビクッ///


穂乃果「あっはっ❤️締め付け、て❤️」

穂乃果(ぬ、ぬかなきゃ)

ヌプッ

穂乃果「んっっぅ❤️❤️❤️」ビュクッビュクッゥウ////

理事長「きゃぁ❤️」

理事長(な、なんで顔まで飛んでくるの!?///)

穂乃果「はっぁ❤️はっぁ❤️」ビク…ビクッ

理事長「はぁ、はぁ」ビクッ……

理事長(なにが、おこったの)

理事長(……きもち、いい)

穂乃果「んぐっ……はーっはーっ」

穂乃果(きもち、よかった❤️でも……理事長と、しちゃっ、た)

理事長「……」

穂乃果「理事長……その」

理事長「……」

理事長「ことりが、いるのよ!? なに、考えてるの」


理事長「このことは、ことりに……」


穂乃果「そ、それはやめてくださいっ」


穂乃果「だって、えっち、したかっだもん……」


穂乃果「理事長だって、本気で抵抗しようと思えばできたはずじゃないですか!」





穂乃果「――それに、言うんですか。娘の彼氏と、流れで、セックスしちゃいましたって」



理事長「っっ」


穂乃果「寂しくて、ひとりえっちしてたの見られてそれを紛らわすためにしちゃいましたって、言うんですか」


穂乃果「久しぶりの若い人とのえっちで、イっちゃいましたって」




理事長「////」



穂乃果「ふたりとも、嫌われちゃい、ますよ」


理事長「……」


理事長(私は、なんてことを)






穂乃果「理事長は、もう大人じゃないですか……ね、賢いこと、しましょう、よ」ニタァ…❤️


◇――――◇

絵里「穂乃果、どうしたのかしら」

にこ「無断欠席なんて久しぶりねー」

希「……」

希(なーんか、嫌な感じ)

にこ「穂乃果が無断欠席する時ってなにかありそうで、なんかね」

絵里「もう、穂乃果を信用しなくちゃだめでしょ。きっと急用でもはいったのよ」

◇――――◇

理事長「……ことりがいない間はずっと、相手をしろっていう、の?」


穂乃果「はい、旦那さんが帰ってきたら、やめますから」

理事長「……」


穂乃果「それならバレませんよ、言わない限り、絶対」

穂乃果(ごめん、ことり、ちゃん……でも、したい、んだもん……)

理事長「……っ」

穂乃果「ね、理事長……❤️穂乃果、もう一回、したいです……いいですよね?」


◇――――◇

数日後


希「あれ、穂乃果ちゃんは?」

絵里「理事長室行くって言ってたけど」

希「ふぅんそっか」

希(この前も行ってたよね、どうしたんやろ)


◇――――◇

理事長室




穂乃果「はっぁ❤️りじ、ちょ……きもち、ぃ❤️」

理事長「ふふっ、おっき……じゅぶ、じゅぼっ❤️」

理事長「ふっ、ほんと、やんちゃなおちんちん、ね❤️」

穂乃果「んっ、ふぅ❤️らっ、て……理事長、うまい、から❤️」ビクビク

理事長(理事長室まで来て……させられる、なんて)

理事長(早く終わらせないと)

穂乃果「はっ、ぁぁっ❤️」

理事長(ほんと……おっきい、し……すごい)ジュブジュブ

穂乃果(理事長、いやらしい❤️うまいし、さい、こぉ……❤️)

理事長「ふふっ❤️きもひいい、かひら?」ジュブジュブ///

穂乃果「あっ、でちゃ、いそぅ……です❤️❤️」

理事長「我慢しないで、いいのよ」シコシコ

穂乃果「いっ、くっ❤️」

理事長(口の中じゃないと、スーツ、汚れちゃう)

理事長「あむっ……❤️」


穂乃果「ひっぅ……❤️///」ビュクッ…ビュクッゥ

理事長「んんんむ❤️❤️」


穂乃果「はっ、はぁ……❤️」

理事長(量、すごい……)

理事長「ちゅぅ……んっ……ごっ……く」

理事長(濃くて、ドロドロで……若い証拠、ね)

穂乃果「はぁっ……はぁ、きもちよかった、です❤️」

理事長(穂乃果くんの濃いの……喉にこびりついてる気がする)

理事長(このおっきいの――また挿れられたら、気持ちいい、のよね)

理事長「ねえ、穂乃果くん」

穂乃果「なんですか?」

理事長「――まだそれ、元気……ね?」

穂乃果「ぅ///」ビンビン

理事長「ふ、普段からそんなに元気、なの?」

穂乃果「だ、だって……周り可愛い女の子ばかり、ですし」

理事長「そう……た、確かに大変……かもしれないわね」

穂乃果「それに……理事長、いらやしい、から……」

理事長「なっ……❤️」

ガバッ


穂乃果「ね、しましょう? 挿れさせて、ください❤️」ギュッ


◇――――◇

二ヶ月後


理事長「あっあっああぁっ❤️❤️」

穂乃果「はっぁ❤️きもちぃ、ですか!?」

理事長「んんんんっ❤️はぁっ、穂乃果くんの、おっきぃ❤️❤️」

穂乃果「はっっぅ❤️娘の、部屋で、娘の彼氏とこんなことシテ、へんたい、ですね!?///」

理事長「い、やぁぁ❤️あっ、ふっ、ぅ❤️」ビクッビクッ

理事長「あっ❤️か、たぁぃっ❤️い、くっ、いっちゃぅ、か、もっ❤️❤️」

穂乃果「ほ、穂乃果も、イキ、ます///」

理事長「はっぅ❤️っっっ」////ガクガクガク

穂乃果「んっぅうぅ❤️」ヌプッ……ビュッビュービュッ

理事長「はぁっ、はぁ」

穂乃果「んっぅ❤️」

理事長「……今日も、たくさん出たわね」

穂乃果「はぁっ……はぁ……❤️理事長のが、きもちいいんですよ」

理事長「///」

穂乃果「理事長、今日もいっちゃってましたね❤️」

穂乃果「旦那さんの時はほとんどイッたことないって本当なんですか?」

理事長「え、ええ……きもちよくないわけじゃないんだけど」

穂乃果「穂乃果とする方が、きもちいいですか?」

理事長「………」コクッ////

穂乃果「えへへ……よかった」ギュッ

理事長「……」ドキ…ドキ

理事長(穂乃果くんと、こういう関係になって、もう二ヶ月……)


理事長(こんなの、だめなのに)

理事長(でも……寂しくなくなってる、私……)

穂乃果「そういえば、もうちょっとでことりちゃんが帰ってきますよね?」

理事長「え、ええ」



穂乃果「……言っちゃ、だめですよ?」

理事長「あ、あたりまえじゃない!」

理事長(言えるわけない、じゃない。言ったら……絶縁されちゃうわよ)

理事長(一回だけならともかく、もう……何回シたか……。若いって、すごいのね)

理事長(こんなに可愛い顔してるのに……)

穂乃果「理事長も、したいんですよね?」

穂乃果「だって女の人の性欲って、30.40くらいが一番高いっていいますよね!!」

理事長「な//」

穂乃果「だってかなりの頻度でシテるのに、付き合ってくれる、じゃないですか❤️」

理事長「そ、それは!!」

穂乃果「この前みたいに……理事長室でする方が、いいですか?」

理事長「だめに決まってるじゃないっ! あんなの、あんなのっ……///」

穂乃果「でもすっごい興奮してたのに……」

理事長「それ、は」



穂乃果「旦那さんが付き合ってくれなかったから……辛かったですよね?」ギュッ

理事長「……///」

穂乃果「理事長のいろんなところ、もっと、みたいです」

ドキドキドキドキ

理事長(……あぁ、わたし……娘の、彼氏のこと)

理事長(そんな、わけ……)

穂乃果(ことりちゃん帰ってきたら……どうなるんだろう……)

穂乃果(……絶対、隠さなきゃ)

穂乃果(でも、いいや……えっち、しよう。気持ちいいし……そういうの、忘れられる、し)


穂乃果「理事長……❤️もう一回……❤️」

穂乃果(なんとかなるよね)


◇――――◇

穂乃果「ねえねえ、いつ帰ってくるのー!?」

ことり『もうちょっとだよー、あと一週間もすれば!』

穂乃果「はやくあいたいー!」

穂乃果「えへへ」

ことり『じゃあ今日はばいばい! ……だいすき』

穂乃果「うん……おやすみ!」


穂乃果「……はぁ。これで、いいのかな」

穂乃果(……好きって言われるたび、なんか、辛い……罪悪感が……)

穂乃果(でもバラすわけには行かないし……理事長とのえっち、きもちいい、し……)

穂乃果(……)


◇――――◇


穂乃果「……」

絵里「どうしたの、穂乃果。やっとことりが帰ってくるのよ? なんか浮かない顔だけど」

穂乃果「ううん、なんでも、ない」

穂乃果(ことりちゃんのかお、見れる、かな。ことりちゃん、あんなに心配してくれたのに、えっちなこと、我慢できなかった、し)

凛「まだかなまだかなー!!」


穂乃果「……あ」




ことり「!!」

海未「ことり!」

ことり「みんなっ!!」


◇――――◇

ことり「えへへ、またみんなに気を使わせちゃったね。ふたりっきりに、されちゃった」

穂乃果「あはは、そう、だね」

穂乃果「……」

ことり「どうしたの? ……嫌なことでも、あった?」

穂乃果「そ、そんなことないよ! ことりちゃんと久しぶりに会えて、嬉しいだけ、だよ」

ことり「えへへ……///それじゃあはやく、家に帰ろ?」

穂乃果「……うん」

◇――――◇

ことり「ただいまー!!」

理事長「……お、おかえり、なさい」

ことり「ただいま!!」

理事長「……」

ことり「お母さん、なにかあったの?」

理事長「え、ううん、なんでもないわよ?」



チラッ

穂乃果「こんにちは!」

理事長「……」

穂乃果「……」コクッ



ことり「えへへ、お家、久しぶりー!!」

理事長「本当ね」フフ

理事長「ご飯出来てるからね」

ことり「うんっ!」

穂乃果「じ、じゃあ穂乃果はこれで!」

ギュッ


ことり「さっき泊まっていくって言ったじゃん!」

穂乃果「で、でもご飯食べる、んだよね?」

ことり「お母さん……穂乃果ちゃんのぶんも、用意できない、かな?」

理事長「……え、ええ。それくらいなら大丈夫だけど」

穂乃果(三人でご飯か、大丈夫、かな)

◇――――◇



理事長(……)

理事長「はい、どうぞ!」

ことり「わー!! 美味しそう!」


穂乃果「うんっ! 穂乃果もこれ大好き!!」

ことり「え?」

理事長「ちょっ……」

穂乃果「?」

ことり「お母さんの料理食べたことあるの?」

穂乃果「あ……ほ、ほら時々泊まってたからっ!」

ことり「あーなるほど」

穂乃果(やばい……)

ことり「いただきまーす!」

理事長「ちゃんと料理はしてた?」

ことり「う、うん。でも……お母さんみたいには、できないなあって」

ことり「いままでありがとね……えへへ」


理事長「え、ええ」

ことり「はい、穂乃果ちゃんあーん」

穂乃果「うぇえっ!」

穂乃果(ぅ、うう……恥ずかしい、よぉ。向こういって、なんか大胆になったよう、な)

穂乃果「あーむ……んっ、美味しい」

理事長「ふふっ、おあついのね」

理事長「……」モヤモヤ

理事長(そう、これが正しい形……私には旦那もいるし……穂乃果くんは、ことりだけ、見てくれれば、いい)

理事長(ごめんね、ことり……)


◇――――◇
ことりの部屋

ことり「んっはぁ……ちゅっぅ」

穂乃果「んっぅんっ」

穂乃果(やば、やっぱり、かわいぃ)

ことり「しゅき……ほのかちゃぁん❤️」

ことり「さびしかった、よぉ」ギュッ

穂乃果「うん、ごめんね……」

穂乃果(ごめん、ね)

ことり「はぁっはぁ」///

穂乃果(ことりちゃん、すっごい、興奮してる……❤️)

ことり「もっとぎゅって、して?」

ギュッ

ことり「んぅ、もっともっと……///」

穂乃果「うぅ、これ以上強くなんてできないよぉ」

ことり「壊れるくらい……抱きしめて欲しいよ」

ことり「向こうに行ってる間……穂乃果ちゃんのこと、ずっと、考えてた、から」

穂乃果「……うん」

穂乃果「……ごめん」

ことり「?」

穂乃果「な、なんでもない」

穂乃果(いいや……えっちすれば、こんな気持ち……なくなる、はず。理事長のことも、言わなきゃ、バレないし……)

ことり「なんか……穂乃果ちゃん、おかしいよ」

穂乃果「え?」

ことり「――ことりとふたりきり、なのに、違うこと考えてるみたい」

穂乃果「そ、そんなわけないじゃん! なんでそんなこというのさ」

ことり「……なんで、怒るの?」

穂乃果「怒ってないよ……ごめんね」

ことり「うん……」

穂乃果「んっ……❤️」


ことり「はっぁ……ちゅっぅ❤️」

ことり「やっぱり、穂乃果ちゃんといると、幸せ」

穂乃果「うん」

ことり「んっ……れろ……ちゅっ、じゅるっ❤️」

穂乃果「んむむ❤️はっぁ」

穂乃果「触って、いい?」

ことり「んんぅ、聞かないでよぉ」

穂乃果「だ、だって、久しぶりだから……」

サワワ…

ことり「ふっぅ……❤️」クネクネ

穂乃果(かわい……//)


◇――――◇

穂乃果「え、ゴム?」

穂乃果「あ、そっか」

穂乃果(理事長とずっと生でしてた、から……)

ことり「ゴム、ない?」

穂乃果「いや、あるけど……」

穂乃果「なまが、いい……」

ことり「……」

ことり「それは、だめ、だよ……」

穂乃果「あ、はは、そうだよね。ごめん……」

穂乃果(ど、どうしようもう生で慣れちゃってるから……大丈夫かな)

ことり「ごめんね?」ギュッ

穂乃果「いまつけるから」

ことり「ううん、つけてあげる❤️」


ことり「えへへ……おっき❤️うまくつけられる、かなあ?」クルクル

穂乃果「んっ……ふっ❤️」

ことり「はい、おっけー」


ガバッ

穂乃果「ハッ……ハッ///」


ことり(久しぶりの、穂乃果ちゃんの///)

穂乃果「いく、よ」

ことり「うん❤️」

ニュル……ヌプ……ヌププ

ことり「んっぅぅ❤️❤️」

穂乃果「あっ……ん❤️」

穂乃果(……)


穂乃果(気持ちいいけど……やっぱり、生がいいなあ)

ことり「ほのか、ちゃぁん……❤️」///

ことり「あっ、っ、ぅ……おっ、きぃ❤️」ウルウル///

穂乃果「ハッ❤️ハッ❤️」



穂乃果(穂乃果……すっごく興奮してるはずなのに……なんで、だろ……刺激、足りなくて、変な気分……)

穂乃果(あ、そうか、昨日理事長と生でシてたし……鈍くなってる、かも。ためとけば、よかったな……)


ことり「どう、しよ❤️いれられてるだけなのに……❤️ことり……すぐ、イっちゃう、かもぉ❤️」ビクッビクッ……❤️

穂乃果(でも……ほんと、かわいい❤️)

穂乃果(がんばれば、イケ、そ❤️)


◇――――◇


ことり「――あれ、あんまり出てないね?」ゴム


穂乃果「そう、かな」

ことり「あ、一人でシテたなー?」

穂乃果「ぅ、し、仕方ないじゃん!」

ことり「ことりがあっちに行く前、あんなにしてたもんねー、我慢出来なくなるのも、仕方ないよ」


ことり「……?」

ことり(ゴミ箱、ティッシュがたくさん…………)


穂乃果「ごめん、トイレ行ってくるね?」

ことり「うん」

ことり(やっぱり終わった後って、トイレ行きたくなるのかな?)


ことり「……このティッシュ、絶対ことりのじゃない」

ことり「……カピカピ、これ……精液?」

ことり「なんでこんなにたくさん。穂乃果ちゃん、この部屋で一人でしてたのかな」

ことり「……」

ことり「あと……なんか、ベッドに変な染み、あるような」

ことり「なんなんだろこれ……ことりが行く前は、なかったよね」

ことり「――なんか、えっちしたあとの染み、みたい」

ことり「ことりとのやつじゃないし……でめそんなの、ありえないよね。女の子連れ込むことも出来ないし」

ことり「む……さては穂乃果ちゃん、ここで一人でシテ……撒き散らしちゃったなあ?」

ことり「もう」





穂乃果「――んー、眠いなぁ」

ことり「!!」

穂乃果「?」

ことり「ううん、なんでも」

ことり(なんにも、ない、よね?)


◇――――◇

穂乃果「……ん」ムクッ

穂乃果「まだ6時半、か」

穂乃果「あんまり眠れない……なんでかな」

ことり「すぅ、すぅ……ほのかちゃ……」

穂乃果「かわい……❤️」

穂乃果「……ごめん、ことりちゃん」

穂乃果「お水、飲んでこよ」

スタスタ

穂乃果「あれ……電気ついてる。理事長かな」

穂乃果「おはようございまーす……」

理事長「あ……穂乃果くん」

穂乃果「はやい、ですね」

理事長「ええ、今日……旦那が帰ってくるの」

穂乃果「そう、ですか」


理事長「――ねえ、穂乃果くん……もう、やめましょう?」

穂乃果「っ……」

理事長「あなただって、こんなおばさん相手にしているのおかしいと思うでしょう?」

穂乃果「そんなこと……」

理事長「穂乃果くんがそう言ってくれるの、とても嬉しいけれど……あなたにはことりがいる」

理事長「私にも……相手が、いる」

穂乃果「はい……」

穂乃果「理事長の、言う通り……です」

理事長「わかって、くれた?」

理事長「元はと言えば、私が悪かったの……本当に、ごめんなさい」

穂乃果「な、なに言ってるんですか。悪いのは、こっちですよ……」

穂乃果「だって、ことりちゃんがいるのに……!!」

穂乃果「本当に……すみません、どうか、してました……」

理事長「……そうね」

理事長「私も……親として、最低、だったわね……」

理事長「もうお互いこのことは、忘れましょう?」

穂乃果「はい……」


ことり「――んー……なにしてるのお?」ウトウト

穂乃果「あっ、ことりちゃん……」

穂乃果「別に、ただの世間話だよ!!」

理事長「そうよ、おはようことり」

ことり「なんだあ、おはよう」

理事長「ご飯作るけど、穂乃果くんも食べるわよね?」

穂乃果「はい!」

ことり「えへへー久しぶりの練習、楽しみ❤️」

穂乃果「そうだね!」

穂乃果(これで、いいんだ……)


◇――――◇

ことり「うぅ、寒いぃ」

希「冬真っ盛りやねえ」


ことり「ねえ、希ちゃん突然なんだけどさ」

希「?」

ことり「――ことりがあっちにいる間の穂乃果ちゃん、どうだった?」

希「っ……」

希「特に何も、なかったよ?」

ことり「違う女の子に手とか……出してないよね?」

希「……そ、そういうのは特に聞かなかったけど」

ことり「そうだよね」

ことり(なんでこんなに不安になるんだろう……大丈夫に、決まってるのに)


希「まあ、ことりちゃんがいなくて寂しいーっていつも言ってたけれど」

ことり「そうなんだ///」

希「やっぱり、不安?」

ことり「うん……」

希(……そりゃ、そうか。穂乃果ちゃん……下半身で行動してるみたいなもん、やし)

希「あ、強いていうなら……なんか理事長と仲良くなってた、かな?」

ことり「え?」

希「なんか理事長室とか、よく行ってたね」

ことり「そうなんだ……」

ことり「……」

◇――――◇

穂乃果「今日お父さん、帰ってくるんだよね?」

ことり「うんっ」

穂乃果「久しぶりなんでしょ? 楽しみだね?」

ことり「穂乃果ちゃんも会う?」

穂乃果「い、いいよそれは!」

ことり「あはは、そうだよね」

ことり「じゃあ穂乃果ちゃん、またね!」

穂乃果「うん、ばいばい!」


◇――――◇

理事長の部屋



理事長「……ん❤️」

理事長「もっ、と❤️」

理事長「はっ、う……❤️」

理事長(あれ……気持ちよく、ない)


理事長(久しぶりに旦那が帰ってきて、こうして相手、してもらえて……幸せなはずなのに)

理事長(なんで、こんなに……)




理事長(――穂乃果くん、か)

理事長(あの子……やっぱりうまかった、のね)

理事長(わたし、抱かれてる最中に、違う人のこと考えてるなんて……最低、ね)

理事長(色々……失格、だわ)


◇――――◇

数日後


ことり「またお別れだね……穂乃果ちゃん」

穂乃果「うん……今度はいつ、会えるの?」

ことり「夏頃、かな」

穂乃果「……そっか」

穂乃果(半年、も)


ことり「じゃあ穂乃果ちゃん、そろそろ行くね」

穂乃果「うん……ばいばい」

ことり「浮気、やだからね?」

穂乃果「わ、わかってるよー! ことりちゃんだって、外国人の人についていったらだめだよ!!!」

ことり「うふふ、ことりが穂乃果ちゃん以外の男の人についていくわけ、ないよ」

穂乃果「っ……」


ことり「……ばいばい、またね」

穂乃果「うんっ……」


◇――――◇

一ヶ月後


理事長室



理事長(あれから、穂乃果ちゃんとの関係は終わった)

理事長(ことりが帰ってきて、触れ合ったことで……ようやく正気に戻ってくれたのかも、しれない)

理事長(これでよかったの)

理事長(旦那はまたあっちに行っちゃったけれど、一人の方が、気楽でいいじゃない)

理事長(それに……別に抱いて欲しい、とも思わなくなったわけだし)

理事長(穂乃果くんのおかげ、いや……穂乃果くんの、せい)

理事長(40を超えたおばさんが、17歳の男の子とのセックス考えてるなんて……もう、だめね)

理事長(どうして、こうなっちゃったのかしら)

理事長「ごめんね、ことり……」


コンコン

理事長「どうぞ」

穂乃果「失礼します」

理事長「っ、どう、したの?」

穂乃果「あ、えっと……」

穂乃果「また、久しぶりにことりちゃんの部屋、に」


理事長「……」ドキ

穂乃果「あっ、そ、そういうことじゃなくて! じゅ、純粋な気持ち、です!!」

理事長「そ、そう……そう、よね」

理事長「ええ、大丈夫、よ」


理事長(私ったら……何を考えているのっ)



穂乃果(だめだめっ……忘れるって言われたんだからっ)

穂乃果(ううっ、えっちしてないから……そういうことしか、考えられない、よぉ)


◇――――◇

理事長「いらっしゃい」

穂乃果「おじゃましまーす……」

穂乃果(り、理事長……もうパジャマなんだ///)

理事長「……今日はどうするの?」

穂乃果「え?」

理事長「よかったらご飯、食べていかない?」

穂乃果「っ……」

理事長「たまにはどう?」

穂乃果(だ、大丈夫……ただご飯たべるだけ、だし)


穂乃果「じゃあ……お願いします」


◇――――◇

理事長(……)

穂乃果「――やっぱり美味しかったです!」

理事長「そう、よかった」

理事長(いつもなら、ご飯食べ終わった頃に……穂乃果くんが襲ってきて……)


理事長(――シ、たい……)


理事長(あ、あぁ……私……)


理事長「っ……」

穂乃果「どう、したんですか?」

理事長「いえ……」


穂乃果「なんでそんなに、辛そう、なんですか」スッ

穂乃果「穂乃果になにか、できますか」

理事長「」ギュッ

穂乃果「え……」

理事長「……ごめんなさい、ごめんなさい……私、は!!」

穂乃果「……理事長」

穂乃果(いい匂い……////)ムラムラ


理事長「ごめんなさい」スッ…

穂乃果「……」

理事長「私、どうかしてたみたい。寝室、戻るわね」

穂乃果「は、い」


◇――――◇

ことりの部屋




穂乃果「理事長、なんだったんだろう」

穂乃果「うぅ、えっち、したい……」

穂乃果「ここくると……シたくなっちゃう、今日からしばらく来るの、やめよ」


穂乃果「――ん、ことりちゃんからだ!」

穂乃果「もしもしっ」

ことり『おは――こんばんは! 声聞きたくなっちゃった』

穂乃果「穂乃果も! 今ねー、またことりちゃんの部屋、来てるんだー!」




◇――――◇



ことり「おーい、穂乃果ちゃーん?」


穂乃果『んっ、ぅ』


ことり「むぅ、寝ないでよぉ」


穂乃果『すぅ、すぅ』


ことり「んー、まあお金かかるわけじゃないし……穂乃果ちゃんの寝言、聞いてようかな❤️」

ことり『かわいい❤️』


◇――――◇
理事長「……あ、そういえば私……明日は10時頃に予定があるんだったわ」

理事長「穂乃果くん、明日は練習あるのかしら……時々昼頃まで眠っていたこともあったけれど……」


理事長「一応そのこと、言いに行った方がいい、わよね」


理事長「23時だし、まだ起きてるわよね?」


スタスタ


コンコン

理事長「穂乃果くん、入るわよ?」


理事長「?」

ギイィッ

理事長「なんだ……眠ってるのね」

穂乃果「すぅ、すぅ」

理事長「……」

理事長「え」

ビンビン

理事長「な///」

理事長「朝勃ちみたいなもの、なのかしら……」

理事長「////」

理事長(穂乃果くんの大きいの……前みたいに挿れられたら……///)ドキ…ドキ

理事長「んっ……少し、だけ、なら」

サワ…サワ

理事長「やっぱり、かたい……❤️」


穂乃果「んっ❤️あっ❤️えっ、えっ!?」


穂乃果「理事長、なにを!?」


ことり『!?!?』


理事長「……っ、穂乃果くん、あなたの、せいよ」

穂乃果「な、にがっ。んぅぁ❤️」

穂乃果「だっ、て❤️理事長……忘れるって!❤️///」



理事長「あなたのせいで、私は旦那でも、満足出来なくなったのっ……」


穂乃果「ひっぁ❤️❤️///」



理事長「昔、教わらなかった? 女の人に手を出すときは、責任をとる覚悟をしなさいっ、て」

理事長「責任、取って、もらうから」サワ…サワ



穂乃果「はぁっ、ぅ❤️や、っあ、ふぁ❤️」ビクビク///


理事長「大人を、からかった、罰……なんだから」


◇――――◇




穂乃果『すぅ、すぅ……ことりちゃ……』

ことり「寝言もかわいいなぁ、えへへ」



ガチャ



ことり「?」


理事長『なんだ……眠ってるのね』




ことり「お母さん……?」







 ――ことりの部屋に入ってきたと思われるお母さんの声が、聞こえた。


◇――――◇


理事長『あっぁ❤️これ、いいわ❤️ふぅっう❤️』

穂乃果『りじ、ちょ❤️らめっ❤️ああっ❤️』




ことり「……」



 携帯電話の向こうから聞こえてくる、この世のものとは思えない音に、クラクラと視界が歪む。


 ――今日ほど、自分の見えている世界が、狭かったのだと感じたことは無かった。仮に、穂乃果ちゃんが寝た時に、通話を切っていたら、ことりはこの事実を知ることも無かったのだろう。


 会話から察するに、お母さんと穂乃果ちゃんの関係はことりがいないところでは常習的なものだった、ということ。

 あのベッドの染みも、ゴミ箱のティッシュも……全部そういう、ことだったんだ。


 ことりがこの世で最も信頼している二人……その二人に裏切られていたんだって……。悲しいとか悔しいとか辛いとか……自分の感情が、良くわからない。


 掠れた声で携帯電話に向かって何かを叫ぶと――向こうの時間は、止まったようだった。


 なにもかもが、信用出来ない。ずっと好きだった相手に裏切られ、ずっと育ててくれた人に、裏切られ。なら……もう信用できることなんて、ないじゃん。


 携帯電話でのの通話を切って、異国の空を窓から見上げる。


 今日も快晴。待っててくれているはずだった居場所を失っても、この国も、日本も変わらず、せわしなく……動いている。まるでことりは、もう、誰にも必要とされて、いないって、言われているみたいだった。



 もう、なんでもいいや。


 ふらふらとおぼつかない足で、街に繰り出す。聞きなれない言語が飛び交う中で、小さくても……ことりはここにいるんだって誰かに知って欲しい。必要と、して欲しい。


ことり「……」


 あ、あの人達で、いいや……。昼でも"そういう人"っていうのは、なんとなくわかるもの。


ことり「ねえ、そこのお兄さん……」フフ…❤️




 どうにでも、なっちゃえ。





ことり「――私を、買いませんか?」




◆◆おまけルート◆◆

おまけなのに、こんなので、申し訳ございません。理事長の下の名前あったら、もっといやらしい感じになった、のですが。

次からは、良いエンド、書きます。残りの容量は少ないですが、のぞえりツバサ辺りを書きたいと思ってます。移転してもどうぞよろしくお願いします。

生きてます。こっちでもよろしくお願いします。
ツバサは書き終わりましたけれど絵里と一緒に投下する予定なのでお待ちください。

梨子「私立浦の星女学院にて」
梨子「私立浦の星女学院にて」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1465577466/)


Aqours試運転です。果南ちゃんに無限の可能性を感じています。Aqours知らない方も大丈夫な感じにしたので、よかったらお願いします。

乙です
Aqours編が開始になったら千歌男体化するのかな

>>693
します。書きます。このSSと大体同じ感じの展開になってしまう、とは思いますが。


今日中にはツバサいきます。その次は絵里です。



それと向こうで、新しいの書いてます。そこそこ長いです。ダイマルビィ、生えてます。Aqoursで生やす試運転です。

ダイヤ「黒澤家第一級秘匿事項」 [無断転載禁止]©2ch.net

おまけ。ツバサ




4月



穂乃果「わ、見てみて! アライズがネットニュースに載ってる!!」


ことり「ん? おー……」


ことり(ツバサさんが出てると、すっごい楽しそう)ウフフ


穂乃果(うー、早くツバサさんに会いたいよお……今日は会えるし……がんばろ)


「ことり先輩達って、本当にアライズの人達と友達なんですか!?」


ことり「えーと……ことりは本当に、たまーに連絡取ったりするくらいで……穂乃果ちゃんは仲良いけど」


穂乃果「えっ、ま、まあ仲は良い……けど」



穂乃果(付き合ってるっていうのµ’sのみんな以外には秘密なんだからやめてよー!)


穂乃果「あ、あはは、それより新入生のみんなは敬語じゃなくて、いいからね?」



「はいっ!」



穂乃果(あはは……時間かかりそうだね)


◇――――◇

ことり「なーんか穂乃果ちゃん、今日はウキウキしてるー」

真姫「またツバサさん?」

穂乃果「し、仕方ないでしょ会うの久しぶりなんだからー……」

真姫「まあ向こうは今大事な時期だしね」

真姫「アライズが成功するかどうかでスクールアイドル出身のアーティストが今後成功するかどうかが、決まってくるみたいなところもあるし」

穂乃果「そうなんだよね……」

穂乃果「ツバサさん……大丈夫、かな」

真姫「あなたが、支えてあげるんでしょ?」

穂乃果「う、うん!」

穂乃果「じゃあみんな、月曜日にね!」


◇――――◇


UTX前



穂乃果「うぅ、まだかなまだかな……」ソワソワ

穂乃果「まだ待ち合わせまで15分くらいあるし、くるわけない、か」



ツバサ「――あら、早いのね」


穂乃果「え、ぁ……っ///」


ツバサ「ふふっ、久しぶり」

穂乃果「お、お久しぶりです!」

ツバサ「結構久しぶり、よね」


穂乃果「そう、ですね」

穂乃果(三週間ぶりくらいだ……緊張する)

ツバサ「……ねえ、ここだとちよっと目立っちゃうから場所、変えましょう?」

穂乃果「そうですね! あ、お腹とか……減ってないですか?」

ツバサ「そうね、減ってるわ」

穂乃果「それなら、どこか行きますか?」


ツバサ「……それもいいけれど」


穂乃果「?」

ツバサ「適当にお弁当でも買って……良かったら、うちで食べない?」

穂乃果「穂乃果は全然それでも大丈夫ですけど……」

ツバサ「良かった……」

穂乃果「疲れてる……んですか?」

ツバサ「疲れは……穂乃果さんの顔見たら……吹き飛んだ、けど」

穂乃果「へ///」

ツバサ「とにかく……早く、ふたりっきり、が良いの」

穂乃果「あ、ぅ……///」

ツバサ「////」

ツバサ「どこか行きたいところあるなら、付き合うわよ?」

穂乃果「ううん! 穂乃果も早くツバサさんの家、行きたいです!」

ツバサ「そう……じゃあ行きましょうか」

スタスタ

穂乃果「……」

ツバサ(……)

ツバサ(手……繋ぎたい、けれど……穂乃果さんは、どう……なのかしら)

ツバサ(久しぶりだから、緊張……する、わね。あ、でも……人前でそんなことしちゃだめだったんだわ)



穂乃果「――ツバサて……ててて、手……繋ぎ、ません、か!!」


ツバサ「……くす、なんでそんなに緊張、してるの」


穂乃果「いや……なんか、わかんないんですけど……ああもう、だめだな……えっと」


ツバサ「手くらい、何回も繋いだでしょう?」

穂乃果「///」

穂乃果「すみません……頼り、なくて」

ツバサ「何言ってるのよ、頼り甲斐があるから……こうやって、会いたいって、思うのよ」

ツバサ「ガチガチな穂乃果さんも、ちょっと懐かしくて好きだけれど」クスクス

穂乃果(うぅ、だめだなぁ……これじゃあまた見限られちゃうよ)

穂乃果(ツバサさんは、全然緊張とかない、みたいだし……。そりゃ、そうか……)

ツバサ「?」

ツバサ「でも、ごめんなさい。私、人の目も多少はあると思うから……外でそういうこと、しない方がいいの」

穂乃果「あ……そ、そうですよねー! ……すみません」


◇――――◇

ツバサ「泊まって、いくんでしょ?」

穂乃果「一応そのつもりで……」

ツバサ「ごめんなさい、あんまり綺麗じゃなくって」

穂乃果(服とか……ちょっと散らかってる)

穂乃果「忙しいんだから、仕方ないですよ!」

ツバサ「ありがとう……ふぅ……」

穂乃果(なんか、疲れてる……?)

穂乃果「大丈夫、ですか?」

ツバサ「……やっぱり、芸能人って凄いわね」

穂乃果「?」

ツバサ「私達はもともと芸能界にいたわけじゃあないから、昔からそこにいた人達の動きとか振る舞いとかを見てるとね……否が応でも、そう思ってしまうの」

ツバサ「もっと、がんばらなきゃ、ね」

穂乃果「……」

ツバサ「ごめんね、こんなことを話して」

穂乃果「いえ……でも、そういう話をしているツバサさん……真剣で、好き、です」

ツバサ「……また、何かあったら、よろしくね?」

穂乃果(なにか……ライブとかある時、かな?)

穂乃果「はい、任せてください!」

ツバサ「ふふっ、あなたはどう? 高校生最後の年だけれど」

穂乃果「あんまり実感わかないっていうか……」

ツバサ「まあ、そうよね。でもすぐに過ぎちゃうから、大切にね」

ツバサ「音ノ木の方も、部活に新入生、何人か入ったんでしょう?」

穂乃果「そうなんです! 今後どうしていこうかなーと」

ツバサ「µ’sの三人が抜けても……なんとか折り合いはつけられそうね」

穂乃果「そうですね……でも、µ’sとは別物なので」

ツバサ「そうね……」

穂乃果「UTXには、負けないですからね!」

ツバサ「ふふっ、私の後輩達も、なかなか面白いから期待、していてね」


◇――――◇


穂乃果(ツバサさんてお風呂……長いな)

穂乃果(やっぱり美容とか、色々することあるのかなー?)


穂乃果(今出てるアイドルみたいに、テレビでツバサさんを見る日が来る、のかなあ)

穂乃果(この前、チラッと出てたけれど……)



ツバサ「――んー……あ、そのアイドルと昨日会ったわよ」フキフキ

穂乃果「そうなんですか? っ……」

穂乃果(ぅ、お風呂あがりのツバサさん……かわいい/// 確か前もこんな感じ、だったような)

ツバサ「ええ……年下だけれど、本当に面白い話が聞けた。勉強になったわ」

穂乃果(スクールアイドル界でトップだったアライズの人達でも、まだまだ勉強することはあるんだ……)

ツバサ「あ……この俳優さんも」

穂乃果「えっ、会ったんですか!?」

ツバサ「え、ええ」

穂乃果(うぅ、イケメン、だぁ。こういう次元の違う人がたくさんいるんだもんなあ。……大丈夫、かな)

ツバサ「かっこよかったわ」

穂乃果「ぅ」

ツバサ「――でも、穂乃果さんの方が、魅力的、だったから」クスッ…

穂乃果「本当……ですか?」

ツバサ「ええ、だから変な心配はしないでね」

穂乃果(見抜かれてる……)

ツバサ「それより、私はあなたの方が心配なんだけれど?」

穂乃果「?」

ツバサ「だって……女子校の部活に参加して……周りには女の子ばかり、じゃない」

穂乃果「……」

穂乃果(もしかして、嫉妬、してくれてる?)

ツバサ「///」


穂乃果(か、かわいぃ……///)


穂乃果「ツバサさんより魅力的な人なんていないですから、安心してください!」

ツバサ「……信じてるから」

穂乃果「そもそも……穂乃果は、フラれてからも好き……でしたし」

ツバサ(そっか……私が一回フッてるから、ちょっと心配性になっちゃってるのかも)


ツバサ「……私も、好きだったわ。言ったと思うけれど、付き合っていない間も、練習終わりに会いたくてたまらなかったんだから」

穂乃果「……///」

穂乃果「ごめん、なさい……暴走しちゃっ、て」

ツバサ「ううん、一応……嬉しかったのよ。私のこと、そんなに考えてくれてたこと」

ツバサ「ただ、ちょっとだけ……行き過ぎてたから」

穂乃果「わかってます」

ギュッ

ツバサ「こうしてるの……好きなの」//

穂乃果「////」


穂乃果(ツバサさんの身体柔らかい……/// すっごい、いい匂い、するし///)

ムクムク

穂乃果(や、やば……//)


スッ


ツバサ「さ……そろそろ寝ましょうか」

穂乃果「……///」

ツバサ「どうしたの?」


ビン…ビン


ツバサ「あ//」


穂乃果「あ、あの、ごめんなさいっ……えと」

ツバサ(腰引いてるのにテント、みたいに……//)

穂乃果(ああもうっ……せっかくいい雰囲気だったのに……雰囲気とか、あんまりわかんないけど……)


ツバサ「ま、前に私の家に来た時も……こんな感じだった、わよね」

穂乃果「ほんとに、すみません……」


ツバサ「どうして謝るの? お、男の人は……好きな女の人とくっついたりすると……こうなるんでしょう?」

穂乃果「で、でも……」


穂乃果(なんか、ツバサさんとえっちなことするのって……現実感無いっていうか……汚しちゃ……いけないっていうか……うぅ)


ツバサ「前に言ったでしょう。好きな人になら、そういう風に思われても、嬉しいのよ」


穂乃果「そう、なんですか」

穂乃果「///」

ツバサ「それ、どうする?」

穂乃果「へ」

ツバサ「……」

ツバサ「よ、よよ……よかったら……前みたいなこと……す、する?」////

穂乃果「え、ツバサさんは、大丈夫……ですか?」

ツバサ「穂乃果さんこそ……私にそんなこと、されて……嫌じゃない?」

穂乃果「嫌なわけないですよ!」

穂乃果「じ、じゃあ……お願いして、いいですか?///」

ツバサ「え、ええ……」

ツバサ(前みたいな感じ……前と同じことを、すればいい、のよ)ジッ


穂乃果(服の上からだけど、ジッと見られるの、恥ずかしい///)


ツバサ(こうやって服の上、から)

穂乃果「ハッ……❤️んっ、ぐ」

穂乃果(ツバサさんに、また触ってもらえる……❤️夢、みたい////)ギンギン


サワワ…

穂乃果「ふ、ぁ……♡」ビクッ

ツバサ「か、たい、のね……////」

穂乃果「はぁ、はぁ……ツバサさん♡」

ツバサ「つ、続けるわね」

ツバサ(大丈夫よ、前みたいに……前みたいに)

グニグニ

穂乃果「ぐっ、はっぁ♡ひ、ぅ♡」ビク……♡ビク♡

ツバサ(前も思ったけれど、こんなに膨らむ、のね)


ツバサ「大丈夫? 気持ちいい?」

穂乃果「は、ぃ♡」

ツバサ(穂乃果さんがかわいいって言われるの、わかる気がするわね……//)

穂乃果「ふっ、ぁ、♡っ、んっ、き、もち……ぃ♡」

ツバサ「/////」

穂乃果「あ、あの」

ツバサ「?」

穂乃果「あ、えっと……その、服の上からでもいい、んですけど……その」

穂乃果「だしちゃう、と……中でぐちゃぐちゃになっちゃうん、です。あの……だからよかったら……直接が、いいなって」

ツバサ「ち、ちょく、せつ……///」

穂乃果「だ、だめ……ですか?」

ツバサ(ど、どうしよう……出来る、かしら)

ツバサ「いえ……大丈夫、よ」

穂乃果「!!」

穂乃果「……じゃあ、脱ぎますね」スルル

ツバサ(し、下着のさきっぽ濡れてる……あれは、確か……が、我慢汁でいい、のよね?)//ジッ


スルル ボロン


ツバサ「こ、これが穂乃果さん、の///」

ツバサ(あれ、ネットとかで見るのと形が違う……あ、そうか……皮があるから、かしら)ジッ


穂乃果「……//」

ツバサ(ま、まずはちょっと見えてるさきっぽ全部出すために皮を剥く、のよね)

スッ

穂乃果「ん♡」

ツバサ(あったかい……びくびくしてて……)

ムクムク

ツバサ(あ、あら? なんか、大きくなってる、ような)

穂乃果「ハッ♡はぁぁ♡」ビクビク


ツバサ「これ、剥いて、大丈夫?」

穂乃果「は、い」

ニュルッ

穂乃果「ふぁ♡」

ツバサ「///」

ツバサ(剥いたら、さきっぽ、どんどん膨らんできた//)

ツバサ「お、おっきい……のね」

穂乃果「そう、でもないと思います」

穂乃果(握られてるだけでも、きもちぃ……♡)

ツバサ「えーと、する、わね?」

シコ…シコ

穂乃果「あっ、ああぁ……♡」ビクビク///

ツバサ「ん……びくびく、してる」

穂乃果「ツバサさん、ツバサ、さ、ん……♡」トロローン…♡

ツバサ「気持ちいい?」

穂乃果「は、ぃ」

穂乃果(ツバサさんかわいいかわいい……っ♡)

ツバサ「よかった」

シュッ…シュッ

ツバサ(やり方、これでいいのよね?)


穂乃果「あっ、ご、ごめん、なさぃ……手、汚しちゃ、っ、て」ドクドク


ツバサ「これ……たくさん出てくるのね//」ビチャァ

穂乃果(最近一人でもシテなかったし、やば、い)

穂乃果(興奮しすぎて……おかしく、なりそ♡)

ツバサ「ぱんぱん……ね、さきっぽ真っ赤、だし」

穂乃果「ふぅぅ……はっ、ぁ♡」ガクガク

シュコシュコ

穂乃果「ひ、ぅ、そ、こ♡ツバサさん、そこ、気持ちい、い、ですっ」フルフル…トロゥ///

ツバサ「このさきっぽの、裏の辺り?」クニクニ


穂乃果「ああぁっ……んゃ……っ♡」

ツバサ「すごい……///」

ツバサ(ここが気持ちいい、のね。覚えておかないと)


ツバサ「どう? 射精、できそう?」シュコシュコ

穂乃果「あ、ぅ……♡あんっ……んっぐ……♡」////

ツバサ(すごい蕩けた表情……聞こえてないのかも)

ツバサ(穂乃果さんて……もしかしてすっごく敏感なのかしら……それなら、なんだかシンパシー、というか)

穂乃果「ツバサ、さん……♡ツバサ、さんっ♡も……で、ちゃいます♡」ハァハァ///


ツバサ「ええ、だして?」

穂乃果「あっ♡いくっ、イきます……ぅ」///

ツバサ(さきっぽ、破裂しそう////)


穂乃果「ひっ、ぁああつ♡ふっぁ、んっ、ん、ぁっ♡♡////」ビュクッビュクッビュッビュゥッッ

ツバサ「きゃっ//」

穂乃果「ふっ♡はっ、ぅ♡」ビュッビュッ……ビュ……ピュ…

穂乃果「はぁ……はぁ……」

ツバサ「すごい勢い……顔にかかっちゃった」

穂乃果「ああっ、ごめんなさいっ!」

ツバサ「ふふっ、元気な証拠じゃない」

ツバサ(うわ……ドロドロ……それにすごい匂い……)


穂乃果「ぅ……」

ツバサ「とっても気持ちよさそうな顔、してたわね。久しぶりだった?」



穂乃果「は、い……気絶、するかと思いました……」

ツバサ「ふふ、なにそれ」

ツバサ「――あれ……あなた、自分の顔にもついてるじゃない」

穂乃果「え……本当、だ」

ツバサ(どれだけ飛ぶのよ……)

ツバサ「すごい量……ね?」

穂乃果「ごめんなさい……シーツ汚しちゃった……」

ツバサ「大丈夫よこんなの」

ツバサ(最後までしたなら分かるけれど、手でしてあげただけでシーツが汚れると思わなかったけれど……)

穂乃果「量多くて……悩んで、て……」

ツバサ「なるほど、こんな量を一気に出すから……あなたはそんなに気持ちよさそうな顔、するのね」

穂乃果「こっちは悩んでるのにい……」

ツバサ「穂乃果さんの気持ちよさそうな顔が見られるなら、私はそっちの方がいいけれど」

穂乃果「本当、ですか?」

ツバサ「ええ」

フニャン…

ツバサ(ちっちゃくなった……穂乃果さんて、通常時は……小さめ? 普通かわからないけれど)

フキフキ

穂乃果「あのツバサさん……これからも、こういうこと……してもらって、いいですか?」

ツバサ「私たち恋人、でしょう? いくらでも、してあげるわ」

穂乃果「やった……♡///」

ツバサ「ふふっ」

穂乃果「ふぁぁ……」

ツバサ「眠くなっちゃった?」

穂乃果「だしたんで……やっぱり……」

ツバサ「じゃ、予定通り寝ましょうか」


パチッ

穂乃果「つ、ツバサさん……もっと近く、行きますね」///

ツバサ「ええ//」

穂乃果(あのツバサさんと、こうやって一緒のベッドで眠れるなんて……本当に幸せ)

ツバサ「どうしよう」

穂乃果「?」

ツバサ「ドキドキして、眠れないかも」

穂乃果「えええ!」

ツバサ「ふふっ、うーそ」

ギュッ

ツバサ「安心、する」

穂乃果「穂乃果、も」

ツバサ「よかった」

ツバサ「……穂乃果さん、好きよ」

穂乃果「穂乃果も、です」


ツバサ「ふふっ、おやすみ」


◇――――◇


二ヶ月後


ツバサ「んっ、じゅ……ぷっ♡」

穂乃果「あっ♡だ、だめです! だした直後はっ……」ビクビク///


ツバサ「ぷ、は……ごめんなさい。気持ちいいかと思って」

ツバサ(この前初めて口でしてみて……なんとか"本物でも"少しは慣れてきたわね)

ツバサ(バナナで練習しておいたおかけで、手でしたときみたいに戸惑わなかったし)

ツバサ(穂乃果さんも、慣れてる方が面倒じゃなくていいでしょうし)

穂乃果「はあっ、はあ……」ゴロン

穂乃果(結構ツバサさんとこういうこと……するようになったなぁ)

穂乃果(ずっと手でされてるだけだったけれど)

穂乃果(ついに口でも、してくれたし)

穂乃果(口でしてくれたのは8回目からだっけ?)

穂乃果(こういうことするの、今日が10回目だし……うん、そうだ)

穂乃果(でも……)


ツバサ「さ、寝ましょうか」

穂乃果(ツバサさんに、挿れたこと……ない)

穂乃果(それに、身体も、触らせて、くれない)

穂乃果(胸とか触ろうと思っても、心の準備って言って、止められちゃう、し)


穂乃果(なんで、なんだろう)

ツバサ(今日、は身体に手を伸ばして来ない、わね)

ツバサ(よかった……。"練習"しないと……でも、練習ってどうすればいいの)


ツバサ(もう少し自分で、し、シてたら……恥ずかしくなくなる、のかしら)

ツバサ(――うぅ、なんで私……処女なのかしら。幻滅、されそう……面倒って思われる、わよね)



ツバサ(でも、こうしてたって何もはじまらない、のよね)

ツバサ(それに……穂乃果さんに、我慢、させてるだろう、し)




穂乃果(えっち、したい……したいよぉ……)

穂乃果「つ、ツバサさんっ」

ツバサ「……な、なに?」



スッ



ツバサ「!!!」

穂乃果「……//」サワワ…


ツバサ「ふっ……♡」



ツバサ(挿れられなければ……と、とりあえず処女だから面倒とか思われない、わよね?)

ツバサ(そこまでは穂乃果さんに任せて……身体触られるくらいまでは……む、無理やり慣れれば……なんとか)


穂乃果(あ、あれ……抵抗されない。いい、のかな?)


ツバサ「や……やっぱり、だめ」

穂乃果「へ……」

ツバサ「ごめんなさい……今日、生理だったの、忘れてたわ」

穂乃果「ぅ……そう、なんですか」

穂乃果(また、勃っちゃった、よ)


穂乃果(生理なんて、絶対うそだ……。穂乃果、嫌われてる、のかな。で、でもそれならこういうこともしてくれない、よね)

穂乃果(ツバサさんが何考えてるのか、わかんないよ)

ツバサ「ごめんなさい……本当に」

穂乃果「いえ……」シュン

穂乃果(まただめだった……)

ツバサ「――そ、それより……今度のこと、気をつけてね?」

穂乃果「英玲奈さんとあんじゅさんとご飯食べることですか?」

ツバサ「そう。英玲奈単体なら平気なんだけれど、あんじゅがいるとあの子も乗っていじってくるの!」

穂乃果「あはは……」

穂乃果「まあなんとかがんばります!」

◇――――◇

穂乃果「ねえねえ」

ことり「なあに?」

穂乃果「こんなこと聞くの……どうかと思う、んだけどさ」

ことり「?」

穂乃果「穂乃果とえっちする時……どんな気持ち、だった?」

ことり「へ? い、いや///」

ことり(恥ずかしい質問なのに、すごい真剣……何かあったのかな)

ことり「どうって……毎回嬉しかった、けど」

ことり「自分のこと見てくれてるなーって」

穂乃果「そう、だったんだ……」

ことり「ツバサさんと――なにかあったの?」

穂乃果「ぁ……え、っと」

穂乃果「いや、その……」

ことり「あ、わかったあ。えっちさせて貰えないんだ?」

穂乃果「……//」

ことり「あ、ほ、本当にそうなんだ……?」


穂乃果「……」

穂乃果「嫌われてる、のかな」

ことり「そんなわけないよ! 嫌いだったら、会ったりしないでしょ?」

穂乃果「うん」

ことり「そういうの時間かかっちゃう人もいるみたいだから、焦らないでね?」

穂乃果「そう、だよね。大丈夫だよね!」

ことり「うん!」


◇――――◇


後日




穂乃果「そういえば最近、バナナ買わなくなったんですね?」

ツバサ「え!?」

穂乃果「ど、どうしたんですか?」

ツバサ「いえ……ほら、あの、流石に飽きたから」

穂乃果「そうですよね、最近毎日朝はバナナ食べてるって言ってましたもんね」

ツバサ(穂乃果さんのを咥える練習、してたなんて、言えない絶対……)


ツバサ「そんなことより、あの二人はまだかしら」

穂乃果「そうですねー、もう集合時間ですけど」


ツバサ「全く……あの子達が穂乃果さんに会いたいって言い続けるから、連れてきたのに」

ツバサ(どうせ私と穂乃果さんが二人でいることイジリたいだけ、なんでしょうけれど)


穂乃果「アライズの三人とご飯なんて、贅沢すぎますよね!!」

ツバサ「私は気が進まないわ……」



「ねえねえ……あれって、アライズのツバサ、じゃなあい?」ヒソヒソ

「ん、そうだな。じゃああの隣にいるのは誰だ?」ヒソヒソ

「えー、もしかしてえ、彼氏とか」ヒソヒソ

「なるほど」ヒソヒソ



ツバサ「――そんな茶番劇してないで、遅れた謝罪をしてちょうだい」ピキピキ


あんじゅ「あらごめんねツバサちゃん♡」

英玲奈「二人でいるところを邪魔しては悪いと思ったんだ」

あんじゅ「そうそう!」

ツバサ「あなたたちが誘っておいてそれはないでしょう……」


穂乃果(ほわぁ……あんじゅさんと英玲奈さんだ……可愛いなぁ……)

あんじゅ「こんにちは、高坂君」

英玲奈「久しぶりだな」

穂乃果「お久しぶりですっ」

英玲奈「うちのツバサがお世話になっているようで」

穂乃果「あ、それは……//」


あんじゅ「やっぱりラブラブなのかしら」


ツバサ「会っていきなりそういうことばかり聞くのはやめて」


あんじゅ「えーだって、それしか興味ないんだけど」


ツバサ「もう……」


英玲奈「じゃあ、とにかく入ろうか」

あんじゅ「そうね」

◇――――◇



あんじゅ「それでね、ツバサったら、毎回練習終わりになるとソワソワしちゃってね。一人で会いたい……って」

ツバサ「そんなこと言ってないわよ!」

英玲奈「言ってたぞ」

ツバサ「うぅ」

英玲奈「それに君と別れた時は練習が終わったら、ため息ばかり」

あんじゅ「ねー、勘弁して欲しかったのよあの時は」

英玲奈「それでヨリを戻した次の日のツバサなんて……」

あんじゅ「うふふふっ、もうね、ニヤニヤニヤニヤ……可愛かったわー」

ツバサ「本当に……も、もうやめて……///」

ツバサ(さ、さっきから私の恥ずかしいことばかりなんで言うのよ!)

穂乃果「そう、なんですか//」チラッ

穂乃果(ツバサさんは前からそんなこと言ってたけれど、他の人が言うと説得力ある、ね。フラれてた間も穂乃果のこと考えてくれてたんだ)///


ツバサ「はぁぁ……ごめん、トイレに行ってくるわ」

あんじゅ「はーい」


あんじゅ「……」

あんじゅ「そういえば高坂君てさ」

穂乃果「はい」

あんじゅ「――ツバサと、"そういうこと"、したの?」

穂乃果「な……///」

英玲奈「あんじゅ……何を聞くかと思ったら……」

あんじゅ「まあまあ」


穂乃果「そ、そういうことって////」

あんじゅ「わかる、でしょ?」

穂乃果「う、うぅ」



あんじゅ「――あれ、もしかしてまだなの?」


穂乃果「い、いいじゃないですか! ペースってもの、が……」

あんじゅ「へぇ……付き合ってる期間、通算したら結構あるのに」

穂乃果(やっぱり……おかしい、のかな)


あんじゅ「もしかして、高坂くんて、そういうことしたこと、ない?」


穂乃果「あ、あります、けど……///」


穂乃果(なんでこんなこと言わなきゃいけないのっ……///)


あんじゅ「へえっ! 枯れてるってわけじゃあ、ないのね」

穂乃果「なんですかそれ……」

英玲奈「いいじゃないか、純粋で」



穂乃果(純粋か……ツバサさん……させてくれても、いいのに……)

穂乃果(まだしてないって言われるってことは……変なんだろうな……はぁ……)


あんじゅ「あの子多分処女だしねー、仕方ないのかも」



ツバサ「――あ、あなた一体! な、なんの話をしているの……!」

あんじゅ「……え?」

英玲奈「早いな」


ツバサ「あんじゅ、あなたね……」ピキピキ


あんじゅ「まあまあ……と、とりあえず落ち着きましょう?」


あんじゅ「高坂くんも、そう思うわよね?」ギュッ…ニコッ


穂乃果(手……あんじゅさん、可愛い///)

ツバサ「む……」

ツバサ(なによ、目キラキラさせちゃって)

ツバサ「あーはいはいダメダメ」


あんじゅ「あらごめんね、高坂くんを取るつもりなんて、ないから」

ツバサ「当たり前でしょ!」

あんじゅ「あ、そうそう高坂くん。四日後の放課後時間ないかしら?」

穂乃果「?」

英玲奈「私たちはその日にある番組のオーディションを受けるんだ」


穂乃果「へえ!」

あんじゅ「あら、ツバサから聞いてなかったんだ」

ツバサ「……通ったら言おうと思ったの」


あんじゅ「ツバサが"緊張"しちゃうと、通らないわよ?」

ツバサ「そんなことわかってる」


英玲奈「というわけで、だ」

穂乃果「え?」

あんじゅ「高坂くん、オーディションが始まるのが5時頃なの、それまでに一回会場に来てツバサの緊張、ほぐしてあげて?」

ツバサ「そんなことまでしなくて大丈夫よ!」

英玲奈「大事な、オーディション、だぞ」

ツバサ「ぅ……だ、大丈夫よ」

穂乃果「……」

穂乃果「あの、顔を出すくらいで力になれるなら……」

あんじゅ「ほーら、彼氏さんがこう言ってるんだから、甘えちゃえばいいのに」

ツバサ「……穂乃果さん、本当に大丈夫?」

穂乃果「はいっ」

英玲奈「こっちとしても面倒なツバサを見なくて済むから、よかった」

ツバサ「面倒ってなによ」

あんじゅ「というか、高坂くんって本当にツバサにまだ敬語なのー? びっくりしたわ」

穂乃果「あ、いやー……ねえ?」


ツバサ「なんだかこっちの方がしっくりくるというか」

ツバサ「穂乃果さんが、敬語やめたいならそれでもいいけれど」

穂乃果「いや、これでいいですよ」


ツバサ「そう」

あんじゅ「不思議ねえ」


◇――――◇


ツバサ「全く……あの二人の話を間に受けたらダメよ」


穂乃果「だ、大丈夫ですよ」


穂乃果(それにしても、すさまじいイジられっぷりだったね……)


ツバサ(処女だって、バラす必要はないじゃないっ……か、隠してたわけじゃないけど、それでも……っ)

穂乃果「どうしたんですか?」

ツバサ「いえ……」

穂乃果「じゃあ今日はこれでっ、また都合が合ったら、ツバサさんのお家に行きますね!」

ツバサ「ええ、またね」



◇――――◇
二日後


穂乃果「はぁぁ……シたい、なぁ……」ペラペラ


穂乃果「ツバサさんどんな……なの、かな」



穂乃果「恋人なのに……一番肌を見れるのが雑誌って……なんか、変だよ」



穂乃果「なんで穂乃果には、見せてもくれない、んだろう……」


穂乃果「心の準備って、なにさ……」

穂乃果「……」モヤモヤ



穂乃果「明日お泊まりだし……言って、みよ」

また。


◇――――◇



ツバサの家 就寝前


穂乃果「ちゅ……はっ……んっ♡」


ツバサ「ふっ……ちゅる……れろっ、は、ぅ」


穂乃果(かわいい、かわいいよぉ♡♡)


穂乃果「ぷは……はぁっ、はあ♡」ビンビン……

ツバサ「……」

穂乃果「……あ、あの」

ツバサ「?」


穂乃果「そのいっつも、穂乃果ばっかり気持ちよく、してもらってて……なんか悪い、です」


ツバサ「……私のことは気にしなくていいわよ」

穂乃果「……そ、それって、おかしい、ですよ」


ツバサ「え?」


穂乃果「なんで……付き合ってる、のに……一方的に、されるだけ……なんですか?」


ツバサ「……そう、よね」



ツバサ(自分勝手、極まりないわよね)

ツバサ(挿れる直前、までなら……)



ツバサ「……じゃあ、お願い……」


穂乃果「……い、いいんですか♡♡」


ツバサ「え、ええ……」


穂乃果「じゃあ……んっ」




ツバサ(――キスしてたとはいえ……こ、こんないきなり、なのね)






ツバサ「ちゅ……ん、ほの、かさ……ん♡」

穂乃果「はぁっ、はあ……♡」サワワ…

ツバサ「んっ♡///」

穂乃果(身体……やわらか……♡)


サワワ…サワワ…

ツバサ「んん……♡」

ツバサ(変な、気分……♡)

ツバサ「ふぁ……ふ、ぅ♡」

穂乃果「かわい、い、です、ツバサさん」////ハッハッ

穂乃果(ツバサさんの身体に、触れてる……♡)

穂乃果(服脱がせて……)スルル……


ツバサ「……死ぬほど、恥ずかしい/////」

穂乃果「ライブ、より?」

ツバサ「……ライブより」

穂乃果「そっか……あんまり緊張、しないでください」ギュッ

ツバサ「ふぁ……」

サワサワ

ツバサ(や、っぱり穂乃果さん……慣れてる、のね。私……こんなんでいい、のかしら)


穂乃果「♡綺麗、ですね、本当」

ツバサ「そ、んなこと、ない、わ」フルフル

穂乃果(ブラも……)カチッ…スル


ツバサ「や……」////バッ

穂乃果「隠さないで、ください」スッ

ツバサ「~~~////」

穂乃果「……♡」

穂乃果(やば……胸……さわろ……♡)ハッハッ////


ムニ……ッ


ツバサ「ふ、ぅう、っ♡♡」ビク////

穂乃果「~~~っ、かわいぃ……♡」ゾクゾク

ツバサ「ご、めんなさ……い、ん、ぁ……ふっ、胸……ぜんぜ、ん、な、くて……///あっ♡♡」



穂乃果「き、にしないですよ♡ほんと、夢……みたい♡ん、はぁっ、はぁ」

ツバサ「穂乃果さん、の息……なんか、当たって……♡」

穂乃果「あ、ぅ、、ごめんなさい……興奮しちゃって」

穂乃果(興奮しすぎて、わけわかんなくなってきた)


ムニュッムニュ……クリックリ…



ツバサ「っっ♡♡」ビクビクっ////

穂乃果「痛くないですか?」

ツバサ「……え、ええ♡」


ツバサ(さきっぽ……ぴりぴり、して、気持ちいい……)


ツバサ「ほの、かさ、ん……♡」


ツバサ「……ッッ♡♡」


穂乃果(声……必死で抑えてる感じ、するな……。次は……下)スッ


ツバサ「!!」


穂乃果「ハッハッハッ……////」


ツバサ(な、なんか穂乃果さん……大丈夫、かしら)

穂乃果「声、聞かせてください」

ツバサ「////」



クチ……クチュ


ツバサ「――あ、ああっ……ッ、ぁっ♡♡」


穂乃果(ツバサさん、声……かわいぃ)ゾクゾク


穂乃果「ツバサさん、ツバサさん♡♡」


ツバサ「ぅ、っぅ、あっぁ……♡♡」


プツン…

穂乃果(も、ヌルヌルだ……脱がしたらもう、挿れていいよね? ほんとに、ツバサさんとえっち……できるんだよね)


ガバッ


ツバサ「ち、ちょっ」


穂乃果「はぁっはぁっ……穂乃果もう、準備出来てるんで……挿れます、ね?」スルル…ボロン

ツバサ「ま、待って! 今日は挿入は、な、なし……っ」

穂乃果「そ、そんな……うそ、ですよね?」

ツバサ「お願い……ほんとに、それだけ、は」

穂乃果(そんな……ひどい、よ……)


穂乃果(でも……ここまでいけただけでも……随分進歩したよね?)

穂乃果「わか、りました」

ツバサ「ごめんなさい……でも、あれ、なんだっけ……す、素股……? まで、なら」

穂乃果「え」

穂乃果「いいんですか!?」

ツバサ「それでいい、なら……///」

穂乃果「/////」

ツバサ「じゃあ、寝転がって?」

穂乃果「はい……♡」



ゴロン


ツバサ「じ、じゃあ私が乗って……せ、性器で、刺激する……のよ、ね?」モゾモゾ

穂乃果(動きが……やらしい)////


ツバサ「こ、こう? んっっ♡♡」クチ…ュゥ

穂乃果「あ、ひ、ぃ」


ツバサ(あ……っ、穂乃果さんの……硬い……♡性器同士が触れると……こんな感じ、なのね……これはいくら練習しても……わからない、わ)


穂乃果(ツバサさんの、熱い……これこれ……この感じ……♡女の子の♡)



ツバサ「動かす、わね……////」


ニュル…ニュルッ


ツバサ「ふっぅぅ♡♡」ビク…ビク


穂乃果「あっ♡あぁっ♡」


穂乃果「や、ぅ、きも、ち……♡」


ツバサ「な、んか……変ね///く、ぅ♡」グチュ…クチャ


穂乃果(すご……♡ツバサさん、気持ちよさそうな顔、してる♡あのツバサさんが……喘いで、る♡)


ツバサ「あ、あぁ……ど、う?」


穂乃果「きもち、ぃ……で、す」


穂乃果(ツバサさんのコリコリしてるの、裏側に、あたっ、て♡)ビクビク


穂乃果「ハッハッ♡はぁっ、はぁっ♡んっぅ♡」


穂乃果(きもちい、けど……。――挿れたら、もっと気持ちいい、んだろうな)


ツバサ「んっ、ん、ぁ、ひっ、ぅ♡」






穂乃果(……挿れたい、挿れたい挿れたい。もうここまでしてるんだから……いいじゃん。普通、いいよね。可愛い、ツバサさん可愛いよぉ////うん、ほんとはツバサさんだって、挿れて欲しいに、決まってる)




穂乃果(――ここまでしておいて、我慢なんて、できるはず、ないじゃん)




ガバッ‼︎‼︎




ツバサ「きゃぁっ!」

穂乃果「ハッハッ……♡えへへ……かわいぃ……♡」

ツバサ「ほ、穂乃果さん?」


穂乃果「はぁ……あそこまでして置いて……我慢できるはず、ないじゃないですか♡」


ニュルッニュルッ


穂乃果「んんっぁ♡ほ、ら……こんな、ぐっちゃぐっちゃぐちゃ……♡」


ツバサ「や……だめ、お願いだ、から……ちょっとだけ、待っ、て……」


穂乃果「なんでですか? ツバサさんだって、十分すぎるほど準備、出来てるじゃないですか」


ツバサ(怖い……怖い……まって、よ)


穂乃果「えへへ……大丈夫、ですから」


ツバサ「いやっ、いやっ!!」


穂乃果「挿れます、よ……っ」ニュルム


穂乃果(あとちょっと、で、入る……♡)


ツバサ「やめてっ、やめて穂乃果、さ、んっ!」



グッグッググググ


ツバサ「いやっ、いやぁあああ!!」

ズンッ……!!!!


穂乃果「はっ、ぁあああああ…………♡」/////


ツバサ「あっ゛ぁっ゛……っっ」



穂乃果「はいっ、た、ぁ……♡♡」



ツバサ「ひっ、ぐ……ほの、かさ、ん……い、たい……いた、ぃ……」ギリリリッ


穂乃果(ぁ、ああ……きも、ちぃ……これ、希ちゃんみたいな……気持ちいい、やつ、だぁ……)フルフル……トローン…♡♡


穂乃果(め、名器って、やつ、だよね……はぁぁぁ………/////)



穂乃果「すぐ、で、ちゃいそ……♡♡」

ギュッ

グチュッ…グチュッ…♡


ツバサ「あ、んっ、くっ、ぅっ、ぅ」


穂乃果「ぁ、き、もちぃ♡やばっ、これ、すごぉ、ぃ♡♡」パンパンパン


ツバサ「や、っ、い、たぃ、いたいっ……穂乃果、さんっ」


穂乃果「大丈夫、きっと……よく、なります、からっ」

穂乃果(ツバサさんの中に挿れてるっ♡ツバサさんと、一つになれてるっ♡)

穂乃果「ツバサ、さんっ、きもちいぃ、よぉっ♡♡/////」


穂乃果「はっぁっ♡ふっ、んっぅ、くぅ……イキ、そ……ツバサ、さ、んっ♡♡」

ツバサ「い、やっ、だめっ、だめっ!!!」

穂乃果「ふっぅっ♡♡」グッチュグチュパンパン///



穂乃果(あ……ゴム、してな、い。抜かなきゃっ)


ヌプッ

穂乃果「ふぁっ♡んっんっっ、あっ、っぁ♡♡」ビュクッビュッルルルッッ‼︎‼︎



穂乃果「あっ……はっ、はぁ……♡」ビュッ……ビュッ……ピュ…

穂乃果「……」


ツバサ「っ……ぅ」ポロ…ポロ

穂乃果「あ……」スッ



穂乃果(ど……どう、しよ……無理やり……シ、ちゃっ、た……)

ツバサ「……シャワー、浴びて、くるわ」

穂乃果「あ、あのっ……」

ツバサ「――いいから! ……もう、っ、今日は……帰って!!!」



スッ…バタン



穂乃果「どうしよ……どう、しよ……怒らせちゃった……」

穂乃果「血……だ。そっか、ツバサさん、初めてだった、んだ。それなのに、興奮しすぎて、あんな……無理やり……」

穂乃果「謝らなきゃ……」

スッ

スタスタ

穂乃果「あ、あのツバサさん」


ツバサ「帰って!!」

穂乃果「っ……は、い。あの、すみません、でした……」



穂乃果(まずい……)


◇――――◇



 穂乃果ちゃんから電話があったのは一時間のことだった。夜も遅いのにどうしたんだろう……って電話に出てみると、携帯電話の向こうで酷く慌てている穂乃果ちゃんが訳のわからないことを叫んできた。


 とりあえず会って話してみようっていう提案に、穂乃果ちゃんはすぐにことりの家まで飛んできた。


 息を荒げて、泣きそうな顔で部屋に入ってきた穂乃果ちゃん。ただごとでは、なさそうだった。



 なぜあそこまで取り乱していたか、簡単に言うと――ツバサさんと無理やり性交渉を、しちゃった、んだって。



ことり「……」

穂乃果「どうしようっ、嫌われ……ちゃったよ……うぅ」

穂乃果「やだ、別れたくないよ……なんで、なんであんなこと……」




 ツバサさんと、亀裂が入った、らしい。


 もしこのまま穂乃果ちゃんに任せていたら……別れてくれる、かもしれない。前みたいに……フリーになったら、また穂乃果ちゃんにアタック、できる。あれ……前も、こんなこと……あったね。ツバサさんにフラれて、落ち込んでたときだったかなあ。





 穂乃果ちゃんは間違ってないよ、えっちさせてくれなかったツバサさんが悪いんだよ。大丈夫、穂乃果ちゃんは全然悪くない。ね、そんなこと考えるよりさ、ことりと……えっちしない?



 多分、ね。穂乃果ちゃんに迫る方法は、いくらでも、あると思う。

 でも、ことりは知ってるよ。いまそんな甘い言葉を言って、ツバサさんと引き放そうとして、成功しても……穂乃果ちゃんは、絶対、幸せじゃ、なくなる。


 だから、ことりは……二人に別れてもらうわけには、いかないよ。だから、穂乃果ちゃんにいま必要なのは、甘い言葉じゃあ……ない。


 ――それでことりが、嫌われたって。


 あはは……すっごい、惨め……だね?




ことり「もうっ、なんで穂乃果ちゃんがそんな悲しそうな顔をしてるのっ!泣きそうな顔、してるの!!!」


穂乃果「え……」


ことり「穂乃果ちゃんは色んな女の子とさ、えっちなこといっぱいしたきたでしょう? それなのに、どうしていつまでも余裕、持てないの?」



穂乃果「ぅ」


ことり「ごめんね、厳しいこといっちゃうけど……」


ことり「穂乃果ちゃんは、ツバサさんの身体を"使って"勝手に気持ちよくなっただけでしょう!?」

穂乃果「ぅ」






ことり「……泣きたいのは、きっとツバサさん、だよ」

穂乃果「……そ、そう、だよね」

ことり「別れたく、ないんでしょ? まだツバサさんと、一緒にいたいんでしょ?」


穂乃果「うん」


ことり「それなら、その気持ち、伝えるしかないよ。誰に相談してみたって、穂乃果ちゃんが、自分で言うしかないんだよ」

穂乃果「……」


穂乃果「ことりちゃん……明日、練習、行けない」

ことり「……うん、わかったよ」


ことり(なにか、するんだね)


ことり「がんばって、応援、してるから」

穂乃果「うん……ありがとうっ」


ことり「あとね、穂乃果ちゃん」

穂乃果「?」


ことり「こ、こんなこと言いたくないんだけれど……穂乃果ちゃん……、雰囲気とか作るの、下手……なんじゃない、かな」


穂乃果「え……そ、そうなのかな」


ことり「ことりとしてた時はさ、そういうの全然ことりも気にしなかったけれど……大体の女の子はきにする、と思うんだ」


穂乃果「言われてみれば……そ、そう、かも」

ことり「えっちしたいよーとか、言っちゃったんじゃない?」

穂乃果「それは言ってないけど……似たようなこと、言ってた、かも」






穂乃果『なんで……付き合ってる、のに……一方的に、されるだけ……なんですか?』

穂乃果(思い返しても……ここからえっちなんて……確かに、酷いかも)


ことり「ごめんね、そういうこと……あんまり教えてあげなかった、から……」


穂乃果「ううん。よく考えないと、だね……」


ことり「穂乃果ちゃんは、本能でしすぎ。本当は、色んなこと考えながらしないとなんだよ」


穂乃果「うぅ……」


ことり(夢中になってえっちしてたんだろうなぁ……ふふっ♡かわいい♡)


ことり(憧れの人とえっちできそうになったんだもんね、当然といえば……当然なのかな)


ことり「はい、じゃあ明日は普通に学校だからそろそろ……」

ことり「あ、泊まってく?♡」



穂乃果「そ、それは色々まずいからやめとく……」


ことり「ふふっ、じゃあまた明日。……がんばってね」


穂乃果「あの……」

ことり「なあに?」


穂乃果「あり、がと……ことりちゃんにこんな厳しく言われるの、初めてだったから……びっくりしたけど……」

穂乃果「目が覚めた、よ」

ことり「そっか、よかった」

穂乃果「おやすみ、ことりちゃん!」

◇――――◇

次の日

穂乃果「はぁっ、はぁっ……まだ、時間あるよねっ。確かこの建物だけど……。ううっ、関係者とか、受ける人以外入れない、よね」

穂乃果「どうしよう、このままじゃツバサさんに会えないよ」

穂乃果「……ツバサさんに電話しても、返事なんて、くるわけないし……」

穂乃果「うーん……あっ、そういえばあんじゅさんの連絡先、交換したんだ!!」

◇――――◇


ツバサ「……」

英玲奈「大丈夫か?」

ツバサ「別に、大丈夫よ」

あんじゅ「どうしたの今日に限って、震えてないし」

ツバサ「……別に」

英玲奈「……」

あんじゅ(大丈夫、かしら……表情、すっごく暗いし……大丈夫じゃないと思うんだけど)


英玲奈「――そんな表情してたら受かるわけない」


ツバサ「っ、いつも通りでしょ!?」

あんじゅ「ちょっと、どうしたの? ……何かあったのね?」


ツバサ(……わ、私……迷惑、かけてる。しっかり、しないと)


あんじゅ(高坂くんと別れた時でも、あんまり動揺してなかったのに……一体なにかしら。もしかして、また高坂くん?)


ツバサ「本当に、本当に大丈――」



あんじゅ「――高坂くん、来てくれたらよかったのにね」


ツバサ「っ、べ、べつに!」ビク


ツバサ「……っっ」


英玲奈「……まだ一時間以上ある、とにかく落ち着いて」

あんじゅ(何かあったわね……)

あんじゅ「ねえ、高坂くんと電話とか……」


ツバサ「あの人はっ!!! ……関係、ないから……私が悪いだけ、よ」

あんじゅ「え……?」

ツバサ「ごめん……ちょっと頭、冷やしてくるわ」



あんじゅ「……」

英玲奈「別れた時は、あまり引きずらなかったと思ったけど」

あんじゅ「そうね……」

あんじゅ「あの時は、高坂くんが色々暴走しちゃってたみたいだし、仕方ないって割り切っちゃったんじゃないの?」

あんじゅ「まあ……実際のところ、色々わからないけれど、ね」

英玲奈「……本人に任せよう。ツバサは自分でなんとかできる、はずだから」


あんじゅ「そうよね……控え室に戻りましょうか」

プルルルルル


あんじゅ「ん? ……あら」

英玲奈「どうした?」



あんじゅ「――高坂くんから。そういえば、こういうこともあろうかと、渡してたんだったわ♡」

あんじゅ「本当にナイスタイミングというかなんというか……」








あんじゅ「もしもし。うん、ナイスタイミングよ、高坂くん」



◇――――◇





あんじゅ「さ、10分経って、ちょうど一時間前だけど、どう? ツバサ」


ツバサ「……っ、ええ、大丈夫、よ」

あんじゅ(全然変わってないし……いつもなら時間あげればモード切り替えてたんだけどなあ)


あんじゅ「ツバサ、一緒に外行って、少し話しましょうよ」

ツバサ「……わかった。英玲奈は?」


あんじゅ「控え室でお化粧してる」

ツバサ「そう……」


スタスタ

あんじゅ「ねえ、さっきのさ自分が悪いって、どういうこと?」

ツバサ「……」

スタスタ


ツバサ「……そのままの意味。――嫌われたわ」


あんじゅ(そっか……前別れた時は、嫌われてなかったんだもの、ね。だからこそなんで別れたか、なにを考えているのかわからなかったんだけど)


あんじゅ(なんだかんだ……乙女なのね♡)


あんじゅ「そういえば、デート、断られた時もそんな風にこの世の終わりみたいな顔……してたわね」


ツバサ「そういえば、そうだったかも」


あんじゅ「なにがあったか聞かないけれど、大丈夫よ、きっと」

ツバサ「…………」


ツバサ「今回は、無理よ……」



ツバサ「……外に来たけど、どこいくの?」


あんじゅ「裏の方にベンチがあった気がするんだけど、そっちまで」

スタスタ

あんじゅ「どうして、そんなに無理だって思うの?」

ツバサ「……自分勝手なこと、ばかり、したからよ」


あんじゅ「そう……なら、そう思ってるのも、自分勝手、なんじゃないの?」

ツバサ「っ」


あんじゅ「どうせ、よく話し合ってないんでしょう?」

ツバサ「そ、そう、だけど。でも――」





あんじゅ「――だと思ったわ。だから、ちゃんと話し合って、ね?」



ツバサ「え……?」



穂乃果「ツ……ツバサ、さん……っ」


ツバサ「ひっ」


あんじゅ「逃げちゃダメ」ガシッ

ツバサ「あ、あんじゅ……やめてっ」

あんじゅ「お節介でごめんね、でも、すれ違ったまま終わりなんて、一番良くないでしょう?」



ツバサ「で、も」



あんじゅ「全部終わったら、控え室に戻って来てね」


――――


スタスタ



あんじゅ「っ! ちょっ、英玲奈までなんで出てきてるのよ!」

英玲奈「だって、気になるじゃないか」

あんじゅ「だーめ、ほら、早く戻るわよ!」コソコソ




――――



ツバサ「……」

穂乃果「あんじゅさんと連絡先、交換してたんで……それで」

ツバサ「そう」

穂乃果(や、やっぱり怒ってる……そりゃ、そうだよね……謝らなきゃ)


ツバサ(……すれ違ったまま終わりなんて、確かに、いや……逃げちゃ、だめ……)




「「ごめんなさい!!」」


ツバサ「え……」

穂乃果「どうして、ツバサさんが……」

ツバサ「だって、穂乃果さん、が離れて行く気が……して」


穂乃果(あ、あれ……おこって、ない?)

ツバサ「ごめんなさい……その、途中で、あんなに拒否しちゃって」

穂乃果「そ、そんな……ツバサさんが謝ること、じゃ」

ツバサ「だって、そうでしょう?」

ツバサ「――自分勝手だったって、思ってる」

ツバサ「自分の身が可愛くて、あなたのこと……何も考えてあげられなかったんだと、思うの。せめても、と思ってしたことも……中途半端だったし、きっと我慢させて、苦しめてた、のよね」

ツバサ「あんな拒否の仕方をして顔を合わせられるわけ、ないじゃない。電話に出られるわけ、ないじゃない。って、逃げていたの。……あんじゅが強引に合わせてくれなかったら、ずっと、逃げていたかもしれない」


穂乃果「……」

ツバサ「ごめんなさい、私は多分……不器用なのかもしれないわ。不器用って言葉でしか纏められないのが、そういうことなんでしょうけれど。……だから、訊くわね」




ツバサ「まだ私と……一緒にいて、くれる?」


穂乃果(ここまで、言わせるなんて……最低、だ……どう、考えても、こっちが悪いのに……)



穂乃果「もちろん、ですよ!!」

ツバサ「!!」



穂乃果「穂乃果はまだ、ツバサさんと一緒にいたいです。今日は……それを、言いたくて……」

ツバサ「そ、そうだったの」

穂乃果「あの……本当に、すみませんでした……」

ツバサ「ちょっと、痛かった」

穂乃果「すみ、ません……」

ツバサ「でも、あなたは色々私に合わせて、我慢してくれたでしょう」


穂乃果「つ、ツバサさんは色々してくれたじゃないですかっ……悪いのは、こっちです……」


ツバサ「じゃあ、お互いさまって、ことにしましょうか」


穂乃果(お互いさま……そんな、ツバサさんはなんにも悪くないのに……)


穂乃果(……今度から、ツバサさんにこんなこと言わせないように、しっかりしなきゃ……)


穂乃果「わかりました……。これからも、よろしくお願いします」


ツバサ「こちらこそ」


穂乃果「あの、オーディションは大丈夫ですか?」


ツバサ「ん、ああ……そうね。さっきまで二人に迷惑かけてたわ」


ツバサ「……穂乃果さんに嫌われちゃったかもしれない、って」

穂乃果「///」

ツバサ「でも、もう大丈夫。そうなんでしょう?」

穂乃果「はいっ!」

穂乃果「あのっ、頑張ってください!」

ツバサ「ええ、良い結果を報告出来るように頑張るわね」

ツバサ「それで……手握って、欲しいの」

穂乃果「手……ですか」

ツバサ「ええ、前みたいに」

ギュッ…ニコッ

穂乃果「これでいいですか?」

ツバサ「……ありがとう。本当は、思い切り抱きしめて欲しい、んだけどね」クスッ

穂乃果「じゃあ……」

ツバサ「だめよ。恋人がいるなんていっめ週刊誌にすっぱ抜かれちゃう」

ツバサ「いくら禁止されていなくたって、秘密にしなきゃいけないの」

穂乃果「あはは、そうですよね」

ツバサ「不思議ね……こうしてると、なんでも出来そうな気がしてくるの」

穂乃果「何か力になれるなら、嬉しいです」


ツバサ「……私、あなたがいないとダメみたい」

穂乃果「////」

ツバサ「ふふっ、じゃあそろそろ行くわ」

穂乃果「はいっ、頑張ってくださいね!!!」


◇――――◇

あんじゅ「頼りにならなそうだけれどね、高坂くんて」

英玲奈「男らしさとは、ほど遠いな」

あんじゅ「ねー、私だったら女の子みたいな男の子って、嫌だけど……」

あんじゅ「高坂くん、すごい重そうだし」


英玲奈「ツバサがあそこまで復活して帰ってくるんだから、きっと、私たちがわからないことがあるんだよ」

あんじゅ「そうなのよね」

英玲奈「感謝しなければいけない、と同時に、ツバサには彼がいなくてもなんとかなるようにしてもらわなきゃだ」

あんじゅ「そうねえ、お仕事に影響が出るのは、良くないわね。でも」

あんじゅ「あのツバサちゃんでも、恋の病には勝てなかったっていうの、なかなか可愛らしくていいんじゃない?」

英玲奈「それとこれとは別、じゃないか」

あんじゅ「まあねー、でも、自分でなんとか修正してくれるよあの子なら」

あんじゅ「そもそも今回だって、時間直前になったらケロっと本番モード入ってたかもしれないし」

英玲奈「まあ」


ツバサ「――ごめんなさい、私手鏡忘れた気が……」

あんじゅ「わ!」

ツバサ「なあに?」

あんじゅ「ううん、なんでも……。鏡でしょ? あー、これ?」

ツバサ「そうそうそれよ」

ツバサ「……何か、変なこと話してた?」

あんじゅ「そ、そんなわけないわよ」

英玲奈「早く行ってあげなくていいのか? 愛しの彼、が待ってるぞ」

ツバサ「な……////」

ツバサ「い、言われなくても、戻るから」//


英玲奈「お疲れ」


あんじゅ「じゃあねー」

英玲奈「私たちも帰るか」

あんじゅ「そうね」

あんじゅ「私も彼氏作ろうかなー?」

英玲奈「見る目がないんだから、やめておいた方がいいんじゃないか?」

あんじゅ「もう、そんなことないですよーだ」



◇――――◇

穂乃果「あ、おかえりなさい」


ツバサ「ごめんなさい、忘れ物なんてしちゃって」


穂乃果「ツバサさん、次もお仕事あるんですか?」


ツバサ「ううん、今日はこれで終わり」


ツバサ「あなたは……練習あったんじゃないの?」


穂乃果「今日は……ちゃんと言って来ました。あと、明日からはちゃんと行きますからっ!」

ツバサ「うん……」

穂乃果「あの……」

ツバサ「もう、謝らないで?」

穂乃果「っ……」


ツバサ「謝らなくて、いいから……そうね――今日も私の家で、一緒にご飯食べましょう?」


穂乃果「は、はいっ!」


ツバサ「ふふっ、じゃあ帰りましょうか」


◇――――◇


穂乃果「ふぁぁ……」



「あのー、穂乃果先輩って本当に彼女……いるんですか?」


穂乃果「ん、そんなに嘘っぽい、かな……」


「写真とか見せてくださいっ」

穂乃果「そ、それは……」


ことり「――だーめっ。穂乃果ちゃんはね、こう見えて独占欲100パーセントなんだから」

穂乃果「ちょっと変なこと言わないでよー」

「ことり先輩は見たことあるんですか!?」

ことり「うーん、そうだね。というか、みんなも知ってる……かもね」

穂乃果「ちょっ……」

「??」

ことり「あれから、順調みたいだね?」

穂乃果「ま、まあ……あっちのおかげ、だけど///」

ことり「ふふっ」

穂乃果「もう、あんなこと、絶対しないように、しなきゃ」

ことり「うん」

穂乃果「////」


穂乃果「も、もうっ穂乃果あっち行くからっ」

ことり「あらら」


ことり「……良かったね」ボソッ

「でも本当にいるってことですよね?」

ことり「うん、それは本当だよ。あっ、一年生の誰か穂乃果ちゃんのこと、好きとか?」



「そ、それはわからないですっ///」


「ことり先輩だって、もしかして好きとか?」


ことり「――うーん、好きだよ」


「へ?」


「ほ、本当に?」

ことり「うん、隠したって仕方がないでしょ? 正確に言うと、好き、だった?」


「な、なるほど」


ことり「とにかく、好きな人がいたら、言ってみたほうがいいと思うな、絶対」


「ことり先輩は……」


ことり「……」

ことり「穂乃果ちゃんはね、ことりといるよりも、今の彼女さんといる方がぜっったい、幸せなんだもん。入り込もうなんて、思ってないよ」

「……」

「どんな人、なんですか」


ことり「うーん、そうだねえ。あくまでも、ことりから見たらで、実際は違うのかもしれないけれど……」





ことり「――キラキラ輝く、お星様みたいな女の子、かな?」




ことり「ふふっ」


ことり「ほ、本当だよ? あ、それとー敬語は禁止~!」







◇おまけ――ツバサ◇




おわり。






次は、絵里。もうエロしか、ありません。

梨子「彼女は悪魔を律せない」 [無断転載禁止]©2ch.net

生えてるヨハリリ。そこそこ、長い。


サンシャイン開始までに絵里のやつも全部投下します。

◇――おまけ、絵里――◇




穂乃果「推薦に受かったら、絵里ちゃんはもう勉強しなくていいの?」



絵里「そうよー」


穂乃果「受かる? 受かる?」


絵里「こればっかりは、ね? まあだからこうやって、勉強するんでしょ?」

穂乃果「なるほど」


絵里「んー今日はこの辺りでやめておこうかしら」

穂乃果「うんっそうしよ!」

穂乃果(絵里ちゃんの今日の勉強はもう終わったし……早くシたい……してくれるって、約束だったもん)

穂乃果(うぅ、絵里ちゃんとするの久しぶりだから……緊張、する)




穂乃果(絵里ちゃん、可愛いなぁ……)

絵里「お茶でも持ってくるわね」

穂乃果「うんありがとー」



穂乃果「うまくえっち出来るかな……また、いじめられちゃったり、しないよね」

穂乃果「大丈夫……もう、こっちの方が経験あるし……うん」


絵里「お待たせ」

穂乃果「ありがと」

絵里「クーラーないところだとすごい暑さね、ありがたいわ」

穂乃果「ここまで暑いと出かける気力も無くなっちゃうね」

絵里「ほんとにね」

穂乃果「ねえねえ、亜里沙ちゃんていまいないんだよね?」

絵里「ええ、どこかに出かけたみたいね」

穂乃果「ふぅん、そっか」スッ

絵里「なあに穂乃果、良からぬこと考えてるでしょ?」

穂乃果「そ、そんなことないよ?」

絵里「ふふ、こっちに来て?」

穂乃果「うん//」

ギュッ

絵里「……またこんな風にしてられるなんて、幸せ」

穂乃果「穂乃果もだよ」

穂乃果「おねーちゃん」ボソッ

絵里「そ、その呼び方やめてよ……」

穂乃果「どうして?」

絵里「お、思い出しちゃうじゃない……ひどいことしたの……」

穂乃果「あんなに楽しんでたのに?」

絵里「ぅ……」

穂乃果「もしかして、さ……絵里ちゃんて、ドSってこと?」

絵里「そんな変態みたいな言い方しないでよ」

穂乃果「えーだって、そんな感じだったのに」

穂乃果「いまも、そうなの?」

絵里「い、今は……違うはず、よ」

穂乃果「そうなんだ」

穂乃果「穂乃果のこと、好き?」

絵里「どうしたの、急に」

穂乃果「ううん、聞きたくなって」

サワワ…

絵里「ひゃっ……変なとこ、さわらないで」

穂乃果「だって絵里ちゃん、今日はしてくれるって言ったもん」

絵里「い、言ったけれど、今は昼間だし、それにこんな急に……///」


穂乃果「亜里沙ちゃんいないんでしょ? しかも絵里ちゃん変態さんだもん、ね、いいでしょ?」

絵里「な、なによそれ」

穂乃果「んっ……♡」チュッ…

絵里「////」

穂乃果「穂乃果ね、絶対前よりうまくなったから……絵里ちゃんのこと、気持ちよくしてあげられると、思うんだ」

穂乃果「ね、前と違うから」ジッ

絵里「ぅ//わ、わかったわよ」

穂乃果「やったっ!」

穂乃果「絵里ちゃんかわいい」サワ…サワ

絵里「っ……//」

穂乃果「昔はごめんね、全部してもらってばっかりで」

絵里「た、大変だったんだから……んっ」//

穂乃果「うん、だから今日は穂乃果にさせてね」

絵里(な、なにこの触り方……///)

穂乃果「肌綺麗……ちゅっ……んっ」

絵里「んっ、く、首なんて……///」

穂乃果「あっ…んっ……つっ」ツツーッ


絵里「ふぅっ……」ゾクゾク


サワ…モニュゥ

穂乃果「はあぁ……やっぱり、おっきい、ね……♡」

穂乃果(おっきいの……やっぱり最高……♡)

絵里「……//」


穂乃果「絵里ちゃん、恥ずかしいの?」

絵里「あ、当たり前でしょ!」

穂乃果「そっか、だからこんなに……どくんどくんてしてるんだね」


モニモニ…モニュ、ムニュ

穂乃果「ちゅっ……んっぅ」

絵里「あぅ、ほ、のか……れろ、ちゅっ、じゅ、るっ」

穂乃果「えへへ、どうかな絵里ちゃん」

絵里(な、なんでこんな……キスとか、うまいのっ)

絵里「……なんか、悔しい」

絵里(ことりとか……他の人といっぱい経験したってこと、よね)

穂乃果「?」

絵里「な、なんでもないわよ」//

穂乃果「服、いい?」

絵里「ん……」

穂乃果「ばんざーいって」

絵里「い、いやよ!///」

穂乃果「だーめ、はいばんざーい」

絵里「うぅ///」バンザーイ

穂乃果(絵里ちゃんが穂乃果の言うこと聞いてくれてる)ゾクゾク

穂乃果「やっぱり、綺麗だね絵里ちゃん」

穂乃果「じゃあ、下着は自分で脱いでみせて?」

絵里「え///」

穂乃果「そっちの方が恥ずかしくないでしょ?」

絵里(恥ずかしいわよ! で、でも恥ずかしがると、なんか悔しいから……冷静に)


絵里「……っ、わかったわ」




スル…プルルン

穂乃果「わ……///」

穂乃果「おっきい……♡」

穂乃果「おっきいの……ほんとに、好き♡」

絵里「ほ、本当?」

穂乃果「なんでこんなに綺麗な形なんだろう……」ジーッ

絵里「し、知らないわよ//」

穂乃果(胸おっきいのに、乳輪はちっちゃいんだ……希ちゃんはおっきくていやらしかったけど、絵里ちゃんのは作り物みたいに綺麗で、なんか現実感が……)


穂乃果「ね、触りたい、いい?」

絵里「え、ええ」

穂乃果「絵里ちゃん、こっちに来て?」

絵里「……」//

ギュッ

穂乃果「んっ……舌、だひて?」

絵里「ちゅ……はっ、ぁ♡」

絵里(や、ば……頭、真っ白に)

穂乃果「んっぁ、ちゅ、んっ……ちゅーぅ……んっ♡えへへ……」

穂乃果「絵里ちゃん、キス好きでしょ?」

絵里「う、ん」

穂乃果「かわいい……」

モニュゥモニュッ

穂乃果「て、手に入りきらない……♡これ、さいこ……♡」

絵里「んんぅ……♡」


穂乃果「すき……♡んっぁ、ちゅぅぅ」

絵里(穂乃果の硬いの、あたって、る……////)

絵里「んっ、わ、らしも、ふぁっ、んっ♡ほ、のか……ぢゅっ、ぷっ……ひっぁ♡」

穂乃果「ぷは……はぁはぁ……///」ジッ

絵里「////」

絵里「あ、あの……さっき、から……当たって、る」

穂乃果「……うん、興奮しちゃっ、て」

絵里「あ、あの……穂乃果もしかして、おっきく、なった?」

穂乃果「ぅ、そう、かな?///」

絵里「触っていい?」

穂乃果「うん」


サワワ…

穂乃果「ふ、ぁ……♡」

絵里「っ!」

絵里(そう、そうよこの顔……かわいい♡)ゾクゾク

絵里「と、いうか……おっき、く、なったの、ね……なるほど。成長ってやつ、ね」

絵里(あれから、大体三年くらい経ったんだもの、ね。こんなに成長するんだ……///)

穂乃果「ほんとに、おっきくなった……かな?//」

絵里「ええ、安心して」


穂乃果「ふっ、ぅ……ぅぁ♡」ゾクゾク


絵里(やば……いじめたく、なっちゃう)

絵里「おっきくなっても、極端に敏感なのは変わらない、のね♡」


絵里「くす……穂乃果は、どこか気持ちいいんだっけ? ――ああ、思い出したわ……乳首ね……おちんちんと同じくらい、気持ちいいんだものね」

穂乃果「!? だ、だめだめ! 今日は穂乃果が絵里ちゃんにするからっ!」

穂乃果(り、両方攻められたら、こっちから攻めるなんてできなくなっちゃうよ!!///)

絵里「なあに? 私が気持ちよく、してあげた方がいい?」ササヤキ

穂乃果「ぅ……こ、今回は穂乃果がする、のっ!」///

絵里(必死でかわいい♡)

穂乃果「いいから、舌……だして」

絵里「んっ……」ンー

穂乃果「れろ……あっ、んっぅ……んはぁ、んっ、っぅ」

絵里「んっ///れろ……じゅっ、んっ、ほの、か……ひっ、ぅ」ビクッビク///


穂乃果「えりひゃ……ん、かお……ちゅ、ぷ……とほけ、ひゃっ、てる……えへへ」

絵里「んっ♡んっ♡」////

絵里(舌からんで……なんか、全身、ぴりぴり……してきちゃっ、た)

穂乃果「はぁっ、はぁ……ここは、どう?♡」 クリックリッ

絵里「――はぁぁあああ……♡♡♡」///

穂乃果「絵里ちゃんの乳首……すっごいピンク……もう勃っちゃってる♡」

絵里「ん、やっ、ぁ……ん、ぅぁ……♡」ビクビク//

絵里「ほのか、のも……はちきれそうじゃない//」

穂乃果「穂乃果のは、後でいいよ」

穂乃果「――絵里ちゃんこそ、穂乃果の太ももにえっちな汁……垂らしてる」

絵里「え!?」

絵里「あ……///」ツーッ…

穂乃果「下着の上からなのに……こんなに糸……」

絵里「////」

穂乃果「ふふっ」


ガバッ

絵里「ほ、ほのか」


穂乃果「うん、脱がせる、ね」


スル……グチュゥ…

絵里「や……///」

穂乃果「すご……♡きれー……♡」

穂乃果(やっぱり、今まで見たなかで、一番きれい♡///)ゴクリッ

サワワ…クチ…ュ……クチュ

絵里「ひ、ぁ♡んっ、ぁ、ほの、か……そこ、ら、めっ♡♡」

穂乃果「あはっ……顔、とろとろだねぇ♡」

絵里「んっぁ、ああっ、ッぁっ♡♡」

絵里(触り方……うま、ぃ)

穂乃果「えへへ、気持ちいいんだ。昔は、こんな顔見せてくれなかったもん、ね」

絵里「はあっ……はぁっ♡」

穂乃果「そろそろ、いい、かな?」

絵里「ごく……っ」

スル…ボロンッ

絵里「!! や、やっぱり前よりおっきい……」

穂乃果「そう、かな……」

穂乃果「まだ剥けてないし……触って?」

絵里「え、ええ」

スッ……ギュッ…ニュルッ

穂乃果「んんっ♡」

絵里「わ……剥けて、きたわね///」

絵里(さっきまででも前より全然大きいのに、ど、どんどん膨らんでる……////)

シコシコ


穂乃果「ハッ♡ハッ……♡えり、ちゃ……♡んっ♡」

絵里「ふふっ、カウパー、垂らしすぎよ」

穂乃果「はっぁ、や、っ、んっ♡らっ、て……きもちい、ぃ、ん、だもんっ」ビク♡

絵里「これ……射精じゃない、のよね? こんなに、濡れるものなの……?」

穂乃果「わ、かん、ないっ、んんっ、穂乃果はいつも……下着、びちょびちょに、ふっ、ぁ、なっちゃ、ぅっ////」

穂乃果「ごめん……」

絵里「え?」

穂乃果「きもち、悪い、よね……あんまり出さないように、がんばるから……」

絵里(気にしてたんだ……)

絵里(ああもう、かわいいわ……♡)

絵里「なに言ってるのよ、それだけ私で興奮してくれてるってことでしょ? 嬉しいわ、穂乃果」

穂乃果「ほんと?」

絵里「ええ」

絵里(確かに昔と違って私を攻めることもできるようになったみたいだけれど、ちょっと攻めてあげると、こんなに気持ちよさそうな顔するんだもの。やっぱり穂乃果はMよね//)

絵里(と、いうか……ほんと、昔と比べて二倍くらいになってる、し……これ、挿れられたら、どう……なるのかしら///)ジュンッ…

絵里「イッちゃわない、わよね?」

穂乃果「んっ……だい、じょぶ」

絵里「ね、手でイクのと膣内でイクのってどんな感じで違うの?」

穂乃果「え……?」

穂乃果「えーと……手でされてる時はある程度イキそうになると身構えられる、けど。膣内だとイキそうって思ってから、自然に出ちゃう感じで……射精させられてる感じって言えばいい、のかな?」

絵里「へえ、そんなに違うのね」

穂乃果「――えりちゃ……はぁっ、はぁ……そろそろ、いい?」ギンギン

絵里「ええ」

絵里「ふふっ、穂乃果……ケダモノみたいな目してる♡」

穂乃果「だって、早く、絵里ちゃんのこと食べたいもん」ニュル……ニュル

絵里「はっ、ぅ……んっぅ」

絵里「どっ、ちかって、言うと私が食べる方、なんじゃ、ない?///んっ、はぁ」


穂乃果「どっちでも、いいよっ――んぁっ♡♡」ズリュッゥ

絵里「ひっ、ああっ!!////」

穂乃果「ん、ぁ……すご、きもち、いいっ」

絵里(な、なにこれ……なにこの圧迫感……っ)

絵里「んっ……んっ、ほの、か……♡」

穂乃果「はぁ、はぁ……動く、ね」



絵里「――ちょ、そういえばゴム、してないわよね!?」

穂乃果「だ、大丈夫。膣内では出さない、から……♡」

絵里「でも――」

グチュ、グチュ…ッ



絵里「あ、っ、んっ、んんぅ♡♡ほのかっ♡

穂乃果「いいじゃん、大丈夫だよ♡きもちいい、い、でしょ?」ハァハァ♡///


絵里「やっ♡んっ、し、らないっ///」


穂乃果「あっ、ああぁっ、きもちっ♡絵里ちゃん、かわ、いぃ♡」パンパン

絵里(すごい……なにこれ♡なんなの、これぇ♡♡)



絵里「射精、しなく、んっ////はっぁ、ても……妊娠、し、ちゃうからぁっ!」



穂乃果「ちゅ……んっ、んっぅ」ハァハァ///


絵里「んっ、あっ、んっ、ふ、ぅ」レロ…ジュゥチュッ


絵里「ぷは……あん♡んっ♡はっ、ぁ♡」


穂乃果「あは、かわ、ぃ♡」

絵里「///」


穂乃果(絵里ちゃんのこと、絶対満足させよ……♡保つ、かな……正直すぐにでも、イけちゃう、けど……)


穂乃果(一旦休憩……)


絵里「穂乃果……あの、うまい、のね……」


穂乃果「本当?」

絵里「んっ//」

穂乃果「えへへ、絵里ちゃん穂乃果が動くとすっごい可愛い声聞かせてくれる♡」




絵里「な、なによ……むぅ、む、昔は私の方が――ひゃんっ///」

穂乃果「あは♡」



絵里「////ううっ、早く動いて、よ……」

穂乃果「なんで?」

絵里「なんでって、あの」


穂乃果「絵里ちゃんの気持ちいいから、穂乃果そんなずぅっとなんて出来ないよ」

穂乃果「でも、絵里ちゃん、穂乃果が動くと気持ちいいんだよね? なら、頑張る、よ」

絵里「////」


穂乃果「バックでするから、体制、変えるね」
グッ

絵里「ひっ」

穂乃果「絵里ちゃん、お尻おっきい、ねっ」パンッ

絵里「ひ、んっ///」

絵里「ちょっとなにするのっ――ん、ぁっあっ♡」ビクビク

穂乃果「年下にお尻突き出して、叩かれてえへへ……どっちが、Mなの、かなぁ!?」グッチュグッチュ

穂乃果「んっ、ふっぅ、やばっ……な、んかバックの方が膣内のコリコリしたとこ……良いとこ、あた、るっ♡」///


穂乃果(絵里ちゃんバックの方が、気持ち、いぃ)


絵里「ああっ♡は、っぅ♡ッ……んっ♡♡」ハァハァ///


穂乃果「ハッ、ハッぁっ♡ぅ、んっ♡ああっ♡」


絵里「あああっ♡やっ、ぁ♡やっ、ほの、かっ♡らめっ、そこ、いや、ぁっ♡////」


穂乃果(イカせるっ、イカせて……やるっ♡)


穂乃果「んんっぅ♡はや、くっ♡素直になっちゃい、なよっ♡ふっぅ、はあっはぁ♡」パンパンパン

絵里「な、にがあっ♡///」

穂乃果「――くっ、ぅあっっ♡だ、めっ、だ♡♡」

ヌプッ

ビュッビュッ‼︎‼︎‼︎

穂乃果「んっ♡あっ、は、っぅ♡」ビュルルルッ‼︎‼︎‼︎

穂乃果「はぁ……はあ……」

絵里「あっ……ひ、っぅ」グッタリ

穂乃果(先にイッちゃっ、た)

穂乃果「すっごい……気持ち良かった」♡

絵里「はぁはぁ……んっ♡私もよ、穂乃果♡」トローン…♡

穂乃果「♡」ドキ

穂乃果「ほ、ほんと?」

絵里「ええ……ほんと、うますぎ……♡」


穂乃果「でも絵里ちゃん……イけてない、よね」

絵里「そんなの……気にしなくていいのよ? 本当に気持ち良かったし」

穂乃果「……そっか」

絵里「あの、ごめんなさい。私……多分イキにくくて……」

穂乃果「そうなの?」

穂乃果「なんで?」

絵里「なんでって……その、一人でしてる時、とか//」

穂乃果「……絵里ちゃん、ひとりエッチしてたの?」

絵里「し、してた……けど、仕方ないじゃない///」

穂乃果「変態」

絵里「なんでよ!?」

穂乃果「お尻叩かれて喜んでたし」

絵里「そ、れは//」

絵里「でも私はやっぱり攻める方が好きみたい。穂乃果の可愛い顔がみたいもの」

絵里「穂乃果はどっちが好き?」

穂乃果「えーと……どっちも」


絵里「ええ……」

穂乃果「じゃあさ、代わりばんこでしようよ! 今度は絵里ちゃんが攻める番!」

絵里「なんか、攻めさせてくださいって言ってるみたいで嫌ね……」

穂乃果「え、そうじゃないの?」

絵里「もうっ……」

また。

こちらの手違いで書き溜めが消えてしまいました。復元等も色々しましたが、もどらず。あと二万字くらいはあったのですがもう書き直せないので……これで終わりにさせて頂きます。絵理のところは投下部分で雰囲気だけでも伝われば嬉しいです

最後がこんなで申し訳ないですが、最後まで見てくださった方、本当にありがとうございました。

またここかあっちか、どこでするかは分かりませんが、これのAqours版を書く予定なので、見つけたら是非よろしいお願いします。

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