雫父「お見合いをさせるぞ」 雫(・・・え?) (67)

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・毎度懲りずに父親SSです
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― 雫宅 ―
~夜中~

雫「ふわぁぁ・・・あれー? 電気ついてる・・・」

雫父(以下、父)「―――というわけなんだ」

雫母(以下、母)「でも・・・」

雫(お父さんたち、まだ起きてたんだー・・・明日も早いのにー)

雫「まだ起き・・・父「アイツにはお見合いをしてもらう・・・及川牧場のためなんだ・・・」

雫(・・・えっ?)ピタッ

母「でも・・・」

父「あぁ、たぶん反対するだろう・・・」

雫(え・・・お見合い?・・・私が?)

父「だが雫が久しぶりに帰ってきた今しかないんだ・・・」

母「・・・雫にはいつ言うの?」

父「・・・ギリギリまでは言わないつもりだ」

雫(え・・・やだよ・・・私お見合いなんて)

父「明日、午前中にお見合い相手と会いに○○牧場に行ってくる・・・」

雫(○○牧場って、あの有名な・・・?)

母「まさか、あんな大きなところからお見合いを持ちかけてくるなんて」

父「雫が東京でアイドルをやってるからだろうな」

父「それで午後は母さんと雫と三人で○○牧場に行って、牧場主さんと顔合わせだ・・・跡継ぎの息子さんもいる」

母「・・・えぇ」

雫(やだよ、そんなのっ!)ダッ!

― 牛舎 ―

雫「・・・」

雫「牛美ー・・・」

牛美「モォ~~」

雫「・・・」ナデナデ

雫「私・・・明日お見合いするんだー」

牛美「・・・」

雫「・・・やだよ」

牛美「・・・」ペロ、ペロ

雫「Pさん・・・」

~翌朝~

雫「・・・おはよう」

母「おはよう、雫」

雫「・・・お父さんはー?」

母「お父さんは○○牧場に行ったの・・・午後になったら私達も行くのよ」

雫「・・・うん」

~数時間後~
― ○○牧場 ―

牧場主「いやぁ~、よくいらっしゃいました!」

父「ほら、二人とも・・・」

母「妻です」ペコリ

雫「及川雫ですー」ペコリ

牧場主「君が雫ちゃんだね!? テレビでよく見てるよ~!」

雫「ありがとうございますー・・・」

牧場主「おい!お前もコッチに来なさい!」

息子「どうも初めまして!」

牧場主「ウチの跡継ぎなんですよ! まぁ、まだ譲りませんがね!!」ガハハッ!

牧場「では、座ってお話でもしましょうか!」

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牧場主「―――なんですよ!」ガハハ!

父「そうでしたか」アハハ!

息子「」アハハハ

雫(・・・この人が私のお見合い相手?)

雫(断ったら・・・及川牧場はなくなっちゃうのかなー?)

雫(でも私・・・)

牧場主「ではご案内しますよ!」

父「本当ですか!?」

牧場主「もちろん! これからも良いお付き合いをする仲じゃありませんか・・・奥様もご一緒にご覧になりませんか?」

母「では、お言葉に甘えて」

父「雫はここで待ってなさい」

雫「え?」

牧場主「おい、お前もここで待ってろ。若い物同士だ、会話も弾むだろう」

息子「わかった」

雫「え・・・あのー・・・」

ガチャン・・・

息子「・・・」

雫「・・・えっとー」

息子「いつもテレビで見てますよ」

雫「あ、はい・・・ありがとうございますー」

息子「ここにいるということは、長期休暇とかですか?」

雫「は、はい! 一週間お休みを頂いたんですー・・・」

息子「そうですか・・・」

雫「・・・」

雫「・・・あのー」

息子「はい?」

雫「なぜお見合いをしようと思われたんでしょうかー・・・」

息子「・・・あぁ、乳の大きさが魅力的だったからですよ」ニヤァ

雫「えっ!?」

息子「乳の大きさ、そしてスタイル・・・安産型でたくさん子供も産めそうですしね」

雫「え・・えっ?」

息子「テレビに出てる姿を見て思ったんですよ・・・『ウチの牧場に欲しい』・・・と」

雫「そ、そんな・・・」

息子「雫さんのお父様も賛成してくれたので、とても嬉しい限りです」

息子「これからもよろしくお願いします」ニヤァ

雫「あ・・あぁ・・・」

ガチャ

父「雫、帰るぞー」

雫「お、お父さん!」

息子「雫さん、それではまた近いうちに・・・」

雫「・・・は、はい」

― 雫宅 ―
~夜~

雫(また電気ついてる・・・)

雫「」ソォー・・・

母「お父さん・・・そろそろ言わないと」

父「わかってる! 雫が帰るまであと三日・・・それまでには全部終わらせるぞ」

雫「!」

雫「」ヘナヘナ・・・ペタンッ

雫「・・・」

~翌朝~

母「雫~・・・そろそろ起きなさい」ガチャ

雫【ごめんなさい  雫】

母「えっ!? 雫!? 雫ー!?」

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~数時間後~

雫P(以下、P)「し、雫さんがいなくなったってどういうことですか!?」

母「Pさんっ! 雫が・・・雫がぁ・・・」ウゥ・・・

父「Pさん・・わざわざすみません」

P「なにか心当たりはないんですか!?」

父「私達にも分からないんです・・・」

P「そんな・・・」

母「もしかしたら・・・お見合いのことじゃ・・・」

P「お見合い!? どういうことですか!? 説明してください!」

母「実は・・・」

プルルルルルル

P「電話?・・・雫からだ!」

P「もしもし! 雫か!?」

雫『Pさん・・・私』

P「今どこにいるんだっ!?」

雫『え・・・Pさん?』

P「俺は今、及川牧場にいる! ご両親も心配してるんだぞ!?」

雫『私・・・私・・・うぇ~ん・・・』

P「し、雫!? ごめん! 強く言いすぎた・・・無事なんだよな?」

雫『ぐすっ・・はいっ・・・・!』

P「よかった・・・今から行くから、場所を教えてくれないか?」

雫『わかりました・・』エッグ・・エッグ・・・

ピッ!

父「し、雫は・・・」

P「場所を聞いたので、今から迎えに行ってきます」

父「どこですか!? 私達も・・・」

P「ダメです、私だけが来るようにと言われたので」

母「Pさん・・・どうか雫を・・・」

父「・・・雫をよろしくお願いします」ペコリ

P「はい!」

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~人気のないバスの停留所~

雫「・・・」

P「雫!」

雫「Pさん!」

P「心配したんだぞ・・・」

雫「Pさぁん!」ギュー

P「こ、こら! 抱き着くんじゃない!!」

雫「いやですー・・・」

P「・・・」

P「わかったよ・・・今回だけだぞ?」ナデナデ

雫「///」ギュー!

P「・・・聞いたよ、お見合いの事」

雫「!」

P「それが原因なんだろ?」

雫「・・・はいー」

P「俺も驚いたよ・・・まだ未成年なのに」

雫「ウチの牧場のためなんだって・・・お父さんたちが話してるのを聞いちゃったんです」

P「そうだったのか・・・」

雫「でも私はまだ東京でアイドルがしたい!」

P「あぁ・・・」

雫「・・・違う」

P「え?」

雫「アイドルもしたい!・・・でも一番はPさんと一緒にいたい!」

P「雫・・・」

雫「私、Pさんと笑ったり泣いたり・・・もっと色んなことを一緒にしたい!」

雫「これって私のワガママなんでしょうか・・・?」

P「・・・」

P「そんなことない! 俺に全部任せてくれ!!」

雫「え?」

P「戻るぞ! ご両親のところに!」

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― 雫宅 ―

母「!・・・雫!!」

父「!」

雫「」トボトボ

P「ただいま戻りました」

雫「・・・ごめんなさい」

母「し、雫・・・」

父「」テクテク

パンっ!

雫「っ!」

P「!?」

母「お父さん!?」

父「・・・」

父「馬鹿野郎っ! 人に心配かけさせやがって!! Pさんはわざわざ東京から駆けつけてくれたんだぞっ!?」

P「お父様、僕は全然・・・」

雫「・・・はい」

父「・・・」ギュッ

雫「!?・・・ごめんなさい・・グスッ・・・ごめんなざい・・・」

P「お父様、雫さんが出て行った理由なんですが・・・」

父「わかってます・・・お見合いの事なんだろ?」

雫「・・・うん」

P「お父様、もう一回考え直していただけませんか?」

母「そうよお父さん・・・Pさん、私達もまさかここまで雫を追い詰める結果になるとは思ってなかったんです」

父「しかし、こんな機会は中々・・・」

P「お父様! お願いします!!」ドゲザ!

雫「Pさん!?」

父「Pさん! やめてください!!」

P「お願いします! 雫さんにアイドルを続けさせてやって下さい!!」

P「牧場のことが心配なのは分かっております! でも、雫さんの気持ちも考えてやって下さい!」

父「ん?」

P「そしてお約束します! 雫さんがアイドルを辞める時、僕が及川牧場を継ぎます!!」

雫「Pさん・・・!」

雫「お父さん! 私からもお願いします! アイドルを続けさせて下さい!!」

雫「私、Pさんと一緒に色んなことを経験していきたいんです!!」

P・雫「「お願いします!!」」

父「・・・」

父「なに言ってるんだ?」

P・雫「「・・・え?」」

P「ですから・・・雫さんのお見合いの話は考え直して頂けないかと・・・」

父「雫がお見合い・・・そんなの絶対にさせませんけど」

P「え?」

母「・・・あ! お父さん、もしかして二人とも勘違いしてるんじゃない?」

雫「ど、どういうこと・・・?」

~翌朝~
― ○○牧場 ―

牛美「モォ~♪」

牛男「モォー♪」

P「牛のお見合いとはね・・・」アハハ・・・

雫「すみませーん! 私が勘違いしてたみたいでっ!!」

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~昨晩~

雫『お見合いするのって牛美ー!?』

父『そうだぞ・・・』

雫『だって、私がいるうちに・・・とか、いつ話すか・・・とか言ってたから』

母『それは雫が牛美のことを実の妹のように可愛がっていたから・・・言いだしづらくて』

母『でも雫に黙ってやるのは良くないと思ったから、雫のいるうちに色々とやってしまおうって・・・』

雫『じゃあ全部私の勘違い・・・?』

父『まったく・・・Pさん、本当にご迷惑をお掛けしました』

母『いつまでも雫に言わなかった私達にも責任はあるわよ』

父『そうだな・・・』

P『いえいえ! 全然大丈夫です!!』

父『私はそこらの馬の骨に雫をやるつもりは毛頭ありませんでしたよ・・・』

父『ある一人以外は考えられなかったので・・・』チラッ・・・

P『!』

父『いやぁ~、結果的には私の理想通りになりそうですね!』

雫『もぉー! お父さん!///』

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――――――――――――――――

雫「・・・後悔してますかー?」

P「なにがだ?」

雫「ウチの牧場を継ぐって言ったことですー」

P「いいや、まったく後悔なんてしてないぞ」

P「昨日俺が言ったことは全部俺の本心だ」

雫「Pさん///」

牧場主「いや~、どうもどうも!」

息子「みなさん、こんにちは・・・!? 牛美ちゃん!」

息子「いや~、テレビで見た通りだ! やっぱ俺の目は間違ってなかった!」ナデナデ

牛美「ンモ~ゥ♪」

雫「息子さん、昨日はありがとうございましたー」

息子「あ、雫さん! いえいえ、こちらこそ・・・牛美ちゃんは僕達に任せてください!」

「パパー!この子が牛美ちゃん!?」

息子「そうだよ」

雫「パパ?」

息子「はい、僕の息子です」

雫「結婚なさってたんですかー」

息子「えぇ・・・あれ、この方は?」

牧場主「及川さん、息子さんもいらっしゃったんですか!」

P「いえ、息子じゃ・・・」

父「えぇ! Pと言いまして、将来的にウチを継ぐ自慢の義息子ですよ!」アッハッハ!

P「お父様!?」

雫「お、お父さん!!」

牧場主「それは及川牧場も安泰ですなー!」ガッハッハ!

息子「これはあまり公にしちゃいけないやつなんじゃ・・・」アハハ・・・

父「え? あぁ、そうだった!」

牧場主「あとは孫ができれば更に安泰だ!」

息子「お、親父・・・お二人の前でそういうことは」

父「いえ、牧場主さんのおっしゃる通りです!・・・二人とも、早く子供を作りなさい!!」

P「こ・・・!?」

雫「こども!?///」

雫「何言ってるの、お父さん!///」

P「そ、そうですよ・・・まだ早いですって!」

牧場主「まだ・・・ということはその気はあると?」

雫「!?」

雫「Pさん・・・」

P「え!? いや、そりゃいずれは・・・・ですよね?」

息子「俺ですか!?」

息子「・・・まぁ、いずれは・・・ねぇ?」

雫「息子さんまで!」

父「早く孫の顔を見せてくれよー」アッハッハ

P「あはは・・・」

雫「もぉー!///」

終り

以上です!
ありがとうございました!

みなさんありがとうございます!
他にも書いてるので、暇な時にでもご覧ください

初SS
卯月父「パパの気持ち」
卯月父「パパの気持ち」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1454556898/)

前作SS
加蓮父「二人の仲は認めん!」 加蓮「えー、だって――」
加蓮父「二人の仲は認めん!」 加蓮「えー、だって――」 - SSまとめ速報
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