【ガルパン】みほ「お姉ちゃん、エリカさんから荷物が届いてるよ」 (25)


「さーあ、佳境を迎えております、第1回忠誠心がもっとも高いのは誰だ!?大会!」

「実況は私、劇場版では全く出番のなかった大洗女子学園放送部、王大河がお送りしております!」



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ゴゴゴゴ

「さて、現在先頭を走るのは優勝候補の二人!ノンナ選手とエリカ選手です!」

ノンナ「……」

エリカ「……」

「さすがは強豪校の副隊長!両者、顔色ひとつ変えずに熾烈なトップ争いを演じております!」


「そして後を追うのはペパロニ選手!」

ペパロニ「……」

「いつもは賑やかなペパロニ選手ですが、今回ばかりは真剣な表情で走り続けています!」

「そして遅れて我が校から、秋山優花里選手、河嶋桃選手!」

優花里「……」

桃「……」

「これは二人とも辛そうです!今年度から戦車道を始めた故、基礎体力で他校と差が出てしまっているかあ!?」


「おっと、そうしているうちに先頭集団が足を止めたぞぉ!!」

エリカ「……!」

ノンナ「……!」

「踏み絵ゾーンです!足元には忠誠を誓った人物の写真があり、それを乗り越えなければ進めません!」

「この二人には当然、まほさんとカチューシャさんの写真が用意されています!」

エリカ「……っ」

ノンナ「!……」

「両選手、完全に動けません!」


ペパロニ「……」

「おっと、ここでペパロニ選手が追い付きました!」

「アンチョビさんの写真を前に彼女も固まってしまうのか!?」

ペパロニ「……??」

グシャア

エリカ「!?」

ノンナ「!?」

「あーーーっと!!!」

「これは予想外!ペパロニ選手、アンチョビさんの写真を平然と踏み潰して走り抜けた!!」


「勝利のためには躊躇無しかぁ!どう思いますか?解説のアンチョビさん」

「いや、あれ見えてないだけだろ」

「なんと!見えていなかった!それは盲点でした!残念!」

「ていうかなんで私にこのタイミングで話を振ったんだ嫌がらせか?」

「おっと!しかしノンナ選手エリカ選手、まだ動けない!ここで、秋山選手と河嶋選手も追い付いたぁ!」

優花里「!!」

桃「!!!」

「さすがに気付きました!どこかのアホと違って!」


「さて、当然用意されてるのは、みほさんの写真と角谷会長の写真!四人が並びました!」

桃「……っっ!」

優花里「!!」

「あーーーっと!!!こ、これは!」

「泣いています!河嶋選手、泣いています!これは惨め!」

「敬愛する会長の写真を前にどうすれば良いのかわからず、泣いているーーー!」

「あまりの泣きっぷりに、他の選手も戸惑っています!」

「おっと、ここで角谷会長から棄権の通知が入りました!河嶋選手、ここで脱落です!」

「忠誠心が足りなかったぁ!」

「いや、むしろ躊躇なく進める方が足りないんじゃないのか」

エリカ「……っ!」

「おっと、ここでエリカ選手に動きが!?後ろに歩いていますよ!」

ダダダ ピョーン

「と思ったら走り出して、跳んだぁ!!ジャンプで写真を跳び越えたっ!!」

エリカ「……」

「まるで陸上競技!エリカ選手、かなりの運動神経です!」

「すごいけどもうこれ忠誠心関係なくないか」

「さーて!これで写真ゾーンに残るのはノンナ選手と秋山選手だけになった!」

ノンナ「…………」

「おっと!!ノンナ選手、歩き出した!!写真を踏んで歩き出しました!」

ノンナ「……っっ!!」

メキメキメキ

「こ、これは……な、涙です!血の涙を流しています!!物凄い形相で血の涙を流しながら写真を踏み越えていきます!」

「大会が終わったらお前ら殺されるんじゃないか」


「これで最下位は秋山選手だけ!どうなるかぁ!!あーーーっと!!!ここで秋山選手も動きます!」

優花里「……」サッサッ スッ

「これはーーー!!みほさんの写真を回収してポケットに入れています!写真を踏むことを避けつつ、写真を手にいれる!まさに一石二鳥の戦法です!!」

「もう何でもありだな」


「ここで、先頭を走るペパロニ選手の様子を見てみましょう!あーーーっと!!!」

「死んでいます!ペパロニ選手が死んでいます!」

「おい!?嘘だろ!?」

「はい!嘘です生きてます!しかしペパロニ選手、ダウンしている!これは一体何が……!?」

「おーー!そこに立っているのは!」

ルミ「……」

アズミ「……」

メグミ「……」


「本大会の最後の関門、大学生三銃士だぁ!!!」

「大学生三銃士!?」

「ネガネ担当、ルミ!」

「お色気担当、アズミ!」

「そしてその他の大学生、メグミ!」

「ひどい紹介だな」

「この三人を倒さなければ優勝はできない!これは強敵です!おっと、ここでエリカ選手が到着!」


エリカ「……!」バッ

ルミ「……」シュッシュ

「エリカ選手、危険を察知してルミ選手から距離を置く!」

アズミ「……」サッ

メグミ「……」グイ

「おーーっと!その隙にアズミ選手ともう一人がエリカ選手の背後に回ってがっちり捕まえた!」

ドカッ バキッ

「これはひどい!エリカ選手、フルボッコにされています!」

エリカ「……」キッ

「しかしエリカ選手諦めない!それどころか大学生たちを睨み付けている!」

ドカッバキッゲシッ

「あああ、情け容赦ない!」

ドカーン

「おっおおお!!これは!間に合いました!遅れてきたノンナ選手と秋山選手が到着、エリカ選手を助けに入りました!」

ボカッ

「これで3対3です!」

ドカッボカッビキッ

「いや、大学生三銃士、押されている!大学生特有の自堕落な生活で体力が落ちたか!?若い女子高生に歯が立ちません!」


ルミ「」

アズミ「」

メグミ「」

「ああっと!完全に沈黙!」

エリカ「……」

ノンナ「……」

優花里「……!」

「最終関門を突破した三人、ゴールに向けて走り出した!!」

「ん、ゴールの前に人影が?誰か立っています!」


ダージリン「……」ドァーン

「……」

「お、おい実況。突然黙るなよ」

ダージリン「みなさん、こんな格言を知ってる?どんな忠誠心でも、紅茶の前では意味がない」

「そんな格言無いだろ」

ダージリン「さあ、みなさん、聖グロリアーナにスカウトしますわ。もちろん移籍金もたっぷり……」

バリーン バシャーン

ダージリン「うわああーー!紅茶が!!!」

ジタバタ

「何やってんだあいつら」


ノンナ「……!」ジタバタ

優花里「……」

エリカ「……」

「おおーーっと!ダージリン様を突き飛ばした衝撃でノンナ選手に紅茶がかかったぞ!これは熱そう!」

「これは!!ゴールテープを切るのは秋山選手かエリカ選手か!!」

ズザーーーー

エリカ「」ニヤリ

「決まったああああ!ほぼ同着!ですが、エリカ選手はタンクジャケットの帽子を被っている!!その差でエリカ選手の優勝です!!!!」

優花里「……」ガックリ

エリカ「……」ポン

「おっと、落ち込む秋山選手にエリカ選手が、何かを話しかけている!」

「大学生にボコられてる時、助けてくれなければこうならなかった。次は正々堂々やりましょ……と言ってるようですね!」


「選手同士の素晴らしい友情です!それではこれから、優勝選手のインタビュ

プツン



まほ「気持ち悪い」

みほ「うん」



終わります

読んでくれてありがとうございました!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年05月20日 (金) 10:32:56   ID: nQ1fk3V1

タイトル…え?

2 :  SS好きの774さん   2016年07月26日 (火) 23:02:01   ID: oLQx8P0J

タイトル的にこの大会のビデオが届いたってこと?w

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